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2018 年度 第1回 医師主導による医療機器開発のためのニーズ創出・事業化支援セミナー -日本医師会 事業説明- 2018 9 30 日(日) 日本医師会 常任理事 羽鳥 Japan Medical Association

2018年度 第1回 医師主導による医療機器開発のた …...2018年度 第1回 医師主導による医療機器開発のためのニーズ創出・事業化支援セミナー

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Page 1: 2018年度 第1回 医師主導による医療機器開発のた …...2018年度 第1回 医師主導による医療機器開発のためのニーズ創出・事業化支援セミナー

2018年度 第1回

医師主導による医療機器開発のためのニーズ創出・事業化支援セミナー-日本医師会 事業説明-

2018年9月30日(日)日本医師会

常任理事 羽鳥 裕

Japan Medical Association

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財政主導ではなく、未曾有の少子高齢社会が進展し、人口が減少していく中

で国民皆保険を堅持していくため、我々医療側から、過不足ない医療提供が

できる適切な医療を提言。

持続可能な社会保障のために

社会保障費は、高齢化により、医療・介護等を中心に今後も増加が見込まれる

2

財政を健全化する立場から、社会保障費の抑制策が検討される

「骨太の方針」(経済財政諮問会議)

「規制改革実施計画」(規制改革推進会議)

「未来投資戦略」(未来投資会議)

国の政策 日本医師会の政策判断基準

国民の安全な医療に資する政策か

国民の不安が高まる時こそ、社会保障を充実することで、将来の安心が社会を安定させ、経済成長に繋がっていく。

時代に即した改革 公的医療保険による国民皆保険は堅持できる政策か

Japan Medical Association 2

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医療機器開発支援に至る背景

-「日本再興戦略」改訂2015--ものづくり力を結集した日本発の優れた医療機器等の開発・事業化-

◆医療ニーズを踏まえた医療の質と効率性の向上・健康寿命の延伸と、医療機器産業の活性化を実現するべく、オンリーワンの世界最先端の革新的医療機器の開発・事業化を加速し、その果実を国民に還元する。◆また、地域における技術力のある事業者・大学等による医療機器の開発・事業化を推進するため、医療機器の開発初期段階から事業化に至るまで、切れ目なく支援する「医療機器開発支援ネッワーク」を推進する。

日本医師会による医療機器開発への対応

◆医療現場の臨床医のニーズに基づくアイデアの発掘から「ものづくりメーカー」における医療機器開発を主導していくことにより、これまで以上に、国民に対してより質の高い医療ニーズに即した治療技術を提供することができる。◆日本医師会は平成27年6月10日より「医師主導による医療機器の開発・事業化支援」を開始した。◆今後、日本初の新たな医療機器開発に向けてAMED、学会、行政、関係団体等と協力し医工連携を推進する。

Japan Medical Association 3

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日本医師会 医師主導による医療機器の開発・事業化支援

アイデアの

登録

設計から

審査へ

承認から

医療機器の上市へ

国民により質の高い

治療技術を提供

アイデアの目利き(有用性評価)を行います。

医療機器開発までの様々な支援を行います。

4

【支援業務】本支援の業務は4つの業務を行う。

①医師のアイデアを募集・登録し、その案件の目利きを行う業務②案件を国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)に橋渡しする業務③案件を登録した医師に対する特許申請等の相談業務④案件を登録した医師に対する、専門的知識を有する事業者(コンサルタント事業者等)に橋渡しする業務

2017年10月に日本でTrue Puncture®(超音波ガイド下穿刺用ニードルガイド)の販売が開始された。

『超音波ガイド下穿刺用ニードルガイド』

群馬大学 未来先端研究機構 ビッグデータ統合解析センター浅尾 高行 教授のご考案の元、開発された。

Japan Medical Association

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アイデア登録から具体的な支援の流れ

医療

革新的な治療機器

診断機器の開発

基盤技術

遺伝子解析等の先端

技術開発や防災のため

のITシステムの開発

生活・介護

自立支援等のロボット

開発や住環境の改善

支援

●医療機器の薬事戦略支援●知財戦略と国際出願支援●製販企業と事業開発促進●ものづくり企業と試作●医療機関等と臨床研究●メディアへの掲載●公的開発資金の獲得

必要事項入力後にアイデア入力画面に進みます

Japan Medical Association 5

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医師によるアイデア登録の状況

◆アイデアを登録した医師は、これまでに104人で、病院と大学の医師を合わせて60人となっている。日本医師会の会員以外の医師の登録は28人となっている。◆医師の属性では、「東京都の医師」、「内科の医師」、「院長」が多い。

