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2017年度 音楽メディアユーザー実態調査 報告書 -公表版ー 2018年4月

2017年度 音楽メディアユーザー実態調査 - RIAJ...1 調査概要① 調査目的: 音楽の消費媒体・聴取スタイルが多様化する中、ユーザーの意識・行動の深掘りに重点を置き、

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2017年度 音楽メディアユーザー実態調査 報告書 -公表版ー

2018年4月

1

調査概要①

調査目的: 音楽の消費媒体・聴取スタイルが多様化する中、ユーザーの意識・行動の深掘りに重点を置き、

音楽メディアの需要構造を世代間比較の視点と、トレンド分析的視点によって総合的に把握する。

調査手法: Webアンケート調査

調査時期: 【アンケート調査】 2017年8月8日(火)~8月22日(火)

調査対象: 【アンケート調査】 全国12~69歳の男女

有効回答数: 【アンケート調査】 1,952サンプル

北海道・東北地方 関東地方 中部地方 近畿地方 中国・四国・

九州地方 計

男性

中学生 3 14 3 5 6 31

高校生 7 14 14 10 14 60

大学生 9 26 13 12 14 74

20代社会人 8 32 15 13 16 83

30代 20 71 35 31 35 192

40代 19 65 33 28 32 178

50代 22 56 31 26 37 172

60代 22 62 35 31 38 188

女性

中学生 3 14 5 6 6 35

高校生 8 14 11 8 12 53

大学生 8 25 12 12 14 70

20代社会人 8 27 15 14 17 82

30代 20 66 33 31 36 187

40代 20 60 31 29 34 175

50代 23 54 31 27 38 174

60代 24 64 37 34 41 200

計 225 665 355 318 389 1,952

※本調査分析では、上表のとおり性・年代、地域別に概ね均等に回収した。 また、居住エリアに偏り無く回収するため、各セルについて「都市部」と「それ以外」に分けて、それぞれ等分に回収した。 ※集計においては、平成22年度国勢調査を参照し、実際の人口構成比に合わせて補正集計する「ウェイトバック集計」を採用した。 本資料で掲載するN数はウェイトバック集計後のN数を表記している。

調査概要②

2

回答者プロフィール

【本調査の見方について】 本調査における、アンケート調査の分析結果掲載ページでは、ページ下の枠内に当該分析の基となるアンケート調査の設問を記載している。また、それぞれの設問形式については、以下のラベルで示している。 SA MA :単一回答 :複数回答 SAMT :単一回答(マトリクス形式) MAMT :複数回答(マトリクス形式)

半年間の音楽の聴取状況に係る3つの軸a.~c.から4つのユーザーセグメント①~④を定義

注1 注2

分析における主要なユーザーのセグメント

3

■本調査の分析では、下図にカテゴライズしたユーザーセグメント①~④を定義している。

お金を支払わずに音楽を聴いた注2

音楽を聴こうと思って聴いた

③無料聴取層(既知楽曲のみ) この半年間では音楽にお金を使っておらず、

以前から知っていた楽曲しか聴いていない

②無料聴取層 この半年間では音楽にお金を使っていない

が、以前から知っていた楽曲に加え、新たに

知った楽曲も聴いている

↓c.どのような音楽を聴いたか

④無関心層 この半年間では音楽にお金を使っておらず、

特に自分で音楽を聴こうとしていない

お金を支払わずに音楽を聴いた注2

↓a.意識して音楽を聴いたか

↓b.どのように音楽を聴いたか

①有料聴取層 この半年間に、音楽を聴くために、

音楽商品を購入したり、お金を使ったりした

ことがある注1

お金を支払わない(無料)音楽聴取の対象

- 友人・知人等から無料で借りた音楽CD、音楽ビデオ(DVD、Blu-ray Disc等)や、

コピーしてもらった音楽を聴取

- この半年以前に購入・レンタルした音楽CD、音楽ビデオ(DVD、Blu-ray Disc等)や、

それらからPC等にコピーした音楽を聴取

- この半年以前に有料音楽配信サービス(レコチョク、iTunes、mora、mu-mo等)で購入した音楽を聴取

- 無料期間中の定額制音楽配信(LINE MUSIC、AWA、Apple Music、

Google Play Music、 dヒッツ、うたパス、Rakuten Music、Spotify等)を利用して音楽を聴取

- 無料で聴取できるテレビやラジオで放送される音楽を聴取

- 無料の音楽・動画配信サイト(YouTube等)やアプリ、ファイル共有ソフト(P2P)で音楽を聴取

- 無料のコンサート、ライブやイベント等に参加して音楽を聴取

お金を支払う(有料)音楽聴取の対象

- 音楽CD、音楽ビデオ(DVD、Blu-ray Disc等)を購入、あるいはレンタルする

- ダウンロード型有料音楽配信サービス

(レコチョク、iTunes、mora、mu-mo等)で音楽を購入する

- 定額制音楽配信(LINE MUSIC、AWA、Apple Music、

Google Play Music、dヒッツ、うたパス、Rakuten Music、Spotify等)

