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病院5S を実現した佐藤第一病院 宇佐八幡で有名な大分県

宇佐市、地域に密着した医

療活動をしている総合病院

が、患者サービスと高位の

病院機能評価取得を目指し

て全員参加の「病院5S」を

実施した。平成 22 年 5 月

13 日、病院5S 活動の発表

会があった。(広報誌「明日花川」No.192010.8.11 号から承認掲載)。 150 日間にわたる当院の 5S 活動の成果発表会を行いました。各部署オリジナルの取組み・改善効

果の紹介があり、それぞれが思い思いに創意工夫した様子が伝わりました。

「整理整頓できてないのが当たり前」になっていた職場環境が、今回の 5S で大きく改善。大変有

意義な発表となりました。今後も 5S を定着・継続させ、快適・安全な職場環境を維持したいと思

います(病院5S推進委員長の山崎達男脳神経外科部長)。 病院5S活動の効果

・過剰在庫の削減、倉庫の整理⇒保管スペースの確保 ・配置場所変更、不用備品廃棄⇒動線効率アップ ・備品の配置場所決定、明示⇒探す・待たせる時間削減 ・電気コードの整理、棚の整理⇒防災効果・危険の回避 ・机の上が滑走路、書類棚整理⇒作業効率・精度アップ ・ 5S 継続のルール作成⇒意識の変化・環境維持効果 病院5S 活動を振り返って

「スタート後、短期間で足並みがそろった。5S 先進病院の見学で真剣に学び取った。職場のリーダ

ー、推進委員会、事務局の役割と責任を全うした。明るい雰囲気で改善を推進した」同病院の病院

5S 活動を評価した(指導した NPO 法人「技術サポートネットワーク大分」のアドバイザーから)。 広報誌「明日花川」No.192010.8.11 号の上記関連記事はこちらからご覧ください。

http://www.citydo.com/prf/oita/guide/sg/520002663.html

病院5Sの記事

[1] 「九州厚生年金病院の5S 発表会」開催 (134 号 2009.12.15)

12月4日、今年度で二年目の九州年金病院の「5S 発表会」が盛大に行われました。 二年目の 12 部署、一年目の 18 部署、病院全体の展開で実施することになり、昨年と同様に大

分の3AD と北九州の AD の四名で延べ 16 回の支援を行いました。

今年度も当院副院長に推進委員長をしていただいたが、新たな支援体制として病院内にも専

門指導部を設置していただき(教育、広報、標準化と5S事務局に二年目のリーダーを配置し)、二

年目のリーダーは新規取り組みの一年目の部署を各々2~3 部署割り当ててリードする仕組みを

入れました。 A グループ:(5+5)の 10 部署、B グループ:(4+7)の 11 部署、C グループ:(3+6)の9部署、

AD は全職場の現場実践主体方式を試みました。 その結果、お互いの相互巡視、切磋琢磨で立派な年金病院独自の継続できる体制が出来上

がった(院内5S 推進指導者と組織が出来上がった)と感じられました。 また、AD 支援間隔が長く空く間は院内組織が巡回して進捗の確認が行われ、自主改善報告

書を順次、メールで事前連絡戴けるようになりました。 おかげで、送られた内容を元に次回の支援ポイントの計画、目標・目的意識が明確になり、AD

の立場上も非常にお手伝いし易い状況がいたるところに感じ取れたように思います。

発表会では全部署の発表は時間の関係も有り

11 部署に絞り(発表部署の選定には推進委員が大

変苦労され、再度期間を置いて実施することで決着

した様子)行われました。 会場の雰囲気は大会場が満席状態で、真剣な発

表の中にも笑顔が有り、ユニークなアイデア披露、

継続できる仕組み、職場の活性化状況、活スペー

ス、動作のムダ、探すムダの効果など、達成感を感

じる自信溢れる発表でした。 最優秀賞、優秀賞二件、AD 賞 8 件と支援 AD 特別賞は個人に 4 件と非常に喜ばしい結果とな

りました。「やる気+協力+工夫=5S」のスローガン職場が高得点のピカイチでした 今後は院内独自の推進組織で継続されることを確信し、AD 全員が満足して終えることが出来

