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1 平成24年度化学物質安全確保・国際規制対策推進等 平成24年度化学物質安全確保・国際規制対策推進等 平成24年度化学物質安全確保・国際規制対策推進等 平成24年度化学物質安全確保・国際規制対策推進等 (冷媒管理体制実証モデル事業) (冷媒管理体制実証モデル事業) (冷媒管理体制実証モデル事業) (冷媒管理体制実証モデル事業) 報告書 報告書 報告書 報告書

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平成24年度化学物質安全確保・国際規制対策推進等平成24年度化学物質安全確保・国際規制対策推進等平成24年度化学物質安全確保・国際規制対策推進等平成24年度化学物質安全確保・国際規制対策推進等

(冷媒管理体制実証モデル事業)(冷媒管理体制実証モデル事業)(冷媒管理体制実証モデル事業)(冷媒管理体制実証モデル事業)

報告書報告書報告書報告書

平成25年3月29日

一般社団法人 オゾン層・気候保護産業協議会オゾン層・気候保護産業協議会オゾン層・気候保護産業協議会オゾン層・気候保護産業協議会

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目次

Ⅰ.事業の目的 3

Ⅱ.事業内容及び実施方法 3 1.業務用冷凍空調機器の所在、冷媒補充、定期点検等に関するデータ収集 2. 収集した実証データの分析と冷媒管理体制構築に向けた技術要素等の検討 3.委員会の運営 4.冷媒管理の仕組みに向けた課題の抽出、効果の定量化に向けた検討 Ⅲ.調査のまとめ 6 1.調査対象 2.冷媒漏えいの確認 3. 設備施工メンテナンス事業者アンケート 4.排出削減の評価 5. 現地調査 Ⅳ.調査内容 7 1.調査期間 2.調査の方法 3. 調査の結果 Ⅴ.設備施工メンテナンス事業者アンケート 34 1.調査の方法 2.調査の結果 Ⅵ.排出削減の評価 45 1.定期点検の効果評価 2.漏えい速度の推定 3.排出削減量の評価方法 4. 排出削減量の評価結果 Ⅶ.現地調査 54 1. 調査目的 2. 調査結果

補足資料 56

資料1 漏えい設備と事象の一覧 資料2 高圧ガス保安協会の漏えい事故原因との対比

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Ⅰ.事業の目的Ⅰ.事業の目的Ⅰ.事業の目的Ⅰ.事業の目的

モントリオール議定書による特定フロンの生産消費規制の進行に伴い、冷凍

空調機器に使用されている冷媒の市中バンクの構成は、特定フロンから代替フ

ロンに急速に移行しつつある。したがって、当該バンクからの代替フロン排出

量の急激な増加が見込まれ、2020 年には代替フロン等3ガス排出量全体

の70%を占めると推計されており、この分野に関しての新たな対策が急務と

なっている。

平成21年3月の経済産業省調査で明らかにされたように、冷凍空調機器か

らの排出は業務用機器での使用時排出がその過半を占めている。さらに、フロ

ン回収破壊法に基づく機器廃棄時の冷媒回収率が約3割程度と低位にあること

も要因の一つとなっている。

そのため、経済産業省では産業構造審議会化学・バイオ部会地球温暖化防止

対策小委員会において冷媒対策を重点においたHFC等の排出抑制対策を検討し、

平成23年2月における中間論点整理では、業務用冷凍空調機器の冷媒の使用

時排出の抑制と廃棄時回収の強化を推し進めるために、世界最高水準の冷媒管

理の仕組みを構築するための以下の実証モデル事業を実施することを取りまと

めた。

経済産業省では、平成23年度に冷媒管理体制構築のための実証モデル事業

について調査を実施し、機器メーカー、設備事業者団体の作成するガイドライ

ンに基づく定期点検、冷媒回収・充てん履歴の記録等冷媒管理の取組について

試行を実施し、冷媒管理の取組は、冷媒漏えいの早期発見、冷媒排出量の把握

に役立つことを明らかにした。

本調査は、それに続くもので、冷媒管理について、制度化を検討する際に必

要な点検の実施等に係るデータ収集及び分析、制度化に向けた技術的要求事項

の抽出等に関する調査を行うものである。

Ⅱ.Ⅱ.Ⅱ.Ⅱ.事業内容及び実施方法事業内容及び実施方法事業内容及び実施方法事業内容及び実施方法

1111. . . . 業務用冷凍空調機器の所在、冷媒補充、定期点検等に関する業務用冷凍空調機器の所在、冷媒補充、定期点検等に関する業務用冷凍空調機器の所在、冷媒補充、定期点検等に関する業務用冷凍空調機器の所在、冷媒補充、定期点検等に関するデータ収集データ収集データ収集データ収集

実証モデル事業の実施に際して、制度化に向けた検討を行うために必要な冷

媒管理体制における対策の費用対効果、技術的要求事項を検証するためのデー

タ収集を、実際に稼働中の業務用冷凍空調設備を対象に実施する。実証データ

収集を行うべき対象となる対策項目は下記の①~⑥までの項目とする。

<検討項目>

① 一定規模以上の機器の所在把握について。

② 設備事業者等のサポートのもとユーザーによる機器への冷媒充てん量及び

補充量の把握とその履歴の記録について。

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③ 機器の機種や規模に応じたメンテナンスによる漏えいの早期発見、修理に

ついて。

④ ①~③を元にした、冷媒回収向上に関する事項について。

⑤ ①~④に関する排出量削減効果とコスト負担に関する事項について。

⑥ その他、①~③の取組を実際に制度化し継続的に行う場合の技術的項目の

検討に必要な事項について。

2222. . . . 収集した実証データの分析と冷媒管理体制構築に向けた技術要素等の検討収集した実証データの分析と冷媒管理体制構築に向けた技術要素等の検討収集した実証データの分析と冷媒管理体制構築に向けた技術要素等の検討収集した実証データの分析と冷媒管理体制構築に向けた技術要素等の検討

分析及び効果検証については、経済産業省による中間論点整理の趣旨を踏ま

え、冷媒管理体制 の構築方法を具体化することが出来るような形で実施する。

また、実証モデル事業は平成 23 年度にも実施しているため、その報告書の内容

を踏まえ、検討を進め、事業実施に当たっては、中間論点整理の趣旨、産業構

造審議会等における検討状況を踏まえ、制度の実効性も含めた効果的な内容と

なるように努める。

<検討項目>

収集した実証データについて、集計分析を行い、冷媒管理体制構築に向けた

制度化の検討を行う際に必要な課題の抽出とその効果の定量化に向けた検討に

資するための基礎資料とする。特に、下記の項目について検討を行う。

① 業界団体の作成したガイドラインに定められている事項について、制度化を

検討する際の必要十分な技術要素を検討するために必要な事項

② 夏季の冷凍空調機器に対する負荷が高い期間における冷媒管理の検証

③ これまで定期的な保守契約等による冷媒管理を実施していた機器と今回初

めて定期的な冷媒管理を実施した機器との差異

④ 実証データの分析内容を踏まえ、制度化を行う場合の社会的影響、制度の対

象などの課題の分析

3333. . . . 委員会の運営委員会の運営委員会の運営委員会の運営

本事業における検討に際しては、関連する業務用冷凍空調機器のメーカー、

設備事業者、ユーザー団体、関係行政機関等をメンバーとする委員会を設置し、

冷凍空調機器の使用時排出の抑制及び廃棄時回収強化を効果的に行うことがで

きる冷媒管理の仕組みの具体化に向けた課題の抽出、効果の定量化、制度化に

向けた技術要素等の検討を行うと共に、 事業の円滑な運営に資するための連絡

調整を行う。

冷凍空調機器のメンテナンス等に関するデータ収集について、その方法、結

果の整理等について、当該運営委員会に諮ることによって、調査方法などにつ

いて改善提案を行うと同時にその結果をモデル事業の実施方針等に反映させる。

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4444. . . . 冷媒管理の仕組みに向け冷媒管理の仕組みに向け冷媒管理の仕組みに向け冷媒管理の仕組みに向けた課題の抽出、効果の定量化に向けた検討た課題の抽出、効果の定量化に向けた検討た課題の抽出、効果の定量化に向けた検討た課題の抽出、効果の定量化に向けた検討

これら1~3の検討を踏まえ、効果的に機器使用時の冷媒排出を抑制し、 廃

棄時回収を強化するための冷媒管理の仕組みの制度化の検討に必要な課題の抽

出、効果の定量化、データの収集分析、改善策案についてとりまとめる。 さら

に、平成23年度の結果を生かして上記の検討を進める。

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Ⅲ.調査Ⅲ.調査Ⅲ.調査Ⅲ.調査のまとめのまとめのまとめのまとめ

1.1.1.1.調査対象調査対象調査対象調査対象

①今年度から開始され、市中で稼働している業務用冷凍空調機器を新規と

し、昨年度のモデル事業の対象機器・設備でメンテナンス契約や日常保守

を行っている機器。設備を継続とした。

②機器の分類で別置型冷蔵ショーケースが 36%を占める。

③初期冷媒充填量は、200kg 未満が 18%、100kg 未満が 16%を占める。

④使用冷媒の種類は R22 が 69%、R410Aが 17%を占める。

2.2.2.2.冷媒漏えいの確認冷媒漏えいの確認冷媒漏えいの確認冷媒漏えいの確認

① 漏えいが確認された割合は、継続で 2.10%、新規で 11.3%でありメン

テナンス契約や日常保守の効果が出ている。

②漏えい部位としては、空調用では室外機が 64%を占めているが、冷凍

用・プロセス冷却用では、室内機が 45%を占めている。

③点検で漏えいが確認されても修理がされない割合は約 9%あった。

④漏えいが発見された後、修理を行った設備中、約半年間経過後の観察

の中で、97%の設備に同一機器からの漏えい再発は見られなかった。

(3%は未確認)

⑤今回の点検で実際に要した点検費用の算術平均は、\21,877/回であっ

た。また、初期充填量と点検費用との相関関係は明確でない。

⑥将来、年2回の定期点検が実施される場合に想定される定期点検のみの

コストは、メンテナンス契約あると\25,283/年(1回分\12,642)であり、

メンテナンス契約がないと\38,229/年(1回分\19,115)であった。メ

ンテナンス契約がある場合では、作業負荷が低減され、定期点検コスト

が低下するものと考えられる。

⑦漏えい個所・原因の類似性は高く、今回対象設備の漏えい個所の 70% が

フレア部・ロウ付け部・継手などの配管接合部で生じていた。

3.3.3.3.設備施工メンテナンス事業者へのアンケート設備施工メンテナンス事業者へのアンケート設備施工メンテナンス事業者へのアンケート設備施工メンテナンス事業者へのアンケート

上記②~④の補強データとして設備施工メンテナンス事業者へのアンケ

ートを実施した。その結果、当該アンケート調査と実際の定期点検結果は、

点検で漏えいが確認されても修理がされない割合および後述の漏えい速

度について、ほぼ同様な結果が得られた。

4.4.4.4.排出削減の評価排出削減の評価排出削減の評価排出削減の評価

①漏えい速度の平均値を評価する方法は、今回及び昨年度の複数回充填の

事例から推定した。

②記録簿に記載された補充の期間より漏えい速度を推定した。その結果は

中央値で 0.12kg/day、算術平均値で 0.23kg/dayとなった。

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③前回充填記録のある設備の調査から平均的な経過年月は、2.8年であり、

2.5 年間は再漏えいが起こらないと推定した。

④定期点検を行う事による冷媒排出削減量は、2.5 年間で新規の場合では

10303.6 kgで、継続の場合では、726.2 kg、漏えい削減率は双方とも約

80%となった。

5.5.5.5. 現地調査現地調査現地調査現地調査

①設置から経年の長い設備からの漏えいは、明らかな経年劣化、不適切な

改修工事、冷凍設備以外の問題が起因している。

②設置から経年の短い設備からの漏えいは、外的要因による損傷、メーカ

ーの設計・製造不良、工事上での配慮不足に起因している。

③漏えい個所は多くの場合、フレア継手・コイル(多くはUベンド部)、液

ハンマーによる配管損傷で発生しており、ヒヤリングでは特に、フレア

等の継手部についての改善意見が聞かれた。工事・補修ノウハウの集積

と普及が漏えい低減につながると考えられる。

Ⅳ.調査内容Ⅳ.調査内容Ⅳ.調査内容Ⅳ.調査内容

1.調査期間1.調査期間1.調査期間1.調査期間

平成24年7月25日〜平成25年3月29日

2222.調査の方法.調査の方法.調査の方法.調査の方法

業務用冷凍空調機器の所在、冷媒補充、定期点検等に関する実証データ収集

の具体的方法

① 調査対象機器および点検頻度等:

• 市中で稼働している業務用冷凍空調機器を対象とし、基本的に定期的な

点検メンテナンスが行われていないと考えられる 500 台以上を対象とす

る。定期的な点検メンテナンスが行われていない機器とは、メーカー・

設備業者等による日常保守やメンテナンス契約が行われていないもので

あって、修理等がオンコールで実施されるものを指す。さらに、定期的

な点検メンテナンスが行われている機器 200 台以上(昨年度対象機器の

継続)も対象とする。

• これらの機器は、概ね冷媒充填量 10kg程度以上を対象とするが、事業者

の都合によって例外も認める。これらの対象機器は、地域の設備事業者

により構成されている全国団体および業務用冷凍空調機器メーカーの協

力を得て選定する。対象機器の所在・用途・機器属性は把握するが、所

有者・使用者等の情報は原則匿名とする。

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• 点検は可能な限り、7月下旬までに初回、概ね2ヶ月後に2回目を実施

し、年度末に本年度の冷媒補充あるいは修理履歴を報告していただくと

いう計3回程度の点検等報告を依頼する。点検期日は、事業者にとって

最も繁忙期にあたるため、多少の尤度を認める。

② 点検方法等:

