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設計事務所実態調査報告書 2007 年 10 月 社団法人 日本建築学会 住まいづくり支援建築会議 調査研究部会

設計事務所実態調査報告書 - 日本建築学会news-sv.aij.or.jp/shien/s2/chousabukai/sekkeichousa0710.pdf · 3 【1】はじめに 日本建築学会では、2005年10月に発生した耐震強度偽装事件を深刻に受け止め、事件発生後直ちに

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設計事務所実態調査報告書

2007 年 10 月

社団法人 日本建築学会

住まいづくり支援建築会議

調査研究部会

目次

【1】 はじめに

【2】 調査概要

【3】 調査結果

I. 基本的事項

II. 設計事務所の属性

III. 所員

IV. 業務内容

V. 取引関係

VI. 設計図書の完成度

VII. 設計変更の度合い

VIII. 社団法人への加入状況

IX. 最近の設計会の問題

【4】 調査結果の考察

【5】 おわりに

付録1 日本建築学会・住まいづくり支援建築会議・調査研究部会委員名簿

分析作業協力者名簿 付録2 アンケート票

付録3 調査協力依頼文

12

14

31

44

50

53

54

57

59

60

61

76

3

【1】はじめに

日本建築学会では、2005 年 10 月に発生した耐震強度偽装事件を深刻に受け止め、事件発生後直ちに、会長を委員長と

する「健全な設計・生産システム構築のための特別調査委員会」を立ち上げ、学術的立場からこの問題の解明と対応策の提

案、実施に取り組んできた。2005 年末に緊急集会、翌年 3月には「健全な設計・生産システム構築のための提言の枠組み」

を取りまとめ、さらに 9月には「健全な設計・生産システム構築のための提言・解説」を社会に向けて公表し、同時に学会

全国大会の場で研究協議会を開催し、多くの建築関係者の参加を得て、真剣な討議と意見の交換を行った。この間の活動

の一環として、「住まいづくり支援建築会議」を 2006 年 4 月に創設して、①建築主・購入者の住宅・建築づくり相談支援

(支援事業部会)、②住まいに関する課題解決型調査研究と成果還元(調査研究部会)、③建築主・購入者の建築への理解

と認識向上の情報発信(情報事業部会)を主たる目標に掲げて活動を展開している。

ここに報告する内容は、住まいづくり支援建築会議に設けられた調査研究部会において、健全な設計・生産システムの構

築のためにはまず正確に実態を把握しなければならないとの認識から、意匠、構造、設備の各設計の業務内容、分業・契約

関係を正確に把握することを当面の中心的な活動として「設計事務所実態調査」を行った結果である。この結果が、設計

者の処遇改善、役割分担関係の透明化の一助になれば幸いである。

4

【2】調査概要

(1)実施時期:平成 18 年 11 月~19 年 2 月

(2)配布団体ならびに回収結果

配布団体ならびに回収結果は表Aならびに表Bのとお

りである。今回の調査では、極力多くの調査票を回収する

ことを意図したため、関係団体の協力の下、E-MAIL による

配布・回収を多用した。

(3)分析の前提

前述のとおり、今回の調査では、極力多くの調査票を回

収することを意図して関係団体の協力の下で行ったため、

調査対象に偏りがあり、設計事務所の平均的な全体像を明

らかにしているとはいえない。また、意匠、構造、設備の

事務所に分けた場合にも、特定の団体に所属している事務

所を対象にしているため、分析結果の解釈には一定の注意

が必要である。総じて、事務所規模が大きく、国家資格、

団体資格を堅実に取得している優良な設計事務所が多数

を占めると目される。

また、本報告書のなかに「元請設計事務所」等の用語が

ある。この点について、建設業法によれば、「『元請負人』

とは、下請契約における注文者で建設業者であるものをい

い、『下請負人』とは、下請契約における請負人をいう。」

(第 2条第 5 項)と定義されており、法律的に言えば、「元

請」「下請」の語は請負契約の下で使われるべき用語であ

る。今回の耐震強度偽装事件後に、国土交通省から発表さ

れる文書等には、「元請設計事務所」の用語が用いられて

おり、設計・工事監理契約を請負とみなすかのごとく受け

取られるが、実際には個々の事件において、法廷で展開さ

れる論述によって、請負契約とみなす場合、委任契約とみ

なす場合に分かれる。したがって、設計・工事監理契約を

一意に請負契約あるいは委任契約とみなすことはできず、

「元請」「下請」の表現は適切ではない。しかし、ここで

は便宜的に国土交通省の用法に従うことにした。

なお、分析は、全体と、意匠設計事務所、構造設計事務

所、設備設計事務所に分類して行った。建設会社の設計部

など、この分類には当てはまらない事務所もある。

表 A 配布団体別回収結果

配布団体 都道府県 回収数

1.日本建築家協会(JIA)

全国

60

2.日本建築構造技術者協会(JSCA) 56

3.建築設備技術者協会 21

4.東京建築士会

東京都

109

5.東京都建築士事務所協会 13

6.東京設備建築事務所協会 7

7.京都府建築士事務所協会

京都府

18

8.京都府建築士会 12

9.京都設備事務所協会 0

10.日本建築家協会近畿支部京都会 0

11.京都建築設計監理協会 1

12.大阪建築士事務所協会 大阪府

22

13.大阪府建築士会 15

14.その他 全国 14

合計 242 票(348)

表 B 業務形態別回収結果

業務形態 回収数

意匠設計事務所 149

構造設計事務所 60

設備設計事務所 17

建設会社の設計部 7

その他(無回答、無効票等) 9

合計 242 票

5

【3】調査結果

I. 基本的事項

(1) 組織形態

平成 18 年 3 月時点で、回答のあった調査対象事務所の

29%が個人事業主である。意匠、構造、設備等の設計業務

の形態による区分(以下、業務形態別という)では意匠系

が 30%、構造系 33%、設備系 12%がそれぞれ個人事業主

である。一概に比較はできないが、建設業者においては、

平成 18 年 3 月時点での建設業許可業者(542,264 社)の

うち、個人事業者の割合は 22.5%である。この個人事業主

の割合は昭和 62 年の 46.3%以降、一貫して減少傾向にあ

る。

図 0.1.1 組織形態(全体)

図 0.1.3 組織形態(構造)

図 0.1.2 組織形態(意匠)

図 0.1.4 組織形態(設備)

71%

29%

組織形態

(有効回答数:242)

1:法人 2:個人

67%

33%

組織形態

(有効回答数:60)

1:法人 2:個人

70%

30%

組織形態

(有効回答数:149)

1:法人 2:個人

88%

12%

組織形態

(有効回答数:17)

1:法人 2:個人

貴社の組織形態について、当てはまる番号を 1 つ選

び○をして下さい。

平成 18 年 3 月 31 日時点の組織形態についてお答え

下さい。

組 織 形 態 1.法人 2.個人

6

(2) 資本金・総資本額・経常利益

建設業の許可業者約 54 万社の資本金別割合は、500 万

円未満23.8%、1000万円未満11.7%、5000万円未満38.8%、

1 億円未満 2.0%、1 億円以上 1.2%である(平成 18 年)。

一方、今回の設計事務所調査では、資本金 500 万円未満は

32%となっている。一般に建設業は零細業者が多いといわ

れているが、「(1) 組織形態」における個人事業者の割合の

比較からも、設計事務所はそれ以上に個人や零細業者が多

いことが伺える。

なお、図 0.2.2(意匠)~図 0.2.4(設備)の凡例及び横

軸の項目は図 0.2.1(全体)と同じであり、紙面の節約のた

めに省略している。さらに、図 0.2.1 において、該当する

事務所がいない場合も図中には 0%の表記がある。これは

凡例との照合が容易となることを意図して記したものであ

る。反面数値が重なっているものがあるが、表記上の限界

である。以下、本報告書全体に共通する。

図 0.2.1 資本金・総資本額・経常利益(全体)

図 0.2.2 資本金・総資本額・経常

利益(意匠)

図 0.2.3 資本金・総資本額・経常

利益(構造)

図 0.2.4 資本金・総資本額・経常

利益(設備)

0% 2% 8%32% 25%

60%7% 9%

10%57%

40%

20%1%

9%

1%3%15%

2%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

資本金

直前の営業年度における

総資本額

直前の営業年度における

経常利益

事務

所数

資本金・総資本額・経常利益

(有効回答数:217)

1億円以上

5000万円以上~

1億円未満

1000万円以上

5000万円未満

500万円以上

1000万円未満

0万円以上500万円未満

0万円未満

0% 2% 5%

29% 24%

68%6% 9%

10%

64%

42%

16%0%

8%

0%1%14%

1%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

資本金・総資本額・経常利益

(有効回答数:129)

0% 0%11%

53%42%

55%

10%

8%

9%35%

33%

23%

0%8%

2%3% 8%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

資本金・総資本額・経常利益

(有効回答数:56)

0% 0% 7%13% 7%

43%

0%0%

14%80%

43%

36%

7%

14%

36%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

資本金・総資本額・経常利益

(有効回答数:17)

<以下は「1.法人」を選ばれた方はすべての項目、

「2.個人」を選ばれた方は直前の営業年度

(平成 18 年 3 月 31 日以前)における経常利益のみ

お答え下さい>

資本金

( 合 資 会

社および合

名会社の場

合は、出資

金)

※ 平 成

18 年 3 月

31 日時点

について

お答え下

さい。

億 億

直前の営

業年度末に

おける総資

本額

※ 平 成

18 年 3 月

31 日時点

について

お答え下

さい。

億 億

直前の営

業年度にお

ける経常利

※ 平 成

18 年 3 月

31 日時点

について

お答え下

さい。

億 億

7

II. 設計事務所の属性

(1) 建物用途の種類

全体で見ると 1 位にあげるのが最も多いのが「様々な用

途の建物」(56%)、2 位にあげるのが最も多いのが「集合

住宅」(49%)、3 位にあげるのが最も多いのが「戸建住宅」

(47%)である。(図 1.1.1)

意匠、構造、設備で見てもその傾向は変わらないが、意

匠では「戸建住宅」を 1 位にあげているのが 37%、「集合

住宅」を 1 位にあげているのが 23%と多くなっている。ま

た、設備では、1 位「様々な用途の建物」(65%)、2 位「集

合住宅」(63%)、3 位「戸建住宅」(92%)と顕著である。

設計事務所の業務対象(建物用途)は比較的多様である。

図 1.1.1 建物用途の種類(全体)

図 1.1.2 建物用途の種類(意匠)

図 1.1.3 建物用途の種類(構造)

図 1.1.4 建物用途の種類(設備)

29% 22%56%

25% 49%

26%47%29% 18%

0%

20%

40%

60%

80%

100%

戸建住宅 集合住宅 様々な用途の建物

建物用途の種類

(有効回答数:238)

3位

2位

1位

37%23%

48%

30%41%

28%

33% 36%24%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

建物用途の種類

(有効回答数:147)

13% 15%

76%

19%

67%

14%

69%

18% 10%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

建物用途の種類

(有効回答数:59)

8%31%

65%

0%

63%

35%

92%

6% 0%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

建物用途の種類

(有効回答数:17)

問1-1 貴社が手掛けている物件の建物用途につい

て、物件比率で多い順に 1,2,3 と数値を記入して下さ

い。

建物用途の種類

建物用途の種類

1 戸建住宅

2 集合住宅

3 様々な用途の建物

8

(2) 設計事務所の形態

全体の 94%が一級建築士事務所で、建築士事務所登録を

していないという回答が 4%ある。特に設備設計では 35%

が建築士事務所の登録をしていない。(図1.2.1.1、図1.2.1.4)

図 1.2.1.1 設計事務所の形態①(全体)

図 1.2.1.2 設計事務所の形態①

(意匠)

図 1.2.1.3 設計事務所の形態①

(構造)

図 1.2.1.4 設計事務所の形態①

(設備)

94%

2%0%

4%

設計事務所の形態①

(有効回答数:242)

一級建築士事務所

二級建築士事務所

木造建築士事務所

建築士事務所登録

をしていない

97%

2%1%0%

設計事務所の形態①

(有効回答数:149)

97%

0%0% 3%

設計事務所の形態①

(有効回答数:60)

59%

6%0%

35%

設計事務所の形態①

(有効回答数:17)

問1-2 貴社の形態について①,②の項目それぞれ

に当てはまる番号を 1つ選び○をして下さい。

① 設計事務所の形態

設計事務所の形態

1 一級建築士事務所

2 二級建築士事務所

3 木造建築士事務所

4 建築士事務所登録をしていない

9

(3) 業務形態

図 1.2.2.1 は、今回調査し回答のあった設計事務所を意

匠、構造、設備の各設計部門の有無による形態によって分

け、形態ごとの分布を示したものである。冒頭にも記した

ように調査対象に偏りがあり、この分布が日本の設計事務

所の全体を示しているわけではないが、特徴的なことは、

今回回答のあった事務所のうち建設会社の設計部が 3%と

少数であることである。また、偏りがあるデータの中でも

いえることは、意匠設計事務所の内、構造・設備部門を持

たない事務所が 79%であり、構造部門を持っているのが

11%、設備部門を持っているのが 3%、両方持っているの

が 7%となっており、意匠設計事務所の意匠専業度は高い

ことである。(図 1.2.2.2)

図 1.2.2.1 設計事務所の形態②(全体)

※その他「総合設計事務所(構造・設備・監理その他あり)」

図 1.2.2.2 設計事務所の形態②

(意匠)

図 1.2.2.3 設計事務所の形態②

(構造)

図 1.2.2.4 設計事務所の形態②

(設備)

50%

7%2%

5%

26%

7%

3% 0%

設計事務所の形態②

(有効回答数:234)意匠設計事務所(構造・

設備部門なし)

意匠設計事務所(構造部

門あり)

意匠設計事務所(設備部

門あり)

意匠設計事務所(構造・

設備部門あり)

構造設計事務所

設備設計事務所

建設会社の設計部

その他

79%

11%

3%7%

0% 0%0% 0%

設計事務所の形態②

(有効回答数:149)0%0%0%

0%

100%

0% 0%0%

設計事務所の形態②

(有効回答数:60)

0%0%0% 0%0%

100%

0%0%

設計事務所の形態②

(有効回答数:17)

② 業務形態

業務形態

1 意匠設計事務所(構造・設備部門なし)

2 意匠設計事務所(構造部門あり)

3 意匠設計事務所(設備部門あり)

4 意匠設計事務所(構造・設備部門あり)

5 構造設計事務所

6 設備設計事務所

7 建設会社の設計部

8 その他( )

10

(4) 構造設計事務所の形態

回答した構造設計事務所は全て建築士資格を有してい

る。また、建築構造士の資格を有する事務所が 53%、した

がって両方を併せ持つ事務所が 53%である。38%が構造

専攻建築士である。建築士の資格を有する事務所うち、

97%が一級建築士事務所として登録している。残り 3%は

事務所登録をしていない。(図 1.3.1、図 1.2.1.3)

なお、ここに挙げる各種の資格(次項の設備設計事務所

についても同じ)のうち、以下のものは国家資格、その他

のものは団体認定資格である。

国家資格:「一級、二級、木造建築士」、「一級ならびに

二級施工管理技士」、「技術士」、「建築設備士」、「特殊建築

物等調査資格者」、「建築基準適合判定資格者」、「測量士な

らびに測量士補」、「火薬類保安責任者」、「危険物取扱者」、

「エネルギー管理士」、「電気主任技師」、「電気工事士」、「電

気主任技術者」

図 1.3.1 構造設計事務所の形態 図 1.3.2 構造設計事務所の形態(パターン分析)

※建築士 → 一級・二級・木造建築士

※上記以外の資格

「一級施工管理技士」、「特殊建築物等調査資格者」、「建築基準適合判定資格者」、「鉄骨工事管理責任者」、「測量、火薬、

危険物」

100%

53%38%

0%7%

13%0%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

建築士(一級、二級、木造)の

資格を持っている

建築構造士の資格を持っている

構造専攻建築士の資格を持って

いる

技術士(建設部門)の資格を

持っている

APECエンジニア

上記以外の資格を持っている

上記の資格を持たず、業務を

行っている

構造設計事務所の形態

(有効回答数:60)

37% 25% 15% 5% 5% 3% 2% 3% 3% 2%

37%

62%77% 82% 87% 90% 92% 95% 98% 100%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

建築士+建築構造士

建築士+建築専攻建築士

建築士

建築士+建築構造士+上記以外の

資格

建築士+構造専攻建築士+上記以

外の資格

建築士+建築構造士+構造専攻建

築士+APECエンジニア

建築士+建築構造士+構造専攻建

築士+上記以外の資格

建築士+建築構造士+APEC

エンジニア

建築士+建築構造士+構造専攻建

築士

建築士+上記以外の資格

構造設計事務所の形態(パターン分析)

(有効回答数:60)

事務所数の割合 累積

問1-3 ※構造設計事務所の主宰者の方のみお答え

下さい。

構造設計事務所の分類に関して、当てはまる番号を

選び○をして下さい。(複数回答)

構造設計事務所の形態

1 建築士(一級、二級、木造)の資格を持って

いる

2 建築構造士の資格を持っている

3 構造専攻建築士の資格を持っている

4 技術士(建設部門)の資格を持っている

5 APEC エンジニア

6 上記以外の資格( )を持ってい

7 上記の資格を持たず、業務を行っている

11

(5) 設備設計事務所の形態

建築士の資格を有する事務所が 57%、建築設備士の資格

を有する事務所が 93%、両方を併せ持つ事務所が 50%で

ある。また、建築士の資格を有する事務所のすべてが一級

建築士事務所として登録している。また、14%が設備専攻

建築士であり、技術士資格を有する事務所が 29%である。

以上、要するに、設備設計事務所は、明らかに意匠系、構

造系の設計事務所とは性格を異にすることがわかる。

図 1.4.1 設備設計事務所の形態

図 1.4.2 設備設計事務所の形態(パターン分析)

※建築士 → 一級・二級・木造建築士

※設備士 → 建築設備士や空気調和・衛生工学会設備士※上記以外の資格

「エネルギー管理士・電気主任技師」、「一級管工事施工管理技士」、「電気主任技術者」

57%

93%

14%29%

43%

0%0%

10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

建築士(一級、二級、木造)の

資格を持っている

建築設備士や空気調和・衛生

工学会設備士の資格を持って

いる

設備専攻建築士の資格を持っ

ている

技術士(建設部門、衛生工学部

門、電気電子部門)の資格を

持っている

上記以外の資格を持っている

上記の資格を持たず、業務を

行っている

設備設計事務所の形態

(有効回答数:14)

21% 21% 14% 14% 7% 7% 7% 7%21%

43%57%

71%79%

86%93%

100%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

設備士

設備士+上記以外の資格

建築士+設備士+技術士+上記以外の資

建築士+設備士

建築士+設備士+設備専攻建築士+技術

建築士+設備士+設備専攻建築士+上記

以外の資格

建築士+設備士+技術士

建築士

設備設計事務所の形態

(有効回答数:14)

設備設計事務所…

問1-4 ※設備設計事務所の主宰者の方のみお答え

下さい。

設備設計事務所の分類に関して、当てはまる番号を

選び○をして下さい。(複数回答)

設備設計事務所の形態

1 建築士(一級、二級、木造)の資格を持って

いる

2 建築設備士や空気調和・衛生工学会設備士の

資格を持っている

3 設備専攻建築士の資格を持っている

4 技術士(建設部門、衛生工学部門、電気電子

部門)の資格を持っている

5 上記以外の資格( )を持っ

ている

6 上記の資格を持たず、業務を行っている

12

III. 所員

(1) 所員数と各部門の所員数の割合

所員数については、全体では 1 人が 22%、5 人未満まで

が 55%で、10 人未満では 78%である。(図 2.1)

意匠系の事務所では、全体の所員数が 1 人の事務所が

15%、5 人未満までが 43%、10 人未満では 75%である。

部門別所員数の割合では意匠が 71%、構造 14%、設備 7%、

その他 8%となっており、意匠系の事務所ではあるが、構

造、設備の技術者を抱えた総合事務所の色彩を持っている

ところが相当数あることがわかる。(図 2.2)

構造系の事務所では、全体の所員数が 1 人の事務所が

27%、5 人未満までが 62%、10 人未満では 82%である。

部門別所員数の割合では構造が 75%、設備 19%、意匠 4%

となっており、構造に特化していることがわかる。(図 2.3)

