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主催:ピース・ボート、沖縄大学 共催:Okinawa Outreach HEATHER BOWSER IN OKINAWA プログラム 『枯れ葉剤 2 世被害者ヘザーさんと沖縄が出会う会 . 1 部  13:00 ドキュメンタリー映画 『沈黙の春を生きて』 上映 2 部  15:00 ジョン・ミッチェルさんのトーク ヘザー・バウザーさんのトーク & A・市民との対話 閉会挨拶 加藤彰彦 沖縄大学学長 記者会見  16:30- 17:00 進行:河村雅美( Okinawa Outreach 通訳:大城奈里子( Okinawa Outreach ※ Okinawa Outreach 沖縄のことについて多言語発信を行っているグループ blog:Okinawa Outreach okinawaoutreach.blogspot.jp/ | Facebookグループ:OkinawaOutreach を運営 運営者は枯れ葉剤問題において、沖縄の枯れ葉剤に取り組む退役兵グループ FBグループAgent OrangeOkinawaとのコンタクトを努め 沖縄の枯れ葉剤の取り組みの状況を退役兵に伝えている。 チーフエディター 河村雅美(Okinawa Outreach)[email protected], 070-5482-0084 . 8 22 日(水) 午後1時 - 415入場無料 沖縄大学本館同窓会館

20120822_handout for Heather Bowser in Okinawa

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主催:ピース・ボート、沖縄大学 共催:Ok inawa Ou t reach

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プログラム

『枯れ葉剤

2世被害者ヘザーさんと沖縄が出会う会

.』

第1部 

13:0

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 ドキュメンタリー映画

『沈黙の春を生きて』

上映

第2部 

15:0

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 ジョン・ミッチェルさんのトーク

 ヘザー・バウザーさんのトーク

 Q

&A・市民との対話

 閉会挨拶

: 加藤彰彦

沖縄大学学長

記者会見 

16:3

0- 1

7:00

 進行:河村雅美(

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 通訳:大城奈里子(

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※ Okinawa Outreach 沖縄のことについて多言語発信を行っているグループ blog:Okinawa Outreach okinawaoutreach.blogspot.jp/ | Facebookグループ:OkinawaOutreach を運営

 運営者は枯れ葉剤問題において、沖縄の枯れ葉剤に取り組む退役兵グループFBグループAgent OrangeOkinawaとのコンタクトを努め 沖縄の枯れ葉剤の取り組みの状況を退役兵に伝えている。

チーフエディター 河村雅美(Okinawa Outreach)[email protected], 070-5482-0084 .

8月22日(水)

午後1時

- 4時

15分

入場無料

沖縄大学本館同窓会館

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チラシ、資料、美術:仲渡尚史(Okinawa Outreach)

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p.01

 本日は、「枯れ葉剤2世被害者ヘザーさんと沖縄が出会う会」にお運びくださり、ありがとうございます。

 沖縄の枯れ葉剤の問題は、ジャーナリスト、ジョン・ミッチェルさんの記事をきっかけとして絶え間なく報道が続き、この問題に取り組む人々も増えてきました。しかし、この沖縄の枯れ葉剤問題とは何なのか、今どのようなことがわかっているのか、どのような取り組みをこれからするべきなのか、などをじっくりと考える機会は、沖縄をとりまく厳しい状況の中、なかなか持つことができませんでした。

 この度、沖縄の枯れ葉剤問題を追及してきたジョン・ミッチェルさんと、米国の枯れ葉剤被害者の2世、3世、そしてベトナムの被害者とつながってきたヘザー・バウザーさんが来沖し、私たちとの対話の機会を持つことになりました。

 戦争が環境や人体に世代を超えて長く遺す深い爪痕、ベトナム戦争のそれぞれの地域においての意味、枯れ葉剤を通じての世代と国境を越えての正義を求める闘い、そしてそこから見える希望など、ともに考える時をここで共有し、この日をこれからの一歩を踏み出す日とできればと願っています。

Okinawa Outreach

講演者 ヘザー・バウザー Heather Anne Morris Bowser

 1972年、ベトナム帰還兵ウィリアムとシャロンの間に生まれる。2ヶ月の早産の未熟児で生まれ、右足の膝から下と左足つま先、両手指の部分的な欠損を持って生まれた。父ウィリアムは38歳で枯れ葉剤が原因の疾病を発症し、50歳の若さで亡くなった。

