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NTT技術ジャーナル 2014.11 44 168 15万のWi-Fi接続ポイントを提供中 オフロード需要から企業,自治体等の情報発信へ ◆貴社の設立背景をお聞かせください. 弊社は2002年に設立され,今年で13年目を迎えた NTTグループ唯一のWi-Fi専業会社です.設立当初はB2C のインターネット接続サービスを提供し,当時は屋外でイ ンターネットに接続したい場合,PCに差し込むカード型 の無線LAN(Wi-Fi)機器が必要でした.「いつでもどこ でも無線で接続できれば,自由で利便性が高い.無線アク セスは今後,大きなビジネスになる」という先見性と無線 の可能性に対する強い思いから誕生した会社といえます. ◆事業概要を教えてください. 企業や通信事業者等を対象としたB2Bサービスが基本 です.事業の1つは,スマートフォン利用者による急増す るトラフィックのオフロード対策としての通信事業者向け Wi-Fi設備の提供です.現在,弊社は,多くの方が往来す る生活動線上に,約15万のWi-Fi接続ポイント(AP:ア クセスポイント)を保有し提供しています. もう1つは,コンビニや鉄道 ・ 駅,空港等の企業や自治 体等のエリアオーナー様からの,Wi-Fiを活用した情報発 信や創客ニーズへのサービス提供です.これは,新たな Wi-Fiの利用形態で,私たちは「Wi-Fiクラウドサービス」 と位置付け,単にネットにつなげるだけではなく,例えば 空港のポータルサイトやコンビニの最新情報の提供,企業 からの情報発信のサポート等を実現しています. このサービスでは,「オープンアクセス」(キャリアフリー で誰でも)で接続でき,「ダイレクトアクセス」(エリアオー ナー様のポータルサイトを最初にダイレクト表示)で情報 発信できる点が,エリアオーナー様の評価を得ています. ◆ Wi-Fi そのものの強みはどんな点ですか. Wi-Fiはデファクトスタンダードで上位互換であるため, どこへ行っても同じように使えるという特徴があります. 現在,Wi-Fiを利用できる機器は,スマートフォンだけで なく,PCやタブレット,音楽プレイヤ,ゲーム機器など さまざまなデバイスに広がっており,今後,より新しい利 用形態,事業モデルが期待できます.また,高速で利用で きること,周波数帯域が広いこと,利用料金が安価である ことも強みだと考えています. 「第3のアクセス」としてWi-Fiによる 新たな利用形態,付加価値を追求 ◆どのような事業戦略をお持ちですか. Wi-Fiがもっとも使われるのは生活動線上です.空港や 鉄道 ・ 駅はもちろん,カフェやコンビニ,ショッピングセ ンタなども人々が頻繁に訪れる場所だと思います.そのよ うな場所に約15万APを保有しておりますが,引き続き, 人が集中する場所,例えば,スタジアムやコンベンション センタ,観光地等のWi-Fi整備を拡大し,高速で安定した 品質を継続的に提供することが基本だと考えています.ま た,Wi-Fiは,単にインターネットに接続するだけでなく, 多くのサービサーやNTTグループ各社とのコラボレー ションによる新しい利用形態を生み出し,Wi-Fiを活用す る多くの企業や自治体等のエリアオーナー様にとって付加 http://www.ntt-bp.net/ 新しくさらに便利なWi-Fi環境を 世の中に提供するWi-Fi専業会社 NTTグループ企業唯一のWi-Fi専業会社として,13年の歴史を有 するNTTブロードバンドプラットフォーム.その使命は「高速かつ 高品質なWi-Fiサービス」を提供することだ.近年,外国人観光客向 けのサービスや,スタジアムにおける新規取り組みなども大きな注 目を浴びている.同社の南川夏雄社長に,これまでの取り組み,そ して今後の展望についてお話を伺った. NTT ブロードバンドプラットフォーム 南川夏雄社長 NTTブロードバンドプラットフォーム株式会社

11 12 企業探訪 - ntt.co.jp · ナー様のポータルサイトを最初にダイレクト表示)で情報 発信できる点が,エリアオーナー様の評価を得ています.

