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電子カルテシステム標準仕様書 v1.0 作成ポリシー 電子カルテ標準仕様研究会 本仕様書の目指すもの 当仕様書は、今後普及が見込まれる電子カルテにおいて、中小病院がパッケージ化された電子カ ルテシステムをカスタマイズせずに導入する際に、そのシステムが実現しているべき機能を標準仕様 としてまとめている。 パッケージのカスタマイズを前提とした導入や、独自仕様に基づく開発導入は対象としていない。 パッケージの標準仕様に必要なものとして、 ・病院業務上不可欠なもの ・機能の網羅性から重要なもの の観点から機能を絞り込み、最小限の仕様として記述している。 操作性に関する機能、あった方が便利な機能、等は、各パッケージを製造しているベンダー毎に 様々な工夫が行われているため、標準仕様には含めず、各社の機能・操作性によって評価すべき 要件として加点項目とし、標準仕様をクリアしているシステムを選択する際の要件として別に位置付 けている。 平成21年現在でも電子カルテシステムは発展途上にあり、「あるべきである」「あってしかるべきであ る」機能を標準仕様として組み込むことは、結局のところカスタマイズや新規開発を強いることとなり、 パッケージ標準導入の理念とは対立する。機能強化に関しては、バージョンアップ等の手段に期待 するべきである。 本仕様書の構成 従来は仕様書のまとめ方として、機能を実現している技術やシステムの利用場所での分類で行われ る事が多く、利用者からは、必要な機能が仕様書内で分散して記載されており、業務の流れに沿っ た機能展開として把握することが困難なものが多かった。 このため、利用者が理解しやすい仕様書とするために、電子カルテを使用する業務の流れに沿って、 機能の整理・体系化を行っている。 本仕様書に記載されているもの 次のものを本仕様書の対象としている。 ・電子カルテシステム ・オーダリングシステム ・看護支援システム また、次に示すものは本仕様書の対象外としている。 ・部門システムに関するもの(医事システム、臨床検査システム 等) ・新薬事法の対象となるもの(画像診断装置 等) その他 標準的な要求仕様として記載した項目の中には、ユーザ側に用語の整備やシステムの安全運用に 関する体制が構築されていることが前提となるものもある。そのような項目については注釈を付けた。

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電子カルテシステム標準仕様書 v1.0 作成ポリシー

電子カルテ標準仕様研究会

1 本仕様書の目指すもの

当仕様書は、今後普及が見込まれる電子カルテにおいて、中小病院がパッケージ化された電子カ

ルテシステムをカスタマイズせずに導入する際に、そのシステムが実現しているべき機能を標準仕様

としてまとめている。

パッケージのカスタマイズを前提とした導入や、独自仕様に基づく開発導入は対象としていない。

パッケージの標準仕様に必要なものとして、

・病院業務上不可欠なもの

・機能の網羅性から重要なもの

の観点から機能を絞り込み、最小限の仕様として記述している。

操作性に関する機能、あった方が便利な機能、等は、各パッケージを製造しているベンダー毎に

様々な工夫が行われているため、標準仕様には含めず、各社の機能・操作性によって評価すべき

要件として加点項目とし、標準仕様をクリアしているシステムを選択する際の要件として別に位置付

けている。

平成21年現在でも電子カルテシステムは発展途上にあり、「あるべきである」「あってしかるべきであ

る」機能を標準仕様として組み込むことは、結局のところカスタマイズや新規開発を強いることとなり、

パッケージ標準導入の理念とは対立する。機能強化に関しては、バージョンアップ等の手段に期待

するべきである。

2 本仕様書の構成

従来は仕様書のまとめ方として、機能を実現している技術やシステムの利用場所での分類で行われ

る事が多く、利用者からは、必要な機能が仕様書内で分散して記載されており、業務の流れに沿っ

た機能展開として把握することが困難なものが多かった。

このため、利用者が理解しやすい仕様書とするために、電子カルテを使用する業務の流れに沿って、

機能の整理・体系化を行っている。

3 本仕様書に記載されているもの

次のものを本仕様書の対象としている。

・電子カルテシステム

・オーダリングシステム

・看護支援システム

また、次に示すものは本仕様書の対象外としている。

・部門システムに関するもの(医事システム、臨床検査システム 等)

・新薬事法の対象となるもの(画像診断装置 等)

4 その他

標準的な要求仕様として記載した項目の中には、ユーザ側に用語の整備やシステムの安全運用に

関する体制が構築されていることが前提となるものもある。そのような項目については注釈を付けた。

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電子カルテ標準仕様 v1.0 電子カルテ標準仕様研究会

大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

1 基本情報 1 表示

患者取り違え防止のため、患者の基本的情報については、常に分かりやすく表示されていること。

1自動取得と入力

医事会計システムから氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、保険情報等の患者基本情報を自動で取得し、電子カルテで入力した、アレルギー、感染症、紹介元等を表示できること。

2 一元管理

電子カルテ内においては、患者プロファイルは全診療科共通・入院外来共通とし、一患者に対して常に一プロファイルとすること。

3 管理

診療過程に応じて患者の基本情報(プロファイル)を追加、修正、削除などを行い、患者プロファイル情報を管理することができること。

1 守秘機能HIV等の特殊な感染症情報等は秘守機能を持つこと。

2 注意喚起

感染症の有無、禁忌情報、特記事項、に関しては患者プロファイルを起動させなくても常に電子カルテのトップ画面に表示されていること。

4 地域連携

1 地域連携

地域連携機能により院外でのカルテ参照が許可されている場合は、カルテ参照が許可されている連携先と連携履歴、参照を許可していた期間等を格納し表示できること。(地域連携オプション)

1 病名マスタ

病名マスタとしてICD10ならびにMEDIS標準マスタに準拠した日本語病名集が使用できること。必要に応じて、新規病名・病名コードのマスタへの追加登録が可能であること。 登録した病名はそのままの形で電子レセプトデータとして利用できること。

2 頻用病名

頻用病名はマスタ化し診療科別頻用病名、個人別頻用病名が登録できること。 頻用病名には検索した病名からその時点で診療科別頻用病名もしくは個人別頻用病名に簡単に登録できること。

3 仮病名入力

病名マスタにない病名は仮病名として登録できること。仮病名は、フリー病名登録を可能とすること。仮病名は、登録時点で病名管理者側でリストとして把握でき、後日病名マスタ上の病名と対応付け、正式病名とすることができること。

4 歯式入力

Zsigmondy/Palmer方式に準じる歯式の入力インタフェースと表示機能を持つこと。(歯科オプション)

5 守秘機能

病名の守秘機能があること。守秘設定病名を表示させるにはマウス等による容易な操作で参照が可能なこと。表示する項目は登録された全項目とし、主病名のみ・自科のみ・入院のみ・継続中のみ、など検索条件を絞り込めること。