の有料サービスを利用する

- 有料の音楽チャンネル(MTV、SPACE SHOWER TV、MUSIC ON! TV等)、

有料の音楽ラジオ(USENやSTARdigio等)で放送・配信される音楽を聴取

- 有料のコンサート、ライブやイベント等に参加して音楽を聴取

※通信料金、聴取機器、録音メディア(CD-R等)に対する支払いは除く

調査結果

4

42.6

43.1

54.3

58.7

47.6

65.5

40.2

56.4

32.1

43.5

31.5

34.2

25.5

35.3

23.1

26.5

35.2

40.8

24.1

28.7

27.5

21.5

18.0

21.0

16.2

17.1

14.3

17.7

13.4

17.4

9.4

15.6

12.2

7.6

10.9

4.9

11.4

6.6

17.1

8.4

18.0

16.1

18.5

15.3

22.9

16.6

31.2

18.1

10.0

8.4

10.7

7.7

13.4

6.4

24.6

14.3

33.7

23.3

35.7

32.9

38.3

30.7

36.3

39.7

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2016年度(N=63)

2017年度(N=66)

2016年度(N=142)

2017年度(N=112)

2016年度(N=164)

2017年度(N=144)

2016年度(N=183)

2017年度(N=165)

2016年度(N=430)

2017年度(N=379)

2016年度(N=400)

2017年度(N=352)

2016年度(N=392)

2017年度(N=354)

2016年度(N=441)

2017年度(N=388)

20

30

40

50

60

有料聴取層 無料聴取層 無料聴取層(既知楽曲のみ) 無関心層

55.2

52.5

49.6

46.6

44.5

43.2

32.9

32.6

40.6

17.0

19.1

17.0

17.1

19.1

14.7

13.2

16.0

19.1

12.4

12.2

16.4

18.4

19.0

19.7

19.3

20.4

14.2

15.4

16.2

17.0

17.9

17.4

22.4

34.6

31.0

26.2

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2009年(N=5,024)

2010年(N=5,046)

2011年(N=4,960)

2012年(N=4,948)

2013年(N=1,545)

2014年(N=1,757)

2015年(N=2,014)

2016年(N=2,216)

2017年(N=1,952)

有料聴取層 無料聴取層 無料聴取層(既知楽曲のみ) 無関心層

■有料聴取層比率が40%へ上昇し、2014年の構成比に近似する結果となった。無関心層は過去2年で縮小傾向。

■年代別でみると、特に大学生・20代社会人の有料聴取層の増加が目立つ。

5

音楽との関わり方は?

音楽との関わり方(過去8年間の変化) 年代別の構成比(2016年⇒2017年)

Q この半年間(2017年1月~6月)の、あなたの音楽との関わり方についてあてはまるものを1つ選んでください。 ベース:全員 SA

中学生

20代 社会人

40代

50代

60代

高校生

大学生

30代

54.4

50.6

30.7

36.4

26.1

16.1

13.9

14.2

17.3

13.0

11.9

16.3

12.3

8.1

5.6

6.8

6.0

3.8

1.7

61.6

54.6

48.3

38.7

25.8

21.3

19.6

17.4

16.5

14.6

12.2

11.8

11.1

10.9

10.4

7.3

6.0

5.5

3.9

2.1

1.1

0% 20% 40% 60% 80%

YouTube (YouTube公式アプリも含む)

音楽CD(レンタルしたものや家族・友人から借りたものも含む)

テレビ

音楽CDからコピーした楽曲ファイル(MP3等)

AM・FMラジオ

音楽DVD、Blu-ray Disc(ライブビデオやプロモーションビデオ等)

ダウンロード型有料音楽配信

カラオケBOX・カラオケ教室

単独のアーティストによるコンサート、ライブ等の生演奏

無料ダウンロードした楽曲

インターネットラジオ(radiko、らじる★らじる等)

ニコニコ動画(公式アプリも含む)

YouTube、ニコニコ動画以外の無料のインターネット動画配信サイト

無料音楽アプリ・サービス

定額制音楽配信サービス

複数のアーティストが参加しているコンサート、ライブ等の生演奏

テレビの有料チャンネル

インターネットテレビ(AbemaTV等)

音楽関連イベント(握手会、CDショップでのライブ等)

有線放送(USEN等)

その他

2016年(N=1,530)