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NTT技術ジャーナル 2014.1144

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15万のWi-Fi接続ポイントを提供中 オフロード需要から企業,自治体等の情報発信へ

◆貴社の設立背景をお聞かせください.弊社は2002年に設立され,今年で13年目を迎えた

NTTグループ唯一のWi-Fi専業会社です.設立当初はB2Cのインターネット接続サービスを提供し,当時は屋外でインターネットに接続したい場合,PCに差し込むカード型の無線LAN(Wi-Fi)機器が必要でした.「いつでもどこでも無線で接続できれば,自由で利便性が高い.無線アクセスは今後,大きなビジネスになる」という先見性と無線の可能性に対する強い思いから誕生した会社といえます.◆事業概要を教えてください.

企業や通信事業者等を対象としたB2Bサービスが基本です.事業の1つは,スマートフォン利用者による急増するトラフィックのオフロード対策としての通信事業者向けWi-Fi設備の提供です.現在,弊社は,多くの方が往来する生活動線上に,約15万のWi-Fi接続ポイント(AP:アクセスポイント)を保有し提供しています.

もう1つは,コンビニや鉄道 ・ 駅,空港等の企業や自治体等のエリアオーナー様からの,Wi-Fiを活用した情報発信や創客ニーズへのサービス提供です.これは,新たなWi-Fiの利用形態で,私たちは「Wi-Fiクラウドサービス」と位置付け,単にネットにつなげるだけではなく,例えば空港のポータルサイトやコンビニの最新情報の提供,企業からの情報発信のサポート等を実現しています.

このサービスでは,「オープンアクセス」(キャリアフリー

で誰でも)で接続でき,「ダイレクトアクセス」(エリアオーナー様のポータルサイトを最初にダイレクト表示)で情報発信できる点が,エリアオーナー様の評価を得ています.◆ Wi-Fi そのものの強みはどんな点ですか.

Wi-Fiはデファクトスタンダードで上位互換であるため,どこへ行っても同じように使えるという特徴があります.現在,Wi-Fiを利用できる機器は,スマートフォンだけでなく,PCやタブレット,音楽プレイヤ,ゲーム機器などさまざまなデバイスに広がっており,今後,より新しい利用形態,事業モデルが期待できます.また,高速で利用できること,周波数帯域が広いこと,利用料金が安価であることも強みだと考えています.

「第3のアクセス」としてWi-Fiによる 新たな利用形態,付加価値を追求

◆どのような事業戦略をお持ちですか.Wi-Fiがもっとも使われるのは生活動線上です.空港や

鉄道 ・ 駅はもちろん,カフェやコンビニ,ショッピングセンタなども人々が頻繁に訪れる場所だと思います.そのような場所に約15万APを保有しておりますが,引き続き,人が集中する場所,例えば,スタジアムやコンベンションセンタ,観光地等のWi-Fi整備を拡大し,高速で安定した品質を継続的に提供することが基本だと考えています.また,Wi-Fiは,単にインターネットに接続するだけでなく,多くのサービサーやNTTグループ各社とのコラボレーションによる新しい利用形態を生み出し,Wi-Fiを活用する多くの企業や自治体等のエリアオーナー様にとって付加

http://www.ntt-bp.net/

新しくさらに便利なWi-Fi環境を世の中に提供するWi-Fi専業会社

NTTグループ企業唯一のWi-Fi専業会社として,13年の歴史を有するNTTブロードバンドプラットフォーム.その使命は「高速かつ高品質なWi-Fiサービス」を提供することだ.近年,外国人観光客向けのサービスや,スタジアムにおける新規取り組みなども大きな注目を浴びている.同社の南川夏雄社長に,これまでの取り組み,そして今後の展望についてお話を伺った. NTT ブロードバンドプラットフォーム 南川夏雄社長

NTTブロードバンドプラットフォーム株式会社

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価値の高い新しいビジネスのかたちを追求しています.この新たな利用形態,付加価値を追求することを含めて,NTTグループでは,Wi-Fiを固定,携帯に次ぐ「第3のアクセス」として位置付けています.◆西武ドームでのエンタメサービスも話題ですね.

