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(6)-3 運動制御用デバイス
及びモジュールの開発
平成20年8月19日
独立行政法人 産業技術総合研究所
経済産業省21世紀ロボットチャレンジプログラム
第1回「次世代ロボット共通基盤プロジェクト」(事後評価)分科会
資料6-3
「次世代ロボット共通基盤開発プロジェクト」事後評価分科会資料
ープロジェクトの詳細説明(公開)ー
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
事業概要
開発物 ロボットによる有効性検証
画像
音声
運動
音声認識モジュール
運動制御モジュール
画像認識モジュール
5種類のロボットによる有効性検証
6種類のロボットによる有効性検証
5種類のロボットによる有効性検証
3種類のロボットモジュールを開発し各々5種類以上のロボットで有効性検証
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
目次
1. 運動制御用モジュールの特徴2. 研究開発の目標3. 運動制御用モジュールの概要4. 運動制御用モジュールの成果
4.1 M-RMTPの開発 (慶應義塾大学)4.2 M-RMTPの設計 (J-SiP)4.3 M-RMTP-SiPの試作 (大日本印刷)4.4 運動制御モジュールの開発 (産総研DHRC)4.5 モータ制御モジュールの開発(千葉工業大学fuRo)4.6 制御カード基盤ソフトの開発(アックス)
5. 有効性検証ロボットの概要6. 有効性検証ロボットの研究開発成果
6.1 車輪移動型案内サービスロボット (東芝)6.2 ハプティックインタフェース (産総研知能システム)6.3 脚車輪型ロボット (千葉工大)6.4 ジャイロ応用高運動性ロボット (千葉工大)6.5 モジュラー型ヒューマノイド (慶應義塾大学)6.6 マルチスピーカアレイによる3次元音場生成 (東京理科大)
7. 目標の達成度8. 特許など9. 活用の可能性10. 実用化の見通し11. まとめ
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研究実施体制
(独)産業技術総合研究所
デジタルヒューマン研究センター (お台場)運動制御モジュール基本部、振動制御モジュール、実時間Ethernet
知能システム研究部門 (つくば)力制御マスタスレーブマニピュレーション
慶應義塾大学大学院 理工学研究科 山﨑研究室(横浜市、川崎市)M-RMTPの設計、モジュール型ロボット
大日本印刷(株)電子デバイス事業部(埼玉県ふじみ野市)M-RMTP製作およびSiPの製作
(株)東芝 研究開発センター ヒューマンセントリックラボ (川崎市)案内サービスロボット
千葉工業大学未来ロボット技術研究センター(習志野市)
ジャイロ応用高運動性ロボット
東京理科大 理工学部機械工学科 溝口研究室(野田市)3次元音場生成
(株)アックス (京都市)M-RMTP用基盤ソフト
J-Sip(株)(横浜市)SiPの設計
芝浦工業大学工学部電気情報系電気工学科ヒューマン-ロボット-インターラクション研究室(東京都)組込システム用のRTミドルウェアの開発
再委託
関西電力(株) 研究開発室(H19年3月まで)
電力技術研究所(尼崎市)
技術調査グループ(大阪市)
4脚式ホームロボットに関する姿勢制御機能の検証
関西学院大学情報工学科中津研究室(三田市)(H19年3月まで)4脚式ホームロボットの姿勢制御機構の検討試作4足移動技術
共同研究
NEDO
Rob共通基盤開発PJ事後評価
技術開発機構
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
1.運動制御用モジュールの特徴
高性能プロセッサSH-4 (264MHz、64MB、2GB-SDメモリ)
小型軽量90×55㎜, 41g 基板1枚消費電力: 3.3V単一電源、3-5W
モジュール拡張性モータ制御、多チャンネルIOを積層Gbit Ether ×2ポート、CAN×2ポート実時間ART-LinuxにRTM on CORBA
高度なモータ制御処理を内蔵350WまでのDC/ACモータ、100μs電流サーボ、角度の1msサーボ
小構成2軸、1つの制御カードで8軸まで
のモータ制御、カスケード拡張可能
運動制御モジュール
制御カード
モータ制御モジュール
事業原簿 iii-24-38
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
2.1 研究開発の目標
研究開発の必要性次世代ロボットを、安全性にも配慮しながら高速で安定して動作させるためには、各パーツの軌道、動作タイミングやトルク配分等について詳細にリアルタイムで計算して分散処理し、かつ周囲の環境変化に即座に対応して動作を変更する必要がある。運動制御はあらゆるロボットにおいて必要となるため、高性能かつ小型で分散処理を可能とする運動制御デバイスを開発することで、次世代ロボットの小型化・効率化が実現され、ロボットの信頼性・安全性の向上及び消費エネルギー削減が期待できる。
研究開発の具体的内容次世代ロボットに必要とされる運動制御用デバイスの開発を行う。さらに、本プロジェクトで開発するデバイスに各種ソフトウェアを搭載して次世代ロボット用要素モジュールを開発した上で実証ロボットに組み込んで有効性を検証することとする。
基本計画より事業原簿 iii-1-5
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2.2 研究開発の目標 (基本計画)
加速度、ジャイロ、力覚、レーザレーダ等を接続可能付加機能
強電系と共存して安定動作耐ノイズ性
50平方センチ以下、150グラム以下小型軽量
運動制御モジュールの有効性実証5種類以上のロボットに適用ロボット実証
経済的な機器組み込みを容易にし、適用範囲を広げる
制御部が15W以下、モータ近傍で安定動作低消費電力
耐熱性
RTコンポーネントのユーザー開発、
プログラミングを容易にする汎用OSが動作する可用性
複数モジュールの接続複数の実時間通信インタフェイス通信
高精度のモータサーボ1ms以下の周期処理実時間制御
多軸協調制御のためRTコンポーネントとして動作し、制御情報、状態量を出力可能RTコンポーネント
基本機能一軸以上のアクチュエータを制御モータ制御
設定理由目標研究項目
事業原簿 iii-1, 2, 3
Rob共通基盤開発PJ事後評価
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
2.3 研究開発の目標 (詳細)
研究項目 目標 設定理由
M-RMTPチップマルチスレッド並列、ベクトル並列、レスポンシブリンク実時間ネットワークなどの機能を備えた新規なプロセッサチップの開発
運動制御に必要な実時間性を高次元で実現する世界初のプロセッサ
M-RMTP-SiPM-RMTPチップをメモリと共に30-40㎜角のSiP (System-in-Package)とする
M-RMTPのモジュール性、安定性を高める
制御カード(CPU)M-RMTP-SiPを100㎜×50㎜角の基板とする。計画変更: SH-4を用いた小型のCPUカードを開発する。省電力、耐ノイズ性
各種のロボットへの組み込みが容易な汎用の組み込みプロセッサボード
モータ制御カード制御カードに積層し、数十W以上のDCおよびACモータを1ms以内のサーボサイクルで駆動する
多様なロボットの運動制御を支える広範囲のモータ制御を実現するため
多チャンネルIOカード制御カードに積層し、音声帯域以上、12ビット以上のAD変換、DA変換を16チャネル以上備える
3次元音場生成に必要な多数のIOを供給するため、アナログ値を扱う広範囲の応用
実時間オペレーティングシステム
