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目次
1.交通データの全体像とこれまでの政府取組み
2.近年の民間のプローブ情報活用を巡る動き
3.プローブ情報の動きに対応した最近の政府の取組の動向
(参考)データ利活用を巡る動き
(オープンデータ、パーソナルデータ)
3交通データの位置づけ①
第2回道路交通分科会朝倉構成員資料を参考に作成
ヒト クルマ定点系(感知器 等)※特定地点での交通量等
画像データ公共交通ICカード等
⾞両感知器画像データ 等
移動体系(プローブデータ)※多数の移動体の各種情報
携帯・スマホの位置情報
プローブデータ(位置、速度、燃費、操作等)
交通データの分類
道路交通分科会で主に扱うデータ
⺠収集データ官収集データ
・路側機
インターネット(移動体通信網)
多重放送
交通データの基礎となるデータは、従来からの定点系でのデータに加え、近年の情報通信技術等の発展に伴い、移動体系のプローブデータが多量に収集されつつある。
今後、⾃動⾞のIT化・ネットワーク化が進展するにつれ、交通データの利活⽤体制は、その情報基盤として発展していくことが考えられる。
⾃動⾞と交通データ利活⽤体制の関係(アーキテクチャー)
4交通データの位置づけ②
・⾞両通過情報(光ビーコン)
・位置情報・速度情報・操作情報等(⺠間プローブ)
・渋滞情報・所要時間情報・最適ルート
・位置情報・速度情報 等
(ITSスポット)・速度・交通量・占有率(⾞両感知器)
交通関連データの流れ(概要)
・安全運転⽀援情報(危険個所検知等)・防災時対応
⼊⼒デ
タ
定点系 移動体系
出⼒デ
タ
計測データ ⾞両からのデータ
基盤データ関連データ
・地図情報・インフラ位置情報等
・交通規制・⼯事情報等
他分野情報
情報の収集、連携・分析、出⼒
官での利⽤
・観光情報・⼈の移動に係る情報・公共交通データ・気象、防災データ・エネルギーデータ等
移動体・ユーザ等への配信 産業等での利⽤
従来は、地図情報等の基盤データをベースに、主として、定点系のデータを活⽤して、交通渋滞情報などの提供が⾏われてきた。
近年においては、多量の移動体系情報が収集され、また、他の分野のデータとも併せてビッグデータ解析などがなされることにより、⾃動⾞の安全運転⽀援や、新たなビジネス(⾃動⾞保険等)などへの活⽤などが期待されている。
・交通管制・災害時対応等
・新サービス(保険等)・スマートシティ(公共交通等)
近年の流れ
5交通データに係るこれまでの経緯
1970 1980 1990 2000
カーナビゲーションシステム/1981年〜 ジャイロ式カーナビ発売(ホンダ)
⾃動⾞交通情報通信システム(VICS)1996〜 4地区で情報提供サービス開始
ITSスポットサービス/2011〜 全国サービス開始
2010
UTMS: Universal Traffic Management Systems
VICS: Vehicle Information andCommunication System
テレマティックス・サービス:⾃動⾞に搭載する通信端末に対して、交通情報や天気、ニュースといったさまざまな情報(コンテンツ)を提供する情報サービス
プローブ*情報サービス:⾃動⾞が⾛⾏中に発信する情報等を整理するとともに,統合し、さまざまな情報(コンテンツ)を提供する情報サービス
(HP等の各種情報より内閣官房にて作成)
⽇本道路交通情報センター(JARTIC)/1970〜 設⽴
テレマティックス・サービス/1996〜 移動情報ターミナル(デンソー)
プローブ情報サービス/2003〜 インターナビ(ホンダ)
新交通管理システム(UTMS)/1993〜(警察庁)
従来から、我が国においては、定点系から収集したデータをもとにした、道路交通情報の提供や、カーナビ等を通じた⾃動⾞への各種情報の配信(VICS)などの仕組みが進展。
近年、⺠間企業を中⼼とした、プローブ情報の収集・活⽤に向けた取り組みが開始されており、関⼼が集まっている。
