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香川大学教育・学生支援機構
0.はじめに
0.はじめに
1.ノートをとるってどういうこと?
2.よいノートの条件
3.よいノートをとるためのコツ
・ 講義のスタイルの違い
・ ノートの種類
・ 授業前/授業中/授業後にすること
・ ノートのとり方サンプル紹介
4.まとめ
香川大学教育・学生支援機構
0.はじめに
◇授業の達成目標
①よいノートとはどのようなものか、説明することが
できる
②授業を聴いてうまくノートをとることができる
香川大学教育・学生支援機構
0.はじめに
なぜ大学に入ってから、ノートのとり方を学ぶのでしょうか?
・高校の授業と大学の授業との違い :「受動→能動」
・ノートのとり方との関連で言うと…
先生は黒板にノートを作ってくれない。
要点が板書されるとは限らない。
「授業の内容を覚える」以上のことが要求される。
自分で要点をつかみ、ノートにメモする技術が必要
授業外学習の起点になるようなノート作りが必要
香川大学教育・学生支援機構
1.ノートをとるってどういうこと?
・ノートをとる ≠ 教員の話を機械的に書きとること
=講義内容について積極的に考えること
↓
講義の流れをひとつのストーリーとして組み立てること
疑問点、もっと知りたい点をみつけること
・講義内容の理解は、ノート作成の過程で生まれる!
香川大学教育・学生支援機構
1.ノートをとるってどういうこと?
受講生
聴く
理解・思考
見る 書くこと
参照する
講義内容(聞き取りの内容)
板書事項(要点の記述など)
配布資料(ハンドアウト)=講義内容の見取り図
講義ノート
自分で組み立てたストーリー+
疑問点+
もっと知りたい点
口述
この講義の場合は、配布資料
香川大学教育・学生支援機構
2.よいノートの条件
〔ワーク1〕ノート・テイクの練習1-スキルの現状把握
①まず、隣の人とペアになってください。
②これから10分間、講義をします。
自分なりにノートをとってみましょう。
③話した内容のポイントを説明します。
④作成したノートをパートナーと交換してください。
配布した評価表を使って採点してみましょう。
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2.よいノートの条件
よいノートの条件とは・・・
①後で見て、何が書いてあるかわかる。→講義の流れ・要点が再現できるように構成されている。
②分かりやすい。→書いた内容が整理できている。
③授業外学習の基礎になる 。→文献情報や自分の考え、疑問が書いてある。
学期末に、無駄のないテスト対策ができるようにしておきましょう。
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3.よいノートをとるためのコツ3-1.講義のスタイルに合わせよう
①教科書がある場合
②プリントだけ配布される場合
③教科書もプリントもない場合→本講義の場合
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スタイル1:教科書がある場合
・教科書に事前に目を通す。
➔専門用語などを頭に入れておけばノートがとり
やすい。
・教科書に書いてあることは書かなくていい。
➔対応頁をノートにメモすればよい。
教科書の該当箇所に「附箋」をはっておくのもオススメです。
どこで買う?
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スタイル2:プリントのみ
・プリントが教科書がわり。自分のノートを用意する
余白が広いならその部分をノートにする。
・日付、頁番号をプリントに書き込み、授業ごとにまとめる。
・ノートにプリントを張り付けておくと紛失しにくい。
「ゲージパンチ」(ルーズリーフに保管できるように穴をあけるパンチ)も便利ですよ!
