6
(2012) (2.14) , 4 (2.86) , 5 (3.57) , 6 (4.29) , 10, 15cm (15 , I1 0, N1 , N1 , (Appelle, & Campbell, 1970;Frost & Kaminer, 1975; Yoshida, 1wahara, & Naganuma, 1975; {jt 2009 , 2011). (2.14) , 4 (2.86) , 5 (3.57) , 6 (4.29) , 7cm P2 E-mail: [email protected] -79

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愛知学院大学心身科学部紀要第 8 号 (79-84) (2012)

〈資料〉

空間的方位の異なるバー図形の長さが視覚誘発電位に及ぼす効果

伊 藤 ヌじ 雄*

図形の形と空間的方位の関係を調べる試みの一環として,伊藤 (20 1Ob , 2011) と類似の実験事態で,

同じ 8 名の実験参加者を対象に,下方視野提示の事態で空間的方位が異なるパー図形の長さを種々変

化させた場合のパターン出現視覚誘発電位 (VEP) の振る舞いを検討した.方位は垂直,水平の 2 種

であり,図形は黒輪郭線のパー刺激で,短幅は一定 (O.4 cm (0.3 0 )) で,パーの長さは 3 (2.14) , 4 (2.86) ,

5 (3.57) , 6 (4.29) , 7cm(5 0 ) の 5 種であった.一過性 VEP が後頭隆起部 (1) ,その上方 5 , 10,

15cm (15 , I10, I1 5) から基準導出された . パー刺激条件とブランク(対照)条件との総平均差波形

が記録された.すべての条件で,後頭領域(部位 15) では陰性の N1波(平均頂点潜時 155ms) と陽

性の P2波 (270ms) が取得された反復測度 2 要因 ANOVA がちの振幅と潜時に対して実施された.

実験の結果,(1)方位に関しては, N1 , P2振幅ともに,垂直>水平の効果が有意傾向であった (2)

パー刺激の長さに関しては, N1振幅が有意傾向で7cm>3cm, N2振I幅が有意で5cm>7cm であった

本実験の結果は,伊藤 (20 1Ob, 2011) と同様に, N1 , P2波がともに垂直>水平の傾向を示したが,

N1振幅に関する図形の長さの効果に関しては,垂直と水平間で処理様式が異なるということはなか

った

キーワ ード :形の知覚,パターン出現視

覚誘発電位,下方視野,空

間的方位,パー図形の長さ

問題

空間的方位が VEP にいかなる影響を与えるかにつ

いては, いわゆる「斜め効果J (Appelle, 1972) に示

されるように, これまでの研究では,定常性 VEP,

あるいは一過性の反転VEP,出現VEP ともに,縦縞(垂

直方向),横縞(水平方向)聞に差異はなく,斜め方

向の縞に対してのみ反応が小さくなるという有意な結

果が得られている (Maffei & Campbell, 1970; Frost &

Kaminer, 1975; Yoshida, 1wahara, & Naganuma, 1975 ; {jt

藤, 2009). 一方, これらの研究とは別に,出現 VEP

において図形内部の方位(線分方位)の変化ではなく,

方位の変化が全体的な形態の差異を含んでいる場合

(パターン方位)には,垂直方位の図形が水平方位の

*愛知学院大学心身科学部心理学科

図形よりも反応が大きくなるという傾向が示されてい

る(伊藤, 2009, 2010a; 伊藤・佐部利, 2011).

このように,従来の角度性の効果(伊藤, 1999) に

加えて,パターンの場合には,下方視野,上方視野に

おける空間的方位の関わり方が重要な検討課題となっ

てきている.そこで,伊藤 (2010b, 2011) では,条

件分析研究の手始めとして,特に下方視野の事態で,

垂直,水平方位にある直線の長さを順次増加させ,出

現 VEP の振る舞いにいかなる変化が見られるかを検

討してみた.すなわち,観察距離80cm で,長さ 3

(2.14) , 4 (2.86) , 5 (3.57) , 6 (4.29) , 7cm (50) の

直線刺激を用いて検討したところ,これまでと同様の

電位, Nl波(平均頂点潜時約 155ms) , P2波(約

270ms) が見られ,分散分析の結果, Nl 振幅, P2振

幅ともに方位の主効果は有意で,垂直>水平の関係に

あった. しかし,線分の長さの主効果は Nl 振幅, P2

振幅ともに有意ではなかったが, Nl振幅についての

交互作用は有意傾向に近い値であり,垂直と水平で処

(連絡先)干 470-0195 愛知県日進市岩崎町阿良池 12 E-mail: [email protected]