2013年3月から西武ドームで「Lions Wi-Fi」を提供しています.スタジアム内外に約150台のAPを設置しています.特にスタジアム内には,多くの観客が同時に利用しても大丈夫なように高密度なWi-Fi環境を構築しています.これによって,パ ・ リーグTVのようなライブ動画やリプレイ動画もスマートフォンやタブレットでお楽しみいただけます.このようなWi-Fi環境を有するスタジアムは西武ドームが日本国内で最初になります.

このサービスが注目され,日本各地の野球やサッカー等のスタジアム関係者の見学も多くなっています.今後も西武ドームスタイルのWi-Fi利用も拡大していきたいと考えています.◆貴社の強みはどんな点にありますか.

生活動線上の約15万APの保有が,オフロード実需対応に加え,多くのサービサーやNTTグループ各社とのコラボレーションを生み出し,Wi-Fiを活用する多くのエリアオーナー様の事業にとって付加価値の高いビジネスの先導的事例が立ち上がってきていることです.前述の西武ライオンズ様や,セブン&アイ ・ ホールディングス様のWi-Fi

「7SPOT」等で,さまざまな情報が発信されています.このように,多くの企業,自治体様と弊社が,事業に役立つWi-Fiの新しい利用を通じて,B2B2B/Cのコラボレーション関係を有していることも強みであり,今後も新しいかたちの事業を創出する原動力になると考えています.

このコラボレーションの関係を活かした,エリアオーナー様間の連携により実現した,「Japan Connected-free Wi-Fi」(JCW)のサービスを昨年11月からスタートしました.JCWとは,各エリアオーナー様の無料Wi-Fiをシングルサインオンで利用できるアプリです.各企業や自治体様からのお問合せが多く,参加されるエリアオーナー様が増加しています.2014年8月末現在は,約8万カ所でご利用いただけます.なお,このJCWは,2014年7月に「MM総研大賞2014最優秀賞」を受賞いたしました.◆多言語展開にも取り組んでいらっしゃいますね.

弊社のWi-Fiクラウドの機能の1つとして多言語機能を有し,日本語と英語,中国語(簡体字,繁体字),韓国語に対応しています.また,多言語対応機能は前述のJCW

にも取り入れています.JCWのダウンロードの約6割強の方は外国人ですので,訪日外国人にもご活用いただいています.

「Wi-Fiでインターネット接続」から 「Wi-Fiによるおもてなし」へ

◆今後の重点化ポイントをお聞かせください.弊社ではインターネット接続はもちろん,多くのプレイ

ヤ様とのコラボレーションにより,新しいWi-Fiの利用形態の創出やマネタイズ化に取り組み,その実需に即応できるよう,さまざまなサービスを有するNTTグループ各社との連携を強化していきます.

今後もWi-Fi利用のニーズは,訪日外国人等の増加に対応した観光促進,O2O(Online to Offline),MVNO各社のWi-Fi利用促進,一時利用型Wi-Fi,ビッグデータ活用等々,多様化していきます.また,2020年のビッグイベントはもちろん,それまでにも多くの国際イベントが予定されておりますので,Wi-Fiを活用した「おもてなし」の具現化にチャレンジしていきます.

明るく元気でめげない, “熱

ねつい”思いで世の中を変える

◆貴社の社風はどのようなものですか.Wi-Fiの引き合い,ご相談が増加する中,お客さま(通

信事業者様,エリアオーナー様など)のところに東奔西走している状況ですが,とにかく,明るく元気でめげずに,“熱

(ねつ)い”思いで取り組んでいます.今年の7月には,NTTグループ各社から約30名が加わり,ますます,明るく元気な雰囲気になりました.また,技術に対する意識も高く,定期的にWi-Fiに関する技術研修や体験会を実施し,大勢の社員が参加しています.◆社員の方々へメッセージをお願いします.

