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は じ め に - 新潟大学 · 東京近くの日本橋プラザビルで開催された、日本医療教授システム学会(jsish)主催の 「simexpo2008 シミュレーション医療教育総合展2008」に参加しました。平成20年度は11月12・

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は じ め に

「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムは、平成20年度新規に文部科学省が公募した「大学病院連携型高度医療人養成事業」に、新潟大学が申請担当大学となり、秋田大学、琉球大学と共同で申請し選定された事業です。

プログラム名「NAR大学」は、新潟、秋田、琉球の3大学の頭文字からとったもので、「+α」とは、NAR大学病院と関連医療機関を循環するきわめて多数の専門重点コースから、プログラム参加者自らが選択し、全員が専門分野の専門医を取得するとともに、①大学院生としてより深い研究を並行して行い、専門領域における臨床研究者となる。②より専門性の高い領域の研修を行い、subspecialtyの専門医となる。③専門分野の周辺領域や他領域を研修し、より広範な領域に対応できる専門医となる。その上で、④プログラム修了後も継続的なキャリア形成への支援により、長期にわたり地域に定着する。すなわち、専門医「+α」(より深く、より高く、より広く、より長く)にナルことを目指すという意味で、プログラム名になりました(Niigata Akita & Ryukyu University;「ナル」)。この主旨を理解していただき、より多くの先生方に本プログラムに参加していただければと願っています。

そのために新潟大学では、すべての専門研修コース、研修医療機関及び取得可能な専門医の情報を網羅したN専門研修案内冊子を作成しました。また、NAR大学間で指導医と参加者の交流を図るとともに、医師キャリア支援センターを設置し、プログラムに参加するすべての医師に登録していただくことになりました。適宜登録情報の更新を行っていただくことで、プログラムの進行に伴った研修到達状況、キャリア形成状況(参加者の学会・研究会発表、論文等の業績、専門医取得、学位取得など)を随時参加者にフィードバックします。大学病院と関連医療機関に、「赤ひげチーム医療人の育成」プログラムで地域医療病院に導入された地域支援テレビシステムと互換性のある連携テレビシステムを導入し、綿密な情報交換、情報の共有化を図り、関連医療機関での専門研修の遠隔指導を可能とします。大学病院での専門研修に専門研修用高度シミュレーターを活用することで、高度専門技能の修得を容易にします。そして、プログラム修了後も参加者のその後のキャリア形成を登録・更新していただき、各自の希望に応じた継続的な支援を行います。さらに、本事業終了後も医師キャリア支援センターを大学病院の一部門として継続し、各地域、大学病院のニーズに応じた透明性のある医師派遣・循環システムをコーディネートすることを目指しています。

本事業開始後まもなく2年となりますが、まだまだ目標達成には程遠いものの、これまでに行ってきたことを振り返り、今後のプログラムの発展に結び付けられればと期待します。

新潟大学医歯学総合病院医師キャリア支援センター部長

                               (医科綜合診療部部長)

鈴木 栄一

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目 次

はじめに

スタッフ紹介…………………………………………………………………………………………… 1「SimEXPO 2008」に参加 …………………………………………………………………………… 2日本保健医療福祉連携教育学会第1回学術集会に参加 …………………………………………… 3第1回分野別コーディネータ連絡会議を開催しました …………………………………………… 5第646回新潟医学会にて発表 ………………………………………………………………………… 6

「NAR大学・地域連携『+α専門医』の育成」プログラムに参加する3大学による情報交換会を開催 … 72009年1月12日「平成20年度大学教育改革プログラム合同フォーラム」に参加し、私たちのプログラムについて広く情報提供………………………………………………………… 8第10回地域医療フォーラムに参加 …………………………………………………………………… 9第1回施設別コーディネータ連絡会議を開催 ……………………………………………………… 10

「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムスタートアップ・ シンポジウムを開催 …………………………………………………………… 12琉球大学医学部附属病院専門研修センター主催の「多極連携型専門医・臨床研究医育成事業」コーディネータ会議に参加し、「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムについて発表 … 14第2回分野別コーディネータ連絡会議を開催 ……………………………………………………… 16新潟県立小出病院との連携テレビシステム開通式を開催………………………………………… 17新潟県立中央病院との連携テレビシステム開通式を開催………………………………………… 19

「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラム説明会・ガイダンスを開催 ……… 20平成20年度導入シミュレーター ……………………………………………………………………… 21新潟県立六日町病院で連携テレビシステムの説明会を開催……………………………………… 26厚生連長岡中央綜合病院で連携テレビシステムの説明会を開催………………………………… 27厚生連村上総合病院で連携テレビシステムの説明会を開催……………………………………… 28新潟労災病院で連携テレビシステムの説明会を開催……………………………………………… 29

「レジナビフェア2009 for RESIDENT IN 東京」に参加 ………………………………………… 30秋田大学医学部附属病院と連携テレビシステムを接続…………………………………………… 31厚生連刈羽郡総合病院で連携テレビシステムの運用説明会を開催……………………………… 322009.7.1より、連携テレビシステムで「ランチョンカンファレンス」の配信を開始 ………… 33

「研修医に役立つ肺癌スキルアップセミナー」を、連携テレビシステムを用いて、県内4ヵ所の医療機関に配信 … 34第41回日本医学教育学会大会に参加 ………………………………………………………………… 35N専門研修案内2009を作成 …………………………………………………………………………… 36第3回分野別コーディネータ連絡会議を開催 ……………………………………………………… 37第2回日本保健医療福祉連携教育学会学術集会に参加 …………………………………………… 39第2回施設別コーディネータ連絡会議を開催 ……………………………………………………… 40第1回指導医キャリアアップ研修会を開催 ………………………………………………………… 43第1回NAR手術手技クルズスを琉球大学で開催しました ………………………………………… 45第1回NAR合同ミーティング開催 …………………………………………………………………… 46

「平成21年度大学教育改革プログラム合同フォーラム」に参加 ………………………………… 47「『多極連携型専門医・臨床研究医育成事業』平成21年度コーディネータ連絡会・報告会」に参加 … 48平成21年度導入シミュレーター ……………………………………………………………………… 50連携テレビシステム・地域支援テレビシステム…………………………………………………… 52

おわりに

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1NAR大学 2年間のあゆみ

スタッフ紹介

藤澤 純一特任講師

森山 雅人特任助教

学歴および職歴昭和42年9月 茨城県水戸市生まれ平成9年 新潟大学医学部卒業、新潟大学整形外科入局 その後、新潟大学医学部付属病院(現新潟大

学医歯学総合病院)、秋田赤十字病院、鶴岡市立荘内病院で研修を行いました。

平成12年9月 新潟大学医学部付属病院整形外科平成13年9月 刈羽郡総合病院整形外科平成14年9月 新潟大学医歯学総合病院整形外科 新潟大学帰学後は、整形外科全般の診療とと

もに、特に関節リウマチを専門とし、診察、治療、QOL評価等行ってきました。

平成18年2月 新潟大学地域医療教育支援コアステーション講師

地域病院に勤める医師のバックアップや、医学部学生の地域医療体験実習などを行ってきました。

平成20年11月 新潟大学医歯学総合病院 医師キャリア支援センター 特任講師

所属学会日本整形外科学会、日本リウマチ学会、日本医学教育学会、日本老年医学会など

専門医等 ◦日本整形外科学会専門医 ◦日本リウマチ学会認定リウマチ専門医 ◦日本整形外科学会認定リウマチ医 ◦日本リウマチ財団認定リウマチ登録医

自己紹介 こんにちは。医師キャリア支援センターの藤澤純一と申します。専門は整形外科で、中でも、関節リウマチの診断と治療、特に関節リウマチ患者のQOL“生活の質”について、調査、研究を行ってきました。また、地域医療教育支援コアステーションでは、地域支援テレビシステムでのテレビ会議をとおして、地域病院に勤める医師のバックアップを行ってきました。また、医学部学生に対しては、地域医療体験実習をとおして、地域医療への理解を深めてもらう活動を行ってきました。地域医療、総合診療の中で整形外科的な診断、治療を要する機会は少なくありません。また、チーム医療にあたって、患者さんのQOLについてきちんと評価し、対応していくことは大切なポイントの一つだと思います。医師キャリア支援センターにおいても、今までの経験が生かせればと考えています。よろしくお願いします。

学歴および職歴1994年3月 自治医科大学医学部卒業1994年6月 新潟大学医学部附属病院内科研修医1995年5月 新潟県立中央病院内科医師1997年4月 町立相川病院内科医長1999年4月 新潟県立六日町病院内科医師2000年4月 新潟県立十日町病院内科医長2002年4月 新潟大学附属病院第一内科医員2003年4月 新潟県立柿崎病院内科医長2005年4月 新潟大学大学院医歯学総合研究科血液学分野

(内科学第一)大学院2007年4月 新潟大学医歯学総合病院第一内科医員2008年11月 新潟大学医歯学総合病院医師キャリア支援セ

ンター特任助教2009年3月 医学博士授与 現在に至る

所属学会日本内科学会、日本血液学会、日本癌学会、日本再生医療学会

専門医等 ◦日本内科学会総合内科認定医 ◦日本内科学会総合内科専門医

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2 NAR大学 2年間のあゆみ

東京近くの日本橋プラザビルで開催された、日本医療教授システム学会(JSISH)主催の「SimEXPO2008 シミュレーション医療教育総合展2008」に参加しました。平成20年度は11月12・13日の2日間でしたが、第1日目の11月12日に参加しました。

内容としては、まず、医学教育の基礎、医学教育論、看護師養成・救急におけるシミュレーション教育の実際、シミュレーションツールの紹介など、学会役員によるプレゼンテーションが行われました。

• 医療教育・訓練の理諭―「キャロルの時間モデル」と「医療者の質保証」• 「インストラクターコンピテンシー」の学習コース紹介• 看護師養成とシミュレーション• 患者・家族・市民の救急対応能力向上―医療訓練の必要性とその方法• シミュレーションコースにおける状況提示ツール• 国家公務員共済組合連合会シミュレーシヨンラボセンターからの報告

また、ハンズオンセッションとして、看護師向けの救急対応、歯科診療室における救急対応、アメリカ心臓学会コースなどについて、シミュレーターを用いたインストラクションが行われていました。こちらは事前申込みのため、残念ながら参加できませんでした。

そして、各医療機器メーカーによるシミュレーション機器の展示が行われていました。シミュレーション機器の内容としては、やはり、救急蘇生用や、全身のバイタルチェック用など、どちらかというと初期研修向けのものが多かったのですが、心カテ・脳血管カテや、疾患別腹部エコー、内視鏡、また腹腔鏡・関節鏡など、 専門研修にマッチしたのシミュレーターも実際に展示されており、体験することができました。

「SimEXPO 2008」に参加

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3NAR大学 2年間のあゆみ

2008年11月29・30日に埼玉県立大学で開催された、日本保健医療福祉連携教育学会第1回学術集会に参加しました。

埼玉県立大学は、埼玉県越谷市にあります。保健医療福祉学部の単科大学で、看護、理学・作業療法、社会福祉などの科からなり、まさに今学会を開催するのにふさわしい大学です。平成11年4月に開学とのことですが、某大学とは180度異なるモダンなキャンパスで、非常にうらやましく感じました。

今回の第1回学術集会のメインテーマは、「誰のため、何のための連携か!?」でした。まさに今回の学術集会で、今後の学会の方向性を見いだそうということなのでしょう。

29日は、まず、日本保健医療福祉連携教育学会の設立発起人代表である、新潟医療福祉大学学長の高橋榮明先生の学会発足記念講演がありました。先生は、本学会 の必要性を痛感された3つのエピソードを話されました。一つ目は、後期高齢者の身となった今、自身の母親の介護をすることとなり、その大変さや、公的支援を含めた、福祉分野のバックアップの貧弱さを体感されたこと。二つ目は、医療の場で乳児虐待の例を経験されたこと。そして三つ目は、大学でのソーシャルワーカーの活動をみて、医師や看護師のとの連携の難しさ、ひいては、医療の場での、専門職間の連携の難しさを感じられたこと。これらの経験から、本学会の 必要性を痛感されたとのことでした。

