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A.1
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
目次
RockStar®-ヘビーデューティーコネクタ(HDC)の概要
ヘビーデューティーコネクタ – 極数固定タイプの部品構成 A.2
ハウジングサイズ 1の部品構成(極数固定タイプ) A.3
ハウジングサイズ 2, 5 7 9 の部品構成(極数固定タイプ) A.4
ハウジングサイズ 3, 4, 6, 8 ,10 12 の部品構成(極数固定タイプ) A.5
モジュラーシステム:ConCept の部品構成 A.6
ハウジングサイズ 3, 4, 6, 8 ,10 12 の部品構成(モジュラーシステム) A.7
保護等級IPの概要 A.8
RockStar®-HDCハウジングの概要 A.10
ハウジングロッキングシステム A.11
型式の見方 A.12
電線接続システム A.14
電気的データ A.16
耐薬品性 A.20
締付トルクと適合工具 A.21
安全情報/規格 A.22
セレクションガイド
技術データ
A.2
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
ヘビーデューティーコネクタ - 極数固定タイプの部品構成
セレクションガイド
ケーブルグランド
フードカバー(フィールド側)
プラグ インサート
ソケット インサート
ベースハウジング(機器側)
A.3
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
ハウジングサイズ 1の部品構成(極数固定タイプ)
セレクションガイド
ハウジングサイズ フードカバーサイドケーブルエントリー
フードカバートップケーブルエントリー
250 V22 A
4 + h
250 V10 A
7 + h
250 V22 A
3 + h
400 V16 A
5 + h
250 V10 A
8
HA4B.6
HD7B.42
HA3B.4
HQ5B.106
HD8B.44
ベースハウジングパネル貫通型アングル取付
カップリングハウジング(中継用)
ベースハウジングパネル貫通型
ベースハウジングボックス型
スクリューインハウジング
1
A.4
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
ハウジングサイズ 2, 5, 7, 9 の部品構成(極数固定タイプ)
セレクションガイド
ハウジングサイズ フードカバーサイドケーブルエントリー
フードカバーサイドケーブルエントリー
250 V
22 A
10 + h
HA10
B.8
250 V
22 A
16 + h
HA16
B.10
250 V
16 A
48 + h
HA48
B.14
250 V
16 A
32 + h
HA32
B.12
250 V
10 A
25 + h
HD25
B.52
250 V
10 A
15 + h
HD15
B.46
250 V
10 A
50 + h
HD50
B.56
ベースハウジングパネル貫通型
2
5
7
9
カップリングフード(中継用)
ベースハウジングボックス型
A.5
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
ハウジングサイズ 3, 4, 6, 8 ,10 12 の部品構成(極数固定タイプ)
セクションガイド
サイズフードカバー
サイドケーブルエントリーフードカバー
トップケーブルエントリー
500 V
24 A
6 + h
HE6
B.18
500 V
16 A
10 + h
HEE10
B.32
250 V
10 A
16 + h
HD16
B.48
250 V
10 A
24 + h
HDD24
B.66
1000 V
65 A
4 + h
S4
B.96
500 V
16 A
10 + h
HE10
B.20
500 V
16 A
18 + h
HEE18
B.34
250 V
10 A
24 + h
HD24
B.50
250 V
10 A
42 + h
HDD42
B.68
830 V
24 A
3+2+h
HVE3
B.80
500 V
16 A
16 + h
HE16
B.22
500 V
16 A
32 + h
HEE32
B.36
250 V
10 A
40 + h
HD40
B.54
250 V
10 A
72 + h
HDD72
B.70
830 V
23 A
6+2+h
HVE6
B.82
400 V
35 A
6 + h
HSB6
B.88
630 V
80 A
4+0+h
S4/0
B.98
500 V
16 A
24 + h
HE24
B.24
500 V
16 A
46 + h
HEE46
B.38
250 V
10 A
64 + h
HD64
B.58
250 V
10 A
108 + h
HDD108
B.72
830 V
23 A
10+2+h
HVE10
B.84
630 V
48 A
6+12+h
S6/12
B.100
630 V
100 A
6+6+h
S6/6
B.102
500 V
16 A
32 + h
HE32
B.26
500 V
16 A
48 + h
HE48
B.28
3
4
6
8
10
12
250 V
10 A
80 + h
