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2011 日本版 サステナビリティ・リポート 2011 現在 、そして 未来 人々よりよい らしを

2011 · 2011 サステナビリティ・リポート 2011 日本版 現在、そして未来の人々に よりよい暮らしを 201112 サステナビリティ・リポート2011(日本版)

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2011日本版サステナビリティ・リポート 2011

現在、そして未来の人々によりよい暮らしを

201112

サステナビリティ・リポート2011(日本版)

P&Gグループ〒658-0032 神戸市東灘区向洋町中1丁目17番地 2011年12月発行

発行責任者 北野 美英編 集 者 岩原 雅子、市川 恵利

本リポートは、日本のP&Gグループの活動を中心に掲載しています。日本を含めたすべてのP&Gグループの活動は、グローバル・サステナビリティ・リポート(英語)にて報告しています。

P&Gグローバル全社に関する最新の情報は、 http://www.pg.com日本のP&Gグループに関する最新の情報は、 http://jp.pg.com/をご覧ください。

写真・記事の無断転用を禁じます。

©2011 P&G All Rights Reserved.

P&Gは、 FTSE4Good ならびにダウジョーンズ・サステナビリティ・インデックス (DJSI) の創設以来のメンバーです。

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規模や多くのパートナーとの連携、そして社員の力をもってすれば、その実現にむけて前進できると確信しております。

そしてこのサステナビリティの目標達成に必要不可欠であるのがイノベーションです。品質と価値を犠牲にすることなく、環境保全に資する製品とサービスを提供し続けるには、革新的な原材料、テクノロジー、アイデアを生み出していかなくてはなりません。当社の強みであるイノベーションを最大限生かしてサステナビリティの推進に努めます。

また、環境と並んでもう一つの柱である社会貢献活動においても、「よりよい暮らし」という理念を実践いたします。昨年度は震災の被災地への支援を中心に、パートナーNGOとの連携を広げることができました。社員の活動も活発になり、多くの社員がボランティアとして被災地支援やその他の活動に参加しました。本年度も被災地支援、子ども支援、女性支援を中心に、引き続き当社を支えて下さる地域社会への貢献に、社員ともども力をそそいでまいります。

P&Gの社員は、「よりよい暮らし」を目指す当社の企業理念にかきたてられ、誇りをもって日々の仕事をしています。サステナビリティの実現はまさにその理念をかたちにするものであり、これからも全社一丸となって真摯に取り組んでいくことをここにお約束いたします。

本年は未曽有の災害により、日本全体が大きなチャレンジに直面した年でありました。3月の東日本大震災において被災され、現在もなお復旧の途上でご苦労されている皆様に、心よりお見舞い申し上げます。復旧・復興を目指す多くの方々のご努力に敬意を表しますとともに、私たちも事業活動を通して力を尽くす所存でございます。

当社の企業理念は「暮らしをよりよくすること」にあります。現在だけでなく将来にわたってよりよい暮らしを実現し続けることは、すなわちサステナビリティを実現することでもあります。企業理念を全うするため、製品においても、事業活動においても環境保全に資する成果を目指すことが、当社のサステナビリティへの取り組みです。

その活動の指針とすべく、P&Gでは昨年秋に、サステナビリティにおける全世界的な長期ビジョンを発表いたしました(21ページ参照)。このビジョンでは、工場の動力源を100%再生可能なエネルギーにする、すべての製品および包装に100%再生可能材料またはリサイクル材料を使用する、埋め立て処理となる消費後の廃棄物や製造における廃棄物をなくす、という極めて高い到達点を設定しております。

この長期ビジョンは、現時点ですべての答えがあるわけではなく、実現ははるか先だと言わざるを得ない目標ではありますが、確実に当社の事業活動の指針となっています。グローバルに10年ごとの目標を立て、一歩一歩ではありますが、着実に前進することをコミットしています。当社のグローバルな事業

プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社

代表取締役社長 桐山 一憲

P&Gは、企業理念の中で「現在そして未来の、すべての人々によりよい暮らしを」と掲げ、全社的な課題として、サステナブルな社会(持続可能な社会)の実現に取り組んできました。「環境保全」と「社会貢献」を重点分野に定め、世界各地で働く社員の一人ひとりが日々の業務の中で、未来の子どもたちに豊かな暮らしを残せるよう努力をしています。環境に配慮した製品やサービスの提供、事業活動における環境負荷の低減、衛生的な暮らしや教育の機会に恵まれない子どもたちの支援など、多岐にわたる活動を展開しています。

長期ビジョンにむかって、一歩一歩前進します

2

環境保全

製品における環境保全

事業活動における環境保全

社会貢献

社員 ステークホルダー

P&Gのサステナビリティ活動の枠組み

活動を支える人々

世界の人々の、よりよい明日のために。ーP&Gの環境保全、社会貢献への取り組みー

サステナビリティ活動ならびに企業情報の詳細は当社ウェブサイトをご覧ください。

P&Gジャパンhttp://jp.pg.com/

P&G米国本社http://www.pg.com

グローバル・サステナビリティ・リポート

http://www.pg.com/sustainability

編集方針

「サステナビリティ・リポート2011(日本版) ~現在、そして未来の人々によりよい暮らしを~」は、P&Gグループが2007年に策定した「サステナビリティの5カ年目標」と、2010年秋に策定した中長期目標/活動の枠組みに基づき、2011事業年度に行った取り組みを中心にまとめました。P&Gは、サステナビリティの課題を世界規模でとらえ、世界約80カ国にある拠点が協力することで、規模の大きい成果をあげ

ることを目指しています。そこで本リポートは、P&Gグループの世界規模での活動と、国内での活動の両方について、具体的な事例を紹介しています。

●対象期間:2011年度(2010年7月~ 2011年6月)一部上記以外の期間の活動を含む

●報告書発行時期:前回2010年12月、次回2012年11月

1

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規模や多くのパートナーとの連携、そして社員の力をもってすれば、その実現にむけて前進できると確信しております。

そしてこのサステナビリティの目標達成に必要不可欠であるのがイノベーションです。品質と価値を犠牲にすることなく、環境保全に資する製品とサービスを提供し続けるには、革新的な原材料、テクノロジー、アイデアを生み出していかなくてはなりません。当社の強みであるイノベーションを最大限生かしてサステナビリティの推進に努めます。

また、環境と並んでもう一つの柱である社会貢献活動においても、「よりよい暮らし」という理念を実践いたします。昨年度は震災の被災地への支援を中心に、パートナーNGOとの連携を広げることができました。社員の活動も活発になり、多くの社員がボランティアとして被災地支援やその他の活動に参加しました。本年度も被災地支援、子ども支援、女性支援を中心に、引き続き当社を支えて下さる地域社会への貢献に、社員ともども力をそそいでまいります。

P&Gの社員は、「よりよい暮らし」を目指す当社の企業理念にかきたてられ、誇りをもって日々の仕事をしています。サステナビリティの実現はまさにその理念をかたちにするものであり、これからも全社一丸となって真摯に取り組んでいくことをここにお約束いたします。

本年は未曽有の災害により、日本全体が大きなチャレンジに直面した年でありました。3月の東日本大震災において被災され、現在もなお復旧の途上でご苦労されている皆様に、心よりお見舞い申し上げます。復旧・復興を目指す多くの方々のご努力に敬意を表しますとともに、私たちも事業活動を通して力を尽くす所存でございます。

当社の企業理念は「暮らしをよりよくすること」にあります。現在だけでなく将来にわたってよりよい暮らしを実現し続けることは、すなわちサステナビリティを実現することでもあります。企業理念を全うするため、製品においても、事業活動においても環境保全に資する成果を目指すことが、当社のサステナビリティへの取り組みです。

その活動の指針とすべく、P&Gでは昨年秋に、サステナビリティにおける全世界的な長期ビジョンを発表いたしました(21ページ参照)。このビジョンでは、工場の動力源を100%再生可能なエネルギーにする、すべての製品および包装に100%再生可能材料またはリサイクル材料を使用する、埋め立て処理となる消費後の廃棄物や製造における廃棄物をなくす、という極めて高い到達点を設定しております。

この長期ビジョンは、現時点ですべての答えがあるわけではなく、実現ははるか先だと言わざるを得ない目標ではありますが、確実に当社の事業活動の指針となっています。グローバルに10年ごとの目標を立て、一歩一歩ではありますが、着実に前進することをコミットしています。当社のグローバルな事業

プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社

代表取締役社長 桐山 一憲

P&Gは、企業理念の中で「現在そして未来の、すべての人々によりよい暮らしを」と掲げ、全社的な課題として、サステナブルな社会(持続可能な社会)の実現に取り組んできました。「環境保全」と「社会貢献」を重点分野に定め、世界各地で働く社員の一人ひとりが日々の業務の中で、未来の子どもたちに豊かな暮らしを残せるよう努力をしています。環境に配慮した製品やサービスの提供、事業活動における環境負荷の低減、衛生的な暮らしや教育の機会に恵まれない子どもたちの支援など、多岐にわたる活動を展開しています。

長期ビジョンにむかって、一歩一歩前進します

2

環境保全

製品における環境保全

事業活動における環境保全

社会貢献

社員 ステークホルダー

P&Gのサステナビリティ活動の枠組み

活動を支える人々

世界の人々の、よりよい明日のために。ーP&Gの環境保全、社会貢献への取り組みー

サステナビリティ活動ならびに企業情報の詳細は当社ウェブサイトをご覧ください。

P&Gジャパンhttp://jp.pg.com/

P&G米国本社http://www.pg.com

グローバル・サステナビリティ・リポート

http://www.pg.com/sustainability

編集方針

「サステナビリティ・リポート2011(日本版) ~現在、そして未来の人々によりよい暮らしを~」は、P&Gグループが2007年に策定した「サステナビリティの5カ年目標」と、2010年秋に策定した中長期目標/活動の枠組みに基づき、2011事業年度に行った取り組みを中心にまとめました。P&Gは、サステナビリティの課題を世界規模でとらえ、世界約80カ国にある拠点が協力することで、規模の大きい成果をあげ

ることを目指しています。そこで本リポートは、P&Gグループの世界規模での活動と、国内での活動の両方について、具体的な事例を紹介しています。

●対象期間:2011年度(2010年7月~ 2011年6月)一部上記以外の期間の活動を含む

●報告書発行時期:前回2010年12月、次回2012年11月

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安全で安心な製品を高い品質でお届けする

P&Gでは、お客様に安心して使っていただけるよう、製品そのものはもちろん、一つひとつの原材料や容器についても、安全性を確認しています。その際、万一誤った使われ方をした場合も想定し、安全性評価を行っています。また、「品質保証のための19の要素」を定め、品質管理を徹底して

います。例えば、製品が安全性を確保し必要な確認プロセスを踏んで開発されたか、決められた手順に従って生産されたか、適切な条件で保管・輸送されたかなど、製品開発からお客様に届くまでのすべての過程において、社内外の基準や法律を遵守し、品質が保たれていることを確認しています。サステナビリティの実現のために、メーカーである私たちが果た

すべき最も重要なことは、人と環境に安全で安心な製品をお客様に提供することです。原材料を選び、製品をつくり、ご家庭で使用されて最後は排水や廃棄物として処理されるまで、製品のライフサイクル全体を通して、環境と人に対する安全性を確認しています。また、製品ライフサイクルの各段階における環境負荷を把握することで、各製品についてどの段階で、どのような側面に集中して改善を図ることが最も効果的かが明らかとなります。

環境側面に優れた製品づくりを進める一方、性能や価格といった、お客様に提供する製品の「価値」に一切妥協しないことが大前提です。深いお客様理解とイノベーション力を生かして、お客様の期待を超える価値を追求しつつ、環境面でもすぐれた製品をご提供しています。

原材料段階から、使用、廃棄されるまで、包括的に環境負荷を削減

2012年までの目標

従来の製品に比べ、環境に与える影響が有意に少ない(>10%)「サステナブル・イノベーション製品」を、累計売上高500億ドル分以上開発し、市場に送り出すことを目指します。

2011年度の実績(2007年7月からの累計売上実績)

