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実際に遠隔でアジャイルをやってみて分かったこと 遠隔アジャイルのパターン プロトタイプバージョン0.1 2014/6/27 (金) Agile Japan 2014 仙台サテライト 「ひとりぼっちは、寂しいもんな」

実際に遠隔でアジャイルをやってみて分かったこと/6月27日(金)開催「Agile Japan 2014 仙台サテライト」

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6月27日(金)開催 Agile Japan 2014 仙台サテライト 仙台サテライト テーマ「ひとりぼっちは、寂しいもんな」 アカウントサービス第8ディビジョンの角銅が登壇し、「実際に遠隔でアジャイルをやってみて分かったこと」をテーマにお話させていただきました。 密なコミュニケーションを重要な要素とするアジャイル開発。遠隔地でアジャイルな文化を取り入れていくにあたっては、いくつもの壁にぶつかっていくことになります。 メンバーズでは、雇用創出による継続的な復興支援に貢献するため、2011年7月から仙台に制作拠点を立ち上げており、 仙台・東京という遠隔での環境の下でアジャイルな文化を導入してきた経験から、皆がつながりチームになるためのヒントをお話させていただきました。

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実際に遠隔でアジャイルをやってみて分かったこと遠隔アジャイルのパターン プロトタイプバージョン0.1

2014/6/27 (金)

Agile Japan 2014 仙台サテライト

「ひとりぼっちは、寂しいもんな」

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自己紹介

株式会社メンバーズ 角銅 浩平

デザインエンジニアやってます。 https://www.facebook.com/kohei.kakudo

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1. 遠隔とアジャイル

2. パターンランゲージとは

3. 遠隔アジャイルのパターン プロトタイプバージョン 0.1

1. 場の共有

2. 全員チャット

3. 15分の朝会

4. NTT(No Talk Time)

5. ポケット一つの原則

6. 壁の活用

7. 十分なドキュメント

8. 始めは同じ場所

9. 定期的な訪問

10. 同じ釜の飯を食う

アジェンダ

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1. 遠隔とアジャイル

アジャイルの最大の敵は

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弊社の環境

仙台

東京

• エンジニア

• ディレクター • デザイナ • お客さん

新幹線を使って2時間ちょい。遠くもないけど気軽に

ちょっとそこまでとはいかない距離です。

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アジャイルプロジェクトの基礎

チームメンバー、お客さんなどステークホルダーが

密接にコラボレーションすることがアジャイルプロジェクトの基礎

Chevre - http://pl.wikipedia.org/wiki/Grafika:Kredki_Foto.jpg

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アジャイルの最大の敵

つまり、アジャイルの最大の敵は距離です!

Catch cats by MagAloche

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でも遠隔でアジャイルができたなら

• オフショア開発できる

• リモートワークできる

• 人材採用の幅が広がる(地方での採用)

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今まで取り組んできたことをシェアしたい

遠隔でアジャイルをやってきて上手くいっているものを、

どう伝えるのがいいのか?と考えてみたら…

これってパターンだ

Mamuschka by samfa

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2. パターンランゲージとは

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パターンランゲージとは

「物事がうまく進んだいきいきした状態」を

実現するための秘訣を言語化したもの。

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パターンランゲージとは

どのような「状況」(context)で、どのような「問題」(problem)が生じ

やすく、それをどう「解決」(solution)すればよいのかという形式で記述

されており、それに「名前」(パターン名)がつけられている。

「パターン・ランゲージ 創造的な未来をつくる

ための言語」より

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パターンランゲージとは

エンジニアの人にはソフトウェア開発に応用された

「GoFのデザインパターン」が有名です。

「オブジェクト指向における再利用のための

デザインパターン」

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遠隔アジャイルのパターン

今まで取り組んできたこと、取り組んでいることで、

上手くいっているものをパターンとして整理

遠隔アジャイルのパターン プロトタイプバージョン0.1

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3. 遠隔アジャイルのパターン

プロトタイプバージョン0.1

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遠隔アジャイルのパターン

• 場の共有

• 全員チャット

• 15分の朝会

• NTT(No Talk Time)

• ポケット一つの原則

• 壁の活用

• 十分なドキュメント

• 始めは同じ場所で

• 定期的な訪問

• 同じ釜の飯を食う

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遠隔アジャイルのパターンの全体像

!場の共有

!全員チャット

!15分の朝会

!NTT(No Talk Time)

!ポケット一つの原則

!壁の活用

!十分なドキュメント

!始めは同じ場所で !

