59
アドホック会合の結果について 標記会合について、本作業班における高速無線 LAN の技術的条件についての 審議の効率化及び迅速化を図るため、以下のとおり実施し、別紙1のとおり取 りまとめたので報告する。 なお、本アドホック会合では、前回(第 13 回)作業班において、「資料 2014- 13-4」により報告した「メール審議の結果について」にあるとおり、高速無 LAN の技術的条件に係る「第二次取りまとめ結果及び検討課題」に対するメ ール審議の結果を取りまとめた「第三次取りまとめ結果及び検討課題」(別紙2) について審議した。(別紙1に記載のある課題以外のものについては、作業班審 議結果報告書()にて検討結果を記載。) 【審議経過】 ・ 第1回会合(平成 18 6 29 日(木)) 2.4GHz 帯への 40MHz システムの導入、4.9GHz 帯及び 5.03GHz 帯への 40MHz 帯システムの導入について検討。 ・ 第2回会合(平成 18 7 7 日(金)) 航空機体等による遮蔽効果、高速移動時の DFS 動作検証、測定法について 検討。 ・ 第3回会合(平成 18 7 20 日(木)) その他の課題について検討。 ・ その他、作業班(第 13 回)会合(平成 18 6 7 日)以後、作業班構成 員による作業班審議結果報告書()の作成作業を実施。 資料 2014-14-2

資料 2014-作14-2 - soumu.go.jp · アドホック会合の結果について 標記会合について、本作業班における高速無線lan の技術的条件についての

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アドホック会合の結果について 標記会合について、本作業班における高速無線 LAN の技術的条件についての

審議の効率化及び迅速化を図るため、以下のとおり実施し、別紙1のとおり取

りまとめたので報告する。 なお、本アドホック会合では、前回(第 13 回)作業班において、「資料 2014-

作 13-4」により報告した「メール審議の結果について」にあるとおり、高速無

線 LAN の技術的条件に係る「第二次取りまとめ結果及び検討課題」に対するメ

ール審議の結果を取りまとめた「第三次取りまとめ結果及び検討課題」(別紙2)

について審議した。(別紙1に記載のある課題以外のものについては、作業班審

議結果報告書(案)にて検討結果を記載。)

【審議経過】 ・ 第1回会合(平成 18 年 6 月 29 日(木))

2.4GHz 帯への 40MHz システムの導入、4.9GHz 帯及び 5.03GHz 帯への

40MHz 帯システムの導入について検討。 ・ 第2回会合(平成 18 年 7 月 7 日(金))

航空機体等による遮蔽効果、高速移動時の DFS 動作検証、測定法について

検討。 ・ 第3回会合(平成 18 年 7 月 20 日(木))

その他の課題について検討。 ・ その他、作業班(第 13 回)会合(平成 18 年 6 月 7 日)以後、作業班構成

員による作業班審議結果報告書(案)の作成作業を実施。

資料 2014-作 14-2

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1

アドホック会合の検討結果

1 2.4GHz 帯への 40MHz システムの導入

【検討結果】 ⇒ 2.4GHz 帯におけるアマチュア無線や移動体識別等への影響を検討する際の関係者との

調整については、情報通信審議会小電力無線システム委員会との連携方法など含めた今後

の進め方を事務局において検討するが、技術的条件の検討については、本委員会において

も調査を進める。

① 40MHz システムを導入するかどうか。

⇒ 導入する前提で技術的条件を具体的に検討する。

② 導入する場合のキャリアセンスの方法を規定するかどうか。

⇒ 新たに導入する 11n のうち 40MHz システムについては、キャリアセンスを必須とする。

⇒ キャリアセンスする場合には、40MHz 全体をキャリアセンスすることとする。

⇒ キャリアセンスの具体的方法や検出閾値は従来どおり規定しない方向で検討する。

③ チャネル数、周波数チャネルを規定するかどうか。

⇒ 新たなシステムとして導入する 11n は、チャネル配置を規定しない方向で検討する。

2 4.9GHz 帯及び 5.03GHz 帯への 40MHz 帯システムの導入

【検討結果】 ① 4900MHz 以下への帯域外領域、スプリアス領域の不要発射の規定値を緩和するのか。

⇒ ②とも密接に関連するため、②の結果に依存することとなる。

② 緩和する場合のマイクロ固定局との共用条件の見直しはするのか。

⇒ 電波伝搬モデルについては、ITU-R 勧告 M.1652 に基づく伝搬モデルとせず、従来どおり

自由空間伝搬モデルとする。

⇒ マイクロ固定局との共用条件は 40MHz システムの導入に伴い、4900-5000MHz からマイ

クロ固定局が移行する平成 19 年 12 月以降、4880-4900MHz の周波数への帯域外漏洩電力

を緩和する。(NEC 案を採用。ただし、それ以外の共用条件は既存のままとする。)

③ 感度抑圧等が懸念されるため、5GHz 帯無線アクセスシステムの回線設計モデルの検討は

するのか。

⇒ 感度抑圧を回避するための隣接チャネル漏えい電力の規定の変更は行わず、隣接チャン

ネル漏洩電力の規定ぶりについては現行どおりとする。

【検討課題】 2.4GHz 帯への 40MHz システムの導入については、キャリアセンスの具体的な方法につ

いて IEEE で議論が継続している一方で、プレ 11n が米国で既に出現している。

そのような中で、2.4GHz 帯へ 40MHz システムを導入することは適当か。

【引き続き検討が必要な事項】 ⇒ キャリアセンスの具体的な方法等に関する最近の IEEE での検討状況について、十

分把握する必要がある。

【検討課題】 チャネル数が限られている高出力無線 LAN の対象周波数帯に 40MHz システムを導入す

ることは適当か。

別紙1

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3 航空機体等による遮蔽効果

【検討結果】 ⇒ 航空機内、列車内での無線 LAN の利用を認める方向が適当。

⇒ 5.2GHz 帯のみ使用する場合は、所要の遮蔽効果として 13dB とし、5.2GHz 帯及び 5.3GHz

帯の両帯域を使用する場合は、17dB の所要減衰量とすることが適当。

⇒ 列車内の利用については、通常の運用形態(AP が列車内上部に設置され列車外に対す

る所要減衰量が確保可能な運用形態)であれば所要減衰量を確保できているものとする。

⇒ 遮蔽効果が 13dB を下回る窓ガラス近辺での子局の使用(隠れ基地局問題)については、

平成 16年情報通信審議会答申(諮問第 2014号)にあるとおり実運用上では問題ないため、

個別具体的な設置箇所に係る減衰特性や干渉の評価は行わず、報告書において推奨される

運用モデルを提案し、必要事項を注意喚起する程度とする。

⇒ 「屋内」と「屋外」の区別の目安を報告書において記載する。

(「ボーイング 787 型機」及び「つくばエクスプレス」の減衰の測定結果は、報告書のガ

イドラインの参考資料として掲載する。)

⇒ 列車内窓際での無線 LAN 端末の運用については、「隠れ基地局問題」と等価でありレー

ダーへの影響は小さいことを確認。

⇒ 列車や航空機の無線 LAN のAP運用者(列車運行者や航空機メーカなど)向けの運用の

ガイドライン(列車の減衰確保の確認の推奨、望ましい測定方法、望ましいAPの設置場

所等)を委員会報告書に記載し、運用者の自己責任において運用させることとする。

【引き続き検討が必要な事項】 ⇒ トンネルから列車が出た瞬間に列車内の無線 LAN からレーダーへ干渉を与えたり、

定期的な列車の運行により、定期的(継続的)にレーダーへの干渉が発生する可能性

があるため、その際のレーダーへの影響については引き続き検討。

4 高速移動時の DFS 動作検証

【検討結果】 ⇒ 基本的には高速移動時(航空機内及び列車内)の DFS 動作については、固定運用する

AP と同等であり特段問題はないため、認めることが適当。

⇒ ボーイング社からの提案に対する作業班構成員からの質問に対する回答に対して、アド

ホック(第2回)会合で出された質問に対する回答について何かあれば、追加で確認。

⇒ インサービスモニタリングのパルスの検出数はばらついているものの、結果を見る限り、

DFS が機能しているものといえる。

⇒ 理論的な検討資料からも、高速移動体の DFS は問題なく動作するものとし、ボーイング

のテスト結果は、実際に動作したことを確認する補足資料とする。

【検討課題】 航空機や列車内において、屋内と同等の遮蔽効果が定量的に確保できるか。

【検討課題】 航空機や列車の高速移動時において、DFS機能が有効に機能するかどうか。

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3

5 測定法

【検討結果】 ⇒ TELEC 案をもとに引き続き事務局と TELEC で検討。

⇒ スプリアスの測定範囲については、現状を鑑みて 30MHz~第 2 次高調波又は 26GHz の

高い方とすることも許容するが、極力新 RR に規定する測定範囲(9kHz~110GHz)を測定

する努力を損なわないようにすることが望ましいため、報告書での記載ぶりを検討する。

⇒ MIMO など複数の増幅部を有する送信装置の空中線電力については、国際規格との整合

を図り、例えば、4つの増幅部を有する 40MHz システムの送信装置の場合にあっては、

5mW/MHz/4増幅部とする。

6 5.6GHz 帯のアマチュア無線局との検討

【検討結果】 ⇒ アマチュア無線局との技術的な検討を報告書に簡単に記載する。

7 その他

・ 第1回会合(6月29日(木))では、主に第1項及び第2項について検討した。

・ 第2回会合(7月7日(金))では、主に第3項、第4項及び第5項について検討した。

・ 第3回会合(7月20日(木))では、第 1 項から第5項の追加的検討及びその他の課題に

ついて検討した

・ 残された課題(第1項から第5項に掲げるもの以外のものも含む。)については、次回作業

班(第 14 回会合)前に、メール審議を通じて検討を継続。

【検討課題】 技術的条件第 3 次取りまとめ結果のとおりでよいか。

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「5 ㎓帯の無線アクセスシステムの技術的条件」のうち 「高速無線 LAN の技術的条件」について

【第三次取りまとめ結果及び検討課題】

※ 「1 高速無線 LAN に求められる基本的な要素」及び「2 5GHz 帯の周波数利用状

況」の内容は、作業班審議状況報告書(案)のうち第 1 章となる予定。(今後の内容精査の

ための作業は、作業班審議状況報告書(案)の作成作業に踏襲して進めることとするため本

第三次案における修正はない。)

1 高速無線 LAN に求められる基本的な要素

従来の無線 LAN に要求される基本コンセプトを保ちつつ、様々な利用シーンにおける無

線 LAN の高度利用の実現が求められているところである。

(1) 主として、パーソナルコンピュータのユーザによるインターネット接続利用の高度化

(伝送速度の高速化)を行えること。

ア 無線 LAN

従来の構内通信網における高速データ伝送利用の高度化や、無線スポットにおける

インターネット接続利用の高度化。

イ 高出力無線 LAN

家庭・オフィスまでのインターネット接続回線や自営回線利用の高度化(条件不利

地域における有線ブロードバンド代替システムとしての利用の高度化を含む)。

(2) 「ワイヤレスブロードバンド推進研究会 終報告書」(平成 17 年 12 月)における記述

を踏まえ、次世代情報家電などの新たな利用に対応すること。

1.1 想定される利用シーン

・ 家庭、オフィス内の構内通信網、構内通信網からのインターネット接続

・ 公衆無線 LAN におけるインターネットアクセス

・ 高速鉄道等の高速移動体内からのインターネット接続等のアクセス回線

・ 航空機内におけるインフライトエンターテイメント配信システムや機内インター

フォン

・ 車車間通信、路車間通信

・ 情報家電機器ネットワーク

・ 条件不利地域における有線ブロードバンド代替システム

・ 5 ㎓帯無線アクセスシステム(FWA)の多段中継での使用(エントランス回線等)

別紙2

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2

・ ロボット、工作機、搬送機の遠隔監視制御

1.2 高速無線 LAN の国際標準規格との関係

無線 LAN ユーザの利便性の確保やサービス構築コストの低廉化を促すため、国際的な標

準化機関において標準化が進められており、かつ、複数のベンダーによる機器提供が可能

な技術方式を導入することが適当である。また、国際標準規格との整合性の確保を重視す

ることが必要である。

ただし、機器製造やサービス形態の柔軟性を阻害するものではないことが必要である。

したがって、

・ 現在、IEEE802.11 委員会タスクグループ n において標準化が進められている技術方

式(以下「802.11n」という。)を前提とすること

・ 普及率の高い既存の IEEE802.11a/b/g も併用可能とすること

が適当である。

1.3 高速無線 LAN の需要予測

※ 以下の点を考慮し、平成14年情報通信審議会5GHz帯無線アクセスシステム委員

会報告書における需要予測を参考にしつつ、ワイヤレスブロードバンド推進研究会 終

報告書における次世代情報家電機器の需要予測を用いて記載。

・ 11nの国際標準化とともに、従来の 11a/b/g モードに 11n が追加された形でのモジ

ュールが標準的に普及するものと考えられる。

・ 11n の普及と相まってモバイル環境でも高品質な映像を主としたコンテンツ等が多

く流通されるようになるため、有線系を含む更なる通信インフラの大容量化が急が

れる。

・ ワイヤレスブロードバンド推進研究会 終報告書の次世代情報家電に関する需要

予測

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3

2 5GHz 帯の周波数利用状況

2.1 5GHz 帯の周波数利用状況

※ 国際分配状況や国内割当状況を記載。

2.2 諸外国における標準化動向

※ 主に課題Ⅲ2-1 について、記載するものとする。

課題Ⅲ2-1

報告書に無線LANについての国際的な状況を記載する必要があり、平成 16 年度

情報通信審議会答申(諮問第 2014 号)において WRC-03 までの国際動向の記載が

あるが、WRC-03 以降の国際動向(※)の背景や状況を調査していただきたい。

※1 ITU-R における SG8 及び SG9 における検討状況

※2 米国における IEEE での 802.11n の検討状況や今後の方向、FCC における

5470~5725MHz における DFS パラメータの検討状況

※3 欧州における 2004 年 7 月の CEPT における改正(HiperLAN に限定する旨を緩

和したことなど。)以降の状況や、欧州規格(HiperLAN、HiperLAN/2)と IEEE 規

格との関係性。また、欧州各国における 11n への対応状況等

※4 アジア各国(主に韓国、中国)における IEEE 規格への対応状況

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※ 以下の内容は、作業班審議状況報告(案)のうち第 2 章及び第 3 章となる予定。

3 高速無線 LAN に求められる技術的条件

3.1 一般的条件

3.1.1 無線周波数帯(周波数チャネル数) 高速無線 LAN については、現在、IEEE802.11 委員会タスクグループ n において標準化

が進められている技術方式を前提とし、WRC-03(2003 年世界無線通信会議)での決議 229

により 5150-5350MHz 及び 5470-5725MHz の周波数帯が国際的に移動業務(ITU-R 勧告

M.1450 に基づく無線 LAN を含む無線アクセスシステムに限る。)に分配されたことを考慮

した上で、導入すべき周波数帯及び周波数チャネル数は、以下のとおりとすることが適当

である。

なお、本検討の対象周波数帯は、2.4 ㎓帯(2400-2497 ㎒)、4.9 ㎓帯(4900-5000 ㎒)、

5.03 ㎓帯(5030-5091 ㎒)、5.2 ㎓帯(5150-5250 ㎒)、5.3 ㎓帯(5250-5350 ㎒)及び 5.6

㎓帯(5470-5725 ㎒)とした。

3.1.1.1 所要の周波数チャネル数

今後の多様な利用ニーズに対応するため、国際標準規格や諸外国における割当状況と整

合を図りつつ、可能な限り多くのチャンネル数を確保することが適当である。

(1) 無線スポットや構内通信網で面的展開を図る場合

面的展開を図るためには、3セクタ構成のセルにより少なくとも連続した3チャネル

(40 ㎒×3ch)を確保する必要がある。この場合、可能な限りインターリーブ配置によ

らないことが望まれる。

また、高速かつ高品質のなデータ伝送や映像配信等のために上り方向(端末→AP)及

び下り方向(AP→端末)に 40 ㎒を 1 チャネルとしてそれぞれ複数チャネル(2CH 以上)

