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可逆過程と不可逆過程

熱的な現象の多くは時間的な方向性を持つ.例えば,やかんに入った熱湯は放置

しておくとさめてしまうが,やかんに入った水は放置しておいても熱湯になるこ

とはない.

� �可逆過程と不可逆過程

ある体系を状態Aから状態 Bに移したとき,まわりに何の変化も残さないで

もとの状態に戻すことが可能ならば,状態Aから状態Bへの過程は可逆過程で

あるといい,不可能ならば不可逆過程(または非可逆過程)であるという.� �以下に示す現象は可逆過程か不可逆過程か,選択肢より正しいものを選びなさい.

• シリンダーに入っている空気を準静的に断熱圧縮する

選択肢

1) 可逆過程

2) 不可逆過程

3) 可逆過程と不可逆過程が混ざっている

4) 可逆過程でも不可逆過程でもない

可逆過程と不可逆過程

解説

1)  可逆過程

準静的過程は理論的には無限の時間をかけ,常に熱平衡状態が保たれるよう

に変化する過程であり,外界も含めて常に逆行可能な過程のことである.

可逆過程と不可逆過程

熱的な現象の多くは時間的な方向性を持つ.例えば,やかんに入った熱湯は放置

しておくとさめてしまうが,やかんに入った水は放置しておいても熱湯になるこ

とはない.

� �可逆過程と不可逆過程

ある体系を状態Aから状態 Bに移したとき,まわりに何の変化も残さないで

もとの状態に戻すことが可能ならば,状態Aから状態Bへの過程は可逆過程で

あるといい,不可能ならば不可逆過程(または非可逆過程)であるという.� �以下に示す現象は可逆過程か不可逆過程か,選択肢より正しいものを選びなさい.

• 断熱材で囲まれた 2つの容器の一方には気体があり,もう一方は真空である.

この容器をつなぎ,気体を真空の容器中に自由に膨張させる (断熱自由膨張).

この断熱自由膨張の過程

選択肢

1) 可逆過程

2) 不可逆過程

3) 可逆過程と不可逆過程が混ざっている

4) 可逆過程でも不可逆過程でもない

可逆過程と不可逆過程

解説

2)  不可逆過程

断熱自由膨張では,熱の出入りがなく (d′Q = 0),真空の圧力は p = 0なの

で,膨張による仕事もない (d’W = −p dV = 0).この現象を,まわりに何の

変化も残さないでもとに戻せるか考えてみる.もし可能ならば,熱の出入り

もなく,仕事もせずに気体の体積を圧縮することが可能になる.この過程と

等温膨張過程を組み合わせれば,熱源から熱を受け取り,その熱を全て仕事

に変え,その後,熱の出入りも仕事もせずもとの体積に戻るサイクルを作る

ことが可能になる.これはトムソンの原理 (熱力学第 2法則)に反することに

なる.したがって,気体の断熱自由膨張は不可逆過程である.� �トムソンの原理

1つの熱源から熱をとり,それをすべて仕事に変えるようなサイクルは存在し

ない.� �

可逆サイクルと不可逆サイクル

すべての過程が可逆である循環過程 (サイクル)を可逆サイクルという.カルノー

サイクルは可逆サイクルの例である.状態変化 (過程)を現実に準静的に行うこと

は不可能に近く,現実の熱機関は不可逆なサイクルを用いる装置であり,可逆サ

イクルを用いる熱機関は理想化された装置である.

� �カルノーの原理

高温熱源 T2と低温熱源 T1の間で動作する任意の可逆サイクル (を用いる熱機

関)の効率 ηT は 2つの熱源の温度のみで決まり,カルノーサイクルの効率に等

しい.不可逆なサイクル (を用いる熱機関)の効率 ηQは可逆サイクルの効率 ηTよりも小さい.