サステナブル・イノベーション製品の累計売上高 400億ドル

43

製品における環境保全製品のライフサイクル全体を通して、人と環境に安全な製品づくりを追求しています。

原材料

物 流包 装

使用後

生 産 使 用

製品のライフサイクル

0

20

40

60

80

100

個包装に使用するポリエチレン使用量削減率

最大20%

ラテンアメリカ、アジア、ヨーロッパで広く販売している生理用品「オールウェイズ」と「ナチュレラ」において、パッドの個包装に使用しているポリエチレンの量を削減することなどにより、製品パッケージの省資源を達成することができました。製造工程では、先に包装パックを作っておいてパッドを入れるのではなく、パッドの生産フロー内において包装材で包む方法に変更することで、ポリエチレン使用量を最大20%近く削減し、同時に、よりぴったりと包装することに成功しました。パッケージ削減に加えて、新テクノロジーの導入により製造作業におけるスピードと柔軟性も向上しました。

製品設計、製造工程を見直し、包装に使うポリエチレンを削減生理用品「オールウェイズ」「ナチュレラ」

海外での取り組み

容器ボトルの薄肉化や詰替え製品の導入による省資源・廃棄物削減、リサイクル原料や再生可能原料の使用など、製品容器による環境負荷の削減に努めています。また製品だけではなく、輸送時の梱包などでも環境に配慮しています。

国内製品の容器に使用しているプラスチックについて、2004年(暦年)起点で、2010年は26%の削減を達成することができました。

容器削減による省資源と廃棄物削減

※シャンプー・リンス、洗濯用液体洗剤、柔軟剤、台所用洗剤の容器

10082 74

2010 (暦年)20072004

26%減666666%%%%%減減減減減減減減18%減

国内製品の容器※に使用したプラスチック量製品出荷量あたり/2004年(暦年)を100とした場合

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安全で安心な製品を高い品質でお届けする

P&Gでは、お客様に安心して使っていただけるよう、製品そのものはもちろん、一つひとつの原材料や容器についても、安全性を確認しています。その際、万一誤った使われ方をした場合も想定し、安全性評価を行っています。また、「品質保証のための19の要素」を定め、品質管理を徹底して

います。例えば、製品が安全性を確保し必要な確認プロセスを踏んで開発されたか、決められた手順に従って生産されたか、適切な条件で保管・輸送されたかなど、製品開発からお客様に届くまでのすべての過程において、社内外の基準や法律を遵守し、品質が保たれていることを確認しています。サステナビリティの実現のために、メーカーである私たちが果た

すべき最も重要なことは、人と環境に安全で安心な製品をお客様に提供することです。原材料を選び、製品をつくり、ご家庭で使用されて最後は排水や廃棄物として処理されるまで、製品のライフサイクル全体を通して、環境と人に対する安全性を確認しています。また、製品ライフサイクルの各段階における環境負荷を把握することで、各製品についてどの段階で、どのような側面に集中して改善を図ることが最も効果的かが明らかとなります。

環境側面に優れた製品づくりを進める一方、性能や価格といった、お客様に提供する製品の「価値」に一切妥協しないことが大前提です。深いお客様理解とイノベーション力を生かして、お客様の期待を超える価値を追求しつつ、環境面でもすぐれた製品をご提供しています。

原材料段階から、使用、廃棄されるまで、包括的に環境負荷を削減

2012年までの目標

従来の製品に比べ、環境に与える影響が有意に少ない(>10%)「サステナブル・イノベーション製品」を、累計売上高500億ドル分以上開発し、市場に送り出すことを目指します。

2011年度の実績(2007年7月からの累計売上実績)

サステナブル・イノベーション製品の累計売上高 400億ドル

43

製品における環境保全製品のライフサイクル全体を通して、人と環境に安全な製品づくりを追求しています。

原材料

物 流包 装

使用後

生 産 使 用

製品のライフサイクル

0

20

40

60

80

100

個包装に使用するポリエチレン使用量削減率

最大20%

ラテンアメリカ、アジア、ヨーロッパで広く販売している生理用品「オールウェイズ」と「ナチュレラ」において、パッドの個包装に使用しているポリエチレンの量を削減することなどにより、製品パッケージの省資源を達成することができました。製造工程では、先に包装パックを作っておいてパッドを入れるのではなく、パッドの生産フロー内において包装材で包む方法に変更することで、ポリエチレン使用量を最大20%近く削減し、同時に、よりぴったりと包装することに成功しました。パッケージ削減に加えて、新テクノロジーの導入により製造作業におけるスピードと柔軟性も向上しました。

製品設計、製造工程を見直し、包装に使うポリエチレンを削減生理用品「オールウェイズ」「ナチュレラ」

海外での取り組み

容器ボトルの薄肉化や詰替え製品の導入による省資源・廃棄物削減、リサイクル原料や再生可能原料の使用など、製品容器による環境負荷の削減に努めています。また製品だけではなく、輸送時の梱包などでも環境に配慮しています。

国内製品の容器に使用しているプラスチックについて、2004年(暦年)起点で、2010年は26%の削減を達成することができました。

容器削減による省資源と廃棄物削減

※シャンプー・リンス、洗濯用液体洗剤、柔軟剤、台所用洗剤の容器

10082 74

2010 (暦年)20072004

26%減666666%%%%%減減減減減減減減18%減

国内製品の容器※に使用したプラスチック量製品出荷量あたり/2004年(暦年)を100とした場合

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アリエールスピーディー

速効泡切れ成分配合で、すすぎ1回で洗濯が可能な粉末洗剤。(2011年2月発売)(2011年2月発売)

界面活性剤はすべて生分解性

洗濯後の排水が下水処理施設などを経て、環境に排出された際の、環境安全性を確保しています。洗浄力に主な役割を果たしている界面活性剤は、すべて微生物が分解しやすい生分解性成分を使っています。

100%界面活性剤に占める生分解性成分率

すすぎ1回のお洗濯で節水、節電泡切れがよく、すすぎ1回のお洗濯が可能なので、節水、節電効果のほか、忙しい主婦の家事の時短を助けます。すすぎを1回にすると、平均で

1カ月約200リットルの節水が期待できます。※

※洗濯物の量が2.7kg、1日に1.4回洗濯する場合で、 標準コースと1回すすぎの使用水量の差を算出。

すすぎ1回、コンパクト化など多角的に環境保全アリエールレボ イオンジェルコートアリエール スピーディー

国内製品における環境配慮の実例

2.5倍濃縮化による輸送効率

濃縮タイプで輸送効率向上

非濃縮タイプと比較すると、同じトラックで運べるボトル数は約

2.5倍(当社比)。輸送効率の向上により、工場から店頭まで主にトラック輸送で使われる燃料と、CO2排出量の削減につながっています。※

アリエールレボ イオンジェルコート

※アリエールレボは、当社の他の代表的液体洗剤と比較して、 ボトル1本あたり20%多く洗えます。また、詰替えは同じ回数洗えます。 ボトル36% 詰替え34%

容器に使うプラスチック削減率

容器プラスチックを削減

濃縮タイプなので洗濯1回あたりの洗剤量が少ないため、容器に使うプラスチック量が削減できました。非濃縮洗剤と比較して、1

ボトルあたり36%、詰替え1パウチあたり34%減となり(当社比)、省資源と、使い終わった後の容器ゴミの削減に貢献します。※

アリエールレボ イオンジェルコート

輸送用の梱包を削減ヘアカラー剤「ウエラトーン2+1」の運搬時、これまでは段ボール箱の中でさらに内箱で小分けしていましたが、取引先のニーズが高くないことを確認し、廃止しました。その結果、年間約81トンの紙資源が節約できました。

ウエラ

製品重量を減らし使用後のゴミを削減紙おむつ「パンパース」は、赤ちゃんのはき心地や吸収力といった機能性の向上に努める一方で、環境へも配慮した製品開発を続けてきました。2000年と現在の製品を比較すると、おむつ1枚あたりの重量は約27%減。使用後の廃棄物量の削減に大きく貢献しています。

パンパース

シュリンクカバーをシールに変え、プラスチック量削減化粧品「SK-Ⅱ」では、製品が未開封であることが確認できるようシュリンクフィルムで覆っていましたが、小さなバージンシールに変更し、この部分のプラスチック使用量を約8割削減しました。また製品箱に用いていたアルミ箔全量と、原紙を用途によっては最大で14%、高級感や機能性を損なうことなく削減しました。

SK-Ⅱ

重量量の

ⓒBenesse Corporation/しまじろう

アリエールレボイオンジェルコート

液体濃縮タイプの衣料用洗剤。繰り返し使うことで、食べ物汚れ※をしみつきにくく、洗濯で落としやすくする“予防洗い"が特長。すすぎ1回でのお洗濯が可能。(2011年6月発売)

※よくある食べ物汚れの多くをつきにくくします。

65

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アリエールスピーディー

速効泡切れ成分配合で、すすぎ1回で洗濯が可能な粉末洗剤。(2011年2月発売)(2011年2月発売)

界面活性剤はすべて生分解性

洗濯後の排水が下水処理施設などを経て、環境に排出された際の、環境安全性を確保しています。洗浄力に主な役割を果たしている界面活性剤は、すべて微生物が分解しやすい生分解性成分を使っています。

100%界面活性剤に占める生分解性成分率

すすぎ1回のお洗濯で節水、節電泡切れがよく、すすぎ1回のお洗濯が可能なので、節水、節電効果のほか、忙しい主婦の家事の時短を助けます。すすぎを1回にすると、平均で

1カ月約200リットルの節水が期待できます。※

※洗濯物の量が2.7kg、1日に1.4回洗濯する場合で、 標準コースと1回すすぎの使用水量の差を算出。

すすぎ1回、コンパクト化など多角的に環境保全アリエールレボ イオンジェルコートアリエール スピーディー

国内製品における環境配慮の実例

2.5倍濃縮化による輸送効率

濃縮タイプで輸送効率向上

非濃縮タイプと比較すると、同じトラックで運べるボトル数は約

2.5倍(当社比)。輸送効率の向上により、工場から店頭まで主にトラック輸送で使われる燃料と、CO2排出量の削減につながっています。※

アリエールレボ イオンジェルコート

※アリエールレボは、当社の他の代表的液体洗剤と比較して、 ボトル1本あたり20%多く洗えます。また、詰替えは同じ回数洗えます。 ボトル36% 詰替え34%

容器に使うプラスチック削減率

容器プラスチックを削減

濃縮タイプなので洗濯1回あたりの洗剤量が少ないため、容器に使うプラスチック量が削減できました。非濃縮洗剤と比較して、1

ボトルあたり36%、詰替え1パウチあたり34%減となり(当社比)、省資源と、使い終わった後の容器ゴミの削減に貢献します。※

アリエールレボ イオンジェルコート

輸送用の梱包を削減ヘアカラー剤「ウエラトーン2+1」の運搬時、これまでは段ボール箱の中でさらに内箱で小分けしていましたが、取引先のニーズが高くないことを確認し、廃止しました。その結果、年間約81トンの紙資源が節約できました。

ウエラ

製品重量を減らし使用後のゴミを削減紙おむつ「パンパース」は、赤ちゃんのはき心地や吸収力といった機能性の向上に努める一方で、環境へも配慮した製品開発を続けてきました。2000年と現在の製品を比較すると、おむつ1枚あたりの重量は約27%減。使用後の廃棄物量の削減に大きく貢献しています。

パンパース

シュリンクカバーをシールに変え、プラスチック量削減化粧品「SK-Ⅱ」では、製品が未開封であることが確認できるようシュリンクフィルムで覆っていましたが、小さなバージンシールに変更し、この部分のプラスチック使用量を約8割削減しました。また製品箱に用いていたアルミ箔全量と、原紙を用途によっては最大で14%、高級感や機能性を損なうことなく削減しました。

SK-Ⅱ

重量量の

ⓒBenesse Corporation/しまじろう

アリエールレボイオンジェルコート

液体濃縮タイプの衣料用洗剤。繰り返し使うことで、食べ物汚れ※をしみつきにくく、洗濯で落としやすくする“予防洗い"が特長。すすぎ1回でのお洗濯が可能。(2011年6月発売)

※よくある食べ物汚れの多くをつきにくくします。

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事業活動における環境保全生産現場のみならず、全社員がすべての事業活動において環境保全に取り組むことを徹底し、社外パートナーと協働のもとサプライチェーン全体を通じた活動を行っています。

