52
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism 公民連携による公的住宅整備の取組み 国土交通省住宅局 住宅総合整備課長 真鍋 2015.5.12 第4回公民連携セミナー

公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

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Ministry of Land Infrastructure Transport and Tourism

公民連携による公的住宅整備の取組み

国土交通省住宅局

住宅総合整備課長 真鍋 純

2015512 第4回公民連携セミナー

住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

21090

25591

31059

35451 38607

42007 45879

50246 53891

57586 60629

13093 14594 17007

19428 21650 22948 24376 26468 28666 30316 32166

7281 9604

11723 12689 12951 14015 15691 16730 17166 17770 18519

4904 6527 7889 8408 8487 9666 10762 12050 12561 13366 14583

233255 254

237220

230 235 240 233 232 241

00

100

200

300

400

500

0

10000

20000

30000

40000

50000

60000

70000

S38(1963)

S43(1968)

S48(1973)

S53(1978)

S58(1983)

S63(1988)

H5(1993)

H10(1998)

15(2003)

H20(2008)

H25(2013)

住宅総ストック総数1)

持ち家

借家

民間賃貸住宅(借家の内数)

住宅ストック総数に占める

民間賃貸住宅の比率

資料総務省「住宅土地統計調査」

1) 「住宅ストック総数」には持家借家に加え「住宅の所有の関係が不詳なもの」が含まれている

(千戸)

住宅ストック総数の増加に伴い民間賃貸住宅も増加してきており住宅ストック総数の22~25で推移している

(年)

持家

1

空き家の総数はこの10年で12倍(659万戸rarr820万戸)20年で18倍(448万戸rarr820万戸)に増加

空き家の種類別の内訳では「賃貸用又は売却用の住宅」(460万戸)が最も多いが「その他の住宅」(318万戸)がこの10年で15倍(212万戸rarr318万戸)20年で21倍(149万戸rarr318万戸)に増加

なお「その他の住宅」(318万戸)のうち「一戸建(木造)」(220万戸)が最も多い

空き家の増加

[空き家の種類]二次的住宅別荘及びその他(たまに寝泊まりする人がいる住宅)賃貸用又は売却用の住宅新築中古を問わず賃貸又は売却のために空き家になっている住宅その他の住宅上記の他に人が住んでいない住宅で例えば転勤入院などのため居住世帯が長期にわたって不在の住宅や建て替えなどのために取り壊すことになっている住宅など

【出典】住宅土地統計調査(総務省)

【空き家の種類別内訳】【空き家の種類別の空き家数の推移】

22 30 37 42 50 41 41

183 234

262

352 398

448 460

125 131

149

182

212

268 318

8694

98

115122

131135

00

20

40

60

80

100

120

140

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

1983年 1988年 1993年 1998年 2003年 2008年 2013年

その他の住宅賃貸用又は売却用の住宅二次的住宅空き家率

(万戸)

330394

448

576

659

757820

【出典】平成25年度住宅土地統計調査(総務省)

空き家総数8195600戸 賃貸用の

住宅524

(4291800)

二次的住宅50

(412000)

売却用の住宅38

(308200)

その他の

住宅388

(3183600)

長屋建18

(147100)

その他02

(20400)

共同住宅(非木造)

73(594300)

共同住宅(木造)14

(116300)

一戸建(非木造)

11(105500)

一戸建(木造)268

(2199900)

1983年S58

1988年S63

1993年H5

1998年H10

2003年H15

2008年H20

2013年H25

2

公営住宅関係制度の主な沿革

3

昭和26年 公営住宅制度の創設(公営住宅法制定)

平成5年 特定優良賃貸住宅制度の創設(特優賃法制定)

平成23年 サービス付き高齢者住宅制度の創設(高齢者住まい法改正)

平成11年 高齢者向け優良賃貸住宅制度の創設

平成8年 買い取り借り上げ公営住宅制度の創設(公営住宅法改正)

平成19年 地域優良賃貸住宅制度の創設

平成17年 地域住宅交付金制度の創設(地域住宅特措法制定)

平成22年 社会資本整備総合交付金制度の創設

平成27年 住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業の創設

住宅確保要配慮者向け賃貸住宅制度(公営住宅等)の概要

注)ストック数はH24年度末時点で記載公的賃貸住宅としては上記のほか(独)都市再生機構住宅地方住宅供給公社住宅等がある

住宅確保要配慮者(住宅セーフティネット施策対象者)は所得の低下やひとり親世帯の増加などで対象者が増加しており公営住宅の入居倍率は依然高水準(全国平均75倍)

現状公営住宅の整備の大半は老朽ストックの建替えで総戸数については漸減傾向 民間事業者等を活用した良質な賃貸住宅の供給を進め居住の安定に必要な住宅セーフティネット構築が課題

公営住宅 住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業住宅 (H27予算案)

地域優良賃貸住宅

概要 低額所得者の居住の安定を図るため地方公共団体が民間事業者等の活用を図りながら賃貸住宅を供給

公営住宅を補完する観点から民間空き家等の既存ストックを改良し民間事業者等が賃貸住宅を

供給

地域の住宅政策推進の観点から地方公共団体が必要と認めるものについて民間事業者等が賃貸住宅を供給

施策対象 低額所得者 低額所得者である高齢者障害者子育て世帯

高齢者障害者子育て世帯等

(一定の所得要件あり)

ストック数 217万戸 ― 175万戸

事業主体 地方公共団体 民間事業者等 民間事業者等

国の支援 整備及び家賃低廉化に要する費用について地方公共団体を支援

既存ストックの改良費用について民間事業者等を直接支援

整備及び家賃低廉化に要する費用について事業主体を支援する地方公共団体を支援

4

公営住宅制度の概要

【家賃】【入居制度】【入居者資格】

入居者の家賃負担能力と個々の住宅からの便益に応じて補正する「応能応益制度」に基づき地方公共団体が決定

収入超過者の家賃は収入超過度合いと収入超過者となってからの期間に応じ遅くとも5年目の家賃から近傍同種家賃(市場家賃に近い家賃)が適用

高額所得者の家賃は直ちに近傍同種家賃が適用住宅困窮要件

現に住宅に困窮していることが明らか

入居収入基準月収25万9千円(収入分位50)を上限として政令で規定する基準(月収15万8千円(収入分位25))を参酌し条例で設定

ただし入居者の心身の状況又は世帯構成区域内の住宅事情その他の事情を勘案し特に居住の安定を図る必要がある場合として条例で定める場合については月収25万9千円(収入分位50)を上限として基準の設定が可能

原則として入居者を公募

特に居住の安定の確保が必要な者

について地方公共団体の判断により入居者選考において優先的に取り扱うことが可能(優先入居)

収入超過者3年以上入居し入居収入基準を超える収入のある者

rarr明渡努力義務が発生

高額所得者5年以上入居し最近2年間月収31万3千円(収入分位60)を超える収入のある者

rarr地方公共団体が明渡しを請求することが可能

省令で規定した基準を参酌し制定した条例等に従って整備床面積25以上 省エネバリアフリー対応であること 台所水洗便所洗面設備浴室等の設備があること 等(参酌基準の規定)

公営住宅は憲法第25条(生存権の保障)の趣旨にのっとり公営住宅法に基づき国と地方公共団体が協力して住宅に困窮する低額所得者に対し低廉な家賃で供給されるもの(ストック数約217万戸(H24年度末))

【整備基準】

国の助成整備費等 全体工事費の概ね45(建設買取り)又は共用部分工事費改良費の23の概ね45(借上げ)を助成家賃低廉化近傍同種家賃と入居者負担基準額との差額の概ね45を助成

【供給】

収入分位50までの若年世帯等を対象とすることも可能

地方公共団体は公営住宅を建設(又は民間住宅を買取り借上げ)して管理

5

公営住宅整備における民間活力導入に関する予算制度(概要)

直接建設買取り借上げのいずれに対しても補助を実施

民間事業者が建設し借上げ公営住宅として一定期間管理したあと最終的に自治体に引き渡す場合(BOT方

式)における建設費の補助率を借上げ方式(共同施設整備費のみ対象)ではなく直接建設方式(工事費全体が

対象)と同様の補助率にしている(下記の④)

さらにBOT方式の場合民間事業者への直接補助も可能(下記の⑤H26年度より)

また事業の検討段階での支援として以下の支援を実施

PPPPFI手法の導入可能性検討調査について社会資本整備総合交付金の基幹事業として交付対象化

(対地方公共団体H26年度より)

事業の初期段階におけるPPPPFI手法の基本構想検討への支援(対民間事業者H27年度より次項で詳述)

6

①地方公共団体による直接建設

概ね45

概ね55

公営住宅建設事業債

で起債

地方公共団体(起債)

概ね45

概ね55

公営住宅建設事業債

で起債

地方公共団体(起債)

共用部分

国(地方経由)

地方

民間

専用部分 民間

概ね45

概ね55

国(地方経由)

民間地方公共団体が

分割支払い

国民間へ

直接補助

12

12

②買取り公営住宅 ③借上げ公営住宅④BOT方式

公営住宅

⑤BOT方式公営住宅

(民間直接補助)

整備費の地方公共団体負担を起債により調達し家賃等により償還

整備費の地方公共団体負担を起債により調達し家賃等により償還

民間事業者が資金調達し借上げ料を地方公共団体が支払い

民間事業者が整備費を資金調達し国の補助と地方公共団体の分割払いで支払い

民間事業者が整備費を資金調達し国の補助と地方公共団体の分割払いで支払い

民間地方公共団体が

分割支払い

公営住宅に係るPPPPFI導入推進事業 (H27年度より)

7

目 的

PPPPFI事業に取り組むにあたっての条件整理事業提案等の支援マンパワーの限られる小規模な地方公共団体における事業の取組を促進するため具体の地区の導入可能性調査(VFM

算出等)の前段階として国はPPPPFIに関するノウハウのあるコンサル等の実務者への助成を通じて地域でPPPPFIへの参画意欲のある民間事業者等を支援するとともにPPPPFIに取り組む意欲のある地方公共団体が導入候補団地等の抽出やPPPPFI手法が有効と考えられる併設機能集約余剰地活用策の検討等の条件整理事業提案等などを行う際に必要な情報提供など基本構想策定段階における必要な支援(コンサル等からも支援)を実施

経済財政運営と改革の基本方針2014について(H26624 閣議決定)(民間能力の活用等) 公営住宅分野において事業に先立ってPPPPFIの導入を検討する地方公共団体の取組を推進する

昭和30年代の公営住宅ストック対策は概ね終了し次は昭和40年代の公営住宅ストックが更新期を迎える中多くの地方公共団体では将来の人口動向地域のあり方を多角的に検討する必要に加え建替え等に十分な予算や組織人員の確保が困難な状況

このためPPPPFI手法を用いた具体の事業提案を行う民間事業者等への支援などPPPPFIによる公営住宅団地の再生等を推進するための支援制度を充実する

民間事業者等(PPPPFIへ参画意欲のある民間事業者等を組成)

建設事業者

設計事業者

管理事業者

その他(福祉法人 等)

コンサル

地方公共団体

専門分野のノウハウはあるがどのようにPPPPFI事業に参画したら良いか分からない

他業種の事業者と連携をしたことがない

どのような団地がPFIに適しているのか知見がない民間事業者の事業への参画を容易にする条件が分からない

どのような提案が出されるのか分からない

民間事業者 両者に課題悩み

通常の流れ

基本構想

基本計画

導入可能性

調

実施方針

特定事業

入札公示

落札者決定

概 要

連 携

地方公共団体

情報提供 等

国助成

支 援

支 援

bull 現在H27年度事業について事業者(コンサルタント)の公募中(430~529)

bull 40以上の市区町村で本事業の活用意向

子育て世帯に対する支援を強化するため地域優良賃貸住宅制度に「子育て支援タイプ」を創設戸建て空き家等を子育て仕様に改修して地域優良

賃貸住宅として供給する取組みへの支援を拡充

①補助対象

事業主体が戸建空き家等を子育て仕様に改修し地域優良賃貸住宅として

供給する場合改良費全体(民間事業者等の場合は改良費の23)を

補助対象として取り扱う(事業主体が空き家等を借り上げて改修する場合も対象)

②事業主体民間事業者等地方住宅供給公社等地方公共団体都市再生機構

③補助率

概ね45 (社会資本整備総合交付金等により支援)

高齢者世帯障害者世帯新婚子育て世帯等各地域における居住の安定に特に配慮が必要な世帯の居住の用に供する良質な賃貸住宅の供給を促進するため住宅の整備等及び家賃の低廉化に要する費用について支援を行う

1目的

2制度概要

3H27年度予算 (空き家を活用した子育て世帯向け地域優良賃貸住宅の整備)

<戸建て住宅を子育て仕様とする場合の改修例>

① 入居対象下記に掲げる者のうち原則として収入分位70(月収387万円)以下の者

高齢者世帯障害者等世帯新婚世帯子育て世帯地方公共団体が地域住宅計画に掲げる者 等

② 整備に対する国の支援事業主体が民間事業者等の場合

rArr地方公共団体が助成する費用(住宅の建設買取費の16等)の概ね 45事業主体が地方公共団体の場合

rArr住宅の整備費の概ね 45

③ 家賃低廉化に対する国の支援下記の者が入居する地域優良賃貸住宅を対象に地方公共団体が事業主体に対して行う

家賃低廉化助成に要する費用(上限4万円月世帯)の概ね 45について社会資本整備

総合交付金等により支援ⅰ) 収入分位 0~40(月収214万円以下)である次の世帯

高齢者世帯障害者等世帯小学校卒業前の子どもがいる世帯 等

ⅱ) 収入分位 0~25(月収158万円以下)の世帯 <制度イメージ(事業主体が民間事業者等の場合)>

地域優良賃貸住宅制度の概要

8

建設買取りに係る対象額建設買取りに係る対象額

改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)

地域優良賃貸住宅に係る国の支援について

改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)

地公体

事業者

低層住宅(平屋又

は2階建)の場合

19

56=833

16times55100=92 15times55100=11016times45100=75

地公体

事業者

15times45100=90地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者地方公共団体

原則 サービス付き高齢者向け住宅

交付対象建設買取費用times16 交付対象建設買取費用times15 交付対象建設買取費用

45=800

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367

共同施設等 住宅専用部分

地公体

(事業主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象共同施設等の改良費用times23 交付対象共同施設等の改良費用

地公体(事業主体)

共同施設等 住宅専用部分

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367 地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象改良費用times23 交付対象改良費用

9

地方公共団体及び民間事業者等による直接建設買取り買取り借上げ後の改良に対して補助を実施 公共供給型の地優賃を民間事業者が建設し借上げ住宅として一定期間管理したあと最終的に地方公共団体に引

き渡す(BOT方式)場合建設費の補助率は地方公共団体による直接建設(工事費全体が対象)と同様 さらにBOT方式の場合民間事業者への直接補助も可能(H27年度より)

bull 民間事業者が公共供給型の地優賃をBOT方式により供給する場合公共供給型と同じ補助率を適用

bull この場合国による直接補助も可能(補助率 国民間=11)

( 住宅から子育て支援タイプへの変更を含む)

住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業の概要

10

補助の要件

<入居対象者>収入分位25以下の高齢者世帯障害者世帯子育て世帯であっ

て現に住宅に困窮している(狭小な住宅に居住等)世帯

<住宅要件>住戸の床面積は原則として25以上

住宅設備を有すること(台所水洗便所収納設備洗面設備浴室)現行の耐震基準に適合していること一定のバリアフリー化がなされていること

<家賃>公営住宅の家賃に準じたもの

居住支援協議会等が認める場合には地方公共団体が条例で定める高齢者障害者子育て世帯向けの公営住宅の入居収入基準以下にできる

〈各地域における整備量の設定〉住宅確保要配慮者のニーズを把握し必要な住宅供給量を設定

〈住宅情報の登録〉事業の実施意向のある住宅オーナー等の募集を行い住宅情報の登録を実施

〈住宅情報の提供〉入居対象者に対する登録住宅の情報提供を実施

〈入居状況の確認〉毎年度居住支援協議会等において入居状況を確認

居住支援協議会等との連携

住宅に困窮している低所得の高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保に向け居住支援協議会等との連携や適切な管理の下で空き家等を活用し一定の質が確保された賃貸住宅の供給を図るため空き家等のリフォームやコンバージョンに対して支援する

対象工事

バリアフリー改修工事耐震改修工事

共同居住のための改修工事入居対象者の居住の安定確保を図るため居住支援協議会等が必要と

認める改修工事(例設備の改善更新断熱改修防音性遮音性の強化 等)

補助率補助限度額

補助率13 事業主体民間事業者等

補助限度額50万円戸(共同居住用住居に用途変更する場合100万円戸)

スキーム図

10

スマートウェルネス住宅等推進事業の概要

11

高齢者障害者子育て世帯等の多様な世帯が安心して健康に暮らすことができる「スマートウェルネス住宅」を実現するためサービス付き高齢者向け住宅の整備住宅団地等における併設施設の整備及び先導的な取組みに対する支援を実施する

「サービス付き高齢者向け住宅」の供給促進のため整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

①サービス付き高齢者向け住宅整備事業①サービス付き高齢者向け住宅整備事業

住宅団地等における併設施設の整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

②スマートウェルネス拠点整備事業②スマートウェルネス拠点整備事業

高齢者生活支援施設(見守りや生活支援サービス等の拠点施設等)

障害者福祉施設子育て支援施設

スマートウェルネス住宅等推進事業スマートウェルネス住宅等推進事業

高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保及び健康の維持増進に資する先導的な事業として選定されるものに対し補助を行う

③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業

〔住宅〕 補助率建設買取 110改良 13 補助限度額100万円戸〔高齢者生活支援施設〕 補助率建設買取110改良 13 補助限度額1000万円施設

補助率建設買取改良 13補助限度額1000万円施設

〔建設工事費〕 補助率建設買取 110改良 23〔技術の検証費情報提供及び普及費等〕 補助率23

11

公営住宅の建設年度別ストック数の推移

12

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

S20 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22H24

(千戸)

建設年度別管理戸数

築後30年以上126万戸(58)

昭和20年代

0

昭和30年代

4

昭和40年代

31

昭和50年代

27

昭和60年代

19

平成7年以降

19 昭和20年代

昭和30年代

昭和40年代

昭和50年代

昭和60年代

平成7年以降

0

1

2

3

4

5

6

7

8

150

160

170

180

190

200

210

220

230

S51 S56 S61 H3 H8 H13 H18 H23

管理戸数(左軸)

整備戸数(右軸)

管理戸数2192万戸

(H17年度)

管理戸数1607万戸(S51年度)

管理戸数(万戸)

整備戸数15万戸(H24年度)

うち建替13万戸(878)

整備戸数(万戸)

管理戸数2168万戸

(H24年度)

整備戸数70万戸(S51年度)

13

公営住宅のストック戸数の推移

(H24年度末)(出典)国土交通省調べ

【公営住宅の管理戸数の推移】 【公営住宅ストックの住戸面積の分布】

30未満

1

30~39

17

40~49

18

50~59

27

60~69

28

70

以上

9

全国計

公営住宅の入居者の属性等

14

4

63 59 52 54 41 39 36 34 31 29

160 155 148 145139 132 124 117 109 102

151 147144 143

145 145 146 149 151 152

202199

196 190182

172162

153147 143

105103

101 98104

109113 121

121116

103106

108 109112 118

117 111109

113

216 231 250 261 278 286 302 315 332 346

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

70歳以上 65~69歳 60~64歳 50~59歳

40~49歳 30~39歳 29歳以下

(注)年齢不詳を除く 国土交通省作成(年度)

726 744 752 756 757 761 724 744 762 770

6462 61 61 62 62

46 45

44 43 44

42 41 40 41 40

34 33

31 31 31

29 29 28 28 28

35 33

31 31 37 35 34 33 33 33

40 38 35 34

21 19 18 18 18 18

30 27 25 24

24 22 21 20 20 20 30 28 25 24 18 16 15 15 15 14 21 19 16 16 15 13 12 12 12 11 27 22 19 18 20 18 17 17 14 13 11 10 12 09

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

収入未申告 月収313万超 月収313万以下 月収259万以下

月収214万以下 月収186万以下 月収158万以下 月収139万以下

月収123万以下 月収104万以下

国土交通省作成(年度)

入居者の収入

60歳以上の高齢者世帯が575

入居者(世帯主)の年齢 同居者の所得を含む

公営住宅の応募倍率

bull 全国平均 75倍 東京都 247倍 大阪府 185倍 愛知県 92倍 三大都市圏以外 38倍 (平成24年度)

公営住宅に係る課題

15

将来の管理コストの削減のため集落の縁辺部等にある利便性の低い団地についてそのまま建替えるべきか苦慮

現代のニーズに合わない老朽団地が増加する一方建替えや改善に要する財源の確保に限界

長期的な趨勢として人口世帯数の減少とともに公営住宅需要も減少すると考えられる一方で短中期的には高齢化の進展に伴い住宅セーフティネットとしてのニーズはなお強く必要なストックの確保が課題

地域の将来のため子育て世帯や生産年齢人口の定住の受け皿が必要だが収入制限の厳しい公営住宅では役割を果たせないかといって民間賃貸住宅は供給が少ない

市町村における現在の体制では日々の管理だけで余裕がない既存ストックの建替えについて民間のノウハウを活用できないか

「地域における公営住宅の需給に係る検討調査」(H26)において実施したヒアリング調査等に基づき作成

公営住宅における民間活用の状況

16

買取公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績6005戸 (24年度末)

借上公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績24338戸 (24年度末)

指定管理者制度(平成15年地方自治法改正)

実績46事業主体(67都道府県政令市中)(H2512)

滞納家賃等回収業務の外部委託実績22事業主体(67都道府県政令市中) (H2512)

施設併設による福祉拠点化

実績2519団地4394施設

(24年度末)(注)

PFI事業(供給管理)

実績37事例 (その他 地域優良賃貸住宅に係るもの2事例)

供給段階 管理段階

(例) 大阪府営住宅における指定管理の状況

公営住宅法に基づく管理代行制度を導入している事業主体と併せ都道府県政令市の全67事業主体で民間活用広域管理が進んでいる

(注)公共賃貸住宅(公営改良

特公賃UR住宅公社住宅等)と社会福祉施設等との併設状況

岸和田市貝塚市等12市町(20673戸)三菱電機ビルテクノサービス(株) 府住宅供給公社共同体

枚方市等4市(一部除く)(11880戸)日本管財(株)

吹田市高槻市等8市町(27593戸)大阪ガスセキュリティサービス(株) 府住宅供給公社共同体

大阪市堺市(南区を除く)等10市(43891戸)(株)東急コミュニティー

寝屋川市等3市と大東市の一部(12247戸)アーバンサービスグループ

東大阪市(5700戸)日本住宅管理(株)

堺市(南区)(15835戸)日本総合住生活(株)府住宅供給公社共同体

(戸数指定管理者はH25年度末)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧①

17

PFI活用事例一覧①

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

1県営上安住宅(仮称)整備事業

広島県 BTO H143 H166 H1710 110戸

2 県営坂地区住宅整備事業広島県坂町

BTO H1511 H173 H184 80戸

3PFIによる県営住宅鈴川団地移転建替等事業

山形県 BTO H156 H173 H181 30戸

4

山形県営松境住吉団地移転建替及び酒田市琢成学区コミュニティ防災センター整備事業

山形県酒田市

BTO H1612 H186 H197 66戸

5大阪府営東大阪島之内住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H162 H171 H189 66戸

6PFIによる京都府府営住宅常団地整備等事業

京都府 BTO H167 H182H1812

105戸

7PFIによる防府高井県営住宅東ブロック整備等事業

山口県 BTO H1712 H1912 H2012 136戸

8大阪府筆ヶ崎住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H176 H196 H2012 278戸

9沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業

静岡県沼津市

BTO H177 H1812 H204 214戸

10米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(1号棟)

山形県米沢市

BTO H1810 H1910 H214 40戸

11PFIによる市営長曽根団地深井中町団地建替等事業

大阪府堺市

BT H1812 H213 H2211 200戸

12大阪府営岸和田下池田民活プロジェクト

大阪府 BT H183 H197 H2112 221戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

13大阪府営苅田住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H184 H1911 H2212 248戸

14県営坂地区住宅整備事業(第2期)

広島県坂町

BT H184 H193 H204 80戸

15 蓮花寺市営住宅建替事業富山県高岡市

BT H188 H203 H214 50戸

16新屋比内町市営住宅建替事業

秋田県秋田市

BT H188 H199 H2011 260戸

17大阪府営千里佐竹台住宅(2丁目)民活プロジェクト

大阪府 BT H191 H205 H223 505戸

18大阪府営東大阪新上小阪住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H192 H205 H231 181戸

19PFIによる山形県営通町団地移転建替等事業

山形県 BTO H201 H2010 H2111 20戸

20小松市営川辺町住宅建替事業

石川県小松市

BT H203 H2012 H2210 110戸

21大阪府営豊中新千里東住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H207 H218 H2312 441戸

22米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(2号棟)

山形県米沢市

BTO H2110 H2210 H244 30戸

23大阪府営吹田藤白台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H213 H235 H249 527戸

24大阪府営堺南長尾住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H214 H235 H249 443戸

(平成26年1月調査)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧②

18

PFI活用事例一覧②

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

25市営甲子園九番町団地第1期建替事業

兵庫県西宮市

BT H214 H221 H2312 280戸

26大阪府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H218 H238 H252 385戸

27市営甲子園九番町団地第2期建替事業

兵庫県西宮市

BT H227 H244 H259 168戸

28米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(3号棟)

山形県米沢市

BTO H2310 H2410 H264 38戸

29山北駅北側定住促進住宅整備事業

神奈川県山北町

BTO H2311 H253 H264 40戸

30大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H234 H258 H2611 200戸

31 市営石在町団地整備事業兵庫県西宮市

BT H241 H259 H276 67戸

32徳島県県営住宅集約化PFI事業

徳島県 BOT H242 H2511 H2612 300戸

33市営新町住宅他建替え事業

秋田県大館市

BTO H243 H259 H271 15戸

34広島市営吉島住宅更新事業

広島県広島市

BT H243 H2510 H271 200戸

35 町営緑ヶ丘住宅PFI事業大阪府岬町

BT H249 H256 H27 126戸

36ショッピングセンターマイン用地における定住促進住宅整備事業

佐賀県みやき町

BTO H249 H257 H264 24戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

37大阪府営吹田高野台(1丁目)住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H255 - H288 330戸

38市営武庫3住宅第1期建替事業

兵庫県尼崎市

BT H2510 H274 H2810 350戸

39(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業

大阪府吹田市

BT H2512 - - 240戸

(平成26年1月調査)

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

19

健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

20

とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

21

建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

22

整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

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PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

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地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

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住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

21090

25591

31059

35451 38607

42007 45879

50246 53891

57586 60629

13093 14594 17007

19428 21650 22948 24376 26468 28666 30316 32166

7281 9604

11723 12689 12951 14015 15691 16730 17166 17770 18519

4904 6527 7889 8408 8487 9666 10762 12050 12561 13366 14583

233255 254

237220

230 235 240 233 232 241

00

100

200

300

400

500

0

10000

20000

30000

40000

50000

60000

70000

S38(1963)

S43(1968)

S48(1973)

S53(1978)

S58(1983)

S63(1988)

H5(1993)

H10(1998)

15(2003)

H20(2008)

H25(2013)

住宅総ストック総数1)

持ち家

借家

民間賃貸住宅(借家の内数)

住宅ストック総数に占める

民間賃貸住宅の比率

資料総務省「住宅土地統計調査」

1) 「住宅ストック総数」には持家借家に加え「住宅の所有の関係が不詳なもの」が含まれている

(千戸)

住宅ストック総数の増加に伴い民間賃貸住宅も増加してきており住宅ストック総数の22~25で推移している

(年)

持家

1

空き家の総数はこの10年で12倍(659万戸rarr820万戸)20年で18倍(448万戸rarr820万戸)に増加

空き家の種類別の内訳では「賃貸用又は売却用の住宅」(460万戸)が最も多いが「その他の住宅」(318万戸)がこの10年で15倍(212万戸rarr318万戸)20年で21倍(149万戸rarr318万戸)に増加

なお「その他の住宅」(318万戸)のうち「一戸建(木造)」(220万戸)が最も多い

空き家の増加

[空き家の種類]二次的住宅別荘及びその他(たまに寝泊まりする人がいる住宅)賃貸用又は売却用の住宅新築中古を問わず賃貸又は売却のために空き家になっている住宅その他の住宅上記の他に人が住んでいない住宅で例えば転勤入院などのため居住世帯が長期にわたって不在の住宅や建て替えなどのために取り壊すことになっている住宅など

【出典】住宅土地統計調査(総務省)

【空き家の種類別内訳】【空き家の種類別の空き家数の推移】

22 30 37 42 50 41 41

183 234

262

352 398

448 460

125 131

149

182

212

268 318

8694

98

115122

131135

00

20

40

60

80

100

120

140

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

1983年 1988年 1993年 1998年 2003年 2008年 2013年

その他の住宅賃貸用又は売却用の住宅二次的住宅空き家率

(万戸)

330394

448

576

659

757820

【出典】平成25年度住宅土地統計調査(総務省)

空き家総数8195600戸 賃貸用の

住宅524

(4291800)

二次的住宅50

(412000)

売却用の住宅38

(308200)

その他の

住宅388

(3183600)

長屋建18

(147100)

その他02

(20400)

共同住宅(非木造)

73(594300)

共同住宅(木造)14

(116300)

一戸建(非木造)

11(105500)

一戸建(木造)268

(2199900)

1983年S58

1988年S63

1993年H5

1998年H10

2003年H15

2008年H20

2013年H25

2

公営住宅関係制度の主な沿革

3

昭和26年 公営住宅制度の創設(公営住宅法制定)

平成5年 特定優良賃貸住宅制度の創設(特優賃法制定)

平成23年 サービス付き高齢者住宅制度の創設(高齢者住まい法改正)

平成11年 高齢者向け優良賃貸住宅制度の創設

平成8年 買い取り借り上げ公営住宅制度の創設(公営住宅法改正)

平成19年 地域優良賃貸住宅制度の創設

平成17年 地域住宅交付金制度の創設(地域住宅特措法制定)

平成22年 社会資本整備総合交付金制度の創設

平成27年 住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業の創設

住宅確保要配慮者向け賃貸住宅制度(公営住宅等)の概要

注)ストック数はH24年度末時点で記載公的賃貸住宅としては上記のほか(独)都市再生機構住宅地方住宅供給公社住宅等がある

住宅確保要配慮者(住宅セーフティネット施策対象者)は所得の低下やひとり親世帯の増加などで対象者が増加しており公営住宅の入居倍率は依然高水準(全国平均75倍)

現状公営住宅の整備の大半は老朽ストックの建替えで総戸数については漸減傾向 民間事業者等を活用した良質な賃貸住宅の供給を進め居住の安定に必要な住宅セーフティネット構築が課題

公営住宅 住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業住宅 (H27予算案)

地域優良賃貸住宅

概要 低額所得者の居住の安定を図るため地方公共団体が民間事業者等の活用を図りながら賃貸住宅を供給

公営住宅を補完する観点から民間空き家等の既存ストックを改良し民間事業者等が賃貸住宅を

供給

地域の住宅政策推進の観点から地方公共団体が必要と認めるものについて民間事業者等が賃貸住宅を供給

施策対象 低額所得者 低額所得者である高齢者障害者子育て世帯

高齢者障害者子育て世帯等

(一定の所得要件あり)

ストック数 217万戸 ― 175万戸

事業主体 地方公共団体 民間事業者等 民間事業者等

国の支援 整備及び家賃低廉化に要する費用について地方公共団体を支援

既存ストックの改良費用について民間事業者等を直接支援

整備及び家賃低廉化に要する費用について事業主体を支援する地方公共団体を支援

4

公営住宅制度の概要

【家賃】【入居制度】【入居者資格】

入居者の家賃負担能力と個々の住宅からの便益に応じて補正する「応能応益制度」に基づき地方公共団体が決定

収入超過者の家賃は収入超過度合いと収入超過者となってからの期間に応じ遅くとも5年目の家賃から近傍同種家賃(市場家賃に近い家賃)が適用

高額所得者の家賃は直ちに近傍同種家賃が適用住宅困窮要件

現に住宅に困窮していることが明らか

入居収入基準月収25万9千円(収入分位50)を上限として政令で規定する基準(月収15万8千円(収入分位25))を参酌し条例で設定

ただし入居者の心身の状況又は世帯構成区域内の住宅事情その他の事情を勘案し特に居住の安定を図る必要がある場合として条例で定める場合については月収25万9千円(収入分位50)を上限として基準の設定が可能

原則として入居者を公募

特に居住の安定の確保が必要な者

について地方公共団体の判断により入居者選考において優先的に取り扱うことが可能(優先入居)

収入超過者3年以上入居し入居収入基準を超える収入のある者

rarr明渡努力義務が発生

高額所得者5年以上入居し最近2年間月収31万3千円(収入分位60)を超える収入のある者

rarr地方公共団体が明渡しを請求することが可能

省令で規定した基準を参酌し制定した条例等に従って整備床面積25以上 省エネバリアフリー対応であること 台所水洗便所洗面設備浴室等の設備があること 等(参酌基準の規定)

公営住宅は憲法第25条(生存権の保障)の趣旨にのっとり公営住宅法に基づき国と地方公共団体が協力して住宅に困窮する低額所得者に対し低廉な家賃で供給されるもの(ストック数約217万戸(H24年度末))

【整備基準】

国の助成整備費等 全体工事費の概ね45(建設買取り)又は共用部分工事費改良費の23の概ね45(借上げ)を助成家賃低廉化近傍同種家賃と入居者負担基準額との差額の概ね45を助成

【供給】

収入分位50までの若年世帯等を対象とすることも可能

地方公共団体は公営住宅を建設(又は民間住宅を買取り借上げ)して管理

5

公営住宅整備における民間活力導入に関する予算制度(概要)

直接建設買取り借上げのいずれに対しても補助を実施

民間事業者が建設し借上げ公営住宅として一定期間管理したあと最終的に自治体に引き渡す場合(BOT方

式)における建設費の補助率を借上げ方式(共同施設整備費のみ対象)ではなく直接建設方式(工事費全体が

対象)と同様の補助率にしている(下記の④)

さらにBOT方式の場合民間事業者への直接補助も可能(下記の⑤H26年度より)

また事業の検討段階での支援として以下の支援を実施

PPPPFI手法の導入可能性検討調査について社会資本整備総合交付金の基幹事業として交付対象化

(対地方公共団体H26年度より)

事業の初期段階におけるPPPPFI手法の基本構想検討への支援(対民間事業者H27年度より次項で詳述)

6

①地方公共団体による直接建設

概ね45

概ね55

公営住宅建設事業債

で起債

地方公共団体(起債)

概ね45

概ね55

公営住宅建設事業債

で起債

地方公共団体(起債)

共用部分

国(地方経由)

地方

民間

専用部分 民間

概ね45

概ね55

国(地方経由)

民間地方公共団体が

分割支払い

国民間へ

直接補助

12

12

②買取り公営住宅 ③借上げ公営住宅④BOT方式

公営住宅

⑤BOT方式公営住宅

(民間直接補助)

整備費の地方公共団体負担を起債により調達し家賃等により償還

整備費の地方公共団体負担を起債により調達し家賃等により償還

民間事業者が資金調達し借上げ料を地方公共団体が支払い

民間事業者が整備費を資金調達し国の補助と地方公共団体の分割払いで支払い

民間事業者が整備費を資金調達し国の補助と地方公共団体の分割払いで支払い

民間地方公共団体が

分割支払い

公営住宅に係るPPPPFI導入推進事業 (H27年度より)

7

目 的

PPPPFI事業に取り組むにあたっての条件整理事業提案等の支援マンパワーの限られる小規模な地方公共団体における事業の取組を促進するため具体の地区の導入可能性調査(VFM

算出等)の前段階として国はPPPPFIに関するノウハウのあるコンサル等の実務者への助成を通じて地域でPPPPFIへの参画意欲のある民間事業者等を支援するとともにPPPPFIに取り組む意欲のある地方公共団体が導入候補団地等の抽出やPPPPFI手法が有効と考えられる併設機能集約余剰地活用策の検討等の条件整理事業提案等などを行う際に必要な情報提供など基本構想策定段階における必要な支援(コンサル等からも支援)を実施

経済財政運営と改革の基本方針2014について(H26624 閣議決定)(民間能力の活用等) 公営住宅分野において事業に先立ってPPPPFIの導入を検討する地方公共団体の取組を推進する

昭和30年代の公営住宅ストック対策は概ね終了し次は昭和40年代の公営住宅ストックが更新期を迎える中多くの地方公共団体では将来の人口動向地域のあり方を多角的に検討する必要に加え建替え等に十分な予算や組織人員の確保が困難な状況

このためPPPPFI手法を用いた具体の事業提案を行う民間事業者等への支援などPPPPFIによる公営住宅団地の再生等を推進するための支援制度を充実する

民間事業者等(PPPPFIへ参画意欲のある民間事業者等を組成)

建設事業者

設計事業者

管理事業者

その他(福祉法人 等)

コンサル

地方公共団体

専門分野のノウハウはあるがどのようにPPPPFI事業に参画したら良いか分からない

他業種の事業者と連携をしたことがない

どのような団地がPFIに適しているのか知見がない民間事業者の事業への参画を容易にする条件が分からない

どのような提案が出されるのか分からない

民間事業者 両者に課題悩み

通常の流れ

基本構想

基本計画

導入可能性

調

実施方針

特定事業

入札公示

落札者決定

概 要

連 携

地方公共団体

情報提供 等

国助成

支 援

支 援

bull 現在H27年度事業について事業者(コンサルタント)の公募中(430~529)

bull 40以上の市区町村で本事業の活用意向

子育て世帯に対する支援を強化するため地域優良賃貸住宅制度に「子育て支援タイプ」を創設戸建て空き家等を子育て仕様に改修して地域優良

賃貸住宅として供給する取組みへの支援を拡充

①補助対象

事業主体が戸建空き家等を子育て仕様に改修し地域優良賃貸住宅として

供給する場合改良費全体(民間事業者等の場合は改良費の23)を

補助対象として取り扱う(事業主体が空き家等を借り上げて改修する場合も対象)

②事業主体民間事業者等地方住宅供給公社等地方公共団体都市再生機構

③補助率

概ね45 (社会資本整備総合交付金等により支援)

高齢者世帯障害者世帯新婚子育て世帯等各地域における居住の安定に特に配慮が必要な世帯の居住の用に供する良質な賃貸住宅の供給を促進するため住宅の整備等及び家賃の低廉化に要する費用について支援を行う

1目的

2制度概要

3H27年度予算 (空き家を活用した子育て世帯向け地域優良賃貸住宅の整備)

