16
2003.9月号 2003.9月号 9 9 平成13年12月14日第三種郵便物認可 平成15年9月10日発行 通巻第130号(毎月1回10日発行) 平成15年度 森と湖に親しむ旬間 特集号 散歩道/安全な水と安らぎを与え続けるための役割 ワンポイント・ぜみなーる/ダム等管理フォローアップ制度の改定について 情報ホットライン/水の日・水の週間に寄せて―第27回水の週間実施状況― 特集/森と湖に親しむ旬間 全国行事 森と湖に親しむつどい2003 岩尾内セッション 森と湖に親しむ旬間全国の行事の実施状況について 花・人・みどりの水源地域活性化大賞 全国行事「森と湖のある風景画コンクール」林野庁長官賞 高橋 佐保里

1 .4 .o.. (Page 2)2003.92003.9月号 月号 9 平成13年12月14日第三種郵便物認可 平成15年9月10日発行 通巻第130号(毎月1回10日発行) 平成15年度 森と湖に親しむ旬間

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2003.9月号 2003.9月号 99平成13年12月14日第三種郵便物認可 平成15年9月10日発行 通巻第130号(毎月1回10日発行)

平成15年度 森と湖に親しむ旬間 特集号 ●散歩道/安全な水と安らぎを与え続けるための役割 ●ワンポイント・ぜみなーる/ダム等管理フォローアップ制度の改定について ●情報ホットライン/水の日・水の週間に寄せて―第27回水の週間実施状況―

●特集/森と湖に親しむ旬間 全国行事 森と湖に親しむつどい2003 岩尾内セッション 「森と湖に親しむ旬間」全国の行事の実施状況について 花・人・みどりの水源地域活性化大賞

全国行事「森と湖のある風景画コンクール」林野庁長官賞 高橋 佐保里

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平成15年度 森

と湖に親しむつどい2003 岩尾内

岩尾内セッション

(7月26日・27日)

森と湖に親しむつどい2003 岩尾内セッション

2

平成15年度の「森と湖に親しむ旬間」は、�元気な森・

ゆたかな水・ふれあいの湖�を統一テーマのもと、森や

湖に親しみながら心身をリフレッシュし、森林やダム湖

などがもたらす水資源の重要性について理解を深める期

間として、7月21日〜31日に全国各地で開催されました。

旬間の全国行事『全国森と湖に親しむつどい』は、7月

26日・27日に岩尾内ダム湖畔(北海道・上川郡朝日町)

において、�森と湖に親しむつどい2003

岩尾内セッ

ション�と銘打って、透き通る青空の下で開催されました。

●記念式典

26日(土)午後12時30分より、朝日町サンライズホール

において、全国テーマソング「森と湖のハーモニー」に

乗って記念式典が開幕しました。主催者あいさつ、来賓

祝辞に続き、次期開催地(富山県宇奈月町・宇奈月ダム)

中谷町長よりあいさつ、紹介が行われ、全国行事現地実

行委員会会長朝日町長からシンボルペナント・記念品の

贈呈が行われました。続いて、「森と湖のある風景画コン

クール」「花・人・みどりの水源地域活性化大賞」の表彰

式が行われ前田審査委員の講評を経て、受賞者の紹介、

表彰が行われました。

●シンポジウム

午後2時から2部構成で行われたシンポジウムでは、

�雄大な自然の中で天塩川流域の未来について語ろう�

をテーマに、事前に行われたサマーキャンプに参加した

小学生による自然体験を基にした意見交換会を行い、「森

と湖の子供宣言」を採択した、こどもフォーラムを第1

部に、第2部では、「森と湖がはぐくむ北の大地の創造力」

表彰式

フリークライミングコーナー

おもてなし茶屋 大勢の参加者が入場してきたメインゲート

会場となった岩尾内ダム

カヌー試乗体験

Page 3: 1 .4 .o.. (Page 2)2003.92003.9月号 月号 9 平成13年12月14日第三種郵便物認可 平成15年9月10日発行 通巻第130号(毎月1回10日発行) 平成15年度 森と湖に親しむ旬間

森と湖に親しむつどい2003 岩尾内セッション

3

〔今月の表紙〕「森と湖のある風景画コンクール」林野庁長官賞受賞作品中学生・高校生の部  高橋 佐保里(宮城県)「山間の水辺」〈漆沢ダム〉

●編集事務局:財団法人ダム水源地環境整備センター ダム広報センター所在地:〒102-0083 東京都千代田区�町2-14-2

TEL 03-3263-9051 FAX 03-3263-9085http://www.wec.or.jp/E-mail:[email protected]

〜北の大地からの発信 水源地域の未来〜をテーマに松

田輝雄氏をコーディネーターとしてお招きして、5人のパ

ネリストの方々のパネルディスカッションが実施されまし

た。なおシンポジウムの模様は、8月30日NHK教育放

送の土曜フォーラムで放送されました。

●その他のイベント

神社山会場では、コンサート、キャラクターショーや、

循環を訪ねるエコツアー、カヌー試乗体験、降雨&強風

体験コーナー等の参加型のイベントを多く企画し、また

サンライズホールでは、映画上映会、森と湖のミュージ

カルファンタジー等を上演するなど、岩尾内湖畔は大勢

の参加者でにぎわいました。

「森と湖に親しむ旬間」全国行事実行委員会事務局

イベントマスコットと子どもたち

シンポジウム風景

オープニングセレモニー

特集●森と湖に親しむ旬間

全国行事 森と湖に親しむつどい2003 岩尾内セッション――――――― 2

●散歩道(パセオ)