 父が存命中の子ども時代から家族とともに枯れ葉剤被害の周知の運動を続けている。美術教師の経験やカウンセラーの資格も生かしつつ、枯れ葉剤被害の啓発活動に取り組み、2世、3世のエンパワーメントに力を注いでいる。

 2010年は、ドキュメンタリー映画『沈黙の春を生きて』でベトナムを訪れ、ベトナムの被害者たちと国境を越えた被害者同士の交流を行った。

 2012年には「ベトナム戦争退役軍人の子ども健康同盟Children of Vietnam Veterans Health Alliance, COVVHA」を同じく2世被害者ケリー・デリックスと共同で設立し、救済されていない2世、3世に「あなただけではない」と呼びかけ、正義を求めるための闘いを展開している。

 現在は夫・アーロンとアンティーク・ショップを経営。息子2人の4人家族。

 ヘザーさんの活動について  Agent Orange Second Generation Victim   http://www.agentorangespeaker.com/   COVVHA  http://covvha.net/

Children of Vietnam Veterans and Those Exposed To Agent Orange & Dioxin

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沖縄の枯れ葉剤について 

枯れ葉剤汚染と被害  ベトナム戦争において米軍は、猛毒ダイオキシンを含む化学兵器・枯れ葉剤(エージェント・オレンジ)を1961~71年の10年余にわたって休みなく撒き続けました。散布総量は約9万キロリットル、その中にダイオキシンが約550キログラム含まれていたと推計されています。 枯れ葉剤を浴びたベトナム人や米兵、韓国兵などにその後、種々のガンをはじめとした疾病、先天性奇形児、流産、死産が多発し、ベトナム人の被害者は子どもや孫の世代も含め300万人以上に上るといわれています。戦争が終結して36年になりますが、枯れ葉剤の貯蔵や積み込みが行われたダナン空港など、今も残留ダイオキシンの高濃度汚染地域(ホットスポット)が28カ所あり、その周辺では世代を超えて障害児が生まれ、環境汚染も続いています。先日、米国政府によるダナンの除染作業への着手のニュースが報道されましたが、このような取り組みは遅れています。

沖縄と枯れ葉剤 ベトナム戦争時、沖縄は米軍の発進、補給基地として使われ、多くの軍事物資が沖縄を経由しました。「沖縄なくして(ベトナム戦争は)続けられない」という、米国太平洋軍グラント・シャープ総司令官 の1965年の言葉からも、沖縄がベトナム戦争に深く関わっていたことは明白です。また、当時の南ベトナム政府は、当時の先天性欠損が「沖縄バクテリア」と呼ばれるものに起因していると主張していたといわれています。

 以下の事実からも沖縄で枯れ葉剤の使用が認められないことは甚だ不自然だと考えられます。・退役軍人省の資料では、米国、プエルトリコ、カナダ、タイ、韓国(DMZ)、ラオス、カンボジアが、ベトナム以外の枯れ葉剤実験・貯蔵地域として挙げられており、ベトナム戦争への関与が深かった沖縄が挙げられていないのは、不自然なこと。・132人の退役軍人が沖縄の枯れ葉剤の補償認定を申請し、沖縄の枯れ葉剤使用による疾病で補償が認められている退役軍人が3名いること。・沖縄県内から大量の毒ガスを移動したレッドハット作戦に枯れ葉剤が含まれていたことが2009年の退役軍人省の裁定の中で言及されていること。・空軍の1966年の報告書に、枯れ葉剤を示している可能性がある除草剤の取り扱いに関する視察団の訪沖の記述があること。・元陸軍高官の北部訓練場での散布の証言があること。・元空軍幹部により、米軍がベトナムで枯れ葉剤の散布に使用した軍用機の機体洗浄や腐食防止処置などを嘉手納基地で行っていたという証言があること。・陸軍化学物質庁による2003年「ジョンストン環礁の生態アセスメント」レポートには、ベトナムから持ち込まれ沖縄で貯蔵された枯れ葉剤が、1972年に空軍によりジョンストン島に運ばれたという記述があること。・航海日誌に、1962年にホワイト・ビーチで枯れ葉剤を積み卸した記録があること。・1970年代と1980年代に、管理部門の長として勤務していた中佐が、1981年に普天間飛行場に枯れ葉剤が存在していたことを証言していること。