<戸建て住宅を子育て仕様とする場合の改修例>

① 入居対象下記に掲げる者のうち原則として収入分位70(月収387万円)以下の者

高齢者世帯障害者等世帯新婚世帯子育て世帯地方公共団体が地域住宅計画に掲げる者 等

② 整備に対する国の支援事業主体が民間事業者等の場合

rArr地方公共団体が助成する費用(住宅の建設買取費の16等)の概ね 45事業主体が地方公共団体の場合

rArr住宅の整備費の概ね 45

③ 家賃低廉化に対する国の支援下記の者が入居する地域優良賃貸住宅を対象に地方公共団体が事業主体に対して行う

家賃低廉化助成に要する費用(上限4万円月世帯)の概ね 45について社会資本整備

総合交付金等により支援ⅰ) 収入分位 0~40(月収214万円以下)である次の世帯

高齢者世帯障害者等世帯小学校卒業前の子どもがいる世帯 等

ⅱ) 収入分位 0~25(月収158万円以下)の世帯 <制度イメージ(事業主体が民間事業者等の場合)>

地域優良賃貸住宅制度の概要

8

建設買取りに係る対象額建設買取りに係る対象額

改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)

地域優良賃貸住宅に係る国の支援について

改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)

地公体

事業者

低層住宅(平屋又

は2階建)の場合

19

56=833

16times55100=92 15times55100=11016times45100=75

地公体

事業者

15times45100=90地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者地方公共団体

原則 サービス付き高齢者向け住宅

交付対象建設買取費用times16 交付対象建設買取費用times15 交付対象建設買取費用

45=800

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367

共同施設等 住宅専用部分

地公体

(事業主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象共同施設等の改良費用times23 交付対象共同施設等の改良費用

地公体(事業主体)

共同施設等 住宅専用部分

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367 地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象改良費用times23 交付対象改良費用

9

地方公共団体及び民間事業者等による直接建設買取り買取り借上げ後の改良に対して補助を実施 公共供給型の地優賃を民間事業者が建設し借上げ住宅として一定期間管理したあと最終的に地方公共団体に引

き渡す(BOT方式)場合建設費の補助率は地方公共団体による直接建設(工事費全体が対象)と同様 さらにBOT方式の場合民間事業者への直接補助も可能(H27年度より)

bull 民間事業者が公共供給型の地優賃をBOT方式により供給する場合公共供給型と同じ補助率を適用

bull この場合国による直接補助も可能(補助率 国民間=11)

( 住宅から子育て支援タイプへの変更を含む)

住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業の概要

10

補助の要件

<入居対象者>収入分位25以下の高齢者世帯障害者世帯子育て世帯であっ

て現に住宅に困窮している(狭小な住宅に居住等)世帯

<住宅要件>住戸の床面積は原則として25以上

住宅設備を有すること(台所水洗便所収納設備洗面設備浴室)現行の耐震基準に適合していること一定のバリアフリー化がなされていること

<家賃>公営住宅の家賃に準じたもの

居住支援協議会等が認める場合には地方公共団体が条例で定める高齢者障害者子育て世帯向けの公営住宅の入居収入基準以下にできる

〈各地域における整備量の設定〉住宅確保要配慮者のニーズを把握し必要な住宅供給量を設定

〈住宅情報の登録〉事業の実施意向のある住宅オーナー等の募集を行い住宅情報の登録を実施

〈住宅情報の提供〉入居対象者に対する登録住宅の情報提供を実施

〈入居状況の確認〉毎年度居住支援協議会等において入居状況を確認

居住支援協議会等との連携

住宅に困窮している低所得の高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保に向け居住支援協議会等との連携や適切な管理の下で空き家等を活用し一定の質が確保された賃貸住宅の供給を図るため空き家等のリフォームやコンバージョンに対して支援する

対象工事

バリアフリー改修工事耐震改修工事

共同居住のための改修工事入居対象者の居住の安定確保を図るため居住支援協議会等が必要と

認める改修工事(例設備の改善更新断熱改修防音性遮音性の強化 等)

補助率補助限度額

補助率13 事業主体民間事業者等

補助限度額50万円戸(共同居住用住居に用途変更する場合100万円戸)

スキーム図

10

スマートウェルネス住宅等推進事業の概要

11

高齢者障害者子育て世帯等の多様な世帯が安心して健康に暮らすことができる「スマートウェルネス住宅」を実現するためサービス付き高齢者向け住宅の整備住宅団地等における併設施設の整備及び先導的な取組みに対する支援を実施する

「サービス付き高齢者向け住宅」の供給促進のため整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

①サービス付き高齢者向け住宅整備事業①サービス付き高齢者向け住宅整備事業

住宅団地等における併設施設の整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

②スマートウェルネス拠点整備事業②スマートウェルネス拠点整備事業

高齢者生活支援施設(見守りや生活支援サービス等の拠点施設等)

障害者福祉施設子育て支援施設

スマートウェルネス住宅等推進事業スマートウェルネス住宅等推進事業

高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保及び健康の維持増進に資する先導的な事業として選定されるものに対し補助を行う

③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業

〔住宅〕 補助率建設買取 110改良 13 補助限度額100万円戸〔高齢者生活支援施設〕 補助率建設買取110改良 13 補助限度額1000万円施設

補助率建設買取改良 13補助限度額1000万円施設

〔建設工事費〕 補助率建設買取 110改良 23〔技術の検証費情報提供及び普及費等〕 補助率23

11

公営住宅の建設年度別ストック数の推移

12

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

S20 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22H24

(千戸)

建設年度別管理戸数

築後30年以上126万戸(58)

昭和20年代

0

昭和30年代

4

昭和40年代

31

昭和50年代

27

昭和60年代

19

平成7年以降

19 昭和20年代

昭和30年代

昭和40年代

昭和50年代

昭和60年代

平成7年以降

0

1

2

3

4

5

6

7

8

150

160

170

180

190

200

210

220

230

S51 S56 S61 H3 H8 H13 H18 H23

管理戸数(左軸)

整備戸数(右軸)

管理戸数2192万戸

(H17年度)

管理戸数1607万戸(S51年度)

管理戸数(万戸)

整備戸数15万戸(H24年度)

うち建替13万戸(878)

整備戸数(万戸)

管理戸数2168万戸

(H24年度)

整備戸数70万戸(S51年度)

13

公営住宅のストック戸数の推移

(H24年度末)(出典)国土交通省調べ

【公営住宅の管理戸数の推移】 【公営住宅ストックの住戸面積の分布】

30未満

1

30~39

17

40~49

18

50~59

27

60~69

28

70

以上

9

全国計

公営住宅の入居者の属性等

14

4

63 59 52 54 41 39 36 34 31 29

160 155 148 145139 132 124 117 109 102

151 147144 143

145 145 146 149 151 152

202199

196 190182

172162

153147 143

105103

101 98104

109113 121

121116

103106

108 109112 118

117 111109

113

216 231 250 261 278 286 302 315 332 346

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

70歳以上 65~69歳 60~64歳 50~59歳

40~49歳 30~39歳 29歳以下

(注)年齢不詳を除く 国土交通省作成(年度)

726 744 752 756 757 761 724 744 762 770

6462 61 61 62 62

46 45

44 43 44

42 41 40 41 40

34 33

31 31 31

29 29 28 28 28

35 33

31 31 37 35 34 33 33 33

40 38 35 34

21 19 18 18 18 18

30 27 25 24

24 22 21 20 20 20 30 28 25 24 18 16 15 15 15 14 21 19 16 16 15 13 12 12 12 11 27 22 19 18 20 18 17 17 14 13 11 10 12 09

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

収入未申告 月収313万超 月収313万以下 月収259万以下

月収214万以下 月収186万以下 月収158万以下 月収139万以下

月収123万以下 月収104万以下

国土交通省作成(年度)

入居者の収入

60歳以上の高齢者世帯が575

入居者(世帯主)の年齢 同居者の所得を含む

公営住宅の応募倍率

bull 全国平均 75倍 東京都 247倍 大阪府 185倍 愛知県 92倍 三大都市圏以外 38倍 (平成24年度)

公営住宅に係る課題

15

将来の管理コストの削減のため集落の縁辺部等にある利便性の低い団地についてそのまま建替えるべきか苦慮

現代のニーズに合わない老朽団地が増加する一方建替えや改善に要する財源の確保に限界

長期的な趨勢として人口世帯数の減少とともに公営住宅需要も減少すると考えられる一方で短中期的には高齢化の進展に伴い住宅セーフティネットとしてのニーズはなお強く必要なストックの確保が課題

地域の将来のため子育て世帯や生産年齢人口の定住の受け皿が必要だが収入制限の厳しい公営住宅では役割を果たせないかといって民間賃貸住宅は供給が少ない

市町村における現在の体制では日々の管理だけで余裕がない既存ストックの建替えについて民間のノウハウを活用できないか

「地域における公営住宅の需給に係る検討調査」(H26)において実施したヒアリング調査等に基づき作成

公営住宅における民間活用の状況

16

買取公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績6005戸 (24年度末)

借上公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績24338戸 (24年度末)

指定管理者制度(平成15年地方自治法改正)

実績46事業主体(67都道府県政令市中)(H2512)

滞納家賃等回収業務の外部委託実績22事業主体(67都道府県政令市中) (H2512)

施設併設による福祉拠点化

実績2519団地4394施設

(24年度末)(注)

PFI事業(供給管理)

実績37事例 (その他 地域優良賃貸住宅に係るもの2事例)

供給段階 管理段階

(例) 大阪府営住宅における指定管理の状況

公営住宅法に基づく管理代行制度を導入している事業主体と併せ都道府県政令市の全67事業主体で民間活用広域管理が進んでいる

(注)公共賃貸住宅(公営改良

特公賃UR住宅公社住宅等)と社会福祉施設等との併設状況

岸和田市貝塚市等12市町(20673戸)三菱電機ビルテクノサービス(株) 府住宅供給公社共同体

枚方市等4市(一部除く)(11880戸)日本管財(株)

吹田市高槻市等8市町(27593戸)大阪ガスセキュリティサービス(株) 府住宅供給公社共同体

大阪市堺市(南区を除く)等10市(43891戸)(株)東急コミュニティー

寝屋川市等3市と大東市の一部(12247戸)アーバンサービスグループ

東大阪市(5700戸)日本住宅管理(株)

堺市(南区)(15835戸)日本総合住生活(株)府住宅供給公社共同体

(戸数指定管理者はH25年度末)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧①

17

PFI活用事例一覧①

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

1県営上安住宅(仮称)整備事業

広島県 BTO H143 H166 H1710 110戸

2 県営坂地区住宅整備事業広島県坂町

BTO H1511 H173 H184 80戸

3PFIによる県営住宅鈴川団地移転建替等事業

山形県 BTO H156 H173 H181 30戸

4

山形県営松境住吉団地移転建替及び酒田市琢成学区コミュニティ防災センター整備事業

山形県酒田市

BTO H1612 H186 H197 66戸

5大阪府営東大阪島之内住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H162 H171 H189 66戸

6PFIによる京都府府営住宅常団地整備等事業

京都府 BTO H167 H182H1812

105戸

7PFIによる防府高井県営住宅東ブロック整備等事業

山口県 BTO H1712 H1912 H2012 136戸

8大阪府筆ヶ崎住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H176 H196 H2012 278戸

9沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業

静岡県沼津市

BTO H177 H1812 H204 214戸

10米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(1号棟)

山形県米沢市

BTO H1810 H1910 H214 40戸

11PFIによる市営長曽根団地深井中町団地建替等事業

大阪府堺市

BT H1812 H213 H2211 200戸

12大阪府営岸和田下池田民活プロジェクト

大阪府 BT H183 H197 H2112 221戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

13大阪府営苅田住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H184 H1911 H2212 248戸

14県営坂地区住宅整備事業(第2期)

広島県坂町

BT H184 H193 H204 80戸

15 蓮花寺市営住宅建替事業富山県高岡市

BT H188 H203 H214 50戸

16新屋比内町市営住宅建替事業

秋田県秋田市

BT H188 H199 H2011 260戸

17大阪府営千里佐竹台住宅(2丁目)民活プロジェクト

大阪府 BT H191 H205 H223 505戸

18大阪府営東大阪新上小阪住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H192 H205 H231 181戸

19PFIによる山形県営通町団地移転建替等事業

山形県 BTO H201 H2010 H2111 20戸

20小松市営川辺町住宅建替事業

石川県小松市

BT H203 H2012 H2210 110戸

21大阪府営豊中新千里東住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H207 H218 H2312 441戸

22米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(2号棟)

山形県米沢市

BTO H2110 H2210 H244 30戸

23大阪府営吹田藤白台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H213 H235 H249 527戸

24大阪府営堺南長尾住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H214 H235 H249 443戸

(平成26年1月調査)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧②

18

PFI活用事例一覧②

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

25市営甲子園九番町団地第1期建替事業

兵庫県西宮市

BT H214 H221 H2312 280戸

26大阪府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H218 H238 H252 385戸

27市営甲子園九番町団地第2期建替事業

兵庫県西宮市

BT H227 H244 H259 168戸

28米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(3号棟)

山形県米沢市

BTO H2310 H2410 H264 38戸

29山北駅北側定住促進住宅整備事業

神奈川県山北町

BTO H2311 H253 H264 40戸

30大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H234 H258 H2611 200戸

31 市営石在町団地整備事業兵庫県西宮市

BT H241 H259 H276 67戸

32徳島県県営住宅集約化PFI事業

徳島県 BOT H242 H2511 H2612 300戸

33市営新町住宅他建替え事業

秋田県大館市

BTO H243 H259 H271 15戸

34広島市営吉島住宅更新事業

広島県広島市

BT H243 H2510 H271 200戸

35 町営緑ヶ丘住宅PFI事業大阪府岬町

BT H249 H256 H27 126戸

36ショッピングセンターマイン用地における定住促進住宅整備事業

佐賀県みやき町

BTO H249 H257 H264 24戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

37大阪府営吹田高野台(1丁目)住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H255 - H288 330戸

38市営武庫3住宅第1期建替事業

兵庫県尼崎市

BT H2510 H274 H2810 350戸

39(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業

大阪府吹田市

BT H2512 - - 240戸

(平成26年1月調査)

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

19

健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

20

とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

21

建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

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整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

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PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 3: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

空き家の総数はこの10年で12倍(659万戸rarr820万戸)20年で18倍(448万戸rarr820万戸)に増加

空き家の種類別の内訳では「賃貸用又は売却用の住宅」(460万戸)が最も多いが「その他の住宅」(318万戸)がこの10年で15倍(212万戸rarr318万戸)20年で21倍(149万戸rarr318万戸)に増加

なお「その他の住宅」(318万戸)のうち「一戸建(木造)」(220万戸)が最も多い

空き家の増加

[空き家の種類]二次的住宅別荘及びその他(たまに寝泊まりする人がいる住宅)賃貸用又は売却用の住宅新築中古を問わず賃貸又は売却のために空き家になっている住宅その他の住宅上記の他に人が住んでいない住宅で例えば転勤入院などのため居住世帯が長期にわたって不在の住宅や建て替えなどのために取り壊すことになっている住宅など

【出典】住宅土地統計調査(総務省)

【空き家の種類別内訳】【空き家の種類別の空き家数の推移】

22 30 37 42 50 41 41

183 234

262

352 398

448 460

125 131

149

182

212

268 318

8694

98

115122

131135

00

20

40

60

80

100

120

140

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

1983年 1988年 1993年 1998年 2003年 2008年 2013年

その他の住宅賃貸用又は売却用の住宅二次的住宅空き家率

(万戸)

330394

448

576

659

757820

【出典】平成25年度住宅土地統計調査(総務省)

空き家総数8195600戸 賃貸用の

住宅524

(4291800)

二次的住宅50

(412000)

売却用の住宅38

(308200)

その他の

住宅388

(3183600)

長屋建18

(147100)

その他02

(20400)

共同住宅(非木造)

73(594300)

共同住宅(木造)14

(116300)

一戸建(非木造)

11(105500)

一戸建(木造)268

(2199900)

1983年S58

1988年S63

1993年H5

1998年H10

2003年H15

2008年H20

2013年H25

2

公営住宅関係制度の主な沿革

3

昭和26年 公営住宅制度の創設(公営住宅法制定)

平成5年 特定優良賃貸住宅制度の創設(特優賃法制定)

平成23年 サービス付き高齢者住宅制度の創設(高齢者住まい法改正)

平成11年 高齢者向け優良賃貸住宅制度の創設

平成8年 買い取り借り上げ公営住宅制度の創設(公営住宅法改正)

平成19年 地域優良賃貸住宅制度の創設

平成17年 地域住宅交付金制度の創設(地域住宅特措法制定)

平成22年 社会資本整備総合交付金制度の創設

平成27年 住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業の創設

住宅確保要配慮者向け賃貸住宅制度(公営住宅等)の概要

注)ストック数はH24年度末時点で記載公的賃貸住宅としては上記のほか(独)都市再生機構住宅地方住宅供給公社住宅等がある

住宅確保要配慮者(住宅セーフティネット施策対象者)は所得の低下やひとり親世帯の増加などで対象者が増加しており公営住宅の入居倍率は依然高水準(全国平均75倍)

現状公営住宅の整備の大半は老朽ストックの建替えで総戸数については漸減傾向 民間事業者等を活用した良質な賃貸住宅の供給を進め居住の安定に必要な住宅セーフティネット構築が課題

公営住宅 住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業住宅 (H27予算案)

地域優良賃貸住宅

概要 低額所得者の居住の安定を図るため地方公共団体が民間事業者等の活用を図りながら賃貸住宅を供給

公営住宅を補完する観点から民間空き家等の既存ストックを改良し民間事業者等が賃貸住宅を

供給

地域の住宅政策推進の観点から地方公共団体が必要と認めるものについて民間事業者等が賃貸住宅を供給

施策対象 低額所得者 低額所得者である高齢者障害者子育て世帯

高齢者障害者子育て世帯等

(一定の所得要件あり)

ストック数 217万戸 ― 175万戸

事業主体 地方公共団体 民間事業者等 民間事業者等

国の支援 整備及び家賃低廉化に要する費用について地方公共団体を支援

既存ストックの改良費用について民間事業者等を直接支援

整備及び家賃低廉化に要する費用について事業主体を支援する地方公共団体を支援

4

公営住宅制度の概要

【家賃】【入居制度】【入居者資格】

入居者の家賃負担能力と個々の住宅からの便益に応じて補正する「応能応益制度」に基づき地方公共団体が決定

収入超過者の家賃は収入超過度合いと収入超過者となってからの期間に応じ遅くとも5年目の家賃から近傍同種家賃(市場家賃に近い家賃)が適用

高額所得者の家賃は直ちに近傍同種家賃が適用住宅困窮要件

現に住宅に困窮していることが明らか

入居収入基準月収25万9千円(収入分位50)を上限として政令で規定する基準(月収15万8千円(収入分位25))を参酌し条例で設定

ただし入居者の心身の状況又は世帯構成区域内の住宅事情その他の事情を勘案し特に居住の安定を図る必要がある場合として条例で定める場合については月収25万9千円(収入分位50)を上限として基準の設定が可能

原則として入居者を公募

特に居住の安定の確保が必要な者

について地方公共団体の判断により入居者選考において優先的に取り扱うことが可能(優先入居)

収入超過者3年以上入居し入居収入基準を超える収入のある者

rarr明渡努力義務が発生

高額所得者5年以上入居し最近2年間月収31万3千円(収入分位60)を超える収入のある者

rarr地方公共団体が明渡しを請求することが可能

省令で規定した基準を参酌し制定した条例等に従って整備床面積25以上 省エネバリアフリー対応であること 台所水洗便所洗面設備浴室等の設備があること 等(参酌基準の規定)

公営住宅は憲法第25条(生存権の保障)の趣旨にのっとり公営住宅法に基づき国と地方公共団体が協力して住宅に困窮する低額所得者に対し低廉な家賃で供給されるもの(ストック数約217万戸(H24年度末))

【整備基準】

国の助成整備費等 全体工事費の概ね45(建設買取り)又は共用部分工事費改良費の23の概ね45(借上げ)を助成家賃低廉化近傍同種家賃と入居者負担基準額との差額の概ね45を助成

【供給】

収入分位50までの若年世帯等を対象とすることも可能

地方公共団体は公営住宅を建設(又は民間住宅を買取り借上げ)して管理

5

公営住宅整備における民間活力導入に関する予算制度(概要)

直接建設買取り借上げのいずれに対しても補助を実施

民間事業者が建設し借上げ公営住宅として一定期間管理したあと最終的に自治体に引き渡す場合(BOT方

式)における建設費の補助率を借上げ方式(共同施設整備費のみ対象)ではなく直接建設方式(工事費全体が

対象)と同様の補助率にしている(下記の④)

さらにBOT方式の場合民間事業者への直接補助も可能(下記の⑤H26年度より)

また事業の検討段階での支援として以下の支援を実施

PPPPFI手法の導入可能性検討調査について社会資本整備総合交付金の基幹事業として交付対象化

(対地方公共団体H26年度より)

事業の初期段階におけるPPPPFI手法の基本構想検討への支援(対民間事業者H27年度より次項で詳述)

6

①地方公共団体による直接建設

概ね45

概ね55

公営住宅建設事業債

で起債

地方公共団体(起債)

概ね45

概ね55

公営住宅建設事業債

で起債

地方公共団体(起債)

共用部分

国(地方経由)

地方

民間

専用部分 民間

概ね45

概ね55

国(地方経由)

民間地方公共団体が

分割支払い

国民間へ

直接補助

12

12

②買取り公営住宅 ③借上げ公営住宅④BOT方式

公営住宅

⑤BOT方式公営住宅

(民間直接補助)

整備費の地方公共団体負担を起債により調達し家賃等により償還

整備費の地方公共団体負担を起債により調達し家賃等により償還

民間事業者が資金調達し借上げ料を地方公共団体が支払い

民間事業者が整備費を資金調達し国の補助と地方公共団体の分割払いで支払い

民間事業者が整備費を資金調達し国の補助と地方公共団体の分割払いで支払い

民間地方公共団体が

分割支払い

公営住宅に係るPPPPFI導入推進事業 (H27年度より)

7

目 的

PPPPFI事業に取り組むにあたっての条件整理事業提案等の支援マンパワーの限られる小規模な地方公共団体における事業の取組を促進するため具体の地区の導入可能性調査(VFM

算出等)の前段階として国はPPPPFIに関するノウハウのあるコンサル等の実務者への助成を通じて地域でPPPPFIへの参画意欲のある民間事業者等を支援するとともにPPPPFIに取り組む意欲のある地方公共団体が導入候補団地等の抽出やPPPPFI手法が有効と考えられる併設機能集約余剰地活用策の検討等の条件整理事業提案等などを行う際に必要な情報提供など基本構想策定段階における必要な支援(コンサル等からも支援)を実施

経済財政運営と改革の基本方針2014について(H26624 閣議決定)(民間能力の活用等) 公営住宅分野において事業に先立ってPPPPFIの導入を検討する地方公共団体の取組を推進する

昭和30年代の公営住宅ストック対策は概ね終了し次は昭和40年代の公営住宅ストックが更新期を迎える中多くの地方公共団体では将来の人口動向地域のあり方を多角的に検討する必要に加え建替え等に十分な予算や組織人員の確保が困難な状況

このためPPPPFI手法を用いた具体の事業提案を行う民間事業者等への支援などPPPPFIによる公営住宅団地の再生等を推進するための支援制度を充実する

民間事業者等(PPPPFIへ参画意欲のある民間事業者等を組成)

建設事業者

設計事業者

管理事業者

その他(福祉法人 等)

コンサル

地方公共団体

専門分野のノウハウはあるがどのようにPPPPFI事業に参画したら良いか分からない

他業種の事業者と連携をしたことがない

どのような団地がPFIに適しているのか知見がない民間事業者の事業への参画を容易にする条件が分からない

どのような提案が出されるのか分からない

民間事業者 両者に課題悩み

通常の流れ

基本構想

基本計画

導入可能性

調

実施方針

特定事業

入札公示

落札者決定

概 要

連 携

地方公共団体

情報提供 等

国助成

支 援

支 援

bull 現在H27年度事業について事業者(コンサルタント)の公募中(430~529)

bull 40以上の市区町村で本事業の活用意向

子育て世帯に対する支援を強化するため地域優良賃貸住宅制度に「子育て支援タイプ」を創設戸建て空き家等を子育て仕様に改修して地域優良

賃貸住宅として供給する取組みへの支援を拡充

①補助対象

事業主体が戸建空き家等を子育て仕様に改修し地域優良賃貸住宅として

供給する場合改良費全体(民間事業者等の場合は改良費の23)を

補助対象として取り扱う(事業主体が空き家等を借り上げて改修する場合も対象)

②事業主体民間事業者等地方住宅供給公社等地方公共団体都市再生機構

③補助率

概ね45 (社会資本整備総合交付金等により支援)

高齢者世帯障害者世帯新婚子育て世帯等各地域における居住の安定に特に配慮が必要な世帯の居住の用に供する良質な賃貸住宅の供給を促進するため住宅の整備等及び家賃の低廉化に要する費用について支援を行う

1目的

2制度概要

3H27年度予算 (空き家を活用した子育て世帯向け地域優良賃貸住宅の整備)

<戸建て住宅を子育て仕様とする場合の改修例>

① 入居対象下記に掲げる者のうち原則として収入分位70(月収387万円)以下の者

高齢者世帯障害者等世帯新婚世帯子育て世帯地方公共団体が地域住宅計画に掲げる者 等

② 整備に対する国の支援事業主体が民間事業者等の場合

rArr地方公共団体が助成する費用(住宅の建設買取費の16等)の概ね 45事業主体が地方公共団体の場合

rArr住宅の整備費の概ね 45

③ 家賃低廉化に対する国の支援下記の者が入居する地域優良賃貸住宅を対象に地方公共団体が事業主体に対して行う

家賃低廉化助成に要する費用(上限4万円月世帯)の概ね 45について社会資本整備

総合交付金等により支援ⅰ) 収入分位 0~40(月収214万円以下)である次の世帯

高齢者世帯障害者等世帯小学校卒業前の子どもがいる世帯 等

ⅱ) 収入分位 0~25(月収158万円以下)の世帯 <制度イメージ(事業主体が民間事業者等の場合)>

地域優良賃貸住宅制度の概要

8

建設買取りに係る対象額建設買取りに係る対象額

改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)

地域優良賃貸住宅に係る国の支援について

改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)

地公体

事業者

低層住宅(平屋又

は2階建)の場合

19

56=833

16times55100=92 15times55100=11016times45100=75

地公体

事業者

15times45100=90地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者地方公共団体

原則 サービス付き高齢者向け住宅

交付対象建設買取費用times16 交付対象建設買取費用times15 交付対象建設買取費用

45=800

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367

共同施設等 住宅専用部分

地公体

(事業主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象共同施設等の改良費用times23 交付対象共同施設等の改良費用

地公体(事業主体)

共同施設等 住宅専用部分

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367 地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象改良費用times23 交付対象改良費用

9

地方公共団体及び民間事業者等による直接建設買取り買取り借上げ後の改良に対して補助を実施 公共供給型の地優賃を民間事業者が建設し借上げ住宅として一定期間管理したあと最終的に地方公共団体に引

き渡す(BOT方式)場合建設費の補助率は地方公共団体による直接建設(工事費全体が対象)と同様 さらにBOT方式の場合民間事業者への直接補助も可能(H27年度より)

bull 民間事業者が公共供給型の地優賃をBOT方式により供給する場合公共供給型と同じ補助率を適用

bull この場合国による直接補助も可能(補助率 国民間=11)

( 住宅から子育て支援タイプへの変更を含む)

住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業の概要

10

補助の要件

<入居対象者>収入分位25以下の高齢者世帯障害者世帯子育て世帯であっ

て現に住宅に困窮している(狭小な住宅に居住等)世帯

<住宅要件>住戸の床面積は原則として25以上

住宅設備を有すること(台所水洗便所収納設備洗面設備浴室)現行の耐震基準に適合していること一定のバリアフリー化がなされていること

<家賃>公営住宅の家賃に準じたもの

居住支援協議会等が認める場合には地方公共団体が条例で定める高齢者障害者子育て世帯向けの公営住宅の入居収入基準以下にできる

〈各地域における整備量の設定〉住宅確保要配慮者のニーズを把握し必要な住宅供給量を設定

〈住宅情報の登録〉事業の実施意向のある住宅オーナー等の募集を行い住宅情報の登録を実施

〈住宅情報の提供〉入居対象者に対する登録住宅の情報提供を実施

〈入居状況の確認〉毎年度居住支援協議会等において入居状況を確認

居住支援協議会等との連携

住宅に困窮している低所得の高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保に向け居住支援協議会等との連携や適切な管理の下で空き家等を活用し一定の質が確保された賃貸住宅の供給を図るため空き家等のリフォームやコンバージョンに対して支援する

対象工事

バリアフリー改修工事耐震改修工事

共同居住のための改修工事入居対象者の居住の安定確保を図るため居住支援協議会等が必要と

認める改修工事(例設備の改善更新断熱改修防音性遮音性の強化 等)

補助率補助限度額

補助率13 事業主体民間事業者等

補助限度額50万円戸(共同居住用住居に用途変更する場合100万円戸)

スキーム図

10

スマートウェルネス住宅等推進事業の概要

11

高齢者障害者子育て世帯等の多様な世帯が安心して健康に暮らすことができる「スマートウェルネス住宅」を実現するためサービス付き高齢者向け住宅の整備住宅団地等における併設施設の整備及び先導的な取組みに対する支援を実施する

「サービス付き高齢者向け住宅」の供給促進のため整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

①サービス付き高齢者向け住宅整備事業①サービス付き高齢者向け住宅整備事業

住宅団地等における併設施設の整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

②スマートウェルネス拠点整備事業②スマートウェルネス拠点整備事業

高齢者生活支援施設(見守りや生活支援サービス等の拠点施設等)

障害者福祉施設子育て支援施設

スマートウェルネス住宅等推進事業スマートウェルネス住宅等推進事業

高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保及び健康の維持増進に資する先導的な事業として選定されるものに対し補助を行う

③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業

〔住宅〕 補助率建設買取 110改良 13 補助限度額100万円戸〔高齢者生活支援施設〕 補助率建設買取110改良 13 補助限度額1000万円施設

補助率建設買取改良 13補助限度額1000万円施設

〔建設工事費〕 補助率建設買取 110改良 23〔技術の検証費情報提供及び普及費等〕 補助率23

11

公営住宅の建設年度別ストック数の推移

12

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

S20 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22H24

(千戸)

建設年度別管理戸数

築後30年以上126万戸(58)

昭和20年代

0

昭和30年代

4

昭和40年代

31

昭和50年代

27

昭和60年代

19

平成7年以降

19 昭和20年代

昭和30年代

昭和40年代

昭和50年代

昭和60年代

平成7年以降

0

1

2

3

4

5

6

7

8

150

160

170

180

190

200

210

220

230

S51 S56 S61 H3 H8 H13 H18 H23

管理戸数(左軸)

整備戸数(右軸)

管理戸数2192万戸

(H17年度)

管理戸数1607万戸(S51年度)

管理戸数(万戸)

整備戸数15万戸(H24年度)

うち建替13万戸(878)

整備戸数(万戸)

管理戸数2168万戸

(H24年度)

整備戸数70万戸(S51年度)

13

公営住宅のストック戸数の推移

(H24年度末)(出典)国土交通省調べ

【公営住宅の管理戸数の推移】 【公営住宅ストックの住戸面積の分布】

30未満

1

30~39

17

40~49

18

50~59

27

60~69

28

70

以上

9

全国計

公営住宅の入居者の属性等

14

4

63 59 52 54 41 39 36 34 31 29

160 155 148 145139 132 124 117 109 102

151 147144 143

145 145 146 149 151 152

202199

196 190182

172162

153147 143

105103

101 98104

109113 121

121116

103106

108 109112 118

117 111109

113

216 231 250 261 278 286 302 315 332 346

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

70歳以上 65~69歳 60~64歳 50~59歳

40~49歳 30~39歳 29歳以下

(注)年齢不詳を除く 国土交通省作成(年度)

726 744 752 756 757 761 724 744 762 770

6462 61 61 62 62

46 45

44 43 44

42 41 40 41 40

34 33

31 31 31

29 29 28 28 28

35 33

31 31 37 35 34 33 33 33

40 38 35 34

21 19 18 18 18 18

30 27 25 24

24 22 21 20 20 20 30 28 25 24 18 16 15 15 15 14 21 19 16 16 15 13 12 12 12 11 27 22 19 18 20 18 17 17 14 13 11 10 12 09

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

収入未申告 月収313万超 月収313万以下 月収259万以下

月収214万以下 月収186万以下 月収158万以下 月収139万以下

月収123万以下 月収104万以下

国土交通省作成(年度)

入居者の収入

60歳以上の高齢者世帯が575

入居者(世帯主)の年齢 同居者の所得を含む

公営住宅の応募倍率

bull 全国平均 75倍 東京都 247倍 大阪府 185倍 愛知県 92倍 三大都市圏以外 38倍 (平成24年度)

公営住宅に係る課題

15

将来の管理コストの削減のため集落の縁辺部等にある利便性の低い団地についてそのまま建替えるべきか苦慮

現代のニーズに合わない老朽団地が増加する一方建替えや改善に要する財源の確保に限界

長期的な趨勢として人口世帯数の減少とともに公営住宅需要も減少すると考えられる一方で短中期的には高齢化の進展に伴い住宅セーフティネットとしてのニーズはなお強く必要なストックの確保が課題

地域の将来のため子育て世帯や生産年齢人口の定住の受け皿が必要だが収入制限の厳しい公営住宅では役割を果たせないかといって民間賃貸住宅は供給が少ない

市町村における現在の体制では日々の管理だけで余裕がない既存ストックの建替えについて民間のノウハウを活用できないか

「地域における公営住宅の需給に係る検討調査」(H26)において実施したヒアリング調査等に基づき作成

公営住宅における民間活用の状況

16

買取公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績6005戸 (24年度末)

借上公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績24338戸 (24年度末)

指定管理者制度(平成15年地方自治法改正)

実績46事業主体(67都道府県政令市中)(H2512)

滞納家賃等回収業務の外部委託実績22事業主体(67都道府県政令市中) (H2512)

施設併設による福祉拠点化

実績2519団地4394施設

(24年度末)(注)

PFI事業(供給管理)

実績37事例 (その他 地域優良賃貸住宅に係るもの2事例)

供給段階 管理段階

(例) 大阪府営住宅における指定管理の状況

公営住宅法に基づく管理代行制度を導入している事業主体と併せ都道府県政令市の全67事業主体で民間活用広域管理が進んでいる

(注)公共賃貸住宅(公営改良

特公賃UR住宅公社住宅等)と社会福祉施設等との併設状況

岸和田市貝塚市等12市町(20673戸)三菱電機ビルテクノサービス(株) 府住宅供給公社共同体

枚方市等4市(一部除く)(11880戸)日本管財(株)

吹田市高槻市等8市町(27593戸)大阪ガスセキュリティサービス(株) 府住宅供給公社共同体

大阪市堺市(南区を除く)等10市(43891戸)(株)東急コミュニティー

寝屋川市等3市と大東市の一部(12247戸)アーバンサービスグループ

東大阪市(5700戸)日本住宅管理(株)

堺市(南区)(15835戸)日本総合住生活(株)府住宅供給公社共同体

(戸数指定管理者はH25年度末)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧①

17

PFI活用事例一覧①

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

1県営上安住宅(仮称)整備事業

広島県 BTO H143 H166 H1710 110戸

2 県営坂地区住宅整備事業広島県坂町

BTO H1511 H173 H184 80戸

3PFIによる県営住宅鈴川団地移転建替等事業

山形県 BTO H156 H173 H181 30戸

4

山形県営松境住吉団地移転建替及び酒田市琢成学区コミュニティ防災センター整備事業

山形県酒田市

BTO H1612 H186 H197 66戸

5大阪府営東大阪島之内住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H162 H171 H189 66戸

6PFIによる京都府府営住宅常団地整備等事業

京都府 BTO H167 H182H1812

105戸

7PFIによる防府高井県営住宅東ブロック整備等事業

山口県 BTO H1712 H1912 H2012 136戸

8大阪府筆ヶ崎住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H176 H196 H2012 278戸

9沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業

静岡県沼津市

BTO H177 H1812 H204 214戸

10米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(1号棟)

山形県米沢市

BTO H1810 H1910 H214 40戸

11PFIによる市営長曽根団地深井中町団地建替等事業

大阪府堺市

BT H1812 H213 H2211 200戸

12大阪府営岸和田下池田民活プロジェクト

大阪府 BT H183 H197 H2112 221戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

13大阪府営苅田住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H184 H1911 H2212 248戸

14県営坂地区住宅整備事業(第2期)

広島県坂町

BT H184 H193 H204 80戸

15 蓮花寺市営住宅建替事業富山県高岡市

BT H188 H203 H214 50戸

16新屋比内町市営住宅建替事業

秋田県秋田市

BT H188 H199 H2011 260戸

17大阪府営千里佐竹台住宅(2丁目)民活プロジェクト

大阪府 BT H191 H205 H223 505戸

18大阪府営東大阪新上小阪住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H192 H205 H231 181戸

19PFIによる山形県営通町団地移転建替等事業

山形県 BTO H201 H2010 H2111 20戸

20小松市営川辺町住宅建替事業

石川県小松市

BT H203 H2012 H2210 110戸

21大阪府営豊中新千里東住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H207 H218 H2312 441戸

22米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(2号棟)

山形県米沢市

BTO H2110 H2210 H244 30戸

23大阪府営吹田藤白台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H213 H235 H249 527戸

24大阪府営堺南長尾住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H214 H235 H249 443戸

(平成26年1月調査)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧②

18

PFI活用事例一覧②

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

25市営甲子園九番町団地第1期建替事業

兵庫県西宮市

BT H214 H221 H2312 280戸

26大阪府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H218 H238 H252 385戸

27市営甲子園九番町団地第2期建替事業

兵庫県西宮市

BT H227 H244 H259 168戸

28米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(3号棟)

山形県米沢市

BTO H2310 H2410 H264 38戸

29山北駅北側定住促進住宅整備事業

神奈川県山北町

BTO H2311 H253 H264 40戸

30大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H234 H258 H2611 200戸

31 市営石在町団地整備事業兵庫県西宮市

BT H241 H259 H276 67戸

32徳島県県営住宅集約化PFI事業

徳島県 BOT H242 H2511 H2612 300戸

33市営新町住宅他建替え事業

秋田県大館市

BTO H243 H259 H271 15戸

34広島市営吉島住宅更新事業

広島県広島市

BT H243 H2510 H271 200戸

35 町営緑ヶ丘住宅PFI事業大阪府岬町

BT H249 H256 H27 126戸

36ショッピングセンターマイン用地における定住促進住宅整備事業

佐賀県みやき町

BTO H249 H257 H264 24戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

37大阪府営吹田高野台(1丁目)住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H255 - H288 330戸

38市営武庫3住宅第1期建替事業

兵庫県尼崎市

BT H2510 H274 H2810 350戸

39(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業

大阪府吹田市

BT H2512 - - 240戸

(平成26年1月調査)

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

19

健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

20

とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

21

建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

22

整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

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PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

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【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

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地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

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(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

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除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 4: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

公営住宅関係制度の主な沿革

3

昭和26年 公営住宅制度の創設(公営住宅法制定)

平成5年 特定優良賃貸住宅制度の創設(特優賃法制定)

平成23年 サービス付き高齢者住宅制度の創設(高齢者住まい法改正)