私たちはWi-Fiの専業会社です.まずは私たち1人ひとりがWi-Fiを身近に使いこなし,楽しみ,Wi-Fiの伝道師になっていただきたいと思っています.弊社は,Wi-Fiの将来性に強い思いを持って設立されています.その強烈な思いを引き継いで,「Wi-Fiが世の中を変える」との気概でやっていければと思います.

また,コラボレーションをしていただいている多くの企業や自治体様,NTTグループ各社の皆様から,「ありがとう」「おかげさまで」と言っていただけることこそが,私たちの目指す真の「バリューパートナー」への道だと思っています.一歩一歩取り組みましょう.

NTT技術ジャーナル 2014.1146

担当者に聞く

3カ月間で約1500台のバスに APを設置

◆都バス Wi-Fi 構築の経緯を教えてください.2013年7月,東京都からバスWi-Fi構築に関する公募

がありました.その背景には,猪瀬前都知事が,深夜バスを走らせるとともにフリーWi-Fiの実現を指示していたことがあります.それに応募したところ,8月に当社に決まったという通知を受けました.

工事は2名体制×8班の10名で行いました.月に340台以上を目標とし,4カ月ほどで工事を完了すると都に約束しました.バスが営業所に戻ってきて,次の運行が2時間以上空くときをねらって作業を行うため,配車表をもらって都営バス各営業所と話し合いながらスケジュールを決めました.

最終的には1454台の都バスすべてにWi-Fiを設置.ウインカーや緊急点灯装置への干渉がないかなどの最終確認を行い,12月20日にサービスを開始しました.◆工事中に困難な点はありましたか.

バスにはメインバッテリとサブバッテリがありますが,私たちはサブバッテリから電源をもらうつもりでした.しかし,実際に作業を始めてみると,サブバッテリの電圧が下がってAPへの安定供給ができないケースがあることが判明しました.調査の結果,アイドリングストップをした際などに電圧が下がりAPが再起動することが分かりました.これを防止するべく,すべてのバスに対し,コンデンサをバッテリとAPの間に入れて対応しました.現在は,そもそもこのような問題が生じないように,AP自体をバージョンアップしたものを開発し設置しています.◆バスの車内で安定した Wi-Fi を使うことができますか.

皆さんに快適にお使いいただける環境がつくれたと思います.電波は,例えばバスの混雑時と空いているときには異なる飛び方をします.それを検証するために,社員を集

めてバスに乗せ,実際の状況に応じた品質確認やセッティングを行いました.その結果,バスの走行速度にもWi-Fiの品質は影響を受けないようになりました.

他の自治体などから大きな反響 コンテンツ配信などのアイデアも

◆反応はいかがですか.都バスがフリーWi-Fi提供を行ったことはやはり大きな

影響があり,全国の自治体や企業様から数十件もの問合せをいただいております.これまでに数社の高速バスについてはWi-Fi搭載を実現しており,ローカルバスについてもプロジェクトが進んでいます.◆一歩進んだサービス提案も行っていますか.

単にフリーWi-Fiを提供するだけでなく,そのWi-Fiを使って何をするかということまで考えていければと考えています.Wi-Fiの向こうにいろいろな仕組みをつくることも私たちの仕事だと思っています.そのため,車内にサイネージをつけたり,バスの中にサーバを置いてリッチコンテンツや電子ブックのコンテンツなどを配信したりすることをご提案しています.「今だけ,ここだけ,あなただけ」というかたちの情報発信を行えればと思います.◆印象的だったエピソードをそれぞれお聞かせいただけま

すか.橋本さん:月に340台を目標として,その達成に向けた稼働調整や工事調整を担当しました.工事対象バスの選定から工事の実施にあたっては,都バス各営業所様の多大なご協力のおかげで短期間に完遂できました.その大変な工事を無事にやり遂げたときには大きな達成感を覚えました.また,夏場の工事試験はとても暑く,バス車内は50度くらいまで温度が上がるため,営業所様のご好意で試験

