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A CADスケ チア AutoCADスケチアAutoCADの二次元作図をスケッチアップで行う 1回生で学習したスケッチアップでは、主に3Dの図形を作成すること を学びましたが、2回生で学ぶAutoCADを用いた二次元作図について 基本的作図はスケッチアップですることが可能です基本的作図はスケッチアップですることが可能ですスケッチアップが無償で利用(WindowsでもMacでも)できることを 使 える、AutoCAD使った二えるのではく、 スケッチアップでも二次元作図をできるようにすることが重要です。 このスライドは、AutoCADの基本コマンドを、スケッチアップではど のように作図するのかのヒントを示したものです。 1 スケッチアップで二次元作図の準備 ビュー:平面にする カメラ平行投影にする カメラ平行投影にする スーザンさんは削除しておく 2 スケッチアップの二次元作図の特徴 スケッチアップの特徴は、三次元化を行う前段階としての二次元作図という位置付け のため のようなコマンドの特性をも ている のためのようなコマンドの特性をもている①直交ラインやオブジェクトスナップの機能は、ユーザーが設定することなく、「推定機 能」としてあらかじめ組み込まれている。 直交モードにすることなく、作図途中で赤軸(X)・緑軸(Y)の点線として表現される。 AutoCADのオブジェクトスナップ(Osnap)のうち、端点・中点・円中心・垂線などが推 定機能として準備されている。 スケッチアップできな特徴平面上交差した線分スケッチアップできな特徴平面上交差した線分自動的に交点が作成されその交点で線分が分割されること にある。 スケッチアップは まれた領域ができると自動的作成してくれるという特徴 スケッチアップはまれた領域ができると自動的作成してくれるという特徴 をもっている。(AutoCADの現在の製図方法では、面という概念がない) 作成するため ある ただ スケッチアッ図形は、三作成するための面であるただしスケッチ アップでグループ解除された図形は線分と面で構成されている。 AutoCADを2DCADとして使う場合には、面の概念は基本的に用いることはない。 3 線・円・円弧を描く ACAD多様描画方法可能 基本ACAD多様描画方法可能基本上:三本の直線 交点ができている上:長方形・円のコマンドで描くと線 ができる 交点ができている下:もう一本加えるとができる下:面削除で線分のみに 楕円は拡大・縮小コマンドで 拡大・縮小 削除して線分のみに 削除して線分のみに 4

スケッチアップで二次元作図の準備 ACADAutoCAD …morimoto/text/SketchUp_to_AutoCAD...オブジェクトの選択と消去 AutoCADとスケッチアップの選択方法は基本的に同じ

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Page 1: スケッチアップで二次元作図の準備 ACADAutoCAD …morimoto/text/SketchUp_to_AutoCAD...オブジェクトの選択と消去 AutoCADとスケッチアップの選択方法は基本的に同じ

A CADとスケ チア プAutoCADとスケッチアップ

AutoCADの二次元作図をスケッチアップで行う

1回生で学習したスケッチアップでは、主に3Dの図形を作成することを学びましたが、2回生で学ぶAutoCADを用いた二次元作図についても、基本的な作図はスケッチアップ上ですることが可能です。も、基本的な作図はスケッチアップ上ですることが可能です。

スケッチアップが無償で利用(WindowsでもMacでも)できることを考 と を使 次 作 を 物と考 な考えると、AutoCADを使った二次元作図を別物と考えるのではなく、スケッチアップでも二次元作図をできるようにすることが重要です。

このスライドは、AutoCADの基本コマンドを、スケッチアップではどのように作図するのかのヒントを示したものです。

1

スケッチアップで二次元作図の準備

ビュー:平面にするカメラ:平行投影にする平 カメラ:平行投影にする

スーザンさんは削除しておく

2

スケッチアップの二次元作図の特徴

スケッチアップの特徴は、三次元化を行う前段階としての二次元作図という位置付けのため 次のようなコマンドの特性をも ているのため、次のようなコマンドの特性をもっている。