ηQ = 1− Q1

Q2

≤ ηT = 1− T1

T2

Q2は高温熱源から吸収する熱,Q1は低温熱源へ放出する熱であり,等号が成

立するのはサイクルが可逆の場合のみである.� �このカルノーの定理を用いると,熱機関が利用するサイクルが可逆サイクルか不

可逆サイクルかを判定することができる.以下の問に答えなさい.

600 Kの高温熱源と 300 Kの低温熱源を利用する熱機関が,高温熱源より毎秒

1000 Jの熱を受け取り,外部に毎秒 400 Jの仕事をし,低温熱源へ毎秒 600 Jの熱

を放出している.この熱機関が利用するサイクルは,以下の選択肢のどれである

か,選びなさい.

選択肢

1) 可逆サイクル

2) 不可逆サイクル

3) 準静的な過程を利用したサイクル

4) 問題の条件では,可逆サイクルと不可逆サイクルとも判定できない.

可逆サイクルと不可逆サイクル

解説

可逆サイクルか不可逆サイクルかは,カルノーの定理を用いると判定できる.高

温熱源の温度 T2と低温熱源の温度 T1を用いて計算できる可逆サイクルの場合の

効率

ηT = 1− T1

T2

と高温熱源から吸収する熱Q1と低温熱源へ放出する熱Q2を用いて計算できるサ

イクルの効率

ηQ = 1− Q1

Q2

を比較し,それが一致すればその機関のサイクルは可逆サイクルであり,一致し

なければ不可逆サイクルである.

この問題の場合,T2 = 600 K,T1 = 300 Kであるから,

ηT = 1− 300

600= 1− 1

2= 0.5

であり,Q2 =1000 J,Q2 =600 Jであるので,

ηQ = 1− 600

1000= 1− 0.6 = 0.4

である.したがって,

ηQ < ηT

となって一致しないので,この熱機関のサイクルは不可逆サイクルである.なお,

準静的過程を用いたサイクルは可逆サイクルであるのでこの熱機関のサイクルで

はない.

熱力学第2法則:トムソンの原理

熱的な現象の多くが時間的な方向性を持つこと(不可逆性があること)を熱力学

の基本法則の一つとしたのが熱力学第2法則である.熱力学第2法則にはいろい

ろな表現があり,その一つの表現が次に示すトムソンの原理である.

� �トムソンの原理

仕事が熱に変わる過程は,ほかに何の変化も残らない場合には不可逆過程で

ある.� �言い換えれば,この原理は「熱がすべて仕事に変化する場合,他に何の変化も残

さないことは不可能である」という意味である.循環過程は「何の変化も残らな

い」過程であり,トムソンの原理は「(1つの熱源からの)熱が循環過程ですべて

仕事になることは不可能」という表現に直るので,以下のようにまとめられる.� �1つの熱源から熱をとり,それをすべて仕事に変えるような (循環過程を用い

る)熱機関は存在しない.� �トムソンの原理で存在が否定された熱機関を第2種永久機関という.

以下の選択肢より,トムソンの原理で否定された第2種永久機関を選びなさい.

選択肢

6

&%'$

1)

熱源

Q > 0

W > 0

?

?

-&%'$

2)

高熱源 (T2)

低熱源 (T1)

Q2 > 0

Q1 > 0

W > 0(W = Q2 −Q1)

-

?

&%'$

3)

熱源

Q > 0

W > 0

熱力学第2法則:トムソンの原理

解説

下図3)が,1つの熱源から熱をとりそれをすべて仕事に変えるような循環過程

(サイクル)を利用する,第2種永久機関の模式図である.熱源が1つで熱効率が

100% (η = W/Q = 1) の熱機関である.

循環過程 (サイクル)を利用する熱機関をはたらかせるためには下図2)に示すよう

に,必ず温度差のある2つの熱源が必要で,高熱源からとった熱 (Q2)の一部 (Q1)

を低熱源に捨てなければならない,ということをトムソンの原理は主張している.

つまり,熱を 100%仕事に変換することはできない.

