30
- 1 - 平成 30 年3月教育委員会定例会 議事録 署名委員指名 平成30年3月29日(木) 午後3時30分 長崎県庁行政棟 教育委員会室 池松教育長、浦川委員、渡邉委員、小尾委員、前田委員、廣田委員 島村政策監、本田教育次長、田渕総務課長(参事監)、草野県立 学校改革推進室長、前屋福利厚生室長、野口教育環境整備課長、柴 田教職員課長、木村義務教育課長、高鍋児童生徒支援室長、林田高校 教育課長、池田特別支援教育室長、原生涯学習課長、吉田新県立図 書館整備室長、金子学芸文化課長、山本体育保健課長、松田義務教 育課人事管理監、鶴田高校教育課人事管理監、後藤体育保健課体育 指導監、長谷川教育センター所長 (池松教育長) ただいまから3月定例会を開会いたします。 本日の議事録署名委員を、私から指名させていただきます。議事 録署名委員は渡邉委員、小尾委員の両委員にお願いします。 次に2月定例会の議事録は各委員に送付されておりますが、承認 してよろしいでしょうか。 「異議なし」と呼ぶ者あり (池松教育長) 御異議ないようですから、前回の議事録等は承認することといた します。 それでは各委員、御署名をお願いいたします。 (池松教育長) 本日、提案されている議題等のうち、第39号議案、第40号議 案と報告事項10、11及び協議事項1につきましては、教育委員 会の会議の非公開に関する運用規程により、非公開として協議を行 いたいと思いますが、御異議ございませんか。

平成 30 年3月教育委員会定例会 議事録 · 長崎県庁行政棟 教育委員会室 池松教育長、浦川委員、渡邉委員、小尾委員、前田委員、廣田委員

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Page 1: 平成 30 年3月教育委員会定例会 議事録 · 長崎県庁行政棟 教育委員会室 池松教育長、浦川委員、渡邉委員、小尾委員、前田委員、廣田委員

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平 成 3 0 年 3 月 教 育 委 員 会 定 例 会 議 事 録

開 催 日 時

開 催 場 所

出 席 委 員

出 席 職 員

開 会

署名委員指名

平成30年3月29日(木) 午後3時30分

長崎県庁行政棟 教育委員会室

池松教育長、浦川委員、渡邉委員、小尾委員、前田委員、廣田委員

島村政策監、本田教育次長、田渕総務課長(参事監)、草野県立

学校改革推進室長、前屋福利厚生室長、野口教育環境整備課長、柴

田教職員課長、木村義務教育課長、高鍋児童生徒支援室長、林田高校

教育課長、池田特別支援教育室長、原生涯学習課長、吉田新県立図

書館整備室長、金子学芸文化課長、山本体育保健課長、松田義務教

育課人事管理監、鶴田高校教育課人事管理監、後藤体育保健課体育

指導監、長谷川教育センター所長

(池松教育長)

ただいまから3月定例会を開会いたします。

本日の議事録署名委員を、私から指名させていただきます。議事

録署名委員は渡邉委員、小尾委員の両委員にお願いします。

次に2月定例会の議事録は各委員に送付されておりますが、承認

してよろしいでしょうか。

「異議なし」と呼ぶ者あり

(池松教育長)

御異議ないようですから、前回の議事録等は承認することといた

します。

それでは各委員、御署名をお願いいたします。

(池松教育長)

本日、提案されている議題等のうち、第39号議案、第40号議

案と報告事項10、11及び協議事項1につきましては、教育委員

会の会議の非公開に関する運用規程により、非公開として協議を行

いたいと思いますが、御異議ございませんか。

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教 育 長 報 告

「異議なし」と呼ぶ者あり

(池松教育長)

御異議ないようですので、そのように進めていきます。

(池松教育長)

まず、私の方から1点御報告いたします。

「長崎県教育委員会の権限に属する事務の委任等に関する規則」

で臨時代理により処理しました「3月定例会に提出された議案に対

する教育委員会の意見について」であります。

お配りしております教育長報告資料2ページにありますとおり、

2月22日付けで、知事から議案に対する意見を求められ、資料1

ページのとおり臨時代理により、特に意見はない旨回答をいたしま

した。

なお、議案の内容については、この後総務課長から説明いたしま

す。

また、3月28日付けの県議会におきまして、教育長として知事

から任命を受け議会の同意を得ることができました。4月1日から

3年間、教育長として務めることになりましたので今後ともどうぞ

よろしくお願いいたします。

それでは議案の内容について説明をお願いします。

(田渕総務課長)

資料の3ページを御覧ください。3月定例県議会における議案に

ついて御説明いたします。予算議案として、平成30年度長崎県一

般会計予算、平成29年度3月補正予算3件、条例議案として4件、

事件案件として1件、専決事項として3件ございまして、昨日すべ

て可決されました。4ページを御覧ください。この4ページと5ペ

ージにかけまして、平成30年度の各課の当初予算一覧をお示しし

ています。主な予算の計上事業につきましては6ページと7ページ

にかけて資料に記載のとおりでございます。

8ページを御覧ください。ここからが29年度の補正予算であり

ます。まず8ページが通常補正でございまして、これは給与費その

他行政経費の過不足調整のための補正でありまして、全体で10億

4,421万2千円の減額をしております。

9ページを御覧ください。9ページの補正は、給与の補正であり

まして、県人事委員会の職員の給与等に関する報告、勧告や国家公

務員の取扱いの状況等を踏まえた職員の給与改定の実施に伴う経費

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などでありまして、全体で4億2,719万2千円の増額をしてお

ります。

10ページを御覧ください。経済対策の関係であります。これは、

2月1日に成立しました国の補正予算に適切に対処するため、必要

な予算を追加するもので、長崎特別支援学校増築・内部改修工事外

2校の改修に係る経費として、1億5,287万2千円の増額をし

ております。

次に、条例、事件案件及び専決事項について御説明いたします。

11ページを御覧ください。第20号議案「職員の給与に関する条

例等の一部を改正する条例」は、昨年10月6日に行われた県人事

委員会の職員の給与等に関する報告、勧告や国家公務員の給与の取

扱いの状況等を踏まえ、職員の給与改定等を実施するため関係条例

を改正するものであります。

14ページ、15ページを御覧ください。まず14ページですが、

第21号議案「知事、副知事、教育長及び常勤の監査委員の給与の

特例に関する条例の一部を改正する条例」、次のページの第22号

議案「職員の給与の臨時特例に関する条例の一部を改正する条例」

は、本県の厳しい財政状況を踏まえ、給与減額支給措置を引き続き

実施しようとするものであります。

16ページを御覧ください。第49号議案「市町村立学校県費負

担教職員定数条例及び県立学校職員定数条例の一部を改正する条

例」は、児童生徒数の増減等に伴い、所要の改正をしようとするも

のであり、平成30年度の小学校、中学校、高等学校、特別支援学

校の合計の教職員定数は、平成29年度から101人減の

13,158人となります。

次に、事件議案について御説明いたします。17ページを御覧く

ださい。第62号議案「公の施設の指定管理者の指定について」は、

長崎県立総合体育館、長崎県営野球場及び長崎県小江原射撃場の3

施設に係る現行の指定期間を変更するとともに、長崎ダイヤモンド

スタッフ株式会社を指定管理者として指定し、3月定例県議会議案

として提出するよう前回の定例教育委員会において、御報告したも

のです。

続きまして、専決事項について、御説明いたします。18ページ

を御覧ください。平成29年2月定例会で可決された「長崎県立・

大村市立一体型図書館及び大村市歴史資料館」(仮称)新築工事ほ

か2件の工事について、地方自治法第180条の規定に基づく軽易

な事項として専決処分をしたものであります。内容は、平成29年

3月から適用する公共工事設計労務単価の運用に係る特例措置及び

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質 疑

第37号議案

基礎工法の変更などにより、請負代金額を資料記載のとおり、増額

変更したものであります。

以上で、「平成30年3月定例会における議案について」の説明

を終わります。

(池松教育長)