の利用を可能とすることが必要である。

周波数帯 連続した 40MHz チャネルの確保可能数

5.2 ㎓帯及び 5.3 ㎓帯 4チャネル

5.6 ㎓帯 5チャネル

4.9 ㎓帯及び 5.03 ㎓帯 3チャネル(注)

(注)4.9GHz 帯と 5.03GHz 帯は連続していないが、現状では技術基準の単位が同じであ

り連続したチャネルと見なすことは可能。

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(2) 列車利用の場合

列車内における高速かつ高品質の映像配信等の下り方向(地上→列車、列車内 AP→端

末、AP→端末)の送信及び列車内からの高速なデータ伝送等の上り方向(端末→列車内

AP、列車→地上)の送信に 40 ㎒を 1 チャネルとしてそれぞれ複数チャネル(2CH 以上)

が必要である。

(3) 次世代情報家電利用の場合

システムで必要となる 大 HD ストリームとして、以下のとおり、27 本程度とされて

いる。

システム 大 HD ストリーム数=世帯 大 HD ストリーム数(3.68)×利用率(0.8)×干渉数(9)

≒27 本

(「ワイヤレスブロードバンド推進研究会 終報告書」(平成17年12月)より)

また、下表のとおり、HDTV1ストリーム(P2P を想定)あたり約 8~24Mbps 程度で

あることを考慮すると、100Mbps 程度の回線が3~8回線程度、すなわち、周波数チャネ

ルあたり 100Mbps を実現するシステムの場合においては、周波数チャネルが 大8チャ

ネル程度必要となる。

HD 映像の種類 符号化方式 伝送レート

BB 放送(VoD など) H.264 8Mbps

CS デジタル H.264 10Mbps

地上デジタル MPEG2 24Mbps

BS デジタル MPEG2 24Mbps

3.1.1.2 高速無線 LAN を導入すべき無線周波数帯

(1) 20MHz システム(56SC)

OFDM 変調のサブキャリア(SC)数が 52 本( 大 54Mbps)から 56 本( 大 75Mbps)

へ増加することで、既存の 20MHz システムの帯域外漏洩電力及びスプリアス発射と同一の

値のまま、また、隣接チャネル漏洩電力は規定の整備を行うことにより、既存システムを

高度化し、今後のデータやコンテンツ伝送の高速化などに対応することが可能となる。

また、従来から設備規則上、SC 数の違いにより使用システムの区別をしておらず、56SC

を既存の 20MHz システム(52SC)が適用されている周波数帯に導入してはならない特段の

理由は見受けられない。

以上より、既存システムが運用されている全ての検討対象の周波数帯(2.4 ㎓帯、4.9 ㎓

帯、5.03 ㎓帯、5.2 ㎓帯、5.3 ㎓帯及び 5.6 ㎓帯)に導入することが適当である。

(2) 40 ㎒システム(114SC)

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6

ア 5.2GHz 帯、5.3GHz 帯及び 5.6GHz 帯

3セクタ構成のセルによる面的展開を想定した場合、インターリーブによらない3チ

ャネル以上による繰り返し利用が必要であり、また、情報家電等の利用を考慮し、連続

した周波数チャネル(3チャネル以上)を比較的多く確保可能な 5.2 ㎓帯、5.3 ㎓帯、5.6

㎓帯へ導入するものとする。特に、 も多くのチャネルを確保可能な 5.6GHz 帯について

は、情報家電等や屋外利用での需要があると考えられる。

イ 4.9GHz 帯及び 5.03GHz 帯

3チャネルによる繰り返し利用を可能とした面的展開の必要性のみならず、Point-to-

Point 又は Point-to-Multi Point 構成の FWA 利用といった有線ブロードバンド代替システ

ムとして高出力により屋外の中長距離を大容量で伝送する使用も想定されている。また、

屋外での FWA 利用における伝搬環境では MIMO 効果が期待できず、20MHz システムで

の高速化が困難な場合があることが想定されることから、4.9GHz 帯及び 5.03GHz 帯へ

も導入することが適当である。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ ※ 急峻な RF フィルタを実装しないと固定マイクロ通信システムとの共用のために規定

した既存の帯域外漏洩電力規格の遵守が困難といった意見、5.03GHz帯については、2007年 11 月末までの暫定使用帯域であり、高速無線 LAN の制度化は 2007 年前半と思われ、

利用可能な期間は短期となること及び帯域幅が不十分であることから、市場の混乱を回

避するため 40MHz システムの導入はしないといった考えもあるが、40MHz システムの

ニーズが考えられ、また、5.03GHz 帯については基地局により 4.9GHz 帯への周波数移

行の制御を行うことが前提とされていることから、固定マイクロ通信局との共用条件を

再検討することが可能かどうかも含め、40MHz システムを導入する方向で検討する。

【これまでの主な提出意見】

・5GHz 帯については、現在考えられるすべての周波数ブロックでの導入検討をすべき

【日本テレコム】

・上記の周波数帯全てに導入することで検討すべき【日立国際電気】

・CH 数が1ないし2となり、同一周波数帯での干渉回避のための CH 切り替えが困難に

なることや、高出力型無線 LAN の場合には、同一地点で複数の CH を利用する際に隣

接 CH が感度抑圧のため使いにくくなる場合が考えられることから、40MHz システム

の割当ては慎重に検討すべき。また、これら十分な CH が確保できない周波数帯での導

入の必要性(他の周波数帯で需要を賄いきれないのか)や実装の現実性(製品化の可

能性)、諸外国の割当て周波数帯を考慮すべき。例えば、802.11j の製品動向や普及(出

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荷)状況などから予測することができるかもしれない。【KDDI】

・十分な帯域の無い周波数帯に導入することは混乱を招く事が考えられるため、5GHz 帯

無線 LAN の周波数帯である 5.2GHz 帯、5.3GHz 帯、5.6GHz 帯に限定して導入する事

が良い【バッファロー】

・チャネル数の議論に依存するところもあるが、面的展開だけが無線 LAN の使用形態で

はないため、全ての周波数に導入すべき【PMC】

・4.9GHz 帯 :導入すべきではないか。

理由 :P-P FWA 等で 100Base-T フルサポ-ト等の需要が想定され、伝搬状況か

ら MIMO 効果が期待できないことが想定され 40MHz が必要。【NEC】

・5.03GHz 帯 :導入しない。

理由 :急峻な RF フィルタを実装しないと固定マイクロとの帯域外漏洩電力規格を

守るのが困難であり、一方 2007 年 11 月末までの暫定帯域であり制度化は 2007

年初と思われ利用できるのは短期であり、市場の混乱を避けるためにも 40MHz の

導入はしなくていいと考える。【NEC】

追加課題Ⅲ3-1

4.9GHz 帯、5.03GHz 帯へ導入する場合に干渉回避のための CH 切替が困難になる

根拠資料、高出力型の場合には感度抑圧のため使いにくくなる根拠資料が必要。場合

によっては、同一場所で使用する場合のオフセットや調整距離といったモデル検討資

料も必要。

↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑

ウ 2.4GHz 帯について

5GHz 帯に比べ伝播損失が少なく、より通信距離を確保でき、また、既存の 20MHz シ

ステムとはキャリアセンスにより共存が可能である。さらに、各国との整合性を合わせ

ることから、2.4GHz 帯への導入も可能とする。

※ 2.4GHz 帯への 40MHz システムの導入については、基本的にキャリアセンス機能を有

するもののみ導入される方向で検討を進めるが、IEEE 標準化会合の議論の状況を踏まえ

ることも必要であるため、今後も慎重に検討を進めることが適当であり、引き続き検討

課題とする。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ 【提出意見】

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・2.4 GHz 帯は、5GHz 帯に比べて伝搬損失が小さく伝送可能距離の点で無線 LAN ユー

ザーに大きな利点がある一方、既に既存システムの普及が進んでいる上、互いに干渉

しない複数の 40MHzチャネルを限られた帯域幅で確保するのが困難であるという課題

を有する。さらにチャネル配置が 5MHz ごとになっている。この場合、複数のチャネ

ルの信号が干渉を与える可能性があり、キャリアセンス(特にプリアンブル部の復調)

に時間がかかり、システムの効率が低下したり、端末の機能が複雑になる。また IEEE

標準化会合の議論では、米国の 2.4GHz の帯域幅の関係上、従来システムが 20MHz で

はなく 25MHz 離してチャネルを配置する運用が多いため、5GHz 帯と異なる配置に対

応するために端末の機能が複雑になることが懸念されていると聞く。これらの諸課題

を勘案して導入の可否を検討する必要がある。【東芝】

・2.4GHz 帯については、11n と同等のキャリアセンスによる時間棲み分け機能を有する

ものに限り導入を可とする。

(すでに家庭ではゲ-ム機等で、オフィスでは IP phone、インタネットアクセスで

11b/g が普及しているが、課題 3-1-4 コメントに有る通り、11nの 40MHz システムは

20MHz システムと混在する時、20MHz システムにとっては別の 20MHz システムがあ

るのと等価である。よって、11n40MHz の導入を否定する特段の理由は見当たらない

と思われる。)【NEC】

・ 従来システムと同様、802.11n のドラフトでは、キャリアセンスに関して、電力検出

によるものと、プリアンブル部の復調によるものとが準備されている。このうち、プ

リアンブル部の復調によるキャリアセンスに関して、チャネル配置が 5MHz ごとにな

っている 2.4GHz の場合、干渉を与える可能性があるチャネルが複数存在することにな

る。これらのチャネルを全てサーチしてキャリアセンスすると、時間がかかり、LAN

全体の効率が低下したり、端末の機能が複雑になることが、IEEE 標準化会合の議論で

は、懸念されていると聞く。この課題を勘案して導入の可否を検討する必要がある。【東

芝】

追加課題Ⅲ3-2

① 2.4GHz 帯は元々インターリーブ配置であり、高速無線LANは 11a/g と互換性を

有する方式もあることから電波環境に臨機に対応もできるとも考えられる。40MHz

システムを導入しても、40MHz チャネルの確保が困難であるということや 40MHz シ

ステムの導入によるシステムの複雑化は問題なのかという根拠資料が必要。

② 既存のブルートゥース、移動体識別等の小電力の無線局への問題が無いかどうか確

認が必要。

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9

↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑

3.1.2 周波数チャネル配置 周波数チャネル配置については、IEEE802.11n ベースライン標準に準拠することを前提

とし、欧米との国際的な整合性を確保すること、普及率が高い既存の 11a/b/g 方式との互換

性を確保する必要があるため 11a/b/g のフレームと共存可能なチャネル配置とすることが

必要である。

また、現行どおり、装置あたり不連続の 20 ㎒チャネルを2チャネル使用することは認め

ないことが適当。

(不連続の 20 ㎒チャネルを2チャネル使用する場合、複雑な周波数制御、複数の局部発信

器等が必要になり、物つくりの観点からは一つの機器で対応は困難である。また、不連

続のチャネルを用いる効果は未だ明らかではない。11n ベースライン標準もそのようには

なっていない。仮にそのような機器が出現した場合、制度上は空中線系を共用した独立

の 20MHz 機器x2 という考えが適用できると思われる。)

3.1.2.1 2.4GHz 帯

20MHz システム(56SC)のチャネル配置については、現行どおり、特段規定しないこ

とが適当である。なお、実運用上では IEEE802.11n 規格を考慮すること、諸外国での利用

状況に適合すること、普及率の高い 802.11b/g 方式と共存可能とすることが望ましく、2412

㎒+5*(n-1)㎒(n=1~13)のチャネル配置で運用することが推奨される。

また、40MHz システムについても、既存の 20MHz システム同様、チャネル配置を規定

しない方向で検討する。

※ 追加課題Ⅲ3-2 の検討と密接に関わるため、IEEE 標準化会合の議論の状況を踏まえ慎

重に進めることが適当であり、引き続き検討課題とする。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ 【これまでの主な提出意見】

・複数の無線アクセスポイントの間で独立に周波数が設定されることが想定されるため、

40MHz チャネルをインターリーブ的に用いることを認めると、相互干渉する場合が増

加すると予測され、適当ではない。これを勘案すると、

既存システムとの干渉を避けるよう、いずれかの帯域端からチャネルを確保する

のが望ましく、2422MHz のみとするのが適当。【東芝】

追加課題Ⅲ3-3

インタリーブを採用すると相互干渉の増加が予測されるという根拠資料が必要。

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40 ㎒システムを 2.4 ㎓帯に導入する場合の中心周波数については、2412 ㎒+5*(n-1)

㎒(n=1~13)及び 2484 ㎒とすべきか、2422MHz のみとすべきか。あるいは、既存の

20MHz システムと同様、周波数チャネル配置については特段規定しないこととすべき

か?

↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑

3.1.2.2 5GHz 帯

5GHz 帯においては、国際的な整合性を確保する必要からインターリーブ配置は行わない

こととし、5.2 ㎓帯及び 5.3 ㎓帯において、40 ㎒システムの中心周波数は、5190 ㎒+40*(n-1)

(n=1~4)とし、5.6 ㎓帯において、5510 ㎒+40*(n-1)(n=1~5)とすることが適当である。

4.9 ㎓帯及び 5.03GHz 帯に導入する場合の中心周波数は、4930 ㎒、4970 ㎒、5050MHz

とすることが適当である。

3.1.3 周波数チャネル使用順位等 チャンネル使用順位については、そもそも無線 LAN がキャリアセンスによる周波数を共

用するシステムであり、また、機器製造の柔軟性を確保する必要から、メーカー、運用者

が個別に対応することが適当であり、特段規定しない。

なお、20MHz システムと 40MHz システムが混在する場合、情通審諮問 2004 号「5GHz

帯無線アクセスシステムの技術的条件」答申に述べられている通り、キャリアセンス帯域が

狭い 20 ㎒システムの方がチャネル獲得において優位に立つ。一方、802.11n の 40 ㎒シス

テムは 40 ㎒幅のキャリアが獲得できない場合、空いている 20 ㎒で 20 ㎒システムとして通

信を行うことが可能である。したがって、802.11n の 40 ㎒システムは、20 ㎒幅で送信しよ

うとする場合 802.11a の 20 ㎒システムと優先順位が等しく、40 ㎒幅のままで送信しよう

とする場合のみ時間棲み分けで 802.11a より優先順位が下がる。また、屋外で 40 ㎒システ

ムを用いると既存システムとの干渉確率が相対的に高くなると予測されるため、40 ㎒シス

テムで 40 ㎒幅のまま送信させる場合、屋外と屋内とを周波数軸上で棲み分け可能とするよ

う、屋内利用を前提とした機器については、屋内のみに使用が限定されている 5150-5350

MHz を優先的に使用するなど、メーカーや運用者が独自に使用順位を設定することが望ま

しい。

3.1.4 伝送速度(周波数利用効率) ① 周波数利用効率は現状どおり、変調速度の逆数で規定することが適当である。

② IEEE802.11n の議論の現状では、一般には 1 ストリーム送信が必須、AP は2ストリー

ム送信が必須となっている。また、20MHz システムは必須、40 MHz システムはオプシ

ョンとなっている。その上で、1 ストリームの 20MHz システムは伝送速度 65 Mbps を、

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2 ストリームの 20MHz システムは伝送速度 130 Mbps を、それぞれサポートすることが