設備系の事務所では、全体の所員数が 10 人以上の事務

所が 96%、2 人~5 人未満までが 3%である。部門別所員

数の割合では設備が 90%、その他が 7%、意匠 3%となっ

ており、構造以上に設備に特化している度合いが高いこと

がわかる。(図 2.4)さらに、調査対象事務所の範囲では、

意匠、構造に比べて技術者の集団で設備事務所を開設して

いることが伺える。

図 2.1 全事務所の所員数による割合と各部門の所員数による割合(全体)

22%

33%23%

22%

所員数

(有効回答数:216)

1人 2人以上5人未満

5人以上10人未満 10人以上

52%29%

11%

8%

各部門の所員数の割合

(有効回答数:216)

意匠部門 構造部門

設備部門 その他の技術部門

問2 平成 18 年 3 月 31 日時点における所員数(事務

系は除く)を、以下の区分に従って記入して下さい。

また、役員の方が意匠、構造、設備の各部門を担当

されている場合は、( )にその人数を記入して下さい。

就業者の

区分

就業形態

所員

意匠

部門

構造

部門

設備

部門

その他

の技術

部門

所員

所員 ( ) ( ) ( ) ( )

臨時、

派遣等

13

図 2.2 全事務所の所員数による割合と各部門の所員数による割合(意匠)

図 2.3 全事務所の所員数による割合と各部門の所員数による割合(構造)

図 2.4 全事務所の所員数による割合と各部門の所員数による割合(設備)

15%

28%

32%

25%

所員数

(有効回答数:143)

71%

14%

7%8%

各部門の所員数の割合

(有効回答数:143)

27%

35%

20%

18%

所員数

(有効回答数:53)

4%

75%

19%

2%

各部門の所員数の割合

(有効回答数53)

1% 3%0%

96%

所員数

(有効回答数:16)

0% 3%

90%

7%

各部門の所員数の割合

(有効回答数:16)

14

IV. 業務内容

(1) 公共建築の割合

全体として、公共建築に対する設計事務所の依存度は低

い。60%の事務所が公共建築の設計割合が 0~10%未満で

ある。しかし、逆に、15%の事務所が業務の 50%以上を

公共建築の設計に依存している。(図 3.1.1)

意匠系ではさらにその傾向が強く、69%の事務所が公共

建築の設計割合が 0~10%未満である。逆に、12%の事務

所が業務の 50%以上を公共建築工事の設計に依存してい

る。(図 3.1.2)

構造系では意匠系に比べて公共建築への依存度が高く、

19%の事務所が業務の 50%以上を公共建築の設計に依存

している。一方、45%の事務所が公共建築の設計割合が 0

~10%未満である。(図 3.1.3)

設備系では構造系以上に公共建築への依存度が高く、

30%の事務所が業務の 50%以上を公共建築の設計に依存

している。一方、29%の事務所が公共建築の設計割合が 0

~10%である。(図 3.1.4)

図 3.1.1 公共建築の割合(全体)

図 3.1.2 公共建築の割合(意匠) 図 3.1.3 公共建築の割合(構造) 図 3.1.4 公共建築の割合(設備)

60%9%

4%6%

6%

2% 4% 4%2%3%

公共建築の割合

(有効回答数:238)平均21%

0~10%10~20%20~30%30~40%40~50%50~60%60~70%70~80%80~90%90~100%

69%4%

5%5%5%

2% 3%3%

1% 3%

公共建築の割合

(有効回答数:146)平均19%

45%

18%5%

8%5%

2%5%

5% 5% 2%

公共建築の割合

(有効回答数:60)平均25%

29%

12%

6%0%

23%0%6%

12%

0%12%

公共建築の割合

(有効回答数:17)平均39%

問3-1 貴社の直前の営業年度の官民の割合につい

て下表に記入してください。

公共建築 %

民間建築 %

15

(2) 業務内容の種類とパターン分類

設計事務所として行う業務内容について、問 3-2 に挙

げた 9 つの業務に分けて聞いた。

意匠系事務所では、意匠設計業務をすべての事務所が行

っているのは当然として、次いで意匠上の工事監理を 86%

の事務所が行っており、さらに、構造設計、設備設計およ

びそれらの工事監理を行っているところが 36%~53%あ

り、先に述べたように総合設計事務所が相当程度あること

がわかる。近年提供する事務所が多くなりつつあるPM/

CMサービスについても 10%の事務所が手がけている。

(図 3.2.2)

構造系事務所では、構造設計業務をすべての事務所が行

っているのは当然として、次いで構造上の工事監理を 70%

の事務所が行っている。さらに、意匠設計を 20%の事務所

が行っているが、そのほかの業務はごく少数の事務所しか

行っていない。PM/CMサービスについても 2%の事務

所にとどまる。(図 3.2.3)

設備系事務所では、設備設計業務を 82%の事務所が行っ

ている。次いで設備上の工事監理を 76%の事務所が行って

いる。これらの業務を必ずしもすべての事務所が行ってい

ない背景には設備設計事務所の保有資格が建築士、建築設

備士、技術士など多岐に亘り(図 1.4.1)、建築士の業務独

占である設計と工事監理を直接やるのではなく、協力事務

所あるいは下請となって支援業務を行っている可能性が

ある。設備設計とその工事監理のほかには、意匠、構造の

設計および工事監理を 10%前後の事務所が行っている。ま

た、PM/CMサービスについても 12%の事務所が行って

いる。以上、要するに、設備設計事務所は意匠系ならびに

構造系の事務所とは、その業務の内容、業務の発受注の関

係が異なっていることが予想され、別途より正確に把握す

る必要がある。(図 3.2.4)

図 3.2.1 業務内容の種類とパターン分類(全体)

71%55%

31% 34%

58% 54%37%

8% 10%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

意匠設計

構造設計

設備設計

積算・見積

意匠上の工事監理

構造上の工事監理

設備上の工事監理

PM/CM業務

その他

業務内容の種類

(有効回答数:238)

6% 5%

27%45%

29%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

意匠設計のみ

構造設計のみ

意匠設計+積算・見

積+意匠上の工事監

構造設計+構造上の

工事監理

設備設計+設備上の

工事監理

業務内容のパターン分類

(有効回答数:238)

問3-2 貴社の業務内容の種類すべてに○をして下

さい。

業務内容の種類

業務内容の種類

1 意匠設計

2 構造設計

3 設備設計

4 積算・見積

5 意匠上の工事監理

6 構造上の工事監理

7 設備上の工事監理

8 PM/CM 業務

9 その他( )

16

図 3.2.2 業務内容の種類とパターン分類(意匠)

図 3.2.3 業務内容の種類とパターン分類(構造)

図 3.2.4 業務内容の種類とパターン分類(設備)

※その他

「コンサルティング」(2)、「構造設計に関わるコンサル業務」(2)、「まちづくりコンサルタント」(2)、「公社住宅退去跡

査定業務」、「再開発」、「建築訴訟・相談」、「耐震診断」、「メーカーより商品開発の手伝」、「開発行為」、「自治体発注のま

ちづくり関連業務」、「検査業務」、「インテリア・リフォーム」、「定期報告等調査業務」、「地域計画・地区計画・各種調査・

共同化建替え」、「工法の認定取得業務」、「計画設計」、「住宅性能評価業務」、「プレカット管理・保証」、「都市計画・ラン

ドスケープ他」、「不動産コンサルタント」、「省エネコンサルタント」

100%

43% 36% 41%

86%

53% 45%

10%11%

0%20%40%60%80%

100%

意匠設計

構造設計

設備設計

積算・見積

意匠上の工事監理

構造上の工事監理

設備上の工事監理

PM/CM業務

その他

業務内容の種類

(有効回答数:148)

9% 0%

40% 39% 34%

0%20%40%60%80%

100%

意匠設計のみ

構造設計のみ

意匠設計

+積算・

見積

+意匠上の工

事監理

構造設計

+構造上

の工事監理

設備設計

+設備上

の工事監理

業務内容のパターン分類

(有効回答数:148)

20%

100%

0% 5% 3%

70%

2% 2% 8%0%

20%40%60%80%

100%

意匠設計

構造設計

設備設計

積算・見積

意匠上の工事監理

構造上の工事監理

設備上の工事監理

PM/CM業務

その他

業務内容の種類

(有効回答数:60)

0%22%

0%

70%

0%0%

20%40%60%80%

100%

意匠設計のみ

構造設計のみ

意匠設計

+積算・

見積

+意匠上の工

事監理

構造設計

+構造上

の工事監理

設備設計

+設備上

の工事監理

業務内容のパターン分類

(有効回答数:60)

12% 18%

82%

47%

6%18%

76%

12%0%

0%20%40%60%80%

100%

意匠設計

構造設計

設備設計

積算・見積

意匠上の工事監理

構造上の工事監理

設備上の工事監理

PM/CM業務

その他

業務内容の種類

(有効回答数:17)

0% 0% 6%18%

76%

0%20%40%60%80%

100%

意匠設計のみ

構造設計のみ

意匠設計

+積算・

見積

+意匠上の工

事監理

構造設計

+構造上

の工事監理

設備設計

+設備上

の工事監理

業務内容のパターン分類

(有効回答数:17)

17

(3) 外注業務の種類

全体として、設計の各種業務のなかで、外注せずにすべ

てを自社内で行っているのは「意匠上の工事監理」(85%)

が突出して高く、それ以外の業務は一部にせよ、外注して

いるところが過半である。(図 3.3.1)

意匠系の事務所では、「構造設計業務」「構造図」「構造

計算」「設備設計業務」の各業務をすべて外注していると

ころが、それぞれ 70%、67%、77%、67%と半数を大き

く超えており、設計事務所の分業化、下請化が進行してい

ることがうかがえる。にもかかわらず、構造上ならびに設

備上の工事監理は外注の割合が低く、それらの業務内容の

確認が必要であろう。一方、意匠設計業務をすべて内部で

やるとする事務所は 42%であり、意匠設計の下請化が進行

している。ちなみに、「意匠上の工事監理」は 87%の事務

所が自社ですべてを行っている。(図 3.3.2)

構造系の事務所で、過半の事務所が外注なしでやるとし

た業務は、「構造設計業務」「構造計算」「設備設計業務」「積

算・見積」「意匠、構造、設備上の工事監理」となっており、

意匠設計、設備設計の受注割合が低いとしても、相対的に

各種設計業務を自ら行っている割合が高い。その一方で、

「構造図」に関しては 53%の事務所が一部ないしすべてを

外注しており、構造設計の中での下請化の傾向が見て取れ

る。(図 3.3.3)

設備系の事務所で、50%以上の事務所が外注なしで行う

とした業務は、「意匠設計業務」「構造設計業務」「構造図」

「構造計算」「意匠、構造、設備上の工事監理」となって

おり、構造系の事務所と同様に、意匠設計、構造設計の受

注割合が低いとしても、相対的に各種設計業務を自ら行っ

ている割合が高い。その一方で、「設備設計業務」に関し

ては 86%の事務所が一部ないしすべてを外注しており、す

べてを自社でやるとした事務所は 14%にすぎない。さらに、

「意匠上、構造上の工事監理」はすべての事務所が自社で

行うとした反面、「設備上の工事監理」は 50%の事務所が

すべてを自社で、残り 50%の事務所が一部もしくはすべて

を外注しており、設備設計の中での下請化の傾向が見て取

れるとともに、さらに詳細な実態を把握する必要があると

思われる。(図 3.3.4)

問3-3 貴社が外注している業務について該当する

ものすべてに○をして下さい。

外注業務の種類

外注業務の種類 すべて 一部外注

なし

1 意匠設計業務

2 構造設計業務

3 構造図

4 構造計算

5 設備設計業務

6 積算・見積業務

7 意匠上の工事監理

8 構造上の工事監理

9 設備上の工事監理

10 その他( )

18

図 3.3.1 外注業務の種類(全体)

※その他

「施工図作成等」(2)、「地盤調査等」、「測量等」、「ランドスケープの設計・監理」、「都市計画・ランドスケープ他」、「特

殊分野」

図 3.3.2 外注業務の種類(意匠)

図 3.3.3 外注業務の種類(構造)

図 3.3.4 外注業務の種類(設備)

5%

54% 50% 58% 59%

26%7%

22% 23% 20%

54%

23% 31% 20%33%

46%

8%

35% 42% 40%

41%23% 19% 21%

9%29%

85%

43% 35% 40%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

意匠設計業務

構造設計業務

構造図

構造計算

設備設計業務

積算・見積

意匠上の工事監理

構造上の工事監理

設備上の工事監理

その他

外注業務の種類

(有効回答数:233)

外注なし

一部

すべて外注

3%

70%67%77%

67%

29%

7%

26%23%11%

55%

23%25%18%

29%

46%

6%

44%48%

44%

42%

7%7%4%4%

25%

87%

30%29%44%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

外注業務の種類

(有効回答数:148)

16%5%6%7%

30%15%20%

4%

33%29%

37%

24%

47%

24%

10%23%10%

4%

0%

43%

47%

71%

47%

69%60%62%

70%

92%

67%

29%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

外注業務の種類

(有効回答数:56)

33%33%33%33%

7%9%0%0%

10%0%

0%0%17%17%

79%73%

0%0%

40%50%

67%67%50%50%

14%18%

100%100%

50%50%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

外注業務の種類

(有効回答数:17)

19

(4) 工事監理

全体としていえることは、現場での工事監理は意匠、構

造、設備の如何を問わず、巡回が大半であることである。

また、工事監理の内容について「『工事監理報告書』の作

成」「『完了・中間検査申請書における工事監理の状況』の

作成」「施工者からの施工図・施工計画書の確認・承認」(以

下、ここでは工事監理業務と呼ぶ)にわけてみた場合、意

匠設計のそれら工事監理業務は「すべて行っている事務所」

が過半である。構造設計、設備設計の工事監理業務では、

全体に「すべて行っている事務所」の割合は低くなり、特

に「『工事監理報告書』の作成」では半数を切っている(図

3.4.1)。

意匠設計の事務所では、現場での工事監理を巡回によっ

て行っている所の割合がより大きくなる。また、工事監理

業務は「すべて行っている事務所」の割合が、全体として

みた場合のそれよりもすべての項目で高くなっている。設

備設計の工事監理業務のみ「すべて行っている事務所」の

割合が 50%を下回っている。これらの結果は、意匠設計の

事務所が元請設計事務所となることが多く、その立場から

すべての工事監理業務を書面上はすることとなるためで

あり、実質的にそれらを実行しているか否か定かではない

(図 3.4.2)。

構造設計の事務所では、工事監理業務を「すべて行って

いる事務所」の割合は極端に低く、構造設計の工事監理業

務に限定しても、「すべて行っている事務所」の割合は 17%

~20%である。さらに、設備設計の工事監理業務は 94%

の事務所が行っておらず、また、意匠設計の工事監理業務

に関しては 60%強の事務所が行っていない。つまり、構造

設計の事務所は構造設計の工事監理業務に特化して行っ

ているが、それでも、「『工事監理報告書』の作成」「『完了・

中間検査申請書における工事監理の状況』の作成」につい

ては 40%強の事務所が行っておらず、また、「施工者から

の施工図・施工計画書の確認・承認」は 15%の事務所が行っ

ていない(図 3.4.3)。

設備設計の事務所では、意匠設計の工事監理業務ならび

に現場での工事監理をまったく行っていない。構造設計の

工事監理業務に関しては「『工事監理報告書』の作成」「『完

了・中間検査申請書における工事監理の状況』の作成」は

大半の事務所が行っておらず、「施工者からの施工図・施工

計画書の確認・承認」に関しては 40%の事務所が行ってい

ない。設備設計の工事監理業務では、「すべて行っている

事務所」は「『工事監理報告書』の作成」で 33%、「『完了・

中間検査申請書における工事監理の状況』の作成」で 42%、

「施工者からの施工図・施工計画書の確認・承認」で 62%で

ある。逆に「行っていない事務所」はそれぞれ 33%、25%、

8%である。構造設計の事務所よりも、より特化した形で

設備設計の工事監理業務を実施しているといえる。(図

3.4.4)

問3-4 工事監理について以下の項目それぞれにつ

いて当てはまるものに○をして下さい。

(意匠上、構造上、設備上の工事監理の 3種類)

(意匠上・構造上・設備上の工事監理)

全て行っ

ている

場合に

よって

行って

いない

「工事監理報告書」

の作成

(建築士法)

「完了・中間検査申

請書における

工事監理の状況」の

作成(建築基準法)

施工者からの施工図

施工計画書の確認承

現場での工事監理方

(該当に○)

常駐 巡回 外注

20

図 3.4.1 工事監理(全体)

図 3.4.2 工事監理(意匠)

図 3.4.3 工事監理(構造)

図 3.4.4 工事監理(設備)

※図 3.4.1 工事監理(全体)の項目のうち、「現場での工事監理方法(意匠、構造、設備)」の各要素は「常駐」、「巡回」、

「外注」であり、それ以外の項目の各要素は「すべて行っている」、「場合によって」、「やっていない」である。

66%81%81%

6%

53%64%71%

3%

47%61%66%

2%

30%15%16%

92%

38%27%

24%

84%

40%28%

25%

82%

3%4%3%1%9%9%5%

13%13%12%8%16%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

工事監理

(有効回答数:149)

9%13%9%0%

17%17%20%2%6%6%6%0%

26%26%27%

88%40%38%

65%93%

0%0%0%29%

65%61%64%

13%

43%44%

15%5%

94%94%94%

71%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

工事監理

(有効回答数:59)

0%0%0%0%

20%

0%

20%

0%

33%42%

62%

28%

0%0%0%0%

0%

20%

40%

100%33%33%

31%

72%

100%100%100%

0%

80%80%

40%

0%

33%25%

8%0%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

工事監理

(有効回答数:16)

57%70% 69%

8%

43% 49% 55%

5%

43% 53% 58%

7%

29% 16% 19%

90%36% 29%

36%

84%34% 23% 25%

77%

13% 14% 12% 2%21% 22%

10% 12%24% 23% 17% 17%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

「工事監理報告書」の作成(意匠)

「完了・中間検査申請書における

工事監理の状況」の作成(意匠)

施工者からの施工図、施工計画書

の確認・承認(意匠)

現場での工事監理方法(意匠)

「工事監理報告書」の作成(構造)

「完了・中間検査申請書における

工事監理の状況」の作成(構造)

施工者からの施工図、施工計画書

の確認・承認(構造)

現場での工事監理方法(構造)

「工事監理報告書」の作成(設備)

「完了・中間検査申請書における

工事監理の状況」の作成(設備)

施工者からの施工図、施工計画書

の確認・承認(設備)

現場での工事監理方法(設備)

工事監理

(有効回答数:238)

すべて行っている・常駐 場合によって・巡回 やっていない・外注

21

(5) 業務地域

業務地域はもともと調査対象地域が偏っているために

統計上さほどの意味は持たないが、特定の事務所がいくつ

の都道府県で業務を行っているかに限定すれば、いくつか

の特徴を読み取ることができる。

意匠系の事務所では 1つの都道府県に限定して業務を行

っているところが 16%、2~3 の都道府県 50%、4~9 が

31%、10 以上が 3%である。構造系では 1 つの都道府県に

限定して業務を行っているところが 15%、2~3 の都道府

県 43%、4~9 が 20%、10 以上が 22%である。設備系で

は 1 つの都道府県に限定して業務を行っているところが

18%、2~3 の都道府県 18%、4~9 が 29%、10 以上が 35%

である。

これを、3 都道府県以内を業務地域とする事務所の割合

と 10 以上の都道府県を業務地域とする事務所の割合を、

意匠、構造、設備に分けてみると、意匠系の事務所では 3

都道府県以内を業務地域とする事務所の割合が 66%、10

以上の都道府県を業務地域とする事務所の割合が 3%であ

り、構造系ではそれぞれ 58%、22%であり、設備系では

36%、35%である。すなわち、意匠系の事務所は業務地域

が限定的であり、構造系、設備系になるにしたがって業務

地域は拡大する傾向にある。

図 3.5.1 業務地域(全体)

図 3.5.2 業務地域(意匠)

図 3.5.3 業務地域(構造)

図 3.5.4 業務地域(設備)

16%

45%

27%

12%

業務地域

(有効回答数:234)

