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Commercial in Confidence

RPA は基幹システムの自動化に有効?求められる要件とは

RPA 再考察ビジネス成果を出すための

RPA 学び直しシリーズ②

1

2020年 4月14日

Blue Prism 株式会社

エバンジェリスト 市川 義規

Commercial in Confidence 2

目次

1. RPA が変える企業の基幹システム

2. 事例から紐解く ”神話” の検証

3. RPA を基幹システムと同列に扱えるか

4. Blue Prism の取り組み -基幹システム自動化-

5. まとめ

Commercial in Confidence Commercial in Confidence 3

RPA が変える企業の基幹システム

Commercial in Confidence

基幹システムの刷新に舵を切る

4

経済産業省のレポート

DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~

いくつかの理由により、

企業の基幹システムは刷新時期を迎えている

• レガシーシステムのリスク・課題

• 景気のゆるやかな回復

• 一部、有力基幹系パッケージの保守期間終了

基幹システムの

近代化・次世代化は、古くて新しいテーマ

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アドオン・プログラムの課題と解決

5

アドオン・プログラム(フロントシステム)

パッケージ(バッチ処理・データモデル)

アドオン・プログラム開発は

スクラッチ開発

• 開発、保守運用に時間もお金もしっかりかかる

• アドオン・プログラムの必要性の判断が難しい

• バージョンアップ時の影響が大きい

SaaS型の基幹系パッケージの

• 洗練されたUI(HTML5)

• 組み込みのAI機能

• 迅速な導入と利活用

しかし、SaaSのアドオン・プログラムは、PaaS/IaaSで作るスクラッチ開発

ギャップ充足の手段としてPaaS/IaaS層のアドオン・プログラム開発とRPAを使い分け

• RPAで基幹システム刷新をスリム化

• 使い分けの指針を定める。処理速度、コスト、維持管理…

• ユーザー主導にすることで、開発要否の判断や変更をユーザーにゆだねる

コスト・納期の低減と迅速性の両立

アドオン・プログラムの課題 SaaS 時代が到来したが、、 RPA による課題の解決

Blue Prism

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RPA を活用して、基幹システム刷新を円滑化

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近年の基幹システム刷新

マネジメント層

IT部門

現場部門

• 情報が一元化され、リアルタイムに参照できる

• 新規ビジネスに柔軟に対応• 規制への対応が迅速

• 新しい技術でDXを加速• アドオン削減で保守工数低減• 当分は保守切れの心配がない

• 操作に慣れない• 手入力が増えた• 確認や承認が必要な手続きが増えた

• 近年の基幹システムの刷新はマネジメント(経営)層とIT部門にはメリットが大きいが、現場部門には必ずしもメリットばかりではない

• 現行業務フローが大きく変化する一方で、アドオン開発での吸収が難しいポイントが増えており、現場部門からすると非効率で、業務生産性の低下や人手不足が加速している

RPA を活用した基幹システム刷新

現場部門

• 画面の単純操作をロボットが代行。画面を見る時間が減る

• 面倒なマスタ入力をはじめ、単調な業務をやらなくてよい

• ワークフロー連携で、承認依頼や結果入力を自動化できる

RPA が基幹システム刷新を補完。業務生産性の向上と人手不足に対応

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基幹システム刷新にRPAは必要か?

「基幹システム刷新にRPAはいらない」とする3つの”神話”

1. パッケージが想定する標準機能に、業務プロセスを寄せるので、そもそもアドオン・プログ

ラムがほとんど必要にはならないだろう

➢ 海外はそうしていると聞いている。海外でできるなら、日本でもできるだろう

2. 基幹システムの一部としてRPAを使うには、しっかりとした設計やテストが必要になる。そ

れだったら、アドオン・プログラムを開発するのと時間やコストは変わらないだろう

➢ 一時的な間に合わせをするRPAではなく、むしろ、アドオン・プログラムをきちんと作った方が良いだろう

3. RPAについては、後で考えれば良いだろう。まずは基幹システムの刷新を急ぐべき

➢ RPA的な要素も、パッケージの標準機能で提供されるので、それで十分対応できるかもしれない

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事例から紐解く

”神話” の検証

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神話① 標準機能に業務を寄せる?(トップダウン)