次に、第1回学術集会会長である、埼玉県立大学学長の佐藤進先生の会長講演がありました。保健医療福祉学部の単科大学である埼玉県立大学では、看護、理学・作業療法、社会福祉など、それぞれの「文化」をもった教員が、連携と統合の教育を模索する中で、Interprofessional Education: IPEに出会い、その先進地である英国の英国専門職連携教育推進センター:CAIPEを視察し、その経験をもとに埼玉県立大学のIPEを構築していったとのことでした。そして、IPEの 定義を「複数の領域の専門職が連携およびケアの質を改善するために、同じ場所でともに学び、お互いから学びあいながら、お互いのことを学ぶこと」としました。この定義が広く日本で普及しつつあるということでした。現在は、教員が実際に地域の医療の場に出向いて、IPE、連携・協働の実践を目指して活動しているとのことでした。

最後に、その英国専門職連携教育推進センター:CAIPEのヘレナ・ロウ先生をお招きし、「英国におけるIPEの到達点」と題しての特別講演が行われました。英国では、保健医療福祉の専門職を養成する高等教育機関のほとんどにおいて、何らかの形での専門職の連携教育が実施されているとのことでした。

30日には、午前中には、交流集会として、

• IPEを意図したカリキュラムづくり、学内組織づくり  ~異なる学科間、学部間、大学間でIPE科目を創る知恵と工夫~• 地域密着型のIPEの実際  ~利用者の視点からIPWの現場で学ぶ~• 現任教育のIPE  ~IPEの継続教育と実践現場でのIPW~

の、3つの集会が同時に行われました。このうちの、「現任教育のIPE ~IPEの継続教育と実践現場でのIPW~」 に参加しました。現任教育とは、ここでは医療施設で実際に働いている各分野の医療職員に対する教育のことをいいます。集会では、まず、ファシリテーターのお二人からのお話がありました。国立保健医療科学院人材育成部国際保健人材室長の児玉知子先生は、国立保健医療科学院における現任教育の取り組み、研修施設に泊まり込んでの研修についてお話しされました。また、神奈川県立保健福祉大学実践教育センターの菊池健志先生は、実践教育センターにおいて土日を利用した現任教育を行っているが、すでに専門性が構築されている現任者にとっ

日本保健医療福祉連携教育学会第1回学術集会に参加

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4 NAR大学 2年間のあゆみ

ては、インタープロフェッショナルな専門性を再構築することは容易ではないとのことでした。この後、新潟医療福祉大学、埼玉県立大学の取り組みも紹介され、フロアからも、実際の医療現場での連携の難しさなどについて、様々な意見や質問 や、ディスカッションが行われました。

午後は、まず、日本保健医療福祉連携教育学会の設立総会が行われました。そして、新潟医療福祉大学学長の高橋榮明先生が初代理事長に選出されました。

最後に、東京大学医学教育国際協力研究センターの錦織宏先生をお招きして、教育講演「IPEに求められるReflection」が行われました。Reflectionとは、「自己の経験を相対化しながら言語化し、それによって妥当な自己評価を行うこと。さらにそこから将来の学習ニーズや具体的な行動計画を立てること」とされています。実際にReflectionのワークショップも行われました。3人1組となって、ReflectorとFacilitatorとObserverになり、はじめの10分でFacilitatorは、Reflectorの話を聞いてfacilitateし、Observerはそれを観察する。10分後にObserverはReflectorとFacilitatorから感想を聞き、その後自分の感想を述べる、という手順でした。Observerとしては二人の話を冷静に聞いていられるのですが、Reflectorとしては、自分の反省ばかりになってしまい、自分のうまくいっている点を述べることができませんでした。また、Facilitatorとしては、Reflectorのうまくいった点・うまくいかなかった点・今後どのようにするか、についてバランスよく引き出すことがうまくできませんでした。Reflectionは、我々医療者が様々な場面で応用可能な、非常に有用な手法であると感じました。

第1回の学術集会としては非常に内容も豊富で、どのセッションでも活発な討論が行われ、盛り上がった学会でした。参加させていただいて、非常に有意義な学会でした。

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5NAR大学 2年間のあゆみ

第1回分野別コーディネータ連絡会議を開催しました

平成20年12月3日に、新潟大学医歯学総合病院12階の大会議室において、第1回分野別コーディネータ連絡会議が開催されました。当日は新潟大学医歯学総合病院の各コースの分野別コーディネータにお集まりいただきました。

まず、平成20年11月1日の発足以降、医師キャリア支援センターが行ってきた活動について報告しました。

• 「医師キャリア支援センター」の開設• 専任教員2名、専任事務2名の選任•  2008年11月29・30日に埼玉県立大学で開催された、日本保健医療福祉連携教育学会第1回学

術集会に参加。• ホームページの開設

次に、平成20年度の活動目標について、平成20年度大学改革推進等補助金調書をもとに、連携テレビシステムの7医療機関、および新潟大学医歯学総合病院への導入、N専門研修案内の作成、専門研修用高度シミュレータの導入などについて説明しました。

N専門研修案内の作成・進行状況について説明しました。専門研修用高度シミュレータの平成20年度の導入について、選定の経緯、選定品目、平成21年

度の導入の方針などについて承認を得ました。連携テレビシステムの導入について、平成20年度の選定の経緯、導入病院(新潟大学医歯学総

合病院を含め8医療機関)について承認を得ました。医師キャリア支援センターへの,専門研修医の登録・更新システムについて、登録・更新方法、

専門研修医・指導医・コースへのメリットなどについて説明しました。質疑応答では、「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムの今後の活動方針など

について、様々な貴重なご意見を伺うことができました。この場を借りまして御礼申し上げます。

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6 NAR大学 2年間のあゆみ

平成20年12月20日、新潟大学医学部第4講義室にて行われた、第646回新潟医学会内のシンポジウム「医学・医療における『連携』を考える」において、今回の「NAR大学・地域連携『+α専門医』の育成」プログラムについて発表しました。

第646回新潟医学会にて発表

第646回新潟医学会 シンポジウム プログラム平成20年12月20日(土)15:00-17:00新潟大学医学部 第4講義室

「医学・医療における『連携』を考える」司会 鈴木 栄一(医科総合診療部)   遠藤 直人(整形外科)

1.地域医療支援病院における医療連携コーディネートの実際済生会新潟第二病院地域医療連携室 室長補佐

斎川 克之 先生

2.新潟市における地域連携パスの取組み       ─脳卒中と大腿骨頚部骨折─新潟大学医歯学総合病院総合リハビリテーションセンター 副部長

木村 慎二 先生

3.過疎地の医療における連携新潟県立津川病院 院長

吉嶺 文俊 先生

4.医療人GP「赤ひげチーム医療人の育成」           における連携教育・支援

新潟大学地域医療教育支援コアステーション 講師井口 清太郎 先生

5.日本保健医療福祉連携教育学会設立について新潟医療福祉大学 医療技術学部 教授

真柄  彰 先生

6.大学病院連携型高度専門医養成推進事業  「NAR大学・地域連携「+α専門医」の育成」

新潟大学医歯学総合病院医師キャリア支援センター 講師藤澤 純一 先生

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7NAR大学 2年間のあゆみ

「NAR大学・地域連携『+α専門医』の育成」プログラムに参加する3大学による情報交換会を開催

平成20年12月22日、「NAR大学・地域連携『+α専門医』の育成」プログラムを構成する、秋田大学、琉球大学の担当スタッフを新潟にお招きし、午後6時より、新潟大学医歯学総合病院12階の小会議室において情報交換会を開催しました。

当日は、まず、琉球大学医学部附属病院専門研修センター副センター長の大屋先生と、コーディネーターの玉寄先生から、琉球大学医学部の専門研修プログラムについてご説明をいただきました。琉球大学医学部は、様々な出身母体を持つ教員・研究員・医員からなっているのが1つの特徴で、そのために、琉球大学が申請した大学病院連携型高度医療人養成推進事業のプログラムタイトルも、「多極連携型専門医・臨床研究医育成事業」とし、今回のNAR大学や、学内の臨床研修支援センターや、県・行政なども抱合した、多極連携型の専門医育成システムを目指すとのことでありました。その後、琉球大学第1外科の西巻先生から、新潟大学医学部第1外科との、専門医教育での連携プランについてのご説明をいただきました。

秋田大学医学部附属病院医師キャリア形成支 援センターの野堀先生からは、秋田大学の取り組みについてご説明いただきました。秋田大学では、我々のNAR大学の取り組みとともに、同じ大学病院連携型 高度医療人養成推進事業の取り組みとして、東京医科歯科大学と島根大学との間で

「都会と地方の協調連携による高度医療人養成」プログラムでも選定され、活動を開始しており、今回は、この2つのプログラムのもとでの活動の様子についてご説明いただきました。秋田大学の医師キャリア形成支援センターでは、すでにホームページを立ち上げ、プログラムの学内説明会をすでに2回実施されており、スキルラボ、連携テレビシステムについても選定、購入が進んでいるとのことでした。

新潟大学からも、今回の「NAR大学・地域連携『+α専門医』の育成」プログラムに応募した経緯、新潟大学医歯学総合病 院における医師キャリア支援センターの組織図の説明、位置づけ(新潟大学医歯学総合病院の1部門に組み入れられたこと)、ホームページ立ち上げ、連携テレビシステム、専門研修用シミュレーター導入などについて説明しました。また、来る平成21年1月25日の「NAR大学・地域連携『+α専門医』の育成」プログラム発足式についてもご案内しました。

その後、お互いの活動についての説明や質問など、非常に盛り上がった会になり、2時間があっという間でした。

今回の情報交換会を端緒に、「NAR大学・地域連携『+α専門医』の育成」プログラムの本格的な活動のために、まず、プログラムのスタッフ同士の『連携』を深めていきたいと思います。

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8 NAR大学 2年間のあゆみ

2009年1月12日「平成20年度大学教育改革プログラム合同フォーラム」に参加し、私たちのプログラムについて広く情報提供

「国公私立大学を通じた大学教育改革の支援」の各プログラムを一堂に会した合同フォーラムが、平成21年1月12日(月曜日・祝日)、13日(火曜日)に「パシフィコ横浜」にて開催されました。私たちも、「大学病院連携型高度医療人養成推進事業」の選定プログラムの一員として参加しました。

このフォーラムは、平成20年度各プログラムに選定された取組の紹介などを通じて、大学・短期大学・高等専門学校における教育改革の取組の参考とすることや、高校関係者をはじめとして、広く社会の皆様に大学教育改革の状況について情報提供を行うことを目的としています。

フォーラムには、500を超えるプログラムが参加しました。各プログラムは、事業ごとにブロックになって、それぞれに与えられたブースにおいて、ポスターや資料、PCプレゼンテーションなどを用いて、各プログラムの情報提供を行いました。

私たちの「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムも、事業内容をまとめたポスターや、パンフレット、新潟大学医歯学総合病院の専門研修プログラムなどの資料を準備し、私たちのブースに掲示しました。そして、ポスターや、PCに私たちのホームページやPCプレゼンテーションを表示して、私たちのプログラムの全体像、その特徴などについて、プレゼンテーションを行い、また、パンフレットや専門研修プログラムを配布しました。このように、与えられた時間の間、積極的に情報提供を行いました。

また、同じブロックの、大学病院連携型高度医療人養成推進事業に選定された各大学病院のスタッフの皆さんとも、積極的に交流し、今回の自供についての各プログラムの考え方や概要、進捗状況や今後の予定など、様々な情報交換を行うことができました。連携大学間で専門研修コースを解放し、お互いを補完しあう、地理的メリットを生かす、といった理念は、多くのプログラムに共通してみられていましたが、各プログラムのアピールポイント、力を注いでいる点は、コーディネートするスタッフの充実、専門研修医への援助、専門研修指導医への援助、専門研修自体への援助など、様々な視点があり、非常に興味深く、参考になりました。本当に有意義な情報交換ができました。

午後4時からは、大学病院連携型高度医療人養成推進事業のパネルディスカッションが行われました。今回の事業から、4つのプログラムの取り組みを詳しく伺うことができました。これらの事業もそれぞれ特徴があり、それぞれとても参考になりました。

