港湾・海運を取り巻く状況の変化 平成31年2月21日...

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平成31年2月21日国際コンテナ戦略港湾政策推進委員会

(第10回) 資料1-3

平成31年2月21日国土交通省港湾局

港湾・海運を取り巻く状況の変化

1.アライアンス再編と寄港地絞り込み

(2012年3月よりサービス開始)Hapag-Lloyd、OOCL、日本郵船からなる「グランドアライアンス(GA)」とAPL、Hyundai、商船三井からなる「ニューワールドアライアンス(TNWA)」が結成した、アジア-欧州航路 におけるアライアンス。

(2015年1月よりサービス開始)

マースクとMSCは、2014年9月に米連邦海事委員会「FMC」に2Mアライアンスの承認を申請。同年10月に承認。アジア―欧州航路、大西洋横断航路、太平洋横断航路で約30%のシェアを占める。

2M Network

(2015年1月よりサービス開始)CMA CGM、CSCL、United Arab Shipping Co(UASC)が結成した、アジアと北欧州、地中海、北米西岸、北米東岸間におけるアライアンス。

OCEAN THREE

G6アライアンス(船腹シェア17%)

2Mアライアンス(船腹シェア28%)

OCEAN THREE(船腹シェア15%)

CKYHE(船腹シェア16%)

G6 Alliance

OOCL(香港)OOCL(香港)

APL(アメリカ)

CKYHE

Evergreen(台湾)Evergreen(台湾)

Hanjin(韓国)Hanjin(韓国)COSCO(中国)

Yang Ming(台湾)Yang Ming(台湾)

(2014年4月よりサービス開始)COSCO、Hanjin、Yang Ming、川崎汽船からなるCKYHグリーンアライアンスにEvergreenが加入した、アジアと北欧州、地中海におけるアライアンス。

オーシャンアライアンス(船腹シェア30%)

CMA CGM(CMA-CGM;フランス)

存続(拡大)

China Shipping Container Lines(CSCL;中国)

再編

2015年末からのCMA CGMによるAPL買収やCOSCOとCSCLの経営統合を引き金として、2016年4月に発表された、CMA CGM、COSCO、Evergreen、OOCLの4社による新アライアンス。2Mに次ぐ大規模なアライアンスが実現。

CMA-CGMによるAPLの買収、買収後も

APLブランドは維持

CSCLとCOSCOの経営統合

世界トップのシェアを誇るMaersk Lineと第2位のMSCのアライアンス。2016年12月にはMaersk LineがHamburg Südを買収。2017年以降も、引き続き、世界最大のシェアを有するアライアンスとして存続予定。ZIM、Hyundaiとは2M枠外で提携。

2Mアライアンス(船腹シェア33%)

ザ・アライアンス(船腹シェア17%)

邦船三社を含む新たなアライアンスとして、2016年5月に基本合意。2M、OCEANに次ぐ第3のアライアンスとなる(Hapag-LloydとUASCの経営統合並びにHANJIN破綻により5社連合に)。その後、2017年7月には、日本郵船と川崎汽船と商船三井がコンテナ船事業を統合し、ONEを設立、2018年4月からサービス開始。

Hapag-Lloyd(ドイツ)

(2017年4月よりサービス開始)(2017年4月よりサービス開始)

※アライアンス毎の船腹は加盟船社の船腹を単純合計したもの。 出典:Alphaliner - 29 Oct 2018(定期フルコンテナ船を対象)より国土交通省港湾局作成

Maersk Line(デンマーク)

MSC(スイス)MSC(スイス)

Maersk Line(デンマーク)

MSC(スイス)MSC(スイス)

Hapag-LloydとUASCの経営統合

Hyundai(韓国)Hyundai(韓国)

UASC(UAE)

経営破綻(2016年8月31日)

NYKとK-LineとMOLのコンテナ船事業の統合

Yang Ming(台湾)Yang Ming(台湾)Hapag-Lloyd(ドイツ)