HD80
B.60
250 V
10 A
128+h
HD128
B.62
250 V
10 A
144 + h
HDD144
B.74
250 V
10 A
216 + h
HDD216
B.76
400 V
35 A
12 + h
HSB12
B.90
ベースハウジングパネル貫通型
カップリングフード(中継用)
ベースハウジングボックス型
A.6
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
セレクションガイド
モジュラーシステム:ConCept の部品構成
ケーブルグランド
フードカバー
モジュール(オス)
フレーム (オス)
フレーム (メス)
モジュール (メス)
ベースハウジング
ケーブルグランド
A.7
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
ハウジングサイズ 3, 4, 6, 8 ,10 12 の部品構成(モジュラーシステム)
セレクションガイド
ハウジングサイズフードカバー
サイドケーブルエントリーフードカバー
トップケーブルエントリー
3
4
6
8
10
12
CM 3
C.3
630 V
40 A
3
CM HE
C.4
630 V
25 A
4
CM 4
C.5
400 V
14 A
4
CM 5
C.6
250 V
20 A
5
CM 10
C.7
250 V
10 A
10
CM 20
C.8
100 V
4 A
20
CM HC
C.10
1000 V
82 A
2
CM 3 HV
C.9
1000 V
57 A
3
CM PN 1
C.11
10 bar
1
CM PN 2
C.11
10 bar
2
CM BUS 4
C.14
30 V
1 A
CM BUS M2
C.16
50 V / 400 V
10 A / 20 A
2 + 4
CF6(2モジュール用)
CF10(3モジュール用)
CF16(5モジュール用)
CF24(7モジュール用)
2 x CF24(14モジュール用)
2 x CF16(10モジュール用)
ベースハウジングパネル貫通型
カップリングフード(中継用)
ベースハウジングボックス型
A.8
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
セレクションガイド
保護等級の概要 DIN EN 60529
保護等級 IP(International Protection)は、DIN EN60529にて規定された固形異物や水に対する電気機器やキャビネットの異物侵入に対する保護等級の表示のことです。保護等級は、IPの2文字と保護等級を表す2桁の数字からなるコードによって示されます。
例: I P 6 5
2桁目:液体からの保護
1桁目:固形異物からの保護
固形異物の侵入に対する保護(1桁目)
液体の侵入に対する保護(2桁目)
2,5 mm
1,0 mm
0
1
2
3
4
5
6
無保護
直径50 mmを超える固形異物の侵入に対する保護(危険な部分に手の甲が接触するのを防ぐための保護)。
直径12.5 mmを超える固形異物の侵入に対する保護(危険な部分に指が接触するのを防ぐための保護)。
直径2.5 mmを超える固形異物の侵入に対する保護(危険な部分に工具が接触するのを防ぐための保護)。
直径1 mmを超える固形異物の侵入に対する保護(危険な部分に電線の一部が接触するのを防ぐための保護)。
粉塵の付着に対する保護。粉塵の侵入は完全には防止されないが、機器の正常な動作に支障をきたすほどの量は侵入しない。
粉塵の侵入に対する完全な保護。
1 m
0
1
2
3
4
5
6
7
8
無保護
鉛直に落下する水滴に対する保護。
鉛直から15度の範囲で落下する水滴に対する保護。
鉛直から60度の範囲で落下する水滴に対する保護。
あらゆる方向からの液体の飛沫に対する保護。
あらゆる方向からの水の噴流に対する保護。
波浪または、あらゆる方向からの強い直接噴流にからの保護
定められた水圧と時間の条件で水中に没した場合の浸水に対する保護。
定められた水圧の条件(製造業者とユーザーの間で合意し、7より劣悪でなければならない)で連続的に水中に没した場合の浸水に対する保護。
A.9
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
セレクションガイド
保護等級の概要 NEMA 250-1991
北米規格 NEMA 250-1991の基づく保護等級は、固形異物や水に対する電気機器やキャビネットの異物侵入に対する保護をType 1からType 13までの等級で表示します。NEMA:National Electrical Manufacturers Association
Type 1
Type 2
Type 3
Type 3R
Type 3S
Type 4
Type 4X
Type 6
主に室内で使用するためのハウジング。固形異物の侵入からの保護。
主に室内で使用するためのハウジング。固形異物および水の侵入からの保護。
主に室内で使用するためのハウジング。雨と雪の侵入、粉塵、および氷生成による損傷からの保護。
主に室内で使用するためのハウジング。雨と雪、および氷生成による損傷からの保護。
主に室内で使用するためのハウジング。雨、雪、および異物からの保護。氷生成にかかわらず外部機構の運転が可能。