必須となっている。

③ なお、MIMO 効果は伝搬環境に依存するため、伝搬路を定義しない限り MIMO 効果を

周波数の利用効率の規則に当てはめることは困難であるため、周波数利用効率において、

MIMO と 40MHz システムを分けて検討すべきである。したがって、40MHz システムにつ

いては、802.11n の場合 802.11a の 20MHz システムx2 以上の伝送速度を倍の帯域で伝

送するものなので、周波数の利用効率は 20MHz システムのそれと同等以上とすることが

適当である。

④ 上記を踏まえ、伝送速度として、

・20MHz システムの場合、従来どおり、無線設備は 20 Mbps/20MHz 以上の機能を有

し、伝搬環境のフォールバックによる伝送速度の低減を考慮して伝送速度は

10Mbps/20MHz 以上とする

・40MHz システムの場合、無線設備は 40 Mbps/40MHz 以上の機能を有し、フォール

バックを考慮して伝送速度は 20Mbps/40MHz 以上とする

ことが適当である。

3.1.5 通信方式 現行どおり、単向通信方式、単信方式、同報通信方式、半複信方式又は複信方式とする。

3.1.6 接続方式 現行どおり、特に定めないこととする。

3.1.7 変調方式 OFDM 方式とする。

3.1.8 監視制御機能等のシステム設計上の条件 3.1.8.1 誤り訂正機能

回線の信頼性の向上のためには一般的に具備することが望ましいが、再送制御による高

レイヤでの品質向上を図る場合、伝搬距離が短い場合で誤り訂正符号を使用しなくともサ

ービスに必要な回線の信頼度得られる場合、アプリケーションによっては高速性を優先す

るため誤り訂正における符号化率を 小限にする場合等があるので、運用の柔軟性を確保

するためにも誤り訂正符号を義務づけないことが適当である。

3.1.8.2 監視制御機能

監視制御のための補助信号は、無線主信号に内挿して伝送するものとし、特殊なキャリ

ア又は変調等を使用しないものであることが適当である。

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3.1.8.3 システム設計上の条件

違法使用を防止するための対策は、本システムが情報処理機器に組み込まれて利用され

る場合を考慮して、送信装置の主要な部分(空中線系を除く高周波部及び変調部)は容易

に空けることができない構造とすることが適当である。

3.1.8.4 加入者局の制御

4.9GHz 帯、5.03GHz 帯、5.3GHz 帯、5.6GHz 帯システムについては、現行どおり基地

局又は親局により加入者局又は子局の周波数チャネル選択及び送信を制御することが適当

である。

また、その他の帯域については、加入者局の制御について特段定めないことが適切であ

る。

3.1.8.5 事業者間の共用方策

キャリアセンスレベル等について、現行どおりとすることが適当である。

3.1.8.6 その他

(1) 非通信時のパワーセービング機能

5.3GHz 帯、5.6GHz 帯システムにおいては送信電力制御である TPC 機能が必須とされて

おり、また、電力制御についてはメーカー各社により機器に独自に実装されていることか

ら特段規定しないこととする。

なお、端末の消費電力を抑え電池の消耗を低減させることに加え、不要な送信を 小限

に抑えるため、非通信時においては、システム設計上必須となる必要 小限の送信項目、

送信出力及び送信時間とするなど、非通信時のパワーセービング機能を有することが望ま

しい。

(2) TDMA 方式との共存

従来どおり 4.9GHz 帯、5.03GHz 帯及び 5.2GHz 帯システムにおいては、キャリアセン

スにより TDMA による高速無線LANと他のシステムとの共用は可能であり、TDMA 方式

との共存に関するシステム設計上の条件は特段規定しない。

(3) 高速化技術

周波数利用効率の観点から 20MHz方式による空間多重方式の採用を優先すべきという考

え方もあるが、MIMO 効果は伝搬依存であり遅延効果が得られないなど伝搬環境によっては

高速化を確実に図ることができないこと、機器製造の柔軟性を確保する必要があることか

ら、特段規定しないことが適当である。

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なお、MIMO 技術そのものは周波数利用効率を飛躍的に向上させる技術であることに鑑み、

適用する電波伝搬環境によっては空間多重技術を用いない 40MHz 方式を採用するよりは、

MIMO 技術を用いて周波数利用効率を高めることが望ましい。

3.2 無線設備の技術的条件

3.2.1 送信装置 3.2.1.1 周波数の許容偏差

現行どおり、4.9 ㎓帯システム、5.03 ㎓帯システム、5.2 ㎓帯システム、5.3 ㎓帯シス

テム、5.6 ㎓帯システムについては、20ppm 以下、2.4 ㎓帯システムについては、50ppm

以下とする。

3.2.1.2 占有周波数帯幅の許容値 (1) 20 ㎒システム(56SC)

56SC は、20MHz におけるサブキャリア間隔は 0.3125MHz で、56+1 本のサブキャリア

数相当(中央のサブキャリア1本が抜けている)であるため、各信号の両端のサブキャリ

アの周波数差は 17.5MHz、占有周波数帯幅は 17.8MHz 程度となる。

20MHz(52SC): 312.5 kHz × 52 + 312.5kHz = 16.5625 MHz

20MHz(56SC): 312.5 kHz × 56 + 312.5kHz = 17.8125 MHz

これに加え、フィルタや回路などによる現実的な信号成分劣化や測定誤差等をマージンと

して現行の 52SC と同様に 1.75MHz (=18 MHz - 16.25 MHz)程度必要であることを考慮

し、また、後に記載があるとおり、40MHz システムの 1/2 程度の占有周波数帯幅となるこ

とから、占有周波数帯幅の許容値は、19MHz とすることが適当である。

(2) 40MHz システム(114SC)

114SC は、40MHz におけるサブキャリア間隔は 0.3125MHz で、114+3 本のサブキャリ

ア数相当(中央のサブキャリア3本が抜けている)であるため、各信号の両端のサブキャ

リアの周波数差は 36.25MHz、占有周波数帯幅は 36.6MHz 程度となる。

40MHz(114SC): 312.5 kHz × (114+2) + 312.5kHz= 36.5625 MHz

これに加え、フィルタや回路などによる現実的な信号成分劣化や測定誤差等をマージン

として現行の 52SC と同様に 1.75MHz 程度必要であることを考慮し、占有周波数帯幅の許

容値は、38MHz とすることが適当である。

なお、IEEE802.11n において、HT モード以外にも以下のモードがあるが、これらについ

ても 40MHz システムと同様に扱うことが適当である。

(a) HT-Duplicated Mode (Optional): 40MHz チャネルで送信するが、通常の 40MHz シ

ステムとは異なり、6Mbps をよりロバストに送るモード

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(b) Duplicate Non-HT Mode (Optional): 40MHz チャネルで送信するが、従来の 802.11a

のフォーマットを連続した 20MHz のチャネルのそれぞれにコピーして送信するモード

(c) 40MHz upper mode:40MHzチャネルのうち、上側の20MHzでのみ送信するモード

(d) 40MHz lower mode:40MHzチャネルのうち、下側の20MHzでのみ送信するモード

上記(1)、(2)をまとめ、占有周波数帯幅は下表のとおりとする。なお、5GHz 帯の 20MHz

システム(52SC)も 56SC の導入にあわせ、占有周波数帯幅を 19MHz に緩和する。

占有周波数帯幅の許容値(5GHz 帯システム)

4.9GHz 帯システム

5.03GHz 帯システム

5.2GHz 帯システム

5.3GHz 帯システム

5.6GHz 帯システム

40MHz

システム

OFDM

(114SC)

38MHz 38MHz 38MHz

20MHz

システム

OFDM

(56SC)

19.7MHz

(19MHz だが現行

規定に合わせる)

19MHz 19MHz

OFDM

(52SC)

DS-SS

19.7MHz 19MHz

(現行 18MHz)

19MHz

(現行 18MHz)

その他 19.7MHz 18MHz 19.7MHz

10MHz

システム

9.0MHz - -

5MHz

システム

4.5MHz - -

※ 灰色網掛け部分は現行どおりであることを示す。

占有周波数帯幅の許容値(2.4GHz 帯システム)

2400~2483.5 2471-2497

40MHz

システム

OFDM

(114SC)

38MHz -

20MHz

システム

①OFDM(56SC) 26MHz(19MHz だが現行規定に

合わせる)

-

②周波数ホッピン

グ方式、直接拡散及

び周波数ホッピン

83.5MHz 26MHz

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グの複合方式又は

直交周波数分割多

重及び周波数ホッ

ピングの複合方式

③①②以外のもの 26MHz -

※ 灰色網掛け部分は現行どおりであることを示す。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ 【これまでの主な提出意見】

40MHz upper modeおよび 40MHz lower modeについて、802.11n内での現在の議論では、

通常の 40MHz システムとして扱い、40MHz 信号用のスペクトラムマスクを適用するのが

相当であるとされている。これは、機器構成の簡略化などの利点がある一方、送信されて

いない片側の周波数への輻射を認めるため、周波数利用効率の面で若干の懸念が生じる可

能性があるものであり、今後の 802.11n の審議を注視する必要がある。【東芝】

40MHz システムの Duplicate Mode での片側 20MHz のみの使用は、20MHz システムであ

って、20M システムの規定を適用するのが適当。【NEC】(3.2.1.7(隣接チャネル漏えい電

力)の項にも掲載)

追加課題Ⅲ3-4

今後の 802.11n の審議を注視する必要がある旨の意見があるが、40MHz upper mode 及び

40MHz lower mode の占有周波数帯幅はどのようにすればよいのか。(40MHz システム

(114SC)と同一の値としてよいか。)

↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑

3.2.1.3 空中線電力(平均電力) ① 20 ㎒システム(56SC)については、現行どおり、以下のとおりとすることが適当であ

る。

ア 4.9 ㎓帯、5.03 ㎓帯システムについては、250 ㎽以下かつ 50 ㎽/㎒以下

イ 5.2 ㎓帯、5.3 ㎓帯システムについては、10 ㎽/㎒以下

ウ 5.6 ㎓帯システムについては、10 ㎽/㎒以下。ただし、空中線の絶対利得が 7dBi を超

える場合は、その超える利得分だけ 10 ㎽から減じた値を 1 ㎒あたりの空中線電力の上

限値とする。

エ 2.4 ㎓帯システム(2400~2483.5 ㎒を使用するものに限る。)については、

(ア) 周波数ポッピング方式を用いて 2427~2470.75 ㎒を使用する場合、3 ㎽/㎒以下

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(イ) 周波数ポッピング方式を用いない OFDM の場合、10 ㎽/㎒

(ウ) (ア)及び(イ)以外の方式の場合、10 ㎽

オ 2.4 ㎓帯システム(2471~2497 ㎒を使用するものに限る。)については、10 ㎽/㎒以

下。

② 40 ㎒システム(114SC)については、以下のとおりとすることが適当である。

ア 2.4GHz 帯、5.2GHz 帯、5.3GHz 帯及び 5.6GHz 帯システムについては、5mW/MHz

イ 4.9GHz 帯、5.03GHz 帯システムについては、125mW 以下かつ 25mW/MHz 以下

3.2.1.4 空中線電力(平均電力)の許容偏差 空中線電力の許容偏差については、現行どおり 2.4 ㎓帯システム及び 5 ㎓帯システム

(5.6 ㎓帯システムを除く)については、+20%、-80%以下、5.6 ㎓帯システムについて

は、±50%以下とする。

3.2.1.5 送信空中線 (1) 送信空中線利得 現行どおり、以下のとおりとする。

① 2.4 ㎓帯システム(2400~2483.5 ㎒を使用するものに限る。)については、空中線の

絶対利得が 12.14dBi 以下

② 2.4 ㎓帯システム(2471~2497 ㎒を使用するものに限る。)については、送信空中線

の絶対利得が 2.14dBi 以下

③ 4.9 ㎓帯システム、5.03 ㎓帯システムについては、送信空中線の絶対利得が 13dBi

以下

(2) 送信空中線の主輻射の角度の幅 現行どおり、以下のとおりとする。

① 2.4 ㎓帯システム(2400~2483.5 ㎒を使用するものに限る。)については、送信空中

線の水平面及び垂直面の主輻射の角度の幅が、360/A 度以下。

(Aは、等価等方輻射電力を絶対利得 2.14dB の送信空中線に平均電力が 10mW の空

中線電力を加えたときの値で除したもの)

② 4.9 ㎓帯システム、5.03 ㎓帯システムについては、送信空中線の水平面及び垂直面の

主輻射の角度の幅が、360/(A-4)度以下

(Aは、等価等方輻射電力を絶対利得 0dB の送信空中線に平均電力が 250mW の空中

線電力を加えたときの値で除したもの(4 を下回るときは4)。)

③ 5.6 ㎓帯システムについては、等価等方輻射電力の 大値(1W)及び 1MHz あたりの空

中線電力(50mW/MHz)の範囲内で空中線利得を柔軟に設定可能であり、20MHz システ

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ム(52SC)についても指向特性の規定は無いため、20MHz システム(56SC)及び 40MHz

システムともに指向特性に関する規定は行わない。

3.2.1.6 等価等方輻射電力 5.2GHz 帯、5.3GHz 帯においては、現行どおり、10mW/MHz 以下とする。

5.6GHz 帯の等価等方輻射電力の上限値を屋内及び屋外の2種類規定することとし、

それぞれの上限値が 10mW/MHz 以下又は 50mW/MHz 以下であること。

屋内については、5.2GHz 帯、5.3GHz 帯及び 5.6GHz 帯を一括した認証規格とし、屋

外については 5.6GHz 帯のみを使用する屋外専用の認証規格を規定することで、機器製

造事業者の利便性を図ることとする。

3.2.1.7 隣接チャネル漏えい電力 ① 20 ㎒(56SC)システム

ア 5.2GHz 帯、5.3GHz 帯及び 5.6GHz 帯システム

搬送波の周波数から 20MHz 及び 40MHz 離れた周波数の±9.5MHz の帯域内に輻射

される平均電力が、搬送波のものよりそれぞれ 25dB 及び 40dB 以上低い値であること。

イ 4.9GHz 帯及び 5.03GHz 帯システム

割当周波数から 20MHz 及び 40MHz 離れた周波数の±9.5MHz の帯域幅に輻射され

る空中線端子における電力の平均値が、それぞれ 0.5mW 以下、16μW 以下であること。

ウ 2.4GHz 帯システム

現行どおり、規定しないことが適当である。

② 40 ㎒(114SC)システム

ア 5.2GHz 帯、5.3GHz 帯及び 5.6GHz 帯システム

搬送波の周波数から 40MHz 及び 80MHz 離れた周波数の±19MHz の帯域内に輻射さ

れる平均電力が、搬送波のものよりそれぞれ 25dB 及び 40dB 以上低い値であること。

イ 4.9GHz 帯及び 5.03GHz 帯システム

割当周波数から 40MHz 及び 80MHz 離れた周波数の±19MHz の帯域幅に輻射される

空中線端子における電力の平均値が、それぞれ 0.25mW 以下、8μW 以下であること。

ウ 2.4GHz 帯システム

現行どおり、規定しないことが適当である。

エ 40MHz upper mode および 40MHz lower mode の場合、占有周波数帯幅は 38MHz で

あるが、隣接チャネル及び次隣接チャネルへの漏えい電力は、20MHz システムの規定

を適用することが適当である。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

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【これまでの主な意見】

・40MHz について規定は必要ない。【日立国際電気】

・40MHz システムの Duplicate Mode での片側 20MHz のみの使用は、20MHz システムで

あって、20M システムの規定を適用するのが適当。【NEC】(3.2.1.2(占有周波数帯幅)

の項にも掲載)

↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑

なお、複数の占有周波数帯幅が共存する 4.9GHz 帯及び 5.03GHz 帯にならい、40MHz シ

ステムの周波数の±30MHz 及び±50MHz 離調した周波数の±(20MHz システムの占有周波

数帯域幅)MHz の帯域内に輻射される平均電力は規定しない。

3.2.1.8 周波数チャネルあたりのスペクトラム特性 帯域内においては ACLR で規定されており、周波数チャネルあたりのスペクトラムマ

スクは現行どおり、規定しない。

なお、11n 規定では、20 ㎒システムについて、30 ㎒離調での現行のマスク(-40dBr)