P&Gでは7項目にわたる環境方針を定め、環境負荷の低減に向けてグローバル規模の取り組みを続けています。活動は生産現場のみならず、原材料調達、完成品の保管・輸送、オフィスなどすべての事業活動において、全社的に、かつ計画的に行われています。そのため、サプライヤー(供給業者)、委託生産パートナー、輸送・倉庫業者といった社外パートナーとも協力体制を築き、サプライチェーン全体での環境保全に取り組んでいます。

生産段階では、エネルギー消費量、CO2排出量、固形廃棄物量、水使用量の4項目で、P&Gグループ共通の削減目標を設定し、世界各地に広がる各生産拠点での進捗状況を全社的にトラッキングしています。また、世界的に高い基準にのっとった当社独自の「安全衛生・環境マネジメントプログラム」を策定・実行しており、この中の環境マネジメントプログラムは ISO14001で求められる主要な5要素を満たしています。

化学物質については、P&Gが世界共通で定めた方針・基準・プロセスと、各国・地域の法規制を遵守して厳しく管理しています。各工場や研究所では、化学物質の購入から使用、廃棄までを一貫して管理するインベントリーシステムを運用しています。

87

2012年までの目標

P&Gの工場におけるエネルギー消費量、CO2排出量、固形廃棄物量、水使用量について、生産高あたり20%をさらに削減し、10年間の合計で少なくとも50%の削減を目指します。

● 当社の製品・容器包装・事業活動が、消費者、社員そして環境にとって安全であることを保証する。

● 当社の製品および容器包装について、設計、製造、流通、使用、使用後の処理のすべてにおいて環境に与える影響を可能な限り削減する、またはゼロにする。

● 環境に関わるすべての法律および規制の要件を満たすか、またはそれを上回る。

● 環境に関わる当社のテクノロジーやプログラムを絶えず見直し、事業所ごとの環境目標に向けての進捗状況を監視する。

● P&Gの製品・容器包装・事業活動が環境に与える影響について、適切な事実に基づく情報を消費者、得意先、社員、地域社会、公共団体などに提供する。

● 社員の一人ひとりが、日常の仕事の中に環境への配慮を織り込んでいくことを理解し、責任をもつように教育する。

● 環境保全に関する方針を実行に移すため、適切な事業運営方針、プログラム、および財源・資源をもつ。

P&Gの環境方針

各生産工場、テクニカルセンター、物流センターの施設における環境負荷データの概要です。

P&Gグループ世界全体での環境負荷データ  (2011年度)

注1:大気への排出には、煤塵、SO2、NOx、CO、VOCが含まれています。注2:温室効果ガスは、燃料の燃焼から発生したものです。

注3:米国環境保護庁がスーパーファンド修正および再授権法(SARA)で規定している排出物。

製品出荷量

リサイクル原料使用量

23,291千トン

593千トン

生産73,998千GJ

2,906千トン

79,999千㎥

2,570トン

エネルギー消費量

温室効果ガス排出量 注2

水使用量

SARA排出量 注3

その他1,025千トン

69%

250千トン

23千トン

27千トン

15千トン

総廃棄物量

リサイクル/再利用率

固形廃棄物―非有害物質

固形廃棄物―有害物質

水を除いた水系への廃棄物

大気への排出物 注1

廃棄物

40

50

60

70

80

90

100

2011 年2010 年2009 年2008 年2007 年

40

50

60

70

80

90

100

2011 年2010 年2009 年2008 年2007 年 40

50

60

70

80

90

100

2011 年2010 年2009 年2008 年2007 年

40

50

60

70

80

90

100

2011 年2010 年2009 年2008 年2007 年

201120092008 20102007

-6 -11 -14 -16

(年度)

(%)

エネルギー消費量 -16%2012年目標

-20%

201120092008 20102007

-8 -10 -11 -12

(年度)

(%)

CO2排出量 -12%2012年目標

-20%

201120092008 20102007

-7 -13 -16 -22

(年度)

(%)

水使用量 -22%2012年目標

-20%

201120092008 20102007

-21 -30 -50 -57

(年度)

(%)

固形廃棄物量 -57%2012年目標

-20%

2011年度の実績(生産量あたりの削減実績)

エネルギー消費量 -16% -52%

CO2排出量 -12% -53%

固形廃棄物量 -57% -61%

水使用量 -22% -58%

2007年度比 2002年度比

目標達成

目標達成

P&Gグループの世界全体での生産活動における環境負荷低減の歩み  

2007年度を100とした場合/生産量あたり

目標達成

目標達成

世界共通の基準と目標を掲げ、全事業活動で環境負荷の低減を推進

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事業活動における環境保全生産現場のみならず、全社員がすべての事業活動において環境保全に取り組むことを徹底し、社外パートナーと協働のもとサプライチェーン全体を通じた活動を行っています。

P&Gでは7項目にわたる環境方針を定め、環境負荷の低減に向けてグローバル規模の取り組みを続けています。活動は生産現場のみならず、原材料調達、完成品の保管・輸送、オフィスなどすべての事業活動において、全社的に、かつ計画的に行われています。そのため、サプライヤー(供給業者)、委託生産パートナー、輸送・倉庫業者といった社外パートナーとも協力体制を築き、サプライチェーン全体での環境保全に取り組んでいます。

生産段階では、エネルギー消費量、CO2排出量、固形廃棄物量、水使用量の4項目で、P&Gグループ共通の削減目標を設定し、世界各地に広がる各生産拠点での進捗状況を全社的にトラッキングしています。また、世界的に高い基準にのっとった当社独自の「安全衛生・環境マネジメントプログラム」を策定・実行しており、この中の環境マネジメントプログラムは ISO14001で求められる主要な5要素を満たしています。

化学物質については、P&Gが世界共通で定めた方針・基準・プロセスと、各国・地域の法規制を遵守して厳しく管理しています。各工場や研究所では、化学物質の購入から使用、廃棄までを一貫して管理するインベントリーシステムを運用しています。

87

2012年までの目標

P&Gの工場におけるエネルギー消費量、CO2排出量、固形廃棄物量、水使用量について、生産高あたり20%をさらに削減し、10年間の合計で少なくとも50%の削減を目指します。

● 当社の製品・容器包装・事業活動が、消費者、社員そして環境にとって安全であることを保証する。

● 当社の製品および容器包装について、設計、製造、流通、使用、使用後の処理のすべてにおいて環境に与える影響を可能な限り削減する、またはゼロにする。

● 環境に関わるすべての法律および規制の要件を満たすか、またはそれを上回る。

● 環境に関わる当社のテクノロジーやプログラムを絶えず見直し、事業所ごとの環境目標に向けての進捗状況を監視する。

● P&Gの製品・容器包装・事業活動が環境に与える影響について、適切な事実に基づく情報を消費者、得意先、社員、地域社会、公共団体などに提供する。

● 社員の一人ひとりが、日常の仕事の中に環境への配慮を織り込んでいくことを理解し、責任をもつように教育する。

● 環境保全に関する方針を実行に移すため、適切な事業運営方針、プログラム、および財源・資源をもつ。

P&Gの環境方針

各生産工場、テクニカルセンター、物流センターの施設における環境負荷データの概要です。

P&Gグループ世界全体での環境負荷データ  (2011年度)

注1:大気への排出には、煤塵、SO2、NOx、CO、VOCが含まれています。注2:温室効果ガスは、燃料の燃焼から発生したものです。

注3:米国環境保護庁がスーパーファンド修正および再授権法(SARA)で規定している排出物。

製品出荷量

リサイクル原料使用量

23,291千トン

593千トン

生産73,998千GJ

2,906千トン

79,999千㎥

2,570トン

エネルギー消費量

温室効果ガス排出量 注2

水使用量

SARA排出量 注3

その他1,025千トン

69%

250千トン

23千トン

27千トン

15千トン

総廃棄物量

リサイクル/再利用率

固形廃棄物―非有害物質

固形廃棄物―有害物質

水を除いた水系への廃棄物

大気への排出物 注1

廃棄物

40

50

60

70

80

90

100

2011 年2010 年2009 年2008 年2007 年

40

50

60

70

80

90

100

2011 年2010 年2009 年2008 年2007 年 40

50

60

70

80

90

100

2011 年2010 年2009 年2008 年2007 年

40

50

60

70

80

90

100

2011 年2010 年2009 年2008 年2007 年

201120092008 20102007

-6 -11 -14 -16

(年度)

(%)

エネルギー消費量 -16%2012年目標

-20%

201120092008 20102007

-8 -10 -11 -12

(年度)

(%)

CO2排出量 -12%2012年目標

-20%

201120092008 20102007

-7 -13 -16 -22

(年度)

(%)

水使用量 -22%2012年目標

-20%

201120092008 20102007

-21 -30 -50 -57

(年度)

(%)

固形廃棄物量 -57%2012年目標

-20%

2011年度の実績(生産量あたりの削減実績)

エネルギー消費量 -16% -52%

CO2排出量 -12% -53%

固形廃棄物量 -57% -61%

水使用量 -22% -58%

2007年度比 2002年度比

目標達成

目標達成

P&Gグループの世界全体での生産活動における環境負荷低減の歩み  

2007年度を100とした場合/生産量あたり

目標達成

目標達成

世界共通の基準と目標を掲げ、全事業活動で環境負荷の低減を推進

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太倉工場(完成予想図)

主な生産品目生理用品乳幼児用紙おむつ

主な生産品目化粧品

主な生産品目衣料用洗剤/柔軟仕上げ剤台所用洗剤/エアケア製品

明石工場では、冷却塔(熱交換で暖まった冷却水を再び冷やす装置)にスケール防止剤を導入して、冷却水の不純物濃度の許容限界を引きあげ、冷却水の排水頻度と排水量を減らしました。その結果、2011年度は冷却塔での水使用量を、導入前に比べて

29.5%※減らすことができました。

また、空調用冷凍機の一部をインバータータイプに変更し、熱交換チューブに定期的に配管内の異物を清掃する“クリーニングボール”を導入して熱交換率の低下を防いだことで、電力消費量も大きく削減できました。対象となった空調用冷凍機の消費電力を、2011年度は導入前に比べ36.7%※削減しました。この実績を受け、今後、他の冷凍機も順次交換していく計画です。

※生産量あたり/2009年度比

冷却塔・空調用冷凍機を効率化

高崎工場から排出される産業廃棄物のうち、約30%は原料の容器(プラスチック、ダンボール、ドラム缶など)で、ほぼ100%リサイク

ルされています。残りの廃棄物は、主に生産工程を洗浄した後の廃液や洗剤関連の汚泥などで、これまで焼却・埋立処理を行っていました。昨年度は、新たな処理業者と協力し、これらの廃液を熱回収の形でリサイクルできるようにし、また工場内のワークプロセスも改善しました。その結果、年間約1,700トンの廃棄物が新たにリサイクルできるようになり、工場全体での廃棄物リサイクル率を、30.2%から

55.8%に引き上げることができました。

今後は、廃液を再生エネルギーの原料として売却することも検討しており、実現できればリサイクル率は約80%になる見込みです。

工程洗浄廃液などリサイクルを推進照明、エアコンプレッサーのエネルギー効率を改善

[兵庫県・明石工場]

29.5%冷却塔の水使用量削減率(2009年度比) 12%工場全体でのエネルギー削減率

(前年比)

滋賀工場では、昨年度はエネルギー削減で成果をあげました。すべての照明をインバータータイプに取替え、また不要なときは自動的に消灯するセンサーを採用することで、照明用電力を前年比

45%削減しました。また圧縮空気をつくるエアコンプレッサーのうち古くなったものを、エネルギー効率の高いインバータータイプの新型モデルに刷新。エアコンプレッサーの使用電力を60

万キロワット時、前年比で年間35%削減しました。2つの活動成果を合計すると、工場全体の年間使用電力を12%削減できました。これはCO2排出量に換算すると、約315トン削減したことになります。

[滋賀県・滋賀工場] [群馬県・高崎工場]

2011年2月、P&Gは、“今後、建設する施設はすべて環境配慮設計とし、米国グリーンビルディング協会が開発・運用する国際認証システム「LEED」の取得を目指す”と発表しました。対象は、製造拠点だけではなく、オフィス、研究所、物流センターも含みます。