汎用のLinuxに1ms以内の実時間スケジューリング機能を拡張する
CORBAで実装されるRTMを動作させ、一般的なプログラム開発環境を提供、サーボに必要な高精度の実時間制御のため
実時間通信2種類の実時間通信ネットワークとして、レスポンシブリンクとIEEE1394、計画変更:CANとRT-Ethernet
1ms以内のサイクルでモータ制御指令を送り出し、複数のモジュールを連携させるため、多様なインタフェースを可能とするため
RTコンポーネントモータの角度、速度、電流制御、また6自由度マニピュレータや車輪の制御機能をRTコンポーネントとする
運動制御のモジュール性を高める
RTM標準 RTMの仕様を整え、国際標準規格化する日本のロボット技術普及戦略として、RTMによるモジュールの統一を容易にする
ロボット実証(5機関、6ロボット)
案内ロボット、ハプティックインタフェース、ジャイロ応用高運動性ロボット、脚・車輪型移動ロボット、モジュール型ヒューマノイド、3次元音場生成での実証
実時間性能、安定性、用途の多様性の実証
事業原簿 iii-1, 2, 3
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
2.4 スケジュールと分担
2005 2006 2007 備考
慶應義塾大学 M-RMTPの設計M-RMTPコンパイラの開発とM-RMTP評価 2007年5月に
M-RMTP関連
の開発終了J-SIP M-RMTP-SIPの設計 M-RMTP-SiPの設計
大日本印刷 M-RMTPダイの試作 M-RMTP-SiPの試作
産総研(DHRC) アーキテクチャ設計制御カードの設計、試作、M-RMTPの評価
DASH-4の設計、試作、配
布ART-Linux移植、実時間Ethernet、多チャンネルIOカード開発
産総研(知能システ
ム)RTM0.4の設計
RTM開発は2005年度のみ
アックス RMTP-Linux開発 デバイスドライバ開発DASH-4のLinux、デバイ
スドライバ、ブートローダ
千葉工業大学fuRo モータ制御モジュール
CAN通信設計、モータサーボソフトウェア、RTコ
ンポーネント
ロボット実証機関(千葉工大、東芝、東京理科大学、産総研知能システム)
ロボット設計ロボット設計、既存モジュールでの試作
ロボットへの運動制御モジュール組み込みとデモ
関西電力は2006年で終了
事業原簿 iii-3, 4
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
3.運動制御モジュールの概要
事業原簿 iii-1-5
実時間処理に優れた高速・低消費電力プロセッサを開発することで、多くのロボットに共通のモータ制御をRTコンポーネントとして実現し、モジュラー型のロボット開発を容易にする。
モジュール化産総研千葉工大
OS移植 アックス
実証実験6社
SiPの開発大日本印刷J-SiP
プロセッサ
RTM化 産総研
プロセッサの開発慶應大学
中止
代替プロセッサの選択産総研
中止
制御カード (DASH-4)
DSPカード
モータアンプカード
モータ制御モジュール (FT-1)
運動制御モジュール
多チャンネルIOカード
M-RMTP-SiP
M-RMTP チップ M-RMTPデバイス(当初計画)
SH-7763 (変更計画)
積層
積層
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
4.1 M-RMTPの研究開発【慶應義塾大学】(1)
事業原簿 iii-6-16
目的・目標
IT分野におけるPCのように、そのデバイスさえあればど
んなロボットでも制御することができる標準的な運動制御デバイスをSoC (System-on-Chip)及びSiP(System-in-Package)として開発
分散リアルタイム制御を容易に実現可能に
どのようなタイプのアクチュエータでも制御できる超小型の運動制御モジュールの実現
特徴
M-RMTP (Motion Responsive MultiThreaded Processor):ロボットの分散リアルタイム制御(特に運動制御)用に開発されたSoC (System-on-Chip)
分散リアルタイム制御に必要な機能を1チップに集積
リアルタイム処理用プロセッシングコア(RMT PU)
リアルタイム通信機能(Responsive Link)
各種I/O(PCI, 1394, Ethernet, SPI, PWM in/out等)
M-RMTP SiP (System-in-Package):M-RMTP、DRAM、フラッシュメモリ、周辺回路等を33mm角に集積
M-RMTPベアチップ
M-RMTP SiP
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
4.1 運動制御モジュール用マザーボード(PC Card)Rob共通基盤開発PJ事後評価
事業原簿 iii-6-16
小型で多機能な運動制御モジュールを実現するためのマザーボード:PC Card (PCMCIA)
M-RMTP SIP、Ethernetインタフェース、IEEE-1394インタフェース、Responsive Linkインタフェース x 4、シリアルインタフェース、PC CardBusインタフェース、I/O制御用インタフェ
ース、汎用バスインタフェース、外部電源コネクタ等を集積
I/O制御用インタフェース及び汎用バスインタフェースにI/O制御ボードを挿して外部電源を
供給することによって運動制御モジュールとして動作
ノートパソコンのPC CardBusインタフェースに
挿入することにより、ノートパソコンからクロス開発を行ったり直接制御可能
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
4.1 M-RMTPの問題点と今後の予定
事業原簿 iii-6-16
M-RMTP Ver.1SiPのDDR SDRAMが半分の速度(167MHz)でしか動作せず
プロセッシングコア(RMT PU)にバグがあり、Linuxを普通に使用することが困難
バク回避コンパイラでコンパイルしキャッシュオフと割り込み禁止にする必要あり
M-RMTP Ver.2SiPの歩留まりが非常に悪く、ほとんどSiPがとれず
SiPで主記憶(DDR SDRAM)が全く動作せず(チップ内蔵SRAMは動作)
SiP設計時にDDR SDRAMの伝送線路シミュレーションが行われていなかった
メモリ容量不足でLinuxの動作不可
内蔵SRAMを用いたダイアグプログラムで各種機能の動作を確認
軽量RT-OS(TFlight) でのモータ制御
M-RMTP SiPを運動制御モジュールとして使用しない方針に変更(2007年5月)NEDOプロジェクトとしては目標を達成できず
JST CRESTで研究開発を引き継ぎM-RMTP Ver.3を試作
ヒューマノイドロボット(HRP-3改)の制御に使用予定
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
4.2 M-RMTP-SiPの設計 【 J-SiP㈱ 】
特徴と予想成果
1個のM-RMTP-SoC(CPU)と2個の256Mbit SDRAM、2個の256Mbit FlashMemory、IEEE1394PHY、EthernetPHYと受動部品を30X40mm以内BGAパッケージにSiP化させ超小型化を
実現する。
実際の開発状況
M-RMTP-SiPの目標とした30X40mmよりひとまわり小さな33X33mmBGAにて熱的、電気的に
