展開構造物を用いた小惑星資源採掘に関する一考察 A commentary on asteroid...

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展開構造物を用いた小惑星資源採掘に関する一考察

十亀昭人/東海大学齋藤潤/MSK(株)・東海大学

研究背景

 地球資源は有限のものであり、今後永続的にこの資源を使い続けていくことは不可能である。一方、太陽系内には地球資源のように酸化された資源ではない、より有用な資源が小惑星などに多く存在している。この有用な太陽系の資源を生かしていくことによってより一層の発展がなされるものと思われる。

JAXA NASA JAXA

 現在、このような思想のもと、世界各国において小惑星資源の探査・採取の方法が模索されている。既に小惑星からのサンプルリターンに成功した「はやぶさ」や、NASAの「小惑星捕獲計画」、「はやぶさ2計画」などが例として挙げられる。

研究目的

 本研究の目的は、小惑星からの資源採掘に関して、その要素技術となる可能性がある展開構造物の概要について検討を行うことである。ここで行う検討を通して、将来行われるミッションの基本設計時に参考となる採取手法を示したい。

宇宙開発における展開構造物の利用

JAXA JAXA

NASAの小惑星捕獲計画

NASA

NASA MISSION REDIRECT ASTEROID VIDEO

NASA MISSION REDIRECT ASTEROID VIDEO

NASA MISSION REDIRECT ASTEROID VIDEO

NASA MISSION REDIRECT ASTEROID VIDEO

展開手法の検討が不可欠

NASA MISSION REDIRECT ASTEROID VIDEO

展開構造物の分類

線 面 立体

1次元

2次元 -

3次元 - -

YX

Z

3次元筒状展開構造物の展開過程

NASA

3DDSを用いたNASA小惑星捕獲計画の提案

(月探査情報ステーションの動画参照)

形態設計

47,100mm, 24module, 8unit2,

500m

87.93° 80.43°

まとめ

 本研究では、小惑星からの資源採掘に関して、その要素技術となる可能性がある展開構造物の概要について検討を行った。

 特に、NASAの進める小惑星捕獲計画に基づいた3次元展開構造物の試設計を行い、その展開に関わる幾何特性の有効性を示した。

 ここで行った検討を通して、将来の小惑星捕獲ミッションの基本設計時に参考となる採取手法を示すことができた。

 また、本展開構造物を用いればNASAのミッションだけでなく、日本独自の小惑星捕獲計画も検討できる可能性があると考えられる。

参考資料

http://www.jaxa.jphttp://www.nasa.gov