• これら設備事業者等のサポートのもとユーザーあるいはその代行者によ

る機器への冷媒充てん量及び補充量の把握とその履歴の記録並びに修理

等の履歴記録を行う。記録内容については、昨年度のモデル事業でも採

用した当該事業者団体が作成した点検記録簿(図1)の内容に従う。あ

るいはそれに準ずるものとする。

• 点検実施者は、当該設備事業者団体がメーカー団体の協力を得て設けて

いる点検資格あるいは同等技能を有する資格者をもってこれに当てるこ

とで、技術水準を確保する。予定点検実施者が必要とする場合は、適宜

当該技術の講習等を設備事業者団体の協力を得て実施する。

③ 漏えいの発見、修理 について:

• 漏えい発見後の修理等の処置については、原則として所有者の意向を踏

まえ、設備事業者団体あるいはメーカー団体作成のガイドラインに従う

ものとする。この結果から、機器の機種や規模に応じたメンテナンスに

よる漏えいの早期発見、修理 について整理する。

④ 冷媒回収向上について:

• ①~③の結果を基に、整備時等の冷媒回収向上等に関する事項について

まとめる。ただし、この場合の整備時回収については、漏えい状況や使

用冷媒種類等について考慮して評価するものとする。

⑤ 排出量削減効果と必要コストについて:

• 調査対象機器について定期点検実施による排出量削減効果をまとめる。

調査対象機器を担当した定期点検実施者に依頼し、当該検査に係るコス

トを調査する。また、制度化実現の場合の定期点検コストも調査する(図

2参照:例えば、2回/年の点検義務付けが行われた場合というような条

件を付して)。ただし、この調査に対する回答は当該事業者にとっては機

微にわたる部分であり、基本的に任意回答とする予定でもあるため、機

器全数の結果が得られない場合がある。

• コスト評価は単なる実質の作業時間ではなく、出張費・材料費・技術料

などの大まかな費目が判る様にし、最終的なユーザー負担額が明らかと

なるようなものになるように努める。

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図1 冷媒漏えい点検記録簿

様式4 冷媒漏えい点検記録簿(専用版) 2 0 1 2 年 6 月 1 日~ 2 0 1 2 年 1 0 月 3 1 日A - - -

漏えい部位・部品・箇所 漏えい部位・部品・箇所 漏えい部位・部品・箇所 漏えい部位・部品・箇所 漏えい部位・部品・箇所 漏えい部位・部品・箇所 漏えい部位・部品・箇所No No No No No No No

備考:上記の紫色セル部はAI18以外は全て自動入力です。特に「合計充てん量」「合計回収量」「合計排出量」の欄には数値入力しないこと。

修理時の冷媒処置 修理時の冷媒処置 修理時の冷媒処置修理時の冷媒処置

所在地

修理時の冷媒処置 修理時の冷媒処置 修理時の冷媒処置

TEL 管理番号施設所有者コード 設置事業者 会社名施設名称 系統名 用途 設置方式使用機器(機器構成下欄記載) 分類 製品区分使用冷媒 初期総充填量(kg) 0.0 点検周期施設所在地 TEL運転管理責任者所在地 TEL 冷媒量(kg)会社名 責任者 設置年月日 確認者保守契約 検知装置合計充てん量合計回収量合計排出量排出係数(%)0.0 0.0センサー型式 センサー感度 点検者名 資格者証No.漏えい有無 点検時間(Hr)期間(月) 0 0.0基準漏えい点検請負者作業年月日 点検理由 充填量(kg) 回収量(kg) 回数 点検方法 監視・検知手段出荷時初期充填量設置時追加充填量

漏えい内容・処置の記録[2011/6/20]作業分 [        ]作業分 [        ]作業分 [        ]作業分 [        ]作業分 [        ]作業分 [         ]作業分部位 部位 部位 部位識別記号部位 部位部位識別記号部位識別記号 部位識別記号 部位識別記号 部位識別記号 部位識別記号部位 部位部品 部品 部品 部品 部品 部品 箇所部品箇所 箇所 箇所考えられる第1要因 考えられる第1要因 考えられる第1要因 考えられる第1要因箇所 箇所箇所 考えられる第1要因考えられる第1要因 考えられる第1要因第1要因に対する処置 第1要因に対する処置 第1要因に対する処置 第1要因に対する処置 第1要因に対する処置 第1要因に対する処置機器の種類 管理者が付与した識別記号 第1要因に対する処置添付資料の有無 添付資料の有無 添付資料の有無 添付資料の有無 添付資料の有無 添付資料の有無 添付資料の有無使用機器の構成機器の種類 管理者が付与した識別記号 機器メーカ名 製品機種名 製造番号 機器メーカ名 製品機種名 製造番号室外機1室外機2室内機1室内機2室内機3室内機4室内機5室内機6室内機7室内機8

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定期点検制度創設を仮定した費用コストに関するアンケート平成24年度冷媒管理実証モデル事業にご協力いただきありがとうございます。今回の点検に要した費用に関する下記のアンケートにお答えください。      の欄は必ず入力してください。の欄はご意見があれば入力してください。   次の入力欄に移動するには、→ キー または、Tab キーを押してください。なお、本アンケートに記載される、調査対象機器の所有者及び使用者・点検者実施者等の情報は、一切公表される事はありません。また、アンケートの費用等の情報は、個々の情報として公表されることはありません。集計された資料としてのみ政府機関に報告されます。 yyyy/mm/dd 施設所有者コード 施設所有者コード 施設所有者コード 施設所有者コード 検査日検査日検査日検査日1.今回の点検に要した費用1.今回の点検に要した費用1.今回の点検に要した費用1.今回の点検に要した費用今回の一回分について発生した費用をお書き下さい。技術料2.年2回の定期点検の法制度が創設された場合の顧客への予想請求額2.年2回の定期点検の法制度が創設された場合の顧客への予想請求額2.年2回の定期点検の法制度が創設された場合の顧客への予想請求額2.年2回の定期点検の法制度が創設された場合の顧客への予想請求額二回分の予想料金をお書き下さい。また、メンテナンス契約とは、当該設備について、フルメンテナンス契約、部分メンテナンス契約など何らかの保守契約を貴社が獲得している状況を想定してください。① メンテナンス契約はなく、定期点検のみを依頼された場合(2回)定期点検料② メンテナンス契約がある場合の定期点検部分(2回)の請求額定期点検料の部分の料金3. その他のご意見 (費用に関してなにかコメントがあればご記入ください)3. その他のご意見 (費用に関してなにかコメントがあればご記入ください)3. その他のご意見 (費用に関してなにかコメントがあればご記入ください)3. その他のご意見 (費用に関してなにかコメントがあればご記入ください)ご協力ありがとうございました。一般社団法人 オゾン層・気候保護産業協議会

出張費 材料費 諸経費 総額

図2 アンケート用紙

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3333.調査.調査.調査.調査結果結果結果結果

データ収集結果の概要を以下に示す。

新規とは:新規とは:新規とは:新規とは:今年度から開始された対象機器・設備で、市中で稼働している業務

用冷凍空調機器であって、基本的に定期的な点検メンテナンスが行われていな

いと考えられる機器・設備(定期的な点検メンテナンスが行われていない機器

とは、設備業者等による日常保守やメンテナンス契約が行われていないもので

あって、修理等がオンコール対応で実施されるものを指す)。

継続とは:継続とは:継続とは:継続とは:昨年度のモデル事業の対象機器・設備であって、メンテナンス契約

や日常保守を行っている機器・設備。

修理などの処置について:修理などの処置について:修理などの処置について:修理などの処置について:漏えい発見後の処置については、以下のような要請

を点検者に対して行っている。 本点検調査での漏えい発見後の修理等の処置については、原則として所有者の意向を踏まえ、日本冷凍空調設備工業連合会あるいはメーカー団体である日本冷凍空調工業会作成のガイドラインに従って下さい。しかし、所有者・使用者の意向が他にあるときはそれに従って下さい。その場合、処置方法とその理由等については、上記記録簿の備考欄に記載をお願いします。 このようなデータ収集、即ち、記録簿への記入とその保管を行う事に依って、

設備機器の規模、設置年次、所在などの把握が可能であることが明らかとなっ

た。また、設備事業者等のサポートのもとユーザーによる機器への冷媒充てん

量及び補充量の把握とその履歴の記録を行うことが出来、さらには漏えいの早

期発見、修理に繋がると共に、当該設備の所在把握が行われる事から、設備廃

棄時の冷媒回収率の向上にも寄与すると考えられる。

3.13.13.13.1 本調査で対象とした機器(熱源)の台数本調査で対象とした機器(熱源)の台数本調査で対象とした機器(熱源)の台数本調査で対象とした機器(熱源)の台数

表1 本調査で対象とした機器

2012012012013333 年年年年 03030303 月月月月 11113333 日現在日現在日現在日現在

継続継続継続継続 新規新規新規新規 合計合計合計合計381381381381 1097109710971097 1478147814781478

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3.2 3.2 3.2 3.2 調調調調査対象となった機器の分類(台数)査対象となった機器の分類(台数)査対象となった機器の分類(台数)査対象となった機器の分類(台数)

n=1,478

図3 調査対象となった機器の分類

n=1,478

別置型ショーケース, 40580 冷凍冷蔵ユニット, 14391

コンデンシングユニット,

4513

スクリュー冷凍機, 5761

遠心式冷凍機, 1920

業務用冷蔵庫, 154

冷凍冷蔵用チリングユニット, 818

輸送用冷凍冷蔵ユニット,

398

製氷機, 375

内蔵型ショーケース, 4

冷凍機(レシプロ), 30 冷水機, 5

店舗用パッケージエアコン,

2009 ビル用パッケージエアコン, 4277

産業用パッケージエアコン,

985

空調用チリングユニット, 504 工場用パッケージエアコン,

3 ルームエアコン, 2 ガスヒートポンプ, 12 無回答, 19

図4 機器別初期充填量

別置型ショーケース, 528

冷凍冷蔵ユニット, 191コンデンシングユニット, 148スクリュー冷凍機, 49

遠心式冷凍機, 20

業務用冷蔵庫, 17

冷凍冷蔵用チリングユニット, 15

輸送用冷凍冷蔵ユニット, 11

製氷機, 5

内蔵型ショーケース, 3

冷凍機(レシプロ), 1

冷水機, 1

店舗用パッケージエアコン, 260

ビル用パッケージエアコン, 155

産業用パッケージエアコン, 50

空調用チリングユニット, 18

工場用パッケージエアコン, 1ルームエアコン, 2ガスヒートポンプ, 1

無回答, 2 別置型ショーケース 35.72 %冷凍冷蔵ユニット 12.92 %コンデンシングユニット 10.01 %スクリュー冷凍機 3.32 %遠心式冷凍機 1.35 %業務用冷蔵庫 1.15 %冷凍冷蔵用チリングユニット 1.01 %輸送用冷凍冷蔵ユニット 0.74 %製氷機 0.34 %内蔵型ショーケース 0.20 %冷凍機(レシプロ) 0.07 %冷水機 0.07 %店舗用パッケージエアコン 17.59 %ビル用パッケージエアコン 10.49 %産業用パッケージエアコン 3.38 %空調用チリングユニット 1.22 %工場用パッケージエアコン 0.07 %ルームエアコン 0.14 %ガスヒートポンプ 0.07 %無回答 0.14 %      全 1478 台別置型ショーケース 52.87 %冷凍冷蔵ユニット 18.75 %コンデンシングユニット 5.88 %スクリュー冷凍機 7.50 %遠心式冷凍機 2.50 %業務用冷蔵庫 0.20 %冷凍冷蔵用チリングユニット 1.07 %輸送用冷凍冷蔵ユニット 0.52 %製氷機 0.49 %内蔵型ショーケース 0.01 %冷凍機(レシプロ) 0.04 %冷水機 0.01 %店舗用パッケージエアコン 2.62 %ビル用パッケージエアコン 5.57 %産業用パッケージエアコン 1.28 %空調用チリングユニット 0.66 %工場用パッケージエアコン 0.00 %ルームエアコン 0.00 %ガスヒートポンプ 0.02 %無回答 0.02 %         全 76760.42 kg

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3.33.33.33.3 調調調調査対象となった機器の分類(初期冷媒充填量)査対象となった機器の分類(初期冷媒充填量)査対象となった機器の分類(初期冷媒充填量)査対象となった機器の分類(初期冷媒充填量)

n=1,478

図5 機器の初期冷媒充填量分布

3.43.43.43.4 調査調査調査調査対象となった機器の使用冷媒の種類(全体)対象となった機器の使用冷媒の種類(全体)対象となった機器の使用冷媒の種類(全体)対象となった機器の使用冷媒の種類(全体)

n=1,478

図6 機器の使用冷媒の種類

1000kg未満 0.54 %300kg未満 1.29 %200kg未満 18.47 %100kg未満 15.76 %50kg未満 8.25 %40kg未満 5.62 %30kg未満 11.03 %20kg未満 16.37 %10kg未満 22.67 %      全 1478 台

R-22 69.15 %R-123 0.68 %R-401A 0.14 %R-404A 8.86 %R-407C 2.91 %R-410A 17.19 %R-502 0.07 %その他 0.41 %不明 0.14 %無回答 0.47 %      全 1478 台

1000kg未満, 8 300kg未満, 19

200kg未満, 273

100kg未満, 233

50kg未満,

122

40kg未満, 83

30kg未満, 163

20kg未満, 242

10kg未満, 335

R-22, 1022R-123, 10

R-401A, 2

R-404A, 131

R-407C, 43

R-410A, 254

R-502, 1その他, 6 不明, 2無回答, 7

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3.53.53.53.5 調査対象となった機器の使用冷媒の種類(機器の種類別)調査対象となった機器の使用冷媒の種類(機器の種類別)調査対象となった機器の使用冷媒の種類(機器の種類別)調査対象となった機器の使用冷媒の種類(機器の種類別)