定期的な訪問

!同じ釜の飯を食う

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場の共有

• 状況

• 問題

• 解決

プロジェクトを進める上では、同じ場にいることが大事になる。雑談を

含めてチームメンバー間での情報共有が行なわれ、チームの一体感が醸

成される。

物理的に分断されることで、自然な情報共有が進みにくくなる。

拠点間でテレビ会議を常時接続にする。音声も含め常時繋がっている状

態を作りだす。気軽に横を向いて声をかけるレベルが理想。

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場の共有

テーブルがつながっているようなイメージでテレビ会議を設置している

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全員チャット

• 状況

• 問題

• 解決

複数のチームがあるときに他のチームにも有益な情報、ノウハウは共有

されると全体が改善されやすくなる。

情報のやりとりがチームごとに閉じてしまいやすく、それぞれでの蓄積

になってしまう。

プロジェクト毎にチャットのグループを作る場合でも、プロジェクトにか

かわらないメンバーも含めておく。常に細かい情報も流れてくるため、お

互いに情報の共有やアドバイスなどをしやすくなる。

ただし、情報量が増えすぎてノイズになってしまうこともあるので、対策

として見なくてもいい時間を決めたりする[NTT(No Talk Time)]

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15分の朝会

• 状況

• 問題

• 解決

何か問題がおきたら、早く共有、必要なら早く対応することでロスを最

小にすることができる。

離れていると、周りが気づけずに問題が大きくなってから気づくことが

ある。

朝の15分くらいの短時間で共有の場を用意する。

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15分の朝会

• 全員が準備する。

• すぐに解決しない問題は二次会で。

• スタンドアップミーティングにする。(長いと疲れる)

• 最初から全員出席!

朝会を15分で終わらせるには

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NTT(No Talk Time)

• 状況

• 問題

• 解決

基本的にリアルタイムな情報量をできるだけ多くすることで、距離のハ

ンデをフォローするが、やりとりが増えすぎると集中できない。

情報のやりとりが増えると作業の中断が頻繁に発生する。エンジニアは

フロー状態になっているときに中断が入ると、すぐにはその状態には戻

れない。

「話しかけるの厳禁」というルールの時間帯、No Talk Timeを設定する。

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NTT(No Talk Time)

割り込みがないようにして、フロー状態を中断しないようにする

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ポケット一つの原則

• 状況

• 問題

• 解決

プロジェクトが進んでいく課程で共有すべき情報が増えていき、複数の

箇所に保存されていく。

必要になったときにどこにあるのか探すのに時間がかかるようになる。

遠隔の拠点からは、紙の資料などの物理的なものはアクセス不能に。

wikiに情報を集約して、wikiを見ればOKな状態を維持することで、拠点

間での情報格差を無くす。探すコストを下げる。

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ポケット一つの原則

• プロジェクトごとにwikiを用意する。

• word、Excelなどの文書は共有フォルダに入れてwikiからリンクする。

• 紙はPDF化して共有する。

• メールのやりとりもアーカイブ化する。(これはいまいちかも)