トムソンの原理は,循環過程 (サイクル)で熱をすべて仕事に変えることは不可能

であることを表しているが,下図1)のように,その逆の過程,つまり仕事を 100

%熱に変えることは可能である.熱の仕事当量を測定したジュールの実験のよう

に,水をかき混ぜるという仕事はすべて熱に変換可能で水温を上げることができ

る.ただし,この過程は不可逆過程になる.また,循環過程でない一度だけ起こ

る過程 (例えば爆発現象)で熱をすべて仕事に変えることは可能である.この場合,

一度だけ起こる過程は変化が残るのでトムソンの原理には反しない.

6

&%'$

1) 仕事を100%熱に変える装置

熱源

Q > 0

W > 0

?

?

-

&%'$

2) 一般的な熱機関

高熱源 (T2)

低熱源 (T1)

Q2 > 0

Q1 > 0

W > 0(W = Q2 −Q1)

-

?

&%'$

3) 第2週永久機関

熱源

Q > 0

W > 0

熱力学第2法則:クラウジウスの原理

熱的な現象の多くが時間的な方向性を持つこと(不可逆性があること)を熱力学

の基本法則の一つとしたのが熱力学第2法則である.熱力学第2法則にはいろい

ろな表現方法があり,その一つの表現が次に示すクラウジウスの原理である.

� �クラウジウスの原理

高い温度の部分から低い温度の部分へ熱が移動する過程は,ほかに何の変化も

残らない場合には不可逆過程である.� �不可逆ということは,逆向きの過程は通常起こらないということであり,言い換

えると� �「ほかに何の変化も残さない」循環過程では,低温物体から熱を受け取り,そ

れをすべて高温物体に移すことは不可能である.� �とまとめられる.

以下の選択肢に示されている図は循環過程を用いる熱機関を表している.クラウ

ジウスの原理に反するので実現できないものを選びなさい.

選択肢

6

6

&%'$

1)

高熱源 (T2)

低熱源 (T1)

Q1 > 0

Q1 > 0?

?

&%'$

2)

高熱源 (T2)

低熱源 (T1)

Q2 > 0

Q2 > 0

6

6

&%'$

3)

高熱源 (T2)

低熱源 (T1)

Q2 > 0

W > 0

Q1 > 0

熱力学第2法則:クラウジウスの原理

解説

クラウジウスの原理に反する熱機関を図に表すと下図1)のようになる.クラウ

ジウスの原理は,単に低熱源から熱Q1を受け取り高熱源に熱Q1を渡すような循

環過程 (サイクル)を用いる熱機関をつくることは不可能であるといっている.

一方下図3)ヒートポンプは低熱源から高熱源に熱を運ぶが,その際には外から

仕事W をする必要があり,熱を運ぶ以外に外から仕事をしたという変化を残し,

クラウジウスの原理が不可能であるという装置にはあたらない.

また下図2)は不可逆過程で,単に高熱源から低熱源に熱Q2が流れることを表し

ている.クラウジウスの原理はその逆は自然には起こらないことをいっている.

6

6

&%'$

1) クラウジウスの原理に反する熱機関

高熱源 (T2)

低熱源 (T1)

Q1 > 0

Q1 > 0?

?

&%'$

2) 不可逆過程(自然な熱の流れ)

高熱源 (T2)

低熱源 (T1)

Q2 > 0

Q2 > 0

6

6

&%'$

3) ヒートポンプ

高熱源 (T2)

低熱源 (T1)

Q2 > 0

W > 0

Q1 > 0

エントロピー その1

� �エントロピー

*

1

s

sI

II

状態O

状態A

可逆的(準静的) な状態変化においては∫d′Q/T は経路に依存せず初状態と終状態の

みで決まる.従って,右図のように基準状態

Oを決めておけば状態 Aまで経路 Iに沿って

可逆変化させても,経路 IIに沿って可逆変化

させても終状態 Aのみで決まる量が次のよう

に定義できる.