ただいまの説明について御質問等ございませんでしょうか。

(浦川委員)

4ページの「ながさキッズ イングリッシュ チャレンジ事業」

は30年度で終わりだったと思いますが、改めて継続事業でとれた

ということですか。

(木村義務教育課長)

28年度から3か年事業で、30年度は本年度と同様の予算を計

上しています。30年度で事業としては終わりまして市町教育委員

会に引き継ぐという考え方を持っております。

(池松教育長)

ほかにございませんか。

---- な し ----

特にないようですので、定例教育委員会の冊子1について審議い

たします。

まず、第37号議案について、提案理由を説明願います。

(草野県立学校改革推進室長)

1ページ、第37号議案「長崎県立学校管理規則の一部改正につ

いて」、御説明いたします。

提案理由については、記載しておりますように、学科再編に伴い、

募集停止とした県立北松農業高校の3学科及び県立島原工業高校の

4学科の学科廃止に伴い、同規則の一部を改正しようとするもので

あります。

2ページを御覧ください。いずれも平成28年度の募集定員の際

に、生徒減少により4学級を3学級に学級減を行うために学科改編

を行ったもので、県立北松農業高校は、「生活科学科、農業科学科、

園芸科学科、食品科学科」の4学科を「生活科学科」をそのまま残

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質 疑

して、「農業科学科」と「園芸科学科」を統合して「生物生産科」

に、「食品科学科」を「食品流通科」に改編して、生産から加工販

売までをトータル的に学ばせる6次産業化の学科を目指して改編い

たしました。

県立島原工業高校は、「機械科、建築科、電子機械科、電気科」

の4学科だったものを「機械科」と「電子機械科」を統合して「機

械システム科」に、「電気科」を「電気電子科」に改め、制御系の

学びを提供できる学科としております。「建築科」は「建築技術科」

に改め、土木系の学びを新たに加えることといたしました。

募集停止した旧学科の生徒が今年度で卒業したことに伴い、学科

廃止のための所要の改正を行おうとするものであります。

よろしく御審議をお願いします。

(池松教育長)

これより、第37号議案について質疑討論を行います。御質問等

はございませんか。

(廣田委員)

建築科に土木関係を入れて建築技術科になったという説明があり

ました。従来あったものでは補いきれない部分を新しい学科の中に

統合しながら新しい学科を作っていったと解釈してよいと思いま

す。産業技術が変っていく中で人工知能やアプリ開発というのは、

どういう学科で勉強していくのかと思いました。古い学科を廃止し

て時代にあった新しい学科を作っていく形だろうと思いますが、そ

この説明があればお願いします。

(草野県立学校改革推進室長)

建築技術科では、新たに土木系の学びを導入いたしました。島原

では、普賢岳噴火災害復旧等で土木のニーズがあるということで学

びを新たに追加したものであります。災害復旧工事を行う際には、

無人重機操作の学習やドローンなどを活用した測量などの新たな学

習も取り入れてやっております。そういったところがAIなど今後

の発展に繋がるのではないかと考えております。

(林田高校教育課長)

委員御指摘のとおりAI社会あるいはIoTという技術の発展に

伴って、工業高校等職業教育の充実を図っていかなければならない

と考えているところです。3月に提出されました高等学校の新学習

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指導要領の改定案においても、AI革命やIoTということに対し

て産業教育をこのように変えていこうという具体的なものは盛り込

まれておりません。従いまして高等学校段階では、知識、技術の基

礎をしっかり学ばせるということになってくると思います。ただ、

いろいろな学校で学科改編を行う場合は、新しい要素を取り入れな

がらやっていくということを考えていかなければならないことでご

ざいまして、高等学校教育の充実については十分考えていかなけれ

ばならないと思います。

(廣田委員)

よくわかりましたが、島原工業高校の学科改編については学校の

内部から出てきたものなのか、あるいは県立学校改革推進室がこの

ように変えていったらいいという形でやっていたのか、そこについ

てはどうですか。

(草野県立学校改革推進室長)

学校からこういうふうに学科改編をして学びを残しつつ新しいも

のを入れたいという御意見が出てくる場合もございますし、私ども

の方から地域の状況、生徒のニーズを聞いて提案する場合もござい

ます。島原工業高校の場合は、学校から申し出がありました。

(廣田委員)

事務局の方々でもわからない部分があると思います。学校の先生

方もわからない部分があると思います。特に最先端の技術開発など

については、学校の先生の意見も大事にしないといけないけれども、

県立学校改革推進室や高校教育課の中で最先端の技術を学んでいき

ながら学校とともに考えていく姿勢が大事ではないかと思います。

人工知能の利用やアプリ開発は、学校のシステムの中でできないの

であれば教育委員会の中のひとつの事業として、例えば、高校生ア

プリ開発コンテストなどを取り入れながら学校にもサジェスチョン

を与えていくということが必要ではないかと思います。

(林田高校教育課長)

そのとおりだと私たちも認識しております。特に、大学等との連

携については、工業高校や商業高校はじめ専門学科高校では今まで

も取り組んでおりますし、新しい進化した技術の部分について、そ

こを大学から直接的に取り込んでいくということは当然やっていか

なければならないことだと考えております。ただ、アプリコンテス

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可 決

第38号議案

ト等については今後検討させていただきたいと思います。

(渡邉委員)

定員は改正前と改正後でどのように変るのでしょうか。北松農業

高校では、これまでの生物生産科と何がどのように変わるのでしょ

うか。

(草野県立学校改革推進室長)

定員はすべて1学科40名です。4学科で160名だったのが、

3学科にして120名となります。

生物生産科は農業の根幹部分の農業科学科と草花を扱う園芸科学

科を一つにして生物生産科という形にしました。両方の学びを統合

してどちらも学べるようにしております。

(池松教育長)

ほかにございませんか。

---- な し ----

特にないようですので、質疑討論をとどめて採決いたします。第

37号議案は、原案のとおり可決することに御異議ございませんか。

「異議なし」と呼ぶ者あり

(池松教育長)

御異議ないものと認めます。よって、第37号議案は、原案のと

おり可決することに決定されました。

次に、第38号議案について、提案理由を説明願います。

(金子学芸文化課長)