が-45dBr となり中心周波数から 20 ㎒~30 ㎒離調の部分のマスクの曲線が変わるが、スペ

クトラムマスクを規定しないことから、帯域外の不要発射の強度についても規定しない

こととする。

3.2.1.9 帯域外領域における不要発射の強度の許容値 (1) 20MHz(56SC)システムの帯域外領域

20MHz(56SC)システムの必要周波数帯幅(BN)はサブキャリア数から算出した実際

の帯域幅から 18MHz とし、2.5 BN離調(45MHz)した周波数を帯域外領域とスプリアス

領域との境界周波数として、帯域外領域を以下のとおりとする。

① 5.2 ㎓帯システムについては、5135 ㎒以上 5150 ㎒未満かつ 5250 ㎒を超え 5365

㎒以下とする。

② 5.3 ㎓帯システムについては、5135 ㎒以上 5250 ㎒未満かつ 5350 ㎒を超え 5365

㎒以下とする。

③ 5.6 ㎓帯システムについては、5455 ㎒以上 5470 ㎒未満かつ 5725 ㎒を超え 5745

㎒以下とする。

④ 4.9 ㎓帯システムについては、4875 ㎒以上 4900 ㎒未満かつ 5000 ㎒を超え 5025

㎒以下とする。

⑤ 5.03 ㎓帯システムについては、4995 ㎒以上 5030 ㎒未満かつ 5091 ㎒を超え 5125

㎒以下とする。

(2) 40MHz(114SC)システムの帯域外領域

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40MHz システムの必要周波数帯幅(BN)はサブキャリア数から算出した実際の帯域幅

(36.25MHz)から 36MHz とし、2.5 BN離調(90 ㎒)した周波数を帯域外領域とスプリ

アス領域との境界周波数として、帯域外領域を以下のとおりとする。

① 5.2 ㎓帯システムについては、5100 ㎒以上 5150 ㎒未満かつ 5250 ㎒を超え 5400

㎒以下とする。

② 5.3 ㎓帯システムについては、5100 ㎒以上 5250 ㎒未満かつ 5350 ㎒を超え 5400

㎒以下とする。

③ 5.6 ㎓帯システムについては、5420 ㎒以上 5470 ㎒未満かつ 5725 ㎒を超え 5760

㎒以下とする。

④ 4.9 ㎓帯システムについては、4840 ㎒以上 4900 ㎒未満かつ 5000 ㎒を超え 5060

㎒以下とする。

⑤ 5.03 ㎓帯システムについては、4960 ㎒以上 5030 ㎒未満かつ 5091 ㎒を超え 5140

㎒以下とする。

(3) 20MHz システムの帯域外領域における不要発射の強度の許容値

上記(1)の帯域外領域の境界値を踏まえ、20MHz システムの帯域外領域における不要発射

の強度の許容値(変調時において給電線に供給される周波数ごとの不要発射の平均電力に

より規定される許容値)は、空中線電力の上限値を 10 ㎽/㎒とすることを前提とし、以下の

とおりとする。

① 5.2 ㎓帯システム

ア 5135 ㎒以上 5142 ㎒以下の周波数において、5180 ㎒からの差の周波数(f)の絶

対値が 38 ㎒を超え 45 ㎒以下の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、2.5 ㎼/㎒以下

イ 5142 ㎒を超え 5150 ㎒未満の周波数において、5180 ㎒からの差の周波数(f)の

絶対値が 30 ㎒を超え 38 ㎒以下の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価

等方輻射電力が、15 ㎼/㎒以下

ウ 5250 ㎒を超え 5251 ㎒未満の周波数において、5240 ㎒からの差の周波数(f)の

絶対値が 10 ㎒以上 11 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、101-(f-9)㎽/㎒以下

エ 5251 ㎒以上 5260 ㎒未満の周波数において、5240 ㎒からの差の周波数(f)の絶

対値が 11 ㎒以上 20 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等方

輻射電力が、10-1-(8/90)(f-11)㎽/㎒以下

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20

オ 5260 ㎒以上 5266.7 ㎒未満の周波数において、5240 ㎒からの差の周波数(f)の

絶対値が 20 ㎒以上 26.7 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価

等方輻射電力が、10-1.8-(6/50)(f-20)㎽/㎒以下

カ 5266.7 ㎒以上 5365 ㎒以下の周波数において、5240 ㎒からの差の周波数(f)の

絶対値が 26.7 ㎒以上 125 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価

等方輻射電力が、2.5 ㎼/㎒以下

② 5.3 ㎓帯システム

ア 5135 ㎒以上 5233.3 ㎒未満の周波数において、5260 ㎒からの差の周波数(f)の

絶対値が 26.7 ㎒以上 125 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価

等方輻射電力が、2.5 ㎼/㎒以下

イ 5233.3 ㎒以上 5240 ㎒未満の周波数において、5260 ㎒からの差の周波数(f)の

絶対値が 20 ㎒以上 26.7 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価

等方輻射電力が、10-1.8-(6/50)(f-20)mW/MHz 以下

ウ 5240 ㎒以上 5249 ㎒未満の周波数において、5260 ㎒からの差の周波数(f)の絶

対値が 11 ㎒以上 20 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等方

輻射電力が、10-1-(8/90)(f-11)㎽/㎒以下

エ 5249 ㎒以上 5250 ㎒未満の周波数において、5260 ㎒からの差の周波数(f)の絶

対値が 10 ㎒以上 11 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等方

輻射電力が、101-(f-9)㎽/㎒以下

オ 5350 ㎒以上 5365 ㎒未満の周波数において、5320 ㎒からの差の周波数(f)の絶

対値が 30 ㎒以上 45 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等方

輻射電力が、2.5 ㎼/㎒以下

③ 5.6 ㎓帯システム

ア 5455 ㎒以上 5460 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、2.5 ㎼/㎒以下

イ 5460 ㎒を超え 5470 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価

等方輻射電力が、12.5 ㎼/㎒以下

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21

ウ 5725 ㎒を超え 5740 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価

等方輻射電力が、12.5 ㎼/㎒以下

エ 5740 ㎒を超え 5745 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価

等方輻射電力が、2.5 ㎼/㎒以下

④ 4.9 ㎓帯システム

ア 4875 ㎒以上 4880 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、2.5 ㎼/㎒以下

イ 4880 ㎒以上 4900 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、15 ㎼/㎒以下

エ 5000 ㎒以上 5020 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、15 ㎼/㎒以下

オ 5020 ㎒以上 5025 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、2.5 ㎼/㎒以下

⑤ 5.03 ㎓帯システム

ア 4995 ㎒以上 5000 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、2.5 ㎼/㎒以下

イ 5000 ㎒以上 5020 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、30 ㎼/㎒以下

ウ 5020 ㎒以上 5030 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、1 ㎽/㎒以下

エ 5091 ㎒以上 5100 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、0.5 ㎽/㎒以下

オ 5100 ㎒以上 5120 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、15 ㎼/㎒以下

カ 5120 ㎒以上 5125 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

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22

方輻射電力が、2.5 ㎽/㎒以下

(4) 40MHz システムの帯域外領域における不要発射の強度の許容値

上記(2)の帯域外領域の境界値を踏まえ、40 ㎒システムの帯域外領域における不要発射の

強度の許容値(変調時において給電線に供給される周波数ごとの不要発射の平均電力によ

り規定される許容値)は、空中線電力の上限値を 5 ㎽/㎒とすることを前提とし、以下のと

おりとする。

① 5.2 ㎓帯システム

ア 5100 ㎒以上 5142 ㎒以下の周波数において、5190 ㎒からの差の周波数(f)の絶

対値が 48 ㎒を超え 90 ㎒以下の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、2.5 ㎼/㎒以下

イ 5142 ㎒を超え 5150 ㎒未満の周波数において、5190 ㎒からの差の周波数(f)の

絶対値が 40 ㎒を超え 48 ㎒以下の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価

等方輻射電力が、15 ㎼/㎒以下

ウ 5250 ㎒を超え 5251 ㎒未満の周波数において、5230 ㎒からの差の周波数(f)の

絶対値が 20 ㎒以上 21 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、10(f-20)+log(1/2)㎽/㎒以下

エ 5251 ㎒以上 5270 ㎒未満の周波数において、5230 ㎒からの差の周波数(f)の絶

対値が 21 ㎒以上 40 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等方

輻射電力が、10-(8/190)(f-21)-1+log(1/2)㎽/㎒以下

オ 5270 ㎒以上 5275.8 ㎒未満の周波数において、5230 ㎒からの差の周波数(f)の

絶対値が 40 ㎒以上 45.8 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価

等方輻射電力が、10-(17/200)(f-40)-1.8+log(1/2) ㎽/㎒以下

カ 5275.8 ㎒以上 5400 ㎒以下の周波数において、5230 ㎒からの差の周波数(f)の

絶対値が 45.8 ㎒以上 170 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価

等方輻射電力が、2.5 ㎼/㎒以下

② 5.3 ㎓帯システム

ア 5100 ㎒以上 5210 ㎒未満の周波数において、5270 ㎒からの差の周波数(f)の絶

対値が 60 ㎒以上 170 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等方

輻射電力が、2.5 ㎼/㎒以下

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23

イ 5210 ㎒以上 5224.2 ㎒未満の周波数において、5270 ㎒からの差の周波数(f)の

絶対値が 45.8 ㎒以上 60 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価

等方輻射電力が、2.5 ㎼/㎒以下

ウ 5224.2 ㎒以上 5230 ㎒未満の周波数において、5270 ㎒からの差の周波数(f)の

絶対値が 40 ㎒以上 45.8 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価

等方輻射電力が、10-(17/200)(f-40)-1.8+log(1/2)㎽/㎒以下

エ 5230 ㎒以上 5249 ㎒未満の周波数において、5270 ㎒からの差の周波数(f)の絶

対値が 21 ㎒以上 40 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等方

輻射電力が、10-(8/190)(f-21)-1+log(1/2)㎽/㎒以下

オ 5249 ㎒以上 5250 ㎒未満の周波数において、5270 ㎒からの差の周波数(f)の絶

対値が 20 ㎒以上 21 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等方

輻射電力が、10-(f-20)+log(1/2)㎽/㎒以下

カ 5350 ㎒以上 5355.8 ㎒未満の周波数において、5310 ㎒からの差の周波数(f)の

絶対値が 40 ㎒以上 45.8 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価

等方輻射電力が、15 ㎼/㎒以下

キ 5355.8 ㎒以上 5400 ㎒未満の周波数において、5310 ㎒からの差の周波数(f)の

絶対値が 45.8 ㎒以上 90 ㎒未満の場合において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価

等方輻射電力が、2.5 ㎼/㎒以下

③ 5.6 ㎓帯システム

ア 5420 ㎒以上 5470 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、12.5 ㎼/㎒以下

イ 5725 ㎒を超え 5760 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価

等方輻射電力が、12.5 ㎼/㎒以下

④ 4.9 ㎓帯システム

ア 4840 ㎒以上 4870 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、0.2 ㎼/㎒以下

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24

イ 4870 ㎒以上 4880 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、2.5 ㎼/㎒以下

ウ 4880 ㎒以上 4900 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、15 ㎼/㎒以下

エ 5000 ㎒を超え 5020 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価

等方輻射電力が、15 ㎼/㎒以下 オ 5020 ㎒以上 5060 ㎒以下の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、2.5 ㎼/㎒以下 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ 【これまでの主な提出意見】

・ 4.9GHz 帯システムについては、4900MHz 未満における固定マイクロとの干渉検討が

必要。【NEC】

・ 固定マイクロが撤去されるに伴い、場所の棲み分けなどにより、漏洩電力規定値の緩

和も検討できるのではないかと思われる。【NEC】

追加課題Ⅲ3-5

上記案は 4.9GHz 帯は既存の 20MHz システムの帯域外輻射電力の規定のままであるが、

既存の 4.9GHz 帯の帯域外領域における不要発射の強度の許容値の規定値で 4.9GHz 帯へ

40MHz システムを導入することは可能か。また、不可能な場合、不要発射の強度の許容値

をどのように変更する必要があるか。

↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑

⑤ 5.03 ㎓帯システム

ア 4960 ㎒以上 5000 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、2.5 ㎼/㎒以下

イ 5000 ㎒以上 5020 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、30 ㎼/㎒以下 ウ 5020 ㎒以上 5030 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、1mW/㎒以下

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エ 5091 ㎒を超え 5100 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価

等方輻射電力が、0.5mW/㎒以下 オ 5100 ㎒以上 5120 ㎒未満の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、15 ㎼/㎒以下 カ 5120 ㎒以上 5140 ㎒以下の周波数において、任意の 1 ㎒の帯域幅における等価等