安全な水と安らぎを与え続けるための役割 ――――――― 5北海道 朝日町 町長 武市 昇

「森と湖に親しむ旬間」全国の行事の実施状況について――――――― 6国土交通省 河川局 河川環境課

花・人・みどりの水源地域活性化大賞――――――― 8「森と湖に親しむ旬間」全国行事実行委員会

今月の行事――――――― 4

●ワンポイント・ぜみなーる

ダム等管理フォローアップ制度の改定について――――――― 10

●こちらダム水源地

未来のJリーガーめざして「藤原湖畔」でキックオフ――――――― 12紀の川を学ぼう~紀の川大堰試験湛水と総合学習――――――― 13

●情報ホットライン

水の日・水の週間に寄せて-第27回水の週間実施状況-――――――― 14国土交通省 土地・水資源局水資源部水資源政策課 専門調査官 西原 正彦

岩尾内ダム位置図

オホーツク海

北 海 道

朝日町

天塩川

岩尾内ダム

Page 4: 1 .4 .o.. (Page 2)2003.92003.9月号 月号 9 平成13年12月14日第三種郵便物認可 平成15年9月10日発行 通巻第130号(毎月1回10日発行) 平成15年度 森と湖に親しむ旬間

【 】内は各行事の問い合わせ先です。

4

●行事は直前に変更される場合があります。おでかけの際はご確認ください。「行事予定」の情報ご提供をお待ちしております。ダム広報センター FAX03-3263-9085

《北海道》23日(火・祝)/十勝ダム 秋の自然観察会場所�北海道新得町主催�新得町商工観光課【�01566-4-0525】内容�十勝ダムを中心に、広く町民に自然を理解してもらうため、

自然観察会ときのこ狩りを実施する《東 北》21(日)/暗門祭場所�青森県西目屋村川原平主催�青森県西目屋村 目屋ダム上流内容�五穀豊穣と安全を祈願して毎年9月の第3日曜日に開催され

る。丸太切り大会、のど自慢、魚のつかみ取りや津軽ダムについてのパネル展がある【目屋観光協会� 0172-85-2800】

《関 東》28日(日)/黒部川カヌーフェスティバル2003場所�千葉県小見川町海洋センター前黒部川主催�小見川町教育委員会内容�カヌー初心者教室、カヌーツーリング、カヌーペアレース

の3つのグループに分かれてカヌーを一日満喫する。黒部川水門上流で行う【海洋センター� 0478-82-1000】

《中 部》27日(土)/上矢作町五平餅交流会場所�岐阜県上矢作町モンゴル村主催�国際交流協会内容�地元料理の紹介を通じて、町内在住の外国籍の人たちとの

交流をする。近くに矢作ダムがある【企画課 �0573-47-2111】

《中 国》28日(日)/尾原ダム菜種蒔き場所�島根県木次町主催�NPO斐伊川くらぶ【�0852-20-0060】内容�建設中の尾原ダム水源地内の旧耕地などの荒廃を防ぐため、

春に花が満開となるように菜種を蒔く。来春には菜の花まつりも開かれる

《九 州》23日(火・祝)/すきむら栗まつり場所�宮崎県須木村すきむらんど主催�すきむらんど振興会【�0984-48-2480】内容�須木村にある綾南ダム湖周辺の栗園にて栗拾いを楽しむ。特

産品の現地直売コーナーもある

《北海道》9日(木)/幾春別川クリーン作戦場所�北海道三笠市主催�三笠の湖・川・緑を愛する会内容�桂沢ダム、新桂沢ダム、三笠ぽんべつダムのある幾春別川

の清掃活動【三笠市役所企画総務部 �01267-6-3182】《東 北》4日(土)~31日(金)/太平湖小又峡紅葉まつり場所�秋田県森吉町太平湖(森吉ダム)主催�財団法人森吉町観光開発公社内容�期間中、賞品付きのクイズや紅葉鑑賞会、宝さがし大会な

ど各種イベントが予定されている

4日(土)/22世紀ブナの森づくり場所�岩手県胆沢町主催�胆沢町ほか内容�胆沢ダム、胆沢川の水源地を守るため、ブナの苗木を植樹。

今年で4回目、毎年700人以上の地元の皆さんが参加される【胆沢町みず対策課 �0197-46-2111】

《関 東》12日(日)・13日(月・祝)/宮ヶ瀬湖体感カヌーハイキング

(水上散歩・シルバーエイジ編)場所�神奈川県清川村宮ヶ瀬湖(宮ヶ瀬ダム)主催�清川村観協同組合【�046-288-1223】内容�40歳以上を対象に、カヌーに乗って水上散歩をしながら、

湖の景観と自然を楽しんで、心を癒してもらうことを目的に開催する

13日(月・祝)・19日(日)/バルーンアート大会場所�栃木県塩原町 塩原ダム右岸公園広場主催�たかはら森林組合「森林の駅」【�0287-34-1037】内容�地域の子どもたち、観光客を対象にバルーンアート作りに

無料でチャレンジ。当広場では年間を通じてさまざまなイベントを行っている

《北 陸》4日(土)・5日(日)/全国マウンテンバイク愛好者大会・瀬女場所�石川県尾口村主催�尾口村商工観光課【�0761-96-7011】内容�手取川ダム近くの白山瀬女高原が全国初のマウンテンバイ

クサイクルレジャー施設モデル地域に指定されたのを機に、マウンテンバイクの愛好者を広く募り、ダウンヒル、クロスカントリーなどの競技を実施する

《中 部》13日(月・祝)/滝川ネイチャーエクスプロアリング場所�三重県上野市滝川ダム周辺主催�三重県伊賀県民局【�0595-24-8208】内容�小・中学生とその親、約50組を募集し、滝川ダム流域内で

自然探検ゲームを行う《中 国》4日(土)・5日(日)/第4回アクアフェスタ in 福富場所�広島県福富町福富ダム主催�福富町アクアフェスタ実行委員会【事務局�0824-35-2018】内容�水をテーマとする講演会や芸能発表、特産品の販売、アイ

