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行 政 事 業 レ ビ ュ ー チ ー ム

提 言

2 016年12月14日自 由 民 主 党

行 政 改 革 推 進 本 部行 政 事 業 レ ビ ュ ー チ ー ム

自 由 民 主 党 行 政 改 革 推 進 本 部 で は 、 Plan ( 計画 の 立 案 ) -Do ( 事 業 の 実 施 ) -Check ( 事 業 の 効 果の 点 検 ) -Action ( 改 善 ) に よ る 「 PDCA サ イ クル 」 に 基 づ く 、 効 率 的 ・ 効 果 的 な 行 政 を 行 うた め 、 定 期 的 に 政 府 の 事 業 の 評 価 ・ 検 証 を 行 って い る 。 あ わ せ て 本 年 か ら は 、 統 計 デ ー タ や 社会 科 学 の 知 見 を 活 用 し た EBPM ( Evidence Based Policy Making : 根 拠 に 基 づ く 政 策 立 案 ) を 推 進 す る ため の 取 り 組 み を 開 始 し た と こ ろ で あ る 。 本 年 秋 に は 、 各 府 省 の 来 年 度 予 算 概 算 要 求 を中 心 に ヒ ア リ ン グ を 行 い 、 そ の 結 果 を 以 下 の 通り ま と め た の で 、 政 府 に お い て 、 平 成 29 年 度 予算 編 成 や 今 後 の 行 政 事 業 レ ビ ュ ー の 実 施 等 に 適切 に 反 映 す る よ う 、 申 し 入 れ る 。

1 . 予 算 編 成 の あ り 方 に 係 る 課 題

翌 年 度 の 重 点 政 策 の 予 算 要 求 ・ 要 望 の あ り 方

予 算 編 成 に お い て 、 翌 年 度 の 「 目 玉 」 と な る重 点 政 策 に つ い て は 、 特 別 枠 等 が 設 け ら れ て要 求 ・ 要 望 が 行 わ れ る 例 が 多 い が 、 と も す れ ば重 点 政 策 の 名 を 借 り て 、 当 該 政 策 と は 関 連 が 薄い 、 あ る い は 関 係 を 見 出 し 難 い 予 算 が 要 求 さ れて い る 事 業 が 見 ら れ る 。 来 年 度 予 算 編 成 に お い て は 「 一 億 総 活 躍 社 会の 実 現 に 向 け た 施 策 」 が 重 点 政 策 に 該 当 す る ため 、 行 政 事 業 レ ビ ュ ー チ ー ム に お い て 、 各 府 省の 一 億 総 活 躍 関 係 の 新 規 予 算 を 調 査 し た と こ ろ 、74 事 業 が 該 当 し た 。 う ち 34 事 業 で は 、 行 政 事 業レ ビ ュ ー シ ー ト の 「 関 連 す る 計 画 や 通 知 等 」 の

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欄 に 「 ニ ッ ポ ン 一 億 総 活 躍 プ ラ ン 」 の 記 載 が なく 、 一 億 総 活 躍 関 係 の 予 算 で あ る こ と が 確 認で き な か っ た 。 ま た 、 レ ビ ュ ー チ ー ム の ヒ ア リン グ で 他 の 予 算 で 本 来 行 う べ き と 指 摘 し た と ころ 、 一 億 総 活 躍 関 係 の 予 算 と し て の 要 求 を 取 り下 げ た 事 業 が あ っ た 。

● 特 別 枠 等 が 設 け ら れ る 政 権 の 重 点 政 策 に つ いて は 、 そ の 定 義 を 逸 脱 し た 、 本 来 の 政 策 と は関 係 の な い 予 算 が 措 置 さ れ な い よ う に 、 各 府省 の 要 求 ・ 要 望 の 段 階 や 予 算 編 成 過 程 に お いて し っ か り 精 査 を 行 う べ き 。

補 正 予 算 の 要 求 ・ 要 望 の あ り 方

補 正 予 算 に つ い て は 、 要 求 ・ 審 議 が 極 め て 限ら れ た 時 間 で 行 わ れ る た め に 、 中 身 の チ ェ ッ クが 疎 か に な り が ち で あ る 。 過 去 の 行 政 事 業 レビ ュ ー 等 で の 指 摘 等 を 踏 ま え て 編 成 す べ き 。

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実 証 実 験 に 関 す る 予 算 要 求 ・ 要 望 の あ り 方

一 億 総 活 躍 、 地 方 創 生 、 農 業 活 性 化 等 の 諸 課題 の 解 決 に は 、 従 来 の 縦 割 り 型 で は な く 、 共 有の IoT プ ラ ッ ト フ ォ ー ム が 構 築 さ れ る こ と を 原 則と し な け れ ば な ら な い 。 よ っ て 、 プ ラ ッ トフ ォ ー ム 構 築 に 関 す る 実 証 実 験 予 算 に つ い て は 、非 共 有 の プ ラ ッ ト フ ォ ー ム 構 築 に 関 す る 予 算 は認 め ら れ な い 。

2 . 全 府 省 に 共 通 な 課 題

統 計 情 報 の 利 便 性 向 上

党 行 政 改 革 推 進 本 部 で は 、 本 年 、 統 計 デ ー タや 社 会 科 学 の 知 見 を 活 用 し た EBPM ( 根 拠 に 基 づく 政 策 立 案 ) を 推 進 す る た め の 提 言 を 公 表 し た 。提 言 に 基 づ き 、 官 民 デ ー タ 活 用 推 進 法 が 成 立 し 、デ ー タ の 活 用 を 前 提 と す る 社 会 が 確 立 さ れ て いく 事 を 踏 ま え 、 統 計 情 報 の 精 度 や 利 便 性 の 向 上等 、 EBPM の た め の 環 境 整 備 が 必 要 で あ る 。

● 政 府 統 計 の 総 合 窓 口 ( e-Stat ) に 掲 載 さ れ て いる う ち 、 デ ー タ ベ ー ス 化 さ れ て い な い 統 計 につ い て 、 ニ ー ズ の 高 い 統 計 か ら 、 デ ー タ ベ ース 化 あ る い は 機 械 判 読 可 能 な フ ァ イ ル 形 式 に修 正 す べ き ( 視 覚 で の 閲 覧 性 を 優 先 し て 作 成さ れ て い る 統 計 に つ い て は 、 閲 覧 性 優 先 及 び機 械 判 読 可 能 の 双 方 の フ ァ イ ル を 掲 載 す る ) 。

● 各 府 省 が PDF で 公 開 し て い る 統 計 に つ い て は 、早 急 に 元 デ ー タ を 機 械 処 理 で き る 形 式 で 公 開す べ き 。

● e-Stat に 掲 載 さ れ て い な い 、 各 府 省 の 白 書 等 のデ ー タ に つ い て も 、 ニ ー ズ が あ る も の は 統計 デ ー タ と し て 利 活 用 で き る よ う 検 討 す べ き 。

● 議 論 の た め の 統 計 デ ー タ の 整 理 や 、 デ ー タ のと り 方 の 平 仄 合 わ せ に つ い て 検 討 す べ き 。

● 予 算 の 確 立 、 執 行 に あ た っ て は 、 デ ー タ に 基い た 判 断 を 原 則 と す べ き 。

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行 政 事 業 レ ビ ュ ー シ ー ト の 改 善

( 1 ) 適 切 な ア ウ ト カ ム ・ ア ウ ト プ ッ ト の 設 定

党 行 政 改 革 推 進 本 部 で は 、 昨 年 、 行 政 事 業 レビ ュ ー シ ー ト に 定 量 的 な 成 果 目 標 を 設 定 す べ きこ と な ど を 行 政 改 革 担 当 大 臣 に 申 し 入 れ た 。 こ れ を 受 け て 、 定 量 的 な ア ウ ト カ ム ・ ア ウ トプ ッ ト が 設 定 さ れ る よ う に な っ て は 来 た が 、本 来 は ア ウ ト プ ッ ト ( 活 動 指 標 及 び 活 動 実 績 )と す べ き も の を 、 ア ウ ト カ ム ( 成 果 目 標 及 び成 果 実 績 ) と し て い る 事 業 が 多 く 、 ア ウ ト プ ット と ほ ぼ 同 一 の ア ウ ト カ ム を 設 定 し て い る 事 業も あ る 。 こ れ で は 、 当 該 事 業 の 活 動 に よ り 、 どの よ う な 定 量 的 な 成 果 が 生 み 出 さ れ 、 ど の よ うに 国 民 の 利 益 に な る か が 説 明 さ れ て お ら ず 、 事業 の 成 果 ・ 効 果 を 図 る こ と が で き な い 。

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ま た 、 海 外 か ら の 招 聘 等 の 事 業 で は 、 参 加 者へ の ア ン ケ ー ト で の 肯 定 的 な 回 答 の 割 合 等 を目 標 と し て い る 事 業 が 多 い 。 こ れ に つ い て は 、肯 定 的 な 結 果 が 出 る こ と が 予 想 さ れ る も の で あり 、 客 観 性 が 不 十 分 で 、 事 業 の 成 果 ・ 効 果 を はか る た め の 目 標 と し て は 不 適 切 で あ る 。

● ア ウ ト プ ッ ト と す べ き も の を ア ウ ト カ ム と して い る 事 業 に つ い て 、 適 切 な ア ウ ト カ ム を 設定 す べ き 。

● ア ン ケ ー ト を 使 用 し た ア ウ ト プ ッ ト に つ い ては 、 合 理 的 な 理 由 が あ る も の 及 び 客 観 性 が 担保 さ れ た も の 以 外 は 認 め な い 。

( 2 ) 執 行 率 の 記 載 の 改 善

行 政 事 業 レ ビ ュ ー シ ー ト 上 は 、 予 算 額 か ら 繰越 し 等 を 差 し 引 い た 金 額 に 対 す る 割 合 を 「 執 行率 」 と し て 記 載 す る た め 、 当 初 予 算 の 太 宗 が 翌年 度 に 繰 越 さ れ て い る な ど し て も 、 執 行 率 と して は 100% な ど の 高 い 値 と な っ て い る レ ビ ュ ーシ ー ト が 多 い 。 こ の た め 、 予 算 の 100% が 執 行 され て い る と の 誤 解 を 招 き 、 当 初 予 算 の 何 割 が 実際 に 当 該 年 度 に 使 わ れ た か が 把 握 し づ ら い 。

● レ ビ ュ ー シ ー ト に 当 初 予 算 + 補 正 予 算 に 対 する 執 行 額 の 割 合 を 記 述 す べ き 。

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( 行 政 事 業 レ ビ ュ ー チ ー ム の 指 摘 を 受 け て 、 実

際 に 修 正 さ れ た 例 )(実際の資料を一部編集(「執行額/当初予算+補正予算」の部分))

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執行額/当初予算+補正予算

( 3 ) 国 民 運 動 ( 普 及 啓 発 事 業 ) の 成 果 ・ 効 果検 証

国 民 運 動 ( 普 及 啓 発 事 業 ) に つ い て は 、 そ の事 業 を 行 う こ と に よ り 、 ど れ だ け の 定 量 的 な成 果 ・ 効 果 が 得 ら れ る か を 検 証 す る た め の ア ウト カ ム ・ ア ウ ト プ ッ ト の 設 定 が 難 し い こ と か ら 、PDCA サ イ ク ル に 基 づ く 成 果 ・ 効 果 の 検 証 が な され て い な い 事 業 が 多 い 。 予 算 の 執 行 に つ い て も 、広 告 代 理 店 等 の 受 託 業 者 に 「 丸 投 げ 」 し て い ると の 誤 解 を 招 か ぬ よ う 対 処 す る 必 要 が あ る 。

● 国 民 運 動 ( 普 及 啓 発 事 業 ) の 成 果 ・ 効 果 を 検証 す る た め の ア ウ ト カ ム ・ ア ウ ト プ ッ ト 指 標を 設 定 し 、 PDCA モ デ ル を 構 築 す る こ と 。

● 業 務 上 達 成 す べ き 目 標 を 定 め 、 受 託 業 者 に も「 結 果 に コ ミ ッ ト 」 さ せ る こ と を 検 討 す べ き 。

( 4 ) 契 約 に 係 る 記 載 の 改 善

「 支 出 先 上 位 10 者 リ ス ト 」 の 項 目 に つ い て は契 約 に よ る 支 出 の ほ か 、 補 助 事 業 に よ る 支 出 も記 載 す る 。 し か し 、 同 項 目 に は 「 契 約 方 式 」 を記 載 す る 欄 し か な く 、 補 助 事 業 が 含 ま れ る こ とが わ か り に く く な っ て い る 。 加 え て 「 契 約 方 式 」 の 選 択 肢 が 、 現 行 で は 、① 一 般 競 争 入 札 、 ② 総 合 評 価 入 札 、 ③ 随 意 契 約( 企 画 競 争 ) 、 ④ 随 意 契 約 ( 公 募 ) 、 ⑤ 随 意 契約 ( 少 額 ) 、 ⑥ 随 意 契 約 ( そ の 他 ) に 限 定 さ れて お り 、 指 名 競 争 入 札 や 国 庫 債 務 負 担 行 為 に よる 2 年 目 以 降 の 表 現 、 補 助 事 業 な ど の 選 択 肢が な く 、 さ ら に 分 か り に く い 状 況 と な っ て いる 。

●「 契 約 方 式 」 欄 の 名 称 を 、 例 え ば 「 契 約 方 式等 」 と 改 め 、 当 該 欄 の 選 択 肢 を 増 や し 、 指 名競 争 入 札 や 補 助 事 業 、 そ の 他 な ど を 追 加 す べき 。 な お 、 「 そ の 他 」 を 選 択 し た 際 は 「 事 業概 要 欄 」 に そ の 内 容 を 記 述 す る 。

3 . 複 数 府 省 に わ た る 課 題

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研 究 費 に 係 る 制 度 の 改 革 ( 競 争 的 資 金 所 管 府

省 )

科 学 研 究 費 に 代 表 さ れ る 競 争 的 資 金 に つ い ては 、 一 昨 年 ( 2014 年 ) の 提 言 で も 、 各 府 省 で異 な る 書 式 や ル ー ル の 統 一 を 求 め 、 政 府 に お いて も 改 善 が 図 ら れ た と こ ろ で あ る 。 し か し 、 い ま な お 各 大 学 ・ 研 究 機 関 等 が 独 自の ロ ー カ ル ル ー ル を 設 け て い る こ と に よ り 、エ ク セ ル で 作 成 さ れ た 申 請 書 の フ ォ ー マ ッ ト が使 い づ ら い 、 電 子 申 請 が 出 来 ず 書 類 を 郵 送 し なけ れ ば な ら な い 、 申 請 の た び に 業 績 等 の 研 究 者情 報 を 入 力 し な け れ ば な ら な い な ど 、 非 合 理 的な 制 度 が 存 在 す る と の 指 摘 が 、 現 場 の 研 究 者 等か ら 多 数 、 寄 せ ら れ て い る 。 研 究 者 が 不 必 要 な 事 務 負 担 に 多 く の 時 間 を 費や し て い る こ と は 、 本 来 の 目 的 で あ る 研 究 活 動の 生 産 性 を 阻 害 し 、 人 件 費 に 換 算 す れ ば 無 駄 な支 出 と も な る 。 研 究 費 に 係 る 制 度 に つ い て 、 研究 者 フ ァ ー ス ト の 目 線 で の 早 急 な 改 革 が 必 要 であ る 。