適化を計ることができた。これにより小型の運動制御モジュールの実現を可能とした。M-RMTP-SiPの設計はver.1→ver.2→ver.3→ver.2.5と行い 終版はM-RMTP-SiP ver.2.5にて完了した。これは電気特性の高機能化をBGAパッケージの出力ピンの配置変更に伴い実施したことによる。つまりver.3での出力ピン再配置での 適化を目指したが搭載ボードを含めた全体 適化を考慮してver.2での出力ピン配置でのver.3化にて 終版としてVer.2.5とした。Ver.2.5では仕様のデバイスをすべて搭載した上で、パッケージ内基板配線と材料選定を完了した。この製造用データを次段のM-RMTP-SiPの製造ステージに渡すことにより、運動制御モジュールの
研究開発に貢献した。
開発成果の活かし方
試作検証にまでいたらなかったが別プロジェクトで進行中。
SiP化の超小型化の有効性は高く、設計過程で得られた熱的、電気的な 適化の手法をロボット用SiPモジュールに適用させてゆく。
事業原簿 iii-17-19
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
4.3 M-RMTP-SiPの製造開発【大日本印刷】(1)
事業原簿 iii-20, 21, 23
RDL設計
フリップ・チップ(C4)接続
アンダーフィル充填
表面実装+リフロー
リフロー
C、R
ダイ&ワイヤ積層接続
樹脂封止
M-RMTプロセッサチップ
ベアチップ
BGAボール搭載
SMD能動デバイス SMD受動デバイス
ファンクションテスト
NOR-Flash
ヒートシンク装着
DDR、Ether(PHY)、レギュレータ
ヒートシンク
RDL ・プロセッサ接続技術
・プロセッサ接続信頼性
・ベアチップ積層技術
・SiP基板特性評価
主要開発項目
・高密度混成部品搭載技術
M-RMTP-SiP製造プロセス開発概要と開発項目
構成能プロセッサ(M-RMT)を用いたSiPの超小型化をSiPプロセス開発にて実現
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
4.3 M-RMTP-SiPの製造開発【大日本印刷】 (2)
事業原簿 iii-20, 21, 23
開発の成果
運動制御用高速プロセッサM-RMTPとメモリ、周辺回路をSiP技術を用いて既成パッケージ済み半導体では不可能な超小型化(33mmサイズ)を実現。
開発したSiP化技術の量産性検証をマトリックス基板(4個付け)
を用いて検証した。
実用化&事業化の見通し
本プロジェクトにて開発したSiP化技術はM-RMTPを用いた運動制御以外のロボット制御用CPUに容易に転用可能。
システムを『超小型化』及び『Black-Box化』したいアプリケーションへの展開を検討中。
開発したM-RMTP-SiPの動作検証はVer.1の200MHzに留まり、試作したSiPVer.2(設計変更品)に対しては動作確認が取れなかった。
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
4.4 運動制御モジュールの開発【産総研】
SH-7763 (264MHz)メモリ: 64MB、2GBマイクロSDメモリ
通信: G-Ether×2、CAN×2、SPI、USB、1394
ロボット向きIO: カウンタ、PWM,、AD、DA
3.3V単一電源
超小型実装: 90x55㎜、14層基板1枚
ART-Linuxでのユーザー空間実時間制御
RT-Ether、CANによる実時間通信と拡張性
全デジタル構成による高耐ノイズ・サーボが可能
SH7763
DDR-SDRAM (133MHz)
PHY
PHY
GETHER0
GETHER1
SCIF0
SCIF1
CPLD
IIC0 & IIC1MMCIF
CAN x 2
SPI x 2
I2C x 2
micro-SD
G-Ether
G-Ether
RS-232C
RS-232C USB
事業原簿 iii-24-38
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DSPは、100μs周期で電流制御、DASH-4は、1ms周期で速
度・角度サーボ
PWMを直接制御する簡易モ
ジュールも構成可能
AD/DAも4chずつ装備
CAN
1枚のDASH-4の2本のCANを用いた 大構成(8軸)
DSP DSP
AMP AMP
DSP DSP
AMP AMP
DSP DSP
AMP AMP
Gbit RT-Ether DASH-4を複数ネットワークした大規模構成
ホストPC • Ethernetによる上位モジュールとの接続
• RT-コンポーネント インタフェース
DASH-4
DSP DSP
AMP AMP
CAN
DSP DSP
AMP AMP
DSP DSP
AMP AMP
DSP DSP
AMP AMP
DSP DSP
AMP AMP
1枚のDASH-4での 小構成
1組のFT-1モータ制御モジュール
DASH-4
4.4 運動制御モジュール- システム構成例Rob共通基盤開発PJ事後評価
事業原簿 iii-24-38
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4.4 運動制御モジュールRob共通基盤開発PJ事後評価
事業原簿 iii-24-38
××○○EtherRT
推定9~10μ秒80μ秒70μ秒最小実行周期
最大72W標準5W標準4.2W標準4.6W消費電力
6U 233×160㎜98mm x 77mm(2枚組)
95mm x 55mm(2枚組)
90mm x 55mm寸法
1000BASE-T: 2無100BASE-TX: 21000BASE-T: 2Ethernet
CompactPCI ExpressPCIローカルローカル拡張バス
DDR2-SDRAM;最大4GB
FROM: 1MB
DDR-SDRAM;最大512MB
SDRAM: 32MBFROM: 32MB
DDR-SDRAM:64MB
FROM: 8MBメモリ
Core Duo1.66GHz
Geode LX800500MHz
SH7751R240MHz
SH7763266MHzプロセッサ
A6EXP8021(株)アドバネット
PNM-SG3F(株)ピノー
HRP-3P-CN-Aゼネラルロボティックス(株)
DASH-4ボード名
既存の類似製品との比較
• 1枚だけで動作する矮小性、GbitEtherによる高速通信
• 実時間Linuxおよび実時間Ethernet、RTM環境
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4.4 運動制御モジュール- DASH-4の性能
90×55㎜の基板1枚に、264MIPSのプロセッサ、64MBの主メモリ、2GBの外部記憶、(GbitEther+CAN)×2チャンネルの実時間ネットワーク、ロボット制御用の各種IOを実装
全ディジタルIOインタフェースー高耐ノイズ性
3.3V単一電源、消費電力3-5Wで、ロボット筐体内での使用が可能
実時間ART-Linux1000μ秒の指定周期に対し、10μ秒(1%)以下の変動
短周期100μ秒以下
実時間Ethernet1000μ秒の通信のオーバヘッドは130μ秒以下、通信時間の変動は2%以下
小構成で2軸、1枚の制御カードで 大8軸、制御カードをカスケー
ドすることでさらに拡張が容易
多チャンネルIOカードをスタックすることで、多数のAD/DA処理が
可能
Rob共通基盤開発PJ事後評価
事業原簿 iii-24-38
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
4.5 モータ制御モジュールFTMD【千葉工業大学】 (1)
事業原簿 iii-39-48
仕様項目 FTMD開発目標 FTMD最終仕様
モジュール間IF CAN CAN/SPI/UART/JTAG/I2C
DCブラシレスモータ OK OK
DCブラシ有りモータ OK OK
制御モータ軸数2(各軸ブラシ有り、ブラシレス兼用)
2 (各軸ブラシ有り、ブラシレス兼用)
サブCPUボードと成り得るか?