室内および室外用のハウジング。雨、異物、水の噴霧、水の噴射、およびハウジング外部の氷生成による損傷からの保護。
室内および室外用のハウジング。腐食、雨、異物、水の噴霧、水の噴射、およびハウジング外部の氷生成による損傷からの保護。
室内および室外用のハウジング。水の噴射、水没時の浸水、およびハウジング外部の氷生成による損傷からの保護。
Type 12
Type 13
室内で使用するためのハウジング。粉塵の付着および非腐食性の液体の滴下からの保護。
室内で使用するためのハウジング。粉塵の付着、水の噴霧、油および非腐食性の冷却液からの保護。
保
保
合
間で的に
A.10
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
セレクションガイド
RockStar®-HDCハウジングの概要
標準ハウジングIP65/NEMA 4X
ワイドミュラーは、アルミダイカスト製の標準ハウジングの改良をさらに進めてきました。その結果、既存のステンレススチール製ハウジングよりも優れた耐腐食性、耐久性を実現した新設計の工業用ハウジングを生み出すことに成功しました。11種類の豊富な品揃えを持つ標準ハウジングは、特殊な多層表面処理により、耐環境性に優れ、腐食防止処理により、高いシールド効果を発揮します。そして、すべての製品に高品質のステンレススチール製ロッキングシステムを採用し、ステンレス製オメガ・スプリングにより、耐振動性、耐衝撃性に優れた信頼性の高い確実なロックを実現しています。また、その保護等級はDIN EN 60529に基づく IP65だけでなく、NEMA 250-1991-Type4x(北米規格)に基づくプロテクションテストに適合したハウジングを提供します。
アプリケーション• 一般機械• 搬送装置およびプラント設備• 梱包機械• 照明および舞台装置• 催事用の乗り物• プロセスオートメーション• 鉄道車両、船舶および交通設備
特長• EN 60529(1991)+A1(2000)に基づくIP65の防塵防水性• NEMA 4Xの防塵防水性• 耐傷性、耐腐食性、長い耐用寿命
設計• 鋳造アルミダイカスト• 高さ違う2つのバージョン• 多層表面処理• 色:グレー
特殊ハウジングIP69K - 最高度の密封性
ワイドミュラーでは、標準ハウジングのほかに、より過酷な環境でもご使用いただけるIP69kの保護等級を持つ特殊ハウジングをご用意しています。このハウジングは、黒色粉体塗装により、耐腐食、耐衝撃性に優れ、ハウジングのロック機構に六角ボルトネジを使用しているため非常に強いロック機能を発揮し、かつ機械的強度にも優れているため、特に鉄道車両などに多く使用されています。
アプリケーション• 鉄道車両、船舶および交通設備• 軍事および通信設備
特長• DIN 40050-9(1993)に基づくIP69Kの密封性:任意の方向から高圧の放水に対する保護。
• EN 60529(1991)+ PART A1(2000)に基づくIP68/5の防塵防水性
• 耐傷性、耐腐食性、長い耐用寿命
設計• 鋳造アルミダイカスト• 高さ違う2つのバージョン• ハウジング接合面の金属環• EMC保護用のシールドバージョン• ポリエステル樹脂の堅牢な黒色粉黛塗装• 色:ブラック
ロッキングシステム• 六角ボルトネジ
A.11
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
ハウジングロッキングシステム
セレクションガイド
標準ロックキングシステムシングルレバータイプ
• 手動操作 - 工具不要• 縦軸沿いに2つのロックポイント• サイド エントリーのフードカバーに最適• 列接続に最適• ステンレススチール製ロッキングレバー
ダブルレバータイプ
• 手動操作 - 工具不要• 4つのロックポイント - 高いロッキング効果• トップ エントリーのフードカバーに最適• 列接続に最適• ステンレススチール製ロッキングレバー
アッパーロッキングシステムシングルアッパーレバーセンターロッキングタイプ
• 手動操作 - 工具不要• 横軸沿いに2つのロックポイント• 限られたスペースでも上部から簡単に操作可能• サイド エントリーのフードカバーに最適• ステンレススチール製ロッキングレバー
スクリューロッキングシステム六角ボルトネジタイプ
• 六角レンチまたはドライバー• 確実なロックおよび優れた防塵防水性• 2つのロックポイント• 限られたスペースでも上部から簡単に操作可能• 方向を気にせずに設置可能• ステンレススチール製ネジ
A.12
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
型式の見方
セレクションガイド
HDC =ヘビーデューティーコネクタ
タイプ
極数
F = メスM = オス
S = ネジ接続T = バネ接続P = プッシュ・イン接続C = クリンプ接続
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15H D C H A 4 M S
H D C H E E 4 6 M C
H D C H D D 1 4 4 F C
HDC =ヘビーデューティーコネクタ
高さ
B = デザイン
D = 保護カバー
M = ガスケットありO = ガスケットなし
ガスケット
L = エンドロッキングQ = サイドロッキング
No.
