治験依頼者が求める医療機関 の電磁化の理想像 - Med · 2017-10-17 ·...

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治験依頼者が求める医療機関の電磁化の理想像 -現状の課題とベンダーの協力-

日本製薬工業協会(JPMA)

電子化情報部会 タスクフォース3 (eTMFチーム)

平成29年10月25日(東京)金川洋平

平成29年11月19日(福岡)榊原淳人

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まえおき

ベンダーによる課題の解決策については,製薬協が保証している内容ではありません。また,特定ベンダーの製品等を支持,推奨するものではないことにご留意ください。

日本医師会のCtDoS2については前講演で発表がありましたので,ここでは割愛させて頂きます。

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本日の内容

eTMFの課題と理想像(製薬協)

課題の解決策(ベンダー)

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eTMFの課題:医療機関との授受(医療機関の立場)

○○製薬

△製薬

□ファルマ

システム○で

システム△で

システム□で

各社ごとにシステムが違うので・・・ ・操作方法覚えるのが大変 ・IDとパスワードの管理が大変 ・システムの入り口(アドレス)も違う

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eTMFの課題:医療機関との授受(治験依頼者の立場)

A病院

B病院

C病院

紙もしくはCDで

スキャン

電子メールで

メールコピー

病院システムで ダウンロード

授受方法がバラバラで・・・ ・その都度手順書が違う ・対応が異なるため様々な形態の資材・書類を作成 ・システムへの登録作業が大変

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eTMFの将来像

ファイリング 保管管理

電子メディア

紙文書

梱包・運送 書庫・倉庫

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データ移行

データ信頼性保証

eTMFの将来像:理想的には・・・

製薬企業

CRO

医療機関

規制当局

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医療機関の治験電磁化への課題

1. 専門的人材確保についての課題

医療機関にIT知識を持った専門家の確保が難しい

2. 当該分野での技術的な運用成熟度及び教育の不足

依頼者‐医療機関の電子ファイルの授受について適切な方法が分からない

具体的な電磁化対応が分からない

3. 費用的な課題

電磁化対応のためにシステム導入が必要になる

現在の受託件数で運用が可能か?

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上記の解決にはベンダーの協力が不可欠

ベンダーの協力

東京会場(10月25日)

株式会社国際電通情報サービス:依頼者と医療機関のシステム連携 -メタデータの共通化について-

富士通株式会社:医療機関が安心して電磁化するために富士通ができること

福岡会場(11月19日)

Veeva株式会社:医療機関と依頼者による電磁化文書の授受

アガサ株式会社:医療機関におけるIRB資料と治験関連文書の電磁化事例

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FUJITSU CONFIDENTIAL

2017年10月25日

富士通株式会社

医療機関が安心して電磁化するために富士通ができること

Copyright 2017 FUJITSU LIMITED

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富士通について

富士通=電子カルテのイメージを 持たれている方もいらっしゃるかと思いますが。。

治験の分野でも富士通は頑張っています

■製薬会社向けに治験必須文書管理機能などの機能を持つ、GCP業務支援ソリューションを提供しています。

・tsClinical/DDworks21 ・約90社のお客様にご採用いただいている業界シェア№1の ソリューションです。 ・医師会様提供のCtDoS2とも連携しています。

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富士通の描く理想像

医療機関も含めた治験業務の全体最適の実現

依頼者 医療機関

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【講演】 治験電磁化への富士通の取り組み~治験施設での普及に向けて~

Q4.製薬企業の立場から見て、電磁化してほしい医療機関の治験業務は何でしょうか。

医療機関の治験業務の電磁化に期待

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なぜ進まない?医療機関の電磁化

コスト

規制対応

CSV

手順整備

ITスキル

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富士通からの提案

文書の電子管理を実現する機能(ドキュメント管理)

施設の治験業務を支援する機能(プロセス管理)

