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制御システムセキュリティセンターにおける標準化・評価認証に関する取組み

2012年11月16日技術研究組合 制御システムセキュリティーセンター評価認証・標準化委員会

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セキュアな制御システムを世界へ未来へ

Control System Security Center

アジェンダ

制御システムセキュリティーセンター(CSSC)について–CSSC設立の背景–組織のご紹介–活動・取組みの概要

制御システム関連セキュリティ規格の動向– IEC62443規格– ISASecure認証– IEC62443とEDSAの関係

CSSCにおける規格認証のための取組み– IPAとISCIの相互協力–EDSA認証スキームへの日本参画構想–想定スケジュール案

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制御システムセキュリティセンター(CSSC)について

• CSSC設立の背景• 組織のご紹介

• 活動・取組みの概要

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セキュアな制御システムを世界へ未来へ

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CSSC設立の背景

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サイバーセキュリティと経済研究会(経済産業省) 2010/12~

<概要>

サイバー攻撃により、知的財産やライフラインを狙った事案や企業等の機密漏えいが多発している状況 から、ITの安全確保によって守るべき対象が経済活動や国民生活に直接関わる分野へ質的に変化して いることを鑑み、経済の成長・安全保障の観点から、必要な情報セキュリティ政策を検討。

◇主な検討項目

・標的型サイバー攻撃への対応

・制御システムの安全性確保

・情報セキュリティ人材の育成

制御システムセキュリティ検討タスクフォース(経済産業省)

2011/10~<概要>左記研究会の検討に基づき、主に以下の2点における制御システムセキュリティについての施策の実施検討。

◇日本国内のICSセキュリティ確保◇ICSの海外輸出のための評価認証

<タスクフォースに配置するWG>・標準化WG ・評価・認証制度WG ・インシデントハンドリングWG・テストベッドWG・人材育成WG・普及啓発WG

ICS:Industrial Control Systems

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制御システムセキュリティ検討タスクフォース

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技術研究組合制御システムセキュリティセンター

ステアリングコミッティが全体戦略の策定、各WGの調整作業に専念。 標準化、評価・認証制度、テストベッド、人材育成、普及啓発については別途WGにて検討。

ステアリングコミッティー

タスクフォース

標準化WG 評価・認証制度WG

インシデントハンドリングWG テストベッドWG 人材育成WG

タスクフォースが円滑に進むための調整機能タスクフォースのための戦略立案各WGの調整

IEC62443 評価ツールの検討国際相互認証

脆弱性・インシデントレス体制国際連携

テストベッドの構築準備

人材育成方法の検討

普及啓発WG

普及啓発方法の検討ビジネスモデルの検討事業主体の検討

全体方針・戦略の決定

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制御システムにおける情報セキュリティ事故の被害例(海外)

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組織のご紹介

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設立日 2012年3月6日(登録完了日)

理事長 新 誠一(国立大学法人電気通信大学 教授)

組合員(50音順)

•全13組織(2012年11月1日現在)アズビル株式会社 (旧社名:株式会社山武)、NRIセキュアテクノロジーズ株式会社、オムロン株式会社、独立行政法人産業技術総合研究所、独立行政法人情報処理推進機構、株式会社東芝、株式会社トヨタIT開発センター、株式会社日立製作所、富士電機株式会社、三菱重工業株式会社、株式会社三菱総合研究所、森ビル株式会社、横河電機株式会社

所在地

■本部 〒135-0064 東京都江東区青海2-4-7(独立行政法人産業技術総合研究所臨海副都心センター別館8F)

■テストベッド(構築中) 〒985-0842 宮城県多賀城市桜木3-4-1 (みやぎ復興パーク内)

CSSCの概要 CSSCの目的

重要インフラの制御システムのセキュリティを確保するため、研究開発、国際標準化活動、認証、人材育成、普及啓発、各システムのセキュリティ検証にいたるまで一貫して業務を遂行する

• 制御システムにおける高セキュア化技術の研究開発• 広域連携システムにおける高セキュアシステム技術の研究開発

• システムセキュリティ検証技術の研究開発• 国際連携• 制御セキュリティテストベッドの研究開発

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CSSCの組織体制

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委員会 活動内容

研究開発・テストベッド委員会

制御システムセキュリティに関連する研究開発およびテストベッド構築の方向性を定め、研究開発およびテストベッド利活用を推進する。

評価認証・標準化委員会

制御システムセキュリティに係わる評価認証および標準化の戦略および施策について検討し、評価認証・標準化のためのテストベッドの利活用を推進する。

インシデントハンドリング委員会

制御システムにおけるセキュリティインシデント発生に対する備えおよびセキュリティインシデント発生時の対応を含めたインシデントハンドリングに必要な技術開発の方向性を検討する。

