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中日食文化の比較と相違 - cgu.ac.jpれなりの季節を感じること.代表的な料理

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Page 1: 中日食文化の比較と相違 - cgu.ac.jpれなりの季節を感じること.代表的な料理

〔研究ノート〕

中日食文化の比較と相違

明鷲 尾 紀 吉

目 次gt はじめに

1 食文化の起源

2 中日食文化の特徴

3 食文化の違い

31 食思想の違い

32 食材の違い

33 味見の違い

34 調理方法の違い

35 食事の器具の違い

36 食習慣の違い

37 食養の違い

おわりに

はじめに

食文化は両国文化の中で一つの重要な部分である食文化について両

国の歴史背景地理的な位置さらには宗教思想などによって両国の間で

大きな相違がある従って両国の食文化を研究するに当たっては2つの

食文化を対比しながら研究することが必要である両国の食文化を分析する

ことによってその文化を深く理解することもできる

昔から食文化は人々の生活と密接した関係がある食文化と人間の誕生

が同時に発生しそれに人類社会の発展によって食文化も進展してきた食

文化は最も時代性と伝統性をもっておりまた一国のアイデンティティ

多くの民族の特徴を反映している両国の食文化の研究に基づいて両国の

国民性も探求できる従って食文化を研究することは深い意義をもってい

る従来の研究の多くは日本と中国それぞれの食文化について個別的に論

じられてきたが本論文は両国の食文化を比較しその相違を7つの方面か

ら考察するものである

1 食文化の起源

人類は動物界に離れて直立して以来つまり猿から人類に進化した後

最低限の生活を維持するために皆が力を出し知恵を利用し一緒に労働

しながら食べ物をみつけてきたこのための生活手段は収集狩りそれに

漁獲することである

中日両国は一衣帯水の隣国でありながら自然環境が全然違いそれに文

明開化期も同じではない収集や漁獲という古代の飲食手段を取ってきた

がそれぞれの特徴がある中国は大陸の国家として収集と狩りによって

獲た物が日本より多い日本は島国であり漁獲で捕えたものが多い長い

実践活動の中で人類は農産物を植える規律と特徴を身につけこれをき

60

っかけに農産物を産みだし農耕文化もできたこのことによって現代

農業に巨大な進歩がもたらされたと同時に現代飲食文化の発展の基となっ

た人類は長い獲る活動の中で家畜や鳥類を囲んで飼うことで現代飲食文

化に深く貢献した

日本の飲食は戦後行われた民主改革に伴い今までと完全に違う特徴が

現れている飲食が多種多様になり中華料理西洋料理および日本料理な

ど3つの柱が支えている光景となったそれと同時に外来文化の影響によ

り伝統的な日本料理と違うけれども日本の伝統文化を失わずに新しい形

の日本料理をつくり出した今の日本料理は多元の主体をもつ特徴となっ

ている換言すれば芸術文化などいろいろな文化と同じように日本の飲

食文化は今までの単一形式にこだわらずに寛容と包容な態度でこの多元性

を受け取った日本の伝統性を受け継いた上で中国と欧米の思想と理念を

取り入れ飲食文化を形成してきた

2 中日食文化の特徴

徐静波という教授は彼の著書『日本食文化の歴史と現実』で伝統的な

日本料理の特徴を以下の3点をまとめた即ち一つは食べ物の初の味と

それなりの季節を感じること代表的な料理は刺身である上等で新鮮な食

材それに腕のうまい調理人の刀工によって魚のあっさりした味を味わうこ

とができる2つは食べ物の形と色の高度に講究していること具体的に

は食材の盛り合わせつまりldquo盛付rdquoである3つは器具の品質と食

環境を追求していること

昔から日本料理はldquo5つの味5つの色および5つの方の料理rdquoとい

われるldquo5つの味rdquoというのは酸甘さ苦さ辛さおよび塩辛さなどで

あるldquo5つの色rdquoは白黄色赤緑黒のことであるldquo5つの方rdquoとは

料理の作り方つまり生で煮る焼く揚げるおよび蒸すなど5つの作

り方である従って日本料理はldquo目の料理rdquoといわれることがある

中日食文化の比較と相違 61

しかしながら中国では長く愛された飲食は中国の五千年の文化でどの

ような地位を占めたのか言い表されていない中華料理の作り方は全体

の調和を講究しそれぞれの料理を長い時間をかけて作る煮る炒る揚

げるさらには焼くなどさまざまな過程を通じることが食材の味がおいしく

なる要因であると考えられている

3 食文化の違い

31 食思想の違い

日本の統治の指導者が歴史の中で飲食に関する評価をしているのはほとん

どみられない江戸時代になり武士の飲食の禁欲が後世に深い影響を及ぼ

した特に男性にとって飲食の話しをするのははしたないと思われてい

た日本ではldquo武士は食わねど高楊枝rdquoという話がある当時の武士は食

べなくても食べたふりをして食事する話を避けるという意味である日本

では大和民族のこころが強いから一旦ある観念が形成されるとそれが

深く根ざして変わりにくくなるようになる飲食思想もそういうことであ

るこれは日本の自然環境政治制度宗教や民俗習慣などが繫がってい

るからである例えば宗教が日本へ伝えられた後で宗教のldquo禅rdquoという

精神が日本人の生活に滲み宗教の規律に従わなければならない素朴な生

活に暮らすべきだという変化ができたその結果日本の膳食が主食として

主に植物食品となる権力をもっている人でも普通の人よりそれほど高級

ではないこの点は中国と全く違い中国では古代の皇帝は栄養バランスの

たっぷりな食べ物を真面目に準備させた

中国の地域は幅広く南北の温度差が大きい島や湖平原や丘陵高原

や森林などの地形があるので多種の植物食品と海産物動物加工品のよう

な様々な食べ物資源を人々に与えられるそれに日本と比較してみれば

中国は昔から飲食を重視してきた特に中国を統治する階級は権力をもっ

62

ているから山珍海味を得やすく飲食をもっと講究するようになった政

治上での腐敗を招いたが客観的に中国の飲食発展を促した普通の人の生

活からみると来客時や訪問時には中国人にとって一緒に食べることは礼

儀で友好な交流の方式にもなる中国人は人に会う時ldquoもう御飯食べ

た rdquoと相手に挨拶するがそれは飲食が中国人にとって重要性と人間関

係の潤滑油になることがわかっているからである

32 食材の違い

暖かい気候豊富な雨量そして肥沃な土壌に恵まれた日本は米を主食に

し野菜と魚を副食にする習慣を養っている日本の食卓に欠かすことので

きないものは米お味噌汁と漬物であるパンを食べている家庭も次第に増

えている海に囲まれる影響で日本人は海産物を好む特に刺身である

日本人も麵類が大好きでそれにはラーメンやそば麵なども含まれている

日本人が大晦日や立春前夜に年越そばを食べる習慣があり蕎麦が細いの

は寿命の延長と家の運命縁起を象徴するからであるこれは日本人特有

な文化で新年への寄託である中国北方の一部の省においても麵食が好き

であるがこれは自然環境の制限によるもので日本のような何か特別の

象徴の意味はない

中国北方の主食は小麦や雑穀を中心にしている麵食は「マントウ」「煎

餅」「花巻」などの清祥食品と「ユウティアオ」「揚げソンピョン」などの

揚げ物食品がある一方南方の主食は米でありよくみかけるのは細長い

米であるまた正月に餃子を食べる習慣があり中国人が大晦日に餃子を

食べる理由は餃子の形状が金元宝の形であってそれは人々に旧正月に財宝

をもたらす意味をもつまた人々は各種の吉祥の食材を餃子に包んで

人々に新年の祈福を祈るのもよくみかける

中国人は肉が特に好きである豚肉を素材にした料理も多い冬に犬の肉

を食べるのは健康によいといわれ食べる人も多いそれ以外にカモカ

エル蛇を食材としたり動物の内臓血と軟骨も食材となるなぜかとい

中日食文化の比較と相違 63

うと中国は多民族国家であり多種多様の生活習慣や地理環境の中でこ

のような多種多様の物を食材にしたからである

33 味見の違い

中日両国の間には味についての違いについてそれぞれの鮮明性を有し

ている中国ではだいたい甘さ酸っぱさ塩辛さ辛さおよび苦さとい

う5つの味があるしかしながら日本特有なかつおぶしの甘さは日本人

の味覚からみると上記5つの味の上にある第6の味ではないかと思われ

る現代の日本の生活には化学調味料が徐々に日常生活に滲んでいるが

日本人は依然として自然的特殊的なかつおぶしの味を相変わらず保ってい

331 油を入れる量からみる

日本料理といえば一番著しい特徴は新鮮であることと思われる刺身な

どを生のままに食べることでわかるそれに日本人が料理を作る時油

調味料などをできるだけ控え新鮮な味を維持する日本ではldquo油断大敵rdquo

という諺があるが文字通り油が終わったら災が来るだろうという意味

であるだから現在のようなあっさりした風味がつくり出された

中国料理に人が生のままに食べられる物がないというわけではないが種

類が非常に少ない内陸部の人々に食べられることができるように海産物

を運ぶ前に一応晒し食べる時元の形を戻すために水の中に浸すしか

しこうすると新鮮な味を損い従って元味と美味しさを追求するため

に大量の油を使い様々な香辛料調味料を加え油濃く味の濃い料理

ができたわけである日本料理で摂取される栄養にははるかに及ばない

332 甘さと塩辛さからみる

中華料理は主食と副食が主に塩辛い江南地方では甘い食品もあり料

理を作る時に砂糖や蜂蜜を入れる料理にいい味を出すためであろうそれ

でもなお塩辛い味であるそれは乾燥な空気で体の水分が蒸発しやす

く適量な塩を補わなければならないからである

64

これに対し日本人は日常生活で塩の使用は少なく酢と砂糖を常に使

う日本の酢は保存されていた酒が偶然に変化してできたのが始まりで

人類が最初につくり始めた調味料である「百薬の長」といわれる酒から生

まれた酢が不老不死の薬として古来より大切に用いられ日本国家の基盤

であった米税と同等に扱われるほど貴重なものだった『中薬大辞典』によ

ると酢は「肝と胃系に入る」とあるこれは消化吸収作用と血液浄化作

用に特効があるということであるまた甘いものが日本人の好みである

甘いものを食べると体を緩め緊張をほぐし痛みを和らげ滋養強壮と

することができるこれも日本人が長寿に暮らしていることと関わってい

るだろう

333 温かい料理と冷たい料理から見る

中国人は温かい料理が好きである冷たいものと生ものをめったに食べな

い宴席での冷たいものだとしてもだいたいお湯で煮られ冷やしてから

食べる日本では冷たいものが数多い加工せずまたは半加工しても新

鮮さ維持しながらビタミンを損っていない

34 調理方法の違い

日本では天麩羅以外に油濃い料理がない日本料理は生のまま食べ

る蒸す煮る焼く漬けるなど5つの基本的な料理法で構成されてい

るこういう特徴は日本料理の名前からみることができる例えば「焼き

物」「揚げ物」「煮物」「漬物」などそこで日本料理は「水料理」と

「煮炊き文化」とも呼ばれる日本人に誇れる刺身は上手な刀工によってな

されていることからみれば日本料理は「刀工の文化」でもある

中国の地域は広く歴史は悠久なので料理方法の種類も多様で豊富であ

る基本的な調理法以外に焼き蒸し煎じる炒めすすぎなどがあ

る火を使うことから分けると「炒め」「煮る」「蒸す」「蓋をしっかり

してとろ火で煮る」「食品をとろ火でゆっくり煮る」など20種類の方法があ

る日本よりもはるかに凌ぐ調理法である要するに油濃い料理が多く

中日食文化の比較と相違 65

そして使っているスパイスの種類も豊富である日本人が知っている唐辛子

の他に 香八角陳皮なども含まれている日本料理はあまり加熱する

必要がない生食することも多い主要な調味料は醬油お酒醋砂糖で

ある中国料理にくらべると日本の調味料はそれほど多くない

35 食事の器具の違い

中国人が料理の味を重視しているとすれば日本人は外観を重視している

といえるそこで特に食器のことをもっと講究する必要があると考えられ

351 鍋と包丁

中華料理は一つの鍋でつくられ日本にくらべ器具の種類と形が少ない

料理をつくるとき油が鍋から溢れないように深い鍋がつくったが日本料

理は蒸し物が多くめったに炒め料理をつくらないので日本人は浅い鍋を

つくった

島国で暮らしているから日本人は海産物を好みとし生のままで食べる

習慣がある食材の新鮮さを保ち元味を維持するために野菜魚肉な

どの食材によって違う形の包丁を使うしかしながら中国では調理人は

一つの包丁を使って違った形と味の食品をつくる

352 食器の材料と季節感

日本の食器は多くが磁器陶器と木器であるこの点から日常生活の

食器として碗箸スプーンなどみられる中国の食器は磁器陶器がよく

使われるまた日本料理の盛り合わせは色取りの組み合わせが大事であ

る日本料理の色の取り組みは季節と調和している料理と季節の違いによ

って違った器を選ぶことが普通で日本料理の些細な特徴が表われてい

る美味しい味見を楽しみ元味を追求する日本人は四季の代わりによって

食材と味見の変わりも考える例えば春と夏の時海鮮と野菜を季節の料

理とするその上その季節で咲いている花も用いられる秋と冬は銀

杏松枝など飾り物によって見てやわらか気持いい感じをさせている

66

日本料理の器と同じように盛り合わせについて考えなければならないこ

とが多くある山川船や島などの図形のように盛り合わせ357

の単数で置き量が少ないが種類は多い磁器と木材による器は上品素朴

なものとして様々な形につくられた食器の色形材質もさまざまで盛

りつけにも繊細な配慮が加えられるこれは日本料理が舌だけでなく目で

楽しむことも大切にしているからである

353 箸

箸といえば食事する食器によって世界の食文化を指文化圏ナイフと

フォーク文化圏および箸文化圏の3つに分けられる箸文化圏は中国韓

国日本ベトナムタイシンガポールなどで28を占めている中日両

国はいずれも箸文化圏に属する

中日両国は箸を使うがそれぞれに特色がある日本の箸は中国から伝わ

ってきたがその形や材質はいずれも違う中国の箸は長く普通が25セン

チであり先端が丸く今日まで箸の全体の変化はほとんどみられない油

濃いものが挟みやすいからである材料は木と竹の他にも玉や象牙などが

含まれている

日本の箸は中国より短くだいたい20センチで箸の前部は細くてとがっ

ていて末もほぼ同じである魚類などの海産物を食べる時刺を抜きやす

いからである材質が木や竹などである日本人はその多くが食べる前に

大皿にライス野菜スープの全てを目の前に取って食べるから箸が短く

てもかまわない中国人は皆で共同なものを共同で取るという食事するか

ら箸が長くて太くないとなかなか取れないのである

36 食習慣の違い

長い実践活動の中で中国人が舌で味わい日本人が目で楽しむことがわ

かる当然日本の国土面積が狭く人口が多い美味しい料理を自然の花

束と見られ生活飾り物と見られる広い中国では資源が豊かであるの

で味覚の楽しみを満足するために新しい物を食べてみる習慣を養った

中日食文化の比較と相違 67

361 聚食制」と「分餐制」

中国人は常に大きな鍋で煮た物を共同に食べる「聚食制」という中国独

特の制度をもっているつまり多くの人が食卓を囲んで一緒に食事をする

方式であるこのような方式が長く流行しているということは中国人が血

縁親族の関係という家庭観念を重視する考え方の反応であるといえるだろ

うこれに対して日本人は「分餐制」という制度をもっている事前に

料理を分け定食ができ食べる人を挟むのではなく徐々に特殊なldquo平均

主義rdquoという制度が形成されてきた

362 テーブルマナー

中国人はテーブルマナーが悪いといわれるどころかテーブルマナーがな

いとまでいわれる日本では食べ散らかすと汚いといわれ嫌な顔をされ

たり怒られたりするしかし中国では食べ散らかすのが礼儀なのであ

る余計なことは考えず食事を楽しむ食べ散らかすことが食事を用意し

てくれた人食事に誘ってくれた人への礼儀なのであるそれが中国のテー

ブルマナーである日本人風に綺麗にちまちま食べていると中国人は

「料理が美味しくないですか 」と聞いてくるまた日本では食べられ

るあらゆる食品を神からの賜り物と考える日本人は食事する前に神に深甚

に祈りしなければならないldquoいただきますrdquoといい食べた後箸を碗の

そばに置いて辞儀しながらldquoご馳走様でしたrdquoという習慣がある好き嫌

いをいわずに口に合うかどうかも考えずに料理をつくった人に苦労した

気持ちを深く感謝する

363 家で客を持てなす場合

中国人が食事するとき先輩への尊敬する気持ち友達への感謝する気配

を表すために相手の人に料理を取りあげてやる習慣がある中国人にとっ

て客を持てなすとき足りないより残した方がいいという考え方をもって

いるつまり主人と客の必要以上の分を準備している残した料理が多け

れば多いほど主人は誠意をもっているとみられるまた残ることも年々

の余裕であり富貴だという意味である日本では相手の人に取ってあげ

68

ることではなくおかわりする時自分で手を動かしそうでないとお腹が

もういっぱいになった意味となるちなみに第1碗の時食べ終わらず

わずかに残したとする日本人が客を招待するとき料理を準備し残され

るともったいなっかたと考える

364 会社で食事する場合

中国人が友達に食事をおごるときldquoさあ食事に行きましょうrdquoという

ように相手を誘うこういう場合は誘う人が食事代を払うのが当然だと思

われているしかも23時間かけて食事を終えることもあるしかしな

がら日本人がそのように誘われたら食べた後お互いに遠慮しないで割

り勘であるまた日本の会社では社員が昼ごはんを簡単なうどんある

いは弁当にして短い時間で速く食べることも多くみられる

365 飲酒する場合

宴席の時中国人が白酒ビールワインをよく飲む飲酒の場合にも

中日両国の違いがある日本人は酒を勧めないldquoちょうどいいところで止

めるrdquoというとldquoもういいですrdquoとよく返事される主人と客はこのくら

いの飲酒で終わるしかし中国人はldquo酒に酔さえすれば何よりいいrdquoと

客に酒を勧める日本人は飲酒と仕事が分かれており仕事時間中に飲酒す

ることが禁止となっている普通飲んでいるとき相手の仕事に関わってい

る話題はできるだけ触れない会社が行ったレセプションだとしても慎重

に飲むよう注意しなければならないこれに対して中国人は仕事のために

飲み飲まなかったら取引が進まないという観念がある

37 食養の違い

食養というのは食事療法とも呼ばれ医食同源の原理を基礎にし食べ物

の性質と薬用価値を利用し病を防ぐ治すという効果を目指すことであ

る中日両国をくらべてみると食養の思想は中国で重要なポジションを

占めしていることが分かる

中日食文化の比較と相違 69

371 日本の食養方法

日本では古代社会の中で特に奈良時代に唐代の文化を取り入れる風潮

が盛り上がった中国の漢方医学と食文化の粋が朝鮮半島を経て日本列島

へ伝えられた「黄帝内経」「本草綱目」など中国医学の典籍がその時日

本に伝来したその後漢方医学が日本で広がり食養もより一層栄えた

最初は薬物の名前だけで覚えられその後一般の人の中へ流れ日常の食事

になった例えば194679蘇酒七草粥やヨーグルトなどである

194679蘇酒は正式には「194679蘇延命散」あるいは「194679蘇散」といい十種類

近くの薬草を合わせたので日本酒やみりんに浸してつくる194679蘇に含まれ

ている薬草には風邪を防ぎ消化機能を整え身体を暖める効果があるこ

とからお正月に「この一年間を家族全員が無病息災でありますように」と

願って飲む薬膳酒となった元旦にこれを飲めば一年の邪気を払ってくれ

るといわれている

七草粥は日本では毎年の1月7日に食べる習慣がある文字通り7つ

の野菜を入れてつくる粥であるこの七草は春で一番早く萌える草として

「若菜」ともいわれ強い生命力をもつことを象徴し一年間では災いを追

い払うことを祈る意味をあらわしている普通日本人はせり御形ほと

けのざすずな(カブ)ナズナはこべらすずしろを7種類の野菜と思

っている

日本は中国の漢方医学の魅力を発揮させるだけでなく先進的な技術を

利用し食べ物の成分を分析し人類にいい栄養因子がみつかるための研究

をしている現在同年でない年に合うヨーグルトができている積極的に

SOD因子ビタミンEやビタミンCなどを研究し食べ物の中に入れ癌

を防ぎ治す要となることを目指しているほかにアロエが高い薬用価値

をもち外用であるが内服することもできるアロエ入り酸乳が日本人に

とって人気がある

372 中国の食養方法

中国食養は漢方医学と飲食文化の粋を結び流行している科学でもある

70

実は中国は日本より食養のことをさらに重視し豊富な資源悠久な医学

史多くの医学著作などが食餌療法に非常に役立っている食事をできる

だけ控え五行思想に応じてldquo五味で五臓を大事にするrdquoこの五味が「酸

っぱさ甘さ辛さ苦さ塩辛さ」のことでありそれぞれは五臓の肝

脾肺心腎のことに関係する

漢方薬は中国で非常に重要なポジションを占めている普通にみられる

のが枸杞子とうき棗山芋生姜などである中国では漢方薬の種類

も多くお湯丸薬散薬や膏薬などで症状によって違う形の漢方薬を用

いる病を癒すだけでなく防ぐ効果と養生効能があるから人々の中で広

く行われている

薬膳というのは食べ物と薬物を原材としてつくった食療効果のある膳食

である中国の独特な料理技術と医学理論がうまく融合している普通の漢

方方剤飲食と違って治療効果美味しさを兼ねる特殊な膳食であると思

われる薬入り粥が薬膳の中で一番つくり易いものであり古代から行われ

ていた今までこれと関係する研究や著作が絶えずつくられすでに体系化

された季節ごとに美味しい粥が食べられることが中国の特色である春は

野菜入り粥夏は緑豆いりのお粥秋は蓮根入りお粥冬は羊肉入粥という

ように

薬膳の著しい特徴といえばまずは漢方薬理論を基礎としてつくる次

は伝統的な料理技術とうまく利用する3つは病を癒し身体を鍛え

体が丈夫になる効果があるということである

おわりに

経済が発展するに伴い中国人は現在の物質生活に満足するのではなく

物質より精神的の気持ちをさらに重視してきているので飲食に対する観念

も変わってきた家で食事することからレストランで飲食したりファスト

フードを利用するようになった人が増加してきた時間や金の無駄遣いだけ

でなく自分の体の健康に責任を果たさない行動であるこれに対して日

中日食文化の比較と相違 71

本は米を主食とし野菜魚類肉類や牛乳を副食とする栄養バランスのよ

い「日本人らいし食生活」が流行している

飲食文化は世界各地で各民族の食文化が衝突し融合し徐々に発展し

てきて出来上がったものである本論文は主に7つの角度から中日両国の

飲食文化の違いを述べたが中日両国は確かに味で違いがあるばかりでな

く日本は多くの食文化を吸収しldquo粗末を捨て粋を取り入れrdquoというこ

とで自国の文化と外来文化を相互に融合させてきた絶えず変化する時代

に従いながら日本の飲食文化を世界に栄えさせているそれと同時に日

本人は自然を追求し崇め守る習慣を持っていることが重要な特徴といえ

るまた日本は長寿な国民といわれ平均寿命が世界で一位になってい

るこの要因には確かに自然環境等が重要な役割を演じているが日本人

の飲食習慣もこれに深い関係があると考える

中日両国の飲食文化には違いがあるがお互いに食文化の精華部分を吸収

し合えば両国民にとって健康に役立つであろう

参考文献

[1]徐静波『日本飲食文化歴史と現実』上海復旦大学出版社2009年1月

[2]南京中医薬大学『中薬大辞典』上海科学技術出版社2006年3月

[3] 萱『中日飲食文化比較研究』北京大学出版社1999年6月