ONE(Ocean Network Express;日本)ONE(Ocean Network Express;日本)

川崎汽船(日本)日本郵船(日本)

商船三井(日本)

2015年末以降、アライアンスの枠を超えた船社の再編の発表が相次ぎ、2016年5月には、新たなアライアンスとして「オーシャンアライアンス」の結成が発表、同年5月には邦船三社を含む「ザ・アライアンス」の結成について基本合意が発表された。2017年4月以降は、2Mを含めた3大アライアンスに再編され、2017年7月には、邦船三社がコンテナ船事業を統合し、ONE(Ocean Network Express)を設立した。ONEは2018年4月からサービスを開始している。

Maersk LineによるHamburg Südの買収

Hyundai(韓国)Hyundai(韓国)

Evergreen(台湾)Evergreen(台湾) OOCL(香港)OOCL(香港)

COSCO(中国)COSCO(中国)CMA CGM(フランス)

船社間アライアンスの再編

ZIM(イスラエル)ZIM(イスラエル)協力関係

COSCOがOOCLを買収、買収後もOOCLブランドは維持(2018年7月24日)

2

邦船三社の定期コンテナ船事業統合(ONEの誕生)

項 目 概 要

出資比率 川崎汽船31% 商船三井31% 日本郵船38%

出資額 約3,000億円(船舶、ターミナル株式の現物出資等を含む)

事業内容 定期コンテナ船事業(海外ターミナル事業含む)

船隊規模 約152万TEU(業界6位、グローバルシェア約7%に相当)

2016年10月31日、邦船三社(川崎汽船、商船三井、日本郵船)が定期コンテナ船事業統合を発表。2017年7月7日、新たに定期コンテナ船事業(海外ターミナル事業含む)統合を目的とした合弁会社(オーシャン ネットワーク エクスプレス:ONE)を設立。2018年4月からサービスを開始。