①直交ラインやオブジェクトスナップの機能は、ユーザーが設定することなく、「推定機能」としてあらかじめ組み込まれている。→直交モードにすることなく、作図途中で赤軸(X)・緑軸(Y)の点線として表現される。→AutoCADのオブジェクトスナップ(Osnap)のうち、端点・中点・円中心・垂線などが推p定機能として準備されている。

②スケッチアップで線を描く時の最も大きな特徴は 同一平面上で交差した線分は②スケッチアップで線を描く時の最も大きな特徴は、同 平面上で交差した線分は、自動的に交点が作成され、その交点で線分が分割されることにある。

③スケッチアップは 囲まれた領域ができると自動的に面を作成してくれるという特徴③スケッチアップは、囲まれた領域ができると自動的に面を作成してくれるという特徴をもっている。(AutoCADの現在の製図方法では、面という概念がない)

④ プ 重 な 次 を作成するため ある ただ④スケッチアップで重要な図形は、三次元を作成するための面である。ただしスケッチアップでグループ解除された図形は線分と面で構成されている。

⑤AutoCADを2DCADとして使う場合には、面の概念は基本的に用いることはない。3

線・円・円弧を描くACADは多様な描画方法が可能 基本は同じACADは多様な描画方法が可能。基本は同じ

上:三本の直線(交点ができている)

上:長方形・円のコマンドで描くと線と面ができる(交点ができている)

下:もう一本加えると面にと面ができる。下:面削除で線分のみに

楕円は拡大・縮小コマンドで

拡大・縮小

面を削除して線分のみに面を削除して線分のみに

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Page 2: スケッチアップで二次元作図の準備 ACADAutoCAD …morimoto/text/SketchUp_to_AutoCAD...オブジェクトの選択と消去 AutoCADとスケッチアップの選択方法は基本的に同じ

オブジェクトの選択と消去AutoCADとスケッチアップの選択方法は基本的に同じAutoCADとスケッチアップの選択方法は基本的に同じ

矩形で選択する場合 左上から右下・・・その中に図形を全て含める右下から左上・・・その矩形にひっかかった図形右下から左 その矩形にひ かか た図形

消去は消しゴムコマンドもしくはDelキーで行う

消しゴム 交点が自動的にできる2DCADの練習問題で、左図のよう

消しゴム 交点が自動的にできる な問題で円のみをうまく消去できたが、スケッチアップの場合には、格子をグループ化しない限り、すべての線分が分割されるため、要領よく消去することはできないことに注意する。グループ化すればOK

線が分割されている!線が分割されている!

5

数値入力と傾斜線(相対座標と極座標)スケッチアップは極座標入力をもたないスケッチアップは極座標入力をもたない

AutoCADは数値入力として、絶対座標・相対座標・極座標などの入力方式をもっているが、スケッチアップでは多様な入力方式をもっていない。るが、 ケッチアップでは多様な入力方式をも て な 。

スケッチアップの数値入力は、相対座標的な数値入力方式が中心で、極座標には補助線をうまく使って対応する。→正確な角度をもった線分を引く方法を学ぶ

左:直交する直線(鉛筆)は長さを数値ボックスに

右:傾斜した直線は、補助線をまず描き、それを基準にボして直線を入れる。長さは数値ボックスに

分度器で補助線の作成分度器で補助線の作成

メジャー

メジャーで補助線の作成分度器

6

短縮(Trim)交点作成機能を利用する交点作成機能を利用する

不要な線分を削除する時には、スケッチアップにおける同一平面上の線分は交点を発生させるという特性を利用して 消しゴムコマンドによって短縮操作ができる発生させるという特性を利用して、消しゴムコマンドによって短縮操作ができる。

不要な線分を消しゴムで消去する消しゴム 交点が自動的にできる 不要な線分を消しゴムで消去する消しゴム 交点が自動的にできる

井桁状態で線を引くと交点で線分が分割される。 7

延長(Extend)補助線・推定機能を利用して線分を延長する補助線・推定機能を利用して線分を延長する

スケッチアップには線分の延長コマンドはない。そのため補助線や推定機能を用いて線分の延長を行う ただし分割された状態の線分となるて線分の延長を行う。ただし分割された状態の線分となる。