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スタイル3:教科書・プリントなし
・初心者には最も手ごわいスタイル
・最終的に自分がとったノートが教科書になる。
・まず話を聴くことに集中。内容理解が大切
まずは、「分かりやすいノートを作る」というより、「メモをとる」つもりで取り組むとよいですよ。
香川大学教育・学生支援機構
3.よいノートをとるためのコツ3-2.ノートの種類
〔ワーク2〕文具についてのディスカッション
・グループで、どちらのほうがよいか、話し合ってみま
しょう。(5分)
・話し合った結果について発表してください。(1分)
私はルーズリーフがいいと思います、なぜなら・・・
☆意見を言う場合に、明確な根拠づけを意識してみましょう。
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3.よいノートをとるためのコツ3-2.ノートの種類
長所 短所
ノートブック ・前回との授業のつながりがわかる。・保存に適している。・終わったときに達成感(?)がある。
入れ替え、並び替えができない。
ルーズリーフ ・入れ替え可能・カードのように使える。・荷物を少なくできる。・友達に貸しやすい。
整理・保存を怠ると大変!
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3.よいノートをとるためのコツ3-3.授業の前にできること
・シラバスを見て、授業計画を把握しておく。
・教科書がある場合→事前にテキストに目を通す。
・始まるまでの時間で、前回のノートに目を通す。
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3.よいノートをとるためのコツ3-4.話を聞くときの注意
テーマ、トピック、キーワードに気をつける!
テーマ :授業の最初の「今日は~について話します」の「~」
トピック :「まず・・・について考えてみよう」、
「続いて・・・に移りましょう」の「・・・」
☆「最初に」、「次に」、「それでは」→ トピック転換の印
キーワード :聞いたことのない語
何度も出てくる語 には注意!
日常会話とは別の用法の語
☆具体例も一緒にチェックしましょう。
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3.よいノートをとるためのコツ3-5.ノートをとる際の注意
・板書に頼らない。
・見出しをつける。
・汚くていい。
・詰めすぎない。
・書きすぎない。
・後でできることは後回しに
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注意その1「板書に頼らない」
・板書に要点が書いてあるとは限らない。
・講義の基本は教員の話。まずそこに集中
・異論・反論、共感、質問をメモしながら聴く。
➔考えながら話を聴くと、理解が深まる。
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注意その2「見出しをつける」
・授業のテーマを大きく、強調して書く。
・日付を忘れない。
・最初の頁に目次をつけるのも有効(ワープロも利用)
(シラバスの縮小コピーを貼ると簡単!)
・項目に番号付けをする。(後で)
テスト対策をする時に見やすいように!
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注意その3 「汚くていい」
・効率性が大切。短時間で見やすく。
・訂正は二重線や×、挿入は で
・わからない漢字はとりあえずカタカナでOK
・記号や略語をうまく使う。
・解読のために最低限のレベルは維持する。
(基準は、3カ月後の自分が読めるかどうか)
犯罪の構成要件→犯―件新カント派→Nカマーケット・リサーチ→MRネオリベラリズム→Nリベマルクス経済学→マル経
具体例→「ex.」同値関係→「⇔」含意→「⇒」背反、両立困難→「VS」原因と結果→「C→」
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注意その4 「詰めすぎない」
・左側や右側を開けておく。
➔意見や疑問点、調べた点など記入可能
・日付、テーマが変わったらページの切り替えを。
➔後で見て分かりやすい。
・ぎっしり詰めて書かない。
➔後で補足説明を書き込めるように、行間、
余白をしっかりとっておく。
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注意その5 「書きすぎない」
・書きすぎると何が大切かわからなくなる。
・要点をおさえよう!
要点のサイン 要点以外のサイン
「今日は○○について話します」→要点提示
具体例や体験談
「つまり」「すなわち」などの言い換えのあとは要点
回りくどい表現
「結論として」「今日言いたかったことは」→要点のまとめ
あいさつ、前置き
繰り返される語句、説明された語句はキーワード
教科書で確認できることは後で確認
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注意その6 「後でできることは後で」
・講義では聴くことが中心
・聞きとれなかったら、とりあえずカタカナ+?記号
・知らない語句、意味がわからない語句には印を
・疑問点や、さらに調べたいことがあれば印を
➔後で調べたり、先生に質問したりして解決する。
・「見返しの時間」は重要!