都バスでの Wi-Fi 利用が可能に電車や施設などへも導入を目指すNWサービス事業本部 設備サービス部 エリア開発担当 担当部長 橋本直人さんアライアンス営業部 スタジアム Wi-Fi 推進室 NWサービス事業本部 電波 ・ 品質管理室兼務 担当部長 川野和宏さんビジネス企画部 企画営業担当 リーダー 河本陽介さん

左から,河本さん,橋本さん,川野さん

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時には車内に冷房を入れていただき暑さをしのいだこともありましたね. 川野さん:私は品質管理を担当しました.バス用のAPの機能が正常に動作するかを調べるために,社員3名でレンタカーを借りて東京から静岡まで走行しました.事前に機器を選定 ・ 評価し,判明した課題に対処しました.現場でのフィールドテストで,動作確認ができ,商用提供可能な品質であることが実証できたときは,本当に良かったと思いました.河本さん:私はWebコンテンツや掲示物の製作,コールセンター運営を担当しました.バスに掲示するステッカーやポスターについては,製作に加え,掲示場所 ・ 掲示方法を確認するため,朝から晩まで車庫に張り付いてバスの中で作業を行ったこともありました.机の上で考えたようにはうまくいかず,なかなか新鮮な体験でした.また,問合せ用のフリーダイヤルを設置し,日本語 ・ 英語で対応するコールセンターを立ち上げました.そのマニュアル製作 ・オペレータへの研修等を極めて短期間に実行するのはかなりハードでしたね.

2020年のビッグイベントに向けて 空港から会場をシームレスにつなげたい

◆今後の目標を教えてください.面的な拡大として,バスだけでなく電車内や,都営の水

族館や動物園といったさまざまな公共施設にも導入できないかと考えています.

また,2020年のビッグイベントに向けて,どこでもWi-Fiが使えるように当社が先頭に立っていきたいですね.フリーWi-Fiをつないで,空港からイベント会場までシームレスなネット環境を構築するのが目標です.その中で,各国語で的確な情報を提供したり道案内をしたりすることも夢の話ではないと思っています.

いずれにしても,当社はボランティアで行うわけにはいきませんから,その目標を実現するためのビジネスモデルをつくり,事業を継続できるような仕組みをきちんと考えていきたいです. (インタビュー:村上百合)

■スタジアム Wi-Fi 推進室「米国の進んだサービスも取り入れたい」2014年7月に誕生したばかりのアライアンス営業部.この中に,5名から成るスタジアムWi-Fi推進室があります.その名のとおり,西武ドームをはじめとするスタジアムでのWi-Fiサービスを推進する部署ですが,今後さらにサービスを充実,進化させるため,2名がサンフランシスコに出張し,当地のアメフトスタジアムなどのWi-Fi環境やサービスを調査しています.「売店で買いたいものを予約しておくとファストレーンで購入できたり,席までデリバリーしてくれたりと,海外で反響のあるサービスも,日本に取り込みたい」と大西佐知子室長(写真 1).■電波 ・ 品質管理室「電波の飛び方を詳しく調査」サービス開発部の中にあった品質管理部隊が独立.Wi-Fiのフィールド調査や,新しいAPおよびソフトのバージョンの検証を行っています.また,それに付随して,西武ドームや展示会場などの設計支援も.「例えばスタジアムの中で満席のときと空席が多いときでは電波の飛び方が違いますし,さらには椅子の材質によっても異なります.このようなノウハウを蓄積し設計に活かしています.調査前に予測は立てますが,電波が予測どおりに飛んでも,予想外に飛んでも技術者としては面白い」と生き生きと話してくれるのは吉田英邦室長(写真 2).

NTTブロードバンドプラットフォームア・ラ・カルトア・ラ・カルト

写真 1 大西さん

写真 2 吉田さん