船腹量ランキング

合弁会社の概要

船社ごとの船腹量シェア

出典:日本郵船 HP 出典:ONE HP

マゼンダ色のコーポレートカラー

出典:サイバーシッピングガイド(2018年12月3日)をもとに国土交通省港湾局作成

2015年9月時点2018年12月時点

経営破綻・破産

(出典)Alphaliner - TOP 100 : Operated fleetsより国土交通省港湾局作成

合併

事業統合

順位 会社名船腹量

(千TEU)シェア

1 Maersk 4,051 18%

2 MSC 3,320 15%

3 COSCO 2,781 12%

4 CMA CGM 2,701 12%

5 Hapag-Lloyd 1,625 7%

6 ONE 1,517 7%

7 Evergreen 1,175 5%

8 Yang Ming 635 3%

9 PIL 426 2%

10 Hyundai 414 2%

11 Zim 315 1%

12 Wang Hai 256 1%

13 IRISL 154 1%

14 QASC 140 1%

15 ZLC 138 1%

16 KMTC 131 1%

合併

買収

買収

買収

順位 会社名船腹量

(千TEU)シェア

1 Maersk 3,053 15%

2 MSC 2,680 13%

3 CMA CGM 1,791 9%

4 Hapag-Lloyd 958 8%

5 Evergreen 946 5%

6 COSCO 866 5%

7 CSCL 702 3%

8 Hamburg Süd 625 3%

9 Hanjin 622 3%

10 OOCL 591 3%

11 商船三井 585 3%

12 APL 556 3%

13 Yang Ming 530 3%

14 日本郵船 516 2%

15 UASC 450 2%

16 川崎汽船 399 2%

邦船三社(ONE)6.7%

1万4000TEU型コンテナ船 「ONE STORK」

Maersk17.8%

MSC14.6%

COSCO12.2%

CMA CGM

11.9%Evergreen

5.2%

Hapag7.2%

ONE6.7%

Yang Ming2.8%

非加盟21.6%

2M ALLIANCE32.5%

OCEAN ALLIANCE29.3%

THE ALLIANCE16.6%

3

資料:国際輸送ハンドブック、サイバーシッピングガイドより国土交通省作成

シンガポール 上海 釜山 京浜 阪神

※寄港便数は当該年の11月の値

31 26 24

14 18 16

21 21 18 18 17 18

6 6 6 5 5 6 3 2 2 2 2 1 3 2 2 1 1 1

13 17

17

22 18 22

37 34 34

40 40 39

38 41 35 39

45 44

33 28

24 22 23 22 14

12 10 8 7 7

44 43 43

36 36 38

58 55

52

58 57 57

44 47

41 44

50 50

36

30

26 24 25

23

17 14

12 9 8 8

0

10

20

30

40

50

60

70

80

10 13 14 16 17 18 10 13 14 16 17 18 10 13 14 16 17 18 10 13 14 16 17 18 10 13 14 16 17 18

北米航路

欧州航路

寄港便数/週

2018年京浜港23便

2018年阪神港

8便

欧米航路寄港便数の比較

4

方面別のコンテナ航路数及び平均船型の推移

○欧州航路については、コンテナ船の大型化が顕著に進展しており、航路数は減少している。○北米航路については、コンテナ船の大型化が顕著に進展しており、航路数は横ばいとなっている。

(出典)国際輸送ハンドブックより国土交通省港湾局作成

※寄港便数は当該年の11月の値

(航路数)

32 29 27 24 26

10,668

11,915

13,597

14,454 14,598

9,000

10,000

11,000

12,000

13,000

14,000

15,000

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

2013年 2014年 2015年 2016年 2017年

欧州航路

航路数 平均船型(TEU)

(TEU)

67 6467 61 66

6,149

6,620

6,997

7,690

7,963

6,000

6,500

7,000

7,500

8,000

8,500

9,000

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

2013年 2014年 2015年 2016年 2017年

北米航路

航路数 平均船型(TEU)

(航路数) (TEU)

5

方面別のコンテナ航路数及び平均船型の推移

中南米・アフリカ航路については、コンテナ船の大型化が顕著に進展しており、航路数は減少している。

59 57 5342 38

6,112

6,476

6,944

7,857 8,092

6,000

6,500

7,000

7,500

8,000

8,500

9,000

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

2013年 2014年 2015年 2016年 2017年

中南米航路

航路数 平均船型(TEU)

4340 36

27 262,992

3,793

4,258

4,678

5,213

2,500

3,000

3,500

4,000

4,500

5,000

5,500

6,000

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

2013年 2014年 2015年 2016年 2017年

アフリカ航路

航路数 平均船型(TEU)

(航路数) (TEU) (航路数) (TEU)

(出典)国際輸送ハンドブックより国土交通省港湾局作成

※寄港便数は当該年の11月の値

6

方面別のコンテナ航路数及び平均船型の推移

190 196 204 213 220

1,785 1,959 1,936

2,031 2,080

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

0

50

100

150

200

250

2013年 2014年 2015年 2016年 2017年

東南アジア航路

航路数 平均船型(TEU)

東南アジア航路については、コンテナ船の大型化が徐々に進展しており、航路数も増加している。

(出典)国際輸送ハンドブックより国土交通省港湾局作成

※寄港便数は当該年の11月の値

(航路数) (TEU)

7

我が国港湾に寄港する方面別の航路一覧方面 航路名

運航船社(アライアンス)

寄港便数(便/週)