「ドキュメント」 と「プロセス」両面のアプローチによる業務のスリム化

ITスキルを持ち、かつ治験業務を理解した担当がサポート

製薬会社90社に20年サービスを提供してきた実績

IT(システムやCSV)に対する不安は富士通が解消します

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依頼者と施設を合わせた治験環境全体の最適化

来年度のサービス提供開始に向けて、現在開発中です

依頼者と医療機関双方をサポート

実施医療機関

DDworks21 Trial Site

依頼者 事務局

責任/分担医師

CRC

モニター

・治験の打診/申込 ・IRB申込 ・SDV管理

・文書の電子授受

・文書の登録/参照 ・院内ワークフロー ・IRB/SDV管理

・電子文書の 原本保管

電子的な文書の授受と保管管理で、文書管理に掛かる手間を軽減

治験プロセスも管理することで、現場の事務局・CRCの利便性を向上

将来的には製薬会社保有のDDworks21と連携

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具体的な取り組みについて

医療機関の現場の意見をシステムに組み込み, 医療機関の皆さまが使いやすいシステムを追及

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最後に

製薬会社

事務局(院長)

CRC/SMO

IRB

責任/分担医師

CRO

富士通は治験業務の全体最適の実現に貢献します

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負の脱却

治験依頼者 医療機関

医療機関が対応しないから

治験依頼者が対応しないから

ベンダー

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電磁化に飛び込みましょう!!

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ご清聴ありがとうございました!

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参考

福岡会場資料

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医療機関と依頼者による

電磁化文書の授受 Veeva Japan 株式会社

鈴木康平

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eTMFへの期待と課題

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依頼者の期待

文書の配布、回収を効率化したい

施設毎の配布、回収の進捗管理を効率化したい

医療機関の懸念

複数の依頼者からの依頼事項(タスク)がそれぞれ個別にメール等で多く来てしまう

優先順位が分かり難い

依頼事項を完了するために、様々なシステムにログインし作業を完了させる必要がある

電磁化が進むと、さらにこれらの業務が煩雑化してしまう

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グローバル標準の単一プラットフォームShared Investigator Platform (SIP)

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Shared Investigator Platform (SIP)とは

Shared Investigator Platform(SIP)は、 TransCelerate BioPharma Inc.の一つのイ

ニシアチブとして標準化が進められている、複数の治験依頼者と実施医療機関の連携を容易にする単一のプラットフォームです。 SIPは、冗長な情報やトレーニングの要求

を減らし、自動化とデータの再利用を増やすことにより、治験担当者の管理負担を軽減するように設計されています。

TransCelerateとは

TransCelerate BioPharma Inc.は、革新的な新しい治療法の研究開発を簡素化および加速することにより、世界中の人々の健康を改善する非営利団体として、2012年に設立されました。

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SIPのイメージ

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依頼者a

依頼者b

依頼者c

依頼者d

A病院

C病院

B病院

D医院

•医療機関は全ての依頼者のシステムに個別のID、パスワードでログイン

•同一の文書を複数の依頼者に個別に配布

•依頼者は自社のeTMFシステムとSIPを連携

•単一の文書を複数の医療機関へ配布可能

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SIPのイメージ

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依頼者a

依頼者b

依頼者c

依頼者d

A病院

C病院

B病院

D医院

•医療機関は一つのID、パスワードで全ての依頼者の試験の文書を受領

•単一の文書を複数の依頼者に配布可能

•依頼者は自社のeTMFシステムとSIPを連携

•単一の文書を複数の医療機関へ配布可能

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課題解決のために必要な主な機能

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Site Home Page

全ての依頼者、全ての試験に関する活動を一元化

全ての依頼事項、通知、文書を同一環境で受領

Single Sign-on

セキュアなシングルサインオン

(一つのID、パスワードで全ての試験情報を)

参加している複数の依頼者から提供される試験関連文書にアクセス

Vault eTMF, Vault Study Startup,

and Vault RIMに統合されている単一の原資料を参照

臨床試験の実施における管理上の負担を軽減し、効率を高める

Document Exchange

依頼、受領、電子署名、配布、試験関連文書の更新を一箇所で

複数の依頼者であっても、制御されたワークフローを利用することで、一貫したプロセスをユーザに提供

Reporting and Dashboards

全ての試験、全ての依頼者を含む全体の文書の提供、受領に関する進捗状況を把握

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Announcing

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実施医療機関、依頼者、およびCROに、臨床試験全体にわたる単一のビューと一貫した文書の授受を行うプロセスを提供することで、臨床

