Upload
shu-iwami
View
386
Download
0
Embed Size (px)
Citation preview
有限会社 文殊コンサルティングブランド コミュニケーション デザイン研究所
ブランド経営塾セミナーBCD の ABC / Reborn
2011 年 7 月 6 日
マーケティングの教科書では語られない「ブランド経営」とは
Chapter 1
2
「競争」の時代から「共創」の時代へ
ゼロサムゲームの時代は終わった
「比べる」ことからは「改善」はできても「革新」は生まれない
同業他社、異業種、消費者らと共に、新しい価値を創造する
3
持続可能な企業に必要な2つの経営要素
イノベーション変えなくてはいけないもの
ブランド変えてはいけないもの
いずれも競争ではなく共創から生まれる
4
イノベーションを生む「 i 」の五段活用
Imitation 模倣↓
Imagination イメージ↓
Inspiration ひらめき↓
Idea アイデア↓
Innovation イノベーション
5
ブランド経営に必要なセブンシーズ( 7seeds )
Core value 本質的価値 Contribution 社会貢献 Culture 企業文化 Communication コミュニケーション Consistency 一貫性 Coexistence 共生 Co-creation 共創
6
ブランドっていったい何だろう?
みなさんが思っている「ブランド」って何ですか?
アメリカマーケティング協会によるブランドの定義 ある売り手あるいは売り手の集団の製品及び
サービスを識別し、競合相手の製品及びサービスと差別化することを意図した名称、言葉、サイン、シンボル、デザイン、あるいはその組み合わせ
いろいろな人が語るブランドの定義ブランドとは顧客との「約束」であるブランドは、お客様の心の中に存在するブランドは、お客様が自分自身を表現するアイテ
ム
?
7
「ブランド経営」とは何か
しっかりとした企業の在り方をかたちにし、それを内外に示すことにより、顧客や社会の共感・好意を得られるような経営
他がまねできない、その企業「らしさ」を築く
8
9
ブランド経営がもたらすメリット
価格・機能競争からの脱却ブランド経営と一般的なマーケティング戦略
上の「差別化」とは違う新規顧客獲得コストの削減
ブランドが確立されていれば新規獲得営業にかける労力を大幅に減らせる
経営基盤の安定化ブランド経営は個客との強い情緒的つながり
の構築、維持、発展をめざす戦略
一般的な BtoB 営業活動(新規開拓)プロセス
潜在顧客の発掘
リスティング
見込み客の抽出
アプローチ
顧客化
クロ ジング−
既存顧客
10
ブランド経営の BtoB 営業活動(新規開拓)プロセス
潜在顧客の発掘 見込み客の抽出 顧客化
リスティング アプローチ クロ ジング−見
込み
客
11
ブランド経営の BtoB 営業(新規開拓)プロセス(インターネット検索による集客の場合)
潜在顧客の発掘 見込み客の抽出 顧客化
リスティング アプローチ クロ ジング−
見込
み客
ネッ
ト検
索
一般的なネット検索… 「小口貨物、宅配」 「オフィス用品、通販」
ブランドがあれば… 「宅急便」 「アスクル」
12
ブランドは「在り方」マーケティングは「やり方」
Chapter 2
13
マーケティングとブランディング
マーケティングとは「市場との対話」 「売る」ための活動 やり方 市場での優位をめざす競争戦略
ブランディングとは「個客との関係づくり」 「つながる」ための活動 在り方 個客とのつながりを深める関係性の戦略
14
「比べる」からうまくいかない
ブランディングは競争戦略ではない競争相手との差別化は、すぐに陳腐化するブランディングは個別の関係性に関わる戦略
「相手のものさし」と「自分のものさし」ひとりひとりが違う「ものさし」を持ってい
る人は皆「自分」をベンチマークとして考えるありもしない「共通のものさしで」比べよう
とするな15
ブランドの価値は個客の体験から生まれる
Chapter 3
16
どの液晶テレビが欲しいですか?
17
サムスン ソニー
ハイアール LG
A B
C D
「ブランド」は個客の経験から生まれる
ブランド価値は個客の経験から生まれる新たな価値
ブランドの価値はモノやサービスに内在しないモノに内在する機能や特性=ブランドの価値ではな
い商品の市場価値=ブランド価値ではない
個別の関係性からブランド価値は生まれる個客の経験(マイ価値発見、共感)が新たな価値を
生む個客の経験価値が共有されてブランドとなる
消費の変化とブランドの本質の変化(1)
マス消費時代大量生産、大量消費みんなと同じものが欲しい(三種の神器、一億層中流)
個性消費時代消費の多様化、消費者の顔が見えないみんなとは違うものが欲しい(個性の尊重)
体験消費時代選択消費、売り手(作り手)の顔が見たい「仲間」と同じ体験が欲しい(価値観の共有)
19
消費の変化とブランドの本質の変化(2)
ブランドの本質と現代的意味
ブランドは「信頼の証」だった大量消費時代消費者の商品選択コストを軽減(ブランドによる効率化)
ブランドを通して自己表現する個性主張時代ファッション、自動車など(ブランドが自分の代弁
者)
個別のブランド体験が伝播して潮流となる「今」自分の言葉でブランド体験を語り共有(ブランドの
共創)
「価値の源泉」は経済とともに変化している
高度成長期需要充足型ビジネス ⇒ 「モノ」が価値を生む良いモノを安く大量に
安定成長期問題解決型ビジネス ⇒ 「ソリューション」が価値を
生む必要なコトを適切に
成熟期未来共創型ビジネス ⇒ 「個客の体験」が価値を生む
新たな体験を感動的に
21
ブランドの本質は「らしさ」にある
「らしさ」という本質「変える、変わる」のではなく、「らしさ」
という本質に「気づく」ホンモノを求める人と生み出す人
ホンモノを探し求めている人が、そのホンモノと出会ったとき、最高のブランド体験が生まれる
「らしさ」の一貫性「全部お見通しだ!」という時代だからこそ
22
ブランド体験をデザインするBCDという考え方
Chapter 4
23
ブランド体験をデザインするBCDという考え方
24
Brand
Communication
Design
Brand Communication
Communication Design
Brand Design
BCDBrand Communication Design
「ブランド」は2つのコミュニケーションから生まれる
「らしさ」に気づくためのコミュニケーション自社内だけでは、自社の「らしさ」=ブランド価値
になかなか気づかないから、コミュニケーションが必要。
何を、何のために、誰にコミュニケーションするのか?が明確でないと先へ進めない。
「らしさ」に共感してもらうためのコミュニケーション「らしさ」に共感してもらうには、いつ、どこで、どのように、どのくらいコミュニケーションするのか?
