DiGRAJ-GD 07/17/2011 下滝亞里

Preview:

Citation preview

ゲームを語らずにデザインを語る

下滝 亜里

Twitter: asatohan

Blog: げーむぷれいあびりてぃ

ドキュメント: ゲームデザインの理論

1

自己紹介と内容

プログラマーです

個々のゲームやゲームデザインについて詳しいわけではありません

ゲームに限らず、デザインすることの理解に関心があります

今回お話しする内容

「げーむぷれいあびりてぃ」の記事や「ゲームデザインの理論」のドキュメントをどういう視点で書いているのかを紹介します 2

「ゲーム」と「デザイン」

ゲームデザイン

保留 関心

ゲームとは何か?

3

世界、人工物、デザイン

参考:デザイン研究者のJohn Geroさんの研究

世界 Ver. 1 世界 Ver. 2

デザインは目標を持って行われる

4

あるゲーム

ある椅子

あるプレイヤー

あるユーザー

デザインの適合と不適合

プレイヤーにとっての満足と不満

デザインの粒度と満足・不満の粒度は一致しているか?・このデザインは~が良い・このデザインは~が悪い

不満1

5

満足1

満足2

不満2

あるゲームデザイン

デザインの見方とモデル

デザイン:意思決定した結果(デシジョン)の集合

デザインプロセス:意思決定すること意思決定:選択肢からの選択

6

全ての可能なデザインの集合

デザインA

デザインプロセス

選択肢 デザインA

デザインB ・・・

難易度選択ができるか? Yes, No Yes No ・・・

キャラクターの最大レベルはいくつか?

1~ 99 99 ・・・

・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・

参考:『Design

Rules』

難易度が選択できるデザインの集合

難易度が選択できないデザインの集合

・・・

・・

No

99Yes

99

最大レベルが99のデザインの集合

最大レベルが99のデザインの集合

Yes

99

・・・

デザインB

デザインの要素

分解

7

デザインの適合と不適合

満足と不満は、個々のデシジョンだけで決まるか?・デシジョン1「マルチエンディングである」・デシジョン2「セーブデータは1つ作れる」・不満「他のエンディングを見にくい」

8

プレイヤーにとっての満足と不満

不満1

満足1

満足2

不満2

デザインの構造

関係付け

9

デザインの適合と不適合

満足と不満はデザインの構造とプレイヤーだけで決まるか?・デシジョン「30分間のスコアアタックモードがある」・プレイ状況「あるプレイヤーは、通勤電車に乗っており、乗っている時間は20分である」・不満「時間の無駄ができる」

10

プレイヤーにとっての満足と不満

不満1

満足1

満足2

不満2

デザインの構造とプレイ環境・状況

外部要素との関係付け

11

デザインの適合と不適合

12

プレイヤーにとっての満足と不満

不満1

満足1

満足2

不満2

デザインプロセスを導く

13

プレイヤーの理解

ゲームデザインの理解

ゲームデザインプロセスの理解

デザインプロセスを導く

14

ゲームのレビューや感想を事例として分析

プレイヤーの特徴付け

ゲームデザインの特徴付け

ゲームデザインプロセスの特徴付け

プレイヤーの理解

ゲームデザインの理解

ゲームデザインプロセスの理解

15

プレイヤーは、通勤電車に乗っており、乗っている時間は20分である30分間のスコアアタックモードが

ある

時間の無駄ができる

一般化・特徴付け

プレイヤー プレイヤーは、自身のプレイ環境・状況と適合するゲームデザインを期待する

ゲームデザイン ゲームデザインは、プレイヤーのプレイ環境・状況と関係を持つ

ゲームデザインプロセス

ゲームデザインのプロセスは、プレイ環境・状況とゲームデザインを適合させるプロセスである

まとめ

プレイヤーから出発して、

ゲームデザインのモデルを修正しながら、

ゲームデザインプロセスを導く考え方を紹介しました。

16

課題

プレイヤーの特性の理解

ゲームデザインの構造の特性の理解

特性に基づくデザインプロセスの妥当性の評価

17

面白そうなトピック

デザインの成長のさせ方、進化のさせ方

デザインのバリエーションの管理

18

デザインの創造性

19

例:

20

プレイヤー

ゲームデザイン

ゲームデザインプロセス

(1) ゲームプレイヤーは、ゲームプレイ時に、プレイヤー自身によりゲームの「目標」を設定する(2) ゲームプレイヤーは、自身が設定した「目標」の達成が困難であるとき、不満を持つ

(A) 現状のゲームデザインからプレイヤーがどのような目標を設定するのかを予測し、(B) その目標がいかに達成されるのかを分析し、(C) 達成の困難さに基づいて、ゲームデザインを修正していく

ゲームデザインの枠組み

満足させる

ゲーム

ゲームデザインプロセス

入力

ゲームデザイナー

出力行う

ゲームデザイン

ゲームプレイヤー

ゲームプレイプロセス

満足したか

出力

入力

行う

ゲームプレイ環境で行う

実現

21

Recommended