6 病名入力

診療情報が入力され確定される時、病名入力を必須する・しない、の選択が事前に設定可能なこと。

1プロブレム入力

プロブレムは、自由文による入力、プロブレムマスターからの選択を可能とし、病名マスターからの選択も可能とすること。

1.00

≪診療情報管理≫

1.01 患者基本情報

2 患者プロファイル

3 感染症情報

1.02 プロブレム・病名

1 病名

2 プロブレム

1/21

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電子カルテ標準仕様 v1.0 電子カルテ標準仕様研究会

大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

2アクティブ管理

プロブレムはアクティブ、インアクティブの管理ができ、プロブレムリストは、アクティブのみ、全て表示、の選択を可能とすること。

3 共有化医師、看護師間で、プロブレムリストを共有できること。

4 表示

全科・診療科毎にプロブレムの表示ができ、複数診療科でも可能なこと。

5プロブレムによる検索

プロブレム名又はプロブレム番号が、診察記事上に反映されること。

1 診療記録の範囲 1

診療記録の範囲

診療記録とは、診療にあたり患者の身体状況、病状、治療法などについて、医師あるいはコメディカルなど、全ての医療従事者が知り得た情報および、その情報に基づいて下した判断、実施した処置などの記録とする。

1 カルテ入力POSに基づく記載やフリー入力による診療記録の記載、看護録等の記載、オーダの登録を行えること。

2検査結果等の取り込み

検査結果/画像診断所見等より、必要な部分を抜き出し、診療記録に転記できること。

3 カルテ参照記載済みのカルテ、文書、オーダ、結果、レポートの登録、表示、修正を行えること。

4 削除履歴

記事を削除した場合でも削除された記事が存在することが画面上判断できること。

5 定型文入力定型文を登録することができること。

6 テンプレート

医師や看護師等によるカルテ記載に際して、記載項目を定型化したテンプレート(雛形)を用意する事で、電子カルテ記載の標準化が図れること。また、当院において、テンプレートの作成、変更が可能な機能を有すること。

7テンプレート入力

テンプレート形式による入力ができること。そのテンプレートは選択肢・数字入力・文字入力方式が可能なこと。

8 シェーマ

医師が、カルテを記載する際に、文章の所見のみでは表現が難しい内容について、絵図による表現を交えて簡単に所見の記録が行なえること。体の各部位や全身のスケッチ図に対して患部を描き入れたり、容態や診療行為の内容についてのスケッチを、記録することができること。更に、それらに対するコメントの書込みが可能であること。

9文字属性変更

フォント・大きさ・太字・その他変えることができること。

10プログレスノート型の登録

診療記録の様式を自由に設計でき、プログレスノート型として登録できること。 初期値として、SOAP形式、フリー入力形式を提供すること。

1.00

≪診療情報管理≫

1.02 プロブレム・病名

2 プロブレム

1.03 診療記録

2 経過記録

2/21

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電子カルテ標準仕様 v1.0 電子カルテ標準仕様研究会

大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

11プレグノグラム

産科で行われる妊婦検診の計測、内診、指導、検査などを一覧で管理することを目的にプレグノグラムを電子的に作成する機能を有すること。(産科オプション)

12 時系列表示指示日時、実施日時、記載日時を各々独立して管理できること。また、各々の日時による時系列表示が可能なこと。

13絞り込み機能

表示される情報は、以下の方法にてフィルタリング(絞り込み)表示が可能なこと。(入外別、診療科別、保険別、記載職種別、プログレスノート種別、プロブレム別、等)

14スキャナ文書

イメージスキャナにて取り込み処理を行った文書を添付し、診療経過記録上で参照できること。

15ブックマーク(付箋)

重要な情報に対してブックマーク(付箋)を付けることができ、ブックマーク(付箋)の付いた情報を検索できること。

16カルテ控え印刷(指示歴印刷)

カルテ記載内容やオーダの内容を必要に応じて印刷する機能を有すること。

1各種サマリー

退院サマリ、中間サマリ、看護サマリ等が記載できること。

2診療記事の流用

作成の際には、既に入力された診療情報を流用できること。

3シェーマ入力

シェーマによる入力ができること。シェーマによる描画では、丸・四角や網掛・矢印等が使用でき、またコメントの入力ができること。

4

サマリ管理一覧上で、作成中、承認待ち、承認済等の、進捗管理ができること。

5未作成サマリの管理が行えること。

6サマリCSV出力・印刷

退院サマリ文書の記載内容を、CSVファイルに出力及び帳票出力出来ること。

1フォーカス&SOAP

フォーカス事項に対してD/Act/R形式で看護記録を作成し、カルテ情報として文書の保存を行う。看護に対してS/O/A/P形式で入力された情報は、看護記録としてカルテに保存されること。

2手術看護記録

術前訪問時の看護診断立案や看護ケアの立案、また術中時の使用器材などの記録や看護記録が記載可能なこと。

5 診療録監査 1 診療録監査

診療録監査の管理を支援することができること。

1 実施入力

看護師が外来で行う処置や注射等のオーダの実施入力が出来ること。

2 患者認証

注射などの指示を実施する際に、患者リストバンドと注射のバーコードを読み込ませて、リスクマネージメントの観点から有効な指示をチェックし、○×などの表示を確認後に実施が行えること。

サマリー管理

4 看護記録

1.04 実施記録

1 処置・注射

1.00

≪診療情報管理≫

1.03 診療記録

2 経過記録

3 サマリー

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電子カルテ標準仕様 v1.0 電子カルテ標準仕様研究会

大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

1服薬指導帳票印刷

服薬指導を受ける患者の状況(プロファイル、薬歴情報等)を印刷出来ること。

2服薬指導報告書

服薬指導実施した薬剤師が、副作用,禁忌情報、患者の理解度等を記載した報告書を作成でき、電子カルテシステム上で閲覧できること。

3服薬指導退院時指導登録

退院指導実施した薬剤師が、患者の理解度ならびに書き留めておきたいことを報告書に記入できること。

1栄養指導帳票印刷

栄養指導を受ける患者の状況(プロファイル、栄養指導実施有無等)を印刷出来ること。

2栄養指導報告書

実施報告書を作成でき、電子カルテシステム上で閲覧できること。

4 部門記録 1

各部署・部門記録

診療記録に記載する部門記録の様式をプログレスノートの型として登録できること。

1 一般

1検査歴参照(一般)

検査システムからの検査結果を蓄積し、即座に患者の検査結果の検索および参照を行うことができること。検査結果は時系列・グラフ表示が可能なこと。(検査システムと連動している場合)

2 細菌

2検査歴参照(細菌)

細菌検査の結果(感受性試験を含む)を表示できること。(細菌検査システムと連動している場合)

3 画像

3画像検査参照

画像診断の結果を表示できること。(画像診断システムと連動している場合)

4 部門

4部門システム報告書

電子カルテ上から、部門システムの報告書(レポート)を表示できること。(部門システムと連動している場合)

1院内作成文書

紹介状、診断書、証明書、同意書、説明書、等の院内作成文書の発行・保存管理が行えること。

2紙文書取り込み

他病院からの紹介状や、写真などの紙ベースの情報を、スキャナを通して電子カルテに保存できること。

3 同意書

カルテに登録した文書の状態管理を行う機能を有すること。具体的には同意書の同意状況の管理を行う機能を有すること。

1 様式作成

サマリ、入院時診療計画表、退院時療養計画表,その他の文書等の病院で必要とする診療文書類をユーザが指定する任意の様式で作成・変更・管理できること。また、他で入力した診療情報と連携がとれること。