平成11年 高齢者向け優良賃貸住宅制度の創設

平成8年 買い取り借り上げ公営住宅制度の創設(公営住宅法改正)

平成19年 地域優良賃貸住宅制度の創設

平成17年 地域住宅交付金制度の創設(地域住宅特措法制定)

平成22年 社会資本整備総合交付金制度の創設

平成27年 住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業の創設

住宅確保要配慮者向け賃貸住宅制度(公営住宅等)の概要

注)ストック数はH24年度末時点で記載公的賃貸住宅としては上記のほか(独)都市再生機構住宅地方住宅供給公社住宅等がある

住宅確保要配慮者(住宅セーフティネット施策対象者)は所得の低下やひとり親世帯の増加などで対象者が増加しており公営住宅の入居倍率は依然高水準(全国平均75倍)

現状公営住宅の整備の大半は老朽ストックの建替えで総戸数については漸減傾向 民間事業者等を活用した良質な賃貸住宅の供給を進め居住の安定に必要な住宅セーフティネット構築が課題

公営住宅 住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業住宅 (H27予算案)

地域優良賃貸住宅

概要 低額所得者の居住の安定を図るため地方公共団体が民間事業者等の活用を図りながら賃貸住宅を供給

公営住宅を補完する観点から民間空き家等の既存ストックを改良し民間事業者等が賃貸住宅を

供給

地域の住宅政策推進の観点から地方公共団体が必要と認めるものについて民間事業者等が賃貸住宅を供給

施策対象 低額所得者 低額所得者である高齢者障害者子育て世帯

高齢者障害者子育て世帯等

(一定の所得要件あり)

ストック数 217万戸 ― 175万戸

事業主体 地方公共団体 民間事業者等 民間事業者等

国の支援 整備及び家賃低廉化に要する費用について地方公共団体を支援

既存ストックの改良費用について民間事業者等を直接支援

整備及び家賃低廉化に要する費用について事業主体を支援する地方公共団体を支援

4

公営住宅制度の概要

【家賃】【入居制度】【入居者資格】

入居者の家賃負担能力と個々の住宅からの便益に応じて補正する「応能応益制度」に基づき地方公共団体が決定

収入超過者の家賃は収入超過度合いと収入超過者となってからの期間に応じ遅くとも5年目の家賃から近傍同種家賃(市場家賃に近い家賃)が適用

高額所得者の家賃は直ちに近傍同種家賃が適用住宅困窮要件

現に住宅に困窮していることが明らか

入居収入基準月収25万9千円(収入分位50)を上限として政令で規定する基準(月収15万8千円(収入分位25))を参酌し条例で設定

ただし入居者の心身の状況又は世帯構成区域内の住宅事情その他の事情を勘案し特に居住の安定を図る必要がある場合として条例で定める場合については月収25万9千円(収入分位50)を上限として基準の設定が可能

原則として入居者を公募

特に居住の安定の確保が必要な者

について地方公共団体の判断により入居者選考において優先的に取り扱うことが可能(優先入居)

収入超過者3年以上入居し入居収入基準を超える収入のある者

rarr明渡努力義務が発生

高額所得者5年以上入居し最近2年間月収31万3千円(収入分位60)を超える収入のある者

rarr地方公共団体が明渡しを請求することが可能

省令で規定した基準を参酌し制定した条例等に従って整備床面積25以上 省エネバリアフリー対応であること 台所水洗便所洗面設備浴室等の設備があること 等(参酌基準の規定)

公営住宅は憲法第25条(生存権の保障)の趣旨にのっとり公営住宅法に基づき国と地方公共団体が協力して住宅に困窮する低額所得者に対し低廉な家賃で供給されるもの(ストック数約217万戸(H24年度末))

【整備基準】

国の助成整備費等 全体工事費の概ね45(建設買取り)又は共用部分工事費改良費の23の概ね45(借上げ)を助成家賃低廉化近傍同種家賃と入居者負担基準額との差額の概ね45を助成

【供給】

収入分位50までの若年世帯等を対象とすることも可能

地方公共団体は公営住宅を建設(又は民間住宅を買取り借上げ)して管理

5

公営住宅整備における民間活力導入に関する予算制度(概要)

直接建設買取り借上げのいずれに対しても補助を実施

民間事業者が建設し借上げ公営住宅として一定期間管理したあと最終的に自治体に引き渡す場合(BOT方

式)における建設費の補助率を借上げ方式(共同施設整備費のみ対象)ではなく直接建設方式(工事費全体が

対象)と同様の補助率にしている(下記の④)

さらにBOT方式の場合民間事業者への直接補助も可能(下記の⑤H26年度より)

また事業の検討段階での支援として以下の支援を実施

PPPPFI手法の導入可能性検討調査について社会資本整備総合交付金の基幹事業として交付対象化

(対地方公共団体H26年度より)

事業の初期段階におけるPPPPFI手法の基本構想検討への支援(対民間事業者H27年度より次項で詳述)

6

①地方公共団体による直接建設

概ね45

概ね55

公営住宅建設事業債

で起債

地方公共団体(起債)

概ね45

概ね55

公営住宅建設事業債

で起債

地方公共団体(起債)

共用部分

国(地方経由)

地方

民間

専用部分 民間

概ね45

概ね55

国(地方経由)

民間地方公共団体が

分割支払い

国民間へ

直接補助

12

12

②買取り公営住宅 ③借上げ公営住宅④BOT方式

公営住宅

⑤BOT方式公営住宅

(民間直接補助)

整備費の地方公共団体負担を起債により調達し家賃等により償還

整備費の地方公共団体負担を起債により調達し家賃等により償還

民間事業者が資金調達し借上げ料を地方公共団体が支払い

民間事業者が整備費を資金調達し国の補助と地方公共団体の分割払いで支払い

民間事業者が整備費を資金調達し国の補助と地方公共団体の分割払いで支払い

民間地方公共団体が

分割支払い

公営住宅に係るPPPPFI導入推進事業 (H27年度より)

7

目 的

PPPPFI事業に取り組むにあたっての条件整理事業提案等の支援マンパワーの限られる小規模な地方公共団体における事業の取組を促進するため具体の地区の導入可能性調査(VFM

算出等)の前段階として国はPPPPFIに関するノウハウのあるコンサル等の実務者への助成を通じて地域でPPPPFIへの参画意欲のある民間事業者等を支援するとともにPPPPFIに取り組む意欲のある地方公共団体が導入候補団地等の抽出やPPPPFI手法が有効と考えられる併設機能集約余剰地活用策の検討等の条件整理事業提案等などを行う際に必要な情報提供など基本構想策定段階における必要な支援(コンサル等からも支援)を実施

経済財政運営と改革の基本方針2014について(H26624 閣議決定)(民間能力の活用等) 公営住宅分野において事業に先立ってPPPPFIの導入を検討する地方公共団体の取組を推進する

昭和30年代の公営住宅ストック対策は概ね終了し次は昭和40年代の公営住宅ストックが更新期を迎える中多くの地方公共団体では将来の人口動向地域のあり方を多角的に検討する必要に加え建替え等に十分な予算や組織人員の確保が困難な状況

このためPPPPFI手法を用いた具体の事業提案を行う民間事業者等への支援などPPPPFIによる公営住宅団地の再生等を推進するための支援制度を充実する

民間事業者等(PPPPFIへ参画意欲のある民間事業者等を組成)

建設事業者

設計事業者

管理事業者

その他(福祉法人 等)

コンサル

地方公共団体

専門分野のノウハウはあるがどのようにPPPPFI事業に参画したら良いか分からない

他業種の事業者と連携をしたことがない

どのような団地がPFIに適しているのか知見がない民間事業者の事業への参画を容易にする条件が分からない

どのような提案が出されるのか分からない

民間事業者 両者に課題悩み

通常の流れ

基本構想

基本計画

導入可能性

調

実施方針

特定事業

入札公示

落札者決定

概 要

連 携

地方公共団体

情報提供 等

国助成

支 援

支 援

bull 現在H27年度事業について事業者(コンサルタント)の公募中(430~529)

bull 40以上の市区町村で本事業の活用意向

子育て世帯に対する支援を強化するため地域優良賃貸住宅制度に「子育て支援タイプ」を創設戸建て空き家等を子育て仕様に改修して地域優良

賃貸住宅として供給する取組みへの支援を拡充

①補助対象

事業主体が戸建空き家等を子育て仕様に改修し地域優良賃貸住宅として

供給する場合改良費全体(民間事業者等の場合は改良費の23)を

補助対象として取り扱う(事業主体が空き家等を借り上げて改修する場合も対象)

②事業主体民間事業者等地方住宅供給公社等地方公共団体都市再生機構

③補助率

概ね45 (社会資本整備総合交付金等により支援)

高齢者世帯障害者世帯新婚子育て世帯等各地域における居住の安定に特に配慮が必要な世帯の居住の用に供する良質な賃貸住宅の供給を促進するため住宅の整備等及び家賃の低廉化に要する費用について支援を行う

1目的

2制度概要

3H27年度予算 (空き家を活用した子育て世帯向け地域優良賃貸住宅の整備)

<戸建て住宅を子育て仕様とする場合の改修例>

① 入居対象下記に掲げる者のうち原則として収入分位70(月収387万円)以下の者

高齢者世帯障害者等世帯新婚世帯子育て世帯地方公共団体が地域住宅計画に掲げる者 等

② 整備に対する国の支援事業主体が民間事業者等の場合

rArr地方公共団体が助成する費用(住宅の建設買取費の16等)の概ね 45事業主体が地方公共団体の場合

rArr住宅の整備費の概ね 45

③ 家賃低廉化に対する国の支援下記の者が入居する地域優良賃貸住宅を対象に地方公共団体が事業主体に対して行う

家賃低廉化助成に要する費用(上限4万円月世帯)の概ね 45について社会資本整備

総合交付金等により支援ⅰ) 収入分位 0~40(月収214万円以下)である次の世帯

高齢者世帯障害者等世帯小学校卒業前の子どもがいる世帯 等

ⅱ) 収入分位 0~25(月収158万円以下)の世帯 <制度イメージ(事業主体が民間事業者等の場合)>

地域優良賃貸住宅制度の概要

8

建設買取りに係る対象額建設買取りに係る対象額

改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)

地域優良賃貸住宅に係る国の支援について

改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)

地公体

事業者

低層住宅(平屋又

は2階建)の場合

19

56=833

16times55100=92 15times55100=11016times45100=75

地公体

事業者

15times45100=90地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者地方公共団体

原則 サービス付き高齢者向け住宅

交付対象建設買取費用times16 交付対象建設買取費用times15 交付対象建設買取費用

45=800

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367

共同施設等 住宅専用部分

地公体

(事業主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象共同施設等の改良費用times23 交付対象共同施設等の改良費用

地公体(事業主体)

共同施設等 住宅専用部分

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367 地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象改良費用times23 交付対象改良費用

9

地方公共団体及び民間事業者等による直接建設買取り買取り借上げ後の改良に対して補助を実施 公共供給型の地優賃を民間事業者が建設し借上げ住宅として一定期間管理したあと最終的に地方公共団体に引

き渡す(BOT方式)場合建設費の補助率は地方公共団体による直接建設(工事費全体が対象)と同様 さらにBOT方式の場合民間事業者への直接補助も可能(H27年度より)

bull 民間事業者が公共供給型の地優賃をBOT方式により供給する場合公共供給型と同じ補助率を適用

bull この場合国による直接補助も可能(補助率 国民間=11)

( 住宅から子育て支援タイプへの変更を含む)

住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業の概要

10

補助の要件

<入居対象者>収入分位25以下の高齢者世帯障害者世帯子育て世帯であっ

て現に住宅に困窮している(狭小な住宅に居住等)世帯

<住宅要件>住戸の床面積は原則として25以上

住宅設備を有すること(台所水洗便所収納設備洗面設備浴室)現行の耐震基準に適合していること一定のバリアフリー化がなされていること

<家賃>公営住宅の家賃に準じたもの

居住支援協議会等が認める場合には地方公共団体が条例で定める高齢者障害者子育て世帯向けの公営住宅の入居収入基準以下にできる

〈各地域における整備量の設定〉住宅確保要配慮者のニーズを把握し必要な住宅供給量を設定

〈住宅情報の登録〉事業の実施意向のある住宅オーナー等の募集を行い住宅情報の登録を実施

〈住宅情報の提供〉入居対象者に対する登録住宅の情報提供を実施

〈入居状況の確認〉毎年度居住支援協議会等において入居状況を確認

居住支援協議会等との連携

住宅に困窮している低所得の高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保に向け居住支援協議会等との連携や適切な管理の下で空き家等を活用し一定の質が確保された賃貸住宅の供給を図るため空き家等のリフォームやコンバージョンに対して支援する

対象工事

バリアフリー改修工事耐震改修工事

共同居住のための改修工事入居対象者の居住の安定確保を図るため居住支援協議会等が必要と

認める改修工事(例設備の改善更新断熱改修防音性遮音性の強化 等)

補助率補助限度額

補助率13 事業主体民間事業者等

補助限度額50万円戸(共同居住用住居に用途変更する場合100万円戸)

スキーム図

10

スマートウェルネス住宅等推進事業の概要

11

高齢者障害者子育て世帯等の多様な世帯が安心して健康に暮らすことができる「スマートウェルネス住宅」を実現するためサービス付き高齢者向け住宅の整備住宅団地等における併設施設の整備及び先導的な取組みに対する支援を実施する

「サービス付き高齢者向け住宅」の供給促進のため整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

①サービス付き高齢者向け住宅整備事業①サービス付き高齢者向け住宅整備事業

住宅団地等における併設施設の整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

②スマートウェルネス拠点整備事業②スマートウェルネス拠点整備事業

高齢者生活支援施設(見守りや生活支援サービス等の拠点施設等)

障害者福祉施設子育て支援施設

スマートウェルネス住宅等推進事業スマートウェルネス住宅等推進事業

高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保及び健康の維持増進に資する先導的な事業として選定されるものに対し補助を行う

③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業

〔住宅〕 補助率建設買取 110改良 13 補助限度額100万円戸〔高齢者生活支援施設〕 補助率建設買取110改良 13 補助限度額1000万円施設

補助率建設買取改良 13補助限度額1000万円施設

〔建設工事費〕 補助率建設買取 110改良 23〔技術の検証費情報提供及び普及費等〕 補助率23

11

公営住宅の建設年度別ストック数の推移

12

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

S20 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22H24

(千戸)

建設年度別管理戸数

築後30年以上126万戸(58)

昭和20年代

0

昭和30年代

4

昭和40年代

31

昭和50年代

27

昭和60年代

19

平成7年以降

19 昭和20年代

昭和30年代

昭和40年代

昭和50年代

昭和60年代

平成7年以降

0

1

2

3

4

5

6

7

8

150

160

170

180

190

200

210

220

230

S51 S56 S61 H3 H8 H13 H18 H23

管理戸数(左軸)

整備戸数(右軸)

管理戸数2192万戸

(H17年度)

管理戸数1607万戸(S51年度)

管理戸数(万戸)

整備戸数15万戸(H24年度)

うち建替13万戸(878)

整備戸数(万戸)

管理戸数2168万戸

(H24年度)

整備戸数70万戸(S51年度)

13

公営住宅のストック戸数の推移

(H24年度末)(出典)国土交通省調べ

【公営住宅の管理戸数の推移】 【公営住宅ストックの住戸面積の分布】

30未満

1

30~39

17

40~49

18

50~59

27

60~69

28

70

以上

9

全国計

公営住宅の入居者の属性等

14

4

63 59 52 54 41 39 36 34 31 29

160 155 148 145139 132 124 117 109 102

151 147144 143

145 145 146 149 151 152

202199

196 190182

172162

153147 143

105103

101 98104

109113 121

121116

103106

108 109112 118

117 111109

113

216 231 250 261 278 286 302 315 332 346

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

70歳以上 65~69歳 60~64歳 50~59歳

40~49歳 30~39歳 29歳以下

(注)年齢不詳を除く 国土交通省作成(年度)

726 744 752 756 757 761 724 744 762 770

6462 61 61 62 62

46 45

44 43 44

42 41 40 41 40

34 33

31 31 31

29 29 28 28 28

35 33

31 31 37 35 34 33 33 33

40 38 35 34

21 19 18 18 18 18

30 27 25 24

24 22 21 20 20 20 30 28 25 24 18 16 15 15 15 14 21 19 16 16 15 13 12 12 12 11 27 22 19 18 20 18 17 17 14 13 11 10 12 09

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

収入未申告 月収313万超 月収313万以下 月収259万以下

月収214万以下 月収186万以下 月収158万以下 月収139万以下

月収123万以下 月収104万以下

国土交通省作成(年度)

入居者の収入

60歳以上の高齢者世帯が575

入居者(世帯主)の年齢 同居者の所得を含む

公営住宅の応募倍率

bull 全国平均 75倍 東京都 247倍 大阪府 185倍 愛知県 92倍 三大都市圏以外 38倍 (平成24年度)

公営住宅に係る課題

15

将来の管理コストの削減のため集落の縁辺部等にある利便性の低い団地についてそのまま建替えるべきか苦慮

現代のニーズに合わない老朽団地が増加する一方建替えや改善に要する財源の確保に限界

長期的な趨勢として人口世帯数の減少とともに公営住宅需要も減少すると考えられる一方で短中期的には高齢化の進展に伴い住宅セーフティネットとしてのニーズはなお強く必要なストックの確保が課題

地域の将来のため子育て世帯や生産年齢人口の定住の受け皿が必要だが収入制限の厳しい公営住宅では役割を果たせないかといって民間賃貸住宅は供給が少ない

市町村における現在の体制では日々の管理だけで余裕がない既存ストックの建替えについて民間のノウハウを活用できないか

「地域における公営住宅の需給に係る検討調査」(H26)において実施したヒアリング調査等に基づき作成

公営住宅における民間活用の状況

16

買取公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績6005戸 (24年度末)

借上公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績24338戸 (24年度末)

指定管理者制度(平成15年地方自治法改正)

実績46事業主体(67都道府県政令市中)(H2512)

滞納家賃等回収業務の外部委託実績22事業主体(67都道府県政令市中) (H2512)

施設併設による福祉拠点化

実績2519団地4394施設

(24年度末)(注)

PFI事業(供給管理)

実績37事例 (その他 地域優良賃貸住宅に係るもの2事例)

供給段階 管理段階

(例) 大阪府営住宅における指定管理の状況

公営住宅法に基づく管理代行制度を導入している事業主体と併せ都道府県政令市の全67事業主体で民間活用広域管理が進んでいる

(注)公共賃貸住宅(公営改良

特公賃UR住宅公社住宅等)と社会福祉施設等との併設状況

岸和田市貝塚市等12市町(20673戸)三菱電機ビルテクノサービス(株) 府住宅供給公社共同体

枚方市等4市(一部除く)(11880戸)日本管財(株)

吹田市高槻市等8市町(27593戸)大阪ガスセキュリティサービス(株) 府住宅供給公社共同体

大阪市堺市(南区を除く)等10市(43891戸)(株)東急コミュニティー

寝屋川市等3市と大東市の一部(12247戸)アーバンサービスグループ

東大阪市(5700戸)日本住宅管理(株)

堺市(南区)(15835戸)日本総合住生活(株)府住宅供給公社共同体

(戸数指定管理者はH25年度末)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧①

17

PFI活用事例一覧①

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

1県営上安住宅(仮称)整備事業

広島県 BTO H143 H166 H1710 110戸

2 県営坂地区住宅整備事業広島県坂町

BTO H1511 H173 H184 80戸

3PFIによる県営住宅鈴川団地移転建替等事業

山形県 BTO H156 H173 H181 30戸

4

山形県営松境住吉団地移転建替及び酒田市琢成学区コミュニティ防災センター整備事業

山形県酒田市

BTO H1612 H186 H197 66戸

5大阪府営東大阪島之内住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H162 H171 H189 66戸

6PFIによる京都府府営住宅常団地整備等事業

京都府 BTO H167 H182H1812

105戸

7PFIによる防府高井県営住宅東ブロック整備等事業

山口県 BTO H1712 H1912 H2012 136戸

8大阪府筆ヶ崎住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H176 H196 H2012 278戸

9沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業

静岡県沼津市

BTO H177 H1812 H204 214戸

10米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(1号棟)

山形県米沢市

BTO H1810 H1910 H214 40戸

11PFIによる市営長曽根団地深井中町団地建替等事業

大阪府堺市

BT H1812 H213 H2211 200戸

12大阪府営岸和田下池田民活プロジェクト

大阪府 BT H183 H197 H2112 221戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

13大阪府営苅田住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H184 H1911 H2212 248戸

14県営坂地区住宅整備事業(第2期)

広島県坂町

BT H184 H193 H204 80戸

15 蓮花寺市営住宅建替事業富山県高岡市

BT H188 H203 H214 50戸

16新屋比内町市営住宅建替事業

秋田県秋田市

BT H188 H199 H2011 260戸

17大阪府営千里佐竹台住宅(2丁目)民活プロジェクト

大阪府 BT H191 H205 H223 505戸

18大阪府営東大阪新上小阪住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H192 H205 H231 181戸

19PFIによる山形県営通町団地移転建替等事業

山形県 BTO H201 H2010 H2111 20戸

20小松市営川辺町住宅建替事業

石川県小松市

BT H203 H2012 H2210 110戸

21大阪府営豊中新千里東住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H207 H218 H2312 441戸

22米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(2号棟)

山形県米沢市

BTO H2110 H2210 H244 30戸

23大阪府営吹田藤白台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H213 H235 H249 527戸

24大阪府営堺南長尾住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H214 H235 H249 443戸

(平成26年1月調査)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧②

18

PFI活用事例一覧②

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

25市営甲子園九番町団地第1期建替事業

兵庫県西宮市

BT H214 H221 H2312 280戸

26大阪府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H218 H238 H252 385戸

27市営甲子園九番町団地第2期建替事業

兵庫県西宮市

BT H227 H244 H259 168戸

28米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(3号棟)

山形県米沢市

BTO H2310 H2410 H264 38戸

29山北駅北側定住促進住宅整備事業

神奈川県山北町

BTO H2311 H253 H264 40戸

30大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H234 H258 H2611 200戸

31 市営石在町団地整備事業兵庫県西宮市

BT H241 H259 H276 67戸

32徳島県県営住宅集約化PFI事業

徳島県 BOT H242 H2511 H2612 300戸

33市営新町住宅他建替え事業

秋田県大館市

BTO H243 H259 H271 15戸

34広島市営吉島住宅更新事業

広島県広島市

BT H243 H2510 H271 200戸

35 町営緑ヶ丘住宅PFI事業大阪府岬町

BT H249 H256 H27 126戸

36ショッピングセンターマイン用地における定住促進住宅整備事業

佐賀県みやき町

BTO H249 H257 H264 24戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

37大阪府営吹田高野台(1丁目)住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H255 - H288 330戸

38市営武庫3住宅第1期建替事業

兵庫県尼崎市

BT H2510 H274 H2810 350戸

39(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業

大阪府吹田市

BT H2512 - - 240戸

(平成26年1月調査)

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

19

健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

20

とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

21

建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

22

整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

23

PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 5: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

住宅確保要配慮者向け賃貸住宅制度(公営住宅等)の概要

注)ストック数はH24年度末時点で記載公的賃貸住宅としては上記のほか(独)都市再生機構住宅地方住宅供給公社住宅等がある

住宅確保要配慮者(住宅セーフティネット施策対象者)は所得の低下やひとり親世帯の増加などで対象者が増加しており公営住宅の入居倍率は依然高水準(全国平均75倍)

現状公営住宅の整備の大半は老朽ストックの建替えで総戸数については漸減傾向 民間事業者等を活用した良質な賃貸住宅の供給を進め居住の安定に必要な住宅セーフティネット構築が課題

公営住宅 住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業住宅 (H27予算案)

地域優良賃貸住宅

概要 低額所得者の居住の安定を図るため地方公共団体が民間事業者等の活用を図りながら賃貸住宅を供給

公営住宅を補完する観点から民間空き家等の既存ストックを改良し民間事業者等が賃貸住宅を

供給

地域の住宅政策推進の観点から地方公共団体が必要と認めるものについて民間事業者等が賃貸住宅を供給

施策対象 低額所得者 低額所得者である高齢者障害者子育て世帯

高齢者障害者子育て世帯等

(一定の所得要件あり)

ストック数 217万戸 ― 175万戸

事業主体 地方公共団体 民間事業者等 民間事業者等

国の支援 整備及び家賃低廉化に要する費用について地方公共団体を支援

既存ストックの改良費用について民間事業者等を直接支援

整備及び家賃低廉化に要する費用について事業主体を支援する地方公共団体を支援

4

公営住宅制度の概要

【家賃】【入居制度】【入居者資格】

入居者の家賃負担能力と個々の住宅からの便益に応じて補正する「応能応益制度」に基づき地方公共団体が決定

収入超過者の家賃は収入超過度合いと収入超過者となってからの期間に応じ遅くとも5年目の家賃から近傍同種家賃(市場家賃に近い家賃)が適用

高額所得者の家賃は直ちに近傍同種家賃が適用住宅困窮要件

現に住宅に困窮していることが明らか

入居収入基準月収25万9千円(収入分位50)を上限として政令で規定する基準(月収15万8千円(収入分位25))を参酌し条例で設定

ただし入居者の心身の状況又は世帯構成区域内の住宅事情その他の事情を勘案し特に居住の安定を図る必要がある場合として条例で定める場合については月収25万9千円(収入分位50)を上限として基準の設定が可能

原則として入居者を公募

特に居住の安定の確保が必要な者

について地方公共団体の判断により入居者選考において優先的に取り扱うことが可能(優先入居)

収入超過者3年以上入居し入居収入基準を超える収入のある者

rarr明渡努力義務が発生

高額所得者5年以上入居し最近2年間月収31万3千円(収入分位60)を超える収入のある者

rarr地方公共団体が明渡しを請求することが可能

省令で規定した基準を参酌し制定した条例等に従って整備床面積25以上 省エネバリアフリー対応であること 台所水洗便所洗面設備浴室等の設備があること 等(参酌基準の規定)

公営住宅は憲法第25条(生存権の保障)の趣旨にのっとり公営住宅法に基づき国と地方公共団体が協力して住宅に困窮する低額所得者に対し低廉な家賃で供給されるもの(ストック数約217万戸(H24年度末))

【整備基準】

国の助成整備費等 全体工事費の概ね45(建設買取り)又は共用部分工事費改良費の23の概ね45(借上げ)を助成家賃低廉化近傍同種家賃と入居者負担基準額との差額の概ね45を助成

【供給】

収入分位50までの若年世帯等を対象とすることも可能

地方公共団体は公営住宅を建設(又は民間住宅を買取り借上げ)して管理

5

公営住宅整備における民間活力導入に関する予算制度(概要)

直接建設買取り借上げのいずれに対しても補助を実施

民間事業者が建設し借上げ公営住宅として一定期間管理したあと最終的に自治体に引き渡す場合(BOT方

式)における建設費の補助率を借上げ方式(共同施設整備費のみ対象)ではなく直接建設方式(工事費全体が

対象)と同様の補助率にしている(下記の④)

さらにBOT方式の場合民間事業者への直接補助も可能(下記の⑤H26年度より)

また事業の検討段階での支援として以下の支援を実施

PPPPFI手法の導入可能性検討調査について社会資本整備総合交付金の基幹事業として交付対象化

(対地方公共団体H26年度より)

事業の初期段階におけるPPPPFI手法の基本構想検討への支援(対民間事業者H27年度より次項で詳述)

6

①地方公共団体による直接建設

概ね45

概ね55

公営住宅建設事業債

で起債

地方公共団体(起債)

概ね45

概ね55

公営住宅建設事業債

で起債

地方公共団体(起債)

共用部分

国(地方経由)

地方

民間

専用部分 民間

概ね45

概ね55

国(地方経由)

民間地方公共団体が

分割支払い

国民間へ

直接補助

12

12

②買取り公営住宅 ③借上げ公営住宅④BOT方式

公営住宅

⑤BOT方式公営住宅

(民間直接補助)

整備費の地方公共団体負担を起債により調達し家賃等により償還

整備費の地方公共団体負担を起債により調達し家賃等により償還

民間事業者が資金調達し借上げ料を地方公共団体が支払い

民間事業者が整備費を資金調達し国の補助と地方公共団体の分割払いで支払い

民間事業者が整備費を資金調達し国の補助と地方公共団体の分割払いで支払い

民間地方公共団体が

分割支払い

公営住宅に係るPPPPFI導入推進事業 (H27年度より)

7

目 的

PPPPFI事業に取り組むにあたっての条件整理事業提案等の支援マンパワーの限られる小規模な地方公共団体における事業の取組を促進するため具体の地区の導入可能性調査(VFM

算出等)の前段階として国はPPPPFIに関するノウハウのあるコンサル等の実務者への助成を通じて地域でPPPPFIへの参画意欲のある民間事業者等を支援するとともにPPPPFIに取り組む意欲のある地方公共団体が導入候補団地等の抽出やPPPPFI手法が有効と考えられる併設機能集約余剰地活用策の検討等の条件整理事業提案等などを行う際に必要な情報提供など基本構想策定段階における必要な支援(コンサル等からも支援)を実施

経済財政運営と改革の基本方針2014について(H26624 閣議決定)(民間能力の活用等) 公営住宅分野において事業に先立ってPPPPFIの導入を検討する地方公共団体の取組を推進する

昭和30年代の公営住宅ストック対策は概ね終了し次は昭和40年代の公営住宅ストックが更新期を迎える中多くの地方公共団体では将来の人口動向地域のあり方を多角的に検討する必要に加え建替え等に十分な予算や組織人員の確保が困難な状況

このためPPPPFI手法を用いた具体の事業提案を行う民間事業者等への支援などPPPPFIによる公営住宅団地の再生等を推進するための支援制度を充実する

民間事業者等(PPPPFIへ参画意欲のある民間事業者等を組成)

建設事業者

設計事業者

管理事業者

その他(福祉法人 等)

コンサル

地方公共団体

専門分野のノウハウはあるがどのようにPPPPFI事業に参画したら良いか分からない

他業種の事業者と連携をしたことがない

どのような団地がPFIに適しているのか知見がない民間事業者の事業への参画を容易にする条件が分からない

どのような提案が出されるのか分からない

民間事業者 両者に課題悩み

通常の流れ

基本構想

基本計画

導入可能性

調

実施方針

特定事業

入札公示

落札者決定

概 要

連 携

地方公共団体

情報提供 等

国助成

支 援

支 援

bull 現在H27年度事業について事業者(コンサルタント)の公募中(430~529)

bull 40以上の市区町村で本事業の活用意向

子育て世帯に対する支援を強化するため地域優良賃貸住宅制度に「子育て支援タイプ」を創設戸建て空き家等を子育て仕様に改修して地域優良

賃貸住宅として供給する取組みへの支援を拡充

①補助対象

事業主体が戸建空き家等を子育て仕様に改修し地域優良賃貸住宅として

供給する場合改良費全体(民間事業者等の場合は改良費の23)を

補助対象として取り扱う(事業主体が空き家等を借り上げて改修する場合も対象)

②事業主体民間事業者等地方住宅供給公社等地方公共団体都市再生機構

③補助率

概ね45 (社会資本整備総合交付金等により支援)

高齢者世帯障害者世帯新婚子育て世帯等各地域における居住の安定に特に配慮が必要な世帯の居住の用に供する良質な賃貸住宅の供給を促進するため住宅の整備等及び家賃の低廉化に要する費用について支援を行う

1目的

2制度概要

3H27年度予算 (空き家を活用した子育て世帯向け地域優良賃貸住宅の整備)

<戸建て住宅を子育て仕様とする場合の改修例>

① 入居対象下記に掲げる者のうち原則として収入分位70(月収387万円)以下の者

高齢者世帯障害者等世帯新婚世帯子育て世帯地方公共団体が地域住宅計画に掲げる者 等

② 整備に対する国の支援事業主体が民間事業者等の場合

rArr地方公共団体が助成する費用(住宅の建設買取費の16等)の概ね 45事業主体が地方公共団体の場合

rArr住宅の整備費の概ね 45

③ 家賃低廉化に対する国の支援下記の者が入居する地域優良賃貸住宅を対象に地方公共団体が事業主体に対して行う

家賃低廉化助成に要する費用(上限4万円月世帯)の概ね 45について社会資本整備

総合交付金等により支援ⅰ) 収入分位 0~40(月収214万円以下)である次の世帯

高齢者世帯障害者等世帯小学校卒業前の子どもがいる世帯 等

ⅱ) 収入分位 0~25(月収158万円以下)の世帯 <制度イメージ(事業主体が民間事業者等の場合)>

地域優良賃貸住宅制度の概要

8

建設買取りに係る対象額建設買取りに係る対象額

改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)

地域優良賃貸住宅に係る国の支援について

改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)

地公体

事業者

低層住宅(平屋又

は2階建)の場合

19

56=833

16times55100=92 15times55100=11016times45100=75

地公体

事業者

15times45100=90地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者地方公共団体

原則 サービス付き高齢者向け住宅

交付対象建設買取費用times16 交付対象建設買取費用times15 交付対象建設買取費用

45=800

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367

共同施設等 住宅専用部分

地公体

(事業主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象共同施設等の改良費用times23 交付対象共同施設等の改良費用

地公体(事業主体)

共同施設等 住宅専用部分

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367 地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象改良費用times23 交付対象改良費用

9

地方公共団体及び民間事業者等による直接建設買取り買取り借上げ後の改良に対して補助を実施 公共供給型の地優賃を民間事業者が建設し借上げ住宅として一定期間管理したあと最終的に地方公共団体に引

き渡す(BOT方式)場合建設費の補助率は地方公共団体による直接建設(工事費全体が対象)と同様 さらにBOT方式の場合民間事業者への直接補助も可能(H27年度より)

bull 民間事業者が公共供給型の地優賃をBOT方式により供給する場合公共供給型と同じ補助率を適用

bull この場合国による直接補助も可能(補助率 国民間=11)

( 住宅から子育て支援タイプへの変更を含む)

住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業の概要

10

補助の要件

<入居対象者>収入分位25以下の高齢者世帯障害者世帯子育て世帯であっ

て現に住宅に困窮している(狭小な住宅に居住等)世帯

<住宅要件>住戸の床面積は原則として25以上

住宅設備を有すること(台所水洗便所収納設備洗面設備浴室)現行の耐震基準に適合していること一定のバリアフリー化がなされていること

<家賃>公営住宅の家賃に準じたもの

居住支援協議会等が認める場合には地方公共団体が条例で定める高齢者障害者子育て世帯向けの公営住宅の入居収入基準以下にできる

〈各地域における整備量の設定〉住宅確保要配慮者のニーズを把握し必要な住宅供給量を設定

〈住宅情報の登録〉事業の実施意向のある住宅オーナー等の募集を行い住宅情報の登録を実施

〈住宅情報の提供〉入居対象者に対する登録住宅の情報提供を実施

〈入居状況の確認〉毎年度居住支援協議会等において入居状況を確認

居住支援協議会等との連携

住宅に困窮している低所得の高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保に向け居住支援協議会等との連携や適切な管理の下で空き家等を活用し一定の質が確保された賃貸住宅の供給を図るため空き家等のリフォームやコンバージョンに対して支援する

対象工事

バリアフリー改修工事耐震改修工事

共同居住のための改修工事入居対象者の居住の安定確保を図るため居住支援協議会等が必要と

認める改修工事(例設備の改善更新断熱改修防音性遮音性の強化 等)

補助率補助限度額

補助率13 事業主体民間事業者等

補助限度額50万円戸(共同居住用住居に用途変更する場合100万円戸)

スキーム図

10

スマートウェルネス住宅等推進事業の概要

11

高齢者障害者子育て世帯等の多様な世帯が安心して健康に暮らすことができる「スマートウェルネス住宅」を実現するためサービス付き高齢者向け住宅の整備住宅団地等における併設施設の整備及び先導的な取組みに対する支援を実施する

「サービス付き高齢者向け住宅」の供給促進のため整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

①サービス付き高齢者向け住宅整備事業①サービス付き高齢者向け住宅整備事業

住宅団地等における併設施設の整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

②スマートウェルネス拠点整備事業②スマートウェルネス拠点整備事業

高齢者生活支援施設(見守りや生活支援サービス等の拠点施設等)

障害者福祉施設子育て支援施設

スマートウェルネス住宅等推進事業スマートウェルネス住宅等推進事業

高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保及び健康の維持増進に資する先導的な事業として選定されるものに対し補助を行う

③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業

〔住宅〕 補助率建設買取 110改良 13 補助限度額100万円戸〔高齢者生活支援施設〕 補助率建設買取110改良 13 補助限度額1000万円施設

補助率建設買取改良 13補助限度額1000万円施設

〔建設工事費〕 補助率建設買取 110改良 23〔技術の検証費情報提供及び普及費等〕 補助率23

11

公営住宅の建設年度別ストック数の推移

12

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

S20 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22H24

(千戸)

建設年度別管理戸数

築後30年以上126万戸(58)

昭和20年代

0

昭和30年代

4

昭和40年代

31

昭和50年代

27

昭和60年代

19

平成7年以降

19 昭和20年代

昭和30年代

昭和40年代

昭和50年代

昭和60年代

平成7年以降

0

1

2

3

4

5

6

7

8

150

160

170

180

190

200

210

220

230

S51 S56 S61 H3 H8 H13 H18 H23

管理戸数(左軸)

整備戸数(右軸)

管理戸数2192万戸

(H17年度)

管理戸数1607万戸(S51年度)

管理戸数(万戸)

整備戸数15万戸(H24年度)

うち建替13万戸(878)

整備戸数(万戸)

管理戸数2168万戸

(H24年度)

整備戸数70万戸(S51年度)

13

公営住宅のストック戸数の推移

(H24年度末)(出典)国土交通省調べ

【公営住宅の管理戸数の推移】 【公営住宅ストックの住戸面積の分布】

30未満

1

30~39

17

40~49

18

50~59

27

60~69

28

70

以上

9

全国計

公営住宅の入居者の属性等

14

4

63 59 52 54 41 39 36 34 31 29

160 155 148 145139 132 124 117 109 102

151 147144 143

145 145 146 149 151 152

202199

196 190182

172162

153147 143

105103

101 98104

109113 121

121116

103106

108 109112 118

117 111109

113

216 231 250 261 278 286 302 315 332 346

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

70歳以上 65~69歳 60~64歳 50~59歳

40~49歳 30~39歳 29歳以下

(注)年齢不詳を除く 国土交通省作成(年度)

726 744 752 756 757 761 724 744 762 770

6462 61 61 62 62

46 45

44 43 44

42 41 40 41 40

34 33

31 31 31

29 29 28 28 28

35 33

31 31 37 35 34 33 33 33

40 38 35 34

21 19 18 18 18 18

30 27 25 24

24 22 21 20 20 20 30 28 25 24 18 16 15 15 15 14 21 19 16 16 15 13 12 12 12 11 27 22 19 18 20 18 17 17 14 13 11 10 12 09

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

収入未申告 月収313万超 月収313万以下 月収259万以下

月収214万以下 月収186万以下 月収158万以下 月収139万以下

月収123万以下 月収104万以下

国土交通省作成(年度)