空調用空調用空調用空調用 n=498

図7 空調用の冷媒の種類

冷凍用・プロセス冷却用冷凍用・プロセス冷却用冷凍用・プロセス冷却用冷凍用・プロセス冷却用 n=980

図8 冷凍用・プロセス冷却用の冷媒の種類

R-22, 218

R-123, 10

R-401A, 2R-404A, 1R-407C, 37

R-410A, 224

不明, 6

R-22 43.78 %R-123 2.01 %R-401A 0.40 %R-404A 0.20 %R-407C 7.43 %R-410A 44.98 %不明 1.20 %      全 498 台

R-22, 804

R-404A, 130

R-407C, 6

R-410A, 30 R-502, 1 その他, 6 不明, 3

R-22 82.04 %R-404A 13.27 %R-407C 0.61 %R-410A 3.06 %R-502 0.10 %その他 0.61 %不明 0.31 %      全 980 台

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3.63.63.63.6 現状での調査結果のまとめ現状での調査結果のまとめ現状での調査結果のまとめ現状での調査結果のまとめ

調査対象設備中、冷媒漏えいが確認された機器・設備を表2〜表4に示す。表2は

全体、表3は昨年度から継続の機器・設備、表4は新規対象設備である。

図中、漏えい量=充塡量-回収量 で計算されている。

表2 冷媒漏えいが確認された機器の概要

表3 冷媒漏えいが確認された機器の概要(継続)

前回前回前回前回 継続継続継続継続 新規新規新規新規対象熱源数対象熱源数対象熱源数対象熱源数 3927392739273927 381381381381 1097109710971097漏えいが確認された熱源数漏えいが確認された熱源数漏えいが確認された熱源数漏えいが確認された熱源数 21212121 8888 1211211211210.53%0.53%0.53%0.53% 2.10%2.10%2.10%2.10% 11.03%11.03%11.03%11.03% 施設者所有コード 分類 初期充填量(kg) 充填量(kg) 回収量(kg) 漏えい量(kg) 箇所 要因 修理の有無 修理後漏えいが認められない機器B-7006-40-006-007 別置型ショーケース 26 4 0 4 ろう付け部 経年腐食 有 ◎B-7006-40-006-018 別置型ショーケース 10 10 0 10 ろう付け部 その他 有 ◎B-7006-40-006-002 別置型ショーケース 28 48 0 48 ろう付け部 経年腐食 有 ◎B-5003-34-007-009 産業用パッケージエアコン 45 20 0 20 ろう付け部 振動 有 ◎B-5003-34-007-011 産業用パッケージエアコン 56 28 20 8 溶接部 振動 有 ◎B-5003-34-007-013 産業用パッケージエアコン 76 24 14 10 部品表面(配管含) 振動 有 ◎B-5008-35-016-019 産業用パッケージエアコン 6.3 5.2 0 5.2 無B-5003-34-007-015 空調用チリングユニット 25 6 0 6 フレア部(フレア) 経年劣化(疲労) 有 ◎

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表4 冷媒漏えいが確認された機器の概要(新規) 施設者所有コード 分類 初期充填量(kg) 充填量(kg) 回収量(kg) 漏えい量(kg) 箇所 要因 修理の有無 修理後漏えいが認められない機器B-37-03-03 別置型ショーケース 120 116 70 46 ろう付け部 振動 有 ◎B-37-03-04 別置型ショーケース 400 250 200 50 フレア部(フレア) 経年劣化(疲労) 有 ◎B-37-03-06 別置型ショーケース 400 85 0 85 フレア部(フレア) 経年劣化(疲労) 有 ◎B-04-03-11 別置型ショーケース 15 10 0 10 ろう付け部 経年腐食 有 ◎B-04-03-01 別置型ショーケース 20 10 0 10 ろう付け部 振動 有 ◎B-04-03-07 別置型ショーケース 30 20 0 20 ろう付け部 振動 有 ◎B-04-03-08 別置型ショーケース 15 10 0 10 ろう付け部 経年腐食 有 ◎B-04-03-09 別置型ショーケース 20 10 0 10 ろう付け部 経年腐食 有 ◎B-04-07-06 別置型ショーケース 2 1 0 1 フレア部(フレア) 振動 有 ◎B-1-03-02 別置型ショーケース 47 10 0 10 フレア部(フレア) 経年劣化(疲労) 有 ◎B-1-04-03 別置型ショーケース 15 5 0 5 ろう付け部 経年劣化(へたり) 有 ◎B-1-04-05 別置型ショーケース 6 3 0 3 ろう付け部 経年劣化(へたり) 有 ◎B-24-03-17 別置型ショーケース 20 10 0 10 有 ◎B-24-03-20 別置型ショーケース 85 40 0 40 フレア部(ナット) 熱膨張・収縮 有 ◎B-24-03-23 別置型ショーケース 8 4 0 4 フレア部(フレア) 熱膨張・収縮 有 ◎B-03-03-36 別置型ショーケース 114 10 0 10 無B-03-03-37 別置型ショーケース 114 45 0 45 溶接部 きず・こすれ 有 ◎B-03-03-48 別置型ショーケース 88 30 0 30 フレア部(フレア) 熱膨張・収縮 有 ◎B-03-03-55 別置型ショーケース 52 25 0 25 部品表面(配管含) 経年劣化(疲労) 有 ◎B-03-03-80 別置型ショーケース 21 15 0 15 部品表面(配管含) きず・こすれ 有 ◎B-46-03-06 別置型ショーケース 35 10 0 10 部品表面(配管含) 経年腐食 有 ◎B-39-04-01 別置型ショーケース 2 0.5 0 0.5 経年劣化(疲労) 有 ◎B-4007-28-004 別置型ショーケース 140 30 0 30 ろう付け部 経年腐食 有 ◎A-MD-01-002 別置型ショーケース 80 80 0 80 高圧側配管 経年劣化 有 ◎A-OK-01-004 別置型ショーケース 140 50 0 50 ろう付け部 振動 有 ◎A-OK-03-002 別置型ショーケース 120 0 0 0 溶接部 有A-OK-03-001 別置型ショーケース 140 60 0 60 経年腐食 有A-OK-03-005 別置型ショーケース 140 60 0 60 溶接部 有A-OK-05-001 別置型ショーケース 180 60 0 60 溶接部 経年劣化(疲労) 有 ◎A-OK-05-003 別置型ショーケース 140 120 0 120 部品表面(配管含) きず・こすれ 有 ◎B-04-07-08 冷凍冷蔵ユニット 60 60 0 60 ろう付け部 振動 有 ◎B-32-01-02 冷凍冷蔵ユニット 32 10 0 10 フレア部(フレア) 経年劣化(へたり) 有 ◎A-NR-01-008 冷凍冷蔵ユニット 170 18 0 18 ろう付け部 経年腐食 有 ◎A-NR-01-009 冷凍冷蔵ユニット 60 20 0 20 部品表面(配管含) きず・こすれ 有 ◎A-NR-06-002 冷凍冷蔵ユニット 180 20 0 20 部品表面(配管含) きず・こすれ 有A-NR-12-003 冷凍冷蔵ユニット 168 20 0 20 ろう付け部 熱膨張・収縮 有 ◎B-24-03-18 冷凍冷蔵ユニット 20 70 0 70 有 ◎B-10-07-02 冷凍冷蔵ユニット 10 8 0 8 無B-42-04-05 冷凍冷蔵ユニット 18 15 0 15 フレア部(フレア) 経年劣化(疲労) 有 ◎B-21-10-21 冷凍冷蔵ユニット 11.6 11.6 7.1 4.5 フレア部(フレア) 熱膨張・収縮 有 ◎B-1-07-04 コンデンシングユニット 48 17 0 17 フレア部(フレア) 熱膨張・収縮 有 ◎B-56-10-05 コンデンシングユニット 63 10 0 10 無B-56-10-06 コンデンシングユニット 63 6 0 6 無B-56-10-14 コンデンシングユニット 35 25 0 25 部品表面(配管含) きず・こすれ 有 ◎B-56-10-16 コンデンシングユニット 75 10 0 10 フレア部(ナット) 経年劣化(へたり) 有 ◎B-56-10-17 コンデンシングユニット 20 10 0 10 フレア部(ナット) 振動 有 ◎B-56-10-19 コンデンシングユニット 35 42 30 12 溶接部 経年劣化(疲労) 有 ◎B-24-03-24 コンデンシングユニット 25 33 0 33 溶接部 経年腐食 有 ◎B-46-03-16 コンデンシングユニット 25 8 0 8 部品表面(配管含) 経年腐食 有 ◎

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表4 冷媒漏えいが確認された機器の概要(新規) つづき

B-46-03-20 コンデンシングユニット 12 3 0 3 経年腐食 有 ◎B-39-04-04 コンデンシングユニット 5 3 2 1 フレア部(ナット) 経年劣化(疲労) 有 ◎B-39-10-03 コンデンシングユニット 60 20 0 20 部品表面(配管含) 経年腐食 有 ◎B-42-04-04 コンデンシングユニット 13 6 0 6 ろう付け部 経年劣化(疲労) 有 ◎B-42-10-07 コンデンシングユニット 15 15 0 15 ろう付け部 経年腐食 有 ◎B-42-13-010 コンデンシングユニット 100 50 0 50 部品表面(配管含) 経年劣化(疲労) 有 ◎B-42-13-06 コンデンシングユニット 80 20 0 20 部品表面(配管含) 経年劣化(疲労) 有 ◎B-21-10-25 コンデンシングユニット 18.6 1.8 0 1.8 部品表面(配管含) その他 有 ◎B-56-10-15 スクリュー冷凍機 130 100 0 100 部品表面(配管含) 振動 有 ◎B-56-10-18 スクリュー冷凍機 150 30 0 30 フレア部(ナット) 経年劣化(へたり) 有 ◎B-56-10-20 スクリュー冷凍機 140 40 0 40 フレア部(ナット) 振動 有 ◎B-1-10-01 スクリュー冷凍機 400 200 0 200 フランジシート部 締め付け不足 有 ◎A-FK-08-001 遠心式冷凍機 336 40 0 40 溶接部 経年腐食 有 ◎A-FK-08-003 遠心式冷凍機 231 50 0 50 溶接部 経年腐食 有 ◎B-04-07-01 業務用冷蔵庫 5 3 0 3 フレア部(フレア) 振動 有 ◎B-04-10-03 業務用冷蔵庫 5 3 0 3 部品表面(配管含) 経年腐食 有 ◎B-04-10-06 業務用冷蔵庫 7 5 0 5 ろう付け部 経年腐食 有 ◎B-04-10-09 業務用冷蔵庫 23 10 0 10 ろう付け部 経年腐食 有 ◎B-34-10-17 業務用冷蔵庫 1 1 0 1 フレア部(フレア) 振動 有 ◎B-24-03-13 冷凍冷蔵用チリングユニット 90 120 0 120 ろう付け部 設置環境不備 有 ◎B-24-03-14 冷凍冷蔵用チリングユニット 90 40 0 40 溶接部 設置環境不備 有 ◎B-42-13-02 製氷機 20 20 0 20 経年腐食 有 ◎B-42-13-03 製氷機 40 40 0 40 フレア部(フレア) 振動 有 ◎B-39-03-02 内蔵型ショーケース 1 1.5 0.8 0.7 フレア部(ナット) 振動 有 ◎B-11-04-01 冷凍機(レシプロ) 30 20 0 20 無B-19-01-04 店舗用パッケージエアコン 4.5 4.5 3.5 1 フレア部(ナット) 振動 有 ◎B-19-01-05 店舗用パッケージエアコン 4.5 4.5 3.5 1 フレア部(ナット) 振動 有 ◎B-32-01-20 店舗用パッケージエアコン 13.1 13.1 0 13.1 無B300701 店舗用パッケージエアコン 18 18 0 18 溶接部 経年劣化(疲労) 有 ◎B301204 店舗用パッケージエアコン 4 2 0 2 フレア部(フレア) 熱膨張・収縮 有 ◎B301205 店舗用パッケージエアコン 4 4 0 4 部品表面(配管含) 振動 有 ◎B300701 店舗用パッケージエアコン 4 1 0 1 溶接部 経年劣化(へたり) 有 ◎B300107 店舗用パッケージエアコン 3 3 2 1 フレア部(フレア) 熱膨張・収縮 有 ◎B300708 店舗用パッケージエアコン 6.5 3 0 3 フレア部(フレア) 熱膨張・収縮 有 ◎B300109 店舗用パッケージエアコン 12 12 8 4 フレア部(フレア) 熱膨張・収縮 有 ◎B300110 店舗用パッケージエアコン 3 3 0 3 部品表面(配管含) 経年劣化(疲労) 有 ◎B-27-11-04 店舗用パッケージエアコン 4.3 2.5 1.8 0.7 フランジシート部 経年劣化(へたり) 有 ◎B-27-11-06 店舗用パッケージエアコン 3.7 3.7 2 1.7 溶接部 きず・こすれ 有 ◎B-27-11-09 店舗用パッケージエアコン 2.4 2.4 1 1.4 ろう付け部 経年腐食 有 ◎B-47-01-07 店舗用パッケージエアコン 16 10 0 10 部品表面(配管含) 経年劣化(へたり) 有 ◎B-14-01-03 店舗用パッケージエアコン 17.8 17.8 0 17.8 ろう付け部 振動 有 ◎B-14-01-09 店舗用パッケージエアコン 3.5 3.5 0 3.5 ろう付け部 振動 有 ◎B-14-01-10 店舗用パッケージエアコン 2 2 0 2 ろう付け部 振動 有 ◎B-38-07-05 店舗用パッケージエアコン 1.7 1.7 0 1.7 部品表面(配管含) 経年腐食 有 ◎B-38-07-07 店舗用パッケージエアコン 52 26 0 26 ろう付け部 経年腐食 有 ◎B-33-01-09 店舗用パッケージエアコン 4 4 0.8 3.2 無B-13-08-03 店舗用パッケージエアコン 0.75 0.8 0 0.8 部品表面(配管含) 経年腐食 有 ◎B-34-11-18 店舗用パッケージエアコン 20 20 16 4 部品表面(配管含) 経年腐食 有 ◎B-34-07-10 店舗用パッケージエアコン 2 1 0 1 経年腐食 有 ◎B-34-07-09 店舗用パッケージエアコン 3 3 0 3 ろう付け部 経年劣化(疲労) 有 ◎