[4]方海燕『 食看日本文化的特征以中日 食文化的 系 中心』SCI-

ENCEampTECHNOLOGY INFORMATION2008年4月

[5]梁 露『浅 中日 食文化差 』CIENCEampTECHNOLOGY INFORMA-

TION2007年34刊

[6]吉牧『中日 食文化的差 及其形成原因分析』和田 范 科学校学 2007

年27刊第1期

72

Page 2: 中日食文化の比較と相違 - cgu.ac.jpれなりの季節を感じること.代表的な料理

はじめに

食文化は両国文化の中で一つの重要な部分である食文化について両

国の歴史背景地理的な位置さらには宗教思想などによって両国の間で

大きな相違がある従って両国の食文化を研究するに当たっては2つの

食文化を対比しながら研究することが必要である両国の食文化を分析する

ことによってその文化を深く理解することもできる

昔から食文化は人々の生活と密接した関係がある食文化と人間の誕生

が同時に発生しそれに人類社会の発展によって食文化も進展してきた食

文化は最も時代性と伝統性をもっておりまた一国のアイデンティティ

多くの民族の特徴を反映している両国の食文化の研究に基づいて両国の

国民性も探求できる従って食文化を研究することは深い意義をもってい

る従来の研究の多くは日本と中国それぞれの食文化について個別的に論

じられてきたが本論文は両国の食文化を比較しその相違を7つの方面か

ら考察するものである

1 食文化の起源

人類は動物界に離れて直立して以来つまり猿から人類に進化した後

最低限の生活を維持するために皆が力を出し知恵を利用し一緒に労働

しながら食べ物をみつけてきたこのための生活手段は収集狩りそれに

漁獲することである

中日両国は一衣帯水の隣国でありながら自然環境が全然違いそれに文

明開化期も同じではない収集や漁獲という古代の飲食手段を取ってきた

がそれぞれの特徴がある中国は大陸の国家として収集と狩りによって

獲た物が日本より多い日本は島国であり漁獲で捕えたものが多い長い

実践活動の中で人類は農産物を植える規律と特徴を身につけこれをき

60

っかけに農産物を産みだし農耕文化もできたこのことによって現代

農業に巨大な進歩がもたらされたと同時に現代飲食文化の発展の基となっ

た人類は長い獲る活動の中で家畜や鳥類を囲んで飼うことで現代飲食文

化に深く貢献した

日本の飲食は戦後行われた民主改革に伴い今までと完全に違う特徴が

現れている飲食が多種多様になり中華料理西洋料理および日本料理な

ど3つの柱が支えている光景となったそれと同時に外来文化の影響によ

り伝統的な日本料理と違うけれども日本の伝統文化を失わずに新しい形

の日本料理をつくり出した今の日本料理は多元の主体をもつ特徴となっ

ている換言すれば芸術文化などいろいろな文化と同じように日本の飲

食文化は今までの単一形式にこだわらずに寛容と包容な態度でこの多元性

を受け取った日本の伝統性を受け継いた上で中国と欧米の思想と理念を

取り入れ飲食文化を形成してきた

2 中日食文化の特徴

徐静波という教授は彼の著書『日本食文化の歴史と現実』で伝統的な

日本料理の特徴を以下の3点をまとめた即ち一つは食べ物の初の味と

それなりの季節を感じること代表的な料理は刺身である上等で新鮮な食

材それに腕のうまい調理人の刀工によって魚のあっさりした味を味わうこ

とができる2つは食べ物の形と色の高度に講究していること具体的に

は食材の盛り合わせつまりldquo盛付rdquoである3つは器具の品質と食

環境を追求していること

昔から日本料理はldquo5つの味5つの色および5つの方の料理rdquoとい

われるldquo5つの味rdquoというのは酸甘さ苦さ辛さおよび塩辛さなどで

あるldquo5つの色rdquoは白黄色赤緑黒のことであるldquo5つの方rdquoとは

料理の作り方つまり生で煮る焼く揚げるおよび蒸すなど5つの作

り方である従って日本料理はldquo目の料理rdquoといわれることがある

中日食文化の比較と相違 61

しかしながら中国では長く愛された飲食は中国の五千年の文化でどの

ような地位を占めたのか言い表されていない中華料理の作り方は全体

の調和を講究しそれぞれの料理を長い時間をかけて作る煮る炒る揚

げるさらには焼くなどさまざまな過程を通じることが食材の味がおいしく

なる要因であると考えられている

3 食文化の違い

31 食思想の違い

日本の統治の指導者が歴史の中で飲食に関する評価をしているのはほとん

どみられない江戸時代になり武士の飲食の禁欲が後世に深い影響を及ぼ

した特に男性にとって飲食の話しをするのははしたないと思われてい

た日本ではldquo武士は食わねど高楊枝rdquoという話がある当時の武士は食

べなくても食べたふりをして食事する話を避けるという意味である日本

では大和民族のこころが強いから一旦ある観念が形成されるとそれが

深く根ざして変わりにくくなるようになる飲食思想もそういうことであ

るこれは日本の自然環境政治制度宗教や民俗習慣などが繫がってい

るからである例えば宗教が日本へ伝えられた後で宗教のldquo禅rdquoという

精神が日本人の生活に滲み宗教の規律に従わなければならない素朴な生

活に暮らすべきだという変化ができたその結果日本の膳食が主食として

主に植物食品となる権力をもっている人でも普通の人よりそれほど高級

ではないこの点は中国と全く違い中国では古代の皇帝は栄養バランスの

たっぷりな食べ物を真面目に準備させた

中国の地域は幅広く南北の温度差が大きい島や湖平原や丘陵高原

や森林などの地形があるので多種の植物食品と海産物動物加工品のよう

な様々な食べ物資源を人々に与えられるそれに日本と比較してみれば

中国は昔から飲食を重視してきた特に中国を統治する階級は権力をもっ

62

ているから山珍海味を得やすく飲食をもっと講究するようになった政

治上での腐敗を招いたが客観的に中国の飲食発展を促した普通の人の生

活からみると来客時や訪問時には中国人にとって一緒に食べることは礼

儀で友好な交流の方式にもなる中国人は人に会う時ldquoもう御飯食べ

た rdquoと相手に挨拶するがそれは飲食が中国人にとって重要性と人間関

係の潤滑油になることがわかっているからである

32 食材の違い

暖かい気候豊富な雨量そして肥沃な土壌に恵まれた日本は米を主食に

し野菜と魚を副食にする習慣を養っている日本の食卓に欠かすことので

きないものは米お味噌汁と漬物であるパンを食べている家庭も次第に増

えている海に囲まれる影響で日本人は海産物を好む特に刺身である

日本人も麵類が大好きでそれにはラーメンやそば麵なども含まれている

日本人が大晦日や立春前夜に年越そばを食べる習慣があり蕎麦が細いの

は寿命の延長と家の運命縁起を象徴するからであるこれは日本人特有

な文化で新年への寄託である中国北方の一部の省においても麵食が好き

であるがこれは自然環境の制限によるもので日本のような何か特別の

象徴の意味はない

中国北方の主食は小麦や雑穀を中心にしている麵食は「マントウ」「煎

餅」「花巻」などの清祥食品と「ユウティアオ」「揚げソンピョン」などの

揚げ物食品がある一方南方の主食は米でありよくみかけるのは細長い

米であるまた正月に餃子を食べる習慣があり中国人が大晦日に餃子を

食べる理由は餃子の形状が金元宝の形であってそれは人々に旧正月に財宝

をもたらす意味をもつまた人々は各種の吉祥の食材を餃子に包んで

人々に新年の祈福を祈るのもよくみかける

中国人は肉が特に好きである豚肉を素材にした料理も多い冬に犬の肉

を食べるのは健康によいといわれ食べる人も多いそれ以外にカモカ

エル蛇を食材としたり動物の内臓血と軟骨も食材となるなぜかとい

中日食文化の比較と相違 63

うと中国は多民族国家であり多種多様の生活習慣や地理環境の中でこ

のような多種多様の物を食材にしたからである

33 味見の違い

中日両国の間には味についての違いについてそれぞれの鮮明性を有し

ている中国ではだいたい甘さ酸っぱさ塩辛さ辛さおよび苦さとい

う5つの味があるしかしながら日本特有なかつおぶしの甘さは日本人

の味覚からみると上記5つの味の上にある第6の味ではないかと思われ

る現代の日本の生活には化学調味料が徐々に日常生活に滲んでいるが

日本人は依然として自然的特殊的なかつおぶしの味を相変わらず保ってい

331 油を入れる量からみる

日本料理といえば一番著しい特徴は新鮮であることと思われる刺身な

どを生のままに食べることでわかるそれに日本人が料理を作る時油

調味料などをできるだけ控え新鮮な味を維持する日本ではldquo油断大敵rdquo

という諺があるが文字通り油が終わったら災が来るだろうという意味

であるだから現在のようなあっさりした風味がつくり出された

中国料理に人が生のままに食べられる物がないというわけではないが種

類が非常に少ない内陸部の人々に食べられることができるように海産物

を運ぶ前に一応晒し食べる時元の形を戻すために水の中に浸すしか

しこうすると新鮮な味を損い従って元味と美味しさを追求するため

に大量の油を使い様々な香辛料調味料を加え油濃く味の濃い料理

ができたわけである日本料理で摂取される栄養にははるかに及ばない

332 甘さと塩辛さからみる

中華料理は主食と副食が主に塩辛い江南地方では甘い食品もあり料

理を作る時に砂糖や蜂蜜を入れる料理にいい味を出すためであろうそれ

でもなお塩辛い味であるそれは乾燥な空気で体の水分が蒸発しやす

く適量な塩を補わなければならないからである

64

これに対し日本人は日常生活で塩の使用は少なく酢と砂糖を常に使

う日本の酢は保存されていた酒が偶然に変化してできたのが始まりで

人類が最初につくり始めた調味料である「百薬の長」といわれる酒から生

まれた酢が不老不死の薬として古来より大切に用いられ日本国家の基盤

であった米税と同等に扱われるほど貴重なものだった『中薬大辞典』によ

ると酢は「肝と胃系に入る」とあるこれは消化吸収作用と血液浄化作

用に特効があるということであるまた甘いものが日本人の好みである

甘いものを食べると体を緩め緊張をほぐし痛みを和らげ滋養強壮と

することができるこれも日本人が長寿に暮らしていることと関わってい

るだろう

333 温かい料理と冷たい料理から見る

中国人は温かい料理が好きである冷たいものと生ものをめったに食べな

い宴席での冷たいものだとしてもだいたいお湯で煮られ冷やしてから

食べる日本では冷たいものが数多い加工せずまたは半加工しても新

鮮さ維持しながらビタミンを損っていない

34 調理方法の違い

日本では天麩羅以外に油濃い料理がない日本料理は生のまま食べ

る蒸す煮る焼く漬けるなど5つの基本的な料理法で構成されてい

るこういう特徴は日本料理の名前からみることができる例えば「焼き

物」「揚げ物」「煮物」「漬物」などそこで日本料理は「水料理」と

「煮炊き文化」とも呼ばれる日本人に誇れる刺身は上手な刀工によってな

されていることからみれば日本料理は「刀工の文化」でもある

中国の地域は広く歴史は悠久なので料理方法の種類も多様で豊富であ

る基本的な調理法以外に焼き蒸し煎じる炒めすすぎなどがあ

る火を使うことから分けると「炒め」「煮る」「蒸す」「蓋をしっかり

してとろ火で煮る」「食品をとろ火でゆっくり煮る」など20種類の方法があ

る日本よりもはるかに凌ぐ調理法である要するに油濃い料理が多く

中日食文化の比較と相違 65

そして使っているスパイスの種類も豊富である日本人が知っている唐辛子

の他に 香八角陳皮なども含まれている日本料理はあまり加熱する

必要がない生食することも多い主要な調味料は醬油お酒醋砂糖で

ある中国料理にくらべると日本の調味料はそれほど多くない

35 食事の器具の違い

中国人が料理の味を重視しているとすれば日本人は外観を重視している

といえるそこで特に食器のことをもっと講究する必要があると考えられ

351 鍋と包丁

中華料理は一つの鍋でつくられ日本にくらべ器具の種類と形が少ない

料理をつくるとき油が鍋から溢れないように深い鍋がつくったが日本料

理は蒸し物が多くめったに炒め料理をつくらないので日本人は浅い鍋を

つくった

島国で暮らしているから日本人は海産物を好みとし生のままで食べる

習慣がある食材の新鮮さを保ち元味を維持するために野菜魚肉な

どの食材によって違う形の包丁を使うしかしながら中国では調理人は

一つの包丁を使って違った形と味の食品をつくる

352 食器の材料と季節感

日本の食器は多くが磁器陶器と木器であるこの点から日常生活の

食器として碗箸スプーンなどみられる中国の食器は磁器陶器がよく

使われるまた日本料理の盛り合わせは色取りの組み合わせが大事であ

る日本料理の色の取り組みは季節と調和している料理と季節の違いによ

って違った器を選ぶことが普通で日本料理の些細な特徴が表われてい

る美味しい味見を楽しみ元味を追求する日本人は四季の代わりによって

食材と味見の変わりも考える例えば春と夏の時海鮮と野菜を季節の料

理とするその上その季節で咲いている花も用いられる秋と冬は銀

杏松枝など飾り物によって見てやわらか気持いい感じをさせている

66

日本料理の器と同じように盛り合わせについて考えなければならないこ

とが多くある山川船や島などの図形のように盛り合わせ357

の単数で置き量が少ないが種類は多い磁器と木材による器は上品素朴

なものとして様々な形につくられた食器の色形材質もさまざまで盛

りつけにも繊細な配慮が加えられるこれは日本料理が舌だけでなく目で

楽しむことも大切にしているからである

353 箸

箸といえば食事する食器によって世界の食文化を指文化圏ナイフと

フォーク文化圏および箸文化圏の3つに分けられる箸文化圏は中国韓

国日本ベトナムタイシンガポールなどで28を占めている中日両

国はいずれも箸文化圏に属する

中日両国は箸を使うがそれぞれに特色がある日本の箸は中国から伝わ

ってきたがその形や材質はいずれも違う中国の箸は長く普通が25セン

チであり先端が丸く今日まで箸の全体の変化はほとんどみられない油

濃いものが挟みやすいからである材料は木と竹の他にも玉や象牙などが

含まれている

日本の箸は中国より短くだいたい20センチで箸の前部は細くてとがっ

ていて末もほぼ同じである魚類などの海産物を食べる時刺を抜きやす

いからである材質が木や竹などである日本人はその多くが食べる前に

大皿にライス野菜スープの全てを目の前に取って食べるから箸が短く

てもかまわない中国人は皆で共同なものを共同で取るという食事するか

ら箸が長くて太くないとなかなか取れないのである

36 食習慣の違い

長い実践活動の中で中国人が舌で味わい日本人が目で楽しむことがわ

かる当然日本の国土面積が狭く人口が多い美味しい料理を自然の花

束と見られ生活飾り物と見られる広い中国では資源が豊かであるの

で味覚の楽しみを満足するために新しい物を食べてみる習慣を養った

中日食文化の比較と相違 67

361 聚食制」と「分餐制」

中国人は常に大きな鍋で煮た物を共同に食べる「聚食制」という中国独

特の制度をもっているつまり多くの人が食卓を囲んで一緒に食事をする

方式であるこのような方式が長く流行しているということは中国人が血

縁親族の関係という家庭観念を重視する考え方の反応であるといえるだろ

うこれに対して日本人は「分餐制」という制度をもっている事前に

料理を分け定食ができ食べる人を挟むのではなく徐々に特殊なldquo平均

主義rdquoという制度が形成されてきた

362 テーブルマナー

中国人はテーブルマナーが悪いといわれるどころかテーブルマナーがな

いとまでいわれる日本では食べ散らかすと汚いといわれ嫌な顔をされ

たり怒られたりするしかし中国では食べ散らかすのが礼儀なのであ

る余計なことは考えず食事を楽しむ食べ散らかすことが食事を用意し

てくれた人食事に誘ってくれた人への礼儀なのであるそれが中国のテー

ブルマナーである日本人風に綺麗にちまちま食べていると中国人は

「料理が美味しくないですか 」と聞いてくるまた日本では食べられ

るあらゆる食品を神からの賜り物と考える日本人は食事する前に神に深甚

に祈りしなければならないldquoいただきますrdquoといい食べた後箸を碗の

そばに置いて辞儀しながらldquoご馳走様でしたrdquoという習慣がある好き嫌

いをいわずに口に合うかどうかも考えずに料理をつくった人に苦労した

気持ちを深く感謝する

363 家で客を持てなす場合

中国人が食事するとき先輩への尊敬する気持ち友達への感謝する気配

を表すために相手の人に料理を取りあげてやる習慣がある中国人にとっ

て客を持てなすとき足りないより残した方がいいという考え方をもって

いるつまり主人と客の必要以上の分を準備している残した料理が多け

れば多いほど主人は誠意をもっているとみられるまた残ることも年々

の余裕であり富貴だという意味である日本では相手の人に取ってあげ

68

ることではなくおかわりする時自分で手を動かしそうでないとお腹が

もういっぱいになった意味となるちなみに第1碗の時食べ終わらず

わずかに残したとする日本人が客を招待するとき料理を準備し残され

るともったいなっかたと考える

364 会社で食事する場合

中国人が友達に食事をおごるときldquoさあ食事に行きましょうrdquoという

ように相手を誘うこういう場合は誘う人が食事代を払うのが当然だと思

われているしかも23時間かけて食事を終えることもあるしかしな

がら日本人がそのように誘われたら食べた後お互いに遠慮しないで割

り勘であるまた日本の会社では社員が昼ごはんを簡単なうどんある

いは弁当にして短い時間で速く食べることも多くみられる

365 飲酒する場合

宴席の時中国人が白酒ビールワインをよく飲む飲酒の場合にも

中日両国の違いがある日本人は酒を勧めないldquoちょうどいいところで止

めるrdquoというとldquoもういいですrdquoとよく返事される主人と客はこのくら

いの飲酒で終わるしかし中国人はldquo酒に酔さえすれば何よりいいrdquoと

客に酒を勧める日本人は飲酒と仕事が分かれており仕事時間中に飲酒す

ることが禁止となっている普通飲んでいるとき相手の仕事に関わってい

る話題はできるだけ触れない会社が行ったレセプションだとしても慎重

に飲むよう注意しなければならないこれに対して中国人は仕事のために

飲み飲まなかったら取引が進まないという観念がある

37 食養の違い

食養というのは食事療法とも呼ばれ医食同源の原理を基礎にし食べ物

の性質と薬用価値を利用し病を防ぐ治すという効果を目指すことであ

る中日両国をくらべてみると食養の思想は中国で重要なポジションを

占めしていることが分かる

中日食文化の比較と相違 69

371 日本の食養方法

日本では古代社会の中で特に奈良時代に唐代の文化を取り入れる風潮

が盛り上がった中国の漢方医学と食文化の粋が朝鮮半島を経て日本列島

へ伝えられた「黄帝内経」「本草綱目」など中国医学の典籍がその時日

本に伝来したその後漢方医学が日本で広がり食養もより一層栄えた

最初は薬物の名前だけで覚えられその後一般の人の中へ流れ日常の食事

になった例えば194679蘇酒七草粥やヨーグルトなどである

194679蘇酒は正式には「194679蘇延命散」あるいは「194679蘇散」といい十種類

近くの薬草を合わせたので日本酒やみりんに浸してつくる194679蘇に含まれ

ている薬草には風邪を防ぎ消化機能を整え身体を暖める効果があるこ

とからお正月に「この一年間を家族全員が無病息災でありますように」と

願って飲む薬膳酒となった元旦にこれを飲めば一年の邪気を払ってくれ

るといわれている

七草粥は日本では毎年の1月7日に食べる習慣がある文字通り7つ

の野菜を入れてつくる粥であるこの七草は春で一番早く萌える草として

「若菜」ともいわれ強い生命力をもつことを象徴し一年間では災いを追

い払うことを祈る意味をあらわしている普通日本人はせり御形ほと

けのざすずな(カブ)ナズナはこべらすずしろを7種類の野菜と思

っている

日本は中国の漢方医学の魅力を発揮させるだけでなく先進的な技術を

利用し食べ物の成分を分析し人類にいい栄養因子がみつかるための研究

をしている現在同年でない年に合うヨーグルトができている積極的に

SOD因子ビタミンEやビタミンCなどを研究し食べ物の中に入れ癌

を防ぎ治す要となることを目指しているほかにアロエが高い薬用価値

をもち外用であるが内服することもできるアロエ入り酸乳が日本人に

とって人気がある

372 中国の食養方法

中国食養は漢方医学と飲食文化の粋を結び流行している科学でもある

70

実は中国は日本より食養のことをさらに重視し豊富な資源悠久な医学

史多くの医学著作などが食餌療法に非常に役立っている食事をできる

だけ控え五行思想に応じてldquo五味で五臓を大事にするrdquoこの五味が「酸

っぱさ甘さ辛さ苦さ塩辛さ」のことでありそれぞれは五臓の肝

脾肺心腎のことに関係する

漢方薬は中国で非常に重要なポジションを占めている普通にみられる

のが枸杞子とうき棗山芋生姜などである中国では漢方薬の種類

も多くお湯丸薬散薬や膏薬などで症状によって違う形の漢方薬を用

いる病を癒すだけでなく防ぐ効果と養生効能があるから人々の中で広

く行われている

薬膳というのは食べ物と薬物を原材としてつくった食療効果のある膳食

である中国の独特な料理技術と医学理論がうまく融合している普通の漢

方方剤飲食と違って治療効果美味しさを兼ねる特殊な膳食であると思

われる薬入り粥が薬膳の中で一番つくり易いものであり古代から行われ

ていた今までこれと関係する研究や著作が絶えずつくられすでに体系化

された季節ごとに美味しい粥が食べられることが中国の特色である春は

野菜入り粥夏は緑豆いりのお粥秋は蓮根入りお粥冬は羊肉入粥という

ように

薬膳の著しい特徴といえばまずは漢方薬理論を基礎としてつくる次

は伝統的な料理技術とうまく利用する3つは病を癒し身体を鍛え

体が丈夫になる効果があるということである

おわりに

経済が発展するに伴い中国人は現在の物質生活に満足するのではなく

物質より精神的の気持ちをさらに重視してきているので飲食に対する観念

も変わってきた家で食事することからレストランで飲食したりファスト

フードを利用するようになった人が増加してきた時間や金の無駄遣いだけ

でなく自分の体の健康に責任を果たさない行動であるこれに対して日

中日食文化の比較と相違 71

本は米を主食とし野菜魚類肉類や牛乳を副食とする栄養バランスのよ

い「日本人らいし食生活」が流行している

飲食文化は世界各地で各民族の食文化が衝突し融合し徐々に発展し

てきて出来上がったものである本論文は主に7つの角度から中日両国の

飲食文化の違いを述べたが中日両国は確かに味で違いがあるばかりでな

く日本は多くの食文化を吸収しldquo粗末を捨て粋を取り入れrdquoというこ

とで自国の文化と外来文化を相互に融合させてきた絶えず変化する時代

に従いながら日本の飲食文化を世界に栄えさせているそれと同時に日

本人は自然を追求し崇め守る習慣を持っていることが重要な特徴といえ

るまた日本は長寿な国民といわれ平均寿命が世界で一位になってい

るこの要因には確かに自然環境等が重要な役割を演じているが日本人

の飲食習慣もこれに深い関係があると考える

中日両国の飲食文化には違いがあるがお互いに食文化の精華部分を吸収

し合えば両国民にとって健康に役立つであろう

参考文献

[1]徐静波『日本飲食文化歴史と現実』上海復旦大学出版社2009年1月

[2]南京中医薬大学『中薬大辞典』上海科学技術出版社2006年3月

[3] 萱『中日飲食文化比較研究』北京大学出版社1999年6月

[4]方海燕『 食看日本文化的特征以中日 食文化的 系 中心』SCI-

ENCEampTECHNOLOGY INFORMATION2008年4月

[5]梁 露『浅 中日 食文化差 』CIENCEampTECHNOLOGY INFORMA-