入居者の収入

60歳以上の高齢者世帯が575

入居者(世帯主)の年齢 同居者の所得を含む

公営住宅の応募倍率

bull 全国平均 75倍 東京都 247倍 大阪府 185倍 愛知県 92倍 三大都市圏以外 38倍 (平成24年度)

公営住宅に係る課題

15

将来の管理コストの削減のため集落の縁辺部等にある利便性の低い団地についてそのまま建替えるべきか苦慮

現代のニーズに合わない老朽団地が増加する一方建替えや改善に要する財源の確保に限界

長期的な趨勢として人口世帯数の減少とともに公営住宅需要も減少すると考えられる一方で短中期的には高齢化の進展に伴い住宅セーフティネットとしてのニーズはなお強く必要なストックの確保が課題

地域の将来のため子育て世帯や生産年齢人口の定住の受け皿が必要だが収入制限の厳しい公営住宅では役割を果たせないかといって民間賃貸住宅は供給が少ない

市町村における現在の体制では日々の管理だけで余裕がない既存ストックの建替えについて民間のノウハウを活用できないか

「地域における公営住宅の需給に係る検討調査」(H26)において実施したヒアリング調査等に基づき作成

公営住宅における民間活用の状況

16

買取公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績6005戸 (24年度末)

借上公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績24338戸 (24年度末)

指定管理者制度(平成15年地方自治法改正)

実績46事業主体(67都道府県政令市中)(H2512)

滞納家賃等回収業務の外部委託実績22事業主体(67都道府県政令市中) (H2512)

施設併設による福祉拠点化

実績2519団地4394施設

(24年度末)(注)

PFI事業(供給管理)

実績37事例 (その他 地域優良賃貸住宅に係るもの2事例)

供給段階 管理段階

(例) 大阪府営住宅における指定管理の状況

公営住宅法に基づく管理代行制度を導入している事業主体と併せ都道府県政令市の全67事業主体で民間活用広域管理が進んでいる

(注)公共賃貸住宅(公営改良

特公賃UR住宅公社住宅等)と社会福祉施設等との併設状況

岸和田市貝塚市等12市町(20673戸)三菱電機ビルテクノサービス(株) 府住宅供給公社共同体

枚方市等4市(一部除く)(11880戸)日本管財(株)

吹田市高槻市等8市町(27593戸)大阪ガスセキュリティサービス(株) 府住宅供給公社共同体

大阪市堺市(南区を除く)等10市(43891戸)(株)東急コミュニティー

寝屋川市等3市と大東市の一部(12247戸)アーバンサービスグループ

東大阪市(5700戸)日本住宅管理(株)

堺市(南区)(15835戸)日本総合住生活(株)府住宅供給公社共同体

(戸数指定管理者はH25年度末)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧①

17

PFI活用事例一覧①

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

1県営上安住宅(仮称)整備事業

広島県 BTO H143 H166 H1710 110戸

2 県営坂地区住宅整備事業広島県坂町

BTO H1511 H173 H184 80戸

3PFIによる県営住宅鈴川団地移転建替等事業

山形県 BTO H156 H173 H181 30戸

4

山形県営松境住吉団地移転建替及び酒田市琢成学区コミュニティ防災センター整備事業

山形県酒田市

BTO H1612 H186 H197 66戸

5大阪府営東大阪島之内住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H162 H171 H189 66戸

6PFIによる京都府府営住宅常団地整備等事業

京都府 BTO H167 H182H1812

105戸

7PFIによる防府高井県営住宅東ブロック整備等事業

山口県 BTO H1712 H1912 H2012 136戸

8大阪府筆ヶ崎住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H176 H196 H2012 278戸

9沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業

静岡県沼津市

BTO H177 H1812 H204 214戸

10米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(1号棟)

山形県米沢市

BTO H1810 H1910 H214 40戸

11PFIによる市営長曽根団地深井中町団地建替等事業

大阪府堺市

BT H1812 H213 H2211 200戸

12大阪府営岸和田下池田民活プロジェクト

大阪府 BT H183 H197 H2112 221戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

13大阪府営苅田住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H184 H1911 H2212 248戸

14県営坂地区住宅整備事業(第2期)

広島県坂町

BT H184 H193 H204 80戸

15 蓮花寺市営住宅建替事業富山県高岡市

BT H188 H203 H214 50戸

16新屋比内町市営住宅建替事業

秋田県秋田市

BT H188 H199 H2011 260戸

17大阪府営千里佐竹台住宅(2丁目)民活プロジェクト

大阪府 BT H191 H205 H223 505戸

18大阪府営東大阪新上小阪住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H192 H205 H231 181戸

19PFIによる山形県営通町団地移転建替等事業

山形県 BTO H201 H2010 H2111 20戸

20小松市営川辺町住宅建替事業

石川県小松市

BT H203 H2012 H2210 110戸

21大阪府営豊中新千里東住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H207 H218 H2312 441戸

22米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(2号棟)

山形県米沢市

BTO H2110 H2210 H244 30戸

23大阪府営吹田藤白台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H213 H235 H249 527戸

24大阪府営堺南長尾住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H214 H235 H249 443戸

(平成26年1月調査)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧②

18

PFI活用事例一覧②

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

25市営甲子園九番町団地第1期建替事業

兵庫県西宮市

BT H214 H221 H2312 280戸

26大阪府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H218 H238 H252 385戸

27市営甲子園九番町団地第2期建替事業

兵庫県西宮市

BT H227 H244 H259 168戸

28米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(3号棟)

山形県米沢市

BTO H2310 H2410 H264 38戸

29山北駅北側定住促進住宅整備事業

神奈川県山北町

BTO H2311 H253 H264 40戸

30大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H234 H258 H2611 200戸

31 市営石在町団地整備事業兵庫県西宮市

BT H241 H259 H276 67戸

32徳島県県営住宅集約化PFI事業

徳島県 BOT H242 H2511 H2612 300戸

33市営新町住宅他建替え事業

秋田県大館市

BTO H243 H259 H271 15戸

34広島市営吉島住宅更新事業

広島県広島市

BT H243 H2510 H271 200戸

35 町営緑ヶ丘住宅PFI事業大阪府岬町

BT H249 H256 H27 126戸

36ショッピングセンターマイン用地における定住促進住宅整備事業

佐賀県みやき町

BTO H249 H257 H264 24戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

37大阪府営吹田高野台(1丁目)住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H255 - H288 330戸

38市営武庫3住宅第1期建替事業

兵庫県尼崎市

BT H2510 H274 H2810 350戸

39(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業

大阪府吹田市

BT H2512 - - 240戸

(平成26年1月調査)

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

19

健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

20

とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

21

建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

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整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

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PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 6: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

公営住宅制度の概要

【家賃】【入居制度】【入居者資格】

入居者の家賃負担能力と個々の住宅からの便益に応じて補正する「応能応益制度」に基づき地方公共団体が決定

収入超過者の家賃は収入超過度合いと収入超過者となってからの期間に応じ遅くとも5年目の家賃から近傍同種家賃(市場家賃に近い家賃)が適用

高額所得者の家賃は直ちに近傍同種家賃が適用住宅困窮要件

現に住宅に困窮していることが明らか

入居収入基準月収25万9千円(収入分位50)を上限として政令で規定する基準(月収15万8千円(収入分位25))を参酌し条例で設定

ただし入居者の心身の状況又は世帯構成区域内の住宅事情その他の事情を勘案し特に居住の安定を図る必要がある場合として条例で定める場合については月収25万9千円(収入分位50)を上限として基準の設定が可能

原則として入居者を公募

特に居住の安定の確保が必要な者

について地方公共団体の判断により入居者選考において優先的に取り扱うことが可能(優先入居)

収入超過者3年以上入居し入居収入基準を超える収入のある者

rarr明渡努力義務が発生

高額所得者5年以上入居し最近2年間月収31万3千円(収入分位60)を超える収入のある者

rarr地方公共団体が明渡しを請求することが可能

省令で規定した基準を参酌し制定した条例等に従って整備床面積25以上 省エネバリアフリー対応であること 台所水洗便所洗面設備浴室等の設備があること 等(参酌基準の規定)

公営住宅は憲法第25条(生存権の保障)の趣旨にのっとり公営住宅法に基づき国と地方公共団体が協力して住宅に困窮する低額所得者に対し低廉な家賃で供給されるもの(ストック数約217万戸(H24年度末))

【整備基準】

国の助成整備費等 全体工事費の概ね45(建設買取り)又は共用部分工事費改良費の23の概ね45(借上げ)を助成家賃低廉化近傍同種家賃と入居者負担基準額との差額の概ね45を助成

【供給】

収入分位50までの若年世帯等を対象とすることも可能

地方公共団体は公営住宅を建設(又は民間住宅を買取り借上げ)して管理

5

公営住宅整備における民間活力導入に関する予算制度(概要)

直接建設買取り借上げのいずれに対しても補助を実施

民間事業者が建設し借上げ公営住宅として一定期間管理したあと最終的に自治体に引き渡す場合(BOT方

式)における建設費の補助率を借上げ方式(共同施設整備費のみ対象)ではなく直接建設方式(工事費全体が

対象)と同様の補助率にしている(下記の④)

さらにBOT方式の場合民間事業者への直接補助も可能(下記の⑤H26年度より)

また事業の検討段階での支援として以下の支援を実施

PPPPFI手法の導入可能性検討調査について社会資本整備総合交付金の基幹事業として交付対象化

(対地方公共団体H26年度より)

事業の初期段階におけるPPPPFI手法の基本構想検討への支援(対民間事業者H27年度より次項で詳述)

6

①地方公共団体による直接建設

概ね45

概ね55

公営住宅建設事業債

で起債

地方公共団体(起債)

概ね45

概ね55

公営住宅建設事業債

で起債

地方公共団体(起債)

共用部分

国(地方経由)

地方

民間

専用部分 民間

概ね45

概ね55

国(地方経由)

民間地方公共団体が

分割支払い

国民間へ

直接補助

12

12

②買取り公営住宅 ③借上げ公営住宅④BOT方式

公営住宅

⑤BOT方式公営住宅

(民間直接補助)

整備費の地方公共団体負担を起債により調達し家賃等により償還

整備費の地方公共団体負担を起債により調達し家賃等により償還

民間事業者が資金調達し借上げ料を地方公共団体が支払い

民間事業者が整備費を資金調達し国の補助と地方公共団体の分割払いで支払い

民間事業者が整備費を資金調達し国の補助と地方公共団体の分割払いで支払い

民間地方公共団体が

分割支払い

公営住宅に係るPPPPFI導入推進事業 (H27年度より)

7

目 的

PPPPFI事業に取り組むにあたっての条件整理事業提案等の支援マンパワーの限られる小規模な地方公共団体における事業の取組を促進するため具体の地区の導入可能性調査(VFM

算出等)の前段階として国はPPPPFIに関するノウハウのあるコンサル等の実務者への助成を通じて地域でPPPPFIへの参画意欲のある民間事業者等を支援するとともにPPPPFIに取り組む意欲のある地方公共団体が導入候補団地等の抽出やPPPPFI手法が有効と考えられる併設機能集約余剰地活用策の検討等の条件整理事業提案等などを行う際に必要な情報提供など基本構想策定段階における必要な支援(コンサル等からも支援)を実施

経済財政運営と改革の基本方針2014について(H26624 閣議決定)(民間能力の活用等) 公営住宅分野において事業に先立ってPPPPFIの導入を検討する地方公共団体の取組を推進する

昭和30年代の公営住宅ストック対策は概ね終了し次は昭和40年代の公営住宅ストックが更新期を迎える中多くの地方公共団体では将来の人口動向地域のあり方を多角的に検討する必要に加え建替え等に十分な予算や組織人員の確保が困難な状況

このためPPPPFI手法を用いた具体の事業提案を行う民間事業者等への支援などPPPPFIによる公営住宅団地の再生等を推進するための支援制度を充実する

民間事業者等(PPPPFIへ参画意欲のある民間事業者等を組成)

建設事業者

設計事業者

管理事業者

その他(福祉法人 等)

コンサル

地方公共団体

専門分野のノウハウはあるがどのようにPPPPFI事業に参画したら良いか分からない

他業種の事業者と連携をしたことがない

どのような団地がPFIに適しているのか知見がない民間事業者の事業への参画を容易にする条件が分からない

どのような提案が出されるのか分からない

民間事業者 両者に課題悩み

通常の流れ

基本構想

基本計画

導入可能性

調

実施方針

特定事業

入札公示

落札者決定

概 要

連 携

地方公共団体

情報提供 等

国助成

支 援

支 援

bull 現在H27年度事業について事業者(コンサルタント)の公募中(430~529)

bull 40以上の市区町村で本事業の活用意向

子育て世帯に対する支援を強化するため地域優良賃貸住宅制度に「子育て支援タイプ」を創設戸建て空き家等を子育て仕様に改修して地域優良

賃貸住宅として供給する取組みへの支援を拡充

①補助対象

事業主体が戸建空き家等を子育て仕様に改修し地域優良賃貸住宅として

供給する場合改良費全体(民間事業者等の場合は改良費の23)を

補助対象として取り扱う(事業主体が空き家等を借り上げて改修する場合も対象)

②事業主体民間事業者等地方住宅供給公社等地方公共団体都市再生機構

③補助率

概ね45 (社会資本整備総合交付金等により支援)

高齢者世帯障害者世帯新婚子育て世帯等各地域における居住の安定に特に配慮が必要な世帯の居住の用に供する良質な賃貸住宅の供給を促進するため住宅の整備等及び家賃の低廉化に要する費用について支援を行う

1目的

2制度概要

3H27年度予算 (空き家を活用した子育て世帯向け地域優良賃貸住宅の整備)

<戸建て住宅を子育て仕様とする場合の改修例>

① 入居対象下記に掲げる者のうち原則として収入分位70(月収387万円)以下の者

高齢者世帯障害者等世帯新婚世帯子育て世帯地方公共団体が地域住宅計画に掲げる者 等

② 整備に対する国の支援事業主体が民間事業者等の場合

rArr地方公共団体が助成する費用(住宅の建設買取費の16等)の概ね 45事業主体が地方公共団体の場合

rArr住宅の整備費の概ね 45

③ 家賃低廉化に対する国の支援下記の者が入居する地域優良賃貸住宅を対象に地方公共団体が事業主体に対して行う

家賃低廉化助成に要する費用(上限4万円月世帯)の概ね 45について社会資本整備

総合交付金等により支援ⅰ) 収入分位 0~40(月収214万円以下)である次の世帯

高齢者世帯障害者等世帯小学校卒業前の子どもがいる世帯 等

ⅱ) 収入分位 0~25(月収158万円以下)の世帯 <制度イメージ(事業主体が民間事業者等の場合)>

地域優良賃貸住宅制度の概要

8

建設買取りに係る対象額建設買取りに係る対象額

改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)

地域優良賃貸住宅に係る国の支援について

改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)

地公体

事業者

低層住宅(平屋又

は2階建)の場合

19

56=833

16times55100=92 15times55100=11016times45100=75

地公体

事業者

15times45100=90地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者地方公共団体

原則 サービス付き高齢者向け住宅

交付対象建設買取費用times16 交付対象建設買取費用times15 交付対象建設買取費用

45=800

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367

共同施設等 住宅専用部分

地公体

(事業主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象共同施設等の改良費用times23 交付対象共同施設等の改良費用

地公体(事業主体)

共同施設等 住宅専用部分

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367 地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象改良費用times23 交付対象改良費用

9

地方公共団体及び民間事業者等による直接建設買取り買取り借上げ後の改良に対して補助を実施 公共供給型の地優賃を民間事業者が建設し借上げ住宅として一定期間管理したあと最終的に地方公共団体に引

き渡す(BOT方式)場合建設費の補助率は地方公共団体による直接建設(工事費全体が対象)と同様 さらにBOT方式の場合民間事業者への直接補助も可能(H27年度より)

bull 民間事業者が公共供給型の地優賃をBOT方式により供給する場合公共供給型と同じ補助率を適用

bull この場合国による直接補助も可能(補助率 国民間=11)

( 住宅から子育て支援タイプへの変更を含む)

住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業の概要

10

補助の要件

<入居対象者>収入分位25以下の高齢者世帯障害者世帯子育て世帯であっ

て現に住宅に困窮している(狭小な住宅に居住等)世帯

<住宅要件>住戸の床面積は原則として25以上

住宅設備を有すること(台所水洗便所収納設備洗面設備浴室)現行の耐震基準に適合していること一定のバリアフリー化がなされていること

<家賃>公営住宅の家賃に準じたもの

居住支援協議会等が認める場合には地方公共団体が条例で定める高齢者障害者子育て世帯向けの公営住宅の入居収入基準以下にできる

〈各地域における整備量の設定〉住宅確保要配慮者のニーズを把握し必要な住宅供給量を設定

〈住宅情報の登録〉事業の実施意向のある住宅オーナー等の募集を行い住宅情報の登録を実施

〈住宅情報の提供〉入居対象者に対する登録住宅の情報提供を実施

〈入居状況の確認〉毎年度居住支援協議会等において入居状況を確認

居住支援協議会等との連携

住宅に困窮している低所得の高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保に向け居住支援協議会等との連携や適切な管理の下で空き家等を活用し一定の質が確保された賃貸住宅の供給を図るため空き家等のリフォームやコンバージョンに対して支援する

対象工事

バリアフリー改修工事耐震改修工事

共同居住のための改修工事入居対象者の居住の安定確保を図るため居住支援協議会等が必要と

認める改修工事(例設備の改善更新断熱改修防音性遮音性の強化 等)

補助率補助限度額

補助率13 事業主体民間事業者等

補助限度額50万円戸(共同居住用住居に用途変更する場合100万円戸)

スキーム図

10

スマートウェルネス住宅等推進事業の概要

11

高齢者障害者子育て世帯等の多様な世帯が安心して健康に暮らすことができる「スマートウェルネス住宅」を実現するためサービス付き高齢者向け住宅の整備住宅団地等における併設施設の整備及び先導的な取組みに対する支援を実施する

「サービス付き高齢者向け住宅」の供給促進のため整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

①サービス付き高齢者向け住宅整備事業①サービス付き高齢者向け住宅整備事業

住宅団地等における併設施設の整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

②スマートウェルネス拠点整備事業②スマートウェルネス拠点整備事業

高齢者生活支援施設(見守りや生活支援サービス等の拠点施設等)

障害者福祉施設子育て支援施設

スマートウェルネス住宅等推進事業スマートウェルネス住宅等推進事業

高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保及び健康の維持増進に資する先導的な事業として選定されるものに対し補助を行う

③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業

〔住宅〕 補助率建設買取 110改良 13 補助限度額100万円戸〔高齢者生活支援施設〕 補助率建設買取110改良 13 補助限度額1000万円施設

補助率建設買取改良 13補助限度額1000万円施設

〔建設工事費〕 補助率建設買取 110改良 23〔技術の検証費情報提供及び普及費等〕 補助率23

11

公営住宅の建設年度別ストック数の推移

12

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

S20 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22H24

(千戸)

建設年度別管理戸数

築後30年以上126万戸(58)

昭和20年代

0

昭和30年代

4

昭和40年代

31

昭和50年代

27

昭和60年代

19

平成7年以降

19 昭和20年代

昭和30年代

昭和40年代

昭和50年代

昭和60年代

平成7年以降

0

1

2

3

4

5

6

7

8

150

160

170

180

190

200

210

220

230

S51 S56 S61 H3 H8 H13 H18 H23

管理戸数(左軸)

整備戸数(右軸)

管理戸数2192万戸

(H17年度)

管理戸数1607万戸(S51年度)

管理戸数(万戸)

整備戸数15万戸(H24年度)

うち建替13万戸(878)

整備戸数(万戸)

管理戸数2168万戸

(H24年度)

整備戸数70万戸(S51年度)

13

公営住宅のストック戸数の推移

(H24年度末)(出典)国土交通省調べ

【公営住宅の管理戸数の推移】 【公営住宅ストックの住戸面積の分布】

30未満

1

30~39

17

40~49

18

50~59

27

60~69

28

70

以上

9

全国計

公営住宅の入居者の属性等

14

4

63 59 52 54 41 39 36 34 31 29

160 155 148 145139 132 124 117 109 102

151 147144 143

145 145 146 149 151 152

202199

196 190182

172162

153147 143

105103

101 98104

109113 121

121116

103106

108 109112 118

117 111109

113

216 231 250 261 278 286 302 315 332 346

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

70歳以上 65~69歳 60~64歳 50~59歳

40~49歳 30~39歳 29歳以下

(注)年齢不詳を除く 国土交通省作成(年度)

726 744 752 756 757 761 724 744 762 770

6462 61 61 62 62

46 45

44 43 44

42 41 40 41 40

34 33

31 31 31

29 29 28 28 28

35 33

31 31 37 35 34 33 33 33

40 38 35 34

21 19 18 18 18 18

30 27 25 24

24 22 21 20 20 20 30 28 25 24 18 16 15 15 15 14 21 19 16 16 15 13 12 12 12 11 27 22 19 18 20 18 17 17 14 13 11 10 12 09

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

収入未申告 月収313万超 月収313万以下 月収259万以下

月収214万以下 月収186万以下 月収158万以下 月収139万以下

月収123万以下 月収104万以下

国土交通省作成(年度)

入居者の収入

60歳以上の高齢者世帯が575

入居者(世帯主)の年齢 同居者の所得を含む

公営住宅の応募倍率

bull 全国平均 75倍 東京都 247倍 大阪府 185倍 愛知県 92倍 三大都市圏以外 38倍 (平成24年度)

公営住宅に係る課題

15

将来の管理コストの削減のため集落の縁辺部等にある利便性の低い団地についてそのまま建替えるべきか苦慮

現代のニーズに合わない老朽団地が増加する一方建替えや改善に要する財源の確保に限界

長期的な趨勢として人口世帯数の減少とともに公営住宅需要も減少すると考えられる一方で短中期的には高齢化の進展に伴い住宅セーフティネットとしてのニーズはなお強く必要なストックの確保が課題

地域の将来のため子育て世帯や生産年齢人口の定住の受け皿が必要だが収入制限の厳しい公営住宅では役割を果たせないかといって民間賃貸住宅は供給が少ない

市町村における現在の体制では日々の管理だけで余裕がない既存ストックの建替えについて民間のノウハウを活用できないか

「地域における公営住宅の需給に係る検討調査」(H26)において実施したヒアリング調査等に基づき作成

公営住宅における民間活用の状況

16

買取公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績6005戸 (24年度末)

借上公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績24338戸 (24年度末)

指定管理者制度(平成15年地方自治法改正)

実績46事業主体(67都道府県政令市中)(H2512)

滞納家賃等回収業務の外部委託実績22事業主体(67都道府県政令市中) (H2512)

施設併設による福祉拠点化

実績2519団地4394施設

(24年度末)(注)

PFI事業(供給管理)

実績37事例 (その他 地域優良賃貸住宅に係るもの2事例)

供給段階 管理段階

(例) 大阪府営住宅における指定管理の状況

公営住宅法に基づく管理代行制度を導入している事業主体と併せ都道府県政令市の全67事業主体で民間活用広域管理が進んでいる

(注)公共賃貸住宅(公営改良

特公賃UR住宅公社住宅等)と社会福祉施設等との併設状況

岸和田市貝塚市等12市町(20673戸)三菱電機ビルテクノサービス(株) 府住宅供給公社共同体

枚方市等4市(一部除く)(11880戸)日本管財(株)

吹田市高槻市等8市町(27593戸)大阪ガスセキュリティサービス(株) 府住宅供給公社共同体

大阪市堺市(南区を除く)等10市(43891戸)(株)東急コミュニティー

寝屋川市等3市と大東市の一部(12247戸)アーバンサービスグループ

東大阪市(5700戸)日本住宅管理(株)

堺市(南区)(15835戸)日本総合住生活(株)府住宅供給公社共同体

(戸数指定管理者はH25年度末)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧①

17

PFI活用事例一覧①

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

1県営上安住宅(仮称)整備事業

広島県 BTO H143 H166 H1710 110戸

2 県営坂地区住宅整備事業広島県坂町

BTO H1511 H173 H184 80戸

3PFIによる県営住宅鈴川団地移転建替等事業

山形県 BTO H156 H173 H181 30戸

4

山形県営松境住吉団地移転建替及び酒田市琢成学区コミュニティ防災センター整備事業

山形県酒田市

BTO H1612 H186 H197 66戸

5大阪府営東大阪島之内住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H162 H171 H189 66戸

6PFIによる京都府府営住宅常団地整備等事業

京都府 BTO H167 H182H1812

105戸

7PFIによる防府高井県営住宅東ブロック整備等事業

山口県 BTO H1712 H1912 H2012 136戸

8大阪府筆ヶ崎住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H176 H196 H2012 278戸

9沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業

静岡県沼津市

BTO H177 H1812 H204 214戸

10米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(1号棟)

山形県米沢市

BTO H1810 H1910 H214 40戸

11PFIによる市営長曽根団地深井中町団地建替等事業

大阪府堺市

BT H1812 H213 H2211 200戸

12大阪府営岸和田下池田民活プロジェクト

大阪府 BT H183 H197 H2112 221戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

13大阪府営苅田住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H184 H1911 H2212 248戸

14県営坂地区住宅整備事業(第2期)

広島県坂町

BT H184 H193 H204 80戸

15 蓮花寺市営住宅建替事業富山県高岡市

BT H188 H203 H214 50戸

16新屋比内町市営住宅建替事業

秋田県秋田市

BT H188 H199 H2011 260戸

17大阪府営千里佐竹台住宅(2丁目)民活プロジェクト

大阪府 BT H191 H205 H223 505戸

18大阪府営東大阪新上小阪住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H192 H205 H231 181戸

19PFIによる山形県営通町団地移転建替等事業

山形県 BTO H201 H2010 H2111 20戸

20小松市営川辺町住宅建替事業

石川県小松市

BT H203 H2012 H2210 110戸

21大阪府営豊中新千里東住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H207 H218 H2312 441戸

22米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(2号棟)

山形県米沢市

BTO H2110 H2210 H244 30戸

23大阪府営吹田藤白台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H213 H235 H249 527戸

24大阪府営堺南長尾住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H214 H235 H249 443戸

(平成26年1月調査)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧②

18

PFI活用事例一覧②

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

25市営甲子園九番町団地第1期建替事業

兵庫県西宮市

BT H214 H221 H2312 280戸

26大阪府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H218 H238 H252 385戸

27市営甲子園九番町団地第2期建替事業

兵庫県西宮市

BT H227 H244 H259 168戸

28米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(3号棟)

山形県米沢市

BTO H2310 H2410 H264 38戸

29山北駅北側定住促進住宅整備事業

神奈川県山北町

BTO H2311 H253 H264 40戸

30大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H234 H258 H2611 200戸

31 市営石在町団地整備事業兵庫県西宮市

BT H241 H259 H276 67戸

32徳島県県営住宅集約化PFI事業

徳島県 BOT H242 H2511 H2612 300戸

33市営新町住宅他建替え事業

秋田県大館市

BTO H243 H259 H271 15戸

34広島市営吉島住宅更新事業

広島県広島市

BT H243 H2510 H271 200戸

35 町営緑ヶ丘住宅PFI事業大阪府岬町

BT H249 H256 H27 126戸

36ショッピングセンターマイン用地における定住促進住宅整備事業

佐賀県みやき町

BTO H249 H257 H264 24戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

37大阪府営吹田高野台(1丁目)住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H255 - H288 330戸

38市営武庫3住宅第1期建替事業

兵庫県尼崎市

BT H2510 H274 H2810 350戸

39(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業

大阪府吹田市

BT H2512 - - 240戸

(平成26年1月調査)

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

19

健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

20

とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

21

建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

22

整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

23

PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

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(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

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除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

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中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 7: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

公営住宅整備における民間活力導入に関する予算制度(概要)

直接建設買取り借上げのいずれに対しても補助を実施

民間事業者が建設し借上げ公営住宅として一定期間管理したあと最終的に自治体に引き渡す場合(BOT方

式)における建設費の補助率を借上げ方式(共同施設整備費のみ対象)ではなく直接建設方式(工事費全体が

対象)と同様の補助率にしている(下記の④)

さらにBOT方式の場合民間事業者への直接補助も可能(下記の⑤H26年度より)

また事業の検討段階での支援として以下の支援を実施

PPPPFI手法の導入可能性検討調査について社会資本整備総合交付金の基幹事業として交付対象化

(対地方公共団体H26年度より)

事業の初期段階におけるPPPPFI手法の基本構想検討への支援(対民間事業者H27年度より次項で詳述)

6

①地方公共団体による直接建設

概ね45

概ね55

公営住宅建設事業債

で起債

地方公共団体(起債)

概ね45

概ね55

公営住宅建設事業債

で起債

地方公共団体(起債)

共用部分

国(地方経由)

地方

民間

専用部分 民間

概ね45

概ね55

国(地方経由)

民間地方公共団体が

分割支払い

国民間へ

直接補助

12

12

②買取り公営住宅 ③借上げ公営住宅④BOT方式

公営住宅

⑤BOT方式公営住宅

(民間直接補助)

整備費の地方公共団体負担を起債により調達し家賃等により償還

整備費の地方公共団体負担を起債により調達し家賃等により償還

民間事業者が資金調達し借上げ料を地方公共団体が支払い

民間事業者が整備費を資金調達し国の補助と地方公共団体の分割払いで支払い

民間事業者が整備費を資金調達し国の補助と地方公共団体の分割払いで支払い

民間地方公共団体が

分割支払い

公営住宅に係るPPPPFI導入推進事業 (H27年度より)

7

目 的

PPPPFI事業に取り組むにあたっての条件整理事業提案等の支援マンパワーの限られる小規模な地方公共団体における事業の取組を促進するため具体の地区の導入可能性調査(VFM

算出等)の前段階として国はPPPPFIに関するノウハウのあるコンサル等の実務者への助成を通じて地域でPPPPFIへの参画意欲のある民間事業者等を支援するとともにPPPPFIに取り組む意欲のある地方公共団体が導入候補団地等の抽出やPPPPFI手法が有効と考えられる併設機能集約余剰地活用策の検討等の条件整理事業提案等などを行う際に必要な情報提供など基本構想策定段階における必要な支援(コンサル等からも支援)を実施

経済財政運営と改革の基本方針2014について(H26624 閣議決定)(民間能力の活用等) 公営住宅分野において事業に先立ってPPPPFIの導入を検討する地方公共団体の取組を推進する

昭和30年代の公営住宅ストック対策は概ね終了し次は昭和40年代の公営住宅ストックが更新期を迎える中多くの地方公共団体では将来の人口動向地域のあり方を多角的に検討する必要に加え建替え等に十分な予算や組織人員の確保が困難な状況

このためPPPPFI手法を用いた具体の事業提案を行う民間事業者等への支援などPPPPFIによる公営住宅団地の再生等を推進するための支援制度を充実する

民間事業者等(PPPPFIへ参画意欲のある民間事業者等を組成)

建設事業者

設計事業者

管理事業者

その他(福祉法人 等)

コンサル

地方公共団体

専門分野のノウハウはあるがどのようにPPPPFI事業に参画したら良いか分からない

他業種の事業者と連携をしたことがない

どのような団地がPFIに適しているのか知見がない民間事業者の事業への参画を容易にする条件が分からない

どのような提案が出されるのか分からない

民間事業者 両者に課題悩み

通常の流れ

基本構想

基本計画

導入可能性

調

実施方針

特定事業

入札公示

落札者決定

概 要

連 携

地方公共団体

情報提供 等

国助成

支 援

支 援

bull 現在H27年度事業について事業者(コンサルタント)の公募中(430~529)

bull 40以上の市区町村で本事業の活用意向

子育て世帯に対する支援を強化するため地域優良賃貸住宅制度に「子育て支援タイプ」を創設戸建て空き家等を子育て仕様に改修して地域優良

賃貸住宅として供給する取組みへの支援を拡充

①補助対象

事業主体が戸建空き家等を子育て仕様に改修し地域優良賃貸住宅として

供給する場合改良費全体(民間事業者等の場合は改良費の23)を

補助対象として取り扱う(事業主体が空き家等を借り上げて改修する場合も対象)

②事業主体民間事業者等地方住宅供給公社等地方公共団体都市再生機構

③補助率

概ね45 (社会資本整備総合交付金等により支援)

高齢者世帯障害者世帯新婚子育て世帯等各地域における居住の安定に特に配慮が必要な世帯の居住の用に供する良質な賃貸住宅の供給を促進するため住宅の整備等及び家賃の低廉化に要する費用について支援を行う

1目的

2制度概要

3H27年度予算 (空き家を活用した子育て世帯向け地域優良賃貸住宅の整備)

<戸建て住宅を子育て仕様とする場合の改修例>

① 入居対象下記に掲げる者のうち原則として収入分位70(月収387万円)以下の者

高齢者世帯障害者等世帯新婚世帯子育て世帯地方公共団体が地域住宅計画に掲げる者 等

② 整備に対する国の支援事業主体が民間事業者等の場合

rArr地方公共団体が助成する費用(住宅の建設買取費の16等)の概ね 45事業主体が地方公共団体の場合

rArr住宅の整備費の概ね 45

③ 家賃低廉化に対する国の支援下記の者が入居する地域優良賃貸住宅を対象に地方公共団体が事業主体に対して行う

家賃低廉化助成に要する費用(上限4万円月世帯)の概ね 45について社会資本整備

総合交付金等により支援ⅰ) 収入分位 0~40(月収214万円以下)である次の世帯

高齢者世帯障害者等世帯小学校卒業前の子どもがいる世帯 等

ⅱ) 収入分位 0~25(月収158万円以下)の世帯 <制度イメージ(事業主体が民間事業者等の場合)>

地域優良賃貸住宅制度の概要

8

建設買取りに係る対象額建設買取りに係る対象額

改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)

地域優良賃貸住宅に係る国の支援について

改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)

地公体

事業者

低層住宅(平屋又

は2階建)の場合

19

56=833

16times55100=92 15times55100=11016times45100=75

地公体

事業者

15times45100=90地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者地方公共団体

原則 サービス付き高齢者向け住宅

交付対象建設買取費用times16 交付対象建設買取費用times15 交付対象建設買取費用

45=800

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367

共同施設等 住宅専用部分

地公体

(事業主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象共同施設等の改良費用times23 交付対象共同施設等の改良費用

地公体(事業主体)

共同施設等 住宅専用部分

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367 地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象改良費用times23 交付対象改良費用

9

地方公共団体及び民間事業者等による直接建設買取り買取り借上げ後の改良に対して補助を実施 公共供給型の地優賃を民間事業者が建設し借上げ住宅として一定期間管理したあと最終的に地方公共団体に引

き渡す(BOT方式)場合建設費の補助率は地方公共団体による直接建設(工事費全体が対象)と同様 さらにBOT方式の場合民間事業者への直接補助も可能(H27年度より)

bull 民間事業者が公共供給型の地優賃をBOT方式により供給する場合公共供給型と同じ補助率を適用

bull この場合国による直接補助も可能(補助率 国民間=11)

( 住宅から子育て支援タイプへの変更を含む)

住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業の概要

10

補助の要件

<入居対象者>収入分位25以下の高齢者世帯障害者世帯子育て世帯であっ

て現に住宅に困窮している(狭小な住宅に居住等)世帯

<住宅要件>住戸の床面積は原則として25以上

住宅設備を有すること(台所水洗便所収納設備洗面設備浴室)現行の耐震基準に適合していること一定のバリアフリー化がなされていること

<家賃>公営住宅の家賃に準じたもの

居住支援協議会等が認める場合には地方公共団体が条例で定める高齢者障害者子育て世帯向けの公営住宅の入居収入基準以下にできる

〈各地域における整備量の設定〉住宅確保要配慮者のニーズを把握し必要な住宅供給量を設定

〈住宅情報の登録〉事業の実施意向のある住宅オーナー等の募集を行い住宅情報の登録を実施

〈住宅情報の提供〉入居対象者に対する登録住宅の情報提供を実施

〈入居状況の確認〉毎年度居住支援協議会等において入居状況を確認

居住支援協議会等との連携

住宅に困窮している低所得の高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保に向け居住支援協議会等との連携や適切な管理の下で空き家等を活用し一定の質が確保された賃貸住宅の供給を図るため空き家等のリフォームやコンバージョンに対して支援する

対象工事

バリアフリー改修工事耐震改修工事

共同居住のための改修工事入居対象者の居住の安定確保を図るため居住支援協議会等が必要と

認める改修工事(例設備の改善更新断熱改修防音性遮音性の強化 等)

補助率補助限度額

補助率13 事業主体民間事業者等

補助限度額50万円戸(共同居住用住居に用途変更する場合100万円戸)

スキーム図

10

スマートウェルネス住宅等推進事業の概要

11

高齢者障害者子育て世帯等の多様な世帯が安心して健康に暮らすことができる「スマートウェルネス住宅」を実現するためサービス付き高齢者向け住宅の整備住宅団地等における併設施設の整備及び先導的な取組みに対する支援を実施する

「サービス付き高齢者向け住宅」の供給促進のため整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

①サービス付き高齢者向け住宅整備事業①サービス付き高齢者向け住宅整備事業

住宅団地等における併設施設の整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

②スマートウェルネス拠点整備事業②スマートウェルネス拠点整備事業

高齢者生活支援施設(見守りや生活支援サービス等の拠点施設等)

障害者福祉施設子育て支援施設

スマートウェルネス住宅等推進事業スマートウェルネス住宅等推進事業

高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保及び健康の維持増進に資する先導的な事業として選定されるものに対し補助を行う

③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業

〔住宅〕 補助率建設買取 110改良 13 補助限度額100万円戸〔高齢者生活支援施設〕 補助率建設買取110改良 13 補助限度額1000万円施設

補助率建設買取改良 13補助限度額1000万円施設

〔建設工事費〕 補助率建設買取 110改良 23〔技術の検証費情報提供及び普及費等〕 補助率23

11

公営住宅の建設年度別ストック数の推移

12

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

S20 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22H24

(千戸)

建設年度別管理戸数

築後30年以上126万戸(58)

昭和20年代

0

昭和30年代

4

昭和40年代

31

昭和50年代

27

昭和60年代

19

平成7年以降

19 昭和20年代

昭和30年代

昭和40年代

昭和50年代

昭和60年代

平成7年以降

0

1

2

3

4

5

6

7

8

150

160

170

180

190

200

210

220

230

S51 S56 S61 H3 H8 H13 H18 H23

管理戸数(左軸)

整備戸数(右軸)

管理戸数2192万戸

(H17年度)

管理戸数1607万戸(S51年度)

管理戸数(万戸)

整備戸数15万戸(H24年度)

うち建替13万戸(878)

整備戸数(万戸)

管理戸数2168万戸

(H24年度)

整備戸数70万戸(S51年度)

