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FIWARE プラットフォームとエコシステム
望月 康則FIWARE Foundation Board of Directors Member
2019年6月28日電子情報通信学会DPF研究会
欧州委員会の官民連携プログラムで開発/実証されたIoTプラットフォーム 「FIWARE」
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次世代インターネットの基盤ソフト(IoTプラットフォーム)
スマートシティ
ヘルスケアメディア・コンテンツ
ソーシャルラーニング
製造物流
交通 農業 エネルギー環境
ユースケース実証プロジェクト
基盤ソフトウェアの研究開発プロジェクト
ベンダー中立的なオープンプラットフォーム ローカルシステムを超えたデータの連携と利活用
誰でも自由にクロスドメインでデータを活用、分野横断の新たなイノベーションを加速
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交通 防災 金融
これまでは、分野毎にデータ活用、個別システム
モビリティデータ
防災カメラセンサデータ
決済データ
サービス サービス サービス
誰でも自由にクロスドメインでデータを活用、分野横断の新たなイノベーションを加速
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FIWARE
クロスドメインのデータ利活用で新たな価値を創出
モビリティデータ 防災カメラセンサデータ 決済データ 行政オープンデータ
既存サービス既存サービス 新規サービス既存サービス 新規サービス
気象データ
FIWAREコミュニティが考えるスマートシティの発展段階
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欧州のスマートシティ活動
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手段
AI・IoTの活用
都市・市民が技術導入を主導(利用者の復権)
課題解決と経済成長に跨るエコシステム作り
目的
・市民中心のスマート化
・持続的な都市経営の実現財政の持続性イノベーションの持続性環境や安全の持続性
手段
先端的な技術の導入
ソリューションベンダーの提案が主導
目的
・公共サービスの効率化電力、水道、・・・
2000年代 2015年頃~
本当に市民の満足度は向上したのか?
お金が続かない(実証実験はできたが本格サービスに広げられない)
市場が広がらない(実証実験はうまく行ったのに大きな事業機会が来ない)
市当局の悩み
ベンダーの悩み
AI・IoTの登場
デジタル変革という概念の浸透
Smart City IoTの難しさ
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Smart City IoT
▌ データ所有者が多岐に渡る
自治体(各部局), 民間企業, 市民個々人
▌単一のIoTシステムにならない
しかも、将来の地域課題は変わってゆく
対象: ランダム、独立、物理法則では記述できない動作
▌財政面に大きな課題
自治体の予算は部局に割り振り済みで固定的
IoTサービスの導入がアドホックに起きる
外部からの投資額は非常に限定的、かつ継続的でもない
▌データ所有者は多くの場合は明確
▌ IoTシステムの設計思想は単純対象:物理法則に従う機械、正常動作を定義可能
▌財政的な正当性の担保が容易効率化の向上が投資を正当化 (ROI)
Industrial IoT
Digital Twin
PAS 181: 英国標準協会(BSI)による、スマートシティの戦略立案フレームワーク (2014)
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■ 都市データを各サイロから解放すべし
■ データ、サービス、ユーザー接点は論理的に分離されるべき
■ 外的イノベーションと内的イノベーションの重要性
■ 都市の新たなガバナンス機構
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オープン標準API(NGSI)が、クロスドメインのデータ利活用を実現
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engineering laboratory
IoT-Enabled Smart City Framework
• Two barriers currently exist to effective and powerful smart city solutions.
• First, many current smart city ICT deployments are based on custom systems that are not interoperable, portable across cities, extensible, or cost-effective.
• Second, a number of architectural design efforts are currently underway (e.g. ISO/IEC JTC1, IEC, IEEE, ITU and consortia) but have not yet converged, creating uncertainty among stakeholders.
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Goal: A reference framework for the development
incremental and composable Smart Cities
engineering laboratory
Zones of Concern (ZofC)
Northbound
(Apps)Trusted WAN
Infrastructure
Southbound
(Devices)
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ZoC may form key groupings
for Application Developers,
Infrastructure Providers, and
Device Manufacturers
engineering laboratory
Synchonicity: ZofC
ZoC may form key groupings
for Application Developers,
Infrastructure Providers, and
Device Manufacturers
FIWARE: データ活用によるスマートソリューションを実現する基盤ソフトウェア
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「コンテキスト情報」を取り扱うことのできる標準インターフェース NGSI APIを通して、様々なシステムとの連携が可能
オープンソース実装によるベンダーニュートラルな基盤
産官学連携、地場企業/ベンチャーによるエコシステム創出
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FIWAREの参加者*1
993の企業
11のビジネスハブ(iHub)
2のアクセラレータープログラム
16のFIWARE Lab node
(欧州・アフリカ・インド・メキシコ・ブラジル)
180のFIWARE Foundationメンバー*2
24ヶ国、117都市 *3
世界中に拡大・浸透
NECによるスマートシティへのFIWARE実行基盤の提供
2014~2017~
欧州のスマートシティプロジェクトでの先進的事例蓄積
日本のスマートシティへのFIWARE導入
FIWAREによるデータ利活用テストベッドの提供
UK• Bristol• Greenwich
Spain• Santander• Murcia
Portugal• Lisbon
•高松市(※)
•加古川市(※)
•川崎市
•富山市(※)
※総務省・データ利活用型スマートシティ推進事業
インド 日本•高松市 •福岡エリア •沖縄県
FI-PPP から FIWARE Foundation e.V. へ
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FI-PPP から FIWARE Foundation e.V. へ
FIWAREの普及を推進する非営利団体
2016年12月に終了したFI-PPPの出口戦略として民間主導で設立