OK OK (DSPx2)
電流制御 OK(10[kHz]) OK(10[kHz])
速度制御 OK(1[kHz]) OK(1[kHz])
位置制御 OK(1[kHz]) OK(1[kHz])
電流制限 調整可能 調整可能
モニタ 電流、温度、電圧 電流、温度、電圧
電流センサ デジタル出力 x4 デジタル出力 x4
温度センサ x2 x2
3相エンコーダ x2 x2
リミットスイッチ x4 x4
目標仕様:市販モータドライバボードを調査しそれらの仕様を上回る設定
仕様項目 FTMD開発目標 FTMD最終仕様
12bit A/D x10 x10
ホールセンサ x2 x2
定格出力100[W](48[V]-2[A]時自然冷却定常動作)
150[W](50[V]-3[A]時自然冷却定常動作)
モータ定格電圧 22-48[V] 20-50[V]
モータ最大電流 8[A]5[A](Type B)/10[A](Type A):
2種類
コントローラ電源電圧
3.3[V](センサ用5[V]は内部生成) 3.3[V](センサ用5[V]は内部生成)
発熱特性雰囲気温度25[℃]、冷却機構なし
の状態にて定格出力時の飽和温度 80[℃]
雰囲気温度25[℃]、冷却機構なしの状態にて
定格出力時の飽和温度 55[℃]
駆動方式 3相PWM (20[kHz]) 3相PWM (30[kHz])
指令値入力方式 PWM or CAN PWM or CAN
外形(WxDxH)90[mm]x55[mm]x30[mm]
(突起除く)90[mm]x55[mm]x30[mm]
(突起除く)
重量 200[g]以下 104[g](放熱板込み153[g])
構成コントローラ/インバータ
2枚構成コントローラ/インバータ
2枚構成
付属機能コントローラ電源ONで
カウンタ値保持コントローラ電源ONで
カウンタ値保持
達成仕様:目標仕様を一部上回る仕様を達成(表中赤字)
市販モータドライバボードと目標仕様の詳細比較は事業原簿を御覧ください
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4.5 モータ制御モジュールFTMD【千葉工業大学】 (2)
汎用CPU搭載制御カード
+
モータ制御モジュール
汎用CPU搭載制御カード
+
モータ制御モジュール
M-RTMPで期待されていた機能
汎用CPUのみで網羅困難
モータ制御モジュールの機能補完
CANネットワーク
制御フィードバック機能
M-RTMPで期待されていた機能
汎用CPUのみで網羅困難
モータ制御モジュールの機能補完
CANネットワーク
制御フィードバック機能
・制御カード(M-RMTP搭載)必須:モータアンプのみ
・フィードバック制御は制御カードで行う
・DSP搭載:制御カード無しでフィードバック制御可能
・先行してモータアンプ部の機能検証が可能・AD/DIO機能を搭載・CANバスによる複数接続実現
モータ制御モジュール:当初計画
モータ制御モジュール:バックアップ計画へ変更
(NEDO、PJ・コンソリーダとの協議の上)
M-RMTP搭載制御カードの開発進捗が遅れていた
制御カードが完成しないとモータアンプ部機能検証困難
制御カードCPU:汎用品利用可能
【バックアップ計画機能】単体でも多モータ・多センサ構成が可能な汎用モータ制御モジュールとしても利用可能【当初計画機能】M-RMPT搭載制御カードが計画通り進捗すれば高機能IO搭載モータアンプとして利用
運動制御モジュール
基本計画仕様満たす
制御カードなしで先行実証実験可能
事業原簿 iii-39-48
Rob共通基盤開発PJ事後評価
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
4.5 モータ制御モジュールFTMD【千葉工業大学】 (3)
事業原簿 iii-39-48
【外形】名刺大サイズのモジュールサイズを実現し、省スペース性を達成
【対応モータ】100[W]以上のDCブラシ有り/ブラシレスモータを2軸同時に制御することが可能高出力・2軸モータドライバボードの実現
連続12時間運転によるインバータ部の温度測定結果
【制御方式】ベクトル電流制御系にて制御周期:10[kHz]角度・速度制御系の制御周期:1[kHz]高周期制御を実現
FETゲート駆動部の時間遅れ測定結果
名刺との比較
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
4.5 モータ制御モジュールFTMD【千葉工業大学】 (4)
事業原簿 iii-39-48
【制御指令】1[ms]周期にて、動作目標値の指令と
角度・速度・電流値からなるモータ駆動状態の返信が可能
【構成およびI/F】FTMDのみでモータの電流/速度/位置制御が可能通信用I/FとしてCANバスを搭載多モータ、他センサ、多CPUシステムを簡易に構
築可能
0 1 2 12 33
795
8261
844
38 11 2 00
1000
2000
3000
4000
5000
6000
7000
8000
9000
940 950 960 970 980 990 1000 1010 1020 1030 1040 1050Data Response Interval [us]
# of Samples: 10000
通信特性測定ヒストグラム(1[ms] の高周期目標値指令
に対する返信間隔測定)
DASH-4+FTMD による運動制御モジュールの構成例
実証ロボットによる検証
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
4.5 モータ制御モジュールFTMD【千葉工業大学】 (5)
事業原簿 iii-39-48
【カスタマイズ性・拡張性】設定値・動作指令値をObject Dictionaryに
格納Object Dictionaryの各種設定値を参照して
モータ制御多種のモータ・制御モードに対応可能
Position ControllerVelocity Controller
Node IDFeedback GainLimiter ValueEncoder Count… Current Controller
Sensor Outputs
EEPROM
I2C
モータ制御部Object Dictionary
Operation Command
Parameter Setting
通信インターフェース部(CAN, UART, SPI)
【RTM対応】モータ制御モジュールをRTコンポーネント化dash4can、FTMDriver、FTMDODconfig
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4.5 モータ制御モジュールFTMD【千葉工業大学】 (6)
dash4can:DASH-4に搭載されているCANポートFTMD専用ではなく汎用的使用可能
【RTM対応】
モータ制御モジュールをRTコンポーネント化
FTMDriver:FTMDの機能を利用するためのプロトコ
ル変換コンポーネントCANプロトコルを意識すること無しに
FTMDの機能を利用することが可能CANポートと分離されているため変更無
しでDASH-4以外へも移植可能
FTMDODconfig:FTMDDriverを利用するためのサンプルコンポーネントFTMDの様々な利用形態がコメント付きで記述されたソースコード
事業原簿 iii-39-48
Rob共通基盤開発PJ事後評価
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
4.5 モータ制御モジュールFTMD【千葉工業大学】 (7)
事業原簿 iii-39-48
成果の波及効果
開発された運動制御モジュールおよびモータ制御モジュールは、次世代ロボット知能化技術開発プロジェクトにおいて推奨デバイスに指定され知能化技術の発展に大きく寄与している
モータ制御モジュールで培われた技術を用いて、次世代ロボット知能化技術開発プロジェクトにおいてモータコアユニットの開発を進めている
この開発により知能化技術の発展だけではなく簡便に多モータ・
多センサのロボットシステムを構築可能な技術への波及効果が期待できる
事業化の見通し積極的に各種展示会に出展し(計6回)、開発したモータ制御モジュールの
成果普及と事業化ための調査を行った(マスコミによる掲載有り)
この結果、プロジェクト期間中にも関わらず多数の問い合わせが有り