方輻射電力が、2.5 ㎼/㎒以下

なお、一般にマルチキャリア方式の無線システムにあっては使用する複数チャネルを同

時に発射した場合の許容値や測定法を規定しているところだが、高速無線 LAN においては、

同時に1の無線局が同一帯域の複数装置を持つ場合、CSMA 方式であり各装置が同一場所

で同時に電波を発射することは想定されない(複数装置が同時に電波を発射することは、

現時点においても隣接した無線局が同時に電波を発射することと同等と考えられるが、そ

の状態において不要発射の総和は規定していない)ことから、複数装置で同時に多数チャ

ネルを使用する場合の不要輻射の総和は規定しないことが適当である

3.2.1.10 スプリアス領域における不要発射の強度の許容値 (1) 2.4GHz 帯システム

(ア) 2400~2483.5 ㎒を使用する 40 ㎒システムのスプリアス領域及びスプリアス領域にお

ける不要発射の強度の許容値については、現行どおり、以下のとおりとする。

① 2387 ㎒未満及び 2496.5 ㎒を超える周波数をスプリアス領域とし、この領域にお

ける不要発射の強度の許容値(変調時において給電線に供給される周波数ごとの不

要発射の平均電力により規定される許容値)は、任意の 1 ㎒の帯域幅における平均

電力が 2.5 ㎼/㎒以下とする。

② 2387 ㎒を超え 2400 ㎒以下かつ 2483.5 ㎒を超え 2496.5 ㎒以下の周波数をスプリ

アス領域とし、この領域における不要発射の強度の許容値は、任意の 1 ㎒の帯域幅

における平均電力が 25 ㎼/㎒以下とする。

(イ) 2471~2497 ㎒を使用する 40 ㎒システムのスプリアス領域及びスプリアス領域におけ

る不要発射の強度の許容値については、現行どおり、以下のとおりとする。

① 2458 ㎒未満及び 2510 ㎒を超える周波数をスプリアス領域とし、この領域におけ

る不要発射の強度の許容値(変調時において給電線に供給される周波数ごとの不要

発射の平均電力により規定される許容値)は、任意の 1 ㎒の帯域幅における平均電

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力が 2.5 ㎼/㎒以下とする。

② 2458 ㎒以上 2471 未満及び 2497 ㎒を超え 2510 ㎒以下の周波数をスプリアス領域

とし、この領域における不要発射の強度の許容値は、任意の 1 ㎒の帯域幅における

平均電力が 25 ㎼/㎒以下とする。

(2) 5GHz 帯システム

ア スプリアス領域

(ア) 20MHz システム

① 5.2 ㎓帯システムについては、5135 ㎒未満及び 5365 ㎒を超える周波数とする。

② 5.3 ㎓帯システムについては、5135 ㎒未満及び 5365 ㎒を超える周波数とする。

③ 5.6 ㎓帯システムについては、5455 ㎒未満及び 5745 ㎒を超える周波数とする。

④ 4.9 ㎓帯システムについては、4875 ㎒未満及び 5025 ㎒を超える周波数とする。

⑤ 5.03 ㎓帯システムについては、4995 ㎒未満及び 5125 ㎒を超える周波数とする。

(イ) 40MHz システム

① 5.2 ㎓帯システムについては、5100 ㎒未満及び 5400 ㎒を超える周波数とする。

② 5.3 ㎓帯システムについては、5100 ㎒未満及び 5400 ㎒を超える周波数とする。

③ 5.6 ㎓帯システムについては、5420 ㎒未満及び 5760 ㎒を超える周波数とする。

④ 4.9 ㎓帯システムについては、4840 ㎒未満及び 5060 ㎒を超える周波数とする。

⑤ 5.03 ㎓帯システムについては、4960 ㎒未満及び 5140 ㎒を超える周波数とする。

イ スプリアス領域における不要発射の強度の許容値

スプリアス領域における不要発射の強度の許容値(変調時において給電線に供給さ

れる周波数ごとの不要発射の平均電力により規定される許容値。4.9GHz 帯及び

5.03GHz 帯システムにおいては、変調時において給電線に供給される周波数ごとの不

要発射の等価等方輻射電力により規定される許容値。)は、参照帯域幅を 1MHzとして、

以下のとおりとする。

(ア) 20MHz システム

① 5.2㎓帯システムについては、5135㎒未満及び 5365㎒を超える周波数において、

任意の 1 ㎒の帯域幅における平均電力が、2.5 ㎼/㎒以下

② 5.3㎓帯システムについては、5135㎒未満及び 5365㎒を超える周波数において、

任意の 1 ㎒の帯域幅における平均電力が、2.5 ㎼/㎒以下

③ 5.6㎓帯システムについては、5455㎒未満及び 5745㎒を超える周波数において、

任意の 1 ㎒の帯域幅における平均電力が、2.5 ㎼/㎒以下

④ 4.9 ㎓帯システムについては、下表のとおり。

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周波数 任意の 1 ㎒の帯域幅における平均電力

4870MHz 未満 0.2 ㎼/㎒以下

4870MHz 以上 4875MHz 未満 2.5 ㎼/㎒以下

5025MHz を超え 5270MHz 以下 2.5 ㎼/㎒以下

5270MHz を超え 5342MHz 以下 0.2 ㎼/㎒以下

5342MHz を超える周波数 1 ㎼/㎒以下

さらに、4840MHz、4860MHz の±10MHz の帯域内に輻射される総スプリア

ス電力が 0.2 ㎼/㎒以下であること。

⑤ 5.03 ㎓帯システムについては、下表のとおり。

周波数 任意の 1 ㎒の帯域幅における平均電力

4990MHz 未満 0.2 ㎼/㎒以下

4990MHz 以上 4995MHz 未満 2.5 ㎼/㎒以下

5125MHz を超え 5270MHz 以下 2.5 ㎼/㎒以下

5270MHz を超え 5342MHz 以下 0.2 ㎼/㎒以下

5342MHz を超える周波数 1 ㎼/㎒以下

さらに、4960MHz、4980MHz の±10MHz の帯域内に輻射される総スプリア

ス電力が 0.2 ㎼/㎒以下であること。

(イ) 40 ㎒システム

① 5.2㎓帯システムについては、5100㎒未満及び5400㎒を超える周波数において、

任意の 1 ㎒の帯域幅における平均電力が、2.5 ㎼/㎒以下

② 5.3㎓帯システムについては、5100㎒未満及び5400㎒を超える周波数において、

任意の 1 ㎒の帯域幅における平均電力が、2.5 ㎼/㎒以下

③ 5.6㎓帯システムについては、5420㎒未満及び5760㎒を超える周波数において、

任意の 1 ㎒の帯域幅における平均電力が、2.5 ㎼/㎒以下

④ 4.9 ㎓帯システムについては、下表のとおり。

周波数 任意の 1 ㎒の帯域幅における平均電力

4840MHz 未満 0.2 ㎼/㎒以下

5060MHz を超え 5270MHz 以下 2.5 ㎼/㎒以下

5270MHz を超え 5342MHz 以下 0.2 ㎼/㎒以下

5342MHz を超える周波数 1 ㎼/㎒以下

さらに、4840MHz、4860MHz の±10MHz の帯域内に輻射される総スプリア

ス電力が 0.2 ㎼/㎒以下であること。

⑤ 5.03 ㎓帯システムについては、下表のとおり。

周波数 任意の 1 ㎒の帯域幅における平均電力

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28

4960MHz 未満 0.2 ㎼/㎒以下

5140MHz を超え 5270MHz 以下 2.5 ㎼/㎒以下

5270MHz を超え 5342MHz 以下 0.2 ㎼/㎒以下

5342MHz を超える周波数 1 ㎼/㎒以下

さらに、4960MHz、4980MHz の±10MHz の帯域内に輻射される総スプリア

ス電力が 0.2 ㎼/㎒以下であること。

課題Ⅲ3-6

追加課題Ⅲ3-5 で帯域外領域における不要発射の強度の許容値を変更した場合、スプ

リアス領域における不要発射の強度の許容値を変更する必要は無いか。

3.2.2 受信装置 3.2.2.1 副次的に発射する電波等の限度

副次的に発射する電波の限度は、現行どおり、1GHz 未満の周波数において 4nW 以下、

1GHz 以上の周波数において 20nW 以下とする。

3.2.2.2 受信感度 受信感度は現行どおり特段規定しないこととする。

3.2.2.3 受信空中線特性 受信空中線特性は現行どおり、特段規定せず、送信空中線特性と同じであることと考

えることとする。

3.2.3 電気通信回線設備との接続

現行どおりとする。

なお、現行の規定は以下のとおり。

・4.9GHz 帯、5.03GHz 帯、5.2GHz 帯、5.3GHz 帯及び 5.6GHz 帯については、

・識別符号を利用し、符号長は19ビット以上であること

・システム設計条件(送信バースト長は 4ms 以下とすること、キャリアセンスを行

うこと等)に適合すること。

・2.4GHz 帯については、識別信号を利用し、符号長は48ビット以上であること及び

キャリアセンス又は相関信号センスをおこなうこと。

3.2.4 混信防止機能 現行どおりとする。

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29

なお、現行の規定は以下のとおり。

・4.9GHz 帯、5.03GHz 帯、5.2GHz 帯、5.3GHz 帯及び 5.6GHz 帯については

・電波法施行規則第6条の2第2号※に規定する混信防止機能を有すること。

・キャリアセンスによる干渉確認後に送信を開始すること。

・2.4GHz 帯については、

・電波法施行規則第6条の2第2号※に規定する混信防止機能を有すること。

・2,427MHz以上2,470.75MHz以下の周波数の電波を使用するものは、利用者によ

る周波数の切り替え又は電波の発射の停止が容易に出来る機能を有すること。

※ 機器の識別符号を自動的に送受信するもの

なお、MIMO 技術を実装する複数の送信装置を有する無線設備にあっては、これら複数

の送信装置が一体となって機能するものであり、送信装置単位で識別符号を送出しなけ

ればならないことを義務づけることは機器製造の柔軟性を確保する観点から不合理であ

ると考えられる。したがって、複数の送信装置を有する無線設備における識別符号の送

出は、一体となって機能する送信装置の総体を無線設備の単位とし、どの送信装置から

送出してもよいものとすることが適当である。

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30

4 周波数共用条件

4.1 同一システム間の共用条件

4.1.1 高速無線 LAN と既存システムとの周波数共用条件 既存のシステム(※)について、2.4GHz 帯においては、IEEE802.11b/g 規格に準拠する

システムの他、Bleutooth やその他の独自規格の通信システム(変調方式が周波数ホッピン

グ又は直接拡散によるスペクトル拡散方式のものや、キャリアセンス機能を持たないもの

も含む。)が存在しており、現行の技術基準においても周波数チャネル配列は規定されてい

ない。

一方、5GHz 帯については、欧州において HiperLAN や HiperLAN/2 が規格化されていた

経緯から、一部 TDMA 方式のものの存在の可能性もあり、また、日本独自のチャネル配置

(5170+20*(n-1) MHz(n=1~4)、いわゆる「J52」)によるものも多数存在すると思われる

が、その技術基準においては、周波数チャネル配列、キャリアセンス機能の具備が義務づ

けられている。また、今後の普及が見込まれる 5.3GHz 帯(及び 5.6GHz 帯)においては、

CSMA/CA 方式に特化した DFS に係る技術基準が規定されている。他方、4.9GHz 帯及び

5.03GHz 帯においては、無線局の登録制度により監理されており、一部、TDMA 方式のも

の及び CDMA/CA 方式であるが狭帯域のものが存在するが、そのほとんどが CSMA/CA 方

式のシステムで占められている。このように、5GHz 帯においては、主に IEEE802.11a 規

格に類するシステムが大半を占めていると考えられ、2.4GHz 帯と比較して既存システムの

把握は容易であると思われる。

このような状況の帯域に、新たに高速無線 LAN(特に 40MHz システム)を導入する場合、

既存システムとの周波数共用条件の検討が必要と考えられるため、以下にその検討結果を

示すものである。

※ 周波数共用条件の検討においては、既存システムは、新たに導入する高速無線 LAN と

同一システムであるものと位置付け、同一システム間の周波数共用条件の項において検

討するものとする。

(1) 既存システムとの周波数共用条件

802.11n 規格においては、IEEE802.11a/b/g に対し物理層及び MAC 副層において互換性

を有することが必須となっている。また、既存システムは CSMA/CA 方式により周波数チ

ャネルの使用に先立ち予め当該周波数チャネルをキャリアセンスしているが、高速無線

LAN においても、20MHz システムの場合はもとより全ての送信モードにおいて周波数チャ

ネルの使用前にキャリアセンスを行うこととなっており、例えば、40MHz システムでは、

既存システムの 20MHz の 2 チャネル両方においてキャリアセンスを行うこととなる。した

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31

がって、既存の IEEE 規格に類するシステムについては、キャリアセンス機能を具備するこ

とで共用可能であることから、これを共用条件とすることが適当である。

また、他の規格のシステムに対しても、電界強度のレベルによりキャリアセンスを行う

機能を具備することで、影響は避けられるものと考えられるため、キャリアセンス機能を

具備することを共用条件とすることが適当である。

※ 2.4GHz 帯における既存のシステムに対する検討は引き続き行うものとする。

なお、802.11nでは、より高速性を確保するためのフレームフォーマットであるGreenfield

Frame format(802.11a/b/g と互換性のない方式)をオプション機能として実装することが

でき、次世代情報家電を中心に 802.11n 対応製品が普及した場合に、グリーンフィールド

フォーマットを使用するモードが有用であると考えられる。高速無線 LAN がこのモードを

使用する場合の既存システムへの影響について、以下に考察する。

既存システムにおいても、隠れ端末対策として、自局の属する通信系以外の他局の存在

を確認した場合には、自局のアクセス権を他局に譲渡するための MAC 副層における

RTS/CTS 手順が用いられており、同一周波数を用いる 11a の 20MHz システム間でも、自

分以外の局からの RTS/CTS 信号を受信するとそれぞれの信号に含まれる決められた時間

送信を停止する仕組みが設けられている。しかし、GF40MHz においては 11a/b/g と互換性

が無いため、GF40MHz で RTS/CTS 信号を発しても、既存システムはこれを無視すること

になる。また、GF モードを解釈できる端末しか存在しないということを 11n が検出し保証

することは困難であるため、既存システムとの共用に影響を与える可能性を否定できない。

しかし、GF モードのもともとの趣旨は、既存システムの端末が存在せず、既存システム

に影響を与えないエリアのみで、伝送効率を向上させようとするものであり、802.11n が予

め既存システムへの影響がないことを認識した上で GF モードを使用するのであれば、特段

支障はないものと考えられる。ただし、GF モードの悪用(例えば、既存システムを排除す

るため永遠にキャリアを占有することを目的とした機能にするなど。)は避けるべきである。

したがって、今後の利用形態の多様性を確保するためにも、GF モードの適用そのものに

関して、特段の制限を設けるのは望ましくない。また、逆に、既存システムに対しても GF

モードのための条件、例えば、GF モードの動作に支障をきたす、あるいは GF モードに比

べて効率が高くない、などの理由で、既存システムや他の 802.11n のモードの動作を事実

上制約・制限するような条件を設けることは、今回の高度化に限らず、将来に亘っても、

望ましくない。

なお、オプションである既存の 20MHz と 40MHz システムの使用を棲み分ける PCO を

用いて 40MHz システムを使用する場合、既存 20MHz システムは RTS/CTS 信号を受け付

けると考えられるが、キャリアを獲得する局が変わっただけで周波数利用効率が低下する

ということにはならない。また PCO は永遠にキャリアを占有する手段でもなく、国内では

キャリアセンスが規定であることもあり、物理層において不公平にはならないのではない

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32

かと考える。

(2) 高速無線 LAN 同士の周波数共用条件

キャリアセンス機能を具備することが適当である。

4.1.2 指向性を有する空中線を使用する場合の現行の共用条件(キャリアセン

スレベル等)における課題の有無(有る場合はキャリアセンスレベル等

の見直すべき共用条件の内容)

キャリアセンスを行う領域の異なるシステム間の影響について、システム相互の EIRP 差

は等価的にキャリアセンスレベル差となるため、キャリアセンスレベルを見直す必要は無

い。例えば、20MHz システムと 40MHz システム、あるいは、指向性空中線とオムニアン

テナとでは、相互に EIRP が同一であれば与干渉面積は同一となり、与干渉面積が 1W の

eirp と等価となる与干渉面積以下である限り、キャリアセンスの公平性を確保しているもの

であって、厳格な技術的条件を強いるよりは、運用する電波環境により個別に設計を調整

することで対処可能である。また、その方が機器設計の自由度を確保するメリットも大き

くなるため、特段支障はない。(1W eirp を超えるシステム間の場合には、主輻射の角度幅、

受信帯域幅に応じたキャリアセンスレベルを条件とすることで特段支障はない。)

また、キャリアセンスする領域と電波を発射する領域が異なる設備も想定されるが、送

受信が異なる空中線の場合、受信空中線の 大利得方向に対する側方の電界強度センスレ

ベルを現行規定値の範囲内で任意に設定することが可能であることから、キャリアセンス

する領域の規定は特段必要ない。

※ 課題Ⅲ5-1、5 参照

4.1.3 その他同一システム間の共用条件として必要な事項 一般に CSMA はキャリアセンスにより電波干渉はないが、局数が増えることによるスル

ープット低下が懸念されている。また、同様にキャリアセンスする TDMA 方式と、CSMA

方式とが混在する場合の優位性についても懸念されているところである。

キャリア獲得という観点からは、同じチャネル間隔であって同じ所要 C/N のシステム同

士であれば、接続方式の違いによらず公平性は担保されているところである。一方、スル

ープット確保という観点からは、トラフィックの優先権自体があいまいであり、また、送

受するアプリケーションにも依存するため、現時点では CSMA 方式の無線局の設置密度と

スループットの関係に関する定量的な評価は困難である。よって、仮にシステムが爆発的

に普及しスループットの低下が問題となった場合、キャリアセンスを前提とするシステム

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33

である限り周波数チャネルを拡大するしか対処方策はない。ただし、キャリアセンスによ

って信号送信の機会の公平性が確保されており現時点で特段の問題は発生していないため、

特段の支障はないと判断する。(現時点で TDMA 方式と CSMA 方式の周波数共用のために

新たに検討する事項は無い。)

なお、接続方式の違いによるスループットの公平性については、キャリアセンスの有効

期間やフレーム構成などの違いを考慮し評価し得る可能性はあるため、今後の検討課題と

する。

4.2 他の無線システムとの周波数共用条件

4.2.1 高速無線 LAN と他の無線システムとの周波数共用条件 高速無線 LAN システムが使用する周波数帯ごとの検討対象となる無線システムを下

表に示す。 無線 LAN システム

同一周波数帯を使用す

る無線システム 隣接周波数帯を使用す

る無線システム 備考

4.9GHz 帯シス

テム (4900~5000)

固定 (4900~5000) 電波天文 (4825~4835) (4950~4990) (4990~5000)

固定 (4400~4900) 航空無線航行 (5030~5091) 無線航行衛星 (5000~5030) 移動業務 (4400~4900) 宇宙研究(受動) (4950~4990) 地球探査衛星(受動) (4950~4990)

概 ね 4800MHz 以 上

5091MHz 未満を使用する

無線システム(二次業務も

のも、国内にないものを除

く。)を対象

5.03GHz 帯シス

テム (5030~5091)

航空無線航行 (5030~5091)

固定衛星 (5091~5150) 無線航行衛星 (5000~5030)

概 ね 5000MHz 以 上

5150MHz 未満を使用する

無線システム(二次業務、

国内にないものを除く。)

を対象 5.2GHz 帯シス

テム (5150~5250)

固定衛星 (5091~5150)

航空無線航行 (5030~5091) 無線標定 (5250~5350)

概 ね 5030MHz 以 上

5250MHz 未満を使用する

無線システム(二次業務を

除く。)を対象 5.3GHz 帯シス

テム (5250~5350)