発足間もないプログラムですが、このように積極的に情報提供する機会を得られ、また、同じ大学病院連携型高度医療人養成推進事業のほかのプログラムのスタッフの皆さんとも有意義な情報交換をすることができ、私たちにとっても、参加して非常に意義のあるフォーラムでした。今後も、私たちの「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムを進めていきながら、様々な機会を通じて、積極的な情報提供を行いたいと思います。

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9NAR大学 2年間のあゆみ

平成21年1月24日午後2時より、ホテルニューオータニ長岡において、自治医科大学卒業生による第10回地域医療フォーラムが開催されました。今回は当センターの森山が当番幹事と司会業務に当たらせていただきました。

当日は新潟県出身の自治医大卒業生の他、上越医療センター病院長の石橋先生、湯沢町保健医療センター長の井上先生、在学中の自治医大生など、多数の皆様にご参加いただきました。

Session1では、「臨床医報告」ということで、卒後2年目と1年目の先生方より研修の状況等についてお話しいただきました。

Session2では、「地域医療プロモーション」という企画で、多施設からの現状報告、取組紹介をしていただきました。当院からも「中越地震に学ぶ赤ひげチーム医療人の育成プログラムとその成果」というタイトルで、地域医療教育支援コアステーションから演題を出しました。

Session3は特別講演で、新潟県健康づくり・スポーツ医科学センター長の荒川正昭先生より、「地域医療を考える」というタイトルでご講演を賜りました。

また最後に、今後は自治医大卒業生ばかりでなく、新潟県内で地域医療を展開している全ての方々にご参加いただける会にしていくことを確認し、本会を閉会しました。

フォーラム終了後の懇親会も非常に盛り上がりました。この会で学んだことを、今後の当センターの活動にも活用していきたいと思います。

第10回地域医療フォーラムに参加

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10 NAR大学 2年間のあゆみ

平成21年1月25日、各関連医療施設の施設別コーディネータに新潟大学医歯学総合病院大会議室にお集まりいただき、第1回施設別コーディネータ連絡会議を開催しました。

当日はあいにくの雪の天候の中、全67施設中、40施設の施設別コーディネータにお集まりいただきました。

第1回の今回は、初めに、医師キャリア支援センターより、「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムの概要について説明し、その後質疑応答を行いました。

医師キャリア支援センターからは、まず、大学病院連携型高度医療人養成推進事業についての説明を行いました。大学病院連携型高度医療人養成推進事業は、平成20年度から新規に開始された事業です。複数の大学が連携・協力して、大学病院と地域における関連医療機関を循環しながら、幅広い修練や経験を積むことができる、医師キャリア形成システムを構築し、若手医師に多様なキャリアパスを示すことにより、将来に希望を持ち安心して研修に専念でき、国民の要請に応えられる質の高い専門医や臨床研究者の養成に資するとともに、研修中及び研修修了後に、より多くの医師が地域医療に貢献することを目的としています。

つぎに、今回の取り組みの概要を説明しました。本プログラムは、NAR大学が提供する大学病院と関連医療機関を循環する、きわめて多彩な専門重点コースから、プログラム参加者自らが選択し、全員が専門分野の専門医を取得するだけでなく、専門医「+α」、より深く、より高く、より広く、より長く、にナルことを目指していることを説明しました。そして、本年度の目標として、指導体制の構築として、NAR大学病院に医師キャリア支援センターを新設、統括・分野別・施設別コーディネータの選定・委嘱、専門研修用高度シミュレーターの導入、大学病院と関連医療機関に本年度は8台の連携テレビシステムを導入、などを予定していること。また、臨床研修医に本プログラムの周知を図ることとして、指導医キャリアアップ講演会、講習会の開催、ホームページの開設、および臨床研修医対象の本プログラムの説明会、ガイダンスの開催を予定していることを説明しました。また、医師キャリア支援センターは、新潟大学医歯学総合病院の1部門に組み入れられて、プログラム終了後も自立して活動を続けること、実際の活動内容等の選定・議決は、コース連絡会議にて行うことなどを説明しました。「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラム冊子の説明も行いました。今まで、専

門研修では、新潟大学の分野別コースについての冊子はあったのですが、この内容に加えて、専門医取得の視点からみた内容、各医療機関の視点からみた内容の専門研修冊子を作成し、研修医、学生に提供する、さらにホームページ上にこの内容のものを掲載する予定です。

専門研修用高度シミュレーターは、まずは各分野別コースから希望を募って、予算等を考慮し順次導入する予定です。

連携テレビシステムは、ハイビジョンテレビカメラシステムを用いた高品位のシステムで、同時に8カ所を結んでのテレビ会議も可能で、分野別コーディネータと施設別コーディネータの情報交換や、分野別コーディネータと研修医のミーティング、コース連絡会議などでの利用を想定しています。また、既存の、中越地震に学ぶ赤ひげチーム医療人の育成プログラムで導入した地域支援テレビシステムとも互換性があり、連携した活用も可能です。

そして、羽入利昭新潟県福祉保健部医薬国保課長より、県内に相当数のテレビシステムが導入されることになるので、救急対応の中で、テレビシステムを用いた医療相談を行うことで、的確な救急搬送を行うための活用ができれば、とのご提案をいただきました。

以上のように、医師キャリア支援センターからの説明を行いました。この後質疑応答が行われ、

•  テレビシステムの救急分野での活用ばかりが目立つと、本来のプログラムの意味が薄れてきてしまうのではないか

• テレビシステムを用いて、大学側からも情報発信をするべきでは

第1回施設別コーディネータ連絡会議を開催

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11NAR大学 2年間のあゆみ

• 活動内容について、公募してはどうか•  専門研修冊子の専門医についての項目は、ただ羅列するのではなく、基本領域と、専門領域

など、きちんとカテゴリーに分けて記載した方がよい

など、数多くの貴重なご意見をいただきました。分野別コーディネータの皆さんからのご意見は、いずれも実際の医療現場に携われていらっ

しゃる方々の実際的なお話で、今後の活動にも是非生かしていきたいと思うご意見ばかりであり、私たちにとって非常に有意義な会議となりました。

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12 NAR大学 2年間のあゆみ

「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムスタートアップ・ シンポジウムを開催

平成21年1月25日午後1時より、新潟大学医学部有壬記念館において、私たちの「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムのスタートアップ・シンポジウムを開催しました。

当日はあいにくの雪の天候の中、計64名の皆様がご来場いただきました。式では、まず、新潟大学医歯学総合病院長の畠山先生から御挨拶をいただいた後、予定にはな

かったのですが、ご来場いただいていた新潟大学長の下条先生からも御挨拶をいただきました。その後、「『大学病院連携型高度医療人養成推進事業』について」と題して5人のシンポジストよ

りお話をいただきました。まず、県立小出病院院長の布施克也先生からは「新潟の地域医療の現状と大学病院に望むこと」

のタイトルでお話をいただきました。

• 前任されていた県立松代病院では、4人というスタッフで対応していた。• 大学や他施設からの人的支援を受けている。• 地域支援テレビシステムの効用(大学病院からのバックアップを受けているという安心感)。• 地域中核病院の医師不足が深刻になってきている。• 総合診療と専門診療の連携で地域医療を守る。•  そして大学への期待として、医師の供給(赴任・派遣・助勤・遠隔支援など)、地域医療と

相性の良い医師の養成(地域医療の守備範囲は広く、+α専門医、地域総合診療医など、守備範囲の広い医師の養成を期待している)

を挙げられていました。続いて、当医師キャリア支援センターの森山より、今回の大学病院連携型高度医療人養成推進

事業の概要について説明しました。大学病院連携型高度医療人養成推進事業は、複数の大学病院が緊密に連携・協力し、それぞれの得意分野による相互補完を図り、各病院(地域における関連医療機関を含む。)を循環しながら修練や幅広い経験を積むことができる医師キャリア形成システムを構築するとともに、大学病院の若手医師に多様なキャリアパスを明確に示すことにより、若手医師が将来に希望を持ちながら安心して研修に専念でき、国民の要請に応えられる質の高い専門医や臨床研究者の養成に資するとともに、研修中及び研修修了後により多くの医師が地域医療に貢献することを目的としています。

秋田大学医学部 医師キャリア形成支援センターの大嶋重敏先生からは、「大学病院連携型高度医療人養成推進事業 NAR+TAS ―秋田大学の取り組み―」のタイトルで、秋田大学としての

「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムへの取り組みについて、連携テレビシステムの1月中の導入や、「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムと、「都会と地方の協調連携による高度医療人養成プログラム ~付加価値を身につけるテーラーメード研修」プログラムの概要を記したパンフレットの作成などを行っていることなどお話しいただいた。また、

「都会と地方の協調連携による高度医療人養成プログラム ~付加価値を身につけるテーラーメード研修」プログラムの概要について、Webベースの共通ポートフォリオに評価が蓄積され、研修先が変っても一貫した指導の体制であること、ポートフォリオ評価により個々に、最適な“付加価値”を見出すことができること、“付加価値”を獲得する短期パッケージ研修(3ヶ月、派遣元に在籍、滞在費・交通費援助)および長期パッケージ研修(1年、派遣先職員となる)があることなどについてお話しいただいた。

琉球大学医学部附属病院 専門研修センターコーディネーターの井上卓先生からは、「『多極連携型専門医・臨床研究医育成事業』琉球大学の取組み」についてお話しいただいた。この研修プログラムは、各診療科が、全国28大学という最も多い大学と連携・協力して、127の専門医研修コースを設けて、それぞれの得意分野による相互補完を図り、「医師キャリア形成システム」を構築して、幅の広い、質の高い専門医を養成し、地域医療に貢献するだけでなく、臨床研究のできる医

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師を育成することを目指したプログラムであること。さらに、現在琉球大学医学部が取得している文部科学省医療人GP臨床研究者養成プログラム「臨床研究専門医と上級CRC養成プログラム」と連携して、臨床研究専門医を養成するシステムを構築するとのことでした。

最後に、当医師キャリア支援センターの藤澤から、今回の「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムについて紹介しました。休憩の後、総合討論を行いました。フロアからは、

•  テレビシステムを用いて、大学側からも、たとえば、実際の手術の様子を連携テレビシステムを使って他の大学、関連医療機関にライブ中継するなど、情報発信、情報提供をするべきでは。

•  活動内容について、関連医療機関やホームページなどを通じて、広く一般に公募してはどうか。•  専門研修冊子の専門医についての項目は、ただ羅列するのではなく、基本領域と専門領域な

ど、きちんとカテゴリーに分けて記載した方がよい。• 地方の大学病院同士の連携は、新たな取り組みで、今後の成果を期待したい。

など、フロアからの様々なご意見やシンポジストへの質疑応答、新たな活動のご提案などをいただき、シンポジスト間の討論を行い、非常に盛り上がった討論となりました。

今回のスタートアップ・シンポジウムを経て、私たち「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラム・医師キャリア支援センターは、新たなステップを踏み出すことになります。このシンポジウムでいただいた皆さんからの貴重なご意見、ご提案、ご指導を大切にして、今後の活動に生かしていきたいと思います。

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平成 21 年 3 月 7 日に、琉球大学医学部において開催された、琉球大学医学部附属病院専門研修センター主催の、「『多極連携型専門医・臨床研究医育成事業』コーディネータ会議」に参加し、「NAR大学・地域連携『+ α専門医』の養成」プログラムを紹介しました。

当日は、曇り時々雨のあいにくの天候で、気温も沖縄にしては低めとのことでした。会場は、琉球大学医学部臨床講義棟 1 階の小講義室でした。

はじめは、琉球大学医学部附属病院長の須加原先生から、開会の御挨拶のあと、文部科学省高等教育局医学教育課大学病院支援室病院第 2 係長の早川さんから、大学病院連携型高度医療人養成推進事業について、概略、取組例、平成 21 年度文部科学省事業の方針などについてお話をいただきました。平成 21 年度は、新たに 2 件を選定するとのことでした。ホームページはよく参考にしているとのことでした。連携大学については、途中から増やすことも可能とのことでした。また、outcome をなるべく早く出すことを期待しているとのことでした。