施設者所有コード 分類 初期充填量(kg) 充填量(kg) 回収量(kg) 漏えい量(kg) 箇所 要因 修理の有無 修理後漏えいが認められない機器

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18

表4 冷媒漏えいが確認された機器の概要(新規) つづき

註1:◎印は、修理を実施し、修理直後の点検で漏えいが無いと確認されて

から 3 月 15日の時点で、漏えいの再発が認められなかった機器。◎印

のないものは、未確認あるいは修理が実施されなかった機器。

施設者所有コード 分類 初期充填量(kg) 充填量(kg) 回収量(kg) 漏えい量(kg) 箇所 要因 修理の有無 修理後漏えいが認められない機器B-34-10-08 店舗用パッケージエアコン 4 1 0 1 不明 有 ◎B-34-10-07 産業用パッケージエアコン 15 10 0 10 有 ◎B-34-10-06 店舗用パッケージエアコン 0 2 0 2 振動 有 ◎B-34-10-05 店舗用パッケージエアコン 0 2 0 2 振動 有 ◎B-21-10-11 店舗用パッケージエアコン 3.3 3.3 1.6 1.7 フレア部(フレア) 振動 有 ◎B-21-12-23 店舗用パッケージエアコン 15.2 30.4 28.6 1.8 無B-21-12-26 店舗用パッケージエアコン 5.2 5.2 0 5.2 部品表面(配管含) きず・こすれ 有 ◎B300803 ビル用パッケージエアコン 35 15 0 15 フレア部(ナット) 経年劣化(疲労) 有 ◎B-13-08-01 ビル用パッケージエアコン 17.7 26.7 3 23.7 継手ねじ部 きず・こすれ 有 ◎B-13-08-02 ビル用パッケージエアコン 27.9 37.9 7 30.9 部品表面(配管含) きず・こすれ 有 ◎B-13-08-04 ビル用パッケージエアコン 23 23 5 18 部品表面(配管含) きず・こすれ 有 ◎B-34-03-20 ビル用パッケージエアコン 60 60 58 2 有 ◎B301212 産業用パッケージエアコン 21 21 0 21 フレア部(フレア) 振動 有 ◎B-46-03-09 産業用パッケージエアコン 26 8 0 8 部品表面(配管含) きず・こすれ 有 ◎B-33-11-03 産業用パッケージエアコン 56.3 56.3 0 56.3 部品表面(配管含) 経年劣化(へたり) 有 ◎B-33-13-14 産業用パッケージエアコン 6.5 6.5 3 3.5 無B301211 空調用チリングユニット 8 8 0 8 部品表面(配管含) 経年劣化(疲労) 有 ◎B-34-09-04 空調用チリングユニット 45 45 0 45 アンローダバルブ 振動 有 ◎B-34-09-03 空調用チリングユニット 45 45 0 45 アンローダバルブ 振動 有 ◎B-34-07-02 空調用チリングユニット 10 10 5 5 部品表面(配管含) 経年劣化(へたり) 有 ◎B-34-07-01 空調用チリングユニット 25 25 0 25 部品表面(配管含) 経年劣化(疲労) 有 ◎B-21-12-24 ルームエアコン 0.8 0.8 0.2 0.6 無

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19

3.3.3.3.7777 漏えい部位および箇所とその考えられる要因漏えい部位および箇所とその考えられる要因漏えい部位および箇所とその考えられる要因漏えい部位および箇所とその考えられる要因

n=144

図 9 漏えい部位

n=59

図 10 漏えい部位(空調用)

n=85

図 11 漏えい部位(冷凍用・プロセス冷却用)

一体型機器, 11現地施工配管,

19室外機, 13

室内機, 38

吐出配管, 1不明, 3

一体型機器, 17現地施工配管, 22室外機, 51

室内機, 50

吐出配管, 1 不明, 3

一体型機器, 6現地施工配管, 3

室外機, 38

室内機, 12

一体型機器 11.81 %現地施工配管 15.28 %室外機 35.42 %室内機 34.72 %吐出配管 0.69 %不明 2.08 %      全 144 件一体型機器 10.17 %現地施工配管 5.08 %室外機 64.41 %室内機 20.34 %      全 59 件一体型機器 12.94 %現地施工配管 22.35 %室外機 15.29 %室内機 44.71 %吐出配管 1.18 %不明 3.53 %      全 85 件

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20

n=144

図 12 漏えい箇所

n=59

図 13 漏えい箇所(空調用)

n=85

図 14 漏えい箇所(冷凍用・プロセス冷却用)

接手, 1 フレア部, 21ろう付け部, 24配管, 17

溶接部, 13

無回答, 9

接手, 2

フレア部, 16ろう付け部, 8配管, 15

溶接部, 9

弁類, 2

不明, 1 無回答, 6

接手, 3

フレア部, 37ろう付け部, 32配管, 32

溶接部, 22

弁類, 2

不明, 1 無回答,

15

接手 2.08 %フレア部 25.69 %ろう付け部 22.22 %配管 22.22 %溶接部 15.28 %弁類 1.39 %不明 0.69 %無回答 10.42 %      全 144 件

接手 3.38983 %フレア部 27.1186 %ろう付け部 13.5593 %配管 25.4237 %溶接部 15.2542 %弁類 3.38983 %不明 1.69492 %無回答 10.1695 %      全 59 件接手 1.18 %フレア部 24.71 %ろう付け部 28.24 %配管 20.00 %溶接部 15.29 %弁類 0.00 %不明 0.00 %無回答 10.59 %      全 85 件

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21

n=n=n=n=111144444444

図 15 考えられる要因

n=59

図 16 考えられる要因(空調用)

n=85

図 17 考えられる要因(冷凍用・プロセス冷却用)

きず・こすれ, 6

経年腐食, 25

経年劣化, 1経年劣化(へたり), 5経年劣化(疲労), 13

振動, 16

設置環境不備,

3

締め付け不足, 2

熱膨張・収縮, 6

その他, 2 無回答, 6

きず・こすれ, 6経年腐食, 6経年劣化(へたり), 5経年劣化(疲労), 8振動, 15

熱膨張・収縮, 4

無回答, 15

きず・こすれ,

12 経年腐食, 31 経年劣化, 1経年劣化(へたり), 10

経年劣化(疲労), 21

振動, 31

設置環境不備, 3

締め付け不足, 2

熱膨張・収縮, 10

その他, 2 無回答, 21

きず・こすれ 8.33 %経年腐食 21.53 %経年劣化 0.69 %経年劣化(へたり) 6.94 %経年劣化(疲労) 14.58 %振動 21.53 %設置環境不備 2.08 %締め付け不足 1.39 %熱膨張・収縮 6.94 %その他 1.39 %無回答 14.58 %      全 144 件きず・こすれ 10.1695 %経年腐食 10.1695 %経年劣化(へたり) 8.47458 %経年劣化(疲労) 13.5593 %振動 25.4237 %熱膨張・収縮 6.77966 %無回答 25.4237 %      全 59 件きず・こすれ 7.06 %経年腐食 29.41 %経年劣化 1.18 %経年劣化(へたり) 5.88 %経年劣化(疲労) 15.29 %振動 18.82 %設置環境不備 3.53 %締め付け不足 2.35 %熱膨張・収縮 7.06 %その他 2.35 %無回答 7.06 %      全 85 件

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22

漏えい事象発生は図 12-図 14 に示す漏えい個所について、特徴的である。

・ フレア・継手・ロウ付け・溶接部などの機械継ぎ手や接合部での漏えいが

70%を占める。

・ 後述の聞き取り調査によっても、温度変化の大きい膨張弁フレア継手から

の漏えい事故が多いとされており、それ以外の部位でも弛み、締め付け過

多による破損、工事不良などによる事故が多い。

・ 複数の設備工事業者は、リスクが大きいことから、膨張弁部位にはフレア

継手は絶対に使用せず、ロウ付け継手とするとの工事規格を採用している

ところもある一方で、他の業者は、メンテナンスに便利との理由でフレア

継手を使うことが標準となっている場合もあり、見解が統一されていない。

・ 次に多いのが、振動による配管破損である。その多くがサポート類(支持

具など)の欠損であり、水撃による配管損傷も多い。

・ すなわち、これらの原因は、設置・補修工事の適正な規格化と定期点検な

どの予防保全処置で効果が見込める。

・ 他には経年による腐食・疲労があるが、これらも交換時期を部品毎に明ら

かにし、定期的な部品交換の実施を促すなどの対策を行う必要がある。

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23

3.83.83.83.8 修理が実施された割合とその後の経過修理が実施された割合とその後の経過修理が実施された割合とその後の経過修理が実施された割合とその後の経過

n=129

図 18 点検で漏えいが確認され修理が実施された割合

n=118

図 19 全点検で修理後漏えいが認められない機器の割合

註:ここで、修理後漏えいが認められない機器とは、修理を実施し、修理

直後の点検で漏えいが無いと確認されてから現在(2013 年 3 月 15日)

に至るまで、漏えいが認められなかった機器・設備。

今回の定期点検で、冷媒漏えいが発見された機器・設備は 129 件であり、そ

の内、90%強の設備は漏えい修理が行われ、残りの 10%は漏えい修理が実施さ

れなかった。

また、修理が行われた 118 件の内、未確認の 3件を除き、現在(2013 年 3 月

15日)までに、漏えい再発は認められなかった。

修理有, 118

修理無,

11 修理有 91.47 %修理無 8.53 %    全 129 件

修理後漏えいが認められない機器,

114

修理後漏えいが未確認の機器, 4

修理後漏えいが認められない機器 96.61 %修理後漏えいが未確認の機器 3.39 %         全 118 件

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24

補充のみ, 103

回収あり, 26 補充のみ 79.84 %回収あり 20.16 %     全 129 件

R-22, 91

R-123, 3

R-404A, 4

R-410A, 4 その他, 1

R-22, 18R-404A, 1

R-407A, 2

R-410A, 5

3.3.3.3.9999 整備時整備時整備時整備時冷媒回収冷媒回収冷媒回収冷媒回収

今回、定期点検で冷媒漏えいが発見され、何らかの修理が行われた設備につ

いて、その際の冷媒回収状況をまとめた。

n=129

図 20 整備時の冷媒の回収の有無

n=103 n=26

図 21 整備時の冷媒回収の有無と冷媒種

回収なし(補充のみ) 回収あり

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25

• 定期点検で冷媒漏えいが発見されて何らかの修理が行われ、冷媒が充塡さ

れた 129の機器・設備の中で、整備時回収が行われた設備は 26台(25%)、

単に冷媒の追加補充が行われた設備は 103台(75%)であった。

• 整備時回収が行われず、単に冷媒の追加補充が行われた設備の冷媒種は、

その殆どが R-22(90%強)で単一成分の冷媒であったが、R-410A,R-404Aの混

合冷媒も 10%弱存在した。

• 整備時回収が行われ、その後冷媒充塡が行われた設備の冷媒種は、その 70%

が R-22、30%が R-410A,R-404Aの混合冷媒であった。これは、図 6 に示した

今回の対象設備の冷媒種別分布に一致している。

• 単一成分では、多くの場合追加補充で冷媒充塡が行われていることが判る。

• このことから、今後、市中ストックの冷媒が徐々に HFC混合冷媒に移行す

るにつれ、整備時回収量は増加していくものと考えられる。

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26

n=107

図 22 経年と漏えい箇所

註:全対象熱源数から設置年度が記載されていない 398 設備を排除している。

0

1

2

3

4

5

6

7

フレア部(ナット) 部品表面(配管含) 溶接部 (空白) フレア部(ナット) 部品表面(配管含) フレア部(フレア) ろう付け部 フレア部(フレア) フレア部(フレア) ろう付け部 部品表面(配管含) フランジシート部 フレア部(ナット) フレア部(フレア) ろう付け部 高圧側配管 部品表面(配管含) 溶接部 ろう付け部 部品表面(配管含) フレア部(ナット) ろう付け部 部品表面(配管含) フレア部(フレア) ろう付け部 溶接部 (空白) ろう付け部 部品表面(配管含) 溶接部 部品表面(配管含) (空白) 部品表面(配管含) (空白) フレア部(フレア) ろう付け部 継手ねじ部 部品表面(配管含) フレア部(フレア) ろう付け部 部品表面(配管含) 溶接部 フランジシート部 フレア部(ナット) 部品表面(配管含) 溶接部 (空白) フレア部(フレア) ろう付け部 部品表面(配管含) 溶接部 溶接部 ろう付け部 フレア部(ナット) フレア部(フレア) ろう付け部 ろう付け部 (空白) アンローダバルブ 部品表面(配管含) 部品表面(配管含) ろう付け部 部品表面(配管含) 部品表面(配管含) フレア部(フレア) 部品表面(配管含)0 1 2 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 19 20 21 22 24 25 26 27 29 31 33

頻度頻度頻度頻度

n=108n=108n=108n=1080000 252252252252 319319319319 221221221221 158158158158 72727272 30303030 28282828熱源数熱源数熱源数熱源数 台台台台

