エネルギー・CO ミニマム(ECM)セメント・ コンクリートシス …

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Vol. 48, No. 9, 2010. 9 69

1. は じ め に

 コンクリートに関連した CO2(CO2 原単位)の大部分はセメントに由来するものであり,骨材や混和剤に由来する CO2 は少ない。すなわち,コンクリートの CO2 を削減し,CO2 原単位の小さなコンクリート構造物を建設するにはセメントの CO2 を削減することが必要である。 セメントの CO2 を削減する有力な手段の一つが高炉スラグ微粉末を利用することである。高炉スラグ微粉末は製造プロセスで焼成が不要であり原料からの CO2 排出もないため,高炉スラグ微粉末をポルトランドセメントに混合したほぼ全量がポルトランドセメントの CO2

削減に寄与する。したがって,高炉スラグ微粉末を多量に使用することによってセメントの,そしてコンクリートの CO2 削減が可能となる。 高炉スラグを多量に含有するセメント(高炉スラグ高含有セメントと呼ぶことにする)として高炉セメント C種(JIS R 5211)や高硫酸塩スラグセメントが古くから知られており,セメントのエネルギー削減にこれらのセメントが有効なことも指摘されてきた1)。しかし,これらのセメントは,我が国ではほとんど利用されることはなかった。初期強度が低いこと,収縮(自己収縮・乾燥収縮)が大きいこと,中性化が速く耐久性の確保が難しいことなどがその理由と考えられる。このうち,中性化の問題は鉄筋コンクリート構造物にとって致命的であり,高炉スラグ高含有セメントが鉄筋コンクリート構造物に使用されることはなかった。しかし,セメント・コンクリートの CO2 削減のために高炉スラグ微粉末を使用しなければならないという現在のニーズに立って考えると,「待てよ」ということになる。例えば鋼管コンクリートのように中性化が問題となることはない構造部材がある。工夫

すれば初期強度や収縮も改善できるはずである。本稿で紹介する技術は,このようにコンクリート構造体とセメントをシステムとして一体的に技術革新しセメント・ コンクリートの CO2 を抜本的に削減しようとするものである。 筆者らは,上記の高炉スラグ高含有セメントとこのセメントを使用したコンクリートおよびこのコンクリートに適した構造体の全体システムを,セメント・コンクリートのエネルギーと CO2 を最小化できる技術システムと考え「エネルギー・CO2 ミニマム(ECM)セメント・コンクリートシステム」と呼ぶこととした。この技術の研究開発は新エネルギー・産業技術総合開発機構

(NEDO)の委託により 2008 年より進めているものであり,実用化の見通しが得られたので技術の概要と研究開発の現状について紹介する。

2. ECM セメント・コンクリートシステムの全体構成

 システムの全体構成を図-1に示す。このシステムはECM セメント,ECM セメントを使用した ECM 躯体構造と基礎構造の三つにより構成されている。 ECM セメントは高炉スラグ微粉末をセメントの水和反応の主材とするものであり,水和反応の反応刺激材として解体コンクリートから回収した再生微粉末とポルトランドセメントを使用している。再生微粉末には水和反

特集/CO2削減に向けて/Ⅱ.各論 2.材料製造における取組み

エネルギー・CO2 ミニマム(ECM)セメント・ コンクリートシステム

米澤敏男*1・坂井悦郎*2・鯉渕 清*3・木之下光男*4・釜野博臣*5

*1 よねざわ・としお/㈱竹中工務店 技術研究所 リサーチフェロー(正会員)

*2 さかい・えつお/東京工業大学大学院 理工学研究科 材料工学専攻 教授(正会員)

*3 こいぶち・きよし/㈱デイ・シイ 技術情報室 執行役員(正会員)*4 きのした・みつお/竹本油脂㈱ 第三事業部 研究開発部 部長(正

会員)*5 かまの・ひろおみ/㈱栗本鐵工所 技術開発本部 プロセス技術

開発部 グループ長

ECMセメント

ECM躯体構造 ECM 基礎構造

高強度・高靭性地盤改良体 高強度RC杭ECMコンクリート ECM部材・架構

反応主材 反応刺激材

●構造体で CO2を遮蔽し中性化抑制●防錆鉄筋で鉄筋腐食抑制●コンクリートの配(調)合(低W/C)で中性化抑制●再生微粉末のアルカリ性で中性化抑制

高強度RC 防錆鉄筋RC

躯体構造のエネルギー・CO2 削減 基礎構造のエネルギー・CO2 削減

セメントのエネルギー・CO2 削減 コンクリートのリサイクル

高炉スラグ微粉末 ポルトランドセメント

●地盤改良体(鉄筋なし)で中性化問題回避●地盤中の環境で CO2 遮蔽●コンクリートの配(調)合(低W/C)で杭の中性化抑制

●高炉スラグ微粉末の大量使用●中性化をECM躯体構造・基礎構造で回避

●再生微粉末のセメントへの利用

再生微粉末

解体コンクリート

CFT (中低層) (高層・超高層)