2012年に完成予定の太倉工場(中国・江蘇省)が、LEED認証工場第1号となる予定です。同工場の環境配慮事例は以下の通りです。

● 水の使用量を減らす一方、再利用を増やす。例えば蒸気復水を回収し施設内で再利用、雨水を集めて庭に利用するなど。

● 屋外照明に太陽エネルギーと高効率機器を利用。● 廃棄物リサイクルを進め、最終的には埋立処理ゼロを目指す。

同工場はまた、WWF(世界自然保護基金)とP&Gが共同で立ち上げたGlobal Water Stewardship プログラムに沿った最初の工場となります。工場のある太湖地域は中国国内でも経済開発が進んでおり、太湖は上海とその周囲に住む3,350

万人にとって主要な水資源です。このプログラムによって湿地帯の自然を回復し、水環境保全への意識を高め、湖の美化運動への社員ボランティア参加を奨励する計画です。

廃棄物リサイクル率(2010年6月vs 2011年6月)

30.2% 55.8%

水使用量削減 エネルギー/CO2排出量削減

生 産国内での取り組み 生 産海外での取り組み

廃棄物削減 すべての新施設で環境配慮設計を徹底「LEED」認証の取得を推進

仕上げ剤ケア製品

品目

紙おむつ

109

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太倉工場(完成予想図)

主な生産品目生理用品乳幼児用紙おむつ

主な生産品目化粧品

主な生産品目衣料用洗剤/柔軟仕上げ剤台所用洗剤/エアケア製品

明石工場では、冷却塔(熱交換で暖まった冷却水を再び冷やす装置)にスケール防止剤を導入して、冷却水の不純物濃度の許容限界を引きあげ、冷却水の排水頻度と排水量を減らしました。その結果、2011年度は冷却塔での水使用量を、導入前に比べて

29.5%※減らすことができました。

また、空調用冷凍機の一部をインバータータイプに変更し、熱交換チューブに定期的に配管内の異物を清掃する“クリーニングボール”を導入して熱交換率の低下を防いだことで、電力消費量も大きく削減できました。対象となった空調用冷凍機の消費電力を、2011年度は導入前に比べ36.7%※削減しました。この実績を受け、今後、他の冷凍機も順次交換していく計画です。

※生産量あたり/2009年度比

冷却塔・空調用冷凍機を効率化

高崎工場から排出される産業廃棄物のうち、約30%は原料の容器(プラスチック、ダンボール、ドラム缶など)で、ほぼ100%リサイク

ルされています。残りの廃棄物は、主に生産工程を洗浄した後の廃液や洗剤関連の汚泥などで、これまで焼却・埋立処理を行っていました。昨年度は、新たな処理業者と協力し、これらの廃液を熱回収の形でリサイクルできるようにし、また工場内のワークプロセスも改善しました。その結果、年間約1,700トンの廃棄物が新たにリサイクルできるようになり、工場全体での廃棄物リサイクル率を、30.2%から

55.8%に引き上げることができました。

今後は、廃液を再生エネルギーの原料として売却することも検討しており、実現できればリサイクル率は約80%になる見込みです。

工程洗浄廃液などリサイクルを推進照明、エアコンプレッサーのエネルギー効率を改善

[兵庫県・明石工場]

29.5%冷却塔の水使用量削減率(2009年度比) 12%工場全体でのエネルギー削減率

(前年比)

滋賀工場では、昨年度はエネルギー削減で成果をあげました。すべての照明をインバータータイプに取替え、また不要なときは自動的に消灯するセンサーを採用することで、照明用電力を前年比

45%削減しました。また圧縮空気をつくるエアコンプレッサーのうち古くなったものを、エネルギー効率の高いインバータータイプの新型モデルに刷新。エアコンプレッサーの使用電力を60

万キロワット時、前年比で年間35%削減しました。2つの活動成果を合計すると、工場全体の年間使用電力を12%削減できました。これはCO2排出量に換算すると、約315トン削減したことになります。

[滋賀県・滋賀工場] [群馬県・高崎工場]

2011年2月、P&Gは、“今後、建設する施設はすべて環境配慮設計とし、米国グリーンビルディング協会が開発・運用する国際認証システム「LEED」の取得を目指す”と発表しました。対象は、製造拠点だけではなく、オフィス、研究所、物流センターも含みます。

2012年に完成予定の太倉工場(中国・江蘇省)が、LEED認証工場第1号となる予定です。同工場の環境配慮事例は以下の通りです。

● 水の使用量を減らす一方、再利用を増やす。例えば蒸気復水を回収し施設内で再利用、雨水を集めて庭に利用するなど。

● 屋外照明に太陽エネルギーと高効率機器を利用。● 廃棄物リサイクルを進め、最終的には埋立処理ゼロを目指す。

同工場はまた、WWF(世界自然保護基金)とP&Gが共同で立ち上げたGlobal Water Stewardship プログラムに沿った最初の工場となります。工場のある太湖地域は中国国内でも経済開発が進んでおり、太湖は上海とその周囲に住む3,350

万人にとって主要な水資源です。このプログラムによって湿地帯の自然を回復し、水環境保全への意識を高め、湖の美化運動への社員ボランティア参加を奨励する計画です。

廃棄物リサイクル率(2010年6月vs 2011年6月)

30.2% 55.8%

水使用量削減 エネルギー/CO2排出量削減

生 産国内での取り組み 生 産海外での取り組み

廃棄物削減 すべての新施設で環境配慮設計を徹底「LEED」認証の取得を推進

仕上げ剤ケア製品

品目

紙おむつ

109

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[成果事例]

製品:詰替え容器の注ぎ口のストローをなくしてプラスチック使用量を減らしつつ、注ぎやすさを維持したパッケージを、サプライヤーと共同開発。

生産:一部の工程で不良率を徹底して下げ、廃棄になる製品と、検査工程を削減。

物流:原料を運ぶトラックを空でかえさず、最終製品の輸送に利用して輸送効率を最大化し、燃料とCO2を削減。

輸送分野では、倉庫間輸送の集約、取引先との協働による積載効率向上などに継続的に取り組んでいます。2006年度から改正省エネ法により、特定荷主として輸送にかかわるエネルギー使用の把握と報告を行っており、平均して毎年1%のエネルギー使用量(単位輸送量あたり/ 3月末締め)の削減を続けています。

昨年度は、タイからの輸入製品に対し、通常パレット※を厚みの薄いシートパレットに変更し、積載効率を約10%改善しました。その結果、トラック輸送で軽油消費量を年間17.4キロリットル、船による輸送で重油消費量を年間340.3キロリットル削減しました。CO2排出量に換算すると、それぞれ年間46トン、922トンの削減となります。また、これまで輸入製品は一旦、輸入倉庫に保管し、改めて配送センターに送っていました。これを、港から配送センターに直接運ぶことで、

トラックの軽油消費量を年間3.2キロリットル削減できました。CO2

排出量に換算すると8.4トンとなり、改善前に比べて27%の削減となりました。

P&Gでは事業カテゴリーごとに、複数部門にまたがる社員や社外パートナーがチームを組んで、環境側面での改善やコスト削減に取り組んでいます。ファブリック&ホームケア部門では、2010年に生産統括部門と研究開発の社員らが中心になり、委託生産業者やサプライヤー、物流業者にも参加いただいて、メンバー約50人で「チームもったいない」を結成しました。年1~2回、数カ月ずつの活動期間を設け、小グループに分かれて自社やサプライヤーの工場、物流現場などに足を運んで課題を見つけ出し、協力して解決に取り組んでいます。あえて、通常業務と違う分野も積極的に担当しあうことで、斬新なイノベーションが生まれています。

複数部署と取引先でチームを結成し、“もったいない”プロジェクトを推進

P&Gでは、サプライヤーに対しても法令の遵守や、高い倫理観に基づいた事業活動を求めており、世界共通の「サプライヤー取引に関するサステナビリティ・ガイドライン」で明確に示し、互いに確認しあっています。特に取引の規模が大きなサプライヤーに対しては、2010年から、環境保全に関する取り組みを評価するスコアカードを運用し、環境サステナビリティ活動を奨励するとともに、協働体制を深めスピーディーな推進を図っています。スコアカードは、エネルギー、水、廃棄物、温室効果ガス、イノベーションなどの項目について、サービスを提供するサプライヤーも含めた全業種を対象に運用しています。初年度は、約38%のサプライヤーから、サステナビリティを推進する革新的なアイデアが寄せられるなどの効果をあげました。

環境サステナビリティに関するサプライヤー・スコアカードを導入

エネルギー

廃棄物(リサイクル除く)

紙 購入量(A4/レターサイズ枚数)

-18.1%

-18.0%

-22%

-59%

-15%

-10%

-36%

-48%

P&G神戸本社ビル・東京オフィス 2011年度実績(2007年度を基準とした削減率)

2013年度目標2011年度実績

社員・ステークホルダーとともに̶̶̶ ̶❶Column

サステナビリティを実際に推進する力は、一人ひとりの社員であり、ステークホルダーの理解と協力です。サプライチェーン全体を通じて、サステナビリティを実現するために、社内では部署横断的な推進体制を、社外パートナーとは密接な協働体制を築いています。

神戸本社・東京オフィスでは、事務所内のエネルギー・水・紙・廃棄物の削減に向けて、2013年の達成目標を掲げて取り組んできました。昨年度は、計画を上回る進捗をうけ目標設定値を引き上げましたが、その新しい目標も3項目で上回る成果をあげました。

昨年の主な取り組みは、神戸本社の施設内インフラの刷新によるエネルギー消費量の削減です。冷暖房設備をエネルギー効率のよい最新設備と交換したほか、新ビル管理システムの導入によってエネルギー消費状況をより細かにモニターし、効果的な施策を打つことができました。

2012年度は、電力不足に対応して照明の50%削減、重要度の低い設備の停止などを行います。また神戸本社のデータセンター用の冷却塔を高効率モデルと置き換え、エネルギーと水使用量削減を図ります。

オフィス国内での取り組み

物 流国内での取り組み

国内での取り組み

海外での取り組み

※パレット=輸送の際に荷物を載せる荷役台

積載効率向上、倉庫間輸送の集約でCO2排出量削減

エネルギー・水・紙・廃棄物の削減で成果

1211

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[成果事例]

製品:詰替え容器の注ぎ口のストローをなくしてプラスチック使用量を減らしつつ、注ぎやすさを維持したパッケージを、サプライヤーと共同開発。

生産:一部の工程で不良率を徹底して下げ、廃棄になる製品と、検査工程を削減。

物流:原料を運ぶトラックを空でかえさず、最終製品の輸送に利用して輸送効率を最大化し、燃料とCO2を削減。

輸送分野では、倉庫間輸送の集約、取引先との協働による積載効率向上などに継続的に取り組んでいます。2006年度から改正省エネ法により、特定荷主として輸送にかかわるエネルギー使用の把握と報告を行っており、平均して毎年1%のエネルギー使用量(単位輸送量あたり/ 3月末締め)の削減を続けています。

昨年度は、タイからの輸入製品に対し、通常パレット※を厚みの薄いシートパレットに変更し、積載効率を約10%改善しました。その結果、トラック輸送で軽油消費量を年間17.4キロリットル、船による輸送で重油消費量を年間340.3キロリットル削減しました。CO2排出量に換算すると、それぞれ年間46トン、922トンの削減となります。また、これまで輸入製品は一旦、輸入倉庫に保管し、改めて配送センターに送っていました。これを、港から配送センターに直接運ぶことで、

トラックの軽油消費量を年間3.2キロリットル削減できました。CO2

排出量に換算すると8.4トンとなり、改善前に比べて27%の削減となりました。

P&Gでは事業カテゴリーごとに、複数部門にまたがる社員や社外パートナーがチームを組んで、環境側面での改善やコスト削減に取り組んでいます。ファブリック&ホームケア部門では、2010年に生産統括部門と研究開発の社員らが中心になり、委託生産業者やサプライヤー、物流業者にも参加いただいて、メンバー約50人で「チームもったいない」を結成しました。年1~2回、数カ月ずつの活動期間を設け、小グループに分かれて自社やサプライヤーの工場、物流現場などに足を運んで課題を見つけ出し、協力して解決に取り組んでいます。あえて、通常業務と違う分野も積極的に担当しあうことで、斬新なイノベーションが生まれています。

