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(1)なぜVAIVTをするのか?
(2)VAIVTで必要な設備と手順について。
(3)デバイスの選択について。 (カテーテル、ガイドワイヤー、シース、ステント、他)
(4)手技のエンドポイント。
(6)近年の開存成績
(5)全体の問題点。
(1)なぜVAIVTをするのか?
PTAの依頼理由 ア)閉塞 イ)狭窄による血流不足と静脈圧上昇 ウ)穿刺困難 エ)瘤の改善 オ)音が小さくなった カ)上肢の腫脹 キ)中心静脈の狭窄による静脈高血圧症
血液透析で必要な脱血が不良になった。もしくは、脱血することが容易ではなくなった。再循環の改善。
良好な血液透析が施行できるためにアクセスを修復する治療
VAIVT施行の時期
判断材料
①血管エコー(Bモード法、パルスドプラ法、Volモード立体、)
②DSA
③血管造影
④3D-CT
⑤聴診
⑥スコアリング(臨床所見での簡易的手法)
⑦Cl-gap 法
背景
閉塞するvascular access の90%以上に狭窄が存在する。 静脈圧150mmHg以上では、重大な狭窄が86%に存在する。
Prevention of hemodialysis fistula thrombosis.Early detection of venous stenoses. K.I 1989;36:707 Schwab SJ
Clinical monitoring and Surveillance の重要性
The Treatment Of Vascular Access Graft Dysfunction:A Nephrologist`s View And Experience 1994: Gerald A.Beathard
Clinical monitoring
①Abnormalities of physical examination;(thrillの消失など) ② Problems noted during the dialysis session;(脱血不良など) ③ An unexplained decrease in the delivered dialysis dose (Kt/V);(再循環による)
Surveillance
① Intra-access blood flow monitoring( < 600 mL/min or >25 percent lower from baseline) ② Static dialysis venous pressure ③ Duplex ultrasound(P.S.Vの測定)
K/DOQI recommendations :2006 For surveillance of grafts
① Intra-access flow.(monthly) ② Static venous dialysis pressure.(weekly) ③Duplex ultrasonography
しかし、
Arteriovenous graft では、定期的超音波検査によるsurveillanceによって、pre-emptive angioplasty は64%増加した。
Randomized comparison of ultrasound surveillance and clinical monitorring on arteriovenous graft outcomes. Robbin ML,KI 2006;69(4):730
超音波screeninngは、PTFE graft の開存期間を有意に延長した。
Regular ultrasonographic screeninng significantly prolongs patency of PTFE grafts.Malik J,KI 2005;67(4):1154
血管抵抗指数(resistance index;R.I.)について
R.I.は末梢への血流の流れにくさを反映する指標
R.I.= PSV-EDV
EDV
PSV:収縮期最高血流速度
EDV:拡張末期血流速度
PSV EDV シャント肢上腕動脈 パルスドップラにて計測
*3点以上でDSA or PTAを検討
1) 異常なし
2) 狭窄音を聴取
3) 狭窄部位を触知
4) 静脈圧の上昇160mmHg以上
5) 止血時間の延長
6) 脱血不良(開始時に逆行性に穿刺)
7) 透析後半1時間での血流不全
8) シャント音の低下
9) ピロー部の圧の低下
10) 不整脈
0
1
2
(自家:1,グラフト:3)
2
5
1
(自家:2,グラフト:3)
2
1
Co-medical staff のために
表Ⅰ:シャント トラブル スコアリング (S.T.S) 第Ⅰ版
臨床透析:「インターベンション治療ー適応範囲と新しい器材・技術の発展ー」2005;21
0
10
20
30
40
50
60
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
(人数)
スコア
トラブルの出現数 最大:12
狭窄音
狭窄部位
静脈圧
88症例
ピロI圧
音の低下
止血
脱血 血
流
• ONO式
(至的透析仮想研究所)
• 患者情報入力
• 透析条件入力
• 透析前後採血結果入力(BUN・Cr)
⇒Slow Flow Sampling法
• CL‐Gap抽出
<CL‐Gap>
至的透析仮想研究所HP「至的透析解析シート」より
シーツ3枚、ガーゼ、生理食塩水、ヘパリン入り生食、注射器20cc、ロック付注射器20cc、5cc麻酔用注射器、局麻用27G針、ヘパリン2000単位、造影剤20cc(濃度150)、イソジン綿球3個、シースセット、18G針、消毒用ペアン、シーツ及びシース固定テープ、
必要物品
(3)デバイスの選択について。 (カテーテル、ガイドワイヤー、シース、ステント、他)
①拡張カテーテル:標準型(0.035inch)、特殊型(0.018inch) セミコンプライアンス(屈曲した吻合部、二つ以上の高度屈曲) ノンコンプライアンス スーパーノンコンプライアンス ②ガイドワイヤー:0.016, 0.018, 0.035 (シース挿入用0.025)各inch ③シース:4, 5, 5.5, 6 Fr.(保険適応1本) ④ステント:保険適応は、各県で、各保険で対応が異なる。 ⑤加圧器:0~25atm.(保険請求不可)
【Specification of each STENT】
6Fr. 6~7Fr. 4Fr.