ECMセメント・コンクリートシステム

図-1 ECMセメント・コンクリートシステムの全体構成

コンクリート工学70

応の刺激作用とともにアルカリ性を増強し中性化を抑制する効果も期待している。 ECM 躯体構造は ECM セメントを使用した ECM コンクリートと ECM コンクリートを使用した ECM 部材・架構により構成されている。ECM コンクリートは普通ポルトランドセメントを使用したコンクリートよりも中性化が速いのを前提としているが,ECM 部材として鋼管コンクリート部材(CFT)や高強度 RC 部材を使用することにより中性化の問題を回避しようとしている。また再生微粉末のアルカリ増強作用により,ある程度の一般 RC 部材への適用も想定している。 ECM 基礎構造は,中低層の構造物に適用する地盤改良体と高層・超高層の構造物に適用する高強度 RC 杭により構成されている。地盤改良体は鉄筋補強が不要なため中性化の問題が生じない。ただし,基礎構造として使用するために圧縮強度 5 N/mm2 以上(現状 1 N/mm2 程度),靭性率 3 以上の新しい高強度・高靭性地盤改良体の研究開発を進めている。高層・超高層の構造物では地盤改良体による支持力の制約から高強度 RC 杭を適用することとし,地盤中でかつ高強度という条件により中性化の問題を回避しようとしている。

3. ECM セメント

 ECM セメントは高炉スラグ微粉末を 60%以上含有する高炉スラグ高含有セメントであり,反応刺激材として解体コンクリートから回収した再生微粉末とポルトランドセメントを使用している。躯体構造用と地盤改良体用の 2 種類の ECM セメントの研究開発を進めている。これらのセメントの目標強度と材料構成を表-1に示す。3.1 ECMセメントの組成と性質

 粉末度約 4 000 cm2/g の高炉スラグ微粉末と無水セッコウの 85:15 混合物に対して反応刺激材としての普通ポルトランドセメントの添加量を変えた時の発熱量をサンドイッチ型熱量計で測定した結果を図-22)に示す。反応刺激材量 0.5~1.5%で良く反応しているが,2~5%では反応が少ない。10%以上では良好な反応を示す。図-3は同様に反応刺激材の量を変化させたセメントの強度試験結果を示す。反応熱と同様の傾向であり,刺激材の添加量0.5~1%と 20%以上で高い強度が得られている。高炉スラグ微粉末の反応量や硬化体の強度が反応刺激材の添加量に対してこのような特異な性質を有する理由は必ずしも詳細には解明できていないが,高炉スラグ微粉末の表面に形成される反応層の緻密さが影響していることは確認されている2)。図-3 には粉末度約 6 000 cm2/g の高炉スラグ微粉末を使用した結果も示しているが,粉末度を上げることによって材齢 7 日の強度が大きく改善されている。 地盤改良体では六価クロムの溶出量の規制をクリアすることが必要であるが,ECM セメントは環境庁の規制値を十分にクリアし,高炉セメント B 種よりも溶出量

が少ない(図-13 参照)。セメント硬化体による六価クロムの固定にはセメント水和物のうち,写真-1に SEM像と結晶構造を示すカルシウムモノサルフェート

(AFm)が強く関与していることも確認している。 これらの研究の結果を基に表-1 に示す ECM セメントの材料構成を定めているが,地上躯体用の ECM-B セメントでは高炉セメント B 種とほぼ同等の初期強度の発現性が得られている。3.2 再生微粉末

 解体コンクリートから回収した再生微粉末にはセメント硬化体粉と骨材粉の両方が含まれている。そのため,

表-1 ECMセメントの用途,目標強度および材料構成

タイプ 用 途目標強度(N/mm2) 材料構成(質量%)