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• 人事および財務領域で、Blue Prism により基幹システムの操作を伴う自動化を実施

• Blue Prism を導入することで、人員を追加せずに、8倍以上のタスクを完了

• サンプリングによる監査から、100%のデータを監査可能に

• 従業員のキャリア開発を促進することに焦点を合わせる

• 調達領域で、Blue Prism により基幹システムの操作を伴う自動化を実施

• Blue Prism を導入することで、バイヤーが材料のコスト変更に伴って部品のコストを更新する業務を自動化し、50人分の作業から人を開放

• 開放された人員を契約業務に振り分けることで、売上増加に貢献

• 経理、人事、研究開発などの業務領域で、Blue Prism により基幹システムの操作を含む自動化を実施

• たった2台のロボットで、300万ドルを節税

• シェアードサービスセンターのコストを10%削減

• アウトソーシングの費用を40%、節約

• 海外企業であっても、業務をパッケージの標準機能に寄せきることはできていない

(取引先など自社の競争優位/取引先などステークホルダーが関連する/そもそも前提条件が全く異なる)

• 労働集約的に解決していた領域を、アドオン・プログラムにするか、RPAで自動化するか、選択が迫られている

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• 英国の通信会社: Telefonica O2が、同じ業務プロセスの自動化を、スクラッチ開発とRPAの両方で試みて、比較を行った

• 開発手法Aよりも、開発手法Bの方が、投資回収速度が 3.6倍、速い

• 開発手法Aによる投資回収:3年/開発手法Bによる投資回収:10ヶ月

• 開発手法Aはプログラミングを多用するため、開発手法Bよりも要員に高スキルが要求される

出典:Robotic Process Automation at Telefónica O2

https://www.umsl.edu/~lacitym/TelefonicaOUWP022015FINAL.pdf

神話② RPAではなくスクラッチ開発をした方が良い?

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開発手法A

BPMS※を使った低コード開発

※ BPMS(Business Process Management System)GUIを使ったビジュアル・プログラミング・ツール。ERPのアドオン・プログラム開発などに利用される

開発手法B

RPAによる自動化

RPA製品は、Blue Prism を使用

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神話③ RPAは後で考えればよい?

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ある大手製造業では、基幹システム刷新とRPAを並行して検討・導入を行っている

1. 基幹システムの導入をビッグバン的に行うよりも、徐々に行うアプローチが増えている

2. ベスト・オブ・パッケージではなく、ベスト・イン・クラス(良いとこどり)戦略を採用する企業が増えている

3. 正しく設計されたRPAは、接続先のシステムが変更になっても、流用が可能である

インフラストラクチャ(クラウド・オンプレミス)

パッケージ(バッチ処理・データモデル)

アドオン・プログラム(フロントシステム)

パッケージ(バッチ処理・データモデル)

Blue Prism

アドオンプログラム

インフラストラクチャ(クラウド・オンプレミス)

ベスト・オブ・パッケージ

パッケージ提供元の技術で全てを賄う

ベスト・イン・クラス

レイヤーごとに良いとこどりをする

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事例から紐解く神話の検証:まとめ

「基幹システム刷新にRPAはいらない」とする3つの”神話”

1. パッケージが想定する標準機能に、業務プロセスを寄せるので、そもそもアドオン・プログラムがほとんど必要にはならないだろう

➢ 日本であろうと海外であろうと、寄せられない業務があり、RPAで解決している企業は多い

2. 基幹システムの一部としてRPAを使うには、しっかりとした設計やテストが必要になる。それだったら、アドオン・プログラムを開発するのと時間やコストは変わらないだろう

➢ RPAの方が投資回収が3.6倍も速く、前提スキルの条件も緩和される

3. RPAについては、後で考えれば良いだろう。まずは基幹システムの刷新を急ぐべき

➢ ジャスト・イン・タイムで進めるには、同時並行に検討・導入する必要がある

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RPA を基幹システムと

同列に扱えるか

Commercial in Confidence

RPA製品に求められる要件

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本当にRPAを基幹システムの一部として使用しても問題ないのか・・・?