TION2007年34刊

[6]吉牧『中日 食文化的差 及其形成原因分析』和田 范 科学校学 2007

年27刊第1期

72

Page 3: 中日食文化の比較と相違 - cgu.ac.jpれなりの季節を感じること.代表的な料理

っかけに農産物を産みだし農耕文化もできたこのことによって現代

農業に巨大な進歩がもたらされたと同時に現代飲食文化の発展の基となっ

た人類は長い獲る活動の中で家畜や鳥類を囲んで飼うことで現代飲食文

化に深く貢献した

日本の飲食は戦後行われた民主改革に伴い今までと完全に違う特徴が

現れている飲食が多種多様になり中華料理西洋料理および日本料理な

ど3つの柱が支えている光景となったそれと同時に外来文化の影響によ

り伝統的な日本料理と違うけれども日本の伝統文化を失わずに新しい形

の日本料理をつくり出した今の日本料理は多元の主体をもつ特徴となっ

ている換言すれば芸術文化などいろいろな文化と同じように日本の飲

食文化は今までの単一形式にこだわらずに寛容と包容な態度でこの多元性

を受け取った日本の伝統性を受け継いた上で中国と欧米の思想と理念を

取り入れ飲食文化を形成してきた

2 中日食文化の特徴

徐静波という教授は彼の著書『日本食文化の歴史と現実』で伝統的な

日本料理の特徴を以下の3点をまとめた即ち一つは食べ物の初の味と

それなりの季節を感じること代表的な料理は刺身である上等で新鮮な食

材それに腕のうまい調理人の刀工によって魚のあっさりした味を味わうこ

とができる2つは食べ物の形と色の高度に講究していること具体的に

は食材の盛り合わせつまりldquo盛付rdquoである3つは器具の品質と食

環境を追求していること

昔から日本料理はldquo5つの味5つの色および5つの方の料理rdquoとい

われるldquo5つの味rdquoというのは酸甘さ苦さ辛さおよび塩辛さなどで

あるldquo5つの色rdquoは白黄色赤緑黒のことであるldquo5つの方rdquoとは

料理の作り方つまり生で煮る焼く揚げるおよび蒸すなど5つの作

り方である従って日本料理はldquo目の料理rdquoといわれることがある

中日食文化の比較と相違 61

しかしながら中国では長く愛された飲食は中国の五千年の文化でどの

ような地位を占めたのか言い表されていない中華料理の作り方は全体

の調和を講究しそれぞれの料理を長い時間をかけて作る煮る炒る揚

げるさらには焼くなどさまざまな過程を通じることが食材の味がおいしく

なる要因であると考えられている

3 食文化の違い

31 食思想の違い

日本の統治の指導者が歴史の中で飲食に関する評価をしているのはほとん

どみられない江戸時代になり武士の飲食の禁欲が後世に深い影響を及ぼ

した特に男性にとって飲食の話しをするのははしたないと思われてい

た日本ではldquo武士は食わねど高楊枝rdquoという話がある当時の武士は食

べなくても食べたふりをして食事する話を避けるという意味である日本

では大和民族のこころが強いから一旦ある観念が形成されるとそれが

深く根ざして変わりにくくなるようになる飲食思想もそういうことであ

るこれは日本の自然環境政治制度宗教や民俗習慣などが繫がってい

るからである例えば宗教が日本へ伝えられた後で宗教のldquo禅rdquoという

精神が日本人の生活に滲み宗教の規律に従わなければならない素朴な生

活に暮らすべきだという変化ができたその結果日本の膳食が主食として

主に植物食品となる権力をもっている人でも普通の人よりそれほど高級

ではないこの点は中国と全く違い中国では古代の皇帝は栄養バランスの

たっぷりな食べ物を真面目に準備させた

中国の地域は幅広く南北の温度差が大きい島や湖平原や丘陵高原

や森林などの地形があるので多種の植物食品と海産物動物加工品のよう

な様々な食べ物資源を人々に与えられるそれに日本と比較してみれば

中国は昔から飲食を重視してきた特に中国を統治する階級は権力をもっ

62

ているから山珍海味を得やすく飲食をもっと講究するようになった政

治上での腐敗を招いたが客観的に中国の飲食発展を促した普通の人の生

活からみると来客時や訪問時には中国人にとって一緒に食べることは礼

儀で友好な交流の方式にもなる中国人は人に会う時ldquoもう御飯食べ

た rdquoと相手に挨拶するがそれは飲食が中国人にとって重要性と人間関

係の潤滑油になることがわかっているからである

32 食材の違い

暖かい気候豊富な雨量そして肥沃な土壌に恵まれた日本は米を主食に

し野菜と魚を副食にする習慣を養っている日本の食卓に欠かすことので

きないものは米お味噌汁と漬物であるパンを食べている家庭も次第に増

えている海に囲まれる影響で日本人は海産物を好む特に刺身である

日本人も麵類が大好きでそれにはラーメンやそば麵なども含まれている

日本人が大晦日や立春前夜に年越そばを食べる習慣があり蕎麦が細いの

は寿命の延長と家の運命縁起を象徴するからであるこれは日本人特有

な文化で新年への寄託である中国北方の一部の省においても麵食が好き

であるがこれは自然環境の制限によるもので日本のような何か特別の

象徴の意味はない

中国北方の主食は小麦や雑穀を中心にしている麵食は「マントウ」「煎

餅」「花巻」などの清祥食品と「ユウティアオ」「揚げソンピョン」などの

揚げ物食品がある一方南方の主食は米でありよくみかけるのは細長い

米であるまた正月に餃子を食べる習慣があり中国人が大晦日に餃子を

食べる理由は餃子の形状が金元宝の形であってそれは人々に旧正月に財宝

をもたらす意味をもつまた人々は各種の吉祥の食材を餃子に包んで

人々に新年の祈福を祈るのもよくみかける

中国人は肉が特に好きである豚肉を素材にした料理も多い冬に犬の肉

を食べるのは健康によいといわれ食べる人も多いそれ以外にカモカ

エル蛇を食材としたり動物の内臓血と軟骨も食材となるなぜかとい

中日食文化の比較と相違 63

うと中国は多民族国家であり多種多様の生活習慣や地理環境の中でこ

のような多種多様の物を食材にしたからである

33 味見の違い

中日両国の間には味についての違いについてそれぞれの鮮明性を有し

ている中国ではだいたい甘さ酸っぱさ塩辛さ辛さおよび苦さとい

う5つの味があるしかしながら日本特有なかつおぶしの甘さは日本人

の味覚からみると上記5つの味の上にある第6の味ではないかと思われ

る現代の日本の生活には化学調味料が徐々に日常生活に滲んでいるが

日本人は依然として自然的特殊的なかつおぶしの味を相変わらず保ってい

331 油を入れる量からみる

日本料理といえば一番著しい特徴は新鮮であることと思われる刺身な

どを生のままに食べることでわかるそれに日本人が料理を作る時油

調味料などをできるだけ控え新鮮な味を維持する日本ではldquo油断大敵rdquo

という諺があるが文字通り油が終わったら災が来るだろうという意味

であるだから現在のようなあっさりした風味がつくり出された

中国料理に人が生のままに食べられる物がないというわけではないが種

類が非常に少ない内陸部の人々に食べられることができるように海産物

を運ぶ前に一応晒し食べる時元の形を戻すために水の中に浸すしか

しこうすると新鮮な味を損い従って元味と美味しさを追求するため

に大量の油を使い様々な香辛料調味料を加え油濃く味の濃い料理

ができたわけである日本料理で摂取される栄養にははるかに及ばない

332 甘さと塩辛さからみる

中華料理は主食と副食が主に塩辛い江南地方では甘い食品もあり料

理を作る時に砂糖や蜂蜜を入れる料理にいい味を出すためであろうそれ

でもなお塩辛い味であるそれは乾燥な空気で体の水分が蒸発しやす

く適量な塩を補わなければならないからである

64

これに対し日本人は日常生活で塩の使用は少なく酢と砂糖を常に使

う日本の酢は保存されていた酒が偶然に変化してできたのが始まりで

人類が最初につくり始めた調味料である「百薬の長」といわれる酒から生

まれた酢が不老不死の薬として古来より大切に用いられ日本国家の基盤

であった米税と同等に扱われるほど貴重なものだった『中薬大辞典』によ

ると酢は「肝と胃系に入る」とあるこれは消化吸収作用と血液浄化作

用に特効があるということであるまた甘いものが日本人の好みである

甘いものを食べると体を緩め緊張をほぐし痛みを和らげ滋養強壮と

することができるこれも日本人が長寿に暮らしていることと関わってい

るだろう

333 温かい料理と冷たい料理から見る

中国人は温かい料理が好きである冷たいものと生ものをめったに食べな

い宴席での冷たいものだとしてもだいたいお湯で煮られ冷やしてから

食べる日本では冷たいものが数多い加工せずまたは半加工しても新

鮮さ維持しながらビタミンを損っていない

34 調理方法の違い

日本では天麩羅以外に油濃い料理がない日本料理は生のまま食べ

る蒸す煮る焼く漬けるなど5つの基本的な料理法で構成されてい

るこういう特徴は日本料理の名前からみることができる例えば「焼き

物」「揚げ物」「煮物」「漬物」などそこで日本料理は「水料理」と

「煮炊き文化」とも呼ばれる日本人に誇れる刺身は上手な刀工によってな

されていることからみれば日本料理は「刀工の文化」でもある

中国の地域は広く歴史は悠久なので料理方法の種類も多様で豊富であ

る基本的な調理法以外に焼き蒸し煎じる炒めすすぎなどがあ

る火を使うことから分けると「炒め」「煮る」「蒸す」「蓋をしっかり

してとろ火で煮る」「食品をとろ火でゆっくり煮る」など20種類の方法があ

る日本よりもはるかに凌ぐ調理法である要するに油濃い料理が多く

中日食文化の比較と相違 65

そして使っているスパイスの種類も豊富である日本人が知っている唐辛子

の他に 香八角陳皮なども含まれている日本料理はあまり加熱する

必要がない生食することも多い主要な調味料は醬油お酒醋砂糖で

ある中国料理にくらべると日本の調味料はそれほど多くない

35 食事の器具の違い

中国人が料理の味を重視しているとすれば日本人は外観を重視している

といえるそこで特に食器のことをもっと講究する必要があると考えられ

351 鍋と包丁

中華料理は一つの鍋でつくられ日本にくらべ器具の種類と形が少ない

料理をつくるとき油が鍋から溢れないように深い鍋がつくったが日本料

理は蒸し物が多くめったに炒め料理をつくらないので日本人は浅い鍋を

つくった

島国で暮らしているから日本人は海産物を好みとし生のままで食べる

習慣がある食材の新鮮さを保ち元味を維持するために野菜魚肉な

どの食材によって違う形の包丁を使うしかしながら中国では調理人は

一つの包丁を使って違った形と味の食品をつくる

352 食器の材料と季節感

日本の食器は多くが磁器陶器と木器であるこの点から日常生活の

食器として碗箸スプーンなどみられる中国の食器は磁器陶器がよく

使われるまた日本料理の盛り合わせは色取りの組み合わせが大事であ

る日本料理の色の取り組みは季節と調和している料理と季節の違いによ

って違った器を選ぶことが普通で日本料理の些細な特徴が表われてい

る美味しい味見を楽しみ元味を追求する日本人は四季の代わりによって

食材と味見の変わりも考える例えば春と夏の時海鮮と野菜を季節の料

理とするその上その季節で咲いている花も用いられる秋と冬は銀

杏松枝など飾り物によって見てやわらか気持いい感じをさせている

66

日本料理の器と同じように盛り合わせについて考えなければならないこ

とが多くある山川船や島などの図形のように盛り合わせ357

の単数で置き量が少ないが種類は多い磁器と木材による器は上品素朴

なものとして様々な形につくられた食器の色形材質もさまざまで盛

りつけにも繊細な配慮が加えられるこれは日本料理が舌だけでなく目で

楽しむことも大切にしているからである

353 箸

箸といえば食事する食器によって世界の食文化を指文化圏ナイフと

フォーク文化圏および箸文化圏の3つに分けられる箸文化圏は中国韓

国日本ベトナムタイシンガポールなどで28を占めている中日両

国はいずれも箸文化圏に属する

中日両国は箸を使うがそれぞれに特色がある日本の箸は中国から伝わ

ってきたがその形や材質はいずれも違う中国の箸は長く普通が25セン

チであり先端が丸く今日まで箸の全体の変化はほとんどみられない油

濃いものが挟みやすいからである材料は木と竹の他にも玉や象牙などが

含まれている

日本の箸は中国より短くだいたい20センチで箸の前部は細くてとがっ

ていて末もほぼ同じである魚類などの海産物を食べる時刺を抜きやす

いからである材質が木や竹などである日本人はその多くが食べる前に

大皿にライス野菜スープの全てを目の前に取って食べるから箸が短く

てもかまわない中国人は皆で共同なものを共同で取るという食事するか

ら箸が長くて太くないとなかなか取れないのである

36 食習慣の違い

長い実践活動の中で中国人が舌で味わい日本人が目で楽しむことがわ

かる当然日本の国土面積が狭く人口が多い美味しい料理を自然の花

束と見られ生活飾り物と見られる広い中国では資源が豊かであるの

で味覚の楽しみを満足するために新しい物を食べてみる習慣を養った

中日食文化の比較と相違 67

361 聚食制」と「分餐制」

中国人は常に大きな鍋で煮た物を共同に食べる「聚食制」という中国独

特の制度をもっているつまり多くの人が食卓を囲んで一緒に食事をする

方式であるこのような方式が長く流行しているということは中国人が血

縁親族の関係という家庭観念を重視する考え方の反応であるといえるだろ

うこれに対して日本人は「分餐制」という制度をもっている事前に

料理を分け定食ができ食べる人を挟むのではなく徐々に特殊なldquo平均

主義rdquoという制度が形成されてきた

362 テーブルマナー

中国人はテーブルマナーが悪いといわれるどころかテーブルマナーがな

いとまでいわれる日本では食べ散らかすと汚いといわれ嫌な顔をされ

たり怒られたりするしかし中国では食べ散らかすのが礼儀なのであ

る余計なことは考えず食事を楽しむ食べ散らかすことが食事を用意し

てくれた人食事に誘ってくれた人への礼儀なのであるそれが中国のテー

ブルマナーである日本人風に綺麗にちまちま食べていると中国人は

「料理が美味しくないですか 」と聞いてくるまた日本では食べられ

るあらゆる食品を神からの賜り物と考える日本人は食事する前に神に深甚

に祈りしなければならないldquoいただきますrdquoといい食べた後箸を碗の

そばに置いて辞儀しながらldquoご馳走様でしたrdquoという習慣がある好き嫌

いをいわずに口に合うかどうかも考えずに料理をつくった人に苦労した

気持ちを深く感謝する

363 家で客を持てなす場合

中国人が食事するとき先輩への尊敬する気持ち友達への感謝する気配

を表すために相手の人に料理を取りあげてやる習慣がある中国人にとっ

て客を持てなすとき足りないより残した方がいいという考え方をもって

いるつまり主人と客の必要以上の分を準備している残した料理が多け

れば多いほど主人は誠意をもっているとみられるまた残ることも年々

の余裕であり富貴だという意味である日本では相手の人に取ってあげ

68

ることではなくおかわりする時自分で手を動かしそうでないとお腹が

もういっぱいになった意味となるちなみに第1碗の時食べ終わらず

わずかに残したとする日本人が客を招待するとき料理を準備し残され

るともったいなっかたと考える

364 会社で食事する場合

中国人が友達に食事をおごるときldquoさあ食事に行きましょうrdquoという

ように相手を誘うこういう場合は誘う人が食事代を払うのが当然だと思

われているしかも23時間かけて食事を終えることもあるしかしな

がら日本人がそのように誘われたら食べた後お互いに遠慮しないで割

り勘であるまた日本の会社では社員が昼ごはんを簡単なうどんある

いは弁当にして短い時間で速く食べることも多くみられる

365 飲酒する場合

宴席の時中国人が白酒ビールワインをよく飲む飲酒の場合にも

中日両国の違いがある日本人は酒を勧めないldquoちょうどいいところで止

めるrdquoというとldquoもういいですrdquoとよく返事される主人と客はこのくら

いの飲酒で終わるしかし中国人はldquo酒に酔さえすれば何よりいいrdquoと

客に酒を勧める日本人は飲酒と仕事が分かれており仕事時間中に飲酒す

ることが禁止となっている普通飲んでいるとき相手の仕事に関わってい

る話題はできるだけ触れない会社が行ったレセプションだとしても慎重

に飲むよう注意しなければならないこれに対して中国人は仕事のために

飲み飲まなかったら取引が進まないという観念がある

37 食養の違い

食養というのは食事療法とも呼ばれ医食同源の原理を基礎にし食べ物

の性質と薬用価値を利用し病を防ぐ治すという効果を目指すことであ

る中日両国をくらべてみると食養の思想は中国で重要なポジションを

占めしていることが分かる

中日食文化の比較と相違 69

371 日本の食養方法

日本では古代社会の中で特に奈良時代に唐代の文化を取り入れる風潮

が盛り上がった中国の漢方医学と食文化の粋が朝鮮半島を経て日本列島

へ伝えられた「黄帝内経」「本草綱目」など中国医学の典籍がその時日

本に伝来したその後漢方医学が日本で広がり食養もより一層栄えた

最初は薬物の名前だけで覚えられその後一般の人の中へ流れ日常の食事

になった例えば194679蘇酒七草粥やヨーグルトなどである

194679蘇酒は正式には「194679蘇延命散」あるいは「194679蘇散」といい十種類

近くの薬草を合わせたので日本酒やみりんに浸してつくる194679蘇に含まれ

ている薬草には風邪を防ぎ消化機能を整え身体を暖める効果があるこ

とからお正月に「この一年間を家族全員が無病息災でありますように」と

願って飲む薬膳酒となった元旦にこれを飲めば一年の邪気を払ってくれ

るといわれている

七草粥は日本では毎年の1月7日に食べる習慣がある文字通り7つ

の野菜を入れてつくる粥であるこの七草は春で一番早く萌える草として

「若菜」ともいわれ強い生命力をもつことを象徴し一年間では災いを追

い払うことを祈る意味をあらわしている普通日本人はせり御形ほと

けのざすずな(カブ)ナズナはこべらすずしろを7種類の野菜と思

っている

日本は中国の漢方医学の魅力を発揮させるだけでなく先進的な技術を

利用し食べ物の成分を分析し人類にいい栄養因子がみつかるための研究

をしている現在同年でない年に合うヨーグルトができている積極的に

SOD因子ビタミンEやビタミンCなどを研究し食べ物の中に入れ癌

を防ぎ治す要となることを目指しているほかにアロエが高い薬用価値

をもち外用であるが内服することもできるアロエ入り酸乳が日本人に

とって人気がある

372 中国の食養方法

中国食養は漢方医学と飲食文化の粋を結び流行している科学でもある

70

実は中国は日本より食養のことをさらに重視し豊富な資源悠久な医学

史多くの医学著作などが食餌療法に非常に役立っている食事をできる

だけ控え五行思想に応じてldquo五味で五臓を大事にするrdquoこの五味が「酸

っぱさ甘さ辛さ苦さ塩辛さ」のことでありそれぞれは五臓の肝

脾肺心腎のことに関係する

漢方薬は中国で非常に重要なポジションを占めている普通にみられる

のが枸杞子とうき棗山芋生姜などである中国では漢方薬の種類

も多くお湯丸薬散薬や膏薬などで症状によって違う形の漢方薬を用

いる病を癒すだけでなく防ぐ効果と養生効能があるから人々の中で広

く行われている

薬膳というのは食べ物と薬物を原材としてつくった食療効果のある膳食

である中国の独特な料理技術と医学理論がうまく融合している普通の漢

方方剤飲食と違って治療効果美味しさを兼ねる特殊な膳食であると思

われる薬入り粥が薬膳の中で一番つくり易いものであり古代から行われ

ていた今までこれと関係する研究や著作が絶えずつくられすでに体系化

された季節ごとに美味しい粥が食べられることが中国の特色である春は

野菜入り粥夏は緑豆いりのお粥秋は蓮根入りお粥冬は羊肉入粥という

ように

薬膳の著しい特徴といえばまずは漢方薬理論を基礎としてつくる次

は伝統的な料理技術とうまく利用する3つは病を癒し身体を鍛え

体が丈夫になる効果があるということである

おわりに

経済が発展するに伴い中国人は現在の物質生活に満足するのではなく

物質より精神的の気持ちをさらに重視してきているので飲食に対する観念

も変わってきた家で食事することからレストランで飲食したりファスト

フードを利用するようになった人が増加してきた時間や金の無駄遣いだけ

でなく自分の体の健康に責任を果たさない行動であるこれに対して日

中日食文化の比較と相違 71

本は米を主食とし野菜魚類肉類や牛乳を副食とする栄養バランスのよ

い「日本人らいし食生活」が流行している

飲食文化は世界各地で各民族の食文化が衝突し融合し徐々に発展し

てきて出来上がったものである本論文は主に7つの角度から中日両国の

飲食文化の違いを述べたが中日両国は確かに味で違いがあるばかりでな

く日本は多くの食文化を吸収しldquo粗末を捨て粋を取り入れrdquoというこ

とで自国の文化と外来文化を相互に融合させてきた絶えず変化する時代

に従いながら日本の飲食文化を世界に栄えさせているそれと同時に日

本人は自然を追求し崇め守る習慣を持っていることが重要な特徴といえ

るまた日本は長寿な国民といわれ平均寿命が世界で一位になってい

るこの要因には確かに自然環境等が重要な役割を演じているが日本人

の飲食習慣もこれに深い関係があると考える

中日両国の飲食文化には違いがあるがお互いに食文化の精華部分を吸収

し合えば両国民にとって健康に役立つであろう

参考文献

[1]徐静波『日本飲食文化歴史と現実』上海復旦大学出版社2009年1月

[2]南京中医薬大学『中薬大辞典』上海科学技術出版社2006年3月

[3] 萱『中日飲食文化比較研究』北京大学出版社1999年6月

[4]方海燕『 食看日本文化的特征以中日 食文化的 系 中心』SCI-

ENCEampTECHNOLOGY INFORMATION2008年4月

[5]梁 露『浅 中日 食文化差 』CIENCEampTECHNOLOGY INFORMA-

TION2007年34刊

[6]吉牧『中日 食文化的差 及其形成原因分析』和田 范 科学校学 2007

年27刊第1期

72

Page 4: 中日食文化の比較と相違 - cgu.ac.jpれなりの季節を感じること.代表的な料理

しかしながら中国では長く愛された飲食は中国の五千年の文化でどの

ような地位を占めたのか言い表されていない中華料理の作り方は全体

の調和を講究しそれぞれの料理を長い時間をかけて作る煮る炒る揚

げるさらには焼くなどさまざまな過程を通じることが食材の味がおいしく

なる要因であると考えられている

3 食文化の違い

31 食思想の違い

日本の統治の指導者が歴史の中で飲食に関する評価をしているのはほとん

どみられない江戸時代になり武士の飲食の禁欲が後世に深い影響を及ぼ

した特に男性にとって飲食の話しをするのははしたないと思われてい

た日本ではldquo武士は食わねど高楊枝rdquoという話がある当時の武士は食

べなくても食べたふりをして食事する話を避けるという意味である日本

では大和民族のこころが強いから一旦ある観念が形成されるとそれが

深く根ざして変わりにくくなるようになる飲食思想もそういうことであ

るこれは日本の自然環境政治制度宗教や民俗習慣などが繫がってい

るからである例えば宗教が日本へ伝えられた後で宗教のldquo禅rdquoという

精神が日本人の生活に滲み宗教の規律に従わなければならない素朴な生

活に暮らすべきだという変化ができたその結果日本の膳食が主食として

主に植物食品となる権力をもっている人でも普通の人よりそれほど高級

ではないこの点は中国と全く違い中国では古代の皇帝は栄養バランスの

たっぷりな食べ物を真面目に準備させた

中国の地域は幅広く南北の温度差が大きい島や湖平原や丘陵高原