ガモレース、わんこそば大会など4日(土)/山佐ダムキノコ狩りの集い場所�島根県広瀬町主催�山佐ダム野営場等林間休養施設管理組合内容�ダム湖周辺の雑木林で、キノコ狩りをする。講師を招き、鑑

定講習会を行い、バーベキュー、キノコの試食会を行う【広瀬町役場 山佐支所 �0854-35-0129】

11日(土)~11月9日(日)/奥津の秋とダム見学会場所�岡山県苫田郡奥津町主催�苫田ダム工事事務所【�0868-28-2544】内容�期間中の土・日・祝日に流域住民を対象として行う、紅葉

と苫田ダム(平成17年完成予定)見学のバスツアー《九 州》11日(土)/第10回 九州かっぱサミット in 上五島町場所�長崎県上五島町青方ダム周辺主催�上五島町かっぱ村事務局【�0959-52-2001】内容�全国でかっぱにまつわる話を伝承し、自然環境の保護、水

資源の保護につなげている市町村が集い、サミットを開催する

ダム水源地ネット2003.9

Page 5: 1 .4 .o.. (Page 2)2003.92003.9月号 月号 9 平成13年12月14日第三種郵便物認可 平成15年9月10日発行 通巻第130号(毎月1回10日発行) 平成15年度 森と湖に親しむ旬間

北海道第2の天て

塩しお

川の上流部にある岩尾内

湖を舞台に、平成15年度森と湖に親しむ旬間

全国行事「森と湖に親しむつどい2003岩尾

内セッション」が、7月26日・27日の2日間盛

大に開催されました。北海道各地からはもち

ろん、全国からたくさんの方に来ていただき、

森と水に親しみながら自然の大切さを実感し

ていただけたものと思っております。

私たちのまち朝日町は、水源地として、常

に良質の水を供給すべく、たゆまぬ努力を続

けております。岩尾内湖の水は上川北部2市

4町村、留萌管内2町、計2市6町村の方々

に利用されており、水質に問題があれば、多

くの方に迷惑をかけてしまいます。このため

水源地として、朝日町は非常に重い責任を負

っており、また、水質を守るために精一杯の

努力を続けております。

今回の「森と湖に親しむつどい2003岩

尾内セッション」を通じ、水を利用される方々

に、少しでも朝日町の努力を理解していただ

けたとしたら本当に有意義な催しだったと大

変嬉しく思います。

また、上流と下流の交流を深める良いきっ

かけになり、今後益々交流が活発になってい

くことを願っております。

岩尾内湖の自然が見せてくれる

風景は四季折々によりさまざまな

彩りにあふれた湖であり、周辺に

はオートキャンプ、釣りのポイン

ト、テニスコートをはじめ、アウ

トドア・フィールドが広がってい

ます。

ぜひ、皆さまの再度の来訪をお

待ちしています。

日本の国土の中で、水源地は都

市部に対し、安全な水と安らぎを

与えるという大変な役割を担って

います。そうした中、朝日町は環

境整備のための合併浄化槽の設置

や下水道の整備、観光開発、住民

生活を支える道路整備などに取り

組んでおり、こうした施策に対す

る支援を熱望します。

今回の「森と湖に親しむつどい2003岩

尾内セッション」にたくさんの方にご来場いた

だき、大変感謝しております。今後とも財政

面での配慮をいただき、さらに素晴らしい岩

尾内湖の水と自然を提供できるものと確信し

ております。

最後に、今年の「森と湖に親しむつどい

2003岩尾内セッション」開催に関し、ご努

力、ご協力いただきましたすべての関係者

の皆さまに心から感謝を申し上げまして、お

礼の言葉といたします。ありがとうございま

した。

5 ダム水源地ネット2003.9

武市 昇北海道 朝日町 町長

安全な水と安らぎを与え続けるための役割

Page 6: 1 .4 .o.. (Page 2)2003.92003.9月号 月号 9 平成13年12月14日第三種郵便物認可 平成15年9月10日発行 通巻第130号(毎月1回10日発行) 平成15年度 森と湖に親しむ旬間

