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ダイナミックに変化するビジュアルコミュニケーション市場~企業のスタンダードツールへの進化と広がる可能性~

2014 年 11 月 18 日

CNA レポート・ジャパン代表 橋本 啓介

(c) CNAReportJapan 2014 1

自己紹介:

1967 年生まれ( 47 歳)

1996 年~  NTT : 会議 &事業会社設立テレビ マーケティング PJ

     「テレビ会議利用促進フォーラム」立ち上げ

     英米遠隔会議専門誌日本担当エディタ

 定期レポート発行開始( 99 年 12 月から)

2001 年  遠隔会議セミナー共同開催( 7 社出展)

遠隔会議 専門 & 事業システム マーケットリサーチ コンサルティング

      (c) CNAReportJapan 2014 2

今日の講演のポイント:

テレビ会議や Web 会議はなぜ“使える”ツールになってき

たのか?

• 技術および製品・サービスの進化

• 市場におけるベンダー等の動き

• ユーザの利用シーンの広がり

の3点を俯瞰することで背景や理由を説明させていただ

きます。また、 ROI の考え方にも最後に触れます。

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講演の内容:

• テレビ会議・ Web 会議の位置づけ

• 技術および製品・サービスの進化

• 市場におけるベンダー等の動き

• 広がるユーザの利用シーン

• ROI (投資効果)の考え方

• まとめ

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提供される情報

関連各社からのプレスリリースや

直接取材のほか、セミナー、媒

体、インターネットなどでのリ

サーチによる情報となります。

講演の内容:

• テレビ会議・ Web 会議の位置づけ

• 技術および製品・サービスの進化

• 市場におけるベンダー等の動き

• 広がるユーザの利用シーン

• ROI (投資効果)の考え方

• まとめ

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テレビ会議・ Web 会議の位置づけ:

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リアルタイム

非リアルタイム

メール、グループウェアSNS 、社内ブログ、ファイル共有など

テレビ会議・ Web 会議、電話、 VoIP など

ユニファイドコミュニケーション

の複線化コミュニケーションチャネル

意思疎通

情報の伝達・共有

意思決定や経営のスピード UP

講演の内容:

• テレビ会議・ Web 会議の位置づけ

• 技術および製品・サービスの進化

• 市場におけるベンダー等の動き

• 広がるユーザの利用シーン

• ROI (投資効果)の考え方

• まとめ

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テレビ会議 VS Web 会議の違い:

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項 目 テレビ会議システム   Web 会議システム

製品 専用端末 PC 、サーバ

使用用途 フェイス 資料共有

使用場所 会議室 どこでも

利用者 グループ パーソナル

特徴 映像・音声相互接続性など

データ共有システム連携(社内システムなど)

導入コスト 数十万円~ / 端末 1 ID 数千円 / 月から(クラウドの場合) 

その他 映像音声の品質高い。据え置き型が一般的。

マイクスピーカ利用可。CPU 、メモリなどの影響を受ける。

テレビ会議技術トレンド:

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80年 90年 00年 現在

専用回線 ISDN IP

H.320 H.323SIP

専用装置パソコン

専用端末

64kbps 数百 kbps から数 Mbps

スマートデバイス

720p→1080p, 4K(?) (高解像度化)

7kHz → 22kHz (広帯域化、 )ステレオ

小型化

H.239 (データ共有)

マルチデバイス化

テレビ会議製品・サービス( 1/2) :

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• 映像の高品質化( 1080p60 フレーム秒)や音声の高品質化

( 7kHz 、 14kHz 、 22kHz) が実現されている。

• 映像の高品質化にともないデータの表示も明瞭になってきた。

( 資料、書画カメラなど)パソコン

• 本体は、手のひらサイズなど小型化している。リモコンや操作画

面もわかりやすくなってきた。

• 外部カメラ、液晶モニター、書画カメラなど外部機器との接続が

さらに容易になってきた。

テレビ会議製品・サービス( 2/2) :

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• 専用端末にとどまらず、 PC 、スマートデバイスとマルチデバイ

ス化している。

• これまでのオンプレミスに加え、クラウドサービスにより、コス

トや運用面などからさらに導入の敷居が下がってきた。

• 端末はネットワークと一緒に考えるほうがよい。

• タブレットからテレプレゼンスまで、ニーズにあわせて

幅広い製品・サービスの選択肢がある。

テレビ会議端末価格トレンド:

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‘96

100

200

● PC ソフトウェア

50

150

●●

‘04

● セットトップ エントリー

‘98

● ●●

‘08

● デスクトップ(オールインワン)

●●

‘00

‘10 ‘12

‘06

セットトップ ミッドレンジ

‘02

※グラフ作成: CNA レポート・ジャパン (2014)※価格=希望小売価格ベース※点線は予想

(万円)

IP 化が本格化 IP/ISDN逆転

オープンプライスが多くなった。

‘14

Web 会議製品・サービス( 1/2) :

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• パソコンやサーバの性能向上( CPU )が大きなドライバーになっ

