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北海道経済産業局2011.09.12
情報デザイン対話と共創の技術の可能性を考える
渡辺保史 watanabe yasushi
北海道大学地球環境科学研究院@nextdesign
2011年9月13日火曜日
活動領域 :情報デザイン 科学技術コミュニケーション ワークショップ所属 :北海道大学 大学院地球環境科学研究院 グローバルCOEプログラム 環境教育研究交流推進室その他 :札幌オオドオリ大学 札幌CGM都市宣言 サイエンス・サポート函館 npo-kobo(休眠中)コンタクト:[email protected] @nextdesign(Twitter)
2011年9月13日火曜日
1992 InterCommunication(NTT出版)1993 感性産業研究会「感性都市のデザイン」1995 「はじめてナットク!マルチメディア」(講談社ブルーバックス) WIRED(ワイアード日本版) sensorium(Ars Electronica’97金賞)1996 NTTコミュニケーションウェア ワークショップ デジタルメディアの生態史(朝日新聞社SCIaS)1998 佐野元春オンラインライヴ 「Digital Rights デジタルコンテンツの知的所有権」(オライリー)1999 オーロラウェブ(JST理科教育コンテンツ) 情報デザイン国際会議「ビジョンプラス7」2000 node0138(情報デザイン発想による地域活動の開始)2001 函館市インキュベーター施設に対する市民提言 サウンドバム@ハコダテ 「情報デザイン入門」(平凡社新書) 智財創造ラボ(コミュニティデザインのOSについての研究)2002 全国教育系ワークショップフォーラム せんだいメディアテーク「共有のデザインを考える」 JST異分野研究者交流推進フォーラム
2011年9月13日火曜日
2003 ハコダテ・スローマップ2004 Context Viewer(w/中村勇吾) ハコダテ・スミカプロジェクト(都市再生ワークショップ) Hakodadigital(地域デジタルアーカイブ推進フォーラム)2005 SH-Mobileラボ(2015年のモバイルビジョン) 現代デザイン事典(平凡社)2006 PaPeRoアプリケーションチャレンジ(ロボットの社会化) Shrinking Cities(縮小都市の現状把握)2007 「縮小は未来」展(npo-kobo) 先見日記(NTTデータ)2008 北海道大学CoSTEP つながりバザール(npo-kobo)2009 北大広報誌「リテラポプリ」特別号 はこだて国際科学祭/はこだて科学寺子屋2010 札幌オオドオリ大学 公開レクチャー「環境と、なにか」 ノーベル化学賞プレスリリース(08年から準備)2011 大学院地球環境科学研究院 2050年委員会(未来の可視化プロジェクト)
2011年9月13日火曜日
3.11以降の社会で、「デザイン」にできることは何か?
とりわけ、情報デザインは何をなすべきか?
情報デザインと科学技術コミュニケーションは今後どんな関係を結んでいくべきか?
自分たちの未来を、どうやってデザインできるのか?
2011年9月13日火曜日
情報デザインには、実は2つの側面がある。
a: 生活技術(リテラシー)として
b: 社会技術(狭義のデザイン)として
一般的には、後者についての重要性だけが論じられる。だが、万人のために共通の発想・手法である前者なしには後者も成立しえない。
つまり、日常生活の中での問題発見やその創造的な解決のための知恵を身につけることが重要。(=新たな教養としての情報デザイン)
2011年9月13日火曜日
情報デザインとは?
what(対象/目的):あらゆるモノ・コトの「可視化」
how(手法/過程):デザインそのものの「道具化」(汎用化)
why(意義/価値):「関係価値」の創出
2011年9月13日火曜日
人間の知的活動のきわめて大きな部分が統合作用によっているわけで、人間はすべて生まれながらのエディターである。オーケストラの指揮者、仲裁者、司会者、演出家、生け花を活ける人、デザイナーなどなど、不調和を高度の調和にまとめ上げる機能をもつ人たちは、すべての人に潜在しているエディターシップを顕在させている、氷山のごく小さな一角であるにすぎない。
要素の創造にはきわめて大きな意義が認められているが、関係価値の創造、エディターシップに対してはほとんど関心が払われないでいるのは不思議である。それは雑誌つくりの技術にとどまるものではなく、複雑になった社会が調和をもって働くためにも不可欠な機能である。
外山滋比古『エディターシップ』(みすず書房、初版1975年)
2011年9月13日火曜日
これからの編集者は、デスクワークが中心の知識集約型の仕事だけでなく、フィールドに飛び出し、プロジェクトを立ち上げ、他業種との幅広いコラボレーションのもとで行なわれる。ディレクター、デザイナー、プログラマー、アーティストの仕事とも重なり合う広範囲な仕事となるでしょう。
仲俣暁生 ほか『編集進化論 editするのは誰か?』(フィルムアート社、2010年)
2011年9月13日火曜日