13

公営住宅のストック戸数の推移

(H24年度末)(出典)国土交通省調べ

【公営住宅の管理戸数の推移】 【公営住宅ストックの住戸面積の分布】

30未満

1

30~39

17

40~49

18

50~59

27

60~69

28

70

以上

9

全国計

公営住宅の入居者の属性等

14

4

63 59 52 54 41 39 36 34 31 29

160 155 148 145139 132 124 117 109 102

151 147144 143

145 145 146 149 151 152

202199

196 190182

172162

153147 143

105103

101 98104

109113 121

121116

103106

108 109112 118

117 111109

113

216 231 250 261 278 286 302 315 332 346

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

70歳以上 65~69歳 60~64歳 50~59歳

40~49歳 30~39歳 29歳以下

(注)年齢不詳を除く 国土交通省作成(年度)

726 744 752 756 757 761 724 744 762 770

6462 61 61 62 62

46 45

44 43 44

42 41 40 41 40

34 33

31 31 31

29 29 28 28 28

35 33

31 31 37 35 34 33 33 33

40 38 35 34

21 19 18 18 18 18

30 27 25 24

24 22 21 20 20 20 30 28 25 24 18 16 15 15 15 14 21 19 16 16 15 13 12 12 12 11 27 22 19 18 20 18 17 17 14 13 11 10 12 09

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

収入未申告 月収313万超 月収313万以下 月収259万以下

月収214万以下 月収186万以下 月収158万以下 月収139万以下

月収123万以下 月収104万以下

国土交通省作成(年度)

入居者の収入

60歳以上の高齢者世帯が575

入居者(世帯主)の年齢 同居者の所得を含む

公営住宅の応募倍率

bull 全国平均 75倍 東京都 247倍 大阪府 185倍 愛知県 92倍 三大都市圏以外 38倍 (平成24年度)

公営住宅に係る課題

15

将来の管理コストの削減のため集落の縁辺部等にある利便性の低い団地についてそのまま建替えるべきか苦慮

現代のニーズに合わない老朽団地が増加する一方建替えや改善に要する財源の確保に限界

長期的な趨勢として人口世帯数の減少とともに公営住宅需要も減少すると考えられる一方で短中期的には高齢化の進展に伴い住宅セーフティネットとしてのニーズはなお強く必要なストックの確保が課題

地域の将来のため子育て世帯や生産年齢人口の定住の受け皿が必要だが収入制限の厳しい公営住宅では役割を果たせないかといって民間賃貸住宅は供給が少ない

市町村における現在の体制では日々の管理だけで余裕がない既存ストックの建替えについて民間のノウハウを活用できないか

「地域における公営住宅の需給に係る検討調査」(H26)において実施したヒアリング調査等に基づき作成

公営住宅における民間活用の状況

16

買取公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績6005戸 (24年度末)

借上公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績24338戸 (24年度末)

指定管理者制度(平成15年地方自治法改正)

実績46事業主体(67都道府県政令市中)(H2512)

滞納家賃等回収業務の外部委託実績22事業主体(67都道府県政令市中) (H2512)

施設併設による福祉拠点化

実績2519団地4394施設

(24年度末)(注)

PFI事業(供給管理)

実績37事例 (その他 地域優良賃貸住宅に係るもの2事例)

供給段階 管理段階

(例) 大阪府営住宅における指定管理の状況

公営住宅法に基づく管理代行制度を導入している事業主体と併せ都道府県政令市の全67事業主体で民間活用広域管理が進んでいる

(注)公共賃貸住宅(公営改良

特公賃UR住宅公社住宅等)と社会福祉施設等との併設状況

岸和田市貝塚市等12市町(20673戸)三菱電機ビルテクノサービス(株) 府住宅供給公社共同体

枚方市等4市(一部除く)(11880戸)日本管財(株)

吹田市高槻市等8市町(27593戸)大阪ガスセキュリティサービス(株) 府住宅供給公社共同体

大阪市堺市(南区を除く)等10市(43891戸)(株)東急コミュニティー

寝屋川市等3市と大東市の一部(12247戸)アーバンサービスグループ

東大阪市(5700戸)日本住宅管理(株)

堺市(南区)(15835戸)日本総合住生活(株)府住宅供給公社共同体

(戸数指定管理者はH25年度末)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧①

17

PFI活用事例一覧①

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

1県営上安住宅(仮称)整備事業

広島県 BTO H143 H166 H1710 110戸

2 県営坂地区住宅整備事業広島県坂町

BTO H1511 H173 H184 80戸

3PFIによる県営住宅鈴川団地移転建替等事業

山形県 BTO H156 H173 H181 30戸

4

山形県営松境住吉団地移転建替及び酒田市琢成学区コミュニティ防災センター整備事業

山形県酒田市

BTO H1612 H186 H197 66戸

5大阪府営東大阪島之内住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H162 H171 H189 66戸

6PFIによる京都府府営住宅常団地整備等事業

京都府 BTO H167 H182H1812

105戸

7PFIによる防府高井県営住宅東ブロック整備等事業

山口県 BTO H1712 H1912 H2012 136戸

8大阪府筆ヶ崎住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H176 H196 H2012 278戸

9沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業

静岡県沼津市

BTO H177 H1812 H204 214戸

10米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(1号棟)

山形県米沢市

BTO H1810 H1910 H214 40戸

11PFIによる市営長曽根団地深井中町団地建替等事業

大阪府堺市

BT H1812 H213 H2211 200戸

12大阪府営岸和田下池田民活プロジェクト

大阪府 BT H183 H197 H2112 221戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

13大阪府営苅田住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H184 H1911 H2212 248戸

14県営坂地区住宅整備事業(第2期)

広島県坂町

BT H184 H193 H204 80戸

15 蓮花寺市営住宅建替事業富山県高岡市

BT H188 H203 H214 50戸

16新屋比内町市営住宅建替事業

秋田県秋田市

BT H188 H199 H2011 260戸

17大阪府営千里佐竹台住宅(2丁目)民活プロジェクト

大阪府 BT H191 H205 H223 505戸

18大阪府営東大阪新上小阪住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H192 H205 H231 181戸

19PFIによる山形県営通町団地移転建替等事業

山形県 BTO H201 H2010 H2111 20戸

20小松市営川辺町住宅建替事業

石川県小松市

BT H203 H2012 H2210 110戸

21大阪府営豊中新千里東住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H207 H218 H2312 441戸

22米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(2号棟)

山形県米沢市

BTO H2110 H2210 H244 30戸

23大阪府営吹田藤白台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H213 H235 H249 527戸

24大阪府営堺南長尾住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H214 H235 H249 443戸

(平成26年1月調査)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧②

18

PFI活用事例一覧②

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

25市営甲子園九番町団地第1期建替事業

兵庫県西宮市

BT H214 H221 H2312 280戸

26大阪府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H218 H238 H252 385戸

27市営甲子園九番町団地第2期建替事業

兵庫県西宮市

BT H227 H244 H259 168戸

28米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(3号棟)

山形県米沢市

BTO H2310 H2410 H264 38戸

29山北駅北側定住促進住宅整備事業

神奈川県山北町

BTO H2311 H253 H264 40戸

30大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H234 H258 H2611 200戸

31 市営石在町団地整備事業兵庫県西宮市

BT H241 H259 H276 67戸

32徳島県県営住宅集約化PFI事業

徳島県 BOT H242 H2511 H2612 300戸

33市営新町住宅他建替え事業

秋田県大館市

BTO H243 H259 H271 15戸

34広島市営吉島住宅更新事業

広島県広島市

BT H243 H2510 H271 200戸

35 町営緑ヶ丘住宅PFI事業大阪府岬町

BT H249 H256 H27 126戸

36ショッピングセンターマイン用地における定住促進住宅整備事業

佐賀県みやき町

BTO H249 H257 H264 24戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

37大阪府営吹田高野台(1丁目)住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H255 - H288 330戸

38市営武庫3住宅第1期建替事業

兵庫県尼崎市

BT H2510 H274 H2810 350戸

39(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業

大阪府吹田市

BT H2512 - - 240戸

(平成26年1月調査)

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

19

健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

20

とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

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建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

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整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

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PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 8: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

公営住宅に係るPPPPFI導入推進事業 (H27年度より)

7

目 的

PPPPFI事業に取り組むにあたっての条件整理事業提案等の支援マンパワーの限られる小規模な地方公共団体における事業の取組を促進するため具体の地区の導入可能性調査(VFM

算出等)の前段階として国はPPPPFIに関するノウハウのあるコンサル等の実務者への助成を通じて地域でPPPPFIへの参画意欲のある民間事業者等を支援するとともにPPPPFIに取り組む意欲のある地方公共団体が導入候補団地等の抽出やPPPPFI手法が有効と考えられる併設機能集約余剰地活用策の検討等の条件整理事業提案等などを行う際に必要な情報提供など基本構想策定段階における必要な支援(コンサル等からも支援)を実施

経済財政運営と改革の基本方針2014について(H26624 閣議決定)(民間能力の活用等) 公営住宅分野において事業に先立ってPPPPFIの導入を検討する地方公共団体の取組を推進する

昭和30年代の公営住宅ストック対策は概ね終了し次は昭和40年代の公営住宅ストックが更新期を迎える中多くの地方公共団体では将来の人口動向地域のあり方を多角的に検討する必要に加え建替え等に十分な予算や組織人員の確保が困難な状況

このためPPPPFI手法を用いた具体の事業提案を行う民間事業者等への支援などPPPPFIによる公営住宅団地の再生等を推進するための支援制度を充実する

民間事業者等(PPPPFIへ参画意欲のある民間事業者等を組成)

建設事業者

設計事業者

管理事業者

その他(福祉法人 等)

コンサル

地方公共団体

専門分野のノウハウはあるがどのようにPPPPFI事業に参画したら良いか分からない

他業種の事業者と連携をしたことがない

どのような団地がPFIに適しているのか知見がない民間事業者の事業への参画を容易にする条件が分からない

どのような提案が出されるのか分からない

民間事業者 両者に課題悩み

通常の流れ

基本構想

基本計画

導入可能性

調

実施方針

特定事業

入札公示

落札者決定

概 要

連 携

地方公共団体

情報提供 等

国助成

支 援

支 援

bull 現在H27年度事業について事業者(コンサルタント)の公募中(430~529)

bull 40以上の市区町村で本事業の活用意向

子育て世帯に対する支援を強化するため地域優良賃貸住宅制度に「子育て支援タイプ」を創設戸建て空き家等を子育て仕様に改修して地域優良

賃貸住宅として供給する取組みへの支援を拡充

①補助対象

事業主体が戸建空き家等を子育て仕様に改修し地域優良賃貸住宅として

供給する場合改良費全体(民間事業者等の場合は改良費の23)を

補助対象として取り扱う(事業主体が空き家等を借り上げて改修する場合も対象)

②事業主体民間事業者等地方住宅供給公社等地方公共団体都市再生機構

③補助率

概ね45 (社会資本整備総合交付金等により支援)

高齢者世帯障害者世帯新婚子育て世帯等各地域における居住の安定に特に配慮が必要な世帯の居住の用に供する良質な賃貸住宅の供給を促進するため住宅の整備等及び家賃の低廉化に要する費用について支援を行う

1目的

2制度概要

3H27年度予算 (空き家を活用した子育て世帯向け地域優良賃貸住宅の整備)

<戸建て住宅を子育て仕様とする場合の改修例>

① 入居対象下記に掲げる者のうち原則として収入分位70(月収387万円)以下の者

高齢者世帯障害者等世帯新婚世帯子育て世帯地方公共団体が地域住宅計画に掲げる者 等

② 整備に対する国の支援事業主体が民間事業者等の場合

rArr地方公共団体が助成する費用(住宅の建設買取費の16等)の概ね 45事業主体が地方公共団体の場合

rArr住宅の整備費の概ね 45

③ 家賃低廉化に対する国の支援下記の者が入居する地域優良賃貸住宅を対象に地方公共団体が事業主体に対して行う

家賃低廉化助成に要する費用(上限4万円月世帯)の概ね 45について社会資本整備

総合交付金等により支援ⅰ) 収入分位 0~40(月収214万円以下)である次の世帯

高齢者世帯障害者等世帯小学校卒業前の子どもがいる世帯 等

ⅱ) 収入分位 0~25(月収158万円以下)の世帯 <制度イメージ(事業主体が民間事業者等の場合)>

地域優良賃貸住宅制度の概要

8

建設買取りに係る対象額建設買取りに係る対象額

改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)

地域優良賃貸住宅に係る国の支援について

改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)

地公体

事業者

低層住宅(平屋又

は2階建)の場合

19

56=833

16times55100=92 15times55100=11016times45100=75

地公体

事業者

15times45100=90地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者地方公共団体

原則 サービス付き高齢者向け住宅

交付対象建設買取費用times16 交付対象建設買取費用times15 交付対象建設買取費用

45=800

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367

共同施設等 住宅専用部分

地公体

(事業主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象共同施設等の改良費用times23 交付対象共同施設等の改良費用

地公体(事業主体)

共同施設等 住宅専用部分

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367 地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象改良費用times23 交付対象改良費用

9

地方公共団体及び民間事業者等による直接建設買取り買取り借上げ後の改良に対して補助を実施 公共供給型の地優賃を民間事業者が建設し借上げ住宅として一定期間管理したあと最終的に地方公共団体に引

き渡す(BOT方式)場合建設費の補助率は地方公共団体による直接建設(工事費全体が対象)と同様 さらにBOT方式の場合民間事業者への直接補助も可能(H27年度より)

bull 民間事業者が公共供給型の地優賃をBOT方式により供給する場合公共供給型と同じ補助率を適用

bull この場合国による直接補助も可能(補助率 国民間=11)

( 住宅から子育て支援タイプへの変更を含む)

住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業の概要

10

補助の要件

<入居対象者>収入分位25以下の高齢者世帯障害者世帯子育て世帯であっ

て現に住宅に困窮している(狭小な住宅に居住等)世帯

<住宅要件>住戸の床面積は原則として25以上

住宅設備を有すること(台所水洗便所収納設備洗面設備浴室)現行の耐震基準に適合していること一定のバリアフリー化がなされていること

<家賃>公営住宅の家賃に準じたもの

居住支援協議会等が認める場合には地方公共団体が条例で定める高齢者障害者子育て世帯向けの公営住宅の入居収入基準以下にできる

〈各地域における整備量の設定〉住宅確保要配慮者のニーズを把握し必要な住宅供給量を設定

〈住宅情報の登録〉事業の実施意向のある住宅オーナー等の募集を行い住宅情報の登録を実施

〈住宅情報の提供〉入居対象者に対する登録住宅の情報提供を実施

〈入居状況の確認〉毎年度居住支援協議会等において入居状況を確認

居住支援協議会等との連携

住宅に困窮している低所得の高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保に向け居住支援協議会等との連携や適切な管理の下で空き家等を活用し一定の質が確保された賃貸住宅の供給を図るため空き家等のリフォームやコンバージョンに対して支援する

対象工事

バリアフリー改修工事耐震改修工事

共同居住のための改修工事入居対象者の居住の安定確保を図るため居住支援協議会等が必要と

認める改修工事(例設備の改善更新断熱改修防音性遮音性の強化 等)

補助率補助限度額

補助率13 事業主体民間事業者等

補助限度額50万円戸(共同居住用住居に用途変更する場合100万円戸)

スキーム図

10

スマートウェルネス住宅等推進事業の概要

11

高齢者障害者子育て世帯等の多様な世帯が安心して健康に暮らすことができる「スマートウェルネス住宅」を実現するためサービス付き高齢者向け住宅の整備住宅団地等における併設施設の整備及び先導的な取組みに対する支援を実施する

「サービス付き高齢者向け住宅」の供給促進のため整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

①サービス付き高齢者向け住宅整備事業①サービス付き高齢者向け住宅整備事業

住宅団地等における併設施設の整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

②スマートウェルネス拠点整備事業②スマートウェルネス拠点整備事業

高齢者生活支援施設(見守りや生活支援サービス等の拠点施設等)

障害者福祉施設子育て支援施設

スマートウェルネス住宅等推進事業スマートウェルネス住宅等推進事業

高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保及び健康の維持増進に資する先導的な事業として選定されるものに対し補助を行う

③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業

〔住宅〕 補助率建設買取 110改良 13 補助限度額100万円戸〔高齢者生活支援施設〕 補助率建設買取110改良 13 補助限度額1000万円施設

補助率建設買取改良 13補助限度額1000万円施設

〔建設工事費〕 補助率建設買取 110改良 23〔技術の検証費情報提供及び普及費等〕 補助率23

11

公営住宅の建設年度別ストック数の推移

12

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

S20 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22H24

(千戸)

建設年度別管理戸数

築後30年以上126万戸(58)

昭和20年代

0

昭和30年代

4

昭和40年代

31

昭和50年代

27

昭和60年代

19

平成7年以降

19 昭和20年代

昭和30年代

昭和40年代

昭和50年代

昭和60年代

平成7年以降

0

1

2

3

4

5

6

7

8

150

160

170

180

190

200

210

220

230

S51 S56 S61 H3 H8 H13 H18 H23

管理戸数(左軸)

整備戸数(右軸)

管理戸数2192万戸

(H17年度)

管理戸数1607万戸(S51年度)

管理戸数(万戸)

整備戸数15万戸(H24年度)

うち建替13万戸(878)

整備戸数(万戸)

管理戸数2168万戸

(H24年度)

整備戸数70万戸(S51年度)

13

公営住宅のストック戸数の推移

(H24年度末)(出典)国土交通省調べ

【公営住宅の管理戸数の推移】 【公営住宅ストックの住戸面積の分布】

30未満

1

30~39

17

40~49

18

50~59

27

60~69

28

70

以上

9

全国計

公営住宅の入居者の属性等

14

4

63 59 52 54 41 39 36 34 31 29

160 155 148 145139 132 124 117 109 102

151 147144 143

145 145 146 149 151 152

202199

196 190182

172162

153147 143

105103

101 98104

109113 121

121116

103106

108 109112 118

117 111109

113

216 231 250 261 278 286 302 315 332 346

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

70歳以上 65~69歳 60~64歳 50~59歳

40~49歳 30~39歳 29歳以下

(注)年齢不詳を除く 国土交通省作成(年度)

726 744 752 756 757 761 724 744 762 770

6462 61 61 62 62

46 45

44 43 44

42 41 40 41 40

34 33

31 31 31

29 29 28 28 28

35 33

31 31 37 35 34 33 33 33

40 38 35 34

21 19 18 18 18 18

30 27 25 24

24 22 21 20 20 20 30 28 25 24 18 16 15 15 15 14 21 19 16 16 15 13 12 12 12 11 27 22 19 18 20 18 17 17 14 13 11 10 12 09

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

収入未申告 月収313万超 月収313万以下 月収259万以下

月収214万以下 月収186万以下 月収158万以下 月収139万以下

月収123万以下 月収104万以下

国土交通省作成(年度)

入居者の収入

60歳以上の高齢者世帯が575

入居者(世帯主)の年齢 同居者の所得を含む

公営住宅の応募倍率

bull 全国平均 75倍 東京都 247倍 大阪府 185倍 愛知県 92倍 三大都市圏以外 38倍 (平成24年度)

公営住宅に係る課題

15

将来の管理コストの削減のため集落の縁辺部等にある利便性の低い団地についてそのまま建替えるべきか苦慮

現代のニーズに合わない老朽団地が増加する一方建替えや改善に要する財源の確保に限界

長期的な趨勢として人口世帯数の減少とともに公営住宅需要も減少すると考えられる一方で短中期的には高齢化の進展に伴い住宅セーフティネットとしてのニーズはなお強く必要なストックの確保が課題

地域の将来のため子育て世帯や生産年齢人口の定住の受け皿が必要だが収入制限の厳しい公営住宅では役割を果たせないかといって民間賃貸住宅は供給が少ない

市町村における現在の体制では日々の管理だけで余裕がない既存ストックの建替えについて民間のノウハウを活用できないか

「地域における公営住宅の需給に係る検討調査」(H26)において実施したヒアリング調査等に基づき作成

公営住宅における民間活用の状況

16

買取公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績6005戸 (24年度末)

借上公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績24338戸 (24年度末)

指定管理者制度(平成15年地方自治法改正)

実績46事業主体(67都道府県政令市中)(H2512)

滞納家賃等回収業務の外部委託実績22事業主体(67都道府県政令市中) (H2512)

施設併設による福祉拠点化

実績2519団地4394施設

(24年度末)(注)

PFI事業(供給管理)

実績37事例 (その他 地域優良賃貸住宅に係るもの2事例)

供給段階 管理段階

(例) 大阪府営住宅における指定管理の状況

公営住宅法に基づく管理代行制度を導入している事業主体と併せ都道府県政令市の全67事業主体で民間活用広域管理が進んでいる

(注)公共賃貸住宅(公営改良

特公賃UR住宅公社住宅等)と社会福祉施設等との併設状況

岸和田市貝塚市等12市町(20673戸)三菱電機ビルテクノサービス(株) 府住宅供給公社共同体

枚方市等4市(一部除く)(11880戸)日本管財(株)

吹田市高槻市等8市町(27593戸)大阪ガスセキュリティサービス(株) 府住宅供給公社共同体

大阪市堺市(南区を除く)等10市(43891戸)(株)東急コミュニティー

寝屋川市等3市と大東市の一部(12247戸)アーバンサービスグループ

東大阪市(5700戸)日本住宅管理(株)

堺市(南区)(15835戸)日本総合住生活(株)府住宅供給公社共同体

(戸数指定管理者はH25年度末)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧①

17

PFI活用事例一覧①

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

1県営上安住宅(仮称)整備事業

広島県 BTO H143 H166 H1710 110戸

2 県営坂地区住宅整備事業広島県坂町

BTO H1511 H173 H184 80戸

3PFIによる県営住宅鈴川団地移転建替等事業

山形県 BTO H156 H173 H181 30戸

4

山形県営松境住吉団地移転建替及び酒田市琢成学区コミュニティ防災センター整備事業

山形県酒田市

BTO H1612 H186 H197 66戸

5大阪府営東大阪島之内住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H162 H171 H189 66戸

6PFIによる京都府府営住宅常団地整備等事業

京都府 BTO H167 H182H1812

105戸

7PFIによる防府高井県営住宅東ブロック整備等事業

山口県 BTO H1712 H1912 H2012 136戸

8大阪府筆ヶ崎住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H176 H196 H2012 278戸

9沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業

静岡県沼津市

BTO H177 H1812 H204 214戸

10米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(1号棟)

山形県米沢市

BTO H1810 H1910 H214 40戸

11PFIによる市営長曽根団地深井中町団地建替等事業

大阪府堺市

BT H1812 H213 H2211 200戸

12大阪府営岸和田下池田民活プロジェクト

大阪府 BT H183 H197 H2112 221戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

13大阪府営苅田住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H184 H1911 H2212 248戸

14県営坂地区住宅整備事業(第2期)

広島県坂町

BT H184 H193 H204 80戸

15 蓮花寺市営住宅建替事業富山県高岡市

BT H188 H203 H214 50戸

16新屋比内町市営住宅建替事業

秋田県秋田市

BT H188 H199 H2011 260戸

17大阪府営千里佐竹台住宅(2丁目)民活プロジェクト

大阪府 BT H191 H205 H223 505戸

18大阪府営東大阪新上小阪住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H192 H205 H231 181戸

19PFIによる山形県営通町団地移転建替等事業

山形県 BTO H201 H2010 H2111 20戸

20小松市営川辺町住宅建替事業

石川県小松市

BT H203 H2012 H2210 110戸

21大阪府営豊中新千里東住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H207 H218 H2312 441戸

22米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(2号棟)

山形県米沢市

BTO H2110 H2210 H244 30戸

23大阪府営吹田藤白台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H213 H235 H249 527戸

24大阪府営堺南長尾住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H214 H235 H249 443戸

(平成26年1月調査)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧②

18

PFI活用事例一覧②

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

25市営甲子園九番町団地第1期建替事業

兵庫県西宮市

BT H214 H221 H2312 280戸

26大阪府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H218 H238 H252 385戸

27市営甲子園九番町団地第2期建替事業

兵庫県西宮市

BT H227 H244 H259 168戸

28米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(3号棟)

山形県米沢市

BTO H2310 H2410 H264 38戸

29山北駅北側定住促進住宅整備事業

神奈川県山北町

BTO H2311 H253 H264 40戸

30大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H234 H258 H2611 200戸

31 市営石在町団地整備事業兵庫県西宮市

BT H241 H259 H276 67戸

32徳島県県営住宅集約化PFI事業

徳島県 BOT H242 H2511 H2612 300戸

33市営新町住宅他建替え事業

秋田県大館市

BTO H243 H259 H271 15戸

34広島市営吉島住宅更新事業

広島県広島市

BT H243 H2510 H271 200戸

35 町営緑ヶ丘住宅PFI事業大阪府岬町

BT H249 H256 H27 126戸

36ショッピングセンターマイン用地における定住促進住宅整備事業

佐賀県みやき町

BTO H249 H257 H264 24戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

37大阪府営吹田高野台(1丁目)住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H255 - H288 330戸

38市営武庫3住宅第1期建替事業

兵庫県尼崎市

BT H2510 H274 H2810 350戸

39(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業

大阪府吹田市

BT H2512 - - 240戸

(平成26年1月調査)

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

19

健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

20

とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

21

建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

22

整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

23

PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 9: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

子育て世帯に対する支援を強化するため地域優良賃貸住宅制度に「子育て支援タイプ」を創設戸建て空き家等を子育て仕様に改修して地域優良

賃貸住宅として供給する取組みへの支援を拡充

①補助対象

事業主体が戸建空き家等を子育て仕様に改修し地域優良賃貸住宅として

供給する場合改良費全体(民間事業者等の場合は改良費の23)を

補助対象として取り扱う(事業主体が空き家等を借り上げて改修する場合も対象)

②事業主体民間事業者等地方住宅供給公社等地方公共団体都市再生機構

③補助率

概ね45 (社会資本整備総合交付金等により支援)

高齢者世帯障害者世帯新婚子育て世帯等各地域における居住の安定に特に配慮が必要な世帯の居住の用に供する良質な賃貸住宅の供給を促進するため住宅の整備等及び家賃の低廉化に要する費用について支援を行う

1目的

2制度概要

3H27年度予算 (空き家を活用した子育て世帯向け地域優良賃貸住宅の整備)

<戸建て住宅を子育て仕様とする場合の改修例>

① 入居対象下記に掲げる者のうち原則として収入分位70(月収387万円)以下の者

高齢者世帯障害者等世帯新婚世帯子育て世帯地方公共団体が地域住宅計画に掲げる者 等

② 整備に対する国の支援事業主体が民間事業者等の場合

rArr地方公共団体が助成する費用(住宅の建設買取費の16等)の概ね 45事業主体が地方公共団体の場合

rArr住宅の整備費の概ね 45

③ 家賃低廉化に対する国の支援下記の者が入居する地域優良賃貸住宅を対象に地方公共団体が事業主体に対して行う

家賃低廉化助成に要する費用(上限4万円月世帯)の概ね 45について社会資本整備

総合交付金等により支援ⅰ) 収入分位 0~40(月収214万円以下)である次の世帯

高齢者世帯障害者等世帯小学校卒業前の子どもがいる世帯 等

ⅱ) 収入分位 0~25(月収158万円以下)の世帯 <制度イメージ(事業主体が民間事業者等の場合)>

地域優良賃貸住宅制度の概要

8

建設買取りに係る対象額建設買取りに係る対象額

改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)

地域優良賃貸住宅に係る国の支援について

改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)

地公体

事業者

低層住宅(平屋又

は2階建)の場合

19

56=833

16times55100=92 15times55100=11016times45100=75

地公体

事業者

15times45100=90地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者地方公共団体

原則 サービス付き高齢者向け住宅

交付対象建設買取費用times16 交付対象建設買取費用times15 交付対象建設買取費用

45=800

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367

共同施設等 住宅専用部分

地公体

(事業主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象共同施設等の改良費用times23 交付対象共同施設等の改良費用

地公体(事業主体)

共同施設等 住宅専用部分

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367 地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象改良費用times23 交付対象改良費用

9

地方公共団体及び民間事業者等による直接建設買取り買取り借上げ後の改良に対して補助を実施 公共供給型の地優賃を民間事業者が建設し借上げ住宅として一定期間管理したあと最終的に地方公共団体に引

き渡す(BOT方式)場合建設費の補助率は地方公共団体による直接建設(工事費全体が対象)と同様 さらにBOT方式の場合民間事業者への直接補助も可能(H27年度より)

bull 民間事業者が公共供給型の地優賃をBOT方式により供給する場合公共供給型と同じ補助率を適用

bull この場合国による直接補助も可能(補助率 国民間=11)

( 住宅から子育て支援タイプへの変更を含む)

住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業の概要

10

補助の要件

<入居対象者>収入分位25以下の高齢者世帯障害者世帯子育て世帯であっ

て現に住宅に困窮している(狭小な住宅に居住等)世帯

<住宅要件>住戸の床面積は原則として25以上

住宅設備を有すること(台所水洗便所収納設備洗面設備浴室)現行の耐震基準に適合していること一定のバリアフリー化がなされていること

<家賃>公営住宅の家賃に準じたもの

居住支援協議会等が認める場合には地方公共団体が条例で定める高齢者障害者子育て世帯向けの公営住宅の入居収入基準以下にできる

〈各地域における整備量の設定〉住宅確保要配慮者のニーズを把握し必要な住宅供給量を設定

〈住宅情報の登録〉事業の実施意向のある住宅オーナー等の募集を行い住宅情報の登録を実施

〈住宅情報の提供〉入居対象者に対する登録住宅の情報提供を実施

〈入居状況の確認〉毎年度居住支援協議会等において入居状況を確認

居住支援協議会等との連携

住宅に困窮している低所得の高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保に向け居住支援協議会等との連携や適切な管理の下で空き家等を活用し一定の質が確保された賃貸住宅の供給を図るため空き家等のリフォームやコンバージョンに対して支援する

対象工事

バリアフリー改修工事耐震改修工事

共同居住のための改修工事入居対象者の居住の安定確保を図るため居住支援協議会等が必要と

認める改修工事(例設備の改善更新断熱改修防音性遮音性の強化 等)

補助率補助限度額

補助率13 事業主体民間事業者等

補助限度額50万円戸(共同居住用住居に用途変更する場合100万円戸)

スキーム図

10

スマートウェルネス住宅等推進事業の概要

11

高齢者障害者子育て世帯等の多様な世帯が安心して健康に暮らすことができる「スマートウェルネス住宅」を実現するためサービス付き高齢者向け住宅の整備住宅団地等における併設施設の整備及び先導的な取組みに対する支援を実施する

「サービス付き高齢者向け住宅」の供給促進のため整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

①サービス付き高齢者向け住宅整備事業①サービス付き高齢者向け住宅整備事業

住宅団地等における併設施設の整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

②スマートウェルネス拠点整備事業②スマートウェルネス拠点整備事業

高齢者生活支援施設(見守りや生活支援サービス等の拠点施設等)

障害者福祉施設子育て支援施設

スマートウェルネス住宅等推進事業スマートウェルネス住宅等推進事業

高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保及び健康の維持増進に資する先導的な事業として選定されるものに対し補助を行う

③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業

〔住宅〕 補助率建設買取 110改良 13 補助限度額100万円戸〔高齢者生活支援施設〕 補助率建設買取110改良 13 補助限度額1000万円施設

補助率建設買取改良 13補助限度額1000万円施設

〔建設工事費〕 補助率建設買取 110改良 23〔技術の検証費情報提供及び普及費等〕 補助率23

11

公営住宅の建設年度別ストック数の推移

12

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

S20 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22H24

(千戸)

建設年度別管理戸数

築後30年以上126万戸(58)

昭和20年代

0

昭和30年代

4

昭和40年代

31

昭和50年代

27

昭和60年代

19

平成7年以降

19 昭和20年代

昭和30年代

昭和40年代

昭和50年代

昭和60年代

平成7年以降

0

1

2

3

4

5

6

7

8

150

160

170

180

190

200

210

220

230

S51 S56 S61 H3 H8 H13 H18 H23

管理戸数(左軸)

整備戸数(右軸)

管理戸数2192万戸

(H17年度)

管理戸数1607万戸(S51年度)

管理戸数(万戸)

整備戸数15万戸(H24年度)

うち建替13万戸(878)

整備戸数(万戸)

管理戸数2168万戸

(H24年度)

整備戸数70万戸(S51年度)

13

公営住宅のストック戸数の推移

(H24年度末)(出典)国土交通省調べ

【公営住宅の管理戸数の推移】 【公営住宅ストックの住戸面積の分布】

30未満

1

30~39

17

40~49

18

50~59

27

60~69

28

70

以上

9

全国計

公営住宅の入居者の属性等

14

4

63 59 52 54 41 39 36 34 31 29

160 155 148 145139 132 124 117 109 102

151 147144 143

145 145 146 149 151 152

202199

196 190182

172162

153147 143

105103

101 98104

109113 121

121116

103106

108 109112 118

117 111109

113

216 231 250 261 278 286 302 315 332 346

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

70歳以上 65~69歳 60~64歳 50~59歳

40~49歳 30~39歳 29歳以下

(注)年齢不詳を除く 国土交通省作成(年度)

726 744 752 756 757 761 724 744 762 770

6462 61 61 62 62

46 45

44 43 44

42 41 40 41 40

34 33

31 31 31

29 29 28 28 28

35 33

31 31 37 35 34 33 33 33

40 38 35 34

21 19 18 18 18 18

30 27 25 24

24 22 21 20 20 20 30 28 25 24 18 16 15 15 15 14 21 19 16 16 15 13 12 12 12 11 27 22 19 18 20 18 17 17 14 13 11 10 12 09

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

収入未申告 月収313万超 月収313万以下 月収259万以下

月収214万以下 月収186万以下 月収158万以下 月収139万以下

月収123万以下 月収104万以下

国土交通省作成(年度)

入居者の収入

60歳以上の高齢者世帯が575

入居者(世帯主)の年齢 同居者の所得を含む

公営住宅の応募倍率

bull 全国平均 75倍 東京都 247倍 大阪府 185倍 愛知県 92倍 三大都市圏以外 38倍 (平成24年度)

公営住宅に係る課題

15

将来の管理コストの削減のため集落の縁辺部等にある利便性の低い団地についてそのまま建替えるべきか苦慮

現代のニーズに合わない老朽団地が増加する一方建替えや改善に要する財源の確保に限界

長期的な趨勢として人口世帯数の減少とともに公営住宅需要も減少すると考えられる一方で短中期的には高齢化の進展に伴い住宅セーフティネットとしてのニーズはなお強く必要なストックの確保が課題

地域の将来のため子育て世帯や生産年齢人口の定住の受け皿が必要だが収入制限の厳しい公営住宅では役割を果たせないかといって民間賃貸住宅は供給が少ない

市町村における現在の体制では日々の管理だけで余裕がない既存ストックの建替えについて民間のノウハウを活用できないか

「地域における公営住宅の需給に係る検討調査」(H26)において実施したヒアリング調査等に基づき作成

公営住宅における民間活用の状況

16

買取公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績6005戸 (24年度末)

借上公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績24338戸 (24年度末)

指定管理者制度(平成15年地方自治法改正)

実績46事業主体(67都道府県政令市中)(H2512)

滞納家賃等回収業務の外部委託実績22事業主体(67都道府県政令市中) (H2512)

施設併設による福祉拠点化

実績2519団地4394施設

(24年度末)(注)

PFI事業(供給管理)

実績37事例 (その他 地域優良賃貸住宅に係るもの2事例)

供給段階 管理段階

(例) 大阪府営住宅における指定管理の状況

公営住宅法に基づく管理代行制度を導入している事業主体と併せ都道府県政令市の全67事業主体で民間活用広域管理が進んでいる

(注)公共賃貸住宅(公営改良

特公賃UR住宅公社住宅等)と社会福祉施設等との併設状況

岸和田市貝塚市等12市町(20673戸)三菱電機ビルテクノサービス(株) 府住宅供給公社共同体

枚方市等4市(一部除く)(11880戸)日本管財(株)

吹田市高槻市等8市町(27593戸)大阪ガスセキュリティサービス(株) 府住宅供給公社共同体

大阪市堺市(南区を除く)等10市(43891戸)(株)東急コミュニティー

寝屋川市等3市と大東市の一部(12247戸)アーバンサービスグループ

東大阪市(5700戸)日本住宅管理(株)

堺市(南区)(15835戸)日本総合住生活(株)府住宅供給公社共同体

(戸数指定管理者はH25年度末)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧①

17

PFI活用事例一覧①

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

1県営上安住宅(仮称)整備事業

広島県 BTO H143 H166 H1710 110戸

2 県営坂地区住宅整備事業広島県坂町

BTO H1511 H173 H184 80戸

3PFIによる県営住宅鈴川団地移転建替等事業

山形県 BTO H156 H173 H181 30戸

4

山形県営松境住吉団地移転建替及び酒田市琢成学区コミュニティ防災センター整備事業

山形県酒田市

BTO H1612 H186 H197 66戸

5大阪府営東大阪島之内住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H162 H171 H189 66戸

6PFIによる京都府府営住宅常団地整備等事業

京都府 BTO H167 H182H1812

105戸

7PFIによる防府高井県営住宅東ブロック整備等事業

山口県 BTO H1712 H1912 H2012 136戸

8大阪府筆ヶ崎住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H176 H196 H2012 278戸

9沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業

静岡県沼津市

BTO H177 H1812 H204 214戸

10米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(1号棟)

山形県米沢市

BTO H1810 H1910 H214 40戸

11PFIによる市営長曽根団地深井中町団地建替等事業

大阪府堺市

BT H1812 H213 H2211 200戸

12大阪府営岸和田下池田民活プロジェクト

大阪府 BT H183 H197 H2112 221戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

13大阪府営苅田住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H184 H1911 H2212 248戸

14県営坂地区住宅整備事業(第2期)

広島県坂町

BT H184 H193 H204 80戸

15 蓮花寺市営住宅建替事業富山県高岡市

BT H188 H203 H214 50戸

16新屋比内町市営住宅建替事業

秋田県秋田市

BT H188 H199 H2011 260戸

17大阪府営千里佐竹台住宅(2丁目)民活プロジェクト

大阪府 BT H191 H205 H223 505戸

18大阪府営東大阪新上小阪住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H192 H205 H231 181戸

19PFIによる山形県営通町団地移転建替等事業

山形県 BTO H201 H2010 H2111 20戸

20小松市営川辺町住宅建替事業

石川県小松市

BT H203 H2012 H2210 110戸

21大阪府営豊中新千里東住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H207 H218 H2312 441戸

22米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(2号棟)

山形県米沢市

BTO H2110 H2210 H244 30戸

23大阪府営吹田藤白台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H213 H235 H249 527戸

24大阪府営堺南長尾住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H214 H235 H249 443戸

(平成26年1月調査)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧②

18

PFI活用事例一覧②

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

25市営甲子園九番町団地第1期建替事業

兵庫県西宮市

BT H214 H221 H2312 280戸

26大阪府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H218 H238 H252 385戸

27市営甲子園九番町団地第2期建替事業

兵庫県西宮市

BT H227 H244 H259 168戸

28米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(3号棟)