Commercial in Confidence

日本のRPA 世間のイメージ

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稼働率が低い

PCの中のロボットを人が手動で実行する

実行方法はわかりやすいが、ロボットの稼働時間は短い

重要業務に適用できない

お金を扱う業務、重要な業務に適用できない

• セキュリティ、内部統制の観点で利用に耐えない

• ロボット自身の実行も不安定

耐用年数が短い

EUC(エンドユーザーコンピューティング。Excelマクロなど)感覚で、個人の便利ツールとして開発

担当者が異動・転職すると保守が難しい。

(RPAは変更されやすい)

Commercial in Confidence

運用上の問題が出ないように、しっかりと作りこむ

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RPAに関わる全てがデータベースで一元管理され、暗号化

全ての操作にログインが必須

組織や役割に応じた詳細な操作権限管理が可能

• 自動化定義の変更履歴• ログイン履歴• 設定変更履歴• 自動化処理の実行履歴を詳細に記録可能

履歴情報の改ざん不可能性を保証

実行状況・実行結果を一元管理勝手な実行を許さない

処理データを順序保証し、永続化する仕組み(ワークキュー)

スケジューラーと組み合わせ、エラーで停止しても、停止したところから自動的に再実行

障害時に自律的な回復をさせるための設計・運用ベストプラクティス

高セキュリティ内部統制に準拠

安定稼働(自律復旧)

Commercial in Confidence

デジタル従業員を実現する仕組み

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#1 #2 #3

締め日が近いので経理を優先

経理プロセス

経理プロセス

販売事務プロセス

人事評価が近いので人事を優先

人事プロセス

人事プロセス

Blue Prismはプロセスとロボットが疎結合(動的割り当て)

ランタイムリソース(実行環境、デスクトップ)

経理プロセス

人事プロセス

販売事務プロセス

プロセス(業務の自動化フロー)

需要や季節変動に応じてプロセスを最適配置し、スループットを最大化

経理プロセス

ユーザーを自動的に切り替えて業務処理を実施

#1 #2 #3

Blue Prism 経理部ID 人事部ID

経理プロセス

人事プロセス

自動ログイン

ユーザー自動切換え

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デジタル従業員はデータセンターの中で稼働

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• 集中管理され、従業員のPCには何も残らない• 同じ作業手順を全員で確認できるので、重複して作ったり、変更する間違いがない

• 認証と権限管理で、役割に基づいた制御ができる• 作業記録が見つけやすく、改ざんされる恐れもない

• ロボットと人が干渉せず、それぞれの仕事に専念できる

管理者としては…

作業手順 作業記録

RPAに関わる全てがデータセンターで集中管理

従業員のPC環境

開発

運用

実行

認証/権限管理

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RPA を基幹システムと同列に扱えるか:まとめ

• 日本の RPA のイメージは、基幹システムと同列に扱えるようなものではない

➡ セキュリティ・監査の問題、不安定、低稼働率、長期の利用に耐えない

• Blue Prism は高セキュリティ、監査に対応可能な仕組みの上で、しっかりと作りこむ

• Blue Prism はひとつの実行端末上に様々な業務を集約し、高稼働率を実現する

• Blue Prism はあらゆるデータをDBで一元管理し、一か所で標準化できる

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Blue Prism の取り組み

-基幹システム自動化-

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Blue Prism による SAP 自動化

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• Blue Prism は通常のアプリケーション自動化機能に加えて、SAP 専用の自動化機能を具備(SAP GUI が対象)