ました。(吉川)

[2] 大病院の5S 改善 (128 号 2009.9.15)

北九州にベッド数 500 以上の総合病院がある。現在、全病院 30 部局で5S に取り組んでいる。 5 月 15 日にキックオフして、12 月の発表会をゴールに、皆で頑張っているところ。 若い看護士さんの奮闘風景をご覧ください。 5S 用語を使って説明するまでに、5S が身についてきた。(田中)

職場に区画線が引かれ始めた

5S の状態を説明する職場リ-ダー

5 年前に新築した総合病院

[3] 玄々堂医療グループの5S 発表会「凛として光り輝く」 (127 号 2009.9.1)

大分県豊後高田市、宇佐市は神仏の里である。この地に「玄々堂」という古めかしい名の医療

グループがある。高田病院、整形外科、泌尿器外科それぞれの病院集合体である。ここに我々テ

スノが5S 改善の支援を行った。 2009 年 3 月から、病院5S を導入し、企業風土の改革、患者サービス向上、財政健全化に取り

組んだ。今回 5 か月経過後の発表会を実施した。

発表者の声からも、当初は戸惑い、ばらばらのスタートを切った。進むにつれ「光り輝く」自分の

職場に自身と誇りを持ち、そして今、達成感に満たされている。 向こう側に見える「更なる5S 改善」に、玄々堂は走り続ける決意をした。 誠に心が湧上る発表会であった。(田中・飯村)

[4] 病院の5S巡視風景 (125 号 2009.8.1)

大分県北の中型病院で地域市民の医療を担っている。

主な科目は脳神経外科、整形外科、内科、リハビリ、透析。 20 数年の歴史と垢を5Sで刷新。4 ヶ月の改善効果は歴然。(田中)

[5] 地域を守る病院の5S前夜と改善後 (124 号 2009.7.15)

大分県の北部の県民医療を守る「玄々堂医療グループ」の5S改善が急ピッチで進んでいま

す。 先日、3病院間で開始 4 ヵ月後の5S相互巡視を行って、良いところを取り込み、不十分なとこ

ろを指摘するなど、自主研鑽を行った。

グループの中で、整形外科病院を代表にご覧ください。キラリと光る5S改善は医療事故の防

止、患者サービス、健全財政の達成に大いに資するものである。(田中)

[6] 玄々堂病院グループの5S紹介 (122 号 2009.6.15)

大分の県北、豊後高田市と宇佐市および中津市に 3 つの病院と 3 つの老人ホームを擁す

る医療法人玄々堂グループがある。 関連企業の5S効果を知り、病院グループも「5S化で新たな風を吹き込む」との意図

で、TSNOに支援要請があり、今年 3 月中旬キックオフ。 5Sの心構え、仕組みや仕掛けを「5Sテキスト」に従って進めた。現場では便所、屋

上、引き出しの中、薬品の置き方・・・徹底的に5S実現へ指導。 今、中間点の 5 回目が済んだところであり、温度差も残っているものの、職場推進委員

から「みんなが変わった、協力する姿勢が出た」、「仕事が便利になった」と嬉しい声が聞

かれる。これからは玄々堂病院の独自の5Sの味を引き出したいと思う。 県北方面の他院のお手本となり、更なる患者サービスと病院の健全運営を目指してい

る。 下のフリップは玄々堂理事長花岡院長が5Sに遭遇し、将来をコメント。 短文に並々ならぬ決意と希望が見える。

当院が始めて発行したチラシに、このコメントが記載されている。(飯村、田中)

[7] 「九州厚生年金病院」の 5S 支援を終えて (112 号 2009.1.15)

九州厚生年金病院は昭和30年3月整形外科を主体とする病院として北九州市で発足。

昭和 40 年に心臓血管撮影装置の設置により、心臓疾患の診断・治療機能の充実し、現在

は 20 科 575 床を擁して看護師関係者だけでも 600 名余が従事している。 昨年、大分県立病院の5S 発表会が開催された折、九州厚生年金病院の多治見副院長が