7 日 28 日 高炉スラグ微粉末 反応刺激材 無水セッコウ

ECM-A 地盤改良体 7.5 以上 40 以上 60~75 25~35 5~10ECM-B 地上躯体,杭 17.5 以上 42.5 以上 60~70 20~30 5~10

80

100

120

140

160

180

200

0 5 10 15 20

総発熱量(J/g)

反応刺激材 (OPC)添加量 (%)

72 時間100 時間7日

図-2 高炉スラグの反応熱と反応刺激材添加量の関係

010203040506070

0.5 0.75 1 3 5 10 20 30 30

4 000 6 000反応刺激材 (OPC)添加量とスラグの粉末度

圧縮強度(N/mm2 ) 材齢 7 日 28 日

粉末度

OPC 添加量 (%)

図-3 セメントの圧縮強度と反応刺激材添加量の関係

写真-1  ECMセメントの水和により生成した AFm相の SEM像と結晶構造

[Ca2Al︵OH︶6﹈2・︵X︶・nH2O

c

b

赤:酸素 黄色:Ca 青:Al 黒:S

a

Vol. 48, No. 9, 2010. 9 71

これらを分離しセメント成分を主体とした再生微粉末を抽出して ECM セメントの反応刺激材として利用する。利用形態としては,①再生微粉末中に含有される Ca(OH)2 を反応刺激材あるいはアルカリ増強材として利用する方法,②700~800℃の低温でサーマル処理してビーライトを生成させ反応刺激材として利用する方法,③ポルトランドセメントの原料の一部としてサーマル処理し反応刺激材として利用する方法等の検討を進めている。( 1 ) 微粉末と細骨材の分離技術

 高品質再生粗骨材を回収した後に残留する細粒を微粉末と高品質再生細骨材に分離するための機械すりもみ技術について検討を進めた結果,写真-2に示す連続遊星ミル3)

が有望との結論に至った。遊星運動をするミルポット中で細粒の粒子どうしがすりもみ作用を起こし,微粉と細骨材

を分離するものである。図-4は,分離された細骨材(0.6 mm オーバー)の吸水率と負荷加速度,処理速度およびミルポットへの送風速度の関係を示している。これらの条件の適切な組み合わせにより高品質再生細骨材(JIS A 5021)の吸水率を満足するものが分離できることがわかる。( 2 ) 再生微粉末の抽出技術

 高品質再生細骨材を回収した後に残留する微粉末からセメント成分を主体とする再生微粉末を回収する技術について検討を進めた結果,図-5に示すように平均粒子径10 μm 程度以下に分級することによりセメント成分の含有量の多い再生微粉末を抽出できることが明らかとなった。したがって,微粉末の分級技術を用いてセメント成分の多い再生微粉末を回収する技術の研究を進めている。

4. ECM コンクリート

 ECM セメントを使用したコンクリートは,図-6に示すように普通セメントや高炉セメント B 種よりも減水剤の使用量が少なく流動性が高い。また,このセメントを使用したコンクリートはブリーディングが少ないことも確認されている4)。 圧縮強度の測定例を図-7に示す。3 日,7 日,28 日強度はいずれも高炉セメント B 種と同等かそれ以上である。ただし,材齢 1 日の強度は高炉セメント B 種よりも低く 28 日以降の強度の伸びも少ない。 ECM セメントを使用したコンクリートは図-8に示すように普通セメントや高炉セメント B 種を使用したコンクリートに比べ乾燥収縮が少ない。また,クリープひずみも小さく ECM セメントを使用したコンクリートは長期変形性能で優れた性質を有すると考えられる。

写真-2 連続遊星ミル実験装置

0

1

2

3

4

5

0.21 0.420

1

2

3

4

5

80 115 150

細粒B

細粒A

処理速度

加速度 (G) 送風速度 (m/s)

加速度

処理速度:5 kg/h 送風速度:0.42 m/s

吸水率(%)

吸水率(%)

5 ㎏ /h 5 ㎏ /h

10 ㎏ /h15 ㎏ /h

115 G150 G

図-4 細骨材の吸水率と加速度,送風速度,処理速度の関係

0

10

20

30

40

50

60

70

ECM-B1 ECM-B2 N BB

91 日 28 日 7 日3 日 1 日

圧縮強度(N/mm2 )

図-7 圧縮強度の測定例

0

20

40

60

80

100

1 10 100 1 00050%粒径 ( m)µ

セメント硬化体成分(mass%)