その結果をフィードバックしてプロジェクト終了後もソフトウェアの機能向上、追加を行っている
販売・サポート体制を整えることでプロジェクト終了後、3ヶ月の間に24台の
販売実績を挙げている国際ロボット展
ロボット学会機器展示
成果の普及
多くの自由度からなるロボットの運動を実時間・分散的に制御するために標準的・汎用的に用いることのできるモータ制御モジュールの開発成功に至った
今後ますます需要が高まる高知能ロボットシステムの運動制御系開発を容易にし、ロボット産業の発展と振興に寄与するものと期待できる
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
4.6 制御カード基盤ソフトの開発【アックス】 (1)
M-RMTP用基盤ソフトウェア(平成17年〜平成18年)
実時間Linuxの移植およびリアルタイム通信機構向けのデバイスドライバの実装を行った
動作検証はインストラクションシミュレータ上において行った
Linuxの起動やシェル等の基本コマンドの動作の確認
実時間周期タスクの基本的な動作の確認
リアルタイム通信機構向けのデバイスドライバの動作確認
M-RMTPを断念し、SH7763(SH-4Aコア搭載)をプロセッサとして採用
実CPUでの動作確認を行うには至っていない
実時間性能に関する動作確認は検証できず
達成状況
命令、RTLシミュレータ上で、Linuxカーネルの動作を確認
実用にあたっては、実CPU上での動作検証が必要
事業原簿 iii-49-51
29/56
Rob共通基盤開発PJ事後評価
4.6 制御カード基盤ソフトの開発【アックス】 (2)
DASH-4用基盤ソフトウェア(平成19年)SH7763(SH-4Aコア搭載)をプロセッサとして採用した運動制御用モジュールのCPUカード基盤ソフトウェアとして一通りの開発を完了した開発項目:
Linux カーネルの移植ブートローダの移植CAN, SPI, 外部記憶装置などの各種デバイスドライバの移植Linuxアプリケーションの開発環境の構築RTミドルウェアの仕様に基づく実装の一つであるOpenRTM-aistの移植
達成状況運動制御用モジュール上において、RTミドルウェアを利用したRTコンポーネントの開発が可能となった
本プロジェクトの運動制御用モジュールの実証試験において、利用可能な水準に達している
事業原簿 iii-49-51
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
5.1 有効性検証ロボットの概要
事業原簿 iii-4
ハプティックインタフェース(産業技術総合研究所)
ジャイロ応用型移動ロボット(千葉工業大学)
三次元音場生成用スピーカアレイ(東京理科大学)
サービスロボット(東芝)
モジュール型ヒューマノイド(慶應義塾大学)
RMTPで試験適用
脚車輪型移動ロボット(千葉工業大学)
汎用プロセッサによるCPUカード
モータ制御部
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
5.2 実証実験の概要
事業原簿 iii-5
ロボット(機関) 使用モジュール 検証項目
車輪型案内ロボット(東芝) Pentium、FTMD-1PCのCANインタフェースからのFT-1制御、車輪制御RTC
ハプティックインタフェース(産総研知能システム)
DASH-4、FTMD-1、T-IO
DASH-4のロータリエンコーダ・インタフェース、コンプライアンス制御RTC
脚車輪型ロボット(千葉工大)
Geode, FTMD-1CANプロトコル、多数のFT-1による大電力モータ制御、脚車輪制御RTC
ジャイロ応用高運動性ロボット(千葉工大)
DASH-4, FTMD-1 大出力、高回転モータ制御、フライホイール制御RTC
モジュラー型ヒューマノイド(慶應義塾)
DASH-4DASH-4による直接PWM制御、FPGA拡張
性
スピーカアレイ3次元音場
生成(東京理科大)
DASH-4、多チャンネルIO
20μ秒オーダの実時間制御、多チャンネルIO検証、多数のDASH-4の同期、音場生成RTC
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
6.1 車輪移動型案内ロボット【東芝】(1)
事業原簿 iii-52-54
運動制御モジュールの有効性を検証
~運動制御モジュールの利用シーンの幅広さを示す~
FTMD1のドライバ特性とアクセシビリティを評価
SH-4部分を用いずに汎用PCから運動制御
モジュールを利用する実装例を提示
T-IO基板を製作し、運動制御モジュールの
入出力の拡張の可能性を示す
RTミドルウェアに関する研究開発
移動制御部、画像処理部の汎用RTコンポーネントのインターフェースの提案
提案インタフェースを実装した、案内ロボットを製作し、東芝科学館にて実証実験を行う
EthernetEP820(x86系)
ART-Linux
PCI-104Plus
FTMD1CAN
モータ
トルク指令値
PCMCIAカードアダプタ
PCMCIACANカード
東芝科学館における実証実験
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
6.1車輪移動型案内ロボット【東芝】(2)
事業原簿 iii-52-54
101
102
103
104
10-1
100
Amplitude
From u1 to y1
101
102
103
104
-600
-400
-200
0
Phase (degrees)
Frequency (rad/s)
101
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104
10-1
100
From u1 to y1
101
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0
Frequency (rad/s)
101
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100
From u1 to y1
101
102
103
104
-600
-400
-200
0
Frequency (rad/s)
従来アナログモータドライバの
周波数特性
FTMD1の周波数特性
(カットオフ周波数3000[rad/s])
FTMD1の周波数応答特性
(カットオフ周波数4000[rad/s])
ソフトウェアで変更不可ソフトウェアで変更可能ドライバの特性変更
ほぼ同等案内ロボット適用時の周波数応答特性
DA出力CANBus通信(双方向通信)制御信号通信手段
従来のアナログモータドライバモータ制御モジュールFTMD1
充分な応答特性と柔軟なアクセシビリティを有することを検証
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
6.1車輪移動型案内ロボット【東芝】(3)
事業原簿 iii-52-54
GUI RTC
地図表示及び
目的地入力用GUI
案内作業RTC
作業状態監視
各RTCの制御を行う
音声発話RTC
入力されたStringを発話
画像処理RTC
認識アルゴリズム変更・確認関数 など
認識結果取得形式(物体ID、位置姿勢、信頼度)
→複数認識エンジン(登録物体の検出、位置検出)
への対応を確認
運動制御RTC
相対・絶対座標移動関数
軌道指定移動関数
緊急停止関数
座標取得・修正関数 など
発話文
目標座標入力
運動制御コマンド
認識結果
認識モード切替
移動運動制御RTC用インターフェースに準拠
画像処理RTC用インターフェースに準拠
移動運動制御と画像処理の汎用RTCインターフェースを提案東芝科学館にて案内ロボットの実証実験を行い有効性を示した
状態値など
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
6.2 ハプティックインタフェース【産総研】 (1)
東北大学内山研究室で開発されたハプティックインタフェースを運動制御モジュールで制御できるように改造。
東北大学内山研究室で開発されたハプティックインタフェースを運動制御モジュールで制御できるように改造。
運動制御チームで開発された全ての要素、「制御用CPUボード(DASH-4)」、「拡張用IOボード」、「モータ制御モジュール」、 「実時間OS・ARTLinux」、「実時間通信・RT-Ether」を使用して、小型軽量でありながら実時間制御と実時間通信を可能とする