2文書定義機能

フォーム上には、データ入力領域を設定できること。またデータ入力領域を病院側でデータベースに設定できる機能(文書定義機能)を有すること。

1.05 結果照会

1.06 診療関連文書管理

1 文書受取管理

2 文書作成

1.04 実施記録

2 服薬指導

3 栄養指導

1.00

≪診療情報管理≫

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電子カルテ標準仕様 v1.0 電子カルテ標準仕様研究会

大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

1 履歴管理

記録された文書はすべて履歴を残し、簡単な操作で修正前や更新前の文書を表示可能なこと。 カルテ印刷においては修正前、更新前を含め診療録と規定するすべて記載内容を印刷すること。

2ファイル登録

電子カルテに一般的な各種形式のファイル(EXCEL、WORD、JPEG等)を分類して登録する機能を有すること。

3 検索登録された文書をキーワードにより条件検索できること。

1診療科・病棟選択

利用者が診療科・病棟の選択を出来ること。

2システム照合可能用紙印刷

医師が手書きカルテなど様々な患者毎の情報を紙にて管理することを目的として、スキャナによる取り込み時にシステム照合が可能なコード等が付いた、用紙の印刷を行う機能を有すること。

3利用者単語登録

医療用語に漢字変換可能な機能を有すること。また利用者毎に頻用する単語を登録する機能を有すること。

4 画像参照

サムネイルされた画像を簡易な操作で拡大表示し、利用者が画像・コメント内容を容易に確認できること。(画像診断システムと連動している場合)

5 DI参照医薬品情報を表示できること。

1

各科外来受付窓口においては、到着確認を行い、本日の診察スケジュールを把握し、患者誘導を行うことができること。

2

各診察室では、外来診察医師が患者を診察するために診察待ちとなっている患者を把握し、その際に診察順番を判断できる情報を提供し患者サービスの向上を支援すること。

3外来受付済患者を一覧表示し、指定患者のカルテを開くことが出来ること。

4外来患者状況表示

外来患者の患者フローの内での状況(受付済、検査済、会計済等)が表示できること。

5予約患者一覧

外来予約が入っている患者の一覧を表示可能とし、指定患者のカルテを開くこと。

6カナ患者検索

患者カナ氏名の入力により患者を一覧表示し、指定患者のカルテを開くこと。

7入院患者受付一覧

入院予定の入力されている患者の一覧を表示し、指定患者の入院受け付けを行う。一覧は入院予定日順に並び替えができること。

8入院患者一覧

入院中の患者を診療科毎、担当毎、救急等の入院経路毎に一覧で表示できること。また操作の簡便性の観点で、各種形式の一覧から指定患者のカルテ画面を開くことができること。

9同時利用警告

カルテが他の端末で開かれている場合は、その旨を画面に表示し操作者の注意を喚起できること。

10 担当変更担当情報を変更する事を目的として、情報を入力できること。

1 患者選択

外来受付患者一覧

2.00

≪診療業務管理≫

2.01 診療フロー管理

1.06 診療関連文書管理

3 利用

1.07共通

1.00

≪診療情報管理≫

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電子カルテ標準仕様 v1.0 電子カルテ標準仕様研究会

大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

11担当患者登録

各医師の受け持っている患者を担当患者として登録する機能を有すること。

1

診療行為を時系列表示し、診療を行う際の指標やカルテ記載情報に関するナビゲーションに役立つ機能であること。

2

記事入力・看護支援機能で入力した患者情報、問診情報、症状・所見情報、各種オーダ情報、検査結果情報、画像結果情報の表示ができること。

3

基準時間は変更が可能であり、週単位、日単位、時間単位で基準時間を変えて閲覧できること。

4

検査結果、バイタルサイン情報は時系列・グラフ表示が可能なこと。時系列・グラフ表示の時間軸は、時間単位・日単位・週単位に設定できること。

5

入出した水分量の集計項目を設定できること。

5レポート一覧

医師が、レポートを作成する機能を有すること。また、作成状況の管理を行なえること。

6受付状態変更履歴

患者単位で受付時間、受付場所、受付内容等の参照を行なうことができること。

7統合問題点一覧

チーム医療促進の目的で、医師、看護師、診療技術部門が患者別に情報共有を行なえる機能を有すること。また、特定の相手のみに限定して情報共有を行なえる機能を有すること。

8 薬歴参照

利用者が患者に与薬する予定、並びに与薬した実施情報を確認することを目的として、与薬の情報を薬品毎にカレンダー表示できること。

3 入院一般指示

1入院一般指示

オーダを伴わない指示を入院一般指示として指示することが可能なこと。

1入院診療計画書

医師、看護師が効率的に患者のケアができるようにすることを目的として、患者と家族に文書で入院時の説明、治療、検査項目等を記入した計画書を作成する機能を有すること。

2入院退院診療計画書一覧

医師が入院診療計画書、退院療養計画書オーダを作成する際、計画書を検索・入力することを目的として、入院・退院診療計画書を一覧表示する機能を有すること。

3退院診療計画書

医師、看護師が入院患者の退院後の生活に向けたプログラムを作成することを目的として、患者と家族に文書で退院後の治療計画、療養上の留意点などを記入した計画書を作成する機能を有すること。

5 看護業務

1患者スケジュール

患者の一日のケアスケジュールを時間軸で閲覧し、実施情報の入力を行う。時系列画面で深夜・日勤・準夜帯ごとの指示内容の把握が可能なこと。指示の依頼、実施入力済等が色表示され視覚的な判断にも役立つこと。

1 患者選択

2.00

≪診療業務管理≫

2.01 診療フロー管理

2 診療支援

入院経過表

4 病棟業務

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電子カルテ標準仕様 v1.0 電子カルテ標準仕様研究会

大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

2看護ワークシート

看護ワークシートは看護度入力システム・処方オーダー・検査オーダー・看護ケア情報・感染情報などの院内トータルシステムの情報から用途に応じて選択出力できるこ。出力されたワークシートは、患者の情報を基にスケジュールを組み、看護業務が円滑に行えるように活用することが可能であること。

3 経過表

患者に対して各種測定結果・観察結果を登録、複数パターンの経過表画面より入力・参照が可能であること。

6 部門

1 救急受付

救急外来での受付処理を行うことを目的とする。受付をした情報は救急患者一覧に反映し、救急外来での患者呼び出し検索に用いることが出来ること。

1 共通チェック

医師が処方、注射等のオーダを発行する際、そのオーダ内容にミスがないかをチェックする。また、既に発行済みのオーダとの禁忌チェック、患者病名やアレルギー等と処方される薬品の適正性等をチェックできること。チェック結果はオーダ発行前に医師に通知し、注意を促したり発行を抑制したりすることでシステム機能面から医療の安全性を支援することを目的とする。

2セット(登録,展開)

利用者の、診療を支援することを目的として、頻用オーダを登録し必要に応じて展開することで、オーダ発行の簡略化を図れること。頻繁に利用する複数のデータを利用者、患者、病院共通、診療科別に登録する事を可能とし、それぞれに分類を作成して分類別に登録できること。