情報デザインのwhat
・インフォグラフィックス(地図や図表)・ウェブサイト(特に構造や対話機能)・情報機器等のインターフェイス …いわゆる情報メディアのコンテンツ、 情報系プロダクツのほぼ全てに関連 …スタイリング(見た目)のデザイン以外 …「分かりやすさ」「使いやすさ」「共感」
2011年9月13日火曜日
情報デザインのhow
・観察→視覚化→試作→改良→実装・人間中心デザイン/デザイン思考・デザインの発想や手法を、 他の社会実践に応用(道具化)する・個人の感性に委ねていたデザインを、 「 ある程度」科学的・組織的に進めること・使い手(ユーザー)の視点や立場に立つ ことが大前提
2011年9月13日火曜日
観察 現場/素材から、できる限り多く の情報をピッアップする
アイデアの視覚化 他人の視点や知恵も借りながら、 発想を広げてみる
試作・試行 とりあえず、思いついたところ から、カタチにしてみる (うまくいかなければ、前のプロ セスに戻る)
デザイン・実装 ある程度煮詰まってきたら、 初めて実作業に移る
評価 つくったものを現場に戻して評価 し次の段階へつなげる
2011年9月13日火曜日
情報デザインのwhy
・人の対話や共創の「場」である コミュニティと向き合う(コミュニティを つくり出す)技術・「フィジカル」と「デジタル」―― 2つの相にまたがる人の活動環境を望ましく デザインすること・社会の多様性に根ざし、社会のよりよい 「関係」を構築すること
2011年9月13日火曜日
本科 情報デザイン演習
レゴブロックの構築物についての組み立て説明書を書き、他人と交換して、再現できるかどうかを試すワークショップ。ほかに、ウェブサイトの情報を構造化する「カードソート」も。
2011年9月13日火曜日
トランスサイエンス化している科学技術の問題を解くためには、専門家と非専門家の<あいだ>=社会的なインターフェイスをデザインしなければならない
→科学技術コミュニケーションの役割 であり、情報デザインの役割でもある
2011年9月13日火曜日
科学技術コミュニケーションの「レイヤー」を横断する
楽しく/わかりやすく(理解増進/アウトリーチ)のレイヤーから、真剣に/真面目に(社会参加・意志決定)
のレイヤーまで、多様な実践を横断し、接続していくようなコミュニケーションを、どうやってデザインするのか?が問われているのではないだろうか?
→情報デザインがその本領を発揮できる部分
2011年9月13日火曜日
情報デザイナー(科学技術)コミュニケーターファシリテーター …etc.
異なる領域から生まれた、新しい社会的役割に求められる内実が、次第に接近、オーヴァーラップし始めているのでは?
「つなぐ人」と「つなぐ技術」のあり方について、領域横断的な対話や連携が不可欠に →新しい「教養」となるデザイン教育の必要性
2011年9月13日火曜日
情報空間(ウェブ・ソーシャルメ
ディア)
物理空間(都市・地域・建築)
社会空間(組織・制度・慣習)
アーキテクチャ
新しい社会を構想し、具現化するための「アーキテクチャ」のデザインが求められている。
2011年9月13日火曜日
社会デザインのための新たな“OS”をつくる→OSのカーネルとしての情報デザイン
・ユースウェア 使い方/意味づけ方・ワークウェア 関わり方・ソーシャルウェア 分かち合い方・センスウェア 感じ方(ワークスタイル) 働き方(ナビゲーション) 導き方
2011年9月13日火曜日
2050年委員会 北大×地域×メディアの連携・協働による「未来の可視化」
「2050年委員会」に参加するコアメンバーの専門分野は、建築計画、エネルギー、観光・地域振興、科学コミュニケーション、経済思想、考古学、環境科学(温暖化)と多岐にわたります。他に、食や農、医療・福祉等の知見も導入しながら議論を深める予定です。
「2050年委員会」は学内の研究会に留まらず、学外(地域社会)でのワークショップを並行して行うことで未来のアイデアを可視化(シナリオメイキング)し、さらに地域メディアとの協働によるコンテンツ化を行っていきます。
北大の「2050年委員会」と連動する学外でのワークショップでは、ワールドカフェやシナリオメイキングの手法を使いながら、専門家発の未来ビジョンを、より地に足の着いた(あるいはユニークな)アイデアへと転換し、「自分たち事」としての未来を描出します。
学内の研究会と学外でのワークショップの相互作用によって可視化する2050年の未来ビジョンを、より多くの人々と共有するため、地域メディアとの協働で映像・出版コンテンツ化します。ソーシャルメディア経由でそれらに対する意見も集約。ビジョンに随時反映させていきます。
2011年9月13日火曜日
2050年委員会を増殖させる
2050年委員会をつくろう委員会
北大2050年委員会
◯◯株式会社 2050年委員会
◯◯村 2050年委員会
◯◯ラーメン店 2050年委員会
◯◯川 2050年委員会
社会のあちこちで、自分たちの未来を可視化するための場をつくり、互いのビジョンやアイデアを共有、交換しあう
(=情報と活動を共有するためのノードとして機能するコミュニティとメディア)
2011年9月13日火曜日