SA =

∫ A

O

d′Q

T

この状態量をエントロピーという.

可逆的な微小変化に対しては,系に入る熱量を d′Qとするとエントロピーの変

化 dSは

dS =d′Q

T

と表せる.� �シリンダーに入った気体を温度 T の高熱源に接触させて状態A(pA, VA, T )から状

態 B(pB, VB, T )へ準静的に等温膨張させた.この変化において,気体のエントロ

ピーはどう変化するか,選択肢より正しいものを選びなさい.

選択肢

1) エントロピーは増加する

2) エントロピーは減少する

3) エントロピーは変化しない

4) エントロピーの増減は判断できない

エントロピー その1

解説

温度一定 (T )で気体が膨張するとき,気体のエントロピーの変化は

∆S気体 =

∫ B

A

d′Q

T=

1

T

∫ B

A

d′Q =Q

T

と表せる.ここで Qは気体に出入りした熱を表し,熱を吸収したとき正である.

等温膨張では気体は熱源より熱を吸収して膨張するので,Q > 0である.従って

∆S気体 > 0,エントロピーは増加する.

なおこの過程は,カルノーサイクルで高熱源から熱機関が熱量Qを得て等温膨張

する過程に相当する.

エントロピー その2

� �エントロピー

*

1

s

sI

II

状態O

状態A

可逆的(準静的) な状態変化においては∫d′Q/T は経路に依存せず初状態と終状態の

みで決まる.従って,右図のように基準状態

Oを決めておけば状態 Aまで経路 Iに沿って

可逆変化させても,経路 IIに沿って可逆変化

させても終状態 Aのみで決まる量が次のよう

に定義できる.

SA =

∫ A

O

d′Q

T

この状態量をエントロピーという.

可逆的な微小変化に対しては,系に入る熱量を d′Qとするとエントロピーの変

化 dSは

dS =d′Q

T

と表せる.� �シリンダーに入った気体を温度 T の高熱源に接触させて状態A(pA, VA, T )から状

態 B(pB, VB, T )へ準静的に等温膨張させた.この変化において,高熱源のエント

ロピーはどう変化するか,選択肢より正しいものを選びなさい.

選択肢

1) エントロピーは増加する

2) エントロピーは減少する

3) エントロピーは変化しない

4) エントロピーの増減は判断できない

エントロピー その2

解説

温度一定 (T )で気体が膨張するとき,気体が接している高熱源(温度 T)のエン

トロピーの変化は

∆S高熱源 =

∫ B

A

d′Q

T=

1

T

∫ B

A

d′Q =−Q

T

と表せる.気体が吸収した熱をQ(> 0)とすると,高熱源からは熱Qが出て行っ

たことになる.従って,−Q < 0であるから,∆S高熱源 < 0,エントロピーは減少

する.

エントロピー その3

� �エントロピー

*

1

s

sI

II

状態O

状態A

可逆的(準静的) な状態変化においては∫d′Q/T は経路に依存せず初状態と終状態の

みで決まる.従って,右図のように基準状態

Oを決めておけば状態 Aまで経路 Iに沿って

可逆変化させても,経路 IIに沿って可逆変化

させても終状態 Aのみで決まる量が次のよう

に定義できる.

SA =

∫ A

O

d′Q

T

この状態量をエントロピーという.

可逆的な微小変化に対しては,系に入る熱量を d′Qとするとエントロピーの変

化 dSは

dS =d′Q

T

と表せる.� �シリンダーに入った気体を温度 T の高熱源に接触させて状態A(pA, VA, T )から状

態 B(pB, VB, T )へ準静的に等温膨張させた.この変化において,気体および高熱

源を含めた全体のエントロピーはどう変化するか,選択肢より正しいものを選び

なさい.

