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2012年8月23日に開催されたTATEITO社主催のDigital Marketing Tribe Night Summer 2012で講演をさせていただいた際の資料です。SES San Francisco 2012で大きなテーマだったビッグデータ、統合マーケティングを中心に、今後リスティング広告従事者に求められる要件を提言しています。 http://www.atara.co.jp/
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Digital Marketing Tribe Summer 2012
2012 年 8 月 23 日アタラ合同会社
杉原 剛
「 SES San Francisco 2012 レポート:検索エンジンマーケティングから見る求められる人材像」
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自己紹介• 杉原 剛
– アタラ合同会社 代表取締役 CEO
• 経歴– 大卒で KDDI でコンサル営業を経験し、インテルでマーケティングを学ぶ– 2002 年 オーバーチュア立ち上げ時のセールスプランニング
• 代理店制度、 Overture Professional 講師、モバイルスポンサードサーチ、 Panama プロジェクトのリード、スポンサードサーチ API のエバンジェリスト
– 2007 年 グーグルで AdWords のセールスストラテジー、 YouTube 広告営業チームの立ち上げ、 AdWords API のエバンジェリスト
– 2009 年にアタラを設立。自動化 / 効率化ソリューション開発とアトリビューション / リスティング広告戦略コンサルティングを行う
– 海外事情を吸収しに SES や SMX などは 7-8 年ほど参加
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アジェンダ• SES および SMX とは• SES San Francisco 2012 報告• 今後の SEM 従事者の要件
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SES とは
SES (Search Engine Strategies) は検索エンジン業界のカリスマ編集者Danny Sullivan 氏(現 SMX/Third Door Media Editor-in-Chief )が 1999 年に創設した世界的なカンファレンスシリーズ。現在は Incisive Media が運営。他には Search Engine Strategies, ClickZ などのメディア事業、教育事業など。
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SMX とは
SMX (Search Marketing eXpo) は Danny Sullivan 氏が 2006 年に創設した世界的なカンファレンスシリーズ。 Third Door Media が運営母体で他にはSearch Engine Land 、 Marketing Land などのメディア事業など。
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カンファレンスの内容
著名人 / インフルエンサーによるキーノート大手企業の CMO 、 Google の Analytics スペシャリスト Avinash Kaushik 、 「グランズウェル」の著者シャーリーン・リーなど
セッションリスティング広告、 SEO 、アクセス解析、アトリビューション、ディスプレイ広告、ソーシャルなどのトラックに分けて 2-3 日間
ネットワーキングイベントランチ、パーティー、スポンサーイベントなど
トレーニング / ワークショップより深い内容、ハンズオンのトレーニング(追加費用)
学習意欲の高いサーチ業界 / 周辺業界のエキスパートたちが世界中から集まり情報発信、情報共有する場
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SES San Francisco 2012 – 会場
Apple の WWDC と同じ会場 Moscone Center
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SES San Francisco 2012 – Expo ホール
主な出展者は検索エンジン、ツール会社、エージェンシー、 etc.
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SES San Francisco 2012 – キーノート
初日キーノートは Google の Avinash Kaushik による Multi-Channel と New Metrics について
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SES San Francisco 2012 – キーノート
2 日目キーノートは Google の Matt Cutts に加え、 SMX の Danny Sullivan 、 Webmaster World の Brett Tabke が一同に会すという歴史的セッション
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SES San Francisco 2012 – セッション風景
Q&A は活発。セッション終了後もプレゼンターへ積極的に質問しにいく。
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SES San Francisco 2012 – Google トラック
主に AdWords, DoubleClick プロダクトの紹介
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SES San Francisco – ネットワーキングイベント
ホワイトハット SEO 派?ブラックハット SEO 派?で語るイベント
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SES San Francisco 2012 – 日本からの参加者間情報交換
現地での情報交換。リアルおよび Facebook グループで。
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近年のテーマ / キーワード / トレンド / 変化
2010 2011 2012
アトリビューション
ディスプレイ
ソーシャル ソーシャル
アトリビューション
ビッグデータ
統合マーケティングホリスティック
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近年のテーマ / キーワード / トレンド / 変化• 確実にサーチのみでは語れなくなってきている