1つの都道府県

2~3の都道府県

4~9の都道府県

10以上の都道府県

16%

50%

31%

3%

業務地域

(有効回答数:145)

15%

43%20%

22%

業務地域

(有効回答数:59)

18%

18%

29%

35%

業務地域

(有効回答数:17)

問3-5 貴社の業務地域について当てはまる番号を

1つ選び○をして下さい。

業務地域

1 1 つの都道府県

2 2~3 の都道府県

3 4~9 の都道府県

4 10 以上の都道府県

22

(6) 売上高

売上高が 1000 万円未満の事務所が 22%ある。(図 4.1.1)

意匠、構造、設備の各事務所別でも、売上高が 1000 万円

未満の事務所がそれぞれ 24%、21%、13%ある。各業務

の売上高に占める割合が高い業務は全体では、意匠設計業

務ついで構造設計業務であるが、意匠、構造、設備の各事

務所別では、明らかにそれぞれの専門領域の業務の売上高、

すなわち、意匠系の事務所では意匠設計業務の売上高が、

構造系の事務所では構造設計業務の売上高が、設備系の事

務所では設備設計業務の売上高が高くなっている。

図 4.1.1 国内における売上高 (全体)

図 4.1.2 各業務の売上高に占める割合(全体)

※その他

「コンサルティング」(2)、「施工図作成」(2)、「再開発事業」、「裁判関連」、「検査業務」、「完工高(施工)」、「改修・改

装・工事監理費」、「ランドスケープ」、「調査コンサルタント」、「設計報酬の種別はしていない」、「建設全般に関する試験・

評価・開発研究等」

26% 22%31%

60% 61%76%

63% 67%

33%

10%

12% 19%17%

20% 13%

13%

11%22%

26%

12%

40% 43% 28%

16% 20%6%

13%0%

21%

45%

12% 8%6%

0% 3% 2%5% 0%

8%15%

9% 9%19%

4% 3% 4% 8% 11% 13% 18%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

意匠設計

構造設計

設備設計

積算・見積

意匠上の工事監理

構造上の工事監理

設備上の工事監理

PM/CM業務

その他

合計

国内における売上高

(有効回答数:208)

1億円以上

5000万円以上

1億円未満

1000万円以上

5000万円未満

500万円以上

1000万円未満

500万円未満

41%60%

81%98%

79%94% 94% 98%

87%2%

6%

6%

1%

9%

4% 4% 1%2%

2%

4%

3%0%

7%1% 2% 0%

1%

5%

1%

0%0% 4% 0% 0% 0%

1%

6%

1%

0%0% 0% 0% 0% 0%

1%

4%

1%

0%0% 0% 0% 0% 0%

0%

5%2%

1%0% 0% 0% 0% 0%

1%

6%2%

3%0% 0% 0% 0% 0%

0%

4%4%

0% 0% 0% 0% 0% 0%1%

24% 19%3% 0% 0% 0% 0% 0% 5%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

意匠設計

構造設計

設備設計

積算・見積

意匠上の工事監理

構造上の工事監理

設備上の工事監理

PM/CM業務

その他

各業務の売上高に占める割合

(有効回答数:208)

90~100%

80~90%

70~80%

60~70%

50~60%

40~50%

30~40%

20~30%

10~20%

0~10%

問4-1 貴社の直前の営業年度の国内における売上

高を業務内容の種類別に下表に記入して下さい。

業務活動の種類

売 上 高

円百

億 億

1 意匠設計

(構造・設備込み)

2 構造設計

3 設備設計

4 積算・見積

5 意匠上の工事監理

6 構造上の工事監理

7 設備上の工事監理

8 PM/CM 業務

9 その他( )

合計

23

図 4.1.3 国内における売上高 (意匠)

図 4.1.4 各業務の売上高に占める割合(意匠)

図 4.1.5 国内における売上高 (構造)

図 4.1.6 各業務の売上高に占める割合(構造)

図 4.1.7 国内における売上高 (設備)

図 4.1.8 各業務の売上高に占める割合(設備)

23%43% 47%

59% 59%77% 74% 71%

37%

14%

10%

23%24%

18% 14%

16%4%

29%

26%

10%

44%

28% 21%18% 20%

3%17%

0%

26%

42%

13%

5% 3% 0% 4% 0% 0%0%

7%

19%

11%3% 6% 6% 4% 3% 4% 0% 4%

15%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

国内における売上高

(有効回答数:120)

8%

80% 83%99%

65%

97% 97% 97%85%

1%

10% 11%

0%

14%

3% 3% 3%

2%

3%

5%5% 1%

13%

1% 0% 0%

3%

8%

1% 0% 0%8%

0% 0% 0%2%

10%

0% 1% 0% 0% 0% 0% 0%2%

8%

2% 0% 0% 1% 0% 0% 0%0%

8%

2% 0% 0% 0% 0% 0% 0%2%

10%

1% 0% 0% 0% 0% 0% 1%0%

8%

0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%1%

37%

0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 5%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

各業務の売上高に占める割合

(有効回答数:120)

63%

8% 0% 0%

100%79%

0% 0%

33%

5%

25%

15%

0%

100%

0%

11%

0% 0%

50%

16%

13%

55%

50%

0% 0%5%

0% 0%

0%

53%

0%

8%50%

0% 0% 0%

0% 0%

0%

12%

0%13%

0% 0% 0% 2%

0% 0%

2%13%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

国内における売上高

(有効回答数:58)

93%

10%

97% 93% 100%88%

100% 100%90%

3%

0%

0% 2% 0%7%

0% 0%2%

0%

2%

0% 0% 0%2%

0% 0%0%

2%

0%

0% 2% 0% 2% 0% 0%0%

0%

2%

0% 0% 0% 0% 0% 0%2%

0%

2%

0% 0% 0% 0% 0% 0%2%

0%

5%

0% 0% 0% 0% 0% 0%0%0%

3%

0% 0% 0% 0% 0% 0%0%0%

14%

0% 0% 0% 0% 0% 0%2%2%

62%

3% 0% 0% 2% 0% 0% 3%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

各業務の売上高に占める割合

(有効回答数:58)

0% 0% 0%

75%

0% 0%

50%

0% 0% 0%0%

33%

8%

0%

0% 0%

10%

0% 0%13%

0%

67%

38%

25%

0% 0%

0%

50% 50%44%

0%

0%

0%

0%

0%

100%

20%

0% 0%0%

0%

0%

54%

0%

0%

0%

20%

50% 50% 44%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

国内における売上高

(有効回答数:16)

100%81%

19%

88%100% 94%

63%

94% 94%

0%

0%

0%

13%0% 6%

19%

0% 6%0%

0%

0%

0% 0% 0%19% 0%

0%0%

0%

6%

0% 0% 0% 0%0%

0%0%

0%

0%

0% 0% 0% 0%0%

0%0%

0%

0%

0% 0% 0% 0% 6% 0%0%

0%

6%

0% 0% 0% 0% 0% 0%0%

0%

31%

0% 0% 0% 0% 0% 0%0%

0%

6%

0% 0% 0% 0% 0% 0%0%19%

31%

0% 0% 0% 0% 0% 0%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

各業務の売上高に占める割合

(有効回答数:16)

24

(7) 相手先別の受託費と外注費

受託費のうち、直接発注者から受託している額は、意匠

系の事務所では 1000 万円未満の事務所が 25%、1000 万

円~1 億円未満が 58%、1 億円以上が 17%であり、そのう

ち自社で業務を実施するのではなく、他の事務所に外注す

る額は、1000 万円未満の事務所が 59%、1000 万円~1 億

円未満が 37%、1 億円以上が 4%である。発注者からの受

託費に占める外注費の割合では、10%未満の事務所が 45%、

10~50%未満の事務所が 50%、50%以上の事務所が 5%

である。要するに、意匠系の事務所では発注者から受託し

た業務のかなりの割合を外注していることがわかる。(図

4.2.1.3、図 4.2.1.4)

直接発注者から受託している額について、構造系の事務

所では 1000 万円未満の事務所が 52%、1000 万円~1 億円

未満が 35%、1 億円以上が 13%であり、そのうち自社で

業務を実施するのではなく、他の事務所に外注する額は、

すべての事務所において 1000 万円未満である。発注者か

らの受託費に占める外注費の割合では、10%未満の事務所

が 83%、10~50%未満の事務所が 8%、50%以上の事務

所が 9%である。構造系の事務所では意匠系の事務所に比

べて、発注者から受託した業務を外注する割合が少ないこ

とがわかる。(図 4.2.1.5、図 4.2.1.6)

さらに、設備系の事務所が直接発注者から受託している

額についてみると、1000 万円未満の事務所が 38%、1000

万円~1 億円未満が 13%、1 億円以上が 49%であり、その

うち自社で業務を実施するのではなく、他の事務所に外注

する額は、1000 万円未満の事務所が 50%、1000 万円~1

億円未満が 50%で、1 億円以上になる事務所は存在しなか

った。発注者からの受託費に占める外注費の割合では、

10%未満の事務所が 62%、10~50%未満の事務所が 38%

で、50%以上の事務所は存在しなかった。要するに、設備

系の事務所では発注者から受託した業務を外注する割合

は意匠系ほどではないが、構造系よりも高い。(図 4.2.1.7、

図 4.2.1.8)

次に、他の設計事務所から受託している額をみると、意

匠系の事務所では 1000 万円未満の事務所が 79%、1000

万円~1 億円未満が 18%、1 億円以上が 3%であり、その

うち自社で業務を実施するのではなく、他の事務所に外注

する額は、1000 万円未満の事務所が 85%、1000 万円~1

億円未満が 15%で、1 億円以上の事務所は存在しなかった。

他の設計事務所からの受託費に占める外注費の割合では、

10%未満の事務所が 70%、10~50%未満の事務所が 27%

で、50%以上の事務所が 3%存在した。要するに、意匠系

の事務所では他の設計事務所から受託する額は少なく、そ

れをさらに外注することは少ないことがわかる。(図

4.2.1.3、図 4.2.1.4)

構造系の事務所が他の設計事務所から受託している額

をみると、1000 万円未満の事務所が 38%、1000 万円~1

億円未満が 54%、1 億円以上が 8%であり、そのうち自社

で業務を実施するのではなく、他の事務所に外注する額は、

1000 万円未満の事務所が 81%、1000 万円~1 億円未満が

19%で、1 億円以上の事務所は存在しなかった。他の設計

事務所からの受託費に占める外注費の割合では、10%未満

の事務所が 77%、10~50%未満の事務所が 23%で、50%

以上の事務所は存在しなかった。要するに、構造系の事務

所では他の設計事務所から受託する額は意匠系の事務所

に比べて多く、それをさらに外注することは意匠系と同様

問4-2 問4-1で回答された直前の営業年度の国

内売上高の合計を発注者からの受託費・他の設計事務

所からの受託費別に下表に記入して下さい。また、そ

れぞれの外注費の金額についてもあわせて下表に記入

して下さい。

国内売上高

億億

①発注者からの受

託費

外注費

②他の設計事務所

からの受託費

外注費

③設計者としての

建設会社からの受

託費

外注費

合計(①+②+③)

※合計欄の金額と、問 4-1 の合計の金額が同一になり

ます。

25

少ないことがわかる。(図 4.2.1.5、図 4.2.1.6)

設備系の事務所が他の設計事務所から受託している額

をみると、1000 万円未満の事務所が 26%、1000 万円~1

億円未満が 34%、1 億円以上が 40%であり、そのうち自

社で業務を実施するのではなく、他の事務所に外注する額

は、1000 万円未満の事務所が 44%、1000 万円~1 億円未

満が 56%で、1 億円以上の事務所は存在しなかった。他の

設計事務所からの受託費に占める外注費の割合では、10%

未満の事務所が 75%、10~50%未満の事務所が 19%で、

50%以上の事務所が 6%である。要するに、設備系の事務

所では他の設計事務所から受託する額は意匠系や構造系

の事務所に比べて多く、それをさらに外注することも意匠

系、構造系よりも多く、重層下請構造の一端を見ることが

できると共に、意匠系、構造系の事務所と異なる性格を有

することがわかる。(図 4.2.1.7、図 4.2.1.8)

さらに、設計者としての建設会社から受託している額を

みると、意匠系の事務所では 1000 万円未満の事務所が

72%、1000 万円~1 億円未満が 23%、1 億円以上が 5%で

あり、そのうち自社で業務を実施するのではなく、他の事

務所に外注する額は、1000万円未満の事務所が 90%、1000

万円~1 億円未満が 10%で、1 億円以上の事務所は存在し

なかった。設計者としての建設会社からの受託費に占める

外注費の割合では、10%未満の事務所が 59%、10~50%

未満の事務所が 30%で、50%以上の事務所が 11%であっ

た。要するに、意匠系の事務所では他の設計事務所から受

託する場合と同様に、設計者としての建設会社から受託す

る額は少なく、それをさらに外注することは少ないことが

わかる。(図 4.2.1.3、図 4.2.1.4)

構造系の事務所が設計者としての建設会社から受託し

ている額をみると、1000 万円未満の事務所が 57%、1000

万円~1 億円未満が 39%、1 億円以上が 4%であり、その

うち自社で業務を実施するのではなく、他の事務所に外注

する額は、1000 万円未満の事務所が 62%、1000 万円~1

億円未満が 38%で、1 億円以上の事務所は存在しなかった。

設計者としての建設会社からの受託費に占める外注費の

割合では、10%未満の事務所が 68%、10~50%未満の事

務所が 28%で、50%以上の事務所が 4%であった。要する

に、構造系の事務所では他の設計事務所から受託する場合

に比べて、設計者としての建設会社から受託する額は大き

く、それをさらに外注することも他の事務所からの受託に

比べて多いことがわかる。(図 4.2.1.5、図 4.2.1.6)

設備系の事務所が設計者としての建設会社から受託して

いる額をみると、1000 万円未満の事務所が 40%、1000

万円~1 億円未満が 40%、1 億円以上が 20%であり、その

うち自社で業務を実施するのではなく、他の事務所に外注

する額は、すべての事務所で 1000 万円未満(より正確に

は 500 万円未満)であった。設計者としての建設会社から

の受託費に占める外注費の割合では、すべての事務所が

10%未満であった。要するに、設備系の事務所では設計者

としての建設会社からから受託する額は意匠系や構造系

の事務所に比べて多いが、それをさらに外注することは少

ないことがわかる。(図 4.2.1.7、図 4.2.1.8)

図 4.2.1.1 相手先別の受託費と外注費(全体)

図 4.2.1.2 相手先別の外注比率(全体)

18%40% 30%

69%39%

68%

9%

64%12%

22%18%

6%

24%

16%

13%

11%

40%

31%38%

22%27%

6%

44%

18%12%

4%3%

2% 4% 10%

15%

4%17%3% 11% 6%

19%2%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

発注者からの受託費

発注者からの受託費内

の外注費

他の設計事務所からの

受託費

他の設計事務所からの

受託費内の外注費

建設会社からの受託費

建設会社からの受託費

内の外注費

受託費合計

外注費合計

相手先別の受託費と外注費

(有効回答数:216)

1億円以上

5000万円以上1億円未満

1000万円以上

5000万円未満

500万円以上

1000万円未満

500万円未満

51%72% 66% 54%

16%

10% 8%16%

14%10% 11% 14%

9%4% 6% 9%4% 3% 1% 4%3% 0% 1% 1%1% 1% 4% 0%1% 0% 0%1% 0% 1%1% 0%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

発注者からの受託費の

外注比率

他の設計事務所からの

受託費の外注比率

建設会社からの受託費

の外注比率

受託費合計の外注比率

相手先別の外注比率

(有効回答数:217)

90~100%

80~90%

70~80%

60~70%

50~60%

40~50%

30~40%

20~30%

10~20%

~10%

26

図 4.2.1.3 相手先別の受託費と外注費(意匠)

図 4.2.1.4 相手先別の外注比率(意匠)

図 4.2.1.5 相手先別の受託費と外注費(構造)

図 4.2.1.6 相手先別の外注比率(構造)

図 4.2.1.7 相手先別の受託費と外注費(設備)

図 4.2.1.8 相手先別の外注比率(設備)

※相手先別の外注比率=各主体からの受託費に占める外注費

15%

36%

61%

85%

50%

75%

11%

34%10%

23%

18%

0%

21%

15%

10%

24%44%

33%

18%15%

18%

0%

42%

32%15%

4% 0%5% 10%

18%

7%17%4% 3% 5%

19%3%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

相手先別の受託費と外注費

(有効回答数:132)

45%

70%61%

45%

17%

6%8%

16%

16%

12%11%

17%

11%6%

8% 12%6% 3%

3%6%3% 0%

3%2%1% 3% 8% 1%0% 0% 0%2% 0% 2%0%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

相手先別の外注比率

(有効回答数:132)

39%

80%

17%

71%

27%

50%

5%

84%13%

20%

21%

10%

31%

13%

16%

4%

35%

0%

51%

19%

35% 25%

54%

11%0%

0%4% 4% 13%

13%

0%13%

0% 8% 4% 0%13%

2%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

相手先別の受託費と外注費

(有効回答数:56)

83% 77%69% 75%

4% 11%12%

11%4% 6%

12% 9%0%4% 4% 2%

0%2% 0% 2%

4% 0% 0%0% 0% 0%4% 0% 0%0% 0% 0%0% 4% 2%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

相手先別の外注比率

(有効回答数:56)

13%25%

13%

33%20%

100%

6%

63%25%

25%

13%

11%20%

0%

13%

6%

13%

50%

27%

44%40%

0%

38%

19%

0%

0%

7%

11%

0%

0%

0%

13%

50%

0%

40%

0%

20%

0%

44%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

相手先別の受託費と外注費

(有効回答数:16)

63%75%

100%

69%

25%13%

0%

19%

13% 6%0%

6%0%0% 6%6% 0%0%0%0%0%0%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

相手先別の外注比率

(有効回答数:16)

27

(8) 相手先別の受注比率と外注比率

売上高に占める委託者別の割合(受託比率)ならびに各

委託者から受託した設計・工事監理業務をさらに外部に出

した割合(外注比率)を示したのが図 4.3.1~図 4.3.4 であ

る。

意匠系の事務所では、売上高に占める発注者からの受託

比率が 10%未満の事務所が 8%、逆に受託比率 90%以上

の事務所が 55%である。さらにそれを他の事務所に外注し

た比率は 10%未満の事務所が 54%、逆に外注比率 90%以

上の事務所は存在しない。他の設計事務所からの受託比率

では 10%未満の事務所が 77%、逆に受託比率 90%以上の

事務所が 2%である。さらにそれを他の事務所に外注した

比率は 10%未満の事務所が 94%、逆に外注比率 90%以上

の事務所が 1%である。設計者としての建設会社からの受

託比率が 10%未満の事務所は 76%、逆に受託比率 90%以

上の事務所が 3%である。さらにそれを他の事務所に外注

した比率は 10%未満の事務所が 92%、逆に外注比率 90%

以上の事務所は存在しない。要するに、意匠系の事務所で

は発注者から直接受託することが多く、またそれを一定程

度外注している。他の設計事務所から受託した業務をさら

に外注することは少なく、設計者としての建設会社からの

受託比率は少なく、しかもそれらを外注することは少ない。

(図 4.3.2)

構造系の事務所では、売上高に占める発注者からの受託

比率が 10%未満の事務所が 70%、逆に受託比率 90%以上

の事務所が 4%である。さらにそれを他の事務所に外注し

た比率は 10%未満の事務所が 95%、逆に外注比率 90%以

上の事務所は存在しない。他の設計事務所からの受託比率

では 10%未満の事務所は 7%、逆に受託比率 90%以上の

事務所が 43%である。さらにそれを他の事務所に外注した

比率は 10%未満の事務所が 89%、逆に外注比率 90%以上

の事務所は存在しない。設計者としての建設会社からの受

託比率が 10%未満の事務所は 64%、逆に受託比率 90%以

上の事務所が 2%である。さらにそれを他の事務所に外注

した比率が 10%未満の事務所が 95%であり、逆に外注比

率 90%以上の事務所は存在しない。要するに、構造系の事

務所では発注者や設計者としての建設会社から受託する

ことは少なく、他の設計事務所からの受託が多い。またそ

れらをほかの事務所に外注することは少ない。(図 4.3.3)