複数部署と取引先でチームを結成し、“もったいない”プロジェクトを推進

P&Gでは、サプライヤーに対しても法令の遵守や、高い倫理観に基づいた事業活動を求めており、世界共通の「サプライヤー取引に関するサステナビリティ・ガイドライン」で明確に示し、互いに確認しあっています。特に取引の規模が大きなサプライヤーに対しては、2010年から、環境保全に関する取り組みを評価するスコアカードを運用し、環境サステナビリティ活動を奨励するとともに、協働体制を深めスピーディーな推進を図っています。スコアカードは、エネルギー、水、廃棄物、温室効果ガス、イノベーションなどの項目について、サービスを提供するサプライヤーも含めた全業種を対象に運用しています。初年度は、約38%のサプライヤーから、サステナビリティを推進する革新的なアイデアが寄せられるなどの効果をあげました。

環境サステナビリティに関するサプライヤー・スコアカードを導入

エネルギー

廃棄物(リサイクル除く)

紙 購入量(A4/レターサイズ枚数)

-18.1%

-18.0%

-22%

-59%

-15%

-10%

-36%

-48%

P&G神戸本社ビル・東京オフィス 2011年度実績(2007年度を基準とした削減率)

2013年度目標2011年度実績

社員・ステークホルダーとともに̶̶̶ ̶❶Column

サステナビリティを実際に推進する力は、一人ひとりの社員であり、ステークホルダーの理解と協力です。サプライチェーン全体を通じて、サステナビリティを実現するために、社内では部署横断的な推進体制を、社外パートナーとは密接な協働体制を築いています。

神戸本社・東京オフィスでは、事務所内のエネルギー・水・紙・廃棄物の削減に向けて、2013年の達成目標を掲げて取り組んできました。昨年度は、計画を上回る進捗をうけ目標設定値を引き上げましたが、その新しい目標も3項目で上回る成果をあげました。

昨年の主な取り組みは、神戸本社の施設内インフラの刷新によるエネルギー消費量の削減です。冷暖房設備をエネルギー効率のよい最新設備と交換したほか、新ビル管理システムの導入によってエネルギー消費状況をより細かにモニターし、効果的な施策を打つことができました。

2012年度は、電力不足に対応して照明の50%削減、重要度の低い設備の停止などを行います。また神戸本社のデータセンター用の冷却塔を高効率モデルと置き換え、エネルギーと水使用量削減を図ります。

オフィス国内での取り組み

物 流国内での取り組み

国内での取り組み

海外での取り組み

※パレット=輸送の際に荷物を載せる荷役台

積載効率向上、倉庫間輸送の集約でCO2排出量削減

エネルギー・水・紙・廃棄物の削減で成果

1211

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P&G中国は、農村部など経済的に恵まれない地域の子どもたちに教育を受ける機会を提供するため、中国青少年発展基金会と協力し、学校建設の資金援助などを行う「P&G HOPEスクール」活動を続けています。昨年度は、200校目の建設に着工しました。また社員ボランティアの派遣プログラムもスタートし、長期にわたる多角的な支援を約束しています。

子どもたちに学校を̶200校目に着工P&G HOPEスクール

開発途上国では、基本的な生理用品の普及が進んでいないために、毎月、数日間学校に通えていない女子学生が多くいます。生理用品ブランドの「オールウェイズ」と「タンパックス」は社外パートナーと協力して、思春期教育、生理用品などを提供する「Protecting Future」活動を行っています。2006年から昨年度までに、17カ国8万人以上を支援しました。

月経に関する知識や生理用品を提供し、女子学生の欠席を減らす

世界の恵まれない子どもたちを支援

2012年までの目標

「Live, Learn and Thrive」プログラムにより、3億人の子どもたちを支援します。「子どもたちのための安全な飲み水プログラム」で40億リットルのきれいな水を提供することにより、1億6千万日分の病気を防ぎ、2万人の命を守ることを目指します。

2011年度の実績(2007年7月からの累計)

Live, Learn and Thriveプログラム

支援した子どもの数

子どもたちへの安全な飲み水プログラム

届けたきれいな水

病気を防いだ日数(試算)

守った命(試算)

3億1,500万人

29億リットル

1億1,500万日

14,000人以上

「すべての人によりよい暮らしを」という当社の目的のためには、製品やサービスの提供はもちろんのこと、社会に利益を還元する社会貢献活動が不可欠であると考えています。

持続可能な社会を実現するためには、未来を担っていく子どもたちが、健やかな生活と、自分の力で将来を切り開く力を身につける学びの機会を得ることが大切だと考え、「Live, Learn and

Thrive(生きる、学ぶ、はばたく)」と冠したフィランソロピー活動を世界各地で展開しています。現在、世界60カ国以上でプログラムを実施しており、2007年のスタートから昨年度末までに、累計3憶1,500万人の子どもたちを支援しました。

次世代を担う世界の子どもたちを支援Live, Learn and Thrive プログラム

Live〈生きる〉

子どもたちが健やかに育つために

Learn〈学ぶ〉

子どもたちに学習の機会や手段を提供するために

Thrive〈はばたく〉

子どもたちが豊かな暮らしをおくる

スキルを身につけるために

3億1,500万人支援した子どもたち(2007年からの累計)

29億リットル2007年からこれまでに届けた安全な飲み水 子どもたちのための安全な飲み水ウェブサイト(英語) 

http://www.csdw.org

1包で約10リットルの水を浄化できる「PUR(ピュア)」

1413

社会貢献企業市民として、P&Gの強みを生かした社会貢献活動を行っています。

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400

2011年2010年2009年2008年2007年

グローバル

Live, Learn and Thriveプログラムの中心となる活動が、「子どもたちのための安全な飲み水プログラム」です。安全な飲み水が手に入らないために、世界では毎日、何千人もの子どもたちが下痢疾患などが原因で命を落としています。P&Gは、米国疾病対策センター(CDC)と簡易浄水剤「PUR(ピュア)」を共同開発し、安全な飲み水が恒常的に手に入らない地域には非営利で、また災害や紛争の際の緊急支援物資として提供しています。2007年から昨年末までに届けたPURは、飲料水にして29億リットル分。試算では1万4千人以上の命を救ったことになります。今後2020

年までに毎年20億リットルの飲料水分のPURを提供し、1時間に

1人の命を救うこと目標としています。

2020年まで、1時間に1人の命を救う子どもたちのための安全な飲み水プログラム

グローバル

中 国

海外での社会貢献活動

2007

6,000万 1億3,500万 2億1,000万 3億1,500万

2008 2009 2010 2011(年度)

2012年目標

3億人

(人)

目標達成

目標達成

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P&G中国は、農村部など経済的に恵まれない地域の子どもたちに教育を受ける機会を提供するため、中国青少年発展基金会と協力し、学校建設の資金援助などを行う「P&G HOPEスクール」活動を続けています。昨年度は、200校目の建設に着工しました。また社員ボランティアの派遣プログラムもスタートし、長期にわたる多角的な支援を約束しています。

子どもたちに学校を̶200校目に着工P&G HOPEスクール

開発途上国では、基本的な生理用品の普及が進んでいないために、毎月、数日間学校に通えていない女子学生が多くいます。生理用品ブランドの「オールウェイズ」と「タンパックス」は社外パートナーと協力して、思春期教育、生理用品などを提供する「Protecting Future」活動を行っています。2006年から昨年度までに、17カ国8万人以上を支援しました。

月経に関する知識や生理用品を提供し、女子学生の欠席を減らす

世界の恵まれない子どもたちを支援

2012年までの目標

「Live, Learn and Thrive」プログラムにより、3億人の子どもたちを支援します。「子どもたちのための安全な飲み水プログラム」で40億リットルのきれいな水を提供することにより、1億6千万日分の病気を防ぎ、2万人の命を守ることを目指します。

2011年度の実績(2007年7月からの累計)

Live, Learn and Thriveプログラム

支援した子どもの数

子どもたちへの安全な飲み水プログラム

届けたきれいな水

病気を防いだ日数(試算)

守った命(試算)

3億1,500万人

29億リットル

1億1,500万日

14,000人以上

「すべての人によりよい暮らしを」という当社の目的のためには、製品やサービスの提供はもちろんのこと、社会に利益を還元する社会貢献活動が不可欠であると考えています。

持続可能な社会を実現するためには、未来を担っていく子どもたちが、健やかな生活と、自分の力で将来を切り開く力を身につける学びの機会を得ることが大切だと考え、「Live, Learn and

Thrive(生きる、学ぶ、はばたく)」と冠したフィランソロピー活動を世界各地で展開しています。現在、世界60カ国以上でプログラムを実施しており、2007年のスタートから昨年度末までに、累計3憶1,500万人の子どもたちを支援しました。

次世代を担う世界の子どもたちを支援Live, Learn and Thrive プログラム

Live〈生きる〉

子どもたちが健やかに育つために

Learn〈学ぶ〉

子どもたちに学習の機会や手段を提供するために

Thrive〈はばたく〉

子どもたちが豊かな暮らしをおくる

スキルを身につけるために

3億1,500万人支援した子どもたち(2007年からの累計)

29億リットル2007年からこれまでに届けた安全な飲み水 子どもたちのための安全な飲み水ウェブサイト(英語) 

http://www.csdw.org

1包で約10リットルの水を浄化できる「PUR(ピュア)」

1413

社会貢献企業市民として、P&Gの強みを生かした社会貢献活動を行っています。

0

100

200

300

400

2011年2010年2009年2008年2007年

グローバル

Live, Learn and Thriveプログラムの中心となる活動が、「子どもたちのための安全な飲み水プログラム」です。安全な飲み水が手に入らないために、世界では毎日、何千人もの子どもたちが下痢疾患などが原因で命を落としています。P&Gは、米国疾病対策センター(CDC)と簡易浄水剤「PUR(ピュア)」を共同開発し、安全な飲み水が恒常的に手に入らない地域には非営利で、また災害や紛争の際の緊急支援物資として提供しています。2007年から昨年末までに届けたPURは、飲料水にして29億リットル分。試算では1万4千人以上の命を救ったことになります。今後2020

年までに毎年20億リットルの飲料水分のPURを提供し、1時間に

1人の命を救うこと目標としています。

2020年まで、1時間に1人の命を救う子どもたちのための安全な飲み水プログラム

グローバル

中 国

海外での社会貢献活動

2007

6,000万 1億3,500万 2億1,000万 3億1,500万

2008 2009 2010 2011(年度)

2012年目標

3億人

(人)

目標達成

目標達成

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ヘアケアブランド「パンテーン」は、がん薬物療法の副作用で脱毛した女性がん患者さんに医療用ウィッグを提供する活動を、

NPOキャンサーリボンズと協働して行っています。昨年度のパンテーンの売上の一部を活用し、10月末までに岩手、宮城、茨城、福島県の患者さん81人にウィッグを提供。患者さんのQOL(生活の質)の向上に貢献しています。

東北のがん患者さんにウィッグをパンテーン キレイの力プロジェクト

生理用品「ウィスパー」では、生理周期に基づく女性の心とからだの変化に関する情報を、ウェブサイトなどを通じて広く発信しています。昨年度はソニー・デジタルエンタテインメント・サービス社から「ハッピーサイクル」iPhoneアプリの配信がスタート。生理日、体重管理、基礎体温の記録や、メール配信による体調に合わせたレシピのアドバイスなど、女性の健康管理に有益な情報を提供しています。

無料の生理予測アプリを提供ハッピーサイクルiPhoneアプリ

P&GはESDを応援しています。ESDは持続可能な社会づくりを目指す活動です(ESD:Education for Sustainable Development)

約72,000人「P&G水と生活の環境教室」で学んだ子どもたちの数

次世代を担う子どもたちに、小さいころから水の大切さを理解し、関心を持ってもらうために、社員ボランティアが講師になり、小学校で出前授業をする「P&G水と生活の環境教室」を2008年から続けています。

現在、兵庫県と群馬県高崎市の小学3~6年生を対象に、水の大切さ、世界の水問題、水がどのように循環しているか、自宅での節水など、子どもたちが身近に考えられる題材を選んで授業を行っています。教材は、洗剤やシャンプーなど水との関連が深いP&Gが社内で開発し、NPO法人日本水フォーラムとNPO法人日本持続発展教育推進フォーラムに監修していただいたもので、昨年度は実験を増やし、子どもたちがより興味を持って取り組める内容に改訂しました。