(*)「プローブ」:もともとは、短針、センサーのこと。あるいは遠隔監視装置のこと。近年の自動車には、速度計、ブレーキ、ワイパーなどの動きを計測する各種センサー・計測装置が搭載されている。このような中、ITSの分野では、自動車をセンサーあるいは遠隔監視装置として見立てて、多数の自動車から携帯ネットワーク等を通じて遠隔で収集されるこれらのセンサー・計測装置の情報を、プローブ情報(データ)と言う。
移動体系
定点系
6
⾼速道路 ⼀般道 その他⼊⼒
情報の流れ
出⼒
道路交通情報の流れ(概要)
2.4G帯電波ビーコン渋滞情報、リンク旅⾏情報、区間旅⾏時間情報、事象規制情報、SA・PA情報
⾞両感知器
FM多重放送
渋滞情報、リンク旅⾏情報(⾼速のみ)、区間旅⾏時間情報、事象規制情報、駐⾞場情報
⾞両感知器
道路情報板
ITSスポット(5.8G DSRC)
渋滞情報、リンク旅⾏情報、区間旅⾏時間情報、事象規制情報、SA・PA情報、画像、⾳声
光ビーコン
光ビーコン
渋滞情報、リンク旅⾏情報、区間旅⾏時間情報、事象規制情報、駐⾞場情報
道路管理者
⽇本道路交通情報センター(JARTIC)
道路交通情報通信システムセンター(VICSセンター)交通情報提供事業者
都道府県警察本部交通管制センター
交通情報板 ・テレビ
・ラジオ・電話
・携帯電話・インター
ネット等
法⼈向け情報提供サービス
HP等各種情報より内閣官房にて作成
⾞両通過情報⾞両通過情報⾞両通過情報
旅⾏時間計測端末装置(AVI端末)
所要時間情報
8⺠間によるプローブ情報サービスの事例(概要)
システム名 メーカー 概要 サービス開始時期 提供する情報サービス
G-Book mXG-Book mX Pro トヨタ⾃動⾞ G-Book mXユーザのプロー情報(⾛⾏情報)を収
集し活⽤したサービス 2007〜 ・渋滞を考慮した最適ルート案内・リアルタイム渋滞情報
CARWINGS ⽇産⾃動⾞ カーウィングス会員が実際に⾛⾏したプローブ情報を⽤いた独⾃の交通情報サービス 2006〜 ・より精度の⾼い渋滞情報
インターナビプレミアムクラブ 本⽥技研⼯業 プレミアムクラブ会員から収集される⾛⾏データを活⽤したドライブサポートサービス 2003〜 ・渋滞を予測した的確なルート誘導
スマートループ パイオニア通信機能付きカーナビを搭載したスマートループ会員から収集される⾛⾏データを活⽤したドライブ情報提供サービス
2008〜・全誘導対象道路の渋滞情報・位置が分からない駐⾞場までのルート案内
タクシープローブ情報を活⽤した交通情報 ⽇⽴製作所 数千台のタクシーから収集した⾛⾏データを活⽤した
交通情報を提供する事業者向けサービス 2007〜 ・⾼精度な交通渋滞情報
位置情報を活⽤したクラウドサービス「SPATIOWL」
富⼠通センサーや⾞両から収集した位置情報を活⽤した事業者向け情報提供サービス 2011〜
・リアルタイムな渋滞情報・都市計画の⽴案、地域住⺠サービスなどの位置情報を活⽤した独⾃のサービス
・JARTIC・VICS 等
プローブ情報サービスのイメージ 各社情報センター
⾛⾏データ(プローブ情報)位置、速度 等
移動体通信網
道路交通情報(渋滞、規制 等)
・独⾃の渋滞情報・最適ルート案内 等
(HP等の各種情報より内閣官房にて作成)
近年、⾃動⾞企業や電機系企業は、⾃動⾞のプローブ情報を活⽤したサービスの提供を開始。
9⺠間によるプローブ情報サービスの事例①
「プローブコミュニケーション交通情報」は、G-BOOK mXユーザーの⾞両からリアルタイムで収集された⾛⾏データを基に、独⾃の交通情報を⽣成します。さらに、「マップオンデマンド」によって更新された新しい地図情報とあわせることで、より最適なルートの案内を実現しました。このシステムの特徴は、携帯電話接続によるプローブ⾞に⽐べ約60倍※と推定される⾞載通信機DCMを活⽤した圧倒的な情報収集⼒にあります。道路区間毎に送信された⾛⾏情報(プローブ情報)は、G-BOOKセンターに蓄積され、VICS情報ではカバーできなかった道路の渋滞情報を加えた⾼精度な渋滞回避案内を可能にします。※当社⽐
G-Book mX (トヨタ⾃動⾞株式会社)
プローブ交通情報とは、カーウイングス会員が実際に⾛⾏した位置や⾞速などの情報(以下プローブ情報)を⽤いて⽇産⾃動⾞が独⾃に作成した交通情報です。