推定機能の利用 補助線の利用補助線の利用

この点で分割される

メジャー

この点で分割される

メジャー

延長したい線分のエッジ(端ではない)から目的の線分まで、推定機能が働く

延長したい線分を利用してメジャーで補助線を引き、それをなぞって延長する8

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面取り(fillet)ACADは多様な描画方法が可能 基本は同じACADは多様な描画方法が可能。基本は同じ

AutoCADの面取りコマンド(曲面・角面)は、スケッチアップでは補助線を上手に利用

することにより 曲面面取りの場合には円弧を接線として描き 角面面取りの場合に

消しゴム

することにより、曲面面取りの場合には円弧を接線として描き、角面面取りの場合には直線を描いた後、不要な線分を消去することで、同じ効果が得られる。

消しゴム

円弧を用いて接線を引く

メジャー

円弧を用いて接線を引く

消しゴムで不要な線分を消去して完成メジャ 消去して完成

XYで面取りする値を入れた補助線をひく 9

ダブル線(offset)スケッチアップは複数の連続した線分で使用するスケッチアップは複数の連続した線分で使用する

オフセットは、柱中心で描いた線を外側と内側にオフセットコピーすることにより、壁などを作図する時に多様される 複数の連続した線分を指定する スケッチアップで

複数 連続 線 が 象

などを作図する時に多様される。複数の連続した線分を指定する。スケッチアップでは閉じた線分を指定して、中空の図形を描くときなどにも用いられる。

複数の連続した線分が対象

オフセット

円弧はすでに複数の線分でできているため、そのままオフセットができるまオフセットができる

円を描き、オフセットコマンドで二重にしたうえで 中の円したうえで、中の円の面を削除した

10

レイヤ(layer)レイアの考え方はAutoCADとスケッチアップは類似しているレイアの考え方はAutoCADとスケッチアップは類似している。

最も大きな違いは、AutoCADは線の色をレイヤごとに指定するが、スケッチアップは面の色を指定するようになっている。そのため図形の区分は色ではなアップは面の色を指定するようになっている。そのため図形の区分は色ではなく、レイヤでコントロールすることをこころがける。

スケッチアップのレイヤの色のレイヤの色は、そのレイヤの面の色

線分( ジ)は A tCADのレイヤの色は線の色線分(エッジ)は全て黒色

AutCADのレイヤの色は線の色他に線種や太さを指定できる

11

線分の色を変えるスケッチアップでは、線分の色を変化させることはできない。ただし、補助線については、レイヤの色で表示される。そのため、基準線(通り芯)についてはひとつのレイヤとしておき、グループ化した上でロックをして使うと便利である。のレイヤとしておき、グル プ化した上でロックをして使うと便利である。

①5m×4mの基準線(補助線)と寸法をグループ化したうえで、ロックをかける。

②レイヤの色で作図するようにレイヤパネルで指定すると基準線は赤に定すると基準線は赤に

③ロックされた補助線を利用して 長方形を作図利用して、長方形を作図してやると、長方形の面はそのレイヤの色(緑)となり ジ ある線分なり、エッジである線分は黒く表示されている。 12

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二次元図をスケッチアップで作図する 1下図は2DCAD演習で、はじめて建築図面をトレースするために配布されている教材である。通り芯はスケッチアップでは補助線を利用して①~⑥通り、A~C通りを作成する。この図では柱と壁が一体的に表現されていることが特徴である。作成する。この図では柱と壁が 体的に表現されていることが特徴である。

13

二次元図をスケッチアップで作図する 2基準線(通り芯)をLayer0におき、ロックしておく。Kutaiというレイヤを新たに作成し、そのレイヤをアクティブにしたうえで、柱サイズ(600mm×600mm)、壁厚さ(200mm)のための補助線を利用して作図する壁厚さ(200mm)のための補助線を利用して作図する。