設備系の事務所では、売上高に占める発注者からの受託

比率が 10%未満の事務所が 69%、逆に受託比率 90%以上

の事務所は存在しない。さらにそれを他の事務所に外注し

た比率は 10%未満の事務所が 88%、逆に外注比率 90%以

上の事務所は存在しない。他の設計事務所からの受託比率

では 10%未満の事務所が 6%、逆に受託比率 90%以上の

事務所が 38%である。さらにそれを他の事務所に外注した

比率は 10%未満の事務所が 75%、逆に外注比率 90%以上

の事務所は存在しない。設計者としての建設会社からの受

託比率が 10%未満の事務所は 75%、逆に受託比率 90%以

上の事務所は存在しない。さらにそれを他の事務所に外注

した比率は 10%未満の事務所が 94%、逆に外注比率 90%

以上の事務所は存在しない。要するに、設備系の事務所で

は発注者や設計者としての建設会社から受託することは

少なく、他の設計事務所からの受託が多い。これらをさら

に外注することは少ない。この傾向は構造系の事務所と同

様である。(図 4.3.4)

28

図 4.3.1 売上高における受託比率と外注比率(全体)

図 4.3.2 売上高における受託比率と

外注比率(意匠)

図 4.3.3 売上高における受託比率と

外注比率(構造)

図 4.3.4 売上高における受託比率と

外注比率(設備)

7% 7%20%

29%

59% 56%

5%13%

23%

30%

22% 22%

3%

9%

14%

20%

12%3%

5%

5%

6%

11%

0%9%

7%

8%

12%

7% 2% 3%

5%

10%

4%

0% 0% 3%

5%

7%

6%

0% 2% 0%

7%

8%

1%

2% 0% 0%

9%

5%

7%2% 0% 0%

48%

29%

6% 0% 2% 3%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

発注者からの受託

比率

他の設計者からの

受託比率

建設会社からの受

託比率

発注者から受託し

た仕事における外

注比率

他の設計者から受

託した仕事におけ

る外注比率

建設会社から受託

した仕事における

外注比率

売上高における受託比率と外注比率

(有効回答率:202)

90~100%80~90%70~80%60~70%50~60%40~50%30~40%20~30%10~20%~10%

8%

77% 76%

54%

94% 92%

3%

7% 8%

18%

3% 5%

1%

3% 5%

13%

1% 0%

3%

1% 1% 8%

0% 2%

4%

3% 3%5%

1% 1%

3%

3% 1%0% 0% 0%

3%

1% 3%0% 0% 0%

8%

3% 1% 0% 0% 0%

10%

1% 1% 2% 0% 0%

55%

2% 3% 0% 1% 0%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

売上高における受託比率と

外注比率

(有効回答率:119)

70%

7%

64%

95% 89% 95%

5%

9%

11%

5%5%

2%

4%

2%

2%

0% 5% 0%

5%

0%

4%

0% 0% 2%

5%

7%

9%

0% 0% 0%

4%

11%

4%

0% 0% 2%2%

9%

0%

0% 0% 0%0%

5%

0%

0% 0% 0%2%

7%

5%0% 0% 0%4%

43%

2% 0% 0% 0%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

売上高における受託比率と

外注比率

(有効回答率:56)

69%

6%

75%88%

75%

94%

0%

6%

0%

6%

13%

0%

0%

0%

13%

6%6%

6%

6%

13%

0%

0%0%

0%

13%

6%

0%

0%0%

0%

6%

13%

0%

0%0%

0%6%

13%

6%

0%6%

0%0%

6%

0%0% 0% 0%0%

0%

6%0% 0% 0%0%

38%

0% 0% 0% 0%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

売上高における受託比率と

外注比率

(有効回答率:16)

29

(9) 赤字プロジェクトの割合

直前の営業年度において、赤字となったプロジェクトの

割合を示したのが図 5.1~図 5.4 である。

赤字となったプロジェクトはなかったとする事務所は意

匠系で 20%、構造系で 21%、設備系で 6%である。赤字

となったプロジェクトの割合が 20%以下であった事務所

は意匠系で 67%、構造系で 74%、設備系で 60%である。

あくまでも感覚的な回答であるが、直前営業年度で赤字と

なったプロジェクトがあったとする設計事務所が意匠、構

造、設備によらず 80%以上存在することは問題である。

図 5.1 赤字プロジェクトの割合(全体)

図 5.2 赤字プロジェクトの割合

(意匠)

図 5.3 赤字プロジェクトの割合

(構造)

図 5.4 赤字プロジェクトの割合

(設備)

19%

28%22%

12%

11%8%

赤字プロジェクトの割合

(有効回答数:221)

0% 0%超10%以下 10%超20%以下

20%超30%以下 30%超40%以下 40%超

20%

25%

22%

14%

9%10%

赤字プロジェクトの割合

(有効回答数:135)

21%

34%19%

9%

12%

5%

赤字プロジェクトの割合

(有効回答数:58)

6%

27%

27%

13%

20%

7%

赤字プロジェクトの割合

(有効回答数:15)

問5 貴社が直前の営業年度において受託した案件の

うち、赤字となったプロジェクトの割合はどのくらい

ですか。当てはまる番号を 1つ選び○をして下さい。

1 2 3 4 5 6

0%

0%超

10%

以下

10%超

20%

以下

20%超

30%

以下

30%超

40%

以下

40%超

30

(10) 資金調達先

資金調達はさまざまな金融機関等からの借入の方法が

中心である。いずれかの方法に特化されてはおらず、それ

ぞれの事務所の個別事情の反映と目される。

図 6.1 資金調達先(全体)

図 6.2 資金調達先(意匠)

図 6.3 資金調達先(構造)

図 6.4 資金調達先(設備)

6% 6% 8% 11%

100%

29%18% 20%

67%

16%3%

16%3%

0%

29%

9%13%

0%

6%

6%

3%16%

0%

14%

36% 20%

0%

13%26% 8%

11%

0%

0%9%

0%

0%

6% 6%13% 5%

0%

0%9%

0%

0%31% 26%

16%30%

0%

14%

18%

13%

33%9%9%

11%

11%

0%14%

13%

0%

6% 15%

3%

5%

0%

7%

0%6% 3%

18%

8%0%

13%0%5% 0% 0%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

①都市銀行、信託銀行

②地方銀行

③信用金庫、信用組合

④政府系金融機関

(中小企業金融公庫、国民生活金融公庫、商工組合中央金庫…

⑤事業協同組合、各種共済

⑥その他の金融機関

⑦取引のある建設業者、親戚等縁故関係にある個人

⑧その他

普通社債発行、エクイティファイナンス、資産の証券化(直接

金融)

資金調達先

(有効回答数:161)

90~100%

80~90%

70~80%

60~70%

50~60%

40~50%

30~40%

20~30%

10~20%

~10%

0% 0% 3% 4% 0% 0% 0% 5% 0%13%

4%11%4%

0%

25%9%

9%

0%

3%

4%

3%14%

0%

0%18%5%

0%

6%18%6%

7%

0%

0%9%

0%

0%

6% 0%14%0%

0%

0%

9%

0%

100%

25%

14%6%29%

0%

25%

18%

9%

0%

6%

11%6%

7%

0%

25%0%

5%

0%

0%14%

0%

7%

0%

0%

0%

0%

0%

6%4%

11%

7%

0%

0%

0%

9%

0%

34%32%40%

21%

0%

25%36%

59%

0%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

資金調達先

(有効回答数:100)

0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%0% 0%11%

0% 0% 0% 0% 0% 0%0% 0%

0%7%

0% 0%

29%

0% 0%0%

27%11%7%

0% 0%

0%

0% 0%0%

18%

0%14%

0% 0%

0%

0% 0%

33%

27%

22%14%

0% 0%

0%

0% 0%

17%

0%

22%

7%

0% 0%

0%

0% 0%

0%

0%0%

0%

0% 0%

0%

20%

0%

0%

0%22%

0%

0% 0%

0%

0%

0%

50%

27%11%

50%

0%

100%

71%80%

0%0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

資金調達先

(有効回答数:37)

0% 0% 0%

33%

0% 0% 0% 0% 0%0% 0% 0%

0%

0% 0% 0% 0% 0%14%20%

0%

0%

0% 0% 0%

100%

0%

29%

0%

0%

0%

0% 0% 0%

0%

0%

0%

0%

0%

0%

0% 0% 0%

0%

0%

0%40%67%

33%

0% 0% 0%

0%

0%

0%

0%0% 0%

0% 0% 0%

0%

0%

29%

20%

33%

0%

0% 0% 0%

0%

0%

0%

0%

0%

0%

0% 0% 0%

0%

0%

29%20%

0%

33%

0% 0% 0%

0%

0%0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

資金調達先

(有効回答数:11)

問6 貴社の資金調達先について、次の区分別に調達

割合をご記入下さい。

調達割合の合計が 100%となるよう端数調整の上、各

項目整数で記入して下さい。

1.金融

機関等

からの

借入

(間接金

融)

①都市銀行、信託銀行 %

②地方銀行 %

③信用金庫、信用組合 %

④政府系金融機関(中小企業金融

公庫、国民生活金融公庫、商工組合

中央金庫等)

⑤事業協同組合、各種共済 %

⑥その他の金融機関 %

⑦取引のある建設業者、親戚等縁

故関係にある個人 %

⑧その他 %

2.市場からの調達(直接金融) 普通社債発行、

エクイティファイナンス、資産の証券化 %

31

V. 取引関係

(1) 手形の使用

手形を使用している事務所は意匠系の事務所で 3%ある

が、構造設計と設備設計では手形の支払いはない。(図 7.1.1

~図 7.1.4)

図 7.1.1 手形の使用(全体)

図 7.1.2 手形の使用(意匠)

図 7.1.3 手形の使用(構造)

図 7.1.4 手形の使用(設備)

3%

97%

手形の使用

(有効回答数:239)

1.ある 2.ない

3%

97%

手形の使用

(有効回答数:148)

0%

100%

手形の使用

(有効回答数:59)

0%

100%

手形の使用

(有効回答数:16)

問7-1 貴社の直前の営業年度における取引におい

て、手形を使用することはありますか。当てはまる番

号を 1つ選び○をして下さい。

1. ある 2. ない

32

(2) 設計報酬の受取方法

設計報酬の出来高払いは少ない。1 回もしくは一定額を

複数回でというのが一般的である。業務形態別では意匠系

が一定額を複数回でというのが 55%と多く、構造系、設備

系では 1 回で設計報酬を受け取るというのが共に 75%と

最も多い。(図 7.2.1.1~図 7.2.1.4)

図 7.2.1.1 設計報酬の受取方法(全体)

図 7.2.1.2 設計報酬の受取方法

(意匠)

図 7.2.1.3 設計報酬の受取方法

(構造)

図 7.2.1.4 設計報酬の受取方法

(設備)

40% 44%27%

0%5%

10%15%20%25%30%35%40%45%50%

1回

一定の額を複数回で

出来高に応じて

設計報酬の受取方法

(有効回答数:236)

事務所数の割合

21%

55%

33%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%

設計報酬の受取方法

(有効回答数:147)

75%

17% 15%0%

10%20%30%40%50%60%70%80%

設計報酬の受取方法

(有効回答数:58)

75%

31%13%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%

設計報酬の受取方法

(有効回答数:16)

問7-2 設計報酬の受取方法、及び受取パターンの

割合を下表に記入して下さい。

➀ 受取方法について当てはまるものに○をして下さ

い。

1 回 一定の額を複数回で 出来高に応じて

33

(3) 設計報酬の受取パターン

設計報酬の受取は工事着工時が最も多い。(図 7.2.2.1)

意匠、構造、設備の各設計事務所間でもさほどの差はない。

図 7.2.2.1 設計報酬の受取パターン(全体)

図 7.2.2.2 設計報酬の受取パターン

(意匠)

図 7.2.2.3 設計報酬の受取パターン

(構造)

図 7.2.2.4 設計報酬の受取パターン

(設備)

5 1 1 0 5 3

28

8 1028

2921

10

26 16

3029

15

10 2125

1222

2107 22

2

7

61

13

25

3

2

7

0

5

8

0

1

1

0

11

16

0

0

1

0

5

8

0

0

0

0

24

31

3

0

12

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

設計着

手前

設計段

工事着

工時

工事施

工中

工事竣

工時

工事竣

工後

設計報酬の受取パターン(現金)

(有効回答数:230)

90%以上

80%以上90%未満

70%以上80%未満

60%以上70%未満

50%以上60%未満

40%以上50%未満

30%以上40%未満

20%以上30%未満

10%以上20%未満

10%未満

4 0 1 0 1 1

25

4 725 21 15

10

23 13

25 2414

919

19

9 18

160 7 20

04

6111

172

2

40

4

6

01

00

8

10

00

10

1

5

00

00

8

3

00

7

0

20

40

60

80

100

120

設計報酬の受取パターン

(現金)

(有効回答数:141)

0 1 0 0 1 01 2 1 1

730

2 3 5

2

00

1 22

1

30

0 01

2

0

0

15 1

0

1

0

0

20

0

0

0

2

20

0

0

0

2

2

00

0

0

12

21

10

4

0

5

10

15

20

25

30

35

40

設計報酬の受取パターン

(現金)

(有効回答数:58)

10 0 0

3

1

12 2

0

0

10 0 0

0

3

00 0 0

0

1

10 0 0

0

0

0

0 0 0

0

0

0

01

0

0

0

0

0

12

0

0

0

0

21

0

0

0

0

34

1

0

1

01

2

34

5

67

8

910

設計報酬の受取パターン

(現金)

(有効回答数:16)

② 受取パターンの割合について、下表の a~l の合計

が 100%となるよう端数調整の上、各項目整数で記入

して下さい。また、問7-1において「2.ない」を選

択された企業は手形の欄にはゼロを記入して下さい。

設計

着手

設計

段階

工事

着工

工事

施工

工事

竣工

工事

竣工

金 a % b % c % d % e % f %

形 g % h % i % j % k % l %

34

(4) 定率による受取パターン

定率による受取り時期については、事務所形態別では、

意匠系が「設計段階」と「工事竣工後」で多く、構造系で

は「工事着工時」、設備系では「設計段階」が最も多い。

ただし、有効回答数が少ないことに注意を要する。

図 7.2.3.1 定率による受取パターン(全体)

図 7.2.3.2 定率による受取パターン

(意匠)

図 7.2.3.3 定率による受取パターン

(構造)

図 7.2.3.4 定率による受取パターン

(設備)

2623

11

5 3 3 2 1 1 1 1 1 105

1015202530

工事着工時

設計段階

工事竣工後

工事着工時+工事竣工後

設計段階+工事着工時

工事施工中

設計着手前+工事着工時+工事施工中

+工事竣工時

設計段階+工事竣工後

工事着工時+工事施工中

工事着工時+工事竣工時

工事施工中+工事竣工後

設計着手前+設計段階+工事竣工後

設計段階+工事着工時+工事施工中+

工事竣工時

定率による受取パターン

(有効回答数:78)

87

2 2 2 21 1 1 1 1

0123456789

設計段階

工事竣工後

設計着手前+工事着工時+工事施工中+工事竣工時

工事着工時

工事着工時+工事竣工後

設計段階+工事着工時+工事施工中+工事竣工時

設計段階+工事着工時

設計段階+工事竣工後

工事着工時+工事施工中

工事着工時+工事竣工時

工事施工中+工事竣工後

定率による受取パターン

(有効回答数:28)

20

11

42 1 1

0

5

10

15

20

25

工事着工時

設計段階

工事竣工後

工事竣工中

設計段階

+工事着工時

工事着工時

+工事竣工後

定率による受取パターン

(有効回答数:39)

3

1 1

0

1

2

3

4

設計段階

工事着工時

工事竣工中

定率による受取パターン

(有効回答数:5)

35

(5) 設計報酬の算定基準

全体として、建設省告示第 1206 号に基づいて設計報酬

を算定する事務所は 11%であり、料率設定によるところが

51%、その他が 38%である(図 7.3.1)。

これを意匠、構造、設備の事務所別に見ると、意匠系で

は告示第 1206 号に基づく事務所が 16%、料率設定による

事務所が 53%、その他が 31%である。構造系では告示第

1206 号に基づく事務所が 2%、料率設定による事務所が

53%、その他が 45%である。さらに設備系では、告示第

1206 号に基づく事務所が 13%、料率設定による事務所が

31%、その他が 56%である。(図 7.3.2~図 7.3.4)。

つまり、設計報酬は独自の料率に基づくところが約半数

であり、建設省告示 1206 号を基本にするところは 10%強

に過ぎず、構造系事務所に至っては 2%と極端に低い。こ

の結果は、元請としての意匠設計事務所は「1206 号」に

拠るところが比較的多いが、下請である構造設計や設備設

計の事務所は「その他」の算定に拠るところが多くなると

読める。

図 7.3.1 設計報酬の算定基準(全体)

図 7.3.2 設計報酬の算定基準

(意匠)

図 7.3.3 設計報酬の算定基準

(構造)

図 7.3.4 設計報酬の算定基準

(設備)

11%

51%

38%

設計報酬の算定基準

(有効回答数:228)

建設省告示第1206号による 料率の設定による その他

16%

53%

31%

設計報酬の算定基準

(有効回答数:140)

2%

53%

45%

設計報酬の算定基準

(有効回答数:57)

13%

31%56%

設計報酬の算定基準

(有効回答数:16)

問7-3 貴社の設計報酬の算定基準について最も当

てはまる番号を 1つ選び○をして下さい。

1 建設省告示第 1206 号による

2 料率の設定による

3 その他( )

36

(6) 特定設計事務所1社への依存度

他の事務所からの受託実績のある事務所で、特定の事務

所からどの程度受託しているかを聞いた結果が図 8.1.1~

図 8.1.4 である。意匠系では特定の事務所から 10%~30%

未満を受託しているとする事務所が最も多く 29%である。

ついで 10%未満が 27%の事務所、さらに 30%~50%未満

が 18%の事務所で、70%以上を特定の事務所から受託し

ているところも 14%ある。

構造系でも特定の事務所から 10%~30%未満を受託し

ているとする事務所が最も多く 49%である。ついで 30%

~50%未満が 30%の事務所、また 70%以上を特定の事務

所から受託しているところは 7%ある。

設備系でも特定の事務所から 10%~30%未満を受託し

ているとする事務所が最も多く 44%である。ついで 30%

~50%未満が 25%の事務所、さらに 10%未満が 19%の事

務所で、70%以上を特定の事務所から受託している事務所

は存在していない。

図 8.1.1 受託金額の割合(1 社/全体)

図 8.1.2 受託金額の割合

(1 社/意匠)

図 8.1.3 受託金額の割合

(1 社/構造)

図 8.1.4 受託金額の割合

(1 社/設備)

17%

42%

23%

10%

8%

受託金額の割合(1社)

(有効回答数:130)

10%未満

10%以上30%未満

30%以上50%未満

50%以上70%未満

70%以上

27%

29%18%

12%

14%

受託金額の割合(1社)

(有効回答数:49)

7%

49%30%

7%7%

受託金額の割合(1社)

(有効回答数:57)

19%

44%

25%

12%

0%

受託金額の割合(1社)

(有効回答数:16)

問8 ※他の設計事務所から受託実績のある事務所の

みお答え下さい。

問8-1 貴社の直前の営業年度における売上高のう

ち、最も取引高の多い設計事務所 1 社から受託した金

額の占める割合はどのくらいですか。当てはまる番号

を 1つ選び○をして下さい。

1 2 3 4 5

10%

未満

10%以上

30%未満

30%以上

50%未満

50%以上

70%未満

70%

以上

37

(7) 特定設計事務所2社への依存度

他の事務所からの受託実績のある事務所で、特定上位 2

社の事務所からどの程度受託しているかを聞いた結果が

図 8.2.1~図 8.2.4 である。意匠系では特定上位 2 社の事務

所から 10%未満を受託しているとする事務所が最も多く

31%である。ついで 10%~30%未満が 27%の事務所であ

り、70%以上を特定上位 2 社の事務所から受託していると

ころも 14%ある。

構造系では特定上位 2 社の事務所から 30%~50%未満

を受託しているとする事務所が最も多く 37%である。つい

で 10%~30%未満が 30%の事務所、また 70%以上を特定

上位 2 社の事務所から受託しているところも 14%ある。

設備系でも特定上位 2 社の事務所から 10%~30%未満

を受託しているとする事務所が最も多く 38%である。つい

で 50%~70%未満が 31%の事務所であり、70%以上を特

定上位 2社の事務所から受託している事務所は存在してい

ない。

全体としては特定の事務所 1社からの受託割合と特定上

位 2 社からの受託割合の傾向は意匠、構造、設備を問わず

似ている。

図 8.2.1 受託金額の割合(2 社/全体)