ダム水源地ネット2003.9

■はじめに

国土交通省、林野庁、都道府県、市町村では、

人々に森や湖に親しむ機会を提供することによ

り、心身をリフレッシュし、明日への活力を

養っていただくとともに、そうした機会を通し

て森林やダム湖の持っている自然豊かな空間や

社会生活に果たしている役割等を理解していた

だくことを目的として、毎年7月21日から31日

までを「森と湖に親しむ旬間」として定めてい

ます。

この旬間は、昭和62年に定められ、今年で17

回目を迎え、全国各地のダムやその周辺の森林

を会場として、ダム見学会や水源地の森林見学

会、湖水まつり、スポーツ大会、花火大会等の

行事が開催されるとともに、7月26日、27日の

両日にわたり北海道上川郡朝日町の岩尾内ダム

湖周辺において「全国森と湖に親しむつどい

2003

岩尾内セッション」が盛大に開催さ

れました。

■平成15年度の行事について

平成15年度に全国で実施された行事につい

て8月末時点で集計を行ったところ、全国約

240ダムで約50万人の参加者を集めて、

さまざまな行事が開催されました。

今年は、例年に比べ台風等の影響も

あり、イベント等を中止せざるを得

なかったダムもあって、参加者が約

16万人減少していますが、イベント

が開催されたダムにおいては、例年

と同様に大勢の参加者を集めてにぎ

わいました(図―1)。

●ダム毎の集計

平成15年度のダム毎の行事への参加

者数を見ると、御所ダムで10万人を超

え、その他各ダムとも多くの住民の皆

様に参加をいただいている状況です。

●行事毎の集計

各ダムで実施された行事を分類別で

見てみると、

�ダム見学会を含む行事が、全体の23%で開催

され、次いでレクリエーション等の娯楽的な

行事、魚釣り・放流・つかみどりを通じて

ダム湖及び森林との親睦を図る行事、自然観

察・木工教室、水上スポーツ等の行事となっ

ています(表―3)。

国土交通省 河川局 河川環境課

�集客効果としては、花火大会、コンサート・

歌謡大会等の娯楽的なイベントが群を抜いて

効果が大きくなっており、これら2行事で全

体の延べ参加人員の半数以上を占め、次いで

クイズ大会やゲーム等のレクリエーションと

なっています(表―4)。

ダム数

全国参加人数

ダム数

全国参加人数

全国 森と湖に親しむ つどい会場ダム

全国 森と湖に親しむ つどい会場ダム

昭和62年

165

集計せず

昭和63年

198

64万人

平成元年

202

76万人

平成2年

230

92万人

平成3年

214

73万人

平成4年

232

91万人

平成5年

212

55万人

平成6年

221

67万人

平成7年

238

71万人

平成8年

222

71万人

平成9年

232

63万人

平成10年

254

78万人

平成11年

253

78万人

平成12年

269

71万人

平成13年

268

80万人

平成14年

255

70万人

平成15年

259

54万人

平成16年

宇奈月ダム (北陸)

三国川ダム (北陸)

漢那ダム (沖縄)

玉川ダム (東北)

布目ダム (近畿)

耶馬渓ダム (九州)

宮ヶ瀬ダム (関東)

弥栄ダム (中国)

岩尾内ダム (北海道)

川治ダム (関東)

相俣ダム (関東)

田瀬ダム (東北)

天ヶ瀬ダム (近畿)

緑川ダム (九州)

野村ダム (四国)

金山ダム (北海道)

阿木川ダム (中部)

土師ダム (中国)

表-1 行事実施ダム数と行事参加人数

1009080706050403020100

500450400350350250200150100

500昭和62 63 平成元 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15

(ダム数) (参加人数:万人) ダム数 参加人数

図-1 全国の参加人数及び参加ダム数の推移

「森と湖に親しむ旬間」

「森と湖に親しむ旬間」――全国の行事の実施状況について――

Page 7: 1 .4 .o.. (Page 2)2003.92003.9月号 月号 9 平成13年12月14日第三種郵便物認可 平成15年9月10日発行 通巻第130号(毎月1回10日発行) 平成15年度 森と湖に親しむ旬間

7 ダム水源地ネット2003.9

●平成15年度の全国大会について

平成15年度の全国行事「岩尾内セッション」

には、北海道内外から2日間で延べ約1700

0人の入場者を迎えることができました。今年

は記念式典の終了後、子どもフォーラムで天塩

川流域市町の小学生31名がサマーキャンプで

「森、湖、河川」等に実際に触れ体験した感動、

お互いに交流を深めたことなどを感性豊かに発

表し、シンガーソングライターのみなみらんぼ

うさんと子どもたちが、サマーキャンプ中に感

じたこと、見たことを歌にした「天塩川」を合

唱しました。

続いてパネルディスカッションでは、「森と

湖がはぐくむ北の大地の創造力〜北の大地か

ら発信 水源地の未来〜」と題して水と緑を

めぐる現状と問題、水源地と都市との交流、

水源地域の活性化などについて考え、地域と

水と緑にこれから何が必要なのかを幅広く議

論され、約250人の聴衆が熱心に聞き入っ

ていました。

■これからの「森と湖に親しむ週間」

国土交通省では、今後とも林野庁等関係機

関と連携しながら、全国の各地でこうした水

と緑の役割を人々に広く理解をしていただく

ための取り組みを推進・充実するとともに、

魅力ある水源地域の整備を地域住民の皆様と

ともに取り組むこととしています。また、旬

間以外においても、より多くの住民の皆様に

ダム湖周辺に足を向けていただき、森や湖に

親しむ中で、森林やダム湖の持っている自然

豊かな空間や社会生活に果たしている役割並び

に水源地域の重要性等を理解していただきたい

と思います。

また、限られた水資源の有効活用や水源地の

活性化の推進に一層、力を尽くしたいと考えて

います。

■おわりに

今年の「森と湖に親しむ旬間」も皆様のご協

力により盛大に開催することができました。

平成16年度の全国行事は、富山県宇奈月町の

宇奈月ダムとその周辺において開催されます

ので、皆様もぜひ参加してみてはいかがで

しょうか。

平成15年度 行事開催状況

順位 ダム名 主な行事

1

2

3

4

5

順位 行事 開催数

1 225

2 122

3 95

4 86

5 61

割合

23%

12%

10%

9%

6%

順位 行事 参加人数 (千人)

1

2

3

4

5

割合

6

7

8

9

10

御所ダム

小川原湖

田瀬ダム

岩尾内ダム

金山ダム

寒河江ダム

緑川ダム

漢那ダム

浦山ダム

椋梨ダム

花火、ダム見学等

花火、歌謡大会等

花火、ダム見学等

花火、コンサート等

コンサート、ダム見学等

花火、ダム見学等

花火、コンサート等

花火、コンサート等

花火、ダム見学等

バザー、出店等

100

98

25

17

15

14

14

13

13

11

ダム見学会

レクリエーション(クイズ大会、ゲーム大会等)

魚釣り、魚の放流、つかみどり

自然観察教室、木工教室

水上スポーツ(川下り、カヌー等)

花火大会

コンサート、歌謡大会

レクリエーション(クイズ大会、ゲーム大会)

バザー、出店

ダム見学会

274

72

63

38

36

43%

11%

10%

6%

6%

参加人数 (千人)

森林教室■

■パネルディスカッション

表-2 参加人数上位10ダム

表-3 開催行事数 ベスト5

表-4 開催行事毎の参加人数 ベスト5

Page 8: 1 .4 .o.. (Page 2)2003.92003.9月号 月号 9 平成13年12月14日第三種郵便物認可 平成15年9月10日発行 通巻第130号(毎月1回10日発行) 平成15年度 森と湖に親しむ旬間

