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工学入門
工学部電気電子工学科
白方 祥
授業題目電気電子工学入門(introductory electrical and electronic engineering)
授業の目的授業の目的 持続可能な社会を目指すために必要な工学的知識や,
工学の歴史を知ることは,文系理系に関わらず重要である。本講義では,電気電子工学を題材にして,これらの事項について学ぶ。受講により,工学がこれまでに果たして来た役割を理解すると共に,
これからのあり方について考えることができるようになる。
成績評価方法期末試験をもとに成績を評価する。
授業時間外学習にかかわる情報各回の講義ごとに,その講義において習得すべき要点と,習得を促すための課題が出される。課題に取り組むことにより毎週2時間程度の授業時間外学習が保障される。
授業の到達目標電気電子工学を理解する上で必要な数学の基本について説明することができる。電気工学の基本について説明することができる。通信工学の基本について説明できる。半導体エレクトロニクスの基本について説明できる。
スケジュール
• 4/11 ガイダンス 「エレクトロニクスの歴史」 白
方
• 4/18「光線としての光の振舞い」市川
• 4/25「波としての光の振舞い、および光を利用する機
器」市川
• 5/9 「半導体技術:歴史からナノテクノロジーまで」
石川
• 5/16「パワーエレクトロニクス入門」石川
• 5/23「情報ストレージの歴史」仲村
• 5/30「ハードディスク装置の記録再生」仲村
• 6/6 期末試験 白方
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エレクトロニクスの歴史 電子管(真空管)の発明
• 1983 エジソン効果の発見
• 1904 フレミングの二極管の発明
• 1906 ド・フォーレの三極管の発明
• 1912 アームストロングの再生回路
• 1915 大陸横断リンク電話
ラングミュア(GE)、アーノルド(WE)
• 単則波帯(SSB)伝送、スーパヘテロダイン、無線航法、電話搬送、フリップフロップ回路
1983 エジソン効果の発見
• 炭素フィラメント電球の寿命
• 電球中に金属電極
• 電極とフィラメント管に電流(電極に正電圧)
• 全ての電子管の基礎
• 固体化以前のあらゆるエレクトロニクスの基礎
• エジソン効果の特許
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1904 フレミングの二極管の発明
• ロンドンのエジソン電灯会社のコンサルタント
• 1884年 エジソン効果の学習(エジソンと)
• 1904 熱電子管の発明
• 高周波交流の整流器
• 無線周波数の電波の検波と整流
• 増幅は不可能
2極真空管
真空管の構造 陰極(カソード)熱電子放出
陰極の材料
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二極管の回路記号 2極管の電圧電流特性
整流回路
陽極が正のサイクルのときに電流が流れる:直流をつくるときに用いられる
1906 ド・フォーレの三極管の発明
• フィラメントと陽極(アノード)間に格子
(グリッド)の挿入 (三極管の発明)
• オーディオンの特許申請
• 低利得
• 三極管を増幅器として使うまでに6年
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三極管の構造と回路記号 三極管の動作
三極管の特性
格子電圧により陽極電流を大きく変化できる
五極管の増幅回路
抑制格子は、陽極からの二次電子を追い返す
FET(静電効果トランジスタ)
の特性と類似
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五極管の特性
FET(静電効果トランジスタ)
の特性と類似
格子電圧により陽極電流を大きく変化できる高い利得
定電圧放電管
気体のグロー放電を利用して電圧を一定に保つ
c.f.現代:半導体を用いた
定電圧ダイオード(ツエナーダイオード、アバランシェダイオード)
ブラウン管 静電偏向
主に計測器用のオシロスコープのブラウン管で利用
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テレビジョン用のブラウン管で利用
電磁偏向 マイクロ波管
高出力のマイクロ波の発振 c.f.現代:半導体を用いたGunnダイオード
1912 アームストロングの再生回路
• 三極管を増幅器として利用
• 感度の良い受信機
• 再生回路の発明
• 最初の連続波信号発生器(発振器)
• 再生(正帰還):増幅度向上、発振器の実現
(陽極信号の一部をグリッドに戻す)
• 工業化
増幅回路
プッシュプル(push-pull)電力増幅回路カゾード接地電圧増幅回路
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P N P
N P N
エミッタ
ベース
コレクタ
エミッタ
ベース
コレクタ
PNPトランジスター
NPNトランジスター
接合型トランジスタ
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