図 8.2.2 受託金額の割合

(2 社/意匠)

図 8.2.3 受託金額の割合

(2 社/構造)

図 8.2.4 受託金額の割合

(2 社/設備)

15%

29%

25%

19%

12%

受託金額の割合(2社)

(有効回答数:130)

10%未満

10%以上30%未満

30%以上50%未満

50%以上70%未満

70%以上

31%

27%12%

16%

14%

受託金額の割合(2社)

(有効回答数:49)

2%

30%

37%

17%

14%

受託金額の割合(2社)

(有効回答数:57)

12%

38%19%

31%

0%

受託金額の割合(2社)

(有効回答数:16)

問8 ※他の設計事務所から受託実績のある事務所の

みお答え下さい。

問8-2 また取引高の多い設計事務所上位 2 社(問

7-1の企業含む)から受託した金額の占める割合は

どのくらいですか。当てはまる番号を 1 つ選び○をし

て下さい。

1 2 3 4 5

10%

未満

10%以上

30%未満

30%以上

50%未満

50%以上

70%未満

70%

以上

38

(8) プロジェクト内の重層下請構造

構造・設備部門を持たない意匠設計事務所の 1 次下請け

(1:意匠、4:構造)が多い。次に構造・設備部門を持つ

意匠設計事務所の 1 次下請け(10:意匠、13:構造)が多

い。構造設計事務所からの構造の 1 次下請け(22)も少な

くない。2 次下請けは少なく、3 次下請けはほとんどない。

(図 8.3.1)

調査対象である 242 の事務所のうち、130 の事務所が下

請けを行っている。元請と目される事務所が調査対象であ

るにもかかわらず下請けを行っているところが多いことか

ら、設計業界における下請けは相当程度であることが予想

される。1,4,13,10,7,22 の順に多く、これらはいずれも 1

次下請けである。

構造事務所が元請になることは少数であり、設備事務所

に至っては極めてまれである。(ヒアリングによれば、構造

事務所で元請けになることを避ける事務所もある。また、

構造事務所の下請けは 2 次までで終わり、特殊な場合のみ

3 次がある。)

また、6 のように 3 次下請けしているケースもあり、さ

らに構造事務所が元請で受けた場合に 24 のように実質 4

次下請けとみられるケースも存在している。ちなみに、24

のタイプの仕事が最も多いと答えた構造系事務所の概要は

2 人で行っている事務所で、構造設計と構造上の工事監理

を請け、構造計算をすべて外注し、主として構造上の工事

監理を自らが行っている。

設備事務所は総合もしくは意匠事務所からの 1 次下請け

が多く、2 次、3 次下請けはまれである。

なお、図 8.3.1~4 の横軸の項目は、図中の階層位置に対

応する。

問8-3 貴社の直前の営業年度において受託したプ

ロジェクトの中で、どの階層での業務が多かったか、

以下の選択肢 1~27 までの中から上位 3 つまでお答え

下さい。

1. 2. 3.

※CL:発注者、A/E:設計者

例 1 アトリエ系などの構造・設備部門を持たない A

意匠設計事務所が発注者から設計業務を委託され、貴

社が A 設計事務所から意匠設計業務の一部を受託した

場合・・・1

例 2 構造・設備部門を持つ B 意匠設計事務所が発注

者から設計業務を委託され、B 設計事務所は構造設計

業務を C 構造設計事務所に外注し、さらに貴社がその

C 設計事務所から構造計算書の作成を委託された場

合・・・14

例 3 D 構造設計事務所が発注者から設計業務を委託

され、貴社が D 設計事務所から設備設計業務を受託し

た場合・・・25

構造設計事務所

構造・設備部門を持たない

意匠設計事務所

1

2

3

4

5

6

7

8

9

意匠設計事務所 構造設計事務所 設備設計事務所

CL

A/E

A/E A/E

A/E A/E

A/E A/E

A/E

A/E

A/E

16

構造・設備部門を持つ

意匠設計事務所

10

11

12

13

14

15

17

18

意匠設計事務所 構造設計事務所 設備設計事務所

CL

A/E

A/E A/E

A/E A/E

A/E A/E

A/E

A/E

A/E

2519

20

21

22

23

24

26

27

意匠設計事務所 構造設計事務所 設備設計事務所

CL

A/E

A/E A/E

A/E A/E

A/E A/E

A/E

A/E

A/E

設備設計事務所

3428

29

30

31

32

33

35

36

意匠設計事務所 構造設計事務所 設備設計事務所

CL

A/E

A/E A/E

A/E A/E

A/E A/E

A/E

A/E

A/E

39

図 8.3.1 階層順位(全体)

図 8.3.2 階層順位(意匠)

図 8.3.3 階層順位(構造)

図 8.3.4 階層順位(設備)

43

0 0

39

0 09

0 011

1 012

2 0 4 0 0 1 0 0 3 0 2 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 0 0

7

3 0

9

7 0

43 0

12

2 0

21

1 06

0 0 3 0 02 2 0 0 0 0 1 0 0 1 0 0 0 1 0

3

41

2

11

5

0 1

3

31

1

1 0

3

0 01

0 0

130 1 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 00

10

20

30

40

50

60

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36

階層順位

(有効回答数:130)

3位

2位

1位

37

0 0 2 0 0 0 0 010

1 0 1 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0

6

2 03

0 0 1 0 0

10

2 0 3 0 0 1 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0

3

40

00 0 3 0 0

3

21

00 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 00

10

20

30

40

50

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36

階層順位

(有効回答数:53)

3位2位1位

4 0 0

35

0 0 0 0 0 0 0 010

1 0 0 0 0 0 0 0 3 0 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 00

1 0

5

6 0 0 0 0 2 0 0

16

1 0 0 0 0 1 0 02 2 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0

0 0 1

2

11 0 0 0 0 0 0

1

0 0 0 0 0 1 0 0

12

0 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 00

10

20

30

40

50

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36

階層順位

(有効回答数:55)

3位

2位

1位

0 0 0 1 0 0

7

0 0 0 0 0 1 1 03

0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 00 0 00 1 0

3

20 0 0 0

0 00

5

0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 00 1 00 0 0

0 00

0

01 0 0 0

0 10

2

0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 00 0

00

2

4

6

8

10

12

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36

階層順位

(有効回答数:15)

3位

2位

1位

40

(9) 契約締結の方法

契約締結の方法について全体としては、契約書(28%) 、

メモまたは口頭(25%)、注文書・請書(21%)、基本契約

書・注文書・請書(13%)となっている。(図 8.4.1)

意匠事務所では、契約書(43%)、注文書・請書(19%)、

メモまたは口頭(16%)、基本契約書・注文書・請書(15%)

となっており、書面による契約が半数程度普及している。

これは意匠事務所が元請事務所であることが多いことの反

映であるとも解される。(図 8.4.2)

構造系事務所では、メモまたは口頭(37%)、注文書・

請書(23%)、注文書または請書(23%)となっており、書面

による契約である基本契約書・注文書・請書あるいは契約書

によるものはそれぞれ 10%、7%ときわめて少数になって

いる。この背景には構造事務所が元請としてではなく、下

請事務所としての契約関係にあることが多いためと目され

る。(図 8.4.3)

設備系事務所では、メモまたは口頭(38%)、注文書・

請書(25%)、注文書または請書(13%)となっており、書面

による契約である基本契約書・注文書・請書あるいは契約書

によるものはそれぞれ 12%ずつである。全体としてはほぼ

構造事務所と同様の傾向にある。(図 8.4.4)

つまり、契約の締結に関しては書面による明示的な契約

慣行が構造系、設備系で乏しく、その背景には意匠が元請

事務所、構造系、設備系が下請事務所になることが多いこ

とが考えられる。このような契約に基づく元請下請関係は、

従来から改善・健全化の必要性が指摘されている施工側で

の元請下請関係と同様の問題が潜在していることが予想さ

れる。

図 8.4.1 契約締結の方法(全体)

図 8.4.2 契約締結の方法(意匠)

図 8.4.3 契約締結の方法(構造)

図 8.4.4 契約締結の方法(設備)

28%

13%

21%

13%

25%

契約締結の方法

(有効回答数:166)

プロジェクトごとの契約書

基本契約書があり注文書と請書を交換

注文書と請書の交換

注文書又は請書の一方からの交付

メモ又は口頭

43%

15%

19%

7%16%

契約締結の方法

(有効回答数:83)

7%10%

23%

23%

37%

契約締結の方法

(有効回答数:57)

12%

12%

25%13%

38%

契約締結の方法

(有効回答数:16)

問8-4 設計業務を受託した際の発注元企業(貴社

が 2 次以下の外注先企業の場合、上位契約の注文者)

との契約締結の方法、及び契約時期について、貴社の

直前の営業年度の取引条件のうち最も多い状況(件数)

に当てはまる番号を 1つ選び○をして下さい。

契約締結の方法

1 プロジェクトごとの契約書

2 基本契約書があり注文書と請書を交換

3 注文書と請書の交換

4 注文書又は請書の一方からの交付

5 メモ又は口頭

41

(10) 契約時期

契約締結の時期について、意匠系では「設計着手前」に

締結する事務所が 27%、「設計着手時」が 39%、「設計時」

が 17%、「設計後」が 17%となっている。構造系では「設

計着手前」に締結する事務所が26%、「設計着手時」が31%、

「設計時」が 26%、「設計後」が 17%となっている。設備

系では「設計着手前」に締結する事務所が 17%、「設計着

手時」が 41%、「設計時」が 25%、「設計後」が 17%とな

っている。いずれの設計事務所にせよ、設計着手前に契約

を締結するところは 1/4 程度であり、設計後に契約を締

結するところが 17%存在する。先の契約締結の方法と合わ

せ、適正な形にすることが急務である。

図 8.4.5 契約時期(全体)

図 8.4.6 契約時期(意匠)

図 8.4.7 契約時期(構造)

図 8.4.8 契約時期(設備)

26%

37%

20%

17%

契約時期

(有効回答数:132)

設計着手前 設計着手時 設計時 設計後

27%

39%

17%

17%

契約時期

(有効回答数:66)

26%

31%26%

17%

契約時期

(有効回答数:46)

17%

41%25%

17%

契約時期

(有効回答数:12)

契約時期

1.設計着手前 2.設計着手時 3.設計時 4.設計後

42

(11) 構造設計事務所の対話状況

構造系の事務所における発注者との対話の頻度は「ない」

と「ほとんどない」で過半を占め、委託元の設計事務所と

の対話頻度が高い。また、建設会社とは過半の事務所が対

話をある程度している。(図 8.5.1)(なお、図 8.5.1 では、

対話の相手方ごとの棒グラフが 100%になっていない。こ

れは、有効回答 74 票の中で、発注者との対話に回答がな

かったものが含まれていることによる。以後、この形式で

表現されている棒グラフは同じ事情による。)

この結果は次のように理解することができる。すなわち、

構造に対する発注者の要求は特殊なケースを除いて「安全

で丈夫なもの」程度の単純な内容が多く、それ以上は専門

的すぎて、まとめて任せる志向が働くためと思われる。逆

に言えば、その信頼に足るサービスを提供しなければなら

ないことになる。

図 8.5.1 構造設計事務所の対話状況

19%

59%

22%

16%

24%

23%

22%

9%

20%

23%

0%

9%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

発注者 委託元の設計事務所 建設会社

構造設計事務所の対話状況

(有効回答数:74)

ない

ほとんどない

まあまあある

よくある

問8-5 ※構造設計事務所の方にお聞きします。

企画段階、設計段階において、建物の構造等の安全性

について他の関係者と直接対話を行うことはあります

か。該当するものを以下の 4 つの項目の中から選び数

字を記入して下さい。

1.よくある 2.まあまあある

3.ほとんどない 4.ない

発注者

委託元の設計事務所

建設会社

43

(12) 設備設計事務所の対話状況

発注者との対話頻度は構造系の事務所よりも設備系の事

務所のほうが高い。(図 8.6.1)竣工後の性能に関して設備

的な面がより発注者に関係が深く、発注者の関心事である

ためである。もちろん、委託元の設計事務所との対話は構

造系の事務所と同様によく行われている。建設会社とは、

回答のあったもののうち、半数の事務所が対話をある程度

している。

図 8.6.1 設備設計事務所の対話状況

41% 47%

24%

24%

29%

6%

12%6%

18%

6% 0%

12%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

発注者 委託元の設計事務所 建設会社

設備設計事務所の対話状況

(有効回答数:17)

ない

ほとんどない

まあまあある

よくある

問8-6 ※設備設計事務所の方にお聞きします。

企画段階、設計段階において、室内環境等の安全性に

ついて他の関係者と直接対話を行うことはあります

か。該当するものを以下の 4 つの項目の中から選び数

字を記入して下さい。

1.よくある 2.まあまあある

3.ほとんどない 4.ない

発注者

委託元の設計事務所

建設会社

44

VI. 設計図書の完成度

(1) 設計図書の完成度

プロジェクトの規模と意匠、構造、設備の業態別に設計

図書の完成度を設計事務所に尋ねた結果が図 9.1.1~図

9.1.12 である。

まず、全体として言えることは、プロジェクトの規模に

よる差異はさほどないことである。また、業態による違い

は後述のとおり、図面による違いという意味でいくつかの

特徴がある。しかし、一体に設計図書の完成度が不十分と

の回答は極めて少なく、建築業協会(BCS)が過去に行

った調査の結果「建築工事における『品質情報伝達のしく

みとツール』の実践へ向けて-その 2 設計者・施工者の役

割分担の提案、1995」とは大きな違いを見せている。さら

に、総合図は回答のあったもののうち、約半数の事務所で

作成されていない。

設計図書の完成度に関して、業態別に以下にやや詳しく

記述する。

意匠系の事務所では、詳細図、総合図に類する図書を作

成していない、不十分であると評価する事務所の割合が多

くなる傾向があり、十分であるとの評価は少ない。プロジ

ェクトの規模による差異は前述のとおり、さほどない。(図

9.1.2、9.1.6、9.1.10)これらの点については、現在、国土

交通省・社会資本整備審議会の中に設置されている「業務

報酬・工事監理小委員会」でも検討されているが、設計図

書と施工図書との区別、完成設計図書の内容に関して、国、

産業界、学会が一体となって社会的合意をする必要があろ

う。

構造系の事務所に関しては、「伏図」、「軸(組)図」、「断

面リスト」、「構造詳細図」、「構造計算書」、「構造関係の仕

様書」の 6 つの図書のほぼすべてについて十分もしくはま

ずまずとする事務所が 70%を超えている。これはプロジェ

クトの規模を問わない。(図 9.1.3、9.1.7、9.1.11)

設備系の事務所では、「機械器具の仕様」、「システム系統

図」、「平面図」、「設備関係の仕様書」、「詳細図」に関して

3/4 の事務所が十分またはまずまずと回答している。しか

し、設備系の設計図書に関しては、法律上、建築士が書く

ことができる(あるいは書く義務がある)範囲と能力にギ

ャップがあり、さらに建築士法で国家資格として認められ

ている建築設備士の役割に関して実態上果たす責任と権限

が明確でなく、法制度上の整合を取ることが求められてい

るといえる。(図 9.1.4、9.1.8、9.1.12)

問9-1 貴社が作成する設計図書の完成度につい

て、プロジェクトの規模ごとに、該当するものを以下

の 4つの項目の中から選び数字を記入して下さい。(小

規模・中規模・大規模の各段階で)

1.十分 2.まずまず 3.ふつう

4.不十分 5.作成しない

設計図書の種類

1.(標準・特記)仕様書 2.仕上表 3.面積及び求積表

4.仕上概要書 5.配置図 6.敷地案内図 7.各階平面

図 8.断面図 9.立面図 10.矩計図 11.展開図

12.平面詳細図 13.部分詳細図 14.平面伏図 15.建

具表 16.意匠関係の仕様書 17.総合図

〈構造系〉 18.伏図 19.軸(組)図 20.断面リスト

21.構造詳細図 22.構造計算書 23.構造関係の仕様

〈設備系〉 24.機器器具の仕様 25.システム系統図

26.平面図 27.詳細図 28.設備関係の仕様書

45

図 9.1.1 設計図書の完成度(小規模/全体)

図 9.1.2 設計図書の完成度(小規模/意匠)

図 9.1.3 設計図書の完成度(小規模/構造)

47% 47% 48% 47% 41% 40% 41% 40% 38% 44% 45% 44% 37% 36% 34% 32% 32% 33% 30% 26% 28% 28% 27% 26% 24% 25% 20% 14%

14% 12% 10% 9%12% 14% 12% 13% 14% 7% 6% 7%

14% 13% 14% 14% 12% 9% 12% 13% 10% 10% 9% 8% 11% 9%8%

6%

12% 18% 17% 17%13% 17% 13% 12% 16% 14% 14% 14% 15% 15% 13%

10% 15% 13% 14% 15% 14% 15%12% 13% 15% 15%

15%

10%

2% 0% 0% 1%0%

2%0% 0%

3%0% 0% 0% 0% 0% 1%

4% 2% 1% 3% 6% 2% 1%3% 2% 4% 3% 5%

1%

3% 3% 4% 5%2%

5%2% 3%

7%2% 3% 3% 2% 3% 4% 6% 7% 10% 9% 6%

4% 3% 13% 15% 4% 6% 8%29%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

22.

構造計算書

18.

伏図

20.

断面リスト

19.

軸組図

7.

各階平面図

21.

構造詳細図

9.

立面図

8.

断面図

23.

構造関係の仕

様書

5.

配置図

6.

敷地案内図

3.

面積及び求積表

2.

仕上表

10.

矩計図

12.

平面詳細図

11.

展開図

15.

建具表

4.

仕上概要書

1.標準・特記仕様

13.

部分詳細図

24.

機器器具の仕

26.

平面図

16.

意匠関係の仕

様書

14.

平面伏図

25.

システム系統

28.

設備関係の仕

様書

27.

詳細図

17.

総合図

設計図書の完成度(小規模)

(有効回答数:217)

5.作成しない

4.不十分

3.ふつう

2.まずまず

1.十分

64% 63% 62% 68% 69%59%

69%56% 53% 50% 50% 52% 46% 40% 42% 43% 44% 42% 40% 43% 37% 37% 35% 35% 28% 30% 23% 21%

19% 18% 19% 11% 10%20%

10%20% 21% 21% 18% 13% 18% 21% 15% 14% 12% 13% 12% 10% 14% 15% 15% 15%

15% 12%12% 9%

16% 17% 17% 18% 18% 19% 20% 20% 18% 15% 21%18% 18% 20%

13% 18% 16% 18% 20% 19% 17% 16% 20% 18%21% 21%

21%15%

0% 0% 0% 1% 0% 0% 0% 1% 2% 5% 2%2% 5% 9%

2% 0% 0% 4% 4% 1% 2% 1% 2% 3% 5% 3%7%

2%

0% 0% 1% 0% 1% 1% 1% 1% 2% 3% 5% 12% 11% 5%

4% 3% 5%15% 17%

5% 5% 7% 3% 4% 5% 6% 11% 39%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

7.

各階平面図

9.

立面図

8.断面図

5.

配置図

6.

敷地案内図

2.

仕上表

3.

面積及び求積表

10.

矩計図

12.

平面詳細図

11.

展開図

15.

建具表

4.

仕上概要書

1.

標準・特記仕様書

13.

部分詳細図

22.

構造計算書

18.

伏図

20.

断面リスト

16.

意匠関係の仕様

14.

平面伏図

19.

軸組図

21.

構造詳細図

23.

構造関係の仕様

26.

平面図

24.

機器器具の仕様

25.

システム系統図

28.

設備関係の仕様

27.

詳細図

17.