ダム水源地ネット2003.9

本年度は、次の金賞2団体、銀賞2団体、銅賞3団体が受賞されました。

「森と湖に親しむ旬間」全国行事実行委員会

県民ネット最上川

上下流のふれあいを 推進する会

森と水と匠の連携検討会

特定非営利活動法人  豊前の国建設倶楽部

北上川流域市町村 連携協議会

日高町森林愛護組合

大野ふるさと振興会

東 慧

松原 清司

後藤 晨

木ノ下 勝矢

宮林 良幸

栗屋 徳也

佐藤 五郎

大野ダム

奥沙流ダム

石淵ダム 他

耶馬渓ダム

寒河江ダム

味噌川ダム

最上川 長井ダム

京都府 北桑田郡

北海道 沙流郡

岩手県 水沢市

大分県 中津市

山形県 西村山郡

長野県 木曽郡

山形県 長井市

受賞団体名 代表者名 所在地 関係ダム等 賞 ■受賞団体

水源地域の活性化に主体的に連携・協力するさまざまな活動のうち、継

続的に実行され、流域経営の観点からその功績が顕著であると認められる

団体及び個人を表彰しています。

対象となる活動分野は、次の流域上下流の連携・交流活動等を広く対象

としています。

①水源地域における人材育成活動

②流域上下流の交流推進活動

③ダム周辺における植栽活動

④水源地域における山林保全活動

⑤水源地域での環境学習・広報活動・情報発信活動

⑥水源地域活性化への自立的・持続的な発展に寄与する活動

次の団体及び個人を活動主体としています。

①流域住民団体、ボランティア団体、特定非営利活動法人等の各種団体

②企業

③個人

④市町村等の行政主体及び小中学校等

本年度の応募団体は、17団体で、うち7団体が受賞されました。

■目的

■対象分野

■活動主体

■応募団体

花・人・みどりの水源地域活性化大賞

花・人・みどりの水源地域活性化大賞

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9

平成15年度「花・人・みどりの水源地域活性化大賞」受賞団体(金賞・銀賞)

 大野地区の住民が親睦と連帯意識を持って、自然を生かしたふ

るさとづくりを目的として結成された地域団体で、2大イベントで

ある「さくら祭り」「もみじ祭り」を地域住民の手で、住民総参加で

開催している。ふるさと再発見の「ふるさと探訪」や「ふるさと茶屋」

の開設も人気を集めているほか、大野ダムビジターセンターを利

用した「写真展」の開催や虹の湖周辺の「公園内ウォーキング大会」

等も実施している。

 昭和23年に設立され、日高町一円の住民で組織する任意団体で、

町内森林保護・育成を目的に、「入林者に対する指導のための巡視」

「山火事予防・消防活動」「愛林思想の普及啓発」等の活動を実施

している。豊かな森林と水を活用した環境学習を地域の関係機関

と連携しながら、平成8年から毎年継続して実施している。この活

動は日高小学校における「総合的な学習の時間」に位置づけられ

ている。

京都府北桑田郡・大野ダム 北海道沙流郡・奥沙流ダム

 岩手・宮城県にまたがる北上川本川沿い全市町村とダム湖等水

面活動をしている市町村の36自治体で組織している。地域の資

源を共有し補完し合うことによって、交流・ 連携を促進し、地域の

活性化を図るとともに、豊かで快適な地域づくりを目的としている。

北上川の健康改善推進事業として、「環境調査」「環境研究」「流

域清掃」「河口域清掃」「水源地域の植林」の5大事業を実施して

いる。

 大分・福岡県境を越えた2市5町3村の山国川流域を中心とした

地域づくり実践家が任意に集まり活動している。「山国川」を広域

地域の共通項として、環境や文化、福祉、歴史、地域安全など広域

的に取り組むことを目的としている。源流地域の交流のため、水辺

のコンサート、水辺探検船を使った清掃、生物観察会、分水嶺を歩

き山国川を考えるツアーを続けている。

岩手県水沢市・石淵ダム 他 大分県中津市・耶馬渓ダム

銀賞

銀賞

大野ふるさと振興会 日高町森林愛護組合 金賞

金賞

特定非営利活動法人 豊前の国建設倶楽部 北上川流域市町村連携協議会

ダム水源地ネット2003.9

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10ダム水源地ネット2003.9

国土交通省では、平成15年度からすべての直轄及び公団事

業において、事業完了後の事後評価を本格的に実施すること

になりました。

ダム等の事業について、従前は「ダム等の管理に係わる

フォローアップ制度」(以下「フォローアップ制度」という)に

より実施されていましたが、今回の本格的実施により、新た

に当該制度に基づいた手続きが行われた場合については、事

後評価が行われたものとして位置付けることになりました。

以下にこの概要を紹介いたします。

公共事業の効率性及びその実施過程の透明性の一層の向上

を図るため、平成10年度から公共事業の新規事業採択評価及

び再評価を実施しており、平成11年度からは事後評価も試行

的に実施していましたが、このたび、「国土交通省所管公共

事業の事後評価実施要領」が策定されました。これにより、

事業採択時〜再評価〜事後評価が一連のものとして評価され

ることとなりました(図―1)。

一方、「フォローアップ制度」は、全国の管理中及び試験湛

水中の直轄又は水資源開発公団ダム等を対象に、ダム施設の

機能や完成後の周辺環境の変化等の調査を行うと同時に、そ

の調査方法や結果の分析をより客観的、科学的に行うことに

より、適切な管理に役立てることを目的に、平成8年度から

実施してきました。

事後評価には、次の2つの目的があります。

①事業完了後の事業効果、環境への影響等の確認を行い、

必要に応じて適切な改善措置を検討する。

②事後評価の結果を必要に応じて同種事業の計画・調査の

あり方や事業評価手法の見直し等に反映する。

①は、個々の事業の事業効果を確認することを目的とする

ものであり、②は、今後の同種事業へのフィードバックを目

的としたものといえます。

ダム等管理フォローアップ制度の改定について 

―事後評価の本格導入―

国土交通省 河川環境課 流水管理室 ダム管理係長

後藤誠志

�はじめに

(5年未着工) (再評価後5年経過)