2017年(N=1,441)

主な音楽聴取手段

■全般的に昨年より回答率が上昇。

■一昨年から昨年度にかけて低減していたYouTubeが再度上昇する一方で、ニコニコ動画の回答率は減少。

主な聴取手段

6

Q この半年間に、音楽を楽しむために利用した商品やサービスは何ですか?あてはまるものを全てお選びください。 ベース:無関心層以外 MA

82.4

61.0

24.6

11.2

12.1

7.2

5.6

8.5

5.7

4.8

7.3

5.7

5.5

3.4

1.8

0.9

2.5

85.4

59.4

28.2

12.8

12.1

9.7

8.1

7.5

7.3

5.7

5.7

5.1

5.0

3.3

2.6

2.3

1.2

0% 20% 40% 60% 80% 100%

アーティストが好きだから

楽曲/映像を気に入ったから

モノや音源として所有しておきたかったから

アーティスト/楽曲が話題になっていたから

音質が良いものを入手したかったから(無料動画配信サイト等と比べて、など)

購入特典グッズ(ポスター、写真等)が魅力的だったから

Youtubeや、無料で音楽を聴けるアプリ等では聴くことができなかったから

カラオケで歌いたいから

お金(お小遣いなど)に余裕ができたから

収録内容に対して値ごろ感が良いと思ったから

ジャケットが欲しかったから

歌詞カードが欲しかったから

購入することで参加できるイベント(握手会、サイン会、購入者限定ライブ等)が魅力的だったから

時間に余裕ができたから

販売店のポイントが使えたから

定額制音楽配信サービス等では聴くことができなかったから

その他

2016年(N=614)

2017年(N=687)

CDやダウンロード型音楽配信を購入する理由は?

■ CDやダウンロード型音楽配信を購入する理由の、「アーティストが好きだから」「楽曲/映像を気に入ったから」は昨年と同じく、高い水準を占める。

■ 「モノや音源として所有しておきたかった」「購入特典グッズが魅力的だった」「YouTubeや、無料で音楽を聴けるアプリ等では聴くことができなかったから」は、それぞれ2ポイント以上の上昇がみられる。

CD及びダウンロード型音楽配信の購入理由

7

Q この半年間でお金を使って楽曲を所有した人(CD購入、CDレンタル、音楽ビデオ/DVD購入、ダウンロード型有料音楽配信にお金を使った人) にお伺いします。お金を使った理由や目的について、あてはまるものを全てお選びください。

ベース:半年以内に楽曲を購入した人 MA

41.1

44.1

24.9

19.9

20.8

30.9

15.0

13.8

6.8

8.7

6.1

3.0

2.7

2.4

2.8

2.4

4.0

1.9

3.9

22.1

18.8

10.1

8.2

8.2

7.4

7.4

5.1

2.2

1.9

1.3

1.0

0.9

0.7

0.6

0.5

0.4

3.2

0% 20% 40% 60%

無料の音楽配信サイトや動画配信サイト、アプリで満足するようになった

現在所有している楽曲で満足している

金銭的な余裕が減った

そもそもCDや楽曲ファイルを手に入れたいと思わない

購買意欲をかきたてるほどの楽曲ではなかった

音楽への興味は変わらないが、そもそも音楽にお金を使おうと思わない、思わなくなった

インターネット上から無料で楽曲をダウンロードした

音楽を聴く時間が持てなくなった

友人・知人にCDを借りたり、録音してもらって無料で楽曲を入手した

CDへの値ごろ感が薄らいだ

再生機器を使わなくなった、または故障して使えなくなった

購入したいと思ったが、購入するのを忘れた

CDショップやネットで聴きたい音楽の探し方が分からない、十分な情報がない

ライブ・コンサートにお金を使いたいので購入しなかった

魅力的な特典が無かったため購入しなかった

音楽のDLの仕方や、最近の再生機器の使い方がわからないから

好きなアーティストの楽曲でなかった

これまで利用していたCDショップが少なくなった/なくなった

その他

理由[複数選択]

最も大きな理由

(N=372)

CDやダウンロード型音楽配信での購入を見送った理由は?