● 研 究 費 に 関 し て は 、 研 究 者 目 線 で の 不 合 理 なル ー ル の 廃 止 を 徹 底 す べ き 。

● ロ ー カ ル ル ー ル を 全 廃 し 、 少 な く と も 全 て の国 立 大 学 ・ 国 立 研 究 機 関 等 で 制 度 を 統 一 す べ き 。

● リ サ ー チ マ ッ プ 等 の ポ ー タ ル サ イ ト を 活 用 し 、研 究 者 情 報 を 共 有 す べ き 。

● 旅 費 に つ い て は 、 合 理 化 す べ き 。

● 官 民 デ ー タ 活 用 推 進 基 本 法 で 定 め ら れ た 「 デジ タ ル フ ァ ー ス ト 」 の 方 針 に 従 い 電 子 申 請 を基 本 と す べ き 。

国 立 大 学 法 人 運 営 費 交 付 金 が 削 減 さ れ る 一 方競 争 的 資 金 等 を 加 え た 研 究 費 予 算 は 、 少 な く とも 横 ば い に な っ て い る に も か か わ ら ず 、 わ が 国の 基 礎 研 究 の 成 果 が 上 が っ て い な い と い う 声 が根 強 い 。 そ れ に つ い て は し っ か り と し た 検 証 が必 要 だ が 、 2020 年 度 の プ ラ イ マ リ ー バ ラ ン ス 黒字 化 と い う 目 標 に 鑑 み る と 、 今 後 、 研 究 費 の 大幅 な 増 額 は 期 し 難 い 状 況 で あ る 。

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し か し な が ら 、 文 部 科 学 省 内 で 研 究 の 成 果 を客 観 的 に 何 で 測 る か と い っ た 指 標 が 明 確 に さ れて い な い 。 ま た 、 運 営 費 交 付 金 、 科 学 研 究 費 等競 争 的 資 金 、 宇 宙 ・ 原 子 力 ・ ス パ コ ン な ど 巨 額の 予 算 が 投 入 さ れ る メ ガ プ ロ ジ ェ ク ト の 間 の 予算 配 分 や 優 先 順 位 付 け の 司 令 塔 が 不 明 確 で あ る 。

● 基 礎 研 究 に 関 す る 現 状 認 識 に つ い て 統 一 見 解を 早 急 に ま と め る べ き 。

● 研 究 の 成 果 を 客 観 的 に ど う 測 る か 、 政 府 内 での 合 意 を 図 る べ き 。

● 運 営 費 交 付 金 と 競 争 的 資 金 の こ れ か ら 将 来 へ向 け て の 配 分 の 在 り 方 に 関 し て 検 討 す べ き 。

東 京 オ リ ン ピ ッ ク ・ パ ラ リ ン ピ ッ ク の 施 設 整

備 ( 総 務 省 ほ か )

東 京 オ リ ン ピ ッ ク ・ パ ラ リ ン ピ ッ ク の 施 設 整備 費 用 に 関 し て 、 国 は 新 国 立 競 技 場 の 整 備 費 の2 分 の 1 を 負 担 す る の み で あ り 、 恒 久 的 な 施 設 整備 は 東 京 都 、 仮 設 的 な 施 設 整 備 は 組 織 委 員 会 が行 う 。 も し 東 京 都 以 外 で 競 技 が 開 催 さ れ る こ と に なり 、 恒 久 的 な 施 設 整 備 に 財 政 支 援 が 必 要 な 場 合は 東 京 都 が 行 う 。

● 総 務 省 か ら 東 京 都 、 組 織 委 員 会 、 当 該 自 治 体に 対 し て 、 東 京 都 が 他 自 治 体 に 対 し て 財 政 支援 を 行 う こ と に つ い て 、 地 方 財 政 法 等 上 の 問題 が な い こ と を 確 認 す べ き 。

東 京 オ リ ン ピ ッ ク ・ パ ラ リ ン ピ ッ ク の サ イ

バ ー セ キ ュ リ テ ィ 対 策 、 テ ロ 対 策 及 び 交 通 対

策 ( 内 閣 官 房 ・ 警 察 庁 ほ か )

東 京 オ リ ン ピ ッ ク ・ パ ラ リ ン ピ ッ ク に 必 要 な予 算 の 中 で 、 サ イ バ ー セ キ ュ リ テ ィ 対 策 、 テ ロ

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対 策 及 び 交 通 対 策 は 着 実 に 対 応 し な く て は な らな い が 、 一 方 で 費 用 が 極 め て 大 き く な る 可 能 性も あ り 、 具 体 的 な 議 論 の た た き 台 に な る よ う な試 算 が い ま だ 行 わ れ て い な い 。

● 警 察 庁 は 、 至 急 、 テ ロ 対 策 ・ 交 通 対 策 に 要 する 費 用 の 骨 子 を 策 定 し 、 各 省 、 東 京 都 、 組 織委 員 会 等 と の 協 議 を 開 始 す べ き 。

● 内 閣 サ イ バ ー セ キ ュ リ テ ィ セ ン タ ー は 、 各 省 、東 京 都 、 組 織 委 員 会 等 と の 協 議 を 開 始 し 、 サイ バ ー セ キ ュ リ テ ィ 対 策 に 要 す る 費 用 の 骨 子を 策 定 す べ き 。

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空 家 対 策 の 推 進 に 関 す る 自 治 体 の 関 与 ( 国 土

交 通 省 ・ 総 務 省 )

都 市 部 を 中 心 に 空 家 が 増 え て い る が 、 な か には 貸 家 、 売 却 な ど の 対 象 に な り う る も の が あ る 。し か し 、 持 ち 主 が わ か ら ず 交 渉 に 至 ら な い 空 家が 多 い の が 現 実 で あ る 。 他 方 、 自 治 体 は 固 定資 産 税 の 支 払 い を 通 じ て 持 ち 主 を 把 握 す る こ とが で き る 。 そ の た め 、 自 治 体 か ら 空 家 の 持 ち 主に 交 渉 の 可 能 性 を 打 診 し 、 持 ち 主 に そ の 意 思 があ れ ば 地 域 の 不 動 産 関 係 団 体 に そ の 旨 を 伝 え 、交 渉 に つ な げ る こ と が で き る 。

● 各 自 治 体 及 び 不 動 産 関 係 団 体 に 、 自 治 体 を 経由 し て 間 接 的 に 持 ち 主 の 意 図 を 確 認 す る こ とが で き る ス キ ー ム が あ る こ と を 伝 え 、 空 家 の活 用 を 促 す べ き 。

エ ネ ル ギ ー 政 策 ( 文 部 科 学 省 ・ 経 済 産 業 省 )

高 速 炉 基 盤 整 備 対 応 ( 文 部 科 学 省 新 29-0030 ) (省名の後の数字は、行政事業レビューシートにおける 事業番号。以下同)

・ 「 も ん じ ゅ 」 の 新 規 制 基 準 対 応 に 向 け た 費 用と し て 、 50 億 円 を 計 上 し て い る 。 そ の 費 用 内訳 は 、 竜 巻 、 森 林 火 災 、 火 山 な ど 新 し い 自 然現 象 へ の 対 応 や 意 図 的 な 航 空 機 衝 突 へ の 対 応な ど 稼 働 を 前 提 と し て い る よ う で あ る 。 し かし 、 「 も ん じ ゅ 」 に つ い て は 、 原 子 力 関 係 閣僚 会 議 で 、 本 年 中 に 「 廃 炉 を 含 め 抜 本 的 な 見直 し を 行 う こ と 」 と さ れ て お り 、 廃 止 措 置 にお け る 規 制 が 稼 働 を 前 提 と す る 場 合 と 異 な る以 上 、 本 事 業 は 、 廃 止 と す る べ き 。

国 立 研 究 開 発 法 人 日 本 原 子 力 研 究 開 発 機 構 運 営費 交 付 金 に 必 要 な 経 費 ( 文 部 科 学 省 0255 )

・ 商 用 炉 の 場 合 に は 、 新 規 制 基 準 対 応 の た め の費 用 を 試 算 し た う え で 経 済 合 理 性 に 見 合 わ ない 場 合 に は 新 規 制 基 準 の 対 応 を 断 念 す る こ とが あ る 。 し か し 、 JAEA の 場 合 、 交 付 金 で 予 算を 付 け る こ と が で き る た め 、 新 規 制 基 準 対 応

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を 断 念 し て 廃 炉 に す る と い う 判 断 が 働 か な い新 規 制 基 準 対 応 に 見 合 う 効 果 が 得 ら れ る の か費 用 対 効 果 を 検 証 す べ き で あ る 。

・ 開 栄 丸 の 維 持 管 理 費 に つ い て は 、 船 舶 検 査 証返 納 を 前 提 と し て 計 上 す べ き 。 係 船 届 を 出 すこ と を 前 提 と し た 費 用 は 支 出 す べ き で な い 。

・ 開 栄 丸 の 固 定 費 の う ち 、 運 行 管 理 会 社 人 件 費1,000万 円 及 び 原 燃 輸 送 人 件 費 等 2,000万 円 は 、 津波 ・ 攻 撃 等 の 緊 急 時 対 応 の 人 件 費 で あ る が 、緊 急 時 の み に 業 務 が 発 生 す る こ と を 踏 ま え ると 、 人 件 費 と し て 高 額 で は な い か 。

・ 開 栄 丸 の 使 用 の 終 了 に 伴 う 費 用 負 担 に つ い て現 在 交 渉 中 と の こ と で あ る が 、 終 了 に 伴 う 費用 も 出 来 る 限 り 低 廉 に 抑 え る べ き で あ る 。

高 速 炉 の 研 究 開 発 ( 文 部 科 学 省 0255-F ) 高 速 炉 の 国 際 協 力 等 に 関 す る 技 術 開 発 委 託 費( 経 済 産 業 省 0411 )

・ 常 陽 は 、 新 規 制 基 準 対 応 の た め に 、 平 成 29 年度 15 億 円 、 30 年 度 11 億 円 、 31 年 度 10 億 円 と 多額 の 予 算 が 計 上 予 定 で あ る 。 そ の 一 方 で 、 常陽 に つ い て は 、 平 成 28 年 度 末 に 設 置 変 更 許 可申 請 を 提 出 し て 新 規 制 基 準 へ の 対 応 を 進 め るこ と を 目 指 す と の 回 答 で あ っ た 。 常 陽 は 実 験炉 で あ る た め 、 原 子 力 規 制 庁 の 審 査 期 間 の 見通 し も 難 し く 、 JAEA が 想 定 し て い る よ う な 審 査期 間 の う ち に 設 置 変 更 許 可 が 下 り る の か は 不透 明 な 状 況 で あ る 。 平 成 31 年 度 ま で の 予 算 につ い て は 、 原 子 力 規 制 庁 の 審 査 の 進 捗 状 況 をみ な が ら 、 単 年 度 ご と に 予 算 の 配 分 を 加 減 すべ き で あ る 。

・ RETFは 、 全 く 使 用 さ れ て い な い に も か か わ らず 、 維 持 管 理 費 に 2,800万 円 、 租 税 公 課 ( 固 定 資産 税 、 都 市 計 画 税 ) に 6,400万 円 が 費 や さ れ て いる 。 RETFは 家 屋 と し て の 用 に 供 す る こ と が で きる 状 態 で あ る た め に 固 定 資 産 税 の 課 税 対 象 とな っ た と し て も 、 自 治 体 が 固 定 資 産 税 の 減 免措 置 を 講 じ る こ と は 可 能 で あ る か ら 、 費 用 負担 の 金 額 を 軽 減 す る 努 力 を す べ き 。

・ 文 部 科 学 省 と 経 済 産 業 省 そ れ ぞ れ が 「 常 陽 」で 実 施 す る 研 究 項 目 及 び 研 究 期 間 等 に つ い て示 さ れ る こ と は な か っ た 。 経 済 産 業 省 及 び 文

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部 科 学 省 は 、 「 常 陽 」 を 活 用 し た 研 究 項 目 をそ れ ぞ れ 計 画 し て い る が 、 ど の 研 究 に ど の 程度 の 期 間 が か か る か を 明 確 化 し た 研 究 計 画 を精 査 し た う え で 、 公 表 す べ き で あ る 。 ま た 、研 究 に 関 連 し た 予 算 も 、 原 子 力 規 制 庁 の 審 査の 進 捗 状 況 を ふ ま え な が ら 、 予 算 の 配 分 を 加減 す べ き で あ る 。

・ ASTRID 協 力 に 関 し 、 運 転 開 始 後 の 常 陽 で ど のよ う な 照 射 試 験 を 行 う こ と が 適 切 か を 検 討 ・検 証 す る 設 計 作 業 や 関 連 研 究 に 関 す る 予 算 が平 成 27 年 度 以 降 、 毎 年 、 措 置 さ れ て い る 。 しか し 、 文 部 科 学 省 か ら の ヒ ア リ ン グ で は 、 これ か ら 設 置 変 更 許 可 を 申 請 す る と い う こ と であ る た め 、 ASTRID 協 力 の 終 了 年 度 で あ る 平 成 31年 度 ま で に 常 陽 が 運 転 開 始 す る 見 通 し も 立 って い な い 。 そ う で あ る 以 上 、 常 陽 の 運 転 開 始を 見 込 ん だ ASTRID 協 力 に 関 す る 予 算 を 減 額 す べき で あ る 。

・ ASTRID 協 力 は 、 平 成 31 年 ま で 日 仏 間 で 協 力す る こ と が 合 意 済 み で あ る 一 方 、 フ ラ ン ス は平 成 31 年 末 に ASTRID 建 設 に 向 け た 判 断 を 行う と し 、 ASTRID 自 体 が 建 設 さ れ な い 可 能 性 も残 さ れ て い る 。 ま た 、 ASTRID 協 力 は 、 プ ロ ジ ェク ト が 基 本 設 計 の 段 階 に あ り 、 プ ロ ジ ェ ク ト全 体 に 要 す る 費 用 の 総 額 は 現 時 点 で 未 定 で あり 、 日 本 側 と し て ど の 程 度 の 金 額 を 支 弁 す るの か 現 時 点 で は 未 定 で あ る と の こ と で あ る 。し か し 、 先 行 き が 見 通 せ な い プ ロ ジ ェ ク ト に無 尽 蔵 に 費 用 を 費 や す べ き で は な い か ら 、ASTRID 協 力 で わ が 国 が 獲 得 で き る 知 見 や 成 果を 踏 ま え 、 費 用 対 効 果 を 検 証 し 、 プ ロ ジ ェ クト 全 体 に か か る 総 額 を 示 す べ き で あ る 。

経 済 協 力 開 発 機 構 原 子 力 機 関 拠 出 金 ( 経 済 産 業省 0427 )

経 済 協 力 開 発 機 構 原 子 力 機 関 拠 出 金 ( 文 部 科 学省 0270 )

原 子 力 平 和 利 用 調 査 等 事 業 拠 出 金 ( 文 部 科 学 省 0273 ) (両省に加えて、外務省・原子力規制委員会)

・ OECD/NEA に 対 す る 日 本 の 義 務 的 拠 出 金 は 国 別分 担 金 額 全 体 の 13.8 % を 占 め る に 対 し 、 日 本 の特 別 拠 出 金 ( 任 意 に 拠 出 す る も の ) は 30.5 % で

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義 務 的 拠 出 金 額 の 倍 以 上 の 割 合 と な っ て い る特 別 拠 出 金 額 は 、 経 済 産 業 省 、 文 部 科 学 省 、原 子 力 規 制 庁 そ れ ぞ れ が 拠 出 し て い る が 、 関係 省 庁 に よ る 会 議 で 、 ま ず 特 別 拠 出 金 額 の 総額 を 決 め 、 総 額 の 範 囲 内 で 拠 出 す る よ う 整 理す べ き で あ る 。