つぎに、「多極連携型専門医・臨書研究医育成事業」の事業概略、専門医育成部門・臨床研究医育成部門・女性医師支援部門について説明がされました。琉球大学の「多極連携型専門医・臨書研究医育成事業は、各診療科が、全国 28 大学という最も多い大学と連携・協力して、127 の専門医研修コースを設けて、それぞれの得意分野による相互補完を図り、「医師キャリア形成システム」を構築して、幅の広い、質の高い専門医を養成し、地域医療に貢献するだけでなく、臨床研究のできる医師を育成することを目指したプログラムとのことでした。さらに、現在琉球大学医学部が取得しております文部科学省医療人 GP 臨床研究者養成プログラム「臨床研究専門医と上級 CRC 養成プログラム」と連携をはかり、臨床研究専門医を養成するシステムを構築し、質の高い地域完結型医療を目指すとのことでした。地域および時代から求められる専門医の育成を目的とするとのことでした。地域的に、どこの大学からも遠いこと、医師の出身大学が多彩なこと、これらをむしろ長所ととらえてプログラムを作成したとのことでした。

その後、各大学のコーディネータからの取り組み紹介が行われました。まずは、我々「NAR 大学 ・ 地域連携『+ α専門医』の養成」プログラムについて紹介しました。大学間連携について質問があり、まずはコーディネータ間の連携を軸に進める旨お話ししました。

琉球大学医学部附属病院専門研修センター主催の「多極連携型専門医・臨床研究医育成事業」コーディネータ会議に参加し、「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムについて発表

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続いて、富山大学より、「富山発 ! 地域発信・統合型専門医養成システム」について紹介がありました。富山大学も、22 大学と連携を行っているとのことでした。富山大学では、学生、研修医、医学部長、病院長、研修センターが一同に会して、学生生活や研修体制の諸問題について話し合う、5 者会談を行っており、一貫したサポート体制を構築しているとのことでした。

滋賀医科大学からは、「コア生涯学習型高度専門医養成プログラム」について紹介がありました。長崎大学からは、「出島発、肥前の国専門医養成プログラム」についての紹介がありました。

長崎大学では、研修医から、専門医をとるまでを一貫してサポートする体制を作り、大学医局に入局しない人でも専門医をとれるシステムを作るとのことでした。研修医実力アップセミナーも行っているとのことでした。「多極連携型専門医・臨書研究医育成事業」や、他の取組の概要や進捗状況を伺うことができ、

また他大学のコーディネータとの意見交換もすることができました。今後の私たちの取り組みの参考になることが多く、実りのある会議でありました。

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16 NAR大学 2年間のあゆみ

平成21年3月9日に、新潟大学医歯学総合病院12階の大会議室において、第2回分野別コーディネータ連絡会議が開催されました。当日は新潟大学医歯学総合病院の各コースの分野別コーディネータにお集まりいただきました。

まず、平成20年12月3日の第1回分野別コーディネータ連絡会議以降、医師キャリア支援センターが行ってきた活動について報告しました。

• 平成20年12月20日に、第646回新潟医学会シンポジウムに参加。•  平成20年12月22日に、秋田大学、琉球大学のコーディネータ、担当事務の皆さんとの情報交

換会を開催。•  平成21年1月12日、パシフィコ横浜にて開催された、平成20年度大学教育改革プログラム合

同フォーラムに参加。• 平成21年1月25日、第1回施設別コーディネータ連絡会議を開催。•  平成21年1月25日、当プログラムの発足式となる、スタートアップ・シンポジウムを開催。•  平成21年3月7日、琉球大学医学部附属病院専門研修センターの主催する、「多極連携型専門医・

臨書研究医育成事業」コーディネータ会議に参加。

次に、平成21年度の活動目標について、平成21年度大学改革推進等補助金調書をもとに、連携テレビシステムの高次救命・災害治療センターへの導入、専門研修案内の更新、専門研修用高度シミュレータの活用・追加導入などについて説明しました。

N専門研修案内2009の作成・進行状況について説明しました。専門研修用高度シミュレータの平成20年度の導入について、選定の経緯、選定品目、平成21年

度の導入の方針などについて説明しました。連携テレビシステムの導入について、平成20年度の選定の経緯、導入病院(新潟大学医歯学総

合病院を含め8医療機関)、システムの概要、利用方法などについて説明しました。医師キャリア支援センターへの、専門研修医の登録・更新システムについて、登録・更新方法、

専門研修医・指導医・コースへのメリットなどについて説明しました。その他として、臨床研修医対象のプログラム説明会の開催、レジナビフェア(平成21年5月31日)

への参加、平成21年3月11日の新潟県立小出病院ととの連携テレビシステム開通式について説明しました。

質疑応答では、「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムの今後の活動方針などについて、様々な貴重なご意見を伺うことができました。私たちの今後の活動に、大いに生かしていきたいと思います。

第2回分野別コーディネータ連絡会議を開催

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17NAR大学 2年間のあゆみ

平成21年3月11日17時より、平成20年度の連携テレビシステム導入施設のトップを切って、新潟県立小出病院と新潟大学医歯学総合病院との連携テレビシステム開通式を開催しました。

当日は、新潟県立小出病院院長の布施先生、施設別コーディネータの佐藤先生をはじめ、多くのドクター、コメディカルのスタッフの皆さんにお集まりいただきました。また、魚沼市の大平悦子市長にもご出席いただくことができました。一方新潟大学医歯学総合病院では、新潟大学の下条学長、新潟県医薬国保課の羽入課長にもご出席いただきました。

当医師キャリア支援センターからは、コーディネータの森山が、新潟県立小出病院にお伺いしました。まずは「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムの概要についてスライドを用いて説明しました。その後、ご出席いただいている皆さんで、連携テレビシステムを設置していただいた読影室に移動し、実際に連携テレビシステムを立ち上げて新潟大学医歯学総合病院とを結びました。

初めに、当医師キャリア支援センター長である鈴木栄一先生から、新潟県立小出病院スタッフへの御礼、今後の連携テレビシステム活用の期待についてお話しいただきました。

つづいて、新潟県立小出病院長の布施先生から、早速書画カメラを利用して資料を交えながら、当システム利用による医療支援への期待についてお話しいただきました。

大平市長からは、市民の立場からの新潟県立小出病院と新潟大学医歯学総合病院の連携への期待についてお話しいただきました。

下条学長からは、中越地震に学ぶ赤ひげチーム医療人の育成プログラムの地域支援テレビシステムと、連携テレビシステムの連動に対しての期待をお話しいただきました。

その後、実際に連携テレビシステムを用いて、レントゲンフィルムなどの資料の提示,タブレットモニターへの書き込みによるプレゼンテーションのやりやすさなどをデモンストレーションしながら、連携テレビシステムの性能の高さ、使いやすさなどをアピールしました。新潟県立小出病院のスタッフの皆さんにも、画像の繊細さ、操作の平易さなどをご納得いただけたようでした。

新潟県立小出病院との連携テレビシステム開通式を開催

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質疑応答では、新潟県立小出病院とを連携テレビシステムでつなぐことの意義について質問があり、新潟県立小出病院に限らず、関連医療機関で研修している専門研修医が、連携テレビシステムを用いて大学の指導医と綿密にミーティングや症例相談を行うことで、関連医療機関で研修するときも、大学にいるときと同じように指導を受けることができ、安心して研修を行える。これによって、より深く、より高く、より広く専門研修することが可能となり、ひいてはより長く地域に定着することが期待できる、ということをお答えしました。そのほかに、大学から地域病院への期待についての質問があり、専門研修医へのバックアップ、連携テレビシステムの活用についての期待をお話ししました。コメディカルの使用についての質問があり、地域支援テレビシステムでの実績をお話しして、活用をお願いしました。地域としてこのシステムに何を期待できるか、の質問があり、専門研修医の定着を通して、地域全体への医療サービスの向上、また安心感を与えることが期待できることをお話ししました。

式を通じて、連携テレビシステムを通しての活発な意見交換が続き、とても内容のある、盛り上がった開通式となりました。新潟県立小出病院のスタッフ、地域の皆さんの期待に添えるよう、今後も連携テレビシステムの活用を進めていきたいと思います。

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19NAR大学 2年間のあゆみ

平成21年3月25日16時より、新潟県立中央病院と新潟大学医歯学総合病院との連携テレビシステム開通式を開催しました。

当日は、新潟県立中央病院院長の矢澤先生、新潟県立中央病院の施設別コーディネータの永井先生をはじめ、多くのドクター、コメディカルのスタッフの皆さんにお集まりいただきました。

17時から、まずは「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムの概要についてスライドを用いて説明しました。その後、実際に連携テレビシステムを立ち上げて新潟大学医歯学総合病院とを結びました。

初めに、当医師キャリア支援センター長である鈴木栄一先生から、新潟県立中央病院スタッフへの御礼、今後の連携テレビシステム活用の期待についてお話しいただきました。

つづいて、新潟県立中央病院院長の矢澤先生から、当システム利用による医療支援への期待についてお話しいただきました。

その後、実際に連携テレビシステムを用いて、大学側からレントゲンフィルムなどの資料の提示,タブレットモニターへの書き込みによるプレゼンテーションのやりやすさなどをデモンストレーションしながら、連携テレビシステムの性能の高さ、使いやすさなどをアピールしました。新潟県立中央病院のスタッフの皆さんにも、画像の繊細さ、操作の平易さなどをご納得いただけたようでした。新潟県立中央病院からも、資料や画像の提示をしていただき、システムの使いやすさを体験していただきました。

質疑応答でも、画像のクオリティーの高さから、新潟県立柿崎病院との呼吸器検討会を連携テレビシステムを用いて行うことなど、多くの活用案を提示していただき、活発な意見交換が行えました。是非様々な形でご活用いただければと存じます。

新潟県立中央病院との連携テレビシステム開通式を開催

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20 NAR大学 2年間のあゆみ

「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラム説明会・ガイダンスを開催

平成21年3月30日の午後5時30分からは、新潟大学医歯学総合病院12階の大会議室において、平成20年度臨床研修修了式が行われました。それに引き続いて、「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラム説明会・ガイダンスを行いました。

ガイダンスでは、まず、新しくできたパンフレットを用いて、今回の「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムの概要を説明しました。その後、 専門研修医の登録システムについて、その目的、業績が把握しやすくなるなどの利点、実際の登録方法、登録フォームの説明などを行いました。

新年度すぐに専門研修医の皆さんにご登録いただき、実際に登録によるメリットを体感していただければ幸いです。

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21NAR大学 2年間のあゆみ

気管支鏡シミュレーターは、CT画像情報から気管支内腔をバーチャル画像として再構成するものです。熟練した呼吸器内科医はCT画像を読影することによって到達すべき病変までの気管支分岐を読むことができますが、気管支鏡シミュレーターではコンピュータプログラムがこの作業を行います。このようにして予め得られた病変までの気管支内腔画像を実際の気管支鏡モニター画像と同時に視認しながら進むことで、初心者でも患者さんに苦痛を与えることなく正確な検査を行うことが可能となります。また、CT画像、バーチャル気管支鏡画像、実際の気管支鏡モニター画像を繰り返し学習することにより、比較的短期間に熟練した呼吸器科医と同等なCT読影能力を得ることができると考えられます。

これまでに他院または他科で病変に到達することができなかった症例や胸部X線写真では確認困難な症例、計10例において気管支鏡シミュレーターを使用した気管支鏡検査を行いました。この結果、ほとんどの症例で肺癌であることが証明されています。

気管支分岐は個人差が大きく教科書だけで熟達することは極めて困難であり、実際の気管支鏡経験が何よりも重要です。しかしながら初心者が迷いながら行う気管支鏡は患者さんに大きな苦痛を強いることになってしまいます。気管支鏡シミュレーターを用いて呼吸器専門医を養成することはこのジレンマを取り除き、難しい症例でも良好な検査結果を得る極めて有効な手段となっています。

平成20年度導入シミュレーターN呼吸器専門医養成コース

仮想気管支鏡ソフトウェア(第二内科)

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22 NAR大学 2年間のあゆみ

整形外科領域では、近年より安全にそして正確に手術を遂行すべく、コンピュータ支援システムを用いた治療法が開発されております。人工関節置換術においても、術前計画、術中支援、そして術後の評価を厳密に制御し評価することで、より精度の高い良好な手術成績が得られるばかりでなく、学術的にも重要なデータを収集することができ、かつ専門医育成のトレーニングができます。