総合図

設計図書の完成度(小規模)

(有効回答数:131)

5.作成しない

4.不十分

3.ふつう

2.まずまず

1.十分

70% 71% 71% 71%54% 52%

4% 0% 2% 0% 2% 2% 2% 2% 2% 2% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

16% 7% 7% 5%

20% 16%

0% 2% 0% 2% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

11% 18% 16% 20% 23%23%

5% 5% 5% 5% 4% 4% 5% 4% 5% 5% 2% 5% 4% 4% 5% 4% 2% 2% 2% 2% 2% 2%

2% 2% 2% 2% 2%4%

0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%2% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

2% 2% 4% 2% 2% 5%

4% 4% 4% 4% 5% 5% 4% 5% 4% 4% 7% 5% 7% 7% 5% 7% 7% 2% 2% 2% 2% 2%0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

22.

構造計算書

18.

伏図

19.

軸組図

20.

断面リスト

21.

構造詳細図

23.

構造関係の仕様

1.

標準・特記仕様

2.

仕上表

3.

面積及び求積表

4.

仕上概要書

5.

配置図

6.

敷地案内図

7.

各階平面図

8.

断面図

9.

立面図

10.

矩計図

11.

展開図

12.

平面詳細図

13.

部分詳細図

14.

平面伏図

15.

建具表

16.

意匠関係の仕様

17.

総合図

24.

機器器具の仕様

25.

システム系統図

26.

平面図

27.

詳細図

28.

設備関係の仕様

設計図書の完成度(小規模)

(有効回答数:56)

5.作成しない

4.不十分

3.ふつう

2.まずまず

1.十分

46

図 9.1.4 設計図書の完成度(小規模/設備)

図 9.1.5 設計図書の完成度(中規模/全体)

図 9.1.6 設計図書の完成度(中規模/意匠)

67%53%

67% 67% 60%

13% 13% 13% 13% 13% 13% 7% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

7%20%

7% 7%7%

7% 7% 7% 7% 7% 7%7%

0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

0% 0%13% 13%

13%

0% 0% 0% 0% 0% 0%0%

0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

13% 7%

0% 0%0%

0% 0% 0% 0% 0% 0% 7%

0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

7%7%

7% 7%7%

7% 7% 7% 7% 7% 7% 7%

13% 13% 13% 13% 13% 13% 13% 13% 13% 13% 13% 13% 13% 13% 13% 13%0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

24.

機器器具の仕

25.

システム系統

26.

平面図

28.

設備関係の仕

様書

27.

詳細図

18.

伏図

19.

軸組図

2.

仕上表

20.

断面リスト

21.

構造詳細図

22.

構造計算書

23.

構造関係の仕

様書

1.

標準・特記仕

様書

10.

矩計図

11.

展開図

12.

平面詳細図

13.

部分詳細図

14.

平面伏図

15.建具表

16.

意匠関係の仕

様書

17.

総合図

3.

面積及び求積

4.

仕上概要書

5.

配置図

6.

敷地案内図

7.

各階平面図

8.

断面図

9.

立面図

設計図書の完成度(小規模)

(有効回答数:15)

5.作成しない

4.不十分

3.ふつう

2.まずまず

1.十分

47% 48% 46% 46% 42% 42% 36% 34% 41% 40% 35% 40% 33% 34% 33% 31% 31% 31% 27% 29% 27% 28% 27% 25% 26% 25% 22%14%

16% 12% 13% 13% 15% 14%15% 15% 8% 9% 14% 8%

14% 13% 14% 13% 13% 11% 15% 11% 11% 9% 9% 10% 8% 8% 9%

7%

14% 16% 17% 18% 18% 21%

10% 11% 13% 13% 12% 13% 14% 15% 14% 16% 17% 13% 16% 21%16% 16% 15% 16% 15% 16% 18%

11%

1% 0% 1% 1% 1% 0%

0% 0% 0% 0% 0% 1% 1% 0% 1% 1% 1%1%

4% 0%0% 0% 1% 1% 1% 3% 2%

0%

2% 3% 2% 2% 3% 3%

2% 2% 3% 2% 2% 2% 2% 3% 3% 3% 3% 7%3% 3%

2% 2% 3% 3% 12% 9% 4%27%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

22.

構造計算書

20.

断面リスト

18.伏図

19.

軸組図

23.

構造関係の仕様

21.

構造詳細図

7.

各階平面図

9.

立面図

3.

面積及び求積表

5.

配置図

8.

断面図

6.

敷地案内図

12.

平面詳細図

2.

仕上表

10.

矩計図

11.

展開図

15.

建具表

4.

仕上概要書

13.

部分詳細図

1.

(標準・特記仕

様書)

26.

平面図

24.

機器器具の仕様

25.

システム系統図

28.

設備関係の仕様

14.

平面伏図

16.

意匠関係の仕様

27.

詳細図

17.

総合図

設計図書の完成度(中規模)

(有効回答数:189)

5.作成しない

4.不十分

3.ふつう

2.まずまず

1.十分

59% 55%66% 65% 57% 65%

53% 56% 52% 51% 50% 44% 50% 46% 43% 44% 44% 42% 43% 42% 40% 41% 41% 35% 37% 32% 27% 22%

24% 25%13% 15% 22% 13%

24% 19% 23% 21% 20%24% 17% 17% 17% 15% 15% 14% 13% 14% 15% 14% 13%

17% 14%15%

15%10%

13% 15% 16% 16% 15% 16% 17% 20% 19% 21% 23% 23% 17% 30%

15% 15% 20% 22% 18% 19% 18% 18% 24% 21% 21% 23%25%

15%

0% 0% 0% 0% 0% 0% 1% 0% 1% 1% 1% 5%1%

0%

0% 0%1% 1%

0% 0% 0% 0%4%

0% 0% 0% 3%

0%

0% 0% 1% 0% 0% 0% 0% 1% 1% 1% 2% 1%8%

2%

2% 3%4%

15%

2% 2% 3% 3%

10%

1% 2% 4% 5%40%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

7.

各階平面図

9.

立面図

3.

面積及び求積表

5.

配置図

8.

断面図

6.

敷地案内図

12.

平面詳細図

2.

仕上表

10.

矩計図

11.

展開図

15.

建具表

13.

部分詳細図

4.

仕上概要書

1.

(標準・特記仕様

書)

22.

構造計算書

20.

断面リスト

25.

システム系統図

14.

平面伏図

18.

伏図

19.

軸組図

21.

構造詳細図

23.

構造関係の仕様

16.

意匠関係の仕様

26.

平面図

24.

機器器具の仕様

28.

設備関係の仕様

27.

詳細図

17.

総合図

設計図書の完成度(中規模)

(有効回答数:108)

5.作成しない

4.不十分

3.ふつう

2.まずまず

1.十分

47

図 9.1.7 設計図書の完成度(中規模/構造)

図 9.1.8 設計図書の完成度(中規模/設備)

図 9.1.9 設計図書の完成度(大規模/全体)

67% 64% 69% 64%55% 55%

5% 0% 4% 2% 2% 2% 2% 2% 2% 4% 2% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

18%16% 9% 15%

20% 15%

2%4% 0% 2% 2% 2% 2% 2% 2% 0% 0% 2% 2% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

11% 16% 20% 16% 20% 29%

7%5% 5% 4% 4% 4% 4% 4% 4% 4% 5% 5% 5% 7% 5% 4% 2% 2% 2% 2% 2% 2%

2% 2% 0% 4% 2% 0%

0%0% 0% 2% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

2% 2% 2% 2% 4% 2%

2%4% 4% 4% 5% 4% 4% 4% 4% 4% 4% 4% 4% 4% 5% 7% 7% 2% 2% 2% 2% 2%0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

22.

構造計算書

18.

伏図

20.

断面リスト

19.

軸組図

23.

構造関係の仕

様書

21.

構造詳細図

1.

標準・特記仕様

2.

仕上表

3.

面積及び求積表

4.

仕上概要書

5.

配置図

6.

敷地案内図

7.

各階平面図

8.

断面図

9.

立面図

10.

矩計図

12.

平面詳細図

13.

部分詳細図

15.建具表

11.

展開図

14.

平面伏図

16.

意匠関係の仕

様書

17.

総合図

24.

機器器具の仕

25.

システム系統

26.

平面図

27.

詳細図

28.

設備関係の仕

様書

設計図書の完成度(中規模)

(有効回答数:55)

5.作成しない

4.不十分

3.ふつう

2.まずまず

1.十分

60% 60% 60% 60% 53%

13% 13% 13% 13% 13% 13% 7% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

7% 7% 7% 7%7%

7% 7% 7% 7% 7% 7%7%

0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

13% 13% 13% 13% 20%

0% 0% 0% 0% 0% 0%0%

0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

0% 0% 0% 0% 0%

0% 0% 0% 0% 0% 0% 7%

0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

7% 7% 7% 7% 7%

7% 7% 7% 7% 7% 7% 7%

13% 13% 13% 13% 13% 13% 13% 13% 13% 13% 13% 13% 13% 13% 13% 13%0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

24.

機器器具の仕

様25.

システム系統

26.平面図

28.

設備関係の仕

様書

27.

詳細図

18.

伏図

19.

軸組図

2.

仕上表

20.

断面リスト

21.

構造詳細図

22.

構造計算書

23.

構造関係の仕

様書

1.

標準・特記仕様

10.

矩計図

11.

展開図

12.

平面詳細図

13.

部分詳細図

14.

平面伏図

15.

建具表

16.

意匠関係の仕

様書

17.

総合図

3.

面積及び求積表

4.

仕上概要書

5.

配置図

6.

敷地案内図

7.

各階平面図

8.

断面図

9.

立面図

設計図書の完成度(中規模)

(有効回答数:15)

5.作成しない

4.不十分

3.ふつう

2.まずまず

1.十分

51% 54% 53% 50% 45% 47%37% 36% 39% 36% 40% 40% 35% 35% 33% 32% 32% 29% 32% 32% 32% 31% 30% 29% 26% 26% 28%

17%

15% 8% 8% 9% 14% 12%

12% 11% 8% 11% 6% 6% 10% 10% 10% 9% 9% 12% 8% 8% 8% 8% 8% 8% 8% 8% 5%

3%

13% 19% 18% 21% 18% 20%

8% 10% 10% 9% 10% 11% 12% 11% 12% 16% 15% 14% 14% 9% 13% 14% 14% 15% 14% 16% 12%

12%

1% 0% 1% 1% 3% 0%

1% 0% 0% 1% 0% 0% 1% 1% 1% 1% 0% 2% 1%0% 0% 0% 0% 0% 1% 2%

1%

0%

3% 3% 3% 3% 4% 5%

3% 3% 3% 3% 3% 3% 3% 3% 3% 3% 3% 3% 3% 8% 2% 2% 3% 3% 9% 3% 13%25%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

22.

構造計算書

20.

断面リスト

18.

伏図

19.

軸組図

21.

構造詳細図

23.

構造関係の仕

様書

7.

各階平面図

8.

断面図

5.

配置図

9.

立面図

3.

面積及び求積表

6.

敷地案内図

12.

平面詳細図

2.

仕上表

10.

矩計図

1.

標準・特記仕様

15.

建具表

13.

部分詳細図

11.

展開図

4.

仕上概要書

24.

機器器具の仕

26.

平面図

25.

システム系統

28.

設備関係の仕

様書

16.

意匠関係の仕

様書

27.

詳細図

14.

平面伏図

17.

総合図

設計図書の完成度(大規模)

(有効回答数:154)

5.作成しない

4.不十分

3.ふつう

2.まずまず

1.十分

48

図 9.1.10 設計図書の完成度(大規模/意匠)

図 9.1.11 設計図書の完成度(大規模/構造)

図 9.1.12 設計図書の完成度(大規模/設備)

64% 68% 63% 62%70% 69% 63% 59% 56% 58% 57% 56% 48% 56% 48% 51% 46% 48% 46% 46% 44% 49% 44% 47% 41% 38% 36% 30%

19% 14% 17% 19% 9% 10% 15% 17% 19% 14% 15% 15%21% 14%

14% 9% 12% 9% 11% 11% 12% 6% 11% 7% 12% 11% 10%

2%

14% 15% 17% 15% 17% 19% 19% 20% 20% 22% 25% 25% 23%15%

17% 20% 23% 20% 20% 22% 21% 22% 22% 25% 22% 25% 26%

21%

1% 0% 0% 2% 0% 0% 1% 1% 2% 1% 0% 2% 4%

0%0% 0% 0% 2% 2% 0% 0% 1% 0% 0% 0% 0% 4%

0%

0% 1% 0% 0% 1% 0% 1% 0% 1% 1% 1% 1% 1%11%

2% 2%11% 17%

2% 2% 1% 2% 1% 2% 4% 4% 4%37%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

7.

各階平面図

5.

配置図

8.

断面図

9.

立面図

3.

面積及び求積表

6.

敷地案内図

2.

仕上表

12.

平面詳細図

10.

矩計図

11.

展開図

15.

建具表

1.

標準・特記仕様

13.

部分詳細図

4.

仕上概要書

22.

構造計算書

20.

断面リスト

16.

意匠関係の仕

様書

14.

平面伏図

21.構造詳細図

23.

構造関係の仕

様書

24.

機器器具の仕

18.

伏図

26.

平面図

19.

軸組図

25.

システム系統

28.

設備関係の仕

様書

27.

詳細図

17.

総合図

設計図書の完成度(大規模)

(有効回答数:81)

5.作成しない

4.不十分

3.ふつう

2.まずまず

1.十分

65% 67% 63% 69%52% 56%

6% 0% 4% 2% 2% 2% 2% 2% 2% 4% 2% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

19% 12%12% 6%

19% 15%

0% 4% 0% 2% 2% 2% 2% 2% 2% 0% 0% 2% 2% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

8% 15% 19% 21%19% 21%

4% 2% 2% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 2% 2% 2% 4% 2% 2% 0% 2% 2% 2% 2% 2%

4% 2% 2% 0% 4% 0%

0%0% 0% 2% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

4% 4% 4% 4% 6% 8%

2% 4% 4% 4% 6% 4% 4% 4% 4% 4% 4% 4% 4% 4% 6% 6% 8% 2% 2% 2% 2% 2%0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

22.

構造計算書

18.

伏図

19.軸組図

20.

断面リスト

21.

構造詳細図

23.

構造関係の仕様

1.

標準・特記仕様書

2.

仕上表

3.

面積及び求積表

4.

仕上概要書

5.

配置図

6.

敷地案内図

7.

各階平面図

8.

断面図

9.

立面図

10.

矩計図

12.

平面詳細図

13.

部分詳細図

15.

建具表

11.

展開図

14.

平面伏図

16.

意匠関係の仕様

17.

総合図

24.

機器器具の仕様

25.

システム系統図

26.

平面図

27.

詳細図

28.

設備関係の仕様

設計図書の完成度(大規模)

(有効回答数:52)

5.作成しない

4.不十分

3.ふつう

2.まずまず

1.十分

75% 75%67% 67%

58%

8% 8% 8% 8% 8% 8% 8%0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

8% 8%17% 17%

17%

8% 8% 8% 8% 8% 8%0%

8%0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

0% 0% 0% 0%8%

0% 0% 0% 0% 0% 0%0% 0%

8%0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

0% 0% 0% 0% 0%

0% 0% 0% 0% 0% 0%0% 0% 0%

8%0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0%

8% 8% 8% 8% 8%

8% 8% 8% 8% 8% 8%17% 17% 17% 17%

25%17% 17% 17% 17% 17% 17% 17% 17% 17% 17% 17% 17%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

24.

機器器具の仕様

28.

設備関係の仕様書

25.

システム系統図

26.

平面図

27.

詳細図

18.

伏図

19.

軸組図

20.

断面リスト

21.

構造詳細図

22.

構造計算書

23.

構造関係の仕様書

1.

標準・特記仕様書

2.

仕上表

3.

面積及び求積表

4.

仕上概要書

5.

配置図

6.

敷地案内図

7.

各階平面図

8.

断面図

9.

立面図

10.

矩計図

11.

展開図

12.

平面詳細図

13.

部分詳細図

14.

平面伏図

15.

建具表

16.

意匠関係の仕様書

17.

総合図

設計図書の完成度(大規模)

(有効回答数:12)

5.作成しない

4.不十分

3.ふつう

2.まずまず

1.十分

49

(2) 意匠図、構造図、設備図の間の整合性

総合図とは、意匠、構造、設備の設計内容に関して図面

上の不整合をなくすために描かれるもので、1980 年代末に

標準仕様書、特記仕様書等において「総合図は施工者にお

いて描くものとする」と設計事務所が規定したことから始

まっている。総合図の内容と本来の責任、それにかかる費

用等公正な議論がなされないまま施工者の負担として実施

されている。しかし、意匠、構造、設備の設計内容の整合

性が総合図によってのみ確認されているのではなく、設計

過程において、設計者の責任において実施されていること

は言うまでもない。

さて、このような実態の中で、意匠図、構造図、設備図

の間の整合性の確保の実態について問うた結果が図 9.2.1

~図 9.2.4 である。

意匠図、構造図、設備図の間の整合性に関して、自社で

整合性をチェックしているとする事務所が意匠系で 96%、

構造系で 82%、設備系で 87%であり、実態として不整合

が見聞されることとは乖離がある。しかし、設計者はそれ

ぞれ他の設計状況を意識しながら設計を進めているため、

整合性は当然自社でチェックしていると答えることに間違

いはない。問題は整合性、精度等の具体的な内容と不整合

の場合の対策である。

図 9.2.1 意匠図、構造図、設備図の間の整合性(全体)

図 9.2.2 意匠図、構造図、設備図の

間の整合性(意匠)

図 9.2.3 意匠図、構造図、設備図の

間の整合性(構造)

図 9.2.4 意匠図、構造図、設備図の

間の整合性(設備)

91%

9%

意匠図、構造図、設備図の間の整合性

(有効回答数:225)

1.自社で整合性をチェック

2.施工者による総合図に依存

96%

4%

意匠図、構造図、設備図の間

の整合性

(有効回答数:139)

82%

18%

意匠図、構造図、設備図の間

の整合性

(有効回答数:55)

87%

13%

意匠図、構造図、設備図の間

の整合性

(有効回答数:16)

問9-2 意匠図、構造図、設備図の間の整合性につ

いて当てはまる番号を 1つ選び○をして下さい。

1 自社で整合性をチェック

2 施工者による総合図に依存

50

VII. 設計変更の度合い

(1) 設計変更の度合い

設計変更の種類を「設計図書の未完による設計変更」、「発

注者からの提案」、「設計者からの提案」、「施工者からの提

案」にわけ、設計変更の度合いがプロジェクトの規模、業

態によってどのように異なるのかを見たのが図 10.1~図

10.12 である。プロジェクトの規模による違いは、業態に

よらず、大規模になるほど度合いが高くなる傾向がある。

業態による差はさほど見られない。しかし、プロジェクト

の規模、業態によらず、設計変更が 10 回未満であるとす

る事務所が総じて 70%前後であることから、設計変更を

個々の変更ではなく、契約更改となった回数と捉えるなど、

設計変更の定義が厳密ではなかったこと、回数の尺度が大

きすぎたことなどが影響している可能性がある。設計変更

の種類による差異に関しても特に大きな特徴は見出せなか

った。

図 10.1 設計変更の度合い(小規模/全体)

76% 79% 76% 73%

2% 8% 4% 3%0%1% 0% 0%0%0% 0% 0%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

設計図書の未完による設計変更

発注者からの提案

設計者からの提案

施工者からの提案

設計変更の度合い(小規模)

(有効回答数:215)

100回以上

50回~100回

10回~50回

0~10回

問10 標準的なプロジェクトに関して、プロジェク

トの規模ごとに着工後の設計変更の件数が平均してど

の程度あるか、以下の表の区分に従って当てはまる番

号を 1つ選び記入して下さい。

小規模 中規模 大規模

設計図書の未完

による設計変更

設計変更

の提案者

発注者

設計者

施工者

1 0~10 回

2 10~50 回

3 50~100 回

4 100 回以上

51

図 10.2 設計変更の度合い

(小規模/意匠)

図 10.3 設計変更の度合い

(小規模/構造)

図 10.4 設計変更の度合い

(小規模/設備)

図 10.5 設計変更の度合い(中規模/全体)

図 10.6 設計変更の度合い

(中規模/意匠)

図 10.7 設計変更の度合い

(中規模/構造)

図 10.8 設計変更の度合い

(中規模/設備)

77% 81%71% 74%

4%11%

7% 4%0%

2%

0% 1%0%

0%

0% 0%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

設計変更の度合い(小規模)