冊子3ページ、第38号議案「文化財の県指定について」、提案

理由は記載のとおりです。今回審議をお願いするのは、「三川内焼

染付技術」と「木原刷毛目」です。

まず、三川内焼染付技術について御説明します。三川内焼は、文

禄・慶長の役の時に、平戸藩主が朝鮮陶工を連れてきて始まりまし

た。地元で松唐子と呼ばれる松樹の下で無心に遊ぶ唐子をモチーフ

にした唐子文様が、代表的な図柄として知られています。

Page 8: 平成 30 年3月教育委員会定例会 議事録 · 長崎県庁行政棟 教育委員会室 池松教育長、浦川委員、渡邉委員、小尾委員、前田委員、廣田委員

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質 疑

陶芸の手順は、成形から仕上げまでこのように進んでいきます。

今回審議をお願いするのは下絵付けの部分で中里勝歳氏を技術保持

者として指定をしようということであります。三川内地区で継承さ

れている染付技術の中でも「唐子文様」を得意としており、高度な

伝統技術を保持しています。これが、唐子文様を描く過程です。絵

の具に呉須を用い、ほとんどの文様はフリーハンドで描くため、余

白のとり方、パーツの大きさ、角度などで線の引き方が繊細で変っ

てくるということです。こちらが中里氏の代表作品です。唐子の輪

郭、目、鼻、口など一つ一つの唐子の動きと表現がいかに繊細であ

るかが求められます。現在、転写などの印刷技術による染付をされ

ているようですが、中里氏は伝統的な手書きの筆致で継承している

ということで、三川内焼の染付技術の技術保持者として、長崎県指

定無形文化財にふさわしいと考えます。

次に、木原刷毛目についてですが、江戸時代に平戸藩三皿山の一

つに数えられる陶芸の里で、木原地区でつくられた刷毛目製品が「木

原刷毛目」として認知されています。今回審議をお願いする横石嘉

佶氏は、臥牛窯で作成をされており、刷毛目技術の高度な技術保持

者です。刷毛目技術は、写真のように刷毛や太筆を用いて白い土を

つけ、装飾を施して作る技術です。木原地区の伝統の刷毛目技術で

多くの作品を作られていますが、よく見られる白鷺文様等を創始す

るなど創意工夫を凝らした作陶も行っています。伝統技術の継承も

行っており、長崎県指定無形文化財にふさわしいということで答申

を受けております。

よろしく御審議お願いいたします。

(池松教育長)

これより、第38号議案について質疑討論を行います。御質問等

はございませんか。

(廣田委員)

三川内焼や木原刷毛目はよく見る作品なので私も賛成です。保持

者に指定された場合に、義務や責任あるいは恩典が出てくるだろう

かと思いますが、そういうことが何かありますか。

(金子学芸文化課長)

文化財は大きく分けると有形文化財と無形文化財に分かれます

が、例えば、建造物や絵画、お寺などは現状のまま未来へつなぐこ

とが大原則ですので、それに手を加えてはいけません。現状変更す

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可 決

報 告 ( 1 )

る場合はそれなりの許可が必要ですが、無形の場合は今のところそ

ういう制約はございません。ただ指定をすることで後継者を育成し

ていただくことなどは非常に期待をしているところであります。

恩典について、学芸文化課として補助はありませんが、県の産業

労働部の方では、国庫補助を使って後継者育成の事業等をしていま

す。

(廣田委員)

そうすると県の無形文化財保持者として名前が残っていくという

ことで理解していいのでしょうか。

(金子学芸文化課長)

委員が言われるとおり生存されておられる間、後継者を育成して

いただきます。解除になるのは亡くなられたときであります。

(渡邉委員)

お二人の年齢を参考に教えていただけますか。

(金子学芸文化課長)

中里氏が67歳、横石氏は90歳です。

(池松教育長)

ほかにございませんか。

---- な し ----

特にないようですので、質疑討論をとどめて採決いたします。第

38号議案は、原案のとおり可決することに御異議ございませんか。

「異議なし」と呼ぶ者あり

(池松教育長)

御異議ないものと認めます。よって、第38号議案は、原案のと

おり可決することに決定されました。

続いて、報告事項に入ります。報告事項(1)について、説明を

お願いします。

Page 10: 平成 30 年3月教育委員会定例会 議事録 · 長崎県庁行政棟 教育委員会室 池松教育長、浦川委員、渡邉委員、小尾委員、前田委員、廣田委員

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質 疑

(田渕総務課長)

冊子1、6ページを御覧ください。報告事項(1)「第五期長崎

県教育振興懇話会第4回会議について」御報告いたします。

この会議は、掲載のとおり開催し、第3回会議に引き続き「第三

期長崎県教育振興基本計画に盛り込む事項」の、「基本的方向性」

と「主要施策」、「重点項目」について意見をいただきました。主

な意見を御紹介しますと、「主要施策」については、小中学校の空

調設備の整備を計画に盛り込めないか、キャリア教育は、「生き方」

「在り方」についても盛り込むべき、家庭教育について、大人とし

て親として子どもを持つということを学び続ける場が必要である、

という意見をいただいております。

次に「基本的方向性」については、郷土愛を育み、地域や住民を

大事にすることが人間としての価値であるということを教えること

が重要であるなど、ここに記載の意見をいただいております。

次に「重点項目」については、読む側からすると構成が複雑にな

るため分かりにくいのではないか、重点事項を設定するかどうかの

有無は、これまでの意見等を踏まえ、基本的方向性で整理するなど、

事務局で判断してはどうかなどの意見をいただいております。

なお、国の第3期教育振興基本計画は、3月8日に中教審が文部

科学大臣に答申をいたしております。

今後、教育委員の御意見をいただきながら、策定に向けた作業を

進めてまいります。次回の第5回会議は、4月10日を予定してい

ます。以上で報告を終わります。

(池松教育長)

ただいまの報告に対する御質問等はございませんか。

(浦川委員)

委員からの主な意見等の一つ目のまるの小中学校の空調設備の整

備についてですが、教育振興基本計画に盛り込むほどの内容になる

のでしょうか。

(野口教育環境整備課長)

懇話会で頂戴した意見としては、現在の小中学校における空調の

整備率の低さや、空調を整備することによって学力の向上に寄与す

るのではないかという考え方からの御意見でございました。私ども

としましても整備率の低さについては、認識をしており課題意識を

持っておりますが、市町立の学校につきましては、施設整備全般に

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- 11 -

報 告 ( 2 )

ついてそうですが、各市町の財政状況でありますとか、あるいは施

設整備をするにあたっての優先順位等を踏まえたうえで、総合的な

観点から市町の考え方をもとにやっていかれるものでございます。

特にこの空調については、各市町によって考え方が異なったところ

がございます。市町によっては現在のところは扇風機を整備するこ

とによって暑い時期でも乗り切るというところもありますし、単独

予算であっても空調整備するというところもございます。それも市

町の事情による判断だと考えております。もう一つ県として、市町

への財政的な支援が可能であれば別ですが、振興計画の策定に盛り

込むということ自体については、難しいところがございますので、

検討はしましたが、今回は差し控えたというところでございます。

懇話会ではそのような説明をしております。なお、市町に対しては

補助制度の周知や他の自治体の取組の仕方などの情報提供をしてお

りますし、国に対しては補助制度の予算の確保について今後も要望

を続けていくよう考えているところでございます。

(廣田委員)

私も同じ意見でしたが、確かに夏は、今の春の状況からすると非

常に暑くなるでしょうし、小中学校に早く空調設備を整備した方が

いいと思いますが、長崎県の教育振興基本計画にこれを盛り込むの

はどうかと思います。何年を目途にやっていきますというのは市町

教育委員会がやっていくことなので、文言を入れることはどうかと

思いました。

(池松教育長)

ほかにございませんか。

---- な し ----

途中経過で意見を積み重ねていく段階でありますし、懇話会の意

見と教育委員の意見を踏まえて計画を策定していきたいと思いま

す。

特に御質問等ないようですので、続いて報告事項(2)について

説明をお願いします。

(長谷川教育センター所長)

冊子7ページ、報告事項(2)について御説明いたします。5年

ごとに実施をしている本県の社会性・規範意識調査の結果について

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であります。調査の「目的」「調査実施数」「調査内容」は記載の

