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モチベーションの向上から 考えた週休3日制の導入

埼玉大学

水村ゼミ

• モチベーション3.0について –ろうそく問題

–モチベーション2.0/3.0の説明

• 問題提起 –事例研究(サイバーエージェント/サイボウズ)

–企業側のメリット

–アンケート調査結果

–結論

• 提案 –提案に向けて

–提案内容

目次

「マッチと箱いっぱいの画びょうがあります。 ろうがたれないように ろうそくを壁に 取り付けてください。」

○ドゥンカーのろうそく問題(1945)

“正解になかなか辿りつかない難問”

○ 正解

× 不正解

「箱=画びょうの入れ物」という、機能の固定がこの問題を難問にしている “発想の転換が必要”

A集団

この問題をどれくらいの時間で解けるか平均を知りたい。

B集団

全体の平均より早い人に$5払います。

さらに一番早い人には$20払います。

→報酬なし

→報酬あり

○グラックスバーグのろうそく問題(1962)

A集団(報酬なし) B集団(報酬あり)

7 10.5 平均 分 平均 分

実験結果

※画びょうを箱から出す

「ろうがたれないように ろうそくを壁に 取り付けてください。」

この問題の難易度が一気に下がる

A集団

この問題をどれくらいの時間で解けるか平均を知りたい。

B集団

全体の平均より早い人に$5払います。

さらに一番早い人には$20払います。

→報酬なし

→報酬あり

○グラックスバーグのろうそく問題(1962)

A集団(報酬なし) B集団(報酬あり)

勝ち

実験結果

負け

答えが明確ではない場合、 解くには試行錯誤や発想の転換が必要である。 しかし、報酬や締切に急かされると、 人は一つの考えに固執し、 離れようとしなくなる。

お金でクリエイティビティ(創造性)が阻害される

20C 21C

20C的な仕事は

単純作業 21C的な仕事は

クリエイティブ

組織 人事

経営戦略

営業 マーケティング

組織 人事

生産 物流

財務

経営戦略

モチベーション

ここで注目したいのが…

モチベーション2.0 モチベーション3.0

モチベーション(Motivation)

モチベーション 1.0

生存の為に 必要な動機づけ

モチベーション2.0 外的な報酬による動機づけ

モチベーション3.0

内的な報酬 による 動機づけ

モチベーションとは?

モチベーション2.0

アメとムチ

創造性の阻害

2.0がうまく機能しない理由

カネの限界

21Cではある程度の報酬が 約束されている時代だから!

モチベーション3.0を 刺激せよ!

モチベーション3.0の例

・1990年半ば MicrosoftはEncartaという百科事典を

プロにインセンティブを与え、 予算と納期の中で作成。

・数年後 別のモデルの百科事典 楽しみでやる、好きだからやる。 無報酬

⇒Wikipedia

問題提起

3.0はどのように 機能しているか。

モチベーション3.0

内発的動機付け 非金銭的報酬

http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/5240.html

第3次産業… 第1次(農業など)、第2次(工業)以外の産業。 IT産業もここに含まれる。 クリエイティビティ(創造性)がより要求される。

21C的(これからの)仕事=IT 創造性

検証

業種:IT 企業特徴:ベンチャー発で比較的設立が最近。

○サイバーエージェント ○サイボウズ

創造性

サイバーエージェント株式会社

(https://encrypted-tbn0.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcTNBjacBTtLHkOqUiglWjMY7gd7YgwvcNjsUVmxp6E04mDgORDiW24PEm1R)

企業概要

• 設立:1998年3月18日

• 資本金:7,203百万円(2014年6月末時点)

• 従業員数:2,764名

• 上場証券取引所:マザーズ(コード4751) • 事業内容:Ameba・スマートフォンアプリ事業等

ジギョつく

http://ameblo.jp/lionbaby/entry-10121944239.html

CAJJプログラム

J3

J2

J1 昇格

昇格

新規事業

先行投資事業

中核事業

サイボウズ株式会社

(http://products.cybozu.co.jp/garoon/mass_media/img/cybozu.gif)

企業概要

• 設立:1997年8月8日

• 資本金:613百万円(2013年12月末時点)

• 従業員数:409名

• 上場証券取引所:東京証券取引所市場第1部(コード4776)

• 事業内容:グループウェアの開発、販売、運用

モチベーション向上のための施策

多様な働き方を可能にする

→ 選択型人事制度 制度名 PS2 PS DS

制度の特徴 ワーク重視型 ワークライフ バランス型

ライフ重視型

想定勤務時間

1日のみなし労働時間: 10時間

残業時間: 40時間/月以内

1日8時間以内

対象者 裁量労働要件充足者 全社員 全社員

時間管理 なし あり あり

金銭報酬の 支払い方

みなし40時間分の残業代込み

・みなし40時間分の 残業代込み ・40時間を超えた場合追加残業代を支給

時給制

モチベーション向上のための施策 ★社内コミュニケーション活性化のための施策

• 感動課の設置(2011年~) 社内イベントや研修、日々の業務を感動的にするための 専任担当者を人事部に配置。

• 部活動支援(2005年~) 本部をまたぐ5人以上で部活動が作れる。部員一人当たり年間10,000円が補助される。

• 仕事Bar(2009年~) リラックスした雰囲気の中、真面目に仕事の話をする「場(Bar)」に、 飲食費を支援する制度。一人あたり1,500円の補助がある。

モチベーションを創造するには

この3つを満たしていないといけない

企業が従業員の モチベーションを向上させる メリットとは?

