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「自動車産業のグローバル化と
経済連携協定」
日産自動車株式会社
常務執行役員
川口 均
2012年 5月21日
2
1.日本の自動車産業のグローバル化の状況
日本メーカーのグローバル展開
今後も新興国を中心に市場は拡大
日産自動車のグローバル展開
日産自動車のグローバル人財戦略
2.日本の自動車産業と経済連携協定
日本の自動車メーカーであることの必要性
日本生産維持にかかる重圧~六重苦
3.われわれが目指す姿
3
0
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
1985
1986
1987
1988
1989
1990
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
日本メーカーの輸出台数と海外生産台数の推移
(千台)
(年)
輸 出
海外生産
1994年には海外現地生産が輸出を上回り、以降、台数を大きく伸ばしている。
4
日本メーカーの主要地域向け輸出台数と現地生産台数(2010年)
188,644
425,206
396,499
936,496
1,727,305
576,440
583,684
ヨーロッパ
北 米
中南米
大洋州
アジア 中近東
アフリカ 7,114,097
1,356,126
3,402,948
982,342
119,473
206,476
日本からの輸出
現地生産
世界各地で現地生産を推進
5
(千台
)
80,000
60,000
40,000
20,000
00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16
日本・米国・欧州
その他の地域
市場の拡大 - 新興国の成長
グローバル全体需要の推移 (実績と予測)
6
日産の国内生産比率の推移
2006年度:日本生産比率40%を切る 2011年度:日本生産比率25%
91% 90%
85%
81% 80% 79% 78% 75%
69%
64%
59% 61% 61% 61% 62%
57%
51% 51% 53%
44%
36% 35% 34%
31%
39%
48%
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
日本生産台数
海外生産台数
日本生産比率
(1,000台)
(年度)
25%
7
日産自動車のグローバル主要拠点所在地
英国日産自動車製造(NMUK) 日産テクニカルセンター欧州(NTCE) 日産デザインヨーロッパ(NDE)
中東日産
日産エジプト
南アフリカ日産
日産モトール イベリカ
日産インターナショナル (NISA)
AMIE*
豪州日産 豪州日産鋳造
東風汽車
鄭州日産汽車
裕隆日産汽車
インドネシア 日産自動車
タイ日産 東南アジア日産
Asia
日産自動車(NML)
北米日産 (NNA)
日産デザイン アメリカ(NDA)
日産テクニカルセンター ノースアメリカ(NTCNA)
北米日産(スマーナ)
北米日産(デカード)
北米日産 (キャントン)
メキシコ日産 (NMEX)
ブラジル日産
Americas
赤字-統括会社、地域統括会社 *)AMIE:アフリカ、中近東、インド、欧州
ロシア日産
各リージョンに、地域本社、開発、デザイン、工場、販売拠点がある
ルノー・日産 アライアンス チェンナイ工場
8
Diversity Mindset
Work Life Balance
Age
Value
Race Experience
Life-
style Mid-career
recruitment
Gender Cross-
Culture
2004年から日産は下記4つの活動に取組んできた
ダイバーシティの4つの活動の柱
女性の能力活用
ワークライフバランス
多様性を尊重する風土
異文化理解
etc.
9
人財の発掘 - NAC 【Nomination Advisory Council】 立ち上げ -
従来
現在
会社共通の資産
グローバル管理
各地域バラバラ
各社別・部門別管理
次世代リーダー育成
1.グローバル主要ポストに対するサクセッションプラン(後継者プラン)作成
2.次世代リーダーの発掘と育成プランの作成
構成メンバー: CEO、COO、全EVP(副社長)、人事担当役員(月一回開催)
原則: メンバー全員の意見によって判断
※ NACの役割
10
開発
販売マーケティング
生産
コーポレートNAC
日本NAC
アメリカNAC
欧州NAC
人財の発掘 - NACの構成 -
リージョナルNAC
GOM
NAC
ファンクショナル
NA
C
キャリアコーチ 1.キーポジション(グローバル)の最適人財配置をトップに提案
2. 部課長層のコーチング及び能力開発を支援
3. 組織、マネジメント、教育プログラム及びHRシステムの改善に関する提言
グローバル全ての会議体に自由に参加できる権限を有する
次世代リーダー育成
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1.日本の自動車産業のグローバル化の状況
日本メーカーのグローバル展開
今後も新興国を中心に市場は拡大
日産自動車のグローバル展開
日産自動車のグローバル人財戦略
2.日本の自動車産業と経済連携協定
日本の自動車メーカーであることの必要性
日本生産維持にかかる重圧~六重苦
3.われわれが目指す姿
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0
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
16000
1990
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
日本メーカーの国内生産と国内販売、輸出台数の推移
(年)
(千台) 国内生産
国内販売
輸 出
国内販売の長期低落の中で、輸出が国内生産を支えてきた
自動車産業は巨大な輸出産業として外貨獲得に寄与している。
経常収支
貿易・サービス収支 所得収支 経常移転収支
貿易収支
輸出 輸入
うち自動車(四輪・二輪・部品)
うち自動車(四輪・部品)
2011年 96,289 △32,496 △24,960 655,551 114,678 680,511 12,065 140,296 △11,511
単位:億円
国際収支状況(財務省、日銀)、外国貿易概況(日本関税協会)等をもとに作成
自動車輸出11.5兆円-自動車輸入1.2兆円=10.3兆円の貿易黒字
自動車の貿易黒字が縮小すれば、貿易赤字が拡大し、経常黒字の縮小をもたらし、日本経済全体に悪影響をもたらす。
日本経済にとっての自動車産業~巨大な輸出産業
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■六重苦
■国内市場の縮小
歴史的円高の定着
EPA・FTA・TPPの遅れ
法人税
環境制約
労働規制
電力問題
+
グローバル化の中での日本脱出
=
空洞化リスク
日本生産維持にかかる重圧
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グローバルコンパクトカーの生産、販売
インド
欧州
アフリカ
日本 中国
オセアニア
中東
タイ
メキシコ
中南米
グローバルコンパクトカー戦略
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1.日本の自動車産業のグローバル化の状況
日本メーカーのグローバル展開
今後も新興国を中心に市場は拡大
日産自動車のグローバル展開
日産自動車のグローバル人財戦略
2.日本の自動車産業と経済連携協定
日本の自動車メーカーであることの必要性
日本生産維持にかかる重圧~六重苦
3.われわれが目指す姿
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競争力の源泉である日本の文化、DNA
労働に対する真摯さ、組織の一体感、帰属意識の高さ、きめ細かさ
おもてなしの精神=「よりよいものを作って人を喜ばせたい」
日本のものづくり競争力の強さ
これらを失ってしまえば、海外でのものづくりでも競争には勝っていけない
現場の課題解決能力の高さ
ひとりひとりが自分が何をやらなければならないかを理解して行動する
グローバル企業としての「日本国籍」へのこだわり
日本発(初)のグローバルカンパニーを目指して
グローバル企業 無国籍企業 ≠
和魂洋才
目指すべきところは
海外が持つ
良いところ 日本人、日本企業が持つ強み
ex. モノづくり、組織力
融合
ex. 個人力、リーダーシップ