や森林などの地形があるので多種の植物食品と海産物動物加工品のよう

な様々な食べ物資源を人々に与えられるそれに日本と比較してみれば

中国は昔から飲食を重視してきた特に中国を統治する階級は権力をもっ

62

ているから山珍海味を得やすく飲食をもっと講究するようになった政

治上での腐敗を招いたが客観的に中国の飲食発展を促した普通の人の生

活からみると来客時や訪問時には中国人にとって一緒に食べることは礼

儀で友好な交流の方式にもなる中国人は人に会う時ldquoもう御飯食べ

た rdquoと相手に挨拶するがそれは飲食が中国人にとって重要性と人間関

係の潤滑油になることがわかっているからである

32 食材の違い

暖かい気候豊富な雨量そして肥沃な土壌に恵まれた日本は米を主食に

し野菜と魚を副食にする習慣を養っている日本の食卓に欠かすことので

きないものは米お味噌汁と漬物であるパンを食べている家庭も次第に増

えている海に囲まれる影響で日本人は海産物を好む特に刺身である

日本人も麵類が大好きでそれにはラーメンやそば麵なども含まれている

日本人が大晦日や立春前夜に年越そばを食べる習慣があり蕎麦が細いの

は寿命の延長と家の運命縁起を象徴するからであるこれは日本人特有

な文化で新年への寄託である中国北方の一部の省においても麵食が好き

であるがこれは自然環境の制限によるもので日本のような何か特別の

象徴の意味はない

中国北方の主食は小麦や雑穀を中心にしている麵食は「マントウ」「煎

餅」「花巻」などの清祥食品と「ユウティアオ」「揚げソンピョン」などの

揚げ物食品がある一方南方の主食は米でありよくみかけるのは細長い

米であるまた正月に餃子を食べる習慣があり中国人が大晦日に餃子を

食べる理由は餃子の形状が金元宝の形であってそれは人々に旧正月に財宝

をもたらす意味をもつまた人々は各種の吉祥の食材を餃子に包んで

人々に新年の祈福を祈るのもよくみかける

中国人は肉が特に好きである豚肉を素材にした料理も多い冬に犬の肉

を食べるのは健康によいといわれ食べる人も多いそれ以外にカモカ

エル蛇を食材としたり動物の内臓血と軟骨も食材となるなぜかとい

中日食文化の比較と相違 63

うと中国は多民族国家であり多種多様の生活習慣や地理環境の中でこ

のような多種多様の物を食材にしたからである

33 味見の違い

中日両国の間には味についての違いについてそれぞれの鮮明性を有し

ている中国ではだいたい甘さ酸っぱさ塩辛さ辛さおよび苦さとい

う5つの味があるしかしながら日本特有なかつおぶしの甘さは日本人

の味覚からみると上記5つの味の上にある第6の味ではないかと思われ

る現代の日本の生活には化学調味料が徐々に日常生活に滲んでいるが

日本人は依然として自然的特殊的なかつおぶしの味を相変わらず保ってい

331 油を入れる量からみる

日本料理といえば一番著しい特徴は新鮮であることと思われる刺身な

どを生のままに食べることでわかるそれに日本人が料理を作る時油

調味料などをできるだけ控え新鮮な味を維持する日本ではldquo油断大敵rdquo

という諺があるが文字通り油が終わったら災が来るだろうという意味

であるだから現在のようなあっさりした風味がつくり出された

中国料理に人が生のままに食べられる物がないというわけではないが種

類が非常に少ない内陸部の人々に食べられることができるように海産物

を運ぶ前に一応晒し食べる時元の形を戻すために水の中に浸すしか

しこうすると新鮮な味を損い従って元味と美味しさを追求するため

に大量の油を使い様々な香辛料調味料を加え油濃く味の濃い料理

ができたわけである日本料理で摂取される栄養にははるかに及ばない

332 甘さと塩辛さからみる

中華料理は主食と副食が主に塩辛い江南地方では甘い食品もあり料

理を作る時に砂糖や蜂蜜を入れる料理にいい味を出すためであろうそれ

でもなお塩辛い味であるそれは乾燥な空気で体の水分が蒸発しやす

く適量な塩を補わなければならないからである

64

これに対し日本人は日常生活で塩の使用は少なく酢と砂糖を常に使

う日本の酢は保存されていた酒が偶然に変化してできたのが始まりで

人類が最初につくり始めた調味料である「百薬の長」といわれる酒から生

まれた酢が不老不死の薬として古来より大切に用いられ日本国家の基盤

であった米税と同等に扱われるほど貴重なものだった『中薬大辞典』によ

ると酢は「肝と胃系に入る」とあるこれは消化吸収作用と血液浄化作

用に特効があるということであるまた甘いものが日本人の好みである

甘いものを食べると体を緩め緊張をほぐし痛みを和らげ滋養強壮と

することができるこれも日本人が長寿に暮らしていることと関わってい

るだろう

333 温かい料理と冷たい料理から見る

中国人は温かい料理が好きである冷たいものと生ものをめったに食べな

い宴席での冷たいものだとしてもだいたいお湯で煮られ冷やしてから

食べる日本では冷たいものが数多い加工せずまたは半加工しても新

鮮さ維持しながらビタミンを損っていない

34 調理方法の違い

日本では天麩羅以外に油濃い料理がない日本料理は生のまま食べ

る蒸す煮る焼く漬けるなど5つの基本的な料理法で構成されてい

るこういう特徴は日本料理の名前からみることができる例えば「焼き

物」「揚げ物」「煮物」「漬物」などそこで日本料理は「水料理」と

「煮炊き文化」とも呼ばれる日本人に誇れる刺身は上手な刀工によってな

されていることからみれば日本料理は「刀工の文化」でもある

中国の地域は広く歴史は悠久なので料理方法の種類も多様で豊富であ

る基本的な調理法以外に焼き蒸し煎じる炒めすすぎなどがあ

る火を使うことから分けると「炒め」「煮る」「蒸す」「蓋をしっかり

してとろ火で煮る」「食品をとろ火でゆっくり煮る」など20種類の方法があ

る日本よりもはるかに凌ぐ調理法である要するに油濃い料理が多く

中日食文化の比較と相違 65

そして使っているスパイスの種類も豊富である日本人が知っている唐辛子

の他に 香八角陳皮なども含まれている日本料理はあまり加熱する

必要がない生食することも多い主要な調味料は醬油お酒醋砂糖で

ある中国料理にくらべると日本の調味料はそれほど多くない

35 食事の器具の違い

中国人が料理の味を重視しているとすれば日本人は外観を重視している

といえるそこで特に食器のことをもっと講究する必要があると考えられ

351 鍋と包丁

中華料理は一つの鍋でつくられ日本にくらべ器具の種類と形が少ない

料理をつくるとき油が鍋から溢れないように深い鍋がつくったが日本料

理は蒸し物が多くめったに炒め料理をつくらないので日本人は浅い鍋を

つくった

島国で暮らしているから日本人は海産物を好みとし生のままで食べる

習慣がある食材の新鮮さを保ち元味を維持するために野菜魚肉な

どの食材によって違う形の包丁を使うしかしながら中国では調理人は

一つの包丁を使って違った形と味の食品をつくる

352 食器の材料と季節感

日本の食器は多くが磁器陶器と木器であるこの点から日常生活の

食器として碗箸スプーンなどみられる中国の食器は磁器陶器がよく

使われるまた日本料理の盛り合わせは色取りの組み合わせが大事であ

る日本料理の色の取り組みは季節と調和している料理と季節の違いによ

って違った器を選ぶことが普通で日本料理の些細な特徴が表われてい

る美味しい味見を楽しみ元味を追求する日本人は四季の代わりによって

食材と味見の変わりも考える例えば春と夏の時海鮮と野菜を季節の料

理とするその上その季節で咲いている花も用いられる秋と冬は銀

杏松枝など飾り物によって見てやわらか気持いい感じをさせている

66

日本料理の器と同じように盛り合わせについて考えなければならないこ

とが多くある山川船や島などの図形のように盛り合わせ357

の単数で置き量が少ないが種類は多い磁器と木材による器は上品素朴

なものとして様々な形につくられた食器の色形材質もさまざまで盛

りつけにも繊細な配慮が加えられるこれは日本料理が舌だけでなく目で

楽しむことも大切にしているからである

353 箸

箸といえば食事する食器によって世界の食文化を指文化圏ナイフと

フォーク文化圏および箸文化圏の3つに分けられる箸文化圏は中国韓

国日本ベトナムタイシンガポールなどで28を占めている中日両

国はいずれも箸文化圏に属する

中日両国は箸を使うがそれぞれに特色がある日本の箸は中国から伝わ

ってきたがその形や材質はいずれも違う中国の箸は長く普通が25セン

チであり先端が丸く今日まで箸の全体の変化はほとんどみられない油

濃いものが挟みやすいからである材料は木と竹の他にも玉や象牙などが

含まれている

日本の箸は中国より短くだいたい20センチで箸の前部は細くてとがっ

ていて末もほぼ同じである魚類などの海産物を食べる時刺を抜きやす

いからである材質が木や竹などである日本人はその多くが食べる前に

大皿にライス野菜スープの全てを目の前に取って食べるから箸が短く

てもかまわない中国人は皆で共同なものを共同で取るという食事するか

ら箸が長くて太くないとなかなか取れないのである

36 食習慣の違い

長い実践活動の中で中国人が舌で味わい日本人が目で楽しむことがわ

かる当然日本の国土面積が狭く人口が多い美味しい料理を自然の花

束と見られ生活飾り物と見られる広い中国では資源が豊かであるの

で味覚の楽しみを満足するために新しい物を食べてみる習慣を養った

中日食文化の比較と相違 67

361 聚食制」と「分餐制」

中国人は常に大きな鍋で煮た物を共同に食べる「聚食制」という中国独

特の制度をもっているつまり多くの人が食卓を囲んで一緒に食事をする

方式であるこのような方式が長く流行しているということは中国人が血

縁親族の関係という家庭観念を重視する考え方の反応であるといえるだろ

うこれに対して日本人は「分餐制」という制度をもっている事前に

料理を分け定食ができ食べる人を挟むのではなく徐々に特殊なldquo平均

主義rdquoという制度が形成されてきた

362 テーブルマナー

中国人はテーブルマナーが悪いといわれるどころかテーブルマナーがな

いとまでいわれる日本では食べ散らかすと汚いといわれ嫌な顔をされ

たり怒られたりするしかし中国では食べ散らかすのが礼儀なのであ

る余計なことは考えず食事を楽しむ食べ散らかすことが食事を用意し

てくれた人食事に誘ってくれた人への礼儀なのであるそれが中国のテー

ブルマナーである日本人風に綺麗にちまちま食べていると中国人は

「料理が美味しくないですか 」と聞いてくるまた日本では食べられ

るあらゆる食品を神からの賜り物と考える日本人は食事する前に神に深甚

に祈りしなければならないldquoいただきますrdquoといい食べた後箸を碗の

そばに置いて辞儀しながらldquoご馳走様でしたrdquoという習慣がある好き嫌

いをいわずに口に合うかどうかも考えずに料理をつくった人に苦労した

気持ちを深く感謝する

363 家で客を持てなす場合

中国人が食事するとき先輩への尊敬する気持ち友達への感謝する気配

を表すために相手の人に料理を取りあげてやる習慣がある中国人にとっ

て客を持てなすとき足りないより残した方がいいという考え方をもって

いるつまり主人と客の必要以上の分を準備している残した料理が多け

れば多いほど主人は誠意をもっているとみられるまた残ることも年々

の余裕であり富貴だという意味である日本では相手の人に取ってあげ

68

ることではなくおかわりする時自分で手を動かしそうでないとお腹が

もういっぱいになった意味となるちなみに第1碗の時食べ終わらず

わずかに残したとする日本人が客を招待するとき料理を準備し残され

るともったいなっかたと考える

364 会社で食事する場合

中国人が友達に食事をおごるときldquoさあ食事に行きましょうrdquoという

ように相手を誘うこういう場合は誘う人が食事代を払うのが当然だと思

われているしかも23時間かけて食事を終えることもあるしかしな

がら日本人がそのように誘われたら食べた後お互いに遠慮しないで割

り勘であるまた日本の会社では社員が昼ごはんを簡単なうどんある

いは弁当にして短い時間で速く食べることも多くみられる

365 飲酒する場合

宴席の時中国人が白酒ビールワインをよく飲む飲酒の場合にも

中日両国の違いがある日本人は酒を勧めないldquoちょうどいいところで止

めるrdquoというとldquoもういいですrdquoとよく返事される主人と客はこのくら

いの飲酒で終わるしかし中国人はldquo酒に酔さえすれば何よりいいrdquoと

客に酒を勧める日本人は飲酒と仕事が分かれており仕事時間中に飲酒す

ることが禁止となっている普通飲んでいるとき相手の仕事に関わってい

る話題はできるだけ触れない会社が行ったレセプションだとしても慎重

に飲むよう注意しなければならないこれに対して中国人は仕事のために

飲み飲まなかったら取引が進まないという観念がある

37 食養の違い

食養というのは食事療法とも呼ばれ医食同源の原理を基礎にし食べ物

の性質と薬用価値を利用し病を防ぐ治すという効果を目指すことであ

る中日両国をくらべてみると食養の思想は中国で重要なポジションを

占めしていることが分かる

中日食文化の比較と相違 69

371 日本の食養方法

日本では古代社会の中で特に奈良時代に唐代の文化を取り入れる風潮

が盛り上がった中国の漢方医学と食文化の粋が朝鮮半島を経て日本列島

へ伝えられた「黄帝内経」「本草綱目」など中国医学の典籍がその時日

本に伝来したその後漢方医学が日本で広がり食養もより一層栄えた

最初は薬物の名前だけで覚えられその後一般の人の中へ流れ日常の食事

になった例えば194679蘇酒七草粥やヨーグルトなどである

194679蘇酒は正式には「194679蘇延命散」あるいは「194679蘇散」といい十種類

近くの薬草を合わせたので日本酒やみりんに浸してつくる194679蘇に含まれ

ている薬草には風邪を防ぎ消化機能を整え身体を暖める効果があるこ

とからお正月に「この一年間を家族全員が無病息災でありますように」と

願って飲む薬膳酒となった元旦にこれを飲めば一年の邪気を払ってくれ

るといわれている

七草粥は日本では毎年の1月7日に食べる習慣がある文字通り7つ

の野菜を入れてつくる粥であるこの七草は春で一番早く萌える草として

「若菜」ともいわれ強い生命力をもつことを象徴し一年間では災いを追

い払うことを祈る意味をあらわしている普通日本人はせり御形ほと

けのざすずな(カブ)ナズナはこべらすずしろを7種類の野菜と思

っている

日本は中国の漢方医学の魅力を発揮させるだけでなく先進的な技術を

利用し食べ物の成分を分析し人類にいい栄養因子がみつかるための研究

をしている現在同年でない年に合うヨーグルトができている積極的に

SOD因子ビタミンEやビタミンCなどを研究し食べ物の中に入れ癌

を防ぎ治す要となることを目指しているほかにアロエが高い薬用価値

をもち外用であるが内服することもできるアロエ入り酸乳が日本人に

とって人気がある

372 中国の食養方法

中国食養は漢方医学と飲食文化の粋を結び流行している科学でもある

70

実は中国は日本より食養のことをさらに重視し豊富な資源悠久な医学

史多くの医学著作などが食餌療法に非常に役立っている食事をできる

だけ控え五行思想に応じてldquo五味で五臓を大事にするrdquoこの五味が「酸

っぱさ甘さ辛さ苦さ塩辛さ」のことでありそれぞれは五臓の肝

脾肺心腎のことに関係する

漢方薬は中国で非常に重要なポジションを占めている普通にみられる

のが枸杞子とうき棗山芋生姜などである中国では漢方薬の種類

も多くお湯丸薬散薬や膏薬などで症状によって違う形の漢方薬を用

いる病を癒すだけでなく防ぐ効果と養生効能があるから人々の中で広

く行われている

薬膳というのは食べ物と薬物を原材としてつくった食療効果のある膳食

である中国の独特な料理技術と医学理論がうまく融合している普通の漢

方方剤飲食と違って治療効果美味しさを兼ねる特殊な膳食であると思

われる薬入り粥が薬膳の中で一番つくり易いものであり古代から行われ

ていた今までこれと関係する研究や著作が絶えずつくられすでに体系化

された季節ごとに美味しい粥が食べられることが中国の特色である春は

野菜入り粥夏は緑豆いりのお粥秋は蓮根入りお粥冬は羊肉入粥という

ように

薬膳の著しい特徴といえばまずは漢方薬理論を基礎としてつくる次

は伝統的な料理技術とうまく利用する3つは病を癒し身体を鍛え

体が丈夫になる効果があるということである

おわりに

経済が発展するに伴い中国人は現在の物質生活に満足するのではなく

物質より精神的の気持ちをさらに重視してきているので飲食に対する観念

も変わってきた家で食事することからレストランで飲食したりファスト

フードを利用するようになった人が増加してきた時間や金の無駄遣いだけ

でなく自分の体の健康に責任を果たさない行動であるこれに対して日

中日食文化の比較と相違 71

本は米を主食とし野菜魚類肉類や牛乳を副食とする栄養バランスのよ

い「日本人らいし食生活」が流行している

飲食文化は世界各地で各民族の食文化が衝突し融合し徐々に発展し

てきて出来上がったものである本論文は主に7つの角度から中日両国の

飲食文化の違いを述べたが中日両国は確かに味で違いがあるばかりでな

く日本は多くの食文化を吸収しldquo粗末を捨て粋を取り入れrdquoというこ

とで自国の文化と外来文化を相互に融合させてきた絶えず変化する時代

に従いながら日本の飲食文化を世界に栄えさせているそれと同時に日

本人は自然を追求し崇め守る習慣を持っていることが重要な特徴といえ

るまた日本は長寿な国民といわれ平均寿命が世界で一位になってい

るこの要因には確かに自然環境等が重要な役割を演じているが日本人

の飲食習慣もこれに深い関係があると考える

中日両国の飲食文化には違いがあるがお互いに食文化の精華部分を吸収

し合えば両国民にとって健康に役立つであろう

参考文献

[1]徐静波『日本飲食文化歴史と現実』上海復旦大学出版社2009年1月

[2]南京中医薬大学『中薬大辞典』上海科学技術出版社2006年3月

[3] 萱『中日飲食文化比較研究』北京大学出版社1999年6月

[4]方海燕『 食看日本文化的特征以中日 食文化的 系 中心』SCI-

ENCEampTECHNOLOGY INFORMATION2008年4月

[5]梁 露『浅 中日 食文化差 』CIENCEampTECHNOLOGY INFORMA-

TION2007年34刊

[6]吉牧『中日 食文化的差 及其形成原因分析』和田 范 科学校学 2007

年27刊第1期

72

Page 5: 中日食文化の比較と相違 - cgu.ac.jpれなりの季節を感じること.代表的な料理

ているから山珍海味を得やすく飲食をもっと講究するようになった政

治上での腐敗を招いたが客観的に中国の飲食発展を促した普通の人の生

活からみると来客時や訪問時には中国人にとって一緒に食べることは礼

儀で友好な交流の方式にもなる中国人は人に会う時ldquoもう御飯食べ

た rdquoと相手に挨拶するがそれは飲食が中国人にとって重要性と人間関

係の潤滑油になることがわかっているからである

32 食材の違い

暖かい気候豊富な雨量そして肥沃な土壌に恵まれた日本は米を主食に

し野菜と魚を副食にする習慣を養っている日本の食卓に欠かすことので

きないものは米お味噌汁と漬物であるパンを食べている家庭も次第に増

えている海に囲まれる影響で日本人は海産物を好む特に刺身である

日本人も麵類が大好きでそれにはラーメンやそば麵なども含まれている

日本人が大晦日や立春前夜に年越そばを食べる習慣があり蕎麦が細いの

は寿命の延長と家の運命縁起を象徴するからであるこれは日本人特有

な文化で新年への寄託である中国北方の一部の省においても麵食が好き

であるがこれは自然環境の制限によるもので日本のような何か特別の

象徴の意味はない

中国北方の主食は小麦や雑穀を中心にしている麵食は「マントウ」「煎

餅」「花巻」などの清祥食品と「ユウティアオ」「揚げソンピョン」などの

揚げ物食品がある一方南方の主食は米でありよくみかけるのは細長い

米であるまた正月に餃子を食べる習慣があり中国人が大晦日に餃子を

食べる理由は餃子の形状が金元宝の形であってそれは人々に旧正月に財宝

をもたらす意味をもつまた人々は各種の吉祥の食材を餃子に包んで

人々に新年の祈福を祈るのもよくみかける

中国人は肉が特に好きである豚肉を素材にした料理も多い冬に犬の肉

を食べるのは健康によいといわれ食べる人も多いそれ以外にカモカ

エル蛇を食材としたり動物の内臓血と軟骨も食材となるなぜかとい

中日食文化の比較と相違 63

うと中国は多民族国家であり多種多様の生活習慣や地理環境の中でこ

のような多種多様の物を食材にしたからである

33 味見の違い

中日両国の間には味についての違いについてそれぞれの鮮明性を有し

ている中国ではだいたい甘さ酸っぱさ塩辛さ辛さおよび苦さとい

う5つの味があるしかしながら日本特有なかつおぶしの甘さは日本人

の味覚からみると上記5つの味の上にある第6の味ではないかと思われ

る現代の日本の生活には化学調味料が徐々に日常生活に滲んでいるが

日本人は依然として自然的特殊的なかつおぶしの味を相変わらず保ってい

331 油を入れる量からみる

日本料理といえば一番著しい特徴は新鮮であることと思われる刺身な

どを生のままに食べることでわかるそれに日本人が料理を作る時油

調味料などをできるだけ控え新鮮な味を維持する日本ではldquo油断大敵rdquo

という諺があるが文字通り油が終わったら災が来るだろうという意味

であるだから現在のようなあっさりした風味がつくり出された

中国料理に人が生のままに食べられる物がないというわけではないが種

類が非常に少ない内陸部の人々に食べられることができるように海産物

を運ぶ前に一応晒し食べる時元の形を戻すために水の中に浸すしか

しこうすると新鮮な味を損い従って元味と美味しさを追求するため

に大量の油を使い様々な香辛料調味料を加え油濃く味の濃い料理

ができたわけである日本料理で摂取される栄養にははるかに及ばない

332 甘さと塩辛さからみる

中華料理は主食と副食が主に塩辛い江南地方では甘い食品もあり料

理を作る時に砂糖や蜂蜜を入れる料理にいい味を出すためであろうそれ

でもなお塩辛い味であるそれは乾燥な空気で体の水分が蒸発しやす

く適量な塩を補わなければならないからである

64

これに対し日本人は日常生活で塩の使用は少なく酢と砂糖を常に使

う日本の酢は保存されていた酒が偶然に変化してできたのが始まりで

人類が最初につくり始めた調味料である「百薬の長」といわれる酒から生

まれた酢が不老不死の薬として古来より大切に用いられ日本国家の基盤

であった米税と同等に扱われるほど貴重なものだった『中薬大辞典』によ

ると酢は「肝と胃系に入る」とあるこれは消化吸収作用と血液浄化作

用に特効があるということであるまた甘いものが日本人の好みである

甘いものを食べると体を緩め緊張をほぐし痛みを和らげ滋養強壮と

することができるこれも日本人が長寿に暮らしていることと関わってい

るだろう

333 温かい料理と冷たい料理から見る

中国人は温かい料理が好きである冷たいものと生ものをめったに食べな

い宴席での冷たいものだとしてもだいたいお湯で煮られ冷やしてから

食べる日本では冷たいものが数多い加工せずまたは半加工しても新

鮮さ維持しながらビタミンを損っていない

34 調理方法の違い

日本では天麩羅以外に油濃い料理がない日本料理は生のまま食べ

る蒸す煮る焼く漬けるなど5つの基本的な料理法で構成されてい

るこういう特徴は日本料理の名前からみることができる例えば「焼き

物」「揚げ物」「煮物」「漬物」などそこで日本料理は「水料理」と

「煮炊き文化」とも呼ばれる日本人に誇れる刺身は上手な刀工によってな

されていることからみれば日本料理は「刀工の文化」でもある

中国の地域は広く歴史は悠久なので料理方法の種類も多様で豊富であ