(完了後5年以内)

新規事業 採択時評価

再評価 事後評価 再評価 再評価

(10年継続)

新規事業採択 着工 完成

図-1 事業評価の流れ  

�経緯

�事後評価とフォローアップ制度の整合

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11 ダム水源地ネット2003.9

「フォローアップ制度」の実施に当たっては、前年度のフォ

ローアップ調査の結果及びその分析をとりまとめた「年次

報告書」を年度末までに作成し、5年ごとに過去の調査結

果の分析・評価を行い「定期報告書」として取りまとめます

(図―2)。

なお、事業完了後の最初の定期報告書は、事後評価として

の役割も含めて実施します。

事後評価を行う視点は、①費用対効果分析の算定基礎とな

った要因の変化、②事業の効果の発現状況、③事業実施によ

る環境の変化、④社会経済情勢の変化、⑤今後の事後評価の

必要性、⑥改善措置の必要性、⑦同種事業の計画・調査のあ

り方や事業評価手法の見直しの必要性、であり、おおむね

「フォローアップ制度」の視点に整合していますが、①及び⑦

の視点については、ダム事業の特性に応じた項目、内容を設

定し、評価していく必要があります。

現在、従来から実施してきたフォローアップ制度に対して、

「年次報告書・定期報告書とりまとめの手引き」を作成し、各

地方整備局等へ配布したところですが、より良い管理へ向け

ては個々のダムや堰の特性を踏まえ、フォローアップ制度が

円滑に運用されるとともに、ダムや堰の実態がより客観的か

つ科学的に把握され、多くの方々にその実態を知っていただ

くための努力が必要となります。

平成15年度からの事後評価の本格実施により、新規採択時

評価、再評価からの一連の事業評価が確立されたことになり

ましたが、ダム事業の特性を考えると、事後評価時まで出水

が無く、事業効果が的確に評価できないなど課題が生ずる可

能性もあります。そのような課題に対しても、フォローアッ

プ制度により継続的して検証することが重要となります。

今後も「フォローアップ制度」を活用しながらダム等施設の

建設と管理が、より的確に実施されるよう努力していきます。

5年後 「事後評価実施要領」において「ダム等の管理フォローアップ制度」の手続きで位置付けることとしています。

� 費用対効果分析の算定基礎となった要因の変化 � 事業の効果の発現状況 � 事業実施による環境の変化 � 社会経済情勢の変化 � 今後の事後評価の必要性 � 改善措置の必要性 � 同種事業の計画・調査のあり方や事業評価手法の見直  しの必要性

は、

は、

ダム管理開始

建設事業完了

●年次報告

●年次報告

●年次報告

●年次報告

●年次報告

●年次報告

●年次報告

●年次報告

●年次報告

●年次報告

●年次報告

●年次報告

定期報告

定期報告

定期報告

事後評価の視点

「ダム等管理フォローアップ年次報告書作成の手引き」

に基づき毎年作成

事後 評価

事後 評価

事後評価の対象

事後評価の対象外

ダム建設事業

ダム建設に係わる事後評価

ダム管理業務における評価

ダム建設事業

ダム管理 備考

「ダム等管理フォローアップ定期報告書作成の手引き」

に基づき評価

は、

図-2 事後評価実施要領(平成15年3月)とフォローアップについて  

�事後評価の実施の視点

�おわりに

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12ダム水源地ネット2003.9

川の日サッカー

大会は、ダム周辺

環境整備事業によ

り整備を進めてき

た多目的広場の完

成を記念して平成

7年度から始めた

大会で、当初は利

根西部ジュニア

サッカー大会とい

う名称でしたが、「川の日」の制定を

契機に現在の大会名になりました。

今大会には、利根郡西部3町村(水上

町・月つ

夜よ

野の

町・新に

治はる

村)から5チーム、

約100名の参加をいただき、今年

で9回目を迎えることができました。

これらのほか藤原ダム湖畔では、

8月24日、第46回藤原ダム完成記念

藤原湖一周マラソン大会(水上町主

催、参加者約1300名)及び前夜祭

(地元藤原区主催)も行われました。

こうしたダム周辺での行事等を活

用し、少しでも水源地域の自立的・

持続的な活性化の支援ができればと

考えています。

藤原ふじわら

ダム

群馬県

「坂東太郎」で名高い利根

川は、群馬県と新潟県の県

境にある大お

水みな

上かみ

山にその源

を発し、千葉県銚子市で太

平洋に注いでいる、日本で

最大の流域面積(16840

�)と第2位の幹線流路延

長(322�)を持つ河川

です。その水源から約55�

下った水み

上かみ

町内に藤原ダム

は位置しています。

藤原ダムは、昭和24年の

利根川改修改訂計画におけ

る上流ダム群の一つとして、最初に

完成(昭和33年3月)した堤高95�の

重力式コンクリートダムで、洪水調

節、流水の正常な機能の維

持及び発電を併せた多目的

ダムです。

なお、水上町には藤原

ダムのほか、矢や

木ぎ

沢さわ

(堤高

131�・アーチ式)、奈な

良ら

俣また

(堤高158m・ロック

フィル)、須す

田た

貝がい

(堤高72

m・重力式)という各種の

ダムがあり、観光の町�水

上�の一翼を担っています。

また、今年の3月20日には

「奥お

利と

根ね

地域ダム(藤原・矢

木沢・奈良俣合同)水源地域

ビジョン」が策定され、既存

イベント支援の一つである第

9回藤原湖杯宝ほ

台だい

樹ぎ

ジュニア

カップサッカー大会が7月12

日・13日(例年第2土・日曜

日)に開催されました。

宝台樹サッカー大会は、

地元水上宝台樹民宿組合が、夏場の

誘客対策として企画したもので、利

根川下流域等から12の少年サッカー

チーム、約300名の参加をいただ

いており、Jリーガーばりのプレー

が随所に見られます。ま

た、水上町と

当事務所では、宝

台樹サッカー大会

の前の週7月6日

(例年第1日曜日)