・ OECD/NEA に 関 す る 関 係 省 庁 に よ る 会 議 は 、 今後 も 定 期 的 に 開 催 す べ き で あ る 。

・ 外 務 省 が 行 な う 「 国 際 機 関 等 に 対 す る 拠 出 の評 価 」 は 、 OECD/NEAの 拠 出 金 に つ い て も 外 務 省が 中 心 と な っ て 早 急 に 評 価 を 実 施 す べ き で ある 。

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核 燃 料 サ イ ク ル に 係 る 再 処 理 、 燃 料 製 造 及 び 放射 性 廃 棄 物 の 処 理 処 分 に 関 す る 研 究 開 発 等( 文 部 科 学 省 0255-G )

・ 電 力 会 社 由 来 の 高 レ ベ ル 放 射 性 廃 液 に つ い ては 、 電 力 会 社 か ら 貯 蔵 ・ 管 理 費 用 を 徴 収 す べき で あ る 。

・ 低 レ ベ ル 放 射 性 廃 棄 物 に つ い て は 、 研 究 開 発や 施 設 の 維 持 管 理 に 伴 う 廃 棄 物 も 含 ま れ る ため 、 電 力 由 来 と JAEA 由 来 と を 区 分 せ ず 、 貯蔵 ・ 管 理 費 用 の 半 額 に 相 当 す る 額 を 電 力 会 社が 負 担 し て い る が 、 高 レ ベ ル 放 射 性 廃 液 も ガラ ス 固 化 体 も 約 9 割 が 電 力 会 社 の 由 来 で あ るこ と に 鑑 み る と 、 電 力 会 社 の 負 担 が 保 管 費 用の 半 額 で は 著 し く 低 額 に 過 ぎ る 。 高 レ ベ ル 放射 性 廃 液 や ガ ラ ス 固 化 体 の 9 割 が 電 力 会 社 の 由来 で あ る こ と を ふ ま え た 相 応 の 金 額 を 徴 収 すべ き で あ る 。

・ JAEA が 電 力 会 社 か ら 徴 収 し た 貯 蔵 ・ 管 理 費 用に つ い て は 、 運 営 費 交 付 金 の 削 減 に 充 て る べき で あ る 。

国 立 研 究 開 発 法 人 日 本 原 子 力 研 究 開 発 機 構 施 設 整 備 費 ( 文 部 科 学 省 0274 )

・ 平 成 29 年 度 概 算 要 求 額 に は 、 固 体 廃 棄 物 減 容処 理 施 設 ( OWTF ) と 同 様 の 施 設 ( TWTF ) を 建設 す る た め の 設 計 費 が 含 ま れ て い る 。 し か し 、OWTF に 他 の 自 治 体 で 発 生 し た 放 射 性 廃 棄 物 を持 ち 込 ま な い こ と を 明 記 し た 文 書 の 存 在 は 確認 で き な い 。 そ う で あ る 以 上 、 OWTF と は 別に 東 海 固 体 廃 棄 物 廃 棄 体 化 施 設 ( TWTF ) の建 設 を 前 提 と す る 必 要 は な い 。 JAEA が 持 つ 全国 の 施 設 ご と に 廃 棄 物 処 理 施 設 を 建 設 す る ので な く 、 施 設 の 集 約 を す べ き で あ る 。 そ の よう な 検 討 を す る こ と な く 、 TWTF 建 設 の た めの 設 計 費 を 計 上 す る こ と は 時 期 尚 早 で あ り 、ま ず は 全 体 を 検 証 す べ き で あ る 。

放 射 性 廃 棄 物 の 減 容 化 に 向 け た ガ ラ ス 固 化 技 術の 基 盤 研 究 委 託 費 ( 経 済 産 業 省 0414 )

・ 本 事 業 に よ り 減 容 さ れ る 量 に 関 す る 正 確 なデ ー タ が 存 在 せ ず 、 電 力 会 社 か ら 出 る 放 射 性廃 棄 物 に 活 用 す る こ と が 想 定 さ れ て い る に も

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か か わ ら ず 、 電 力 会 社 に よ る 採 用 も 未 定 で ある 。 ま た 、 米 仏 韓 等 で は す で に 低 レ ベ ル 放 射性 廃 棄 物 の ガ ラ ス 固 化 技 術 は 確 立 し て い る にも か か わ ら ず 、 こ う し た 海 外 の 技 術 転 用 の 検討 が 行 わ れ て い な い 。 本 事 業 に つ い て は 、 海外 の 技 術 転 用 の 可 能 性 等 技 術 開 発 の 必 要 性 、電 力 会 社 に よ る 当 該 技 術 採 用 の 可 能 性 等 を まず 精 査 す る べ き で あ る 。

低 レ ベ ル 放 射 性 廃 棄 物 の 処 分 に 関 す る 技 術 開 発委 託 費 ( 経 済 産 業 省 0401 )

・ 金 属 廃 棄 物 利 用 事 業 は 、 廃 炉 で 出 た 放 射 性 廃棄 物 の 処 分 が 必 要 な 電 力 会 社 等 が 活 用 す る こと が 想 定 さ れ て い る 。 ま ず は 、 電 力 会 社 等 が本 事 業 で 開 発 さ れ る 廃 棄 物 容 器 を 利 用 す る こと の 確 証 を 得 て か ら 事 業 を 実 施 す べ き で は ない か 。

高 レ ベ ル 放 射 性 廃 棄 物 等 の 地 層 処 分 に 関 す る 技術 開 発 委 託 費 ( 経 済 産 業 省 0402 )

・ 地 層 処 分 に 係 る 研 究 開 発 に つ い て は 、 地 層 処分 基 盤 研 究 開 発 調 整 会 議 で 研 究 開 発 の 分 担 等を 検 討 し て い る が 、 メ ン バ ー の 中 に 文 部 科 学省 が 入 っ て い な い 。 地 層 処 分 基 盤 研 究 開 発 調整 会 議 の メ ン バ ー シ ッ プ の 見 直 し も 含 め 、 文部 科 学 省 と 経 済 産 業 省 で 研 究 開 発 が 重 複 す るこ と の な い よ う に す べ き で あ る 。

原 子 力 シ ス テ ム 研 究 開 発 委 託 費 ( 文 部 科 学 省 0272 )

・ 研 究 開 発 に つ い て 、 1 課 題 あ た り 年 間 1 億 円 とし て い る が 、 1 億 200万 円 や 1 億 1,500万 円 に な っ てい る 事 業 が 存 在 す る 。 事 業 の 実 施 に あ た っ て審 査 委 員 会 に お い て 審 査 後 、 PD ・ PO 会 議の 審 議 を 踏 ま え 採 択 を 決 定 す る と の こ と だ が研 究 課 題 に 対 す る 予 算 の 分 配 に つ い て も 審 査の 透 明 性 ・ 客 観 性 を 高 め る べ き で は な い か 。

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交 付 金 全 般 ( 文 部 科 学 省 ・ 経 済 産 業 省 )

・ 交 付 規 則 ・ 交 付 要 綱 が 同 一 の も の 、 政 策 目 的が 重 な っ て い る も の な ど が 多 数 あ る た め 、 運転 開 始 前 ・ 運 転 中 ・ 運 転 終 了 後 な ど と 原 発 の稼 働 の フ ェ ー ズ に あ わ せ て 文 部 科 学 省 ・ 経 済産 業 省 そ れ ぞ れ 交 付 金 の 整 理 ・ 統 合 を 検 討 すべ き で あ る 。

・ 現 在 、 文 部 科 学 省 や 経 済 産 業 省 の HP に 掲 載 され て い る 事 業 評 価 個 票 の 「 成 果 及 び 評 価 に 係る 第 三 者 機 関 の 活 用 の 有 無 」 は 「 無 」 と な って い る が 、 透 明 性 確 保 の 観 点 か ら 、 第 三 者 によ る 評 価 の 活 用 を 検 討 す る べ き で あ る 。

核 燃 料 サ イ ク ル 交 付 金 ( 経 済 産 業 省 0425 )

核 燃 料 サ イ ク ル 関 係 推 進 調 整 等 交 付 金 ( 文 部 科学 省 0269 )

核 燃 料 サ イ ク ル 関 係 推 進 調 整 等 委 託 費 ( 文 部 科学 省 0261 )

・ 核 燃 料 サ イ ク ル 交 付 金 ( 経 済 産 業 省 0425 ) では 、 執 行 率 が 64 % 、 76 % と な っ て い る と こ ろが あ り 、 利 用 者 に 必 要 な 交 付 金 内 容 と な っ てい な い の で は な い か 。 ま た 、 平 成 29 年 度 要 求は 、 青 森 の 使 用 済 燃 料 貯 蔵 施 設 の 運 転 開 始 を見 込 ん で 平 成 28 年 度 よ り 30 億 円 の 増 額 と な って い る 。 し か し 、 青 森 の 使 用 済 燃 料 貯 蔵 施 設の 運 転 開 始 が 平 成 30 年 後 半 へ と 延 期 さ れ た 以上 、 平 成 29 年 度 要 求 額 の う ち 青 森 の 使 用 済 燃料 貯 蔵 施 設 の 稼 働 を 前 提 と し た 25 億 円 を 減 額す べ き で あ る 。

・ 核 燃 料 サ イ ク ル 関 係 推 進 調 整 等 交 付 金 ( 文 部科 学 省 0269 ) の う ち 、 大 型 再 処 理 施 設 等 放 射 能影 響 調 査 交 付 金 に つ い て は 、 六 ヶ 所 村 の 再 処理 工 場 は 操 業 を 22 回 延 期 し 続 け 、 16 日 、 日 本原 燃 は 、 16 年 3 月 と し て い た 再 処 理 工 場 の 完 成を 18 年 度 上 期 に 延 期 す る と 発 表 し 、 稼 働 す る目 途 が 立 っ て い な い 。 し た が っ て 、 六 ヶ 所 村沖 合 の 海 洋 調 査 等 現 時 点 で 行 う 必 要 の な い もの も 混 在 し て い る 。 そ も そ も 六 ヶ 所 村 の 再 処理 工 場 は 、 商 用 原 子 炉 の 使 用 済 み 燃 料 の 再 処理 の た め に 使 用 さ れ る 施 設 で あ る 。 受 益 者 負担 の 原 則 か ら 、 電 力 会 社 に も 調 査 費 用 を 負 担さ せ る べ き 。

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・ 核 燃 料 サ イ ク ル 関 係 推 進 調 整 等 委 託 費 ( 文 部科 学 省 0261 ) は 、 平 成 27 年 度 の 執 行 率 も 36 % 、執 行 額 も 2,700万 円 と 著 し く 低 い 。 予 算 額 の 見 直し が 必 要 で あ る 。

広 報 ・ 調 査 等 交 付 金 ( 文 部 科 学 省 0266 )

広 報 ・ 調 査 等 交 付 金 ( 経 済 産 業 省 0421 )

原 子 力 に 関 す る 国 民 理 解 促 進 の た め の 広 聴 ・ 広報 事 業 費 ( 経 済 産 業 省 0430 )

・ 文 部 科 学 省 に も 経 済 産 業 省 に も 広 報 ・ 調 査 等交 付 金 と い う 同 一 事 業 名 の 事 業 が 存 在 す る 。両 者 の 事 業 を 統 合 す べ き 。

・ 経 済 産 業 省 及 び 文 部 科 学 省 の 広 報 ・ 調 査 等 交付 金 ( 経 済 産 業 省 0421 、 文 部 科 学 省 0266 ) は 、「 発 電 用 施 設 の 設 置 及 び 運 転 の 円 滑 化 」 と いう 目 的 に 照 ら し て 、 交 付 の 対 象 と な る 施 設 が広 汎 す ぎ る の で 、 絞 る べ き で あ る 。

・ 福 島 第 一 原 発 1 ~ 6 号 機 に つ い て は 、 「 客 観 的情 報 の 提 供 が 重 要 で あ る こ と か ら 、 当 分 の 間県 に も 交 付 金 を 交 付 す る 」 こ と と さ れ て い るが 、 東 電 と の 役 割 分 担 の 明 確 化 、 ど の 程 度 の期 間 、 交 付 金 を 交 付 し 続 け る の か を 明 確 に する べ き 。

・ 文 部 科 学 省 の 広 報 ・ 調 査 等 交 付 金 ( 文 部 科 学省 0266 ) は 、 平 成 29 年 度 に 茨 城 県 か ら 広 報 研 修施 設 の 改 修 要 望 が あ っ た た め に 平 成 28 年 度よ り 増 額 と な っ て い る が 、 自 治 体 か ら の 要 望に 対 し て は 必 要 性 等 を 検 証 す る べ き で あ る 。

・ 広 報 研 修 施 設 の た め の 交 付 金 の 交 付 に つ いて は 、 イ ン タ ー ネ ッ ト が 発 達 し た 時 代 に 施 設の 展 示 と い う 広 報 の 手 法 そ の も の を 見 直 す べき で は な い か 。 施 設 自 体 も 、 老 朽 化 し た も のは 廃 止 す る な ど 、 広 報 に つ い て の 全 体 的 な 計画 を 作 る べ き 。

・ 原 子 力 に 関 す る 国 民 理 解 促 進 の た め の 広 聴 ・広 報 事 業 費 ( 経 済 産 業 省 0430 ) は 、 青 森 の 核 燃サ イ ク ル 施 設 に 対 す る 広 報 活 動 も 含 ま れ て いる 。 も ん じ ゅ の 広 報 事 業 と し て 文 部 科 学 省 に核 燃 料 サ イ ク ル 関 係 推 進 調 整 等 委 託 費 ( 文 部科 学 省 0264 ) が 存 在 し て お り 、 核 燃 料 サ イ ク ル施 設 の 立 地 地 域 に お け る 理 解 促 進 が 含 ま れ て

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い る 以 上 、 事 業 の 整 理 が 必 要 で あ る 。 ま た 、本 事 業 の 支 出 の 使 途 が ほ と ん ど 人 件 費 で あ り執 行 率 が 59 % 、 79 % と 低 い 点 も 問 題 で あ る 。

電 源 立 地 地 域 対 策 交 付 金 ( 経 済 産 業 省 0420 )

交 付 金 事 務 等 交 付 金 ( 経 済 産 業 省 0422 )

電 源 立 地 地 域 対 策 交 付 金 、 交 付 金 事 務 等 交 付 金( 文 部 科 学 省 0265 )

原 子 力 発 電 施 設 等 周 辺 地 域 企 業 立 地 支 援 事 業 費補 助 金 ( 経 済 産 業 省 0417 )

・ 文 部 科 学 省 及 び 経 済 産 業 省 の 電 源 立 地 地 域 対策 交 付 金 は 、 同 一 事 業 名 で 、 な お か つ 交 付 規則 も 文 部 科 学 省 と 経 済 産 業 省 で 同 一 で あ る 。文 部 科 学 省 分 と 経 済 産 業 省 分 と し て お 金 が 同一 の 自 治 体 に 入 る 場 合 、 経 済 産 業 省 分 と 文 部科 学 省 分 が 別 な 交 付 金 で あ る こ と が 、 地 域 住民 に ど う 理 解 さ れ て い る の か 疑 問 で あ る 。 両者 の 事 業 の 統 合 を 検 討 す べ き で あ る 。