とおりであります。なお、意識調査にしておりますので、調査は無

記名で実施をしております。調査そのものは昨年5・6月に調査を

実施し、データを取りまとめ、本庁関係各課、こども政策局、長崎

大学、校長会やPTA等からの意見交換を重ねて、お手元にお配り

をしているパンフレットとしてまとめたものでございます。パンフ

レットの一番後ろの下の段に協力機関として一覧を順不同で載せて

おりますが、この機関、団体と協議を重ねてこのパンフレットを作

ってきたと御理解いただければと思います。

これまでは分厚い冊子を作成していましたが、今回は今後の各種

研修会やPTA等の会合で活用してほしいということを考えて手軽

なパンフレットとしてまとめたところでございます。

別冊で資料を差し上げておりますが、その資料はこのパンフレッ

トの元データとお考えいただければと思います。元データをもとに

して最終的にパンフレットを作ったという形でございます。戻って

いただいてパンフレットの表紙を御覧ください。調査内容をまとめ

まして顕著な事柄を表紙の枠囲みしている9項目にまとめました。

項目1から3については、規範意識について経年比較をしようとま

とめたものでございます。5年前と比べて小学校は高い水準にあっ

て、中学校、高校が改善傾向にあるとか、あるいは意識の上では望

ましい行動はかくあるべしと理解していながら行為に移すとなると

学年が上がるにつれ難しくなるという特徴が読み取れるところでご

ざいます。1から3については1ページから2ページにまとめてい

るところでございます。表紙の4から7は今日的課題で関心の高い

いじめ、携帯電話、SNSについて特徴的なものをまとめたところ

でございます。いじめについて、それからSNS等については指導

を強くしていく必要があるということが読み取れるところでござい

ます。8、9は家庭教育関係でも使っていただきたいと思い、家庭

のこと家族のことに関する項目をまとめたところでございます。他

にも調査項目はございますが、顕著なものとしてこの9項目をまと

めております。

1ページめくっていただきまして、先ほど説明した9項目という

のは1、2ページで言えば黄色の帯が9項目になっているところで

ございます。それぞれの項目について、特徴的なデータをグラフで

お示しをしております。そしてそのグラフから読み取れることをそ

の下に記載しているところです。例えば一番左上の、小学校は高い

水準を維持して、中高校生は改善傾向と載せております。ここでは、

なぜ中高校生は改善したのか、改善と読み取ってよいのかという問

Page 13: 平成 30 年3月教育委員会定例会 議事録 · 長崎県庁行政棟 教育委員会室 池松教育長、浦川委員、渡邉委員、小尾委員、前田委員、廣田委員

- 13 -

質 疑

いを立てて、より深く掘り下げていって解釈あるいは判断をすると

いうことはしておりません。あくまで問題提起の材料にしておりま

すので、県教委の立場で一定の判断や解釈をするものではなくて、

このような実態にあるということをお示しした資料になっておりま

す。それぞれの項目について、お開きのページでいえば右下になり

ます。オレンジ色の枠で囲んでいますが、このデータを元にして今

後学校教育、家庭や地域ではこのようなことに心がけていきましょ

うとかこのような指導をしていきましょうという問題提起、提言を

それぞれについて加えているところでございます。

3ページ、4ページがいじめと情報モラル、携帯スマホに関する

ところでございます。5ページが家庭、家族に関するところです。

6ページに活用方法を記載しておりますが教育センターのWeb上

にシステムを作って、調査を実施していない学校が自分の学校でも

やってみようとしたときにはWeb上のシステムを活用してデータ

処理をしていただくと県全体の数値と比較ができるようにシステム

を作っております。今後4月になってから各学校ですべての教職員

に1人1冊ずつ配っていただくとして、関係機関やPTAにも一定

数お配りをして、4月当初の校長会や様々な研修会で活用を促して

まいりたいと思います。なお、県民にも広く知っていただきたいと

考えておりますので、4月3日に記者発表をさせていただくように

しております。以上です。

(池松教育長)

ただいまの報告に対する御質問等はございませんか。

(廣田委員)

この資料は、非常に良くまとめられていて感心しました。1ページ

目を見ただけで1から9まで見ることができます。そして的確に分析

がされてあって、ぜひ他の課も教育センターのような作り方をしてい

ただければ、見る側とすると非常にありがたいと思います。

私が気になったのは、4ページ目のメールやSNSで嫌なことや怖

いことがあった経験が小学生から高校生まで約25%あります。こん

なに多いのかと驚きました。私はメールで怖い経験をしたことがない

ので、25%というと4分の1ですから、この部分だけでも記名にし

ておけば事後指導ができたのではないかと思いました。無記名でしな

いとしょうがないと思いますが。そういう驚きがありました。

Page 14: 平成 30 年3月教育委員会定例会 議事録 · 長崎県庁行政棟 教育委員会室 池松教育長、浦川委員、渡邉委員、小尾委員、前田委員、廣田委員

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(長谷川教育センター所長)

御指摘の4ページのメール等で嫌なことや怖いことがあった経験

が約25%という数字がありますが、これは分母が、見ず知らずの

人とメール等をした経験のある子どものうち、これだけの数値とな

りますので、所持者等につきましてはもっと数値は下がるという状

況でございます。

(小尾委員)

よくまとめられた資料だと思いました。違和感があったのはいじ

めのところです。いじめというのはもう事件ではないかと思います。

いじめという言葉がお遊びの中のひとつのように見えてしまいます

ので、いじめという言葉を変えた方が良いのではないかと思います。

医師会でもいじめ事件という言葉にしたらどうかという話が出てい

ました。

(長谷川教育センター所長)

いじめや暴力を見て悪いとはいいながらそれを止めたりする行為

に出られない。学年が上がるにつれて出られなくなるというのは、

高校生は高校生なりに様々なほかの要因がかぶってきた結果ではな

いかと考えております。そういう実態を踏まえていろいろなところ

で協議や意見交換をしていただければと思っておりますが、いじめ

に対する認識や指導のあり方は、今委員の言われたことは十分踏ま

えて対応してまいりたいと思います。

(池松教育長)

ほかにございませんか。浦川委員何かございませんか。

(浦川委員)

調査は大変だっただろうと思います。調査項目の8、9ですが子

どもに対する調査はこれでいいのですが、授業参観に行くと保護者

がガムを食べているとかサンダルで来ているとか、おしゃべりをし

て廊下から中に入らないとか、私が指導をしていたときから20年

以上経ちますが、改善が図られるどころか拡大しています。こうい

うデータを元に啓発に使われる材料であれば合わせて材料にしてい

ただければと思います。大人の規範意識も調査できないのでしょう

かね。

Page 15: 平成 30 年3月教育委員会定例会 議事録 · 長崎県庁行政棟 教育委員会室 池松教育長、浦川委員、渡邉委員、小尾委員、前田委員、廣田委員

- 15 -

報 告 ( 3 )

(前田委員)

授業参観の件に関しては、保護者の意識が足りないというのは、

去年の知事との会議の場でお話をさせていただいたと思いますが、

集計をとって結果が出ていることに関しては、ここだけにとどまら

ず、PTAの方にも配布予定ということでありますので、PTAも

役員だけにとどまらず、各家庭に周知ができるように全員がこれに

目を通せるような状況にしていかないと一部だけで終わってしまう

のではないかと思います。保護者が絶対目を通せるような状況にし

ていただけたらいいと思います。部数に限りがありますか。

(長谷川教育センター所長)

ございます。

(池松教育長)

