20052005 年の年の HAYABUSAHAYABUSA観測データについて観測データについて

関戸　衛（関戸　衛（ NICT)NICT)

VLBI 技術による宇宙研究シンポジウム第 5 回 IVS 技術開発センターシンポジウム

時：　 2006 年 2 月 9 ー 10日於：　 JAXA ・宇宙科学研究本部

Chichi 10m

Tsukuba32m

Kashima34m

Usuda 64m

Aira 　 10m

Uchinoura 34mYamaguchi32m

Mizusawa10m,20m

Data Acquisition Data Acquisition SystemSystem ：： K5/VSSPK5/VSSP

Sampling rate:40k-16MHzSampling rate:40k-16MHz Quantization bit: 1-8bitQuantization bit: 1-8bit 4ch/board4ch/board 10MHz,1PPS inputs10MHz,1PPS inputs Max rate: 64Mbps/boardMax rate: 64Mbps/board

K5　 VLBI　 System

0

1

2

3

4

5

6

7

8

2 17月 日 4 8月 日 5 28月 日 7 17月 日 9 5月 日 10 25月 日 12 14月 日

観測

局数

0

2

4

6

8

10

12

観測

時間

局数観測時間

20052005 年の観測年の観測

レプリカ信号

受信

DDOR受信

スイッチング VLBI 観

測

レプリカデータの使用レプリカデータの使用

Rangesignal

f1 f0

レプリカデータ

観測データ

レプリカデータを使う上での問レプリカデータを使う上での問題題

利点利点– SNRSNR 改善＝＞遅延精度向上改善＝＞遅延精度向上

問題点問題点 ::– 大きなレート残差大きなレート残差

考えられる原因考えられる原因 ::– 遅延モデルの精度遅延モデルの精度– HYBSHYBS の局部発振器の安定の局部発振器の安定

度 度

Rangesignal

f0

f1 f0

Correlation Processing

Replica data

0

1

2

3

4

5

6

7

8

2 17月 日 4 8月 日 5 28月 日 7 17月 日 9 5月 日 10 25月 日 12 14月 日

観測

局数

0

2

4

6

8

10

12

観測

時間

局数観測時間

20052005 年の観測年の観測

レプリカ信号

受信

DDOR受信

スイッチング VLBI 観

測

相対相対 VLBIVLBI による群遅延補正の考えによる群遅延補正の考え方方

c

SB

Elc

SBinsionatmclk

modelqso,

qso )(

insionatmclk lEc

KB

)(SC

BEl insionatmclk )(modelqso,qso

BEl

c

KBinsionatmclk

)(

modelqso,qsoSC

Group delay:Group delay: Delta-VLBI Delta-VLBI

May 30 2005Spacecraft: HAYABUSA0440+345: 14.6 deg. AwaySwitching cycle:12 min.

June 28 - July 4 2005Spacecraft: HAYABUSA0440+345: 6 deg. AwaySwitching cycle:8 min.

KashimaKashima ３４ｍ３４ｍ -Tsukuba32m-Tsukuba32mQuasor DelayQuasor Delay ~±６０ｐｓ

4 July 2005

O-C観測値ー理論値

Post-Fit Residualフィッティング残差

TsukubaTsukuba ３２ｍ－３２ｍ－ MizusawaMizusawa １０ｍ１０ｍDelay of HAYABUSADelay of HAYABUSA