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27

n=107

図 23 経年と漏えい要因

註:全対象熱源数から設置年度が記載されていない 398 設備を排除している。

0

1

2

3

4

5

6

7

経年劣化(疲労) 振動 (空白) きず・こすれ振動経年劣化(疲労) 振動経年劣化(疲労) 振動きず・こすれ経年腐食振動熱膨張・収縮経年腐食経年劣化経年劣化(へたり) 経年劣化(疲労) 振動締め付け不足 (空白) 経年腐食経年腐食経年劣化(疲労) 振動経年腐食経年劣化(へたり) 経年劣化(疲労) 振動きず・こすれ経年腐食経年劣化(疲労) 経年腐食振動 (空白) 経年劣化(へたり) 経年劣化(疲労) きず・こすれ経年腐食振動熱膨張・収縮きず・こすれその他経年腐食設置環境不備締め付け不足熱膨張・収縮きず・こすれ経年腐食経年劣化(へたり) 経年劣化(疲労) 振動熱膨張・収縮きず・こすれ経年腐食経年劣化(疲労) 振動経年腐食振動経年劣化(へたり) 振動経年腐食経年腐食その他経年劣化(疲労) 振動経年劣化(疲労) 経年劣化(へたり) 経年劣化(疲労) 経年劣化(へたり) 熱膨張・収縮きず・こすれ0 1 2 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 19 20 21 22 24 25 26 27 29 31 33

頻度頻度頻度頻度

n=108n=108n=108n=1080000 222252525252 333319191919 221221221221 158158158158 72727272 30303030 28282828熱源数熱源数熱源数熱源数 台台台台

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28

3.103.103.103.10 点点点点検費用に関する検費用に関する検費用に関する検費用に関するアンケートの結果アンケートの結果アンケートの結果アンケートの結果

今回の点検に実際に要した費用(一回分)今回の点検に実際に要した費用(一回分)今回の点検に実際に要した費用(一回分)今回の点検に実際に要した費用(一回分) n=142

図 24 今回の点検に要した費用 n=102(註)

図 25 初期充塡量と今回の点検費用(註)

0

20000

40000

60000

80000

100000

120000

140000

160000

180000

200000

0 50 100 150 200 250 300 350 400 450

費用費用費用費用円円円円初期充填量初期充填量初期充填量初期充填量 kg

算術平均値 \21,877 今回の平均初期充填量 46.11 kg

100000円以上 4.93 %100000円未満 1.41 %80000円未満 3.52 %70000円未満 4.23 %60000円未満 2.11 %50000円未満 2.82 %40000円未満 19.72 %30000円未満 23.94 %20000円未満 29.58 %10000円未満 7.75 %     全  142 件

100000円以上,

7100000円未満,

2 80000円未満, 5

70000円未満, 6

60000円未満, 3

50000円未満, 4

40000円未満,

28

30000円未満,

34

20000円未満,

42

10000円未満, 11

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29

n=142

図 18 今回の点検に要した費用の頻度分布

図 26 今回の点検に要した費用の頻度分布

註: 図 25 の平均コスト算出では、明らかに修理コストを含んでいると思わ

れる、材料費が\10,000 を超過する事例 20 件を排除している。

今回の点検に要した費用の平均値は、図 25 に示した算術平均値を用いる事に

した(\21,877/回)。

図 25 で明らかな様に、初期充塡量(すなわち設備の大きさ)と点検費用の間

に明確な相関は無い。

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

頻度頻度頻度頻度費用費用費用費用

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30

メンテナンス契約の有無により想定される点検費用メンテナンス契約の有無により想定される点検費用メンテナンス契約の有無により想定される点検費用メンテナンス契約の有無により想定される点検費用(2(2(2(2回分)回分)回分)回分)

*1*1*1*1 n=192

メンテナンス契約無メンテナンス契約無メンテナンス契約無メンテナンス契約無

図 27 メンテナンス契約なしの場合の費用分布

n=172

図 28 初期充填量とメンテナンス契約なしの場合の点検費用

0

20000

40000

60000

80000

100000

120000

140000

160000

180000

200000

0 50 100 150 200 250 300 350 400 450

費用費用費用費用円円円円初期充填量初期充填量初期充填量初期充填量 kg

100000円以上,

20

90000円未満, 3

80000円未満, 1

70000円未満, 18

60000円未満, 9

50000円未満,

19

40000円未満,

25

30000円未満, 43

20000円未満, 51

10000円未満, 3

算術平均値 \38,229 今回の平均初期充填量 43.85 kg

100000円以上 10.42 %90000円未満 1.56 %80000円未満 0.52 %70000円未満 9.38 %60000円未満 4.69 %50000円未満 9.90 %40000円未満 13.02 %30000円未満 22.40 %20000円未満 26.56 %10000円未満 1.56 %     全  192 件

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31

n=192

図 29 メンテナンス契約なしの場合の費用の頻度分布

将来、年に2回の定期点検が義務化された場合に想定される定期点検コストは、

\38,229/2 回で、単純には一回あたり\19,115 となった。この場合も初期充塡量

と点検費用との相関関係は明確でない。

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

頻度頻度頻度頻度費用費用費用費用

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32

メンテナンス契約有メンテナンス契約有メンテナンス契約有メンテナンス契約有 n=133

図 30 メンテナンス契約有の場合の費用分布

n=121

図 31 初期充填量とメンテナンス契約ありの場合の費用

100000円以上, 590000円未満, 2 80000円未満, 1

50000円未満, 1

40000円未満, 7

30000円未満, 82

20000円未満, 23

10000円未満, 12

0

20000

40000

60000

80000

100000

120000

140000

160000

180000

200000

0 50 100 150 200 250 300 350 400 450

費用費用費用費用円円円円初期充填量初期充填量初期充填量初期充填量 kg

算術平均値 \25,283 今回の平均初期充填量 46.19kg 今回の平均初期充填量 46.19kg

100000円以上 3.76 %90000円未満 1.50 %80000円未満 0.75 %50000円未満 0.75 %40000円未満 5.26 %30000円未満 61.65 %20000円未満 17.29 %10000円未満 9.02 %     全  133 件

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33

n=129

図 32 メンテナンス契約ありの場合の点検費用の頻度分布

図 31 に示す様に、メンテナンス契約がある場合、将来、年に2回の定期点検

が義務化された場合に想定される定期点検のみのコストは、\25,283/2 回で、単

純には一回あたり\12,642 と比較的安価となった。このことは、メンテナンス契

約がある場合に実質的な作業負荷から、定期点検コストが低下することを示し

ていると考えられる。また、この場合も初期充塡量と点検費用との相関関係は

明確でなかった。 註:メンテナンス契約の有無により想定される点検費用とは、図2のアンケート用紙に示した質問「年二回の定期点検制度が創設された場合の顧客への予想請求額」に対する回答である。メンテ契約有りとは「当該設備についてフルメンテナンス契約、保守契約など何らかのメンテナンス契約を貴社が獲得している場合を想定して下さい」の場合の定期点検部分(年2回)の予想請求額。

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

頻度頻度頻度頻度費用費用費用費用

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34

ⅤⅤⅤⅤ.設備施工メンテナンス事業者へのアンケート.設備施工メンテナンス事業者へのアンケート.設備施工メンテナンス事業者へのアンケート.設備施工メンテナンス事業者へのアンケート

点検とは別に、市中事業者に対して、以下のようなアンケート調査を実施し、

今回の点検に係る評価結果と対比して考察する。

アンケート内容は、漏えい速度・漏えい原因・その後の処置である。

1111.調査の方法.調査の方法.調査の方法.調査の方法

具体的方法は、地域の事業者団体に協力をお願いして、実際の設備施工・メン

テナンスに携われる方にアンケートを実施し、経験的に冷媒の漏れ速度や漏れ

の原因について回答してもらった。また、漏えいが発見されても修理しない場

合の理由(あなたが経験的に遭遇した)について匿名回答を依頼した。

① 漏えい速度に関して:

市中で稼働している業務用冷凍空調機器に関して、漏えい速度をビル用

マルチと冷凍冷蔵機器を対象に、今までの経験された冷媒漏れについて

平均的な冷媒漏えい速度をアンケート調査した。

② 漏えいの原因あるいは部位について:

漏えいの部位と原因及び考えられる理由についてアンケート調査した。

③ 漏えい事象があると考えられた場合の処置について:

漏えい発見後の修理等の割合と処置をしない場合その原因について、ア

ンケート調査した。

④ その他:

最後に設備工事に携わった経験年数とご意見あれば自由に回答してもら

った。

なお、実際のアンケート調査用紙を、図 33 に示す。

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35

図 33 アンケート用紙

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36

2222.調査の結果.調査の結果.調査の結果.調査の結果

2.12.12.12.1 パネラーのスペックパネラーのスペックパネラーのスペックパネラーのスペック

調査にご協力いただきました方々のスペックを明確にするために、設備工事

経験年数を調査した。

n=136

図 34 設備工事経験年数の頻度分布

今回のアンケート調査にご協力いただいた方々の設備工事経験年数分布は図

34 の通りで、算術平均値 21 年(中央値で 20 年)であり経験年数は十分な方々

のご回答結果と考えられる。なお、経験年数が 10 年未満は、26 人で全体の約 2

割に満たなかった。

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37

2.2 2.2 2.2 2.2 漏えい個所および要因とその考えられる原因漏えい個所および要因とその考えられる原因漏えい個所および要因とその考えられる原因漏えい個所および要因とその考えられる原因

n=137

図 35 漏えい個所

n=137

図 36 漏えい個所(詳細)

図 35 に示す様に、漏えい個所については、「フレア部」「ろう付け部」「溶

継手, 0%フレア部, 31%ろう付け部, 8%配管, 47%

溶接部, 6%弁類, 3%その他, 4% 不明, 0% 無回答, 0%継手 0%フレア部 31%ろう付け部 8%配管 47%溶接部 6%弁類 3%その他 4%不明 0%無回答 0%

フレア継手, 31%熱交換器配管 , 30%圧力計接続配管,

2%

ろう付け部, 8%溶接部 , 6%継手ねじ部, 0%稼働部(弁) , 3%コンプレッサー , 2% 配管 , 12%室外機内 , 2% 本体内銅管, 3%フレア継手 31%熱交換器配管 30%圧力計接続配管 2%ろう付け部 8%溶接部 6%継手ねじ部 0%稼働部(弁) 3%コンプレッサー 2%配管 12%室外機内 2%本体内銅管 3%

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38

接部」の配管接合部が全体の約50%を占めている。配管の中には、熱交換

器配管、圧力計接続配管や本体内銅管が含まれている。また、その他には、

コンプレッサーや室外機内などがある。図36に漏えい箇所の詳細内容を示す。

これらの調査結果は、図 12-14 に示す、今回の点検モデル事業結果と概ね一

致する。 n=137

図 37 漏えい要因

図 37 の漏えい要因については、「腐食」「振動」「加工不良」で約70%を

占めている。この結果は、図 15-17 に示す今回の点検モデル事業結果と概ね

一致する。

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39

n=137

図 38 考えられる原因

図 38 で考えられる原因として、一番多いのは、「経年劣化」で 42%、次に「工

事不良」で 31%、「製品瑕疵」の 12%を加えると 85%を占めている。

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40

2.3 2.3 2.3 2.3 修理が実施された割合修理が実施された割合修理が実施された割合修理が実施された割合

n=136

図 39 修理を行う割合

図39に示す様に、漏えいが発見された場合、90%以上修理するとの回答が、

136 の中の 87 あった。また、その分布は図 40 であり、算術平均値では 82%が

修理を実施、中央値では 90%となっている。すなわち、算術平均では 18%は

修理が実施されないことになる。このことは、図 18 に示す今回の点検モデル

事業結果と近似している。

図 40 修理する頻度分布

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41

2.4 2.4 2.4 2.4 漏えいしても修理しない事由漏えいしても修理しない事由漏えいしても修理しない事由漏えいしても修理しない事由

n=219(複数回答有)

図 41 漏えいしても修理しない事由

漏えいしても修理しない事由の調査を図 41 に示す。物理的に修理が困難な

事例:「漏えい個所特定が困難」「修理が実質的に困難な部位」は、合せて 44%

であり、それ以外は人為的理由である。

2.5 漏えい速度の推定

今回の点検モデル事業の漏えい事象の中で、実際に補充が行われている事例

にて、漏えい速度を推定している(後述)。本アンケート調査でも経験的な漏え

い速度を質問した。

当該漏えいは、ピンホール・割れ・亀裂・継ぎ手などのゆるみ・抜け・配管

腐食などが全て含まれている。

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42

図 42 漏えい速度の頻度分布(kg/day)

図 42 に漏えい速度の頻度分布を示す。

頻度分布は漏えい速度 0.1kg/day 以下が圧倒的に多い、歪度の大きい分布と

なっている。また、不定や該当なく不明も多く、故障の箇所によりケースバイ

ケースであることも否めない。ここでは、ビルマルチの場合を図 43 に、冷凍冷

蔵庫の場合を図 44 に示す。1.0 kg/day を超えた場合は、明らかに急激な損傷に

よる漏えいであり、それを除いた集団の平均値でもって、今回調査の平均的な

漏えい速度とした。平均的な漏えい速度は、ビルマルチでは 0.10kg/day、冷凍

冷蔵庫では 0.24 kg/day である。

頻度頻度頻度頻度

漏えい速度漏えい速度漏えい速度漏えい速度 kg/daykg/daykg/daykg/day

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43

図 43 漏えい速度の頻度分布(ビルマルチ)

漏えい速度の中央値は 0.028kg/day つまり 1.2g/h(算術平均値では、

0.10kg/day つまり 4.2g/h)となった。

図 44 漏えい速度の頻度分布(冷凍冷蔵庫)

漏えい速度の中央値は 0.083kg/day つまり 3.5g/h(算術平均値では、

0.24kg/day つまり 10g/h)となった。

事象番号事象番号事象番号事象番号

0.000

0.100

0.200

0.300

0.400

0.500

0.600

0.700

0.800

0.900

1.000

0 20 40 60 80 100 120 140算術平均値(0.24)

漏えい速度漏えい速度漏えい速度漏えい速度kg/daykg/daykg/daykg/day 中央値(0.083)

