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2014/2/12
1
FAGでわかる循環時間
• 腕ー網膜循環時間• 正常者では12~15秒
• CRAO,眼動脈閉塞などで遅れる
• 脈絡膜血管系の造影開始から網膜血管系の描出開始まで• 約1秒
• CRAOでは著明な差があり
• 網膜静脈における層流の持続時間• 約5秒以内
• BRVO,CRVOなどでは遅れる
各疾患により見るべき循環時間は異なる
FAGの異常蛍光
• 過蛍光 hyperfluorescence
• Window defect
• 色素漏出 dye leakage
• 色素貯留 pooling
• 蛍光色素染 tissue staining
FAGの所見をpresentationするときは,単に過蛍光,低蛍光というのではなく,○○による過蛍光があります,という風にpresenするそのことにより,診断はつかなくても生じている病態は理解できる
分類は造影早期と後期の写真を見比べることによりなされる
window defect
造影早期に過蛍光として描出され造影後期にむしろ薄くなる(しかしstainingを伴うことも多い)RPEの異常(萎縮など)により,下の脈絡膜蛍光が強く透見される
window defect
+tissue staining
実は本当に早期をとればwindow defectは低蛍光のことが多い
dye leakageとpooling造影の途中からだんだんでてきて後期に拡大点状漏出;RPE?,CNVなどは面をもった漏出 dye leakageとpooling
CCのムラが静脈層まで持続=脈絡膜循環の遅延
Choroidal foldによる線状低蛍光乳頭からのleakage
RPEからのleakage
RPEからのleakageが拡大Poolingになりつつある
2014/2/12
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FAGの異常蛍光
• 低蛍光 hypofluorescence
• ブロック blocked fluorescence
• Filling defect
• Choroidal filling defect
• Retinal filling defect
低蛍光は分類が少ない低蛍光が造影早期から後期まで変わらなければブロック後期になおってくればfilling defect?
blocked fluorescence
造影早期から低蛍光で後期にいたるまで範囲が変わらない
choroidal filling defect
造影早期には低蛍光。後期にはRPE atrophyを通して周辺から過蛍光
retinal filling delay
脈絡膜の造影開始から網膜血管の描出開始までの循環時間も延長
vascular anomaly
cilio-retinal artery
retinal arterial loop, retinal venous loop
Indocyanine green
angiography
• ICG dye
• water-soluble tricarbocyanine dye
• ヨードを少量含む。ヨード過敏症に禁忌
• MW 774.96と大きい• フルオレセインの2倍。血中で98%が血漿タンパクと結合しさら
に高分子になる。フリーの分子が少ないため,脈絡膜毛細血管からの漏出が遅い。新生血管も同様
• 吸収波長805nm,励起波長835nmとともに近赤外領域。脈絡膜病変の観察に適する
• 肝臓で代謝され血中半減期は3~4分
• 蛍光強度はfluoresceinの1/25(ビデオでないとだめ)
2014/2/12
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ICGの正常所見
• 造影早期
• SPCA
• LPCA
• watershed zone
• vortex vein
• choriocapillarisのpatchy fillingとベール状の過蛍光
SPCA SPCA
SPCAは脈絡膜にentryしたあとは束状のchoroidal artery
群として描出される
watershed zone 球後の動脈とZinn-Haller ring
脈絡膜静脈とCCのベール状蛍光
強度近視眼 弱度近視眼
しかし,原則としてchoriocapillarisまでの病変はFAGのほうが精度がよい。ICGだけでは判定しないほうがよい
vortex vein, ampulla
VKH, 放射線照射などでampulla消失ampullaの消失や縮小は脈絡膜循環量の指標強度近視では後部強膜ぶどう腫内に新たなvortex vein
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ICGの異常蛍光
• 低蛍光
• choroidal filling delay
• ブロック(出血,メラニン)
choroidal filling delay
ブロック
Disc melanocytoma
早期 後期
Malignant melanoma
特にメラニンはICGで非常につよいブロックを示す脈絡膜母斑,悪性黒色腫など一方,FAGではメラニンをもつ腫瘍上のRPEの状態によって蛍光所見が左右されやすい
2014/2/12
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Malignant melanoma
ICGの異常蛍光2
• 過蛍光
• leakage(新生血管など)
• staining(drusenなど)
• PEDやserous detachementなどによるpoolingはむしろ低蛍光になることが多い(色素の拡散の違い?)
Leakage
ー非常に旺盛な漏出の場合,もしくはCNVの場合ー
leakage
一方で網膜新生血管ではほとんどもれない(厚みの違いか?)
脈絡膜大血管からの漏出
脈絡膜静脈の先細りがない
2014/2/12
6
choroidal hemangioma
脈絡膜腫瘍の診断はICGが最も有用なもの?
serous RDの例
色素が拡散しにくいためか?低蛍光が多い
PED 網膜色素上皮剥離
出血性とserousの2種類のブロックがみられる
vascular anomaly
2014/2/12
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vortex vein varix
70歳女性。眼底周辺部の腫瘤 ICGが特に有用である疾患
• CNV(近視性はのぞく)
• ポリープ状脈絡膜血管症;PCV
• 網膜血管腫様増殖;RAP
• CSC, MPPE
• uveitis
• macroaneurysm
• choroidal tumor
PCV
ポリープ状脈絡膜血管症
VKH
macroaneurysm
Aneurysmの内腔は均一な瘤ではないことが多いKinkingの原因?できる直前には動脈の異常走行などみられる拍動もわかる⇒PCの適応決定
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