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低温レーザー干渉計 CLIO(29) 〜LSPI の導入 (II)〜. 東大 宇宙線研、産総研 A 斎藤陽 紀 、寺田聡一 A 、内山隆、三代木伸二、 宮川治、大橋正健 and CLIO Collaborators. 目次. 実験動機 LSPI (Local Suspension Point Interferometer) タンデム干渉計 CLIO 用 LSPI のインストール 制御 方法 Coil-Magnet Actuator デジタル制御システム 実験結果 まとめと今後の課題. 1. 実験動機( CLIO の課題). CLIO 懸架系. - PowerPoint PPT Presentation
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低温レーザー干渉計CLIO(29)〜 LSPIの導入 (II)〜
東大宇宙線研、産総研 A
斎藤陽紀、寺田聡一 A、内山隆、三代木伸二、宮川治、大橋正健
and CLIO Collaborators
1 日本物理学会 @岡山大学2010/03/22
1. 実験動機2. LSPI (Local Suspension Point Interferometer)
タンデム干渉計
3. CLIO 用 LSPI のインストール4. 制御
方法 Coil-Magnet Actuator デジタル制御システム
5. 実験結果6. まとめと今後の課題
日本物理学会 @岡山大学 22010/03/22
目次
1. 実験動機( CLIO の課題)
3 日本物理学会 @岡山大学2010/03/22
CLIO で起きた問題CLIO 干渉計の低温動作時に、 eddy
current damping としての効果が弱まる( CLIO での経験から)
新しいダンピング装置が必要
ダンピング装置への要求CLIO の真空タンク内を改造することなく設置
低温時の振り子の高さ調整に追従するような変位センサーが必要 冷却完了時には、懸架ワイヤー長が約 5mm 縮む レーザーの高さは固定されているため、 Test Mass
を最適な位置に移動する必要がある 結果、懸架点も高さ変化が起きる
Cryo Base
Test Mass
低温部
常温部
CLIO 懸架系
3-stage vibration isolation system
Damping Stage
Upper Mass
真空タンク
Laser
Mirror1
BS1
BS2
Mirror4
PhotoDetector
2. LSPI
4 日本物理学会 @岡山大学
タンデム干渉計マイケルソン干渉計を 2 つ直列につなげた
干渉計メリット
干渉計のアライメント調整は常温部 (Upper Interferometer) だけで行うことが可能
BS 間の距離は光路長差に影響がない冷却時の振り子の高さ移動に追従させたことによる光路長合わせの必要がない
Mirror2
Upper Interferometer
2010/03/22
Mirror3
LowerInterferometer
常温部
低温部
LSPI(Local Suspension Point Interferometer)
タンデム干渉計型ローカルコントロール装置
メイン鏡の懸架点に取り付けた鏡と固定鏡で干渉計を構成し、その懸架点の揺れの検出及びフィードバックを行い、感度を犯さないようにダンプするための装置
2. 偏光タンデム干渉計
5 日本物理学会 @岡山大学2010/03/22
PBS3-PD 間で
干渉が起こる
PD
PBS1
PBS2
QWP1
QWP3
HWP2
PBS3
HWP1
PD
HWP1 によってレーザー光源の偏光軸を P波、 S 波が 1:1 になるように傾ける
PBS1 、 PBS2 を出た 2 本の光は偏光が π/2ずれているため、各干渉計だけで干渉は起こらない 干渉は HWP2 で偏光軸を傾ける事によって
PBS3-Photo Detector (PD) 間で起こる PBS3 を分離後の信号が干渉信号となるた
め、変位信号の最大効率を得るためには、干渉計 1 台につき 2 つ PD が必要
差動をとる事で変位信号取得
光の経路が明確化(取り回しが簡易) 低温部にある Lower Interferometer の光学素子
は一体となるため、直接触る事が出来ない(全体を間接的に動かす事は可能)
CCM (Corner Cube Mirror) 、 Mirror4 に当てた後、再度常温部に持って来る必要がある
Upper Interferometer の一方のパスを隠す事によって、もう一方の Lower Interferometer からの光路を容易に把握できる
CCM
Upper Interferometer
LowerInterferometer
Mirror1
Mirror2
Mirror4
QWP2
QWP4
S 波
P 波Laser
CLIO へのインストールまでの流れ原理検証実験1 台目インストール (Per-arm End Cryostat) 実機のインストール(光学系など) Actuator 付 Mirror (Active Mirror) のみでフリンジ
ロック各 CCM の変位スペクトル測定
Coil-Magnet Actuator (振り子)、 Active Mirror でフリンジロックローカルコントロール
性能評価 鏡の速度低減効果 ロックアクアイヤーのしやすさ
低温動作試験2 台目以降のインストール
3. LSPI インストール
日本物理学会 @岡山大学 62010/03/22
今回の発表
Per-arm End Cryostat
CLIO全体図
最終目標全 4 台インストールをし、全ての振り子のモニター及びローカルコントロールを行い、20Hz 以上の CLIO 感度を犯すことなく、ロックアクアイヤー速度向上を提供する
cryobase
uppermass
testmass
LowerInterferometer
PD
LaserUpper Interferometer
干渉に影響を及ぼす変動
日本物理学会 @岡山大学 72010/03/22
全体図
常温部
低温部
Laser
Upper Interferometer
PD
Lower Interferometer
M1M2
M3
activemirror
PBS1PBS3
PBS2
HWP
QWP
QWP
CCM
M4
3. CLIO 用 LSPI 概略図
Yaw 運動を検出するため干渉計を 2 台設置し、