無線標定 (5250~5350) 地球探査衛星 (5250~5350)

無線標定 (5250~5350) (5350~5850) 地球探査衛星 (5350~5570)

概 ね 5150MHz 以 上

5250MHz 未満を使用する

無線システムを対象

5.6GHz 帯シス

テム (5470~5725)

地球探査衛星 (5250~5570) 無線標定

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34

(5350~5850) アマチュア (5650~5850)

※ 下線部分は二次的基礎で使用できる業務であることを示す。

4.2.2 4.9GHz 帯システムの周波数共用条件 4.2.2.1 4400~5000MHz を使用する固定業務(マイクロ固定局)との周波数共用条件

高速無線 LAN システムからの 4800~4900MHz への輻射レベルを現行どおりと

することで、以下のとおり、特段の支障はない。

ア 4900~5000 ㎒を使用するマイクロ固定局に対する所要伝搬損失が、無線アク

セスシステムのeirpが30dBm/MHz(250㎽/5㎒、13dBi)の場合にあっては174dB

以上であること(マイクロ固定局の干渉許容レベル:-144dBm/㎒)

イ 4800~4900 ㎒を使用するマイクロ固定局に対する所要伝搬損失が、設備規則

第 49条の 21第1項第 11号に規定する隣接及び次隣接チャネルへの eirpの上限

値が 2 ㎼/20 ㎒の無線アクセスシステムにあっては 100dB 以上であること(設

備規則第 49 条の 21 第1項第 11 号に規定する eirp が 0.2 ㎼/㎒以下のものは、

上記アの条件を満足する範囲内において任意に設置可能。)

(参考)複数の無線アクセスシステムの無線局からの帯域外輻射電力の所要伝

搬損失 無線局展開密度 4 局/km^2 マイクロ固定局との見通しエリア 半径 70km(モデルは中野中継局) 無線アクセスシステムの干渉電力 2μW/20MHz 累積干渉電力 -97.7dBm/20MHz マイクロ固定局の干渉許容レベル -106dBm/20MHz 所要伝搬損失 95~100dB

※ 平成 14 年度情報通信技術審議会答申(諮問第 2004 号「5GHz 帯無線アクセスシス

テムの技術的条件」)を参照

課題Ⅲ4-1

4.9GHz 帯システムについて、追加課題Ⅲ3-5 において 4900MHz から下側への不要

発射の強度の許容値を見直す場合の固定マイクロとの共用条件の見直しの必要。

4.2.2.2 4400~4900 ㎒を使用する移動業務(IMT-Advanced 等)との周波数共用条件

現状において移動業務の無線システムの技術的条件が不明であることから、現

時点での検討は行わないこととする。ただし、今後において、第 4 世代移動通信

システム等が国内に導入される場合には、相互に影響を生じる可能性があるため、

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周波数共用条件を検討する必要があるものと思われる。

4.2.2.3 4950~4990 ㎒を使用する宇宙研究業務(受動)及び地球探査衛星業務(受動)、

4825~4835 ㎒、4950~4990 ㎒及び 4990~5000 を使用する電波天文業務との周波数共

用条件

※ 現状において、これら業務の無線システムは二次業務であり、具体的な検討は行

ってきていないことから、これまでと同様に検討は省略することとする。したがっ

て、作業班審議状況報告への特段の記述は行わないこととする。

4.2.3 5.03GHz 帯システムの周波数共用条件 4.2.3.1 5091~5250MHz を使用する固定衛星業務のうち 5150~5250MHz を使用する非静

止衛星システムのフィーダリンク(アップリンク)との周波数共用条件

平成 16 年度答申のうち、地球探査衛星および FWA との共用条件に関する検討の

内容を、40MHz システムは 1MHz あたりの空中線電力の規定を従来システムの 1/2

とするため、従来の共用条件、すなわち、5150-5250MHz に関しては、屋内限定(た

だし航空機内は使用可)、5250-5350MHz に関しては、屋内限定かつアクセスポイン

トに DFS 機能を必須とすることで、他の無線システムとの共用を図ることが可能で

あると考える。

なお、現行では以下に基づき、5091MHz より上の帯域への帯域外漏洩電力やスプリ

アス電力を-3dBm/㎒以下と規定。

・ ITU-R 勧告 S.1427 勧告に規定される干渉評価方法(⊿Ts/Ts)、許容雑音温度増加

分の規定値(3%)

・ ITU-R 勧告 S.1624 勧告に規定される MSS フィーダリンクの保護のための衛星軌

道上での PFD 制限値に関する規定値(Globalstar:-124dBW/㎒/m^2、ICO:-141dBW/

㎒/m^2)

・ ITU-R 勧告 M.1454 に規定する運用条件(EIRP 密度:10 ㎽/㎒)に基づき算出され

た、無線 LAN が4チャネル/100MHz を使用する場合の、移動衛星の1footprint あ

たりの許容 大稼働台数

・ 高出力無線 LAN のスプリアス電力と異なる利用形態である(屋外利用で平均建物

遮蔽損失(13dB)が考慮できない)ことを考慮

※ 平成 14 年度情報通信技術審議会答申(諮問第 2004 号「5GHz 帯無線アクセスシス

テムの技術的条件」)を参照

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4.2.3.2 5000~5010 ㎒(アップリンク)及び 5010~5030 ㎒(ダウンリンク)を使用する無

線航行衛星業務(衛星測位システム(ガリレオ衛星))との周波数共用条件

現状において衛星測位システムの導入が予定されておらず、特にダウンリンクに

関する技術的条件が不明であること、当該帯域の高速無線 LAN での使用は 2007 年

11 月末までであり現時点で特段の問題はないことから、ここでの検討は行わないこ

ととする。

ア アップリンクへの影響については、平成 14 年度の検討においては無線アクセス

からの帯域外領域における不要発射レベルの上限値 15 ㎼/㎒による雑音増加分は

MSS に適用されるシステム雑音温度の 3%以下であり特段問題ない旨の答申があ

ったが、平成 16 年度の検討において、当該帯域の無線アクセスによる使用が 2007

年 11 月末までであればこれを見直しても支障が無いことが判明したためこれを

30 ㎼/㎒に変更した。

イ ダウンリンクへの影響については、システム諸元が判明していないことから検

討はなされていない。

※ 平成 14 年度情報通信技術審議会答申(諮問第 2004 号「5GHz 帯無線アクセスシス

テムの技術的条件」)を参照

※ 平成 16 年度情報通信技術審議会答申(諮問第 2014 号「5GHz 帯の無線アクセスシ

ステムの技術的条件」のうち「占有周波数帯幅が 20MHz 以下の小電力データ通信シス

テムの技術的条件等」)を参照

4.2.3.3 5000~5150 ㎒を使用する航空移動衛星業務(脚注分配)との周波数共用条件

※ 現状において、国内では使用されておらず、具体的な検討は行ってきていないこ

とから、これまでと同様に検討は省略することとする。したがって、作業班審議状

況報告への特段の記述は行わないこととする。

4.2.3.4 5000~5150MHz を使用する航空無線航行業務のうち 5030~5091MHz を使用する

MLS(マイクロ波着陸誘導システム)との周波数共用条件

※ 現状において、MLS の具体的な導入計画はなく、国内において使用されていない

ため具体的な検討は行ってきていないこと、5030~5091MHz の高速無線 LAN での

使用は 2007 年 11 月末までの暫定使用であり、現時点で特段の問題もないから、こ

れまでと同様に検討は省略することとする。したがって、作業班審議状況報告への

特段の記述は行わないこととする。 ※ 平成 11 年度電気通信技術審議会答申(諮問第 99 号「5GHz 帯の周波数を利用する広

帯域移動アクセスシステムの技術的条件」)参考資料9「不要輻射電力及び使用チャネ

ル数の検討」を参照

※ 平成 14 年度情報通信技術審議会答申(諮問第 2004 号「5GHz 帯無線アクセスシス

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37

テムの技術的条件」)参考資料3「マイクロ波着陸システム(MLS)の概要」を参照

4.2.4 5.2GHz 帯システムの周波数共用条件 4.2.4.1 5091~5250MHz を使用する固定衛星業務のうち 5150~5250MHz を使用する非静

止衛星システムのフィーダリンク(アップリンク)との周波数共用条件

40MHz システムは、20MHz システムとスペクトル占有比率はかわらないことから、

特段の支障はない。

5091~5150MHz における固定衛星業務(地球から宇宙)への分配は、移動衛星業

務の非静止衛星システムのフィーダリンクに限られ、無線通信規則第 9.11A 号に従

って調整することを条件とされている。無線 LAN が屋内利用(平均建物等損失:

13dB)することを前提とし、4チャネル/100MHz を使用する場合の、移動衛星の

1footprint あたりの許容 大台数を規定。

※ 平成 11 年度電気通信技術審議会答申(諮問第 99 号「5GHz 帯の周波数を利用する

広帯域移動アクセスシステムの技術的条件」)参考資料4「移動体衛星システムとの

周波数共用」、参考資料9「不要輻射電力及び使用チャネル数の検討」を参照

その後、平均建物等損失については、無線 LAN システムは 5150~5250 ㎒と

5250~5350 ㎒のチャネルを同一場所で併用する形態が想定されることから ITU-R 勧

告 M.1652 において用いられた 17dB を用いることが適当とされた。

※ 平成 16 年度情報通信技術審議会答申(諮問第 2014 号「5GHz 帯の無線アクセス

システムの技術的条件」のうち「占有周波数帯幅が 20MHz 以下の小電力データ通信

システムの技術的条件等」)を参照

追加課題Ⅲ4-2

無線 LAN が、許容 大稼働局数*(対 ICO:8,828 万台、対 Globalstar:2,912 万台)を

超える場合の検討の必要。 * ITU-R 勧告 M.1453 に基づき算出した、衛星のフットプリント当たりの無線 LAN の許容大稼動局数

4.2.4.2 5000~5150MHz を使用する航空無線航行業務のうち 5030~5091MHz を使用する

MLS との周波数共用条件

40MHz システムは、20MHz システムとスペクトル占有比率は変わらないことから、

特段の支障はない。

2.5 ㎼/㎒以下と規定することで、MLS 受信機(航空機)から 1 ㎞離れた所で約 50

台の無線 LAN システムが稼働可能である。

Page 42: 資料 2014-作14-2 - soumu.go.jp · アドホック会合の結果について 標記会合について、本作業班における高速無線lan の技術的条件についての

38

※ 平成 11 年度電気通信技術審議会答申(諮問第 99 号「5GHz 帯の周波数を利用する

広帯域移動アクセスシステムの技術的条件」)参考資料9「不要輻射電力及び使用チ

ャネル数の検討」を参照

4.2.4.3 5250~5350MHz を使用する無線標定業務(無変調パルス列によるパルス変調方式

の気象レーダー)との周波数共用条件

40 ㎒システムの高速無線 LAN の中心周波数が 5230MHz のチャネルを使用する場

合の 5260MHz を使用する気象レーダーへの影響については、40MHz システムの空

中線電力を 5mW/MHz とすることから、チャネルあたりのスペクトラム特性の 5260

MHz における輻射レベルが-16.8dBm/MHz となる。一方、現行の 20 ㎒システムのチ

ャネルあたりのスペクトラム特性の 5260 ㎒における輻射レベルが-18dBm/㎒であり、

+1.2dB/㎒増加することとなるが、平成 16 年度情報通信審議会答申(諮問第 2014 号)

によれば、5260 ㎒を使用する気象レーダーへの影響に係る 小マージン(7.7dB)

の範囲内であることから、特段支障はないものと考えられる。

ただし、今後の C バンドレーダーシステムについては、その使用する周波数帯の

狭帯域化に向けた技術開発等(総務省が行っている「クライストロン送信機デジタ

ル波形成型技術及び固体素子等を用いたレーダー技術の研究開発」もその一例。)が

行われており、現行において主流となっている電子管(マグネトロンなどの発振管

やクライストロンなどの増幅管)を用いる無変調パルス列パルス変調方式のものか

ら、進行波導波管並の性能を有しパルス圧縮による低出力化・狭帯域化の可能な固

体半導体素子を用いる技術の採用へ移行することも想定される。このようなパルス

圧縮レーダーについては、ピーク電力が低く、パルス幅が長く、周波数変調されて

いる等、既存の無変調パルスのレーダーとは特性が異なるため、既存システムの DFS

の検出レベルや測定方法では共用できない可能性がある。このため、今後、気象レ

ーダーが採用する技術方式の動向を注視するとともに、必要に応じ、無線 LANのDFS

に係る技術的条件を見直すことが必要である。

※ 平成 11 年度電気通信技術審議会答申(諮問第 99 号「5GHz 帯の周波数を利用する

広帯域移動アクセスシステムの技術的条件」)を参照

※ 平成 12 年度電気通信技術審議会答申(諮問第 108 号「5GHz 帯の無線アクセスシ

ステムの技術的条件」)を参照

※ 平成 16 年度情報通信技術審議会答申(諮問第 2014 号「5GHz 帯の無線アクセス

システムの技術的条件」のうち「占有周波数帯幅が 20MHz 以下の小電力データ通信

システムの技術的条件等」)を参照

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39

4.2.5 5.3GHz 帯システムの周波数共用条件 4.2.5.1 無線標定業務(5250~5350MHz)(無変調パルス列によるパルス変調方式の気象レ

ーダー)との周波数共用条件

現行どおり、以下の条件により共用可能であり、特段支障はない。

平成16年答申において、以下の条件により周波数共用を可能とした。

・ 隣接チャネル及び次隣接チャネル帯域、帯域外領域並びにスプリアス領域におけ

る不要発射の強度の許容値が IEEE802.11a で規定するスペクトラムマスクに準拠す

ること

・ ITU-R 勧告 M.1652 に基づく DFS 機能を具備すること

・ WRC-03 決議 229 に基づき、TPC 機能を具備すること、又は TPC を具備しない

場合は規定の 大出力から 3dB 低下すること

※ 平成 16 年度情報通信技術審議会答申(諮問第 2014 号「5GHz 帯の無線アクセス

システムの技術的条件」のうち「占有周波数帯幅が 20MHz 以下の小電力データ通信

システムの技術的条件等」)を参照

課題Ⅲ4-3

① 利用シーンとして提案のあった列車内利用及び航空機内の使用可能周波数帯の拡大

については、周波数帯により高速移動時における DFS の動作確認のシミュレーション

や実証による検証が必要である。

② 40MHz システムの DFS におけるレーダー波の検波方法については、40MHz 幅を一括

検波して動作させる場合、検出対象となる周波数範囲が増えることによって、周波数軸

上での見逃しの可能性が大きくならないかについて、より詳しい説明が必要。

③ 802.11n におけるDFSの検出確率の検証を行う必要がない理由が必要。なお、評価

に当たっては、送受信の指向特性が異なるシステムが想定されているため、それを考慮

した評価が必要。

4.2.5.2 地球探査衛星務及び宇宙研究業務(5250~5350MHz)との周波数共用条件

平成16年答申において、ITU-R 勧告 SA.1632 に基づき以下の条件とすることで周

波数共用を可能とした。40MHz システムは、20MHz システムとスペクトラム占有比率

が同等であり、これまでの条件を満足することから、特段支障はない。

・ 屋内限定(建物による遮蔽効果:17dB)とすること

・ TPC 機能を具備すること、又は TPC を具備しない場合は規定の 大出力から 3dB

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40

低下すること

・ EIRP が 200 ㎽以下、EIRP 密度が 10 ㎽/㎒以下であること

・ DFS 機能等のランダムなチャネル選択機能を具備すること

※ 平成 16 年度情報通信技術審議会答申(諮問第 2014 号「5GHz 帯の無線アクセス

システムの技術的条件」のうち「占有周波数帯幅が 20MHz 以下の小電力データ通信

システムの技術的条件等」)を参照

課題Ⅲ4-4

周波数帯により、列車内で使用する場合又は航空機内の使用可能周波数帯を拡大する場

合に列車外又は航空機外への減衰特性について、屋内と等価であることを示す定量的なデ

ータ(具体的には以下について)が必要であると思われる。

○ 5.2 ㎓帯、5.3 ㎓帯を使用する場合は、平成 16 年情報通信審議会答申(諮問第 2014

号)、また、ITU-R 勧告 SA.1632 に基づき、移動衛星、地球探査衛星業務、宇宙研究

業務に対し 17dB 以上の特性が必要。

4.2.6 5.6GHz 帯システムの周波数共用条件 4.2.6.1 無線標定業務(各種レーダー)(5350~5570MHz)との周波数共用条件

平成 16 年答申において、以下の条件により周波数共用を可能とした。

・ 隣接チャネル及び次隣接チャネル帯域、帯域外領域及びスプリアス領域における

不要発射の強度の許容値が IEEE802.11a で規定するスペクトラムマスクに準拠する

こと

・ ITU-R 勧告 M.1652 に基づく DFS 機能を具備すること

・ WRC-03 決議 229 に基づき、TPC 機能を具備すること、又は TPC を具備しない

場合は規定の 大出力から 3dB 低下すること

※ 平成 16 年度情報通信技術審議会答申(諮問第 2014 号「5GHz 帯の無線アクセス

システムの技術的条件」のうち「占有周波数帯幅が 20MHz 以下の小電力データ通信

システムの技術的条件等」)を参照

4.2.6.2 地球探査衛星務及び宇宙研究業務(5350~5570MHz)との周波数共用条件

平成16年答申において、ITU-R 勧告 SA.1653 に基づき以下の条件とすることで周

波数共用を可能とした。

・ TPC 機能を具備すること、又は TPC を具備しない場合は規定の 大出力から 3dB

低下すること

・ EIRP が 1W 以下、EIRP 密度が 50 ㎽/㎒以下であること

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・ DFS 機能等のランダムなチャネル選択機能を具備すること