BO = ロッキングポイント(ボルト)LB = シングルクランプQB = ダブルクランプ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16H D C 0 4 A D M D L 2 B O
H D C 1 0 A D O D L 1 L B
H D C 1 0 B D M D Q 2 Q B
インサートの型式
保護カバーの型式
HDC =ヘビーデューティーコネクタ
高さ
デザイン
A =ベースハウジング(ボックス型)D =保護カバーE =スクリュー・イン ハウジングK =カップリングフードS =ベースハウジング(パネル貫通型)T =フードカバー
D =保護カバー付きS =サイドケーブルエントリーO =トップケーブルエントリーW = アングルタイプ
BO = アッパー サイドロッキング クランプ(カバーフード側)
BU = サイドロッキング クランプ(ベースハウジング側)
LU = エンドロッキング クランプ(ベースハウジング側)
ZO = アッパーセンターロッキングクランプ(カバーフード側)
ケーブルエントリ数ケーブルグランドの種類とサイズ
V = ケーブルグランド付きG = スレッド(タップ)付きS = スリーブ付き
A.13
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
セレクションガイド
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19H D C 4 0 D T S L U 1 P G 1 3 V
H D C 4 0 D A D Z O 1 M 6 3 G
H D C 0 6 B A L U
H D C 3 2 A A D Z O
A.14
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
電線接続システム
技術データ
バネ接続(スプリングクランプ)ワイドミュラーのスプリングクランプシステムの働きは、定評あるネジクランプシステムと似ています。ネジクランプと同様、スプリングクランプでも機械的機能と電気的機能が分離され、高い防錆性と耐酸性を備えた高品質のスチール製スプリングが、スズメッキされた銅電流板に電
線を押し付けます。銅電流板をこのように取り扱うことによって、接触抵抗が低くなり、耐腐食性が高まります。スプリングの補償効果により、端子の長期にわたって安全な接触が保証されます。
ネジ接続(スクリュークランプ)ワイドミュラーのスクリュークランプシステムのクランプ本体は非鉄CuZn材質製です。これらは、銀または金表面処理によって腐食から保護され、ステンレススチール製の電線
保護板によって、単線の許容不可能な変形、フレキシブル電線の分断、クランプネジによる欠損から保護されています。このクランプシステムは、電線とネジクランプ間の気密性と耐震動性の高い接続を実現します。このクランプシステムは、ワイドミュラー製品においてその性能を十分に実証されています。
クリンプ接続(クリンプコンタクトシステム)クリンプ接続では、電線を金属スリ
ーブ(クリンプコンタクト)に挿入し、特殊工具によって圧着します。これにより、耐腐食性と耐震動性が保証されます。接点は、コネクタから分離した状態で電線と接続してから、コネクタに挿入します。
アクシアルスクリュー接続アクシアルスクリュー接続のメリットは、接続機構の占めるスペースが小さいことです。これにより、沿面
距離が長くなり、耐電圧が向上します。また、アクシアルスクリュー接続は、操作が非常に簡単です。接続を行うには、工具と電線を一直線に保持します。接続に必要な手順は、電線の被覆を取る、コンタクト内に挿入する、コンタクトをネジで固定する、の3つだけです。
プッシュ・イン接続(プッシュインクランプシステム)プッシュインシステムでは、被覆を取った電線をクランプポイントに最後まで挿入します。これだけで、接続は完了です。工具を必要とせずに、接続信頼性、耐震動性、および気密
性の高い接続が実現されます。先端にスリーブが圧着されたより線電線も、問題なく接続できます。ステンレススチール製の圧力スプリングにより、電線と電流板(スズメッキした銅)の間に高い接地力が生成されます。電線の引抜力は、スプリングクランプシステムより強くなっています。
ワイドミュラーが提供するHDC-RockStar®の5種類の接続システム
バネ接続、ネジ接続、クリンプ接続、アクシアルスクリュー接続、プッシュ・イン接続という5つの接続タイプがあります。
A.15