プローブ交通情報は、⾞両の⾛⾏情報から作成するため、⾞両が⾛⾏していない道路は交通情報を作成することができず、交通情報が部分的になり網羅性に⽋けます。これを補うため、プローブセンターにリアルタイム推定補完技術* を世界で初めて採⽤しました。リアルタイム推定補完技術は、複数の道路の交通状況の相関性を分析し、例えば、「A道路の渋滞が△km程度のときは、B道路の渋滞は○km程度」というように、渋滞パターンをあらかじめ作成します。この渋滞パターンとその時に収集できているプローブ情報から作成したプローブ交通情報を⽐較し、情報を収集できていない道路の交通状況を推定する技術です。
CARWINGS(⽇産⾃動⾞株式会社)
トヨタ自動車ホームページより抜粋 日産自動車ホームページより抜粋
10⺠間によるプローブ情報サービスの事例②
インターナビは、通信を⾏うプレミアムクラブ会員から⾃動的に収集される⾛⾏データを活⽤することで、快適なドライブに⽋かせない交通情報を、渋滞を予測し的確なルート誘導を可能にする情報に進化させました。また、燃料消費の少ないルート案内や防災情報の提供など、環境や安全にも配慮し、みなさまのドライブをサポートします。
インタープレミアムナビクラブ(ホンダ技研⼯業株式会社) クルマ社会において、様々な情報共有を可能とする「プローブ」という
仕組み。⼀台⼀台のクルマをセンサーとして活⽤することで、これまで得られなかった膨⼤な情報を収集し、精度⾼く全体を把握することを⽬標とするシステムです。
「スマートループ プローブ情報システム」では、「リアルタイムプローブ」に加え「蓄積型プローブ」を活⽤するハイブリッドプローブを採⽤。それぞれの情報を相互に最適化し活⽤することで、ドライブに関わる様々なシチュエーションでの有⽤な情報提供と新たな価値を実現します。
スマートループ(パイオニア株式会社)
■リアルタイムプローブ⾛⾏中にそれぞれのクルマからのリアルタイムなデータ収集
■蓄積型プローブそれぞれのユーザーのドライブにまつわる経験や知識、例えば偶然
停⽌した信号待ちや、どのパーキングのどのゲートを利⽤したか、など、様々な情報をカーナビ内部に⾃動的に蓄積し、データ収集するシステム
本田技研工業ホームページより抜粋
パイオニアホームページより抜粋
アップロードデータ:⾛⾏履歴データ/スマートループアイスポット
アップロードデータ:⾛⾏履歴データ/オートパーキングメモリーデータ/地点データ設定データ/燃費管理データ/⾳声認識データ/通信履歴データ
パイオニアホームページより抜粋
11⺠間によるプローブ情報サービスの事例③
「SPATIOWL」は、⾛⾏する⾞両からのプローブ情報(注)、⼈や施設の情報、センサー情報、インターネット情報などから収集される⼤量の位置情報を活⽤し、新たな価値を提供するサービス
(注)プローブ情報: プローブ情報とは、車両を動くセンサーとみなし、実際に走行する車両から収集される、速度や位置などの情報のことです。
交通渋滞による社会的な経済損失と共に、クルマを運転するドライバには『いつでも、どこでも、⾼精度な交通渋滞情報がほしい』という要求があります。従来からのVICS交通情報に加え、タクシーなどの位置情報を活⽤し⽇⽴独⾃の交通情報処理技術、渋滞予測技術により広範囲かつ⾼品質な交通情報を提供します。
日立製作所ホームページより抜粋 富士通ホームページより抜粋
タクシープローブ情報を活⽤した交通情報(⽇⽴製作所)
位置情報を活⽤したクラウドサービス「SPATIOWL」 (富⼠通)
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東⽇本⼤震災を機に、⺠⺠でのプローブデータの統合・共有が(⼀時的に)実現。 国⼟地理院の地図に、各地⽅団体の通⾏⽌め情報を付加することで、官⺠の連携も進⾏。
民間の保有情報 官の保有情報
ホンダ パイオニア トヨタ 日産
ITS Japan
通行実績情報
データ統合
通行実績情報
通行止め情報
通行実績・通行止情報
通行止め情報
岩手県 宮城県 福島県東北地方整備局
NEXCO東日本
通行止め情報
国土地理院
交通データ利⽤の分野拡⼤事例(防災の事例)