活動開始から昨年度末までに授業を受けた児童数は約7,000人に達しました。これと並行して、より多くの子どもたちに活用してもらおうと、全国を対象に授業用テキストと先生用の手引きの無償配布も行っており、累計で6万5千人以上の子どもたちが活用しました。

子どもたちに水と環境の正しい知識を社員ボランティアが出前授業

「子ども」と「女性」を中心に支援活動国内の社会貢献活動では、「子ども支援」に加えて、「女性支援」にも力を入れています。その背景となるのは、美容・生活関連製品を提供している企業として、女性の暮らしや心とからだに関する知識を長年にわたり蓄積してきたこと、またダイバーシティ(多様性に富んだ社員の活用)を企業戦略の一つに掲げており、女性の人材活用に関する高い実績と豊富なノウハウをもっていることです。これらの社内資産を広く社外でも生かせるよう、NPOや自治体とも協力しています。

詳しくはウィスパー ハッピーサイクル ウェブサイトへhttp://www.happywhisper.com/

「ハッピーサイクル」iPhoneアプリ

子ども支援

出産後も働き続ける女性が増え、企業の両立支援制度は充実してきています。しかし、いまだ仕事と子育ての両立に困難を感じている女性は多く、企業の管理者側でも、女性活用をうまく進めることができていない実態があります。P&Gはこのような社会問題の解決に貢献するため、NPO【仕事と子育て】カウンセリングセンターを2006年設立時より支援しています。

昨年は同センターの情報発信拠点「“輝く私”神戸RICステーション」

が主催するセミナーに社員講師を派遣するとともに、神戸市や新聞社とのタイアップによる同ステーションのPR活動、ACCJ関西支部CSR活動“働く女性の環境改善”と協力のもと同センター理事長の坂東眞理子氏を迎えたセミナーの開催、などの支援を行いました。同ステーションは地域住民の方々にも気軽に活用されており、開所から約1年間で、のべ1,500人以上の利用がありました。

女性のいきいきとした暮らしを応援NPO【仕事と子育て】カウンセリングセンター支援

女性支援

パンテーンで手入れして伸ばした髪を提供する看護学生さんたち

国内での社会貢献活動

1615

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ヘアケアブランド「パンテーン」は、がん薬物療法の副作用で脱毛した女性がん患者さんに医療用ウィッグを提供する活動を、

NPOキャンサーリボンズと協働して行っています。昨年度のパンテーンの売上の一部を活用し、10月末までに岩手、宮城、茨城、福島県の患者さん81人にウィッグを提供。患者さんのQOL(生活の質)の向上に貢献しています。

東北のがん患者さんにウィッグをパンテーン キレイの力プロジェクト

生理用品「ウィスパー」では、生理周期に基づく女性の心とからだの変化に関する情報を、ウェブサイトなどを通じて広く発信しています。昨年度はソニー・デジタルエンタテインメント・サービス社から「ハッピーサイクル」iPhoneアプリの配信がスタート。生理日、体重管理、基礎体温の記録や、メール配信による体調に合わせたレシピのアドバイスなど、女性の健康管理に有益な情報を提供しています。

無料の生理予測アプリを提供ハッピーサイクルiPhoneアプリ

P&GはESDを応援しています。ESDは持続可能な社会づくりを目指す活動です(ESD:Education for Sustainable Development)

約72,000人「P&G水と生活の環境教室」で学んだ子どもたちの数

次世代を担う子どもたちに、小さいころから水の大切さを理解し、関心を持ってもらうために、社員ボランティアが講師になり、小学校で出前授業をする「P&G水と生活の環境教室」を2008年から続けています。

現在、兵庫県と群馬県高崎市の小学3~6年生を対象に、水の大切さ、世界の水問題、水がどのように循環しているか、自宅での節水など、子どもたちが身近に考えられる題材を選んで授業を行っています。教材は、洗剤やシャンプーなど水との関連が深いP&Gが社内で開発し、NPO法人日本水フォーラムとNPO法人日本持続発展教育推進フォーラムに監修していただいたもので、昨年度は実験を増やし、子どもたちがより興味を持って取り組める内容に改訂しました。

活動開始から昨年度末までに授業を受けた児童数は約7,000人に達しました。これと並行して、より多くの子どもたちに活用してもらおうと、全国を対象に授業用テキストと先生用の手引きの無償配布も行っており、累計で6万5千人以上の子どもたちが活用しました。

子どもたちに水と環境の正しい知識を社員ボランティアが出前授業

「子ども」と「女性」を中心に支援活動国内の社会貢献活動では、「子ども支援」に加えて、「女性支援」にも力を入れています。その背景となるのは、美容・生活関連製品を提供している企業として、女性の暮らしや心とからだに関する知識を長年にわたり蓄積してきたこと、またダイバーシティ(多様性に富んだ社員の活用)を企業戦略の一つに掲げており、女性の人材活用に関する高い実績と豊富なノウハウをもっていることです。これらの社内資産を広く社外でも生かせるよう、NPOや自治体とも協力しています。

詳しくはウィスパー ハッピーサイクル ウェブサイトへhttp://www.happywhisper.com/

「ハッピーサイクル」iPhoneアプリ

子ども支援

出産後も働き続ける女性が増え、企業の両立支援制度は充実してきています。しかし、いまだ仕事と子育ての両立に困難を感じている女性は多く、企業の管理者側でも、女性活用をうまく進めることができていない実態があります。P&Gはこのような社会問題の解決に貢献するため、NPO【仕事と子育て】カウンセリングセンターを2006年設立時より支援しています。

昨年は同センターの情報発信拠点「“輝く私”神戸RICステーション」

が主催するセミナーに社員講師を派遣するとともに、神戸市や新聞社とのタイアップによる同ステーションのPR活動、ACCJ関西支部CSR活動“働く女性の環境改善”と協力のもと同センター理事長の坂東眞理子氏を迎えたセミナーの開催、などの支援を行いました。同ステーションは地域住民の方々にも気軽に活用されており、開所から約1年間で、のべ1,500人以上の利用がありました。

女性のいきいきとした暮らしを応援NPO【仕事と子育て】カウンセリングセンター支援

女性支援

パンテーンで手入れして伸ばした髪を提供する看護学生さんたち

国内での社会貢献活動

1615

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社員・ステークホルダーとともに̶̶̶ ̶❷Column

海外での取り組み

P&Gは、ワールド・ビジョン、セーブ・ザ・チルドレンなど世界的に活動している社会貢献団体と様々な国でパートナーシップを組み、現地のニーズと現状に沿った活動を展開しています。日本では、東日本大震災の支援においてこれらの

NGOとの連携をスタートしました。被災地で実際に活動する

NGOと協力し合うことで、より迅速かつ効果的な支援ができるため、今後も協働の機会を増やしていきます。

国際NGOとグローバルに連携

前回の植樹式の様子(北海道・旭川市)

東北被災地でのがれき除去ボランティア活動

被災地への支援活動支援金:震災直後、被災地支援を目的に1億円を拠出し、支援物資提供と、

NPOや公共団体の被災地活動の支援に活用すると発表。

支援物資:行政、ユニセフ、看護協会、世界的に提携している災害支援団体などと連携し、現地のニーズに沿った支援物資を迅速に提供。

社員による募金:国内外のP&Gグループ従業員からの募金と、それに会社が上乗せするマッチング寄付を行い、会社からの支援金の一部も合せて、

10月末時点で総額1億800万円を被災した子どもたちの支援活動を続けるNPOなどに寄付。

社員によるボランティア活動:現地でのがれき除去作業に社員を派遣、支援物資の箱詰めや発送作業、その他の被災地支援活動への社員ボランティアの積極的活用。のべ800人が参加。

各事業本部における主な支援活動「アリエール あなたにエールを。プロジェクト」

避難所で暮らす方々の洗濯物を預かり、清潔に洗濯、乾燥、たたんだ上でお返しする活動を、宮城県多賀城市、南三陸町、石巻市で実施。4月26日~10月7日で、4,881回、21,870点を洗濯。

「ヘアカラーで5,000人の被災者に笑顔を!」

サロンプロフェッショナル事業では、ヘアサロンの協力を得て、仮設住宅にお住まいの方を対象にヘアカラーの無償施術を提供。業務用ヘアカラーの売上の一部を原資に、8月から宮城県仙台市、岩手県宮古市などで順次展開。

「パンパース うんと眠ろ。うんと遊ぼ。プロジェクト」宮城県南三陸町で、赤ちゃんと保護者のための広場を開設。ベビーケアコーナー、遊具、保護者同士が交流できるスペースなどを提供し、5月23日~9月30日で、のべ1,624名の乳幼児が利用。

その他ジレット:岩手県釜石市平田小学校で「岡崎慎司選手・阿部勇樹

選手によるサッカー教室」開催パンテーン:避難所と入浴施設間の送迎バスサービス

SK-Ⅱ:被災地で働く看護師さんをメーク/マッサージで応援

事業活動への影響地震発生後、社長を本部長とする対策本部をただちに設置し、社員の無事と被害状況を確認。その後BCP(事業継続計画)に基づき、事業活動の早期復旧と製品の安定供給に努めました。高崎工場(群馬県)では、安全確認などのために一時的に操業を停止しましたが、3月13日には操業を再開。被災地にある4つの

物流センターも、操業能力に大きな支障を及ぼすような施設への被害はありませんでした。震災後、一部の製品が市場全体で品薄状態にありましたが、需要の高い製品の優先生産、被災地への優先出荷などにより、製品の安定供給に努めました。

節電対応東京・東北・関西電力管内の夏季電力ピーク時間帯における電力使用量抑制の要請など、今夏の全国的な節電ニーズに対応し、製品の安定供給を確保しつつ、それぞれの事業環境を踏まえた節電に取り組みました。主な取り組み工場における電力消費量の大きな設備の夜間集中運転、土日や夜間へのシフト変更、特定時間帯における生産ラインの停止、自家発電機の一部導入など。全体ではエアコンの室温調整、照明の間引きやLEDの導入、および節電に関する社員啓発など。

東日本大震災への対応と被災地支援 2011年10月末現在特別報告

子ども用紙おむつ 134万枚生理用品 132万枚子ども用おしりふき 1万5,000個シャンプー 2万本コンディショナー 1万6,000本ドッグフード 25トン相当布用消臭スプレー 1万1,000本衣料用洗剤 4,400本台所用洗剤 5,200本カミソリ 1万800本シェービングフォーム 1万本電動歯ブラシ 2,700本基礎化粧品「SK-Ⅱ」 440セット

基礎化粧品「イリューム」 400セット

被災地への主な支援物資(概数)

上記の他、仮設住宅での生活をはじめる方へ、当社生活用品詰め合わせを約6,700セット、マックスファクターのメークアップ用品1,200セットを提供。

2011年4月、ボランティア活動に興味がある社員が登録しておくと、P&Gが行う社会貢献活動や、社外パートナーである社会貢献NGOのボランティア募集情報が案内されるシステムを立ち上げました。社外のボランティア情報も案内されるため、社員は、災害支援、女性・子ども支援、地域支援活動など多岐にわたる活動から選んで参加することができます。新たなプログラムの企画や広報活動、支援先と社員のコーディネーションなど、一歩踏み込んだ活動の機会も提供しており、社員の自発的な活動につながっています。

社員ボランティア登録システムがスタート

国内での取り組み

全国の小売チェーン店と共同で、お客様のP&G製品ご購入に応じて、売上の一部を環境保全、社会貢献団体に寄付する店頭キャンペーンを続けています。昨年度のテーマは「あなたのお買物が、未来に花を咲かせます」。1~3月に店頭で行ったキャンペーンで集まった1,500万円は、社団法人国土緑化推進機構が行う「緑の募金」に寄付され、東北地方の植樹や森林保護などに使われる予定です。

社会貢献型 店頭キャンペーン売上の一部を緑化活動に寄付

国内での取り組み

1817

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社員・ステークホルダーとともに̶̶̶ ̶❷Column

海外での取り組み

P&Gは、ワールド・ビジョン、セーブ・ザ・チルドレンなど世界的に活動している社会貢献団体と様々な国でパートナーシップを組み、現地のニーズと現状に沿った活動を展開しています。日本では、東日本大震災の支援においてこれらの