3過去オーダ複写

過去に患者に指示したオーダの複写ができること

4カレンダー形式表示・入力

カレンダー形式により各オーダ発行、実施状況を鳥瞰的に把握し、指示の修正、登録を可能とすること。

5指示実施レポート一覧

医師が患者毎にオーダの発行、実施状況を一覧で把握することができること。

6オーダ発行・中止・変更

各種オーダの発行、中止、変更ができること。各操作は、確定時にログが取られること。

1 共通

医師が処方箋の種別、薬品、用法を入力し、処方の指示、処方箋の発行ができること。麻薬・毒薬・劇薬は一般薬と表示上区別されること。

2 外来処方院外処方箋、院内処方箋が作成できること。

3 入院処方入院定期処方、入院臨時処方が作成できること。

4 退院処方退院処方ができること。

5緊急処方(入外共通)

入院、外来とも、緊急処方ができること。

6実施済処方(入外共通)

入院、外来とも、実施済処方ができること。

2.00

≪診療業務管理≫

2.01 診療フロー管理

2.02オーダ管理

01 共通

02 処方・注射

7/21

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電子カルテ標準仕様 v1.0 電子カルテ標準仕様研究会

大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

7 外来注射外来で、当日注射、予約注射ができること。

8実施済注射(入外共通)

入院、外来とも、実施済注射ができること。

9入院緊急注射

入院での緊急注射ができること。

10入院注射(カレンダー)

入院での注射オーダがカレンダー形式でできること。

11処方Do登録/展開

Do処方の登録、展開ができること。

1 検体検査検体検査の指示ができること。

2一般細菌検査

一般細菌検査の指示ができること。

3抗酸菌同定・培養検査

抗酸菌同定・培養検査の指示ができること。

4抗酸菌同定・感受性検査

抗酸菌同定・感受性検査の指示ができること。

5その他細菌検査

その他細菌検査の指示ができること。

1 病理検査病理検査の指示ができること。

2 細胞診検査細胞診検査の指示ができること。

05 放射線検査オーダ 1

放射線オーダ

放射線検査の指示ができること。(一般撮影・CT検査・MRI検査・透視/造影検査・血管造影検査・RI検査・放射線治療指示(計画は除く)など)

06 生理検査オーダ 1

生理検査オーダ

生理検査の指示ができること。(心電図・心音図・肺機能・負荷心電図・エコー・指尖脈波・脳波・筋電図・平衡機能・ホルター心電図など)

07 内視鏡検査オーダ

1内視鏡オーダ

内視鏡検査の指示ができること。

1 外来処置

外来処置の依頼指示および実施の入力ができること。必要に応じて処置指示箋の印刷ができること。

2

入院処置(指示ツール・カレンダーツール)

カレンダー形式により各オーダ発行、実施状況を鳥瞰的に把握し、指示の修正、登録を可能とすること。

3 医事連携処置ならびに自科検査の入力情報が、請求情報と連携する機能を有すること。

1栄養指導依頼

医師が栄養士に栄養指導を依頼する事を目的として栄養指導オーダを使用し、栄養士に指導依頼内容を伝達できること。

2.00

≪診療業務管理≫

2.02オーダ管理

02 処方・注射

03 検体・細菌検査オーダ

04 病理オーダ

08 処置オーダ

09 指導オーダ

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電子カルテ標準仕様 v1.0 電子カルテ標準仕様研究会

大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

2服薬指導依頼

医師が薬剤士に服薬指導を依頼する事を目的として服薬指導オーダを使用し、薬剤士に指導依頼内容を伝達できること。

3 指導料利用者が診察加算指導料指示を選択し、指導料項目をカルテに書きこむ事ができること。

1輸血血液製剤依頼

輸血血液製剤の依頼ができること。

2 血液型検査血液型検査の指示ができること。

3 手術申込手術の申込みができること。

4 麻酔依頼各診察室より、麻酔オーダの申込みができること。

11 リハビリオーダ

1リハビリオーダ申込入力

各診察室より、リハビリテーションオーダ申込みができること。

12 血液浄化オーダ

1透析(血液浄化)申込み入力

各診察室より、透析オーダ申込みができること。

1 外泊・帰院

医師が、患者に対し外泊・外出時の指示を病棟に行う事を目的として、必要な情報(移動日時、食事停止および食事開始時間)を入力し、病棟へ必要事項を伝達できること。

2 一般食

3 特別食

4 欠食

5 セット食

1 指示簿指示

医師が患者に対して行う指示(疼痛時、発作時、発熱時、患者へのケア等)を看護師に正しく伝え、誤りを防ぐことを目的として、指示簿指示オーダが入力出来ること。

2 指示簿一覧

現在、患者に対して発行されている指示簿指示オーダを一覧で確認できることを目的とする。また、移動や患者容態変更等に伴う、指示簿指示オーダの終了日時変更を行うことが可能であること。

3未実施患者一覧

診療行為漏れ、算定漏れを未然に防ぐことを目的とし、実施処理(注射、処置、輸血)が行われていないオーダを一覧形式で表示を行う機能を有すること。

4退院一括削除

入院中に予定していたオーダが退院することによって、指示を止める必要が発生する為、一括で削除することが出来ること。

5継続指示等の確認

指示受けした時点で完結しない指示(連続指示や継続指示、条件付指示等)を容易に確認できる機能を持つこと。

6

電子カルテ上で、医師およびコメディカルスタッフが指示した内容をすべて看護師(リーダー看護師もしくは担当看護師)が内容を確認し、確認時の日時および確認者を記録する(指示受け)機能を持つこと。

2.00

≪診療業務管理≫

10 手術・麻酔・輸血依頼オーダ

13 入院オーダ

病棟において医師が、患者の容態や治療方針などの変更にて食事内容が変更になった際に、その指示を、看護師及び栄養課に伝達する事を目的として指示が出せること。

14 病棟業務

入院指示受け

2.02オーダ管理

09 指導オーダ

9/21

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電子カルテ標準仕様 v1.0 電子カルテ標準仕様研究会

大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

7

指示者側からでも指示受けが完了しているか、誰がいつ受けたかどうか確認ができること。

1検体ラベル[外来]

検体採取が必要な検査オーダの検体採取容器を管理する事を目的として、医師が指示した検査オーダの内容を基に、検体ラベルを印刷する機能を有すること。

2検体ラベル[病棟]

検体採取が必要な検査オーダの検体採取容器を管理する事を目的として、医師が指示した検査オーダの内容を基に、検体ラベルを印刷する機能を有すること。病棟において検体ラベルの印刷を行う際には、病棟単位で一括印刷、または病棟患者を個別に選択して印刷する機能を有すること。