・ 電 源 立 地 地 域 対 策 交 付 金 ( 経 済 産 業 省 0420 )の 事 業 の 1 つ で あ る 地 域 活 性 化 事 業 で は 、 地 域経 済 の 振 興 が 事 業 目 的 と な っ て い る 以 上 、 地域 経 済 の 向 上 な ど を 客 観 的 な 数 値 で 示 し 、 効果 を 検 証 す る べ き で あ る 。 ま た 、 電 源 立 地 地域 対 策 交 付 金 ( 経 済 産 業 省 0420 ) と 広 報 ・ 調査 等 交 付 金 ( 経 済 産 業 省 0421 ) で は 、 交 付 対象 施 設 に は 福 島 第 一 原 発 以 外 同 一 の 施 設 とな っ て い る 。 ど ち ら も 住 民 理 解 の 向 上 が 目 的に な っ て い る な ら 、 統 合 を 検 討 す べ き で あ る

・ 交 付 金 事 務 等 交 付 金 も 、 文 部 科 学 省 と 経 済 産業 省 で 名 称 が 同 一 、 規 則 も 同 一 で あ る 。 自 治体 の 負 担 軽 減 の た め に も 、 経 済 産 業 省 及 び 文部 科 学 省 の 交 付 金 等 事 務 等 交 付 金 を 統 合 す べき で あ る 。

・ 原 子 力 発 電 施 設 等 周 辺 地 域 企 業 立 地 支 援 事 業費 補 助 金 ( 経 済 産 業 省 0417 ) は 、 電 源 立 地 地 域対 策 交 付 金 ( 経 済 産 業 省 0420 ) と 比 較 し て 、「 発 電 用 施 設 等 の 設 置 及 び 運 転 の 円 滑 化 を 図る 」 と い う 目 的 は 同 一 で 、 交 付 対 象 施 設 も 深地 層 研 究 施 設 が 含 ま れ て い る か 否 か し か 違 いが な い 。 広 報 ・ 調 査 等 交 付 金 ( 経 済 産 業 省0421 ) と あ わ せ て 整 理 ・ 統 合 を 検 討 す べ き で あ

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る 。

原 子 力 発 電 施 設 等 立 地 地 域 特 別 交 付 金 ( 経 済 産業 省 0423 )

原 子 力 発 電 施 設 立 地 地 域 共 生 交 付 金 ( 経 済 産 業省 0424 )

原 子 力 発 電 施 設 立 地 地 域 基 盤 整 備 支 援 事 業 ( 経済 産 業 省 0429 )

エ ネ ル ギ ー 構 造 転 換 理 解 促 進 事 業 費 補 助 金 ( 経済 産 業 省 新 28-0042 )

・ 原 子 力 発 電 施 設 立 地 地 域 共 生 交 付 金 ( 経 済 産業 省 0424 ) は 、 原 子 力 発 電 施 設 等 立 地 地 域 特 別交 付 金 ( 経 済 産 業 省 0423 ) と 事 業 概 要 も 事 業内 容 も 同 じ で 、 対 象 と な る 原 子 力 発 電 施 設 も福 井 県 や 愛 媛 県 は 同 一 で あ る た め 、 統 合 を 検討 す る べ き で は な い か 。

・ 原 子 力 発 電 施 設 立 地 地 域 基 盤 整 備 支 援 事 業( 経 済 産 業 省 0429 ) は 、 平 成 26 年 度 は 8 億 円 で執 行 率 56 % 、 平 成 27 年 度 は 23 億 円 で 執 行 率41 % と 低 い に も か か わ ら ず 、 平 成 28 年 度 は 55億 円 、 29 年 度 要 求 は 63 億 円 と 増 額 し て い る 。原 子 力 発 電 施 設 立 地 地 域 基 盤 整 備 支 援 事 業 のう ち 委 託 事 業 に つ い て は 、 委 託 事 業 の 上 限 金額 が 設 け ら れ て い な い の で 、 設 け る べ き で はな い か 。

・ エ ネ ル ギ ー 構 造 転 換 理 解 促 進 事 業 費 補 助 金( 経 済 産 業 省 28-0042 ) は 、 エ ネ ル ギ ー 構 造 転 換に 係 る 理 解 促 進 を 図 る と の こ と だ が 、 平 成 28年 度 は 45 億 円 の 予 算 を 計 上 し て 、 3 億 8,000万 円分 し か 応 募 が な か っ た 。 事 業 内 容 自 体 を 見 直す べ き で あ る 。

電 源 地 域 産 業 育 成 支 援 補 助 金 ( 文 部 科 学 省 0262 ) 電 源 地 域 振 興 促 進 事 業 費 補 助 金 ( 文 部 科 学 省 0263 )

・ 電 源 地 域 産 業 育 成 支 援 補 助 金 ( 文 部 科 学 省0262 ) と 電 源 地 域 振 興 促 進 事 業 費 補 助 金 ( 文部 科 学 省 0263 ) と 広 報 ・ 調 査 等 交 付 金 ( 文 部科 学 省 0266 ) と 電 源 立 地 地 域 対 策 交 付 金 ( 文部 科 学 省 0265 ) は 交 付 対 象 施 設 が 同 一 で あ り 、

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整 理 統 合 を 検 討 す べ き で あ る 。

・ 電 源 地 域 産 業 育 成 支 援 補 助 金 ( 文 部 科 学 省0262 ) の 資 格 が あ る 自 治 体 は 、 福 井 県 、 茨 城 県 、岡 山 県 の 3 県 だ が 、 岡 山 県 は 交 付 を 要 望 し てい な い 。 自 治 体 に と っ て 使 い や す い 交 付 金 とな っ て い な い の で は な い か 。

原 子 力 発 電 施 設 等 研 修 事 業 費 補 助 金 ( 文 部 科 学省 0264 )

原 子 力 ・ エ ネ ル ギ ー 教 育 支 援 事 業 交 付 金 ( 文 部科 学 省 0268 )

・ 原 子 力 発 電 施 設 等 研 修 事 業 費 補 助 金 ( 文 部 科学 省 0264 ) は 、 平 成 25 年 度 か ら 平 成 26 年度 ま で の 予 算 執 行 率 が 82 ~ 90 % 、 執 行 額 も 71百 万 ~ 86 百 万 円 に と ど ま っ て お り 、 平 成 29 年度 要 求 の 105 百 万 円 は 過 大 で あ る 。 ま た 、 委託 先 で あ る 公 益 財 団 法 人 若 狭 湾 エ ネ ル ギ ー 研究 セ ン タ ー や 株 式 会 社 青 森 原 燃 テ ク ノ ロ ジ ーセ ン タ ー が 実 施 し て い る 一 般 人 や 子 供 を 対 象と し た 研 修 は 有 料 で あ る の に 対 し て 、 原 子 力関 連 研 修 は 受 講 費 無 料 と な っ て お り 、 見 直 しす べ き で あ る 。

・ 原 子 力 ・ エ ネ ル ギ ー 教 育 支 援 事 業 交 付 金 ( 文部 科 学 省 0268 ) の 使 途 を 見 る と 、 随 意 契 約( 見 積 も り 合 わ せ ) が 多 い 。 成 果 目 標 が 実 験器 具 の 整 備 、 研 修 事 業 、 施 設 見 学 事 業 等 、 事業 の 実 施 そ の も の と な っ て お り 、 事 業 目 的 の達 成 を 適 切 に は か っ て い る と は 言 え な い 。 交付 対 象 地 域 に つ い て は 全 国 と な っ て い る が 、実 質 的 に は 立 地 自 治 体 に 偏 重 し た 交 付 に な って お り 、 そ の 他 の 自 治 体 に お い て 事 業 の 目 的を 達 成 出 来 る の か 疑 問 。 こ の 際 、 予 算 の 減 額対 象 地 域 を 限 定 す る 等 の 大 幅 な 見 直 し を す るべ き 。

風 力 発 電 の た め の 送 電 網 整 備 の 実 証 事 業 費 補 助金 ( 経 済 産 業 省 0335 )

・ こ れ ま で 執 行 率 の 低 迷 (26 年 度 1 % 、 27 年 度1 % ) が 続 い て お り 、 予 算 要 求 も 26 年 度 の 250億か ら 29 年 度 要 求 の 40 億 ま で 年 々 引 き 下 げ ら れて い る 。 環 境 ア セ ス メ ン ト に 約 3 年 間 を 要 す るこ と が 大 き な 要 因 と な っ て い る よ う で あ る が 、

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予 算 要 求 に 見 合 う よ う 執 行 率 の 向 上 を さ せ るよ う な 仕 組 み を 構 築 す る 必 要 が あ る 。

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4 . 個 別 府 省 に 関 す る 課 題

内 閣 府

○ 稼 げ る ま ち づ く り の 実 現 に 必 要 な 経 費 ( 新

29-0001 )

次 世 代 ま ち づ く り ツ ー ル に つ い て は 、 民 間 に同 様 の 商 品 が あ る に も 関 わ ら ず 、 あ え て 国 が自 治 体 の た め の 共 通 プ ラ ッ ト フ ォ ー ム を 作 る 必要 が あ る の か 疑 問 で あ る 。 仮 に 国 に よ る ツ ー ル作 成 が 合 理 的 だ と し て 、 当 該 プ ラ ッ ト フ ォ ー ムが 本 当 に 稼 げ る ま ち づ く り に 資 す る の で あ れ ば 、全 国 1,700自 治 体 の 内 、 多 く の 自 治 体 が 利 用 す るは ず で あ る の に 、 内 閣 府 の 説 明 で は 成 果 目 標 が「 年 間 30 市 町 村 の 利 用 」 と さ れ て お り 、 必 要 性に 疑 問 が あ る 。

○ 女 性 に 対 す る 暴 力 の 根 絶 に 向 け た 取 組 に 必 要

な 経 費 ( 0088 )

当 該 経 費 の 内 、 性 犯 罪 ・ 性 暴 力 被 害 者 支 援 体制 整 備 等 促 進 交 付 金 ( 新 設 2.6 億 ) に つ い て は 、「 ワ ン ス ト ッ プ 支 援 セ ン タ ー を 平 成 32 年 ま で に各 都 道 府 県 に 最 低 一 か 所 設 置 す る こ と 」 が 、 閣議 決 定 さ れ た こ と を 受 け て の 予 算 で あ り 、 そ の目 標 を 実 現 す る た め に 、 国 が 財 政 的 支 援 を 行 うこ と に 一 定 の 合 理 性 が あ る と し て も 、 ど こ ま で国 が 支 援 す べ き か に つ い て 、 明 快 な 説 明 が 必 要で あ る 。 例 え ば 、 従 来 の 実 証 事 業 で は 認 め て いな か っ た 継 続 的 な 運 営 費 を 交 付 金 の 対 象 と し てい る が 、 そ の 積 算 根 拠 に つ い て は 厳 し い 査 定 が求 め ら れ る 。 ま た 、 都 道 府 県 に よ っ て 被 害 者 数に 大 き な 差 が 存 在 し て お り 、 交 付 決 定 に あ た って は 、 地 域 の ニ ー ズ に 応 じ て 交 付 額 に 差 を 設 ける べ き で あ る 。

● 運 営 費 の 人 件 費 に つ い て の 積 算 根 拠 を 明 ら かに し 、 そ の 査 定 は 厳 し く 行 わ れ る べ き 。

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● 交 付 決 定 に あ た っ て は 、 地 域 の 状 況 に 応 じ て交 付 額 に 差 を 設 け る べ き 。

○ 地 域 少 子 化 対 策 強 化 事 業 ( 0106 )

少 子 化 対 策 の 重 要 性 は 論 を 待 た な い 。 ま た 、本 事 業 を 継 続 す る た め 、 行 政 事 業 レ ビ ュ ー 等 を踏 ま え て 様 々 な 成 果 指 標 を 創 ら れ て い る 努 力 は多 と し た い 。 そ の 一 方 で 、 横 展 開 す べ き と さ れて い る 「 優 良 事 例 」 に つ い て は 、 デ ー タ で 「 優良 事 例 」 で あ る こ と を 合 理 的 に 示 さ れ る べ き 。ま た 、 「 優 良 事 例 」 を 横 展 開 す る か ら に は 、 既存 の 事 例 ・ 仕 組 み を 有 効 活 用 す る な ど 効 率 化 を図 る べ き 。

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個 人 情 報 保 護 委 員 会

○ 特 定 個 人 情 報 の 監 視 ・ 監 督 に 必 要 な 経 費

( 0001 )

● シ ス テ ム 関 係 経 費 が 多 額 で あ る こ と か ら 、 政府 CIO の 下 、 国 民 に 対 し て 説 明 責 任 を 適 切に 果 た せ る よ う 、 引 き 続 き 事 業 費 の 徹 底 し た効 率 化 に 努 め る と と も に 、 国 民 の 利 便 性 向 上に 努 め る べ き で あ る 。

● 個 人 番 号 法 に 新 た に 規 定 さ れ た 定 期 検 査 等 の業 務 が 増 大 す る こ と は 理 解 す る が 、 制 度 周 知の た め の 説 明 会 の 開 催 等 減 少 す る 業 務 も あ るこ と か ら 、 職 員 旅 費 や 委 員 等 旅 費 の 人 件 費 につ い て 、 こ れ ま で の 執 行 率 の 低 い 状 況 や 定 員増 要 求 の 実 現 状 況 等 を 踏 ま え な が ら 、 可 能 な限 り 要 求 額 の 縮 減 ・ 効 率 化 を 図 る べ き で あ る 。

宮 内 庁

○ 皇 室 用 財 産 の 利 活 用

京 都 御 所 や 桂 離 宮 等 の 皇 室 用 財 産 に つ い て は整 備 が 必 ず し も 十 分 に 行 わ れ て お ら ず 、 経 年 劣化 に よ り 美 観 が 損 な わ れ て い る 施 設 が あ る 。 これ ら の 皇 室 用 財 産 は 、 日 本 の 文 化 ・ 伝 統 を 後世 に 伝 え る た め の 貴 重 な 施 設 で あ り 、 憂 慮 す べき 状 況 で あ る 。 た だ し 、 厳 し い 財 政 状 況 に 鑑 み る と 、 施 設 整備 費 の 確 保 に つ い て は 、 宮 内 庁 に も 自 助 努 力 を求 め ざ る を 得 な い 。 皇 室 用 財 産 を 万 全 の 状 態 に 修 繕 ・ 整 備 し 、 公開 す る こ と が で き れ ば 、 皇 室 へ の 国 民 の 理 解 が深 ま る と と も に 、 日 本 の 文 化 ・ 伝 統 に 関 心 を 抱く 外 国 人 を 呼 び 込 む イ ン バ ウ ン ド の た め の 大 きな 魅 力 を 持 っ た 観 光 資 源 と も な る 。

● 京 都 御 所 や 桂 離 宮 等 の 皇 室 用 財 産 を 積 極 的 に公 開 し 、 入 場 料 等 の 形 で 得 ら れ た 資 金 を 施 設整 備 に 充 て る べ き 。

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復 興 庁

○ 水 道 施 設 災 害 復 旧 費 補 助 ( 0099 ) (※ 執行は厚生労働 省)

● レ ビ ュ ー シ ー ト の 修 正 や 要 求 額 の 縮 減 等 一 定の 改 善 が 見 ら れ る が 、 今 後 、 被 災 自 治 体 の 要望 箇 所 ・ 地 域 に お け る 取 組 状 況 の 詳 細 を 見 極め な が ら 、 当 該 自 治 体 と 十 分 に 調 整 を 図 り 、当 初 予 算 額 及 び 繰 越 額 の 一 層 の 精 査 に 努 め るべ き 。