運航船型寄港ターミナル その他国内の

寄港港湾京浜港 阪神港

欧州 FE1 ONE(TA) 1 9,100TEU X 10 大井 六甲RC6,7 名古屋、清水

北米西岸

EX1 APL 1 6,800TEU X 6 本牧D4 - 那覇

EXX APL 1 4,800TEU X 5 本牧D4 - -

PNW4(CPNW) COSCO(OA) 1 10,000TEU X 13 本牧BC - -

CPS Evergreen(OA) 1 8,500TEU X 511,000TEU X 1 青海A4 - -

TPN Evergreen(OA) 1 7,000TEU X 6 青海A4 夢洲C11 -

PS1 ONE/OOCL 2 4,900TEU X 5 大井 六甲RC6,7 名古屋、仙台

PS2 ONE(TA) 2 4,400TEU X 5 大井 六甲RC4,5 名古屋、清水

PS6 ONE(TA) 1 8,400TEU X 6 大井 - -

PN1 ONE(TA) 2 5,700TEU X 6 大井 PC15~17 名古屋

PN2 Hapag/ONE(TA) 1 8,600TEU X 7 大井 PC15~17 -

PN2 Hyundai 1 5,000TEU X 6 大井 - -

PNS SM Line 1 3,100TEU X 14,300TEU X 5 青海A3 - -

TP6/Pearl River Maersk/MSC(2M) 1 13,100TEU X 6 南本牧MC1,2 - -

TP8/Orient Maersk(2M) 1 9,400TEU X 311,000TEU X 3 南本牧MC1,2 - -

TP9/Maple Maersk(2M) 1 7,000TEU X 6 南本牧MC1,2 - -

北米東岸 EC1 ONE(TA) 2 6,700TEU X 10 大井 PC15~17 -

中南米

ALX3 Hapag/ONE 2 6,400TEU X 11 南本牧MC3 - -

ACSA1 APL/CMA CGM 1 11,000TEU X 11 本牧D4 - -

WSA3 COSCO 1 8,500TEU X 11 本牧BC - -

AC1 Maersk 1 4,600TEU X 11 南本牧MC1,2 - -

AC3 Maersk 1 9,300TEU X 18 南本牧MC1,2 - -

ALX2 MSC/ONE 1 13,000TEU X 910,100TEU X 3 大井 - -

中東・南アジア CMEX(CPNW) COSCO(OA) 1 10,000TEUX13 本牧BC - -

アフリカ Safari 1 Service Maersk 1 8,000TEU X 810,000TEU X 2 南本牧MC1,2 六甲RC4,5 名古屋

豪州

A3N ANL(CMACGM)/COSCO/OOCL 1 5,000TEU X 6 本牧BC、本牧D4 南港C3、夢洲C10~12 -

CA3 APL/Evergreen/Hapag/ONE/Yang Ming 1 4,700TEU X 6 本牧BC、本牧D4 南港C8,9、夢洲C10~12 -

AAUS Northern Loop Maersk/ONE 1 5,600TEU X 12 南本牧MC1,2 夢洲C10~12 -

JKN COSCO/HamburgSud/ONE 1 4,100TEU X 6 大井、青海A3 PC13、六甲RC4~7 -

(出典)サイバーシッピングガイドより国土交通省港湾局作成、データは2018年8月時点。原則、フルコンテナ船のみを抽出。北米航路からハワイ航路は除く。

■ その他の航路

方面

寄港便数(便/週)

京浜港 阪神港その他国内の寄港港湾

東南アジア 65 45 73

台湾 6 8 20

中国 49 54 94

韓国 24 17 224

(出典)国際輸送ハンドブック2018年版より国土交通省港湾局作成、データは2017年11月時点。原則、フルコンテナ船のみを抽出。

8

2.AI、IoT等の情報通信技術及び自働化技術の急速な発展

15港

75%

5港

25%

上位20港における自動化導入港数割合

導入済

(予定含む)

未導入

○世界のコンテナ取扱個数上位20港のうち、2018年時点で15港(75%)が自動化を導入している状況。○未導入の港湾はほとんどが中国の港湾であるが、近年、厦門港や上海港(ともに導入済)をはじめ、自動化導入の

動きが加速している。○我が国においては、名古屋港において自働化を導入済み、横浜港及び神戸港において遠隔操作化を実証中。

注)自動化導入状況の「〇」は予定を含む。国土交通省港湾局調べ。

※自動化・・・RTGやRMG等の遠隔操作化・自動化、ヤード内シャーシの自動化(AGV)等を一部でも導入している場合

コンテナ取扱個数上位20港の大水深コンテナターミナル(水深16m級)における自動化導入状況

世界のコンテナターミナルの自動化導入状況

10

順位(2017年速報値)

