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事業に貢献するために情報システムが気をつけること
〜クラウド時代のハイスピード業務改⾰の勘どころ
三井化学株式会社システム部 事業⽀援グループ
松⽥正太郎
社名 三井化学株式会社(Mitsui Chemicals, Inc.)創⽴年⽉⽇ 1997年10⽉1⽇ (設⽴年⽉⽇ 1955年7⽉1⽇)本社 〒105-7122 東京都港区東新橋⼀丁⽬5番2号
汐留シティセンター代表者 代表取締役社⻑ 淡輪敏資本⾦ 125,053,116,199 円主な事業内容
ヘルスケア事業ヘルスケア材料、パーソナルケア材料、不織布
モビリティ事業エラストマー、機能性コンパウンド、機能性ポリマー
フード & パッケージング事業
コーティング・機能材、包装フィルム、産業⽤フィルム、機能シート、農業化学品
基盤素材事業
フェノール、PTA・PET、⼯業薬品、ポリウレタン材料、⽯化原料、ライセンス
従業員 14,363人(連結 2015年3月31日現在)
発祥の地。
http://jp.mitsuichem.com/corporate/history/index.htm
主な原料 製品名 主な⽤途
トルエン、ベンゼン、メタノール
TDI、MDIグランド材、クッション、断熱材、接着剤
MR™シリーズ メガネレンズ
トレボン、スタークル、アフェットフロアブル、クロールピクリン
農業⽤殺⾍剤、農業⽤殺菌剤、園芸⽤薬剤、農業⽤⼟壌燻蒸消毒剤
タウリン タウリン含有ドリンク剤
オーラム ⾃動⾞、産業機器、複写機⽤部品など
三井化学⼤牟⽥⼯場の主要製品
u 松⽥正太郎u 広島出⾝、B型u 社会⼈24年⽬
u 前半:製造現場技術スタッフ、プラント建設、研究開発u 後半:ICTを武器に会社の業務の仕組みを良くする
u 2007〜2014年:株式会社プライムポリマー 情シスリーダーu 2015〜:三井化学システム部 事業⽀援グループ
事業に貢献する情シスを実現したい
⾃⼰紹介
質問企業の情シス部⾨の⽅!
情報システムが⽣み出す価値が変わってきた
情報システムが価値を⽣み出すところ
以前は・・・u 決められた業務を効率よく⾏うこと
が価値u 基幹システムu 実際は従来の業務にフィットさせる
ために⾼額なカスタマイズ
u 業務インフラの電⼦化による効率化u 電⼦メールu ファイルサーバー
u Excel, Word, PowerPoint
現在では・・・u 業務の⽣産性を向上させたい
u Excel, Word等を駆使し、電⼦メールやファイルサーバー上で共有
u この領域が業務のボトルネックに!u 事業・部⾨により異なる課題への対応u 変化への迅速な対応u ICTを使って強みを⽣み出す
u マーケティング・新製品開発のスピードアップ
u 新しいビジネスモデル
Excelが担ってきた役割
Excel関連本:7,000件以上
Excel◯◯仕事術◯◯Excel術Excelテクニック・・・・・
Excelが使いこなせる=
業務を効率化
Excel職⼈⼤量養成
情報システムが価値を⽣み出すところ
以前は・・・u 決められた業務を効率よく⾏うこと
が価値u 基幹システムu 実際は従来の業務にフィットさせる
ために⾼額なカスタマイズ
u 業務インフラの電⼦化による効率化u 電⼦メールu ファイルサーバー
u Excel, Word, PowerPoint
現在では・・・u 業務の⽣産性を向上させたい