山形県米沢市

BTO H2310 H2410 H264 38戸

29山北駅北側定住促進住宅整備事業

神奈川県山北町

BTO H2311 H253 H264 40戸

30大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H234 H258 H2611 200戸

31 市営石在町団地整備事業兵庫県西宮市

BT H241 H259 H276 67戸

32徳島県県営住宅集約化PFI事業

徳島県 BOT H242 H2511 H2612 300戸

33市営新町住宅他建替え事業

秋田県大館市

BTO H243 H259 H271 15戸

34広島市営吉島住宅更新事業

広島県広島市

BT H243 H2510 H271 200戸

35 町営緑ヶ丘住宅PFI事業大阪府岬町

BT H249 H256 H27 126戸

36ショッピングセンターマイン用地における定住促進住宅整備事業

佐賀県みやき町

BTO H249 H257 H264 24戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

37大阪府営吹田高野台(1丁目)住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H255 - H288 330戸

38市営武庫3住宅第1期建替事業

兵庫県尼崎市

BT H2510 H274 H2810 350戸

39(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業

大阪府吹田市

BT H2512 - - 240戸

(平成26年1月調査)

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

19

健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

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とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

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建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

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整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

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PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

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【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

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【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

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防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

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建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

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空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

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(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

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居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 10: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

建設買取りに係る対象額建設買取りに係る対象額

改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴わない場合)

地域優良賃貸住宅に係る国の支援について

改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)改良に係る対象額(用途の変更を伴う場合)

地公体

事業者

低層住宅(平屋又

は2階建)の場合

19

56=833

16times55100=92 15times55100=11016times45100=75

地公体

事業者

15times45100=90地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者地方公共団体

原則 サービス付き高齢者向け住宅

交付対象建設買取費用times16 交付対象建設買取費用times15 交付対象建設買取費用

45=800

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367

共同施設等 住宅専用部分

地公体

(事業主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象共同施設等の改良費用times23 交付対象共同施設等の改良費用

地公体(事業主体)

共同施設等 住宅専用部分

23times45100=300

13=333

地公体

事業者

23times55100=367 地公体

(事業

主体)

国450

550

民間事業者 地方公共団体

交付対象改良費用times23 交付対象改良費用

9

地方公共団体及び民間事業者等による直接建設買取り買取り借上げ後の改良に対して補助を実施 公共供給型の地優賃を民間事業者が建設し借上げ住宅として一定期間管理したあと最終的に地方公共団体に引

き渡す(BOT方式)場合建設費の補助率は地方公共団体による直接建設(工事費全体が対象)と同様 さらにBOT方式の場合民間事業者への直接補助も可能(H27年度より)

bull 民間事業者が公共供給型の地優賃をBOT方式により供給する場合公共供給型と同じ補助率を適用

bull この場合国による直接補助も可能(補助率 国民間=11)

( 住宅から子育て支援タイプへの変更を含む)

住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業の概要

10

補助の要件

<入居対象者>収入分位25以下の高齢者世帯障害者世帯子育て世帯であっ

て現に住宅に困窮している(狭小な住宅に居住等)世帯

<住宅要件>住戸の床面積は原則として25以上

住宅設備を有すること(台所水洗便所収納設備洗面設備浴室)現行の耐震基準に適合していること一定のバリアフリー化がなされていること

<家賃>公営住宅の家賃に準じたもの

居住支援協議会等が認める場合には地方公共団体が条例で定める高齢者障害者子育て世帯向けの公営住宅の入居収入基準以下にできる

〈各地域における整備量の設定〉住宅確保要配慮者のニーズを把握し必要な住宅供給量を設定

〈住宅情報の登録〉事業の実施意向のある住宅オーナー等の募集を行い住宅情報の登録を実施

〈住宅情報の提供〉入居対象者に対する登録住宅の情報提供を実施

〈入居状況の確認〉毎年度居住支援協議会等において入居状況を確認

居住支援協議会等との連携

住宅に困窮している低所得の高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保に向け居住支援協議会等との連携や適切な管理の下で空き家等を活用し一定の質が確保された賃貸住宅の供給を図るため空き家等のリフォームやコンバージョンに対して支援する

対象工事

バリアフリー改修工事耐震改修工事

共同居住のための改修工事入居対象者の居住の安定確保を図るため居住支援協議会等が必要と

認める改修工事(例設備の改善更新断熱改修防音性遮音性の強化 等)

補助率補助限度額

補助率13 事業主体民間事業者等

補助限度額50万円戸(共同居住用住居に用途変更する場合100万円戸)

スキーム図

10

スマートウェルネス住宅等推進事業の概要

11

高齢者障害者子育て世帯等の多様な世帯が安心して健康に暮らすことができる「スマートウェルネス住宅」を実現するためサービス付き高齢者向け住宅の整備住宅団地等における併設施設の整備及び先導的な取組みに対する支援を実施する

「サービス付き高齢者向け住宅」の供給促進のため整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

①サービス付き高齢者向け住宅整備事業①サービス付き高齢者向け住宅整備事業

住宅団地等における併設施設の整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

②スマートウェルネス拠点整備事業②スマートウェルネス拠点整備事業

高齢者生活支援施設(見守りや生活支援サービス等の拠点施設等)

障害者福祉施設子育て支援施設

スマートウェルネス住宅等推進事業スマートウェルネス住宅等推進事業

高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保及び健康の維持増進に資する先導的な事業として選定されるものに対し補助を行う

③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業

〔住宅〕 補助率建設買取 110改良 13 補助限度額100万円戸〔高齢者生活支援施設〕 補助率建設買取110改良 13 補助限度額1000万円施設

補助率建設買取改良 13補助限度額1000万円施設

〔建設工事費〕 補助率建設買取 110改良 23〔技術の検証費情報提供及び普及費等〕 補助率23

11

公営住宅の建設年度別ストック数の推移

12

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

S20 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22H24

(千戸)

建設年度別管理戸数

築後30年以上126万戸(58)

昭和20年代

0

昭和30年代

4

昭和40年代

31

昭和50年代

27

昭和60年代

19

平成7年以降

19 昭和20年代

昭和30年代

昭和40年代

昭和50年代

昭和60年代

平成7年以降

0

1

2

3

4

5

6

7

8

150

160

170

180

190

200

210

220

230

S51 S56 S61 H3 H8 H13 H18 H23

管理戸数(左軸)

整備戸数(右軸)

管理戸数2192万戸

(H17年度)

管理戸数1607万戸(S51年度)

管理戸数(万戸)

整備戸数15万戸(H24年度)

うち建替13万戸(878)

整備戸数(万戸)

管理戸数2168万戸

(H24年度)

整備戸数70万戸(S51年度)

13

公営住宅のストック戸数の推移

(H24年度末)(出典)国土交通省調べ

【公営住宅の管理戸数の推移】 【公営住宅ストックの住戸面積の分布】

30未満

1

30~39

17

40~49

18

50~59

27

60~69

28

70

以上

9

全国計

公営住宅の入居者の属性等

14

4

63 59 52 54 41 39 36 34 31 29

160 155 148 145139 132 124 117 109 102

151 147144 143

145 145 146 149 151 152

202199

196 190182

172162

153147 143

105103

101 98104

109113 121

121116

103106

108 109112 118

117 111109

113

216 231 250 261 278 286 302 315 332 346

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

70歳以上 65~69歳 60~64歳 50~59歳

40~49歳 30~39歳 29歳以下

(注)年齢不詳を除く 国土交通省作成(年度)

726 744 752 756 757 761 724 744 762 770

6462 61 61 62 62

46 45

44 43 44

42 41 40 41 40

34 33

31 31 31

29 29 28 28 28

35 33

31 31 37 35 34 33 33 33

40 38 35 34

21 19 18 18 18 18

30 27 25 24

24 22 21 20 20 20 30 28 25 24 18 16 15 15 15 14 21 19 16 16 15 13 12 12 12 11 27 22 19 18 20 18 17 17 14 13 11 10 12 09

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

収入未申告 月収313万超 月収313万以下 月収259万以下

月収214万以下 月収186万以下 月収158万以下 月収139万以下

月収123万以下 月収104万以下

国土交通省作成(年度)

入居者の収入

60歳以上の高齢者世帯が575

入居者(世帯主)の年齢 同居者の所得を含む

公営住宅の応募倍率

bull 全国平均 75倍 東京都 247倍 大阪府 185倍 愛知県 92倍 三大都市圏以外 38倍 (平成24年度)

公営住宅に係る課題

15

将来の管理コストの削減のため集落の縁辺部等にある利便性の低い団地についてそのまま建替えるべきか苦慮

現代のニーズに合わない老朽団地が増加する一方建替えや改善に要する財源の確保に限界

長期的な趨勢として人口世帯数の減少とともに公営住宅需要も減少すると考えられる一方で短中期的には高齢化の進展に伴い住宅セーフティネットとしてのニーズはなお強く必要なストックの確保が課題

地域の将来のため子育て世帯や生産年齢人口の定住の受け皿が必要だが収入制限の厳しい公営住宅では役割を果たせないかといって民間賃貸住宅は供給が少ない

市町村における現在の体制では日々の管理だけで余裕がない既存ストックの建替えについて民間のノウハウを活用できないか

「地域における公営住宅の需給に係る検討調査」(H26)において実施したヒアリング調査等に基づき作成

公営住宅における民間活用の状況

16

買取公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績6005戸 (24年度末)

借上公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績24338戸 (24年度末)

指定管理者制度(平成15年地方自治法改正)

実績46事業主体(67都道府県政令市中)(H2512)

滞納家賃等回収業務の外部委託実績22事業主体(67都道府県政令市中) (H2512)

施設併設による福祉拠点化

実績2519団地4394施設

(24年度末)(注)

PFI事業(供給管理)

実績37事例 (その他 地域優良賃貸住宅に係るもの2事例)

供給段階 管理段階

(例) 大阪府営住宅における指定管理の状況

公営住宅法に基づく管理代行制度を導入している事業主体と併せ都道府県政令市の全67事業主体で民間活用広域管理が進んでいる

(注)公共賃貸住宅(公営改良

特公賃UR住宅公社住宅等)と社会福祉施設等との併設状況

岸和田市貝塚市等12市町(20673戸)三菱電機ビルテクノサービス(株) 府住宅供給公社共同体

枚方市等4市(一部除く)(11880戸)日本管財(株)

吹田市高槻市等8市町(27593戸)大阪ガスセキュリティサービス(株) 府住宅供給公社共同体

大阪市堺市(南区を除く)等10市(43891戸)(株)東急コミュニティー

寝屋川市等3市と大東市の一部(12247戸)アーバンサービスグループ

東大阪市(5700戸)日本住宅管理(株)

堺市(南区)(15835戸)日本総合住生活(株)府住宅供給公社共同体

(戸数指定管理者はH25年度末)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧①

17

PFI活用事例一覧①

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

1県営上安住宅(仮称)整備事業

広島県 BTO H143 H166 H1710 110戸

2 県営坂地区住宅整備事業広島県坂町

BTO H1511 H173 H184 80戸

3PFIによる県営住宅鈴川団地移転建替等事業

山形県 BTO H156 H173 H181 30戸

4

山形県営松境住吉団地移転建替及び酒田市琢成学区コミュニティ防災センター整備事業

山形県酒田市

BTO H1612 H186 H197 66戸

5大阪府営東大阪島之内住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H162 H171 H189 66戸

6PFIによる京都府府営住宅常団地整備等事業

京都府 BTO H167 H182H1812

105戸

7PFIによる防府高井県営住宅東ブロック整備等事業

山口県 BTO H1712 H1912 H2012 136戸

8大阪府筆ヶ崎住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H176 H196 H2012 278戸

9沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業

静岡県沼津市

BTO H177 H1812 H204 214戸

10米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(1号棟)

山形県米沢市

BTO H1810 H1910 H214 40戸

11PFIによる市営長曽根団地深井中町団地建替等事業

大阪府堺市

BT H1812 H213 H2211 200戸

12大阪府営岸和田下池田民活プロジェクト

大阪府 BT H183 H197 H2112 221戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

13大阪府営苅田住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H184 H1911 H2212 248戸

14県営坂地区住宅整備事業(第2期)

広島県坂町

BT H184 H193 H204 80戸

15 蓮花寺市営住宅建替事業富山県高岡市

BT H188 H203 H214 50戸

16新屋比内町市営住宅建替事業

秋田県秋田市

BT H188 H199 H2011 260戸

17大阪府営千里佐竹台住宅(2丁目)民活プロジェクト

大阪府 BT H191 H205 H223 505戸

18大阪府営東大阪新上小阪住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H192 H205 H231 181戸

19PFIによる山形県営通町団地移転建替等事業

山形県 BTO H201 H2010 H2111 20戸

20小松市営川辺町住宅建替事業

石川県小松市

BT H203 H2012 H2210 110戸

21大阪府営豊中新千里東住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H207 H218 H2312 441戸

22米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(2号棟)

山形県米沢市

BTO H2110 H2210 H244 30戸

23大阪府営吹田藤白台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H213 H235 H249 527戸

24大阪府営堺南長尾住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H214 H235 H249 443戸

(平成26年1月調査)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧②

18

PFI活用事例一覧②

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

25市営甲子園九番町団地第1期建替事業

兵庫県西宮市

BT H214 H221 H2312 280戸

26大阪府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H218 H238 H252 385戸

27市営甲子園九番町団地第2期建替事業

兵庫県西宮市

BT H227 H244 H259 168戸

28米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(3号棟)

山形県米沢市

BTO H2310 H2410 H264 38戸

29山北駅北側定住促進住宅整備事業

神奈川県山北町

BTO H2311 H253 H264 40戸

30大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H234 H258 H2611 200戸

31 市営石在町団地整備事業兵庫県西宮市

BT H241 H259 H276 67戸

32徳島県県営住宅集約化PFI事業

徳島県 BOT H242 H2511 H2612 300戸

33市営新町住宅他建替え事業

秋田県大館市

BTO H243 H259 H271 15戸

34広島市営吉島住宅更新事業

広島県広島市

BT H243 H2510 H271 200戸

35 町営緑ヶ丘住宅PFI事業大阪府岬町

BT H249 H256 H27 126戸

36ショッピングセンターマイン用地における定住促進住宅整備事業

佐賀県みやき町

BTO H249 H257 H264 24戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

37大阪府営吹田高野台(1丁目)住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H255 - H288 330戸

38市営武庫3住宅第1期建替事業

兵庫県尼崎市

BT H2510 H274 H2810 350戸

39(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業

大阪府吹田市

BT H2512 - - 240戸

(平成26年1月調査)

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

19

健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

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とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

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建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

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整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

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PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 11: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業の概要

10

補助の要件

<入居対象者>収入分位25以下の高齢者世帯障害者世帯子育て世帯であっ

て現に住宅に困窮している(狭小な住宅に居住等)世帯

<住宅要件>住戸の床面積は原則として25以上

住宅設備を有すること(台所水洗便所収納設備洗面設備浴室)現行の耐震基準に適合していること一定のバリアフリー化がなされていること

<家賃>公営住宅の家賃に準じたもの

居住支援協議会等が認める場合には地方公共団体が条例で定める高齢者障害者子育て世帯向けの公営住宅の入居収入基準以下にできる

〈各地域における整備量の設定〉住宅確保要配慮者のニーズを把握し必要な住宅供給量を設定

〈住宅情報の登録〉事業の実施意向のある住宅オーナー等の募集を行い住宅情報の登録を実施

〈住宅情報の提供〉入居対象者に対する登録住宅の情報提供を実施

〈入居状況の確認〉毎年度居住支援協議会等において入居状況を確認

居住支援協議会等との連携

住宅に困窮している低所得の高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保に向け居住支援協議会等との連携や適切な管理の下で空き家等を活用し一定の質が確保された賃貸住宅の供給を図るため空き家等のリフォームやコンバージョンに対して支援する

対象工事

バリアフリー改修工事耐震改修工事

共同居住のための改修工事入居対象者の居住の安定確保を図るため居住支援協議会等が必要と

認める改修工事(例設備の改善更新断熱改修防音性遮音性の強化 等)

補助率補助限度額

補助率13 事業主体民間事業者等

補助限度額50万円戸(共同居住用住居に用途変更する場合100万円戸)

スキーム図

10

スマートウェルネス住宅等推進事業の概要

11

高齢者障害者子育て世帯等の多様な世帯が安心して健康に暮らすことができる「スマートウェルネス住宅」を実現するためサービス付き高齢者向け住宅の整備住宅団地等における併設施設の整備及び先導的な取組みに対する支援を実施する

「サービス付き高齢者向け住宅」の供給促進のため整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

①サービス付き高齢者向け住宅整備事業①サービス付き高齢者向け住宅整備事業

住宅団地等における併設施設の整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

②スマートウェルネス拠点整備事業②スマートウェルネス拠点整備事業

高齢者生活支援施設(見守りや生活支援サービス等の拠点施設等)

障害者福祉施設子育て支援施設

スマートウェルネス住宅等推進事業スマートウェルネス住宅等推進事業

高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保及び健康の維持増進に資する先導的な事業として選定されるものに対し補助を行う

③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業

〔住宅〕 補助率建設買取 110改良 13 補助限度額100万円戸〔高齢者生活支援施設〕 補助率建設買取110改良 13 補助限度額1000万円施設

補助率建設買取改良 13補助限度額1000万円施設

〔建設工事費〕 補助率建設買取 110改良 23〔技術の検証費情報提供及び普及費等〕 補助率23

11

公営住宅の建設年度別ストック数の推移

12

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

S20 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22H24

(千戸)

建設年度別管理戸数

築後30年以上126万戸(58)

昭和20年代

0

昭和30年代

4

昭和40年代

31

昭和50年代

27

昭和60年代

19

平成7年以降

19 昭和20年代

昭和30年代

昭和40年代

昭和50年代

昭和60年代

平成7年以降

0

1

2

3

4

5

6

7

8

150

160

170

180

190

200

210

220

230

S51 S56 S61 H3 H8 H13 H18 H23

管理戸数(左軸)

整備戸数(右軸)

管理戸数2192万戸

(H17年度)

管理戸数1607万戸(S51年度)

管理戸数(万戸)

整備戸数15万戸(H24年度)

うち建替13万戸(878)

整備戸数(万戸)

管理戸数2168万戸

(H24年度)

整備戸数70万戸(S51年度)

13

公営住宅のストック戸数の推移

(H24年度末)(出典)国土交通省調べ

【公営住宅の管理戸数の推移】 【公営住宅ストックの住戸面積の分布】

30未満

1

30~39

17

40~49

18

50~59

27

60~69

28

70

以上

9

全国計

公営住宅の入居者の属性等

14

4

63 59 52 54 41 39 36 34 31 29

160 155 148 145139 132 124 117 109 102

151 147144 143

145 145 146 149 151 152

202199

196 190182

172162

153147 143

105103

101 98104

109113 121

121116

103106

108 109112 118

117 111109

113

216 231 250 261 278 286 302 315 332 346

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

70歳以上 65~69歳 60~64歳 50~59歳

40~49歳 30~39歳 29歳以下

(注)年齢不詳を除く 国土交通省作成(年度)

726 744 752 756 757 761 724 744 762 770

6462 61 61 62 62

46 45

44 43 44

42 41 40 41 40

34 33

31 31 31

29 29 28 28 28

35 33

31 31 37 35 34 33 33 33

40 38 35 34

21 19 18 18 18 18

30 27 25 24

24 22 21 20 20 20 30 28 25 24 18 16 15 15 15 14 21 19 16 16 15 13 12 12 12 11 27 22 19 18 20 18 17 17 14 13 11 10 12 09

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

収入未申告 月収313万超 月収313万以下 月収259万以下

月収214万以下 月収186万以下 月収158万以下 月収139万以下

月収123万以下 月収104万以下

国土交通省作成(年度)

入居者の収入

60歳以上の高齢者世帯が575

入居者(世帯主)の年齢 同居者の所得を含む

公営住宅の応募倍率

bull 全国平均 75倍 東京都 247倍 大阪府 185倍 愛知県 92倍 三大都市圏以外 38倍 (平成24年度)

公営住宅に係る課題

15

将来の管理コストの削減のため集落の縁辺部等にある利便性の低い団地についてそのまま建替えるべきか苦慮

現代のニーズに合わない老朽団地が増加する一方建替えや改善に要する財源の確保に限界

長期的な趨勢として人口世帯数の減少とともに公営住宅需要も減少すると考えられる一方で短中期的には高齢化の進展に伴い住宅セーフティネットとしてのニーズはなお強く必要なストックの確保が課題

地域の将来のため子育て世帯や生産年齢人口の定住の受け皿が必要だが収入制限の厳しい公営住宅では役割を果たせないかといって民間賃貸住宅は供給が少ない

市町村における現在の体制では日々の管理だけで余裕がない既存ストックの建替えについて民間のノウハウを活用できないか

「地域における公営住宅の需給に係る検討調査」(H26)において実施したヒアリング調査等に基づき作成

公営住宅における民間活用の状況

16

買取公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績6005戸 (24年度末)

借上公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績24338戸 (24年度末)

指定管理者制度(平成15年地方自治法改正)

実績46事業主体(67都道府県政令市中)(H2512)

滞納家賃等回収業務の外部委託実績22事業主体(67都道府県政令市中) (H2512)

施設併設による福祉拠点化

実績2519団地4394施設

(24年度末)(注)

PFI事業(供給管理)

実績37事例 (その他 地域優良賃貸住宅に係るもの2事例)

供給段階 管理段階

(例) 大阪府営住宅における指定管理の状況

公営住宅法に基づく管理代行制度を導入している事業主体と併せ都道府県政令市の全67事業主体で民間活用広域管理が進んでいる

(注)公共賃貸住宅(公営改良

特公賃UR住宅公社住宅等)と社会福祉施設等との併設状況

岸和田市貝塚市等12市町(20673戸)三菱電機ビルテクノサービス(株) 府住宅供給公社共同体

枚方市等4市(一部除く)(11880戸)日本管財(株)

吹田市高槻市等8市町(27593戸)大阪ガスセキュリティサービス(株) 府住宅供給公社共同体

大阪市堺市(南区を除く)等10市(43891戸)(株)東急コミュニティー

寝屋川市等3市と大東市の一部(12247戸)アーバンサービスグループ

東大阪市(5700戸)日本住宅管理(株)

堺市(南区)(15835戸)日本総合住生活(株)府住宅供給公社共同体

(戸数指定管理者はH25年度末)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧①

17

PFI活用事例一覧①

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

1県営上安住宅(仮称)整備事業

広島県 BTO H143 H166 H1710 110戸

2 県営坂地区住宅整備事業広島県坂町

BTO H1511 H173 H184 80戸

3PFIによる県営住宅鈴川団地移転建替等事業

山形県 BTO H156 H173 H181 30戸

4

山形県営松境住吉団地移転建替及び酒田市琢成学区コミュニティ防災センター整備事業

山形県酒田市

BTO H1612 H186 H197 66戸

5大阪府営東大阪島之内住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H162 H171 H189 66戸

6PFIによる京都府府営住宅常団地整備等事業

京都府 BTO H167 H182H1812

105戸

7PFIによる防府高井県営住宅東ブロック整備等事業

山口県 BTO H1712 H1912 H2012 136戸

8大阪府筆ヶ崎住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H176 H196 H2012 278戸

9沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業

静岡県沼津市

BTO H177 H1812 H204 214戸

10米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(1号棟)

山形県米沢市

BTO H1810 H1910 H214 40戸

11PFIによる市営長曽根団地深井中町団地建替等事業

大阪府堺市

BT H1812 H213 H2211 200戸

12大阪府営岸和田下池田民活プロジェクト

大阪府 BT H183 H197 H2112 221戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

13大阪府営苅田住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H184 H1911 H2212 248戸

14県営坂地区住宅整備事業(第2期)

広島県坂町

BT H184 H193 H204 80戸

15 蓮花寺市営住宅建替事業富山県高岡市

BT H188 H203 H214 50戸

16新屋比内町市営住宅建替事業

秋田県秋田市

BT H188 H199 H2011 260戸

17大阪府営千里佐竹台住宅(2丁目)民活プロジェクト

大阪府 BT H191 H205 H223 505戸

18大阪府営東大阪新上小阪住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H192 H205 H231 181戸

19PFIによる山形県営通町団地移転建替等事業

山形県 BTO H201 H2010 H2111 20戸

20小松市営川辺町住宅建替事業

石川県小松市

BT H203 H2012 H2210 110戸

21大阪府営豊中新千里東住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H207 H218 H2312 441戸

22米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(2号棟)

山形県米沢市

BTO H2110 H2210 H244 30戸

23大阪府営吹田藤白台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H213 H235 H249 527戸

24大阪府営堺南長尾住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H214 H235 H249 443戸

(平成26年1月調査)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧②

18

PFI活用事例一覧②

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

25市営甲子園九番町団地第1期建替事業

兵庫県西宮市

BT H214 H221 H2312 280戸

26大阪府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H218 H238 H252 385戸

27市営甲子園九番町団地第2期建替事業

兵庫県西宮市

BT H227 H244 H259 168戸

28米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(3号棟)

山形県米沢市

BTO H2310 H2410 H264 38戸

29山北駅北側定住促進住宅整備事業

神奈川県山北町

BTO H2311 H253 H264 40戸

30大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H234 H258 H2611 200戸

31 市営石在町団地整備事業兵庫県西宮市

BT H241 H259 H276 67戸

32徳島県県営住宅集約化PFI事業

徳島県 BOT H242 H2511 H2612 300戸

33市営新町住宅他建替え事業

秋田県大館市

BTO H243 H259 H271 15戸

34広島市営吉島住宅更新事業

広島県広島市

BT H243 H2510 H271 200戸

35 町営緑ヶ丘住宅PFI事業大阪府岬町

BT H249 H256 H27 126戸

36ショッピングセンターマイン用地における定住促進住宅整備事業

佐賀県みやき町

BTO H249 H257 H264 24戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

37大阪府営吹田高野台(1丁目)住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H255 - H288 330戸

38市営武庫3住宅第1期建替事業

兵庫県尼崎市

BT H2510 H274 H2810 350戸

39(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業

大阪府吹田市

BT H2512 - - 240戸

(平成26年1月調査)

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

19

健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

20

とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

21

建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

22

整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

23

PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

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スマートウェルネス住宅等推進事業の概要

11

高齢者障害者子育て世帯等の多様な世帯が安心して健康に暮らすことができる「スマートウェルネス住宅」を実現するためサービス付き高齢者向け住宅の整備住宅団地等における併設施設の整備及び先導的な取組みに対する支援を実施する

「サービス付き高齢者向け住宅」の供給促進のため整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

①サービス付き高齢者向け住宅整備事業①サービス付き高齢者向け住宅整備事業

住宅団地等における併設施設の整備費に対して国が民間事業者等に補助を行う

②スマートウェルネス拠点整備事業②スマートウェルネス拠点整備事業

高齢者生活支援施設(見守りや生活支援サービス等の拠点施設等)

障害者福祉施設子育て支援施設

スマートウェルネス住宅等推進事業スマートウェルネス住宅等推進事業

高齢者障害者子育て世帯の居住の安定確保及び健康の維持増進に資する先導的な事業として選定されるものに対し補助を行う

③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業③スマートウェルネス住宅等推進モデル事業

〔住宅〕 補助率建設買取 110改良 13 補助限度額100万円戸〔高齢者生活支援施設〕 補助率建設買取110改良 13 補助限度額1000万円施設

補助率建設買取改良 13補助限度額1000万円施設

〔建設工事費〕 補助率建設買取 110改良 23〔技術の検証費情報提供及び普及費等〕 補助率23

11

公営住宅の建設年度別ストック数の推移

12

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

S20 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22H24

(千戸)

建設年度別管理戸数

築後30年以上126万戸(58)

昭和20年代

0

昭和30年代

4

昭和40年代

31

昭和50年代

27

昭和60年代

19

平成7年以降

19 昭和20年代

昭和30年代

昭和40年代

昭和50年代

昭和60年代

平成7年以降

0

1

2

3

4

5

6

7

8

150

160

170

180

190

200

210

220

230

S51 S56 S61 H3 H8 H13 H18 H23

管理戸数(左軸)

整備戸数(右軸)

管理戸数2192万戸

(H17年度)

管理戸数1607万戸(S51年度)

管理戸数(万戸)

整備戸数15万戸(H24年度)

うち建替13万戸(878)

整備戸数(万戸)

管理戸数2168万戸

(H24年度)

整備戸数70万戸(S51年度)

13

公営住宅のストック戸数の推移

(H24年度末)(出典)国土交通省調べ

【公営住宅の管理戸数の推移】 【公営住宅ストックの住戸面積の分布】

30未満

1

30~39

17

40~49

18

50~59

27

60~69

28

70

以上

9

全国計

公営住宅の入居者の属性等

14

4

63 59 52 54 41 39 36 34 31 29

160 155 148 145139 132 124 117 109 102

151 147144 143

145 145 146 149 151 152

202199

196 190182

172162

153147 143

105103

101 98104

109113 121

121116

103106

108 109112 118

117 111109

113

216 231 250 261 278 286 302 315 332 346

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

70歳以上 65~69歳 60~64歳 50~59歳

40~49歳 30~39歳 29歳以下

(注)年齢不詳を除く 国土交通省作成(年度)

726 744 752 756 757 761 724 744 762 770

6462 61 61 62 62

46 45

44 43 44

42 41 40 41 40

34 33

31 31 31

29 29 28 28 28

35 33

31 31 37 35 34 33 33 33

40 38 35 34

21 19 18 18 18 18

30 27 25 24

24 22 21 20 20 20 30 28 25 24 18 16 15 15 15 14 21 19 16 16 15 13 12 12 12 11 27 22 19 18 20 18 17 17 14 13 11 10 12 09

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

収入未申告 月収313万超 月収313万以下 月収259万以下

月収214万以下 月収186万以下 月収158万以下 月収139万以下

月収123万以下 月収104万以下

国土交通省作成(年度)

入居者の収入

60歳以上の高齢者世帯が575

入居者(世帯主)の年齢 同居者の所得を含む

公営住宅の応募倍率

bull 全国平均 75倍 東京都 247倍 大阪府 185倍 愛知県 92倍 三大都市圏以外 38倍 (平成24年度)

公営住宅に係る課題

15

将来の管理コストの削減のため集落の縁辺部等にある利便性の低い団地についてそのまま建替えるべきか苦慮

現代のニーズに合わない老朽団地が増加する一方建替えや改善に要する財源の確保に限界

長期的な趨勢として人口世帯数の減少とともに公営住宅需要も減少すると考えられる一方で短中期的には高齢化の進展に伴い住宅セーフティネットとしてのニーズはなお強く必要なストックの確保が課題

地域の将来のため子育て世帯や生産年齢人口の定住の受け皿が必要だが収入制限の厳しい公営住宅では役割を果たせないかといって民間賃貸住宅は供給が少ない

市町村における現在の体制では日々の管理だけで余裕がない既存ストックの建替えについて民間のノウハウを活用できないか

「地域における公営住宅の需給に係る検討調査」(H26)において実施したヒアリング調査等に基づき作成

公営住宅における民間活用の状況

16

買取公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績6005戸 (24年度末)

借上公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績24338戸 (24年度末)

指定管理者制度(平成15年地方自治法改正)

実績46事業主体(67都道府県政令市中)(H2512)

滞納家賃等回収業務の外部委託実績22事業主体(67都道府県政令市中) (H2512)

施設併設による福祉拠点化

実績2519団地4394施設

(24年度末)(注)

PFI事業(供給管理)

実績37事例 (その他 地域優良賃貸住宅に係るもの2事例)

供給段階 管理段階

(例) 大阪府営住宅における指定管理の状況

公営住宅法に基づく管理代行制度を導入している事業主体と併せ都道府県政令市の全67事業主体で民間活用広域管理が進んでいる

(注)公共賃貸住宅(公営改良

特公賃UR住宅公社住宅等)と社会福祉施設等との併設状況

岸和田市貝塚市等12市町(20673戸)三菱電機ビルテクノサービス(株) 府住宅供給公社共同体

枚方市等4市(一部除く)(11880戸)日本管財(株)

吹田市高槻市等8市町(27593戸)大阪ガスセキュリティサービス(株) 府住宅供給公社共同体

大阪市堺市(南区を除く)等10市(43891戸)(株)東急コミュニティー

寝屋川市等3市と大東市の一部(12247戸)アーバンサービスグループ

東大阪市(5700戸)日本住宅管理(株)

堺市(南区)(15835戸)日本総合住生活(株)府住宅供給公社共同体

(戸数指定管理者はH25年度末)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧①

17

PFI活用事例一覧①

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

1県営上安住宅(仮称)整備事業

広島県 BTO H143 H166 H1710 110戸

2 県営坂地区住宅整備事業広島県坂町

BTO H1511 H173 H184 80戸

3PFIによる県営住宅鈴川団地移転建替等事業

山形県 BTO H156 H173 H181 30戸

4

山形県営松境住吉団地移転建替及び酒田市琢成学区コミュニティ防災センター整備事業

山形県酒田市

BTO H1612 H186 H197 66戸

5大阪府営東大阪島之内住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H162 H171 H189 66戸

6PFIによる京都府府営住宅常団地整備等事業

京都府 BTO H167 H182H1812

105戸

7PFIによる防府高井県営住宅東ブロック整備等事業

山口県 BTO H1712 H1912 H2012 136戸

8大阪府筆ヶ崎住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H176 H196 H2012 278戸

9沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業

静岡県沼津市

BTO H177 H1812 H204 214戸

10米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(1号棟)

山形県米沢市

BTO H1810 H1910 H214 40戸

11PFIによる市営長曽根団地深井中町団地建替等事業

大阪府堺市

BT H1812 H213 H2211 200戸

12大阪府営岸和田下池田民活プロジェクト

大阪府 BT H183 H197 H2112 221戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

13大阪府営苅田住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H184 H1911 H2212 248戸

14県営坂地区住宅整備事業(第2期)

広島県坂町

BT H184 H193 H204 80戸

15 蓮花寺市営住宅建替事業富山県高岡市

BT H188 H203 H214 50戸

16新屋比内町市営住宅建替事業

秋田県秋田市

BT H188 H199 H2011 260戸

17大阪府営千里佐竹台住宅(2丁目)民活プロジェクト

大阪府 BT H191 H205 H223 505戸

18大阪府営東大阪新上小阪住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H192 H205 H231 181戸

19PFIによる山形県営通町団地移転建替等事業

山形県 BTO H201 H2010 H2111 20戸

20小松市営川辺町住宅建替事業

石川県小松市

BT H203 H2012 H2210 110戸

21大阪府営豊中新千里東住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H207 H218 H2312 441戸

22米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(2号棟)

山形県米沢市

BTO H2110 H2210 H244 30戸

23大阪府営吹田藤白台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H213 H235 H249 527戸

24大阪府営堺南長尾住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H214 H235 H249 443戸

(平成26年1月調査)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧②

18

PFI活用事例一覧②

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

25市営甲子園九番町団地第1期建替事業

兵庫県西宮市

BT H214 H221 H2312 280戸

26大阪府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H218 H238 H252 385戸

27市営甲子園九番町団地第2期建替事業

兵庫県西宮市

BT H227 H244 H259 168戸

28米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(3号棟)

山形県米沢市

BTO H2310 H2410 H264 38戸

29山北駅北側定住促進住宅整備事業

神奈川県山北町

BTO H2311 H253 H264 40戸

30大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H234 H258 H2611 200戸

31 市営石在町団地整備事業兵庫県西宮市

BT H241 H259 H276 67戸

32徳島県県営住宅集約化PFI事業

徳島県 BOT H242 H2511 H2612 300戸

33市営新町住宅他建替え事業

秋田県大館市

BTO H243 H259 H271 15戸

34広島市営吉島住宅更新事業

広島県広島市

BT H243 H2510 H271 200戸

35 町営緑ヶ丘住宅PFI事業大阪府岬町

BT H249 H256 H27 126戸

36ショッピングセンターマイン用地における定住促進住宅整備事業

佐賀県みやき町

BTO H249 H257 H264 24戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

37大阪府営吹田高野台(1丁目)住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H255 - H288 330戸

38市営武庫3住宅第1期建替事業

兵庫県尼崎市

BT H2510 H274 H2810 350戸

39(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業

大阪府吹田市

BT H2512 - - 240戸

(平成26年1月調査)

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

19

健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

20

とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

21

建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

22

整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

23

PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 13: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

公営住宅の建設年度別ストック数の推移

12

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

S20 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22H24

(千戸)

建設年度別管理戸数

築後30年以上126万戸(58)

昭和20年代

0

昭和30年代

4

昭和40年代

31

昭和50年代

27

昭和60年代

19

平成7年以降

19 昭和20年代

昭和30年代

昭和40年代

昭和50年代

昭和60年代

平成7年以降

0

1

2

3

4

5

6

7

8

150

160

170

180

190

200

210

220

230

S51 S56 S61 H3 H8 H13 H18 H23

管理戸数(左軸)

整備戸数(右軸)

管理戸数2192万戸

(H17年度)

管理戸数1607万戸(S51年度)

管理戸数(万戸)

整備戸数15万戸(H24年度)

うち建替13万戸(878)

整備戸数(万戸)

管理戸数2168万戸

(H24年度)

整備戸数70万戸(S51年度)

13

公営住宅のストック戸数の推移

(H24年度末)(出典)国土交通省調べ

【公営住宅の管理戸数の推移】 【公営住宅ストックの住戸面積の分布】

30未満

1

30~39

17

40~49

18

50~59

27

60~69

28

70

以上

9

全国計

公営住宅の入居者の属性等

14

4

63 59 52 54 41 39 36 34 31 29

160 155 148 145139 132 124 117 109 102

151 147144 143

145 145 146 149 151 152

202199

196 190182

172162

153147 143

105103

101 98104

109113 121

121116

103106

108 109112 118

117 111109

113

216 231 250 261 278 286 302 315 332 346

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

70歳以上 65~69歳 60~64歳 50~59歳

40~49歳 30~39歳 29歳以下

(注)年齢不詳を除く 国土交通省作成(年度)

726 744 752 756 757 761 724 744 762 770

6462 61 61 62 62

46 45

44 43 44

42 41 40 41 40

34 33

31 31 31

29 29 28 28 28

35 33

31 31 37 35 34 33 33 33

40 38 35 34

21 19 18 18 18 18

30 27 25 24

24 22 21 20 20 20 30 28 25 24 18 16 15 15 15 14 21 19 16 16 15 13 12 12 12 11 27 22 19 18 20 18 17 17 14 13 11 10 12 09

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

収入未申告 月収313万超 月収313万以下 月収259万以下

月収214万以下 月収186万以下 月収158万以下 月収139万以下

月収123万以下 月収104万以下

国土交通省作成(年度)

入居者の収入

60歳以上の高齢者世帯が575

入居者(世帯主)の年齢 同居者の所得を含む

公営住宅の応募倍率

bull 全国平均 75倍 東京都 247倍 大阪府 185倍 愛知県 92倍 三大都市圏以外 38倍 (平成24年度)

公営住宅に係る課題

15

将来の管理コストの削減のため集落の縁辺部等にある利便性の低い団地についてそのまま建替えるべきか苦慮

現代のニーズに合わない老朽団地が増加する一方建替えや改善に要する財源の確保に限界

長期的な趨勢として人口世帯数の減少とともに公営住宅需要も減少すると考えられる一方で短中期的には高齢化の進展に伴い住宅セーフティネットとしてのニーズはなお強く必要なストックの確保が課題