ホームページにアップして、そこにアクセスしてダウンロードし

てもらうようにしてもらえばいいですね。

全国学力調査の質問紙調査と組み合わせれば、もう少し幅広い傾

向が見えてくるかもしれません。それは各学校が質問紙調査に対応

をしていただければこちらも対応していきたいと思います。

特に御質問等ないようですので、続いて報告事項(3)について

説明をお願いします。

(池田特別支援教育室長)

冊子1、資料8ページを御覧ください。報告事項(3)「特別支

援学校キャリア検定の実施について」、御報告いたします。

まず、概要を御覧ください。目的として、個々の生徒が進路実現

に向けて必要な知識、技能、態度及び習慣を養うこと、個々の生徒

が認定資格取得に向けて主体的に取り組むことで、自己有能感及び

職業的自立に向けた意欲の向上を図るということをねらい、平成

28年度から本格実施しております。今年度は第1回目を平成29

年7月12日に高等部3年生を対象に、第2回目を平成30年2月

15日に1・2年生を対象に実施いたしました。検定種目について

は、これまでと同様に、テーブル拭き、自在ぼうき、モップ、ダス

タークロスの4種目を実施いたしました。実施方法としては、受検

者が一人ずつ、制限時間内に決められた手順や方法で試技を行い、

それを審査員が評価するというものです。

Page 16: 平成 30 年3月教育委員会定例会 議事録 · 長崎県庁行政棟 教育委員会室 池松教育長、浦川委員、渡邉委員、小尾委員、前田委員、廣田委員

- 16 -

質 疑

次に、受検者数を御覧ください。参加校については、佐世保特別

支援学校高等部北松分教室と川棚特別支援学校から、今年、初の参

加がありました。実参加者数については、3学年合計で266名と

なっており、昨年度の同数が234名でしたので、32名の増加と

なっております。また、各種目の受検者数については、2種目受検

する生徒もいるため、延べ人数としております。実参加者数に対す

る割合を見てみると、テーブル拭きにおいて63.5%と6割以上

の生徒が受検し、この種目が様々な実態がある生徒にとって受検し

やすいものとなっています。逆に、難易度が高いモップについては

18.4%と2割弱の参加となっております。

次に資料9ページを御覧ください。認定結果についてまとめてお

ります。種目ごとに評価基準に基づいて、長崎県ビルメンテナンス

協会のアドバイザーや特別支援学校の教員が審査を行い、1級から

10級までの級位を認定しております。

次に、キャリア検定の様子を写した画像を御覧ください。上の画

像はテーブル拭きを行っている様子が見られます。緊張感に包まれ

た会場内では、生徒の真剣なまなざしで取り組む様子を見ることが

できました。

今後も、目的を達成するために関係機関と連携しながら、キャリ

ア検定の充実を図っていきたいと考えております。以上で、報告を

終わります。

(池松教育長)

ただいまの報告につきまして、御質問等はございませんか。

(廣田委員)

この活動は子どもたちの職業的自立のために大切な活動だと思い

ますので、参加者が増えるようにやって欲しいと思います。来年度の

予定をお聞きしたいということと、昨年テレビで見ましたがぜひ報道

関係の方にも働きかけて、大きく取り上げていただければと思いま

す。

(池田特別支援教育室長)

報道関係についても御案内をさせていただいており、今年もNHK

等で報道していただきました。今後このキャリア検定は引き続き取り

組んでまいります。今回の課題としましては、本土地区の子どもたち

は参加できましたが、離島部の子どもたちにもこういう機会が与えら

れないかを現在検討しております。必要な道具を離島へ運べるのか、

Page 17: 平成 30 年3月教育委員会定例会 議事録 · 長崎県庁行政棟 教育委員会室 池松教育長、浦川委員、渡邉委員、小尾委員、前田委員、廣田委員

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審査員をどうするのかといったことを整理していく必要があります

が、次年度はそういう方向で進めていきたいと考えております。

(小尾委員)

1から10級までで審査が行われていますが、就職の際何級までが

役に立つのでしょうか。何級までなら自分のところでも採用しようと

なるのでしょうか。

(池田特別支援教育室長)

この検定はあくまでも県教育委員会が認定するもので、標準的な

基準には合致しないものです。ただこれまで子どもたちが就職の際

資格の欄に何も書くことができなかったわけですが、今回の検定で

級位が認定されればそこに何級と書くことができたということで、

子どもたちも喜んでいますし、就職のときも話題に出して子どもた

ちの状況をつかんでいるという話は聞いたことがあります。

(池松教育長)

級の設定にはプロの方にも入ってもらって決めているわけですよ

ね。

(池田特別支援教育室長)

はい。

(渡邉委員)

9ページの写真を見ますと特別支援学校の生徒という感じはしま

せんが、ビルメンテナンス会社ではこういう人たちが活躍する場が

あると思いますが、そういうところとの接点というのはないのでし

ょうか。

(池田特別支援教育室長)

ビルメンテナンス協会の方々には協力していただいております。

その方々が子どもたちの頑張りや能力を他の会社の方々にお伝えし

ていただいているところはあります。

(池松教育長)

就職先としては、ビルメンテナンスの業界だけではなく、例えば、

施設に入って清掃を担うということもありますので、技能を持って

いれば就職口も広がってくるのではないかと思います。

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報 告 ( 4 )

報 告 ( 5 )

(浦川委員)

去年これをお聞きしたときに、すごいことだと思いました。県が独

自に開発したということで、室長からこのプリントをもらって自分が

関係する学童の子どもたちにこれをやらせようと思って支援員と検

討しましたが、級数が10ありました。こんなにこと細やかにポイン

トや視点を変えてやる必要があるのでしょうか。

(池田特別支援教育室長)

子どもたちにこの検定を受けさせたときに何級かはあげたいとい

うところがあって、その中でも細かく子どもの実態に応じて実施する

ために細かく級を分けさせていただいております。

(池松教育長)

ほかにございませんか。

---- な し ----

この延長として職業学科ができたということですので、そこはもう

少し公的な話になろうかと思います。

ほかに御質問等ないようですので、続いて報告事項(4)、(5)

について、一括して説明をお願いします。

(林田高校教育課長)