後で調べることがなくても、見返す習慣をつけると
記憶の持続率が違う。
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3.よいノートをとるためのコツ3-6.授業の後にできること
・授業中にできたノートの空白をうめる。
➔教科書、辞書で調べられるものは調べる。
先生に聞く必要があるものについては質問
(授業後や、オフィスアワーに)ウェブで調べる
☆埋められない空白
➔レポートを書く時にヒントになるかもしれない!
(後から見て分かるように印をしておくとよい。)
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3.よいノートをとるためのコツ3-7.サンプル紹介:レイアウト編
Aは板書内容資料事項キーワード
Bは聴きとった講義内容
Cは疑問、発想
教科書対応箇所
出所:佐藤智明他編『大学 学びのことはじめ』
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3.よいノートをとるためのコツ3-7.サンプル紹介:レイアウト編
☆外国語文献講読の際に推奨されるスタイルです。
左側に外国語テキストのコピーを添付します。余白には、単語やイディオムなどを。
右側には、要点、発想、疑問点などを。
左利きの人は、左右を入れ替えた方がいいよ!
訳・・・・・・
要点、発想、疑問点
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3.よいノートをとるためのコツ3-7.サンプル紹介:レイアウト編
Aには
講義の内容を書き込みます。
Bは、自分が自由に
記述できる部分にして、疑問、反論、発想、後から調べたことなどを書きます。
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3.よいノートをとるためのコツ3-7.サンプル紹介:レイアウト編
☆アメリカのコーネル大学で開発されたノートシステムです。学研Sta:fulから、罫線が引かれた「コーネルメソッドシリーズ」が発売されています。
Aには講義内容をノートします。
Bには、キーワー
ド、疑問点などを書き込みます。
C には、ポイント、
要点などを書き込みます。
講義内容
キーワード、疑問点
ポイント、要点
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3.よいノートをとるためのコツ3-7.サンプル紹介:記号・書き方編
I ・・・・・・・・・・・1・・・・・・・・・・①・・・・・・・・・
小項目ごとに記号・文字などを使って全体を統一。
行間を十分あけて、要点の場所では文字を大きくしたりする。
・・・・・・・・・・・↓
☆・・・・・・・・・・①・・・・・・・・・②・・・・・・・・・
!・・・・・・・・・・・(?・・・・・・・・・)
行間を広く取ると、後から書き込みができます。
項目ごとに数字を利用して、統一感をだしてい
ます。
→や☆の他に、
自分で考えた印も有効です。
†⇔§■□◆◇
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4.もういちどノートをとってみよう!
〔ワーク3〕ノート・テイクの練習2-学習の成果の確認
①まず、隣の人とペアになってください。
②これから10分間、講義をします。
学んだことを生かしてノートをとってみましょう。
③講義内容のポイントについて説明します。
④作成したノートをパートナーと交換してください。
配布した評価表を使って採点してみましょう。
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5.まとめ
◇授業の達成目標
①よいノートとはどのようなものか、説明することが
できる。
②授業を聴いてうまくノートをとることができる。
達成できたでしょうか?
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参考文献
田中共子編(2003)『よくわかる学びの技法』ミネルヴァ書房
北尾謙治他(2005)『広げる知の世界―大学でのまなびのレッスン』ひつじ書房
学修技術研究所編(2006)『知へのステップ改訂版』くろしお出版
佐藤望他(2006)『アカデミック・スキルズ―大学生のための知的技法入門』慶應義塾大学出版会
佐藤智明他(2008)『大学学びのことはじめ―初年次セミナーワークブック』ナカニシヤ出版
初年次教育テキスト編集委員会(2009)『フレッシュマンセミナーテキスト―大学新入生のための学び方ワークブック』東京電機大学出版局
美崎栄一郎(2009)『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか 実践編』ナナ・コーポレート・コミュニケーション
愛媛大学教育・学生支援機構教育企画室編(2010)『愛媛大学版 大学での学び入門』
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