試料A

試料 B

図-5 再生微粉末中のセメント硬化体成分の量と粒径の関係

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

ECM-B1 BB N

減水剤添加量

(C×%)

図-6 減水剤使用量の測定例(スランプ 18 cm)

コンクリート工学72

 図-9に中性化深さの試験結果を示す。普通セメントや高炉セメント B 種に比べて中性化は速くこれらの 1.5~2.5 倍程度の値を示している。ただし,水セメント比を小さくすれば,実用的に問題のないレベルに抑制可能な範囲であり,この点について詳細な研究を進めている。

5. ECM 躯体構造

 ECM セメントに適した躯体構造として,柱・梁にはCFT 部材(例えば写真-3)や,高強度コンクリートを使用した RC 部材,あるいは亜鉛めっき鉄筋を使用した RC部材等を,床には高強度コンクリートを使用したプレキャストプレストレス部材等を想定して研究を進めている。 CFT 部材は外周の鋼管が CO2 を遮蔽するので中性化は問題とならない。高強度コンクリートを使用した RC部材は,高強度コンクリートのち密な組織により CO2

の侵入を抑制し中性化を抑制する。 図-10は鉄筋の付着試験の結果を示すが ECM セメントを使用したコンクリートと普通セメントを使用したコンクリートは全く同様の特性を示している。 図-11は鉄筋を内蔵した鋼管コンクリート柱部材(CFT- R と略称)の曲げせん断試験結果を示す。この場合もECM セメントを使用したコンクリートと普通セメントを使用したコンクリートで全く同様の特性を示すことがわかる。RC 部材も同様であり,ECM セメントを使用した部材と普通セメントを使用した部材で違いは認められない。

6. ECM 基礎構造

 ECM 基礎構造のうち,中低層の構造物を対象とした

地盤改良体による基礎構造について以下に記述する。 地盤改良体を現在の圧縮強度 1 N/mm2 程度から 5 N/mm2 以上の高強度を有するものに転換するうえでセメントスラリーの水量を低減し,かつ所要の流動性(混合かくはん性)を確保することが必要である。そのため,セメントと地盤の混合物に対する流動化剤の開発を進め,有効なものを見つけつつある5)。図-126)は,東京,横浜,大阪等で採取した沖積粘性土に対してこの流動化剤を適用した地盤改良体の圧縮強度を示す。ECM-A セメントを用いた改良体は高炉セメント B 種よりも強度発現性が優れており,多くの場合で目標とする 5 N/mm2 を満足していることがわかる。また,図-13に示す

0

0

(a) ECM-B2 セメントを用いた部材

(b) 普通セメントを用いた部材

Q(kN)

Q(kN)

-1 500 -1 000

1 500 1 000 500

0

-1 500 -1 000

1 5001 000500

0

部材角R(1/1 000)

部材角R(1/1 000)

-60 -40 -20 0 20 40 60

-60 -40 -20 0 20 40 60 -500

-500

せん断力

せん断力

図-11  ECMコンクリートを使用した鉄筋内蔵CFT(CFT-R) 柱の曲げせん断特性

写真-3 鉄筋内蔵CFT部材

収縮ひずみ(×10

-6)

乾燥材齢(週)

-800

-600

-400

-200

00 4 8 12 16

ECM-B1 ECM-B2N BB

図-8 乾燥収縮ひずみの測定例

中性化深さ(mm)

材齢(週)

0

10

20

30

40

50

0 4 8 12 16

ECM-B1ECM-B2NBB

図-9 中性化深さの測定例 図-10 鉄筋の付着特性の測定例

2.1

1.8

1.5

1.2

0.9

0.6

0.3

0

普通セメントコンクリートECM-B2 セメントコンクリート

基準

化し

た付

着応

力 0 2 4 6 8 10 12 14

自由端変位(mm)

Vol. 48, No. 9, 2010. 9 73

ように六価クロムの溶出量も少ない。 図-14は各種有機繊維で補強した地盤改良体の曲げ応力と変位の関係を示す。長さと径の比 1 200 程度のポリプロピレン繊維を使用することにより目標とする 3 以上の靭性率(最大応力時変位とひび割れ時変位の比)を確保することができる。これらの結果を基に,高強度高靱性地盤改良体の施工技術についても研究を進めている。