普及啓発・人材育成委員会

技術研究組合としての制御システムセキュリティの普及啓発・人材育成の方向を定め、テストベッドを活用した普及啓発・人材育成を推進する。

運営委員会のもと、以下の4つの委員会が活動

・研究開発テストベッド委員会・評価認証・標準化委員会・インシデント・ハンドリング委員会・普及開発・人材育成委員会

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CSSCの所在地

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• テストベッドみやぎ復興パーク(SONYの工場の一角)内に複数の模擬プラントを設置予定- PA- FA- BA- 発電、変電- ガス

• テストベッドみやぎ復興パーク(SONYの工場の一角)内に複数の模擬プラントを設置予定- PA- FA- BA- 発電、変電- ガス

みやぎ復興パーク内

お台場産業技術総合研究所

臨海副都心センター別館8F• 本部• 本部

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模擬プラントの完成イメージ

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活動・取組みの概要

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5つの研究開発方針 8つの事業計画

• 制御システムのセキュリティ確保に資する研究開発の遂行• テストベッドの構築• 普及啓発・人材育成の推進• インシデントハンドリングのサポート• 国際標準化活動と評価認証事業の立上げ

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制御システム関連セキュリティ規格の動向

• IEC62443規格• ISASecure認証• IEC62443とEDSAの関係

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セキュアな制御システムを世界へ未来へ

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IEC62443規格

制御システムのセキュリティの標準・基準には、組織やシステムのレイヤに対応したもの、業種や業界に対応したものなど、様々な標準・基準が提案されている。こうした中で、汎用的な標準・基準として、IEC62443が注目されてきており、一部事業者の調達要件に挙がってきている。業界で評価認証が先行しているISCIやWIBの基準が、IEC62443のシリーズに統合される動きとなっている。

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標準化対象

汎用制御システム

電力システム

スマートグリッド

鉄道システム

石油・化学プラント

組 織

システム

コンポーネント

技術(暗号プロトコル、他)

IEC62443

ISO/IEC29192

ISO/IEC62278

NERCCIP

NISTIR7628

WIB

IEEE1686

IEC62351

IEC61850

IEEE2030

国際標準

業界標準

凡 例

ISCI

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IEC62443の対応範囲 ~運用・管理・製造・技術の観点から~

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IEC62443の全体像

IEC62443は制御システムセキュリティの全レイヤとプレイヤをカバーしている。先行する評価認証の規格(ISCI,WIB)がIEC62443に統合される方向である。

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IEC62443‐4コンポーネント・デバイス

IEC62443‐3技術・システム

IEC62443‐1

IEC62443‐2管理・運用・プロセス

標準化 評価・認証

装置ベンダ

インテグレータ

事業者

・WIB(オランダにある国際装置ユーザー協会が提供する規格)

・ISCI:ISASecure(EDSA)・Wurldtec AchillesM

制御情報ネットワーク

コントロールネットワーク

センサバス

ファイアウォール

生産管理サーバ

PLC

HMI

PLC

PIMS

センサ・アクチュエータなど

情報ネットワーク

DCS/Slave

フィールドネットワーク

EWS DCS/Master

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IEC62443規格化の状況(2012.3時点)

12レイヤ中、3つが規格化済み、他の規格については、国内意見の反映可能。

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ISASecure認証

国際計測制御学会ISA(International Society of Automation)の計測制御標準適合性機構ASCI(Automation Standards Compliance Institute)のもとで設立されたコンソーシアム(ISCI)による民間認証2つの認証プログラムを定義:EDSAとSSA

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※SSA(System Security Assurance)は現在策定作業中

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ISASecure Embedded Device Security Assurance (EDSA) Program

コンポーネントの認証3種類の評価

– CRT(Communication Robustness Testing)通信レベルでのテスト

– FSA(Function Security Assessment)セキュリティ機能のアセスメント

– SDSA(Software Development Security Assessment)ソフト開発プロセスのアセスメント

評価項目の数によって3段階の認証レベルを規定

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EDSAの評価対象

産業プロセスを直接,監視,制御,及び駆動するよう設計された組込みソフトウェアを実行する特定目的を持ったデバイス(コンポーネント)例: 