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総 務 省

○ 「 IoT/BD/AI 情 報 通 信 プ ラ ッ ト フ ォ ー ム 」 社 会

実 装 推 進 事 業 ( 新 29-0006 )

AI 基 盤 技 術 の 先 進 的 モ デ ル シ ス テ ム の 構 築 を 目指 す と さ れ て い る 8 分 野 が す べ て 先 進 的 モ デ ルを 必 要 と す る 分 野 な の か 疑 問 が 大 き い 。 そ も そも 事 業 分 野 を 国 が 指 定 し て 資 金 を 拠 出 し て い く方 法 の 妥 当 性 が 検 証 さ れ ね ば な ら な い 。 8 分 野の う ち 4 分 野 は 災 害 対 応 に 関 す る も の で あ る が 、先 般 の 熊 本 地 震 の SNS 情 報 の 分 析 の 経 験 か ら もビ ッ グ デ ー タ の 解 析 が 必 ず し も 災 害 対 策 に 役だ っ た と は 言 い き れ な い 。 ま た 医 療 分 野 に お いて も 、 真 に 将 来 性 の あ る 事 業 で あ れ ば 、 医 療 機関 、 製 薬 企 業 な ど が 自 主 的 に 取 り 組 む は ず のも の で 、 医 療 技 術 ・ 創 薬 イ ノ ベ ー シ ョ ン へ の 民間 の 投 資 金 額 や 研 究 開 発 税 制 で の 多 額 の 税 額 控除 か ら す れ ば 、 国 が 他 の 分 野 と 合 わ せ て 8 分野 、 合 計 12 億 の 資 金 を 投 ず る 必 然 性 は 高 い と言 え な い 。 ま た 、 医 療 分 野 で は 電 子 カ ル テ の よう な 定 型 化 さ れ た デ ー タ が あ る の に 自 然 言 語処 理 が 必 要 な の か 。 先 進 的 な 医 学 論 文 は 英 語 でも 執 筆 さ れ て お り 、 わ ざ わ ざ 日 本 語 の デ ー タ 蓄積 を 行 う 必 要 性 を 見 出 す 事 こ と は 難 し い 。

● 先 進 的 利 活 用 モ デ ル の 構 築 は 、 確 実 な 効 果 測定 に つ と め 、 事 業 採 択 時 は 外 部 有 識 者 の 評 価を 受 け る と 共 に 実 証 実 験 を 行 う 際 は モ デ ル シス テ ム を 開 放 し 、 利 用 者 視 点 で 有 用 性 の 評 価を 受 け る こ と 。

● 先 進 的 利 活 用 モ デ ル の 分 野 は 、 国 が あ ら か じめ 分 野 を 細 か く 特 定 す る の で は な く 、 ベ ンチ ャ ー 企 業 な ど も 含 め て 広 く 民 間 の 事 業 ア イデ ィ ア を 募 り 、 民 間 の 創 意 工 夫 に 任 せ 、 メ リハ リ の あ る 事 業 と す べ き 。

● AI の 基 盤 技 術 に 民 間 投 資 を 誘 発 さ せ る た め に 、国 立 研 究 開 発 法 人 情 報 通 信 戦 略 機 構 は 、 大手 企 業 の み な ら ず ベ ン チ ャ ー 企 業 に 対 す る 技術 的 支 援 を 積 極 的 に 行 う こ と 。

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○ 次 世 代 人 口 知 能 技 術 の 研 究 開 発 ( 新 29-0007 )

人 工 知 能 に よ る 関 連 産 業 の 国 内 市 場 が 、 現 在の 3.7 兆 円 か ら 2030 年 に は 87 兆 円 に ま で 成 長 す ると 予 測 さ れ て い る と い う 本 事 業 の 前 提 に 立 て ば 、民 間 の 活 発 な 投 資 が 大 い に 期 待 で き る と こ ろで あ る 。 「 次 世 代 人 工 知 能 技 術 が 汎 用 的 で 基 礎的 な 研 究 開 発 で あ り リ ス ク が 大 き く 民 間 で は 期待 で き な い 」 と 決 め つ け る の は 大 い に 疑 問 が ある 。

● 本 事 業 の 有 用 性 を 改 め て 検 証 し 、 企 業 の 民 間投 資 を 誘 発 さ せ る べ き 。

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外 務 省

○ 独 立 行 政 法 人 国 際 交 流 基 金 運 営 費 交 付 金

( 0093 )

○ 海 外 に お け る 文 化 事 業 等 ( 0095 )

こ れ ま で の 行 政 事 業 レ ビ ュ ー チ ー ム に お け る 、事 業 の 有 効 度 を 図 る た め の 、 よ り 客 観 的 な 目標 設 定 に つ い て と い う 指 摘 に 対 応 し 、 従 来 の アン ケ ー ト 調 査 に 加 え 、 事 業 の 参 加 者 の 初 参 加 率 、公 演 ・ 展 覧 会 等 の 来 場 者 数 、 日 本 語 教 師 数 、フ ェ ロ ー シ ッ プ 受 給 後 の 博 士 フ ェ ロ ー の 博 士 論文 取 得 率 な ど の 数 値 目 標 を 設 定 す る と の こ と であ る が 、 そ う し た 数 値 目 標 が お 手 盛 り の も の にな ら な い よ う に 厳 格 に 設 定 す る 必 要 が あ る 。

● 必 要 な 国 際 文 化 交 流 と は 何 な の か 、 文 化 事 業は 定 量 的 数 字 目 標 が あ い ま い に な る 故 、 目 標数 字 を 厳 格 に 定 め る べ き 。

○ 国 際 機 関 等 に 対 す る 任 意 拠 出 金 の 評 価

「 国 際 機 関 等 に つ き 評 価 を 実 施 す る と と も に 、そ の 結 果 に 基 づ き 、 メ リ ハ リ を つ け た 予 算 要 求を 実 施 」 と の 説 明 だ が 、 ま ず 評 価 に つ い て は 、評 価 を 行 っ た 76 機 関 へ の 拠 出 金 の う ち 、 最 低 評価 と な る D 評 価 は 該 当 な し 、 C 評 価 が 4 機 関 の みと な っ て い る 。 最 高 評 価 の A 評 価 が 22 機 関 、 B 評価 が 49 機 関 で あ る 。 外 部 有 識 者 の 意 見 を 踏 ま えた 評 価 基 準 を 用 い た と い う こ と で あ っ て も 、 内部 で 行 な っ た 評 価 結 果 は 十 分 に 客 観 的 な も の とな っ て い な い の で は な い か 。 そ も そ も 個 々 の 機関 に 対 し て わ が 国 と し て 期 待 す る こ と は な ん なの か 。 評 価 結 果 で は そ う し た 目 的 に 照 ら し た うえ で 拠 出 を 行 う こ と の 妥 当 性 が 明 確 化 さ れ ね ばな ら な い 。 予 算 要 求 に つ い て は 、 B 評 価 に は15 % 増 要 求 、 C 評 価 に も 現 状 維 持 の 要 求 と な って い る が 、 こ れ は メ リ ハ リ を つ け た 予 算 要 求 とは 言 い 難 い 。 評 価 の 低 い 機 関 へ は 思 い 切 っ た 減

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額 ・ 撤 収 を 行 う べ き で あ る 。

● 評 価 基 準 を 見 直 し 、 厳 格 な 評 価 と 評 価 に 伴 なう 拠 出 を 行 う 。 評 価 の 低 い 機 関 へ は 減 額 、 撤収 を 行 う べ き 。

○ ODA ( 政 府 開 発 援 助 ) の フ ォ ロ ー ア ッ プ

2007 年 か ら 2009 年 に か け て 行 わ れ た ベ ト ナ ムの 「 道 の 駅 マ ス タ ー プ ラ ン 策 定 計 画 」 ( 開 発調 査 ) は 、 設 置 さ れ た 道 の 駅 の 利 用 状 況 が 悪 く 、無 駄 遣 い と の 指 摘 が な さ れ て い る 。 こ の 事 業 は 、 そ の 後 の 行 政 事 業 レ ビ ュ ー の 対象 に も な ら ず 、 失 敗 の 原 因 追 究 も 行 わ れ て い ない 。 ODA に 対 す る 国 内 で の 支 持 が 減 少 す る 中 で 、国 民 に 理 解 さ れ 、 支 持 さ れ る よ う な ODA を 行う た め に も 、 ODA の 中 に し っ か り と し た PDCA サイ ク ル を 確 立 す る 必 要 が あ る 。

● 過 去 の ODA 事 業 の 中 で 失 敗 だ っ た 事 業 の 原 因を 突 き 止 め 、 今 後 に 生 か す 作 業 を 行 う 必 要 があ る と と も に 、 ODA 事 業 の コ ン サ ル タ ン ト 業務 を 行 っ た 者 の 格 付 け を き ち ん と す べ き 。

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文 部 科 学 省

○ 地 域 の 教 育 資 源 を 活 用 し た 教 育 格 差 解 消 プ ラ

ン ( 新 29-0005 )

「 図 書 館 資 源 を 活 用 し た 困 難 地 域 等 に お け る読 書 ・ 学 習 機 会 提 供 事 業 」 ( 2.91 億 円 ) に つ いて 、 子 供 へ の 読 み 聞 か せ 等 は 地 域 の ボ ラ ン テ ィア 団 体 等 が 活 発 に 活 動 を 行 っ て い る う え 、 困 難地 域 等 で の 実 践 に お い て も ス ク ー ル ・ ソ ー シ ャル ・ ワ ー カ ー 等 の 専 門 家 も 存 在 し て お り 、 ま た 、司 書 等 の 図 書 館 職 員 に 貧 困 問 題 や 教 育 格 差 解 消な ど の 新 た な 役 割 を 負 わ せ る に し て も 、 そ の モデ ル 事 業 の 数 や 単 価 が 多 す ぎ る 。 当 該 事 業 を 中止 す る か 、 事 業 の 絞 り 込 み に よ り 予 算 を 大 幅 に削 減 す べ き で あ る 。

○ 次 世 代 の 教 育 情 報 化 推 進 事 業 ( 新 29-0007 )

次 世 代 型 教 育 用 コ ン テ ン ツ 等 の 開 発 に つ い ては 、 国 の 委 託 事 業 ( 1.7 億 円 ) と し て 開 発 を行 う の で は な く 、 国 が 教 材 開 発 に 必 要 な 要 件 や仕 様 を 整 理 し 、 民 間 の 自 主 的 な 開 発 に 委 ね るこ と で 、 予 算 を 使 わ ず に 行 う べ き で あ る 。 ま た 、 教 材 の 開 発 に あ た り 設 立 さ れ る 官 民 コン ソ ー シ ア ム に つ い て は 、 ベ ン チ ャ ー 企 業 等 の知 見 を 積 極 的 に 活 用 す る こ と で 、 子 供 達 の 学 習意 欲 を 刺 激 し う る 教 材 を 提 案 す る も の に す べ きで あ る 。

○ デ ー タ プ ラ ッ ト フ ォ ー ム 拠 点 形 成 事 業 ( 新

29-0026 )

50億 円 の 予 算 が 物 質 ・ 材 料 研 究 機 構 と 理 化 学 研究 所 で 25 億 円 ず つ 等 分 さ れ て い る 。 さ ら に 、 理化 学 研 究 所 の 3 つ の プ ロ ジ ェ ク ト の 予 算 も2 : 1 : 1 の 割 合 と な っ て い る 。 そ れ ぞ れ のプ ロ ジ ェ ク ト で 実 際 に ど れ く ら い の 予 算 が 必 要な の か 厳 密 に 積 み 上 げ た う え で 予 算 の 総 額 を 決定 す べ き で あ る 。

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加 え て 、 デ ー タ ベ ー ス 構 築 の 効 果 が 民 間 企 業の 事 業 促 進 に と ど ま ら ず 、 デ ー タ ベ ー ス 構 築 によ り 大 学 や 研 究 開 発 法 人 に 対 す る 企 業 の 投 資 を誘 発 し て い る か 今 後 検 証 し て い く 必 要 が あ る 。 ま た 、 文 部 科 学 省 内 で 一 般 の 科 研 費 な ど と の優 先 順 位 付 け や 他 の 施 策 と の 連 携 な ど が き ち んと な さ れ て い る の か 精 査 が 必 要 で あ る 。

○ 全 国 学 力 ・ 学 習 状 況 調 査 の 結 果 開 示 ( 全 国 学

力 ・ 学 習 状 況 調 査 の 実 施 ) ( 0041 )

全 国 学 力 ・ 学 習 状 況 調 査 に つ い て は 、 昨 年 の政 府 の 行 政 事 業 レ ビ ュ ー に お い て も 、 文 部 科 学省 の 研 究 ・ 政 策 に つ い て 幅 広 い 観 点 か ら 再 検 証す る た め 、 研 究 者 に 幅 広 く 開 示 す べ き と さ れ た 。こ れ は 、 EBPM を 推 進 す る う え で も 極 め て 重 要 であ る 。 文 部 科 学 省 は 調 査 結 果 を 外 部 に 提 供 す る た めの ル ー ル 作 り を 始 め る と し て い る が 、 進 展 し てい な い 。

● 調 査 結 果 を 外 部 に 提 供 す る た め の ル ー ル を 早急 に 策 定 し 、 研 究 者 に 提 供 で き る 体 制 を 整 える べ き 。

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○ 英 語 教 員 の 英 語 能 力 の 確 保 ( 小 ・ 中 ・ 高 等 学

校 を 通 じ た 英 語 教 育 強 化 事 業 ) ( 0051 )

中 学 校 卒 業 生 、 高 校 卒 業 生 の 英 語 レ ベ ル が 達成 目 標 と 比 べ て 著 し く 低 く 、 ま た 、 改 善 傾 向 にも な い こ と を 受 け 、 中 学 、 高 校 で の 英 語 の 授 業の あ り 方 、 英 語 教 員 の 質 、 大 学 入 試 に お け る 英語 力 の 検 定 方 法 な ど の 抜 本 的 な 改 善 が 必 要 な 状況 に あ る 。

● 英 語 力 の 足 り な い 英 語 教 員 の 淘 汰 と ICTな ど を活 用 し た 英 語 教 育 の 導 入 を 加 速 化 す べ き 。

● 例 え ば TOEFL100 点 以 上 の 者 に 英 語 教 員 の 特 別 免許 を 出 す な ど 、 早 急 な 改 善 効 果 の あ る 施 策 の全 国 展 開 を は か る べ き 。

○ 大 学 の 世 界 展 開 力 強 化 事 業 ( 0132 )

戦 略 的 に 重 要 な 国 ・ 地 域 と の 交 流 プ ロ グ ラ ムを 新 た に 開 始 す る 際 は 、 既 存 の プ ロ グ ラ ム を縮 小 す る な ど 、 全 体 と し て 予 算 が 増 加 し 続 け ない 工 夫 を す べ き で あ る 。 と り わ け 、 既 に 大 学 間の 交 流 が 盛 ん な 国 ・ 地 域 と の プ ロ グ ラ ム に つ いて は 、 国 の 支 援 を 追 加 で 行 う 必 要 が あ る か ど うか 、 質 を 保 証 で き る の か ど う か な ど に つ い て 検討 し な け れ ば な ら な い 。 レ ビ ュ ー シ ー ト の ア ウ ト カ ム 指 標 に つ い て はプ ロ グ ラ ム の 派 遣 ・ 受 入 数 を 単 に 記 載 す る の では な く 、 大 学 の グ ロ ー バ ル 展 開 力 の 強 化 に つ なが っ た か ど う か 判 断 可 能 な 指 標 を 設 定 す べ き であ る 。