(有効回答数:133)

68% 70%87%

72%

0% 4%

0%

0%0%0%

0%

0%0%0%

0%

0%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

設計変更の度合い(小規模)

(有効回答数:53)

87% 80%93%

73%

0% 7%0%

7%0% 0%

0%

0%0% 0%

0%

0%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

設計変更の度合い(小規模)

(有効回答数:15)

72% 74% 75% 69%

8% 15% 9% 10%0%1% 0% 1%0%0% 0% 0%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

設計図書の未完による

設計変更

発注者からの提案

設計者からの提案

施工者からの提案

設計変更の度合い(中規模)

(有効回答数:183)

100回以上

50回~100回

10回~50回

0~10回

70% 74% 69% 70%

10%20%

12% 11%0%

1%

0% 2%0%

0%

0% 0%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

設計変更の度合い(中規模)

(有効回答数:105)

71% 73% 80% 73%

2% 4%4%

2%0% 0%0%

0%0% 0%0%

0%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

設計変更の度合い(中規模)

(有効回答数:51)

80% 80%100%

60%

7% 7%

0%

20%

0% 0%

0%

0%0% 0%

0%

0%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

設計変更の度合い(中規模)

(有効回答数:15)

52

図 10.9 設計変更の度合い(大規模/全体)

図 10.10 設計変更の度合い

(大規模/意匠)

図 10.11 設計変更の度合い

(大規模/構造)

図 10.12 設計変更の度合い

(大規模/設備)

66% 66% 69% 64%

14% 23% 18%14%

1%2% 1%

4%0%0% 0%

0%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

設計図書の未完による

設計変更

発注者からの提案

設計者からの提案

施工者からの提案

設計変更の度合い(大規模)

(有効回答数:152)

100回以上

50回~100回

10回~50回

0~10回

69% 60% 64% 65%

16% 34% 24% 18%

0%3%

0% 5%0%

0%0% 0%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

設計変更の度合い(大規模)

(有効回答数:80)

65% 73% 75%63%

6%6% 10%

10%2%0%

2%

0%0%0%

0%

0%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

設計変更の度合い(大規模)

(有効回答数:48)

62%77% 77%

62%

23%

15% 15%

8%

0%0% 0%

8%

0%0% 0%

0%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

設計変更の度合い(大規模)

(有効回答数:13)

53

VIII. 社団法人への加入状況

(1) 社団法人への加入状況

調査に協力してもらった団体での回収数の集計に過ぎな

いので、加入率も含めてさほどの意味はない。むしろ、そ

の他にあるように、都道府県建築士会、都道府県事務所協

会、日本建築家協会、日本建築構造技術者協会、建築設備

技術者協会以外にどのような団体に加入しているかの情報

が参考になる。(図 11.1~図 11.4)

図 11.1 社団法人加入状況(全体)

図 11.2 社団法人加入状況(意匠)

図 11.3 社団法人加入状況(構造)

図 11.4 社団法人加入状況(設備)

※その他:「日本建築学会」(14)、「日本建築協会」(2)、「日本設備設計事務所協会」(2)、「日本建築協会」、「CM 協会」、

「オープンネット」、「デザイン協会」、「全日本建築士会」、「日本建築士事務所協会」、「コンクリート工学等」、「関西構造

設計事務所協会」、「日本ツーバイフォ建築協会」、「東京土建」、「都市計画学会」、「住宅協会」、「福岡建築構造設計事務所

協会」、「日本積算協会」、「電気設備学会」、「東京都設備設計事務所協会」

76%

36% 25% 24%9% 16%

24%

64% 75% 76%91% 84%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

①都道府県建築士会

②都道府県事務所協会

③日本建築家協会

④日本建築構造技術者

協会

⑤建築設備技術者協会

⑥その他

社団法人の加入状況

(有効回答数:236)

1.会員になっている 2.会員になっていない

86%

34% 34%

6% 3% 12%

14%

66% 66%

94% 97% 88%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

社団法人の加入状況

(有効回答数:145)

69%

39%

10%

71%

0%19%

31%

61%

90%

29%

100%81%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

社団法人の加入状況

(有効回答数:59)

25% 31%19%

6%

69%

25%

75% 69%81%

94%

31%

75%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

社団法人の加入状況

(有効回答数:16)

問11 貴社の主宰者の方にお聞きします。建築関連

の社団法人の会員(総会の議決権を有する会員に限

る。)になっていますか。それぞれの項目について当て

はまる番号を 1つ選び○をして下さい。

(注)「社団法人の会員」とは、総会の議決権を有して

いれば、正会員、賛助会員、特別会員などの名称は問

いません。

所属団体

加入状況

1.会員に

なっている

2.会員にな

っていない

① 都道府県建築士会 1 2

② 都道府県事務所協会 1 2

③ 日本建築家協会 1 2

④ 日本建築構造技術者協会 1 2

⑤ 建築設備技術者協会 1 2

⑥ その他( ) 1 2

⑥ その他( ) 1 2

54

IX. 最近の設計業界の問題

(1) 最近の設計業界の問題

最近の設計業界の問題として各事務所が第 1 位に挙げて

いる項目を拾い出すと、意匠系の事務所で最も多いのが「民

間需要の減少(28%)」と「利益率の低下(28%)」であり、

ついで「人材不足(15%)」、「官公需要の減少(9%)」と

なっている。(図 12.2)構造系の事務所で最も多いのは「利

益率の低下(42%)」であり、ついで「民間需要の減少

(18%)」、「コストダウン要請の高まり(9%)」である。(図

12.3)設備系で最も多いのは「利益率の低下(69%)」で

あり、ついで「コストダウン要請の高まり(13%)」であ

る。(図 12.4)

いずれの業態にしても、最近の設計業界の問題として下

位に挙げられているのが、「工事監理業務の範囲の不明確

さ」、「設計図書の完成度の低さ」などである。

問12 最近 3 年間において、貴社が抱えている問題

について、以下の選択肢 1~15 までの中から上位 5 位

までお答え下さい。

(1位)

(2 位)

(3 位)

(4 位)

(5 位)

1 官公需要

の減少

9 競争入札

2 民間需要

の減少 10 第三者監理

3 利益率

の低下 11

工事監理業務の

範囲の不明確さ

4 設備過剰 12 設計図書の

完成度の低さ

5 人員過剰 13 情報化への

対応の遅れ

6 人材不足 14 契約を巡る

トラブルの増加

7 コストダウン

要請の高まり 15 その他( )

8 顧客ニーズ

の多様化

55

図 12.1 最近の設計業界の問題(順位別/全体)

図 12.2 最近の設計業界の問題

(順位別/意匠)

図 12.3 最近の設計業界の問題

(順位別/構造)

図 12.4 最近の設計業界の問題

(順位別/設備)

※その他:「業務報酬の低さ」、「支払の遅れ」、「設計時間の短縮」、「確認が降りる期間」、「アスベスト・耐震相談の増加」、

「低い設計料率」、「増加する業務量」、「技術レベルの低下・打ち合わせなどに時間がかかる」、「現場監督の熟練度」

8% 5% 4% 8%2%

23%

9%7% 4%

4%

35%

27%

10% 4%4%

0%

1%

2%1%

1%

0%

0%

0%

0%0%

12%

12%

14%

6%6%

8%

15%

23%

10%7%

6%

9%

5%

14%

5%

1%

4%

4%

6%

7%

0%

0%

1%

2%

4%

1%

5%

8%

13%

9%

1%

2%

4%

4%

8%

0%3%

3%

2%

6%

1%0%

1%

3%

5%

3%4%

1%

2%

2%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

1位 2位 3位 4位 5位

最近の設計業界の問題(順位別)

(有効回答数:226)15.その他

14.契約を巡るトラブルの増加

13.情報化への対応の遅れ

12.設計図書の完成度の低さ

11.工事監理業務の範囲の不明

確さ10.第三者監理

9.競争入札

8.顧客ニーズの多様化

7.コストダウン要請の高まり

6.人材不足

5.人員過剰

4.設備過剰

3.利益率の低下

2.民間需要の減少

1.官公需要の減少

9% 4% 3% 7%1%

28%

11%8% 1%

4%

28%

34%

10%4% 4%

0%

1%

2%

2%1%

0%

1%

1%

0%0%

15%

9%

12%

6%6%

6%

16%

25%

7%6%

7%

7%

7%

18%

6%

2%

4%

7%

5%

8%

0%

1%

1%

2%

5%

1%

4%

8%

16%

9%

1%1%

1%

3%

6%

1%3%

4%

2%

7%

1%1%

1%

3%

5%

2%1%

2%

2%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

最近の設計業界の問題

(順位別)(有効回答数:138)

7% 4% 2% 7% 2%

18%

9%4%

7%5%

42%

12%14%

5%

2%

2%

0%4% 0%

2%

0%

0% 0%0%

0%

7%

16%12%

9%

7%

9%

16%19%

11%

11%

5%

12%4%

7%

5%

0%

4%

0%

4%

5%

2%

0%

2%

0%

4%

2%

11%

9%

12%

7%

0%

4%

12%

5%

9%

0%5%

2%

4%

5%

2% 0%

4%

5%7%

5% 7%

0%

4%2%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

最近の設計業界の問題

(順位別)(有効回答数:57)

6%19%

6%13%

0%

6%

6%

6%6%

0%

69%

19%

0%0%

13%

0%

6%

0%0%

0%

0%

0%

0%0%

0%

0%

13%

31%

0%0%

13%

13%

25%

13%

6%

6%

6%

0%

6%

6%

0%

0%

0%

25%

0%

0%

0%

0%0%

0%

0%

0%13%

0%

19%

0%

0% 0%

6%

19%

0%

0% 0%

6%

0%

0%

0% 0%0%

0%

0%

0% 0%0%

0%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

最近の設計業界の問題

(順位別)(有効回答数:16)

56

図 12.5 最近の設計業界の問題

(1 位にあげられたもの/全体)

図 12.6 最近の設計業界の問題

(1 位にあげられたもの/意匠)

図 12.7 最近の設計業界の問題

(1 位にあげられたもの/構造)

図 12.8 最近の設計業界の問題

(1 位にあげられたもの/設備)

8%

23%

35%1%

0%

12%

8%

6%

1% 0%1%

1%

0%

1%3%

最近の設計業界の問題(1位にあげられたもの)

(有効回答数:226)

1.官公需要の減少

2.民間需要の減少

3.利益率の低下

4.設備過剰

5.人員過剰

6.人材不足

7.コストダウン要請の高まり

8.顧客ニーズの多様化

9.競争入札

10.第三者監理

11.工事監理業務の範囲の不明確

さ12.設計図書の完成度の低さ

13.情報化への対応の遅れ

14.契約を巡るトラブルの増加

15.その他

9%

28%

28%0%0%

15%

6%7%

2%0% 1% 1% 1%

1%1%

最近の設計業界の問題

(1位にあげられたもの)

(有効回答数:138)

7%

17%

42%2%0%

7%

9%

5%0%

2%2%

0%0%2%

5%

最近の設計業界の問題

(1位にあげられたもの)

(有効回答数:57)

6%6%

69%

0%

0%0% 13%6%

0%0% 0%0%0% 0% 0%

最近の設計業界の問題

(1位にあげられたもの)

(有効回答数:16)

57

【4】調査結果の考察

今回の調査は、比較的有資格者を多数雇用し、規模、能力共に高い事務所が対象となっていたこと、さらに意匠系事務

所では発注者から直接設計業務を受託する事務所、構造系、設備系では発注者から直接もしくは元請設計事務所から設計

業務を受託する事務所が大半であることが考えられる。これらのことを前提に、以下の知見を得た。

・ 設計事務所の企業規模は、個人事業主もしくは資本金 500 万円以下が多く、零細な規模である。建設業を構成する企

業は一般に中小零細企業が大半であるといわれているが、それ以上に設計業界は零細であるといえる。

・ 意匠、構造、設備のすべての部門を内部に抱える総合設計事務所は少数で、むしろ、意匠、構造、設備に特化してい

るところが一般である。意匠系事務所で内部に構造、設備の部門を設けているところが一定程度存在している。

・ 資格は意匠系、構造系の事務所では一級建築士が大半であるが、設備系の事務所では必ずしも一級建築士ではなく、

建築設備士、技術士等多様であり、両者には極めて大きな性格の差異がある。したがって、設備系設計事務所の実態

に関しては、別途、より特化した調査をする必要がある。

・ 比較的規模が大きく、技術力がある事務所に限定すれば、設備系の事務所がもっとも公共建築への依存度が高く、つ

いで構造系、意匠系の順である。この背景には、公共建築では民間工事に比べて設備の設計と工事が分離発注されて

いる場合が多いこと、また、民間工事では設計施工一括発注として建設会社が設計と工事をまとめて受注することが

一定程度あることなどによるものと解される。

・ 意匠系の事務所は業務地域が限定的であり、構造系、設備系になるにしたがって業務地域は拡大する傾向にある。こ

れは、意匠系の事務所に比べて構造系、設備系は事務所の数が少ないこと、1 件のプロジェクトから得る報酬は意匠

系のそれに比べて小額であり、より多くの設計物件を手がけなければならないこと等と解される。

・ 設計事務所が設計ならびに工事監理を外注している割合は一定程度あり、その契約関係には委託内容の明確さ、契約

形態等の点で問題が多く存在していると解される。

・ 現場での工事監理は意匠、構造、設備の如何を問わず、巡回が大半である。また、工事監理の内容は建築士法上の「『工

事監理報告書』の作成」ならびに建築基準法上の「『完了・中間検査申請書における工事監理の状況』の作成」の他、

国土交通省告示 1206 号における「施工者からの施工図・施工計画書の確認・承認」等さまざまなものがあり、制度上

も実態上も明確になっていないため、その実施に関しては混乱があることが予想される。

・ 設計事務所の業務受託に関して、意匠系の事務所では発注者から直接受託することが多く、またそれを一定程度外注

している。構造系の事務所では意匠系の事務所に比べて、発注者や設計者としての建設会社から受託することは少な

く、他の設計事務所からの受託が多い。設備系の事務所も同様に発注者や設計者としての建設会社から受託すること

は少なく、他の設計事務所からの受託が多い。これらをさらに外注することは少ない。これらの点からだけでも、意

匠系の事務所は元請となることが多く、構造系、設備系に関しては意匠系事務所からの下請(受託)となることが相

当程度あることがわかる。

・ 赤字となったプロジェクトが意匠、構造、設備によらず 60%以上存在する点については、さらに実態の詳細把握と赤

字の要因の解明が必要である。要因としては、過当競争、経験依存の企業経営、契約観念の欠如、設計変更にかかわ

る問題、計数的要員管理の欠如などが考えられる。

・ 他の事務所からの下請(受託)に関して、売上高の 3 0%以上を上位 2 社に頼る事務所が意匠系で 42%、構造系で 68%、

設備系で 50%であり、いずれも特定数社に絞られる傾向にあり、専属性が読み取れる。

・ 今回の調査対象全 242 事務所中 130 事務所(54%)が下請を行っており、設計業界における元請下請関係は相当程度

進んでいることが予想される。構造事務所が元請になることは少数であり、設備事務所に至っては極めてまれである。

58

・ 総じて下請は一次までが大半。2次下請けは少なく、3次下請けはほとんどない。これらの点で設計事務所の重層下請

構造は予想よりも軽いといえるが、調査対象の偏りの影響があると推察され、全体を対象にした調査が必要である。

・ こうした元請下請関係の中で取り交わされる契約に関して、書面による明示的な契約慣行が構造系、設備系で乏しく、

従来から改善・健全化の必要性が指摘されている施工側での元請下請関係と同様の問題が潜在していることが予想さ

れる。

・ さらに、いずれの設計事務所にせよ、設計着手前に契約を締結するところは 1/4 程度であり、設計後に契約を締結す

るところが 17%存在する。先の契約締結の方法と合わせ、適正な形にすることが急務である。

・ 発注者との対話頻度は構造系の事務所よりも設備系の事務所のほうが高い。竣工後の建物の性能に関して設備的な面

がより発注者に関係が深く、関心事であるためである。

・ 意匠系の事務所では、詳細図、総合図に類する図書を作成していない、不十分であると評価する事務所の割合が多く

なる傾向があり、十分であるとの評価は少ない。これらの点については、現在、国土交通省・社会資本整備審議会の

中に設置されている「業務報酬・工事監理小委員会」でも検討されているが、設計図書と施工図書との区別、完成設

計図書の内容に関して、国、産業界、学会が一体となって社会的合意を形成する必要があろう。

・ 設備系の設計図書に関しては、法律上、建築士が書くことができる(あるいは書く義務がある)範囲と能力にギャッ

プがあり、さらに建築士法で国家資格として認められている建築設備士の役割に関して実態上果たす責任と権限が明

確でなく、法制度上の整合を取ることが求められているといえる。

・ 意匠図、構造図、設備図の間の整合性に関して、自社で整合性をチェックしているとする事務所が大半であり、実態

として不整合が見聞されることとは乖離がある。図面間の整合性、総合図問題は学会、産業界が一体となって解決す

べき課題である。

59

【5】おわりに

設計事務所は国家資格を有する建築士(設備事務所では国家資格を有する技術者を含む)によって構成、経営されてい

ることから、施工側の重層下請構造に絡むさまざまな問題とは無縁で、合理的に運営されていると思われている。しかし、

調査結果の考察で述べたように、実態は施工側よりも法律・契約制度に関心が低かったり、不透明・不合理な慣行の一端

が見られた。今回は個々の設計者の技術力、処遇等の面に踏み込んだ調査をするに至っていないが、設計者が置かれてい

る状況は技術的にも、経済的にも健全なものとはなっていないことが容易に想像される。

余談ではあるが、今回の設計事務所調査は「1.はじめに」にあるように、健全な設計・生産システムの構築のためには

まず正確に実態を把握しなければならないとの認識から、意匠、構造、設備の各設計の業務内容、分業・契約関係を正確に

把握することを当面の中心的な活動として行った。そして、これだけ重要な役割を担っている設計事務所の実態は、今後

継続的に調査をして結果を公表することが肝要との考えから、国が指定統計調査として行うことを念頭に、建設業を対象

に行われている指定統計「建設業構造基本調査」を参考に、調査票を作成、国への働きかけを行った。結果としては、国

の方針として指定統計調査等は減らす方向であることから、設計事務所調査を指定統計調査にすることは困難であるが、

設計事務所の業務量調査に関しては継続的に行うことがほぼ確実なものとなった。このことによって、設計業界の構造が

少しずつでも開示され、健全なものとなる方向、設計者の処遇が改善される方向に向かうことを期待したい。

60

付録1 日本建築学会・住まいづくり支援建築会議・調査研究部会委員名簿 ○ 浦江真人(東洋大学)

大沢幸雄(大成建設)

大森文彦(東洋大学・弁護士)

鎌田元信(ボヴィス・レンドリース・ジャパン)

河野 進(河野建築設計)

平 智之(アドミックス)

平野吉信(広島大学)

◎ 古阪秀三(京都大学)

水野隆介(エム・イー・エム)

森山修治(日建設計)

吉田敏明(三菱地所設計)

(◎:部会長、○:幹事)

■ 分析作業協力者

新井宗亮(京都大学大学院生(当時、現在:竹中工務店))

今橋雅史(京都大学大学院生)

江頭知幸(京都大学大学院生(当時、現在:清水建設))

金 祉秀(京都大学大学院生)

工藤 玲(京都大学大学院生)

申 珍浩(京都大学大学院生)

宮井周平(京都大学大学院生)

柳町 誠(京都大学大学院生)

61

付録2 アンケート票

お願い ① この調査票に記入された内容は、統計作成以外の目的に使うことは絶対にありま

せんので、ありのままを記入して下さい。 ② この調査票は、平成18年 月 日(木)までに同封の返信用封筒でのご返送、又は

、ホームページ上からご回答いただきますようお願いいたします。なお、ホームページ

をご利用してのご回答をご希望の場合には、依頼状裏面の「インターネットを利用した

アンケートご回答方法について」をご参照の上、ご回答いただきますよう併せてお願い

いたします。

1.特にことわりのない限り、平成18年3月31日時点の状況について記入して下さい。 2.特にことわりのない限り、設問にある「直前の営業年度」とは平成18年3月31日より以前の直近の決