補助線を作成し、柱と壁を描く。長方形 線分 ド ずれも

仕上げで補助線と柱と壁の間の線分を消しゴムコマンドで消去する 基準線(通り芯)は残る長方形・線分コマンドいずれもOK コマンドで消去する。基準線(通り芯)は残る。

14

スケッチアップで三次元化する-1基準線(通り芯)をLayer0におき、ロックしておく。Kutaiというレイヤを新たに作成し、そのレイヤをアクティブにして作図をする。

①基準線の交点を利用して600×600mmの長方形を描き、グループ化(またはコンポーネント化)する

③柱と基準線を利用して、200mm厚の長方形を描き、グループ化する。プ化(またはコンポ ネント化)する ル プ化する。

②移動コマンドで線分の中点を利用して 四隅にコピ する

④縦の壁を作成して、中点を利用して移動・コピーで完成!

利用して、四隅にコピーする 柱と壁の間には線が入ったままである!

重要な点は、グループ化した図形(面と線分で構成)にしておくこと!!! 15

スケッチアップで三次元化する-2三次元表示から、柱壁の立ち上げを行うことができる。(グループ編集で)レイヤをhashiraとkabeに分けておくことで、より効率的に作業できる。

①平面図を三次元表示①平面図を三次元表示(カメラは平行投影のまま) ③三次元化の完成!

カメラは透視図

②プッシュプルコマンドで立ち上げ(2400mm)

グループやレイヤの分け方、コンポーネントの使い方で作図速度は大きく異なる! 16

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スケッチアップで三次元化する-3柱や壁をグループ化し、それぞれ独立させておくことで、柱と壁との関係を様々にシミュレーションできる。(三次元CADの特性)

①外面合わせ①外面合わせ

③ 壁 様③柱と壁の関係についての様々なシミュレーション

②内面合わせ

17

スケッチアップで三次元化する-4スケッチアップから二次元データを作成するには、断面平面(スライス)コマンドで、断面のデータを抽出して、それを二次元CADの互換性のあるファイルへエクスポートする。スポ トする。

①断面平面

③断面平面からスライスした部分をグループとしてとりだす。

②右クリック

断面平面で作成したスライス成したスライス面のグループを作成する。

①断面平面18

スケッチアップの二次元図面を印刷するスケッチアップの二次元データは、縮尺指定して正しく印刷することができる。印刷はPDFファイルにすることで、寸法の文字などがきれいに表現できる。2DCADでの簡単な事務所図面の初期の印刷は以下のように行う。2DCADでの簡単な事務所図面の初期の印刷は以下のように行う。

ファイル→印刷Adobe PDFプロパティの設定

①プリンタ①プリンタ

②用紙サイズ

③用紙の向き・・横④縮尺決定

モデル範囲にチェックし1/100へスケッチアップ100mmを印刷で1mm 19

印刷結果

必ず印刷プレビュー画面で確認する。上図は建築デザインの表現で 交点が上図は建築デザインの表現で、交点が強調されたもの(別の表現も可能)

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スケッチアップに文字を入れる3つの文字を扱うコマンドがある。寸法線のフォントや端点形状(→矢印や黒丸)の変更が可能テキストのフォントや引き出し線の非表示が可能

寸法線

テキストテキストのフォントや引き出し線の非表示が可能いずれも選択→右クリック→エンティティ情報で変更する3Dテキスト

端端点矢印

3Dテキスト

テキスト

引き出し線非表示引き出し線表示

寸法線

端点黒丸引き出し線非表示引き出し線表示

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印刷時のワイヤフレームと色付け表示

ワイヤフレーム描画の印刷結果の印刷結果3Dテキストも線画

フォントサイズ等が変更されている更されている

シェーディング(色・模様付)描画の印刷結果

裏・表の色が異なり(色の割り当てなしの場合)3Dテキストにも面がある

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テキ トにも面がある

スケッチアップを使っての二次元製図

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スケッチアップをDWG変換しACADへ

変換できるもの大きさレイヤ名称レイヤ名称レイヤ色

変換できないもの変換できないもの寸法表示補助線

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