Japan Medical Association

病院 47人

医育機関付属の病院 13人

診療所 42人

介護老人保健施設  0人

介護老人福祉施設  2人

登録された医師の

医療機関の区分

会員 74人

非会員 28人

不明  2人

日本医師会

会員別

22

8 8 7 5 4 4 30

5

10

15

20

25

東京都

神奈川県

兵庫県

大阪府

千葉県

静岡県

栃木県

群馬県

他5件

都道府県

19

10 9

6 5 5 5 4 4 40

5

10

15

20

内科

循環器内科

整形外科

産婦人科

外科

小児科

耳鼻咽喉科

脳神経外科

腎臓内科

形成外科

診療所

34

13 6 5 4 4 2 2 20

10

20

30

40

院長

部長

理事長

教授

助教

医長

副院長

主任部長

准教授

役職

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内閣府

政策統括官(科学技術・イノベーション担当)

戦略的イノベーション創造プログラム(SIP) 概要Cross-ministerial Strategic Innovation Promotion Program

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3.革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)

1.政府全体の科学技術関係予算の戦略的策定

進化した「科学技術重要施策アクションプラン」等により、各府省の概算要求の検討段階から総合科学技術・イノベーション会議が主導。政府全体の予算の重点配分等をリードしていく新たなメカニズムを導入。(大臣が主催し、関係府省局長級で構成する「科学技術イノベーション予算戦略会議」を開催)

総合科学技術・イノベーション会議が府省・分野の枠を超えて自ら予算配分して、基礎研究から出口(実用化・事業化)までを見据えた取組を推進。

実現すれば産業や社会のあり方に大きな変革をもたらす革新的な科学技術イノベーションの創出を目指し、ハイリスク・ハイインパクトな挑戦的研究開発を推進。

イ ン パ ク ト

2.戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)

エスアイピー

4.官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)プ リ ズ ム

平成30 年度に創設。 高い民間研究開発投資誘発効果が見込まれる「研究開発投資ターゲット領域」に各省庁の研究開発施策を誘導し、官民の研究開発投資の拡大、財政支出の効率化等を目指す。

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<SIP第2期の開始>

○当初計画を前倒して平成30年度より開始。

○府省・産学官連携、出口戦略の明確化、厳格なマネジメント等の優れた特

徴を維持。

○国際標準化、ベンチャー支援等の制度改革の取組をさらに強化。

<SIP第2期の予算>○平成29年度補正予算として「科学技術イノベーション創造推進費」を325億円計上。

H29年度 H30年度 H31年度 H32年度

SIP第1期(325億円) (当初計画:平成31年度~35年度)

SIP第2期課題(5年計画:平成29年度末~34年度)

H29補正予算案325億円

【1年以上前倒しで開始】

280 億円

* SIP第1期課題「重要インフラにおけるサイバーセキュリティーの確保」はH31年度まで継続の予定

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フィジカル空間デジタルデータ処理基盤佐相 秀幸 (株)富士通研究所 シニアフェロー

本分野における国際競争力を維持・強化するため、高機能センシング、高

効率なデータ処理及びサイバー側との高度な連携を実現可能とする世界最

先端の基盤技術を開発し、社会実装する。

自動運転(システムとサービスの拡張)葛巻 清吾 トヨタ自動車(株) 先進技術開発カンパニー 常務理事自動運転に係る激しい国際競争の中で世界に伍していくため、自動車メーカーの協調領域となる世界最先端のコア技術(信号・プローブ情報をはじ

めとする道路交通情報の収集・配信などに関する技術等)を確立し、一般道で自動走行レベル3を実現するための基盤を構築し、社会実装する。

光・量子を活用したSociety5.0実現化技術西田 直人 (株)東芝 特別嘱託

Society5.0を実現する上での極めて重要な基盤技術であり、我が国が強みを有する光・量子技術の国際競争力上の優位をさらに向上させるため、光・量子技術を活用した世界最先端の加工(レーザー加工等)、情報処理

(光電子情報処理)、通信(量子暗号)の開発を行い、社会実装する。

脱炭素社会実現のためのエネルギーシステム柏木 孝夫 東京工業大学 特命教授・名誉教授

先進エネルギー国際研究センター長

脱炭素社会実現のための世界最先端の重要基盤技術(炭素循環、創エネ・省エネ、エネルギーネットワーク、高効率ワイヤレス送電技術等)を開発し、社会実装する。

スマート物流サービス田中 従雅 ヤマトホールディングス(株) 執行役員 IT戦略担当

サプライチェーン全体の生産性を飛躍的に向上させ、世界に伍していくため、生産、流通、販売、消費までに取り扱われるデータを一気通貫で利活

用し、最適化された生産・物流システムを構築するとともに、社会実装する。

IoT社会に対応したサイバー・フィジカル・セキュリティ後藤 厚宏 情報セキュリティ大学院大学 学長

セキュアな Society5.0 の実現に向けて、様々なIoT機器を守り、社会全体の安全・安心を確立するため、中小企業を含むサプライチェーン全体を守ることに活用できる世界最先端の『サイバー・フィジカル・セキュリティ