冊子1、10ページ、報告事項(4)「平成30年3月公立高等学

校卒業予定者の就職内定状況について」、御報告します。なお、この

調査は、高校教育課が調査した2月末現在における公立全日制・定時

制課程のデータでございます。まず、1の就職内定状況を御覧くださ

い。内定率は、県内96.2%で前年比-3.3ポイント、県外

101.2%で前年比+5.0ポイント、全体98.1%で前年比

-0.1ポイントとなっています。内定者の県内、県外の割合につい

ては、県内割合が60.0%で前年を1.1ポイント上回りました。

2月末現在の県内求人数については未発表ですが、1月末現在で

4,918人となっており、前年と比較して増加しています。また、

未内定者は54人で昨年と同数となっています。

2の学科別就職内定状況を御覧ください。県内就職希望者全体は

1,771人ということで昨年と比較して70人増加していますが、

内定率は3.3ポイント減少しています。また、県内の内定率は、農

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質 疑

業が101.1%で内定率100%を超えていますが、あとは90%

台です。逆に県外の内定率の欄を見ていただくと工業、商業、水産、

家庭、その他、総合学科で100%を超えている状況です。このこと

は、当初、県内への就職を希望した者が採用内定に至らず、やむをえ

ず県外へ就職していることを示しています。このような状況となった

原因といたしまして、県内の希望者が増加したことによって就職試験

における競争倍率が高くなり、結果として県内の企業に内定に至らな

かったという状況があったと考えております。高校生の就職は、9月

16日に解禁されますが、一人1社制ということで希望する企業を一

つに絞り込んで受験をしていきます。そこでたまたま県内企業に弾か

れた場合は、10月以降県内も含めて複数の企業を希望できるように

なっております。そういったことが反映されてのことかと思います。

ただし、全体的には県内就職率は昨年よりも向上しており、間もなく

発表される労働局の調査においても同様の結果が出るかと思います。

最後になりますが、今後とも、県内就職者を増やしてまいりたいと

考えておりますし、また、未内定者につきましては継続的に支援をし

てまいりたいと考えております。

続いて、11ページ、報告事項(5)「高校生の活躍について」、

御報告いたします。

長崎西高校2年生が「第12回全国高校生金融経済クイズ選手権

『エコノミクス甲子園」での全国優勝をいたしました。このことにつ

いて御報告します。本大会は、全国の高校生を対象とした金融及び経

済に関するクイズ選手権で、同一高校の生徒2名が1チームとして参

加します。今年度は、県内から15チーム、全国から1,297チー

ムが参加した規模の大きい大会です。本県では初の全国制覇となりま

す。全国大会で優勝した2名は、4月上旬に副賞として獲得したニュ

ーヨークに研修旅行に出発し、有名企業やニューヨーク証券取引所等

を訪問する予定です。

(池松教育長)

ただいまの報告について御質問等ございませんでしょうか。

(廣田委員)

前回、県内就職率は向上したが実際の人数は増えたのかと質問した

時に250人昨年より少なかったという答弁があったと思います。こ

の表で見たら県内内定者は昨年より10名増えていると出てきてい

るのですが、そこはどうなのでしょうか。

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(林田高校教育課長)

2月定例教育委員会で説明した250人というのは、卒業者数が

250人減っているという説明ではなかったかと思います。県内の就

職内定者の実数が1名減っているところで、健闘はしているという話

をさせていただきました。今回、その後の経過を見ますと11名増え

てございまして、昨年よりも10名増えているという状況でございま

す。

(廣田委員)

私の誤解でした。若者が昨年より実数的に減ってもらっては困るな

と思ったので質問しました。昨年より10人増えたということです

ね。

もう1点です。高校生の活躍について、どんなクイズだったのか内

容がわかれば教えてください。

(林田高校教育課長)

クイズ形式といいましても、早押しもありますし、○×式もありま

す。この選手権の大きな特徴というのは、単純にレアな知識を知って

いるというだけでは勝ち抜いていけないということです。例えば、子

どもたちにゲームのように課題が与えられて、問題に正解するごとに

ゲームの中に入っているいろんな要素が加点されていき、勝ち抜いて

いくという形をとっています。説明が難しいですが、例えば、問題に

正解して資金を獲得し、在庫数に応じて価格が変動する市場から3つ

の部品、CPU、液晶、バッテリーを買い集めてどれだけ多くのスマ

ートフォンを作るかというか課題が与えられて、単純なクイズに答え

ていくだけではなくて、自分たちで選んで、選んだ内容からさらに組

み立てて、総合的に他のチームに勝っていくという形で取り組んでお

ります。時には正解しても強制交換や市場封鎖などがあって単純なも

のではございません。そこを勝ち抜くためには、おそらく知識だけで

はなくて、即応性や状況判断能力、今日求められる思考力、判断力の

結晶といいますか、総力をあげないとできないと思います。問題に関

して申し上げますと、重箱の隅をつつくような問題、例えば、神奈川

県に本店を置く信用金庫は何店舗ありますかというものがあり、答え

は8社ですが、そんなのは誰も知らないです。もちろん事前教材とし

て厚さ20cmくらいの教材をもらいます。それを読み込んで選手権

に臨みます。簡単なものでいきますと、バブル到来前に高度経済成長

を支えた日本的経営を分析し、ベストセラーになったエズラボーゲル

の著書は、「ジャパン アズ ナンバー」何でしょうか。それは「ワ

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- 21 -

ン」ですよね。みなさん御承知のものも出てきます。あるいは経済学

の難しいジニ曲線とは何ですかという質問が出て、説明しなければい

けません。非常に高度な内容でございます。したがって、非常に称賛

に値する優勝ではないかと我々も喜んでいるところでございます。

(廣田委員)

学校の授業の中では株取引や金融取引などはあまり教えてないと

思います。そういう中でよく経済のシステムなど学んでトップになっ

たということでしょうから、すごいなと思いながら聞いておりまし

た。ぜひ長崎西高を褒めてあげて欲しいと思います。

(林田高校教育課長)

ちなみにこの二人は理系でございます。理系文系というものの学び

といいますか、それを使って生きていくことに垣根は低くなってきて

いるという思いでございます。

(浦川委員)

これは個人でエントリーするのか、学校が情報を持っていて提供す

るのか、どうでしょうか。本県から15チームがエントリーしたとの

ことですが、どこの学校でしょうか。

(林田高校教育課長)

これは個人がWeb上で申し込むような形になっております。ちな

みに本県では、長崎西高校のほかに佐世保商業高校、諫早商業高校、

青雲高校、長崎南山高校、長崎女子商業高校、精道三川台高校、長崎

日大高校から15チームが参加しております。

(前田委員)

就職の件ですが、知り合いの子どもは県外への就職がほとんどなの

ですが、自動車関係が多いです。県外からの自動車関係の求人という

のは県内に対して多いのでしょうか。

(林田高校教育課長)

大きなメーカーの工場というのは愛知県を中心に都市部に集中し

ています。そういうことからしますと、子どもたちが目指すメーカー

は大きなメーカーで、そこで技能技術を学んでいきたいということが

あります。企業側も長崎県の特に工業高校は素晴らしい技能だけでは

なく、ハートの部分も磨かれているという評価をいただいておりま

Page 22: 平成 30 年3月教育委員会定例会 議事録 · 長崎県庁行政棟 教育委員会室 池松教育長、浦川委員、渡邉委員、小尾委員、前田委員、廣田委員

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報 告 ( 6 )

す。従いまして、県外企業からの求人は非常に多いものと思っており

ます。

(池松教育長)

自動車関係は工業だけではなく普通科にも求人がたくさん来ます。

そこはやはり真面目に取り組んでくれるからだと思います。研修は会

社へ就職してから行うので、知識技能はそこで身につけるから、そこ

での取組具合が、真面目さや根性などそういうところを含めて評価は

高いみたいです

ほかにございませんか。

---- な し ----

特別支援学校の就職状況のデータはありますか。

(池田特別支援教育室長)

特別支援学校の就職内定状況ですが、平成30年の3月1日現在で

調べております。特別支援学校は卒業後も実習等を通して本当にその

子が仕事でうまくいくのかというところを考えておりますので、まだ

動いているところもございますが、全障害種においての就職率が

39.9%です。昨年が43.3%で3.4%減ですが、その年ごと

の増減はあり、知的障害の特別支援学校においては、就職を希望する

生徒の就職内定率は、95.6%と例年と同様に高い水準にあります。

(池松教育長)

そういった状況です。就職を希望する子どもたちが就職できるよう

に、社会への啓発も必要だと思います。参考のため報告させてもらい

ました。

ほかに御質問等ないようであれば、続いて報告事項(6)について

説明願います。

(野口教育環境整備課長)