参加され、当院としても是非5Sを導入したいとの強い要請があり、TSNOの 3メンバー(田

中、吉川、吉浦)及び北九州地区在住の中小企業診断士の上田氏も参加して5S 支援(平成

20 年 8 月 30 日~平成 20 年 12 月 26 日)が計 10 回(月 2 回、5 ケ月)実施された。

当院は現在地へ移転後 4 年しか経過しておら

ず、ホテル並み洋風の建築様式を取り入れ、目を

見張るものがあるが、病棟、検査、看護、事務室

等を機能的に整備改善すべき点が多くみられた。 移転した当時の荷物も混在、外来の目につき

易い場所にダンボール等が多く積み重ねられ、事

務室及び他の部署においても同様な状況があっ

たため、整理・整頓の必要性を強く感じた。

支援時間帯として、昼間は外来患者等が多いため、看護職員の勤務時間終了後 18:00 よ

り全体講義、その後各班に分かれて支援し、推進委員会を毎回開催した。 【5S 担当区域】 事務連合(庶務・会計・職員・営繕、看護部)医事課、9F 北病棟、8F 北病棟、7F 北病

棟、手術室、ICU(集中治療室)、NICU(新生児の集中治療室で救急医療)、中央検査室等

を 3 班で担当した。 取り組み当初は濃淡があり、部門によっては感度と進捗に差が出たが、終盤になって足

並みが揃ってきた。 最終回は 9 班の発表会にこぎつけ、いずれも成果が得られたため、自信を持った発表で

あった。 また、発表に関しては日常活動と発表内容、将来への方向付け等を考慮した評価項目に

よる表彰審査基準を設定し、最優秀、優秀、及びアドバイザー賞の表彰があった。この機

を更に邁進することを期待したい。(吉浦)

【5S の課題】主に取り組んだ内容 ①ビフォー・アフターの変化を写真で比較(前後の写真及び課題となる事項) ②書類等の処分方法、キャビネット上の整頓、ファイルの整理によりどれ位の

スペースが確保できたか ③資材部品棚の管理「見える化」がポイント、 「いつまでに、誰が、どのように」の明確化

④動線の短縮による作業効率アップ(%)と短縮を含めた機能性への改善等を 金額で表示

⑤病院でのムダは「患者の立場」で見ると改善点が見えるため、三大ムダの 排除に取り組む等

[8] 九州厚生年金病院の5S 改善キックオフ (101 号 2008.7.15) 大分県立病院の経営改善に続き、北九州の九州厚生年金病院も5S 運動に取り組み、7 月 23

日に5S キックオフ(開始式)をしました。

病院統一スローガンは「きれい、気持ち、気合

でなくそう 5 つの K」(後悔、苦労、きつい、苦情、

狭小)/(黄ばみ、汚い、混迷、危険、感染)の一

掃を念願して。 われわれテスノの指導員 3 名で 5 ヶ月間の支

援をします。 テスノにとって県外の支援は初めてです。看護

士さんの笑顔が楽しみで、夕刻の JR 大分駅か

ら弾んで出かけて、深夜に帰着しております。

(田中)

[9] 大分県立病院の5S発表会 (68 号 2007.3.15)

昨年9月7日に、モデル職場の5Sキックオフをして、5ヶ月経った19年2月20日に5S発表

会が開催されました。以下は発表会のスナップ写真と発言者の要旨です。(田中)