る基本的な調理法以外に焼き蒸し煎じる炒めすすぎなどがあ

る火を使うことから分けると「炒め」「煮る」「蒸す」「蓋をしっかり

してとろ火で煮る」「食品をとろ火でゆっくり煮る」など20種類の方法があ

る日本よりもはるかに凌ぐ調理法である要するに油濃い料理が多く

中日食文化の比較と相違 65

そして使っているスパイスの種類も豊富である日本人が知っている唐辛子

の他に 香八角陳皮なども含まれている日本料理はあまり加熱する

必要がない生食することも多い主要な調味料は醬油お酒醋砂糖で

ある中国料理にくらべると日本の調味料はそれほど多くない

35 食事の器具の違い

中国人が料理の味を重視しているとすれば日本人は外観を重視している

といえるそこで特に食器のことをもっと講究する必要があると考えられ

351 鍋と包丁

中華料理は一つの鍋でつくられ日本にくらべ器具の種類と形が少ない

料理をつくるとき油が鍋から溢れないように深い鍋がつくったが日本料

理は蒸し物が多くめったに炒め料理をつくらないので日本人は浅い鍋を

つくった

島国で暮らしているから日本人は海産物を好みとし生のままで食べる

習慣がある食材の新鮮さを保ち元味を維持するために野菜魚肉な

どの食材によって違う形の包丁を使うしかしながら中国では調理人は

一つの包丁を使って違った形と味の食品をつくる

352 食器の材料と季節感

日本の食器は多くが磁器陶器と木器であるこの点から日常生活の

食器として碗箸スプーンなどみられる中国の食器は磁器陶器がよく

使われるまた日本料理の盛り合わせは色取りの組み合わせが大事であ

る日本料理の色の取り組みは季節と調和している料理と季節の違いによ

って違った器を選ぶことが普通で日本料理の些細な特徴が表われてい

る美味しい味見を楽しみ元味を追求する日本人は四季の代わりによって

食材と味見の変わりも考える例えば春と夏の時海鮮と野菜を季節の料

理とするその上その季節で咲いている花も用いられる秋と冬は銀

杏松枝など飾り物によって見てやわらか気持いい感じをさせている

66

日本料理の器と同じように盛り合わせについて考えなければならないこ

とが多くある山川船や島などの図形のように盛り合わせ357

の単数で置き量が少ないが種類は多い磁器と木材による器は上品素朴

なものとして様々な形につくられた食器の色形材質もさまざまで盛

りつけにも繊細な配慮が加えられるこれは日本料理が舌だけでなく目で

楽しむことも大切にしているからである

353 箸

箸といえば食事する食器によって世界の食文化を指文化圏ナイフと

フォーク文化圏および箸文化圏の3つに分けられる箸文化圏は中国韓

国日本ベトナムタイシンガポールなどで28を占めている中日両

国はいずれも箸文化圏に属する

中日両国は箸を使うがそれぞれに特色がある日本の箸は中国から伝わ

ってきたがその形や材質はいずれも違う中国の箸は長く普通が25セン

チであり先端が丸く今日まで箸の全体の変化はほとんどみられない油

濃いものが挟みやすいからである材料は木と竹の他にも玉や象牙などが

含まれている

日本の箸は中国より短くだいたい20センチで箸の前部は細くてとがっ

ていて末もほぼ同じである魚類などの海産物を食べる時刺を抜きやす

いからである材質が木や竹などである日本人はその多くが食べる前に

大皿にライス野菜スープの全てを目の前に取って食べるから箸が短く

てもかまわない中国人は皆で共同なものを共同で取るという食事するか

ら箸が長くて太くないとなかなか取れないのである

36 食習慣の違い

長い実践活動の中で中国人が舌で味わい日本人が目で楽しむことがわ

かる当然日本の国土面積が狭く人口が多い美味しい料理を自然の花

束と見られ生活飾り物と見られる広い中国では資源が豊かであるの

で味覚の楽しみを満足するために新しい物を食べてみる習慣を養った

中日食文化の比較と相違 67

361 聚食制」と「分餐制」

中国人は常に大きな鍋で煮た物を共同に食べる「聚食制」という中国独

特の制度をもっているつまり多くの人が食卓を囲んで一緒に食事をする

方式であるこのような方式が長く流行しているということは中国人が血

縁親族の関係という家庭観念を重視する考え方の反応であるといえるだろ

うこれに対して日本人は「分餐制」という制度をもっている事前に

料理を分け定食ができ食べる人を挟むのではなく徐々に特殊なldquo平均

主義rdquoという制度が形成されてきた

362 テーブルマナー

中国人はテーブルマナーが悪いといわれるどころかテーブルマナーがな

いとまでいわれる日本では食べ散らかすと汚いといわれ嫌な顔をされ

たり怒られたりするしかし中国では食べ散らかすのが礼儀なのであ

る余計なことは考えず食事を楽しむ食べ散らかすことが食事を用意し

てくれた人食事に誘ってくれた人への礼儀なのであるそれが中国のテー

ブルマナーである日本人風に綺麗にちまちま食べていると中国人は

「料理が美味しくないですか 」と聞いてくるまた日本では食べられ

るあらゆる食品を神からの賜り物と考える日本人は食事する前に神に深甚

に祈りしなければならないldquoいただきますrdquoといい食べた後箸を碗の

そばに置いて辞儀しながらldquoご馳走様でしたrdquoという習慣がある好き嫌

いをいわずに口に合うかどうかも考えずに料理をつくった人に苦労した

気持ちを深く感謝する

363 家で客を持てなす場合

中国人が食事するとき先輩への尊敬する気持ち友達への感謝する気配

を表すために相手の人に料理を取りあげてやる習慣がある中国人にとっ

て客を持てなすとき足りないより残した方がいいという考え方をもって

いるつまり主人と客の必要以上の分を準備している残した料理が多け

れば多いほど主人は誠意をもっているとみられるまた残ることも年々

の余裕であり富貴だという意味である日本では相手の人に取ってあげ

68

ることではなくおかわりする時自分で手を動かしそうでないとお腹が

もういっぱいになった意味となるちなみに第1碗の時食べ終わらず

わずかに残したとする日本人が客を招待するとき料理を準備し残され

るともったいなっかたと考える

364 会社で食事する場合

中国人が友達に食事をおごるときldquoさあ食事に行きましょうrdquoという

ように相手を誘うこういう場合は誘う人が食事代を払うのが当然だと思

われているしかも23時間かけて食事を終えることもあるしかしな

がら日本人がそのように誘われたら食べた後お互いに遠慮しないで割

り勘であるまた日本の会社では社員が昼ごはんを簡単なうどんある

いは弁当にして短い時間で速く食べることも多くみられる

365 飲酒する場合

宴席の時中国人が白酒ビールワインをよく飲む飲酒の場合にも

中日両国の違いがある日本人は酒を勧めないldquoちょうどいいところで止

めるrdquoというとldquoもういいですrdquoとよく返事される主人と客はこのくら

いの飲酒で終わるしかし中国人はldquo酒に酔さえすれば何よりいいrdquoと

客に酒を勧める日本人は飲酒と仕事が分かれており仕事時間中に飲酒す

ることが禁止となっている普通飲んでいるとき相手の仕事に関わってい

る話題はできるだけ触れない会社が行ったレセプションだとしても慎重

に飲むよう注意しなければならないこれに対して中国人は仕事のために

飲み飲まなかったら取引が進まないという観念がある

37 食養の違い

食養というのは食事療法とも呼ばれ医食同源の原理を基礎にし食べ物

の性質と薬用価値を利用し病を防ぐ治すという効果を目指すことであ

る中日両国をくらべてみると食養の思想は中国で重要なポジションを

占めしていることが分かる

中日食文化の比較と相違 69

371 日本の食養方法

日本では古代社会の中で特に奈良時代に唐代の文化を取り入れる風潮

が盛り上がった中国の漢方医学と食文化の粋が朝鮮半島を経て日本列島

へ伝えられた「黄帝内経」「本草綱目」など中国医学の典籍がその時日

本に伝来したその後漢方医学が日本で広がり食養もより一層栄えた

最初は薬物の名前だけで覚えられその後一般の人の中へ流れ日常の食事

になった例えば194679蘇酒七草粥やヨーグルトなどである

194679蘇酒は正式には「194679蘇延命散」あるいは「194679蘇散」といい十種類

近くの薬草を合わせたので日本酒やみりんに浸してつくる194679蘇に含まれ

ている薬草には風邪を防ぎ消化機能を整え身体を暖める効果があるこ

とからお正月に「この一年間を家族全員が無病息災でありますように」と

願って飲む薬膳酒となった元旦にこれを飲めば一年の邪気を払ってくれ

るといわれている

七草粥は日本では毎年の1月7日に食べる習慣がある文字通り7つ

の野菜を入れてつくる粥であるこの七草は春で一番早く萌える草として

「若菜」ともいわれ強い生命力をもつことを象徴し一年間では災いを追

い払うことを祈る意味をあらわしている普通日本人はせり御形ほと

けのざすずな(カブ)ナズナはこべらすずしろを7種類の野菜と思

っている

日本は中国の漢方医学の魅力を発揮させるだけでなく先進的な技術を

利用し食べ物の成分を分析し人類にいい栄養因子がみつかるための研究

をしている現在同年でない年に合うヨーグルトができている積極的に

SOD因子ビタミンEやビタミンCなどを研究し食べ物の中に入れ癌

を防ぎ治す要となることを目指しているほかにアロエが高い薬用価値

をもち外用であるが内服することもできるアロエ入り酸乳が日本人に

とって人気がある

372 中国の食養方法

中国食養は漢方医学と飲食文化の粋を結び流行している科学でもある

70

実は中国は日本より食養のことをさらに重視し豊富な資源悠久な医学

史多くの医学著作などが食餌療法に非常に役立っている食事をできる

だけ控え五行思想に応じてldquo五味で五臓を大事にするrdquoこの五味が「酸

っぱさ甘さ辛さ苦さ塩辛さ」のことでありそれぞれは五臓の肝

脾肺心腎のことに関係する

漢方薬は中国で非常に重要なポジションを占めている普通にみられる

のが枸杞子とうき棗山芋生姜などである中国では漢方薬の種類

も多くお湯丸薬散薬や膏薬などで症状によって違う形の漢方薬を用

いる病を癒すだけでなく防ぐ効果と養生効能があるから人々の中で広

く行われている

薬膳というのは食べ物と薬物を原材としてつくった食療効果のある膳食

である中国の独特な料理技術と医学理論がうまく融合している普通の漢

方方剤飲食と違って治療効果美味しさを兼ねる特殊な膳食であると思

われる薬入り粥が薬膳の中で一番つくり易いものであり古代から行われ

ていた今までこれと関係する研究や著作が絶えずつくられすでに体系化

された季節ごとに美味しい粥が食べられることが中国の特色である春は

野菜入り粥夏は緑豆いりのお粥秋は蓮根入りお粥冬は羊肉入粥という

ように

薬膳の著しい特徴といえばまずは漢方薬理論を基礎としてつくる次

は伝統的な料理技術とうまく利用する3つは病を癒し身体を鍛え

体が丈夫になる効果があるということである

おわりに

経済が発展するに伴い中国人は現在の物質生活に満足するのではなく

物質より精神的の気持ちをさらに重視してきているので飲食に対する観念

も変わってきた家で食事することからレストランで飲食したりファスト

フードを利用するようになった人が増加してきた時間や金の無駄遣いだけ

でなく自分の体の健康に責任を果たさない行動であるこれに対して日

中日食文化の比較と相違 71

本は米を主食とし野菜魚類肉類や牛乳を副食とする栄養バランスのよ

い「日本人らいし食生活」が流行している

飲食文化は世界各地で各民族の食文化が衝突し融合し徐々に発展し

てきて出来上がったものである本論文は主に7つの角度から中日両国の

飲食文化の違いを述べたが中日両国は確かに味で違いがあるばかりでな

く日本は多くの食文化を吸収しldquo粗末を捨て粋を取り入れrdquoというこ

とで自国の文化と外来文化を相互に融合させてきた絶えず変化する時代

に従いながら日本の飲食文化を世界に栄えさせているそれと同時に日

本人は自然を追求し崇め守る習慣を持っていることが重要な特徴といえ

るまた日本は長寿な国民といわれ平均寿命が世界で一位になってい

るこの要因には確かに自然環境等が重要な役割を演じているが日本人

の飲食習慣もこれに深い関係があると考える

中日両国の飲食文化には違いがあるがお互いに食文化の精華部分を吸収

し合えば両国民にとって健康に役立つであろう

参考文献

[1]徐静波『日本飲食文化歴史と現実』上海復旦大学出版社2009年1月

[2]南京中医薬大学『中薬大辞典』上海科学技術出版社2006年3月

[3] 萱『中日飲食文化比較研究』北京大学出版社1999年6月

[4]方海燕『 食看日本文化的特征以中日 食文化的 系 中心』SCI-

ENCEampTECHNOLOGY INFORMATION2008年4月

[5]梁 露『浅 中日 食文化差 』CIENCEampTECHNOLOGY INFORMA-

TION2007年34刊

[6]吉牧『中日 食文化的差 及其形成原因分析』和田 范 科学校学 2007

年27刊第1期

72

Page 6: 中日食文化の比較と相違 - cgu.ac.jpれなりの季節を感じること.代表的な料理

うと中国は多民族国家であり多種多様の生活習慣や地理環境の中でこ

のような多種多様の物を食材にしたからである

33 味見の違い

中日両国の間には味についての違いについてそれぞれの鮮明性を有し

ている中国ではだいたい甘さ酸っぱさ塩辛さ辛さおよび苦さとい

う5つの味があるしかしながら日本特有なかつおぶしの甘さは日本人

の味覚からみると上記5つの味の上にある第6の味ではないかと思われ

る現代の日本の生活には化学調味料が徐々に日常生活に滲んでいるが

日本人は依然として自然的特殊的なかつおぶしの味を相変わらず保ってい

331 油を入れる量からみる

日本料理といえば一番著しい特徴は新鮮であることと思われる刺身な

どを生のままに食べることでわかるそれに日本人が料理を作る時油

調味料などをできるだけ控え新鮮な味を維持する日本ではldquo油断大敵rdquo

という諺があるが文字通り油が終わったら災が来るだろうという意味

であるだから現在のようなあっさりした風味がつくり出された

中国料理に人が生のままに食べられる物がないというわけではないが種

類が非常に少ない内陸部の人々に食べられることができるように海産物

を運ぶ前に一応晒し食べる時元の形を戻すために水の中に浸すしか

しこうすると新鮮な味を損い従って元味と美味しさを追求するため

に大量の油を使い様々な香辛料調味料を加え油濃く味の濃い料理

ができたわけである日本料理で摂取される栄養にははるかに及ばない

332 甘さと塩辛さからみる

中華料理は主食と副食が主に塩辛い江南地方では甘い食品もあり料

理を作る時に砂糖や蜂蜜を入れる料理にいい味を出すためであろうそれ

でもなお塩辛い味であるそれは乾燥な空気で体の水分が蒸発しやす

く適量な塩を補わなければならないからである

64

これに対し日本人は日常生活で塩の使用は少なく酢と砂糖を常に使

う日本の酢は保存されていた酒が偶然に変化してできたのが始まりで

人類が最初につくり始めた調味料である「百薬の長」といわれる酒から生

まれた酢が不老不死の薬として古来より大切に用いられ日本国家の基盤

であった米税と同等に扱われるほど貴重なものだった『中薬大辞典』によ

ると酢は「肝と胃系に入る」とあるこれは消化吸収作用と血液浄化作

用に特効があるということであるまた甘いものが日本人の好みである

甘いものを食べると体を緩め緊張をほぐし痛みを和らげ滋養強壮と

することができるこれも日本人が長寿に暮らしていることと関わってい

るだろう

333 温かい料理と冷たい料理から見る

中国人は温かい料理が好きである冷たいものと生ものをめったに食べな

い宴席での冷たいものだとしてもだいたいお湯で煮られ冷やしてから

食べる日本では冷たいものが数多い加工せずまたは半加工しても新

鮮さ維持しながらビタミンを損っていない

34 調理方法の違い

日本では天麩羅以外に油濃い料理がない日本料理は生のまま食べ

る蒸す煮る焼く漬けるなど5つの基本的な料理法で構成されてい

るこういう特徴は日本料理の名前からみることができる例えば「焼き

物」「揚げ物」「煮物」「漬物」などそこで日本料理は「水料理」と

「煮炊き文化」とも呼ばれる日本人に誇れる刺身は上手な刀工によってな

されていることからみれば日本料理は「刀工の文化」でもある

中国の地域は広く歴史は悠久なので料理方法の種類も多様で豊富であ

る基本的な調理法以外に焼き蒸し煎じる炒めすすぎなどがあ

る火を使うことから分けると「炒め」「煮る」「蒸す」「蓋をしっかり

してとろ火で煮る」「食品をとろ火でゆっくり煮る」など20種類の方法があ

る日本よりもはるかに凌ぐ調理法である要するに油濃い料理が多く

中日食文化の比較と相違 65

そして使っているスパイスの種類も豊富である日本人が知っている唐辛子

の他に 香八角陳皮なども含まれている日本料理はあまり加熱する

必要がない生食することも多い主要な調味料は醬油お酒醋砂糖で

ある中国料理にくらべると日本の調味料はそれほど多くない

35 食事の器具の違い

中国人が料理の味を重視しているとすれば日本人は外観を重視している

といえるそこで特に食器のことをもっと講究する必要があると考えられ

351 鍋と包丁

中華料理は一つの鍋でつくられ日本にくらべ器具の種類と形が少ない

料理をつくるとき油が鍋から溢れないように深い鍋がつくったが日本料

理は蒸し物が多くめったに炒め料理をつくらないので日本人は浅い鍋を

つくった

島国で暮らしているから日本人は海産物を好みとし生のままで食べる

習慣がある食材の新鮮さを保ち元味を維持するために野菜魚肉な

どの食材によって違う形の包丁を使うしかしながら中国では調理人は

一つの包丁を使って違った形と味の食品をつくる

352 食器の材料と季節感

日本の食器は多くが磁器陶器と木器であるこの点から日常生活の

食器として碗箸スプーンなどみられる中国の食器は磁器陶器がよく

使われるまた日本料理の盛り合わせは色取りの組み合わせが大事であ

る日本料理の色の取り組みは季節と調和している料理と季節の違いによ

って違った器を選ぶことが普通で日本料理の些細な特徴が表われてい

る美味しい味見を楽しみ元味を追求する日本人は四季の代わりによって

食材と味見の変わりも考える例えば春と夏の時海鮮と野菜を季節の料

理とするその上その季節で咲いている花も用いられる秋と冬は銀

杏松枝など飾り物によって見てやわらか気持いい感じをさせている

66

日本料理の器と同じように盛り合わせについて考えなければならないこ

とが多くある山川船や島などの図形のように盛り合わせ357

の単数で置き量が少ないが種類は多い磁器と木材による器は上品素朴

なものとして様々な形につくられた食器の色形材質もさまざまで盛

りつけにも繊細な配慮が加えられるこれは日本料理が舌だけでなく目で

楽しむことも大切にしているからである

353 箸

箸といえば食事する食器によって世界の食文化を指文化圏ナイフと

フォーク文化圏および箸文化圏の3つに分けられる箸文化圏は中国韓

国日本ベトナムタイシンガポールなどで28を占めている中日両

国はいずれも箸文化圏に属する

中日両国は箸を使うがそれぞれに特色がある日本の箸は中国から伝わ

ってきたがその形や材質はいずれも違う中国の箸は長く普通が25セン

チであり先端が丸く今日まで箸の全体の変化はほとんどみられない油

濃いものが挟みやすいからである材料は木と竹の他にも玉や象牙などが

含まれている

日本の箸は中国より短くだいたい20センチで箸の前部は細くてとがっ

ていて末もほぼ同じである魚類などの海産物を食べる時刺を抜きやす

いからである材質が木や竹などである日本人はその多くが食べる前に

大皿にライス野菜スープの全てを目の前に取って食べるから箸が短く

てもかまわない中国人は皆で共同なものを共同で取るという食事するか

ら箸が長くて太くないとなかなか取れないのである

36 食習慣の違い

長い実践活動の中で中国人が舌で味わい日本人が目で楽しむことがわ

かる当然日本の国土面積が狭く人口が多い美味しい料理を自然の花

束と見られ生活飾り物と見られる広い中国では資源が豊かであるの

で味覚の楽しみを満足するために新しい物を食べてみる習慣を養った

中日食文化の比較と相違 67

361 聚食制」と「分餐制」

中国人は常に大きな鍋で煮た物を共同に食べる「聚食制」という中国独

特の制度をもっているつまり多くの人が食卓を囲んで一緒に食事をする

方式であるこのような方式が長く流行しているということは中国人が血

縁親族の関係という家庭観念を重視する考え方の反応であるといえるだろ

うこれに対して日本人は「分餐制」という制度をもっている事前に

料理を分け定食ができ食べる人を挟むのではなく徐々に特殊なldquo平均

主義rdquoという制度が形成されてきた

362 テーブルマナー

中国人はテーブルマナーが悪いといわれるどころかテーブルマナーがな

いとまでいわれる日本では食べ散らかすと汚いといわれ嫌な顔をされ

たり怒られたりするしかし中国では食べ散らかすのが礼儀なのであ

る余計なことは考えず食事を楽しむ食べ散らかすことが食事を用意し

てくれた人食事に誘ってくれた人への礼儀なのであるそれが中国のテー

ブルマナーである日本人風に綺麗にちまちま食べていると中国人は

「料理が美味しくないですか 」と聞いてくるまた日本では食べられ

るあらゆる食品を神からの賜り物と考える日本人は食事する前に神に深甚

に祈りしなければならないldquoいただきますrdquoといい食べた後箸を碗の

そばに置いて辞儀しながらldquoご馳走様でしたrdquoという習慣がある好き嫌

いをいわずに口に合うかどうかも考えずに料理をつくった人に苦労した

気持ちを深く感謝する

363 家で客を持てなす場合

中国人が食事するとき先輩への尊敬する気持ち友達への感謝する気配

を表すために相手の人に料理を取りあげてやる習慣がある中国人にとっ

て客を持てなすとき足りないより残した方がいいという考え方をもって

いるつまり主人と客の必要以上の分を準備している残した料理が多け

れば多いほど主人は誠意をもっているとみられるまた残ることも年々

の余裕であり富貴だという意味である日本では相手の人に取ってあげ

68

ることではなくおかわりする時自分で手を動かしそうでないとお腹が

もういっぱいになった意味となるちなみに第1碗の時食べ終わらず

わずかに残したとする日本人が客を招待するとき料理を準備し残され

るともったいなっかたと考える

364 会社で食事する場合

中国人が友達に食事をおごるときldquoさあ食事に行きましょうrdquoという

ように相手を誘うこういう場合は誘う人が食事代を払うのが当然だと思

われているしかも23時間かけて食事を終えることもあるしかしな

がら日本人がそのように誘われたら食べた後お互いに遠慮しないで割

り勘であるまた日本の会社では社員が昼ごはんを簡単なうどんある

いは弁当にして短い時間で速く食べることも多くみられる

365 飲酒する場合

宴席の時中国人が白酒ビールワインをよく飲む飲酒の場合にも

中日両国の違いがある日本人は酒を勧めないldquoちょうどいいところで止

めるrdquoというとldquoもういいですrdquoとよく返事される主人と客はこのくら

いの飲酒で終わるしかし中国人はldquo酒に酔さえすれば何よりいいrdquoと

客に酒を勧める日本人は飲酒と仕事が分かれており仕事時間中に飲酒す

ることが禁止となっている普通飲んでいるとき相手の仕事に関わってい

る話題はできるだけ触れない会社が行ったレセプションだとしても慎重

に飲むよう注意しなければならないこれに対して中国人は仕事のために

飲み飲まなかったら取引が進まないという観念がある

37 食養の違い

食養というのは食事療法とも呼ばれ医食同源の原理を基礎にし食べ物

の性質と薬用価値を利用し病を防ぐ治すという効果を目指すことであ