港名コンテナ取扱量

(万TEU)

自働化導入状況

(2018年時点)

1位 上海(中国) 4,023 ○

2位 シンガポール 3,367 ○

3位 深圳(中国) 2,521 ×

4位 寧波-舟山(中国) 2,461 ×

5位 香港(中国) 2,076 ○

6位 釜山(韓国) 2,047 ○

7位 広州(中国) 2,037 ×

8位 青島(中国) 1,830 ○

9位 ロングビーチ・ロサンゼルス(米国) 1,689 ○

10位 ドバイ(アラブ首長国連邦) 1,537 ○

11位 天津(中国) 1,507 ○

12位 ロッテルダム(オランダ) 1,373 ○

13位 ポートケラン(マレーシア) 1,198 ×

14位 アントワープ(ベルギー) 1,045 ○

15位 厦門(中国) 1,038 ○

16位 高雄(台湾) 1,027 ○

17位 大連(中国) 970 ×

18位 ハンブルグ(ドイツ) 886 ○

19位 タンジュンペレパス(マレーシア) 816 ○

20位 レムチャバン(タイ) 719 ○

出典:South China Morning Post記事(2018年1月31日)より

管理棟での遠隔操作の様子

香港港CT9

○2018年1月に、香港港CT9において、既設コンテナターミナルに遠隔操作RTGが導入された。○通常のターミナル運営を継続したまま、既存のRTGを遠隔操作化した世界初の事例である。2015年から4段階に分けて導入

し、現在、29基の遠隔操作RTGが全面商用運転中。○遠隔操作RTGの操業開始後、事故は発生せず、安全性が向上しており、また、HIT(ターミナルオペレーター)は、クレーン効率

が20%向上し、これにより電力使用量及び二酸化炭素排出量が30%削減できると考えている。

トレーラーの走行路

( )内は、各フェーズでの遠隔操作RTG導入基数

トレーラーの走行状況

フェーズ4(20基)

フェーズ1(2基)フェーズ2(2基)

フェーズ3(5基)

出典:JOC.com記事(2018年2月14日)より

遠隔操作RTGの段階的な導入

香港港の既設ターミナルでのRTGの遠隔操作化事例

11

諸外国の港湾のIT化の動向

「海運・物流ブロックチェーンコンソーシアム」(韓国)

関税庁、海洋水産部、韓国海洋水産開発院、釜山港湾公社、現代商船、KMTC、SM商船、長錦商船、南星海運、K-SEANet、KL-NET、Cyber Logitec、韓国IBM、サムスンSDSなど30以上の政府機関、民間企業が参加

ZIM Integrated Shipping Services(イスラエル)

2017/11 中国→カナダ間でWave社(イスラエル)のブロックチェーンを活用し、ペーパーレスによる船荷証券の引き渡し(実証実験)に成功と発表(SHIPPING GAZETTE)

Maersk Line(デンマーク)、IBM(アメリカ)

2018/8/10 ブロックチェーン技術を活用した貿易プラットフォーム「TradeLens」を発表

Pacific International Lines、PSA、IBM(シンガポール)

2018/7/18 国境間貿易に焦点をあてた政府後援の国際貿易ブロックチェーンを公開し、オープンインフラ上に分散型アプリケーション開発が可能となった。台湾の「關貿網路」とも提携を行った

ハンブルグ港 (ドイツ)

・官民の業務システムをインターフェースで接続し、税関・危険物貨物等の情報のやりとりでペーパーレス化を実現

・港湾周辺の道路交通状況や、舟運によるフィーダー輸送、トレーラや鉄道によるコンテナの搬出入等を情報化

ロサンゼルス港(アメリカ)

2017年5月-11月にGEトランスポーテーション(アメリカ)のソフトウェアを活用し、トラックや貨車の貨物データを共有し、調整業務の効率化に成功→ PF 「ポート・オプティマイザ」は実装に向けて準備中