○ 大 学 入 学 希 望 者 学 力 評 価 テ ス ト の 記 述 式 問 題

の 採 点 方 法

2020 年 に 導 入 予 定 の 大 学 入 学 希 望 者 学 力 評 価テ ス ト の 記 述 式 問 題 の 採 点 に 関 し て 、 大 学 の研 究 者 か ら 強 い 懸 念 が 示 さ れ て い る 。 研 究 予 算が 今 後 、 大 幅 に 増 え る 見 込 み が な い 中 で 、 研 究以 外 の 業 務 を 効 率 化 し 、 研 究 者 が 研 究 に 専 念 で

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き る 時 間 を 増 や す 努 力 を 始 め て い る 中 で 、 研 究と 無 関 係 な 業 務 を 研 究 者 に 押 し 付 け る こ と があ っ て は な ら な い 。

● 大 学 入 学 希 望 者 学 力 評 価 テ ス ト の 記 述 式 問 題の 採 点 が 、 研 究 者 の 研 究 を 阻 害 す る 要 因 に なら な い よ う な 方 法 を と る べ き 。

○ 日 本 ・ ア ジ ア 青 少 年 サ イ エ ン ス 交 流 事 業

( 0176 )

(国立研究開発法人科学技術振興機構 運営費交付金に必要な経費の一部)

開 始 し て 未 だ 3 年 の 事 業 で あ り 、 効 果 検 証 を 十分 に 行 え て い な い 中 で 、 予 算 ・ 招 聘 人 数 と も に倍 増 す べ き で は な い 。 加 え て 、 人 数 を 倍 以 上 に増 や し て も な お 、 学 生 の 質 を 確 保 で き る か ど うか の 説 明 も 不 十 分 。 ま ず は 、 同 事 業 の 実 施 に より 、 海 外 の 優 れ た 科 学 者 の 確 保 に つ な が っ て いる の か 慎 重 に 検 証 す べ き で あ る 。 現 状 に お い ては 、 前 年 度 か ら 大 き く 外 れ な い 予 算 が 妥 当 。

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○ 海 洋 研 究 開 発 機 構 所 有 の 船 舶 及 び 観 測 機 器 の

運 行 ・ 管 理 業 務 ( 0288 )

(国立研究開発法人海洋研究開発機構運営費交付金に必要な経費の一部)

国 立 研 究 開 発 法 人 海 洋 研 究 開 発 機 構 が 所 有 する 船 舶 及 び 観 測 機 器 の 運 行 ・ 管 理 に 係 る 入 札 が長 期 間 に わ た り 1 社 入 札 に な っ て い る 。 ま た 、実 際 に 運 行 ・ 管 理 に あ た る 企 業 の 船 員 の 半 数 が外 国 人 で あ る 場 合 も あ る 。

● 運 行 ・ 管 理 業 務 の 入 札 を 改 善 す る か 、 海 上 自衛 隊 な ど と の 協 力 を 模 索 す べ き 。

○ 新 国 立 劇 場 お よ び 国 立 劇 場 お き な わ の 管 理 ・

運 営 ( 0344 )

(独立行政法人日本芸術文化 振興会運営費交付金に必要な経費の一部)

新 国 立 劇 場 及 び 国 立 劇 場 お き な わ の 管 理 ・ 運営 業 務 は 、 独 立 行 政 法 人 日 本 芸 術 文 化 振 興 会を 経 由 し て 、 公 益 財 団 法 人 新 国 立 劇 場 運 営 財団 及 び 公 益 財 団 法 人 国 立 劇 場 お き な わ に 間 接的 に 委 託 さ れ て い る 。 間 接 的 な 運 営 形 態 を と る必 要 が 明 確 で は な い 。

● 両 公 益 財 団 法 人 が 直 接 、 劇 場 を 運 営 し た 場 合の メ リ ッ ト ・ デ メ リ ッ ト を 明 確 に す る と 同 時に 、 劇 場 運 営 の さ ら な る 効 率 化 、 活 性 化 策 を実 施 す べ き 。

○ 文 化 財 保 護 対 策 の 検 討 等 ( 0351 )

異 な っ た 政 策 目 的 を 有 す る 複 数 の 事 業 に 対 して 、 ア ウ ト カ ム 指 標 が ひ と つ し か 設 定 さ れ てい な い 。 そ れ ぞ れ の 事 業 の 効 果 測 定 が 行 え る よう に 、 き め 細 か く ア ウ ト カ ム 指 標 を 設 定 す べ きで あ る 。 「 伝 統 工 芸 用 具 ・ 原 材 料 Web デ ー タ バ ン ク 事業 」 に つ い て 、 希 少 性 の あ る 用 具 や 原 材 料 のデ ー タ 整 理 に つ い て は 必 要 性 を 感 じ る も の の 、そ れ を デ ー タ ベ ー ス 化 し 、 一 般 公 開 す る こ と に

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つ い て 、 文 化 庁 や 伝 統 的 工 芸 品 産 業 振 興 協 会 等の HP で 情 報 提 供 を 行 う 、 外 部 か ら の 問 い 合 わ せに 対 す る 窓 口 で 対 応 す る な ど も 含 め 、 ま ず は 検証 が 必 要 。

厚 生 労 働 省

○ 保 護 費 負 担 金 ( 0676 )

生 活 保 護 受 給 者 は 、 自 己 負 担 な く 医 療 を 受 けら れ る た め 、 患 者 側 に も 医 療 機 関 側 に も 、 モ ラル ハ ザ ー ド が 生 じ や す く 、 様 々 な 問 題 が 指 摘 され て い る が 、 今 般 の レ ビ ュ ー で は 、 頻 回 受 診 に的 を 絞 っ て 議 論 を 進 め た 。 医 療 扶 助 受 給 者 の 中に は 、 主 治 医 ・ 自 治 体 の 嘱 託 医 へ の 協 議 を 踏 まえ 、 医 学 的 に も 過 剰 な 受 診 を 続 け て い た と 認 めら れ る 「 適 正 受 診 指 導 対 象 者 」 が 、 約 4,000名 程度 存 在 す る 。 こ う し た 適 正 受 診 指 導 対 象 者 の 頻回 受 診 は 、 医 療 扶 助 の 目 的 を 逸 脱 し て お り 、 その 抑 制 に 向 け 、 当 該 費 用 に つ い て 一 定 の 自 己 負担 を 求 め る 措 置 や 受 診 回 数 の 制 限 な ど 実 効 性 ある 改 善 策 を 、 速 や か に 講 ず る べ き で あ る 。 ま た 、来 年 度 か ら の 措 置 と し て 、 少 な く と も 、 適 正 受診 指 導 対 象 者 と さ れ る 者 が 不 必 要 な 受 診 を 受 けた 場 合 に は 、 診 療 行 為 を 行 っ た 医 師 か ら も 過 剰な 診 療 で あ る 旨 の 警 告 を 行 う こ と と し 、 不 必 要な 受 診 の 抑 制 を 行 う べ き 。 な お 、 平 成 26 年 ヒ ア リ ン グ で も 、 医 療 扶 助 につ い て 指 摘 を し て い る に も 関 わ ら ず 、 厚 生 労 働省 は 、 生 活 保 護 改 革 に 向 け て の 取 組 を ほ と ん ど前 に 進 め て お ら ず 、 今 般 の 提 言 と あ わ せ て 迅 速か つ 誠 意 あ る 対 応 を 強 く 求 め た い 。

● 来 年 度 よ り 過 剰 な 診 療 で あ る 旨 の 警 告 を 行 う等 、 不 必 要 な 受 診 の 抑 制 を 行 う べ き 。

● 適 正 受 診 指 導 対 象 者 の 頻 回 受 診 の 抜 本 対 策 を早 期 に 確 立 し 、 受 診 の 抑 制 を 行 う べ き 。

○ 日 本 年 金 機 構 事 業 運 営 費 交 付 金 ( 0784 )

年 金 事 務 所 に つ い て 、 「 相 談 件 数 」 と 「 職 員

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数 ・ 社 労 士 数 」 の 推 移 を デ ー タ が 入 手 で き た 平成 22 年 度 か ら 6 年 間 分 確 認 す る と 、 相 談 件 数 が減 少 し て い る 一 方 、 職 員 数 は 横 ば い 、 社 労 士 数は 増 員 と な っ て お り 、 相 談 業 務 に 従 事 す る 人 員数 の 削 減 が 必 要 で あ る 。 し か し な が ら 、 来 年 度は 、 受 給 資 格 期 間 の 短 縮 に よ り 、 新 た に 受 給 資格 を 得 る 方 が 64 万 人 存 在 し 、 相 談 件 数 の 大 幅 な増 大 が 見 込 ま れ る こ と か ら 、 上 記 人 員 削 減 等 の取 組 は 、 再 来 年 度 か ら 実 施 に 移 す こ と と す べ き 。 ま た 、 ね ん き ん ネ ッ ト の 普 及 ( ICT化 ) の 取 組を 一 層 進 め 、 ね ん き ん 定 期 便 の 廃 止 を 検 討 す べき 。

● 相 談 業 務 の 人 員 削 減 等 の 取 組 を 再 来 年 度 か ら実 施 に 移 す べ き 。

● ね ん き ん 定 期 便 の 早 期 廃 止 を 検 討 す べ き 。

○ 年 金 ・ 生 活 保 護 で 共 通 し た セ ー フ テ ィ ネ ッ ト

の 構 築

基 礎 年 金 月 額 と 生 活 保 護 基 準 額 は 、 下 記 の 通り と な っ て い る ( 平 成 28 年 4 月 ) 。

・ 基 礎 年 金 月 額 : 65,008 円 ( 夫 婦 合 計 : 130,016円 )

・ 生 活 保 護 基 準 額

世 帯 構 成生 活 扶 助 基 準

( 3 級 地 -2 ~ 1 級 地-1 )

60 ~ 69 歳 65,560 ~ 80,870 円

70 歳 以 上 61,390 ~ 75,710 円

夫 婦 と も に 60 ~ 69

97,860 ~ 120,730 円

夫 婦 と も に 70 歳

以 上

90,480 ~ 111,590 円

単 身 世 帯 の 場 合 は 、 基 礎 年 金 よ り 生 活 保 護 の給 付 額 が 60 ~ 69 歳 で や や 高 く 、 70 歳 以 上 で は 低い 場 合 か ら や や 高 い 場 合 の 双 方 が あ り 、 夫 婦 世帯 の 場 合 は 、 夫 婦 合 計 の 基 礎 年 金 が 生 活 保 護 よ

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り 高 く 給 付 さ れ て い る よ う に 見 え る 。 し か し 、 生 活 保 護 で は 、 家 賃 、 地 代 を 支 払 って い る 際 は 住 宅 扶 助 が 支 給 さ れ る ( 例 え ば 東 京都 の 上 限 額 は 、 単 身 世 帯 で 月 額 53,700 円 ~ 40,900 円 、夫 婦 世 帯 で 月 額 64,000 円 ~ 49,000 円 ) の で 、 住 宅 扶助 を 加 算 す る と 、 単 身 世 帯 ・ 夫 婦 世 帯 で 生 活 保護 に よ る 給 付 が 年 金 額 を 上 回 る 事 例 が 生 じ る 。こ れ は 、 基 礎 年 金 の み で 生 活 し て い る 世 帯 が 家賃 、 地 代 を 負 担 し て い る 事 例 に 比 べ て 、 公 平 性を 欠 い て い る 。

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厚 生 労 働 省 は 、 生 活 保 護 と 公 的 年 金 の 役 割 が異 な る こ と か ら 、 生 活 保 護 の 基 準 と 公 的 年 金 の給 付 額 は 単 純 に 比 較 で き る も の で は な い と す るが 、 年 金 保 険 料 を 支 払 い 自 ら の 義 務 を 果 た し た者 に 給 付 さ れ る 年 金 額 が 、 生 活 保 護 よ り 低 い こと を 正 当 化 で き る 合 理 的 な 理 由 は 見 い 出 し 難 い 。こ れ は 、 厚 生 労 働 省 内 で 年 金 を 所 管 す る 年 金 局と 、 生 活 保 護 を 所 管 す る 社 会 ・ 援 護 局 が 、 共 通ベ ー ス で の 議 論 を し て い な い こ と が 要 因 で あ る 。

● 65 歳 以 上 の ミ ニ マ ム コ ス ト で の 共 通 の セ ー フテ ィ ネ ッ ト が 必 要 で あ り 、 年 金 ・ 生 活 保 護 で共 通 ベ ー ス で の 議 論 を 行 う べ き 。

○ 社 会 保 険 診 療 報 酬 支 払 基 金 の 組 織 見 直 し

社 会 保 険 診 療 報 酬 支 払 基 金 ( 以 下 、 支 払 基金 ) は こ れ ま で 東 京 に 主 た る 事 務 所 を 置 き 、 各道 府 県 に 従 た る 事 務 所 を 置 い て き た が 、 レ セ プト の 電 子 化 に よ り 、 こ う し た 複 数 の 事 務 所 を 必要 と し な く な っ た 。 ま た 、 主 た る 事 務 所 も 東 京に あ る 必 要 は な く 、 全 国 的 に 見 て コ ス ト の 安 いと こ ろ に 集 約 で き る よ う に な っ た 。 こ れ に よ り 、医 療 費 の 支 払 い に 必 要 な 経 費 が 大 幅 に カ ッ ト され る こ と に な る 。 医 療 費 の 負 担 の 軽 減 措 置 が 徐 々 に 廃 止 さ れ るな ど 、 国 民 に さ ら な る 負 担 を お 願 い す る 以 上 、無 駄 な コ ス ト を カ ッ ト し て 、 負 担 軽 減 に つ な げら れ る 部 分 は 待 っ た な し で 行 わ な け れ ば な ら ない 。

● 支 払 基 金 の 事 務 所 を 一 元 化 し 、 最 も コ ス ト の安 い 場 所 に 速 や か に 移 転 さ せ る と 同 時 に 、 人工 知 能 な ど を 活 用 し 、 医 師 が 審 査 し な け れ ばな ら な い レ セ プ ト の 数 を 減 ら し 、 効 率 化 、 合理 化 を 最 大 限 に 進 め る べ き 。

○ QMS 適 合 性 調 査 の 集 約

QMS ( Quality Management System ) 適 合 性 調 査 が 、 独 立行 政 法 人 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 ( PMDA ) 、都 道 府 県 、 登 録 認 証 機 関 の 三 者 か ら PMDA と 登 録認 証 機 関 に 集 約 さ れ た こ と を 受 け 、 一 部 で 極 端に 調 査 コ ス ト が 上 昇 し て い る 。

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● 調 査 コ ス ト の 妥 当 性 の 検 証 と 、 必 要 な ら ば コス ト の 見 直 し を す べ き 。

農 林 水 産 省

○ 地 域 の 魅 力 再 発 見 食 育 推 進 事 業 ( 新 29-0002 )

ア ウ ト カ ム 指 標 が 事 業 の 参 加 人 数 と な っ て おり 、 政 策 目 標 で あ る 第 3 次 食 育 推 進 基 本 計 画に お け る 目 標 値 と 連 動 し て い な い 。 関 係 省 庁と の 役 割 分 担 も 明 確 に し つ つ 、 事 業 内 容 が 政 策目 標 達 成 に 貢 献 す る も の と な る よ う 、 適 切 な 採択 要 件 を 設 定 す る と と も に 、 食 育 の 取 組 の 進 展も 踏 ま え 、 事 業 内 容 の 絞 り 込 み を 行 う べ き 。