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
技術データ
クリンプコンタクト
ネジ、アクシアルスクリュー、バネ、およびプッシュ・イン接続用のコンタクトはコネクタに組み込み済みですが、クリンプ接続は、お客様の用途に適したコンタクトを選択することができます。
コンタクトは、プラグインコネクタの心臓部です。コンタクトは、2本の電線間の実際の接点です。必要なコンタクトは、ピンとソケット(オスとメス)の2種類です。ピンは外面で電流をソケットに伝え、ソケットは内面で電流を伝えます。ヘビーデューティーコネクタは銅合金コンタクトを備えており、接触部の表面は金または銀メッキ処理されています。銀は伝導性を高め、金は耐腐食性を備えています。クリンプコンタクトは、切削ピンとプレスピンをご用意しています。
銀メッキまたは金メッキコンタクトの選択
プラグインコネクタを標準的な条件で使用する場合、コンタクト間の抵抗による影響はほとんどありません。腐食した銀メッキのコンタクトピンとソケットであっても、接触の問題はまれにしか発生しません。電気メッキ工場、トンネル、セルロース加工処理などの過酷な使用環境で非常に小さい電流を使用する場合、状況は異なります。コンタクト表面の銀酸化層は、容量、誘導、および接点抵抗によって電気抵抗を形成します。これにより、元の信号は大きく歪み、受信側はそれを正常に検出できず、誤って受信することがあります。その結果、エラーが発生し、間接的に、機械とプロセスに損傷を与えます。このようなケースでは、金メッキコンタクトを使用します。
目安として、電流が5mA未満、電圧が5V以下の場合は金メッキコンタクトを使用してください。
5 V
5 mA
Silver
Gold
A.16
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
電気的データ
技術データ
電気機器の空間距離と沿面距離の設計
概要
1997年4月以降、空間距離と沿面距離は、DIN VDE 0110-1「低電圧システム内部の電子機器のための絶縁協調」の規定に従って決定されています。DIN VDE 0110-1には、IECレポート664-1の修正版(IEC 664-1/1992年10月を参照)が含まれています。2003年4月より、DIN 61984 / 09.02に関連するDIN EN60664-1/11.03は空間距離および沿面距離の測定に適用されます。
このカタログには、該当するこれらの条項に従って取得された設計データが製品ごとに明記されています。
空間距離と沿面距離の設計については、絶縁協調の規定を適用することにより、次の相互関係が生成されます。
空間距離
空間距離は、次の3つの要因に従って決定されます。
• 予想過電圧定格インパルス耐電圧
• 過電圧保護パラメータ過電圧保護対策
• 汚染防止対策汚染度
沿面距離
沿面距離は、次の3つの要因に従って決定されます。• 意図された定格電圧
• 絶縁材絶縁材グループ
• 汚染防止対策汚染度
溝の最小幅Xが次の表に従って測定される場合には、沿面距離の測定の際に溝を考慮に入れます。
汚染度 最小幅X単位:mm
1 0.25 2 1.03 1.54 2.5
対応する空間距離が3mm未満の場合、最小溝幅を空間距離の1/3に減らすことができます。
A.17
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
技術データ
影響を与える要因
定格インパルス耐電圧定格インパルス耐電圧は、次の2つの項目から導き出されます。• 電線~アース間の電圧(全ネットワークを考慮したネットワークの定格電圧)
• 過電圧カテゴリ
過電圧カテゴリの定義国際標準DIN EN 60664-1準拠(低電圧ネットワークから直接供給される電気機器用)。
過電圧カテゴリI• 建物の固定配電設備に接続するために設計された機器。過渡的な過電圧を適切な値に制限するために、保護策は機器の外部(固定設備の内部、または固定設備と機器間のいずれか)で講じられます。
過電圧カテゴリII• 建物の固定配電設備に接続される機器((例)家電、携帯型工具、および同類の負荷機器)
過電圧カテゴリIII• 固定配電設備の一部である機器と、高い稼働率が予想されるその他の機器。(例)固定設備を構成する配電盤、遮断器、配電用機器・部品( IEV 826-06-01、ケーブル、バスバー、配電ボックス、開閉器、電源ソケットを含む)や、産業用機器、固定設備に継続的に接続されるその他の機器((例)据え置き型電動機など)。