試験活動におけるコラボレーションを容易にします。

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Vault SiteExchange 情報共有の合理化

Single source of truth

Consistent experience

across studies

Reports and dashboards

Centralized access

Single sign-on

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SiteHome

SiteHome

•他システムとの連携 •APIを介してVault 以外のeTMFアプリケーションと連携することも可能です

医療機関における IRB資料と治験関連文書の電磁化事例

~沖縄県立中部病院様の事例~

アガサ株式会社

Aspirations for good health and

life

世界中の人々の健やかな人生のために

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医療機関における 治験関連文書に関する課題

No. 1 IRB資料 • 委員への配布の手間・時間・費用 • 差し替え • 廃棄

No. 2 紙資料の保管

• 保管場所確保・費用 • 保管期間の長期化 • 耐災害性、劣化

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アガサのソリューション IRB資料と試験毎の文書を電子原本としてクラウド管理

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メリット

1. IRB資料を電子化し、効率化できる

2. 必須文書の電子原本保管で、保管場所が不要になる

さらに

3. 依頼者や関係者とメールや郵送でのやりとりが不要にな

4. メール印刷・保管が不要になる

5. 品質管理の向上

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沖縄県立中部病院様の事例

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沖縄県立中部病院

名称 沖縄県立中部病院(Okinawa Prefectural Chubu Hospital)

所在地 〠904-2293 沖縄県うるま市字宮里281番地

開設者 沖縄県知事

開設年月日 1946年4月24日

病院長 本竹 秀光

診療科目 *赤字治験実施

経験あり

内科/呼吸器内科/消化器内科/循環器内科/神経内科/心療内科/外科/呼吸器外科/消化器外科/気管食道外科/肛門外科/心臓血管外科/脳神経外科/小児外科/整形外科/形成外科/精神科/アレルギー科/リウマチ科/小児科/皮膚科/泌尿器科/産科/婦人科/眼科/リハビリテーション科/放射線科/病理診断科/救急科/歯科口腔外科/麻酔科/腎臓内科/血液・腫瘍内科/感染症内科/糖尿病・代謝内科/内分泌内科/乳腺外科/耳鼻咽喉・頭頸部外科/新生児内科/緩和ケア内科/総合診療科

許可病床数 550床(一般:546床、感染:4床)

看護基準 7対1

1日外来数 約900名

中部病院

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電磁化による改善を目指した点

• 紙のIRB資料に係る院内のコスト・手間の削

• CRA担当者の工数削減(訪問回数削減、紙

の書類送付等の作業削減)

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Agathaを導入し電磁化運用を開始

• IRB資料の電子化

• IRB委員にiPadで資料配布

• ペーパーレス会議

• 試験毎の文書の管理

• 試験毎のワークスペース

• CRAもアクセス

• 文書毎(書式毎)に、レビュー・承認・電子署名

の運用フローを定義

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IRB委員への資料提供

• iPad、パソコン(Windows/Mac)から閲覧可

• ダウンロード禁止・印刷禁止モードで、セキュアに配布

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試験毎のワークスペース

• 基本のフォルダ構成 • 試験毎、フォルダ毎にアクセスできるユーザを管理

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導入効果

• 院内のコスト削減と効率化

第56回全国自治体病院学会示説抜粋

およそ1,200,000/年のコスト削減と800kg(軽トラック2台分)の

紙削減が見込まれます。人件費割合はおよそ40〜50%となりま

す。

• CRA担当者の業務効率化

あるCRAから沖縄県立中部病院へのメール抜粋

「従来の紙媒体でのご提供に比べ、作業が激減し今後、

かなり業務の効率化が図れるのではないかと存じます。

(従来であれば、弊社にて印刷・製本・送付状作成のうえ発送)」

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まとめ

• 最新のクラウドサービスを利用することで、

IRB資料と試験毎の文書を電子化・電磁化でき、

紙に関わるコスト・手間などの課題を解決できます。

• コスト削減・効率化と品質管理向上の効果も得られま

す。

• 使い方はスマホと同じ位シンプルで、ITが得意でなく

ても始められます。

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