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2007 年 12 月 11 日シンポジューム「 21 世紀のイノベーション」

主催；日本ベンチャー学会、イノベーション研究部会　　共催； CIAJ

日本ベンチャー学会理事、イノベーション研究部会代表、早稲田大学大学院ビジネススクール教授

吉川智教

iPod -iTunes で読み解く 21世紀 イノベーションと産業

クラスター

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11 、イノベーションの地域偏、イノベーションの地域偏在性在性

イノベーションは全世界で起きていない。特定に地域にしか起きていない。

なぜか？イノベーションは極めて環境依存の経済活動多くのイノベーションは、産業クラスターの中で生まれるこの地域偏在性をどう理解するか。既存の産業集積論で説明可能か？

　

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22 、、 2121 世紀のイノベーションは、世紀のイノベーションは、それ以前と比較して何が違うのかそれ以前と比較して何が違うのか

21 世紀のイノベーションの特徴が、現在の産業クラスターの特徴を明確にしている。

既存の産業集積論で説明可能か？既存の産業集積論は、物流の視点からの分析、モノ作りによる集積論21 世紀の産業クラスターは、製品開発の視点からの集積論が

必要

　

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　　 iPodiPod の新製品開発にみるの新製品開発にみる2121 世紀のイノベーションの世紀のイノベーションの

特徴特徴

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http://www.apple.com/jp/itunes/

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http://www.worth1000.com/cache/contest/contestcache.asp?contest_id=8617

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iPodiPod1 、新製品開発が連続的に開発 （ 1 ） 2001 年 10 月、　 iPod1 号 （ 2 ） 2002 年 7 月、 iPod2 号 （ 3 ） 2003 年 4 月、 iPod3 号 （ 4 ） 2004 年 7 月　 iPod4 号、 I-Po

d mini (5)2005 年 1 月、 iPod shuffle(6) 2007 年 6 月、 iPhone

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市場

製品コンセプト

製品スペック

技術開発

第 1段階

第 2段階

第 3段階

新製品が持つスペックを如何に設定するか（市場ニーズの理解と差別化）が重要

米国アップル社で取り組み

外部委託可能80％は生産委託

商品化

市場ニーズ、「差別化」と「市場性」意識した市場ニーズ、「差別化」と「市場性」意識した製品スペックの開発製品スペックの開発

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iPodiPod簡単に HP でダウンロード可能。知財法との兼ね合いItms; i-tunes music store 、一曲あたり 99

セントでダウンロード出来る（日本では、150 円から）

2 、最近では、既存のお売り店が売れなくなり、当初は、 Product Innovation であったが、最終的には、販売に関するイノベーションになりつつある。

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iPodiPod3 、部品は、殆どがモジュール化した部品で

ある。既存の部品を利用アルファモザイク、ウォルフソン（イギリ

ス）、東芝、東陽理化学研究所（日本、燕、三条）、サムソン（韓国）、フィリップス（オランダ）、モジュール化した部品が使われている。

組立は、台湾のインベンテックスで行っている。（総製造費用は、 150 ドル）

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iPodiPod4 、オープン・イノベーション vs. ク

ローズド・イノベーションNIH(Not Invented Here)I-Pod 用のチップの開発は、カルフォォ

ルニアにポータルプレーヤーとインドのハイデラバードの企業と共同開発

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リニア・モデル対チェーンリンク・モリニア・モデル対チェーンリンク・モデルデル

1960 年代、スタンフォード大、ステファン、クライン、‘ Innovation is not linear”

という論文。イノベーションはリニアではない。　何に関して、リニアではなか？

　技術、科学の発達に関して、リニアーではない。技術、科学が発達すれば、イノベーションが　起きるのではない。

顧客の反応、市場のことが分からないと、イノベーションは起きない。チェーン・リンク、モデル

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出所　経済産業省資料より作成

リニアモデルの崩壊リニアモデルの崩壊基礎研究

製品化

応用研究

自由な研究による独創的成果＝マネージメント不要

その成果を社内に囲い込んで事業化に活用

従来のリニア・モデル的発想によるイノベーション

市場

基礎研究

製品化

応用研究

経営と研究開発マネージメントの一体化が不可欠

ニ｜ズ

チェーン・リンクモデルによるイノベーション

市場

外部知の活用

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技術技術開発モデル（ﾁｪーﾝﾘﾝｸﾓﾃﾞﾙ）開発モデル（ﾁｪーﾝﾘﾝｸﾓﾃﾞﾙ）

流通と販売Distribution

and Marketing

生産と再設計Production and

Redesign

詳細設計とテストDetailed Design

and Test

発明又は解析設計Invention and/orAnalytic Design

市場洞察MarketFinding

イノベーションの鎖 (Chain of Innovation)