– サーチ自体の進化もやや緩やかに– SES 、 SMX 共に「サーチに特化したイベント」を維持しづらくなってきた– 「〜 Search 」などの会社が社名変更している事実
• Silo-ed (縦割り /単体施策)から、 Cross-Channel (クロスチャネル)、Holistic (全体、相対)、 Integrated (統合)へのシフト– サーチとディスプレイ広告やソーシャルとの合わせ技– アトリビューションマネジメントはその概念の中の取り組みの一つ
• それに伴うテクノロジーの変化、取り入れ– リスティング広告の自動入札管理→全体を見える化、最適化– ビッグデータは自動化 / 効率化よりも ROI改善など攻めのマーケティングで活用
• 人の問題は世界共通– ツールだけでは解決しないのは自明– 各施策も複雑を極めそれぞれの分野でのエキスパートはより一層必要– 全体を理解し統括できる人材は米国でもほとんどいない状況
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ビッグデータ関連〜キーノート、セッションなどからBig Data: What Marketers Need to Know というセッションから• 「ビッグデータ」とは?ビッグデータとして認められるための3つの「 V 」条件
1. Volume
3. Velocity
2. Variety
大量の
構造化データ、非構造化データ
スピーディに、リアルタイムに
映画「マネーボール」のように様々なマーケティングのシーンでデータを活用する時代が到来
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ビッグデータ活用のわかりやすい例• パリ、ミラノ、アントワープの街中を定点観測→服の色を大量解析→トレンディングしている服の色をリアルタイム表示→商品レコメンド
http://www.pimkiecolorforecast.com/
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ビッグデータの先進事例• Amazon: 10 年前からビッグデータを利用
– ほぼ自社でシステムを内製。非常に洗練されている– レコメンデーションのみならず、リスティング広告の入稿 /入札管
理、クーポン、マーチャンダイジング、ウェアハウジング、商品出荷判断のためにデータを活用
– マイケル・ジャクソンが亡くなった日、 MP3 ストアの構成を 2 時間のうちに変更し、数時間で他社に先んじて大きな売上を確保した話は有名
• Target: 昨年のある「事件」– 消費者の購買履歴データの収集と解析から妊娠女性に向けたクーポンを配信
– たまたまある未成年の娘宛に送られたことで、父親が妊娠を知る– Target は過去のデータの分析から、彼女が妊娠であることを父親よ
りも前に知る事に( Target はその後クーポン戦略を改善)– データを活用する企業が消費者のニーズを把握するという例
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ビッグデータに対する企業の課題• CMO の一番の悩み→情報大爆発
• ビッグデータにどう取り組むかを真剣に考えているがチャレンジは 3 つ– People (人)– Process (プロセス)– Tools (ツール)
• ビッグデータに取り組むための優秀なツール群は入手できる状況。それらを活用できる人と適切なプロセスを見いだすことが今後企業にとって最重要課題の一つ
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ビッグデータをマーケティングで活用するためのツール
1. Analytics tools解析ツール
2. Predictive analytics tools予測解析ツール
3. Data driven automation toolsデータドリブンなマーケティング自動化ツール
4. Adaptive learning and automation tools適応学習型マーケティング自動化ツール
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ビッグデータ関連ソリューション
OneSpot は大量のコンテンツ消費データからウェブサイトの訪問ユーザーに最も Relevant (関連性の高い)なコンテンツを解析し、バナー広告、ウィジェット、ヘッドライン、ニュースレターを自動生成
DataPop は何百万通りにもなりえる商品属性データ(商品名、カテゴリ、色、サイズ、地域、 etc )とユーザのIntent (意図)データパターンをデータ解析し、 Relevance (関連性)の高いリスティング広告を自動入稿・入札管理
BloomReach の Web Relevance Engine がウェブコンテンツ(自社、競合他社)データとユーザーデータを収集し、ビッグデータ解析で Relevance スコアを算出( 1 日に 10億ページと 10億のユーザーインタラクションデータを1000 の Hadoop ジョブで大量処理)。その結果を元にIntent Rich (ユーザー意図を的確に捉えた) なコンテンツページをリアルタイムに自動生成
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ビッグデータ関連ソリューション
Runa はマウスクリック、サイト滞在時間、購買履歴など90種類の変数を予測解析し、どの特別オファーが最大の利益を生むかを判断しオファーをリアルタイムに自動生成。サイト全体をカバーするオファーは 8% の売上増のために 10% の利益を失ってしまうが、 Runa のパーソナライズされたオファーでは 19% の売上増を 3% の利益減で達成することができる。
どのソリューションにも共通しているのはビッグデータ解析で「 User Intent (意図)」を精度高く予測し、 Relevance (関連性)の高いコンテンツや広告をリアルタイムに生成・配信し高い効果を出すという点
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統合マーケティング( IMC )のセッションから
「統合マーケティングコミュニケーション( Integrated Marketing Communication IMC )は、消費者とブランドや企業とのすべての接点をメッセージ伝達のチャネルと考え、ターゲットの購買行動に直接影響を与えることを目的とする。・・・消費者から出発し、あらゆる手法を駆使して、説得力あるコミュニケーションを実践するプロセスである。」(ノースウェスタン大学のシュルツ教授( Don E. Schullz ))
• IMC への取り組みが理由で CMO の平均在任期間が 28ヶ月から 49ヶ月に。 IMC が難しく、より時間がかかるため
• IMC は CMO の興味としては 3番目と高い• ANA ( Association of National Advertisers )のリサーチによると IMC の中で SEM が最も価値がある施策とい
う結果
Keynote: Integrated Marketing: What Does That Really
Mean?