– Programmable Logic Controller (PLC)– Distributed Control System (DCS) controller– Safety Logic Solver– Programmable Automation Controller (PAC)– Intelligent Electronic Device (IED)– Digital Protective Relay– Smart Motor Starter/Controller– SCADA Controller– Remote Terminal Unit (RTU)– Turbine controller– Vibration monitoring controller– Compressor controller

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通信ロバストネス評価(CRT)

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コンポーネントのネットワークプロトコル実装が,ネットワークから受信した異常な又は意図的な悪意のトラフィックに対して,自分自身及び他のデバイス機能を防御する程度を測定する。

不適切なメッセージ応答,又はデバイスが重要サービスを適切に実行継続できないと,デバイス内部の潜在的なセキュリティ脆弱性の存在を示している。CRT要求事項

–CRT Common (EDSA‐310)–CRT ”Ethernet” (EDSA‐401)–CRT ARP (EDSA‐402)–CRT IPv4 (EDSA‐403)–CRT ICMP (EDSA‐404)–CRT UDP (EDSA‐405)–CRT TCP (EDSA‐406)

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機能セキュリティアセスメント(FSA)

コンポーネントが共通のセキュリティ脅威に対抗するのに必要な最低限のセキュリティ特性を織込んでいることの検証と、その妥当性を確認する。

FSA要求事項(主なもの)

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出典:ICSJWG Spring 2011, (ASCI)「Validating the Security Assurance of Industrial Automation Products

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ソフトウエア開発セキュリティアセスメント(SDSA)

評価対象がセキュリティ脆弱性になり得るソフトウェアエラーを最小化にすべく、適切な工学実践を守り開発されたことの実証と妥当性確認

SDSA要求事項(主なもの)

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出典:ICSJWG Spring 2011, (ASCI)「Validating the Security Assurance of Industrial Automation Products

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FSAとSDSAの参照規格

FSAの主な参照規格

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SDSAの主な参照規格

[N1] ISA-99.01.03D2-20090527 産業自動制御システム向けセキュリティ:システムセキュリティ要件とセキュリティ保証レベルISA-99.01.03

[N2] NERC 規格 CIP-001-1 ~ CIP-001-9 North American Electric Reliability Council Cyber Security Standards

[N3] NIST 800-53連邦情報システムのための推奨されたセキュリティ制御

Recommended Security Controls for Federal Information Systems

[N4] ISO/IEC 15408-1 ~ 15408-3 情報技術ーセキュリティ技術ーITセキュリティ用評価基準ーPart1~Part3

[N5]

国土安全保障省:制御システムセキュリティのカタログ:規格策定者のための推奨事項

Department of Homeland Security: Catalog of Control Systems Security: Recommendations for Standards Developers

ISO/IEC 15408-1 ~ 15408-3情報技術セキュリティ技術

ITセキュリティ評価基準 Part1~Part3

IEC 61508 Part 3電気/電子/プログラマブル電子的安全関連システムの

機能安全:ソフトウェア開発

出典:ICSJWG Spring 2011, (ASCI)「Validating the Security Assurance of Industrial Automation Products

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EDSA認証スキーム(現状)

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▇▇評価・認証機関:製品を評価し,ISASecure認証を発行する機関■認定機関:評価・認証機関を審査し,認定する機関■テストツールベンダ:評価・認証機関で使用されるツールを提供する企業

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IEC62443とEDSAの関係

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制御情報ネットワーク

コントロールネットワーク

センサバス

ファイアウォール

生産管理サーバ

PLC

HMI

PLC

PIMS

センサ・アクチュエータなど

情報ネットワーク

DCS/Slave

フィールドネットワーク

EWS DCS/Master

EDSA認証Software Development

Security Assessment(SDSA)Functional SecurityAssessment(FSA)Communications

Robustness Testing(CRT)

EDSAの「SDSA」、「FSA」の要求事項がほぼ同内容で

IEC62443‐4‐1、IEC62443‐4‐2

へそれぞれ提案されている

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CSSCにおける規格認証のための取組み• IPAとISCIの相互協力• EDSA認証スキームへの日本参画構想• 想定スケジュール案

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セキュアな制御システムを世界へ未来へ

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IPAとISCIの相互協力

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EDSA認証スキームへの日本参画構想

ISCIへの提案を実施済み

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評価体制の整備

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想定スケジュール案

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まとめ

CSSCではISASecureのEDSAに準拠した認証スキームの確立を目指しています。

そのために必要な評価環境の構築や評価手順書の作成などに取り組んでいます。

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以上、ご清聴ありがとうございました。

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