4簡易部門受付

薬剤部、処置室、検査部門、画像部門、食事部門などの部門で、指示受けとして機能する。また、部門での受付、実施、印刷などの処理が出来ること。

5簡易部門受付印刷

処方などのオーダ情報をリアルタイムに読み込み、即時印刷が出来ること。

6ピッキング集計表印刷

調剤システムが導入されていない病院、または注射払い出しシステムが導入されない病院にて、注射ピッキング集計表を出力する。

7処方箋、注射箋、麻薬施用票印刷

調剤システムが導入されていない病院にて、処方箋、注射箋を出力出来ること。また麻薬施用票を印刷出来ること。

1看護師業務分担

病棟師長が、看護師勤務管理システムに登録された対象日の勤務者に患者の業務を割り振りを行う。勤務帯単位で担当患者あるいは担当部屋を割り振ることが可能であること。

2 管理日誌

病棟、看護局等での申し送り(引継ぎ)や看護管理の把握ため、病棟日誌、管理日報の集計と作成を行うことが可能なこと。また日誌の集計項目データを日単位・月単位で集計、抽出し、統計資料として二次加工可能なEXCEL形式のファイルの出力が可能なこと。

3 看護計画

既存の看護診断、看護計画マスタをもとに患者の看護問題を洗い出し、問題点ごとに看護計画を立案できること。看護計画から日常のケア内容を展開できること。立案された看護診断・計画の評価が可能なこと。

4 看護指示

測定・観察、看護処置、教育などの日々の看護介入項目について、詳細なスケジューリングを行う。登録された看護オーダ項目は、ワークシートや看護カーデックス、患者スケジュールに自動展開されること。

5看護プロファイル

患者データベースとして入院時のアナムネ時に入力を行い、看護計画立案時に使用する。また、看護計画立案以降も随時更新することにより、評価の判断材料として使用可能なこと。

2.00

≪診療業務管理≫

2.03 看護業務管理

14 病棟業務

入院指示受け

15 部門

2.02オーダ管理

10/21

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大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

6状態一括登録

指定日時における病棟の患者全員について、看護状態を一覧で参照、登録することが可能なこと。

7 看護サマリ

受持ち看護師が、中間・転棟・退院といった区分で、対象期間に対する患者ケア・状態についての要約を看護問題ごとに記述する。フォーカス&SOAP記録からサマリへの貼り付けも可能なこと。

8看護サマリ承認

作成された看護サマリを病棟単位で一覧表示し、個々のサマリに対して承認処理を行う。看護師長によるサマリ承認、却下が可能で、コメント登録も可能なこと。

9看護病棟患者一覧

入院患者情報を病棟、病室毎に参照可能なだけでなく、担当患者別、チーム別に患者を選択し、複数患者スケジュールや各種ワークシートを出力することが可能なこと。

2.04DPC管理

1 DPC

包括評価(DPC)への対応を考慮したシステムであること。

1クリティカルパス

クリティカルパスシステムは電子カルテシステムの機能として提供し、院内スタッフが共有できる機能であること。

2診療カレンダパス作成

電子クリティカルパスに関し、権限を設定された操作者がパスマスタの作成が行えること。

3診療カレンダパス適用

電子クリティカルパスは登録された内容がカレンダ形式で表示される他、カレンダ上で情報の参照ならびにオーダの登録、変更が行えること。また特定のパスを指定しなくても一般的な診療計画の画面として使用できること。

5パス一覧表示

個々の患者に適用されているパスの一覧を表示する。

6パス選択(作成時)

作成したパスマスタの管理にあたっては、区分を設け分類管理が可能であること。

7 バリアンス

適用されたパスの変更・中止等にあたりバリアンスを登録し管理することが出来ること。

8 縦軸編集

診療目的に応じて見やすくするため、パスカレンダ上に表示される項目については設定により変更可能であること。

9 オーダ確認

診療カレンダ上で患者の診療行為を行っていく上で、1日の指示に対して看護師・医師がオーダ内容について確認することを目的とし、患者情報、日単位での指示一覧、アウトカム、クリティカルインジケーター等を一覧表示すること。

10患者パスシート

適用するパスの内容を紙で出力し、患者に治療方針を説明することを目的として、パス内容を理解しやすい表現で作成・表示すること。

2.00

≪診療業務管理≫

2.03 看護業務管理

2.05 パス管理

11/21

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大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

1 患者掲示板

1 患者掲示板

医師、及びコメディカルが診療やカルテを記載する際に、患者様の基本及び背景となる情報を表示することで、初めて参照する場合でも一目で患者様の概略を把握する事を目的とする。また、スタッフ間の申し送り情報等も表示可能として情報共有を促進する機能を有すること。

1電子カルテとの連動

院内紹介状では依頼者の診療科名、依頼者名、対象患者名、生年月日、性別等が自動で記載されること。

2連絡状の到着通知

受け手側が、院内紹介状および連絡状が存在することをログイン時に容易に確認できること。

3 返信作成紹介状上で返事を記載でき、依頼者側が容易に閲覧可能なこと。

4追加返信作成

紹介状に対して追加の返事が可能なこと。 このとき依頼者側で容易に追加返事が存在することを確認できること。

1電子メール機能

宛先指定により、個人から個人への電子メールによる情報発信、及び個人から集団への情報発信ができること。

2患者情報の添付

患者に付随する情報を付加し、送信できること。

1紹介患者登録

紹介患者登録は、地域連携室で病院職員が診療所からの患者紹介情報を管理することを目的として、各診療所から基幹病院(本院)へ患者紹介の申込内容を入力することが出来ること。(地域連携オプション)

2地域連携(他院紹介患者一覧)

他院紹介患者情報は、地域連携室で病院職員が基幹病院(本院)から各診療所への患者紹介情報を管理することを目的として、医師が診療情報提供書を作成する際に入力した紹介情報と紹介状の印刷、紹介履歴の管理の機能を有すること。(地域連携オプション)

1病床管理一覧

医師またはコメディカル(ベッド調整をする者)が、ベッド調整する際に支援を行うことを目的として、病棟単位及び全病棟での病棟空床状況を一覧表示する機能を有すること。

2ベッドスケジュール

ベッドの稼動状況を表示する機能を有すること。

1 承認機能研修医の記述した記事(オーダを含む)を指導医が承認する機能を有すること。

2 未承認一覧

未承認記事の一覧が表示可能であること。また、一覧から記事内容を確認することができ承認・否認が行えること。

3 コメント入力承認・否認時にコメント入力が行えること。

1患者状況把握

日常診療における患者数等の動向が確認できること。

2診療状況把握

日常診療における診療状況の動向が確認できること。

2.11 計数管理

2.00

≪診療業務管理≫

2.07 地域連携管理

2.08 患者受入環境管理

2.10 研修医管理

2.06 院内連携管理

2 院内紹介状

3 コミュニケーション機能

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大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