FF F

F

CF

CF

CF

CF

エンジニアリング

研究　 Research

Knowledge知識

D

R R R

KK K S

Science

科 学科　学

研　　究

知　識

市場発見 開発・分析設計 詳細設計･試験 製造･再設計 販売・マケティング

イノベーション連鎖

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iPodiPod の新製品にみるイノの新製品にみるイノベーション・マネジメントベーション・マネジメント

の特徴の特徴1 、新製品開発が顧客の新しいニーズから　　　　出発している。チェーン・リンク・モデル2 、市場の境界を引き直して、新たな市場の　　　　開発（マーケットセグメンテーションの再定

義）1 、 2 、実は顧客でも気が付かないようなスペッ

クを開発した。

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iPodiPod の新製品にみるイノの新製品にみるイノベーション・マネジメントベーション・マネジメント

の特徴の特徴3 、オープン・イノベーション（ Closed Inno

vation;NIH 、他企業と連携して、自社が弱い部分の補強）

4 、モジュール化した部品の利用とファブレス ( なぜ、モジュール化した部品を使うのか？費用と開発期間の短縮）

5 、連続的な（持続的な）新製品開発

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iPodiPod の新製品にみるイノの新製品にみるイノベーション・マネジメントベーション・マネジメント

の特徴の特徴音楽の新しい販売方法になりつつある。通常のレコード屋さん、ＣＤＲＭは売れな

くなっている新製品開発のイノベーションであるが、現

在では販売に関するイノベーションとなる。

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イノベーションの目的とイノベーションイノベーションの目的とイノベーションの種類の種類

イノベーション（新しい価値創造が目

的）

新しい技術の進歩新しい製品

新しい経営システム

新しい販売方法

新しい社会的制度

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iPodiPod の新製品にみる産業クラスの新製品にみる産業クラスターター

製品開発（シリコンバレー）と製造（組立は、　台湾、部品の開発は世界各国）の地域分離

モジュール化した部品は、それぞれの開発　拠点で開発されている。

　 1 ）マグネシュームの表面処理技術；日本の燕・三条（東洋理化学研究所）

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iPodiPod の新製品にみる産業クラスの新製品にみる産業クラスターター

2 ）韓国、ソウルの郊外（サムソン）

産業クラスターの共鳴現象（清成忠男）

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22 、イノベーションのプロセ、イノベーションのプロセスがブラック・ボックススがブラック・ボックス

ブラック・ボックスをホワイト・ボックス化する必要がある。

イノベーションのプロセスの解明。

なぜ、イノベーションが産業クラスターで多発するのか？

　

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Successful InnovationSuccessful Innovation

InteractionsAmong Players

Innovation

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Interactions among key Interactions among key player and usersplayer and users

Claim or CommentsFrom users

First Prototype

Second　Prototype

Third Prototype

Fourth Prototype

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INNOVATIONINNOVATION とと INTERACTIONINTERACTION

イノベーションはノンリニアーモデル。どんなスペックの製品が売れるか分からない。1 、開発者と顧客とが試作品を通じて理解し

合う。2 、開発者間でもインターアクテッブ　　部品 A と部品 B とが独立では開発されな

い。

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INNOVATIONINNOVATION とと INTERACTIONINTERACTION

1 、イノベーションはノンリニアーモデル。どんなスペックの製品が売れるか分からな

い。開発者と顧客とが試作品を通じて理解し合

う（スペックに関して、顧客と開発者との　　　　　インターアクション）

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INNOVATIONINNOVATION とと INTERACTIONINTERACTION

2 、製品に関するスペックが特定できたとしても、開発者間でのインターアクションが必要。

　開発者間でもインターアクテッブ　部品 A と部品 B とが独立では開発されな

い。

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INTERACTIONINTERACTION の原理の原理

1 ）特定の時間内に出来るだけ多くのインターアクションを起こす。

2 ）特定の時間内に深いインターアクションを起こす。

1 ）と 2 ）を可能にするために環境は何か？

これが、産業クラスターと関連する。

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なぜ、なぜ、 INTERACTIONINTERACTION が必要か？が必要か？

Herbert A Simon(1970) の Bounded Rationality( 限定合理性）；人間というのは　経済学が前提とするような、完全情報の下で、分析計算して、合理的な意思決定が可能ではない。限定された情報のもとで、限られた計算能力の下で、意思決定している。

一人の開発者が全ての部品情報、設計変更の情報を得るのは不可能。

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なぜ、なぜ、 INTERACTIONINTERACTION が必要か？が必要か？

開発者間でのインターアクションをすることで、その都度必要な情報が入ってくる

人間には限定合理性の下での決定があるので、インターアクションを起こせば起こす程、必要な情報が手に入れることが可能。

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インターアクションを起こしやすい環境インターアクションを起こしやすい環境とは；とは；上下関係があっても、あたかもないかの上下関係があっても、あたかもないかのような環境。ような環境。異質な人、異質な意見を受け入れて議論異質な人、異質な意見を受け入れて議論出来る環境出来る環境

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ワイガヤ、ワイガヤ、接触の便益接触の便益

集積による情報交換集積による情報交換