地域の将来のため子育て世帯や生産年齢人口の定住の受け皿が必要だが収入制限の厳しい公営住宅では役割を果たせないかといって民間賃貸住宅は供給が少ない

市町村における現在の体制では日々の管理だけで余裕がない既存ストックの建替えについて民間のノウハウを活用できないか

「地域における公営住宅の需給に係る検討調査」(H26)において実施したヒアリング調査等に基づき作成

公営住宅における民間活用の状況

16

買取公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績6005戸 (24年度末)

借上公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績24338戸 (24年度末)

指定管理者制度(平成15年地方自治法改正)

実績46事業主体(67都道府県政令市中)(H2512)

滞納家賃等回収業務の外部委託実績22事業主体(67都道府県政令市中) (H2512)

施設併設による福祉拠点化

実績2519団地4394施設

(24年度末)(注)

PFI事業(供給管理)

実績37事例 (その他 地域優良賃貸住宅に係るもの2事例)

供給段階 管理段階

(例) 大阪府営住宅における指定管理の状況

公営住宅法に基づく管理代行制度を導入している事業主体と併せ都道府県政令市の全67事業主体で民間活用広域管理が進んでいる

(注)公共賃貸住宅(公営改良

特公賃UR住宅公社住宅等)と社会福祉施設等との併設状況

岸和田市貝塚市等12市町(20673戸)三菱電機ビルテクノサービス(株) 府住宅供給公社共同体

枚方市等4市(一部除く)(11880戸)日本管財(株)

吹田市高槻市等8市町(27593戸)大阪ガスセキュリティサービス(株) 府住宅供給公社共同体

大阪市堺市(南区を除く)等10市(43891戸)(株)東急コミュニティー

寝屋川市等3市と大東市の一部(12247戸)アーバンサービスグループ

東大阪市(5700戸)日本住宅管理(株)

堺市(南区)(15835戸)日本総合住生活(株)府住宅供給公社共同体

(戸数指定管理者はH25年度末)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧①

17

PFI活用事例一覧①

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

1県営上安住宅(仮称)整備事業

広島県 BTO H143 H166 H1710 110戸

2 県営坂地区住宅整備事業広島県坂町

BTO H1511 H173 H184 80戸

3PFIによる県営住宅鈴川団地移転建替等事業

山形県 BTO H156 H173 H181 30戸

4

山形県営松境住吉団地移転建替及び酒田市琢成学区コミュニティ防災センター整備事業

山形県酒田市

BTO H1612 H186 H197 66戸

5大阪府営東大阪島之内住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H162 H171 H189 66戸

6PFIによる京都府府営住宅常団地整備等事業

京都府 BTO H167 H182H1812

105戸

7PFIによる防府高井県営住宅東ブロック整備等事業

山口県 BTO H1712 H1912 H2012 136戸

8大阪府筆ヶ崎住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H176 H196 H2012 278戸

9沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業

静岡県沼津市

BTO H177 H1812 H204 214戸

10米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(1号棟)

山形県米沢市

BTO H1810 H1910 H214 40戸

11PFIによる市営長曽根団地深井中町団地建替等事業

大阪府堺市

BT H1812 H213 H2211 200戸

12大阪府営岸和田下池田民活プロジェクト

大阪府 BT H183 H197 H2112 221戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

13大阪府営苅田住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H184 H1911 H2212 248戸

14県営坂地区住宅整備事業(第2期)

広島県坂町

BT H184 H193 H204 80戸

15 蓮花寺市営住宅建替事業富山県高岡市

BT H188 H203 H214 50戸

16新屋比内町市営住宅建替事業

秋田県秋田市

BT H188 H199 H2011 260戸

17大阪府営千里佐竹台住宅(2丁目)民活プロジェクト

大阪府 BT H191 H205 H223 505戸

18大阪府営東大阪新上小阪住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H192 H205 H231 181戸

19PFIによる山形県営通町団地移転建替等事業

山形県 BTO H201 H2010 H2111 20戸

20小松市営川辺町住宅建替事業

石川県小松市

BT H203 H2012 H2210 110戸

21大阪府営豊中新千里東住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H207 H218 H2312 441戸

22米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(2号棟)

山形県米沢市

BTO H2110 H2210 H244 30戸

23大阪府営吹田藤白台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H213 H235 H249 527戸

24大阪府営堺南長尾住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H214 H235 H249 443戸

(平成26年1月調査)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧②

18

PFI活用事例一覧②

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

25市営甲子園九番町団地第1期建替事業

兵庫県西宮市

BT H214 H221 H2312 280戸

26大阪府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H218 H238 H252 385戸

27市営甲子園九番町団地第2期建替事業

兵庫県西宮市

BT H227 H244 H259 168戸

28米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(3号棟)

山形県米沢市

BTO H2310 H2410 H264 38戸

29山北駅北側定住促進住宅整備事業

神奈川県山北町

BTO H2311 H253 H264 40戸

30大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H234 H258 H2611 200戸

31 市営石在町団地整備事業兵庫県西宮市

BT H241 H259 H276 67戸

32徳島県県営住宅集約化PFI事業

徳島県 BOT H242 H2511 H2612 300戸

33市営新町住宅他建替え事業

秋田県大館市

BTO H243 H259 H271 15戸

34広島市営吉島住宅更新事業

広島県広島市

BT H243 H2510 H271 200戸

35 町営緑ヶ丘住宅PFI事業大阪府岬町

BT H249 H256 H27 126戸

36ショッピングセンターマイン用地における定住促進住宅整備事業

佐賀県みやき町

BTO H249 H257 H264 24戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

37大阪府営吹田高野台(1丁目)住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H255 - H288 330戸

38市営武庫3住宅第1期建替事業

兵庫県尼崎市

BT H2510 H274 H2810 350戸

39(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業

大阪府吹田市

BT H2512 - - 240戸

(平成26年1月調査)

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

19

健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

20

とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

21

建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

22

整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

23

PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 14: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

0

1

2

3

4

5

6

7

8

150

160

170

180

190

200

210

220

230

S51 S56 S61 H3 H8 H13 H18 H23

管理戸数(左軸)

整備戸数(右軸)

管理戸数2192万戸

(H17年度)

管理戸数1607万戸(S51年度)

管理戸数(万戸)

整備戸数15万戸(H24年度)

うち建替13万戸(878)

整備戸数(万戸)

管理戸数2168万戸

(H24年度)

整備戸数70万戸(S51年度)

13

公営住宅のストック戸数の推移

(H24年度末)(出典)国土交通省調べ

【公営住宅の管理戸数の推移】 【公営住宅ストックの住戸面積の分布】

30未満

1

30~39

17

40~49

18

50~59

27

60~69

28

70

以上

9

全国計

公営住宅の入居者の属性等

14

4

63 59 52 54 41 39 36 34 31 29

160 155 148 145139 132 124 117 109 102

151 147144 143

145 145 146 149 151 152

202199

196 190182

172162

153147 143

105103

101 98104

109113 121

121116

103106

108 109112 118

117 111109

113

216 231 250 261 278 286 302 315 332 346

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

70歳以上 65~69歳 60~64歳 50~59歳

40~49歳 30~39歳 29歳以下

(注)年齢不詳を除く 国土交通省作成(年度)

726 744 752 756 757 761 724 744 762 770

6462 61 61 62 62

46 45

44 43 44

42 41 40 41 40

34 33

31 31 31

29 29 28 28 28

35 33

31 31 37 35 34 33 33 33

40 38 35 34

21 19 18 18 18 18

30 27 25 24

24 22 21 20 20 20 30 28 25 24 18 16 15 15 15 14 21 19 16 16 15 13 12 12 12 11 27 22 19 18 20 18 17 17 14 13 11 10 12 09

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

収入未申告 月収313万超 月収313万以下 月収259万以下

月収214万以下 月収186万以下 月収158万以下 月収139万以下

月収123万以下 月収104万以下

国土交通省作成(年度)

入居者の収入

60歳以上の高齢者世帯が575

入居者(世帯主)の年齢 同居者の所得を含む

公営住宅の応募倍率

bull 全国平均 75倍 東京都 247倍 大阪府 185倍 愛知県 92倍 三大都市圏以外 38倍 (平成24年度)

公営住宅に係る課題

15

将来の管理コストの削減のため集落の縁辺部等にある利便性の低い団地についてそのまま建替えるべきか苦慮

現代のニーズに合わない老朽団地が増加する一方建替えや改善に要する財源の確保に限界

長期的な趨勢として人口世帯数の減少とともに公営住宅需要も減少すると考えられる一方で短中期的には高齢化の進展に伴い住宅セーフティネットとしてのニーズはなお強く必要なストックの確保が課題

地域の将来のため子育て世帯や生産年齢人口の定住の受け皿が必要だが収入制限の厳しい公営住宅では役割を果たせないかといって民間賃貸住宅は供給が少ない

市町村における現在の体制では日々の管理だけで余裕がない既存ストックの建替えについて民間のノウハウを活用できないか

「地域における公営住宅の需給に係る検討調査」(H26)において実施したヒアリング調査等に基づき作成

公営住宅における民間活用の状況

16

買取公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績6005戸 (24年度末)

借上公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績24338戸 (24年度末)

指定管理者制度(平成15年地方自治法改正)

実績46事業主体(67都道府県政令市中)(H2512)

滞納家賃等回収業務の外部委託実績22事業主体(67都道府県政令市中) (H2512)

施設併設による福祉拠点化

実績2519団地4394施設

(24年度末)(注)

PFI事業(供給管理)

実績37事例 (その他 地域優良賃貸住宅に係るもの2事例)

供給段階 管理段階

(例) 大阪府営住宅における指定管理の状況

公営住宅法に基づく管理代行制度を導入している事業主体と併せ都道府県政令市の全67事業主体で民間活用広域管理が進んでいる

(注)公共賃貸住宅(公営改良

特公賃UR住宅公社住宅等)と社会福祉施設等との併設状況

岸和田市貝塚市等12市町(20673戸)三菱電機ビルテクノサービス(株) 府住宅供給公社共同体

枚方市等4市(一部除く)(11880戸)日本管財(株)

吹田市高槻市等8市町(27593戸)大阪ガスセキュリティサービス(株) 府住宅供給公社共同体

大阪市堺市(南区を除く)等10市(43891戸)(株)東急コミュニティー

寝屋川市等3市と大東市の一部(12247戸)アーバンサービスグループ

東大阪市(5700戸)日本住宅管理(株)

堺市(南区)(15835戸)日本総合住生活(株)府住宅供給公社共同体

(戸数指定管理者はH25年度末)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧①

17

PFI活用事例一覧①

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

1県営上安住宅(仮称)整備事業

広島県 BTO H143 H166 H1710 110戸

2 県営坂地区住宅整備事業広島県坂町

BTO H1511 H173 H184 80戸

3PFIによる県営住宅鈴川団地移転建替等事業

山形県 BTO H156 H173 H181 30戸

4

山形県営松境住吉団地移転建替及び酒田市琢成学区コミュニティ防災センター整備事業

山形県酒田市

BTO H1612 H186 H197 66戸

5大阪府営東大阪島之内住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H162 H171 H189 66戸

6PFIによる京都府府営住宅常団地整備等事業

京都府 BTO H167 H182H1812

105戸

7PFIによる防府高井県営住宅東ブロック整備等事業

山口県 BTO H1712 H1912 H2012 136戸

8大阪府筆ヶ崎住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H176 H196 H2012 278戸

9沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業

静岡県沼津市

BTO H177 H1812 H204 214戸

10米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(1号棟)

山形県米沢市

BTO H1810 H1910 H214 40戸

11PFIによる市営長曽根団地深井中町団地建替等事業

大阪府堺市

BT H1812 H213 H2211 200戸

12大阪府営岸和田下池田民活プロジェクト

大阪府 BT H183 H197 H2112 221戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

13大阪府営苅田住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H184 H1911 H2212 248戸

14県営坂地区住宅整備事業(第2期)

広島県坂町

BT H184 H193 H204 80戸

15 蓮花寺市営住宅建替事業富山県高岡市

BT H188 H203 H214 50戸

16新屋比内町市営住宅建替事業

秋田県秋田市

BT H188 H199 H2011 260戸

17大阪府営千里佐竹台住宅(2丁目)民活プロジェクト

大阪府 BT H191 H205 H223 505戸

18大阪府営東大阪新上小阪住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H192 H205 H231 181戸

19PFIによる山形県営通町団地移転建替等事業

山形県 BTO H201 H2010 H2111 20戸

20小松市営川辺町住宅建替事業

石川県小松市

BT H203 H2012 H2210 110戸

21大阪府営豊中新千里東住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H207 H218 H2312 441戸

22米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(2号棟)

山形県米沢市

BTO H2110 H2210 H244 30戸

23大阪府営吹田藤白台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H213 H235 H249 527戸

24大阪府営堺南長尾住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H214 H235 H249 443戸

(平成26年1月調査)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧②

18

PFI活用事例一覧②

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

25市営甲子園九番町団地第1期建替事業

兵庫県西宮市

BT H214 H221 H2312 280戸

26大阪府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H218 H238 H252 385戸

27市営甲子園九番町団地第2期建替事業

兵庫県西宮市

BT H227 H244 H259 168戸

28米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(3号棟)

山形県米沢市

BTO H2310 H2410 H264 38戸

29山北駅北側定住促進住宅整備事業

神奈川県山北町

BTO H2311 H253 H264 40戸

30大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H234 H258 H2611 200戸

31 市営石在町団地整備事業兵庫県西宮市

BT H241 H259 H276 67戸

32徳島県県営住宅集約化PFI事業

徳島県 BOT H242 H2511 H2612 300戸

33市営新町住宅他建替え事業

秋田県大館市

BTO H243 H259 H271 15戸

34広島市営吉島住宅更新事業

広島県広島市

BT H243 H2510 H271 200戸

35 町営緑ヶ丘住宅PFI事業大阪府岬町

BT H249 H256 H27 126戸

36ショッピングセンターマイン用地における定住促進住宅整備事業

佐賀県みやき町

BTO H249 H257 H264 24戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

37大阪府営吹田高野台(1丁目)住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H255 - H288 330戸

38市営武庫3住宅第1期建替事業

兵庫県尼崎市

BT H2510 H274 H2810 350戸

39(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業

大阪府吹田市

BT H2512 - - 240戸

(平成26年1月調査)

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

19

健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

20

とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

21

建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

22

整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

23

PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

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除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

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中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 15: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

公営住宅の入居者の属性等

14

4

63 59 52 54 41 39 36 34 31 29

160 155 148 145139 132 124 117 109 102

151 147144 143

145 145 146 149 151 152

202199

196 190182

172162

153147 143

105103

101 98104

109113 121

121116

103106

108 109112 118

117 111109

113

216 231 250 261 278 286 302 315 332 346

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

70歳以上 65~69歳 60~64歳 50~59歳

40~49歳 30~39歳 29歳以下

(注)年齢不詳を除く 国土交通省作成(年度)

726 744 752 756 757 761 724 744 762 770

6462 61 61 62 62

46 45

44 43 44

42 41 40 41 40

34 33

31 31 31

29 29 28 28 28

35 33

31 31 37 35 34 33 33 33

40 38 35 34

21 19 18 18 18 18

30 27 25 24

24 22 21 20 20 20 30 28 25 24 18 16 15 15 15 14 21 19 16 16 15 13 12 12 12 11 27 22 19 18 20 18 17 17 14 13 11 10 12 09

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

収入未申告 月収313万超 月収313万以下 月収259万以下

月収214万以下 月収186万以下 月収158万以下 月収139万以下

月収123万以下 月収104万以下

国土交通省作成(年度)

入居者の収入

60歳以上の高齢者世帯が575

入居者(世帯主)の年齢 同居者の所得を含む

公営住宅の応募倍率

bull 全国平均 75倍 東京都 247倍 大阪府 185倍 愛知県 92倍 三大都市圏以外 38倍 (平成24年度)

公営住宅に係る課題

15

将来の管理コストの削減のため集落の縁辺部等にある利便性の低い団地についてそのまま建替えるべきか苦慮

現代のニーズに合わない老朽団地が増加する一方建替えや改善に要する財源の確保に限界

長期的な趨勢として人口世帯数の減少とともに公営住宅需要も減少すると考えられる一方で短中期的には高齢化の進展に伴い住宅セーフティネットとしてのニーズはなお強く必要なストックの確保が課題

地域の将来のため子育て世帯や生産年齢人口の定住の受け皿が必要だが収入制限の厳しい公営住宅では役割を果たせないかといって民間賃貸住宅は供給が少ない

市町村における現在の体制では日々の管理だけで余裕がない既存ストックの建替えについて民間のノウハウを活用できないか

「地域における公営住宅の需給に係る検討調査」(H26)において実施したヒアリング調査等に基づき作成

公営住宅における民間活用の状況

16

買取公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績6005戸 (24年度末)

借上公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績24338戸 (24年度末)

指定管理者制度(平成15年地方自治法改正)

実績46事業主体(67都道府県政令市中)(H2512)

滞納家賃等回収業務の外部委託実績22事業主体(67都道府県政令市中) (H2512)

施設併設による福祉拠点化

実績2519団地4394施設

(24年度末)(注)

PFI事業(供給管理)

実績37事例 (その他 地域優良賃貸住宅に係るもの2事例)

供給段階 管理段階

(例) 大阪府営住宅における指定管理の状況

公営住宅法に基づく管理代行制度を導入している事業主体と併せ都道府県政令市の全67事業主体で民間活用広域管理が進んでいる

(注)公共賃貸住宅(公営改良

特公賃UR住宅公社住宅等)と社会福祉施設等との併設状況

岸和田市貝塚市等12市町(20673戸)三菱電機ビルテクノサービス(株) 府住宅供給公社共同体

枚方市等4市(一部除く)(11880戸)日本管財(株)

吹田市高槻市等8市町(27593戸)大阪ガスセキュリティサービス(株) 府住宅供給公社共同体

大阪市堺市(南区を除く)等10市(43891戸)(株)東急コミュニティー

寝屋川市等3市と大東市の一部(12247戸)アーバンサービスグループ

東大阪市(5700戸)日本住宅管理(株)

堺市(南区)(15835戸)日本総合住生活(株)府住宅供給公社共同体

(戸数指定管理者はH25年度末)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧①

17

PFI活用事例一覧①

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

1県営上安住宅(仮称)整備事業

広島県 BTO H143 H166 H1710 110戸

2 県営坂地区住宅整備事業広島県坂町

BTO H1511 H173 H184 80戸

3PFIによる県営住宅鈴川団地移転建替等事業

山形県 BTO H156 H173 H181 30戸

4

山形県営松境住吉団地移転建替及び酒田市琢成学区コミュニティ防災センター整備事業

山形県酒田市

BTO H1612 H186 H197 66戸

5大阪府営東大阪島之内住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H162 H171 H189 66戸

6PFIによる京都府府営住宅常団地整備等事業

京都府 BTO H167 H182H1812

105戸

7PFIによる防府高井県営住宅東ブロック整備等事業

山口県 BTO H1712 H1912 H2012 136戸

8大阪府筆ヶ崎住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H176 H196 H2012 278戸

9沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業

静岡県沼津市

BTO H177 H1812 H204 214戸

10米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(1号棟)

山形県米沢市

BTO H1810 H1910 H214 40戸

11PFIによる市営長曽根団地深井中町団地建替等事業

大阪府堺市

BT H1812 H213 H2211 200戸

12大阪府営岸和田下池田民活プロジェクト

大阪府 BT H183 H197 H2112 221戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

13大阪府営苅田住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H184 H1911 H2212 248戸

14県営坂地区住宅整備事業(第2期)

広島県坂町

BT H184 H193 H204 80戸

15 蓮花寺市営住宅建替事業富山県高岡市

BT H188 H203 H214 50戸

16新屋比内町市営住宅建替事業

秋田県秋田市

BT H188 H199 H2011 260戸

17大阪府営千里佐竹台住宅(2丁目)民活プロジェクト

大阪府 BT H191 H205 H223 505戸

18大阪府営東大阪新上小阪住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H192 H205 H231 181戸

19PFIによる山形県営通町団地移転建替等事業

山形県 BTO H201 H2010 H2111 20戸

20小松市営川辺町住宅建替事業

石川県小松市

BT H203 H2012 H2210 110戸

21大阪府営豊中新千里東住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H207 H218 H2312 441戸

22米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(2号棟)

山形県米沢市

BTO H2110 H2210 H244 30戸

23大阪府営吹田藤白台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H213 H235 H249 527戸

24大阪府営堺南長尾住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H214 H235 H249 443戸

(平成26年1月調査)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧②

18

PFI活用事例一覧②

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

25市営甲子園九番町団地第1期建替事業

兵庫県西宮市

BT H214 H221 H2312 280戸

26大阪府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H218 H238 H252 385戸

27市営甲子園九番町団地第2期建替事業

兵庫県西宮市

BT H227 H244 H259 168戸

28米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(3号棟)

山形県米沢市

BTO H2310 H2410 H264 38戸

29山北駅北側定住促進住宅整備事業

神奈川県山北町

BTO H2311 H253 H264 40戸

30大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H234 H258 H2611 200戸

31 市営石在町団地整備事業兵庫県西宮市

BT H241 H259 H276 67戸

32徳島県県営住宅集約化PFI事業

徳島県 BOT H242 H2511 H2612 300戸

33市営新町住宅他建替え事業

秋田県大館市

BTO H243 H259 H271 15戸

34広島市営吉島住宅更新事業

広島県広島市

BT H243 H2510 H271 200戸

35 町営緑ヶ丘住宅PFI事業大阪府岬町

BT H249 H256 H27 126戸

36ショッピングセンターマイン用地における定住促進住宅整備事業

佐賀県みやき町

BTO H249 H257 H264 24戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

37大阪府営吹田高野台(1丁目)住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H255 - H288 330戸

38市営武庫3住宅第1期建替事業

兵庫県尼崎市

BT H2510 H274 H2810 350戸

39(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業

大阪府吹田市

BT H2512 - - 240戸

(平成26年1月調査)

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

19

健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

20

とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

21

建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

22

整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

23

PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

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(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

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除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

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中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 16: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

公営住宅に係る課題

15

将来の管理コストの削減のため集落の縁辺部等にある利便性の低い団地についてそのまま建替えるべきか苦慮

現代のニーズに合わない老朽団地が増加する一方建替えや改善に要する財源の確保に限界

長期的な趨勢として人口世帯数の減少とともに公営住宅需要も減少すると考えられる一方で短中期的には高齢化の進展に伴い住宅セーフティネットとしてのニーズはなお強く必要なストックの確保が課題

地域の将来のため子育て世帯や生産年齢人口の定住の受け皿が必要だが収入制限の厳しい公営住宅では役割を果たせないかといって民間賃貸住宅は供給が少ない

市町村における現在の体制では日々の管理だけで余裕がない既存ストックの建替えについて民間のノウハウを活用できないか

「地域における公営住宅の需給に係る検討調査」(H26)において実施したヒアリング調査等に基づき作成

公営住宅における民間活用の状況

16

買取公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績6005戸 (24年度末)

借上公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績24338戸 (24年度末)

指定管理者制度(平成15年地方自治法改正)

実績46事業主体(67都道府県政令市中)(H2512)

滞納家賃等回収業務の外部委託実績22事業主体(67都道府県政令市中) (H2512)

施設併設による福祉拠点化

実績2519団地4394施設

(24年度末)(注)

PFI事業(供給管理)

実績37事例 (その他 地域優良賃貸住宅に係るもの2事例)

供給段階 管理段階

(例) 大阪府営住宅における指定管理の状況

公営住宅法に基づく管理代行制度を導入している事業主体と併せ都道府県政令市の全67事業主体で民間活用広域管理が進んでいる

(注)公共賃貸住宅(公営改良

特公賃UR住宅公社住宅等)と社会福祉施設等との併設状況

岸和田市貝塚市等12市町(20673戸)三菱電機ビルテクノサービス(株) 府住宅供給公社共同体

枚方市等4市(一部除く)(11880戸)日本管財(株)

吹田市高槻市等8市町(27593戸)大阪ガスセキュリティサービス(株) 府住宅供給公社共同体

大阪市堺市(南区を除く)等10市(43891戸)(株)東急コミュニティー

寝屋川市等3市と大東市の一部(12247戸)アーバンサービスグループ

東大阪市(5700戸)日本住宅管理(株)

堺市(南区)(15835戸)日本総合住生活(株)府住宅供給公社共同体

(戸数指定管理者はH25年度末)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧①

17

PFI活用事例一覧①

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

1県営上安住宅(仮称)整備事業

広島県 BTO H143 H166 H1710 110戸

2 県営坂地区住宅整備事業広島県坂町

BTO H1511 H173 H184 80戸

3PFIによる県営住宅鈴川団地移転建替等事業

山形県 BTO H156 H173 H181 30戸

4

山形県営松境住吉団地移転建替及び酒田市琢成学区コミュニティ防災センター整備事業

山形県酒田市

BTO H1612 H186 H197 66戸

5大阪府営東大阪島之内住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H162 H171 H189 66戸

6PFIによる京都府府営住宅常団地整備等事業

京都府 BTO H167 H182H1812

105戸

7PFIによる防府高井県営住宅東ブロック整備等事業

山口県 BTO H1712 H1912 H2012 136戸

8大阪府筆ヶ崎住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H176 H196 H2012 278戸

9沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業

静岡県沼津市

BTO H177 H1812 H204 214戸

10米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(1号棟)

山形県米沢市

BTO H1810 H1910 H214 40戸

11PFIによる市営長曽根団地深井中町団地建替等事業

大阪府堺市

BT H1812 H213 H2211 200戸

12大阪府営岸和田下池田民活プロジェクト

大阪府 BT H183 H197 H2112 221戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

13大阪府営苅田住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H184 H1911 H2212 248戸

14県営坂地区住宅整備事業(第2期)

広島県坂町

BT H184 H193 H204 80戸

15 蓮花寺市営住宅建替事業富山県高岡市

BT H188 H203 H214 50戸

16新屋比内町市営住宅建替事業

秋田県秋田市

BT H188 H199 H2011 260戸

17大阪府営千里佐竹台住宅(2丁目)民活プロジェクト

大阪府 BT H191 H205 H223 505戸

18大阪府営東大阪新上小阪住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H192 H205 H231 181戸

19PFIによる山形県営通町団地移転建替等事業

山形県 BTO H201 H2010 H2111 20戸

20小松市営川辺町住宅建替事業

石川県小松市

BT H203 H2012 H2210 110戸

21大阪府営豊中新千里東住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H207 H218 H2312 441戸

22米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(2号棟)

山形県米沢市

BTO H2110 H2210 H244 30戸

23大阪府営吹田藤白台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H213 H235 H249 527戸

24大阪府営堺南長尾住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H214 H235 H249 443戸

(平成26年1月調査)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧②

18

PFI活用事例一覧②

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

25市営甲子園九番町団地第1期建替事業

兵庫県西宮市

BT H214 H221 H2312 280戸

26大阪府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H218 H238 H252 385戸

27市営甲子園九番町団地第2期建替事業

兵庫県西宮市

BT H227 H244 H259 168戸

28米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(3号棟)

山形県米沢市

BTO H2310 H2410 H264 38戸

29山北駅北側定住促進住宅整備事業

神奈川県山北町

BTO H2311 H253 H264 40戸

30大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H234 H258 H2611 200戸

31 市営石在町団地整備事業兵庫県西宮市

BT H241 H259 H276 67戸

32徳島県県営住宅集約化PFI事業

徳島県 BOT H242 H2511 H2612 300戸

33市営新町住宅他建替え事業

秋田県大館市

BTO H243 H259 H271 15戸

34広島市営吉島住宅更新事業

広島県広島市

BT H243 H2510 H271 200戸

35 町営緑ヶ丘住宅PFI事業大阪府岬町

BT H249 H256 H27 126戸

36ショッピングセンターマイン用地における定住促進住宅整備事業

佐賀県みやき町

BTO H249 H257 H264 24戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

37大阪府営吹田高野台(1丁目)住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H255 - H288 330戸

38市営武庫3住宅第1期建替事業

兵庫県尼崎市

BT H2510 H274 H2810 350戸

39(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業

大阪府吹田市

BT H2512 - - 240戸

(平成26年1月調査)

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

19

健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

20

とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

21

建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

22

整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

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PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 17: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

公営住宅における民間活用の状況

16

買取公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績6005戸 (24年度末)

借上公営住宅(平成8年公営住宅法改正)

実績24338戸 (24年度末)

指定管理者制度(平成15年地方自治法改正)

実績46事業主体(67都道府県政令市中)(H2512)

滞納家賃等回収業務の外部委託実績22事業主体(67都道府県政令市中) (H2512)

施設併設による福祉拠点化

実績2519団地4394施設

(24年度末)(注)

PFI事業(供給管理)

実績37事例 (その他 地域優良賃貸住宅に係るもの2事例)

供給段階 管理段階

(例) 大阪府営住宅における指定管理の状況

公営住宅法に基づく管理代行制度を導入している事業主体と併せ都道府県政令市の全67事業主体で民間活用広域管理が進んでいる

(注)公共賃貸住宅(公営改良

特公賃UR住宅公社住宅等)と社会福祉施設等との併設状況

岸和田市貝塚市等12市町(20673戸)三菱電機ビルテクノサービス(株) 府住宅供給公社共同体

枚方市等4市(一部除く)(11880戸)日本管財(株)

吹田市高槻市等8市町(27593戸)大阪ガスセキュリティサービス(株) 府住宅供給公社共同体

大阪市堺市(南区を除く)等10市(43891戸)(株)東急コミュニティー

寝屋川市等3市と大東市の一部(12247戸)アーバンサービスグループ

東大阪市(5700戸)日本住宅管理(株)

堺市(南区)(15835戸)日本総合住生活(株)府住宅供給公社共同体

(戸数指定管理者はH25年度末)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧①

17

PFI活用事例一覧①

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

1県営上安住宅(仮称)整備事業

広島県 BTO H143 H166 H1710 110戸

2 県営坂地区住宅整備事業広島県坂町

BTO H1511 H173 H184 80戸

3PFIによる県営住宅鈴川団地移転建替等事業

山形県 BTO H156 H173 H181 30戸

4

山形県営松境住吉団地移転建替及び酒田市琢成学区コミュニティ防災センター整備事業

山形県酒田市

BTO H1612 H186 H197 66戸

5大阪府営東大阪島之内住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H162 H171 H189 66戸

6PFIによる京都府府営住宅常団地整備等事業

京都府 BTO H167 H182H1812

105戸

7PFIによる防府高井県営住宅東ブロック整備等事業

山口県 BTO H1712 H1912 H2012 136戸

8大阪府筆ヶ崎住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H176 H196 H2012 278戸

9沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業

静岡県沼津市

BTO H177 H1812 H204 214戸

10米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(1号棟)

山形県米沢市

BTO H1810 H1910 H214 40戸

11PFIによる市営長曽根団地深井中町団地建替等事業

大阪府堺市

BT H1812 H213 H2211 200戸

12大阪府営岸和田下池田民活プロジェクト

大阪府 BT H183 H197 H2112 221戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

13大阪府営苅田住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H184 H1911 H2212 248戸

14県営坂地区住宅整備事業(第2期)

広島県坂町

BT H184 H193 H204 80戸

15 蓮花寺市営住宅建替事業富山県高岡市

BT H188 H203 H214 50戸

16新屋比内町市営住宅建替事業

秋田県秋田市

BT H188 H199 H2011 260戸

17大阪府営千里佐竹台住宅(2丁目)民活プロジェクト

大阪府 BT H191 H205 H223 505戸

18大阪府営東大阪新上小阪住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H192 H205 H231 181戸

19PFIによる山形県営通町団地移転建替等事業

山形県 BTO H201 H2010 H2111 20戸

20小松市営川辺町住宅建替事業

石川県小松市

BT H203 H2012 H2210 110戸

21大阪府営豊中新千里東住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H207 H218 H2312 441戸

22米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(2号棟)

山形県米沢市

BTO H2110 H2210 H244 30戸

23大阪府営吹田藤白台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H213 H235 H249 527戸

24大阪府営堺南長尾住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H214 H235 H249 443戸

(平成26年1月調査)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧②

18

PFI活用事例一覧②

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

25市営甲子園九番町団地第1期建替事業

兵庫県西宮市

BT H214 H221 H2312 280戸

26大阪府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H218 H238 H252 385戸

27市営甲子園九番町団地第2期建替事業

兵庫県西宮市

BT H227 H244 H259 168戸

28米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(3号棟)

山形県米沢市

BTO H2310 H2410 H264 38戸

29山北駅北側定住促進住宅整備事業

神奈川県山北町

BTO H2311 H253 H264 40戸

30大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H234 H258 H2611 200戸

31 市営石在町団地整備事業兵庫県西宮市

BT H241 H259 H276 67戸

32徳島県県営住宅集約化PFI事業

徳島県 BOT H242 H2511 H2612 300戸

33市営新町住宅他建替え事業

秋田県大館市

BTO H243 H259 H271 15戸

34広島市営吉島住宅更新事業

広島県広島市

BT H243 H2510 H271 200戸

35 町営緑ヶ丘住宅PFI事業大阪府岬町

BT H249 H256 H27 126戸

36ショッピングセンターマイン用地における定住促進住宅整備事業

佐賀県みやき町

BTO H249 H257 H264 24戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

37大阪府営吹田高野台(1丁目)住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H255 - H288 330戸

38市営武庫3住宅第1期建替事業

兵庫県尼崎市

BT H2510 H274 H2810 350戸

39(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業

大阪府吹田市

BT H2512 - - 240戸

(平成26年1月調査)

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

19

健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

20

とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

21

建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

22

整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

23

PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

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「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

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PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧①

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PFI活用事例一覧①

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

1県営上安住宅(仮称)整備事業

広島県 BTO H143 H166 H1710 110戸

2 県営坂地区住宅整備事業広島県坂町

BTO H1511 H173 H184 80戸

3PFIによる県営住宅鈴川団地移転建替等事業

山形県 BTO H156 H173 H181 30戸

4

山形県営松境住吉団地移転建替及び酒田市琢成学区コミュニティ防災センター整備事業

山形県酒田市

BTO H1612 H186 H197 66戸

5大阪府営東大阪島之内住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H162 H171 H189 66戸

6PFIによる京都府府営住宅常団地整備等事業

京都府 BTO H167 H182H1812

105戸

7PFIによる防府高井県営住宅東ブロック整備等事業

山口県 BTO H1712 H1912 H2012 136戸

8大阪府筆ヶ崎住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H176 H196 H2012 278戸

9沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業

静岡県沼津市

BTO H177 H1812 H204 214戸

10米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(1号棟)

山形県米沢市

BTO H1810 H1910 H214 40戸

11PFIによる市営長曽根団地深井中町団地建替等事業

大阪府堺市

BT H1812 H213 H2211 200戸

12大阪府営岸和田下池田民活プロジェクト

大阪府 BT H183 H197 H2112 221戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

13大阪府営苅田住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H184 H1911 H2212 248戸

14県営坂地区住宅整備事業(第2期)

広島県坂町

BT H184 H193 H204 80戸

15 蓮花寺市営住宅建替事業富山県高岡市

BT H188 H203 H214 50戸

16新屋比内町市営住宅建替事業

秋田県秋田市

BT H188 H199 H2011 260戸

17大阪府営千里佐竹台住宅(2丁目)民活プロジェクト

大阪府 BT H191 H205 H223 505戸

18大阪府営東大阪新上小阪住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H192 H205 H231 181戸

19PFIによる山形県営通町団地移転建替等事業

山形県 BTO H201 H2010 H2111 20戸

20小松市営川辺町住宅建替事業

石川県小松市

BT H203 H2012 H2210 110戸

21大阪府営豊中新千里東住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H207 H218 H2312 441戸

22米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(2号棟)

山形県米沢市

BTO H2110 H2210 H244 30戸

23大阪府営吹田藤白台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H213 H235 H249 527戸

24大阪府営堺南長尾住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H214 H235 H249 443戸

(平成26年1月調査)

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧②

18

PFI活用事例一覧②

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

25市営甲子園九番町団地第1期建替事業

兵庫県西宮市

BT H214 H221 H2312 280戸

26大阪府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H218 H238 H252 385戸

27市営甲子園九番町団地第2期建替事業

兵庫県西宮市

BT H227 H244 H259 168戸

28米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(3号棟)

山形県米沢市

BTO H2310 H2410 H264 38戸

29山北駅北側定住促進住宅整備事業

神奈川県山北町

BTO H2311 H253 H264 40戸

30大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H234 H258 H2611 200戸

31 市営石在町団地整備事業兵庫県西宮市

BT H241 H259 H276 67戸

32徳島県県営住宅集約化PFI事業

徳島県 BOT H242 H2511 H2612 300戸

33市営新町住宅他建替え事業

秋田県大館市

BTO H243 H259 H271 15戸

34広島市営吉島住宅更新事業

広島県広島市

BT H243 H2510 H271 200戸

35 町営緑ヶ丘住宅PFI事業大阪府岬町

BT H249 H256 H27 126戸

36ショッピングセンターマイン用地における定住促進住宅整備事業

佐賀県みやき町

BTO H249 H257 H264 24戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

37大阪府営吹田高野台(1丁目)住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H255 - H288 330戸

38市営武庫3住宅第1期建替事業

兵庫県尼崎市

BT H2510 H274 H2810 350戸

39(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業

大阪府吹田市

BT H2512 - - 240戸

(平成26年1月調査)

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

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健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

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とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

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建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

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整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

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PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

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【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 19: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

PFIを活用した公営住宅の整備事例一覧②

18

PFI活用事例一覧②

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

25市営甲子園九番町団地第1期建替事業

兵庫県西宮市

BT H214 H221 H2312 280戸

26大阪府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H218 H238 H252 385戸

27市営甲子園九番町団地第2期建替事業

兵庫県西宮市

BT H227 H244 H259 168戸

28米沢市公営住宅塩井町団地建替等事業(3号棟)

山形県米沢市

BTO H2310 H2410 H264 38戸

29山北駅北側定住促進住宅整備事業

神奈川県山北町

BTO H2311 H253 H264 40戸

30大阪府営枚方田ノ口住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H234 H258 H2611 200戸

31 市営石在町団地整備事業兵庫県西宮市

BT H241 H259 H276 67戸

32徳島県県営住宅集約化PFI事業

徳島県 BOT H242 H2511 H2612 300戸

33市営新町住宅他建替え事業

秋田県大館市

BTO H243 H259 H271 15戸

34広島市営吉島住宅更新事業

広島県広島市

BT H243 H2510 H271 200戸

35 町営緑ヶ丘住宅PFI事業大阪府岬町

BT H249 H256 H27 126戸

36ショッピングセンターマイン用地における定住促進住宅整備事業

佐賀県みやき町

BTO H249 H257 H264 24戸

事業名 事業主体事業方式

実施時期整備戸数実施

方針着工 供用

37大阪府営吹田高野台(1丁目)住宅民活プロジェクト

大阪府 BT H255 - H288 330戸

38市営武庫3住宅第1期建替事業

兵庫県尼崎市

BT H2510 H274 H2810 350戸

39(仮称)吹田市営新佐竹台住宅集約建替事業

大阪府吹田市

BT H2512 - - 240戸

(平成26年1月調査)