運動制御チームで開発された全ての要素、「制御用CPUボード(DASH-4)」、「拡張用IOボード」、「モータ制御モジュール」、 「実時間OS・ARTLinux」、「実時間通信・RT-Ether」を使用して、小型軽量でありながら実時間制御と実時間通信を可能とする
ロボットの特徴(運動制御モジュールの効果)
(1)ハプティックインタフェースの実証 (産業技術総合研究所)(1)ハプティックインタフェースの実証 (産業技術総合研究所)
マウスのような汎用のポータブル3次元力覚インタフェース:
○制御モジュールの小型軽量化
○運動制御モジュールの性能評価・動作検証(パフォーマンス)・高速通信機能検証
○開発したRTコンポーネントの提供
検証のポイント
事業原簿 iii-55-58
36/56
Rob共通基盤開発PJ事後評価
6.2 ハプティックインタフェース【産総研】 (2)
DASH4+拡張IOボード+fuRoモータドライバによるハプティックインタフェースシステム構成図
速度制御指令値(CAN接続)
エンコーダ情報,力情報(BUS接続)
並進用モータ用信号線(3軸)
姿勢用モータ用信号線(3軸)
力覚センサからAD6CHへ
エンコーダからCounter6chへ
モータドライバ
Haptic Interface
DASH4&TOSHIBAIO-Board一体型
事業原簿 iii-55-58
37/56
Rob共通基盤開発PJ事後評価
6.2 ハプティックインタフェース【産総研】 (3)
事業原簿 iii-55-58
運動制御モジュールの検証実験を通して小出力モータへの対応やデバイスドライバの問題などのプロジェクトで得られた知見を、今後の共通基盤モジュールの使い方に活かすとともに、RTミドルウエアの導入を通してシステム開発の
効率化に貢献し、今後のプロジェクトの基盤技術を提供することができた
運動制御モジュールの検証実験を通して小出力モータへの対応やデバイスドライバの問題などのプロジェクトで得られた知見を、今後の共通基盤モジュールの使い方に活かすとともに、RTミドルウエアの導入を通してシステム開発の
効率化に貢献し、今後のプロジェクトの基盤技術を提供することができた
従来の専用制御装置と比べて、容積で74%の減少、質量で80%の減少と大幅な小
型・軽量化を達成ハプティックインタフェース単体で1[ms]の
制御周期を確認2台のハプティックインタフェースを接続し、
Realtime Ethernetを使って、4[ms]の安定し
た高速な制御ループを達成
実証の方式
成果
結果
2セットのハプティックインタフェース
を接続して、遠隔操作システムを構築し、機能実装を行う。
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
6.2 RTミドルウエアの改良【産総研】
dsPIC RT-Unit
検証システムに対して、RTミドルウエアを実際に適用し、個々の機能要素をRTコンポーネントする中で課題となる部分、改良すべき点などのフィードバックを元にOpenRTM-aist-0.4.0のリリースに統合されたRTミドルウエアの機能追加や改良を行なう
開発の方式
TCP Socket通信機能を組み込んだRTミドルウエア開発
RtcLinkをEclipseのプラグイン
として実装組込分野をターゲットとした、
dsPIC RT-Unit開発
結果
Eclipse版 RTC LinkTCP Socket通信機能追加
様々なコンポーネント化の経験をフィードバックすることにより、OpenRTMの機能拡張や改良開発に資する
ことが出来た。
様々なコンポーネント化の経験をフィードバックすることにより、OpenRTMの機能拡張や改良開発に資する
ことが出来た。
成果
事業原簿 iii-55-58
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
6.3 脚車輪ロボット【千葉工業大学】 (1)
事業原簿 iii-62-65
脚車輪型実証ロボット(千葉工業大学)
モータ制御モジュールの複数台協調動作及び省スペース性の検証のために開発。
脚ロボット/車輪ロボット双方の機動性能を有し、様々な動作環境(舗装路面、未舗装路面、ぬかるみ等)において良な移動手段をとることが可能。
4基の運動制御モジュールを搭載し、それらを複数台協調動作させることで、8個の車輪駆動用モータを制御。
運動制御モジュールから構築される車輪駆動用モータシステムを、脚関節駆動用モータドライバから構築される脚移動ロボットシステム上に統合しており、ロボット全体で計56個の多モータシステムを構成。
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
6.3 脚車輪型ロボット【千葉工業大学】 (2)
事業原簿 iii-62-65
ビークルモード
インセクトモード アニマルモード
脚車輪型実証ロボットへのモータ制御モジュール実装
省スペース性の検証
4基のモータ制御モジュールを、実証ロボット内部の狭小スペースに搭載可能。
複数台協調動作の検証
56個のモータを同期制御することで、以下の3つの移動形態に変形し、移動が可能。
ビークルモード:車輪による移動形態
インセクトモード:昆虫のような脚移動形態
アニマルモード:4足動物のような脚移動形態
脚車輪型実証ロボットに想定されるすべての車輪移動を、モータ制御モジュールを用いて駆動する8個の車輪を協調制御することで実現。
モータ制御モジュールの省スペース性を検証モータ制御モジュールの省スペース性を検証
モータ制御モジュールの複数台協調動作を検証モータ制御モジュールの複数台協調動作を検証
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
6.4 ジャイロ応用高運動性ロボット【千葉工業大学】 (1)
事業原簿 iii-59-61
特徴CMG※を搭載した一輪車型の移動機械
※CMG(Control Moment Gyro): ジャイロ効果を利用したモーメント発生装置。高速回転するフライホイールと2自由度のダブルジンバル機構から構成され、角運動量を変化させることで、モーメント力を発生可能。
要求仕様
全高/全幅/奥行 1100[mm]/600[mm]/600[mm]
重量 72[kg]
モータ数 DCブラシレスモータ(14個)フライホイール200[W]×4個/ダブルジンバル100[W]×4個リングホイール100[W]×2個/補助輪アーム50[W]×4個
FTMD搭載数 7基 Type A
フライホイール 直径250[mm], 5[kg], 5000[rpm]CMG出力/自由度 ジンバル当たり 大50[Nm]/2自由度(ダブルジンバル)
搭載センサ エンコーダ:14個/3軸姿勢センサ:1個/リミットセンサ:8 個CPUボードその他 DASH-4×1/無線LAN装備, バッテリ
ロボット基本仕様
CMG出力: 25[Nm](5[kg]フライホイール/5000[rpm])制御周期: 4[ms]以内
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6.4 ジャイロ応用高運動性ロボット【千葉工業大学】 (2)Rob共通基盤開発PJ事後評価
事業原簿 iii-59-61
多軸・高出力モータの制御精度性能を検証
ジャイロ応用高運動性ロボットの動作
安定した走行・停止・曲線走行を実現CMG部8軸/車輪駆動用2軸の協調制御実現
FTMD評価
目標スペック: 100[W]~200[W]モータによる、5000[rpm]/4[ms]周期制御達成スペック: 100[W]~200[W]モータによる、5000[rpm]超/3[ms]周期制御
高トルク・高エネルギーシステムのモータ制御性能一定周期における複数モータの制御精度性能
DASH-4との組合せあるいは単体で分散的なセンサー・アクチュエータシステムを構築可FTMD一基あたり定格200[W]以上の高出力DCブラシ有り/ブラシレスモータを2軸制御可複数のFTMDをCANバスで接続し、高精度多軸同期制御(8軸時3[ms]周期制御)が可能
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
6.5 モジュール型ヒューマノイド【慶應義塾大学】(1)