に、西多目的広場

のオープニングを

兼ね、「川の日」藤

原湖畔公園少年

サッカー大会を共

催しました。

●利根川ダム統合管理事務所http://www.ktr.mlit.go.jp/tonedamu/

未来のJリーガーめざして「藤原湖畔」でキックオフ

藤原湖一周マラソン大会

藤原ダム

関東地方整備局 利根川ダム統合管理事務所

藤原ダム管理支所長 丸山 文二

川の日サッカー大会

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水生生物調査、タイワンヒライソモ

ドキ(蟹)の移殖地の見学などで、こ

の出前講座は、小中高校の総合学習

の授業としても活用されています。

生徒たちは、紀の川とふれあう実体

験を通して自然の大切さを学んでい

ますが、今後もこの出前講座を通し

て紀の川大堰の役割を理解し、紀の

川に親しんでもらいたいと考えてい

ます。

13 ダム水源地ネット2003.9

●紀の川大堰http://www.kkr.mlit.go.jp/wakayama/kinokawa/ozeki/

紀き

の川大堰かわおおぜき

和歌山県

紀の川は、日本最多雨地帯とし

て知られる大お

台だい

ヶ原に源を発し、紀

伊半島の中央部を走る中央構造線に

沿って西流し、紀伊水道に注ぐ一級

河川です。

紀の川大堰が位置する和歌山市は、

南近畿の中核都市であり、江戸期に

は徳川御三家紀州藩55万石の城下町

として発展してきました。

大堰事業は、固定堰(新し

六ヶ井

堰)