る中日両国をくらべてみると食養の思想は中国で重要なポジションを

占めしていることが分かる

中日食文化の比較と相違 69

371 日本の食養方法

日本では古代社会の中で特に奈良時代に唐代の文化を取り入れる風潮

が盛り上がった中国の漢方医学と食文化の粋が朝鮮半島を経て日本列島

へ伝えられた「黄帝内経」「本草綱目」など中国医学の典籍がその時日

本に伝来したその後漢方医学が日本で広がり食養もより一層栄えた

最初は薬物の名前だけで覚えられその後一般の人の中へ流れ日常の食事

になった例えば194679蘇酒七草粥やヨーグルトなどである

194679蘇酒は正式には「194679蘇延命散」あるいは「194679蘇散」といい十種類

近くの薬草を合わせたので日本酒やみりんに浸してつくる194679蘇に含まれ

ている薬草には風邪を防ぎ消化機能を整え身体を暖める効果があるこ

とからお正月に「この一年間を家族全員が無病息災でありますように」と

願って飲む薬膳酒となった元旦にこれを飲めば一年の邪気を払ってくれ

るといわれている

七草粥は日本では毎年の1月7日に食べる習慣がある文字通り7つ

の野菜を入れてつくる粥であるこの七草は春で一番早く萌える草として

「若菜」ともいわれ強い生命力をもつことを象徴し一年間では災いを追

い払うことを祈る意味をあらわしている普通日本人はせり御形ほと

けのざすずな(カブ)ナズナはこべらすずしろを7種類の野菜と思

っている

日本は中国の漢方医学の魅力を発揮させるだけでなく先進的な技術を

利用し食べ物の成分を分析し人類にいい栄養因子がみつかるための研究

をしている現在同年でない年に合うヨーグルトができている積極的に

SOD因子ビタミンEやビタミンCなどを研究し食べ物の中に入れ癌

を防ぎ治す要となることを目指しているほかにアロエが高い薬用価値

をもち外用であるが内服することもできるアロエ入り酸乳が日本人に

とって人気がある

372 中国の食養方法

中国食養は漢方医学と飲食文化の粋を結び流行している科学でもある

70

実は中国は日本より食養のことをさらに重視し豊富な資源悠久な医学

史多くの医学著作などが食餌療法に非常に役立っている食事をできる

だけ控え五行思想に応じてldquo五味で五臓を大事にするrdquoこの五味が「酸

っぱさ甘さ辛さ苦さ塩辛さ」のことでありそれぞれは五臓の肝

脾肺心腎のことに関係する

漢方薬は中国で非常に重要なポジションを占めている普通にみられる

のが枸杞子とうき棗山芋生姜などである中国では漢方薬の種類

も多くお湯丸薬散薬や膏薬などで症状によって違う形の漢方薬を用

いる病を癒すだけでなく防ぐ効果と養生効能があるから人々の中で広

く行われている

薬膳というのは食べ物と薬物を原材としてつくった食療効果のある膳食

である中国の独特な料理技術と医学理論がうまく融合している普通の漢

方方剤飲食と違って治療効果美味しさを兼ねる特殊な膳食であると思

われる薬入り粥が薬膳の中で一番つくり易いものであり古代から行われ

ていた今までこれと関係する研究や著作が絶えずつくられすでに体系化

された季節ごとに美味しい粥が食べられることが中国の特色である春は

野菜入り粥夏は緑豆いりのお粥秋は蓮根入りお粥冬は羊肉入粥という

ように

薬膳の著しい特徴といえばまずは漢方薬理論を基礎としてつくる次

は伝統的な料理技術とうまく利用する3つは病を癒し身体を鍛え

体が丈夫になる効果があるということである

おわりに

経済が発展するに伴い中国人は現在の物質生活に満足するのではなく

物質より精神的の気持ちをさらに重視してきているので飲食に対する観念

も変わってきた家で食事することからレストランで飲食したりファスト

フードを利用するようになった人が増加してきた時間や金の無駄遣いだけ

でなく自分の体の健康に責任を果たさない行動であるこれに対して日

中日食文化の比較と相違 71

本は米を主食とし野菜魚類肉類や牛乳を副食とする栄養バランスのよ

い「日本人らいし食生活」が流行している

飲食文化は世界各地で各民族の食文化が衝突し融合し徐々に発展し

てきて出来上がったものである本論文は主に7つの角度から中日両国の

飲食文化の違いを述べたが中日両国は確かに味で違いがあるばかりでな

く日本は多くの食文化を吸収しldquo粗末を捨て粋を取り入れrdquoというこ

とで自国の文化と外来文化を相互に融合させてきた絶えず変化する時代

に従いながら日本の飲食文化を世界に栄えさせているそれと同時に日

本人は自然を追求し崇め守る習慣を持っていることが重要な特徴といえ

るまた日本は長寿な国民といわれ平均寿命が世界で一位になってい

るこの要因には確かに自然環境等が重要な役割を演じているが日本人

の飲食習慣もこれに深い関係があると考える

中日両国の飲食文化には違いがあるがお互いに食文化の精華部分を吸収

し合えば両国民にとって健康に役立つであろう

参考文献

[1]徐静波『日本飲食文化歴史と現実』上海復旦大学出版社2009年1月

[2]南京中医薬大学『中薬大辞典』上海科学技術出版社2006年3月

[3] 萱『中日飲食文化比較研究』北京大学出版社1999年6月

[4]方海燕『 食看日本文化的特征以中日 食文化的 系 中心』SCI-

ENCEampTECHNOLOGY INFORMATION2008年4月

[5]梁 露『浅 中日 食文化差 』CIENCEampTECHNOLOGY INFORMA-

TION2007年34刊

[6]吉牧『中日 食文化的差 及其形成原因分析』和田 范 科学校学 2007

年27刊第1期

72

Page 7: 中日食文化の比較と相違 - cgu.ac.jpれなりの季節を感じること.代表的な料理

これに対し日本人は日常生活で塩の使用は少なく酢と砂糖を常に使

う日本の酢は保存されていた酒が偶然に変化してできたのが始まりで

人類が最初につくり始めた調味料である「百薬の長」といわれる酒から生

まれた酢が不老不死の薬として古来より大切に用いられ日本国家の基盤

であった米税と同等に扱われるほど貴重なものだった『中薬大辞典』によ

ると酢は「肝と胃系に入る」とあるこれは消化吸収作用と血液浄化作

用に特効があるということであるまた甘いものが日本人の好みである

甘いものを食べると体を緩め緊張をほぐし痛みを和らげ滋養強壮と

することができるこれも日本人が長寿に暮らしていることと関わってい

るだろう

333 温かい料理と冷たい料理から見る

中国人は温かい料理が好きである冷たいものと生ものをめったに食べな

い宴席での冷たいものだとしてもだいたいお湯で煮られ冷やしてから

食べる日本では冷たいものが数多い加工せずまたは半加工しても新

鮮さ維持しながらビタミンを損っていない

34 調理方法の違い

日本では天麩羅以外に油濃い料理がない日本料理は生のまま食べ

る蒸す煮る焼く漬けるなど5つの基本的な料理法で構成されてい

るこういう特徴は日本料理の名前からみることができる例えば「焼き

物」「揚げ物」「煮物」「漬物」などそこで日本料理は「水料理」と

「煮炊き文化」とも呼ばれる日本人に誇れる刺身は上手な刀工によってな

されていることからみれば日本料理は「刀工の文化」でもある

中国の地域は広く歴史は悠久なので料理方法の種類も多様で豊富であ

る基本的な調理法以外に焼き蒸し煎じる炒めすすぎなどがあ

る火を使うことから分けると「炒め」「煮る」「蒸す」「蓋をしっかり

してとろ火で煮る」「食品をとろ火でゆっくり煮る」など20種類の方法があ

る日本よりもはるかに凌ぐ調理法である要するに油濃い料理が多く

中日食文化の比較と相違 65

そして使っているスパイスの種類も豊富である日本人が知っている唐辛子

の他に 香八角陳皮なども含まれている日本料理はあまり加熱する

必要がない生食することも多い主要な調味料は醬油お酒醋砂糖で

ある中国料理にくらべると日本の調味料はそれほど多くない

35 食事の器具の違い

中国人が料理の味を重視しているとすれば日本人は外観を重視している

といえるそこで特に食器のことをもっと講究する必要があると考えられ

351 鍋と包丁

中華料理は一つの鍋でつくられ日本にくらべ器具の種類と形が少ない

料理をつくるとき油が鍋から溢れないように深い鍋がつくったが日本料

理は蒸し物が多くめったに炒め料理をつくらないので日本人は浅い鍋を

つくった

島国で暮らしているから日本人は海産物を好みとし生のままで食べる

習慣がある食材の新鮮さを保ち元味を維持するために野菜魚肉な

どの食材によって違う形の包丁を使うしかしながら中国では調理人は

一つの包丁を使って違った形と味の食品をつくる

352 食器の材料と季節感

日本の食器は多くが磁器陶器と木器であるこの点から日常生活の

食器として碗箸スプーンなどみられる中国の食器は磁器陶器がよく

使われるまた日本料理の盛り合わせは色取りの組み合わせが大事であ

る日本料理の色の取り組みは季節と調和している料理と季節の違いによ

って違った器を選ぶことが普通で日本料理の些細な特徴が表われてい

る美味しい味見を楽しみ元味を追求する日本人は四季の代わりによって

食材と味見の変わりも考える例えば春と夏の時海鮮と野菜を季節の料

理とするその上その季節で咲いている花も用いられる秋と冬は銀

杏松枝など飾り物によって見てやわらか気持いい感じをさせている

66

日本料理の器と同じように盛り合わせについて考えなければならないこ

とが多くある山川船や島などの図形のように盛り合わせ357

の単数で置き量が少ないが種類は多い磁器と木材による器は上品素朴

なものとして様々な形につくられた食器の色形材質もさまざまで盛

りつけにも繊細な配慮が加えられるこれは日本料理が舌だけでなく目で

楽しむことも大切にしているからである

353 箸

箸といえば食事する食器によって世界の食文化を指文化圏ナイフと

フォーク文化圏および箸文化圏の3つに分けられる箸文化圏は中国韓

国日本ベトナムタイシンガポールなどで28を占めている中日両

国はいずれも箸文化圏に属する

中日両国は箸を使うがそれぞれに特色がある日本の箸は中国から伝わ

ってきたがその形や材質はいずれも違う中国の箸は長く普通が25セン

チであり先端が丸く今日まで箸の全体の変化はほとんどみられない油

濃いものが挟みやすいからである材料は木と竹の他にも玉や象牙などが

含まれている

日本の箸は中国より短くだいたい20センチで箸の前部は細くてとがっ

ていて末もほぼ同じである魚類などの海産物を食べる時刺を抜きやす

いからである材質が木や竹などである日本人はその多くが食べる前に

大皿にライス野菜スープの全てを目の前に取って食べるから箸が短く

てもかまわない中国人は皆で共同なものを共同で取るという食事するか

ら箸が長くて太くないとなかなか取れないのである

36 食習慣の違い

長い実践活動の中で中国人が舌で味わい日本人が目で楽しむことがわ

かる当然日本の国土面積が狭く人口が多い美味しい料理を自然の花

束と見られ生活飾り物と見られる広い中国では資源が豊かであるの

で味覚の楽しみを満足するために新しい物を食べてみる習慣を養った

中日食文化の比較と相違 67

361 聚食制」と「分餐制」

中国人は常に大きな鍋で煮た物を共同に食べる「聚食制」という中国独

特の制度をもっているつまり多くの人が食卓を囲んで一緒に食事をする

方式であるこのような方式が長く流行しているということは中国人が血

縁親族の関係という家庭観念を重視する考え方の反応であるといえるだろ

うこれに対して日本人は「分餐制」という制度をもっている事前に

料理を分け定食ができ食べる人を挟むのではなく徐々に特殊なldquo平均

主義rdquoという制度が形成されてきた

362 テーブルマナー

中国人はテーブルマナーが悪いといわれるどころかテーブルマナーがな

いとまでいわれる日本では食べ散らかすと汚いといわれ嫌な顔をされ

たり怒られたりするしかし中国では食べ散らかすのが礼儀なのであ

る余計なことは考えず食事を楽しむ食べ散らかすことが食事を用意し

てくれた人食事に誘ってくれた人への礼儀なのであるそれが中国のテー

ブルマナーである日本人風に綺麗にちまちま食べていると中国人は

「料理が美味しくないですか 」と聞いてくるまた日本では食べられ

るあらゆる食品を神からの賜り物と考える日本人は食事する前に神に深甚

に祈りしなければならないldquoいただきますrdquoといい食べた後箸を碗の

そばに置いて辞儀しながらldquoご馳走様でしたrdquoという習慣がある好き嫌

いをいわずに口に合うかどうかも考えずに料理をつくった人に苦労した

気持ちを深く感謝する

363 家で客を持てなす場合

中国人が食事するとき先輩への尊敬する気持ち友達への感謝する気配

を表すために相手の人に料理を取りあげてやる習慣がある中国人にとっ

て客を持てなすとき足りないより残した方がいいという考え方をもって

いるつまり主人と客の必要以上の分を準備している残した料理が多け

れば多いほど主人は誠意をもっているとみられるまた残ることも年々

の余裕であり富貴だという意味である日本では相手の人に取ってあげ

68

ることではなくおかわりする時自分で手を動かしそうでないとお腹が

もういっぱいになった意味となるちなみに第1碗の時食べ終わらず

わずかに残したとする日本人が客を招待するとき料理を準備し残され

るともったいなっかたと考える

364 会社で食事する場合

中国人が友達に食事をおごるときldquoさあ食事に行きましょうrdquoという

ように相手を誘うこういう場合は誘う人が食事代を払うのが当然だと思

われているしかも23時間かけて食事を終えることもあるしかしな

がら日本人がそのように誘われたら食べた後お互いに遠慮しないで割

り勘であるまた日本の会社では社員が昼ごはんを簡単なうどんある

いは弁当にして短い時間で速く食べることも多くみられる

365 飲酒する場合

宴席の時中国人が白酒ビールワインをよく飲む飲酒の場合にも

中日両国の違いがある日本人は酒を勧めないldquoちょうどいいところで止

めるrdquoというとldquoもういいですrdquoとよく返事される主人と客はこのくら

いの飲酒で終わるしかし中国人はldquo酒に酔さえすれば何よりいいrdquoと

客に酒を勧める日本人は飲酒と仕事が分かれており仕事時間中に飲酒す

ることが禁止となっている普通飲んでいるとき相手の仕事に関わってい

る話題はできるだけ触れない会社が行ったレセプションだとしても慎重

に飲むよう注意しなければならないこれに対して中国人は仕事のために

飲み飲まなかったら取引が進まないという観念がある

37 食養の違い

食養というのは食事療法とも呼ばれ医食同源の原理を基礎にし食べ物

の性質と薬用価値を利用し病を防ぐ治すという効果を目指すことであ

る中日両国をくらべてみると食養の思想は中国で重要なポジションを

占めしていることが分かる

中日食文化の比較と相違 69

371 日本の食養方法

日本では古代社会の中で特に奈良時代に唐代の文化を取り入れる風潮

が盛り上がった中国の漢方医学と食文化の粋が朝鮮半島を経て日本列島

へ伝えられた「黄帝内経」「本草綱目」など中国医学の典籍がその時日

本に伝来したその後漢方医学が日本で広がり食養もより一層栄えた

最初は薬物の名前だけで覚えられその後一般の人の中へ流れ日常の食事

になった例えば194679蘇酒七草粥やヨーグルトなどである

194679蘇酒は正式には「194679蘇延命散」あるいは「194679蘇散」といい十種類

近くの薬草を合わせたので日本酒やみりんに浸してつくる194679蘇に含まれ

ている薬草には風邪を防ぎ消化機能を整え身体を暖める効果があるこ

とからお正月に「この一年間を家族全員が無病息災でありますように」と

願って飲む薬膳酒となった元旦にこれを飲めば一年の邪気を払ってくれ

るといわれている

七草粥は日本では毎年の1月7日に食べる習慣がある文字通り7つ

の野菜を入れてつくる粥であるこの七草は春で一番早く萌える草として

「若菜」ともいわれ強い生命力をもつことを象徴し一年間では災いを追

い払うことを祈る意味をあらわしている普通日本人はせり御形ほと

けのざすずな(カブ)ナズナはこべらすずしろを7種類の野菜と思

っている

日本は中国の漢方医学の魅力を発揮させるだけでなく先進的な技術を

利用し食べ物の成分を分析し人類にいい栄養因子がみつかるための研究

をしている現在同年でない年に合うヨーグルトができている積極的に

SOD因子ビタミンEやビタミンCなどを研究し食べ物の中に入れ癌

を防ぎ治す要となることを目指しているほかにアロエが高い薬用価値

をもち外用であるが内服することもできるアロエ入り酸乳が日本人に

とって人気がある

372 中国の食養方法

中国食養は漢方医学と飲食文化の粋を結び流行している科学でもある

70

実は中国は日本より食養のことをさらに重視し豊富な資源悠久な医学

史多くの医学著作などが食餌療法に非常に役立っている食事をできる

だけ控え五行思想に応じてldquo五味で五臓を大事にするrdquoこの五味が「酸

っぱさ甘さ辛さ苦さ塩辛さ」のことでありそれぞれは五臓の肝

脾肺心腎のことに関係する

漢方薬は中国で非常に重要なポジションを占めている普通にみられる

のが枸杞子とうき棗山芋生姜などである中国では漢方薬の種類

も多くお湯丸薬散薬や膏薬などで症状によって違う形の漢方薬を用

いる病を癒すだけでなく防ぐ効果と養生効能があるから人々の中で広

く行われている

薬膳というのは食べ物と薬物を原材としてつくった食療効果のある膳食

である中国の独特な料理技術と医学理論がうまく融合している普通の漢

方方剤飲食と違って治療効果美味しさを兼ねる特殊な膳食であると思

われる薬入り粥が薬膳の中で一番つくり易いものであり古代から行われ

ていた今までこれと関係する研究や著作が絶えずつくられすでに体系化

された季節ごとに美味しい粥が食べられることが中国の特色である春は

野菜入り粥夏は緑豆いりのお粥秋は蓮根入りお粥冬は羊肉入粥という

ように

薬膳の著しい特徴といえばまずは漢方薬理論を基礎としてつくる次

は伝統的な料理技術とうまく利用する3つは病を癒し身体を鍛え

体が丈夫になる効果があるということである

おわりに

経済が発展するに伴い中国人は現在の物質生活に満足するのではなく

物質より精神的の気持ちをさらに重視してきているので飲食に対する観念

も変わってきた家で食事することからレストランで飲食したりファスト

フードを利用するようになった人が増加してきた時間や金の無駄遣いだけ

でなく自分の体の健康に責任を果たさない行動であるこれに対して日

中日食文化の比較と相違 71

本は米を主食とし野菜魚類肉類や牛乳を副食とする栄養バランスのよ

い「日本人らいし食生活」が流行している

飲食文化は世界各地で各民族の食文化が衝突し融合し徐々に発展し

てきて出来上がったものである本論文は主に7つの角度から中日両国の

飲食文化の違いを述べたが中日両国は確かに味で違いがあるばかりでな

く日本は多くの食文化を吸収しldquo粗末を捨て粋を取り入れrdquoというこ

とで自国の文化と外来文化を相互に融合させてきた絶えず変化する時代

に従いながら日本の飲食文化を世界に栄えさせているそれと同時に日

本人は自然を追求し崇め守る習慣を持っていることが重要な特徴といえ

るまた日本は長寿な国民といわれ平均寿命が世界で一位になってい

るこの要因には確かに自然環境等が重要な役割を演じているが日本人

の飲食習慣もこれに深い関係があると考える

中日両国の飲食文化には違いがあるがお互いに食文化の精華部分を吸収

し合えば両国民にとって健康に役立つであろう

参考文献

[1]徐静波『日本飲食文化歴史と現実』上海復旦大学出版社2009年1月

[2]南京中医薬大学『中薬大辞典』上海科学技術出版社2006年3月

[3] 萱『中日飲食文化比較研究』北京大学出版社1999年6月

[4]方海燕『 食看日本文化的特征以中日 食文化的 系 中心』SCI-

ENCEampTECHNOLOGY INFORMATION2008年4月

[5]梁 露『浅 中日 食文化差 』CIENCEampTECHNOLOGY INFORMA-

TION2007年34刊

[6]吉牧『中日 食文化的差 及其形成原因分析』和田 范 科学校学 2007

年27刊第1期

72

Page 8: 中日食文化の比較と相違 - cgu.ac.jpれなりの季節を感じること.代表的な料理

そして使っているスパイスの種類も豊富である日本人が知っている唐辛子

の他に 香八角陳皮なども含まれている日本料理はあまり加熱する

必要がない生食することも多い主要な調味料は醬油お酒醋砂糖で

ある中国料理にくらべると日本の調味料はそれほど多くない

35 食事の器具の違い

中国人が料理の味を重視しているとすれば日本人は外観を重視している

といえるそこで特に食器のことをもっと講究する必要があると考えられ

351 鍋と包丁

中華料理は一つの鍋でつくられ日本にくらべ器具の種類と形が少ない

料理をつくるとき油が鍋から溢れないように深い鍋がつくったが日本料

理は蒸し物が多くめったに炒め料理をつくらないので日本人は浅い鍋を

つくった

島国で暮らしているから日本人は海産物を好みとし生のままで食べる

習慣がある食材の新鮮さを保ち元味を維持するために野菜魚肉な

どの食材によって違う形の包丁を使うしかしながら中国では調理人は

一つの包丁を使って違った形と味の食品をつくる

352 食器の材料と季節感

日本の食器は多くが磁器陶器と木器であるこの点から日常生活の

食器として碗箸スプーンなどみられる中国の食器は磁器陶器がよく

使われるまた日本料理の盛り合わせは色取りの組み合わせが大事であ

る日本料理の色の取り組みは季節と調和している料理と季節の違いによ

って違った器を選ぶことが普通で日本料理の些細な特徴が表われてい

る美味しい味見を楽しみ元味を追求する日本人は四季の代わりによって

食材と味見の変わりも考える例えば春と夏の時海鮮と野菜を季節の料

理とするその上その季節で咲いている花も用いられる秋と冬は銀

杏松枝など飾り物によって見てやわらか気持いい感じをさせている

66

日本料理の器と同じように盛り合わせについて考えなければならないこ

とが多くある山川船や島などの図形のように盛り合わせ357

の単数で置き量が少ないが種類は多い磁器と木材による器は上品素朴

なものとして様々な形につくられた食器の色形材質もさまざまで盛

りつけにも繊細な配慮が加えられるこれは日本料理が舌だけでなく目で

楽しむことも大切にしているからである

353 箸

箸といえば食事する食器によって世界の食文化を指文化圏ナイフと

フォーク文化圏および箸文化圏の3つに分けられる箸文化圏は中国韓

国日本ベトナムタイシンガポールなどで28を占めている中日両

国はいずれも箸文化圏に属する

中日両国は箸を使うがそれぞれに特色がある日本の箸は中国から伝わ

ってきたがその形や材質はいずれも違う中国の箸は長く普通が25セン

チであり先端が丸く今日まで箸の全体の変化はほとんどみられない油

濃いものが挟みやすいからである材料は木と竹の他にも玉や象牙などが

含まれている

日本の箸は中国より短くだいたい20センチで箸の前部は細くてとがっ

ていて末もほぼ同じである魚類などの海産物を食べる時刺を抜きやす

いからである材質が木や竹などである日本人はその多くが食べる前に

大皿にライス野菜スープの全てを目の前に取って食べるから箸が短く

てもかまわない中国人は皆で共同なものを共同で取るという食事するか

ら箸が長くて太くないとなかなか取れないのである

36 食習慣の違い

長い実践活動の中で中国人が舌で味わい日本人が目で楽しむことがわ

かる当然日本の国土面積が狭く人口が多い美味しい料理を自然の花

束と見られ生活飾り物と見られる広い中国では資源が豊かであるの

で味覚の楽しみを満足するために新しい物を食べてみる習慣を養った

中日食文化の比較と相違 67

361 聚食制」と「分餐制」