1 入院決定

入院申し込みを受けて入院日、入院予定ベッドを決定できること。

2移動予定患者一覧

病棟従事者が移動オーダの実施及び移動患者の把握を行うことを目的として、移動予定患者を一覧にて表示する機能を有すること。

3 退院許可

医師が退院指示により、患者との調整を依頼することを目的として、退院時に必要な情報を入力し、病棟へ必要事項を伝達できること。

4ベッドコントロール

病棟毎に入院申し込み、転棟申込、退院許可オーダを受け付け、入院決定、転棟決定、退院決定オーダの発行を行う機能を有すること。

5 退院決定退院許可を受けて退院日を決定できること。

6 転棟申込

医師が、ベッド調整依頼及び病棟への転棟指示を行うことを目的として、転棟時に必要な情報を入力し、病棟へ必要事項を伝達できること。

7 転棟決定転棟申し込みを受けて、転棟日、転棟先ベッドを決定できること。

8 転科医師が転科を指示し、患者入院科の変更を目的として、情報を入力できること。

9 転室・転床

医師が、同一病棟内で患者移動を行いたい場合に使用する事を目的として、転室時に必要な情報を入力し、病棟へ必要事項を伝達できること。

1 再診予約

予約画面上で現在の診療・検査等の空き状況を確認することにで予約日時の重複を防止して診察予約を行う。

2 予約窓口

予約窓口業務で、患者様からの連絡を受けて予約日時の決定操作を行うことを目的として、予約の取得、及び予約の取消ができること。

3 予約票印刷

次回来院以降の患者の診察・検査の予約を一覧で印刷できること。

4予約カレンダ

各予約オーダをカレンダイメージで表示し、予約枠の空き状況を参照しながら予約オーダの登録、修正を行えること。

5 入院申込

医師が、ベッド調整依頼及び病棟への入院指示を行うことを目的として、入院時に必要な情報を入力し、病棟へ必要事項を伝達できること。

3.03 共通 1

リストバンド印刷

入院患者に対するリストバンドの作成を行う機能を有すること。

2.11 計数管理

(ユーザへの注)個々の具体的な帳票名を挙げる場合は、ユーザ側で、用語の定義・集計方法の定義・具体的なサンプルの提示、が必要である。また電子化を機に、既存統計帳票の必要/不要の整備、並びに医事システムから出力される帳票をも含めて検討を行う事が重要である。

3.00

≪患者管理≫

3.01 移動管理

3.02 スケジュール管理

2.00

≪診療業務管理≫

13/21

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電子カルテ標準仕様 v1.0 電子カルテ標準仕様研究会

大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

13原則の遵守

厚生労働省の電子保存に関する3原則を満たすシステムであること。以下の真正性、見読性、保存性を遵守するためにどのような技術的対応が可能か回答すること。

2

情報の保存タイミングを制御するために確定操作ができること。

3

確定操作を行った利用者の識別情報を保存情報に付加できること。

4システムは更新履歴の保存ができること。

5

使用する機器あるいはソフトウェアに起因する虚偽入力、書き換え・消去及び混同の防止策が講じられていること。

6

システムは、情報の区分を設定できて、その区分にしたがってアクセス権等の設定が可能なこと。

7

分散保存された情報を関連付ける最小限の情報を個別に有すること。

8

保存情報を見読するための手段が対応づけられて管理できること。

9

電子的に保存された診療録等の情報に対するアクセス履歴を残し、管理できること。

10

各保存場所における情報が破損したときに、バックアップされたデータを用いて破損前の状態に戻せること。もし、破損前の同じ状態に戻せない場合には、失われた範囲が容易にわかること。

11

マスタDBの変更の際に、過去の診療録等の情報に関する内容の変更が起こらない機能を備えていること。

12

安全管理ガイドラインの遵守

厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」の最新版に於いて、技術的安全対策の内、最低限のガイドラインとして示されている事項を遵守すること。遵守できていないところがある場合は、その箇所の指摘と対応方法を示すこと。

13患者プライバシー保護

患者プライバシー保護を十分に配慮した高度なセキュリティ機能を有すること。また、コンピュータウイルス等の脅威を避けるため、現地にて直接システム保守を行える体制をととのえるとともに、必要に応じてリモート保守を行う場合は、セキュリティを考慮し、当院の許可を得た上で環境構築を行うこと。

14

システム全体の耐障害性の確保

故障や停電等の障害発生時においても、病院業務の遂行に支障を及ぼす影響を極小化し、復旧時の保守管理操作も容易なシステムを提供すること。

4.00

≪システム管理≫

4.01 安全管理

1 基本的要件

真正性の確保

見読性の確保

保存性の確保

(ユーザへの注)情報システムの安全管理は、技術的な対策とユーザ側の運用上の対策の両方が適切に行われて初めて十分な機能を発揮する。従ってユーザ側には、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」を良く理解し、できる限り情報セキュリティの担当者を置き、組織的安全管理対策、物理的安全管理対策、人的安全対策を実施することが求められる。

14/21

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大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

15開発管理規程作成支援

電子カルテシステム運用管理規程の作成を支援すること。支援とは、当院担当者との打ち合わせをもち助言することと運用管理規程案を提示することを最低条件とし、その他誠意をもって助言すること。

16

システム運用マニュアル作成支援

万一のシステム停止に備え、システム停止時の運用マニュアル案を提示すること。

17開発要員の管理

情報保護の観点から、システム構築において携わるSEは全員、院内の出入りに際し、IDの提示もしくは名札の着用をすること。システム構築に携わるSEは全員、提供ベンダの責任において病院内の行動に関する倫理・道徳・社会常識的な指導をすること。指導方法については、マニュアル化し、全員の承諾を得ること。

18ユーザの個人識別

すべての業務システムは、特に指定の無い限り、ID・パスワードでログインできること。

1利用者ID認証

利用者IDおよびパスワードのチェックを行い利用者を認証することを目的とし、カードリーダ入力、ICカード、生体認証にも対応すること。

2パスワード有効期限

パスワード入力は有効期限チェックの機能を有すること。また、有効期限の満了となる日より、既定の猶予期間前から警告を出す機能を有すること。有効期間、猶予期間は、病院レベルで随時変更できる機能を有すること。

3利用者条件設定

利用者のカルテ操作時の各種条件設定を行うことができること。

4 VIP機能特定患者に対して、アクセスできる利用者を制限できること。

1 改ざん防止

改ざん防止、患者プライバシー保護に配慮した高度なセキュリティ機能を有すること。特に、改ざん防止のため、過去の修正箇所が容易に判別・確認できるように表示し、履歴管理ができること。

2アクセス権限

職種や職権により、利用可能な各機能・患者情報の使用権限の制御ができること。

3

すべてのログオン、診療記録記載、オーダ入力に対してログ管理を行い、ログは改ざん・削除から保護され、長期間保存が可能なこと。

4

ログは、CD-R、DVD-R、BD-R等の大容量・ライトワンスメディアに出力することが可能なこと。

5システム使用状況の監視のため、特定者のみへのアクセスログ表示機能を有すること。

6自動ログアウト

電子カルテ画面では一定時間端末操作が無い場合には、自動的に利用者がログアウトされ、再度利用者認証を行わなければならないシステムとすること。

7 修正歴

確定された法的に保存義務のあるデータは削除、修正操作によっても物理的に削除、変更されないシステムであること。修正操作では、データが追加変更され、修正履歴が取られること。

3 情報セキュリティ保持

アクセスログの保管

4.00

≪システム管理≫

4.01 安全管理

1 基本的要件

2 ユーザ認証機能

15/21

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大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