今回導入した、JIGEN system (LEXI, Tokyo. http//www.lexi.co.jp)は、人工膝関節置換術において、より正確に人工関節を設置するための術前計画を立て、術中に計画通りの手術を行うためのシステムでありすべての症例で使用しています。まず術前に撮像したCT(コンピュータ断層撮影画像)を元に、本人の大腿骨および脛骨の3次元骨モデルを構築します。このモデルには計画や評価に必要な参照点や参照軸などを設定しておきます。次いで、使用予定の人工関節を選択し、骨にあらかじめ規定した位置に設置するようにシュミレーションを行います。さらに、この術前計画を実際の手術中に実行するために開発された治具を表示し、必要なパラメータを記録しておきます。従来はX線写真の上に人工関節の型を重ねて2次元平面でサイズや位置を計測し作図していましたが、本来立体的で複雑な形状をした関節を評価するには限界があり、実際には術者の経験や主観に依存していました。しかし本システムでは、3次元的にシュミレーションを行うことで、必要なパラメータを定量的に得ることができ、また実際の手術中に見る術野や手順をコンピュータ内で再現できるため、手術経験が少なくこれから整形外科の専門医を目指す若手医師にとっても有用です。実際の手術中には、術前計画を確認しながら進行し、治具に対して計画通りに手術が進んでいるか実際に測定し確認しながら行えるため、安全にそして正確に手術が遂行されています。現在、3次元下肢アライメント評価システム(LEXI)とあわせ、術前から術後まで一貫した評価、研究を行っております。

N整形外科専門医養成コース

人工関節手術シミュレーター(整形外科)

導入した JIGEN による人工膝関節置換手術のシミュレーションの実際

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23NAR大学 2年間のあゆみ

2007年より日本周産期・新生児医学会の公認講習会として、日本版新生児蘇生法(NCPR: Neonatal Cardio Pulmonary Resuscitation)講習会が全国展開されている。NCPRでは講義、基本的手技の実習、シナリオ実習、ペーパーテストが行われ、一定レベルに達すると資格認定を受けることができる。NCPRにおいてより強調されていることは、バッグ・マスク、胸骨圧迫を正確、確実に行うことであり、そのためには蘇生シュミレーターによる技術の習得が必要である。

今回導入したネオナブルー®(ガウマード)と新生児気道管理トレーナ®(レールダル)は、NCPRにおいて必須となる実技実習を効果的に行うことができる。ネオナブルー®は気管挿管や人工呼吸、胸骨圧迫を行うことのできる全身型新生児モデルであり、中心性、末梢性チアノーゼをLEDによって再現することができる。バッグ・マスクや胸骨圧迫のペースメーカー機能も有し、手技が適切に行われた場合にはチアノーゼが時間によって変化し、その効果を視覚的に体感できるようになっている。また、接続されているゴム球によって、臍帯拍動の確認も行うことができる。

一方、新生児気道管理トレーナ®は気管挿管やバッグ・マスクに機能を特化したもので、繰り返し行うことで手技を確実に習得するのに有効である。

これらのシュミレーターを使用し、周産期に関連した医師、医学生、コメディカルのスキキルアップのため、新生児蘇生法の実技講習を2回/月のペースで定期的に行うとともに、NCPR公認講習会の開催も始まっている。

N産科婦人科専門医養成コース

ネオナブルー®(周産母子センター)

NCPR B コースでネオナブルー ®を使用して実技実習を行っている。

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24 NAR大学 2年間のあゆみ

N呼吸器外科専門医養成コース

胸腔鏡手術トレーニングシステム(第二外科)

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25NAR大学 2年間のあゆみ

N消化器胃腸、胆、膵専門医養成コース

大腸内視鏡トレーニングモデル一式(第三内科)

N脳神経外科専門医養成コース

顕微鏡下血管吻合練習セット(脳神経外科)

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26 NAR大学 2年間のあゆみ

4月30日午後7時より県立六日町病院にてNAR連携テレビシステムの説明会を開催してきました。

当日は、県立六日町病院で担当してくださる阿方先生を中心に対応して頂きました。デモでは隣の県立小出病院と接続し、連携テレビシステムの実際の運用方法などについても相

談してもらいました。今回の連携テレビシステムでは1対複数の対応も可能であり、「赤ひげチーム医療人育成プログ

ラム」で導入した地域支援テレビシステムとの連携も含めて今後さらに様々な運用方法が考えられます。

是非、様々なアイディアを提案して頂ければ、と思います。

新潟県立六日町病院で連携テレビシステムの説明会を開催

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27NAR大学 2年間のあゆみ

平成21年5月26日午後3時より長岡中央綜合病院においてNARプログラムの説明会、並びに連携テレビシステムの操作説明会を行ってきました。当日は、午後3時より長岡中央綜合病院3階で連携テレビシステムの設置されている会議室において説明会を行いました。出席頂いたのは長岡中央綜合病院で臨床研修を担当して頂いている副院長の富所先生、その他に数名の医師、事務職員など総勢10名余の出席を得て行われました。

まず本業の目的、方法などについて簡単に説明した後に、実際の機器の説明を行いました。この際、大学病院と接続し、画像などの情報をやりとりしたりする様子を実際に操作してもらいました。また同日、村上総合病院に行かれた藤澤講師とも連絡を取り、初めて1対複数でのテレビ接続も経験しました。参加者からは、複数の地点同士で接続できることから、経営母体が同じ医療機関同士での会議にも利用できるのではないか、との意見が出されました。

連携テレビシステムの利用については、これまでの経験を元に話をしてきましたが今後、どういった利用方法があるか参加医療機関の中でも検討してくださる旨お話を頂きました。

連携テレビシステムの操作説明後、臨床研修の情報などを交換することができました。有意義な説明会でした。

厚生連長岡中央綜合病院で連携テレビシステムの説明会を開催

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28 NAR大学 2年間のあゆみ

平成21年5月26日の午後4時から、村上総合病院において連携テレビシステムの説明会を開催しました。

村上総合病院では、連携テレビシステムは医局に設置されております。当日は先生方に医局にお集まりいただき、まずはパンフレットをご覧いただきながら、「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムの概要と、医師キャリア支援センターの活動内容について簡単にご説明しました。

その後、実際に連携テレビシステムを立ち上げ、新潟大学医歯学総合病院と、当日同時刻に説明会を行っていた長岡中央綜合病院とを同時に結んで、連携テレビシステムの概要と実際の操作方法や、お互いに資料の画像を送信しての模擬症例相談などをデモストレーションしました。長岡中央綜合病院からは、実際に使っている電子カルテのサンプル画像を送っていただいて、実際のPC画面と同程度の質の画像を送信先でも見ることができることを確認していただきました。

説明会にご参加いただいた先生方からは、これくらいの画像が送れるのであれば、本格的な症例相談も可能であろうとのご意見をいただきました。

これからも連携テレビシステムを運用していただき実際に使い勝手をご体感いただいて、有効にご使用いただけることを期待しております。

厚生連村上総合病院で連携テレビシステムの説明会を開催

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29NAR大学 2年間のあゆみ

平成21年5月29日の午後6時30分から、新潟労災病院において連携テレビシステムの説明会を開催しました。

新潟労災病院では、連携テレビシステムはカンファレンス室に設置されていました。当日は酒井院長、施設別コーディネーターの冨士原先生を始め多くの先生方に医局にお集まりいただきました。まずはパンフレットをごらんいただきながら、「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムの概要と、医師キャリア支援センターの活動内容について簡単にご説明しました。

その後、実際に連携テレビシステムを立ち上げ、新潟大学医歯学総合病院とを結んで、連携テレビシステムの概要と実際の操作方法や、お互いに資料の画像を送信しての模擬症例相談などをデモンストレーションしました。新潟労災病院で実際に使っている電子カルテのサンプル画像を新潟大学医歯学総合病院に送って、実際のPC画面と同程度の質の画像を送信先でも見ることができることを確認していただきました。

説明会にご参加いただいた先生方からは、これくらいの画像が送れるのであれば、本格的な症例相談も可能であろう、操作も思ったより簡便で扱いやすいなどのご意見をいただきました。

上越地区では、県立中央病院にも連携テレビシステムが入っており、また県立妙高病院・県立柿崎病院には地域支援テレビシステムも入っており、相互に接続可能です。これからも連携テレビシステムを運用していただき実際に使い勝手を御体感いただいて、症例相談、転院の紹介等、様々有効にお使いいただければと思います。

新潟労災病院で連携テレビシステムの説明会を開催

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30 NAR大学 2年間のあゆみ

平成21年5月31日(日)に東京ビックサイト西4ホールにて開催された、「レジナビフェア2009 for RESIDENT in 東京」 ~研修医のための後期研修合同セミナー~ に参加しました。今回のレジナビフェアは、各医療機関が臨床研修医に専門研修(後期研修)を案内する催しです。当日は曇りのち雨のあいにくの天候でしたが、多くの臨床研修医が参加し、50あまりの医療機関・グループが参加しました。

我々新潟大学医歯学総合病院のブースには、新潟大学医学部出身者の先生方を中心に、21名の臨床研修医の先生方にお越しいただき、「N専門研修案内2009」を参考にしながら、新潟大学医歯学総合病院の専門研修のあらまし、様々な専門医取得の情報などをお伝えしました。

今日のレジナビフェアをきっかけに、新潟大学医歯学総合病院の専門研修コースを選択する先生が誕生することを期待しています。

「レジナビフェア2009 for RESIDENT IN 東京」に参加

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31NAR大学 2年間のあゆみ

平成21年6月3日、秋田大学医学部附属病院医師キャリア形成支援センターのテレビ会議室に設置された連携テレビシステムと初めて接続することができました。

当日は、設定の変更などで予定時間に何度か変更はありましたが、午後4時過ぎ無事に秋田大学側と接続することができました。秋田大学側では医師キャリア形成支援センターの野堀先生、石川さんらが対応して下さり、初のテレビ会議を成功裏に終えることができました。顔を見ながらfaceto faceの関係構築はやはり必要だ、と感じた会議でもありました。

今後秋田大学側でも秋田県内の複数の医療機関に同連携テレビシステムの設置を進めていくようですので、新潟県内の医療機関、新潟大学、そして秋田県内の医療機関とも連携していくことが可能になります。有効な利用方法などについてもさらに検討を進めていきたいと思います。

秋田大学医学部附属病院と連携テレビシステムを接続

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32 NAR大学 2年間のあゆみ

平成21年6月5日(水)午後4時より、接続されました。刈羽郡総合病院では、7階の講堂に連携テレビシステムが設置されています。当日は小林勲院長先生方をはじめ4名の先生方と事務の方々にお集まりいただき、最初にパンフ

レットをご覧いただきながら、「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムの概要と、医師キャリア支援センターの活動内容について説明させていただきました。

その後、実際に連携テレビシステムを立ち上げ、新潟大学医歯学総合病院と結んで、連携テレビシステムの概要や実際の操作方法、相互画像送信などのデモストレーションを行いました。

開通式にご参加いただいた先生方からは、画像のクオリティと実用性の高さについて好意的な意見をいただきました。

中越地区では、厚生連長岡中央総合病院や県立小出病院、六日町病院にも連携テレビシステムが入っており、また厚生連魚沼病院、栃尾郷病院、県立松代病院には地域支援テレビシステムも入っており、相互に接続可能です。

これからも連携テレビシステムを運用していただき実際に使い勝手を体感していただいて、症例相談、転院の紹介等、様々な形で有効利用していただければと思います。

厚生連刈羽郡総合病院で連携テレビシステムの運用説明会を開催

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33NAR大学 2年間のあゆみ

ランチョンカンファレンスは、臨床研修医・医学部学生を対象に、毎週水曜日の午後0時20分より、新潟大学医学部の各科Drが「各科における救急疾患」をテーマに行っております。

2009.7.1より、連携テレビシステムを導入する各医療機関へも配信を開始しました。事前に配信希望の連絡をいただければ、先着順に9施設まで配信可能となっております。