ている。

• 操作画面はユーザフレンドリーになってきた。

• マイクスピーカ、エコーキャンセラ、カメラなど Web 会議対応

製品が数多く販売されるようになってきた。 Web 会議対応と PR

するパソコンもあり。

• パーソナルユースからルームユースの用途にも対応可能になって

きている。

Web 会議製品・サービス( 2/2) :

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• スマートフォンやタブレットに対応した Web 会議も拡がってい

る。

• オンプレミスからクラウドへ変わってきた。

• コスト的にさまざまなクラウドサービスが出ている。

• テレビ会議システムと連携( GW) する Web 会議も一部ある。

• ネットワークと一緒に検討する必要がある。

Web 会議の進化:

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ISDN デスクトップテレビ会議システ

ムWeb ベース

リモートプレゼンテーション+電話

会議

Web 会議システム

Web  conferencing

1990 年代 現在IP時代

-Web based remote presentation-Web and remote presentation application software-Presentation on the Web  など-初期の Web 会議ベンダー登場(電話+Web ブラウザ)

講演の内容:

• テレビ会議・ Web 会議の位置づけ

• 技術および製品・サービスの進化

• 市場におけるベンダー等の動き

• 広がるユーザの利用シーン

• ROI (投資効果)の考え方

• まとめ

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VC 市場のキーワード:

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クラウドVaaS   etc

化ソフトウェア

ソーシャル

モバイル ユニファイドコミュニケーション

WebRTC

ソフトウェア MCU

高品質化

仮想化

オンプレミス

マルチデバイス

連携システム

IP-NW ・ブロードバンド・ WiFi ・ WiMAX ・LTE

最近のビジネストレンド:• マイクロソフトとシスコシステムズの参入によるインパクト大きい。最近は、グーグルの参入もあり。かなり注目される業界になった。

• 数多くの M&A や提携がこの10年かなり行われてきた。

• 「クラウド」、「モバイル」、「低コストテレビ会議」、 「 WebRTC 」でベンチャー企業の参入が多く、これからも一層増える可能性がある。

• MCU (多地点接続)のニーズの増加が見られる。

• 中国、インド、東欧などからの参入も増えてきている。

• クラウドを標榜する提供者は 2009 年ぐらいから出現。この3-4年はクラウド一色の様相。モバイルも一通り揃った。

• 提携などを通して、 CRM 、グループウェア、その他業務システムなどとのシステム連携も増えてきている。

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国内のクラウドサービス状況:

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(出典)総務省「平成 24 年通信利用動向調査」 http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05.html

総務省統計:国内におけるクラウドサービスの利用状況

文字出現回数(クラウド):

2008 2009 2010 2011 2012 2013 20140

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

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CNA レポート 記事内文字出現回数(年 22or23回発行)

H.23 H.24

2001 年以降の M&A :

2001-2004 2005-2008 2009-2012 2013-20140

5

10

15

20

25

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MS/ シスコ参入時期 WebRTC 関連半数IP 本格化

(件数)

講演の内容:

• テレビ会議・ Web 会議の位置づけ

• 技術および製品・サービスの進化

• 市場におけるベンダー等の動き

• 広がるユーザの利用シーン

• ROI (投資効果)の考え方

• まとめ

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企業における利用目的:

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ワークスタイル

出張費 /時間節約

意思決定迅速化

業務生産性向上 災害等の BCP対策

CO2 など環境保護

顧客サービス向上

コミュニケーション活性化

情報共有の活性化

企業での利用例:

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ミーティング

研修 / ラーニング

 顧客サービス

BCP/環境保護

イベント中継

遠隔商談

取締役会

株主総会

インベスターリレーションズ

常時接続

遠隔面接

ビデオコンタクトセンタ

最近の導入傾向(企業):

• 企業では、社内会議でのテレビ会議 /Web 会議が多い。営業所や工場などを含め数十から数百拠点の構築事例もある。

• 社内コミュニケーションの円滑化のほか、会社全体の意思統一、情報伝達や意思決定の迅速化、ホウ・レン・ソウ、業務効率の向上、海外ビジネス展開、小売店舗管理、取締役会など多岐にわたる。

• 会議開催頻度は、毎日から毎週、月何回あるいはイベント(年頭あいさつなど)などさまざま。朝 15分 /夜 15分の営業会議も。

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最近の導入傾向(企業):

• 今後、社外との会議、テレワークでの活用のほか、タブレットやスマートフォンなども含めテレビ会議 /Web 会議を拡張することを検討しているところもある。

• 業種や企業規模、事業内容に関係なく活用されている。

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最近の導入傾向(企業):取締役会

• 平成8年4月19日法務省規制緩和等に関する意見・要望のうち、現行制度・運用を維持するものの理由等の公表について)

「取締役間の協議と意見交換が自由にでき、相手方の反応がよく分かるようになっている 場合、すなわち、各取締役の音声と画像が即時に他の取締役に伝わり、適時適格な意見表明が互いに出来る仕組みになっていれば、テレビを利用して取締役会を 開くことも可能である。」

参考:・商事法務 No.1453 「テレビ会議システムによる取締役会の議事録」・商事法務  No.1426 「テレビ会議を利用した取締役会の運営」

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その他一般的な利用シーン:

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手話通訳

外国語通訳

テレビインタビュー

語学学校

予備校・塾

在宅医療

病院間連携

専門家相談

窓口対応 防災訓練

テレビ証言

国際会議

学校間交流

小中高大学 イベント中継

最近の事例 -- ニュース記事から (1/4) :

• テレビ電話使い遠隔手話通訳 石狩市が開始(北海道新聞 ,9/18)

• テレビ電話で手話通訳JR鳥取駅などに端末設置 ( 日本海新聞 ,7/11)

• 関西国際空港、テレビ電話で韓国語と中国語の通訳サービス 観光案内サービスを強化(トライシー ,10/31 )

• 府中市、中小向けテレビ電話相談 都産技研の研究員が助言 ( 日経新聞 ,8/27)

• テレビ電話健康相談 :間食、たばこやめさせたい…吹田市、年内にも運用 コンビニ、スーパーに設置「利用を」 /大阪 (毎日新聞 ,8/27)

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最近の事例 -- ニュース記事から (2/4) :

• 園児がタブレット端末で交流( NHK ニュース、 9/11)

• 双方向授業で日中交流 武雄北中生と上海の高校生 (佐賀新聞 ,10/14)

• 広野小TV会議システムで公開授業 (福島民報 ,10/31)

• セブン-イレブンが模擬訓練を公開=大規模災害時、各地区とTV会議(時事ドットコム ,3/7)

• 富士山噴火で初の合同訓練=3900人参加、バスで避難も -静岡、山梨、神奈川と国 (WSJ,10/19)

• 伊方原発事故想定で訓練山口県庁で情報伝達を確認(山口県)(NEWS24,10/22)

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最近の事例 -- ニュース記事から (3/4) :

• 南海トラフ巨大地震想定 広域連合と政府訓練 兵庫 ■TV会議で被害報告、支援要請 (産経新聞 ,2/5)

• 米英仏独伊首脳が 15 日にTV会議、エボラ熱やイスラム国など協議 ( ロイター、 10/15)

• ビジネス訴訟は中目黒で 33年めど移転、知財や破産…複雑化に対応 (産経ニュース , 11/3)

• 久米島病院、地域医療の質 向上へ テレビ会議形式で初研修 (琉球新報 ,10/8)

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最近の事例 -- ニュース記事から (4/4) :

• Mass. Doctor Infected With Ebola Using Video Conferencing For Visits ( CBS Boston,9/11) エボラ出血熱で感染したサクラ医師と家族をテレビ会議が結ぶ

• NHS trial medical video conferencing for patients on dialysis(BBC,10/17) 人工透析を自宅で受けている患者と担当看護婦をテレビ会議で結ぶイギリス NHS国営医療サービス事業のトライアル

• 社員の健康診断もビデオで !?医者と患者のビデオ会議ツール「 Meedoc 」(ガジェット通信 ,8/23)

                          などなど。(c) CNAReportJapan 2014 32

広がる利用シーン まとめ:

• 製品・サービスの充実、ネットワークの普及で、利用シーンは広がっている。

• その広がり方は90年代と比べ本格的。

• 企業にとどまらず、医療、教育、国・自治体などさまざまな目的で利用されている。

• 利用される規模(台数など)も以前と比べ大きくなってきている。

  

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新たな利用シーンはユーザが自ら作り出す時代になってきた

講演の内容:

• テレビ会議・ Web 会議の位置づけ

• 技術および製品・サービスの進化

• 市場におけるベンダー等の動き

• 広がるユーザの利用シーン

• ROI (投資効果)の考え方

• まとめ

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ROI (投資対効果)を最大化:

         バランスが必要             

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会議システム

のトップ意識

社員の意識

社内文化 /制度

導 入 目 的

ROI (投資対効果)を最大化:

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会議システムネットワークやマルチベンダーに精通したワンストップベンダー。

社内文化 /制度効果測定に影響するため導入目的を明確にする。出張規定や評価制度などと連動させる方法がある。

トップの意識トップが率先して導入している場合は活用が進むケースが多い。

社員の意識利用促進プロジェクトなどで活用を積極的に展開する。

効果測定:

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  評価対象

   具体例

    対応例

数値化できる・出張旅費・人件費・時間・ CO2削減

会議 の機能を使用し集計したシステムりすることも一例としてある。

数値化難しい ・生産性や 効率性の 達成度

企業毎に独自の数値化評価方法を策定し、それにより効果測定を行っている企業もある。

まとめ:

• コミュニケーションツールであるため適用用途は広い。

• 幅広い製品・サービスの選択肢が提供されている。

• 利用シーンも広がっている。

• 品質は向上しており、一昔前のイメージを払しょくしつつある。

• ソフトウェア化によって、さまざまな技術革新が起こっている。

• 市場での動きはダイナミックで今後もさらなる進化が期待されている。

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ご清聴ありがとうございました。

CNA レポート・ジャパン遠隔会議システムアナリスト橋本 啓介  k@cnar.jpホームページ  http://cnar.jp

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