日米政府の対応しかし、沖縄での枯れ葉剤の使用については、米政府は、「枯れ葉剤が使用、貯蔵されたという資料や記録は見つかっていない」という回答をくり返しています。日本政府は、沖縄県軍用地転用促進・基地問題協議会(軍転協)、NGO、メディア、シンクタンク等の問い合わせに対して米政府の回答を繰り返すのみで、照会・回答要請過程も明らかにせず、真相解明に動こうとしていない状態です。

p.02

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沖縄県の対応 また、沖縄県もNGOの要請、陳情に対して日本政府の回答をくりかえし、県独自の取り組みについての要請に対する回答も消極的なものであり、既存の調査から枯れ葉剤問題に該当するようにみえるものを抽出しているのにすぎません。

沖縄で考えられる被害~主に健康被害の観点から 退役軍人の証言などから考えると、沖縄の被害については、以下のようなことが考えられます。-この枯れ葉剤に晒された地域は、那覇軍港から、北部訓練場までの広範囲に渡り[資料1]、全県的な被害を受けている可能性が高いこと。-枯れ葉剤に晒された人々も、退役軍人だけでなく、沖縄の基地労働者や一般人にまで及んでいる可能性が高いこと。-1980年代に普天間飛行場で枯れ葉剤が埋設されていた事実から、ベトナム戦争時に限定された問題でないこと。

 健康被害については、枯れ葉剤の被害がどのようなものであるかも知らされていません。沖縄のNGOは、沖縄県に「枯れ葉剤が原因の疾病、少なくとも退役軍人省が補償対象にしているものの調査を行うとともに、枯れ葉剤に晒された可能性のある人々やその子弟の健康調査(医療記録の分析など)に着手すること」[資料2]を要求しています。しかし、県は、「枯れ葉剤による健康被害の発生は報告されていないことなどから、現時点で枯れ葉剤に起因する疾病調査や健康調査を行うことは考えておりません」という姿勢です。どのような疾病や健康被害が枯れ葉剤の被害であるか、県自体が理解しているとは思えない状況です。県民が枯れ葉剤の被害が何であるかの正しい情報を得ずに、被害の声をあげることはできないのではないでしょうか。 これからの展開 沖縄は今後、枯れ葉剤の被害について、行政、市民とともに学ぶ機会を持っていくことが必要だと思われます。 米国でさえも、枯れ葉剤被害者の全てが救済されているわけではありません。沖縄に駐留していた退役軍人だけでなく、被害者の2世、3世の人々は総合的な調査もされず、医療補償を受けられる疾病は限定されています。  ヘザーさんが共同設立人である「ベトナム戦争退役軍人の子ども健康同盟Children of Vietnam Veterans Health Alliance, COVVHA」では、2世、3世の人々の救済のために、それぞれの疾病のデータ収集を行っており、2世の疾病は630、3世の疾病は82の病名が寄せられています。(2012年7月24日現在)2nd Generation Health http://covvha.net/sons-and-daughters-of-vietnam-veterans-birth-defects/#.UDDNAqmTtNA3rd Generation Healthhttp://covvha.net/grandchildren-of-vietnam-veterans-birth-defects/#.UDDN7amTtNA  沖縄もこのような動きからも学び、連携しつつ、独自の情報収集や調査をしていく必要があるのではないでしょうか。                                   

(沖縄・生物多様性市民ネットワークの県議会陳情などをもとに、作成)

p.03

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枯れ葉剤被害の可能性がある地域

1. 輸送• 主に那覇(軍)港に輸送• その他

ホワイト・ビーチ天願桟橋送

• 輸送先は嘉手納基地、普天間基地

2. 貯蔵• 主な貯蔵地

牧港補給基地那覇(軍)港嘉手納基地(知花弾薬庫)

• その他キャンプ・シュワブ(辺野古弾薬庫?)泡瀬通信基地

3. 散布• 以下の地区のフェンス周辺

キャンプ・フォスター泡瀬通信基地キャンプ・シュワブキャンプ・桑江(クエ、Kue)牧港補給基地読谷ドックスクール

• 嘉手納基地および普天間基地の滑走路• 牧港住宅地、キャンプ瑞慶覧• キャンプ・フォスター• キャンプ・フォスターの将校クラブ• キャンプ・フォスター内のクバサキ・ハイスクール• 伊江島

4. 試験散布• 北部訓練場とその周辺

5. 廃棄埋没• ハンビー・飛行場(北谷)• 普天間基地• 嘉手納基地

6. 民間人1)基地の民間労働者• キャンプ・桑江(クエ、Kue)、キャンプ・フォスターで枯れ葉剤散布• 牧港補給基地で、枯れ葉剤積荷、散布• 港湾労働者の荷下ろし

2)農家(枯葉剤との物々交換)