中国人は常に大きな鍋で煮た物を共同に食べる「聚食制」という中国独

特の制度をもっているつまり多くの人が食卓を囲んで一緒に食事をする

方式であるこのような方式が長く流行しているということは中国人が血

縁親族の関係という家庭観念を重視する考え方の反応であるといえるだろ

うこれに対して日本人は「分餐制」という制度をもっている事前に

料理を分け定食ができ食べる人を挟むのではなく徐々に特殊なldquo平均

主義rdquoという制度が形成されてきた

362 テーブルマナー

中国人はテーブルマナーが悪いといわれるどころかテーブルマナーがな

いとまでいわれる日本では食べ散らかすと汚いといわれ嫌な顔をされ

たり怒られたりするしかし中国では食べ散らかすのが礼儀なのであ

る余計なことは考えず食事を楽しむ食べ散らかすことが食事を用意し

てくれた人食事に誘ってくれた人への礼儀なのであるそれが中国のテー

ブルマナーである日本人風に綺麗にちまちま食べていると中国人は

「料理が美味しくないですか 」と聞いてくるまた日本では食べられ

るあらゆる食品を神からの賜り物と考える日本人は食事する前に神に深甚

に祈りしなければならないldquoいただきますrdquoといい食べた後箸を碗の

そばに置いて辞儀しながらldquoご馳走様でしたrdquoという習慣がある好き嫌

いをいわずに口に合うかどうかも考えずに料理をつくった人に苦労した

気持ちを深く感謝する

363 家で客を持てなす場合

中国人が食事するとき先輩への尊敬する気持ち友達への感謝する気配

を表すために相手の人に料理を取りあげてやる習慣がある中国人にとっ

て客を持てなすとき足りないより残した方がいいという考え方をもって

いるつまり主人と客の必要以上の分を準備している残した料理が多け

れば多いほど主人は誠意をもっているとみられるまた残ることも年々

の余裕であり富貴だという意味である日本では相手の人に取ってあげ

68

ることではなくおかわりする時自分で手を動かしそうでないとお腹が

もういっぱいになった意味となるちなみに第1碗の時食べ終わらず

わずかに残したとする日本人が客を招待するとき料理を準備し残され

るともったいなっかたと考える

364 会社で食事する場合

中国人が友達に食事をおごるときldquoさあ食事に行きましょうrdquoという

ように相手を誘うこういう場合は誘う人が食事代を払うのが当然だと思

われているしかも23時間かけて食事を終えることもあるしかしな

がら日本人がそのように誘われたら食べた後お互いに遠慮しないで割

り勘であるまた日本の会社では社員が昼ごはんを簡単なうどんある

いは弁当にして短い時間で速く食べることも多くみられる

365 飲酒する場合

宴席の時中国人が白酒ビールワインをよく飲む飲酒の場合にも

中日両国の違いがある日本人は酒を勧めないldquoちょうどいいところで止

めるrdquoというとldquoもういいですrdquoとよく返事される主人と客はこのくら

いの飲酒で終わるしかし中国人はldquo酒に酔さえすれば何よりいいrdquoと

客に酒を勧める日本人は飲酒と仕事が分かれており仕事時間中に飲酒す

ることが禁止となっている普通飲んでいるとき相手の仕事に関わってい

る話題はできるだけ触れない会社が行ったレセプションだとしても慎重

に飲むよう注意しなければならないこれに対して中国人は仕事のために

飲み飲まなかったら取引が進まないという観念がある

37 食養の違い

食養というのは食事療法とも呼ばれ医食同源の原理を基礎にし食べ物

の性質と薬用価値を利用し病を防ぐ治すという効果を目指すことであ

る中日両国をくらべてみると食養の思想は中国で重要なポジションを

占めしていることが分かる

中日食文化の比較と相違 69

371 日本の食養方法

日本では古代社会の中で特に奈良時代に唐代の文化を取り入れる風潮

が盛り上がった中国の漢方医学と食文化の粋が朝鮮半島を経て日本列島

へ伝えられた「黄帝内経」「本草綱目」など中国医学の典籍がその時日

本に伝来したその後漢方医学が日本で広がり食養もより一層栄えた

最初は薬物の名前だけで覚えられその後一般の人の中へ流れ日常の食事

になった例えば194679蘇酒七草粥やヨーグルトなどである

194679蘇酒は正式には「194679蘇延命散」あるいは「194679蘇散」といい十種類

近くの薬草を合わせたので日本酒やみりんに浸してつくる194679蘇に含まれ

ている薬草には風邪を防ぎ消化機能を整え身体を暖める効果があるこ

とからお正月に「この一年間を家族全員が無病息災でありますように」と

願って飲む薬膳酒となった元旦にこれを飲めば一年の邪気を払ってくれ

るといわれている

七草粥は日本では毎年の1月7日に食べる習慣がある文字通り7つ

の野菜を入れてつくる粥であるこの七草は春で一番早く萌える草として

「若菜」ともいわれ強い生命力をもつことを象徴し一年間では災いを追

い払うことを祈る意味をあらわしている普通日本人はせり御形ほと

けのざすずな(カブ)ナズナはこべらすずしろを7種類の野菜と思

っている

日本は中国の漢方医学の魅力を発揮させるだけでなく先進的な技術を

利用し食べ物の成分を分析し人類にいい栄養因子がみつかるための研究

をしている現在同年でない年に合うヨーグルトができている積極的に

SOD因子ビタミンEやビタミンCなどを研究し食べ物の中に入れ癌

を防ぎ治す要となることを目指しているほかにアロエが高い薬用価値

をもち外用であるが内服することもできるアロエ入り酸乳が日本人に

とって人気がある

372 中国の食養方法

中国食養は漢方医学と飲食文化の粋を結び流行している科学でもある

70

実は中国は日本より食養のことをさらに重視し豊富な資源悠久な医学

史多くの医学著作などが食餌療法に非常に役立っている食事をできる

だけ控え五行思想に応じてldquo五味で五臓を大事にするrdquoこの五味が「酸

っぱさ甘さ辛さ苦さ塩辛さ」のことでありそれぞれは五臓の肝

脾肺心腎のことに関係する

漢方薬は中国で非常に重要なポジションを占めている普通にみられる

のが枸杞子とうき棗山芋生姜などである中国では漢方薬の種類

も多くお湯丸薬散薬や膏薬などで症状によって違う形の漢方薬を用

いる病を癒すだけでなく防ぐ効果と養生効能があるから人々の中で広

く行われている

薬膳というのは食べ物と薬物を原材としてつくった食療効果のある膳食

である中国の独特な料理技術と医学理論がうまく融合している普通の漢

方方剤飲食と違って治療効果美味しさを兼ねる特殊な膳食であると思

われる薬入り粥が薬膳の中で一番つくり易いものであり古代から行われ

ていた今までこれと関係する研究や著作が絶えずつくられすでに体系化

された季節ごとに美味しい粥が食べられることが中国の特色である春は

野菜入り粥夏は緑豆いりのお粥秋は蓮根入りお粥冬は羊肉入粥という

ように

薬膳の著しい特徴といえばまずは漢方薬理論を基礎としてつくる次

は伝統的な料理技術とうまく利用する3つは病を癒し身体を鍛え

体が丈夫になる効果があるということである

おわりに

経済が発展するに伴い中国人は現在の物質生活に満足するのではなく

物質より精神的の気持ちをさらに重視してきているので飲食に対する観念

も変わってきた家で食事することからレストランで飲食したりファスト

フードを利用するようになった人が増加してきた時間や金の無駄遣いだけ

でなく自分の体の健康に責任を果たさない行動であるこれに対して日

中日食文化の比較と相違 71

本は米を主食とし野菜魚類肉類や牛乳を副食とする栄養バランスのよ

い「日本人らいし食生活」が流行している

飲食文化は世界各地で各民族の食文化が衝突し融合し徐々に発展し

てきて出来上がったものである本論文は主に7つの角度から中日両国の

飲食文化の違いを述べたが中日両国は確かに味で違いがあるばかりでな

く日本は多くの食文化を吸収しldquo粗末を捨て粋を取り入れrdquoというこ

とで自国の文化と外来文化を相互に融合させてきた絶えず変化する時代

に従いながら日本の飲食文化を世界に栄えさせているそれと同時に日

本人は自然を追求し崇め守る習慣を持っていることが重要な特徴といえ

るまた日本は長寿な国民といわれ平均寿命が世界で一位になってい

るこの要因には確かに自然環境等が重要な役割を演じているが日本人

の飲食習慣もこれに深い関係があると考える

中日両国の飲食文化には違いがあるがお互いに食文化の精華部分を吸収

し合えば両国民にとって健康に役立つであろう

参考文献

[1]徐静波『日本飲食文化歴史と現実』上海復旦大学出版社2009年1月

[2]南京中医薬大学『中薬大辞典』上海科学技術出版社2006年3月

[3] 萱『中日飲食文化比較研究』北京大学出版社1999年6月

[4]方海燕『 食看日本文化的特征以中日 食文化的 系 中心』SCI-

ENCEampTECHNOLOGY INFORMATION2008年4月

[5]梁 露『浅 中日 食文化差 』CIENCEampTECHNOLOGY INFORMA-

TION2007年34刊

[6]吉牧『中日 食文化的差 及其形成原因分析』和田 范 科学校学 2007

年27刊第1期

72

Page 9: 中日食文化の比較と相違 - cgu.ac.jpれなりの季節を感じること.代表的な料理

日本料理の器と同じように盛り合わせについて考えなければならないこ

とが多くある山川船や島などの図形のように盛り合わせ357

の単数で置き量が少ないが種類は多い磁器と木材による器は上品素朴

なものとして様々な形につくられた食器の色形材質もさまざまで盛

りつけにも繊細な配慮が加えられるこれは日本料理が舌だけでなく目で

楽しむことも大切にしているからである

353 箸

箸といえば食事する食器によって世界の食文化を指文化圏ナイフと

フォーク文化圏および箸文化圏の3つに分けられる箸文化圏は中国韓

国日本ベトナムタイシンガポールなどで28を占めている中日両

国はいずれも箸文化圏に属する

中日両国は箸を使うがそれぞれに特色がある日本の箸は中国から伝わ

ってきたがその形や材質はいずれも違う中国の箸は長く普通が25セン

チであり先端が丸く今日まで箸の全体の変化はほとんどみられない油

濃いものが挟みやすいからである材料は木と竹の他にも玉や象牙などが

含まれている

日本の箸は中国より短くだいたい20センチで箸の前部は細くてとがっ

ていて末もほぼ同じである魚類などの海産物を食べる時刺を抜きやす

いからである材質が木や竹などである日本人はその多くが食べる前に

大皿にライス野菜スープの全てを目の前に取って食べるから箸が短く

てもかまわない中国人は皆で共同なものを共同で取るという食事するか

ら箸が長くて太くないとなかなか取れないのである

36 食習慣の違い

長い実践活動の中で中国人が舌で味わい日本人が目で楽しむことがわ

かる当然日本の国土面積が狭く人口が多い美味しい料理を自然の花

束と見られ生活飾り物と見られる広い中国では資源が豊かであるの

で味覚の楽しみを満足するために新しい物を食べてみる習慣を養った

中日食文化の比較と相違 67

361 聚食制」と「分餐制」

中国人は常に大きな鍋で煮た物を共同に食べる「聚食制」という中国独

特の制度をもっているつまり多くの人が食卓を囲んで一緒に食事をする

方式であるこのような方式が長く流行しているということは中国人が血

縁親族の関係という家庭観念を重視する考え方の反応であるといえるだろ

うこれに対して日本人は「分餐制」という制度をもっている事前に

料理を分け定食ができ食べる人を挟むのではなく徐々に特殊なldquo平均

主義rdquoという制度が形成されてきた

362 テーブルマナー

中国人はテーブルマナーが悪いといわれるどころかテーブルマナーがな

いとまでいわれる日本では食べ散らかすと汚いといわれ嫌な顔をされ

たり怒られたりするしかし中国では食べ散らかすのが礼儀なのであ

る余計なことは考えず食事を楽しむ食べ散らかすことが食事を用意し

てくれた人食事に誘ってくれた人への礼儀なのであるそれが中国のテー

ブルマナーである日本人風に綺麗にちまちま食べていると中国人は

「料理が美味しくないですか 」と聞いてくるまた日本では食べられ

るあらゆる食品を神からの賜り物と考える日本人は食事する前に神に深甚

に祈りしなければならないldquoいただきますrdquoといい食べた後箸を碗の

そばに置いて辞儀しながらldquoご馳走様でしたrdquoという習慣がある好き嫌

いをいわずに口に合うかどうかも考えずに料理をつくった人に苦労した

気持ちを深く感謝する

363 家で客を持てなす場合

中国人が食事するとき先輩への尊敬する気持ち友達への感謝する気配

を表すために相手の人に料理を取りあげてやる習慣がある中国人にとっ

て客を持てなすとき足りないより残した方がいいという考え方をもって

いるつまり主人と客の必要以上の分を準備している残した料理が多け

れば多いほど主人は誠意をもっているとみられるまた残ることも年々

の余裕であり富貴だという意味である日本では相手の人に取ってあげ

68

ることではなくおかわりする時自分で手を動かしそうでないとお腹が

もういっぱいになった意味となるちなみに第1碗の時食べ終わらず

わずかに残したとする日本人が客を招待するとき料理を準備し残され

るともったいなっかたと考える

364 会社で食事する場合

中国人が友達に食事をおごるときldquoさあ食事に行きましょうrdquoという

ように相手を誘うこういう場合は誘う人が食事代を払うのが当然だと思

われているしかも23時間かけて食事を終えることもあるしかしな

がら日本人がそのように誘われたら食べた後お互いに遠慮しないで割

り勘であるまた日本の会社では社員が昼ごはんを簡単なうどんある

いは弁当にして短い時間で速く食べることも多くみられる

365 飲酒する場合

宴席の時中国人が白酒ビールワインをよく飲む飲酒の場合にも

中日両国の違いがある日本人は酒を勧めないldquoちょうどいいところで止

めるrdquoというとldquoもういいですrdquoとよく返事される主人と客はこのくら

いの飲酒で終わるしかし中国人はldquo酒に酔さえすれば何よりいいrdquoと

客に酒を勧める日本人は飲酒と仕事が分かれており仕事時間中に飲酒す

ることが禁止となっている普通飲んでいるとき相手の仕事に関わってい

る話題はできるだけ触れない会社が行ったレセプションだとしても慎重

に飲むよう注意しなければならないこれに対して中国人は仕事のために

飲み飲まなかったら取引が進まないという観念がある

37 食養の違い

食養というのは食事療法とも呼ばれ医食同源の原理を基礎にし食べ物

の性質と薬用価値を利用し病を防ぐ治すという効果を目指すことであ

る中日両国をくらべてみると食養の思想は中国で重要なポジションを

占めしていることが分かる

中日食文化の比較と相違 69

371 日本の食養方法

日本では古代社会の中で特に奈良時代に唐代の文化を取り入れる風潮

が盛り上がった中国の漢方医学と食文化の粋が朝鮮半島を経て日本列島

へ伝えられた「黄帝内経」「本草綱目」など中国医学の典籍がその時日

本に伝来したその後漢方医学が日本で広がり食養もより一層栄えた

最初は薬物の名前だけで覚えられその後一般の人の中へ流れ日常の食事

になった例えば194679蘇酒七草粥やヨーグルトなどである

194679蘇酒は正式には「194679蘇延命散」あるいは「194679蘇散」といい十種類

近くの薬草を合わせたので日本酒やみりんに浸してつくる194679蘇に含まれ

ている薬草には風邪を防ぎ消化機能を整え身体を暖める効果があるこ

とからお正月に「この一年間を家族全員が無病息災でありますように」と

願って飲む薬膳酒となった元旦にこれを飲めば一年の邪気を払ってくれ

るといわれている

七草粥は日本では毎年の1月7日に食べる習慣がある文字通り7つ

の野菜を入れてつくる粥であるこの七草は春で一番早く萌える草として

「若菜」ともいわれ強い生命力をもつことを象徴し一年間では災いを追

い払うことを祈る意味をあらわしている普通日本人はせり御形ほと

けのざすずな(カブ)ナズナはこべらすずしろを7種類の野菜と思

っている

日本は中国の漢方医学の魅力を発揮させるだけでなく先進的な技術を

利用し食べ物の成分を分析し人類にいい栄養因子がみつかるための研究

をしている現在同年でない年に合うヨーグルトができている積極的に

SOD因子ビタミンEやビタミンCなどを研究し食べ物の中に入れ癌

を防ぎ治す要となることを目指しているほかにアロエが高い薬用価値

をもち外用であるが内服することもできるアロエ入り酸乳が日本人に

とって人気がある

372 中国の食養方法

中国食養は漢方医学と飲食文化の粋を結び流行している科学でもある

70

実は中国は日本より食養のことをさらに重視し豊富な資源悠久な医学

史多くの医学著作などが食餌療法に非常に役立っている食事をできる

だけ控え五行思想に応じてldquo五味で五臓を大事にするrdquoこの五味が「酸

っぱさ甘さ辛さ苦さ塩辛さ」のことでありそれぞれは五臓の肝

脾肺心腎のことに関係する

漢方薬は中国で非常に重要なポジションを占めている普通にみられる

のが枸杞子とうき棗山芋生姜などである中国では漢方薬の種類

も多くお湯丸薬散薬や膏薬などで症状によって違う形の漢方薬を用

いる病を癒すだけでなく防ぐ効果と養生効能があるから人々の中で広

く行われている

薬膳というのは食べ物と薬物を原材としてつくった食療効果のある膳食

である中国の独特な料理技術と医学理論がうまく融合している普通の漢

方方剤飲食と違って治療効果美味しさを兼ねる特殊な膳食であると思

われる薬入り粥が薬膳の中で一番つくり易いものであり古代から行われ

ていた今までこれと関係する研究や著作が絶えずつくられすでに体系化

された季節ごとに美味しい粥が食べられることが中国の特色である春は

野菜入り粥夏は緑豆いりのお粥秋は蓮根入りお粥冬は羊肉入粥という

ように

薬膳の著しい特徴といえばまずは漢方薬理論を基礎としてつくる次

は伝統的な料理技術とうまく利用する3つは病を癒し身体を鍛え

体が丈夫になる効果があるということである

おわりに

経済が発展するに伴い中国人は現在の物質生活に満足するのではなく

物質より精神的の気持ちをさらに重視してきているので飲食に対する観念

も変わってきた家で食事することからレストランで飲食したりファスト

フードを利用するようになった人が増加してきた時間や金の無駄遣いだけ

でなく自分の体の健康に責任を果たさない行動であるこれに対して日

中日食文化の比較と相違 71

本は米を主食とし野菜魚類肉類や牛乳を副食とする栄養バランスのよ

い「日本人らいし食生活」が流行している

飲食文化は世界各地で各民族の食文化が衝突し融合し徐々に発展し

てきて出来上がったものである本論文は主に7つの角度から中日両国の

飲食文化の違いを述べたが中日両国は確かに味で違いがあるばかりでな

く日本は多くの食文化を吸収しldquo粗末を捨て粋を取り入れrdquoというこ

とで自国の文化と外来文化を相互に融合させてきた絶えず変化する時代

に従いながら日本の飲食文化を世界に栄えさせているそれと同時に日

本人は自然を追求し崇め守る習慣を持っていることが重要な特徴といえ

るまた日本は長寿な国民といわれ平均寿命が世界で一位になってい

るこの要因には確かに自然環境等が重要な役割を演じているが日本人

の飲食習慣もこれに深い関係があると考える

中日両国の飲食文化には違いがあるがお互いに食文化の精華部分を吸収

し合えば両国民にとって健康に役立つであろう

参考文献

[1]徐静波『日本飲食文化歴史と現実』上海復旦大学出版社2009年1月

[2]南京中医薬大学『中薬大辞典』上海科学技術出版社2006年3月

[3] 萱『中日飲食文化比較研究』北京大学出版社1999年6月

[4]方海燕『 食看日本文化的特征以中日 食文化的 系 中心』SCI-

ENCEampTECHNOLOGY INFORMATION2008年4月

[5]梁 露『浅 中日 食文化差 』CIENCEampTECHNOLOGY INFORMA-

TION2007年34刊

[6]吉牧『中日 食文化的差 及其形成原因分析』和田 范 科学校学 2007

年27刊第1期

72

Page 10: 中日食文化の比較と相違 - cgu.ac.jpれなりの季節を感じること.代表的な料理

361 聚食制」と「分餐制」

中国人は常に大きな鍋で煮た物を共同に食べる「聚食制」という中国独

特の制度をもっているつまり多くの人が食卓を囲んで一緒に食事をする

方式であるこのような方式が長く流行しているということは中国人が血

縁親族の関係という家庭観念を重視する考え方の反応であるといえるだろ

うこれに対して日本人は「分餐制」という制度をもっている事前に

料理を分け定食ができ食べる人を挟むのではなく徐々に特殊なldquo平均

主義rdquoという制度が形成されてきた

362 テーブルマナー

中国人はテーブルマナーが悪いといわれるどころかテーブルマナーがな

いとまでいわれる日本では食べ散らかすと汚いといわれ嫌な顔をされ

たり怒られたりするしかし中国では食べ散らかすのが礼儀なのであ

る余計なことは考えず食事を楽しむ食べ散らかすことが食事を用意し

てくれた人食事に誘ってくれた人への礼儀なのであるそれが中国のテー

ブルマナーである日本人風に綺麗にちまちま食べていると中国人は

「料理が美味しくないですか 」と聞いてくるまた日本では食べられ

るあらゆる食品を神からの賜り物と考える日本人は食事する前に神に深甚

に祈りしなければならないldquoいただきますrdquoといい食べた後箸を碗の

そばに置いて辞儀しながらldquoご馳走様でしたrdquoという習慣がある好き嫌

いをいわずに口に合うかどうかも考えずに料理をつくった人に苦労した

気持ちを深く感謝する

363 家で客を持てなす場合

中国人が食事するとき先輩への尊敬する気持ち友達への感謝する気配

を表すために相手の人に料理を取りあげてやる習慣がある中国人にとっ

て客を持てなすとき足りないより残した方がいいという考え方をもって

いるつまり主人と客の必要以上の分を準備している残した料理が多け

れば多いほど主人は誠意をもっているとみられるまた残ることも年々

の余裕であり富貴だという意味である日本では相手の人に取ってあげ

68

ることではなくおかわりする時自分で手を動かしそうでないとお腹が

もういっぱいになった意味となるちなみに第1碗の時食べ終わらず

わずかに残したとする日本人が客を招待するとき料理を準備し残され

るともったいなっかたと考える

364 会社で食事する場合

中国人が友達に食事をおごるときldquoさあ食事に行きましょうrdquoという

ように相手を誘うこういう場合は誘う人が食事代を払うのが当然だと思

われているしかも23時間かけて食事を終えることもあるしかしな

がら日本人がそのように誘われたら食べた後お互いに遠慮しないで割

り勘であるまた日本の会社では社員が昼ごはんを簡単なうどんある

いは弁当にして短い時間で速く食べることも多くみられる

365 飲酒する場合

宴席の時中国人が白酒ビールワインをよく飲む飲酒の場合にも

中日両国の違いがある日本人は酒を勧めないldquoちょうどいいところで止

めるrdquoというとldquoもういいですrdquoとよく返事される主人と客はこのくら

いの飲酒で終わるしかし中国人はldquo酒に酔さえすれば何よりいいrdquoと

客に酒を勧める日本人は飲酒と仕事が分かれており仕事時間中に飲酒す

ることが禁止となっている普通飲んでいるとき相手の仕事に関わってい

る話題はできるだけ触れない会社が行ったレセプションだとしても慎重

に飲むよう注意しなければならないこれに対して中国人は仕事のために

飲み飲まなかったら取引が進まないという観念がある

37 食養の違い

食養というのは食事療法とも呼ばれ医食同源の原理を基礎にし食べ物

の性質と薬用価値を利用し病を防ぐ治すという効果を目指すことであ

