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39th Tokyo.R (1) RStudio を日本語化してます (2) データサイエンスの研修やってます という話 @data_sciesotist 2014/05/31 1

39th Tokyo.R "RStudioを日本語化してます、という話"

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第39回Tokyo.Rで発表した資料です。

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39th Tokyo.R

(1) RStudioを日本語化してます(2) データサイエンスの研修やってます

という話

@data_sciesotist

2014/05/31

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1 まずは、自己紹介• 社会人5年目の研修講師 (Linux、仮想化、ストレージ、クラウド、ビッグデータ・データサイエンスなど担当)です

• その前は長々と大学にいました (心理学、教育工学、障害者支援などを研究)が、学位もポストも・・・だったので就職

• 2002年にLinuxにはじめて触れて以来、細々とOSS関係の活動をしています

• 主に組版ソフトTEXの周りで IDEの日本語化、ドキュメントの翻訳、解説サイトの運営などをしています

• データサイエ「ソ」ティストに悪意はありません2

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2 本日のお題1. RStudioのインターフェースを日本語化しているので、手順と成果を紹介したい

2. Rとかデータサイエンス関係の研修を提供しているので、「世間の『データサイエンス』に対する捉え方とか反応」を紹介したい

3. その他おまけ

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お題1

RStudioの日本語化

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3 RStudioの概要 (1)まずは大前提 https://www.rstudio.com/

• RStudio — “Open source and enterprise-readyprofessional software for the R community”

• デスクトップ版 (Win, Mac, Linux) とサーバー版 (Linux)

• サーバー版には有償ライセンスあり

• Rを用いたWebアプリ開発を容易にするShinyなども提供

• 最近はknitrやR Presentationなど「文書」の執筆環境としても活用される

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4 RStudioの概要 (2)

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5 RStudioの課題

インターフェースが英語*1

*1 もちろん、他にいろいろ改善して欲しいところはあると思いますが。

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6 日本語化に取り組むことに

• 他の分野で経験はあるし、ソースがあるんだからできるんじゃないの、という軽い気持ち

•「OSSに (ちょっと) 貢献する」ことを考えた時の選択肢として、日本語化はわりと取っ付きやすいそして感謝を得やすいw

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7 どこをいじればよいのか• “File” Ô “ファイル”だとしても、ソースコードのどこに書いてあるのか

• 最悪なのは、各ファイルに分散している場合Ô Ô Ô• grepさんに聞いてみる• $SRC DIR/src/gwt/src/org/rstudio/studio/client/workbench/commands/Commands.cmd.xmlらしい

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8 Commands.cmd.xmlの中身<commands>

<menu id="mainMenu" vertical="false">

<separator/>

<menu label="_File">

<menu label="New _File">

</menu>

<menu label="_Recent Files">

</menu>

<menu label="Recent Pro_jects">

</menu>

</menu>

<menu label="_Edit">

<menu label="_Folding">

</menu>

</menu>

..........

• なんとなくメニュー項目が書かれている

• “ 英字” がショートカット設定っぽい

• テキストファイルなので作業も楽そう

• じゃあやるか• 全部で375個ほどのメッセージ

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9 やってみた結果wwwwwwwww• 見出しは草を生やしてみたかっただけ• そんなに厳密に動作検証してない “雰囲気訳”

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10 ちなみに、RStudioのビルド環境

https://github.com/rstudio/rstudio/tree/master/dependencies

• 必要なのは、g++、JDK、Qt、boost、Ant、NSISなど

• GitHub上の文書を読めば、準備は簡単 (ただしチョー時間がかかる)

• WindowsではスムーズにビルドできるがLinuxだと・・・12

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11 RStudioのビルド

• 2コア、4GBの仮想マシンで15分くらいかかる

• Windowsでのビルドオプションは以下のような感じ

cmake .. -G "MinGW Makefiles" -DRSTUDIO_TARGET=Desktop

-DCMAKE_BUILD_TYPE=Release -DCMAKE_INSTALL_PREFIX="C:\opt\RStudio"

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12 成果の公開と課題

http://datasciesotist.hatenablog.jp/

• 日本語化したRStudioをブログで配布する予定• 忙しくて375個中112個までしか終わってない• しかし、この方法では日本語化 “しか” できない• 開発元に多言語化を提案するのがOSS的 (めんどい・・・)

• 日本語化では「最新版への追従」がプレッシャー• 公開して、やりたい人に「はい、ヨロシクぅ!」としたい

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お題2

データサイエンスの

研修15

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13 宣伝かよチッうぜえなぁ• だがしかし。ここで宣伝して、論評されるリスクを侵す勇気がある非専門家がいるだろうか