-79

伊藤元雄

理様式が異なっているかもしれないという可能性が示

唆された.頂点潜時に関しては, Nl 波, P2波いずれ

も方位,長さの主効果,交互作用とも有意性はなかっ

単純,かっ基本的な線分のみを操作した伊藤 (2010b,

2011) の研究は,先に挙げた「斜め効果」に関連した

諸研究において縦縞,横縞聞には有意な振幅の差異は

見られないとされた所見とは異なり,垂直方向>水平

方向傾向の存在を示すものといえるが,この他にも多

種多様な形態をもっパターン刺激に関して,空間的方

位がいかなる効果をもつかについての検討が行われる

必要があろう.そこで,本報告では,単純な線分刺激

のみの図形ではなく,より高い図形性をもっ,パター

ン刺激の異なるパー図形を用いて,伊藤 (2010b ,

2011) と同じ 8 名の実験参加者を対象に,ほぼ同様な

実験を行ってみることにした

実験

目的

伊藤 (2010b, 2011) と類似の実験事態で,同ーの

実験参加者群を対象に,下方視野提示の事態で空間的

方位が垂直方向,水平方向にあるパー図形の長さを段

階的に変化させて,一過性パターン出現誘発電位にい

かなる変化が見られるかを検討する.

方法

実験参加者心理学専攻者 8 名(男 5 名,女 3 名,

平均年齢36.6歳,範囲21-66歳) •

刺激の提示改良型4chs. tachistoscope (竹井機器)

の lch. を刺激野 (TF) ,他の lch. を順応野 (AF) とし

(両開口部 :120 16' 平方),実験者ベースで両野を切り

替えることにより刺激を提示した(刺激提示時間:

100ms, SOA: 約 1-2s) .両眼観察で,観察距離は

80cm である TF の平均輝度は約37cd/ m2,図形オフ

時には2mmX2の黒十字形の凝視点 (FP) のみをもっ

同輝度の白紙の AF を常時提示した.

図形条件として,パーの長さ 3 (2.14) , 4 (2.86) ,

5 (3.57) , 6 (4.29) , 7cm(50 ) の黒輪郭線(線幅

0.3 mm, 0.020 ) のパー刺激(短l幅 0.4 cm(0.3 0 ) で一定)

を FP の下方0.50 の位置(下方視野)に方位が垂直,

水平になるように配置した (Figure 1 ). この 10種の

刺激をランダムに配列して,それぞれ l 施行(各施行

とも同一刺激を 15 回反復提示)を l セッションとし,

計 2 セッション実施した.なお,各セッションとも最

初と最後に対照条件(図形なし, FP のみ)の施行を

l 回ず、つ行った.

VEP の記録脳波は 11l10n (1), mlOn 上方 5 , 10,

15cm (15 , IlO, Il 5) の 4 部位から単極導出し(基準

電極は左耳染,接地は右耳柔), 8 chs. polygraph 360

system (NEC San-ei) で増幅し (0.5-30Hz) ,刺激オン

のパルスとともに 14chs. data recorder XR-51O (TEAC)

に記録した VEP は,オフラインで EPLYZER II (キ

ツセイ・コムテック)により各施行ごとに刺激提示前

100ms,提示後500ms の 600ms の区間を 15回加算平

均した(標本化時間2ms) 刺激提示前 100ms の平均

電位を基線として各図形刺激の VEP から対照刺激の

波形を減算し,実験参加者ごとの差波形 (30 回加算:

15 回 X2セッション)を算出した(対照条件のみ 60

回加算: 15 回 X2X2セッション).

