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Mar3 2012 [email protected] 1 イノベーションマネージメント ~新しいメディアを創り出す~ 平成24年3月3日 本橋 Takeshi Motohashi http://takeshimotohashi.com/

Innovating New Media: Managing Innovation and Entrepreneurship

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ジャーナリスト・エデュケーション・フォーラム2012http://jcej-jef2012.peatix.com/で使用したプレゼン資料。といっても最初の3枚しか説明せず。

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イノベーションマネージメント ~新しいメディアを創り出す~

平成24年3月3日

本橋 健 Takeshi Motohashi

http://takeshimotohashi.com/

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自己紹介:本橋 健

•NTT:サービス開発

– インターネットTVガイド

– Web視聴率調査システム

– マーケテイング分析・レコメンデーション

•研究開発マネージメント・新規事業開発

– WiMAX/クラウド

•イノベーションとアントレプレナーシップについての講演

– 東京理科大学イノベーション研究科で非常勤講師

– 日本MITエンタープライズフォーラムでビジネス プランコンテスト(毎年11月開催)

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イノベーションとは?

•良いアイデアのこと?

•(自分が)楽しいこと?

•すごい技術のこと?

•・・・

•「人間の行動・習慣・価値観に不可逆の変化をもたらすアイデアの普及」(田村さん)

•「イノベーションとは技術的な革新に留まらず、世の中に普及する新しい概念を全般に指す」(Wikipedia)

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新しいものや 喜ばれることを 多くの人に!

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イノベーションマネージメントの3要素

•3つの視点の「交差点」

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①ニーズ ウォンツ ビジョン

「困りごとが解決した!」 「これいくらで売ってくれる?」 「友達に紹介したい!」

②シーズ ソリューション

「他の人ではできなかった!」 「そんなことしていいの?」 「思いつかなかった!」

③ビジネスモデル 経営・実行

「赤字にならないの?」 「継続的にやっていける?」 「キャッシュはあるの?」

イノベーション 創出・普及

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①「困っている人/こと」を見つけて 解決案を考える

•お客様の悩みは本人も気づいていない(説明できない)かもしれない→外部からの観察

• IDEOのイノベーション手法 – フィールドで観察する

– 自由なアイデアをブレインストー ミングを通してつくりだす

– プロトタイプをつくって考える

– 物語をつくる

出展:「デザイン思考の道具箱」奥出直人、早川書房 2007 「発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法」 トム・ケリーほか、早川書房 2002

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①「友達に紹介したい!」

•イノベーターの悩み

– 「これいいよね!」とみんなに言われるが売れないのはなぜか?

•究極の質問 – アンケート分析の結果、売れる商品とその商品へのアンケートの結果、相関があった質問とは?

– 正しい質問は重要!

出展:フレッド・ライクヘルド 「顧客ロイヤルティを知る「究極の質問」 」 ランダムハウス講談社 2007

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②“交差点”に踏み込む

•無意識に持っている考え方の“バリア”を壊す

– さまざまな文化に触れてみる

– 既成の教育にはない方法で学んでみる

– 思い込みを逆転する

– 違う視点からものを見る

– 関係のないものを組み合わせる

– “たくさん作ってたくさん試す”

出展:「メディチ・インパクト」フランス・ヨハンソン、ランダムハウス講談社 2005

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③自由にやってみよう!

•「5ドルの元手と2時間でどれくらい増やせる?」

– ビジネスプランニングの基礎 (営業売上と営業費用)

– 活動の途中に手法などを微修正 (ラピッドプロトタイピング&テスト)

– やってみて初めて判ることがある (やってみよう!)という意図。

– ビジネスプランが当初予定通り進むことは100%ない、という業界の常識

出展:「20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義」 ティナ・シーリグ、阪急コミュニケーションズ 2010

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ドラッカーの考える「イノベーション創出」

1. 予期せぬことの生起 予期せぬ成功、失敗、出来事

2. ギャップの存在

3. ニーズの存在

4. 産業構造の変化

5. 人口構造の変化

6. 認識の変化 ものの見方、感じ方、考え方の変化

7. 新しい知識の出現 →科学技術系イノベーション

P.ドラッカー 「イノベーションと企業家精神」 1985

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ワークショップ「メディアを創り出す」

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ワークショップ:新しいメディアを創り出す

•気になる質問

– 「これは便利なメディアなんです!」

– 「誰が使うのかな?」

– 「誰にでも便利に使えますよ!」

•→「誰にでも便利」でも、使わない人は多い。

– 使う人はどんな人でなぜ使うのだろう?

– よほどの必要性がないと使わないのでは?

を、詳しく分析して、 世界の何人が使いそうかを推測する

誰が、どんな状況で、どうして 潜在利用者の規模

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ワークショップ

•新しいメディア・理想のメディアを思い浮かべてください

•「もし、そのメディアが気軽に使われるとしたら、誰が喜んで使いますか?」

– そもそも「喜んでくれる人」がいなければ、誰もお金を払いません。

•その状況を具体的に想定してストーリーを書いて みてください(ストーリーテリング法・ペルソナ法)

– 「どんな人が」「いつどこでどうして」

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ストーリーテリング法/ペルソナ法

•3Mなどで使われている、と言われているサービス提案方法

– A4一枚程度に、提案したいサービスが提供する顧客の経験を具体的にシナリオに記述する。

– 幹部がそれを読んで、製品化投資判断。

•ペルソナ

– 利用者の具体的なバックグラウンド、日常生活など、そのサービスを使うに至る背景を考える上での基礎となる利用者モデルを書くことで、ストーリーへの厚みを持たせる。

「3M:組織を巻き込む”戦略ストーリー”の技法」 ハーバードビジネスレビュー1998年9月 (ゴードン・ショー他)

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ワークショップ:注意

•新しいメディア・理想のメディアにも前提が必要

– たとえば「誰のスマートフォンまでタダで誰でも自由に使える」(情報を入手できる/送れる)としたら?

– スマートフォンもどこにでも設置できるとしたら?

•属性ではなく状況を説明してください

– ×「30代女性」「20代男性」「学生」「社会人」

– ○「働いていて」「忙しい」「子供の送り迎えがある」「仕事はジャーナリスト」「友達と旅行に行く」

•そんな人が日本に/世界に何人いるでしょうか?

– フェルミ推定:「富士山を動かせますか?」

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以下、参考

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新しいイノベーションの発想法

1. 「自分が欲しいもの」を考える

2. 「困っている人/こと」を見つけて解決案を考える

3. 変化・ギャップを見つけて、どう変化するか予測する

4. 理想のサービスを考えて、そこから現実解を探す

5. 会社の強み・資産を考えて、そこを伸ばす/流用する

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変化・ギャップを見つけて、どう変化するか予測する

•急激な変化が起きていないか? – コンピュータパワーが50倍になったら?

– ネットワークが無限に速くなったら?

– ストレージがいくら使っても無料になったら?

– ヤンキースが負けるようなことがあったら?(笑)

– すべての人が著作者になったら?(著作権管理・ 料金はどうするの?)

– すべてのメディアコンテンツがオンライン化されたら(著作権問題は忘れたとして)

•変化は「チャンス」、その変化が起こす影響を分析・予測して、お客様の新たなニーズを見つける

出展:WWW2004 Plenary Talk, Udi Manber