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

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健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

20

とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

21

建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

22

整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

23

PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

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建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

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(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

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居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

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除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

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居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

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「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 20: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

公営住宅 健軍くらしささえ愛工房(熊本県熊本市)

19

健軍くらしささえ愛工房〈熊本県営住宅健軍団地>(熊本県熊本市)

建替えとあわせて県営住宅1階に地域の福祉交流拠点を整備

NPOによる地域居住支援など地域住民とのパートナーシップにより運営

集会室

【健軍団地1階平面図】

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

介護相談生活相談子育て相談等の総合的な相談窓口

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

高齢者のデイサービス夜間一時預かり配食サービス

障害者が働く喫茶軽食サービス事業障害者が働く喫茶軽食サービス事業

子育て支援や子育て支援活動の実施子育て支援や子育て支援活動の実施

高齢者障害者子育て世帯向けの福祉交流拠点を整備

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

20

とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

21

建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

22

整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

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PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 21: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

釧路町型コレクティブハウジング「遠矢団地」(北海道釧路町)

シルバーハウジングと一般世帯向け公営住宅を併せて「釧路町型コレクティブハウジング」として整備

拠点施設を運営する住民主体のNPO法人の運営を支援入居選考を行う1年前からコレクティブハウジング模擬事業を実施しコレクティブハウジングへの理解や入居後のスムーズな自治会活動を促進

<団地概要>

公営住宅遠矢団地3棟各20戸計60戸

遠矢コレクティブセンター「ピュアとおや」

RC平屋建て

集会室団らん室相談室多目的室温浴施設他

趣味サークル活動などを通じて子供から高齢者まで多世代が交流できる場づくり

集会交流センターの整備

公営住宅 遠矢団地(北海道釧路町)

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とおや

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

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建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

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整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

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PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

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【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

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地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

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兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

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【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

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つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

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【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

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地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

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建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

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(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

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防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

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建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

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空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

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(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

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居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

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地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

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除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

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居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

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伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

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中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

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「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 22: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

南橘市営住宅とケアタウンたちばな(福岡県大牟田市)

約860戸(地区全体)の簡易耐火造の市営住宅を578戸(地区外除く)に建替え再編(S63~H18)建替え余剰地については公募型一般入札で社会福祉法人に売却社会福祉法人は既存特養のサテライトの整備と併せて小規模多機能型居宅介護施設デイサービスヘルパーステーション地域交流施設等を整備

併設された地域交流施設を核として高齢者の見守り等市営住宅内外の多世代の地域住民同士のコミュニティ活動が誘発されている

<団地概要>市営南橘住宅等5団地(北部地区建替事業)

計578戸

ケアタウンたちばな特別養護老人ホーム(20床)

小規模多機能型居宅介護施設認知症専用デイサービス施設ヘルパーステーション居宅介護支援事業所

介護予防拠点地域交流施設

市営住宅の建替え余剰地を社会福祉法人に売却複合福祉施設を整備

公営住宅 南橘市営住宅(福岡県大牟田市)

21

建替前の状況(S30年代に建設された簡易耐火造住宅)

建替後の公営住宅と隣接するケアタウンたちばな全景「青いタオルかけ運動」

(単身高齢者の見守り活動)

みなみたちばな

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

22

整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

23

PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

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地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

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244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 23: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

公営住宅 保土ヶ谷区権太坂三丁目地区 (神奈川県横浜市)

22

整備手法

市営住宅建設予算の削減により凍結していた保有市有地の有効活用

民間事業者が建設した住宅を市が借上げ

定期借地+事業用借地の複合による公営住宅商業施設の一体開発

民間の自由提案による土地活用事業(PFI法によるものではない)

整備箇所所 在 地 横浜市保土ヶ谷区権太坂三丁目敷地面積約11700従前用途更地(市営住宅用地)(一時貸付により野球場として使用)

整備内容市営住宅49戸高齢者向け住宅48戸コミュニティハウス商業施設 等(施設名称 権太坂スクエア)

【事業スケジュール】1995年 3月 横浜市が当該用地を取得2004年10月 募集要項の公表2005年 3月 民間事業者の決定2006年 7月 住宅棟建設開始

(定期借地契約)2006年12月 商業棟建設開始

(事業用借地契約)2007年 8月 施設全体

(権太坂スクエア)の供用開始

ごんたざか

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

23

PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

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「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 24: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

公営住宅 枚方田ノ口住宅建替え事業 (大阪府枚方市)

23

PFI手法を活用し府営住宅の建替え(建物の高層化)によって創出された余剰地に地域ニーズに沿って戸建住宅やサービス付き高齢者向け住宅を一体的に整備

従前敷地面積 236ha

府営住宅 余剰地 rarr サービス付き高齢者向け住宅

余剰地 rarr 戸建住宅

(095ha) (016ha)

(081ha)

余剰地活用の対価として約32億円が大阪府の収入

建替後敷地面積 095ha(府営住宅)

創出余剰地等面積 141ha(戸建住宅サービス付き高齢者向け住宅等)

市道等 044ha を含む

全景イメージ

建替後の府営住宅と戸建住宅

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 25: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

津田松原団地県営住宅 100戸福祉施設

名東(東)団地県営住宅 88戸高齢者向け住宅16戸

福祉施設

万代町団地県営住宅 112戸高齢者向け住宅44戸

福祉施設

A CB

3団地県営住宅300戸高齢者向け住宅60戸+福祉施設

建替前

建替後

平成25年~事業実施

県営住宅

(津波避難ビル)

避難施設として地域と連携

地域に必要とされる福祉施設

高齢者向け住宅福祉サービス

高齢化への対応のため地域に必要な福祉施設を併設防災減災対策のため避難施設(津波避難ビル)とし

ても活用し 地域と連携

集約建替えに伴い余剰地を活用した高齢者向け住宅の整備や福祉施設の設置を行うとともに県営住宅に津波避難機能も備え地域の居住まちづくりニーズに対応(当該地域における人口は横ばい)

集約に合わせて機能を高度化

集約統合

徳 島 県 庁

矢三団地 下助任町団地 吉野本町団地

中常三島町団地

住吉島団地

新佐古団地

寺町団地

昭和町2丁目団地津田乾開団地

国府団地

A名東(東)団地 B

C津田松原団地

万代町団地

北前川町団地

万代町団地(現地建替)

集約化

2団地において福祉施設が完成し20名の職員を雇用(うち新規雇用7名)

12団地県営住宅645戸(うち入居戸数hellip約360戸)

公営住宅 徳島県営住宅の集約化 (徳島県)

24

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 26: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

【計画の諸元】

事業主体島根県西ノ島町

構 造木造 2階建

管理戸数13戸

住戸規模3625m2~8700m2

入居開始H26年4月~

家賃設定20000円月(1LDK)

27500円月(2DK)

30000円月(2LDK)

40000円月(3LDK)

島根県西ノ島町は第5次総合振興計画において就業者確保高齢者福祉の充実子育て支援体制の構築等を計画支援体制の充実や子育て世帯の呼込み高齢化への対応が求められているが既存公営住宅は土地間取りが狭小な住宅が多く介護サービス提供が難航するケースも見られ高齢者世帯の住替え等も視野に入れた住宅整備が課題

このため県住生活基本計画においてUIターンによる定住促進若年層の子育て世帯への支援住宅確保要配慮者の居住の安定地域の振興及び福祉の増進を目的に居住環境が良好な賃貸住宅の供給を掲げている

H24~H26年度に地域優良賃貸住宅13戸を整備し今後も同様の施策を進めていく予定

【写真】

地域優良賃貸住宅 (島根県西ノ島町内)

25

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 27: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

地域優良賃貸住宅 ふれあい団地 (北海道有珠郡壮瞥町内)

北海道壮瞥町では公営住宅等長寿命化計画(H21年度策定)を踏まえH24年度社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅「ふれあい団地」を整備

団地の近隣には小学校や中学校があり地域における子育て世帯の快適な居住環境を確保するため北海道が推進するユニバールデザインに配慮し良好な住環境の形成を図る

近隣地区には民間賃貸住宅がなく特公賃もないことからこの地区の収入超過者の受け皿としての役割も果たす

【諸元】

事業主体壮瞥町

構 造RC造 2階建

管理戸数8戸

住戸規模8776m2

入居開始H25年4月~

家賃設定52000円月(3LDK)

【外観】

26

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 28: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

兵庫県神河町では世帯分離やUIJターンなどの受け皿となる適切な賃貸住宅の不足が若者流出の大きな要因である状況そのような中町住宅マスタープラン(H22年11月策定)において世帯分離等に伴う賃貸住宅需要に対応する適切な住宅の整備を図ることとし若者の地元定着に繋がるような施策を積極的に推進

H26年度社会資本整備総合交付金を活用し交通利便性の高い駅前にある町合併による役場跡地(町有地)に地域優良賃貸住宅(12戸)を整備H27年度も12戸を整備予定

当住宅に入居する新婚及び子育て世帯に対して家賃補助制度を実施し若者世帯の地元定住を促進する

JR播但線新野駅

100m

新野駅前団地

にいの かみかわ

地域優良賃貸住宅 新野駅前団地 (兵庫県神河町内)

27

【諸元】事業主体神河町構 造木造 2階建管理戸数12戸(4戸times3棟)住戸規模7187 戸(2LDK)入居開始H27年4月~家賃設定 62000円月(2LDK)ただし以下の期間に限っては40000円月(ア)新婚世帯入居後2年間(24ヶ月)(イ)子育て世帯満15歳に到達して最初の3月31日

までの間にある同居する子どもがいる期間

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

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【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

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地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

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建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

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防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

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建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

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空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

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(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

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居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

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地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

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除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

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居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

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伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

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中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

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空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 29: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

地域優良賃貸住宅 Monte家 (高知県津野町内)

高知県津野町では「住んでみたいまちづくり」の施策方針のもと担い手世代の町外流出を抑制すると同時に町外からの転入者獲得に向けた取り組みとしてH26年度に社会資本整備総合交付金を活用して地域優良賃貸住宅を整備

住宅の名称は若者が津野町へ戻ってきてほしい(土佐弁で戻ってきてほしいを「もんてや」)という願いを込め「Monte家」に決定

内装建具造付け収納棚等は木の温かみを少しでも感じられるよう木製としまた子育て世帯へ特に配慮して玄関及び間仕切りは引き戸とした

入居後10年以内に町内に個人住宅を取得して地域優良賃貸住宅を明け渡す場合は入居期間を基準として定住奨励金を交付する

【諸元】

事業主体高知県津野町

構 造RC造 3階建

管理戸数9戸1棟

住戸規模544m2 戸

入居開始H27年5月上旬(予定)

家賃設定30000円月

駐車場2台 1世帯

【住宅外観】

28

つの

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 30: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

地域優良賃貸住宅 白萩西部公営住宅 (富山県中新川郡上市町内)

富山県上市町では上市町住生活基本計画(H23年度策定)において人口減少対策としての新規住民の定住促進と公的資産の有効活用(PRE)【地元製薬企業からの寄付地を活用】を組み合わせた施策を検討

H24とH25年度に当該公営住宅の入居者募集を行った結果中堅所得者の入居希望が多く見受けられたことから社会資本総合整備計画を変更し社会資本整備総合交付金を活用して団地48戸中8戸を地域優良賃貸住宅として整備

【諸元】

事業主体上市町

構 造木造 平屋建2階建

管理戸数8戸

住戸規模6261m2~9035m2

入居開始H27年11月~

家賃設定47500~54000円月(2DK)

57000~73500円月(2LDK)

設計施工型総合評価一般競争入札を

導入し委託費及び工事費の節減を

図った

【イメージ】

29

【外観】

かみいち

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 31: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

つばきの郷住宅

標準間取り

隣接する保育園

30

地域優良賃貸住宅 つばきの郷住宅 (石川県野々市市)

石川県野々市市は昭和22年より公営住宅の供給を開始平成21年度末時点で計30戸の公営住宅を管理していたが老朽化耐震性能不足が課題

このような状況下JR野々市駅から徒歩10分の市北西部土地区画整理事業区域内の保育所隣接地が公営住宅建替えの適地と判断され移転建替えの方針を決定

公営住宅だけでなく隣接する保育園との連携を図った子育て支援施設を併設し子育て支援にも配慮した市営の地域優良賃貸住宅を計画した

【諸元】

事業期間平成22年度~平成24年度

事業費 1074100千円(国費429434千円)

構 造鉄筋コンクリート造 5階建1~3F公営住宅

4~5F地域優良賃貸住宅

管理戸数全40戸(1LDK2LDK)公営住宅 1LDK 4戸 2LDK 12戸

地域優良賃貸住宅 1LDK 6戸2LDK 18戸

延床面積3184

ののいち

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 32: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

甲州街道中央自動車道

多摩川

多摩川

多摩動物公園

日野自動車工業工場

都立小宮公園

甲州街道

0m 500m 1000m 20

日野市役所

コニカ工場

国立府中IC

日野バイパスH19年度末開通

多摩平団地豊田駅

【交通経路】

多摩平団地

darr(徒歩12分)豊田駅

darr(JR中央線33分)新宿駅(計 45分)

UR賃貸住宅 多摩平の森(東京都日野市)

地区概要

所在地 東京都日野市多摩平

敷地面積 約296ha

従前戸数 2792戸

(昭和33年度管理開始)

事業後 建替後住宅 1528戸

事業期間 平成8年度~29年度(予定)

UR賃貸住宅概要

【建替前】 1DK~4DK

(平均4046千円月戸)

【建替後】 1K~3LDK

(平均66107千円月戸)

広域図

31

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 33: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

建替えにより生じた土地を活用し商業施設高齢者福祉施設等を導入

民間の創意工夫を活かして既存住棟を活用する「住棟ルネッサンス事業」を実施

UR賃貸住宅 団地再生事業 土地利用計画

320m 50m 100m 200m

I市立病院多摩平

第一公園

豊田駅

都営住宅

市水道事務所日野第二中

学校

日野第五小学校

交集合住宅等

戸建住宅等

沿道商業集合住宅等

商業複合等

その他(公益施設等)

医療福祉施設等(予定)

【整備敷地 凡例】

低中層住宅等

住棟ルネッサンス事業集合住宅等

UR賃貸住宅

多摩平の森

商業複合

237

238

243

244

247

豊田駅

「ゆいま~る多摩平の森」事業者コミュニティネットサービス付き高齢者向け住宅

コミュニティハウス

1階部分に高齢者施設を増築

賃貸期間20年2011年10月入居開始

「AURA243 多摩平の森」

事業者たなべ物産専用庭や貸し農園のある

賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 34: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

237

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243

244

247

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賃貸住宅(24戸)

賃貸期間15年2011年7月入居開始

「りえんと多摩平」事業者東電不動産団地型シェアハウス

1階 共用施設(シャワー食堂リビング

ランドリー等)等

2~4階 シェアハウス

賃貸期間15年2011年3月入居開始

建替前の既存住棟(5棟144戸)を民間事業者3者に建物賃貸

民間事業者の創意工夫により多様な住宅の供給高齢者支援施設の導入地域の魅力UP等を実現

UR賃貸住宅 住棟ルネッサンス事業

位置図

33

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

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地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

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除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

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中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 35: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

34

(参考)空き家対策の推進

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 36: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

空き家の発生による問題

35

防災性の低下積雪等による倒壊崩壊屋根外壁の落下火災発生のおそれ

防犯性の低下犯罪の誘発

ごみの不法投棄

衛生の悪化悪臭の発生蚊蝿ねずみ野良猫の発生集中

風景景観の悪化

その他樹枝の越境雑草の繁茂落ち葉の飛散 等

想定される問題の例

0 50 100 150 200 250 300 350

その他

悪臭の発生

火災の発生を誘発

ゴミなどの不法投棄等を誘発

防災や防犯機能の低下

風景景観の悪化

管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響

全国1804全市区町村を対象とするアンケート(H211)結果回答率は67上記の件数は複数回答によるもの

(件)

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 37: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

法令による規制措置の例(1)

36

建築基準法による命令代執行(第9条①⑪⑫第10条③④)特定行政庁は違反建築物について除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措

置を命令できる

特定行政庁は現に著しく保安上危険な既存不適格建築物等については用途規模によらず除却移転改築修繕模様替使用禁止使用制限等必要な措置を命令できる

特定行政庁は上記のいずれの場合も当該措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて所有者等を確知することができずかつ放置することが著しく公益に反すると認められる場合も代執行できる

特定行政庁都道府県知事及び建築主事を置く市等の長をいう

消防法による命令代執行(第3条)消防長消防署長その他の消防吏員は屋外において火災の予防上危険な場合等について空き家の周

辺に放置された燃焼のおそれのある物件等の除去等を命令できる

消防長又は消防署長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できる所有者等を確知することができない場合も消防長等により代執行と同等の措置が可能

廃棄物処理法による命令代執行(第19条の4第19条の7)市町村長は廃棄物の不法投棄について生活環境の保全上支障がある場合について不法投棄を行っ

た者に対し支障の除去防止に必要な措置を命令できる

市町村長は上記の命令による措置が講じられないとき等は代執行できるまた過失がなくて処分者等を確知することができない場合も代執行できる

密集市街地整備法による勧告(第13条)所管行政庁は密集市街地のうち特定防火地域等にある延焼等危険建築物に対し除却を勧告できる

条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

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条例に規定されている処分等実績あり (平成25年度末)

契 機 条例の制定事例

処分等の内容

勧告

命令

公表

罰則

代執行

放置空き家

全般空き家の放置による外壁落下や倒壊事故犯罪火災発生を防止

所沢市空き家等の適正管理に関する条例(H22101施行)

生活

環境保全ゴミ屋敷など周辺の生活環境阻害状態の解消や防止

下仁田町環境美化に関する条例(H17101施行)

火災予防 火災の発生防止空き家への侵入防止ふじみ野市空き家等の適正管理に関する条例(H2341施行)

景観保全廃屋など地域の景観形成に著しく支障がある建築物等の除去など景観支障状態の解消と防止

和歌山県建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例(H2411施行)

突風等による

外壁落下

倒壊防止

突風等による老朽家屋空き家の外壁等の落下倒壊事故などの防止

足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例(H23111施行)

防 犯都市環境健全化の促進と防犯性の高いまちづくり(空き家への不審者の侵入防止等)の推進

新潟市犯罪のない安心安全なまちづくり条例(H1941施行)

豪雪による

倒壊防止豪雪による雪氷の落下事故倒壊事故の防止

大仙市空き家等の適正管理に関する条例(H2411施行)

まちなか

居住魅力あるまちづくりとまちなか居住の促進(空き家の適正管理も含む)

松江市空き家を生かした魅力あるまちづくり及びまちなか居住促進の推進に関する条例(H23101施行)

全国約400の地方公共団体で空き家等の適正管理に関する条例が制定施行されている

地方公共団体の条例による規制措置の例

都道府県等への調査結果(平成26年10月)平成26年10月1日時点で施行済みのもの

37

空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

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空き家対策への支援の方向(国土交通省の支援制度の例)

38

(1)空き家の再生除却への補助

(2)空き家の活用等に係る相談体制等への整備への補助

(3)空き家を活用した要配慮者支援への補助

(4)空き家の福祉施設等へのコンバージョンへの補助

(5)住宅団地の再生既存住宅の質向上による活用への補助

rarr 空き家再生等推進事業(①活用事業タイプ②除却事業タイプ)

rarr 空き家管理等基盤強化推進事業

rarr 子育て世帯向け賃貸住宅の整備住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業

rarr スマートウェルネス住宅等推進事業

rarr 住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業長期優良住宅化リフォーム推進事業

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 40: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

空き家再生等推進事業 【除却事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

39

居住環境の整備改善を図るため不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)6

負担割合(除却等に要する費用は

交付対象限度額)

地方公共団体

国費 25

25

15

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の除却等に要する費用

(「除却工事費」+「除却により通常生ずる損失の補償費」)5times810

5 除却工事費については除却工事費の1当たりの額(一定の単価の上限あり)に

不良住宅又は空き家住宅の延べ面積を乗じて得た額を限度とする(注)空き家住宅及び空き建築物に係るものについては空家等対策計画に基づいて行

われる場合に限るただし平成27年度から3年間の経過措置期間を設ける

対象地域

助成対象費用

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な除却を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域

居住誘導区域4を定めた場合はその区域外で空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している区域

不良住宅住宅地区改良法第2条第4項に規定するもの

(空き家かどうかにかかわらず対象)

空き家住宅

跡地が地域活性化のために供されるもの

空き建築物

跡地が地域活性化のために供されるもの

6 国費は地方公共団体補助の12

民間

地方公共団体

国費 25

25

15地方公共団体

【福井県越前町】 老朽化した空き家住宅を除却しポケットパークとして活用

対象施設1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

不良住宅空き家住宅又は空き建築物の所有者の特定に要する費用

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 41: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

空き家再生等推進事業【除却】の事例(1) 福井県越前町

40

地区の住環境を改善するため防災防犯上危険な空き家について空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているまた除却後の跡地については町がポケットパークとして整備している

除却前 除却後(町がポケットパークを整備)

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 42: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

空き家再生等推進事業【除却】の事例(2) 高知県東洋町

41

除却前 除却後

密集住宅地の不良住宅を取り壊すことにより延焼危険性及び倒壊危険性のある地域や生活環境等の安定向上が阻害されている地域において防災性や防犯性を向上させるため空き家所有者が除却する場合に町がその除却費の一部補助を行っているなお跡地は避難スペースとして有効活用している

空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

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空き家再生等推進事業 【活用事業タイプ】 (社会資本整備総合交付金等の基幹事業)

42

居住環境の整備改善を図るため空き家住宅又は空き建築物の活用を行う

事業主体 地方公共団体 民間(例)56

負担割合

( が交付対象限度額) 地方公共団体

国費 12

12民間

地方公共団体

国費 13

13

13空家等対策計画の策定等に必要な空き家住宅等の実態把握に要する費用

対象地域

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害している一因となっている産炭等地域又は過疎地域

本事業を実施しようとする際に使用されておらずかつ今後も従来の用途に供される見込みのない空き家住宅又は空き建築物

民間企業等又は個人に補助する場合は地域コミュニティ維持再生の用途に10年以上活用されるものに限る

5 要する費用に23を乗じた額と地方公共団体が交付する補助金の額のうちいずれか少ない額6 国費は地方公共団体補助の12

【広島県庄原市】

長屋住宅を交流展示施設として活用

【奈良県五條市】町家を滞在体験施設として活用

空き家住宅及び空き建築物を居住環境の整備改善及び地域の活性化に資する滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用途に供するため当該住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等を行う

助成対象費用

対象施設

事業内容

空き家住宅等の集積が居住環境を阻害し又は地域活性化を阻害しているため空き家住宅等の計画的な活用を推進すべき区域として地域住宅計画2又は都市再生整備計画3に定められた区域(居住誘導区域4を定めた場合はその区域内に限る)

1 空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する空家等対策計画2 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法に規定する地域住宅計画3 都市再生特別措置法に規定する都市再生整備計画4 都市再生特別措置法に規定する居住誘導区域

空家等対策計画1に定められた空家等に関する対策の対象地区

空き家住宅空き建築物の改修等に要する費用

空き家住宅空き建築物の所有者の特定に要する費用

空き家住宅等を滞在体験施設交流施設体験学習施設創作活動施設文化施設等の用に供するため行う住宅等の取得(用地費を除く)移転増築改築等

所有者の特定のための交通費証明書発行閲覧費通信費委託費等

空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

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空き家再生等推進事業【活用】の事例(1) 奈良県五條市

43

伝統的な町家の魅力を活かし若い世代が希望をもてるようなまちづくりを目指して空き家となっていた町家の離れと蔵を改修し滞在体験型宿泊観光施設として活用

改修前 改修後

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 45: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

空き家再生等推進事業【活用】の事例(2) 広島県庄原市

44

中心市街地の住環境の改善及びまちなかの賑わい創出を目指して老朽化し空き家となっていた長屋住宅を改修しコミュニティレストランや特産物販売を行う店舗や展示交流のスペース(貸し会場)として活用

改修前 改修後

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

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適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

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「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

Page 46: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

島根県江津市の取組み (移住促進のための空き家活用事業)

過疎化高齢化の進展により空き家が増え続けるなか空き家を地域資源として捉え定住促進や地域の活性化につなげる取組を実施

行政宅建業者建設業者地域コミュニティNPOがそれぞれの機能を活かし役割分担することで空き家の活用を円滑におこなう

STEP1 空き家の調査登録

(対応者) 市が中心となり実施

空き家所有者の賃貸売却などの意向確認や条件整理

多様な主体の連携による空き家の活用の流れ

STEP2 定住相談と情報提供

(対応者) 市とNPOや宅地建物取引業者等が連携し実施

情報提供空き家バンク(インターネット)

空き家見学紹介市職員と宅建主任者が実施

無料職業紹介市とハローワークの嘱託職員が常駐

STEP3 空き家の賃貸売買契約

(対応者) 宅地建物取引業者が実施

売却の場合の宅建業者は公募選定で決定

空き家所有者又は入居希望者には事前に業者が仲介することを説明しておく

家賃設定の低い空き家の場合業者によっては仲介業務を敬遠されるこうした空き家は修繕が発生するので宅建業と建設業を兼業する業者に仲介業務を依頼する等の工夫をする

[参考] 江津市の空き家バンクの実績

売買が成立した空き家の例 田舎暮らしツアーの実施の様子

45 資料等国交省HP内「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会資料より引用抜粋

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

46

空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

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ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

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Page 47: 公民連携による公的住宅整備の ... - pfi-as.jppfi-as.jp/information/X01AD-2705012-3kokkou-jyutaku.pdf · 住宅ストック数の推移と総ストック数に占める民間賃貸住宅の比率の推移

NPO法人 空き家コンシェルジュの取組み

無料相談診断

管理代行(巡回)サービス

空き家バンク

県内で空き家が増加するとともに適切な管理をされず放置されている空き家(負の遺産)が多数存在している実態等を受け空き家を適正に管理し正の資産とし地域活性化につなげる活動に取組む

建築税務法務などの専門家スタッフが行政や宅建業協会建築士会建築解体工事業協会等と連携しながら奈良県内の空き家を主な対象として空き家所有者等への「無料相談診断」「管理代行サービス」「空き家バンク(利用希望者とのマッチング)」等の総合的な対応を平成25年5月から開始し空き家を通じた地域の活性化に取組む

管理活用解体等の相談県内各地での出前相談会の開催空き家のメンテナンス箇所

活用可能性等の診断管理活用方法等の提案メンテナンス解体業者等の紹介など

その他

実績等

問合せ相談件数

管理代行サービス

依頼件数

空き家バンク登録件数

成約件数空き家所有者

利 用希望者

184件 6件 24件 88件 11件

注)問合せ相談件数と成約件数は事業開始から平成26年7月末までの累計件数管理代行サービス依頼件数と空き家バンク登録件数は平成26年7月末時点

成約件数の内訳賃貸8件売却3件賃貸のうち7件は空き家所有者からの依頼により空き家コンシェルジュがサブリースを実施

主な取組み

補)平成25年住宅土地統計調査による奈良県の空き家率138(全国135)空き家総数に占める「その他の住宅」の割合506(全国388)

月1回の定期巡回と災害後巡回基本料金 5000円月

【基本作業例】外観庭木雑草チェック漏水チェック

通風喚起(1h)簡易清掃報告書送付など

空き家空き地登録(所有者)利用希望者登録ホームページでの空き家情報の公開入居等希望者との連絡調整

仲介行為はしていない

荷物の片付け処分のサポート賃貸希望の空き家所有者の依頼

によるサブリース事業各種セミナー勉強会の開催

例)自治連合会等でのセミナー

ケアマネージャー向け空き家管理空き家対策講座

【相談会】 【空き家バンク登録物件】

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空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

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空家等対策の推進に関する特別措置法(概要)

47

適切な管理が行われていない空家等が防災衛生景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており地域住民の生命身体財産の保護生活環境の保全空家等の活用のため対応が必要(1条)参考現在空家は全国約820万戸(平成25年)401の自治体が空家条例を制定(平成26年10月)

背 景

「空家等」とは建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む)をいうただし国又は地方公共団体が所有し又は管理するものを除く(2条1項)

「特定空家等」とは① 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態② 著しく衛生上有害となるおそれのある状態③ 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にある空家等をいう(2条2項)

定 義

施策の概要

国土交通大臣及び総務大臣は空家等に関する施策の基本指針を策定(5条)市町村は国の基本指針に即した空家等対策計画を策定(6条)協議会を設置(7条)都道府県は市町村に対して技術的な助言市町村相互間の連絡調整等必要な援助(8条)

市町村長は法律で規定する限度において空家等への立入調査(9条)空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(10条)等が可能

市町村は空家等に関するデータベースの整備等を行うよう努力(11条)

空家等についての情報収集

特定空家等に対しては除却修繕立木竹の伐採等の措置の助言又は指導勧告命令が可能さらに要件が明確化された行政代執行の方法により強制執行が可能(14条)

特定空家等に対する措置()

市町村が行う空家等対策の円滑な実施のために国及び地方公共団体による空家等に関する施策の実施に要する費用に対する補助地方交付税制度の拡充を行う(15条1項)このほか今後必要な税制上の措置等を行う(15条2項)

財政上の措置及び税制上の措置等

市町村による空家等及びその跡地に関する情報の提供その他これらの活用のための対策の実施(13条)

国による基本指針の策定市町村による計画の策定等 空家等及びその跡地の活用

市町村による空家等対策計画の策定空家等の所在や所有者の調査固定資産税情報の内部利用等データベースの整備等適切な管理の促進有効活用

空家等

措置の実施のための立入調査指導rarr勧告rarr命令rarr代執行の措置

特定空家等

公布 平成26年11月27日施行 平成27年2月26日(関連の規定は5月26日)

空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

48

空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

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空家の除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置(固定資産税等)

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空家の総数(H25年10月1日時点で820万戸)は増加し続けており今後とも人口減少により全国的な空家の増加が懸念される状況

特に管理が不十分になった空家は火災の発生や建物の倒壊衛生面や景観面での悪化等多岐にわたる問題を発生させることから空家対策の重要性が高まっている(地方公共団体においても空家の適正管理等に関する条例が401件(H2610時点)施行されている)

このような適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対策として固定資産税等の特例措置(人の居住の用に供する家屋の敷地に適用される住宅用地特例)を解除すべきとの指摘がある

また前臨時国会において「市町村が行う空家等対策計画に基づく空家等に関する対策の適切かつ円滑な実施に資するため必要な税制上の措置その他の措置を講ずるものとする」との規定を含む「空家等対策の推進に関する特別措置法」が成立したところ

以上を踏まえ空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から固定資産税等の住宅用地特例に係る上述の措置を講ずることが必要

空家の全国的な増加が懸念される中空家の除却適正管理を促進し市町村による空家対策を支援する観点から空家の存する敷地に係る固定資産税等について必要な措置を講ずる

(現行の住宅用地特例) 小規模住宅用地(200以下の部分)

一般住宅用地(200を超える部分)

固定資産税の課税標準

16に減額 13に減額

概要

施策の背景

「空家等対策の推進に関する特別措置法」(平成26年法律第127号)の規定に基づき市町村長が特定空家等(注)の所有者等に対して周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は当該特定空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例()の対象から除外することとする (注)周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等

空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

51

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空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針【概要】

「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)」第5条に基づき国土交通大臣及び総務大臣が定めることとされている

1 本基本指針の背景

(1)空家等の現状

(2)空家等対策の基本的な考え方

①基本的な考え方

所有者等に第一義的な管理責任住民に最も身近な市町村による

空家等対策の実施の重要性 等

②市町村の役割

空家等対策の体制整備空家等対策計画の作成必要な措置の実施 等

③都道府県の役割

空家等対策計画の作成実施等に関する市町村への必要な援助の実施 等

④国の役割

特定空家等対策に関するガイドラインの策定

必要な財政上の措置税制上の措置の実施 等

2 実施体制の整備

(1)市町村内の関係部局による連携体制

(2)協議会の組織化

(3)空家等の所有者等及び周辺住民からの相談体制の整備

1 空家等の所有者等の意識の涵養と理解増進

2 空家等に対する他法令による諸規制等

3 空家等の増加抑制策利活用施策除却等に対する支援施策等

1 効果的な空家等対策計画の作成の推進

2 空家等対策計画に定める事項

(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類

その他の空家等に関する対策に関する基本的な方針重点対象地区の設定空家等対策の優先順位の明示 等

(2)計画期間既存の計画や調査の実施年との整合性の確保 等

(3)空家等の調査に関する事項対象地区期間対象など調査内容及び方法の記載 等

(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項

(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項

(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項

(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項

(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項各部局の役割分担組織体制窓口連絡先などの記載 等

(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項対策の効果の検証その結果を踏まえた計画の見直し方針 等

3 空家等対策計画の公表等

3 空家等の実態把握

(1)市町村内の空家等の所在等の把握

(2)空家等の所有者等の特定及び意向の把握

(3)空家等の所有者等に関する情報を把握する手段

固定資産税情報の内部利用 等

4 空家等に関するデータベースの整備等

5 空家等対策計画の作成

6 空家等及びその跡地の活用の促進

7 特定空家等に対する措置の促進

ガイドラインを参照しつつ「特定空家等」の対策を推進

8 空家等に関する対策の実施に必要な財政上税制上の措置

(1)財政上の措置

(2)税制上の措置

市町村長による必要な措置の勧告を受けた「特定空家等」に対する固定資産税等の住宅用地特例の解除

一 空家等に関する施策の実施に関する基本的な事項

三 その他空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために必要な事項

二 空家等対策計画に関する事項

49

「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

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「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)(案)【概要】

市町村が「特定空家等」の判断の参考となる基準等及び「特定空家等に対する措置」に係る手続について参考となる考え方を示すもの

1 1

1法に定義される「空家等」及び「特定空家等」

2具体の事案に対する措置の検討

(1)「特定空家等」と認められる空家等に対して法の規定を適用した場合の効果等

固定資産税等の住宅用地特例に関する措置(2)行政関与の要否の判断

(3)他の法令等に基づく諸制度との関係

3所有者等の特定

1適切な管理が行われていない空家等の所有者等の事情の把握

2「特定空家等に対する措置」の事前準備

(1)立入調査

明示的な拒否があった場合は立入調査を

することはできない

空家等を損壊させることのない範囲内での立

入調査は許容され得る

(2)データベース(台帳等)の整備と関係部局への情報提供

税務部局に対し空家等施策担当部局から

常に「特定空家等」に係る最新情報を提供(3)特定空家等に関係する権利者との調整

抵当権等が設定されていた場合でも命令等

を行うに当たっては関係権利者と必ずしも調整を行う必要はない

3特定空家等の所有者等への助言又は指導

(1)特定空家等の所有者等への告知

(2)措置の内容等の検討

「特定空家等に関する措置」を講ずるか否かについては(1)を参

考に(2)及び(3)に示す事項を勘案して総合的に判断(1)「特定空家等」の判断の参考となる基準

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を別紙に示す

(2)周辺の建築物や通行人等に対し悪影響をもたらすおそれがあるか否か

(3)悪影響の程度と危険等の切迫性

第1章 空家等に対する対応

第3章 特定空家等に対する措置

第2章 「特定空家等に対する措置」を講ずるに際して参考となる事項

4特定空家等の所有者等への勧告

(1)勧告の実施

固定資産税等の住宅用地特例から除外され

ることを示すべき

勧告は書面で行う

措置の内容は規制目的を達成するために

必要かつ合理的な範囲内(2)関係部局への情報提供

5特定空家等の所有者等への命令

(1)所有者等への事前の通知

(2)所有者等による公開による意見聴取の請求

(3)公開による意見の聴取

(4)命令の実施

命令は書面で行う

(5)標識の設置その他国土交通省令総務省令で定める方法による公示

6特定空家等に係る代執行

(1)実体的要件の明確化

(2)手続的要件

(3)非常の場合又は危険切迫の場合

(4)執行責任者の証票の携帯及び呈示

(5)費用の徴収

7過失なく措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合

(1)「過失がなくて」「確知することができない」場合

不動産登記簿情報固定資産税情報等を活用

せずに所有者等を特定できなかった場合「過

失がない」とは言い難い(2)事前の公告

(3)費用の徴収

義務者が後で判明したときはその者から費用を徴収できる

8必要な措置が講じられた場合の対応

所有者等が勧告又は命令に係る措置を実施

し当該勧告又は命令が撤回された場合固定

資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋

の敷地は特例の適用対象となる

50

ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

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ガイドライン(案) 〔別紙1〕~〔別紙4〕の概要

空家等の物的状態の判断に際して参考となる基準を示すもの以下は例示でありこれによらない場合も適切に判断していく必要

1 1

1建築物が著しく保安上危険となるおそれがある

(1)建築物が倒壊等するおそれがある

イ 建築物の著しい傾斜

基礎に不同沈下がある 柱が傾斜している 等ロ 建築物の構造耐力上主要な部分の損傷等

基礎が破損又は変形している 土台が腐朽又は破損している 等(2)屋根外壁等が脱落飛散等するおそれがある

屋根が変形している 屋根ふき材が剥落している

壁体を貫通する穴が生じている 看板給湯設備等が転倒している

屋外階段バルコニーが腐食破損又は脱落している 等2擁壁が老朽化し危険となるおそれがある

擁壁表面に水がしみ出し流出している 等

(1)適切な管理が行われていない結果既存の景観ルールに著しく適合していない状態となっている

景観法に基づき景観計画を策定している場合において当該景観計

画に定める建築物又は工作物の形態意匠等の制限に著しく適合してい

ない状態となっている

地域で定められた景観保全に係るルールに著しく適合しない状態となっている 等

(2)その他以下のような状態にあり周囲の景観と著しく不調和な状態である

屋根外壁等が外見上大きく傷んだり汚れたまま放置されている

多数の窓ガラスが割れたまま放置されている立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している 等

(1)建築物又は設備等の破損等が原因で以下の状態にある

吹付け石綿等が飛散し暴露する可能性が高い状況である

浄化槽等の放置破損等による汚物の流出臭気の発生があり周辺

住民の日常生活に支障を及ぼしている

排水等の流出による臭気の発生があり周辺住民の日常生活に支障を

及ぼしている(2)ごみ等の放置不法投棄が原因で以下の状態にある

ごみ等の放置不法投棄による臭気の発生があり周辺住民の日常生

活に影響を及ぼしている

ごみ等の放置不法投棄により多数のねずみはえ蚊等が発生し周辺住民の日常生活に影響を及ぼしている

〔別紙1〕 そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

〔別紙2〕 そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

(1)立木が原因で以下の状態にある

立木の枝等が近隣の道路等にはみ出し歩行者等の通行を妨げてい

る 等

(2)空家等に住みついた動物等が原因で以下の状態にある

動物のふん尿その他の汚物の放置により臭気が発生し周辺住民の

日常生活に支障を及ぼしている

シロアリが大量に発生し近隣の家屋に飛来し周辺住民の生活環境

に悪影響を及ぼすおそれがある 等

(3)建築物等の不適切な管理が原因で以下の状態にある

門扉が施錠されていない窓ガラスが割れている等不特定の者が容易に侵入できる状態で放置されている 等

〔別紙3〕 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

〔別紙4〕 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

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