• いや、いない (反語)Ô Ô Ô• なので、「一般企業向けにこんなことをやってると、こんなことが見えてきます」というのを紹介しようと思ってます

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14 まず、世間一般におけるニーズ•「データサイエンティスト」と「Data Scientist」の検索トレンド

• 同じ時にもっと有名な方が取り上げたので、二番煎じにorz

2012 2013 2014

020

4060

8010

0

「Data Scientist」と「データサイエンティスト」の検索数の推移

Google Trendsのデータを元に当社にて作成

検索

数(

比率

Data Scientistデータサイエンティスト

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15 「本当の」ニーズかはさておき•「データサイエンス」と「Data Science」の検索トレンド

• ニーズがあればそれをコースにして商売するのが研修会社の仕事

2004 2006 2008 2010 2012 2014

020

4060

8010

0

「Data Science」と「データサイエンス」の検索数の推移

Google Trendsのデータを元に当社にて作成

検索

数(

比率

Data Scienceデータサイエンス

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16 研修ラインアップ

2011年からインフラ技術を中心にビッグデータ関連研修を提供開始

2012年ころからデータ活用、分析にテーマを広げ、続々と提供中

Rに関しては同業他社より1年早く提供を実現

2011年11月 「Hadoop入門」提供開始

2012年11月 「ビッグデータの基礎」提供開始

2013年4月 「R言語によるデータ分析入門」提供開始

2013年10月 「R言語によるデータ分析応用編」提供開始

2014年4月 「データサイエンスの基礎」提供開始

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17 申込者数の推移• いろいろあるので縦軸はナシで……ただ、他の分野と比べても増加は顕著• Rおよびデータサイエンスに関する (初歩的)教育ニーズは高い• 弊社教室での研修以外に、お客様先での個別研修もたくさん

2012 2013 2014

ビッグデータ・データサイエンス研修の申込者数(累計)

申込者数

Hadoopビッグデータ基礎R入門R応用データサイエンス基礎

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18 お客様の声■受講のきっかけ

• 「データはあるが使い方がわからない」という声が多数• なんだかんだ、製造・販売の現場には大量のデータがある•「ビッグデータソリューションの営業を担当しているが、自分が何を売っているのかわからない」なども

•「Rの研修を検索したら見つかったから」という方も多い

■最近は……

•「社内におけるデータ活用の仕組みを作りたい」という方も• 技術は一段落して、これからは方法論に注目が集まりそう

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19 この分野を担当して思うこと• 思った以上に「データ分析カルチャー」を根付かせるのは難しい

• 多くの企業において「データサイエンス」はData ScienceやQuantsではない

• ごく基本的な「卒論の書き方」を忘れている・知らない人が多い

• とはいえ、そこらへんを埋めるのが商売なので、いろいろ葛藤しつつやってます

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お題3

Sparkの研修作ってます

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20 Apache Sparkの概要 (1)

Hadoopよりも速い分散並列処理環境 http://spark.apache.org/

Java、Python、Scala(関数型言語)に対応、SQLなどにも対応可能

2014年3月にApache財団のトップレベルプロジェクトに昇格

Hadoopより100倍速い!(当社比)

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21 Apache Sparkの概要 (2)

Sparkプロジェクトの目標は以下の2点

MapReduceモデルを拡張し、インタラクティブな分析ができる

Scala(関数型言語)の採用によるプログラミング可能性の向上

http://spark.apache.org/talks/overview.pdf より Scalaシェルからのインタラクティブな操作

機械学習のためのアルゴリズムを数多く提供

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22 Apache Sparkの概要 (3)

基本的にはHadoopと同様の大量データを分散並列処理する仕組み

複数台のコンピュータでクラスタを構成し、Scalaシェルによる

インタラクティブ処理またはプログラムのバッチ実行が可能

クラスタマネージャMesosでリソース管理可能

http://spark.apache.org/talks/overview.pdf より

http://spark.apache.org/ より

Scala、Java、Pythonに対応

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23 Apache Sparkが来そう• 機械学習など「パラメータを変えて繰り返し同じ処理を適用する」場合にインメモリコンピューティングが適する

• Hadoopの機械学習ライブラリとして有名だったMahoutも “Goodbye MapReduce”*2 とHadoopからSpark等への切り替えを表明している

• Rとも連携できそう (SparkRパッケージがある)

• まだよくわかってないですが9月に提供開始します

*2 https://issues.apache.org/jira/browse/MAHOUT-1510

https://mahout.apache.org/

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24 ちなみに、先日こんなことが

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