Atm. and ClockcorrectionBefore andAfter

TelemetoryEffective Bandwidth

１００ｋ Hz

RangeEffective Bandwidth

４５０ｋ Hz

Precision of Group DelayPrecision of Group Delay andwidthEffectiveBSNRA

Delayprecision Target

5/30～ 7/4の HYBS観測

0

1

2

3

4

5

6

7

8

2 17月 日 4 8月 日 5 28月 日 7 17月 日 9 5月 日 10 25月 日 12 14月 日

観測

局数

0

2

4

6

8

10

12

観測

時間

局数観測時間

20052005 年の観測年の観測

レプリカ信号

受信

DDOR受信

スイッチング VLBI 観

測

Observable: Observable: Group DelayGroup Delay

Range signal Telemetry Signal

Effective Bandwidth450kHz

Effective Bandwidth100kHzDDOR signal

フィルタリングフィルタリングによるによる SNRSNR 改善改善

0

1

2

3

4

5

6

7

8

2 17月 日 4 8月 日 5 28月 日 7 17月 日 9 5月 日 10 25月 日 12 14月 日

観測

局数

0

2

4

6

8

10

12

観測

時間

局数観測時間

20052005 年の観測年の観測

レプリカ信号

受信

DDOR受信

スイッチング VLBI 観

測イトカワと

ランデブー飛行

相対相対 VLBIVLBI による群遅延補正の考えによる群遅延補正の考え方方

c

SB

Elc

SBinsionatmclk

modelqso,

qso )(

insionatmclk lEc

KB

)(SC

BEl insionatmclk )(modelqso,qso

BEl

c

KBinsionatmclk

2)(

modelqso,qsoSC

1111 月の観測の概要月の観測の概要観測日観測日 参照天体参照天体 スイッチスイッチ

ングサイングサイクルクル

観測時間観測時間

11/411/4 1352-104(3.3deg)1352-104(3.3deg) 66 分間分間 各各 174174 秒秒11/1211/12 1430-178(3.3deg.)1430-178(3.3deg.)

1443-162(2.4deg.)1443-162(2.4deg.)

66 分間分間交互交互

各各 160160 秒秒

11/1911/19 1443-162(5.5deg.)1443-162(5.5deg.)

1430-178(8.5deg.)1430-178(8.5deg.)

66 分間分間交互交互

各各 160160 秒秒

11/2511/25 1514-241(6.8deg.)1514-241(6.8deg.)

1504-166(7.1deg.)1504-166(7.1deg.)

66 分間分間交互交互

各各 140140 秒秒

1111 月月 44 日のハヤブサ観測日のハヤブサ観測 観測局：観測局：臼田臼田 64m,64m, 内之浦３４内之浦３４ mm 、鹿島、鹿島 34m34m 、鹿島１、鹿島１

１１ mm 、、 つくばつくば 32m32m 、父島、父島 10m10m

推定値赤経： 1105 mas, 速度： 0.14mas/day赤緯： 742 mas , 速度： 0.012mas/dayクロックレート：つくば　 6.e-14 s/s ：父島 -7.e-13 s/s

1mas=1400m @ ２ AU

つくば 32m-父島１０ｍ

６０ｐｓ

クエーサの遅延量　補間曲線

2ns

1mas@50km=0.8ps

1111 月月 1212 日のハヤブサ観測日のハヤブサ観測 観測局：観測局：臼田臼田 64m,64m, 内之浦３４内之浦３４ mm 、鹿島、鹿島 34m34m 、鹿島１、鹿島１

１１ mm 、、 　　　つくば　　　つくば 32m 32m

0.2ns

クエーサの遅延量　補間曲線鹿島３４－つくば３２

推定値赤経： 1318mas, 速度： 0.14mas/day赤緯： 3430 mas , 速度： 0.08mas/day

1mas=1400m @ ２ AU

2ns

1mas@50km=0.8ps

1111 月月 1919 日のハヤブサ観測日のハヤブサ観測 観測局：観測局：臼田臼田 64m64m 、鹿島、鹿島 34m34m 、鹿島１１、鹿島１１ mm 、つくば、つくば

32m32m 、、 水沢２０水沢２０ mm

2ns

クエーサの遅延量　補間曲線

つくば３２ -水沢 20m

推定値赤経： 1321mas, 速度： 0.01mas/day赤緯： 1594 mas , 速度： 0.01mas/dayクロック : つくば： -4.3e-10s -3.4e-14 s/s : 水沢： 1,1e-8s -3.4e-13 s/s 1mas=1400m @ ２ AU

3ns

1mas@50km=0.8ps

1111 月月 2525 日のハヤブサ観測日のハヤブサ観測 観測局：観測局：臼田臼田 64m,64m, 鹿島鹿島 34m34m 、鹿島１１、鹿島１１ mm 、つくば、つくば