FIWAREのモジュール開発を引き継ぎ、品質管理の仕組みを整備
Smart Cities
Smart AgriFo
od
Smart Indust
ry3注力領域
各種の普及促進プログラム
FIWARE Foundation メンバ (企業+個人:200以上)
20 https://www.fiware.org/foundation/membership/個人会員: 148
PLATINUM GOLD GOLD SEU ASSOCIATE
2019/2/20時点
エンティティとコンテキスト情報
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Bus• Location• No. passengers• Driver• Licence plate
Citizen• Name-Surname• Birthday• Preferences• Location• ToDo list
Shop• Location• Business name• Franchise• offerings
オブジェクト
エンティティ
コンテキスト情報
・エンティティとは、実世界のモノ・コトの表現・コンテキスト情報とは、エンティティを特徴付ける属性値
NGSI データモデル
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Attributes
• Name• Type• Value
Entity
• EntityId• EntityType
1 n
“has”
Metadata
• Name• Type• Value1 n
“has”
モノ・コトを Entity – Attributes – Metadata のデータ構造で表現
FIWARE Generic Enabler (ソフトウェア・モジュール)
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IoTデータはコンテキスト情報として収集され、Context Brokerを通じて、多くのFIWARE GEで活用できる
3つのオープンネス
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FIWAREでは、コンテキスト情報管理に国際標準であるNGSIを採用
NGSIは、キャリア網の機能を開放し、サードパーティによるパーソナライズドサービスを可能にする標準インターフェース
Open Mobile Alliance (OMA) が標準化
共有データの管理 呼制御 コンテキスト管理マルチメディア サービスの検索 ID連携
Parlay Xを拡張した機能 パーソナル機能
NGSI1 – Next Generation Services Interface –
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NGSI データモデルでは、実世界の物理オブジェクトを「エンティティ」として表現。コンテキスト情報とは、エンティティを特徴付ける属性値
NGSI1 – FIWARE におけるコンテキスト情報 –
コンテキスト情報
FIWARE NGSI
App
App
Bus• Location• No. passengers• Driver• License plate
“Internet of Things”(IoT)分野で調和の取れたスキーマを作成するために schema.org の設計原則とワークフローを採用
• IoTおよび非IoTアプリケーションを橋渡しするセマンティック相互運用性の実現を目指す
FIWARE Data Models2
アラーム
Point of Interest
(POI)
デバイス
廃棄物管理
Point of Interest
(POI)
駐車場
運輸・交通
市政課題の追跡管理(Open311互換)
公園、庭園
環境
街灯
天候
各種指標
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Open Source Software3
中核であるContext Brokerと種々の機能部品をOSSとして提供
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カタログ化された Generic Enablers (GEs) の中から、必要なものを組み合わせて、目的のシステムを構築することができる
Open Source Software3
FIWARE GE Catalogue
FIWARE Instance
…
App App
GE imple-mentations
Assemble
Proprietary Product
1 2 3
https://catalogue.fiware.org/
FIWAREのReference Architecture (Smart Cityの例)
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デファクトスタンダード化の推進
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• 共通
• スマートシティ
• スマートインダストリ
ETSI ISG CIMNGSI API標準化 データモデル
CEFビルディングブロック(Connecting Europe Facility)
都市のネットワーク団体NGSI,データモデルの推進
インダストリにおけるデータ流通ロボティクス OPC-UA interface
Business API Ecosystemデータモデル
32 © NEC Corporation 2019
CEF と FIWARE とのコラボレーション
CEF(Connecting Europe Facility)とは、EUのエネルギー、交通、通信ネットワークの3分野におけるインフラプロジェクト支援の取り組み
CEF Building Blockは、国境を越えたデジタル公共サービスの提供を容易にするために、どの欧州のプロジェクトでも使用できる基本的な機能を提供するもの。行政機関による共通の技術仕様の採用を促進することを目的とする。
CEF Building Blocksの一部に、FIWARE NGSI と Context Broker技術が選ばれる
各種団体との連携
参考事例)Kiunsys(伊)・・・Seamless Smart Mobility
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参考事例)Kiunsys(伊)・・・Seamless Smart Mobility
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交通渋滞を10%低減 市の関連収入が20-30%増加
市役所の行列が60%減少
地域GDPが2.1%向上
(Kiunsysの紹介ビデオより)
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市を訪れる人や市民にとって、より安全で、なごやかな環境を提供
警察のリソースは、本当に必要な場所に集中して配備
事業主の修繕費や清掃費用を低減
アルコールに関するインシデントの数が減り、必要な病院・医療リソースを低減
ネガティブな広報が減ることで、ビジネスや観光客を呼び込み
City Pulseアイントホーフェン市の安全維持ソリューション
スタートアップ育成にも注力するFIWARE Foundation
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資金援助、トレーニング、メンタリング 地域協創ラボの運営
FIWREが実現するスマートシティの将来像
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データ連携・活用基盤
まちの中の様々なデータ
都市運営/都市経営の最適化
エコシステム形成と新ビジネス創出
生活の質の向上
都市の見える化パーソナライズドデータの利活用
ニーズに応じたデータ提供
行政 民間業者 市民
共創共創共創
FIWAREの欧州におけるエコシステム(Smart City関連)
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Contact:
y-mochizuki@az.jp.nec.com
LinkedIn: Yasunori Mochizuki
About FIWARE:
http://fiware.orgFollow @FIWARE on Twitter
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