事業原簿 iii-66-70
距離センサ:1,ジャイロ:1
エンコーダ:2,
エンコーダ:1エンコーダ:6カメラ:2センサ
DASH4Intel Core2QuadDASH4Intel Core2QuadCPU
2162自由度
500 × 700 × 250300×400×600150 × 200 × 900270×320×350大きさ(mm)
車輪胴体腕頭
モジュール型ヒューマノイド:単体でもロボットとして動作する機能別モジュールロボットを組み合わせることによって実現されているヒューマノイドロボット
各モジュール間は通信ラインと電源ラインから構成
される共通化されたコネクタで接続
ヒューマノイドロボットのコンフィギュレーションをplug&playで自由に変更可能
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
6.5 モジュール型ヒューマノイド【慶應義塾大学】(2)
事業原簿 iii-66-70
【検証項目】
運動制御モジュールを用いた各ロボットの制御
モジュール単体での動作確認
モジュール間におけるPlug-and-Playによる着脱の確認
モジュールロボット組み立て後の協調動作を確認
・通信ラインと電源ラインで構成される共通コネクタで接続・Plug-and-Play
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6.5 モジュール型ヒューマノイド【慶應義塾大学】(3)
RTコンポーネント
モジュール単位でのRTコンポーネント化
胴体を中心にサービスポートをスター型に接続
各モジュールの機能やセンサ情報を呼び出し可能
検証項目に対する達成度
モジュール単体での動作試験を確認
複数モジュールのセンサ情報を使用した腕モジュールによる缶の把持を確認 (複数モジュールの協調動作)
片腕を右から左にPlug-and-Playで着脱し、その前後での腕の動作を実現(Plug-and-Playでモジュールの着脱)
類似の ロボットに対する優位性
同型のモジュールロボットに比べ、各モジュールに搭載可能な機能は豊富
物理的、電子的なモジュール化、及びRTMを用いたRTコンポーネント化によって、モジュールのハードウェア、ソフトウェア両面におけるインターフェースの統一
Head
Arm
Body
Wheel
Arm
RTコンポーネントの接続図
事業原簿 iii-66-70
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
6.6 3次元音場生成用振動制御の実証【東京理科大学】 (1)
事業原簿 iii-71-74
運動制御モジュール利用大規模スピーカアレイ
運動制御モジュールDASH-4(SH-4)
運動制御モジュール群による分散・実時間同期制御
パネル状スピーカーアレイ
PC
高速通信路
SH-4 SH-4
(ex. イーサネット)
・複数台の運動制御モジュールDASH4で分散駆動される数百チャンネルオーダの大規模パネル状スピーカアレイ
・数百台規模のスピーカ振動板群の位相を、分散して実時間・同期制御し、部屋大の音場の3次元制御を実現
・サンプリング周期数十~百マイクロ秒台のループをソフトウェアで実現.各周期ごとに,各スピーカへの出力信号を選択・調整することで,サンプリング周期単位での位相制御を実現.これにより空間中の所望の箇所で音波の位相を揃え,局所的に音を聞かせることが可能
運動制御モジュールDASH-4の
高速性・即応性
実時間通信機能
並列運転可能性
検証のポイント
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6.6 3次元音場生成用振動制御の実証【東京理科大学】 (2)Rob共通基盤開発PJ事後評価
事業原簿 iii-71-74
パネル4枚の音場測定結果(4焦点)
構築した128chパネルスピーカアレイ
・部屋大の音場の3次元制御・空間中の所望の位置でのみ局所的に音を聞かせることが可能・音を聞かせる位置は3次元的に制御可・同時に複数箇所で異なる内容を聞かせることが可能(超音波利用の狭指向性スピーカでは不可能)
パネル4枚で構成した512chスピーカアレイ
(高さの異なる4箇所で局所的に音が聞こえている)
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6.6 3次元音場生成用振動制御の実証【東京理科大学】 (3)Rob共通基盤開発PJ事後評価
事業原簿 iii-71-74
2台の運動制御モジュールによる同期例(500Hz)
一目盛4μs.「時計合わせ」直後で,ずれが1μs以下に収まっていることが見て取れる.
2台の運動制御モジュールによる同期例(4KHz)
一目盛4μs.ずれが蓄積しているものの1μs程度である例.125μs周期の等周期実行により4KHzの波形出力が実現できている.
2台の運動制御モジュールによる同期例
複数台運動制御モジュール同士の同期した等周期動作
同期ずれの例(500Hz)
それぞれのDAコンバータ出力信号を観測したもの.500Hz矩形波を出力する等周期時間タスクが両モジュールで稼働しており,両者の同期が取れた状態.
一目盛4μs.「時計合わせ」後1000ミリ秒後,ずれが10μs程度まで蓄積した例.
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6.6 3次元音場生成用振動制御の実証【東京理科大学】 (4)Rob共通基盤開発PJ事後評価
事業原簿 iii-71-74
・運動制御モジュールで,サンプリング周期数十~百マイクロ秒台の等周期動作をソフトウェア的に実現できること
・複数台の運動制御モジュール同士が同期して等周期動作を実現できること
・運動制御モジュール間の同期精度は1マイクロ秒台で実現できること
・結果として半径30cmの領域で周囲との音圧差6dB以上の音場が得られること
・同時に2カ所以上の箇所で異なる内容の音を聞かせられること
実証目標
結果
・125マイクロ秒周期の等周期動作を安定して実現できた (目標達成度 △~○)
・複数台の運動制御モジュール同士が同期して等周期動作実現 (◎)(他に例を見ない)
・運動制御モジュール間の同期精度は1マイクロ秒以下を実現 (◎) (他に例を見ない)
・結果として半径30cmの領域で周囲との音圧差約6dBの音場が得られた (○)( 〃 )
・同時に4箇所で異なる内容の音を聞かせることに成功 (◎) (他に例を見ない)
類似の製品は存在せず、世界的にも例が無い。
DASH-4の並列同
期運転により大規模メカを分散制御する可能性が拓かれた。
備考
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7.1 目標の達成度(基本計画)
6種類のロボットで実証
シリアルポート、AD×4、USB、IEEE1394を装備
90×55㎜=49.5平方センチ、41グラム
実証ロボットで安定動作
制御部は、3-5W、発熱は、無風で周囲温度+27度、送風で+7度
Linux-2.6を改造したART-Linux-2.6が動作
EtherRTおよびCAN
電流制御ループは0.1ms周期、速度、角度制御は、1モジュール8軸まで1ms周期
モータの電流、速度、角度指令RTCのほか、車輪、脚、マニピュレータ制御RTC.各々は状態出力可能
1セットでDCまたはACモータを2軸、拡張可能
達成状況
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
50平方センチ以下、150グラム以下小型軽量
強電系と共存して安定動作耐ノイズ性
制御部が15W以下、モータ近傍で安定動作低消費電力
耐熱性
加速度、ジャイロ、力覚、レーザレーダ等を接続可能
付加機能
5種類以上のロボットに適用ロボット実証
汎用OSが動作する可用性
複数の実時間通信インタフェイス通信
1ms以下の周期処理実時間制御
RTコンポーネントとして動作し、制御情報と状
態量を出力可能
RTコンポーネ
ント
一軸以上のアクチュエータを制御モータ制御
目標研究項目
事業原簿 iii-75
Rob共通基盤開発PJ事後評価
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
7.2 目標の達成度(詳細)
事業原簿 iii-75