過電圧カテゴリIV• 主配電盤と商用電源の間に存在し、建物の配電設備の電源またはその近くで使われる機器((例)電気メーター、過電流保護スイッチ、集中型コントローラなど)。
汚染度カテゴリ:
汚染度カテゴリ1• 汚染が生じないか、または乾燥した非導電性の汚染だけが生じます。汚染の影響はありません。
汚染度カテゴリ2• 非導電性の汚染だけが生じます。結露が原因で一時的な導電状態が場合によって生じることがあります。
汚染度カテゴリ3• 導電性の汚染が生じるか、または乾燥した非導電性の汚染が生じ、結露が原因で導電性の汚染に変化します。
汚染度カテゴリ4• 導電性の粉塵、雨、雪などが原因の汚染によって、常時導電状態になります。
特に明記されていないかぎり、空間距離と沿面距離の測定、およびその測定から得られる電気機械製品(端子台、ターミナルストリップ、PCB接続用端子台、プラグインコネクタ)の定格データは、すべてのタイプのネットワークを考慮すれば、汚染度3と過電圧カテゴリIIIに基づきます。
電源システムの公称電圧[V]電線と電線の絶縁 電線とアースの絶縁
すべてのシステム[V]中性線接地の3相4線システム
[V]非接地または電線接地の3相4線
システム[V]
表1:3相4線または3線の交流システム
60 63 32 63110120 125 80 125127150 160 – 160208 200 125 200220230 250 160 250240300 320 – 320380400 400 250 400415440 500 250 500480500 500 320 500
575 630 400 630600 630 – 630660690 630 400 630
720830 800 500 800
960 1000 630 10001000 1000 – 1000
A.18
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
電気的データ
技術データ
絶縁材絶縁材は、沿面距離に関する比較値(CTI(比較トラッキングインデックス))により次の表のように4つのグループに分類されます。
絶縁材I 600 ≤ CTIII 400 ≤ CTI < 600III a 175 ≤ CTI < 400III b 100 ≤ CTI < 175
CTIは、DIN IEC 112/VDE 0303-1に従い、この目的のために作成した特別のサンプルを試験方法Aでテストして決定することが必要です。
電気機器の空間距離と沿面距離の設計影響を与える要因
定格電圧定格電圧は、電源の定格電圧と、該当するネットワークタイプから導き出されます。
電線~電線間 電線~アース間の絶縁 1) の絶縁 1)
全システム 3線システム、中点をアース
V V V
12.5 12.5 –
24 / 25 25 –30 32 –
42 / 48 / 50**) 50 –60 63 –
30-60 63 32
100**) 100 –
110 / 120 125 –150**) 160 –
220 250 –
110-220 250 125120-240
300**) 320 –
220-440 500 250
600**) 630 –
480-960 1000 500
1000**) 1000 –
単相2線または3線の交流/直流システム
表4用の電圧
電源(主)の定格電圧 *)
電線~電線間 電線~アース間の絶縁 の絶縁
3相4線 3相3線システム、全システム システム、 アースされてな
中性線を いか1)、アースアース 2) された電線
V V V V
60 63 32 63
110/120/127 125 80 125
150**) 160 – 160
208 200 125 200
220/230/240 250 160 250
300**) 320 – 320
380/400/415 400 250 400
440 500 250 500
480/500 500 320 500
575 630 400 630
600**) 630 – 630
660/690 630 400 630
720/830 800 500 800
960 1000 630 1000
1000**) 1000 – 1000
1)アースされていないシステムまたはインピーダンスでアースされたシステムの電線~アース間の絶縁レベルは、アースに対する各電線の動作電圧が実際には電線~電線間の電圧に達することがあるため、電線~電線間と同じです。これは、アースに対する実際の電圧が、各電線~アース間の絶縁抵抗と容量性リアクタンスによって決定されるためです。したがって、1本の電線の絶縁抵抗が低い(許容できる値)と、実際上その電線がアースされることがあり、その場合、ほかの2本の電線はアースに対する電線~電線間電圧まで上昇します。