すでに配信を行った医療機関からは、スライドがそのままクオリティーで見られる点、画像・音声ともクリアな点などご好評をいただいております。

今後も継続して行って参りますので、配信希望をお待ちしております。

2009.7.1より、連携テレビシステムで「ランチョンカンファレンス」の配信を開始

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34 NAR大学 2年間のあゆみ

平成21年7月7日に新潟大学医歯学総合病院3階の第6検討会室で開催された、第176回新潟肺癌研究会例会「研修医に役立つ肺癌診療スキルアップセミナー」を、連携テレビシステムを用いて、県内4ヵ所の医療機関に配信しました。

参加医療機関では、各々1名~10名ほどの参加者を得て、ディスカッションも含めたいへん盛況でした。

また音声やスライドの画像もリアルタイムで配信され、システムの有用性もアピールすることができたと思われます。

今後も、ランチョンカンファレンスの配信と合わせ、新潟大学医歯学総合病院で行われるセミナー等の配信を行っていきたいと考えておりますので、是非ご利用ください。

また、新潟大学医歯学総合病院の各コース、各関連医療機関からも、新たな配信の企画等がありましたら、ご提案いただければ幸いです。

「研修医に役立つ肺癌スキルアップセミナー」を、連携テレビシステムを用いて、県内4ヵ所の医療機関に配信

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35NAR大学 2年間のあゆみ

平成21年7月24,25日に大阪国際交流センターで開催された、第41回日本医学教育学会大会に参加しました。

日本医学教育学会は、主に医療者教育に携わる人を対象とした学会で、教育技法、カリキュラムなど、多岐にわたるテーマについてのセッションがありました。特に今年度のテーマとしては、臨床研修制度の見直し・地域医療教育などについて多くの演題が出されていました。

7月25日には、「医師偏在対象」のセッションにおいて、「地域医療従事者を対象としたQOL・地域医療に関するアンケート」の演題で発表を行いました。討論では、地域医療病院だけではなく、一般病院の職員のQOLも低いのではないか、など、いくつかのご質問をいただき、活発な討論を行うことができました。

第41回日本医学教育学会大会に参加

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36 NAR大学 2年間のあゆみ

■N専門研修案内2009を作成しました。本冊子は、(1)N専門分野別コース、(2)取得可能な専門医、

(3)専門研修を行う医療機関、の3部から構成されています。第1部では、新潟大学医歯学総合病院発の専門分野別コー

ス(Nコース)の概要と、取得可能な専門医、研修医療機関の紹介などが記載されています。

第2部では、それぞれの専門医の概要と資格の取得、更新に関する情報、それを取得可能なN専門分野別コース、N専門重点コース、及び研修を行う医療機関の情報などが記載されています。

第3部では、Nコースの研修を行う医療機関の詳細情報(診療科目、学会認定専門医・指導医数、学会専門医修練施設としての認定施設の概説・特徴)と、同院で研修可能なN専門重点コース、Nコースで取得可能な専門医などが記載されています。(なお、学会専門医修練施設はNコースに含まれないものも記載しています。)

以上のように、3部はそれぞれが密接に関連しており、調べたい方向から検索することが可能です。

■新潟大学医歯学総合病院発の専門コース(Nコース)について新潟大学医歯学総合病院では、すべての専門医・専門研修(いわゆる後期研修)に対応できる

31のN専門分野別コースが設定されています。分野別コースの中には、さらに高度なsubspecialityの専門医を目指した116のN専門重点コースが用意されています。これらのコースから、取得を希望する専門医に合わせたコースを選択することが可能です。

■ホームページからPDFをダウンロードできるようにしました。

N専門研修案内2009を作成

〔第2版〕

お申し込み・お問い合わせ[email protected]

• N総合診療医専門医養成コース• N呼吸器専門医養成コース• N循環器内科専門医養成コース• N消化器胃腸、胆、膵専門医養成コース• N消化器肝臓専門医養成コース• N血液専門医養成コース• N腎・膠原病専門医養成コース• N内分泌代謝・糖尿病内科養成コース• N糖尿病専門医養成コース• N神経内科専門医養成コース• N心身医学(心療内科)専門医養成コース• N精神科専門医養成コース•  N小児科専門医および小児科サブスペ

シャリティー専門医養成コース• N消化器・一般外科専門医養成コース• N成人心臓血管外科専門医養成コース

• N小児心臓血管外科専門医養成コース• N呼吸外科専門医養成コース• N小児外科専門医養成コース• N整形外科専門医養成コース• N形成外科専門医養成コース• N脳神経外科専門医養成コース• N皮膚科専門医養成コース• N泌尿器科専門医養成コース• N眼科専門医養成コース• N耳鼻咽喉科専門医養成コース• N産科婦人科専門医養成コース• N放射線科専門医養成コース• N麻酔科専門医養成コース• N救急医学専門医養成コース• Nリハビリテーション専門医養成コース• N血液浄化療法専門医養成コース

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37NAR大学 2年間のあゆみ

平成21年9月29日に、新潟大学医歯学総合病院3階の第6検討会室において、第3回分野別コーディネータ連絡会議が開催されました。当日は新潟大学医歯学総合病院の各コースの分野別コーディネータにお集まりいただきました。

まず、平成21年3月9日の第2回分野別コーディネータ連絡会議以降、医師キャリア支援センターが行ってきた活動について報告しました。

・ 平成20年度の専門研修用高度シミュレーターの導入。 第2内科、第2外科、整形外科、第3内科、脳神経外科、周産母子センター、感染管理部に導入。 導入した各コースのコーディネータに、使用状況を簡単に報告していただいた。 シミュレーターの使用状況はNARのホームページにも載せている。・  N専門研修案内2009の第1版3月28日に完成し、分野別コーディネータ、施設別コーディネー

タにお願いして校正していただき、8月28日に第2版を発行。・  連携テレビシステムは、平成20年度に大学を含めて8つの医療機関に導入。医療相談。研究会、

ランチョンセミナーなどの配信等行っている。・ 専門研修医の登録を引き続き行っている。

本日の議題(1)N専門研修案内2009第2版について

3月末に第1版を発行しました。これは年度内に刊行しなくてはならない制約もあったのですが、様々な誤りがありまして、発行後先生方分野別コーディネータの皆さんや、各医療施設の施設別コーディネータの皆さんに非常にご協力をいただきまして、校正いただき、今回第2版を発行しました。

内容は3部に分かれておりまして、第1部は先生方の各コースの案内を掲載させていただいております。通常の研修案内はここまでなのですが、本誌の特徴として、第2部には、専門医取得を念頭に置いた専門研修医向けに、Nコースで取得できる専門医を網羅した専門医案内を、また第3部では、Nコースの各研修施設での研修を念頭に置いた専門研修医向けに、Nコース研修施設案内をもうけております。また、Nコースの各ページからは、それぞれどの専門医が取得可能か、またどの研修施設で研修可能か、それぞれ専門医案内、研修施設案内への索引が載っています。専門医案内、研修施設案内にもそれぞれ同じように索引が載っています。3部がそれぞれにリンクしており、研修医が見たいページへすぐにたどれるようになっています。このように研修医の様々なニーズに対応した冊子になっています。

今回は現時点での完成型と考えておりまして、各コース、各施設のほか、専門研修医、病院見学にきた他大学の学生、コンソーシアムに登録した他大学研修医、県内のNコース以外の臨床研修医にも配布しています。

今後は、この冊子をそのままの体裁でホームページに載せて、先ほど説明したリンクを実際にページ間に張ってたどれるような形にして、見やすいホームページを作りたいと考えております。そして、本学だけでなく、広く他大学の研修医にも発信していきたいと考えています。

(2)連携テレビシステム新規導入について平成20年度はいわゆる地域中核病院への導入を念頭に7つの医療施設および大学に導入しまし

た。本年度も同じく地域中核病院への導入を念頭に、各医療機関に手あげ方式で希望を募り、5つの医療施設から導入希望を頂きました。手あげ方式にしたのは、このプログラム終了後も引き続き各医療機関にこのシステムを継続して活用して頂くためで、そのために導入医療機関には通信費などのランニングコストを負担して頂いています。また、大学においては、高次救命災害治療センターにも、救急科と相談の上、24時間稼働を目的に1台を導入予定です。これは、運用はこれ

第3回分野別コーディネータ連絡会議を開催

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からの検討課題でもありますが、高次救命災害治療センターと各地域中核病院の救急室とを結んで救急室間の連携を想定しているものです。

本年度導入予定の連携テレビシステム6台は、もちろん平成20年度に導入した8台と相互に接続可能です。また、中越地震に学ぶ赤ひげチーム医療人の育成プログラムで導入した13台の地域支援テレビシステムとも相互に接続可能です。これまで通り大学と各医療機関をつなげての医療相談、ミーティングも継続していきますし、各地域でもテレビシステムをつなげての医療相談、ミーティング、検討会などを行っていっていただければと考えています。

また、テレビシステムの機能の一つであるマルチシステムを用いて最大10地点との同時接続が可能であり、現在、大学で行われている研究会、ランチョンセミナーの配信を行っています。会場の画像、音声はもちろん、プレゼンテーションの画像も送ることが可能で、配信元、配信先でプロジェクターに映すこともできます。配信した各医療機関にも好評を得ておりますので、各コースでの検討会、研究会等でもご活用いただければ幸いです。

次年度以降も、同様のスタンスで連携テレビシステムの導入を進めていきたいと考えています。

(3)専門研修用高度シミュレーターの新規導入について平成21年度の専門研修用高度シミュレーターの導入については、多くのコースから希望を頂き

ました。当然ながら、なるべくであれば、希望されたすべてのコースに導入したいところですが、今年度のシミュレーター購入予算に限りがあり、ご希望をいただいた各シミュレーターについて見積もりをとらせていただき、なるべく購入予算にぴったり当てはまる組合せを考えました。また、平成20年度に導入させていただいたコースも念頭に、なるべく公平にバランスをとる方向で検討いたしました。その上で今年度については、耳鼻咽喉科のボクセルマン・シミュレータ標準セットと、泌尿器科の腹腔鏡手術トレーニング用シミュレーターの導入を提案させていただきます。

なかなか予算に限りもあり、すべてのコースのご希望には添えなくて申し訳ないのですが、あと3年このプログラムは続く予定でして、各年度で同じようにシミュレーター希望のアンケートを採らせていただき、その中から今年度と同様に導入を進めていく予定でおりますので、引き続き宜しくお願いします。

平成20年度導入、また本年度導入するシミュレーターにつきましては、使用時に引き続き使用票のご記入を宜しくお願いします。各シミュレーターに備え付けてあります。是非とも宜しくお願いします。

(4)第1回指導医キャリアアップ研修会の開催について先生方、各コースのコーディネータその他指導医の先生方や、各施設別コーディネータの先生

方への、当プログラムの取組の1つとして、来る平成21年10月24日土曜日の午後1時30分より、12階の大会議室において、第1回指導医キャリアアップ研修会を開催します。

今回は、メディカルアンドライフサポートコーチ研究会の奥田弘美先生をお迎えして、メディカルサポートコーチング法について御講演いただく予定です。奥田先生はコーチング法についての第一人者の方で、いつも指導医講習会ではビデオで参加者の先生方に見ていただいているのですが、今回は実際にお越し頂き、お話しを伺う予定です。先生方にも有用なテーマではと思いますので、是非ご参加いただければ幸いです。

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平成21年10月11日に千葉大学西千葉キャンパスのけやき会館で開催された、第2回保健医療福祉連携教育学会学術集会に参加し、発表を行いました。

会では、「専門職性の育成とIPE」のテーマで様々な演題発表がありました。私たちも、「地域医療病院従事者のQOL -職種別データについての検討」のタイトルで発表を

行いました。様々な視点でのご質問を頂き、非常に有意義なご意見を頂きました。

第2回日本保健医療福祉連携教育学会学術集会に参加

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平成21年10月24日 午前10時30分より新潟大学医歯学総合病院12階大会議室平成21年10月24日の土曜日に、新潟大学医歯学総合病院12階の大会議室において、第2回施設別