資料:各報道を元に国土交通省港湾局作成

○諸外国において、IoT技術を活用したサプライチェーンのIT化に向けた取り組みが急速に進行中○例えば、米IBMと海運最大手のA・P・モラー・マースクは、ブロックチェーン技術を活用した貿易情報ソリューションの合弁

会社を設立すると発表した。韓国では政府機関も加わり、ブロックチェーンを活用し、IT化を進めている。

上海海関、COSCO、SIPG(中国)

2018/1 共同で国際貿易管理を推進するためのビックデータプラットフォームの構築へ協議することで覚書(MoU)を締結

欧州ではFAL条約の批准に連動し、EU規定により、2015/6より、各国毎に基準となる1つのシステムの設置・運用が義務づけられている。

欧州

2018/2 重慶-シンガポール間にて、キャパシティの予約、リアルタイムのトレース等をブロックチェーンを通じて成功したと発表(マリタイム)

GeTS (Global e-Trade Services) (シンガポール)

2017/12/21 現代商船 ブロックチェーンを活用した実証試験を中国、インド、中東、欧州航路で完了(リーファーではIoTを活用したリアルタイム配信)→ブロックチェーン及びIoTの試験導入を完了

主な港湾のIT化の動向

船社(CMA CGM, COSCO, Evergreen, OOCL, Yang Ming)、ターミナルオペレータ(DP World, Hutchison, PSA, SIP)、システムプロバイダ(CargoSmart)

2018年11月に、全物流関連業者の接続を目的としたプラットフォームとしてGlobal Shipping Business Network (GSBN)の開発に向けた覚書を締結

12

3.臨海部における物流施設のための用地不足やドライバー不足の顕在化

物流施設の立地需要への対応

上記のとおり、臨海部における立地需要が存在する一方で、臨海部には土地や物件が少ないといった問題点の指摘もある。

【物流施設の新設・移転先の条件として「港湾への近接性」を重視する企業の割合】

出典)第5回東京都市圏物資流動調査(事業所機能調査)東京都市圏交通計画協議会「東京都市圏の望ましい物流の実現について」より抜粋

○東京湾沿岸の臨海部に物流施設を新設・移転する意向を有する企業の4割弱が、新設・移転先の立地場所の条件として「港湾への近接性」が重要と回答している。

14

40.3 40.4 40.7 41.0 41.0 40.9

41.1 41.3 41.5 41.7 42.0 42.1 42.3 42.2

42.5

40.0 39.7

41.5 41.5 42.0

41.5

42.7 42.4

44.1 44.0

44.9 44.7

43.8

45.4 45.8

42.6

43.6 44.1

44.6 44.9

44.5 44.8 45.0

46.1 46.5

46.2 46.5

47.3 47.5 47.8

38.0

40.0

42.0

44.0

46.0

48.0

200320042005200620072008200920102011201220132014201520162017

トラックドライバーの平均年齢

全産業 普通+小型 大型

道路貨物運送事業における労働力の状況

○ トラック運送業界においては、人手が不足していると感じている事業者の割合は増加傾向にあり、5割を超えている。○ トラックドライバーは全産業平均以上のペースで高齢化が進んでおり、高齢層の退職等を契機として今後、更に労働

力不足が深刻化するおそれがある。

出典:(公社)全日本トラック協会「トラック運送業界の景況感」より国土交通省港湾局作成 出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」より国土交通省港湾局作成

(歳)

(年)

全産業平均以上のペースで高齢化

7 8 12 15 17 15 14 16 16 13

19 21 17 14

18 16 23

19 21 30

24 23 25

24 24

34

38 38

37 39 40

36 37

39 38

43

39

40 46

44 44 42

43 46 46 45

0

10

20

30

40

50

60

70

80

人手不足を感じているトラック事業者の割合

不足 やや不足

(%)