選択肢

1) エントロピーは増加する

2) エントロピーは減少する

3) エントロピーは変化しない

4) エントロピーの増減は判断できない

エントロピー その3

解説

系全体のエントロピーの変化は

∆S全体 = ∆S気体 +∆S高熱源

である.気体が得た熱をQ(> 0)とすると高熱源はQの熱を失う.従って,気体お

よび高熱源のエントロピーの変化はそれぞれ

∆S気体 =Q

T, ∆S高熱源 =

−Q

T

であるから,全体のエントロピーの変化は

∆S全体 =Q

T+

−Q

T= 0.

つまり,∆S全体 = 0,気体と熱源を合わせた系全体のエントロピーは変化しない.

エントロピー 定積変化

� �エントロピー

*

1

s

sI

II

状態O

状態A

可逆的(準静的) な状態変化においては∫d′Q/T は経路に依存せず初状態と終状態の

みで決まる.従って,右図のように基準状態

Oを決めておけば状態 Aまで経路 Iに沿って

可逆変化させても,経路 IIに沿って可逆変化

させても終状態 Aのみで決まる量が次のよう

に定義できる.

SA =

∫ A

O

d′Q

T

この状態量をエントロピーという.

可逆的な微小変化に対しては,系に入る熱量を d′Qとするとエントロピーの増

加 dSは

dS =d′Q

T

と表せる.� �シリンダーに入った 1モルの理想気体を,体積を一定に保ちながら,熱源から熱

を加えて準静的に温度を T0から T に変化させた.この過程で気体のエントロピー

の変化∆Sはどうなるか,選択肢より正しいものを選びなさい.なお,この気体

の定積モル比熱をCV,定圧モル比熱をCpとすること.

選択肢

1) ∆S = CV (T − T0)

2) ∆S = Cp (T − T0)

3) ∆S = CV logeTT0

4) ∆S = Cp logeTT0

エントロピー 定積変化

解説

1モルの理想気体を定積変化させる場合,準静的に温度が dT 変化するならば,気

体に加えられる熱量 d′Qは定積モル比熱CV を用いて,

d′Q = CV dT

と表される.したがって,温度が T0から T と変化した場合,そのエントロピーの

変化量∆Sは

∆S =

∫ T

T0

d′Q

T=

∫ T

T0

CV dT

T= CV

∫ T

T0

dT

T= CV loge

T

T0

となる.

エントロピー 定圧変化

� �エントロピー

*

1

s

sI

II

状態O

状態A

可逆的(準静的) な状態変化においては∫d′Q/T は経路に依存せず初状態と終状態の

みで決まる.従って,右図のように基準状態

Oを決めておけば状態 Aまで経路 Iに沿って

可逆変化させても,経路 IIに沿って可逆変化

させても終状態 Aのみで決まる量が次のよう

に定義できる.

SA =

∫ A

O

d′Q

T

この状態量をエントロピーという.

可逆的な微小変化に対しては,系に入る熱量を d′Qとするとエントロピーの増

加 dSは

dS =d′Q

T

と表せる.� �シリンダーに入った 1モルの理想気体を,圧力を一定に保ちながら,熱源から熱

を加えて準静的に温度を T0から T に変化させた.この過程で気体のエントロピー

の変化∆Sはどうなるか,選択肢より正しいものを選びなさい.なお,この気体

の定積モル比熱をCV,定圧モル比熱をCpとすること.

選択肢

1) ∆S = CV (T − T0)

2) ∆S = Cp (T − T0)

3) ∆S = CV logeTT0

4) ∆S = Cp logeTT0

エントロピー 定圧変化

解説

1モルの理想気体を定圧変化させる場合,準静的に温度が dT 変化するならば,気

体に加えられる熱量 d′Qは定圧モル比熱Cpを用いて,

d′Q = Cp dT

と表される.したがって,温度が T0から T と変化した場合,そのエントロピーの

変化量∆Sは

∆S =

∫ T

T0

d′Q

T=

∫ T

T0

Cp dT

T= Cp

∫ T

T0

dT

T= Cp loge

T

T0

となる.

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