“企業は自らの利益を優先する。”

従業員 企業

社会人アンケートから

調査方法・機関 マクロミル社によるインターネットリサーチ 対象 20歳から60歳の働いている人(n=108) ※性別・年齢による割り付け有 アンケート期間 2014年07月29日(火)~2014年07月30日(水)

「社会人のモチベーションに関するアンケート調査」

あなたは今の仕事に 満足していますか?

社会人の2/3はある程度の満足を得て仕事をしている 1/3は不満を感じながら仕事をしている

ではどんな不満を持っているのか?? あまりに満たされないものがあると3.0はうまく機能しない…

24.8

27.7

23.8

12.9

53.5 5.0

0% 20% 40% 60% 80% 100%

対人関係

労働環境

会社の方針

人事制度

給与

その他【 】

あなたが現在のお勤め先に対して不満に思うことは何ですか。

最もあてはまる選択肢を2つ以内で答えてください。

(n=101) ※各選択肢の回答者/総回答者数(101)

給料の不満を 下げる必要はある!?

41.7

20.4

28.7

13.0

7.4

25.0

15.7

6.5

0.0

3.7

56.5

0.0

0% 20% 40% 60% 80% 100%

達成感

他者からの承認

自己の成長

責任

昇進

仕事そのもの

対人関係

労働環境

会社の方針

人事制度

給与

その他【 】

あなたが働くモチベーションは何ですか。

最もあてはまる選択肢を3つ以内で答えてください。

(n=108)※各選択肢の回答者数/総回答者数(108)×100

お金以外の要因=3.0的要因 についてもモチベーションの 大きな要因である!

46.5% 50.0%

73.1%

57.7%

41.7% 42.9%

50.0% 42.3%

42.9%

25.0% 23.1% 23.1%

0%

20%

40%

60%

80%

100%

20代 30代 40代 50代

グラフ タイトル

給与

達成感

自己の成長

上位3項目について 各世代ごと(n=約25)に変化を見る。 ※各世代ごとでの各選択肢の回答者数 /各世代ごとの総回答者数(n=約25)×100

20歳代

給与は他世代と 比べて低く。 成長意欲が高い傾向に。

30歳代 他「仕事そのもの」の割合が35.7%と高い。 仕事にやりがいを 見つけている状態。

40歳代 給与割合は著しく高い。 家庭などのため 生活の安定を重視。 一方で「達成感」割合も高く働きざかりの様相も。

50歳代 他「他者からの承認」も26.9%と他世代より高い。役職的志向。

給与=普遍的なもの

モチベーション3.0要因 一人一人で異なっている!

アンケートから

問題提起

3.0はどのように 機能しているか。

結論

企業は、制度として より多くの選択肢を 従業員に与えることで 従業員のモチベーション 向上に役立てている。

できるだけ多くの従業員の モチベーション向上をカバーできる制度

視点

提案を考える…

日本の現状

低くはなってきているものの いまだに働きすぎの日本人

参照:労働政策研究・研修機構「データブック国際労働比較2012」「6.労働時間・労働時間制度」引用 http://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/databook/2012/06/p187_6-1.pdf

視点

一人当たり平均年間総実労働時間(就業者)

参照 公益法人 日本生産性本部 「日本の生産性の動向2013年版」引用 http://www.jpc-net.jp/annual_trend/index.html

労働生産性が低い国=日本

OECD加盟諸国の労働生産性 2011年/34か国比較(単位:購買力平価換算USドル)

※購買力平価換算労働生産性=購買力平価で評価されたGDP/就業者数

提案

一般労働者の週休3日制の導入※公務、自営業は除く

政府が週休3日制を取り入れている

企業に補助金を出し、給与に関しては大きく下げない。 →モチベーション2.0の維持

提案内容

週休3日制導入

効果 労働生産性の改善

1日20%→25%+α 5日×20%<4日×25%+α

イメージ

○余暇の利用

余暇

=クリエイティビティ(創造性)の源泉

仕事へのリターン 企業内外での教育(資格取得)の機会を作る

副業などを可能にする

社外活動の充実化

休日を有効に使えるよう サークル活動などの施策を増やす

従業員どうしの縦・横のつながりの強化

○社会的影響

週休3日制導入する企業が増加

・生産性向上 (クリエイティブな発想が生まれやすい)

・景気がよくなる

・消費増加

・政府の補助金が不要になる (=期間を限定した補助金制度)

余暇が増えれば、

日本に根付いていない旅行・観光産業の育成につながり、 新たな雇用の増加が期待できる。

END ご清聴ありがとうございました。

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