32m 32m

0.6ns

クエーサの遅延量　補間曲線

鹿島３４－つくば３２

推定値赤経： 161mas, 速度： 0.39mas/day赤緯： 2382 mas , 速度： 0.94mas/day

1mas=1400m @ ２ AU

1.2ns

1mas@50km=0.8ps

なぜ、なぜ、 O-CO-C がゼロから発散するのか？がゼロから発散するのか？ クエーサ遅延の補間？クエーサ遅延の補間？ ΔsecZΔsecZ 　？　？ 計算値（計算値（ C)C) は確かか？は確かか？ 電離層遅延量電離層遅延量 X2X2 は？は？ 局内遅延？局内遅延？ 位相接続は大丈夫？位相接続は大丈夫？

残差　数ナノ秒 1ns@50km= 1.2秒角

大気の補正誤差？大気の補正誤差？ クエーサ遅延の補間曲線？クエーサ遅延の補間曲線？

– 誤差＜誤差＜ 0.1ns0.1ns

ΔsecZΔsecZ 効果？効果？– 1514-241(6.8deg.)1514-241(6.8deg.)– 1504-166(7.1deg.)1504-166(7.1deg.) 　　　　– 　相互離角　相互離角 7.8deg.7.8deg.

– 誤差＜誤差＜ 1ns1ns– 影響はあるが全てを説明す影響はあるが全てを説明す

るには不十分るには不十分

つくば 32m-父島１０ｍ

６０ｐｓ

クエーサの遅延量　補間曲線

2ns

0.6ns

鹿島３４－つくば３２

1.2ns

モデル計算値モデル計算値 (C)(C) は正確か？は正確か？

使っているパラメータが不正確である可能性は残る

•誤差＜ 10ps

ISAS-NICT のモデル計算比較

電離層の遅延　電離層の遅延　 X2X2 は？は？　　１　　１ TEC=>14ps@8.4GHzTEC=>14ps@8.4GHz

　　　５０　　　５０ TEC=>0.7nsTEC=>0.7ns 誤差＜誤差＜ 1ns1ns

影響はあるが全てを説明するには不十分影響はあるが全てを説明するには不十分

位相接続確か？位相接続確か？– 閉合位相で確認しているので多分大丈夫閉合位相で確認しているので多分大丈夫

局内遅延は？局内遅延は？– PCALPCAL 位相を見てみると位相を見てみると

なぜ、なぜ、 O-CO-C がゼロから発散するのか？がゼロから発散するのか？ クエーサ遅延の補間？クエーサ遅延の補間？

誤差誤差 <0.1ns<0.1ns

ΔsecZΔsecZ 効果？効果？誤差＜誤差＜ 1ns1ns

計算値（計算値（ C)C) は確かか？は確かか？誤差＜誤差＜ 10ps10ps

電離層遅延量電離層遅延量 X2X2 は？は？誤差＜誤差＜ 1ns1ns

局内遅延？局内遅延？ 位相接続は大丈夫？位相接続は大丈夫？残差　数ナノ秒 1ns@50km= 1.2秒角

まとめまとめ 相対相対 VLBIVLBI による飛翔体のによる飛翔体の VLBIVLBI 観測観測 群遅延量を利用する試み群遅延量を利用する試み～絶対遅延量を得やすい～絶対遅延量を得やすい

– レプリカ信号を使った試みレプリカ信号を使った試み 信号帯域幅の改善が重要信号帯域幅の改善が重要

– 問題点：遅延精度の不足　＜＝　帯域幅＊問題点：遅延精度の不足　＜＝　帯域幅＊ SNRSNR 位相遅延を利用する試み位相遅延を利用する試み～遅延計測精度は高い～遅延計測精度は高い

– 軌道のよくわかったイトカワ付近の場合軌道のよくわかったイトカワ付近の場合 (11(11 月の月の観測）観測）

– 位相遅延を幾何学的遅延量として取り扱う上で、位相遅延を幾何学的遅延量として取り扱う上で、まだ未解決の誤差が乗っている。まだ未解決の誤差が乗っている。

位相遅延（相対位相遅延（相対 VLBI) VLBI) 処理手順処理手順

ラインスペクトル相関処理

分解能 1Hz

観測データ

観測データ

フリンジ位相

予測遅延量計算 予測遅延量 ＋

＋

位相遅延量

相関処理　８ｃｈバンド幅合成

観測データ

観測データ

HYBSのデータ処理

クエーサのデータ処理

予測遅延量計算 予測遅延量

群遅延量

－

＋補正量

（大気、クロック）

－

＋

位相接続

連続的フリンジ位相

補正済み位相遅延量