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○ 地 域 バ イ オ マ ス 利 活 用 事 業 ( 新 29-0012 )

ア ウ ト カ ム 指 標 が バ イ オ マ ス 産 業 都 市 の 構 築数 と な っ て い る が 、 バ イ オ マ ス 産 業 都 市 の 構 築支 援 に よ り 産 業 規 模 が ど れ ほ ど 創 出 さ れ た か をア ウ ト カ ム 指 標 に す べ き で あ る 。 ま た 、 補 助 を 行 う 55 の モ デ ル 施 設 の 直 接 的 な経 済 効 果 の み な ら ず 、 当 該 施 設 が モ デ ル 事 業 にな る こ と に よ り 、 金 融 機 関 が 融 資 を 行 い や す い環 境 を 整 備 し 、 ひ い て は 、 直 接 効 果 の 約 13.6 倍の 1,500 億 円 の 経 済 効 果 を 生 み 出 す と し て い る 。行 政 事 業 レ ビ ュ ー チ ー ム と の 議 論 を 通 じ て 、補 助 の 対 象 が 150 ⇒ 55 に 絞 ら れ た こ と は 評 価 で きる が 、 計 画 通 り 実 施 さ れ た 場 合 、 ① モ デ ル 施 設の 安 定 稼 働 だ け で 金 融 機 関 の 融 資 姿 勢 が 変 化 する の か ど う か 、 ② 約 13.6 倍 の 波 及 効 果 を も た らす ほ ど の 投 融 資 案 件 が 潜 在 的 に 存 在 し て い る かど う か 、 の 点 に つ い て 説 得 力 が 未 だ 十 分 で な い 。上 記 ① 、 ② の 要 件 を 満 た す 案 件 に 更 な る 絞 り 込み を 行 う べ き 。

○ 森 林 総 合 監 理 士 等 技 術 者 活 動 支 援 事 業 ( 新

29-0015 )

ア ウ ト カ ム 指 標 を 市 町 村 の 森 林 整 備 計 画 が 見直 さ れ た 割 合 と す る の で は な く 、 見 直 し に よ り木 材 生 産 の 増 大 等 の 実 質 的 に 改 善 を み た 割 合 とす べ き で あ る 。 ま た 、 森 林 整 備 計 画 の 改 善 の た め に は 、 森 林総 合 監 理 士 を 活 用 す る こ と が 効 果 的 な の か 、市 町 村 や 都 道 府 県 の 担 当 職 員 を 活 用 す る こ と が効 果 的 な の か デ ー タ に 基 づ い た 議 論 が 必 要 で ある 。 4 ヶ 年 計 画 で 森 林 総 合 監 理 士 の 質 ・ 量 両 面の 改 善 を 図 っ た 後 、 果 た し て 、 補 助 に 頼 ら ず 森林 総 合 監 理 士 の 研 修 や セ ミ ナ ー を 自 主 的 に 行 なう こ と が で き る の か な ど 、 森 林 総 合 監 理 士 の 今後 の あ り 方 に つ い て も 十 分 に 検 討 す べ き 。

○ 食 文 化 発 信 に よ る 海 外 需 要 フ ロ ン テ ィ ア 開 拓

加 速 化 事 業 ( 新 28-0001 )

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多 岐 に わ た る 複 数 の 事 業 か ら 成 っ て お り 、 事業 毎 に 対 象 者 ( 企 業 ) 数 の ス ケ ー ル が 異 な る ため 、 ア ウ ト プ ッ ト 指 標 を 割 合 で 示 す の で は な く 、者 ( 企 業 ) で 示 す べ き で あ る 。 ま た 、 ア ウ ト カム 指 標 で あ る 日 本 産 食 材 サ ポ ー タ ー 店 ( 3,000店舗 ) が 農 林 水 産 物 ・ 食 品 の 輸 出 額 1 兆 円 目 標 にど れ ほ ど 貢 献 し て い る か 定 点 観 測 で き る よ う にす べ き 。 日 本 人 料 理 人 や 日 本 食 レ ス ト ラ ン の 海 外 進 出支 援 、 海 外 の 食 育 活 動 の 実 施 な ど に つ い て は 、こ れ ら が 単 発 の 取 り 組 み に 終 わ ら ず 、 後 発 事 例の モ デ ル ケ ー ス と な り う る よ う 、 対 象 事 業 の絞 り 込 み や 工 夫 を 行 う べ き 。

○ 経 営 所 得 安 定 対 策 等 ( 0095 )

水 田 活 用 の 直 接 支 払 交 付 金 が 将 来 に わ た り 青天 井 に な ら な い よ う 、 ど の よ う に 国 民 負 担 を抑 制 し つ つ 持 続 可 能 性 を 確 保 す る の か 、 そ の ため に 野 菜 等 の 高 収 益 作 物 へ の 転 換 や 飼 料 用 米 等の 生 産 コ ス ト 低 減 等 を ど う 実 現 し て い く の か 、具 体 的 な 方 策 を 検 討 し 、 そ の 実 効 性 を 検 証 で きる よ う に す べ き で あ る 。 同 時 に 、 高 収 量 の 作 付に 対 す る 傾 斜 支 払 の 改 善 や 野 菜 等 の 高 収 益 作 物へ の 転 作 促 進 へ の 重 点 化 な ど を 進 め て い く べ きで あ る 。 畑 作 物 の 直 接 支 払 交 付 金 に つ い て は 、 対 象 作物 の 生 産 費 低 減 を 実 現 さ せ 、 国 民 負 担 の 圧 縮 を図 っ て い く べ き で あ る 。

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○ 産 地 活 性 化 総 合 対 策 事 業 ( 0135 )

目 的 や 対 象 が 多 岐 に わ た る 複 数 の 事 業 か ら成 っ て い る 。 そ れ ぞ れ に つ い て 、 ア ウ ト プ ッ ト指 標 や ア ウ ト カ ム 指 標 が 一 対 一 で 対 応 す る よ う 、レ ビ ュ ー シ ー ト で も 工 夫 す べ き で あ る 。 ま た 、 国 産 花 き イ ノ ベ ー シ ョ ン 推 進 事 業 の うち 、 花 き の 需 要 拡 大 向 け 予 算 に つ い て は 、 ①類 似 の 事 業 が 沢 山 存 在 す る 中 で 、 な ぜ 特 定 の 事業 に の み 国 が 支 援 す る の か 説 明 が 十 分 か ど う か 、② 国 の 補 助 が 無 く て も 、 民 間 の 取 り 組 み と し て存 続 し て い く の か ど う か 、 ③ 作 成 し た マ ニ ュ アル 等 が 十 分 に 活 用 さ れ て い る か ど う か 、 等 の 観点 か ら 、 事 業 内 容 の 精 査 を 行 う べ き で あ る 。

○ 資 源 管 理 の 推 進 ・ 漁 業 収 入 安 定 対 策 事 業

( 0289 )

漁 業 者 等 に よ る 自 主 的 な 資 源 管 理 の 取 り 組 みで あ る 資 源 管 理 計 画 1,449件 の 評 価 ・ 検 証 に はPDCA サ イ ク ル の 確 保 に 向 け た 一 定 の 努 力 は 認め ら れ る も の の 、 資 源 状 態 の 評 価 基 準 と し て は不 十 分 な 漁 獲 量 や 魚 価 な ど に よ る 評 価 ・ 検 証( そ の 他 の 評 価 基 準 を 除 く ) が 計 画 の 8 割 近 くに も 及 ぶ な ど 科 学 的 な デ ー タ 根 拠 、 エ ビ デ ン スに 基 づ く 政 策 管 理 の 推 進 が な さ れ て い る と は いえ な い 。 計 画 の 評 価 ・ 検 証 の 今 後 の 課 題 に は 、 広 域 的な 取 組 み の 必 要 性 や 関 係 都 道 府 県 の 調 整 、 広 域で の 連 携 し た 管 理 な ど が 掲 げ ら れ て お り 、 政 策的 な 対 応 が 必 要 で あ る 。 マ サ バ を 対 象 と し て 実 施 し て い る IQ 実 証 試 験の 実 施 結 果 に つ い て は 水 産 庁 ホ ー ム ペ ー ジ に 公開 さ れ て は い る も の の 、 事 業 の 公 的 な デ ー タ であ る 漁 獲 量 や 魚 体 サ イ ズ 、 水 揚 金 額 に つ い て は全 く オ ー プ ン に は さ れ て お ら ず 外 部 有 識 者 等 の意 見 や 検 証 等 の 機 会 が 失 わ れ て い る 。

● エ ビ デ ン ス に 基 づ く PDCA サ イ ク ル の 確 保 に 向け た 一 層 の 取 り 組 み が 必 要 で あ り 、 資 源 管 理計 画 の 評 価 ・ 検 証 の 妥 当 性 を チ ェ ッ ク す る 機能 を 強 化 す べ き 。

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● マ サ バ IQ 実 証 試 験 の エ ビ デ ン ス に 基 づ くPDCA サ イ ク ル を 確 保 す る た め 、 公 的 な デ ータ を オ ー プ ン に す る と と も に 、 資 源 管 理 のあ り 方 検 討 会 で の 評 価 ・ 検 証 を 行 う べ き 。

○ う な ぎ の 生 育 環 境 整 備 (水産庁・国土交通省・環境省)

絶 滅 危 惧 種 に 指 定 さ れ て い る ニ ホ ン ウ ナ ギ 生育 環 境 の 改 善 に あ た り 、 水 産 庁 で は 石 倉 の 設 置事 業 を 実 施 し て い る が 、 適 切 な エ ビ デ ン ス に 基づ い た 効 果 検 証 が な さ れ て い る と は 言 え な い 。あ わ せ て 、 河 川 一 帯 で の 生 育 環 境 整 備 が 必 要 であ る に も か か わ ら ず 、 国 土 交 通 省 ・ 環 境 省 ・水 産 庁 に よ る 一 体 的 な 取 組 が な さ れ て い な い 状況 で あ る 。

● 水 産 庁 は 、 減 少 要 因 の 一 つ と さ れ る 生 息 環 境の 改 善 を 図 る た め 、 環 境 省 か ら 示 さ れ る ニ ホン ウ ナ ギ 保 全 方 策 検 討 会 の 指 針 を ベ ー ス と して 、 国 土 交 通 省 の 多 自 然 川 づ く り の 事 業 等 との 協 力 ・ 連 携 を 深 め る べ き 。

● 石 倉 増 殖 礁 や 魚 道 の 整 備 、 親 ウ ナ ギ の 放 流 など の 水 産 庁 事 業 の 効 果 を 高 め 、 エ ビ デ ン ス に基 づ く PDCA サ イ ク ル を 確 保 す る た め に も 事 業を 集 中 す べ き 。

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○ 区 画 漁 業 権 の 運 用

真 珠 養 殖 業 の 区 画 漁 業 権 の 運 用 に つ い て は 、本 来 は 漁 業 権 行 使 料 が 発 生 し な い 事 例 に お い て 、漁 場 使 用 料 や 地 元 協 力 金 な ど の 名 目 で 漁 業 協 同組 合 に 相 当 程 度 の 金 額 が 支 払 わ れ る 例 が み ら れて い る こ と が 水 産 庁 の 調 査 で 明 ら か に な っ て いる 。 ま た 、 ク ロ マ グ ロ 養 殖 業 に つ い て も 、 特 定区 画 漁 業 権 の 優 先 順 位 で 第 一 位 に あ る 漁 業 協 同組 合 が 漁 業 権 を 有 す る 場 合 に 、 高 額 な 漁 業 権 行使 料 の 徴 収 が な さ れ て い る こ と が 一 部 報 道 さ れて い る 。 こ う し た 状 況 は 、 養 殖 業 を 営 む 漁 業 経営 者 の コ ス ト 増 に つ な が り 、 漁 業 者 の 所 得 向 上 、漁 業 の 成 長 産 業 化 の 阻 害 要 因 と な る 懸 念 が あ る 。

● 真 珠 養 殖 業 の 区 画 漁 業 権 の 運 用 に つ い て は 、実 態 調 査 に 基 づ き 法 令 違 反 等 が 無 い よ う 漁 業協 同 組 合 等 の 関 係 者 ・ 機 関 に 指 導 を 徹 底 す べき 。

● ク ロ マ グ ロ 養 殖 業 に つ い て も 全 国 調 査 に よ る実 態 の 解 明 を 行 い 、 合 理 的 な 根 拠 や 価 格 に 基づ い て 漁 業 権 行 使 料 の 徴 収 が な さ れ て い る か明 ら か に す べ き 。

経 済 産 業 省

○ 企 業 保 険 者 等 が 有 す る 健 康 ・ 医 療 情 報 を 活 用

し た 行 動 変 容 促 進 事 業

( 新 29-0004 )

本 事 業 は 、 糖 尿 病 等 の 生 活 習 慣 病 領 域 に お いて レ セ プ ト 情 報 等 を 活 用 し 、 重 症 化 予 防 ・ 行 動促 進 実 証 研 究 や デ ー タ ベ ー ス 運 営 ・ デ ー タ 解 析を 行 う も の で あ る が 、 実 際 に 個 人 の 行 動 変 容 をい か に 促 進 す る か の 方 策 が 明 確 で な い こ と 、 アウ ト カ ム 指 標 と さ れ た 「 健 康 寿 命 延 伸 産 業 市 場規 模 10 兆 円 」 は 政 府 全 体 の 目 標 で あ り 、 本 事 業と し て の 個 別 の 指 標 と は な り え な い こ と を 指 摘

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し た と こ ろ 、 健 康 情 報 を 活 用 し た 生 活 習 慣 の 改善 に は 健 康 保 険 の 保 険 者 の 取 組 み が 不 可 欠 で ある こ と か ら 、 改 め て 、 個 別 の 目 標 と し て 「 健 康情 報 を 活 用 し 生 活 習 慣 病 予 防 等 に 取 組 む 保 険 者の 数 ( 平 成 32 年 度 に 80 組 合 、 平 成 37 年 度 に 1,000組合 ) 」 が 設 定 さ れ た と こ ろ で あ る 。 医 療 費 適 正化 効 果 の 早 期 の 発 現 の た め に 保 険 者 数 目 標 を 確実 に 達 成 す る こ と 、 及 び 保 険 者 数 の 増 加 と 医 療費 適 正 化 の 効 果 の 検 証 が 必 要 で あ る 。

● 医 療 費 適 正 化 効 果 の 早 期 の 実 現 の た め に 保 険者 数 目 標 を 達 成 す る こ と 。

● 保 険 者 の 増 加 に よ り 医 療 費 適 正 化 の 効 果 が ある の か を 検 証 す べ き 。

● 構 築 さ れ る デ ー タ ベ ー ス を 広 く 利 用 で き る よう に す べ き 。

● 健 康 保 険 組 合 は デ ー タ の 利 活 用 に よ っ て 保 険収 支 が 改 善 さ れ る の で あ れ ば 、 自 ら の 投 資 を行 い や す い 環 境 を 整 え る べ き 。

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○ グ ロ ー バ ル オ ー プ ン イ ノ ベ ー シ ョ ン ・ ハ ブ 形

成 促 進 事 業 ( 新 29-0011 )