• SAP の操作をきめ細かく、かつ安定的に自動化

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RPA を活用して何が変わってきたか

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これまでの業務フロー

作業依頼 画面で入力基幹システム

RPAを活用した業務フロー

作業依頼 Blue Prism 画面で入力基幹システム

どういう操作をするかは、フローチャートに定義・設定する必要がある

Commercial in Confidence

事前定義済み SAP 自動化部品

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Commercial in Confidence

400 トランザクションコード 向け自動化部品をリリース予定

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• 1トランザクションコードに対して10前後の操作(フローチャート)×400• SAP 技術者と協力して開発した、業務の実用に耐えうる完成度の部品群• 顧客要件にあわせてカスタマイズ可能(ブラックボックスではない)• 今後、さらに多くのトランザクションコードに対応した自動化部品をリリース予定

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これから、どう変わっていくか

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事前定義済み Blue Prism

経理の方が足りないから、追加で採用しないと…

経理の方が足りないから、自社の基幹システムに対応しているデジタル・タレントを採用しよう

これまでの採用活動

RPAを活用した採用活動フローチャートに標準UI自動化が定義・設定済

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Salesforce とのパートナシップ

Blue Prism DX 上の Salesforce 連携部品

(認証やレコード操作など)

Salesforce AppExchange 上の Blue Prism

(試用版とオンライン購入)

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連携方式と事例

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• Blue Prism と Salesforce 連携のユースケースは特に Sales Cloud、Service Cloud が多い

• Blue Prism の自動化機能を使うことで、JavaScript の細かな挙動にも対応し、画面操作の自動化が可能

• Blue Prism の実行を Web API 公開すると同時に、Salesforce の Web API を Blue Prism から呼び出すことで、Web API を介した情報連携も行うことができる

ソニーネットワークコミュニケーションズ様(Service Cloud)

荏原製作所様(Sales Cloud)

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対応アプリケーションの拡充

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業務アプリケーション

ミドルウエア/連携

AI/クラウド

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まとめ

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まとめ

• RPA が変える企業の基幹システム

➡ アドオンからの脱却、より業務負荷の小さい基幹システムへ

• 事例から紐解く ”神話” の検証

➡ 3つの神話と、その真実(標準業務/システム開発したほうが良い/検討順序)

• RPA を基幹システムと同列に扱えるか

➡ 日本の RPA のイメージを覆す、堅牢で高稼働率、管理しやすい Blue Prism

• Blue Prism の取り組み -基幹システム自動化-

➡ SAP自動化を皮切りに、Salesforce など様々な業務システムの自動化を加速

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生産年齢人口の急減に直面して

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• 2010年に8千万人以上いた日本の生産年齢人口は、10年ごとに、10~15%程度、減っていきます

• 2050年の生産年齢人口の予測は、約5千万人。2020年と比較すると、30%以上、減少します

• 少子高齢化による生産年齢人口の急減は、日本における最大の課題だと考えています

• 生産年齢人口の急減に対する決定的な解決策は、いまのところ見つかっていません

• RPA は、この課題の解決に資する可能性があると信じています

• 「日本では人を切れないから、RPA に大きな効果を求める必要はない」という考え方は、妥当でしょうか?

• 通常のビジネスをしている限り、人は自然に減っていき、30年後には10人分の仕事は、7人でやることになります

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RPA 導入を成功させ、推進組織に評価を!

• RPAを一生懸命やっても評価されないから意味が無い、軽く扱われて悲しいという話は多い

• 確かに、誰でも使えるツールを使って、ボランティア活動で困っている人を助けても、人事考課で評価することは難しいかもしれない

• しかし、そういう状況を作り出しているのは、マネジメントの責任ではないか

• RPAの目標をしっかりとブレークダウンし、RPA推進担当者にも割り当てるべき

• 目標達成を、人事考課に連動させることはマネジメントにしかできない

• 上手くいけば大いに称賛して昇進や昇給の一助とし、上手くいかなくても、その要因を分析して今後に役立てれば、会社や組織が良くなっていく

Commercial in Confidence

今後のウェビナー(Webセミナー)の予定(4月)

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今後のウェビナー(Webセミナー)の予定(5月~6月)

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ご清聴、ありがとうございました

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2020年4月14日

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