u Excel, Word等を駆使し、電⼦メールやファイルサーバー上で共有
u この領域が業務のボトルネックに!u 事業・部⾨により異なる課題への対応u 変化への迅速な対応u ICTを使って強みを⽣み出す
u マーケティング・新製品開発のスピードアップ
u 新しいビジネスモデル
変化への対応をExcelが担ってきた
情報システムが価値を⽣み出すところ
以前は・・・u 決められた業務を効率よく⾏うこと
が価値u 基幹システムu 実際は従来の業務にフィットさせる
ために⾼額なカスタマイズ
u 業務インフラの電⼦化による効率化u 電⼦メールu ファイルサーバー
u Excel, Word, PowerPoint
現在では・・・u 業務の⽣産性を向上させたい
u Excel, Word等を駆使し、電⼦メールやファイルサーバー上で共有
u この領域が業務のボトルネックに!u 事業・部⾨により異なる課題への対応u 変化への迅速な対応u ICTを使って強みを⽣み出す
u マーケティング・新製品開発のスピードアップ
u 新しいビジネスモデル
属⼈化したExcel業務がボトルネックに
基幹システム以外にもさまざまな業務システムを
構築してきた
いわゆるウォーターフォール型のシステム開発に疑問を感じていた
80:20
さらには情シス不要論も
現場は従来のシステム開発に負の印象を持っている
時間がかかるお⾦がかかる
思ったものができない
クラウド時代のハイスピード業務改⾰の勘どころ
★従来業務をシステムで固定化するのはNGICT化で業務を⾒直す
u 従来型の要件定義をしないu できあがりがイメージできないため不安u あとから修正すると、⾼い追加コストがかかるu 守りの思考になり、現状の業務を新システムでも再現しようとする発想になるu 不安を解消するため、どうしても過⼤な要件を盛り込んでしまう
u クラウド業務アプリ構築プラットフォームによる対⾯型開発u ⽬の前でできあがりをイメージすることができるu 初⽇から「動くシステム」を試しながら、スパイラルアップで作り上げていくu 発想の起点が⽬の前でできあがっていくシステムに移り、
「これをどうやって使えばいいか」という発想に変わる
事例kintone超⾼速対⾯開発u 対象:シンガポールに本社を置く関連会社
の上海営業拠点u 出張報告(現状はExcel、Word)
メールで報告。関係者共有もメール
u kintoneで出張報告書フォーム作成u 顧客台帳を作成u 上司確認、関係者共有の通知&プロセス管
理機能u 担当者毎の出張件数集計・⾒える化
これ全部で約2時間ぐらい!
上司確認
出張報告
関係者共有シンガポール、上海
上海
★属⼈化したExcel業務は業務改善の盲点
u ⻑年Excelで熟成されてきた業務をクラウドでスピード解決u 効率化が組織の課題になりにくい(上司も詳細を把握できていないケースが多い)u 特に担当者が少ない業務の場合は、システム化による業務効率化⼯数が⼩さくなる
ため、従来型の開発では投資対効果が得られないu しかし属⼈化による弊害は⼤きい(業務引継ぎ等)
事例超属⼈化Excelをクラウド化u 対象:JV企業の社員管理業務u 社員台帳、所属履歴管理、労務費管理、組
織変更対応等u お化けExcelによる属⼈化が問題u 担当者が1⼈のため、通常のシステム開発
では合理化効果が⼩さい
u kintoneで社員管理システム構築u 社員台帳、組織マスタ、所属履歴u 1,500円/⽉で社員管理システムができた!