世 界 に 先 駆 け て 第 4 次 産 業 革 命 を 実 現 す る た めに 、 世 界 の ト ッ プ 研 究 者 ・ 先 端 技 術 を 集 め る 手法 と し て 、 JETRO を 通 じ て の 誘 致 活 動 は 力 不 足 感が 否 め な い 。 過 去 3 年 間 の 実 績 に つ い て 、 数 では な く 質 の 面 で 、 果 た し て 先 進 的 な 技 術 を 持 つ企 業 が 来 て い る の か 、 検 証 が 必 要 で あ る 。 ま た 、外 国 企 業 と の 共 同 研 究 だ け が 優 遇 さ れ る 仕 組 みは 、 日 本 企 業 と の 公 平 性 と い う 視 点 で 課 題 があ る 。

● 既 存 の 外 国 企 業 も 支 援 対 象 に な っ て お り 、 国内 の 雇 用 増 加 に 直 接 結 び つ い て い る の か 疑 問が あ る と 同 時 に 、 JETRO 以 外 の 方 法 を 検 討 す るな ど 、 ま ず は 方 法 論 を 再 考 す べ き 。

○ 医 療 技 術 ・ サ ー ビ ス 拠 点 化 促 進 事 業 ( 0066 )

本 事 業 は わ が 国 の 医 療 機 器 ・ サ ー ビ ス を 海 外に 提 供 す る ア ウ ト バ ウ ン ド と 国 内 で の 外 国 人 患者 の 受 け 入 れ と い う イ ン バ ウ ン ド の 両 方 を 内 容と す る た め に 焦 点 が 曖 昧 と な り 、 両 事 業 の シナ ジ ー 効 果 は 必 ず し も 明 ら か で は な い 。 ア ウ トカ ム は 単 に 海 外 拠 点 の 数 と い う こ と で は な く 、質 を 重 視 す べ き で あ る 。

● 海 外 展 開 を 望 み 、 力 を 備 え る 医 療 機 関 の み 支援 を 行 う べ き 。

● 国 は 、 今 後 と も 設 備 投 資 な ど に は 関 与 せ ず 、医 療 機 関 の 海 外 投 資 を 誘 導 す る た め の 役 割 のみ に 徹 す べ き 。

● 外 国 人 患 者 の 受 け 入 れ は 、 個 別 医 療 機 関 の 経営 の 問 題 で 、 国 の 関 与 は 最 小 限 に す べ き 。

国 土 交 通 省

○ 下 水 道 事 業 ( 0064 )

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● 下 水 道 事 業 の 実 施 ・ 経 営 主 体 は 市 町 村 で あ り 、革 新 的 技 術 を も っ た 省 エ ネ ・ 再 エ ネ に 資 す る施 設 ・ 設 備 で あ っ て も 、 本 来 は 市 町 村 が 整 備す べ き も の で あ る こ と 等 か ら 国 庫 100% 補 助 の制 度 継 続 は 不 適 当 で あ り 、 通 常 の 国 庫 補 助 との イ コ ー ル フ ッ テ ィ ン グ が 確 保 さ れ る よ う な補 助 体 系 に 見 直 す べ き で あ る 。

● 見 直 し に あ た り 、 今 後 、 地 方 公 共 団 体 へ の 施設 の 売 却 を 明 記 し た 上 で 公 募 す る こ と と し たこ と か ら 、 ま ず は こ の 方 針 を 前 提 に 認 め る が遅 く と も 平 成 30 年 度 当 初 予 算 か ら の 実 施 に 向け て 、 制 度 の 詳 細 や 法 令 等 と の 関 係 な ど 、 財政 当 局 と 十 分 に 調 整 す べ き で あ る 。 な お 、国 と 地 方 公 共 団 体 と の 役 割 分 担 等 を 踏 ま え 、下 水 道 革 新 的 技 術 実 証 事 業 等 を 含 む 下 水 道 事業 調 査 費 の 増 額 要 求 は 認 め な い 。

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○ 観 光 地 域 ブ ラ ン ド 確 立 支 援 事 業 ( 0250 )

● 事 業 の 成 果 が 不 透 明 で あ る ほ か 、 地 方 創 生 の交 付 金 と の 関 係 や 国 ・ 地 方 ・ 民 間 の 役 割 分 担等 か ら 、 国 が 延 々 と 支 援 す べ き 事 業 で は な いこ と に 加 え 、 平 成 28 年 の 実 績 も ゼ ロ で あ る こと か ら 、 平 成 29 年 以 降 の 新 規 分 は 必 要 な い ので は な い か 。 そ の 上 で 、 既 存 の 支 援 先 に 対 する 5 年 を 限 度 と す る 支 援 期 間 終 了 後 は 事 業 廃止 す べ き で あ る 。

○ 地 域 資 源 を 活 用 し た 観 光 地 魅 力 創 造 事 業

( 0255 )

● 事 業 の 成 果 が 不 透 明 で あ る ほ か 、 地 方 創 生 の交 付 金 と の 関 係 や 国 ・ 地 方 ・ 民 間 の 役 割 分 担等 か ら 、 国 が 延 々 と 支 援 す べ き 事 業 で は な いが 、 終 期 ( 観 光 地 域 ブ ラ ン ド 確 立 支 援 事 業 の新 規 採 択 期 間 を 4 年 に 限 る と す れ ば 、 魅 力 創造 事 業 の 新 規 採 択 も 平 成 27 年 ~ 平 成 30 年の 4 年 が 限 度 ) を 特 定 し た 上 で 、 消 極 的 アウ ト カ ム 指 標 や 支 援 対 象 経 費 等 を 適 切 に 見 直し 、 要 求 額 の 縮 減 を 図 る べ き 。 そ の 上 で 、 既存 の 支 援 先 に 対 す る 3 年 を 限 度 と す る 支 援期 間 終 了 後 は 事 業 廃 止 す べ き で あ る 。

○ 船 員 雇 用 促 進 対 策 事 業 費 ( 0370 )

● 船 員 計 画 雇 用 促 進 助 成 金 に つ い て 、 船 員 教 育機 関 の 卒 業 生 は 、 そ も そ も 船 員 に な る こ と を志 し て 専 門 教 育 を 受 け て い る 者 で あ る こ と から 、 ト ラ イ ア ル 雇 用 奨 励 金 と 同 様 に 12 万 円 も助 成 す る こ と に 対 し 、 対 象 者 を 厳 し く 限 定 すべ き で あ る 。

● ま た 、 一 般 教 育 機 関 の 出 身 者 は 、 ト ラ イ ア ル雇 用 奨 励 金 で さ え 最 大 12 万 円 で あ る 中 、 48 万円 は 著 し く 過 大 で 国 民 の 理 解 は 得 ら れ な い と考 え ら れ る た め 、 合 理 的 と い え る 額 に 縮 減 すべ き 。

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○ 地 下 鉄 、 鉄 道 に 関 す る 工 事 を 行 う た め の 資 格

地 下 鉄 や 鉄 道 に 関 す る 工 事 を 行 う た め に は 、各 社 が 独 自 の 資 格 制 度 を 策 定 し て い る が 、 資 格が 多 岐 に わ た り 、 か つ 年 に 数 回 し か 取 得 す る 機会 が な い 。 資 格 取 得 の 機 会 が 制 限 さ れ て い る こと が 資 格 者 の 不 足 、 コ ス ト ア ッ プ に も つ な が って お り 、 規 制 緩 和 の 必 要 が あ る 。

● 各 社 独 自 の 制 度 で あ る 必 要 は な く 、 ま た 、 取得 の 機 会 を 著 し く 少 な く す る 必 要 性 も 認 め られ な い こ と か ら 、 こ れ に 関 し て は 、 抜 本 的 な規 制 緩 和 を 行 う べ き 。

○ 気 象 研 究 所 ( 0456 )

● 平 成 29 年 新 規 要 求 の 集 中 豪 雨 の 予 測 精 度 向 上の た め の 研 究 ( 11.8 億 円 ) に つ い て は 、 現 在 、平 成 27 年 に 高 性 能 の 静 止 気 象 衛 星 ( ひ ま わ り8 ・ 9 号 ) に よ る 観 測 を 開 始 し 、 次 世 代 ス ーパ ー コ ン ピ ュ ー タ を 活 用 し つ つ 予 測 の 強 化 を図 っ て い る 状 況 の 中 、 当 該 新 規 の 研 究 に よ りひ ま わ り に よ る 観 測 よ り も 予 測 精 度 を 上 げ られ る こ と 等 が 期 待 さ れ る 一 方 で 、 費 用 対 効 果や 緊 急 性 等 の 説 明 が 不 十 分 で あ り 、 当 面 は 現在 の 取 組 状 況 を 見 極 め な が ら 検 討 を 深 め る べき 。

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環 境 省

○ 省 エ ネ 家 電 等 COOL CHOICE 推 進 事 業 ( 新 29-

0005 )

当 該 事 業 が 対 象 と し て い る 主 要 な 省 エ ネ 家 電は 、 ト ッ プ ラ ン ナ ー 制 度 の 対 象 で あ り 、 メ ーカ ー の 自 助 努 力 に よ る 性 能 向 上 が 期 待 さ れ て いる た め 、 当 該 補 助 制 度 が な く と も 販 売 さ れ た であ ろ う 省 エ ネ 家 電 数 量 に 対 し て 、 追 加 的 に 販 売さ れ た 部 分 に の み 補 助 対 象 を 限 定 す る な ど 、 予算 額 の 大 幅 な 縮 減 が 必 要 。 ま た 、 省 エ ネ 賃 貸 物件 促 進 の た め の 不 動 産 仲 介 業 者 へ の 補 助 制 度 は 、制 度 導 入 で ど の 程 度 追 加 的 に 省 エ ネ 物 件 が 賃 貸さ れ る の か 不 明 で あ り 、 ま た 不 動 産 仲 介 業 者 への バ ラ マ キ 的 要 素 も 強 い 。 な お 、 補 助 制 度 とい う 「 ア メ 」 の 政 策 の 効 果 を 最 大 限 発 揮 さ せ るた め に は 、 「 販 売 事 業 者 に 対 し て 、 販 売 台 数 の内 、 一 定 割 合 は 省 エ ネ 家 電 と し な け れ ば な ら ない 」 旨 の 「 ム チ 」 の 仕 組 み を セ ッ ト で 導 入 する こ と も 考 え ら れ る 。

● 補 助 制 度 が な く と も 販 売 さ れ た で あ ろ う 数 量に 対 し て 、 追 加 的 に 販 売 さ れ た 部 分 に の み 補助 対 象 と す べ き 。

● 予 算 額 の 大 幅 な 縮 減 を 行 う べ き 。

● 不 動 産 仲 介 業 者 へ の 補 助 制 度 の 予 算 化 は 認 める べ き で は な い 。

○ 次 世 代 省 CO2 デ ー タ セ ン タ ー 確 立 ・ 普 及 促 進

事 業 ( 新 28-0009 )

そ も そ も 、 デ ー タ セ ン タ ー 事 業 者 に と っ て は 、光 熱 費 が コ ス ト の 大 き な ウ ェ イ ト を 占 め て お り 、省 エ ネ を 図 る こ と で ラ ン ニ ン グ コ ス ト を 削 減 でき る イ ン セ ン テ ィ ブ が 存 在 し て い る 。 そ の 上 で 、本 補 助 金 は 、 従 来 シ ス テ ム か ら 50 % 以 上 の 省エ ネ 効 果 が あ る 困 難 性 の 高 い 事 業 に 挑 戦 す る「 ト ッ プ ラ ン ナ ー 」 を 支 援 す る こ と を 目 的 と して い る 。 平 成 28 年 度 か ら 3 年 間 の 当 該 事 業

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を 継 続 す る こ と で 一 定 件 数 の 事 例 を 集 積 し 、総 務 省 が 普 及 に 向 け て の ガ イ ド ラ イ ン を 作 成 。そ の 後 は 補 助 金 な し で 自 律 的 に 、 次 世 代 型 デ ータ セ ン タ ー が 普 及 さ れ る こ と を 目 指 し て い る 。つ ま り 、 本 補 助 事 業 は 、 導 入 実 績 を 積 み 上 げ るた め の 実 証 事 業 と し て の 側 面 が 強 く 、 総 務 省 のガ イ ド ラ イ ン づ く り に 必 要 な 事 例 集 積 に 限 定し て 事 業 採 択 を 行 う 必 要 が あ る 。 具 体 的 に は 、平 成 29 年 度 予 算 に つ い て は 、 適 切 な 採 択 ポ ー トフ ォ リ オ 構 築 を 行 う こ と に 限 定 す べ き 。

○ 低 炭 素 社 会 の 構 築 に 向 け た 国 民 運 動 事 業

( 0022 )

本 事 業 は 、 メ デ ィ ア や 協 力 的 な 企 業 等 を 通 じて 地 球 温 暖 化 に 対 す る 意 識 を 国 民 に 浸 透 す る こと を 目 指 し て い る が 、 漫 然 と 広 告 代 理 店 に お 金を 流 す 形 と な っ て い る 可 能 性 が 高 い 。 省 エ ネ 製品 の 販 売 数 量 ・ エ ネ ル ギ ー 消 費 量 な ど 、 政 策 効果 を 測 定 で き る 統 計 調 査 を 活 用 し 、 事 業 の 成果 ・ 効 果 が 明 確 に 測 定 で き る よ う 成 果 指 標 の 抜本 的 見 直 し を す べ き 。

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○ 地 域 で の 地 球 温 暖 化 防 止 活 動 基 盤 形 成 事 業

( 0023 )

本 事 業 は 、 各 地 に あ る 地 域 地 球 温 暖 化 防 止 活動 推 進 セ ン タ ー や 、 地 方 公 共 団 体 等 に 対 す る定 額 の 補 助 に よ っ て 、 地 域 レ ベ ル で も 地 球 温 暖化 の 意 識 を 醸 成 す る こ と を 目 指 し て い る が 、上 記 国 民 運 動 事 業 同 様 に 、 事 業 の 成 果 ・ 効 果 が明 確 に 測 定 で き る よ う 成 果 指 標 の 抜 本 的 見 直 しを す べ き 。

○ L2-Tech ( 先 導 的 低 炭 素 技 術 ) 導 入 拡 大 推 進 事

業 ( 0060 )

L2-Tech リ ス ト の 整 備 に つ い て は 、 各 分 野 に お ける 最 先 端 の 技 術 の 情 報 を 集 め る こ と で 、 最 先 端技 術 に 対 す る 認 知 を 高 め る こ と に 資 す る と 考 えら れ る 。 他 方 、 補 助 事 業 に つ い て は 、 目 的 ・目 標 が 不 明 確 。 L2-Tech リ ス ト に は 幅 広 い 品 目 が掲 載 さ れ て い る に も か か わ ら ず 、 対 象 を 一 部 の業 種 や 機 種 に 絞 っ て 補 助 を 実 施 す る と い う 内 容と な っ て い る こ と に 加 え 、 平 成 28 年 度 予 算の 大 半 が 執 行 で き て お ら ず 、 L2-Tech リ ス ト の機 器 全 体 の 普 及 に 資 す る と は 思 え な い 。 平 成28 年 度 予 算 の 執 行 状 況 を 踏 ま え れ ば 、 平 成 29年 度 予 算 に つ い て は 、 ま ず は L2-Tech の 認 知 を高 め る こ と に 注 力 す べ き 。 そ の 上 で 、 補 助 事 業に つ い て は 、 対 象 の 合 理 的 線 引 き を す べ き 。

( 以 上 )

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