なお、各種レーダーと共用するための DFS 測定法については国際的な動向を踏まえ

ることが必要とされた。

※ 平成 16 年度情報通信技術審議会答申(諮問第 2014 号「5GHz 帯の無線アクセス

システムの技術的条件」のうち「占有周波数帯幅が 20MHz 以下の小電力データ通信

システムの技術的条件等」)を参照

4.2.6.3 アマチュア衛星業務を含むアマチュア業務(5650~5850MHz)との周波数共用条

二次業務であることから特段支障はない。

※ 平成 16 年度情報通信技術審議会答申(諮問第 2014 号「5GHz 帯の無線アクセス

システムの技術的条件」のうち「占有周波数帯幅が 20MHz 以下の小電力データ通信

システムの技術的条件等」)を参照

4.2.6.4 ISM 機器(5725~5875MHz)との周波数共用条件

※ 特段の記載はしないこととする。

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5 測定法

国内で適応されている測定法に準ずることが適当であるが、今後、国際電気標準会議

(IEC)等の国際的な動向を踏まえて対応することが望ましい。

5.1 5GHz 帯小電力データ通信システム

複数の送受信空中線(送受信装置)を有する装置の場合においては、以下のとおりとす

ることが適当である。

5.1.1 送信装置 5.1.1.1 周波数の偏差

(1) 空中線測定端子付きの場合

各空中線端子にて、無変調波(搬送波)を送信した状態で、周波数計を用いて平均値

(バースト波にあってはバースト内の平均値)を測定し、それぞれの測定値の 大値を

周波数の偏差とすること。この場合において、各周波数帯(5.2GHz 帯、5.3GHz 帯及び

5.6GHz 帯)ごとに測定することが適当である。

(2) 空中線測定端子無しの場合

ア 空中線ごとに測定する場合

周波数計を RF 結合器又は空中線で結合し、(1)と同様にして測定することが適当で

ある。

イ 空中線ごとに測定することが困難な場合

周波数計を RF 結合器又は空中線で結合し、無変調波(搬送波)を送信した状態で、

周波数計を用いて平均値(バースト波にあってはバースト内の平均値)を測定するこ

と。この場合において、各周波数帯(5.2GHz 帯、5.3GHz 帯及び 5.6GHz 帯)ごとに

測定することが適当である。

5.1.1.2 占有周波数帯幅

(1) 空中線測定端子付きの場合

各空中線端子にて、標準符号化試験信号(符号長 511 ビット 2 値疑似雑音系列等。以

下同じ。)を入力信号として加えたときに得られるスペクトル分布の全電力をスペクトル

アナライザ等を用いて測定し、スペクトル分布の上限及び下限部分における電力の和が、

それぞれ全電力の 0.5%となる周波数幅を測定し、それぞれの測定値の 大値を占有周波

数帯幅とすることが適当である。

(2) 空中線測定端子無しの場合

ア 空中線ごとに測定する場合

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適当な RF 結合器又は空中線で結合し、(1)と同様にして測定することが適当である。

イ 空中線ごとに測定することが困難な場合

適当な RF 結合器又は空中線で結合し、標準符号化試験信号を入力信号として加えた

ときに得られるスペクトル分布の全電力をスペクトルアナライザ等を用いて測定し、

スペクトル分布の上限及び下限部分における電力の和が、それぞれ全電力の 0.5%とな

る周波数幅を測定することが適当である。

5.1.1.3 空中線電力

(1) 空中線測定端子付きの場合

各空中線端子にて、標準符号化試験信号を入力信号端子に加えたときの平均電力を、

スペクトルアナライザ、高周波パワーメータ等を用いて測定し、それぞれの測定値の総

和を空中線電力とすること。この場合において、スペクトラムアナライザの分解能帯域

幅を 1MHz とし、その帯域幅における平均電力を、平均電力が 大となる周波数におい

て測定すること。また、連続送信波により測定することが望ましいが、バースト送信波

にて測定する場合は、送信時間率が 大となるバースト繰り返し周期よりも十分長い期

間における平均電力を測定し、その測定値に 大の送信時間率の逆数を乗じて平均電力

とすることが適当である。

(2) 空中線測定端子無しの場合

ア 空中線ごとに測定する場合

測定距離 3m 以上の電波暗室又は地面反射波を抑圧したオープンサイト若しくはそ

れらのテストサイトにおいて供試機器と同型式の機器を使用して校正された RF 結合

器を用い、その他の条件は(1)と同様にして測定すること。この場合において、テスト

サイトの測定用空中線は、指向性のものを用いること。また、被測定対象機器の大き

さが 60cm を超える場合は、測定距離をその 5 倍以上として測定することが適当であ

る。

イ 空中線ごとに測定することが困難な場合

測定距離 3m 以上の電波暗室又は地面反射波を抑圧したオープンサイト若しくはそ

れらのテストサイトにおいて供試機器と同型式の機器を使用して校正された RF 結合

器を用い、標準符号化試験信号を入力信号端子に加えたときの平均電力を、スペクト

ルアナライザ、高周波パワーメータ等を用いて測定すること。この場合において、ス

ペクトラムアナライザの分解能帯域幅を 1MHzとし、その帯域幅における平均電力を、

平均電力が 大となる周波数において測定すること。また、連続送信波により測定す

ることが望ましいが、バースト送信波にて測定する場合は、送信時間率が 大となる

バースト繰り返し周期よりも十分長い期間における平均電力を測定し、その測定値に

大の送信時間率の逆数を乗じて平均電力とすることが適当である。

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5.1.1.4 隣接チャネル漏えい電力

(1) 空中線測定端子付きの場合

各空中線端子にて、標準符号化試験信号を入力信号とし、バースト波にあっては、規

定の隣接及び次隣接チャネル帯域内の電力をスペクトルアナライザ等を用い、掃引速度

が 1 サンプル点あたり 1 個以上のバーストが入るようにし、ピークホールドモードで測

定し、それぞれの測定値の総和を隣接及び次隣接チャネル漏えい電力とすること。連続

波にあっては、電力測定受信機又はスペクトラムアナライザを用いて規定の隣接及び次

隣接チャネル帯域の電力を測定し、それぞれの測定値の総和を隣接及び次隣接チャネル

漏えい電力とすることが適当である。

(2) 空中線測定端子無しの場合

ア 空中線ごとに測定する場合

測定距離 3m 以上の電波暗室又は地面反射波を抑圧したオープンサイト若しくはそ

れらのテストサイトにおいて供試機器と同型式の機器を使用して校正された結合器を

用い、その他の条件は(1)と同様にして測定すること。この場合において、テストサイ

トの測定用空中線は、指向性のものを用いること。また、被測定対象機器の大きさが

60cm を超える場合は、測定距離をその 5 倍以上として測定することが適当である。

イ 空中線ごとに測定することが困難な場合

測定距離 3m 以上の電波暗室又は地面反射波を抑圧したオープンサイト若しくはそ

れらのテストサイトにおいて供試機器と同型式の機器を使用して校正された適当な結

合器を用い、標準符号化試験信号を入力信号とし、バースト波にあっては、規定の隣

接及び次隣接チャネル帯域内の電力をスペクトルアナライザ等を用い、掃引速度が 1

サンプル点あたり 1 個以上のバーストが入るようにし、ピークホールドモードで測定

すること。連続波にあっては、電力測定受信機又はスペクトラムアナライザを用いて

規定の隣接及び次隣接チャネル帯域の電力を測定することが適当である。この場合に

おいて、テストサイトの測定用空中線は、指向性のものを用いること。また、被測定

対象機器の大きさが 60cm を超える場合は、測定距離をその 5 倍以上として測定する

ことが適当である。

5.1.1.5 帯域外領域における不要発射の強度

帯域外領域における不要発射の強度の測定は、以下のとおりとすることが適当である。

(1) 空中線測定端子付きの場合

各空中線端子にて、標準符号化試験信号を入力信号として加えたときの不要発射の平

均電力(バースト波にあってはバースト内の平均電力)を、スペクトルアナライザ等を

用いて測定し、それぞれの測定値の総和を不要発射の強度とすること。この場合におい

て、スペクトルアナライザの分解能帯域幅は、1MHz に設定することが適当である。また、

測定値に測定する周波数帯における給電線損失を含む送信空中線利得を乗じて、等価等

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45

方輻射電力を換算して求めるものとする。

(2) 空中線測定端子無しの場合

ア 空中線ごとに測定する場合

測定距離 3m 以上の電波暗室又は地面反射波を抑圧したオープンサイト若しくはそ

れらのテストサイトにおいて供試機器と同型式の機器を使用して校正された RF 結合

器を用い、その他の条件は(1)と同様にして測定すること。この場合において、テスト

サイトの測定用空中線は、指向性のものを用いること。また、被測定対象機器の大き

さが 60cm を超える場合は、測定距離をその 5 倍以上として測定することが適当であ

る。

イ 空中線ごとに測定することが困難な場合

測定距離 3m 以上の電波暗室又は地面反射波を抑圧したオープンサイト若しくはそ

れらのテストサイトにおいて供試機器と同型式の機器を使用して校正された RF 結合

器を用い、標準符号化試験信号を入力信号として加えたときの不要発射の平均電力(バ

ースト波にあってはバースト内の平均電力)を、スペクトルアナライザ等を用いて測

定し、それぞれの測定値の総和を不要発射の強度とすること。この場合において、ス

ペクトルアナライザの分解能帯域幅は、1MHz に設定することが適当である。また、測

定値に測定する周波数帯における給電線損失を含む送信空中線利得を乗じて、等価等

方輻射電力を換算して求めるものとする。この場合において、テストサイトの測定用

空中線は、指向性のものを用いること。また、被測定対象機器の大きさが 60cm を超え

る場合は、測定距離をその 5 倍以上として測定することが適当である。

5.1.1.6 スプリアス領域における不要発射の強度

帯域外領域における不要発射の強度の測定は、以下のとおりとすることが適当である。

この場合において、参照帯域幅は 1MHz とし、スプリアス領域における不要発射の強度の

測定を行う周波数範囲については、9kHz から 110GHz までの周波数範囲とすることが望ま

しい。

(1) 空中線測定端子付きの場合

各空中線端子にて、標準符号化試験信号を入力信号として加えたときの不要発射の平

均電力(バースト波にあってはバースト内の平均電力)を、スペクトルアナライザを用

いて測定し、それぞれの測定値の総和を不要発射の強度とすること。この場合において、

スペクトルアナライザの分解能帯域幅は、1MHz に設定することが適当である。

(2) 空中線測定端子無しの場合

ア 空中線ごとに測定する場合

測定距離 3m 以上の電波暗室又は地面反射波を抑圧したオープンサイト若しくはそ

れらのテストサイトにおいて供試機器と同型式の機器を使用して校正された RF 結合

器を用い、その他の条件は(1)と同様にして測定すること。この場合において、テスト

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サイトの測定用空中線は、指向性のものを用いること。また、被測定対象機器の大き

さが 60cm を超える場合は、測定距離をその 5 倍以上として測定することが適当であ

る。

イ 空中線ごとに測定することが困難な場合

測定距離 3m 以上の電波暗室又は地面反射波を抑圧したオープンサイト若しくはそ

れらのテストサイトにおいて供試機器と同型式の機器を使用して校正された RF 結合

器を用い、各空中線端子にて、標準符号化試験信号を入力信号として加えたときの不

要発射の平均電力(バースト波にあってはバースト内の平均電力)を、スペクトルア

ナライザ等を用いて測定すること。この場合において、スペクトルアナライザの分解

能帯域幅は、1MHz に設定することが適当である。また、20MHz 帯域の平均電力を測

定する場合においては、スペクトルアナライザの分解能帯域幅は、1MHz 以下に設定し、

規定の帯域における参照帯域幅あたりの電力の総量に積算することが適当である。こ

の場合において、テストサイトの測定用空中線は、指向性のものを用いること。また、

被測定対象機器の大きさが 60cm を超える場合は、測定距離をその 5 倍以上として測

定することが適当である。

5.1.1.7 拡散率

※ 5GHz 帯小電力データ通信システムとしては、40MHz システム(114SC)にはスペク

トル拡散方式は導入しない(OFDM のみ)ため、規定する必要はない。

5.1.2 受信装置 5.1.2.1 副次的に発する電波等の限度

各空中線端子にて、スペクトルアナライザを用いて測定し、それぞれの測定値の総和を

副次的に発する電波等の強度とすること。IECPub.60489-3 に準ずること。この場合、スペ

クトルアナライザの分解能帯域幅は、1MHz に設定することが適当である。なお、空中線端

子がない場合は、不要発射の強度の測定法の空中線端子がない場合に準ずることが適当で

ある。

5.1.2.2 複数受信装置の扱い

複数の受信装置を持つ1の無線局について、以下の課題について検討が必要。

課題Ⅲ5-1

1の無線局で複数受信装置を有する場合の検出レベルについては、IEEE802.11n では、

従来システムからの検出レベルに関しての変更の要否(例えば、複数のアンテナで検出

した信号強度の扱い方(平均化の要否など)、アンテナ間の結合による水平面無指向性か

らのずれ、など)に関して、議論が行われていると聞く。これらの議論も勘案すること

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47

が必要かどうか。

5.1.3 混信防止機能 複数の送受信装置を有する無線設備については、一体となって機能する送信装置の総体

を無線設備の単位とし、当該無線設備から送出される識別符号について、代表する信号乳

出力端子(送信装置にそれぞれ信号入出力端子のある場合においては代表する端子)にお

ける送受信を確認することが適当である。

課題Ⅲ5-2

識別符号の送信及び受信について、代表する1の送信機または受信機で良いのか、全て

に適用するのか整理が必要。

5.1.4 送信バースト長 (1) 空中線測定端子付きの場合

各空中線端子を供試機器と同型式の機器を使用して校正された RF 結合器で結合し、全て

の送信装置からの信号を合成して測定することが適当である。

(2) 空中線測定端子無しの場合

測定距離 3m 以上の電波暗室又は地面反射波を抑圧したオープンサイト若しくはそれら

のテストサイトにおいて供試機器と同型式の機器を使用して校正され RF 結合器を用い、全

ての送信装置から送出されるバースト波を合成して測定することが適当である。

5.1.5 送信電力制御(TPC) 各空中線端子にて、 大空中線電力から減衰させた電力を測定し、それぞれの測定値の

総和を TPC により減衰させた電力とすることが適当である。

5.1.6 キャリアセンス機能 反射波を押さえたテストサイトにて、被測定機器、観測用のスペクトルアナライザ及び

干渉源用信号発生器を用いて行うものとする。

干渉源用信号発生器に所定の測定用空中線を接続し、規定値(100mV/m)以上となる場

所に、被測定機器の空中線をその 大利得方向を干渉源の測定用空中線に向けて設置する。

更に、送信状況を近傍に置いた別の空中線で受信し、スペクトルアナライザで観測する。

被測定機器間での断続的な通信が行われる状況に設定した後、干渉源用信号発生器からの

送信を開始し、8ms 以内に被測定機器の送信が停止することを確認する。ただし、干渉源

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の信号には、被測定機器の送信スペクトルとは判別の付くもので、定包絡線を有する広帯