冊子1、12ページでございます。報告事項(6)「県内市町立幼

稚園・小中学校の設置廃止等について」、御報告いたします。

学校教育法第4条の2及び同法施行令第25条の規定により、関係

市町教育委員会から届出がありました平成30年4月1日における

学校等の設置廃止等についてですが、その概要は表に記載のとおりで

Page 23: 平成 30 年3月教育委員会定例会 議事録 · 長崎県庁行政棟 教育委員会室 池松教育長、浦川委員、渡邉委員、小尾委員、前田委員、廣田委員

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質 疑

あります。

次の13ページに内訳を記載しておりますので、そちらを御覧くだ

さい。

まず幼稚園でございます。五島市立福江幼稚園は民間への移譲、

佐々町立佐々幼稚園は、幼保連携型認定子ども園の開設に伴い、いず

れも廃止となります。休園の大村市立松原幼稚園は、園児数の減少に

よるものです。

次に、小学校です。設置の1校は、西海市の亀岳小学校と白似田小

学校が統合されまして、ときわ台小学校として新設されるものです。

廃止については、6市9校ございますが、先程の西海市の2校のほ

か、長崎市立尾戸小学校、平戸市立中津良小学校及び堤小学校、対馬

市立大調小学校、雲仙市立木指小学校の5校は、児童数の減少により

近隣校へ統合されます。

また、佐世保市立黒島小学校及び浅子小学校については、現在それ

ぞれ黒島中学校、浅子中学校との併設校でありますが、平成30年度

から本県では初めての義務教育学校に移行することに伴い、廃止とな

るものであります。名称変更については1校ございますが、現在休校

中の五島市立椛島小学校が、福江小学校の分校となるものでございま

す。

次に、中学校です。佐世保市の黒島中学校及び浅子中学校について

は、小学校のところで説明しましたとおり、義務教育学校への移行に

よる廃止です。新上五島町立北魚目中学校は、今後生徒数の増加が見

込めないことから、魚目中学校に統合されます。名称変更は、現在休

校中の五島市立椛島中学校が、福江中学校の分校となるものです。

位置変更が1点ございます。松浦市立福島中学校が、平成29年9

月1日に移転改築したものであります。

これら統廃合等の結果、平成30年4月1日現在の市町立の小・中

学校及び義務教育学校の数は、小学校で8校減の325校、中学校で

3校減の171校、義務教育学校が2校ですので、合計しまして

498校となる予定です。報告は以上でございます。

(池松教育長)

ただいまの報告について御質問等ございませんでしょうか。

(渡邉委員)

子どもの減少で統廃合等はやむを得ないと思いますが、通学路が長

くなっている学校があると思いますが、安全面には配慮されているの

でしょうか。

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報 告 ( 7 )

報 告 ( 8 )

(野口教育環境整備課長)

委員御指摘のとおり、いずれの学校につきましても設置者である市

町が、市町のコミュニティーバスを利用するであるとか、スクールバ

スを新たに出す、路線バスを使うにしてもその定期代を市町が負担す

るというところで通学路はしっかり確保されております。

(渡邉委員)

新戸町に新しい団地ができていますが、小学校に通うには歩いて約

4、50分かかります。非常に交通量が多いところを横断しているの

で、小さい子どもが歩いているのを見ると危ないなと思っておりまし

た。通学路が長くなってきているので心配になってきておりました。

(池松教育長)

ほかにございませんか。

---- な し ----

(池松教育長)

ほかに御質問等ないようであれば、続いて報告事項(7)(8)に

ついて一括して説明をお願いします。

(原生涯学習課長)

冊子1、資料14ページ、報告事項(7)を御覧ください。

去る2月20日に開催されました「第34期第5回長崎県社会教育

委員会」について、御報告いたします。

全体会の概要ですが、教育庁及び知事部局の関係各課から、第33

期長崎県社会教育委員会からの答申「活力ある地域社会づくりに貢献

する実践的人材の育成方策」の具現化に向けて取り組んできた事業の

成果と課題について説明を受けた後、今後の方向性について協議しま

した。

各委員からは次のような意見が出されました。各課が協力してやれ

ることはやっていきたいといったことに期待している。各課の事業を

調整して協働できるような企画ができ、そこに各課が協力している体

制ができないだろうか。また、政策企画課、地域づくり推進課、長寿

社会課にはこれまで社会教育委員会に出席していただき、これがきっ

かけとなり各課の事業に相乗りするような環境が生まれてきたと感

じている。社会教育が、教育委員会と知事部局の諸事業をつなぐ結節

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点となったことは間違いないと感じている。今後は、一緒に事業を共

催するとか、役割を分担するとか、互いの持ち味を生かし合うとか、

そういう関係が課を超えて部局を超えて成立するような環境を望む

という話でした。

今後は、各委員が第33期答申の具現化について各地域での点検や

状況について確認しながら、さらに研究を進めてまいります。

引き続き、資料15ページ、報告事項(8)を御覧ください。

2月19日に開催された「平成29年度第2回長崎県立長崎図書館

協議会の会議結果」について御報告いたします。

内容としましては、平成29年度主要事業の平成30年1月末時点

における進捗状況の報告や、平成30年度に計画している主要事業

(案)の概要の説明、利用者から投稿された「利用者の声」に対する

回答及び対応状況の報告についての協議が行われております。

委員からは、「県立図書館の主催事業だけでなく、生涯学習課主催

の読書推進フォーラムなど連携や協力した事業も記載し、活動が目に

見えるような形にしてほしい。」との意見が出されました。これに対

して生涯学習課から、「今後も生涯学習課と県立図書館が行うお互い

の主催事業等での連携等について掲載しながら、読書活動の推進を図

っていく」と回答しました。

また、「資料購入予算を十分に確保し、図書館の目玉として文学資

料を戦略的に収集してほしい。」という御要望がありました。これに

つきましては図書館から、「今後も引き続き、長崎の文学に関する啓

発等や企画展及び講座の実施を行いながら、文学資料の収集に努めて

いく」という回答がございました。

また、「新県立図書館への移転に伴う閉館、開館のスケジュールを

できるだけ早く県民に周知してほしい。」という要望がございました。

これについては新県立図書館整備室から、「現在、大村市と協議を重

ねているところであり、決まり次第、広く県民の皆様に周知していく」

という回答がございました。

なお、次回の予定は、平成30年8月に平成30年度第1回会議を

開催予定です。以上でございます。

(池松教育長)

ただいまの報告について御質問等ございませんでしょうか。

---- な し ----

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報 告 ( 9 )

質 疑

(池松教育長)

特にないようであれば、続いて報告事項(9)について説明願いま

す。

(後藤体育保健課体育指導監)

冊子1、16ページを御覧ください。報告事項(9)「運動部活動

の在り方に関する総合的なガイドラインについて」です。平成30年

3月19日に、スポーツ庁から「運動部活動の在り方に関する総合的

なガイドライン」が発表されました。このガイドラインは、義務教育

である中学校の運動部活動を対象とされたものですが、高等学校の運

動部活動にも原則として適用するとされております。

主な内容としまして、「適切な休養日等の設定」として、週当たり

2日以上の休養日を設定し、平日に1日、土曜日、日曜日に1日以上、

とされており、1日の活動時間も、平日では2時間程度、学校の休業

日では3時間程度と示されています。

17ページを御覧ください。このガイドラインを受け県は、運動部

活動の在り方に関する方針を策定し、それを参考に市町教育委員会並

びに学校の設置者は設置する学校にかかる運動部活動の方針を策定

します。そして学校は毎年度、学校の運動部にかかる活動方針を策定

することとなります。

以上のようなことを踏まえ、次年度、県教育委員会としては、関係

団体と協力し、県運動部活動ガイドライン策定委員会を組織し、国の

ガイドラインに沿って、県版の運動部活動ガイドラインを、秋口を目

処に策定する予定です。

なお、別冊資料として、国のガイドラインの抜粋版を配布させてい

ただいております。以上で報告を終わります。

(池松教育長)