NGOとの連携をスタートしました。被災地で実際に活動する

NGOと協力し合うことで、より迅速かつ効果的な支援ができるため、今後も協働の機会を増やしていきます。

国際NGOとグローバルに連携

前回の植樹式の様子(北海道・旭川市)

東北被災地でのがれき除去ボランティア活動

被災地への支援活動支援金:震災直後、被災地支援を目的に1億円を拠出し、支援物資提供と、

NPOや公共団体の被災地活動の支援に活用すると発表。

支援物資:行政、ユニセフ、看護協会、世界的に提携している災害支援団体などと連携し、現地のニーズに沿った支援物資を迅速に提供。

社員による募金:国内外のP&Gグループ従業員からの募金と、それに会社が上乗せするマッチング寄付を行い、会社からの支援金の一部も合せて、

10月末時点で総額1億800万円を被災した子どもたちの支援活動を続けるNPOなどに寄付。

社員によるボランティア活動:現地でのがれき除去作業に社員を派遣、支援物資の箱詰めや発送作業、その他の被災地支援活動への社員ボランティアの積極的活用。のべ800人が参加。

各事業本部における主な支援活動「アリエール あなたにエールを。プロジェクト」

避難所で暮らす方々の洗濯物を預かり、清潔に洗濯、乾燥、たたんだ上でお返しする活動を、宮城県多賀城市、南三陸町、石巻市で実施。4月26日~10月7日で、4,881回、21,870点を洗濯。

「ヘアカラーで5,000人の被災者に笑顔を!」

サロンプロフェッショナル事業では、ヘアサロンの協力を得て、仮設住宅にお住まいの方を対象にヘアカラーの無償施術を提供。業務用ヘアカラーの売上の一部を原資に、8月から宮城県仙台市、岩手県宮古市などで順次展開。

「パンパース うんと眠ろ。うんと遊ぼ。プロジェクト」宮城県南三陸町で、赤ちゃんと保護者のための広場を開設。ベビーケアコーナー、遊具、保護者同士が交流できるスペースなどを提供し、5月23日~9月30日で、のべ1,624名の乳幼児が利用。

その他ジレット:岩手県釜石市平田小学校で「岡崎慎司選手・阿部勇樹

選手によるサッカー教室」開催パンテーン:避難所と入浴施設間の送迎バスサービス

SK-Ⅱ:被災地で働く看護師さんをメーク/マッサージで応援

事業活動への影響地震発生後、社長を本部長とする対策本部をただちに設置し、社員の無事と被害状況を確認。その後BCP(事業継続計画)に基づき、事業活動の早期復旧と製品の安定供給に努めました。高崎工場(群馬県)では、安全確認などのために一時的に操業を停止しましたが、3月13日には操業を再開。被災地にある4つの

物流センターも、操業能力に大きな支障を及ぼすような施設への被害はありませんでした。震災後、一部の製品が市場全体で品薄状態にありましたが、需要の高い製品の優先生産、被災地への優先出荷などにより、製品の安定供給に努めました。

節電対応東京・東北・関西電力管内の夏季電力ピーク時間帯における電力使用量抑制の要請など、今夏の全国的な節電ニーズに対応し、製品の安定供給を確保しつつ、それぞれの事業環境を踏まえた節電に取り組みました。主な取り組み工場における電力消費量の大きな設備の夜間集中運転、土日や夜間へのシフト変更、特定時間帯における生産ラインの停止、自家発電機の一部導入など。全体ではエアコンの室温調整、照明の間引きやLEDの導入、および節電に関する社員啓発など。

東日本大震災への対応と被災地支援 2011年10月末現在特別報告

子ども用紙おむつ 134万枚生理用品 132万枚子ども用おしりふき 1万5,000個シャンプー 2万本コンディショナー 1万6,000本ドッグフード 25トン相当布用消臭スプレー 1万1,000本衣料用洗剤 4,400本台所用洗剤 5,200本カミソリ 1万800本シェービングフォーム 1万本電動歯ブラシ 2,700本基礎化粧品「SK-Ⅱ」 440セット

基礎化粧品「イリューム」 400セット

被災地への主な支援物資(概数)

上記の他、仮設住宅での生活をはじめる方へ、当社生活用品詰め合わせを約6,700セット、マックスファクターのメークアップ用品1,200セットを提供。

2011年4月、ボランティア活動に興味がある社員が登録しておくと、P&Gが行う社会貢献活動や、社外パートナーである社会貢献NGOのボランティア募集情報が案内されるシステムを立ち上げました。社外のボランティア情報も案内されるため、社員は、災害支援、女性・子ども支援、地域支援活動など多岐にわたる活動から選んで参加することができます。新たなプログラムの企画や広報活動、支援先と社員のコーディネーションなど、一歩踏み込んだ活動の機会も提供しており、社員の自発的な活動につながっています。

社員ボランティア登録システムがスタート

国内での取り組み

全国の小売チェーン店と共同で、お客様のP&G製品ご購入に応じて、売上の一部を環境保全、社会貢献団体に寄付する店頭キャンペーンを続けています。昨年度のテーマは「あなたのお買物が、未来に花を咲かせます」。1~3月に店頭で行ったキャンペーンで集まった1,500万円は、社団法人国土緑化推進機構が行う「緑の募金」に寄付され、東北地方の植樹や森林保護などに使われる予定です。

社会貢献型 店頭キャンペーン売上の一部を緑化活動に寄付

国内での取り組み

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コーポレート・ガバナンスおよびコンプライアンスP&Gのコーポレート・ガバナンス(企業統治)体制の基礎をなすのは、企業理念です。行動規範 「ワールドワイド・ビジ

ネス・コンダクト・マニュアル」と共に、社員自らのコントロール・セルフ・アセスメントによって、コンプライアンスを支えています。

コンプライアンス

●行動規範の徹底

P&Gでは、世界各国で働く全社員に行動規範「ワールドワイド・ビジネス・コンダクト・マニュアル」にのっとった業務の遂行を徹底しています。このマニュアルは、企業理念を、日々の業務プロセスにおいて社員が取るべき具体的な行動に落とし込んだものです。いつでも参照できるよう冊子やイントラネットに掲載しています。

●トレーニング

P&Gでは、全社員が行動規範を十分に理解し、実行するよう年1回のトレーニングを義務付けています。他にも、高い倫理基準で業務を遂行するために必要な知識とスキルを学ぶさまざまなトレーニングを用意し、必要な社員が必要なときにいつでも利用できる体制を整えています。

●コントロール・セルフ・アセスメント

P&Gでは、原則年1回、社員が業務内容を自己診断する制度を設けています。これにより、深い理解と責任感をもって日常業務に取り組むことができます。改善すべき点が見つかった場合には、具体的な行動計画のもと、速やかに対処します。

●報告システム(ヘルプライン)

行動規範に対する違反を発見した場合、社員にはそれを会社に報告する義務があります。そのため匿名で報告できるシステム「ワールドワイド・ビジネス・コンダクト・ヘルプライン」を

導入しています。この運営と監視に当社社員は関与しません。内容は米国本社のセキュリティ部門と法務担当者に報告され、追跡調査が行われます。

内部監査

監査部門は、米国本社を中心とするグローバル組織です。独立性を保ちながら、社内のあらゆる部署を監査する権限をもち、厳格な統一基準に従って、国や地域ごとに監査業務を行っています。監査結果は、米国本社のCFO(チーフ・ファイナンシャル・

オフィサー)と社外取締役からなる取締役会監査委員会に直接報告されます。さらに外部の会計監査法人が、内部統制の有効性を評価しています。

リスクマネジメント

危機的状況に陥った際、事態を速やかに収拾し、事業の継続を可能にするため、企業方針に基づいて、部署ごとに詳細な対応マニュアルや、バックアップシステムを用意しています。主なものとして、災害時に備えたマニュアルや、製品に欠陥があった場合の対応マニュアルなどがあります。

サステナビリティの実現に対するコミットメントは、企業理念に明示されています。P&Gは、「現在そして未来の、世界の人々の暮らしをよりよいものにする」という企業理念を全うすることが、持続可能な社会の実現につながると考えています。企業目的、共有する価値観、行動原則からなる企業理念を指針に、社員一人ひとりが強い責任感をもって日々の業務を遂行しています。

企 業 理 念P V P

私たちは、現在そして未来の、世界の消費者の生活を向上させる、すぐれた品質と価値をもつP&Gブランドの製品とサービスを提供します。

その結果、消費者は私たちにトップクラスの売上と利益、価値の創造をもたらし、ひいては社員、株主、そして私たちがそこに住み働いている地域社会も繁栄することを可能にします。 共有する価値観

・誠実さ・リーダーシップ・オーナーシップ

・勝利への情熱・信頼

P&Gは、社員とその生き方を導く価値観(バリュー)とからなります。私たちは、世界中で最も優秀な人材を引きつけ、採用します。私たちは、組織の構築を内部からの昇進によって行い、個々人の業績のみに基づき社員を昇進させ、報奨します。私たちは、社員が会社にとって最も重要な資産であるという信念に基づき、行動します。

以下は、私たちの企業目的および共有する価値観から派生する行動原則です。

● 私たちは、すべての個人を尊重します。

● 会社と個人の利害は分かち難いものです。

● 私たちは、戦略的に重要な仕事を重点的に行います。

● 革新は、私たちの成功の礎です。

● 私たちは、社外の状況を重視します。

● 私たちは、個人の専門的能力に価値をおきます。

● 私たちは、最高を目指します。

● 相互協力を信条とします。

企業目的Purpose

共有する価値観Values

行動原則Principles 行動規範

企業理念(PVP)

サポートするシステム

監査

全社員へのトレーニング、コントロール・セルフ・アセスメント、報告システムその他

ワールドワイド・ビジネス・コンダクト・マニュアル

社内監査部門、取締役会監査委員会、社外監査法人

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コーポレート・ガバナンスおよびコンプライアンスP&Gのコーポレート・ガバナンス(企業統治)体制の基礎をなすのは、企業理念です。行動規範 「ワールドワイド・ビジ

ネス・コンダクト・マニュアル」と共に、社員自らのコントロール・セルフ・アセスメントによって、コンプライアンスを支えています。

コンプライアンス

●行動規範の徹底

P&Gでは、世界各国で働く全社員に行動規範「ワールドワイド・ビジネス・コンダクト・マニュアル」にのっとった業務の遂行を徹底しています。このマニュアルは、企業理念を、日々の業務プロセスにおいて社員が取るべき具体的な行動に落とし込んだものです。いつでも参照できるよう冊子やイントラネットに掲載しています。

●トレーニング

P&Gでは、全社員が行動規範を十分に理解し、実行するよう年1回のトレーニングを義務付けています。他にも、高い倫理基準で業務を遂行するために必要な知識とスキルを学ぶさまざまなトレーニングを用意し、必要な社員が必要なときにいつでも利用できる体制を整えています。

●コントロール・セルフ・アセスメント

P&Gでは、原則年1回、社員が業務内容を自己診断する制度を設けています。これにより、深い理解と責任感をもって日常業務に取り組むことができます。改善すべき点が見つかった場合には、具体的な行動計画のもと、速やかに対処します。

●報告システム(ヘルプライン)

行動規範に対する違反を発見した場合、社員にはそれを会社に報告する義務があります。そのため匿名で報告できるシステム「ワールドワイド・ビジネス・コンダクト・ヘルプライン」を

導入しています。この運営と監視に当社社員は関与しません。内容は米国本社のセキュリティ部門と法務担当者に報告され、追跡調査が行われます。

内部監査

監査部門は、米国本社を中心とするグローバル組織です。独立性を保ちながら、社内のあらゆる部署を監査する権限をもち、厳格な統一基準に従って、国や地域ごとに監査業務を行っています。監査結果は、米国本社のCFO(チーフ・ファイナンシャル・

オフィサー)と社外取締役からなる取締役会監査委員会に直接報告されます。さらに外部の会計監査法人が、内部統制の有効性を評価しています。

リスクマネジメント

危機的状況に陥った際、事態を速やかに収拾し、事業の継続を可能にするため、企業方針に基づいて、部署ごとに詳細な対応マニュアルや、バックアップシステムを用意しています。主なものとして、災害時に備えたマニュアルや、製品に欠陥があった場合の対応マニュアルなどがあります。