※ データは、以下の資料を参照したものであり、 これ以外も基地周辺での使用の可能性は十分あり引き続き証言を集めている。

資料:The Japan Times(2011.4.13, 2011.8.13, 2011,8.24)、Jon Mitchell, 'US Military Defoliants on Okinawa: Agent Orange,' The Asia-Pacific Journal Vol 9, Issue 37 No 5, September 12, 2011.、Jon Mitchell, 'Agent Orange on Okinawa - New Evidence,' The Asia-Pacific Journal Vol 9,

Issue 48 No 1, November 28, 2011.、沖縄タイムス、琉 球新報、退役兵インタビューなどより作成 。

[資料1] 地図

p.04

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[資料2] 枯れ葉剤に晒されたことに関係する疾病について

退役軍人省の以下のサイトより抜粋し、作成 Agent Orange: Diseases Related to Agent Orange Exposure枯れ葉剤:枯れ葉剤に晒されたことに関係する疾病http://www.publichealth.va.gov/exposures/agentorange/diseases.asp  *ここではAgent Orangeは「枯れ葉剤」、herbicidesは「除草剤」と訳し分けることとする-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 退役軍人省は、いくつかの特定された疾病は限定された軍役に関係していると推測している。それらの疾病は「推定疾病(presumptive disease)」と呼ばれている。退役軍人省は、特定のガンとその他の健康上の問題は、軍役期間に枯れ葉剤、あるいは他の除草剤に晒されたことに関係する推定疾病と認めている。

(以下が該当する。退役軍人省のサイトではそれぞれリンクがはられている)1.枯れ葉剤に晒されたことが関係する退役軍人の疾病2.ベトナムと韓国に駐留した退役軍人の子どもの先天的欠損症 

  また、90日あるいはそれ以上継続して従軍した退役軍人の筋萎縮性側索硬化(症)(ALS)は、軍役と関係していると退役軍人省は推測している。

1. 枯れ葉剤に晒されたことが関係する退役軍人の疾病(退役軍人省のサイトでは各疾病に説明がついているが、ここでは略) 退役軍人は、退役軍人省が枯れ葉剤あるいは他の除草剤に晒されたことに関係すると認められた疾病に対して、障害補償や健康医療手当を受ける資格がある。

 枯れ葉剤に晒され、枯れ葉剤に晒されたことが関係する疾病により退役軍人が死亡した場合、生存する配偶者、扶養子弟や扶養両親は、生存者手当を受ける資格がある。

以下が疾病名

・急性及び亜急性末梢神経障害 Acute and Subacute Peripheral Neuropathy  ・ALアミロイドーシスAL Amyloidosis 

・塩クロルアクネ, 塩素 瘡(ざそう)素瘡 Chloracne (or Similar Acneform Disease・慢性B細胞性白血病 Chronic B-cell Leukemias ,・2型糖尿病 Diabetes Mellitus (Type 2)  ・ホジキン病(悪性リンパ腫の一種) Hodgkin’s Disease ・虚血性心疾患 Ischemic Heart Disease  ・多発性骨髄腫 Multiple Myeloma  ・非ホジキンリンパ腫 Non-Hodgkin’s Lymphoma  ・パーキンソン病 Parkinson’s Disease ・晩発性皮膚ポルフィリン症 Porphyria Cutanea Tarda  ・前立腺ガンProstate Cancer  ・呼吸器系ガンRespiratory Cancers  (肺、喉頭、気管, 気管支)・軟部組織肉腫Soft Tissue Sarcoma (骨肉腫、軟骨肉腫, カポジ肉腫、中皮腫以外)

p.05

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2. ベトナムと韓国に駐留した退役軍人の子どもの先天的欠損症 

 退役軍人省の2011年1月25日に出された最終裁定によれば、1968年4月1日から1971年8月31日の期間において、韓国の非武装地帯(DMZ)内、あるいは近辺の部隊で従軍した退役軍人は除草剤に晒されたと推定されることになっている。

 退役軍人省は、退役軍人の子どもの先天的欠損症のうち幾つかの先天的欠損症は、退役軍人のベトナムあるいは韓国における一定の軍役と関係するものであると認めている。

 影響を受けたとされる子どもは、一定の兵役期間中に、退役軍人がベトナム、あるいは韓国の非武装地帯に入って後、妊娠した子どもでなければならない。

1)二分脊椎Spina bifida (潜在性二分脊椎spina bifida occultaは除く), 発達中の胎児においてに発生し、脊椎が完全に閉じなくなる欠損症であり、退役軍人がベトナムあるいは韓国での、一定の軍役期間に枯れ葉剤に晒されたことに関係する。