ただいまの報告について御質問等ございませんでしょうか。

(廣田委員)

16ページの3、運動部活動の方針の策定等のまるの4つ目、5つ

目です。顧問が、活動計画や活動実績を作成して校長へ提出し、その

後校長はホームページに掲載等により公表とあります。これは、今ま

で学校ではあまりやってなかったという気がします。私は過度な練習

時間の確保の抑制になると思いますが、これは過去やっていました

か。

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(後藤体育保健課体育指導監)

公立学校では、土曜日曜に教員特殊業務手当が支給されますので、

土日の活動計画を校長へ提出していますが、それをホームページに掲

載することはどの学校もやっていなかったと思います。活動計画や年

間計画を学校長へ提出するということはあっても、ホームページに掲

載することはしていなかったと思います。大会の紹介などは部のたよ

り等で出していたと思います。ただ、今回ガイドラインでこのように

示されたということになりますので、これを受けて県、市町、学校設

置者、学校、顧問という流れになってきます。

(廣田委員)

保護者にとっても学校のホームページに各運動部の年間計画が載

っていて、何時間練習しているのかという子どもの実態がわかるとい

うのはいいことだと思います。学校は大変かもしれませんが、ぜひ実

現して欲しいと思います。

(浦川委員)

他校に勝つためには練習時間の量が絶対必要だという神話があっ

たと思います。国がこういう形で一斉にやっていくわけでしょうから

ほどよくなっていくのでしょうが、それでもこれまで関わってきた中

で、ここまで制約はなかったかもしれませんが、必ず隙間を縫って親

善試合や招待試合など小理屈をつけてやる人が出てきます。そこの制

約はちゃんとなるのでしょうか。

(後藤体育保健課体育指導監)

通知が平成9年に出されて、平成14年にもう一度出されて、それ

が結局うやむやになっていたということで、今回、部活動に関して国

も強い姿勢を示しています。過去ここまでの制約はなく、休養日をた

だ何日だというものでした。ここには記載がありませんが、関係競技

団体にもこの通知等を出しましてガイドラインの見直しが、全国の大

きな競技団体から県、市町と流れていきます。

もう一つ心配なことは、いわゆる保護者が主催の大会です。このガ

イドラインは部活動についてですので、対象は中学校、高校です。小

学校ではいろいろなカップ戦があって、それは社会体育です。その延

長で、中学校もカップ戦があります。これはどこが統括するかという

と、学校であったり保護者であったりになってくると思います。中学

校はカップ戦が非常に多いです。高校もゼロではありません。競技団

体へもどこまで踏み込めるかというところがありますので、そういう

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意味ではホームページ等利用して休むということが浸透できれば、保

護者も試合をあまり増やしてはいけないということが認識できてい

くのではないかと思います。部活動は休まないといけないと世間的に

広めていくことが一番で、それなら保護者も大会を減らしていこうと

いう形になっていかないとなかなかうまくいかないと思います。

(小尾委員)

今甲子園をしていますが、私学はどうなるのでしょうか。

(後藤体育保健課体育指導監)

県が方針を作った後、その方針を学校の設置者へ出します。私学も

学校の設置者ですから、それを受けて方針を作り実施すると国のガイ

ドラインではなっています。私学を所管する課にも県版のガイドライ

ンの策定には入っていただき進めていきたいと考えています。

(渡邉委員)

夏の甲子園は無理ではないかと思います。2、3時間では練習は収

まらないと思いますし、炎天下の中で試合すること自体が時代遅れで

はないかと思います。そういった声は出ないのかと思います。

(後藤体育保健課体育指導監)

国のガイドライン策定の過程で、あるプロ野球選手が2時間で野球

が身につくはずがないという意見も出されております。甲子園の大会

自体が成長期において30度越える中で約3時間の試合が望ましい

のかどうかということもありますが、今回、このガイドラインの策定

については、いろんな方の御意見もある中で、しっかり進めていこう

と考えております。ただ、あくまでも原則は中学校の運動部活動が対

象です。これが高校の場合になると練習時間も含めてどうなるのか他

県の例等参考にしながらガイドラインを策定したいと思います。

(小尾委員)

ガイドラインを守れなかったらどうなるのですか。

(後藤体育保健課体育指導監)

現在、守れなかった場合のペナルティなどはありません。各学校長

が責任を持って休ませるということになってくると思います。3月に

ガイドラインが出て、いろんな方の御意見を伺わなければいけません

が、国のガイドラインが示されたということで今後県版のガイドライ

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ンを作ります。当然、休養日の設定ということで、強豪校も休養日は

作っていると思います。いろんなチームがありますが、意見を聞きな

がら進めていきたいと思っております。

(池松教育長)

これまでやってきたことが全て正しかったわけではなく、変えなけ

ればならない流れになってきていますので、方向性としては、今まで

やってきたことをそのまま続けるわけにはいかない御時世になって

きたということです。そこは日本がそのように動き出した中で個別に

どれだけ対応ができるかは、いろんな意見を聞いてガイドラインを示

したいと思います。あまりゆるくするとガイドラインを作る意味があ

りませんし、あまりにも厳しすぎると一朝一夕ですぐに変るわけでも

ありませんので、その辺の折り合いは難しいかと思います。もうやら

なければいけないということは国が示していますし、おそらくスポー

ツ庁は実際の実効性について調査をし、公表するなどして締めつけを

してくると思います。だからというわけではありませんが、スポーツ

医科学的にも子どもの成長期に過重な練習がどうなのかは問題視さ

れていますので、その辺を踏まえて対応していかなければならないと

考えております。

(小尾委員)

スポーツの特待生で集めた生徒も、これで縛るのでしょうか。

(後藤体育保健課体育指導監)

特待生ということですので私立学校かと思いますが、ガイドライン

の定めにおいては、長崎県の私学に対して、長崎県が示したガイドラ

インを学校の設置者に出して、それに示されたとおりやってください

ということになります。当然、私学ですから直接指導するところは所

管が変わってくるのかも知れませんが、ガイドラインを守ってくださ

いということです。私学だからいいということにはなりませんし、ガ

イドライン策定においていろんな意見を聞いて進めていきたいと考

えております。

(渡邉委員)

スポーツの大会を主催する報道機関は美化するような報道をしが

ちだと思いますが、こういう報道関係にもガイドラインは流すのでし

ょうか。

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議案(秘密会)

報告(秘密会)

協議(秘密会)

(後藤体育保健課体育指導監)

このガイドラインについては1月には骨子が出されて、全国紙でも

話題になりました。国のガイドラインも3月19日に報道発表されま

して、正式な冊子版はまだ発刊されていませんが、おそらく全ての報

道機関へ流されるものだと思います。大会主催者ではありますが、運

動部活動の改革の年になろうかと思いますので、報道関係にも取り上

げてもらえるのではないかと思います。

(池松教育長)

ほかにございませんか。

---- な し ----

(池松教育長)

県版のガイドラインを作る際には関係者の意見を聞きながら策定

していく中で、教育委員のみなさんの御意見をお聞きすることになろ

うかと思います。

ほかに御質問等ないようですので、以上で報告事項を終了いたしま

す。次の議案審議から非公開で行いますので、報道関係者の方は退席

をお願いいたします。しばらく休憩いたします。

(別紙議事録)

(別紙議事録)

(別紙議事録)

午後5時50分、本日の会議を終了