2011年3月11日の東日本大震災に対しITS Japanは、本田技研工業、パイオニア、トヨタ自動車、日産自動車から、匿名か統計的に収集したプローブ情報(通行実績情報)の提供を受け、ITS JapanのWebサイトで「自動車・通行実績情報」の提供を開始(3月19日~4月28日)。
東⽇本⼤震災時においては、⺠間の保有するプローブ情報(⾃動⾞が実際に通った実績)と、官の保有する通⾏⽌め情報を集約することで、被災後の道路開通状況を把握でき、救援活動や物資輸送に貢献。
※なお、震災の翌日には、ホンダは通行実績の情報提供を開始、また、14日は、Googleが同社のデータを受け、情報提供を開始している。
14交通データ(プローブ情報)利活⽤に関する最近の政府取組
取組主たる
実施省庁概要 効果
既存システムによるプローブ情報の利活用
プローブ情報を活用した交通管制システムの高度化
警察庁
平成21年度から4箇年にわたり、プローブ情報を活⽤した⾼度な交通管理に関するモデル事業の展開。プローブ情報を既存の路側感知器の情報と融合させて、交通情報の充実や信号制御の⾼度化に活⽤できる交通情報を⽣成する技術の開発等を⾏ったほか、⽣成された情報を実際に活⽤し、信号制御の⾼度化等を図るための機器改修を実施。25年度にはプローブ情報を活⽤したよりきめ細やかな信号制御システムの実⽤化に向けたモデル事業を実施。
・交通円滑化 等
ITSスポットを活用した物流効率化の官民実証実験
国⼟交通省道路局
平成23年度から「博多アイランドシティ次世代物流研究会」と官⺠連携し、ITSスポットを活⽤した初の物流効率化の実証実験を実施。物流研究会では、物流⾞両の到着時刻予測を納品先に事前に知らせるなどにより配送荷物の効率化の可能性などを検討し、道路管理者は交通分析への活⽤等を検討。
・配送荷物の効率化
⺠間プローブ情報の利活⽤
低炭素社会の実現に向けたITS情報通信システムの調査及び検証
総務省
低炭素社会の実現に資するため、プローブ情報を収集・配信するためシステムのデータ内容・通信⽅法の共通化や⾼度化に向けた調査検討等。交通渋滞の削減に資する効率的な情報収集・配信技術の検討を⾏う。交通渋滞削減等のため、⾃動⾞、スマートフォン、タクシー等から収集される新たなプ
ローブ情報等の新たなプローブ情報の活⽤。
・交通渋滞の削減
プローブ情報の集約化・共用化の推進事業
経済産業省
様々なプローブ情報の集約化・共有化によるデータの広範囲化・⾼密度化、データ収集⾞両やデータ種類の拡⼤により実現可能となる新たなサービス等に関する調査研究。プローブ情報システムの社会的な有効性確認のための実証実験。プローブ情報システムを社会システムとして定着させるための技術的・⾮技術的課題抽出、解決策の検討等を実施。
・交通円滑化・CO2排出量削減 等
「ITS年次レポート 2013年版 ⽇本のITS (編集・発⾏ ITS Japan)」を基に内閣官房にて作成
このような中、政府においては、既存システムにおけるプローブ情報の活⽤や、このような⺠間企業のプローブデータの利活⽤促進に向けた取り組みを進めている。
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ITSスポット
光ビーコン
交通データ(プローブ情報)利活⽤に関する最近の政府取組(イメージ)
スマートフォン
ITSスポットを活⽤した物流効率化の官⺠実証実験(国⼟交通省)
プローブ情報を活⽤した交通管制システムの⾼度化(警察庁)
プローブ情報の集約化・共⽤化の推進事業(経済産業省)
交通インフラデータ
(⾼速道路)
交通インフラデータ
(⼀般道)
⺠間データテレマティックス
低炭素社会の実現に向けたITS情報通信システムの調査及び検証(総務省)
データ内容・通信⽅式の共通化・⾼度化新たなサービス等に関する調査研究/技術・⾮技術的課題抽出、解説策検討
交通情報の充実や信号制御の⾼度化
配送貨物の効率化
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既存の光ビーコンを介してプローブ情報を収集し、信号制御の高度化や交通情報の充実に活用で きる情報を生成する装置を警