8スクリーンセーバー

診療中の離席時、端末放置時に第三者による不正参照、操作を防ぐため、スクリーンセーバーの起動等による不正利用防止対策を行うこと。

9スクリーンコピーの禁止

スクリーンコピーの禁止機能を有すること。

10

セキュリティレベルの低い環境への対応

法的に保存義務のあるデータをセキュリティレベルの低い環境に露出する場合(保護されていないイントラネット、インターネット、オフライン電子媒体等)の対策を示すこと。

11

情報漏えい防止のため、ウィルス対策用ソフトによる、個々のクライアントPCやサーバの定期的なチェック機能を有すること。

12

ウィルス対策用ソフトのパターンファイルを、最新に保つための機能を有すること。

13

クライアントPCやサーバへの外部媒体接続時の、ウィルス対策用ソフトの自動実行機能を有すること。

1参照系システム

万一の電子カルテシステムの障害に備え、ハードウエア、ソフトウエアともに独立した参照系システムを設置すること。

2電子カルテと同時記録

参照系システムのデータは、電子カルテと同時に記録されたものであり、患者の最新の診療記録が参照可能であること。

3Webブラウザ等での参照

参照系システムは、標準的なWebブラウザもしくは通常稼動時と同じ画面で参照可能であること。

4電子カルテと同等のユーザ認証

参照系システムは、電子カルテシステムと同等のユーザ認証を行うことができ、またユーザ属性によるアクセス制限が可能であること。

1

標準化技術によるシステム構築

院内外のネットワーク等を通じてチーム医療、ネットワーク型医療を推進する上で、データ交換、データの後利用を促進するために、可能な限り標準化技術に基づくプロダクトでシステムを構成すること。

2

標準形式による情報交換

異なる医療施設間でも患者診療情報を交換できるようにするためSS-MIX(厚生労働省電子的診療情報交換事業)に定められた「標準形式による診療データの出力」を実現すること。

5.01アーキテクチャ

1

クライアント/サーバ方式

クライアント/サーバ方式とし、Thin Client方式、Thick Client方式を問わない。

1 連続運転

24時間365日の連続運転を基本とし、システムを停止させるのは、ソフトウェア保守、DB再編成、ハード保守等の時のみとすること。

5.00

≪ハードウェア≫

5.02サーバ

1 可用性

3 情報セキュリティ保持

ウィルス対策

(ユーザへの注)システム全体の情報セキュリティ保持のためには、ユーザ側で、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」を可能な限り遵守し、情報セキュリティに関する組織体制の整備、利用者に対する継続的な安全管理教育等の実施、が前提となる。

4 参照系システム

4.03 標準化

4.00

≪システム管理≫

4.01 安全管理

16/21

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大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

2 停電対策全ての業務サーバに無停電電源装置を接続すること。

3 ディスク装置

サーバディスク装置として、RAID1+0又はRAID5以上の構成が可能とし、使用予定期間中は実用上不足のないディスク容量とすること。また、サーバを冗長化することにより、可用性の確保が可能なこと。

1

バックアップ媒体の暗号化

セキュリティ度の高い情報を保有しているバックアップ媒体に対する暗号化技術、秘密分散技術等の適用が可能なこと。

2自動バックアップ

サーバディスク装置の外部媒体への定期的な自動バックアップの作成機能を有すること。

3バックアップからの復元

バックアップ媒体からの復元が検証された構成であること。

3 監視1 サーバ監視

サーバ容量・能力の管理として、CPU使用率、ディスクブロック使用率、ネットワーク使用率等の実時間監視機能を有すること。

1OS更新の自動化

最新の受入れテスト済みOSパッチの、全端末への自動適用機能を有すること。

2リモートでの電源制御

リモートでのクライアントPC電源ON/OFF機能を有すること。

3

リモートでのネットワークからの隔離

感染した端末のリモート操作によるネットワークからの隔離機能を有すること。

1 レスポンス

システムの使用予定期間中、定常業務において概ね3秒のレスポンスを維持できること。(全文検索等のDB全体に渡る検索を除く)

2 環境の分離本番環境、教育環境が、各々独立した構成であること。

3マニュアル整備

システム操作説明書、及びシステム障害時マニュアルが準備されていること。

4エラーログの自動記録

OSレベルで発生したエラーログの自動記録機能を有すること。

5

システムユーティリティの使用制限

システムユーティリティの使用を、特定者のみに限定する機能を有すること。また、使用ログの自動作成機能を有すること。

6

プログラムソースコードの保護

プログラムソースコードに対して、事前登録者のみが開発環境へのアクセスが可能なよう制御できること。また、プログラムソースコードファイルの改ざん、消失の検出機能を有すること。

7

電源状況による自動起動・停止

重要端末・サーバ装置の、電源状況による自動起動・停止機能を有すること。

1 冗長化 1

ネットワークの冗長化

業務用ネットワークの冗長化によるネットワーク障害の回避機能を有すること。主要通信路・通信装置の二重化と、障害時自動切り替え機能を有すること。

1ファイアーウォール

適切なセキュリティ設計による、ファイアウォール、ルータの設定機能を有すること。

5.00

≪ハードウェア≫

5.02サーバ

1 可用性

2 バックアップ

5.03クライアント

5.04クライアント、サーバ共通

5.05ネットワーク

2 情報セキュリティ

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大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

2

業務用イントラネットの分離

業務用イントラネットの、ファイアウォールによるインターネットからの分離機能を有すること。

3

インターネットへのアクセス制御

イントラネットからインターネットへの接続を行う場合は、ユーザによるアクセス制御機能を有すること。

4MACアドレス認証

ネットワークに接続する全端末・装置のMACアドレスによる認証機能を有すること。

5 VPN遠隔地に所在する施設と機密度の高い情報の通信を行う場合は、専用線接続によるVPN方式を用い、データ自体も暗号化できること。

6接続許可時間の制御

LANのセグメント毎に、LAN接続許可時間の制御機能を有すること。また、接続許可時間の一括管理機能を有すること。

7セッション毎のタイムアウ

ネットワーク接続のセッション毎に、タイムアウトを設定・禁止する機能を有すること。

1ログの自動記録

ネットワーク稼働状況ログ・設定変更ログの、自動記録、レポート機能を有すること。ネットワーク上で発生したエラーログの自動記録機能を有すること。

2設定者の制限

特定者のみによるネットワーク・ルーティング設定許可機能を有すること。

4 無線LAN

1 無線LAN無線LANは、Wi-Fi規格に準拠し、WPAによる暗号化通信、IEEE802.1xによる認証機能を有すること。

1パッケージソフトの適用

カルテ情報を電子化する上で、より簡単にスピーディに入力する有効なツールを装備するとともに、稼動後のメンテナンスを考慮して、パッケージソフトの標準適用を基本としたシステム構築を行うこと。

2

標準的な業務フローの提供

パッケージシステムが想定している標準的な電子カルテ運用業務フローを提供するとともに、ワーキング等に参加し、当院の運用フロー作成に協力すること。

3ユーザの意見収集体制

ユーザからの意見を収集する体制が、明確になっていること。

開発体制

1開発経験のあるSE

円滑なシステム本稼動を実現する為に、他病院において電子カルテシステム開発経験のあるSEによる開発体制を整備すること。また、主として担当するSEは医療情報技師資格を有すること。