を可動堰にすることにより、洪水の

安全な流下、既得用

水の安定化、新規水

道用水の確保、維持

流量の補給及び河川

環境の保全・向上等

を目的とし、平成15

年3月に本体及び管

理設備が完成しまし

た。今後、橋梁架替

や旧堰撤去等の残工

事を実施し、平成21

年度の事業完了を目

指しています。

6月5日から、完

成した堰本体、ゲー

ト設備及び堰周辺の

安全を確認するため、

試験湛水を実施しまし

た。すべてのゲートを

閉じて水をため、漏水

の有無や変位などを計

測し、堰としての機能

や安全性を確認しまし

たが特に大きな問題は

なく、17日に試験湛水

を終了し、運用を開始

しました。なお、試験

湛水の調査データは

ホームページにも掲載

しています。

紀の川大堰本体の完成に合わせ、

紀の川に親しんでもらうための2つ

の施設も新設されました。管理棟1

階に紀の川の治水事業や大堰の役割

などを紹介した「PR室」、魚道の横

には真横から魚などの水生生物が観

察できる「魚道観察室」が7月23日に

オープンしました。

和歌山河川国道事務所では、これ

らのほか、紀の川に親しんでもらう

ために「紀の川大堰見学会」として出

前講座を実施しています。内容は、紀

の川大堰の役割の解説、ワンドでの

水生生物調査

紀の川を学ぼう〜紀の川大堰試験湛水と総合学習近

畿地方整備局 和歌山河川国道事務所 

調査第一課 冠 雅之

紀の川大堰

高校生への出前講座

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ダム水源地ネット2003.9

14

記念式典に引き続き、宇宙飛行士、毛利衛

氏による「宇宙から見た水資源」と題する記

念講演が行われました。

また、同館2階・4階では、8月1日〜8

月7日までの7日間にわたって、「ウォーター

フェア’03水の展示会」が開催され、夏休みの

家族連れなどで連日にぎわいました。

8月3日、隅田川において「第23回ウォー

ターフェア隅田川レガッタ」が開催されま

した。

当日は、長らく続いた梅雨が明け、雲一つ

ない晴天の中、中学生男女ナックルフォア、

一般男女ナックルフォア、江戸川区・墨田

区・台東区・葛飾区対抗、男女エイト及びエ

キジビジョンの計8種目16レースが行われ、

各レースとも熱戦が繰り広げられました。

水の有限性、水の貴重さ及び水資源開発の

重要性について国民の関心を高め、理解を

深めようと、年間を通じて水の使用量が多い

時期である8月1日を「水の日」とし、この

日を初日とする1週間を「水の週間」とする

ことが、昭和52年5月31日に閣議了解として

定められています。そして毎年、国土交通省、

水の週間実行委員会、都道府県等の主催によ

りさまざまな行事が実施されます。この水の

週間も今年で27回目を迎え、各地で多彩な行

事が実施されました。

8月1日、「第27回水の週間記念式典」が科

学技術館にて行われました。主催者のあい

さつ、内閣総理大臣の祝辞、水源地域からの

メッセージが披露され、続い

て平成15年度水資源功績者、

第25回全日本中学生水の作文

コンクール、第18回水とのふ

れあいフォトコンテストの表

彰が行われ、受賞者に表彰状

が授与されました。

式典の中で、水の作文コン

クールで最優秀賞(国土交通

大臣賞)を受賞した森田あゆ

みさん(鹿児島県西之表市立

国上中学校3年)から、題名

「酪農家にはみずがいのち」の

朗読がありました。

西原 正彦

平成15年度 ダム事業予算について 平成15年度 ダム事業予算について

水の日・水の週間に寄せて

�はじめに

�水の週間記念式典

�ウォーターフェア隅田川レガッタ

扇千景国土交通大臣のあいさつ

国土交通省 土地・水資源局水資源部水資源政策課 専門調査官

毛利衛氏の記念講演

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15 ダム水源地ネット2003.9

また、今年はレースの他、墨田区の郷土芸

能である吾妻

太鼓、墨田区内の4中学校の吹

奏楽部によるコンサートが実施され、レガッ

タを盛り上げていました。

各都道府県等においても水の週間を中心に

講演会、水資源関連施設の見学会等、多彩

な行事が実施されました。

香川県では、「水源めぐりの旅」として香川

用水の施設や水源となっている早さ

明め

浦うら

ダムの

施設見学会を実施するなど、水資源の大切さ

を積極的にPRしていただきました。

水は、大きな循環を繰り返すことにより、

その過程で多彩な自然をはぐくみ、瑞々し

い国土を形成し、更には豊かな海を支えてい

ます。

地球環境保全の時代を迎え、健全な水の循

環を将来に引き継いでいく私たちの責任は

ますます大きくなっています。

この「水の週間」を機に、全国各地で開催

されるさまざまな行事を通じて、一人でも

多くの方々に「水の週間」の意義を認識して

いただけることを願います。

�都道府県等の開催状況

�おわりに

ウォーターフェア隅田川レガッタ

平成15年度水資源功績者の概要

個 人

団 体

受賞者 功績概要

ため池と用水路の管理人として従事され、長年にわたり水資源の有効活用に努められている。

30年にわたり、霞ヶ浦水質浄化の啓発事業等の推進に努め、流域住民の水質浄化意識の向上に貢献された。

水源涵養機能に重点をおいた犬上川水系に位置する山林を整備されるとともに、環境発信基地としての宿泊施設の管理・運営を行われている。

丹生(にゅう)ダム及び川上ダムの基金事業に邁進し、水没関係者の生活再建等両ダムの事業促進に大きく貢献された。

都市の水問題の有力な解決手段となる水の再利用技術を開発するなど、都市地域の水資源の保護に貢献された。

幾春別(いくしゅんべつ)川総合開発促進期成会会長として、 ダム事業の進捗に大きく貢献された。

青木 銀一 (北海道)

鈴木 貞一 (秋田県)

飯竹 泰助 (茨城県)

辰野 孝義 (滋賀県)

村田 義男 (大阪府)

浅野 孝

受賞者 功績概要

利水団体が水資源の貴重さに着目し、自らが植林をし、これを管理するなど水源地域における水資源の保全に貢献されている。

地下水状況調査及び啓発活動を実施することにより、地下水源の保全及び涵養に貢献されている。

「緑の山で豊かな海」をスローガンにした、かき養殖業者による海と森が連携した植林活動を実施されている。

筑後川下流土地改良事業の推進に中心的な役割を果たし、干ばつ常襲地帯の農業用水の安定確保に多大な貢献をされている。

ダム建設やパイプかんがいによる水資源の開発・有効利用は地域の範となっている。また、ダム周辺環境整備により自然環境と調和した親水空間を広く島内住民に提供されている。

新穂村土地改良区 (新潟県)

寺谷用水土地改良区 (静岡県)

(財)長岡京水資源対策基金 (京都府)

広島かき養殖連絡協議会 (広島県)

柳川山門土地改良区 (福岡県)

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2003.9月号 9

定価300円(税込価格)

9

平成十五年九月号(通巻一三〇号)

平成13年12月14日第三種郵便物認可

発行人/財団法人 ダム水源地環境整備センター 代表者/加藤 昭

平成15年9月10日発行(毎月1回10日発行)

所在地/〒102―0083東京都千代田区�町2―14―2

TEL03〈3263〉9051

主催/「森と湖に親しむ旬間」全国行事実行委員会

小学生高学年の部 国土交通大臣賞

金賞  近藤 航(9歳・北海道)画題「冬のダムとスキー場」〈藻岩ダム〉

小学生低学年・幼年の部 北海道知事賞

金賞 中内 平(7歳・高知県)画題「きれいな大渡ダム」〈大渡ダム〉

全国行事

平成15年度「森と湖のある風景画コンクール」

入賞作品

小学生高学年の部 審査委員特別賞

加藤 千明(11歳・愛知県)画題「五月の風」〈矢作ダム〉

平成15年度「森と湖のある風景画コンクール」

「森とダム」、「森とダム湖」の豊かな水と緑の風景を描き、夢と安らぎが感じられる個性的な絵をテ-マとして、全国を対象に募集を行い、コンク-ルを募集要領に従って実施しています。本年度の実施状況は、次のとおりでした。

■募集対象高校生以下。募集の区分は「小学生低学年・幼年の部」「小学生高学年の部」「高校生・中学生の部」の3部門。

■応募作品「小学生低学年・幼年の部」 298点「小学生高学年の部」 490点「高校生・中学生の部」 380点 計1,168点

■審査委員(敬称略)元武蔵野美術大学理事長 前田  常作東京芸術大学名誉教授 大沼  映夫共立女子大学非常勤講師 日高  頼子前国土交通省河川局長 鈴木 藤一郎前林野庁長官 加藤  鐵夫

編集メモ

本号は、今年も「森と湖に親しむ旬間」行事関係の特集号となっています。同旬間における各種イベントの結果、「森と湖のある風景画コンクール」及び「花・人・みどりの水源地域活性化大賞」の受賞作品、入賞内容等を掲載しました。ご応募くださいました全国の皆さま、どうもありがとうございました。

旬間行事に参加できなかった皆さまも、機会をとらえて上流域に足を運び、日頃自分たちが使用している“水の故郷”である水源地・ダム・貯水池がどんなところにあり、どんな姿をしているのか、また、上流域の方々が川や水に対してどのような気配りをされているのか見ておきたいものです。

◆ ◆