実はこちらばかりが一人歩きしている。それも中途半端に「伝える」という視点になっている。
ブランド経営は顧客体験のデザイン
ブランドコミュニケーションをデザインするブランドをつくることはできない時代になっ
たが、コミュニケーション(関係性)ならデザインできる
コミュニケーションをデザインすることで、新たな価値を生む経験を相手に提供できる
ブランドコミュニケーションの「場」を上手にデザインできれば、ブランド価値の「共創」につながる 26
たとえば企業で言うと・・・
「 SONY 」らしさって何だ?設立趣意書ソニータイマー
「ソフトバンク」らしさってあるのか?白戸家 CM孫正義社長これからの「正義」の話をしよう
27
ブランド共創のプロセス
製品・サービス提供者
ブランド体験
ブランド体験
ブランド体験
製品・サービス利用者
製品・サービス未利用者
ブランド体験の共有・伝播
仲間に加わり直に耳を傾ける
ブランドの共創
28
大企業がまねできない中小企業のブランド経営戦略とは
Chapter 5
29
どんな業種・業態でも「ブランド化」はできる
経営者がブランドに対する「思い」を貫く
「個客の体験」をデザインする
金をかけずに、手間ひまをかける
試行錯誤の積み重ねで独自性を生み出す
30
大企業がまねできないブランド戦略とは
一点集中戦略多角経営の大企業は特定商品に集中しにくい
顔見知り戦略大企業は個別のお客さまとの距離が遠い
金太郎あめ戦略個客のブランド体験を均質化する組織戦略
小失大成戦略小さな失敗を怖れず、できるものは何でも試
す
31
今すぐはじめるブランド経営3つのポイント
Chapter 6
32
今日からはじめるブランド経営( 1 )
お客さまにとってのブランド価値は何か?
購入理由を聞いてみる1. 他社製品より価格が安い2. 同価格帯の他社製品より品質・性能が優れてい
る3. 友人・知人にすすめられた4. 営業マン(販売員)にすすめられた5. デザインが気に入った6. 環境に配慮した商品だから7. この企業(の製品)は品質が信頼できるから8. この企業(の製品)が好きだから 33
今日からはじめるブランド経営( 1 )
お客さまにとっての価値は何か?
自社の商品・サービスを購入してくださる理由お客さまが・・・1.競合との比較優位を口にしたら⇒危険信号2.共感や好意を理由にあげたら⇒ブランド化への一歩
購入しない理由は聞かなくてよい1.商品の改善から新たなブランド価値は生まれない2.「満足」を超える「感動」を与えられない
34
今日からはじめるブランド経営( 2 )
お客さまが思っている「○○らしさ」とは?
「らしさ」は商品特性ではなく姿勢であるあなたの商売の「一貫した姿勢」は何か?「全部お見通しだ!」ということを忘れずに!
お客さまは、その「らしさ」を好きか?お客さまに「○○さんらしいですね」と言われる
か?理屈抜きの「お気に入り」になっているか?
35
今日からはじめるブランド経営( 3 )
強いブランドには個客の体験と重なり合う「物語」がある
あなたのブランドにまつわる物語をみつけるあなたの商品が持つ「情緒的価値」は何か?その物語はお客さまの「共感」を呼べるか?
36
理論や技術ではない「実践的ブランディング」とは
ブランドコミュニケーションは「量」より「質」千枚撒いて効果のないチラシを1万枚撒いても結果は
同じ「どこでどれだけ」の前に「何をどのように」をデザ
インする 「形」だけまねしてもうまくいかない
「仏作って魂入れず」では意味が無いロボットには「満足」は作れても「感動」は生み出せ
ない コミュニケーションは五感を通じて行うもの
「言語(文字)によるコミュニケーション」は万能ではない
何気ない顧客の「声」や「反応」に敏感になれ37
まとめ(1)
ブランドがうまく育たない5つの理由
ブランドを「創ろう」としている目に見える価値で「差別化」しようとしてい
る「伝えよう」とするコミュニケーションを行っている
八方美人になろうとしている「やり方」に走り、「在り方」の一貫性がな
い
38
まとめ(2)
ブランド経営を成功させる5つのポイント
「らしさ=個客にとってのブランド価値」に気づく
「個客」とのコミュニケーションのしくみを持つ
「らしさ=在り方」の一貫性を保つ「らしさ」に共感、好意を持つお客様を育て
る「やり方」のイノベーションを常に意識する
39
最後に・・・
あなたが提供する「ホンモノ」の製品・サービスとの出会い
を待っている人がいます。
その出会いが人々に幸福をもたらします。
そんなホンモノ(幸福)との出会いを演出する役割を持つ
のが「ブランド」なのです。
40
www.monju.biz
41