データの分析 部位 15 の被験者聞の平均振幅と平

均頂点潜時に関して,反復測度 2 要因 ANOVA (空間

Vertical

FP + 亙0.501

H~rizontal

+

同O. ~cm (0.3'

] I O.~cm (0.3'

オLength of bar 3cm!?.Mol-1cm151 51evels

Figure 1 Stimulus presentation.

-80 一

空間的方位の異なるバー図形の長さが視覚誘発電位に及ぼす効果

的方位 2 x パー図形の長さ 5 )を統計解析ソフト

STATISTICA により実施した.なお,本実験では,パ

ー図形の長さの効果が有意であった場合には,

Mauchley test (p< . 05) による球形仮説の検定を行っ

たが,いずれの場合も仮説は棄却されず\自由度の

E 修正は行わなかった(千野, 1995) . また,必要に

応じて Tukey の HSD 検定 (p< .05) を行った.

結果と考察

Figure 2 に,実験参加者 8 名の総平均差波形を示す.

後頭部位(15) は, Nl 波(平均頂点潜時約 150ms) と

P2波(約255ms) が明瞭であり,これまで(伊藤,

1999a, 他を参照)とほぼ同様な電位が出現している .

Figure 3 に,部位 15 における Nl振幅の平均的変化

と標準偏差 (SD) を示す.

ANOVA の結果,方位の主効果は有意傾向 (F (1 , 7)

=4.65 , p<.0680) で,垂直方位>水平方位の傾向に

あった.パーの長さの主効果も有意傾向 (F (4, 28) =

2.48, p< .0670) で,多重比較の結果, 7cm>3cm が

有意であった. 交互作用には有意性は見られなかった.

Figure 4 に,部位 15 における P2振幅の変化と SD

を示す.

ANOVAの結果,方位の主効果は有意傾向 (F(I , 7)=

4.28 , p< .0773 で,垂直>水平の傾向があった . パー

の長さの主効果は有意 (F(4, 28)=2.89, p<.0404) で

あり ,多重比較の結果, 5cm>7cm が有意であった

交互作用には有意性は見られなかった .

部位15におけるNl潜時の平均の変化と SDをFigure 5

に, P2潜時の平均の変化と SD を Figure 6 に示す

方位の主効果,パーの長さの主効果,交互作用とも

に有意性は示きれなかった.

方位については,伊藤 (20 1Ob, 2011) と同じく, Nl

振幅の場合,総じて垂直方位>水平方位の傾向が見ら

れた . 伊藤 (2010b, 2011) では,特に長さが 5 , 6,

7cm では Nl振幅に明瞭な差異が示されたが, 3, 4cm

ではほとんど違いは見られず,ほぼ同様な値が示され,

Length of bar (cm)

一10N1

8

~ -6 :::t ]

、由コ ー4+コJ

a E -2

<

3

3 4 5

115_…~ --.A...ぺ Mωq51104VJ、、rゼ

+' 冊。

15 --^ν~

l 山ヘハ

ふAゾ~~

--vv. ~々ーャ、1:ポベ六

6 7

Figure 2 Grand average of subtracted waves with eight pa此lClpants

10

P2 8

(

> 6 =正]

~ 4 どコa. ε2

<

ベ)- Vertical ベ)- Vertical

→・- Horizontal 司令 Horizontalt

4 5 6 7 3 4 5 6

Length of bar (cm) Length of bar (cm)

7

Figure 3 Changes of averaged amplitudes ofthe Nl wave in Figure 4 Changes of averaged amplitudes of the P2 wave in

Location 15. Each line indicates SDs. Location 15. Each line indicates SDs.