コーディネータ連絡会議を開催しました。当日は、休日にもかかわらず、31名の施設別コーディネータの先生方にご出席いただきました。

秋田大学、琉球大学のコーディネータの先生方にもご出席いただきました。まず、スタッフの森山から、第1回施設別コーディネータ連絡会議から今日までの、活動につい

て以下の内容を報告しました。

・  平成21年1月25日 「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラム スタートアップ・シンポジウムを開催

・ スタートアップ・シンポジウム報告書を作成・ N専門研修案内2009第1版を作成・ 専門研修用高度シミュレーターの導入・ 連携テレビシステムの導入 平成21年3月11日 県立小出病院との連携テレビシステム開通式を開催 平成21年7月1日 ランチョンカンファレンスの配信の開始 平成21年7月7日 「研修医に役立つ肺癌スキルアップセミナー」を配信・ 平成21年4月より、専門研修医の登録を開始・ 平成21年5月31日 「レジナビフェア2009 for RESIDENT IN 東京」に参加

その後本日の議題について以下の通り説明・承認を得ました。

議題1 N専門研修案内2009(第2版)発刊について3月末に第1版を発行しました。これは年度内に刊行しなくてはならない制約もあったのですが、

様々な修正点がありまして、発行後、先生方施設別コーディネータの皆さんや、大学の分野別コーディネータの皆さんに非常にご協力を頂きまして、校正をいただき、8月末に、第2版を発行しました。

内容は3部に分かれておりまして、第1部は新潟大学医歯学総合病院の各コース、以下Nコースとさせていただきますが、この案内を掲載させていただいております。通常の研修案内であればここまでなのですが、本誌の特徴として、第2部には、なりたい専門医の取得を念頭に置いて研修コースを検討している専門研修医向けに、Nコースで取得できる専門医を網羅した専門医案内を掲載しております。また第3部では、先生方の、Nコースの各研修医療施設を軸に研修コースを検討している専門研修医向けに、先生方のNコース研修施設案内をもうけております。また、さらなる特徴として、Nコースの各ページからは、それぞれどの専門医が取得可能か、またどの研修施設で研修可能か、それぞれ専門医案内、研修施設案内への索引が載っています。専門医案内にも、どのコースで習得可能か、どの医療施設で習得可能か、それぞれ緑の各コース、青の各研修施設への索引が載っています。研修施設案内にも、同じように、どのコースで習得可能か、どの専門医を習得可能か、それぞれ緑の各コース、赤の各専門医への索引が載っています。このように3部がそれぞれにリンクしており、研修医が見たいページへすぐにたどれるようになっています。このように研修医の様々なニーズに対応した冊子になっています。

今回は現時点での完成型と考えておりまして、各コース、各施設のほか、専門研修医、病院見学にきた他大学の学生、コンソーシアムに登録した他大学研修医、県内のNコース以外の臨床研修医にも配布しています。

今後は、この冊子をそのままの体裁でホームページに載せて、先ほど説明した索引をクリックすると実際にそのページをたどれるような形にして、見やすい、使いやすいホームページを作りたいと考

第2回施設別コーディネータ連絡会議を開催

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えております。そして、本学だけでなく、広く他大学の研修医にも発信していきたいと考えています。

議題2 連携テレビシステム新規導入について、平成20年度はいわゆる地域中核病院への導入を念頭に7つの医療施設および大学に導入しまし

た。本年度も同じく地域中核病院への導入を念頭に、先生方の各医療機関にアンケートを採らせていただきまして、手あげ方式で御希望を募らせていただきました。そして、新潟県立新発田病院、長岡赤十字病院、新潟県立十日町病院、厚生連糸魚川総合病院、厚生連上越総合病院の5つの医療施設から導入希望をいただきました。手あげ方式にしたのは、このプログラム終了後も引き続き各医療機関にこのシステムを継続して末永く活用していただきたいとの考えからです。そのために導入医療機関には、平成20年度につきましてもそうさせていただいたのですが、当初から通信費などのランニングコストを各医療施設にご負担頂いております。今年度につきましても同じような形でお願いできればと考えております。また、大学においては、高次救命災害治療センターにも、救急科と相談の上、24時間稼働を目的に1台の導入を提案させていいただいております。これは、運用はこれからの検討課題でもありますが、第1回施設別コーディネータ連絡会議でも提案させていただきましたが、高次救命災害治療センターと各地域中核病院の救急室とを結んでの救急室間の連携を想定しているものです。

これらの案件につきましては、平成21年9月29日に開催しました第2回分野別コーディネータ連絡会議で、各コースのコーディネータの先生方からはご承認をいただいております。

本年度導入予定の連携テレビシステム6台は、もちろん平成20年度に導入した8台と相互に接続可能です。また、平成17年度から行っていた、中越地震に学ぶ赤ひげチーム医療人の育成プログラムで導入した13台の地域支援テレビシステムがあるのですが、これとも相互に接続可能です。これまで通り大学と各医療機関をつなげての医療相談、ミーティングも継続していきますし、各地域でもテレビシステムをつなげての医療相談、ミーティング、検討会などを行っていって頂ければと考えています。

また、連携テレビシステムの機能の一つであるマルチシステムを用いて、最大10地点との同時接続が可能であります。現在、大学で行われている研究会、ランチョンセミナーの配信を行っています。会場の画像、音声はもちろん、プレゼンテーションの画像も送ることが可能で、配信元、配信先でプロジェクターに映すこともできます。すでにいくつかの医療機関ではご利用いただいておりますので、今後より多くの医療機関にご活用いただければと考えております。

次年度以降も、同様のスタンスで連携テレビシステムの導入を進めていきたいと考えておりますので、ご検討の程、何卒宜しくお願いします。

議題3 専門研修用高度シミュレーター新規導入について平成21年度の専門研修用高度シミュレーターの導入については、多くのコースから希望をいた

だきました。当然ながら、なるべくであれば希望されたすべてのコースに導入したいところですが、今年度のシミュレーター購入予算に限りがあり、ご希望をいただいた各シミュレーターについて見積もりをとらせていただき、なるべく購入予算にぴったり当てはまる組合せを考えました。また、平成20年度に導入させていただいたコースも念頭に、なるべく公平にバランスをとる方向で検討させていただきました。その上で今年度については、耳鼻咽喉科のボクセルマン・シミュレータ標準セットと、泌尿器科の腹腔鏡手術トレーニング用シミュレーターの導入を提案させていただきました。この件につきましても、先日開催しました分野別コーディネータ連絡会議で、各コースのコーディネータの先生方からはご承認をいただいております。

なかなか予算に限りもあり、すべてのコースのご希望には添えなくて申し訳ないのですが、あと3年、このプログラムは続く予定でして、各年度で同じようにシミュレーター希望のアンケートを採らせていただき、その中から今年度と同様に導入を進めていく予定でおりますので、引き続き宜しくお願いします。

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議題4 第1回指導医キャリアアップ研修会の開催について平成21年10月24日午後になりますが、当プログラムの、先生方、各コースのコーディネータそ

の他指導医の先生方や、各施設別コーディネータの先生方への取組の1つとして、午後1時30分より、12階の大会議室において、第1回指導医キャリアアップ研修会を開催します。

今回は、メディカルアンドライフサポートコーチ研究会の奥田弘美先生をお迎えして、メディカルサポートコーチング法について御講演いただく予定です。奥田先生はコーチング法についての第一人者の方で、いつも指導医講習会ではビデオで参加者の先生方に見ていただいているのですが、今回は実際にお越しいただき、お話しをお伺いする予定です。

今後も、先生方のキャリアアップのお役に立てるような企画をさせていただく所存ですので、是非今後ともご参加、ご活用を宜しくお願いします。また先生方からも、この先生の話を聞きたい、このような企画をしてほしいなど、具体的なご要望がありましたら、こちらへお知らせください。

議題5 医師の人事交流に関する取扱要項についてこのたび、新潟大学医歯学総合病院における大学病院連携型高度医療人養成推進事業に基づく

医師の人事交流に関する取扱要項を策定し、新潟大学の承認を得て発行しました。シンプルな要項にしてありますので、これをもとにNARでの人事交流を進めていきたいと思います。秋田大学、琉球大学においても、それぞれ承認を得ていただき、同様な要項をベースにした人事交流を進めていただければと期待しております。

この後、施設別コーディネータの先生方からのご意見として、

・ 連携テレビシステムをもとにした独自のプロジェクトを立案・進行する余地について・ 人事交流の旅費、滞在費を補助するような活動に軸足を置いた方がよいのではないか

といったご意見をいただき、今後の検討事項とさせていただきました。最後に、新潟大学医歯学総合病院の第2,第6検討会室に設置されている連携テレビシステム、

地域支援テレビシステムを用いて、テレビ会議での医療相談のデモをご覧頂き、画面の鮮明さ、使いやすさなどを体験いただきました。

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平成21年10月24日(土)に、新潟大学医歯学総合病院12階大会議室において、第1回指導医キャリアアップ研修会を開催しました。当日は休日にもかかわらず、約30名の先生方にご参加いただきました。

まず当センターの鈴木から、本研修会の説明と、講師の奥田弘美先生のご紹介をさせていただきました。

奥田弘美先生は、平成4年山口大学医学部のご卒業で、現在は東京都内の病院で精神科医として勤務をされながら、作家(日本ペンクラブ正会員)、メディカル&ライフサポートコーチとしても活動されている、コーチング法の第一人者です。いつも指導医講習会等では、ご参加の先生方にはビデオをご覧いただいているのですが、今回は実際に奥田先生にお越し頂いて、お話しをお聞きする機会をいただきました。

コーチングは、1960年代にアメリカで、スポーツのコーチが使っていた指導スキルをもとに体系づけられたもので、人の目標や希望を達成するために、その人の中に眠っている答えを引き出し、自発的行動を促していくコミュニケーション法、ともいわれています。メディカルサポートコーチング法は、奥田先生がアレンジされ、医療・健康・美容現場向けに体系づけしなおしたコーチング法で、医療現場をサポートしていくコーチング法ということから、メディカルサポートコーチングと名づけられました。

まず基本として、3つのコアスキルをご説明いただきました。

 (コアスキル1)聴くこと:聴き手に徹し、意識は全て相手方に向かう ①スキル1:ゼロポジション ②スキル2:ペーシング ③スキル3:頷きと相づち ④スキル4:オウム返し

  (コアスキル2)質問すること:コーチング的な質問手法を使って、相手からアイディアややる気を引き出す ①スキル1:オープン型質問を有効に使う ②スキル2:未来型、肯定型の質問を活用する ③スキル3:塊をほぐす ④スキル4:オウム返し

  (コアスキル3)伝えること:有効な伝え方のスキルを使うことで、更に相手に受け入れやすい言い方をする ①スキル1:I(アイ)メッセージで承認する ②スキル2:許可を取る枕詞を使うこれらのコアスキルを、実際にワークシートを使用し、ワークを行いながら、実践的に活用し

てみることができました。引き続き応用編として、コーチング的目標達成法についてご指導いただきました。

(第一段階)マイゴールの設定(第二段階)アクションプランを作る(第三段階)行動をフォローする

これらは指導医の先生方にとって、研修医や若い医師と関わる上で正に重要な方法であり、今後応用して行けそうな、実用的な内容でした。

第1回指導医キャリアアップ研修会を開催

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講演修了後の質疑応答でも、活発な討論が行われました。奥田先生には、長時間にわたるご講演を賜りましたことに深く感謝いたします。また、ご参加

いただいた先生方にも厚く御礼申し上げます。これからも、先生方のキャリアアップのお役に立てるような企画をさせていただく所存ですので、今後とも積極的なご参加、ご活用のほど何卒宜しくお願いします。また先生方からも、講師や講演内容に関して、具体的なご要望がありましたら、是非こちらへお知らせください。

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平成21年12月12日(土)に、第1回NAR手術手技クルズスが、琉球大学医学部1階の講義室において開催されました。このクルズス(いわゆる小講義、ミニレクチャー)は、琉球大学第一外科(主任:西巻 正教授)と新潟大学第一外科(主任:畠山勝義教授)とが協力し、NARプログラムで修練中の外科専門研修医に代表的手術手技を動画で供覧し、手術手技やそのコツを学んでもらうことを目的としたものです。全4回(各講座が交互に2回ずつ担当)で、各回ごとに3~4名の指導医が講演+動画供覧を行う予定です。