各 CCM の変位を独立に検出
3. LSPI setup
日本物理学会 @岡山大学 82010/03/22
Laser
Upper Interferometer
PD
M1
M2
M3
active mirror
PBS1
PBS3
Lower Interferometer
PBS2
CCM M4
LSPI 常温部Laser 波長 633nm, Power 0.9mW2 本の Laser の高低差は 10mm
CCM の中心の距離だけ離れている干渉計 1 台につき 1 つの PD で信号取得
今後、 2 つの PD で信号取得を行う予定
LSPI 低温部PBS, QWP, Mirror を 1 つの mass
(reference mass) に取り付け、斜め張りに吊るした Φ100μm のボルファーを 4 本吊り、長さ
938.5mm 常温部クランプ点間隔 90mm, 低温部クランプ点
間隔 50mm
外乱が加わると振り子振動が止まらなくなるため、 reference mass には eddy current damping をかけている
常温部
低温部
4. 制御
日本物理学会 @岡山大学 92010/03/22
1. 干渉計のエラー信号を並進と Yaw に分離
2. それをさらに振り子とActive Mirror (AM) のパスに分離
3. それぞれの並進と Yawフィルターに通し、結合して feedback
4. 干渉信号をミッドフリンジにロック
制御フィルターのパラメータやゲインの微調整を行えるように、デジタル制御を導入
振り子ループ、 AM ループともにデジタル制御で行う
cryobase
uppermass
CoilMagnet
Actuators
Mirror
Mirror
ActiveMirrors
Lasers
PDs
PBS
Yaw用フィルター
信号混合
並進用フィルター
並進用フィルター
Yaw用フィルター
信号混合
足し算信号(並進成分)引き算信号( Yaw成分)
Cross over frequency:約 2HzUnity gain frequency: 10 ~ 20Hz
振り子 Active Mirror
cryobase
uppermass
CoilMagnet
Actuators
Mirror
Mirror
ActiveMirrors
Lasers
PDs
PBS
4. 制御
日本物理学会 @岡山大学 102010/03/22
LSPI 用 Coil-Magnet Actuator アクチュエーターのダイナミックレンジの要求値 1×10-5 m @DC Test Mass 制御用 Coil-Magnet Actuator と同等のものを使用
(要求値を満たすため、 Test Mass 制御用より 4 倍強くしている)
CLIO Digital System
日本物理学会 @岡山大学
(エムティティ社製) s-BOX64 TI 社製 TMS320C6416 DSK 、 ADC 、 DAC を搭載 制御フィルターのみ作成
信号演算及びモニター、データ取得などは全てアナログ ゲイン調整、パラメータ変更の際には、プログラムを
止める必要あり 初使用のフィルターを組み込むと、プログラムの設計ミス等により
不具合を起こしやすい アナログほどではないが、大きなタイムロスをすることもある
CLIO Digital System LIGO との共同開発を行っているもの すでに開発されているツールのみで LSPI は制御可能 信号演算、フィルター作成、モニター、データ取得な
ど全てデジタル パラメータの微調整などプログラムを停止する事なく
容易に変更可
作業効率化が見込まれるため、CLIO Digital System へ移行中
112010/03/22
s-BOX64
4. デジタル制御システム
Sampling Rate : 5kHz
Sampling Rate : 16kHz
€
1
15
並進同相モード(0.48Hz)
並進逆相モード(1.18Hz)
5. 実験結果 1
日本物理学会 @岡山大学 122010/03/22
ダンピング効果測定1. Per Arm Fabry-Perot 共振器を周波数ロック2. ロックが落ちない程度に Per End Test Mass にラ
ンダムノイズを入れる3. 周波数ロック状態の Laser の PZT の feedback 信
号と入れたノイズの比(伝達関数)を測定
振り子の 2 つの並進モードのダンピングに成功
1.18Hz の共振を 1/15 程度低減 0.48Hz の共振を 1/3.5 程度低減
0.50 ~ 1.10Hz の振動は増大 制御フィルターの導入で低減を目指す
( ~ 0.1Hz 以内で周波数決定デジタル制御)
Frequency [Hz]
Arb
itrar
y U
nit
€
1
3.5
5. 実験結果 2
日本物理学会 @岡山大学 132010/03/22
CLIO 感度への影響振り子の並進フィルターには flatを使用して制御
20Hz 周りの感度を悪化させていた振り子の並進フィルターに 6Hz
LPF を追加して制御 10Hz 以上の感度を改善 2.09×10-17 m/rtHz @21.9Hz (CLIO Best) 1.30×10-16 m/rtHz @21.9Hz (6Hz LPF) 2.25×10-15 m/rtHz @21.9Hz (flat)
測定日が異なるため、感度悪化の原因はLSPI 起因か地面振動の揺れかは調査中
低ノイズな回路と適切な制御フィルターの導入で CLIO 感度を犯さずに制御可能
Frequency [Hz]
Dis
plac
emen
t [m
/rtH
z]
まとめLSPI (Local Suspension Point Interferometer) とは cryo base の揺れを感度を犯さないように抑えるためのタンデム干渉計型ローカルコントロール装置
2 台の干渉計を Mass, Active Mirror による同時制御に成功 振り子の共振周波数 (0.48Hz, 1.18Hz) のダンピングに成功 適切な制御フィルターの導入で、 20Hz 周りの CLIO 感度を犯さない制御は可能
作業効率化のために CLIO Digital System に移行中
今後の課題制御により増大させてしまったノイズの低減を目指すEddy Current Damping をはずしてのローカルコントロールテスト低温動作前の予備実験を経て、低温動作でのローカルコントロールテスト
6. まとめと今後の課題
日本物理学会 @岡山大学 142010/03/22