15

4.コンテナターミナルの容量不足やゲート前渋滞の深刻化

東京港の渋滞状況

青海埠頭

大井埠頭

1、2号

5号

6、7号

A4

A3

A1~A23、4号

インゲート

コンテナターミナル赤線:平均的な渋滞車列長(ヒアリング等による)

大井コンテナ埠頭

青海コンテナ埠頭

※1 東京都トラック協会海上コンテナ部会による調査を基に国土交通省港湾局作成※2 待機時間とは、トラックがゲート前に並び始めてからゲートアウトまでに要した時間※3 平均待機時間は、作業内容別の平均待機時間の平均値を記載※4 早朝のゲートオープンに備えて、夜間から待機している車両は集計から除く

【凡 例】※( )内は調査対象コンテナ本数

:1時間未満

:1時間以上1時間30分未満

:1時間30分以上2時間未満

:2時間以上

○第1回調査(H24.11.24~H24.12.7)

コンテナターミナル

平均待機時間

青海

A-1 2:28 (233)

A-2 2:17 (166)

A-3 1:41 (309)

A-4 1:04 (227)

平均 1:50

大井

1,2号 1:42 (637)

3,4号 1:12 (467)

5号 1:10 (286)

6,7号 0:47 (262)

平均 1:19

○第12回調査(H30.5.7~H30.5.25)

コンテナターミナル

平均待機時間

青海

A-1 2:04 (474)

A-2 1:59 (555)

A-3 1:51 (542)

A-4 1:25 (593)

平均 1:49

大井

1,2号 1:42 (1,251)

3,4号 0:58 (1,405)

5号 1:41 (740)

6,7号 0:52 (1,333)

平均 1:15

17

18

東京港のコンテナターミナルの容量不足とゲート前渋滞

「貿易手続等に係る官民協議会取りまとめ(平成30年3月27日)」より

○東京港をはじめとする一部のコンテナターミナルでは、トラックがゲートに並び始めてからゲートアウトまでに要する時間が平均して1時間を超過している状況にある。

○例年年末、中国の旧正月前、ゴールデンウィーク前、お盆前等に、6~7時間以上にわたる渋滞が生じるとの指摘もある。

○長期休暇前には、貨物量が(ターミナルの)処理量を大幅に超え、海上コンテナを輸送するトラックを荷主側が十分確保できない状態等が重なり、東京港のコンテナヤードに蔵置された貨物が取り出せない状況が続いたとの指摘もある。

○その結果、本船の入港を数日間延期せざるを得ない状況が発生したとの指摘もある。

※東京都港湾局 PORT OF TOKYOに加筆

東京タワー

23

4

1

56 7

9

121314

国際放送センターメインプレスセンター

選手村

11

8

10

品川区

中央区

江東区

大田区

荒川

:競技会場

(参考)臨海部における東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会会場

オリンピック パラリンピック

1 有明アリーナ バレーボール(インドア) 車椅子バスケットボール

2 有明体操競技場 体操 ボッチャ

3 有明BMXコース 自転車競技(BMX) -

4 有明テニスの森 テニス 車いすテニス

トライアスロン トライアスロン

水泳(マラソン10km) -

バレーボール

(ビーチバレーボール)

スケートボード 5人制サッカー

スポーツクライミング -

8 大井ホッケー競技場 ホッケー -

馬術 総合馬術

(クロスカントリー)

ボート ボート

カヌー(スプリント) カヌー

11 カヌー・スラローム会場 カヌー(スラローム) -

12アーチェリー会場

(夢の島公園)アーチェリー アーチェリー

13 オリンピック   アクアティクスセンター

水泳(競泳、飛込、シンクロナイズドスイミング)

水泳

14 東京辰巳国際水泳場 水泳(水球) -

7 青海アーバンスポーツ会場

9 海の森   クロスカントリーコース

10 海の森水上競技場

№ 会場競技(種別 )

5 お台場海浜公園

6 潮風公園 -

自転車競技(BMX)、スケートボード

バスケットボール(3×3)

19

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