組織マスタ 社員所属履歴
社員マスタ
★クラウドサービスの緩やかな連携がキモ
u ある事業での実例u お客様の企業の情報、先⽅の担当者の情報をデータベースにして、⾃社との関わり
を蓄積して、マーケティングに活⽤したい。u 従来であればCRMパッケージ製品を探してきたり、どこかのシステムベンダーに相
談して、パッケージをカスタマイズしたり、あるいは⾃社開発したり。
u 例えば名刺のデータ化といえばSansanがありますよ!u Sansanを使うと社内の⼈脈を共有化して活⽤することができます。
⼈脈ベースの情報共有やコミュニケーションのキッカケを作り出すことができます。
u マーケティング活動の管理はkintone!u Sansanとkintoneを連携させることによって、Sansanのデータをkintoneの中で顧客
台帳として活⽤することが簡単にできます。(SansanおよびkintoneのAPI機能を利⽤)
事例名刺データの活⽤u 対象:関係会社 Webマーケティングu 展⽰会などのイベントで⼤量の名刺を獲得u 名刺をSansanに登録(スキャンするだけ)u Sansanでデータ化された名刺情報を
List Finderに登録u List Finderからメール配信し、記載のURL
からのアクセス把握u Webサイトアクセス履歴から顧客のニーズ、
⾏動を把握し、マーケティング活動に活⽤
Webサイト
顧客
SFA/CRM名刺
⾏動把握
★フロー型・ストック型の業務プロセスでシステムを使い分ける
u フロー型:業務プロセスを回すことがメインu ◯◯依頼業務、◯◯申請業務 等u 複数部⾨にまたがる業務プロセスを円滑に回すことが⽬的
u ストック型:業務プロセスにより情報を蓄積・更新していくものu ◯◯台帳管理、◯◯報告書、⽂書管理等u 蓄積された情報を共有し、業務に活⽤することが⽬的
u フロー型に向いたシステムu 業務プロセスの構築が得意で、プロセスの状況を確認し改善できるもの
例)Questetra BPM Suite
u ストック型に向いたシステムu データベース型、データの連携が得意なもの
例)サイボウズkintone
事例グローバルでBPM
u 対象:海外現地法⼈との受託業務の依頼・報告・請求
u 海外現地法⼈:7ヶ国(中国、インド、シンガポール、タイ、アメリカ、メキシコ、ブラジル)
u 従来から業務プロセスに問題ありu Questetra BPM Suiteで業務をシステム化し、
現状の業務プロセスの問題点を⾒える化u 業務プロセス改善のサイクルを回しながら
業務改善を進めるu データ蓄積が必要な場合はファイル出⼒、
またはAPIでkintone連携も可能
上司確認海外現地法⼈
受付部署⽇本
確認部署
報告
業務依頼
実施確認
作業依頼
★ユーザーは答えを教えてくれない
u 業務改⾰は、既存業務をシステム化するのではないu まだ⾒つかっていない答えは、ユーザーに聞いても教えてくれないu ヒアリングの内容にとらわれない
★やる前に「失敗しないように」を考え過ぎない
u 特に歴史のある組織の意思決定においては、「失敗しないように」が染み付いている
u 失敗コストが⼩さいクラウド業務改善u 「失敗したらやめればいい」が本当に通⽤するu チャレンジングな意思決定が可能
★初めから100点満点を⽬指さない
u 従来のシステム開発においては、初めから100点満点をめざした開発プロセスu 代わりにスピードとコストが犠牲になるu 超⾼速開発が可能なクラウド業務改⾰においては、70点開発を⾼速で繰り返す
スパイラルアップ型が適しているu 「まずは使ってみて」改善 を何度も繰り返すことが可能u すなわち業務要件の変化にも柔軟についていくことができる
クラウド時代のハイスピード業務改⾰は、情シス部⾨の信頼を取り戻すチャンス
クラウド時代のハイスピード業務改⾰の勘どころ
1. 従来業務をシステムで固定化するのはNG。ICT化で業務を⾒直す2. 属⼈化したExcel業務は業務改善の盲点3. クラウドサービスの緩やかな連携がキモ4. フロー型・ストック型の業務プロセスでシステムを使い分ける5. ユーザーは答えを教えてくれない6. やる前に「失敗しないように」を考え過ぎない7. 初めから100点満点を⽬指さない
業務システムは職場の⽂化を作る
業務改⾰の本質は・・・
⼈の考え⽅や⾏動を変えること
コミュニケーション+
チームワーク
ありがとうございました。
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