算期までの1年間(12ヵ月)を指します。 3.選択方式の設問については、特にことわりのない限り当てはまる番号を選び○をして下さい。

4.数値の記入については、 1 8 人のように右端につめて記入して下さい。計数のない場合は、

0 人のように「0」を記入して下さい。

5.金額を記入する場合は、「万」の位を四捨五入して下さい。なお、四捨五入により 100 万円に満た

ない場合は、0(ゼロ)を記入して下さい。また、数字は 1,2,3 等のアラビア数字を用いて下さい。

例) 1,038,560,000

百億 十億 億 千万 百万 十万 円 1 0 3 8 6

例) 57,480,000

百億 十億 億 千万 千万 十万 円 5 7 5

例) 44,000

百億 十億 億 千万 百万 十万 円 0

※本調査の問合わせ先

(社)日本建築学会 住まいづくり支援会議事務局 03-3456-2053

なお、本調査票の内容に関する具体的な質問等については、

京都大学大学院工学研究科建築学専攻建築社会システム工学分野研究室(担当:江頭)

Tel: 075-383-2943(Fax: 075-383-2944) E-mail: [email protected]

までお問い合わせ下さい。(お問い合わせはなるべく Fax または E-mail にてお願い致します)

※問い合わせ等のため必要な場合がございますので、下記に必ず記入して下さい。

62

記 入 者

貴社名 所属部課 氏 名 TEL FAX

Ⅰ.基本的事項

貴社の組織形態について、当てはまる番号を 1つ選び○をして下さい。

平成 18 年 3 月 31 日時点の組織形態についてお答え下さい。

組 織 形 態 1.法人 2.個人

<以下は「1.法人」を選ばれた方はすべての項目、「2.個人」を選ばれた方は直前の営業年度

(平成18年3月31日以前)における経常利益のみお答え下さい>

資 本 金

(合資会社およ

び合名会社の場

合は、出資金)

※平成 18 年 3 月 31 日 時点についてお答え 下さい。

百億

十億

千万

百万

十万

直前の営業年

度末における

総資本額

※平成 18 年 3 月 31 日 時点についてお答え 下さい。

百億

十億

千万

百万

十万

直前の営業年

度における経

常利益

※平成 18 年 3 月 31 日 時点についてお答え 下さい。

百億

十億

千万

百万

十万

Ⅱ.設計事務所の属性

問1-1 貴社が手掛けている物件の建物用途について、物件比率で多い順に 1,2,3 と数値を記入し

て下さい

63

建物用途の種類

建物用途の種類 1 戸建住宅 2 集合住宅 3 様々な用途の建物

問1-2 貴社の形態について①,②の項目それぞれに当てはまる番号を 1つ選び○をして下さい。

① 設計事務所の形態

設計事務所の形態 1 一級建築士事務所 2 二級建築士事務所 3 木造建築士事務所 4 建築士事務所登録をしていない

② 業務形態

業務形態 1 意匠設計事務所(構造・設備部門なし)

2 意匠設計事務所(構造部門あり) 3 意匠設計事務所(設備部門あり) 4 意匠設計事務所(構造・設備部門あり)

5 構造設計事務所 6 設備設計事務所 7 建設会社の設計部 8 その他( )

問1-3 ※構造設計事務所の主宰者の方のみお答え下さい。

構造設計事務所の分類に関して、当てはまる番号を選び○をして下さい。(複数回答)

構造設計事務所の形態 1 建築士(一級、二級、木造)の資格を持っている 2 建築構造士の資格を持っている

3 構造専攻建築士の資格を持っている

4 技術士(建設部門)の資格を持っている

5 APEC エンジニア

6 上記以外の資格( )を持っている

7 上記の資格を持たず、業務を行っている

64

問1-4 ※設備設計事務所の主宰者の方のみお答え下さい。

設備設計事務所の分類に関して、当てはまる番号を選び○をして下さい。(複数回答)

設備設計事務所の形態 1 建築士(一級、二級、木造)の資格を持っている 2 建築設備士や空気調和・衛生工学会設備士の資格を持っている

3 設備専攻建築士の資格を持っている

4 技術士(建設部門、衛生工学部門、電気電子部門)の資格を持っている

5 上記以外の資格( )を持っている

6 上記の資格を持たず、業務を行っている

Ⅲ.所員

問2 平成 18 年 3 月 31 日時点における所員数(事務系は除く)を、以下の区分に従って記入して下さ

い。

また、役員の方が意匠、構造、設備の各部門を担当されている場合は、( )にその人数を記入して下

さい。

Ⅳ.業務内容

問3-1 貴社の直前の営業年度の官民の割合について下表に記入してください。

就業者の 区分 就業形態

役員

所員

意匠部門 構造部門 設備部門 その他の技術部門

所員

所員

( )

( )

( )

( )

臨時、派遣等

公共建築 %

民間建築 %

65

問3-2 貴社の業務内容の種類すべてに○をして下さい。

業務内容の種類 業務内容の種類

1 意匠設計 2 構造設計 3 設備設計 4 積算・見積 5 意匠上の工事監理 6 構造上の工事監理 7 設備上の工事監理 8 PM/CM 業務 9 その他( )

問3-3 貴社が外注している業務について該当するものすべてに○をして下さい。

外注業務の種類

外注業務の種類 すべて 一部 外注なし 1 意匠設計業務 2 構造設計業務 3 構造図 4 構造計算 5 設備設計業務 6 積算・見積業務 7 意匠上の工事監理 8 構造上の工事監理 9 設備上の工事監理 10 その他( )

問3-4 工事監理について以下の項目それぞれについて当てはまるものに○をして下さい。

(意匠上の工事監理)

全て行っている 場合によって やっていない

「工事監理報告書」の作成 (建築士法)

「完了・中間検査申請書における 工事監理の状況」の作成(建築基

準法)

施工者からの施工図、

施工計画書の確認承認

現場での工事監理方法

(該当に○) 常駐 巡回 外注

66

(構造上の工事監理)

(設備上の工事監理)

問3-5 貴社の業務地域について当てはまる番号を 1つ選び○をして下さい。

業務地域

1 1 つの都道府県 2 2~3 の都道府県 3 4~9 の都道府県 4 10 以上の都道府県

全て行っている 場合によって やっていない

「工事監理報告書」の作成 (建築士法)

「完了・中間検査申請書における

工事監理の状況」の作成(建築基

準法)

施工者からの施工図、

施工計画書の確認承認

現場での工事監理方法

(該当に○) 常駐 巡回 外注

全て行っている 場合によって やっていない

「工事監理報告書」の作成 (建築士法)

「完了・中間検査申請書における

工事監理の状況」の作成(建築基

準法)

施工者からの施工図、

施工計画書の確認承認

現場での工事監理方法

(該当に○) 常駐 巡回 外注

67

問4-1 貴社の直前の営業年度の国内における売上高を業務内容の種類別に下表に記入して下さい。

業務活動の種類

売 上 高

百億

十億

千万

百万

十万

1 意匠設計 2 構造設計 3 設備設計 4 積算・見積 5 意匠上の工事監理 6 構造上の工事監理 7 設備上の工事監理 8 PM/CM業務 9 その他( )

合計

問4-2 問4-1で回答された直前の営業年度の国内売上高の合計を発注者からの受託費・他の設計

事務所からの受託費別に下表に記入して下さい。また、それぞれの外注費の金額についてもあわせて下

表に記入して下さい。

※合計欄の金額と、問4-1の合計の金額が同一になります。

国 内 売 上 高

百億 十億 億 千万 万

十万

①発注者からの受託費

外注費

②他の設計事務所からの受託費

外注費

③建設会社からの受託費

外注費

合計(①+②+③)

68

問5 貴社が直前の営業年度において受託した案件のうち、赤字となったプロジェクトの割合はどのく

らいですか。当てはまる番号を 1つ選び○をして下さい。

問6 貴社の資金調達先について、次の区分別に調達割合をご記入下さい。

※ 調達割合の合計が 100%となるよう端数調整の上、各項目整数で記入して下さい。

1.金融機関等

からの借入(間

接金融)

①都市銀行、信託銀行 %

②地方銀行 %

③信用金庫、信用組合 %

④政府系金融機関(中小企業金融公庫、国民生活金融公庫、商工組合中央金庫

等) %

⑤事業協同組合、各種共済 %

⑥その他の金融機関 %

⑦取引のある建設業者、親戚等縁故関係にある個人 %

⑧その他 %

2.市場からの調達(直接金融) 普通社債発行、エクイティファイナンス、資産の証券化 %

Ⅴ.取引関係

問7

問7-1 貴社の直前の営業年度における取引において、手形を使用することはありますか。当てはま

る番号を 1つ選び○をして下さい。

1. ある 2. ない

問7-2 設計報酬の受取方法、及び受取パターンの割合を下表に記入して下さい。

① 受取方法について当てはまるものに○をして下さい。

1 2 3 4 5 6

0% 0%超

10%以下

10%超

20%以下

20%超

30%以下

30%超

40%以下 40%超

発注者及び委託された設計事務所からの設計報酬の受取条件に関して貴社の直前の営業年度における

取引条件のうち、最も多い状況について答えて下さい。

1 回 一定の額を

複数回で

出来高に

応じて

69

② 受取パターンの割合について、下表の a~l の合計が 100%となるよう端数調整の上、各項目整数で記

入して下さい。また、問7-1において「2.ない」を選択された企業は手形の欄にはゼロを記入して下

さい。

問7-3 貴社の設計報酬の算定基準について最も当てはまる番号を 1つ選び○をして下さい。

1 建設省告示第 1206 号による 2 料率の設定による 3 その他

( ) 問8 ※他の設計事務所から受託実績のある事務所のみお答え下さい。

問8-1 貴社の直前の営業年度における売上高のうち、最も取引高の多い設計事務所 1 社から受託し

た金額の占める割合はどのくらいですか。当てはまる番号を 1つ選び○をして下さい。

1 2 3 4 5

10%未満 10%以上

30%未満

30%以上

50%未満

50%以上

70%未満 70%以上

問8-2 また取引高の多い設計事務所上位 2 社(問 7-1 の企業含む。)から受託した金額の占める割

合はどのくらいですか。当てはまる番号を 1つ選び○をして下さい。

1 2 3 4 5

10%未満 10%以上

30%未満

30%以上

50%未満

50%以上

70%未満 70%以上

設計着手前 設計段階 工事着工時 工事施工中 工事竣工時 工事竣工後

現 金 a % b % c % d % e % f %

手 形 g % h % i % j % k % l %

70

問8-3 貴社の直前の営業年度において受託したプロジェクトの中で、どの階層での業務が多かった

か、以下の選択肢 1~27 までの中から上位 3つまでお答え下さい。

1. 2. 3.

凡例

CL:発注者

A/E:設計者

構造設計事務所

構造・設備部門を持たない

意匠設計事務所

1

2

3

4

5

6

7

8

9

意匠設計事務所 構造設計事務所 設備設計事務所

CL

A/E

A/E A/E

A/E A/E

A/E A/E

A/E

A/E

A/E

16

構造・設備部門を持つ

意匠設計事務所

10

11

12

13

14

15

17

18

意匠設計事務所 構造設計事務所 設備設計事務所

CL

A/E

A/E A/E

A/E A/E

A/E A/E

A/E

A/E

A/E

2519

20

21

22

23

24

26

27

意匠設計事務所 構造設計事務所 設備設計事務所

CL

A/E

A/E A/E

A/E A/E

A/E A/E

A/E

A/E

A/E

設備設計事務所

3428

29

30

31

32

33

35

36

意匠設計事務所 構造設計事務所 設備設計事務所

CL

A/E

A/E A/E

A/E A/E

A/E A/E

A/E

A/E

A/E

71

例 1 アトリエ系などの構造・設備部門を持たない A 意匠設計事務所が発注者から設計業務を委託され、

貴社が A 設計事務所から意匠設計業務の一部を受託した場合・・・1 例 2 構造・設備部門を持つ B 意匠設計事務所が発注者から設計業務を委託され、B 設計事務所は構造

設計業務を C 構造設計事務所に外注し、さらに貴社がその C 設計事務所から構造計算書の作成を

委託された場合・・・14 例 3 D 構造設計事務所が発注者から設計業務を委託され、貴社が D 設計事務所から設備設計業務を受

託した場合・・・25

問8-4 設計業務を受託した際の発注元企業(貴社が 2 次以下の外注先企業の場合、上位契約の注文

者)との契約締結の方法、及び契約時期について、貴社の直前の営業年度の取引条件のうち最も多い状

況(件数)に当てはまる番号を 1つ選び○をして下さい。

契約締結の方法

1 プロジェクトごとの契約書 2 基本契約書があり注文書と請書を交換 3 注文書と請書の交換 4 注文書又は請書の一方からの交付 5 メモ又は口頭

契約時期

問8-5 ※構造設計事務所の方にお聞きします。

企画段階、設計段階において、建物の構造等の安全性について他の関係者と直接対話を行う

ことはありますか。該当するものを以下の 4つの項目の中から選び数字を記入して下さい。

1.よくある 2.まあまあある 3.ほとんどない 4.ない

問8-6 ※設備設計事務所の方にお聞きします。

企画段階、設計段階において、室内環境等の安全性について他の関係者と直接対話を行うこ

とはありますか。該当するものを以下の 4つの項目の中から選び数字を記入して下さい。

発注者 委託元の設計事務所 建設会社

1.設計着手前 2.設計着手時 3.設計時 4.設計後

72

1.よくある 2.まあまあある 3.ほとんどない 4.ない

Ⅵ.設計図書の完成度

問9-1 貴社が作成する設計図書の完成度について、プロジェクトの規模ごとに、該当するものを以

下の 4つの項目の中から選び数字を記入して下さい。

1.十分 2.まずまず 3.ふつう 4.不十分 5.作成しない

設計図書の種類 小規模 中規模 大規模

1. (標準・特記)仕様書

2. 仕上表

3. 面積及び求積表

4. 仕上概要書

5. 配置図

6. 敷地案内図

7. 各階平面図

8. 断面図

9. 立面図

10. 矩計図

11. 展開図

12. 平面詳細図

13. 部分詳細図

14. 平面伏図

15. 建具表

発注者 委託元の設計事務所 建設会社

73

16. 意匠関係の仕様書

17. 総合図

〈構造系〉

18. 伏図

19. 軸(組)図

20. 断面リスト

21. 構造詳細図

22. 構造計算書

23. 構造関係の仕様書

〈設備系〉

24. 機器器具の仕様

25. システム系統図

26. 平面図

27. 詳細図

28. 設備関係の仕様書

問9-2 意匠図、構造図、設備図の間の整合性について当てはまる番号を 1つ選び○をして下さい。

1 自社で整合性をチェック 2 施工者による総合図に依存

74

Ⅶ.設計変更の度合い

問10 標準的なプロジェクトに関して、プロジェクトの規模ごとに着工後の設計変更の件数が平均し

てどの程度あるか、以下の表の区分に従って当てはまる番号を 1つ選び記入して下さい。

Ⅷ.社団法人の加入状況

問11 貴社の主宰者の方にお聞きします。建築関連の社団法人の会員(総会の議決権を有する会員に

限る。)になっていますか。それぞれの項目について当てはまる番号を 1つ選び○をして下さい。

(注)「社団法人の会員」とは、総会の議決権を有していれば、正会員、賛助会員、特別会員などの名称

は問いません。

所属団体 加入状況

1.会員になっている 2.会員になっていない

① 都道府県建築士会 1 2

② 都道府県事務所協会 1 2

③ 日本建築家協会 1 2

④ 日本建築構造技術者協会 1 2

⑤ 建築設備技術者協会 1 2

⑥その他( ) 1 2

⑥その他( ) 1 2

1 0~10回 2 10~50回 3 50~100回 4 100回以上

小規模 中規模 大規模

設計図書の未完による設計変更

設計変更の

提案者

発注者

設計者

施工者

75

Ⅸ.最近の設計界の問題

問12 最近 3 年間において、貴社が抱えている問題について、以下の選択肢 1~15 までの中から上位

5 位までお答え下さい。

番 号 (選択肢)

今回のアンケート、及び耐震強度偽装事件に関して、なにかご意見があればお聞かせ下さい。

~ご協力ありがとうございました。~

~郵送でご回答の場合は本調査票のみをご返送下さい。~

(1位)

(2位)

(3位)

(4位)

(5位)

1 官公需要の減少 9 競争入札 2 民間需要の減少 10 第三者監理 3 利益率の低下 11 工事監理業務の範囲の不明確さ

4 設備過剰 12 設計図書の完成度の低さ 5 人員過剰 13 情報化への対応の遅れ 6 人材不足 14 契約を巡るトラブルの増加 7 コストダウン要請の高まり 15 その他( )

8 顧客ニーズの多様化

76

付録3 調査協力依頼文 2006 年 11 月 25 日

各位

(社)日本建築学会

住まいづくり支援建築会議 調査研究部会 主査 古阪秀三(京都大学)

「設計事務所実態調査」へのご協力のお願い

拝啓 時下、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

(社)日本建築学会では、昨年 10 月に発生した耐震強度偽装事件を深刻に受け止め、事件発生後直

ちに、会長を委員長とする「健全な設計・生産システム構築のための特別調査委員会」を立ち上げ、

学術的立場からこの問題の解明と対応策の提案、実施に取り組んでまいりました。昨年末に緊急集

会、本年 3 月には「健全な設計・生産システム構築のための提言の枠組み」を取りまとめ、さらに 9

月 に は 「 健 全 な 設 計 ・ 生 産 シ ス テ ム 構 築 の た め の 提 言 ・ 解 説

(http://www.aij.or.jp/jpn/databox/2006/060908-1.pdf)」を社会に向けて公表し、同時に学会全

国大会の場で研究協議会を開催し、多くの建築関係者の参加を得て、真剣な討議と意見の交換をい

たしました。この間の活動の一環として、「住まいづくり支援建築会議」を本年 4 月に創設して、①

建築主・購入者の住宅・建築づくり相談支援(支援事業部会)、②住まいに関する課題解決型調査研

究と成果還元(調査研究部会)、③建築主・購入者の建築への理解と認識向上の情報発信(情報事業

部会)を主たる目標に掲げて活動を展開しているところであります。詳しくは学会ホームページを

ご覧ください。(http://news-sv.aij.or.jp/shien/s2/#1)

ここにご協力をお願いしております「設計事務所実態調査」は、住まいづくり支援建築会議に設け

られております調査研究部会において、健全な設計・生産システムの構築のためにはまず正確に実態

を把握しなければならないとの認識に至り、設計、生産(施工)両面での実態をできるだけ具体的

かつ詳細に把握することを当面の課題とした次第であります。とりわけ、意匠、構造、設備の各設

計の業務内容、分業・契約関係を正確に把握することが、設計者の処遇改善、役割分担関係の透明化

の第一歩であると考えております。調査は今回お願いしておりますアンケート調査の他、ヒアリン

グならびに具体的なプロジェクトにおける設計図書の収集・分析等を行っていく予定にしております。

ご多用中、まことに厚かましいお願いではございますが、次頁の記入要領をご参照の上、ご回答い

ただけましたら幸いです。申すまでもないことですが、ご回答いただきました調査票は、そのまま

公表することはいたしません。統計的な処理をし、また固有名詞等は伏せたままで処理させていた

だき、皆様方にご迷惑をおかけすることは一切ございませんので、ありのままをかつ忌憚のないご

意見をお聞かせいただけましたら幸いです。

どうかよろしくご協力のほど、お願い申し上げます。

敬具

77

調査票執筆要領

1. ご記入は貴事務所の主宰者もしくは全体がわかる方にお願いします。

2. 記入者のところは後日問い合わせをさせていただくこともございますので、極力ご記入願い

ます。

3. 質問のうち、数値を記入していただくところで正確な数値がわからないところは概数でもか

まいません。

4. 本調査に関してのご質問、ご意見は、調査票にも書かせていただいておりますが、下記のと

ころにお願いいたします。(不在の時もございますので、できましたら、Fax もしくは E-mail

でお願いいたします。)

5. 調査票は 12 月 15 日までにご記入いただき、下記のところにお送りくださるよう、お願いい

たします。

お問い合わせ・返送先

〒615-8540 京都市西京区京都大学桂

京都大学大学院工学研究科建築学専攻 担当:江頭(えがしら)

Tel:075-383-2943

Fax:075-383-2944

E-mail:[email protected]