サステナビリティの実現に対するコミットメントは、企業理念に明示されています。P&Gは、「現在そして未来の、世界の人々の暮らしをよりよいものにする」という企業理念を全うすることが、持続可能な社会の実現につながると考えています。企業目的、共有する価値観、行動原則からなる企業理念を指針に、社員一人ひとりが強い責任感をもって日々の業務を遂行しています。

企 業 理 念P V P

私たちは、現在そして未来の、世界の消費者の生活を向上させる、すぐれた品質と価値をもつP&Gブランドの製品とサービスを提供します。

その結果、消費者は私たちにトップクラスの売上と利益、価値の創造をもたらし、ひいては社員、株主、そして私たちがそこに住み働いている地域社会も繁栄することを可能にします。 共有する価値観

・誠実さ・リーダーシップ・オーナーシップ

・勝利への情熱・信頼

P&Gは、社員とその生き方を導く価値観(バリュー)とからなります。私たちは、世界中で最も優秀な人材を引きつけ、採用します。私たちは、組織の構築を内部からの昇進によって行い、個々人の業績のみに基づき社員を昇進させ、報奨します。私たちは、社員が会社にとって最も重要な資産であるという信念に基づき、行動します。

以下は、私たちの企業目的および共有する価値観から派生する行動原則です。

● 私たちは、すべての個人を尊重します。

● 会社と個人の利害は分かち難いものです。

● 私たちは、戦略的に重要な仕事を重点的に行います。

● 革新は、私たちの成功の礎です。

● 私たちは、社外の状況を重視します。

● 私たちは、個人の専門的能力に価値をおきます。

● 私たちは、最高を目指します。

● 相互協力を信条とします。

企業目的Purpose

共有する価値観Values

行動原則Principles 行動規範

企業理念(PVP)

サポートするシステム

監査

全社員へのトレーニング、コントロール・セルフ・アセスメント、報告システムその他

ワールドワイド・ビジネス・コンダクト・マニュアル

社内監査部門、取締役会監査委員会、社外監査法人

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現在、世界最大の家庭用消費材メーカーであるP&Gには、サステナビリティ実現に貢献すべき大きな責任があります。2010年9月、P&Gは環境保全に関する長期ビジョンを発表し、今後、何十年もかけて取り組む重点分野と方向性を示しました。このビジョンの達成には長い時間を要するため、具体的な活動を促すものとして、2020年の達成を目指す中期目標も設定し、全社をあげた取り組みが進んでいます。

会社概要 (2011年12月現在)

グループ会社一覧 プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社

P&G マックス ファクター合同会社

ピー・アンド・ジー株式会社 P&Gイノベーション合同会社 P&Gデザインセンター合同会社

日本での営業開始 1973年1月 (プロクター・アンド・ギャンブル・サンホーム株式会社として)本社 兵庫県神戸市東灘区向洋町中1丁目17番地東京オフィス 東京都新宿区西新宿3丁目20番2号 東京オペラシティタワー生産拠点 明石工場(兵庫県)、滋賀工場、高崎工場(群馬県)主な営業拠点 仙台、東京、名古屋、大阪/神戸、福岡

日本のP&Gグループ

●日本での主な取扱製品

米国本社 ザ・プロクター・アンド・ギャンブル・カンパニー

創業 1837年本社所在地 米国オハイオ州シンシナティ事業拠点 約80カ国総社員数 約12万9,000人製品分野 ビューティー事業、グルーミング事業、

ヘルスケア事業、スナック&ペットケア事業、

ファブリックケア&ホームケア事業、

ベビーケア&ファミリーケア事業

世界のP&Gグループ

ハウスホールドケア分野

ヘアケア製品● パンテーン● パンテーン クリニケア● h&s● ヴィダルサスーン● ハーバルエッセンス

ヘアカラー製品● ウエラ

化粧品・スキンケア製品● SK-Ⅱ● マックス ファクター● イリューム

電気シェーバービューティーケア製品ハウスホールド製品● ブラウン

シェービング用品● ジレット● ジレット ヴィーナス

生理用品● ウィスパー

オーラルケア製品● ブラウン オーラルB

ビューティー&グルーミング分野

財務ハイライト(単位:百万ドル)

2010 20112009

$13,436 $12,736 $11,797

純利益営業利益

$15,374 $16,021 $15,818

2010 201120092010 20112009

$76,694

売上高

$78,938 $82,559

サステナビリティの長期ビジョンと、2020年までの中期目標

石油由来の原料を、長期的に安定供給できる再生可能な原料に置き換える

お湯を使わない洗濯

パッケージの削減

消費の際の固形廃棄物

25%(2010年をベースに比較)

洗濯回数合計の70%

20%(消費者1回使用あたり)

埋め立て処理される消費後の廃棄物をなくすために、先進国市場と開発途上国市場の両方で試験的研究を行う

製品における環境保全

環境保全

●すべての製品および包装に100%再生可能材料、またはリサイクル材料を使用。

●当社の工場の動力源を100%再生可能なエネルギーにする。

●埋め立て処理となる消費後の廃棄物、製造における廃棄物をなくす。

●消費者を満足させると同時に、資源保存を最大化する製品設計の採用。

●2020年に向けた中期目標

工場の動力源を再生可能なエネルギーにする

生産活動における廃棄物

トラックによる輸送距離の削減

30%

<0.5%(廃棄処分)

20%(単位製品数量あたりのトラックの走行距離を、2010年をベースに比較)

事業活動における環境保全

社会貢献

P&Gの社会貢献活動「Live, Learn and Thrive(生きる、学ぶ、はばたく)」は、世界の子どもたちが、健やかに人生をスタートし、教育を受ける機会を得て、豊かな暮らしがおくれる技術を身につけるお手伝いをする活動です。活動を立ち上げた2007年からこれまでに、累計3億1,500万人以上の子どもたちによりよい暮らしを提供してき

ました。この活動の中心となるのが「子どもたちのための安全な飲み水プログラム」です。世界には、安全な飲み水が手に入らず、それが原因で病気にかかり命を落とす子どもが今もたくさんいます。そういった地域に簡易型浄水剤「PUR」を実費で供給することで、2020年まで1時間に1人の命を救うことを目指します。

子どもたちのための安全な飲み水プログラム 1時間に1人の命を救う※

●2020年に向けた中期目標※PURを通じて、開発途上国に毎年20億リットル以上の安全な飲み水を供給し、下痢疾患を毎年8,000万日分防ぎ、1万人の命を防ぐことで達成できます。

長期ビジョン

衣料用洗剤● アリエール● ボールド● さらさ

衣料用柔軟仕上げ剤● レノア

エアケア製品● ファブリーズ

台所用洗剤● ジョイ

乳幼児用紙おむつ● パンパース

ペットフード● アイムス● ユーカヌバ

(事業年度)

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25000

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現在、世界最大の家庭用消費材メーカーであるP&Gには、サステナビリティ実現に貢献すべき大きな責任があります。2010年9月、P&Gは環境保全に関する長期ビジョンを発表し、今後、何十年もかけて取り組む重点分野と方向性を示しました。このビジョンの達成には長い時間を要するため、具体的な活動を促すものとして、2020年の達成を目指す中期目標も設定し、全社をあげた取り組みが進んでいます。

会社概要 (2011年12月現在)

グループ会社一覧 プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社

P&G マックス ファクター合同会社

ピー・アンド・ジー株式会社 P&Gイノベーション合同会社 P&Gデザインセンター合同会社

日本での営業開始 1973年1月 (プロクター・アンド・ギャンブル・サンホーム株式会社として)本社 兵庫県神戸市東灘区向洋町中1丁目17番地東京オフィス 東京都新宿区西新宿3丁目20番2号 東京オペラシティタワー生産拠点 明石工場(兵庫県)、滋賀工場、高崎工場(群馬県)主な営業拠点 仙台、東京、名古屋、大阪/神戸、福岡

日本のP&Gグループ

●日本での主な取扱製品

米国本社 ザ・プロクター・アンド・ギャンブル・カンパニー

創業 1837年本社所在地 米国オハイオ州シンシナティ事業拠点 約80カ国総社員数 約12万9,000人製品分野 ビューティー事業、グルーミング事業、

ヘルスケア事業、スナック&ペットケア事業、

ファブリックケア&ホームケア事業、

ベビーケア&ファミリーケア事業

世界のP&Gグループ

ハウスホールドケア分野

ヘアケア製品● パンテーン● パンテーン クリニケア● h&s● ヴィダルサスーン● ハーバルエッセンス

ヘアカラー製品● ウエラ

化粧品・スキンケア製品● SK-Ⅱ● マックス ファクター● イリューム

電気シェーバービューティーケア製品ハウスホールド製品● ブラウン

シェービング用品● ジレット● ジレット ヴィーナス

生理用品● ウィスパー

オーラルケア製品● ブラウン オーラルB

ビューティー&グルーミング分野

財務ハイライト(単位:百万ドル)

2010 20112009

$13,436 $12,736 $11,797

純利益営業利益

$15,374 $16,021 $15,818

2010 201120092010 20112009

$76,694

売上高

$78,938 $82,559

サステナビリティの長期ビジョンと、2020年までの中期目標

石油由来の原料を、長期的に安定供給できる再生可能な原料に置き換える

お湯を使わない洗濯

パッケージの削減

消費の際の固形廃棄物

25%(2010年をベースに比較)

洗濯回数合計の70%

20%(消費者1回使用あたり)

埋め立て処理される消費後の廃棄物をなくすために、先進国市場と開発途上国市場の両方で試験的研究を行う

製品における環境保全

環境保全

●すべての製品および包装に100%再生可能材料、またはリサイクル材料を使用。

●当社の工場の動力源を100%再生可能なエネルギーにする。

●埋め立て処理となる消費後の廃棄物、製造における廃棄物をなくす。

●消費者を満足させると同時に、資源保存を最大化する製品設計の採用。

●2020年に向けた中期目標

工場の動力源を再生可能なエネルギーにする

生産活動における廃棄物

トラックによる輸送距離の削減

30%

<0.5%(廃棄処分)

20%(単位製品数量あたりのトラックの走行距離を、2010年をベースに比較)

事業活動における環境保全

社会貢献

P&Gの社会貢献活動「Live, Learn and Thrive(生きる、学ぶ、はばたく)」は、世界の子どもたちが、健やかに人生をスタートし、教育を受ける機会を得て、豊かな暮らしがおくれる技術を身につけるお手伝いをする活動です。活動を立ち上げた2007年からこれまでに、累計3億1,500万人以上の子どもたちによりよい暮らしを提供してき

ました。この活動の中心となるのが「子どもたちのための安全な飲み水プログラム」です。世界には、安全な飲み水が手に入らず、それが原因で病気にかかり命を落とす子どもが今もたくさんいます。そういった地域に簡易型浄水剤「PUR」を実費で供給することで、2020年まで1時間に1人の命を救うことを目指します。

子どもたちのための安全な飲み水プログラム 1時間に1人の命を救う※

●2020年に向けた中期目標※PURを通じて、開発途上国に毎年20億リットル以上の安全な飲み水を供給し、下痢疾患を毎年8,000万日分防ぎ、1万人の命を防ぐことで達成できます。

長期ビジョン

衣料用洗剤● アリエール● ボールド● さらさ

衣料用柔軟仕上げ剤● レノア

エアケア製品● ファブリーズ

台所用洗剤● ジョイ

乳幼児用紙おむつ● パンパース

ペットフード● アイムス● ユーカヌバ

(事業年度)

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2011日本版サステナビリティ・リポート 2011

現在、そして未来の人々によりよい暮らしを

201112

サステナビリティ・リポート2011(日本版)

P&Gグループ〒658-0032 神戸市東灘区向洋町中1丁目17番地 2011年12月発行

発行責任者 北野 美英編 集 者 岩原 雅子、市川 恵利

本リポートは、日本のP&Gグループの活動を中心に掲載しています。日本を含めたすべてのP&Gグループの活動は、グローバル・サステナビリティ・リポート(英語)にて報告しています。

P&Gグローバル全社に関する最新の情報は、 http://www.pg.com日本のP&Gグループに関する最新の情報は、 http://jp.pg.com/をご覧ください。

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