S.M.A.R.T.eRTM WallstentTM XpertTM
6mm×31
~71mm 6mm×40~70mm
6mm×40mm
(4)手技のエンドポイント。
VAIVTのエンドポイントが,統一できていない。 完全拡張?:ジャストサイズで施行するのか、透析量を確保す るためにVAIVTを行うのか、PTAからPTAへの開存 期間を確実に延長させる手段・道具が確立され ていない。 開存期間を本当に最も延長させる手技であるのか? 過剰血流を惹起することはないのか? 血管損傷による瘤の形成?
透析に十分な血流量を確保でき、かつ開存期間が最も長い方策を考慮
CASE① C.C.:poor blood removal
June 2011
AVF
Stenosis:two points
Pre PTA: 3 mnths ago
Stenosis
PRE PTA
NO19
OCT(second dilation) Conquest 5mm×4cm 6atm×60sec. Maximum: 4.12mm Minimum : 3.35mm Mean : 3.67mm NO24
(5)全体の問題点。
#1 デバイスで開存期間は延長するのか? → より使用しやすい、取り回しの良いシャフトやバルーンの開発 がなされており使用方法、サイズなどの選択の良さが期間延 長につながる。 #2 閉塞しない、させないタイミングで行う時期は? → 管理のツール(今のところエコーによる管理が最善?を導入し 一元的に管理をすることがベターである
0102030405060708090
100
0 50 100 150 200
開存率
開存期間Kaplan-Meier 生存曲線
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100
0 100 200 300
開存率
開存期間Kaplan-Meier 生存曲線
(WKS)
AVFの開存成績
(WKS)
3年:53%
3ヶ月:83%
福岡赤十字病院
2004年~2006年の新規作製AVF:270例
1年 87% 5年 83%
Primary patency Assisted patency
AVGの開存成績
0
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20
30
40
50
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70
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90
100
0 50 100 150
開存期間(WKs.)
0
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90
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0 100 200 300
開存期間Kaplan-Meier 開存曲線
(WKs.)
1年:38%
2003年~2008年の新規作製AVG:124例
3年:70%
Primary patency Assisted patency
福岡赤十字病院
著者 発表年 雑誌名 症例数 狭窄/閉塞 1次(6ヶ月、1年) 2次(1年、2年)
日野ら、 2001 腎と透析 255 狭窄 (72.9、 59.6) (86.3,74.5)
(%) (%)
21 閉塞 (35.3、 28.6) (100, 100)
Kariya,etc 2007 Radiology 52 狭窄 (55、 43) (POBA)
土井ら、 2005 腎と透析 54 狭窄 (78、 60)
62 狭窄 (84, 56) (CUTTING)
松田ら、 2009 腎と透析 124 狭窄 (71, 60) (94.7, 94.8)
Karakayali 2006 Eur J V 31 閉塞 (52, 15)
内野ら、 2006 腎と透析 250 閉塞 (48、 32) (79, 68)
前波 、 2009 腎と透析 281 狭窄 (94.3 )
池田ら: 2004 臨床透析 759 狭窄 (78, 62)
Maoz,etc 2001 Cli.neph. 92 狭窄 (76、 44) (97, 88)
池田ら: 2008 JSDT 394 狭窄 (70, 60) (87, 83)
(6)近年の開存成績
VAIVTの開存成績の推移 Primary patency Assisted patency
VAのS.T.Sによる管理後 →
VAのS.T.Sによる管理前 →
6か月 1年 1年 3年
拡張圧最大20atm くびれ残存 との対比 →
PCBのよる低圧 (6atm) →
作製からの成績10気圧以下→
Super non-compliantの使用 →
Super non-compliantの使用 くびれ残存 との対比 →
2003年
2002年
2003年
2004年
2008年
2010年
1998年
82 38 (AVF)
66 58 (AVF)
50 30
50, 37
72 62
59 45 (残存) 60 43 (なし)
80 22.8 (AVG)
50 38 (AVG)
87 85 (AVF)
85 82 (AVG)
98
88 80
95 92 50 29 (残存)
39 10 (なし)