る中日両国をくらべてみると食養の思想は中国で重要なポジションを

占めしていることが分かる

中日食文化の比較と相違 69

371 日本の食養方法

日本では古代社会の中で特に奈良時代に唐代の文化を取り入れる風潮

が盛り上がった中国の漢方医学と食文化の粋が朝鮮半島を経て日本列島

へ伝えられた「黄帝内経」「本草綱目」など中国医学の典籍がその時日

本に伝来したその後漢方医学が日本で広がり食養もより一層栄えた

最初は薬物の名前だけで覚えられその後一般の人の中へ流れ日常の食事

になった例えば194679蘇酒七草粥やヨーグルトなどである

194679蘇酒は正式には「194679蘇延命散」あるいは「194679蘇散」といい十種類

近くの薬草を合わせたので日本酒やみりんに浸してつくる194679蘇に含まれ

ている薬草には風邪を防ぎ消化機能を整え身体を暖める効果があるこ

とからお正月に「この一年間を家族全員が無病息災でありますように」と

願って飲む薬膳酒となった元旦にこれを飲めば一年の邪気を払ってくれ

るといわれている

七草粥は日本では毎年の1月7日に食べる習慣がある文字通り7つ

の野菜を入れてつくる粥であるこの七草は春で一番早く萌える草として

「若菜」ともいわれ強い生命力をもつことを象徴し一年間では災いを追

い払うことを祈る意味をあらわしている普通日本人はせり御形ほと

けのざすずな(カブ)ナズナはこべらすずしろを7種類の野菜と思

っている

日本は中国の漢方医学の魅力を発揮させるだけでなく先進的な技術を

利用し食べ物の成分を分析し人類にいい栄養因子がみつかるための研究

をしている現在同年でない年に合うヨーグルトができている積極的に

SOD因子ビタミンEやビタミンCなどを研究し食べ物の中に入れ癌

を防ぎ治す要となることを目指しているほかにアロエが高い薬用価値

をもち外用であるが内服することもできるアロエ入り酸乳が日本人に

とって人気がある

372 中国の食養方法

中国食養は漢方医学と飲食文化の粋を結び流行している科学でもある

70

実は中国は日本より食養のことをさらに重視し豊富な資源悠久な医学

史多くの医学著作などが食餌療法に非常に役立っている食事をできる

だけ控え五行思想に応じてldquo五味で五臓を大事にするrdquoこの五味が「酸

っぱさ甘さ辛さ苦さ塩辛さ」のことでありそれぞれは五臓の肝

脾肺心腎のことに関係する

漢方薬は中国で非常に重要なポジションを占めている普通にみられる

のが枸杞子とうき棗山芋生姜などである中国では漢方薬の種類

も多くお湯丸薬散薬や膏薬などで症状によって違う形の漢方薬を用

いる病を癒すだけでなく防ぐ効果と養生効能があるから人々の中で広

く行われている

薬膳というのは食べ物と薬物を原材としてつくった食療効果のある膳食

である中国の独特な料理技術と医学理論がうまく融合している普通の漢

方方剤飲食と違って治療効果美味しさを兼ねる特殊な膳食であると思

われる薬入り粥が薬膳の中で一番つくり易いものであり古代から行われ

ていた今までこれと関係する研究や著作が絶えずつくられすでに体系化

された季節ごとに美味しい粥が食べられることが中国の特色である春は

野菜入り粥夏は緑豆いりのお粥秋は蓮根入りお粥冬は羊肉入粥という

ように

薬膳の著しい特徴といえばまずは漢方薬理論を基礎としてつくる次

は伝統的な料理技術とうまく利用する3つは病を癒し身体を鍛え

体が丈夫になる効果があるということである

おわりに

経済が発展するに伴い中国人は現在の物質生活に満足するのではなく

物質より精神的の気持ちをさらに重視してきているので飲食に対する観念

も変わってきた家で食事することからレストランで飲食したりファスト

フードを利用するようになった人が増加してきた時間や金の無駄遣いだけ

でなく自分の体の健康に責任を果たさない行動であるこれに対して日

中日食文化の比較と相違 71

本は米を主食とし野菜魚類肉類や牛乳を副食とする栄養バランスのよ

い「日本人らいし食生活」が流行している

飲食文化は世界各地で各民族の食文化が衝突し融合し徐々に発展し

てきて出来上がったものである本論文は主に7つの角度から中日両国の

飲食文化の違いを述べたが中日両国は確かに味で違いがあるばかりでな

く日本は多くの食文化を吸収しldquo粗末を捨て粋を取り入れrdquoというこ

とで自国の文化と外来文化を相互に融合させてきた絶えず変化する時代

に従いながら日本の飲食文化を世界に栄えさせているそれと同時に日

本人は自然を追求し崇め守る習慣を持っていることが重要な特徴といえ

るまた日本は長寿な国民といわれ平均寿命が世界で一位になってい

るこの要因には確かに自然環境等が重要な役割を演じているが日本人

の飲食習慣もこれに深い関係があると考える

中日両国の飲食文化には違いがあるがお互いに食文化の精華部分を吸収

し合えば両国民にとって健康に役立つであろう

参考文献

[1]徐静波『日本飲食文化歴史と現実』上海復旦大学出版社2009年1月

[2]南京中医薬大学『中薬大辞典』上海科学技術出版社2006年3月

[3] 萱『中日飲食文化比較研究』北京大学出版社1999年6月

[4]方海燕『 食看日本文化的特征以中日 食文化的 系 中心』SCI-

ENCEampTECHNOLOGY INFORMATION2008年4月

[5]梁 露『浅 中日 食文化差 』CIENCEampTECHNOLOGY INFORMA-

TION2007年34刊

[6]吉牧『中日 食文化的差 及其形成原因分析』和田 范 科学校学 2007

年27刊第1期

72

Page 11: 中日食文化の比較と相違 - cgu.ac.jpれなりの季節を感じること.代表的な料理

ることではなくおかわりする時自分で手を動かしそうでないとお腹が

もういっぱいになった意味となるちなみに第1碗の時食べ終わらず

わずかに残したとする日本人が客を招待するとき料理を準備し残され

るともったいなっかたと考える

364 会社で食事する場合

中国人が友達に食事をおごるときldquoさあ食事に行きましょうrdquoという

ように相手を誘うこういう場合は誘う人が食事代を払うのが当然だと思

われているしかも23時間かけて食事を終えることもあるしかしな

がら日本人がそのように誘われたら食べた後お互いに遠慮しないで割

り勘であるまた日本の会社では社員が昼ごはんを簡単なうどんある

いは弁当にして短い時間で速く食べることも多くみられる

365 飲酒する場合

宴席の時中国人が白酒ビールワインをよく飲む飲酒の場合にも

中日両国の違いがある日本人は酒を勧めないldquoちょうどいいところで止

めるrdquoというとldquoもういいですrdquoとよく返事される主人と客はこのくら

いの飲酒で終わるしかし中国人はldquo酒に酔さえすれば何よりいいrdquoと

客に酒を勧める日本人は飲酒と仕事が分かれており仕事時間中に飲酒す

ることが禁止となっている普通飲んでいるとき相手の仕事に関わってい

る話題はできるだけ触れない会社が行ったレセプションだとしても慎重

に飲むよう注意しなければならないこれに対して中国人は仕事のために

飲み飲まなかったら取引が進まないという観念がある

37 食養の違い

食養というのは食事療法とも呼ばれ医食同源の原理を基礎にし食べ物

の性質と薬用価値を利用し病を防ぐ治すという効果を目指すことであ

る中日両国をくらべてみると食養の思想は中国で重要なポジションを

占めしていることが分かる

中日食文化の比較と相違 69

371 日本の食養方法

日本では古代社会の中で特に奈良時代に唐代の文化を取り入れる風潮

が盛り上がった中国の漢方医学と食文化の粋が朝鮮半島を経て日本列島

へ伝えられた「黄帝内経」「本草綱目」など中国医学の典籍がその時日

本に伝来したその後漢方医学が日本で広がり食養もより一層栄えた

最初は薬物の名前だけで覚えられその後一般の人の中へ流れ日常の食事

になった例えば194679蘇酒七草粥やヨーグルトなどである

194679蘇酒は正式には「194679蘇延命散」あるいは「194679蘇散」といい十種類

近くの薬草を合わせたので日本酒やみりんに浸してつくる194679蘇に含まれ

ている薬草には風邪を防ぎ消化機能を整え身体を暖める効果があるこ

とからお正月に「この一年間を家族全員が無病息災でありますように」と

願って飲む薬膳酒となった元旦にこれを飲めば一年の邪気を払ってくれ

るといわれている

七草粥は日本では毎年の1月7日に食べる習慣がある文字通り7つ

の野菜を入れてつくる粥であるこの七草は春で一番早く萌える草として

「若菜」ともいわれ強い生命力をもつことを象徴し一年間では災いを追

い払うことを祈る意味をあらわしている普通日本人はせり御形ほと

けのざすずな(カブ)ナズナはこべらすずしろを7種類の野菜と思

っている

日本は中国の漢方医学の魅力を発揮させるだけでなく先進的な技術を

利用し食べ物の成分を分析し人類にいい栄養因子がみつかるための研究

をしている現在同年でない年に合うヨーグルトができている積極的に

SOD因子ビタミンEやビタミンCなどを研究し食べ物の中に入れ癌

を防ぎ治す要となることを目指しているほかにアロエが高い薬用価値

をもち外用であるが内服することもできるアロエ入り酸乳が日本人に

とって人気がある

372 中国の食養方法

中国食養は漢方医学と飲食文化の粋を結び流行している科学でもある

70

実は中国は日本より食養のことをさらに重視し豊富な資源悠久な医学

史多くの医学著作などが食餌療法に非常に役立っている食事をできる

だけ控え五行思想に応じてldquo五味で五臓を大事にするrdquoこの五味が「酸

っぱさ甘さ辛さ苦さ塩辛さ」のことでありそれぞれは五臓の肝

脾肺心腎のことに関係する

漢方薬は中国で非常に重要なポジションを占めている普通にみられる

のが枸杞子とうき棗山芋生姜などである中国では漢方薬の種類

も多くお湯丸薬散薬や膏薬などで症状によって違う形の漢方薬を用

いる病を癒すだけでなく防ぐ効果と養生効能があるから人々の中で広

く行われている

薬膳というのは食べ物と薬物を原材としてつくった食療効果のある膳食

である中国の独特な料理技術と医学理論がうまく融合している普通の漢

方方剤飲食と違って治療効果美味しさを兼ねる特殊な膳食であると思

われる薬入り粥が薬膳の中で一番つくり易いものであり古代から行われ

ていた今までこれと関係する研究や著作が絶えずつくられすでに体系化

された季節ごとに美味しい粥が食べられることが中国の特色である春は

野菜入り粥夏は緑豆いりのお粥秋は蓮根入りお粥冬は羊肉入粥という

ように

薬膳の著しい特徴といえばまずは漢方薬理論を基礎としてつくる次

は伝統的な料理技術とうまく利用する3つは病を癒し身体を鍛え

体が丈夫になる効果があるということである

おわりに

経済が発展するに伴い中国人は現在の物質生活に満足するのではなく

物質より精神的の気持ちをさらに重視してきているので飲食に対する観念

も変わってきた家で食事することからレストランで飲食したりファスト

フードを利用するようになった人が増加してきた時間や金の無駄遣いだけ

でなく自分の体の健康に責任を果たさない行動であるこれに対して日

中日食文化の比較と相違 71

本は米を主食とし野菜魚類肉類や牛乳を副食とする栄養バランスのよ

い「日本人らいし食生活」が流行している

飲食文化は世界各地で各民族の食文化が衝突し融合し徐々に発展し

てきて出来上がったものである本論文は主に7つの角度から中日両国の

飲食文化の違いを述べたが中日両国は確かに味で違いがあるばかりでな

く日本は多くの食文化を吸収しldquo粗末を捨て粋を取り入れrdquoというこ

とで自国の文化と外来文化を相互に融合させてきた絶えず変化する時代

に従いながら日本の飲食文化を世界に栄えさせているそれと同時に日

本人は自然を追求し崇め守る習慣を持っていることが重要な特徴といえ

るまた日本は長寿な国民といわれ平均寿命が世界で一位になってい

るこの要因には確かに自然環境等が重要な役割を演じているが日本人

の飲食習慣もこれに深い関係があると考える

中日両国の飲食文化には違いがあるがお互いに食文化の精華部分を吸収

し合えば両国民にとって健康に役立つであろう

参考文献

[1]徐静波『日本飲食文化歴史と現実』上海復旦大学出版社2009年1月

[2]南京中医薬大学『中薬大辞典』上海科学技術出版社2006年3月

[3] 萱『中日飲食文化比較研究』北京大学出版社1999年6月

[4]方海燕『 食看日本文化的特征以中日 食文化的 系 中心』SCI-

ENCEampTECHNOLOGY INFORMATION2008年4月

[5]梁 露『浅 中日 食文化差 』CIENCEampTECHNOLOGY INFORMA-

TION2007年34刊

[6]吉牧『中日 食文化的差 及其形成原因分析』和田 范 科学校学 2007

年27刊第1期

72

Page 12: 中日食文化の比較と相違 - cgu.ac.jpれなりの季節を感じること.代表的な料理

371 日本の食養方法

日本では古代社会の中で特に奈良時代に唐代の文化を取り入れる風潮

が盛り上がった中国の漢方医学と食文化の粋が朝鮮半島を経て日本列島

へ伝えられた「黄帝内経」「本草綱目」など中国医学の典籍がその時日

本に伝来したその後漢方医学が日本で広がり食養もより一層栄えた

最初は薬物の名前だけで覚えられその後一般の人の中へ流れ日常の食事

になった例えば194679蘇酒七草粥やヨーグルトなどである

194679蘇酒は正式には「194679蘇延命散」あるいは「194679蘇散」といい十種類

近くの薬草を合わせたので日本酒やみりんに浸してつくる194679蘇に含まれ

ている薬草には風邪を防ぎ消化機能を整え身体を暖める効果があるこ

とからお正月に「この一年間を家族全員が無病息災でありますように」と

願って飲む薬膳酒となった元旦にこれを飲めば一年の邪気を払ってくれ

るといわれている

七草粥は日本では毎年の1月7日に食べる習慣がある文字通り7つ

の野菜を入れてつくる粥であるこの七草は春で一番早く萌える草として

「若菜」ともいわれ強い生命力をもつことを象徴し一年間では災いを追

い払うことを祈る意味をあらわしている普通日本人はせり御形ほと

けのざすずな(カブ)ナズナはこべらすずしろを7種類の野菜と思

っている

日本は中国の漢方医学の魅力を発揮させるだけでなく先進的な技術を

利用し食べ物の成分を分析し人類にいい栄養因子がみつかるための研究

をしている現在同年でない年に合うヨーグルトができている積極的に

SOD因子ビタミンEやビタミンCなどを研究し食べ物の中に入れ癌

を防ぎ治す要となることを目指しているほかにアロエが高い薬用価値

をもち外用であるが内服することもできるアロエ入り酸乳が日本人に

とって人気がある

372 中国の食養方法

中国食養は漢方医学と飲食文化の粋を結び流行している科学でもある

70

実は中国は日本より食養のことをさらに重視し豊富な資源悠久な医学

史多くの医学著作などが食餌療法に非常に役立っている食事をできる

だけ控え五行思想に応じてldquo五味で五臓を大事にするrdquoこの五味が「酸

っぱさ甘さ辛さ苦さ塩辛さ」のことでありそれぞれは五臓の肝

脾肺心腎のことに関係する

漢方薬は中国で非常に重要なポジションを占めている普通にみられる

のが枸杞子とうき棗山芋生姜などである中国では漢方薬の種類

も多くお湯丸薬散薬や膏薬などで症状によって違う形の漢方薬を用

いる病を癒すだけでなく防ぐ効果と養生効能があるから人々の中で広

く行われている

薬膳というのは食べ物と薬物を原材としてつくった食療効果のある膳食

である中国の独特な料理技術と医学理論がうまく融合している普通の漢

方方剤飲食と違って治療効果美味しさを兼ねる特殊な膳食であると思

われる薬入り粥が薬膳の中で一番つくり易いものであり古代から行われ

ていた今までこれと関係する研究や著作が絶えずつくられすでに体系化

された季節ごとに美味しい粥が食べられることが中国の特色である春は

野菜入り粥夏は緑豆いりのお粥秋は蓮根入りお粥冬は羊肉入粥という

ように

薬膳の著しい特徴といえばまずは漢方薬理論を基礎としてつくる次

は伝統的な料理技術とうまく利用する3つは病を癒し身体を鍛え

体が丈夫になる効果があるということである

おわりに

経済が発展するに伴い中国人は現在の物質生活に満足するのではなく

物質より精神的の気持ちをさらに重視してきているので飲食に対する観念

も変わってきた家で食事することからレストランで飲食したりファスト

フードを利用するようになった人が増加してきた時間や金の無駄遣いだけ

でなく自分の体の健康に責任を果たさない行動であるこれに対して日

中日食文化の比較と相違 71

本は米を主食とし野菜魚類肉類や牛乳を副食とする栄養バランスのよ

い「日本人らいし食生活」が流行している

飲食文化は世界各地で各民族の食文化が衝突し融合し徐々に発展し

てきて出来上がったものである本論文は主に7つの角度から中日両国の

飲食文化の違いを述べたが中日両国は確かに味で違いがあるばかりでな

く日本は多くの食文化を吸収しldquo粗末を捨て粋を取り入れrdquoというこ

とで自国の文化と外来文化を相互に融合させてきた絶えず変化する時代

に従いながら日本の飲食文化を世界に栄えさせているそれと同時に日

本人は自然を追求し崇め守る習慣を持っていることが重要な特徴といえ

るまた日本は長寿な国民といわれ平均寿命が世界で一位になってい

るこの要因には確かに自然環境等が重要な役割を演じているが日本人

の飲食習慣もこれに深い関係があると考える

中日両国の飲食文化には違いがあるがお互いに食文化の精華部分を吸収

し合えば両国民にとって健康に役立つであろう

参考文献

[1]徐静波『日本飲食文化歴史と現実』上海復旦大学出版社2009年1月

[2]南京中医薬大学『中薬大辞典』上海科学技術出版社2006年3月

[3] 萱『中日飲食文化比較研究』北京大学出版社1999年6月

[4]方海燕『 食看日本文化的特征以中日 食文化的 系 中心』SCI-

ENCEampTECHNOLOGY INFORMATION2008年4月

[5]梁 露『浅 中日 食文化差 』CIENCEampTECHNOLOGY INFORMA-

TION2007年34刊

[6]吉牧『中日 食文化的差 及其形成原因分析』和田 范 科学校学 2007

年27刊第1期

72

Page 13: 中日食文化の比較と相違 - cgu.ac.jpれなりの季節を感じること.代表的な料理

実は中国は日本より食養のことをさらに重視し豊富な資源悠久な医学

史多くの医学著作などが食餌療法に非常に役立っている食事をできる

だけ控え五行思想に応じてldquo五味で五臓を大事にするrdquoこの五味が「酸

っぱさ甘さ辛さ苦さ塩辛さ」のことでありそれぞれは五臓の肝

脾肺心腎のことに関係する

漢方薬は中国で非常に重要なポジションを占めている普通にみられる

のが枸杞子とうき棗山芋生姜などである中国では漢方薬の種類

も多くお湯丸薬散薬や膏薬などで症状によって違う形の漢方薬を用

いる病を癒すだけでなく防ぐ効果と養生効能があるから人々の中で広

く行われている

薬膳というのは食べ物と薬物を原材としてつくった食療効果のある膳食

である中国の独特な料理技術と医学理論がうまく融合している普通の漢

方方剤飲食と違って治療効果美味しさを兼ねる特殊な膳食であると思

われる薬入り粥が薬膳の中で一番つくり易いものであり古代から行われ

ていた今までこれと関係する研究や著作が絶えずつくられすでに体系化

された季節ごとに美味しい粥が食べられることが中国の特色である春は

野菜入り粥夏は緑豆いりのお粥秋は蓮根入りお粥冬は羊肉入粥という

ように

薬膳の著しい特徴といえばまずは漢方薬理論を基礎としてつくる次

は伝統的な料理技術とうまく利用する3つは病を癒し身体を鍛え

体が丈夫になる効果があるということである

おわりに

経済が発展するに伴い中国人は現在の物質生活に満足するのではなく

物質より精神的の気持ちをさらに重視してきているので飲食に対する観念

も変わってきた家で食事することからレストランで飲食したりファスト

フードを利用するようになった人が増加してきた時間や金の無駄遣いだけ

でなく自分の体の健康に責任を果たさない行動であるこれに対して日

中日食文化の比較と相違 71

本は米を主食とし野菜魚類肉類や牛乳を副食とする栄養バランスのよ

い「日本人らいし食生活」が流行している

飲食文化は世界各地で各民族の食文化が衝突し融合し徐々に発展し

てきて出来上がったものである本論文は主に7つの角度から中日両国の

飲食文化の違いを述べたが中日両国は確かに味で違いがあるばかりでな

く日本は多くの食文化を吸収しldquo粗末を捨て粋を取り入れrdquoというこ

とで自国の文化と外来文化を相互に融合させてきた絶えず変化する時代

に従いながら日本の飲食文化を世界に栄えさせているそれと同時に日

本人は自然を追求し崇め守る習慣を持っていることが重要な特徴といえ

るまた日本は長寿な国民といわれ平均寿命が世界で一位になってい

るこの要因には確かに自然環境等が重要な役割を演じているが日本人

の飲食習慣もこれに深い関係があると考える

中日両国の飲食文化には違いがあるがお互いに食文化の精華部分を吸収

し合えば両国民にとって健康に役立つであろう

参考文献

[1]徐静波『日本飲食文化歴史と現実』上海復旦大学出版社2009年1月

[2]南京中医薬大学『中薬大辞典』上海科学技術出版社2006年3月

[3] 萱『中日飲食文化比較研究』北京大学出版社1999年6月

[4]方海燕『 食看日本文化的特征以中日 食文化的 系 中心』SCI-

ENCEampTECHNOLOGY INFORMATION2008年4月

[5]梁 露『浅 中日 食文化差 』CIENCEampTECHNOLOGY INFORMA-

TION2007年34刊

[6]吉牧『中日 食文化的差 及其形成原因分析』和田 范 科学校学 2007

年27刊第1期

72

Page 14: 中日食文化の比較と相違 - cgu.ac.jpれなりの季節を感じること.代表的な料理

本は米を主食とし野菜魚類肉類や牛乳を副食とする栄養バランスのよ

い「日本人らいし食生活」が流行している

飲食文化は世界各地で各民族の食文化が衝突し融合し徐々に発展し

てきて出来上がったものである本論文は主に7つの角度から中日両国の

飲食文化の違いを述べたが中日両国は確かに味で違いがあるばかりでな

く日本は多くの食文化を吸収しldquo粗末を捨て粋を取り入れrdquoというこ

とで自国の文化と外来文化を相互に融合させてきた絶えず変化する時代

に従いながら日本の飲食文化を世界に栄えさせているそれと同時に日

本人は自然を追求し崇め守る習慣を持っていることが重要な特徴といえ

るまた日本は長寿な国民といわれ平均寿命が世界で一位になってい

るこの要因には確かに自然環境等が重要な役割を演じているが日本人

の飲食習慣もこれに深い関係があると考える

中日両国の飲食文化には違いがあるがお互いに食文化の精華部分を吸収

し合えば両国民にとって健康に役立つであろう

参考文献

[1]徐静波『日本飲食文化歴史と現実』上海復旦大学出版社2009年1月

[2]南京中医薬大学『中薬大辞典』上海科学技術出版社2006年3月

[3] 萱『中日飲食文化比較研究』北京大学出版社1999年6月

[4]方海燕『 食看日本文化的特征以中日 食文化的 系 中心』SCI-

ENCEampTECHNOLOGY INFORMATION2008年4月

[5]梁 露『浅 中日 食文化差 』CIENCEampTECHNOLOGY INFORMA-

TION2007年34刊

[6]吉牧『中日 食文化的差 及其形成原因分析』和田 范 科学校学 2007

年27刊第1期

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