2)3相4線と3相3線の電源システム(アースされているものとアースされていないもの)の両方での使用が意図されている電気機器については、3線のシステムの数値だけを使ってください。
*)電気機器の定格電圧が電源システムの公称電圧を下回ることがないことが前提とされています。
**)共同で実施された変更に従い、「**)」マークの意味は表1には採用されていません。この定義は以下のとおりです。「/」マークは、3相4線システムを示します。下側の数値は外部電線~中性線間の電圧、上側の数値は外部電線~外部電線間の電圧です。 数値が1つしか明記されていない場合は、3相3線システムの電線~電線間の電圧を示します。表3aと表3bは、**マークの使用によって表1の数値を依然として示しています。
3相3線または4線の交流システム
表4用の電圧
電源(主)の定格電圧 *)
A.19
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
技術データ
値
プ
ディレーティングカーブは、コンポーネントの周囲温度がそのコンポーネントの上限温度を超えない範囲でさまざまに変化したときに、どれだけの電流を可能なすべての接続箇所に連続的かつ同時に流すことができるかを示します。
コンポーネントの上限温度は、使用されている材料によって決まる定格値です。コンポーネントを損傷や破壊から守るには、周囲温度と電流負荷(接触抵抗による電力損失)による温度上昇との合計がそのコンポーネントの上限温度を超えないようにしなければなりません。このため、負荷に流すことができる電流は一定の値ではなく、コンポーネントの周囲温度の上昇とともに減少します。さらに、コンポーネントの形状やピン数、接続されている電線の影響も受けます。
電流を負荷にどれだけ流すことができるかは、DIN IEC 60512-3に従って経験的に決定します。この決定では、対応するコンポーネント温度tb1、tb2 …と周囲温度tu1、tu2 …を、3つの異なる 負 荷 電 流 I1、 I2、 I3 …に つ い て 測 定 し ま す 。これらの値を線形の座標系に記入して、負荷電流、コンポーネントの周囲温度、コンポーネントの温度上昇の関係を示します。
tg = コンポーネントの上限温度tu = コンポーネントの周囲温度In = 負荷電流
ディレーティングカーブ
tg = コンポーネントの上限温度tu = コンポーネントの周囲温度In = 負荷電流a = 基本曲線b = 縮小した基本曲線(ディレーティングカーブ)
基本曲線コンポーネントの上限温度
負荷電流をY軸に、周囲温度をX軸にとります。コンポーネントの上限温度tgのところで、X軸に対し垂線を引きます。これがこの座標系の右端になります。コンポーネントの温度上昇Δt1 = tb1-tu1、Δt2 = tb2-tu2 ...の平均値を、この垂線から左方向へ、対応する電流I1、I2 ...の位置に記入します。このようにして記入した点をつなぎ合わせれば、放物線ができあがります。
最大許容接触抵抗を持つコンポーネントを測定のために選択することは事実上不可能なことを考慮すると、この基本曲線を縮小することが必要です。負荷電流を80%に減らすと、「ディレーティングカーブ」になります。ここでは、これらの曲線が経験から分かるような実際の使用に十分耐えるものになるように、最大許容接触抵抗と温度測定の際に発生する誤差を考慮に入れなければなりません。周囲温度が低くディレーティングカーブが許容電流(接続するサイズの電線に流すことができる電流値に基づいて決定)を超える場合は、ディレーティングカーブはその温度範囲ではより小さい電流に制限されます。
A.20
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
技術データ
耐薬品性
インサートの耐薬品性(材料PC、20% GF)
アセトン +アンモニア、水性 –ガソリン +ベンジン +ディーゼルオイル –酢酸、濃縮 +水酸化カリウム –メタノール –エンジンオイル –アルカリ溶液、希釈 +塩素化炭化水素 –戸外での使用 –
標準ハウジングの耐薬品性(材料NBR)
アセトン –ドリルオイル +ディーゼル +エチルアルコール +ギアオイル +油圧オイル +冷却潤滑油 +ガソリン +汗 +ハイオクタンガソリン –水 +