視庁及び神奈川県警察の交通管制センターに整備するとともに、プローブ情報からCO2排出量を推計する装置及びプローブ情報に基づく車両運行管理システム(MOCS)の開発を行うモデル事業である。平成22年度は、プローブ情報から信号制御の高度化や
交通情報の充実に活用する情報を生成する装置を、警視庁及び神奈川県警察に整備した。また、21年度に整備したシステムの効
果測定を行った。
交通データ利活⽤に関する政府の取組事例①
プローブ情報を活⽤した交通管制システムの⾼度化(警察庁)
⽬的⾞載機に蓄積された⾞両の⾛⾏履歴情報(以下「プロー
ブ情報」という。)は、従来の路側感知器から収集する交通情報を⼤幅に補完するものであり、これを活⽤して信号制御の⾼度化や交通情報の充実等を⾏い、交通管制システムの⾼度化を図る。
概要光ビーコンを介してプローブ情報を収集し、信号制御の⾼
度化や交通情報の充実に活⽤できる情報を⽣成する装置を交通管制センターに整備し、交通管制システムの⾼度化を図るモデル事業を実施(平成21年度から4箇年のモデル事業)。上記事業の結果を踏まえ、 25年度には、プローブ情報を活
⽤したよりきめ細やかな信号制御システムの実⽤化に向けたモデル事業を実施。
警察庁HP「平成24年行政事業レビューシート」より抜粋
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ITSスポットを活⽤した物流効率化の官⺠実証実験 (国⼟交通省)1.実証実験の背景(九州地⽅における物流事業の取り組みと課題)博多アイランドシティ次世代物流研究会(別添2参照。以下「物流研究会」という。)では、電機メーカーや家電量販店、
物流事業者等が、九州地⽅の家電製品の共同配送によるCO2排出量の削減や物流効率化の取組みを実施しています。共同配送においては、物流拠点における荷物の積み替えや再配送、量販店における効率的な納品作業が求められており、⾞両の運⾏管理に加え、到着時刻の正確な予測が必要となっています。2.実証実験の内容博多港にある配送拠点から九州各地の家電量販店へと向かう物流事業者⾞両のプローブ情報(⾛⾏位置などの情
報)について、九州地⽅の⾼速道路上に設置されたITSスポット(通信アンテナ)で収集し、プローブ処理装置を経由して物流研究会へリアルタイムで情報提供します。物流研究会ではこれを⾞両の運⾏管理や荷物の配送管理に活⽤します。また、道路管理者も同じプローブ情報を使⽤して交通の分析に役⽴てます。
交通データ利活⽤に関する政府の取組事例④
国⼟交通省HP「物流事業を支援するITSスポットサービス実証実験の概要」(平成24年度)より抜粋
18交通データ利活⽤に関する政府の取組事例②低炭素社会の実現に向けたITS情報通信システムの調査及び検証 (総務省)
低炭素社会の実現に向けて、⾃動⾞の速度・位置情報等を収集・配信するITS情報通信システムのデータ内容・通信⽅法を共通化・⾼度化することにより、交通渋滞の削減に資する効率的な情報収集・配信技術の検討を⾏う。
プローブ情報の量的拡⼤に向けた⾼度化として、スマートフォンから収集されるプローブ情報の位置精度に関して地域特性等を含めた検証や、スマートフォンプローブ情報の位置精度の低さをプローブ情報の量的な拡⼤により補完できる可能性の検討を⾏った。また、ICTを活⽤することによる渋滞削減及びCO2排出量削減への効果を検証するため、スマートフォンを活⽤したシステムを構築し、モニタ参加型の実証実験を実施した。実験の結果も踏まえ、ICTを活⽤したモーダルシフト及び経路案内によるCO2排出量削減効果を、利⽤者の利⽤率等を加味して試算し、ICTを活⽤することによるCO2排出量の削減ポテンシャルを確認するとともに、CO2削減に向けた課題の抽出を⾏った。
総務省HP 「平成25年行政事業レビューシート」より抜粋
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公的機関が保有するデータを、民間が編集・加工等がしやすい形で、インターネットで公開⇒ 多様な公共データと民間が保有するデータを組み合わせた新サービス・新ビジネスの創出
B機構