モニター番号モニター番号モニター番号モニター番号

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44

2.5 2.5 2.5 2.5 その他の意見その他の意見その他の意見その他の意見

今回のアンケートの中で、その他にも多くの意見が寄せられた。中でも、点検

の制度設計に関するもの、点検に関する技術的なポイントを指摘するもの、漏

えい速度に関する経験的な感覚などについての意見が多かった。主な意見は次

の通りある。

① 定期点検制度を適切に運用するためには、そのための条件整備が必要である。

すなわち、工事、保守の技術向上を図るための教育プログラムの充実が必要

である。

② 配管固定方法に課題がある。それらを含めて定期的な点検整備で漏えい件数

は減少すると思う。

③ 漏えい理由は、製品瑕疵と工事不良が主。修理せず様子を見るケースがある。

④ フロン漏えい点検は必要だが、認知度が低く行政からの手本や支援が必要と

思う。

⑤ 保守契約をしているユーザーは良いが、未契約のユーザー程理解がなく修理

もやらせてもらえない。(漏れがあれば、追加チャージでその場がしのげれ

ばOKというユーザーも存在する)

⑥ 納入後 3 年~5 年程度は漏えいほとんどないが、フレア、フランジ部は 2 年

に 1-2kg 漏えいする場合がある。

⑦ 基本的に漏えいは少ないと思う。しかし例外として何らかの力が加わったり、

腐食したりすることによる冷媒漏えいが多いと思う。

⑧ 冷凍能力低下で連絡があってから対応する場合が多く、定期点検で、事前に

漏えい個所発見できれば、効果的。

⑨ 経済的な面が優先され、修理が十分なされていないケースがある。

⑩ 施工時冷媒配管気密試験を行い漏れはない。

⑪ メーカーの軽量化設計により、ろう付け部の漏えい箇所の修理困難な箇所が

増えている。

⑫ 近年、使用に適しない冷媒が流通している。冷媒への信用が薄い。

⑬ 漏えいが0となることはなく、どう管理するかが課題。

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45

ⅥⅥⅥⅥ.排出削減の評価.排出削減の評価.排出削減の評価.排出削減の評価

1111....定期点検の効果評価定期点検の効果評価定期点検の効果評価定期点検の効果評価(排出削減評価のロジック)

• 今回の漏えい発見データから、冷媒充塡は行われているが等量の回収が

実施されているもの、および単純な修理事例を控除する。

• 漏えいが起こっている設備の中で、今回および昨年度の複数回充填のあ

る事例について、漏えい速度の平均値を評価する。

• 漏えいが確認された設備のデータから、前項の平均漏えい速度を用いて、

それらの年間漏えい量を推定する。

• 今回の漏えい発見のデータから漏えい修理の有無とその割合を評価する。

• 漏えい事象データの全てについて、上記漏えい速度を用いて年間の排出

量を評価する(=点検が行われ無い場合の排出量)。

• 漏えいデータの全てについて、点検時補充量と上記漏えい速度および前

記漏えい修理の割合を用いて年間の排出量を評価する(=点検が行われた

場合の排出量)。

• 点検が行われ無い場合の排出量から点検が行われた場合の排出量を差し

引いたものを、今回の調査における排出削減量予測値とする。

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2222.漏え.漏え.漏え.漏えい速度の推定い速度の推定い速度の推定い速度の推定

今回のモデル事業の漏えい事象(一部

表5 漏えい速度一覧 昨年度の結果を含む)の中で、繰り返

し補充が行われているケースに着目し、

漏えい速度を推定した。評価が可能な事

象は 43 ケース(同一設備で複数回評価

あり)であった。

当該漏えいは、ピンホール・割れ・亀

裂・継ぎ手などのゆるみ・抜け・配管腐

食などが全て含まれている。

各事象の漏えい速度の推定は、記録簿

に記入された n回目の補充と n+1 回目の

補充が行われた間の期間で、n+1 回目の

補充量を除したものを漏えい速度とし

た。また、漏えい速度が 2.0kg/day を上

回った4事象については、漏えい個所が

修理されずに冷媒の補充のみで対応す

るとは考え難く、修理必須な急速漏えい

であるとして、漏えい速度推定から排除

し、39 のケースで漏えい速度を評価する

事にした。表7に当該漏えい事象を示す。

この結果は、専門家へのアンケート調査

結果とかなり近似している。

今回は、表5の結果を用いて、今回モ

デル事業での平均的な漏えい速度を推

定する。

事象番号 漏えい速度kg/day 初期充填量kg1 0.001724 4.42 0.018375 6.33 0.079710 5.64 0.054839 1.75 0.002339 16 0.001220 17 0.005405 18 0.013333 19 0.000209 210 0.000275 211 0.010050 6012 0.119048 1513 0.285714 1014 0.344828 11415 0.555556 2116 0.714286 4717 0.607143 4818 0.002492 2019 0.002492 2020 0.002492 2021 0.002740 1522 0.016807 2623 0.032362 1024 0.428571 2825 0.214286 2826 0.357143 2827 0.372414 2828 0.294118 2829 0.647059 2830 0.250000 2831 0.171429 2832 0.129870 2833 1.125000 17034 0.111111 57.435 0.111111 69.436 0.277778 1537 0.333333 2038 0.333333 2039 0.909091 25算術平均値 0.23 25.1中央値 0.12 20

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図 45 漏えい速度の頻度分布

図 45 に漏えい速度の頻度分布を示す。

頻度分布は漏えい速度 0.1kg/day 以下が圧倒的に多く、歪度の大きい分布と

なっている。平均的な漏えい速度を推定しようとする場合、図 45 のような正規

分布からかけ離れたケースでは、その算術平均値を平均的な漏えい速度とする

ことには無理が有る。ここでは、図 46 に示すその集団の中央値 0.12kg/day を

もって、今回調査の平均的な漏えい速度とすることとした。

図 46 漏えい速度の推定

算術平均値

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48

・ ただし、漏えい事象の中で、漏えい速度が 2kg/day 以上のもの 4 サンプル

は、修理必須な急速漏えいとして、それらを除外している。

漏えい速度の中央値は 0.12kg/day つまり 5g/h、算術平均値は、0.23kg/day

つまり 9.6g/hとなった。

・ 参考のために、当該中央値の漏えい速度 0.12kg/day を用いて、漏れ部の平

均孔径(相当直径)を評価すると、概算約 15μ(0.02mm)程度となる(R22

の 30℃飽和圧力でガスが漏えいと仮定)。

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3333.排出削減量の評価方法.排出削減量の評価方法.排出削減量の評価方法.排出削減量の評価方法

漏えい修理を実施する場合

修理を実施しない場合

図 47 修理の有無による冷媒補充と機内冷媒量の考え方

機内

冷媒量

←点

時間 →

機内

冷媒量

←点

時間 →

←補

←補

初期充

塡量の

65%

冷媒補

充量

残存冷

媒量

漏えい速度

0.12kg/d

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図 47 に修理の有無による冷媒補充と機内冷媒量の考え方を示す。この模式図

は以下の仮定で年間補充量(排出量)を評価しようするものである。

この場合、冷媒漏えいの修理を行った場合、再漏えいが起こるのは平均的に

見てどの程度の期間なのかを評価する必要がある。しかし、これについては十

分な資料が存在しない。そこで、設備工事事業者団体である日本冷凍空調設備

工業連合会に対して、今回のモデル事業対象設備も含め、前回充塡記録のある

設備の調査を依頼した。表6に示す様に、充塡記録のあるものは少なく 10 例に

止まったが、その平均的な経過年月は、2.8 年であった。このことから、今回の

評価では、漏えい修理を行った場合は、2.5 年間は再漏えいが起こらないという

推定をする。

表6 再漏えい期間の推定

排出削減効果の推定は、以下の様に行う。

• 冷媒補充量は、点検日より 2.5 年間(前述)で評価する。

• 補充量を排出量とする。

• 点検して漏えい発見後修理された設備は、その 2.5 年間は再漏えいがない

ものとする(前述)。

• したがって、漏えい修理を行った設備の 2.5 年間の予測補充量は、点検・

修理時の補充量のみとなる。

• 漏えい修理を行わない設備の漏えい速度は0.12kg/day(図45参照)とする。

• 当該設備の再充塡のタイミングは、機内冷媒量が初期充塡量の 65%に達した

時とする(EPAの Clean Air Act セクション 608 Industrial Process

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Refrigeration Leak Repair Audit Checklistの冷媒回路の修理トリガーと

なる冷媒漏えい割合より引用)。

• すなわち、修理を行わない設備の年間予測補充量は、下式となる。

R= r+INT{(S×365)/(I×0.35)}×I×0.35

ここに

R:年間補充量 kg

r:点検後の補充量 kg

I:初期充塡量 kg

S:漏えい速度 kg/day

0.35:1-再充塡のタイミングの機内冷媒残存割合(0.65)

以上のことから、本モデル事業における、定期点検による冷媒排出削減量は、

以下のA:定期点検を行った場合の排出量、B:定期点検を行わない場合の排

出量を算出し、B-Aを当該排出削減量とした。

A) 上記のように評価される漏えい修理を行った設備の 2.5 年間の予測補充量

に修理を行わなかった設備の 2.5 年間の予測補充量を加えたものを、定期

点検を実施した場合の予測排出量とする。

B) 定期点検を行わない場合は、全ての設備が漏えい補修を行わず冷媒補充の

みであるとし、漏えいのある全設備に単純に平均的漏えい速度 0.12kg/day

を適用し、漏えい量の総和を予測排出量とする。

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4444.排出削減量の評価結果.排出削減量の評価結果.排出削減量の評価結果.排出削減量の評価結果

表 7 に今回のモデル事業対象設備について、定期点検が行われた場合の年間

予測漏えい量と排出係数を示す。表 8 に定期点検が行われない場合の年間予測

漏えい量と排出係数を示す。

表7 定期点検を行った場合の予測漏えい量

n=1,478

表8 定期点検を行わない場合の予測漏えい量と漏えい削減量

n=1,478

継続継続継続継続 新規新規新規新規

381381381381 1097109710971097

10680.810680.810680.810680.8 66079.666079.666079.666079.68888 121121121121内修理有り内修理有り内修理有り内修理有り 7777 111111111111内修理無し内修理無し内修理無し内修理無し 1111 101010102.10%2.10%2.10%2.10% 11.03%11.03%11.03%11.03%149.8149.8149.8149.8 2945.92945.92945.92945.9修理有り修理有り修理有り修理有り 106.0106.0106.0106.0 2507.92507.92507.92507.9修理無し修理無し修理無し修理無し 43.843.843.843.8 438.0438.0438.0438.0 A 2.5年間予測漏えい量 (kg) A 2.5年間予測漏えい量 (kg) A 2.5年間予測漏えい量 (kg) A 2.5年間予測漏えい量 (kg)対象熱源数 (台)対象熱源数 (台)対象熱源数 (台)対象熱源数 (台)初期冷媒充填量の総和 (kg)初期冷媒充填量の総和 (kg)初期冷媒充填量の総和 (kg)初期冷媒充填量の総和 (kg)漏えい事象台数 (台)漏えい事象台数 (台)漏えい事象台数 (台)漏えい事象台数 (台)漏えい台数比率漏えい台数比率漏えい台数比率漏えい台数比率

継続継続継続継続 新規新規新規新規381381381381 109710971097109710680.810680.810680.810680.8 66079.666079.666079.666079.68888 1211211211212.10%2.10%2.10%2.10% 11.03%11.03%11.03%11.03%876876876876 13249.513249.513249.513249.5726.2726.2726.2726.2 10303.610303.610303.610303.6対象熱源数 (台)対象熱源数 (台)対象熱源数 (台)対象熱源数 (台)初期冷媒充填量の総和 (kg)初期冷媒充填量の総和 (kg)初期冷媒充填量の総和 (kg)初期冷媒充填量の総和 (kg)漏えい事象台数漏えい事象台数漏えい事象台数漏えい事象台数漏えい削減量(kg) B-A漏えい削減量(kg) B-A漏えい削減量(kg) B-A漏えい削減量(kg) B-A漏えい削減量(kg) 漏えい削減量(kg) 漏えい削減量(kg) 漏えい削減量(kg) 削減率削減率削減率削減率 11029.811029.811029.811029.80.80.80.80.8漏えい台数比率漏えい台数比率漏えい台数比率漏えい台数比率 B 2.5年間予測漏えい量(kg)    B 2.5年間予測漏えい量(kg)    B 2.5年間予測漏えい量(kg)    B 2.5年間予測漏えい量(kg)   

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表 7,8 より、定期点検を行う事による冷媒排出削減量は、新規の場合では両