+ 耐性あり– 一部耐性ありo 耐性なし
A.21
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
技術データ
締付けトルクを上げても、接触抵抗は良くなりません。規定のトルクに設定することで、機械的、熱的、電気的に最適な状態が得られます。推奨値を超えると、電線や端子にダメージを与えることがあります。
締付トルクと適合工具
ネジ締結 コネクタタイプ 締付けトルク径(Nm) ドライバ刃先形状,六角ソケット(推奨)
M 2.5 S 6/6およびS 6/12信号線 0.5 – 0.55 ± ネジ:0.6 x 3.5 mm / PZ0
M 3 ネジ接続インサートHA 3、HA 4、HQ 5 0.5 – 0.55 ± ネジ:0.6 x 3.5 mm / PZ0
M 3 ネジ接続インサートHA 10 - HA 48 0.5 – 0.55 ± ネジ:0.6 x 3.5 mm / PZ0
M 3 ネジ接続インサートHEシリーズHVE シリーズ端子ネジ 0.5 – 0.55 ± ネジ:0.6 x 3.5 mm / PZ0ガイドピン 0.5 – 0.55 ± ネジ:0.6 x 3.5 mm / PZ0ガイドブッシュ 0.5 – 0.55 ± ネジ:0.6 x 3.5 mm / PZ0コーディングピン 0.4 - 0.5 ± ネジ:0.6 x 3.5 mm / PZ0
M 4 PE端子HAシリーズ 1.2 - 1.5 ± ネジ:0.6 x 3.5 or 0.8 x 4 mm / PZ1HEシリーズ 1.2 - 1.5 ± ネジ:0.6 x 3.5 or 0.8 x 4 mm / PZ1HVEシリーズ 1.2 - 1.5 ± ネジ:0.6 x 3.5 or 0.8 x 4 mm / PZ1HDシリーズ 1.2 - 1.5 ± ネジ:0.6 x 3.5 or 0.8 x 4 mm / PZ1HDDシリーズ 1.2 - 1.5 ± ネジ:0.6 x 3.5 or 0.8 x 4 mm / PZ1
M 4 ネジ接続インサートHSBシリーズ 1.2 - 1.5 ± ネジ:0.6 x 3.5 or 0.8 x 4 mm / PZ1
M 5 PE端子HSBシリーズ 2 - 2.5 ± ネジ:1 x 5.5 mm / PZ2
M 7 x 0.75 S 4 電源線:軸接続 1.1 – 1.7 六角ソケット:SW 2M 4 S 4 PEネジ
オス接触 1.2 – 1.5 - ネジ:0.6 x 3.5 mmM 3 S 4 PEネジ
メス接触 0.5 – 0.55 - ネジ:0.6 x 3.5 mmM 7 x 0.75 電源線:S 6/6アクシアルスクリュー 6 – 8 六角ソケット:SW 4M 8 x 0.75 電源線:S 6/12アクシアルスクリュー 1.1 – 1.7 六角ソケット:SW 2M 10 x 1 電源線:S 4/0アクシアルスクリュー 2 – 3 六角ソケット:SW 3
A.22
A
Roc
kSta
r®-ヘビーデューティーコネクタ
(H
DC)の概要
技術データ
安全情報/規格
下記の安全に関する注意に従ってください。
• 負荷時または動作中にコネクタを抜き差ししないでください。
• このカタログに記載された技術的および電子技術的特性は、すべてのコンポーネントがワイドミュラーから供給された場合のみ保証されます。
• 不要なクランプポイントは閉じてください。
ヘビーデューティーコネクタには、下記の規格が適用されます。
• DIN EN 60664-1またはIEC 60664-1:低電圧システム内部の電子機器のための絶縁協調、原則、条件、および試験(DIN VDE 0110-1の後継規定)
• DIN EN 61984またはIEC 61984:プラグインコネクタ - 安全上の要件および試験
• DIN EN 175301-801:詳細仕様:密度角形プラグインコネクタ、丸形取外可能クリンプコンタクト(DIN 43652の後継規定)
• DIN EN 60352またはIEC 60352:ソルダレス接続
• DIN EN 60529またはIEC 60529:筐体の保護等級(IPコード)
• DIN VDE 0870:電磁的な影響
• DIN EN 60999-1:接続装置、銅電線のネジ端子接続および非ネジ端子接続の安全要件。
• DIN 40050-9:車両の保護等級(IPコード)、…
• DIN EN 60664-1:プラグインコネクタ - 安全上の要件および試験
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