C市A省
公開データ
公開データ
公開データ
企業・個人等
保有データ
多様なデータを組み合わせた加工、分析等
新サービス・新ビジネス
検索、収集
現状・課題
○ 公共データの利用に制約(ルールが不明確等)○ コンピュータ処理が困難なデータ形式で公開○ 目的のデータの有無や所在が分かりにくい
課題解決のための取組
○ 公共データの自由な編集・加工等を認めるルールの整備○ コンピュータで処理しやすいデータ形式での公開○ データの案内・横断的検索が可能な「データカタログ」
(ポータルサイト)の整備
(経団連調査で利用イメージが示されているデータの例)①交通量、道路交通情報、通行規制情報など②地域ごとの世帯構成・年収・大気汚染濃度・騒音測定値・犯罪情報、土地登記簿データ、路線価データなど
③公共インフラ(道路、橋梁、公共施設等)の仕様や寿命等を示す工学データ、資産・負債等の財務データ、保守保全情報、稼働実績など
(経団連調査で示されている利用イメージの例)①スマホやカーナビに連動させた混雑回避・災害時の誘導、新たな保険商品の開発
②不動産取得・賃貸時の評価・価格妥当性判断に活用③リニューアル需要の予測・新規提案、事業の採算性判断、事故で破損した施設の損害額の算定等に活用
データカタログ(ポータルサイト)
公共データの民間開放(オープンデータ) 第1回 新産業分科会内閣官房提出資料から抜粋(※)
(※)本資料はオープンデータの一般的なイメージであり、具体的な取組についてはデータの性質に応じて個別の検討が必要。
22内閣官房におけるオープンデータの検討・取組の経緯
「電⼦⾏政オープンデータ戦略」
「世界最先端IT国家創造宣⾔」
「⽇本のオープンデータ憲章アクションプラン」
平成24年7⽉
平成25年6⽉
平成25年10⽉
・機械判読可能なデータ形式、営利⽬的を含む⼆次利⽤の促進などの4つの基本原則を記載
・官⺠による実務者会議の設置について記載
・経済活性化の取組としてオープンデータを位置づけ・2015年度末に他の先進国と同⽔準の公開を⽬標
・データカタログサイトは平成25年度に試⾏版を⽴ち上げ、平成26年度に本運⽤することを記載
「世界最先端IT国家創造宣⾔⼯程表」
・IT戦略の⽬標実現に向けた関係府省の施策について整理して記載
「電⼦⾏政オープンデータ推進のためのロードマップ」
・G8サミットで⽰されたデータカテゴリのデータの利便性向上等の取組を記載
平成24年12月 電子行政オープンデータ実務者会議(第1回)開催平成25年 6月 内閣情報通信政策監(政府CIO)設置
平成25年12⽉「データカタログサイト試⾏版」を⽴ち上げ
2323データカタログ(ポータル)サイトについて①
○ データカタログサイトとは• 複数の機関に所在するデータの案内や横断的検索の機能を備えたポータルサイト。• これにより、データ提供機関を横断して⼀元的に、必要なデータを取得することが可能
となる。データカタログ
サイト利⽤者
A省ホームページ
独法・⾃治体等ホームページ
本体データ 本体データ
各データに関する説明情報(メタデータ)とURLを保有
B庁ホームページ
本体データ
検索等
データ取得
・・・
○ データカタログサイトの公開• データカタログサイト試⾏版を、2013年12⽉20⽇に公開。• 登録データは、重点分野とされている、予算・決算・調達情報、⽩書、防災・減災情報、⼈の移動に関する情報、地理空間情報等のデータが中⼼。
• 来年度以降、新規にインターネットを通じて公開するコストが低いデータや利⽤者のニーズ(要望)の強いデータについて、公開を拡⼤。(公開できないもの・⼆次利⽤が認められないものを除く。)
24
重点分野 関係省庁 概要 URL
⽩書 内閣府(除く防災)
交通安全⽩書 http://www8.cao.go.jp/koutu/taisaku/index-t.html
警察庁 警察⽩書 http://www.npa.go.jp/hakusyo/index.htm
国⼟交通省 国⼟交通⽩書 http://www.mlit.go.jp/statistics/file000004.html