域信号が望ましい。

なお、空中線測定端子を有する機器については、上記測定伝搬環境を模擬する疑似伝送

路を用いて測定を行っても良い。ただし、この場合において、被測定機器の空中線測定端

子には、使用する空中線利得から換算した干渉信号電力が加わる設定とすることが適当で

ある。

課題Ⅲ5-3

技術基準の動作許容値が電界強度で規定されているため、個々の受信空中線端子での

測定は問題ないが技術基準の機能として代表的な1の受信機で動作すれば良いとするか

整理が必要。

空中線が少し離れて配置されることも否定できないため、各空中線の位置において電

界強度が異なる場合の扱いも整理する必要がある。

5.1.7 動的周波数選択機能(DFS) (1) 5.3GHz 帯システム

代表する空中線端子にて、現行どおりの測定法とすることが適当である。

ただし、この場合において、被測定機器がレーダー波を疑似した試験用パルス信号を発

生させる機器(試験用パルス信号発生器)を受信する場合における等価雑音帯域幅は、被

測定機器の受信する中心周波数(例えば、5270MHz)に対し±10MHz 離調した周波数を中

心周波数(5260MHz 及び 5280MHz)とする等価雑音帯域幅であって、20MHz 以下とする

ことが適当である。

(2) 5.6GHz 帯システム

※ 試験用パルス信号、その試験方法等について検討中である。

課題Ⅲ5-4

① 技術基準の動作許容値はEIRPで規定されているため、個々の受信空中線端子で

の測定は問題ないが技術基準の機能として代表的な1の受信機で動作すれば良いとす

るか整理が必要。

② 40MHz システム(114SC)が試験用パルス信号を検出する場合は、20MHz システ

ムと同様に 40MHz 幅内を 20MHz ごとに検出することとしてよいか。

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5.2 5GHz 帯無線アクセスシステム

複数の送受信空中線(送受信装置)を有する装置の場合においては、以下のとおりとす

ることが適当である。

5.2.1 送信装置 5.2.1.1 周波数の偏差

5.1.1.1 に同じ。

5.2.1.2 占有周波数帯幅

(1) 空中線測定端子付きの場合

各空中線端子にて、標準符号化試験信号(符号長 511 ビット 2 値疑似雑音系列等。以

下同じ。)を入力信号として加えたときに得られるスペクトル分布の全電力をスペクトル

アナライザ等を用いて測定し、スペクトル分布の上限及び下限部分における電力の和が、

それぞれ全電力の 0.5%となる周波数幅を測定し、それぞれの測定値の 大値を占有周波

数帯幅とすること。この場合において、スペクトルアナライザの分解能帯域幅は、30kHz

以下に設定することが適当である。

(2) 空中線測定端子無しの場合

ア 空中線ごとに測定する場合

適当な RF 結合器又は空中線で結合し、(1)と同様にして測定することが適当である。

イ 空中線ごとに測定することが困難な場合

適当な RF 結合器又は空中線で結合し、標準符号化試験信号を入力信号として加えた

ときに得られるスペクトル分布の全電力をスペクトルアナライザ等を用いて測定し、

スペクトル分布の上限及び下限部分における電力の和が、それぞれ全電力の 0.5%とな

る周波数幅を測定すること。この場合において、スペクトルアナライザの分解能帯域

幅は、30kHz 以下に設定することが適当である。

5.2.1.3 空中線電力

5.1.1.3 に同じ。

5.2.1.4 隣接チャネル漏えい電力

(1) 空中線測定端子付きの場合

各空中線端子にて、標準符号化試験信号を入力信号とし、規定の隣接及び次隣接チャ

ネル帯域における漏えい電力の平均値(バースト波にあっては、バースト内の平均電力)

をスペクトルアナライザを用いて測定し、それぞれの測定値の総和を隣接及び次隣接チ

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ャネル漏えい電力とすること。この場合において、スペクトルアナライザの分解能帯域

幅は、30kHz 以下に設定することが適当である。

(2) 空中線測定端子無しの場合

ア 空中線ごとに測定する場合

測定距離 3m 以上の電波暗室又は地面反射波を抑圧したオープンサイト若しくはそ

れらのテストサイトにおいて供試機器と同型式の機器を使用して校正された RF 結合

器を用い、その他の条件は(1)と同様にして測定すること。この場合において、測定さ

れた等価等方輻射電力を送信空中線利得により換算すること。また、テストサイトの

測定用空中線は、指向性のものを用いること。また、被測定対象機器の大きさが 60cm

を超える場合は、測定距離をその 5 倍以上として測定することが適当である。

イ 空中線ごとに測定することが困難な場合

測定距離 3m 以上の電波暗室又は地面反射波を抑圧したオープンサイト若しくはそ

れらのテストサイトにおいて供試機器と同型式の機器を使用して校正された RF 結合

器を用い、標準符号化試験信号を入力信号とし、規定の隣接及び次隣接チャネル帯域

における漏えい電力の平均値(バースト波にあっては、バースト内の平均電力)をス

ペクトルアナライザを用いて測定し、それぞれの測定値の総和を隣接及び次隣接チャ

ネル漏えい電力とすること。この場合において、スペクトルアナライザの分解能帯域

幅は、30kHz 以下に設定すること。また、テストサイトの測定用空中線は、指向性の

ものを用いること。また、被測定対象機器の大きさが 60cm を超える場合は、測定距離

をその 5 倍以上として測定することが適当である。

5.2.1.5 帯域外領域における不要発射の強度

5.1.1.5 に同じとすることが適当である。

5.2.1.6 スプリアス領域における不要発射の強度

帯域外領域における不要発射の強度の測定は、以下のとおりとすることが適当である。

この場合において、参照帯域幅は 1MHz とし、スプリアス領域における不要発射の強度の

測定を行う周波数範囲については、9kHz から 110GHz までの周波数範囲とすることが望ま

しい。

(1) 空中線測定端子付きの場合

各空中線端子にて、標準符号化試験信号を入力信号として加えたときの不要発射の平

均電力(バースト波にあってはバースト内の平均電力)を、スペクトルアナライザを用

いて測定し、それぞれの測定値の総和を不要発射の強度とすること。この場合において、

スペクトルアナライザの分解能帯域幅は、1MHz に設定すること。また、測定値に測定す

る周波数帯における給電線損失を含む送信空中線利得を乗じて、等価等方輻射電力を換

算して求めるものとする。また、20MHz 帯域の平均電力を測定する場合においては、ス

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ペクトルアナライザの分解能帯域幅は、1MHz 以下に設定し、規定の帯域における参照帯

域幅あたりの電力の総量に積算することが適当である。

(2) 空中線測定端子無しの場合

ア 空中線ごとに測定する場合

測定距離 3m 以上の電波暗室又は地面反射波を抑圧したオープンサイト若しくはそ

れらのテストサイトにおいて供試機器と同型式の機器を使用して校正された RF 結合

器を用い、その他の条件は(1)と同様にして測定すること。この場合において、テスト

サイトの測定用空中線は、指向性のものを用いること。また、被測定対象機器の大き

さが 60cm を超える場合は、測定距離をその 5 倍以上として測定することが適当であ

る。

イ 空中線ごとに測定することが困難な場合

測定距離 3m 以上の電波暗室又は地面反射波を抑圧したオープンサイト若しくはそ

れらのテストサイトにおいて供試機器と同型式の機器を使用して校正された RF 結合

器を用い、各空中線端子にて、標準符号化試験信号を入力信号として加えたときの不

要発射の平均電力(バースト波にあってはバースト内の平均電力)を、スペクトルア

ナライザ等を用いて測定すること。この場合において、スペクトルアナライザの分解

能帯域幅は、1MHz に設定すること。また、測定値に測定する周波数帯における給電線

損失を含む送信空中線利得を乗じて、等価等方輻射電力を換算して求めるものとする。

また、20MHz 帯域の平均電力を測定する場合においては、スペクトルアナライザの分

解能帯域幅は、1MHz 以下に設定し、規定の帯域における参照帯域幅あたりの電力の総

量に積算すること。この場合において、テストサイトの測定用空中線は、指向性のも

のを用いること。また、被測定対象機器の大きさが 60cm を超える場合は、測定距離を

その 5 倍以上として測定することが適当である。

5.2.1.7 拡散率

※ 5GHz 帯無線アクセスシステムとしては、40MHz システム(114SC)にはスペクトル

拡散方式は導入しない(OFDM のみ)ため、規定する必要はない。

5.2.2 送信空中線 5.2.2.1 送信空中線絶対利得

各空中線にて、測定距離 3m 以上の電波暗室又は地面反射波を抑圧したオープンサイト若

しくはそれらのテストサイトにおいて供試機器と同型式の機器を使用して校正された RF

結合器を用い、各空中線端子にて、標準符号化試験信号を入力信号として加えたときの不

要発射の平均電力(バースト波にあってはバースト内の平均電力)を、スペクトルアナラ

イザ等を用いて測定すること。この場合において、スペクトルアナライザの分解能帯域幅

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は、1MHz に設定すること。また、測定値に空中線電力及び測定する周波数帯における給電

線損失を除して、送信空中線絶対利得を換算して求め、それぞれ求められた値の平均値を

送信空中線絶対利得とする。また、テストサイトの測定用空中線は、指向性のものを用い

ること。また、被測定対象機器の大きさが 60cm を超える場合は、測定距離をその 5 倍以

上として測定することが適当である。

5.2.2.2 送信空中線の主輻射の角度幅

各空中線にて、5.2.2.1 に基づき測定した値それぞれの値の平均値を送信空中線の主輻射

の角度幅とすることが適当である。

※ 複数空中線で合成された角度幅が現行規定どおりである必要はないこととする。

5.2.3 受信装置 副次的に発する電波等の限度は 5.1.2.1 に同じとすることが適当である。

5.2.4 混信防止機能 5.1.3 に同じとすることが適当である。

5.2.5 送信バースト長 5.1.4 に同じとすることが適当である。

5.2.6 キャリアセンス機能 5.1.5 に同じとすることが適当である。

5.2.7 信号伝送速度 個々の空中線でのRF部分での速度を加算することが適当である。

※ MIMOで合成した伝送速度を上位レイヤ(ヘッダ、再送を除く)で規定することは

しない。

5.3 2.4GHz 帯高度化小電力データ通信システム

複数の送受信空中線(送受信装置)を有する装置の場合においては、以下のとおりとす

ることが適当である。

5.3.1 送信装置 5.3.1.1 周波数の偏差

5.1.1.1 に準ずることが適当である。

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5.3.1.2 占有周波数帯幅

5.1.1.2 に準ずることが適当である。

5.3.1.3 空中線電力

5.1.1.3 に準ずることが適当である。

※ 11n には FH-SS は認めない方向(OFDM のみ)であることから、直接的な課題ではな

いが、周波数ホッピング方式の場合個々の空中線毎に 大電力となる時間と周波数が異

なる場合が想定されるが、この場合も個別に測定した値を机上で加算することとする。

5.3.1.4 スプリアス領域における不要発射の強度

5.1.1.6 に準ずることが適当である。

5.3.1.5 拡散率

※ 2.4GHz 帯高度化小電力データ通信システムとしては、40MHz システム(114SC)に

はスペクトル拡散方式は導入しない(OFDM のみ)ため、規定する必要はない。

5.3.1.6 ホッピング周波数滞留時間

各空中線端子の信号を合成して測定することが適当である。

5.3.2 送信空中線 5.3.2.1 送信空中線絶対利得

5.2.2.1 に準ずることが適当である。

5.3.2.2 送信空中線の主輻射の角度幅

5.2.2.2 に準ずることが適当である。

5.3.3 受信装置 副次的に発する電波等の限度は 5.1.2.1 に準ずることが適当である。

5.3.4 混信防止機能 5.1.3 に準ずることが適当である。

5.3.5 周波数ホッピング方式の複数送信機の扱いについて 以下の課題について検討が必要。

課題Ⅲ5-5

特に、2.4 ㎓帯システムで周波数ポッピング方式を用いるものについては、1の無線局

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で複数送信装置の使用を制限することは必要かどうか。具体的には、今後、2.4GHz 帯に

おいて、複数の無線装置で周波数ホッピングを行う無線局が登場した場合、ホッピングに

関する測定方法の新たな規定が必要となるため課題に設定したもの。今後、必要に応じて

測定方法を検討することとする。

5.4 2.4GHz 帯小電力データ通信システム

※ 2471~2497MHz を使用するスペクトル拡散方式の小電力データ通信システムへの

11n の導入は合意されていないため、以下ペンディングとする。 複数の送受信空中線(送受信装置)を有する装置の場合においては、以下のとおりとす

ることが適当である。

5.4.1 送信装置 5.4.1.1 周波数の偏差

5.1.1.1 に準ずることが適当である。

5.4.1.2 占有周波数帯幅

5.1.1.2 に準ずることが適当である。

5.4.1.3 空中線電力

5.1.1.3 に準ずることが適当である。

5.4.1.4 スプリアス領域における不要発射の強度

5.1.1.6 に準ずることが適当である。

5.4.1.5 拡散率

※ 2.4GHz 帯小電力データ通信システムとしては、40MHz システム(114SC)にはスペ

クトル拡散方式は導入しない(OFDM のみ)ため、規定する必要はない。

5.4.2 送信空中線 送信空中線絶対利得は 5.2.2.1 に準ずることが適当である。

5.4.3 受信装置 副次的に発する電波等の限度は 5.1.2.1 に準ずることが適当である。

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5.4.4 混信防止機能 5.1.3 に準ずることが適当である。

5.4.5 キャリアセンス 代表的な1の受信装置にて動作確認することが適当である。

5.4.6 相関センス 代表的な1の受信装置にて動作確認することが適当である。

========================================

※1 MS ワードの見出しマップをご利用ください。 ※2 凡例は以下のとおりです。

注1 【 】は、提出元を示す。

注2 便宜上、周波数帯の呼称として、2400-2497 ㎒を「2.4 ㎓帯」、4900-5000 ㎒を「4.9

㎓帯」、5030-5091 ㎒を「5.03 ㎓帯」、5150-5250 ㎒を「5.2 ㎓帯」、5250-5350 ㎒を

「5.3 ㎓帯」、5470-5725 ㎒を「5.6 ㎓帯」とした。

注3 便宜上、システムの呼称として、2.4 ㎓帯を使用するシステムを「2.4 ㎓帯システ

ム」、5.2 ㎓帯を使用するシステムを「5.2 ㎓帯システム」、5.3 ㎓帯を使用するシステ

ムを「5.3 ㎓帯システム」、5.6 ㎓帯を使用するシステムを「5.6 ㎓帯システム」、4.9

㎓帯を使用するシステムを「4.9 ㎓帯システム」、5.03 ㎓帯を使用するシステムを

「5.03 ㎓帯システム」とした。

注4 便宜上、システムの呼称として、5.2 ㎓帯システム、5.3 ㎓帯システム、5.6 ㎓帯シ

ステム、4.9 ㎓帯システム、5.03 ㎓帯システムを「5 ㎓帯システム」とした。

注5 便宜上、チャネル幅が 20 ㎒のシステムを「20 ㎒システム」、チャネル幅が 40 ㎒

のシステムを「40 ㎒システム」とした。