7. ECM セメント・コンクリートシステムのCO2 削減効果

 RC 造 8 F の集合住宅を事例として試設計を行い,ECMセメントによるCO2削減効果を評価した。セメント,コンクリート,躯体構造および基礎構造における CO2

削減効果の試算結果を表-2に示す。材料レベルで 60~80%,構造体レベルで 20~60%の CO2 削減効果が期待できるのであり,IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の 2020 年目標値(1990 年比 25~40%削減)や政府の 2020 年目標値(1990 年比 25%削減)に対応し得る削減効果が期待される。

8. あ と が き

 セメント・コンクリートのエネルギー・CO2 削減の問題を従来は個別の構成材料における削減の問題と考えてきた。しかし,必ずしもそれに拘束される必要はないのであり,材料と構造体の共同により削減する道があることを ECM セメント・コンクリートシステムでは提案している。言い換えれば,セメント・コンクリートの CO2

を削減するには,セメント・コンクリートに関連する産業が協力して最適な技術システムを構築することが大切なことを提案しているのである。 CO2 の削減という世界的要請は,企業活動や技術に対する大きな制約であると同時に大きなチャンスを提供するものである。コンクリート技術の研究開発においても,これを企業活動における,あるいは研究開発におけるチャンスととらえ,環境先進性を有するセメント・コンクリート技術を日本から世界に発信したいものである。 ECM セメント・コンクリートシステムは,基礎研究のフェーズを終了しつつある。セメント・コンクリートに関する有力な環境技術の一つとして実用化に必要なデータ取得を進めるとともに JIS 等の規制を段階的にクリアし,早期のプロジェクト適用を図りたい。

参考文献1) 近藤連一:セメント化学のシーズとニーズ,コンクリート工学,

Vol.17,No.2,pp.1~11,19792) 安斉剛史・西川 真・池尾陽作・坂井悦郎:高炉スラグ高含有セ

メントの水和反応解析,セメントコンクリート論文集,No.63,pp.22~27,2009

3) 池尾陽作・米澤敏男・蓮見孝志・釜野博臣:遊星ミルによる再生細骨材製造技術に関する研究,コンクリート工学年次論文報告集, Vol.32,pp.1427~1432,2010

4) 和地正浩・米澤敏男・三井健郎・井上和政:高炉スラグ高含有セメントを用いたコンクリートの性質,コンクリート工学年次論文報告集,Vol.32,pp.485~490,2010

5) 玉木伸二・木之下光男ほか:高炉スラグ高含有セメントを用いた地盤改良体の特性(その 3),第 45 回地盤工学研究発表会,pp.569~570,2010

6) 津川澄夫・河野貴穂ほか:高炉スラグ高含有セメントを用いた地盤改良体の特性(その 2),第 45 回地盤工学研究発表会,pp.567~568,2010

一軸圧縮強さ(N/mm2 )

0

2

4

6

8

10

12

200 300 400 200 300 400 200 300 400 200 300 400 東 京 横 浜 大 阪 蛙 目

セメント添加量(kg/m3)

ECM-ABB

図-12  ECM-A型セメントと高炉セメントB種を用いた 地盤改良体の強度

表-2  ECMセメント・コンクリートシステムのCO2削減効果 (8 F RC 集合住宅の 1 例)

区 分 セメント コンクリート

躯体構造* 基礎構造**

RC 部材 CFT 部材 地盤改良体 RC 杭CO2 削減率

(%) 60~80 60~70 50~60 40~50 20~30 30~40

**普通ポルト従来 RC 比**高炉 B 従来 RC 杭比

00.010.020.030.040.050.060.07

200 300 400 200 300 400 200 300 400 200 300 400

セメント添加量(kg/m3)

六価クロム溶出量(mg/L) ECM-A

BB

東 京 横 浜 大 阪 蛙 目

定量下限値

環境基準値

図-13  ECM-A 型セメントと高炉セメント B種を用いた地盤改良体からの六価クロム溶出量

0

0.5

1

1.5

2

0 1 2 3

ポリプロピレン(L/Φ=1 190),靭性率 4.6

ポリプロピレン(L/Φ=370),靭性率 1.2

ナイロン(L/Φ=540),靭性率 1.0

ビニロン(L/Φ=430),靭性率 1.0無補強,靭性率 1.0

曲げ応力(N/mm2 )

変位(mm)

図-14 繊維補強地盤改良体の曲げ特性

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