表中の 2.5 年間の予測漏えい量の差(13249.5-2945.9kg)の 10303.6 kg で、継

続の場合では、726.2 kg、漏えい削減率は双方とも約 80%となった。

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ⅦⅦⅦⅦ.... 現地調査現地調査現地調査現地調査

1111. . . . 調査調査調査調査目的目的目的目的

今回の点検モデル事業の対象設備について、漏えい事象が確認されたものに

ついて、実際に現地調査を実施した。現地調査では設備の漏えい個所・原因を

確認すると共に、担当者にヒヤリングも実施した。調査の目的を以下に示す。

• 設備設置から経年の短い設備から漏えいが起こっている。それは如何な

る理由によるものか。

• 経年の長い設備との漏えい原因の差異はなにか。

• 図 12-14 を見ると、特定個所からの漏えいが多いように感じられる、現

実にそのようなことはあるのか。

2222. . . . 調査結果調査結果調査結果調査結果

調査結果を表 9 に示す。表 9 の 1〜3 は設置経年が25年以上の設備、4〜8 は

設置経年が数年の設備である。これらから、以下の事が判明する。

• 設置経年が長い設備の漏えいは、明らかな経年劣化、不適切な改修工事、

冷凍設備以外の問題が起因している。さらに、当事者からのヒヤリング

によれば、これらは適切なメンテナンス、適切な工事ノウハウがあれば

防げただろうという意見があった。

• 設置経年が若い設備の漏えいは、外的要因による損傷、メーカーの設計・

製造不良、工事上での配慮不足に起因していた。

• このように両者には特徴的な差異が見られた。

• また、ヒヤリングによれば、漏えい個所は、多くの場合、フレア継ぎ手・

コイル(多くは Uベンド部)、液ハンマーによる配管損傷で発生しており、

今後、このような工事ノウハウの集積と普及が漏えい低減につながる。

• また、補 2 に示したように、高圧ガス保安協会が公表している冷媒漏え

い事故の箇所・原因を分析すると、それらは、今回の調査結果に類似し

ており、そのことからも、前項に示した検討が今後必要なことが示唆さ

れる。

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表9 現地調査事例

1 25年('86/6) コンデンシングユニット、冷凍冷蔵ショーケース スーパー(冷凍・冷蔵) なし R-22 52.0 25.0 油のにじみ→その後ガス検知器 三方電磁弁 プランジャーシャフト摺動部の亀裂 ・クリップピンこすれにより、プランジャシャフト上端部に微細亀裂発生 ・明らかな経年劣化、スチールシャフトの損傷、古いコンデンシングユニット、日常メンテなし。・保守メンテはその都度(冷却不良など)実施・レシーバーにより70%位ロスしないと、性能低下に至らない、即ち発見できない。2 34年('78/10) コンデンシングユニット、冷凍冷蔵ショーケース スーパー(冷凍・冷蔵) なし R-22 21.0 15.0 冷却不足から漏えい疑い→ガス検 液配管 配管表面の亀裂 ・液配管(立て管)がガス配管とこすれて表面に亀裂発生・運転中の振動により配管同士が接触摩耗を起こした、不十分なサポート治具。・空冷コンデンサへの改修で長大な空中配管、不適当なインバータの採用 ・明らかに不適切な空冷への改修工事、長大な空中配管・不適切なインバータの採用で過大振動励起、不十分な配管サポート(サードパーティ業者)。・スーパーは経年35年でも壊れるまで使う顧客も多い。保守メンテはその都度(冷却不良など)実施、点検なし。3 26年(1986/7) コンデンシングユニット(半密閉2段) 研究施設(鶏肉質冷凍) 有り(2回/年) R-22 18.6 1.8 サイトグラスに気泡が出ていることから漏えい発見 ・冷却器下部に着氷進行し、液配管が潰され損傷(亀裂)漏えい。 ・原因は、冷凍設備ではなく庫内設備の問題、着氷の原因はエアカット弁の劣化によるシール不良が原因と想定。(恒久策として今回エアカット弁を交換した。)4 2年(2010/10) 別置形ショーケース スーパー(冷凍・冷蔵) なし R-22 20.0 10.0 冷却不足から漏えい疑い→ガス検 冷却器キャピラリ管 配管表面の亀裂 ・ケース内ファンが外的要因(落下物?)により損傷・変形、これにより過大振動が発生しキャピラリ管が液配管に接触し摩耗・漏えいに至った。・新型の一体空冷コンデンシングユニット、ケース内配管も適切にサポート ・原因は明らかな外的要因、店員が誤ってファンブレードを損傷・機械は新型・配管も適切5 4年 ルームエアコン 工場空調用 なし R-410A 0.8 0.6 冷却不良 - - ・ガス漏れ検知されず・本機は他業者による移設機で、ポンプダウンせずに移設された可能性、当初から冷媒不足 ・原因は当初から冷媒不足、移設機。6 5年 空調用PAC(重塩害仕様) 工場空調用 なし R-410A 4.0 2.2 ・冷えが悪い・室外機熱交換機下部に油漏れの痕跡 室外機 コイル側板部 ・コイル測板と銅管の接触部に微細な亀裂、なかなか漏えい部を特定できず。 ・原因は明かに設計・製造不良、コイルのヘヤピン管と側板のクリアランスあるいは側板のバリの問題7 4年未満(2009/5) コンデンシングユニット(75KW)、冷却器(常用  -25℃) 冷凍野菜工場 なし R-404A #### 40.0 ・冷却不良あり・目視外観検査で漏えいを確認 膨張弁 均圧管フレア部 ・4時間サイクルでホットガスデフロスト、-45℃⇄~+65℃のヒートショックにより、均圧管フレア部が破断 ・原因は明らかに工事配慮不足、膨張弁にフレア継ぎ手、ホットガスでフロストで熱応力過大なのに。・均圧管の必要性も疑問。電子膨張弁の採用も検討するべき。8 2年未満(2009/9) コンデンシングユニット、冷却器(常用  -25℃) キノコ栽培工場 なし R-404A 35.0 25.0 ・液配管の目視外観で配管損傷確認 液配管 エルボ部 ・電磁弁と膨張弁間の液配管エルボに亀裂発生を確認・原因は電磁弁切替時の液ハンマー ・原因は明らかに工事配慮不足、液ハンマーが予想される部位にエルボ。

漏えい部品 漏えい箇所漏えい発見経緯 原因など経年 使用機器 用途 状    況冷媒 充填量(kg) 漏えい量(kg)保守契約

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補足資料補足資料補足資料補足資料

資料1資料1資料1資料1 漏えい設備と事象の一覧漏えい設備と事象の一覧漏えい設備と事象の一覧漏えい設備と事象の一覧

施設者所有コード 初期充填量 設置年月日 使用冷媒 経年 充填量 回収量 漏えい処置作業 部位 部品 箇所 要因 処置B-5003-34-007-009 45 1995/4/1 R-22 17 20 2012/7/18 室外機 熱交換器 ろう付け部 振動 溶接補修B-5003-34-007-011 56 1995/4/1 R-22 17 28 20 2012/8/27 室内機 熱交換器 溶接部 振動 溶接補修B-5003-34-007-013 76 1995/4/1 R-22 17 24 14 2012/8/24 室内機 冷媒配管 部品表面(配管含) 振動 溶接補修B-5003-34-007-015 25 1995/4/1 R-22 17 6 2012/7/18 現地施工配管 圧力・連成計 フレア部(フレア) 経年劣化(疲労) フレア部再加工B-37-03-03 120 2007/6/1 R-22 4 116 70 2012/7/22 現地施工配管 冷媒配管 ろう付け部 振動 溶接補修B-37-03-04 400 2007/6/1 R-22 4 250 200 2012/9/6 現地施工配管 膨張弁 フレア部(フレア) 経年劣化(疲労) フレア部再加工B-37-03-06 400 2007/6/1 R-22 4 85 2012/7/23 一体型機器 膨張弁 フレア部(フレア) 経年劣化(疲労) 溶接補修B-5008-35-016-019 6.3 R-22 5.2B-19-01-04 4.5 2004/12/1 R-410A 7 4.5 3.5 2012/7/30 室外機 冷媒配管 フレア部(ナット) 振動 増し締めB-19-01-05 4.5 2004/12/1 R-410A 7 4.5 3.5 2012/7/30 室外機 冷媒配管 フレア部(ナット) 振動 増し締めB-32-01-20 13.1 R-22 13.1B300701 18 2005/4/1 R-410A 7 18 0 2012/7/20 室外機 圧縮機 溶接部 経年劣化(疲労) 部品ごと交換2012/8/8 室外機 圧縮機 溶接部B300803 35 R-22 15 0 2012/7/19 室外機 冷媒配管 フレア部(ナット) 経年劣化(疲労) 増し締め2012/7/25 室外機 冷媒配管 フレア部(ナット)B301204 4 R-22 2 0 2012/7/20 室外機 冷媒配管 フレア部(フレア) 熱膨張・収縮 フレア部再加工2012/7/27 室外機 冷媒配管 フレア部(フレア)B301205 4 R-22 4 0 2012/7/20 室外機 キャピラリー管 部品表面(配管含) 振動 部品ごと交換2012/7/24 室外機 キャピラリー管 溶接部B300701 4 2005/4/1 R-22 7 1 0 2012/7/20 室外機 不明 溶接部 経年劣化(へたり) 増し締め2012/8/8 室外機 不明 溶接部B300107 3 R-22 3 2 2012/7/25 室内機 冷媒配管 フレア部(フレア) 熱膨張・収縮 増し締め2012/8/9 室内機 冷媒配管 フレア部(フレア)B300708 6.5 3 0 2012/8/1 室内機 冷媒配管 フレア部(フレア) 熱膨張・収縮 増し締め2012/8/9 室内機 冷媒配管 フレア部(フレア)B300109 12 R-410A 12 8 2012/7/26 室内機 冷媒配管 フレア部(フレア) 熱膨張・収縮 増し締め2012/7/30 室外機 冷媒配管 フレア部(フレア)B300110 3 2005/4/1 R-22 7 3 0 2012/7/12 室外機 熱交換器 部品表面(配管含) 経年劣化(疲労) 部品ごと交換2012/7/26 室外機 熱交換器 溶接部B301211 8 R-22 8 0 2012/7/27 一体型機器 圧縮機 部品表面(配管含) 経年劣化(疲労) 部品ごと交換2012/7/30 一体型機器 圧縮機 溶接部B301212 21 2005/4/1 R-410A 7 21 0 2012/8/6 室外機 圧力計 フレア部(フレア) 振動 部品ごと交換2012/8/10 室外機 圧力計 フレア部(フレア)A-FK-08-001 336 2000/12/15 R-22 11 40 0 2012/8/8 現地施工配管 冷媒配管 溶接部 経年腐食 溶接補修A-FK-08-003 231 2000/12/15 R-22 11 50 0 2012/8/28 室内機 電磁弁 溶接部 経年腐食 部品ごと交換B-11-04-01 30 その他 20 0B-56-10-05 63 1988/10/1 R-22 23 10B-56-10-06 63 1988/10/1 R-22 23 6B-56-10-14 35 2009/9/30 R-404A 2 25 2012/7/2 現地施工配管 冷媒配管 部品表面(配管含) きず・こすれ ろう付け補修B-56-10-15 130 2010/12/31 R-404A 1 100 2012/7/7 室内機 熱交換器 部品表面(配管含) 振動 ろう付け補修B-56-10-16 75 1995/6/1 R-22 16 10 2012/7/6 室内機 膨張弁 フレア部(ナット) 経年劣化(へたり) 増し締めB-56-10-17 20 2003/2/28 R-22 9 10 2012/7/10 室外機 圧力・連成計 フレア部(ナット) 振動 フレア部再加工B-56-10-18 150 1990/6/30 R-22 21 30 2012/7/13 室外機 膨張弁 フレア部(ナット) 経年劣化(へたり) フレア部再加工B-56-10-19 35 2002/2/28 R-22 10 42 30 2012/7/27 室外機 空冷凝縮器 溶接部 経年劣化(疲労) ろう付け補修B-56-10-20 140 2009/5/31 R-404A 2 40 2012/7/23 室内機 膨張弁 フレア部(ナット) 振動 配管支持施工B-7006-40-006-007 26 2005/2/1 R-22 7 4B-7006-40-006-018 10 1997/2/1 R-22 15 10 2012/8/15 一体型機器 熱交換器 ろう付け部 その他 ろう付け補修B-7006-40-006-002 28 1997/2/1 R-22 15 12 2012/5/22 一体型機器 熱交換器 ろう付け部 経年腐食 ろう付け補修B-04-03-11 15 1998/2/1 R-22 14 10 2012/7/20 室内機 熱交換器 ろう付け部 経年腐食 ろう付け補修B-04-03-01 20 2002/10/1 R-22 9 10 2012/7/2 室内機 熱交換器 ろう付け部 振動 ろう付け補修B-04-03-07 30 1997/6/8 R-22 14 20 2012/7/6 室内機 熱交換器 ろう付け部 振動 ろう付け補修B-04-03-08 15 1997/6/8 R-22 14 10 2012/7/6 室内機 熱交換器 ろう付け部 経年腐食 ろう付け補修B-04-03-09 20 1997/6/8 R-22 14 10 2012/7/6 室内機 熱交換器 ろう付け部 経年腐食 ろう付け補修B-04-07-01 5 2006/10/1 R-22 5 3 2012/7/13 室外機 ドライヤ フレア部(フレア) 振動 フレア部再加工B-04-07-06 2 2004/9/1 R-22 7 1 2012/7/12 室外機 ドライヤ フレア部(フレア) 振動 フレア部再加工B-04-07-08 60 2006/3/1 R-404A 6 60 2012/7/2 室内機 熱交換器 ろう付け部 振動 ろう付け補修B-04-10-03 5 2004/10/1 R-22 7 3 2012/7/10 室内機 冷媒配管 部品表面(配管含) 経年腐食 部品ごと交換B-04-10-06 7 2004/10/1 R-22 7 5 2012/7/10 室内機 冷媒配管 ろう付け部 経年腐食 ろう付け補修B-04-10-09 23 2004/10/1 R-22 7 10 2012/7/10 室内機 冷媒配管 ろう付け部 経年腐食 ろう付け補修B-32-01-02 32 R-22 10 0 2012/7/20 室外機 冷媒配管 フレア部(フレア) 経年劣化(へたり) フレア部再加工A-NR-01-008 170 1995/1/1 R-22 17 18 2012/7/20 現地施工配管 冷媒配管 ろう付け部 経年腐食 ろう付け補修A-NR-01-009 60 1995/1/1 R-22 17 20 2012/10/23 室内機 熱交換器 部品表面(配管含) きず・こすれ ろう付け補修A-NR-12-003 168 R-22 20 2012/7/26 室内機 熱交換器 ろう付け部 熱膨張・収縮 ろう付け補修B-27-11-04 4.3 1995/5/4 R-22 16 2.5 1.8 2012/7/31 室外機 その他(サービスバルブ)フランジシート部 経年劣化(へたり) 増し締めB-27-11-06 3.7 1995/5/30 R-22 16 3.7 2 2012/7/27 室外機 熱交換器 溶接部 きず・こすれ 部品ごと交換B-27-11-09 2.4 2004/3/25 R-407C 8 2.4 1 2012/7/2 室外機 受液器(レシーバ) ろう付け部 経年腐食 部品ごと交換B-47-01-07 16 R-22 10 2012/6/20 室外機 ボールバルブ1フランジ部品表面(配管含) 経年劣化(へたり) 増し締めB-1-03-02 47 1994/7/1 R-22 17 10 2012/7/14 室内機 膨張弁 フレア部(フレア) 経年劣化(疲労) フレア部再加工B-1-04-03 15 1984/11/20 R-22 27 5 2012/7/8 現地施工配管 冷媒配管 ろう付け部 経年劣化(へたり) ろう付け補修B-1-04-05 6 2001/11/6 R-22 10 3 2012/7/14 一体型機器 圧力・連成計 ろう付け部 経年劣化(へたり) ろう付け補修B-1-07-04 48 1996/11/20 R-22 15 17 2012/7/30 室内機 膨張弁 フレア部(フレア) 熱膨張・収縮 フレア部再加工B-1-10-01 400 2004/6/3 R-22 7 200 2012/7/20 現地施工配管 バルブ フランジシート部 締め付け不足 増し締めB-24-03-13 90 1996/4/22 R-22 15 40 2012/8/10 室外機 空冷凝縮器 ろう付け部 設置環境不備80 2012/8/17 室外機 空冷凝縮器 ろう付け部 設置環境不備 溶接補修B-24-03-14 90 1996/4/22 R-22 15 40 2012/8/16 室外機 空冷凝縮器 溶接部 設置環境不備 溶接補修B-24-03-17 20 2010/10/20 R-22 1 10 2012/8/3 室内機 熱交換器2012/8/5 室内機 熱交換器2012/8/10 室内機 熱交換器 溶接部 振動 ろう付け補修B-24-03-18 20 2000/3/15 R-22 12 2012/7/25 室内機 熱交換器30 2012/8/3 室内機 熱交換器40 2012/8/15 室内機 熱交換器 部品表面(配管含) 振動 溶接補修B-24-03-20 85 1995/6/3 R-22 16 40 2012/8/8 室内機 冷媒配管 フレア部(ナット) 熱膨張・収縮 フレア部再加工B-24-03-23 8 1998/2/1 R-22 14 4 2012/7/26 室内機 冷媒配管 フレア部(フレア) 熱膨張・収縮 フレア部再加工B-24-03-24 25 1992/6/4 R-22 19 8 2012/7/25 室内機 熱交換器 溶接部 経年腐食 溶接補修10 2012/8/5 室内機 熱交換器 溶接部 経年腐食 溶接補修15 2012/8/10 室内機 熱交換器 溶接部 経年腐食 溶接補修B-10-07-02 10 2006/10/7 R-22 5 8B-14-01-03 17.8 1998/4/1 R-123 14 17.8 0 2012/7/21 室外機 冷媒配管 ろう付け部 振動 ろう付け補修