ちなみに「ポケット一つの原則」という名前は

『「超」整理法』からいただきました。

wikiに全て集約してしまうのがポイント

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壁の活用

• 状況

• 問題

• 解決

定期的に確認しないといけないものは、壁に貼り出すなどして常に見え

るほうがいい。

拠点が分かれていると、壁に貼ると片方は確認することができない。

インセプションデッキやペルソナなどの初期に決まるもので、定期的に

確認するものは両方の拠点に同じものを貼る。かんばんのように日々変

わるものは、携帯のカメラで撮って共有する。

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壁の活用

デジタルのほうが拠点間でのやりとりはしやすいが、あえて壁に貼る

ことを選ぶこともある。壁に貼ることによる見える化の効果は大きい。

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十分なドキュメント

• 状況

• 問題

• 解決

アジャイル開発では過剰なドキュメントは作成しない。逆に言えば必要

なドキュメントは作成する。

拠点間ではコミュニケーションコストが上がるので、情報が明示的にさ

れないと、何度も同じことを質問したり、されたりと時間のロスが大き

くなる。

例えばプロジェクト初期の要件などの情報は暗黙知になりやすいため、イ

ンセプションデッキ、ジャーニーマップ、ペルソナなどを使ってドキュメ

ント化する。いつでも確認できるように壁に貼るのもいい。[壁の活用]

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始めは同じ場所で

• 状況

• 問題

• 解決

密接なコラボレーションが要求されるアジャイル開発では、チームメン

バーは近ければ近い方がいい。

密接なコラボレーションを実現する上で、遠隔で知らない人と正確にコ

ミュニケーションを取るのは難しい。意図が正しく伝わっていなかった

り、遠慮があったりする。

新しいチームでプロジェクトを始めるときは、一時的にでも物理的に顔を

合わせる環境にする。

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始めは同じ場所で

新しいプロジェクトが始まるときは、顔を合わせて

チームビルディングするのが大事

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定期的な訪問

• 状況

• 問題

• 解決

プロジェクトが進んでいくと、チームメンバーの認識に自然とずれが発

生する。

離れていると、ずれを認識したり修正する機会が少なく、そのまま進む

と大きく戻りのロスが発生する危険がある。

イテレーションごとに顔を合わせて話す機会を用意する。

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同じ釜の飯を食う

• 状況

• 問題

• 解決

チームメンバーのひととなりをお互いに知っておくことは、コミュニケー

ションがスムーズにいくためにも大事になる。

遠隔でいると話す量が少なく、チームメンバーがお互いを知る機会が十

分に得られない。

同じ場所に集まったときは、時間がなくても飲み会をする。飲み会でなく

ても、食べながら話せる場を用意する。遠隔であっても、雑談をする時間

を作るのは効果あり。[場の共有]

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同じ釜の飯を食う

同じものを食べ話すことが共通体験を生み、チームの距離を近づける効果

はバカにできません!

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遠隔アジャイルの10パターン

!場の共有

!全員チャット

!15分の朝会

!NTT(No Talk Time)

!ポケット一つの原則

!壁の活用

!十分なドキュメント

!始めは同じ場所で !

定期的な訪問

!同じ釜の飯を食う

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アジャイルでみんなハッピーに!

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メンバーズのアジャイル運用プロセス

反復

UXデザインとユーザー中心の計画づくり

開発・分析の繰り返し ビジネス成果の創出

ビジネスゴールの設定とKPI策定

•アンケート/インタビュー •フィールドワーク •ペルソナ •ユーザー行動シナリオ •開発機能洗い出しと優先順位付け

•KGI/KPIの設定

•プロトタイピング •スプリント型開発 •UIデザイン •TDD •CI •ユーザーテスト •ログ解析 •仮説検証と改善案策定

Scrum(スクラム)という手法をベースに、Webやアプリ開発に最適化された当社独自のアジャイル開発プロセスをご提供しています。

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ソフトウェア開発アプローチチーム協調型により最高のスピードでソフトウェアを開発でき、

かつ変化に強い開発アプローチを採用しています。

開発フレームワークの採用

テスト駆動開発の実践

継続的インテグレーション モバイルアプリケーション開発

クラウドサーバー/PaaSの活用

アジャイル型プロジェクト・マネジメント

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Thank You !