2)ベトナムと韓国に駐留した退役軍人の子どもの先天的欠損症  女性退役軍人の子どもの先天的欠損症は、退役軍人のベトナムにおける従軍に関係するが、除草剤に晒されたことに関係するものではない。

 退役軍人省は、女性退役軍人の実の(血のつながった)子どもの先天的欠損症は、母親が1961年2月28日から1975年の5月7日の期間、ベトナムに従軍したことが原因であると推定している。

退役軍人省がカバーする先天的欠損症先天的欠損症は、出生時にある異常で、精神的あるいは肉体的な障害を引き起こすものである。

退役軍人省は、広範囲の先天的欠損症を、女性退役軍人のベトナムでの従軍と関係していると認めている。これらの疾病は枯れ葉剤を含む除草剤、あるいはダイオキシンに晒されたこととは関係はなく、むしろ、ベトナムでの母親の従軍と関係している。

カバーされている先天的欠損症は以下のとおりであるが、これに限定されたものではない。

・軟骨形成不全Achondroplasia  ・口唇口蓋裂Cleft lip and cleft palate・先天性心疾患Congenital heart disease ・先天的内反尖足Congenital talipes equinovarus (clubfoot)・食道無弛緩症および腸閉鎖Esophageal and intestinal atresia・ハーラーマン・ストライフ症候群Hallerman-Streiff syndrome・ 股関節形成不全Hip dysplasia・ヒルスシュプルング先天性巨大結腸Hirschprung's disease (congenital megacolon)・中脳水道狭窄による水頭症Hydrocephalus due to aqueductal stenosis・尿道下裂Hypospadias・鎖肛Imperforate anus・神経管欠損Neural tube defects・ポーランド症候群Poland syndrome ・幽門狭窄(症)Pyloric stenosis ・合指症Syndactyly (fused digits) ・ 気管食道瘻Tracheoesophageal fistula・停留睾丸Undescended testicle ・ ウィリアムズ症候群Williams syndrome

p.06

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沖縄の枯れ葉剤の主な参考サイト

ジョン・ミッチェル氏の記事

(いずれもジョン・ミッチェル氏のサイトからアクセス可http://www.jonmitchellinjapan.com/agent-orange-on-okinawa.html)翻訳は「合意してないプロジェクト」のサイト http://www.projectdisagree.org/search/label/Agent%20Orange

沖縄・生物多様性市民ネットワークのサイト「枯れ葉剤」タグでこれまでの県内での取り組みなどが読めます。 http://okinawabd.ti-da.net/c187576.html

下記のまとめ記事もあります。

 ・沖縄の枯れ葉剤入門 http://okinawabd.ti-da.net/e3701921.html

・沖縄の枯れ葉剤問題を知るために:参考サイトまとめ http://okinawabd.ti-da.net/e3918936.html

枯れ葉剤の主な参考文献

中村梧郎『新版 母は枯葉剤を浴びた――ダイオキシンの傷あと』岩波現代文庫、2005年。

中村梧郎『グラフィックレポート 戦場の枯葉剤――ベトナム・アメリカ・韓国――』岩波書店、1995年。

レ・カオ・ダイ(著)(尾崎望監訳)『ベトナム戦争におけるエージェントオレンジ――歴史と影響』文理閣、2004年。

ベトナム青葉奨学会沖縄委員会『ブックレット 「枯れ葉剤」を考える~ベトナムで 沖縄で 何が行われたのか』2008年。

Wilcox, Fred A., Waiting for an Army to Die: The Tragedy of Agent Orange (Random House 1983, Seven Stories Press 2011).

Wilcox, Fred A., Scorched Earth: Legacies of Chemical Warfare in Vietnam (Seven Stories Press, 2011).

Wilcox Fred A., 'Dead Forests, Dying People: Agent Orange & Chemical Warfare in Vietnam,' The Asia-Pacific Journal Vol 9, Issue 50 No 3, December 12, 2011.

 

p.07

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p.08

※ 映画『沈黙の春を生きて』プログラムより

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p.09

Page 12: 20120822_handout for Heather Bowser in Okinawa

河村雅美「枯れ葉剤被害者『出会う会』に寄せて(『琉球新報』2012年8月17日)

p.10

Page 13: 20120822_handout for Heather Bowser in Okinawa

ジョン・ミッチェル「枯れ葉剤被害と向き合う」(『沖縄タイムス』2012年8月17日)

p.11

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