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資料1資料1資料1資料1つづきつづきつづきつづき 漏えい設備と事象の一覧漏えい設備と事象の一覧漏えい設備と事象の一覧漏えい設備と事象の一覧

B-14-01-09 3.5 1991/4/1 R-123 21 3.5 0 2012/7/20 室外機 冷媒配管 ろう付け部 振動 ろう付け補修B-14-01-10 2 1992/4/1 R-123 20 2 0 2012/7/20 室外機 冷媒配管 ろう付け部 振動 ろう付け補修B-03-03-36 114 1994/11/30 R-22 17 10 0B-03-03-37 114 1994/11/30 R-22 17 10 0B-03-03-55 52 1986/6/26 R-22 25 25 0 2012/8/5 現地施工配管 電磁弁 部品表面(配管含) 経年劣化(疲労) 部品ごと交換B-03-03-80 21 1978/10/14 R-22 33 15 0 2012/8/22 現地施工配管 冷媒配管 部品表面(配管含) きず・こすれ ろう付け補修B-38-07-05 1.7 R-22 1.7 0 2012/8/10 室外機 アキュームレータ 部品表面(配管含) 経年腐食 部品ごと交換B-38-07-07 52 R-22 26 0 2012/8/10 室内機 冷媒配管 ろう付け部 経年腐食 溶接補修B-46-03-06 35 2003/5/1 R-22 8 10 2012/7/3 室内機 熱交換器 部品表面(配管含) 経年腐食 ろう付け補修B-46-03-09 26 2000/8/1 R-410A 11 8 2012/8/3 現地施工配管 冷媒配管 部品表面(配管含) きず・こすれ 溶接補修B-46-03-16 25 2003/4/1 R-22 9 8 2012/7/6 室外機 熱交換器 部品表面(配管含) 経年腐食 溶接補修B-46-03-20 12 2001/8/1 R-22 10 3 2012/7/6 室内機 熱交換器 経年腐食 部品ごと交換B-33-01-09 4 R-22 4 0.8B-33-11-03 56.3 1998/10/1 R-22 13 56.3 0 2012/8/17 室外機 熱交換器 部品表面(配管含) 経年劣化(へたり) ろう付け補修B-33-13-14 6.5 R-410A 6.5 3B-39-03-02 1 1996/2/3 R-22 16 0.3 2012/6/13 一体型機器 液面計(サイトグラス)フレア部(ナット) 振動 増し締め0.2 2012/7/20 一体型機器 吐出サービスバルブ 経年劣化(疲労) 増し締め1 0.8 2012/8/4 一体型機器 熱交換器 部品表面(配管含) 経年腐食 ろう付け補修B-39-04-01 2 1998/9/11 R-22 13 0.5 2012/8/1 室外機 サービスバルブ 経年劣化(疲労) 増し締めB-39-04-04 5 2012/3/9 R-404A 0 3 2 2012/7/6 現地施工配管 電磁弁 フレア部(ナット) 経年劣化(疲労) 部品ごと交換B-39-10-03 60 2005/6/9 R-22 6 20 2012/4/21 現地施工配管 冷媒配管 部品表面(配管含) 経年腐食 溶接補修B-4007-28-004 140 2005/3/27 R-22 7 30 2012/8/29 室内機 熱交換器 ろう付け部 経年腐食 ろう付け補修B-42-04-04 13 2000/12/5 R-22 11 6 0 2012/6/20 現地施工配管 膨張弁 ろう付け部 経年劣化(疲労) 配管支持施工B-42-04-05 18 2006/5/20 R-22 5 15 0 2012/6/20 現地施工配管 電磁弁 フレア部(フレア) 経年劣化(疲労) 溶接補修B-42-10-07 15 1989/7/1 R-22 22 15 0 2012/6/20 室内機 熱交換器 ろう付け部 経年腐食 ろう付け補修B-42-13-010 100 1984/6/30 R-22 27 50 0 2012/6/20 室外機 圧縮機 部品表面(配管含) 経年劣化(疲労) ガスケット交換B-42-13-02 20 1987/5/3 R-22 24 20 0 2012/6/20 熱交換器 経年腐食 部品ごと交換B-42-13-03 40 1990/12/10 R-22 21 40 0 2012/6/20 一体型機器 圧力スイッチ フレア部(フレア) 振動 フレア部再加工B-42-13-06 80 2002/5/1 R-22 9 20 2012/6/20 室外機 圧力・連成計 部品表面(配管含) 経年劣化(疲労) 部品ごと交換B-13-08-01 17.7 1998/3/1 R-22 14 26.7 3 2012/8/11 室外機 キャピラリーチューブ 継手ねじ部 きず・こすれ ろう付け補修B-13-08-02 27.9 1998/3/1 R-22 14 38.9 7 2012/9/4 室外機 熱交換器 部品表面(配管含) きず・こすれ ろう付け補修B-13-08-03 0.75 2000/3/1 R-22 12 0.8 0 2012/8/9 室外機 圧縮機 部品表面(配管含) 経年腐食 部品ごと交換B-13-08-04 23 1998/3/1 R-22 14 23 5 2012/8/10 室外機 その他(分流管) 部品表面(配管含) きず・こすれ ろう付け補修B-34-03-20 60 R-407C 60 58 2012/7/19 室外機 圧縮機 部品ごと交換B-34-11-18 20 R-22 10 6 2012/5/23 室外機 ドライヤ 部品表面(配管含) 経年腐食 部品ごと交換2012/6/12 室内機 膨張弁 部品ごと交換B-34-10-17 1 R-22 1 0 2012/7/23 室内機 冷媒配管 フレア部(フレア) 振動 フレア部再加工B-34-07-10 2 R-22 1 0 2012/4/25 現地施工配管 冷媒配管 経年腐食 ガス補充のみB-34-07-09 3 R-22 3 0 2012/6/19 室内機 熱交換器 ろう付け部 経年劣化(疲労) ガス補充のみB-34-10-08 4 R-22 1 0 2012/7/4 室外機 不明 ガス補充のみB-34-10-07 15 R-22 10 0 2012/7/13 室内機 発見出来ず ガス補充のみ2012/8/13 室内機 冷媒配管 ろう付け部 経年劣化(疲労)B-34-10-06 0 R-22 2 0 2012/7/5 室外機 発見出来ず 振動 増し締めB-34-10-05 0 R-22 2 0 2012/7/5 室外機 発見出来ず 振動 増し締めB-34-09-04 45 1986/5/1 R-22 25 45 0 2012/5/2 一体型機器 圧縮機 アンローダバルブ 振動 部品ごと交換B-34-09-03 45 1986/5/1 R-22 25 45 0 2012/5/2 一体型機器 圧縮機 アンローダバルブ 振動 部品ごと交換B-34-07-02 10 1983/4/1 R-22 29 10 5 2012/5/31 一体型機器 キャピラリチューブ 部品表面(配管含) 経年劣化(へたり) 溶接補修B-34-07-01 25 1986/4/1 R-22 26 25 0 2012/7/6 一体型機器 四方弁 部品表面(配管含) 経年劣化(疲労) 部品ごと交換B-21-10-11 3.3 2001/5/15 R-22 10 3.3 1.6 2012/7/29 室外機 冷媒配管 フレア部(フレア) 振動 増し締めB-21-10-21 11.6 2006/1/20 R-22 6 11.6 7.1 2012/7/29 室内機 膨張弁 フレア部(フレア) 熱膨張・収縮 増し締めB-21-12-23 15.2 2006/1/20 R-22 6 30.4 14.8B-21-12-24 0.8 2008/7/1 R-410A 3 0.8B-21-10-25 18.6 1986/7/1 R-22 25 1.8 2012/7/14 現地施工配管 冷媒配管 部品表面(配管含) その他 部品ごと交換B-21-12-26 5.2 2006/1/20 R-22 6 5.2 2012/6/10 室外機 冷媒配管 部品表面(配管含) きず・こすれ ろう付け補修A-MD-01-002 80 2004/11/13 R-22 7 80 2012/7/19 吐出配管 配管 高圧側配管 経年劣化 配管支持A-Ok-01-004 140 R-22 50 2012/10/4 室内機 冷媒配管 ろう付け部 振動 ろう付け補修A-OK-05-001 180 R-22 60 2012/8/16 室内機 熱交換器 溶接部 経年劣化(疲労) 溶接補修A-OK-05-003 140 R-22 120 2012/6/3 現地施工配管 冷媒配管 部品表面(配管含) きず・こすれ 溶接補修

施設者所有コード 初期充填量 設置年月日 使用冷媒 経年 充填量 回収量 漏えい処置作業 部位 部品 箇所 要因 処置

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資料2資料2資料2資料2 高圧ガス保安協会の漏えい事故原因との対比高圧ガス保安協会の漏えい事故原因との対比高圧ガス保安協会の漏えい事故原因との対比高圧ガス保安協会の漏えい事故原因との対比

過去、10年程度の間に高圧ガス保安協会に届け出があり、当該協会が公表し

ている資料から冷媒漏えい事故の漏えい個所とその原因に付いてまとめた結果

を補図1に示す。 n=370

補図1 漏えい個所

n=370

補図2 考えられる要因

継手, 74

フレア部, 32ろう付け部, 37配管, 141

溶接部, 22

弁類, 45

その他,

19 継手 20.00 %フレア部 8.65 %ろう付け部 10.00 %配管 38.11 %溶接部 5.95 %弁類 12.16 %その他 5.14 %

経年劣化, 81

振動, 70工事不良, 47

製造不良, 23

腐食, 93

摩耗, 2

不明, 2 その他, 52 経年劣化 21.89 %振動 18.92 %工事不良 12.70 %製造不良 6.22 %腐食 25.14 %摩耗 0.54 %不明 0.54 %その他 14.05 %

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高圧ガス保安協会:KHK に報告された冷媒事故報告は、今回のモデル事業の結

果に類似している。

即ち、フレア・継手・ロウ付け・溶接部などの機械継ぎ手や接合部での漏え

いは 50%程度で比率が大きい。

一方、配管部位からの漏えいも多く(これはモデル事業における比率より大

きい)、これは KHKの対象設備は、登録あるいは報告義務のある1種2種の大型

設備で、直膨設備は比較的少なく、その多くがターボ、スクリュー冷凍機を用

いたチラーあるいはブラインクーラーであることに起因していると考えられる。

すなわち、コンデンサーも水冷、二次側冷却も水・ブラインー冷媒熱交換器

を用いているため、水質管理が不十分な場合、腐食が起こり易いためと思われ

る。また、水-冷媒熱交換器では多管式熱交換器が使われるケースが多く(特

に古い設備では)、管本数も多くなり、それらが隠蔽されているために発見が困

難であることも原因の一つと考えられる。

フレア部の漏えいがモデル事業の例に比べて少なく、継手の割合が多い。こ

れは配管口径が大型設備のために太く、継手形式が異なるためと思われる。

以上