81

伊藤元雄

400

350

300

N1

u� 250 E

>0 、 200

51叶」EU

100

i l ェ‘.,..ーーーーーーーーー一J<. 一一一一一ーーーー-<'問

50

0

ベ)- Vertical

→・- Horizontal

3 4 5 6 7

Length of bar (cm)

Figure 5 Changes ofaveraged peak latencies ofthe Nl wave in

Location 15. Each line indicates SDs

その結果交互作用の有意傾向に近い値を生み出したも

のといえる.結果として 垂直線の場合と水平線の場

合で処理様式の違いがあるのではないか, という予想

をたてた. しかし,本実験結果が示すように,パー図

形では垂直方位と水平方位聞には 3 , 4cm でも差異が

見られ,交互作用も有意ではなかった 線分刺激でな

く,パターン刺激の方が図形性,すなわちゲシュタル

ト性が高く, 3, 4cm でも 垂直>水平の効果が顕在

化し,そのために伊藤 (20 1Ob, 201 1)とは線分図形

よりも大きな Nl振幅を生じさせたとも考えられる.

さらに,長さの短い場合も含め,線分図形,パー図形

について,再度,同一実験内で,垂直方位,水平方位

の効果を検討してみることが必要であろう.

P2振幅についても,総じて垂直方位>水平方位が

有意傾向にあったが,水平方位の 5cm の場合に振幅

が特に大きくなっており 以後は下降の傾向を示して

いる.この傾向についても,パー図形の特徴で、あるか

どうかについてさらに追試が必要である.

頂点潜時の測度に関しては,本実験でも,伊藤

(2010b, 2011) と同様,方位,長さ,交互作用ともに

有意性はなく,目立った一義的な傾向は示されず,

Nl潜時, P2潜時ともに変化が見られなかったと言え

振幅測度については,先固と今回の両実験を通じて,

パターン方位の場合には,線分図形,パターン図形と

もに,垂直方位の方が水平方位よりも, Nl 振幅, P2

振幅ともに, 一過性ノf タ ーン出現 VEP の反応が総じ

て大きくなる傾向があると結論づけられるかもしれな

し〉

400

350 P2

300

H

I』111E

n

u

n

u

n

u

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L

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4

E

4

E

(凶ε)kmocS

同」

j~ ~ .r.

ベ)- Vertical

ー・- Horizontal

3 4 5 6 7

Length of bar (cm)

Figure 6 Changes of averaged peak latencies of the P2 wave in

Location 15. Each line indicates SDs.

付記

本報告の概要は, 2012年 9 月,日本心理学会第76回大

会(専修大学)において発表された(伊藤, 2012).

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最終版平成24年 5 月 5 日受理

Bulletin ofThe Faculty ofPsychological & Physical Science, No. 8, 79-84, 2012

Effects of the Length of a Bar Figure in Different Spatial Orientations

on Visual Evoked Potentials

恥1otoo ITO

Abstract

As an examination conceming the relationship between figure form and spatial orientation, effects of the

length of a bar figure in different spatial orientations on pattem-onset visual evoked potentials (VEPs) were

discussed in the lower visual field. Stimulus conditions w巴re two spatial orientations, verticals and horizontals,

and five lengths of a bar figure , 3 (2.14) , 4 (2.86) , 5 (3.57) , 6 (4.29) and 7 cm (50). Transient VEPs were

measured 企om inion, 5, 10 and 15 cm above it (1, 15, 110 and 115) for 8 participants. The grand average of

subtracted wave-forms was recorded between the figure and the blank (control) conditions. Negative Nl and

positive P2 waves (averaged peak latencies: 155 ms and 270 ms) were identified in the occipital area (Location

15). Two-factors ANOVAs ofrepeated measures were conducted for the amplitude and latency values ofI5. The

main results were as follows: (1) Regarding the spatial orientation, both Nl and P2 amplitudes significantly

showed the tendencies that the verticals are larger than the horizontals. (2) As to the lengths of a bar figure, the

Nl amplitudes significantly showed the tendencies that the 7 cm were bigger than the 3 cm, with the P2

amplitudes significantly presenting the similar results that the 5 cm were higher than the 3 cm. Although the

present results showed that the vertical orientations significantly tended to be larger than the horizontal

orientations in accord with the results in Ito (2010b, 2011) , regarding the effects ofthe length ofthe figure , there

appeared to be no different modes of information processing between the verticals and the horizontals

Keywords: form perception, visual evoked potentials, lower visual field, spatial orientation, length of a bar

figure

- 84-