研究項目 目標 経緯と成果 達成度
M-RMTPおよびSiPの開発
新規プロセッサM-RMTPを開発し、SiPに搭載して100MHzで動作させる。実時間Linuxの動作を可能にする
シミュレーションでは動作したが、RMTP、SiPともに問題が残り、モジュール用デバイスとして採用できなかった
×
運動制御モジュール(CPU制御部)
実時間Linuxが動作し、各種のロボットIOを実装した名刺サイズのCPUカードを開発する
所期の目標をクリアするDASH-4が完成したが、RMTPの問題により、完成が大幅にずれこんだ
△
運動制御モジュール(モータ制御部)
CANで上位からの指令を受け取り、数十ワット以上のモータ2軸を100μ秒以下で電流フィードバック制御する
早い段階でFTMDが完成、100μ秒以下の電流制御と、1msの角度制御を実現
○
多チャンネルIOカード
制御カードに積層し、音声帯域で動作するAD/DA変換器を16チャネル以上搭載
44-96KHz14-16ビット精度のAD/DAを実現。16枚を積層可能
○
運動制御モジュール基盤ソフト
Linuxを動作させる。ロボットIOのデバイスドライバを開発する。クロス開発環境を整備し、RTM環境を整える
DASH-4になってから、迅速に開発が進んだ。セルフ開発環境まで整備できた。
○
実時間処理1ms以下のモータサーボが可能となるよう、Linuxの実時間化する。各ノードの実時間通信を可能とする
ART-LinuxのLinux-2.6への対応が完了し、モータ制御に十分な実時間性能を発揮した
○
RTミドルウェアの改良
RTM0.2を改良し、国際標準化するRTM0.4を経て、OMGで規格化、ロボット大賞を受賞
◎
ロボット実証車輪制御、マニピュレータ制御、マスタスレーブ制御、脚車輪制御、3次元音場制御が可能であることを実証し、それぞれをRTコンポーネント化する
ほぼ所期の目標を達成したが、M-RMPTの開発が滞ったのとCPUの切り替えで混乱し、RTCの検証が未完了。1機関が開発を中断
△
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8. 国際標準、受賞、特許および研究発表Rob共通基盤開発PJ事後評価
1. 国際標準• Responsive Link(ロボット用実時間ネットワーク)、国際標準規格 (ISO/IEC-24740)• RTミドルウェアが、OMG国際標準
2. 受賞• 国際会議ベストプレゼンテーション賞: Toshihiro Matsui, Real-Time Processor
for Robot Control, IEEE Computer Elements Workshop, June, 2007.• 松井 俊浩・山崎 信行,情報処理学会.「国際規格開発賞」• RTミドルウェアが、2007年ロボット大賞
3. 特許出願• 実時間タスクにおけるブロック回避方法 (石綿 陽一, 加賀美 聡, 西脇 光一, 松井 俊浩)、
独立行政法人産業技術総合研究所
4. 原著論文と国際会議論文:33件5. 学会研究会論文:54件6. 出展:8件
• 千葉工大の脚車輪型ロボットが未来科学館で長期展示7. 解説記事:5件
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
9. 活用の可能性
研究項目 意義
M-RMTPおよびSiPの開発ロボットの実時間制御を分散して行える、新規プロセッサM-RMTPを提案した。RMTPに関する研究発表(招待講演)は、学会でベストプレゼンテーション賞を獲得しており、また、レスポンシブリンクはISO/IEC国際標準化に成功している。実装では失敗したが、アイデアは秀逸。
運動制御モジュール(CPU部)類似の製品に対して、小型(単一ボード)、単一電源、Gbitネットワークを備えるなどの特徴があり、高性能の 新の実時間Linuxが動作する点でも意義がある
運動制御モジュール(モータ制御部)
DCだけでなく大出力のACモータの制御ができる点、全ディジタルで耐ノイズ性、耐久力が強い点、DSPのユーザープログラミングが可能な点などが優位性
多チャンネルIOカード小型のボードで、16*AD+16*DAを実現。アナログ値を高精度で扱う応用にとっては唯一のソリューションとなりうる
運動制御モジュール基盤ソフト小型の組み込み用のCPUボード上で、ネットワークや外部記憶を備えた完全なLinuxが動作し、RTCのセルフ開発までが行える点、RTM環境まで整っている点
実時間処理実時間OSは、高価であったり開発が中断しているケースも多い中で、日本製のプロセッサの上で高度な実時間性能を発揮できるLinuxが開発できた意義は大きい。また、EtherRTもユニークで、十分な性能が期待できる
RTミドルウェアの改良OMG国際標準化を達成し、ロボットのモジュラー開発を進める重要なプラットフォームとなることが期待できる
ロボット実証車輪制御、マニピュレータ制御、マスタスレーブ制御、脚車輪制御、3次元音場制御が可能であることを実証できた。各機能をRTコンポーネントとして提供できる可能性がある
事業原簿 iii-75
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
10.実用化の見通し
コスト
高性能を高密度で実装するため、コストダウンが困難
⇒ ローコストデバイスへの変更、もっと大きな基板への変更
⇒ DSPなしで、DASH-4が直接にモータアンプを駆動するアーキテクチャへの変更
安全性、安定性耐熱性、耐ノイズ性、PSE
⇒ 安全基準の獲得
実時間OSの安定性
⇒ 負荷試験の拡大
今後の計画
現有のモジュールを研究・評価目的で貸与
知能化プロジェクト実施機関に供給(30台程度)
モータアンプの新シリーズへの展開
M-RMTPの開発継続(CRESTでの発展的継続)
事業化DASH-4をデジタルヒューマンテクノロジ(有)から、FTMD-1をピューズから販売する
ことを計画中
貸与機関による評価、WEBでの反応を見て、事業化を決定する
事業原簿 iii-76
産総研 千葉工大アックス
DASH-4 FTMD-1Linux等
デジタルヒューマンテクノロジ(有)
ピューズ(株)
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
11.まとめ
M-RMTPからSH-4への計画変更
RMTPの機能が、ロボットにとって画期的に重要であることは、数々の論文、招待講演や受賞が示している
一回目のM-RMTP試作でプロセッサの問題が明らかになり、2回目の試作ではその改修を行う予定であったが、非常な高密度実装のため、SiPの設計が難航し、問題点を取り除くことができなかった
デバイス試作の失敗のため、ロボット実証に費やせる期間が半年になってしまった
DASH-4による運動制御モジュール
数ヶ月の開発期間で、DASH-4による運動モジュール開発に成功したのは、奇跡的とも言える。M-RMTPの機能を
完全に置き換えることはできないが、既存のプロセッサを用いて、より現実的な解が得られた
しかし、小型高密度実装は、コストアップ要因となった
ソフトウェアとRTコンポーネント
DASH-4上で動作する実時間Linuxを開発
各種デバイスドライバ、通信プロトコル
100マイクロ秒の電流サーボと1msの速度、角度サーボを実現
RTコンポーネントとして、モータ制御基本モジュールの他、車輪制御、6軸マニピュレータ制御などを開発
ロボット実証1機関が開発を断念せざるを得なかったが、5つの機関が6種類のロボットに運動制御モジュールを組み込み、そ
の有効性を実証することができた。
後継のロボット知能化プロジェクトでの活用が予定されている
反響を見て事業化
事業原簿 iii-76-77
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Rob共通基盤開発PJ事後評価
以 上
謝辞3年間にわたり、プロジェクト進行をマネージしてくださり、特に3年目の初めの代替プロセッサ選定時には、多大なアドバイスを下さったPLおよびNEDO機械システム部の皆様に感謝申し上げます。
モジュール開発が滞った後に、きわめて短期間でロボット実証にこぎつけてくださった、実証機関の各研究者に感謝申し上げます。
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