第1回は、新潟大学第一外科の指導医3名(白井良夫准教授、黒崎 功講師、佐藤好信講師)が琉球大学で講演を行いました(写真参照)。まず、白井が「新潟大学第一外科における研修の概要」を講演し、「胆道癌に対するリンパ節郭清手技」をビデオで供覧しました。黒崎は「肝胆膵疾患に対する各種手術手技」を、佐藤は「肝臓移植/膵臓移植の手術手技」をビデオで供覧しました。講義室には、西巻教授、白石准教授、若手外科医、専門研修医など、琉球大学第一外科の計15名の先生方が聴衆として参加しました。予定時間は午前8時30分~10時でしたが、西巻教授の名司会により、手術手技について白熱した議論が交わされたため、その終了は午前10時30分となりました。なお、この第1回クルズスの模様は、web会議システムにより、那覇市内の2病院(那覇市立病院、ハートライフ病院)にも同時配信され、質疑応答も行われました。

手術手技は施設間で多少の相違があり、その相違点を認識することが、互いの手術手技向上につながるものと考えられます。この意味において、第1回クルズスは全ての参加者にとって有意義なものとなりました。第2回は、新潟大学において、2010年3月20日(土)に開催される予定です。このNAR手術手技クルズスを通して、両県の外科医たちの交流が深まり、互いに切磋琢磨し合う環境が醸成されることを願って止みません。最後に、第1回クルズスの準備にご尽力いただきました、琉球大学専門研修センター職員の皆様に心より感謝申し上げます。

第1回NAR手術手技クルズスを琉球大学で開催しました

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平成21年12月14日午後4時より、秋田大学との間で第1回NAR合同ミーティングを開催しました。今後、定期的に開催しながら両大学間で様々な情報交換をしていく予定です。

今回のミーティングでは最初に秋田大学の進捗状況、新潟大学の進捗状況を説明しあいました。また今後の予定なども確認し合いました。それぞれに進捗状況では参考になる部分があり、新潟大学でのランチョンカンファレンスや、秋田大学のモーニングセッションなど相互配信についての可能性について提案があり、今後実施のための準備をしてみることとなりました。

引き続き、平成22年2月15日に第2回、平成22年3月15日に第3回NAR合同ミーティングを開催しました。

第1回NAR合同ミーティング開催

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国公私立大学を通じた大学教育改革を積極的に支援する各プログラムに選定された取組が一堂に会した「平成21年度大学教育改革プログラム合同フォーラム」が、平成22年1月7日、8日に東京ビックサイトにて開催されました。私たちは、今年も「大学病院連携型高度医療人養成推進事業」の選定プログラムの一員として参加しました。

このフォーラムは、各プログラムに選定された取組の紹介などを通じて、大学・短期大学・高等専門学校における教育改革の取組の参考とすることや、高校関係者をはじめとして、広く社会の皆様に大学教育改革の状況について情報提供を行うことを目的としています。

フォーラムには、500を超えるプログラムが参加しました。各プログラムは、事業ごとにブロックになっており、それぞれに与えられたブースにおいて、ポスターや資料、PCプレゼンテーションなどを用いて、各プログラムの情報提供を行いました。

私たちの「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムも、事業内容やこれまでの1年間あまりの活動をまとめたポスターや、パンフレット、新潟大学医歯学総合病院の専門研修をまとめた「N専門研修案内」、スタートアップシンポジウム報告書などの資料を準備し、私たちのブースに展示しました。そして、ポスターや、PCにホームページやPCプレゼンテーションを表示して、プログラムの全体像、その特徴などについてプレゼンテーションを行いました。また、パンフレットやN専門研修案内、スタートアップシンポジウム報告書を配布しました。このように、与えられた時間の間、積極的に情報提供を行いました。

また、同じブロックの、大学病院連携型高度医療人養成推進事業に選定された各大学病院のスタッフの皆さんとも、積極的に交流し、今回の自供についての各プログラムの考え方や概要、進捗状況や今後の予定など、様々な情報交換を行うことができました。連携大学間で専門研修コースを解放し、お互いを補完しあう、地理的メリットを生かす、といった理念は、多くのプログラムに共通してみられていましたが、各プログラムのアピールポイント、力を注いでいる点は、コーディネートするスタッフの充実、専門研修医への援助、専門研修指導医への援助、専門研修自体への援助など、様々な視点があり、非常に興味深く、参考になりました。本当に有意義な情報交換ができました。

発足後1年あまりが経過しましたが、今年もこのように積極的に情報提供する機会を得られ、また、同じ大学病院連携型高度医療人養成推進事業のほかのプログラムのスタッフの皆さんとも有意義な情報交換をすることができ、私たちにとっても、参加して非常に意義のあるフォーラムでした。今後も、さらに、私たちの「NAR大学・地域連携『+α専門医』の養成」プログラムを進めていきながら、様々な機会を通じて積極的な情報提供を行いたいと思います。

「平成21年度大学教育改革プログラム合同フォーラム」に参加

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「『多極連携型専門医・臨床研究医育成事業』平成21年度コーディネータ連絡会・報告会」に参加

平成22年1月23日に、琉球大学医学部で開催された、「多極連携型専門医・臨床研究医育成事業」平成21年度コーディネータ連絡会・報告会に参加しました。

はじめに、琉球大学医学部附属病院院長の須加原一博先生から開会の挨拶がありました。続いて、文部科学省高等教育局医学教育課大学病院支援室長補佐の鳥居剛志先生の講演があり

ました。まず、現時点での大学病院連携型高度医療人養成推進事業について説明がありました。つづいて、平成22年度の文部科学省の予算案について説明されました。緊縮予算の折で減額査定が多い中、医師不足対策については増額されているとのことでありました。具体的には、医学部入学定員増に伴う教育環境の整備について新規に認められており、また、周産期医療についての対策も措置されているということでした。大学病院の勤務環境についても改善を図り、大学病院連携型高度医療人養成推進事業については前年度並に16億円の予算が認められているそうです。臨床研修制度の見直しについても、プログラム内容の自由度を挙げ、臨床研修病院の指定基準を強化し、各病院、都道府県の募集定員の見直しを図っているとのことでした。平成22年度のロードマップとしては、大学病院連携型高度医療人養成推進事業は、3年目の見直しを行う、その他、臨床研修の見直し、臨床実習の充実、薬学の実務実習、看護の卒後研修などが行われる見込みであるとのご説明でした。

続いて、「多極連携型専門医・臨床研究医育成事業」の各部門の活動報告がありました。まず、琉球大学医学部附属病院専門研修センター副センター長の大屋祐輔先生から専門医育成

部門の報告がありました。もともと沖縄では、generalをベースにして質の高い専門的技術を有する医師の育成の素地がありました。現在専門研修コースとして129のコースがあります。実績としては、コース登録数は増加してきており、Webを使った登録をおこなっているとのことでした。以前と比べて研修先病院は2倍になり、シミュレーション教育や講習会も行っています。またWeb会議も行っている、ということでした。

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臨床研究医育成部門については、部門長の植田真一郎先生から説明がありました。現状は、臨床研究イコール治験となっているとのことでした。座学に加えてワークショップ、EBM抄読会、また合宿形式でのワークショップを行っているということでした。

働く場の環境支援部門では、専門研修センターコーディネータの玉寄真紀先生からお話がありました。復職支援の取り組みは、女医・育児支援・再就労の問題だけではありません。そこで、専門研修センターでは、再研修後の専門医取得の支援を含めてバックアップしようと考えているそうです。それを行うためにはやはり大学が大きな役割を担う必要があります。働く場の環境支援部門の設立、復職支援プログラムの立案、学生・職場の意識改革(シンポジウム・フォーラムの開催)など行っているとのことでした。

休憩後、パネルディスカッション「地域医療との連携」が行われました。まずは、沖縄県立宮古病院医療部長の本永英治先生から、沖縄県立宮古病院の現況についてお話しがありました。宮古病院は宮古島石垣島の急性期医療の担い手となっています。また、連携する各離島診療所では、何でもどんな疾患でもあらゆるニーズに対応しなくてはなりません。そのため24時間365日オンコールとなってしまうそうです。現在宮古病院専門医療・外来の充実をはかっているとのことです。沖縄地域医療支援センター長の崎原永作先生からは、県立病院と離島診療所について、県を越えての連携プロジェクト、夏季休暇、学会のときの応援についての話がありました。大屋先生からは、大学としての専門研修センターの取り組みについてお話されました。

第3部は、プログラム参加者研修報告会として、専門研修医による研修の報告発表がありました。多極連携型専門医・臨床研究医育成事業の実際の活動について具体的に詳しく知ることができ、

私たちの取り組みにとっても大いに参考になる会でした。

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平成21年度導入シミュレーター

腹腔鏡手術トレーニング(泌尿器科)

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51NAR大学 2年間のあゆみ

ボクセルマン・シミュレーター(耳鼻咽喉科)

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52 NAR大学 2年間のあゆみ

連携テレビシステム・地域支援テレビシステム

⑨⑨

②⑫

⑤③③

粟島浦村

佐渡市

村上市

関川村

胎内市

新潟市

五泉市

新発田市

阿賀町

阿賀野市

聖籠町

燕市

柏崎市

三条市

見附市長岡市

小千谷市魚沼市

南魚沼市

津南町

湯沢町

十日町市

加茂市

糸魚川市

上越市

妙高市

刈羽村

出雲崎町

弥彦村

連携テレビシステム①新潟県立中央病院②新潟県立新発田病院③新潟県立小出病院④新潟県立六日町病院⑤新潟県立十日町病院⑥新潟県厚生連 村上総合病院⑦新潟県厚生連 長岡中央綜合病院⑧新潟県厚生連 刈羽郡総合病院⑨新潟県厚生連 上越総合病院⑩新潟県厚生連 糸魚川総合病院⑪長岡赤十字病院⑫新潟労災病院 地域支援テレビシステム

①新潟県立坂町病院②新潟県立津川病院③新潟県立柿崎病院④新潟県立妙高病院⑤新潟県立加茂病院⑥新潟県立松代病院⑦新潟県厚生連 佐渡総合病院⑧新潟県厚生連 豊栄病院⑨新潟県厚生連 魚沼病院⑩佐渡市立両津病院⑪津南町立津南病院⑫南部郷総合病院

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お わ り に

平成20年度から文部科学省事業である「大学病院連携型高度医療人養成推進事業」に基づき、「NAR大学・地域連携 『+α専門医』 の養成」プログラムが始まり、はや2年近くが経過しようとしています。その活動も膨大となったため、今回これまでの実績を「NAR大学2年間のあゆみ」として本冊子にまとめました。

近年本邦においては、高齢化による疾病構造の変化、国民の医療ニーズの多様化・複雑化がみられています。その中で大学病院は教育機関、研究機関、診療機関としての役割を担ってきましたが、昨今の大学病院を取り巻く環境の変化により、幅広い臨床能力を身に付けた優れた専門医および臨床研究者の減少や、大学病院の機能低下などが顕在化してきています。文部科学省の「国公私立大学を通じた大学教育改革の支援」という事業の中で、「大学・大学病院が連携した医師等の養成システムの推進」というものがあります。この中で平成20年度の新規の事業として「大学病院連携型高度医療人養成推進事業」が始まりました。今回このプログラムによって、大学病院の機能強化を図ると共に、これらの医師の養成を通じて地域医療への貢献に繋がることも期待されています。本事業では、複数の大学病院が連携・協力し、相互補完を図りながら、各病院を循環し経験を積んでいくことができる医師キャリア形成システムを構築するとともに、大学病院の医師に多様なキャリアパスを明確にします。これにより若手医師が将来に希望を持ちながら研修でき、国民の要請に応えられる質の高い専門医や臨床研究者が養成されること、さらには研修中及び研修が修了した後も引き続き多くの医師が地域医療に貢献することを目的としています。

今回、本冊子をまとめることで今までの活動を振り返り、さらに今後この事業がより良いものになっていくよう努力していきたいと思います。引き続き当センターに対してご指導ならびにご協力のほど何卒宜しくお願い致します。

新潟大学医歯学総合病院医師キャリア支援センター

藤澤 純一、森山 雅人

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