地理空間情報 国⼟交通省 国⼟数値情報 http://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/gml_datalist.html
⼈の移動に関する情報
国⼟交通省 旅客地域流動調査 http://www.mlit.go.jp/k-toukei/ryuudou-chousa/ryuudou-chousa.html
国⼟交通省 バスの輸送⼈員及び⾛⾏キロ http://www.mlit.go.jp/common/000117169.pdf
国⼟交通省 ⾼速バスの運⾏状況 http://www.mlit.go.jp/common/000117170.pdf
国⼟交通省 ハイヤー・タクシーの輸送⼈員 http://www.mlit.go.jp/common/000147689.pdf
国⼟交通省 全国都市交通特性調査 http://www.mlit.go.jp/common/001002277.pdf
その他(統計) 国⼟交通省 ⾃動⾞輸送統計 http://www.mlit.go.jp/k-toukei/jidousya/jidousya.html
データカタログ(ポータル)サイトについて②
○ データカタログサイト(試⾏版)で公開された交通関連データ• 現時点では、交通関連のデータとして、以下のような情報が公開されている。
25オープンデータを巡る国内外の動き
世界のオープンデータサイト開設国
世界47か国が開設済み OECD、国連など国際機関、およびEUもオープンデータサイトを開設。
鯖江市 横浜市
千葉市
ホームページで公開する情報を多⽅⾯で利⽤できるXML,RDFで積極的に公開する”データシティ鯖江”を⽬指す。国内外のオープンデータ化の動きを受けて、できるところから取組を
開始。
横浜市IT化推進本部のもとに設置された庁内横断的なプロジェクトを中⼼として、全庁的なオープンデータの推進に向け、検討を開始。
海外
横浜市の取組の⽅向性(1) 庁内プロジェクトの推進及び庁内研修の実施、
市内企業・団体等との連携強化(2) オープンデータ推進指針の作成(3) オープンデータに対応するための横浜市WEBの再構築(4) オープンデータの普及に向けたイベントの実施
ちばしオープンデータポータル(プレビュー版)の開設
オープンデータの意義や公開ルールに関する指針を策定したうえで、市⺠サービスの向上や経済の活性化など、⾼い効果の⾒込まれる分野からデータの公開を積極的に推進
(HP等の各種情報より内閣官房にて作成)
26パーソナルデータの利活用に関する制度見直し方針(案)の概要
1.制度⾒直し⽅針の背景と⽅向性<背 景>
• ビッグデータのうち特に利⽤価値の⾼いとされているパーソナルデータ(個⼈の⾏動・状態等に関するデータ)について、個⼈情報保護法制定当時には想定されていなかった利活⽤が⾏われるようになってきている。
• また、消費者のプライバシー意識が⾼まってきている⼀⽅で、事業者が個⼈情報保護法を遵守していたとしても、プライバシーに係る社会的な批判を受けるケースも⾒受けられる。
<⽅向性>1. ビッグデータ時代におけるパーソナルデータ利活⽤に向けた⾒直し
• 保護されるパーソナルデータの範囲の明確化• パーソナルデータ利活⽤のため、個⼈データを加⼯し個⼈が特定される可能性を低減したデータに関し、
第三者提供にあたり本⼈同意を要しない類型とし、当該類型を取り扱う事業者が負うべき義務等を法的に措置• センシティブデータについてはその特性に応じた取扱いを検討
2.プライバシー保護に対する個⼈の期待に応える⾒直し• パーソナルデータの保護と利活⽤をバランスよく推進するため、分野横断的統⼀⾒解の提⽰や⾏政処分等を⾏う、
独⽴した第三者機関の体制を整備
2.今後のスケジュール• 2013年 12⽉ 制度⾒直し⽅針案決定• 2014年 6⽉ ⼤綱決定・公表• パブリックコメント• 2015年 1⽉ 通常国会に法案提出
※欧⽶を含めた諸外国の制度変更との整合性を図る
2013年 2014年 2015年
スケジ
ル
12⽉
制度⾒直し⽅針決定
6⽉
⼤綱決定・公表
1⽉
通常国会に法案提出
⼤綱作成
パブリックコメン
ト
法案作成
案作成
Recommended