8

CD及びダウンロード型音楽配信での購入を見送った理由

■楽曲を購入しなかった理由は、「無料の音楽サイト・アプリの利用で満足している」が最も多く、次いで「現在所有している楽曲で満足している」が多くなっており、昨年度調査に比べ上位二項目の順位が逆転。無料の音楽・動画配信サイトやアプリの影響が徐々に大きくなっていることがうかがえる。

Q 楽曲の購入について、この半年間で、新たに知った曲を聴き、気に入ったけれど、楽曲として購入することはなかった方に伺います。 新たに知った曲を購入しなかった理由について、あてはまるものを全てお選びください。 また、そのうち最も大きいと思う理由を一つだけお選びください。

ベース:楽曲を購入しなかったが音楽を聴取した人(無料聴取層) SA/MA

58.6

12.2

24.6

27.2

16.2

9.8

12.9

4.8

0.9

25.7

48.4

10.0

19.0

23.7

13.4

8.2

11.6

6.7

0.4

30.3

48.1

16.6

12.2

15.6

5.4

6.3

6.4

5.3

4.5

3.8

0.5

32.9

47.8

23.1

15.4

12.3

7.3

7.7

6.4

5.6

2.6

1.9

0.6

32.8

46.8

22.5

20.3

12.1

10.6

9.4

8.6

7.2

4.3

3.7

0.3

31.9

0% 20% 40% 60% 80%

魅力的なアーティストや楽曲に出会う

欲しいCDが店頭で購入できる※

一度楽曲を購入すれば、色々な端末で自由に視聴することができる

CDや有料音楽配信サービスの価格が安くなる

楽曲の購入に伴って、魅力的な特典が入手できる(ポスター、写真等)

アーティストや楽曲に関する豊富な情報を入手できる

楽曲を購入すると、特典でアーティストに会うことができる …

通常のCDよりも高音質なCDが提供される

通常よりも高音質な有料音楽配信サービスが充実する

定額制音楽配信サービスが充実する(サービス内容、利用条件等)

その他

上記のいずれであっても変わらない

2013年(N=1,545)

2014年(N=1,757)

2015年(N=2,014)

2016年(N=2,216)

2017年(N=1,952)

音楽にお金を支払いたいと思う条件は?

■ 「魅力的なアーティストや楽曲に出会うこと」の割合が引き続き最も多い。

■ 「CDや有料配信サービスの価格が安くなる」は下降傾向が見られる一方、「楽曲の購入に伴って、魅力的な特典が入手できる」は2015年以降上昇している。

音楽にお金を支払いたいと思う条件

9

※2013年~2014年におけるアンケート調査の選択肢は「CD店に限らず、色々な場所でCD等を購入できる」

9 9

Q あなたが音楽に対してお金を使おうと思う条件は何ですか。あてはまるものを全てお選びください。 ベース:全員 MA

定額制音楽配信の利用率・利用意向は?

10

■定額制音楽配信の利用率は、オンデマンド型・ラジオ型ともに大幅に増加している。

■また、利用意向もオンデマンド型・ラジオ型ともに増加している(既に利用している人を除く)。

定額制音楽配信の利用意向

Q あなたは、以下に挙げる有料音楽配信サービスについて利用したいと思いますか。それぞれあてはまるものをお選びください。

0.6

7.0

0.3

2.8

2.2

3.3

1.4

2.6

9.0

12.3

7.8

12.9

0% 20% 40%

2016年(N=2,216)

2017年(N=1,952)

2016年(N=2,216)

2017年(N=1,952)

既に利用している 是非利用したいと思う 利用したいと思う

【有料】定額制音楽配信 [オンデマンド型]

【有料】定額制音楽配信 [ラジオ型]

ベース:全員 SA

※オンデマンド型・ラジオ型ともに、2016年では「既に利用している」と回答した人が非常に少なかったため、 2016年→2017年の増加率については参考値とする。

ハイレゾの認知度・利用意向は?

11

■ハイレゾの認知度は昨年度から微減するも、利用意向は23.1%から28.3%へと上昇。また、既にハイレゾを利用している割合は0.6%から3.7%へと大幅に上昇しており、ハイレゾの認知層が利用層へと徐々に移行していることが窺える。

ハイレゾの認知度 ハイレゾの利用意向

Q あなたは、「ハイレゾ音源」 という言葉や 「ハイレゾ音源」 を提供する音楽配信サービスについて聞いたことがありますか?あてはまるものをお選びください。 ベース:全員 SA

Q あなたは、ハイレゾ音源配信サービスについて利用したいと思いますか?あてはまるものをお選びください。 ベース:全員 SA

9.3

11.7

10.5

40.7

45.0

46.6

49.9

43.3

42.9

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2015(N=2,014)

2016(N=2,216)

2017(N=1,952)

サービスの内容や価格等について知っている

聞いたことはあるが、内容や価格についてはよく知らない

聞いたことがない、わからない

0.8

0.6

3.7

3.2

5.0

7.9

16.0

18.1

20.4

42.0

41.8

35.6

38.0

34.5

32.4

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2015(N=2,014)

2016(N=2,216)

2017(N=1,952)

既に利用している ぜひ利用したいと思う

利用したいと思う あまり利用したいと思わない

全く利用したいと思わない