【パネリスト】Mark Huffman, Integrated Production Manager, Procter & GambleCorey Kahn, Group Search Director, OgilvyGiovanni Rodriguez, Digital and Social Strategy, Deloitte Consulting LLP
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IMC の中で SEM が最も価値がある施策という結果
SEM が PR をおさえて 1位(【最も需要】と【重要】の合計 87% )一方でソーシャルとモバイルの伸び率が大きい
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統合マーケティング( IMC )のセッションから• IMC の取り組みの差
– 取り組みが行き過ぎるとリスクもある(やりすぎ)が、遅れると先行企業に追いつくためのリスクが非常に高くなる。つまり差が出やすくなる可能性
• IMC の課題【データ分析の問題】– 今後もますますフラグメントするメディアランドスケープ– デジタルとオフラインのアトリビューションをどう見る?– データ見える化環境の整備
【プロジェクト管理、人の問題】– 複数代理店が存在する場合のチャレンジ– 統合の責任者は誰?
• リーダーシップ、知識、経験、ノウハウの問題– サーチを理解する人が少ない
• 社内外の関係者への教育は今後重要– データサイエンティストの不足(マッキンゼーの指摘)
• 米国は 14-19万人の分析専門者、ビッグデータの分析をベースに意思決定ができるマネージャー / 分析官が 150万人不足すると指摘
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その他: サーチと相性のいい Quantcast のリアルタイムオーディエ
ンスディスプレイ
• Quantcast はオーディエンス測定およびターゲティングを専門にした会社優良なサイト訪問者デー
タ大量のパブリッシャー
データ
リアルタイムに Lookalikeオーディエンスの
カスタムモデルを構築
RTB でターゲット
• 定義済セグメントではなくリアルタイムデータを使う( cookie もフレッシュなうちに活用できる点も効果を呼び人気)
• CPA課金
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まとめ:ビッグデータ・統合マーケティング時代の SEM 従事者の要件• ビッグデータの前にやることは多い
– 旧来の構造化データ( CRM 、商品データベース)の活用はまだまだ
• 虫の目と鳥の目の両方を持つ– リスティング広告はより高機能で複雑に。深堀 / エキスパート化は必須– 逆にリスティング広告の詳細から離れ、クライアントのゴールをホリスティッ
クにどう解決できるかを考られるスキルも必要– コンバージョン率 2% (のマイノリティ)にフォーカスしすぎない( by
Avinash )。残りの 98% に対して何ができるかを考える( macro and micro conversion )
• 来るべき統合マーケティング / ビッグデータ時代に向けて– 洗練された SEM 従事者は IMC のリーダーになれる可能性が高い– サーチ以外の施策を理解する努力は必要。施策連携するためのプランニング力、
コミュニケーション /調整能力を備える– 社内外でサーチの価値を教育する場面は増える。積極的に行う– テクノロジーを避けない。テクノロジーは全てを解決しないのは当たり前。テ
クノロジーの得意・不得意を理解しうまく役割分担できる人が勝者
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最後に• 来年の SES および SMX 、杉原は参加する予定です• ぜひ現地で一緒に最先端のデジタルマーケティングに触
れましょう
ご清聴ありがとうございました!
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