5S本部長である院長の挨拶から

発表はすばらしい内容でした。5Sでこんな良い結果が出るかと

驚いています。

当病院の中期計画目標「療養の質と収支の改善」が可能になる

と思いました。

「顧客すなわち患者さんのため」を志向して、病院全体に5Sを定

着させたいと思います。

臨床検査部の5S推進委員

5Sは整理・整頓・清掃・・こんなものは簡単と思って取り組

んだが、進めるにしたがって、本当の5Sの重みを知ることに

なりました。それはアドバイザーの辛口指導と改善の道でし

た。

日本医師会臨床検査制度管理調査で100点満点中99点

の評価をいただきました。前回に比べ大きく改善しました。こ

れは5Sの効果であったと思います。

神経内科複合病棟の5S推進委員

私たちの職場は危険要素が多く、ナースコール、意識障

害・運動障害の患者のため24時間走り回っています。こんな

中で5Sが出来る筈がないと、当初はアドバイザーに反抗しま

した。本当に済みませんでした。

今は、自分が変わることも、人が育つことも気が付きました。

5Sで職場環境を整え、心もすっきり、職場の規律・コスト改

善・医療事故防止につながり、5Sは本当に仕事の一部であ

ることが分りました。5Sを定着させ、改善を進めます。5Sを

定着させ、改善を進めます。

支援したアドバイザーの感想

会場には100名を超す聴衆と5Sの熱気に満ちていました。

今回の5Sの導入と成果には、裏方に徹した病院管理部の

地味な働きがありました。それはタイミング良い「5S ニュース」

で5S に対する、意識の変化にアドバイザーも随分と助けられ

ました。

病院でも企業と同じく5Sが導入可能で役立つ自信を得まし

た。病院・企業に拘らず、如何なる集団でも、やる気が必要で

す。

5Sはやる気を喚起させるので効果があるからと思います。

[10] 病院の挑戦(トヨタ式のムダ着眼) (63 号 2007.1.1)

H 病院の目標は、受付から診察を経て会計を終えるまでの時間をいかに短縮するかであった。

トヨタ生産方式を導入して業務全体を詳細に調べ分析したら、診察時間は数分程度で、カルテ

の記入や会計処理などを含めても 20 分と掛からなかった。

原因は「カルテの流れ」がよくつかめていないことだった。特に診察や検査、注射など複数の診

療行為を受ける場合は一箇所が混んでいると全体が遅延しがちである。このカルテの停滞を病

院全体の流れを掴み整理する為に、新たにカルテの交通整理を行う係を設け、患者さんにはす

ぐに対応できるところから回ってもらうようにした。

すると、カルテの停滞は少しずつ解消し流れができるようになり、導入する以前の受付から会計

まで 60 分以上掛かる人が「7 割」いたのを現在は「3 割」までに減らすことに成功し、今もなお改善

は継続されているとのことである。

これを読んで感じたことは、

仕事に対する目的・目標を如何に持つか?の大切さ!

顧客の要求とは何か?病院の目的は何か?等へ着眼した点だと思う。

顧客の希望 待ち時間を少なくし、「満足いく医師との面談時間の確保」

病院の希望 スピーディーで、少しでも多い患者さんを診療する

現状を調査・分析し、問題点の見える「顕在化」で改善案を試行、改革へと展開することで顧客

である「患者さん」に喜んでいただく医療ができた事例である。

また、待ち時間が少なく親身な相談ができる病院との評判で更に患者さんが増えていて、更な

る病院内のムダとりをトライ中との事。

まさしくトヨタ思想だ。

「人間尊重、顧客思想、現場・現物・現実、共存・共栄、諸行無常」改善持続である。(吉川)

[11] TSNO、県病の5Sアドバイザーに(56号 2006.9.15 発行)

9月10日付の大分合同新聞に5Sの記事が掲載されました。

[12] 病院5S (53号 2006.8.1 発行)

医療事故が社会問題になっている。治療に来た患者が最悪の場合は死亡する。経営が厳し

い病院が増加し無理がミスとムダを生んでいる。連絡ミスによる事故、勘違いの薬剤投与、無

駄な医療備品、仕事場のミス、病院と言えども改善が必要である。

工場で成果を挙げている5Sを病院に展開する動きが出た。名づけて「病院5S」、先駆者は福

島県会津若松市にある竹田総合病院。工場とまったく同じ手法で5Sが立派に構築された。

当NPOにも大分県の大病院から5S支援要請の話が来た。整理・整頓・清掃・清潔・躾で5S

を徹底し経営業績も改善したいと・・・。

整理整頓は勿論であるが、患者=お客と見立てた「待たせない待合室」つくりにTPSの平準

化手法、慌しくて発想が出ないナースステーションの引継ぎに「5 分朝礼」・「ナゼの追求」など改

善が山程ありそうだ。

見るからに「イソガシイ」で毎日が過ぎさる病院でも、工場と同様に5Sをやれば様変わりする

こと請け合い。

感情優先のお城、練り固まった階層社会に5Sという新宗教を持ち込む事は、我々も初体験

の難事業となるであろう。 (田中)

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