2つのデュオ0アルバム

西山瞳がみせたピアニズムの新境地

H工 丁 OM工

ヽ

CiH A PT E●藤本史昭Photo by Shiho YabeAssistant:Tomoko Maruyama

取材協力:池 袋 Apple Jump

った2

顔ヽを見

灘要群霊磯薄:薔

織:糠=・

る意味ではソ

ォーマットで

せたくないところ,

では相手とのやりと

つ といえば自分自身ですら

されることがままあるからだ。たと

ほどアグレッシヴな表情

が理知的な響きをさせて

ルス ||。 こ

|‐: ‐|||:轟 ‐.

4

∩ M∩

_“ h_」 ヽ

・ｍ

・

庁

WITH安 ヵ川大樹

「私が知つている中でもっともロマンティックな曲を書く」と彼女が評する

安ヵ川の音楽性と響き合う

ξ.ξ

・

ば,安 力川の持つ濃密なロマンチシズムに共鳴し,西山の叙情

性がさらなる深化を見せた作品,と いえるのではないか。

彼女の音楽をはじめて聴いた時,安力川は「自分の作る曲にテ

イストがすごく似ていて不思議な感じがした」そうで,事実ここに

収められている楽曲は両者のオリジナルが約半々 (加 えてルーベ

ン・ゴンザレスのナンバーとトラディショナルのアルバム・タイト

ル曲)で あるにもかかわら式 アルバム全体は統一されたテイスト

で覆われているように感じられる (実 際には,事前にコンセプトの

擦り合わせはほとんどなかつたそうだ)。 しかし,も ちろん一方で

彼

な

味 に

は,そ うし

そ発信 されていくそこには,西山は西山の,安 安ヵ川の個性がはつきりと打 いい,一方西山は

西山に ヒーロー」と呼ぶ。

ヴ・コールから

・マウンテン・ミノウ _2カケ回マ ・3.ウ

と

_10,コ1ノ

オ (

,で

嘔IS

１１ョ里夏■

１１

　

　

．冒■

ツ`

わ

も

しいもので

はやジ

エル・カント・デルス・オセルス(鳥 の歌)i

(D‐ 1,usica)

‐|_―・●‐

■|

(CHAPTER

ApB[" 20]2 ri[aZZtapam Op7

JAZ■ Z RECORD RE▼=EW

エル・カントデルス。オセルス(鳥の歌)/西山瞳～安力川大樹|

アストロラーベ/西山瞳|

二:二11:二1議:褒:轟議=:嵐

1

1摯|::11111Ⅲ議|'■ ||||

=.:‐ =■:-11■ ‐1・11::.:■ ■_

■①ホワイト・クラウド・マウンテン・ミノウ σ)カケロマ ③ウェイティング・フォー・ノー・ワン ④コモ・シエント・ヨ ⑤ドーン ⑥レイクサイド ⑦ファイス・オ

ブ・イエスタデイ ③ヴォヤージュ ⑨プレイ・フォー・ジャバン ⑩エル・カン

ト・デルス。オセルス

■西山瞳(p)安ヵ川大樹(b)2011年 12月 1日 山梨で録音

lllディスクユニオン D‐ musica DMCD-20 3月 14日発売 2,500円(税込)

西山瞳は6歳からクラシック・ピアノを学び,18歳でジャズに

移った。大阪音大短大のジャズ科在学中に, プロ活動を開始 して

いる。これまでにスウェーデンのミュージシャンとは,3枚のCDを制作 している。 また2010年 に米国の作曲コンクールでの受賞

歴があり, オリジナル由の作曲,演奏が多い。その音楽はいわゆ

る「ジャズ・ ピアノ」 と言うより,「アコースティック・ フュー

ジョン」とでも言った方が,イ メージしやすぃかもしれない。『工

ル・カンド・デルス・オセルス (鳥の歌)』 とは,チ ェ回の巨匠パ

ブロ・カザルスの演奏で知られる, カタロニア民謡のことだ。こ

のアルバムには, 共演の安ヵ川大樹作のオリジナルも4曲含まれ

る。 随所でコン トラバスの弓弾きの美 しさが印象的な作品で,

安ヵ川の比重も大きい。サウンドは響きを重視 していて, どちら

かと言えば, クラシカルなイメージが強いが, 中で⑤は珍 しく4

ビー トの演奏。作品全体では室内楽的な緻密さを基調にしながら,

ジャズらしい即興性も散りばめてあり,緊張感とリラックスのブ

レンドが心地よいアルバムに仕上がっている。標題曲の⑩は,真剣なとてもいい演奏だ。

■アストロラーベ組曲:[①アヴィエイター ②アイランド ③ヴォイセズ・イ

ン・ザ・ウィンド ④アンダーウォーター ⑤ダンサー ⑥フロンティア]⑦サ

ムシング・アイ。キャン・ドゥ。フォー・ユー ③スティル・ムーヴィング

■西山瞳(p)馬場孝喜(g)2010年 9月 10,11日東京で録音

lllディスクユニオン Mean Tone Records 3月 14日 発売 2,500円(税込)

『アス トロラーベ』もデュオ作で,西山と同世代のギタリス ト,馬場孝喜との共演。①から⑥の組曲は, 解説によれば,「 ファンタ

ジーをテーマに08年 7月 から09年 9月 までかけて作曲。 ジャズ

の即興的要素よりも,緻密に構成 した長尺の楽曲として次々場面

展開するように,楽曲本位で書いたもの。世代も同じで,ポピュ

ラーやプログレなどでも共通 した音楽のバックボーンがある二人

で,時間をかけて取り組んだ」。実際に聴いてみると,想像される

程の複雑さ (例 えば変拍子連続のような)は なく,ア ドリブ・パー

トらしき部分は随所にあって, ちょっと安心する (も しこれが全

て「書いたもの」だとしたら,相当ユニークだが)。 西山と馬場が,

幅広い音楽を基に二人で作曲したわけだが, その楽想の大きさに

は,確 かに「プログレ的」なものがあり (CDジ ャケットも,『イ

エスソングス』か何かのよう?),力 作だ。惜 しむらくは前掲作と

続けて聴 くと, こちらはやや音符多いせいか, ギッチリ詰まった

感じがする。もう少 し「チェンジ・オブ・ベース」としてのスカ

スカ感があってもいいと思った。それが作曲の綿密さなのかもし

れないし,結局はこちらの好みの問題かもしれない。 (中 山智広)

西山のデュオニ題。安ヵ川との演奏は緊張感とリラックスのブレンドが心地よいアルバムに仕上がつている

O3a dlqZZ|u,apaN ApRtL 2012