1CMMIレベル

電子カルテ開発にあたり、作業計画及び管理の手法と体制について提示すること。

2 ISO9001

電子カルテ開発にあたり、システムの品質管理手法と体制について提示すること。

3 ISO14001

電子カルテ開発にあたり、環境への配慮方法と体制について提示すること。

4プライバシーマーク

電子カルテ開発にあたり、個人情報保護に対する管理手法と体制について提示すること。

(ユーザへの注)ネットワークの情報セキュリティを維持するには、ユーザ側での管理体制の確立が重要である。また、ファイアーウォール、ブラックリスト/ホワイトリスト等の管理責任は、ユーザ側にある。

3 管理

6.00

≪基本≫

6.01パッケージ

6.02 開発

開発部門の管理レベル

5.00

≪ハードウェア≫

5.05ネットワーク

2 情報セキュリティ

18/21

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大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

1

プロジェクトマネジャの資格

構築に携わるSEには、プロジェクトマネージメント協会が発行するPMP資格取得者、または同等の経験・技能を有する者が参加すること。

2導入スケジュール

本稼働に必要な重要タスクを明確にした導入スケジュール表を提示すること。各タスクには、実施責任者の別(ベンダー、ユーザ、両者共同、等)を明確にすること。

3

パッケージソフトの品質保証方法

パッケージソフト/新規開発ソフト/マスターテーブル等の、テスト手順、リリース手順を明確にし、ソフトの品質保証方法を明らかにすること。

1操作教育の場所

当院の準備する研修室もしくは病院内の臨時研修室にて操作教育を行うこと。

2

操作教育リーダの育成

人事異動などを考慮し、院内で継続的に教育できるように操作教育リーダを育成すること。

3オペレータ要員の教育

システム運用をする当院職員もしくはそれに順ずるオペレータ要員等に対し、システムバックアップの方法等を指導すること。

3 立会

1稼働後の立会

稼動後の立会いについては、運用に混乱を来さない用に一週間程度、一定の要員を配置すること。必要な期間と要員数については、当院の規模と保有スタッフを鑑み提案すること。

1端末展開時の場所

端末展開時のスペース確保が困難な場合は、今回導入する端末に対して事前にインストールを行うこと。

2端末展開の要員

端末配置については、当院の作成する端末設置表に基づき、提供ベンダの要員が設置すること。必要に応じて病院職員が立ち会うが、設置作業・動作確認作業はベンダにて行うこと。また、設置の下見を行う場合は病院職員同行のうえ、確認をすること。その際、当院の準備する電源や机に不備がある場合はなるべく助言すること。また、導入時の端末設置場所の変更については、病院職員の指示により行うこと。

1標準マスター

次の分野に付いては、MEDISの提供する標準マスター及び標準コード体系が使用可能なこと。医科病名・歯科病名(ICD10対応電子カルテ用標準病名マスター)、医薬品(HOT番号、YJコード)、手術(Kコード、ICD-9CM)。他の分野に付いても、国際的に標準的とみなされているコード体系の使用が可能なこと。

2コンテンツの統括管理

医師や看護師など、医療従事者が利用する各種コンテンツを統括管理し、利用者の作業負担を軽減出来ること。

1保守拠点の確保

システム障害時に、当院の運用に支障を及ぼさない範囲で到着できる体制を有すること。

2医療改正時の対応

医療改定に伴うプログラム変更、薬価・点数マスタを提供すること。

3回復作業支援

当院側の誤操作による障害時の回復作業、もしくは原因不明時の回復作業を支援すること。

4 端末展開

6.04 コンテンツ

6.05 保守

6.00

≪基本≫

6.03 導入

1 導入体制

2 教育

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電子カルテ標準仕様 v1.0 電子カルテ標準仕様研究会

大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

4サーバの保守体制

サーバ保守については、故障時の対応修理だけでなく、定期点検を含む保守ができること。また、サーバハードウェアの異常については、24時間監視する体制を持ち、サーバの障害状況を遠隔で監視し、障害時にはシステム担当者が当院に出動できること。障害発生時には、当院が指定する当院システム担当者にも速やかに報告すること。

5提案ハードの保守責任

提案する電子カルテシステムのアプリケーションソフトとサーバ、クライアントのハード保守は提案ベンダが責任を持って行うこと。

6稼働後の定例会

システム安定稼動後も、年4回以上の定例会を実施すること。

7

システムの定期的機能アップ

今回提案する電子カルテシステムは、定期的に機能アップを行い陳腐化しないシステムとすること。また、バク修正については、随時行うものとする。

8

機能のレベルアップ費用

機能のレベルアップ実施は、運用保守契約とは別な契約とすること。

9バグ修正費用

バグ修正は、運用保守費用の範囲で提供すること。

1マスタ移行作業

マスタ移行作業は、別途指示する仕様書により別見積とすること。

2データ移行作業

データ移行作業は、別途指示する仕様書により別見積とすること。

3 稼働日

本院の予定している稼働日は、yyyy年mm月dd日である。その時に、確実に稼働するシステムであること(当院側に起因する遅れを除く)。

4 時間サーバ

業務用の全サーバとクライアントPCの時刻は時間サーバと同期させること。(システム内に正確な日本標準時刻を取得する時間サーバの設置はユーザ側の責任とする。)

5

他所でのトラブル情報の収集整理体制

他病院で起こったトラブル事例が整理されていること。トラブル発生時は全国の各拠点に通知し、同じ原因でトラブルが起こらないよう管理する体制であること。

1実在製品又は確約書

提案するソフトウェアは、原則として提案時点で製品化されていること。製品化されていない場合は、確約書を提出すること。

2

電子カルテの他の医療機関での稼働実績

提案するシステムは、医療機関(病院)において、外来・病棟・全診療科で電子カルテシステムが稼動している実績を有すること。

1

主要機能の同一端末からの参照

医師・看護師・その他患者に関わる病院スタッフが情報共有できるよう、電子カルテシステム・オーダリングシステム・看護支援システムは、全てひとつの端末で参照することができること。

2

同一患者のカルテへの同時入力・参照

医師・看護師・その他患者に関わる病院スタッフが情報共有できるよう、電子カルテシステム(オーダリング機能/看護師援機能含む)は1患者のカルテを複数の場所から同時に参照・入力できること。

6.05 保守

6.06 共通

1 基本的要件

2 実績

3 情報の一元化

6.00

≪基本≫

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電子カルテ標準仕様 v1.0 電子カルテ標準仕様研究会

大分類

中分類 小分類 No 機能名称 病院業務上不可欠、又は機能網羅性から必要な要件

3

複数の利用者が同時に1人の患者様のカルテにアクセスした際に、安全性を考慮して排他処理が可能なこと。

4

排他制御においてデータの整合性に支障のない範囲で、同一患者の電子カルテを同時に複数のユーザーが操作できる機能を有すること。

5

電子カルテの参照に関しては排他制御がかからず、記載に関してはオーダ単位で排他制御を行うこと。

同時アクセス時の排他処理

6.06 共通

3 情報の一元化

6.00

≪基本≫

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