対策基盤』を開発するとともに、米欧各国等との連携を強化し、国際標準化、社会実装を進める。統合型材料開発システムによるマテリアル革命岸 輝雄 東京大学 名誉教授 新構造材料技術研究組合 理事長

国立研究開発法人 物質・材料研究機構名誉顧問

我が国の材料開発分野での強みを維持・発展させるため、材料開発コスト

の大幅低減、開発期間の大幅短縮を目指し、世界最先端の逆問題マテリアルズインテグレーション(性能希望から最適材料・プロセス・構造を予測)を実現・社会実装し、超高性能材料の開発につなげるともに信頼性評

価技術を確立する。スマートバイオ産業・農業基盤技術小林 憲明 キリン(株) 取締役常務執行役員

キリンホールディングス(株) 常務執行役員

国際競争がさらに激化することが予想される本分野において世界に伍していくため、ビッグデータを用いたゲノム編集等生物機能を高次に活用した革新的バイオ素材、高機能製品の開発、スマートフードシステム、スマー

ト農業等に係る世界最先端の基盤技術開発と社会実装を行う。

AIホスピタルによる高度診断・治療システム中村 祐輔 公益財団法人がん研究会 プレシジョン医療研究センター所長

AI、IoT、ビッグデータ技術を用いた『AIホスピタルシステム』を開発・構築することにより、高度で先進的な医療サービスの提供と、病院

における効率化(医師や看護師の抜本的負担軽減)を実現し、社会実装する。

戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期の課題、PD

国家レジリエンス(防災・減災)の強化堀 宗朗 東京大学 地震研究所 巨大地震津波災害予測センター

教授・センター長

国家全体の災害被害を最小化するため、衛星、AI、ビッグデータを活用し、避難誘導システム、地方自治体、住民が利活用できる災害情報共有・支援システムの構築等を行い、社会実装する。

ビッグデータ・AIを活用したサイバー空間基盤技術安西 祐一郎 慶應義塾 学事顧問 同大学名誉教授

本分野における国際競争力を維持・強化するため、世界最先端の、実空間

における言語情報と非言語情報の融合によるヒューマン・インタラクショ

ン技術(感性・認知技術開発等)、データ連携基盤、AI間連携を確立し、

社会実装する。

革新的深海資源調査技術石井 正一 石油資源開発(株) 顧問我が国の排他的経済水域内にある豊富な海洋鉱物資源の活用を目指し、我

が国の海洋資源探査技術を更に強化・発展させ、本分野における生産性を抜本的に向上させるため、水深2000m以深の海洋資源調査技術を世界に先駆けて確立・実証するとともに、社会実装する。

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関係府省:文部科学省、厚生労働省、経済産業省

AI(人工知能)ホスピタルによる高度診断・治療システム

AI、IoT、ビッグデータ技術を用いた「AIホスピタルシステム」を開発・構築・社会実装することにより、高度で先進的な医療サービスを提供するとともに、医療機関における効率化を図り、医師や看護師などの医療従事者の抜本的な負担の軽減を実現する。

目指す姿

概要

目標

◯AIホスピタルパッケージの実用化と病院・かかりつけ医への展開◯AI医療機器の製造販売承認/認証の取得◯患者との対話と医療現場の負担軽減を両立するAIシステムの実装化◯AI技術を応用した血液等の超精密検査システムの医療現場での実装化

○AIが医療をアシストする「AIホスピタル」実用化による医療従事者の負担軽減○「AIホスピタルシステム」の海外・他分野への展開も視野に入れた、我が国におけるAI医療機器産業の振興と医療情報産業の活性化

○システム運用に伴うがんの治癒率の向上と年間数千億円の我が国の医療費削減

【 2022年度末の到達目標 】

社会経済インパクト

出口戦略

○セキュリティの高い医療情報データベースシステムの構築・医療有用情報抽出技術の開発○AIの診療現場への導入による、医師―患者アイコンタクト時間の倍増と医療従事者の50%がかなりの負担軽減を実感○AIを利用した遠隔画像・病理診断、血液による超精密診断法の開発○10医療機関での「AIホスピタルシステム」導入モデル病院の運用開始

中村 祐輔(なかむら ゆうすけ)公益財団法人がん研究会 がんプレシジョン医療研究センター所長

11内閣府作成資料:日医総研により一部改変

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関係府省:文部科学省、厚生労働省、経済産業省

10. AI(人工知能)ホスピタルによる高度診断・治療システム

達成に向けて

研究開発内容

近未来のAIホスピタルシステムの構築

多くの医療・社会ニーズ(死因1位、就労・社会復帰、高額医療費など)が存在するがん分野をモデルケースとして以下の開発を推進する○セキュリティの高い医療情報データベースの構築とそれらを利用した医療有用情報の抽出、解析技術等の開発○AIを用いた診療時記録の自動文書化、インフォームドコンセント時のAIによる双方向のコミュニケーションシステムの開発○患者の負担軽減・がん等疾患の再発の超早期診断につながるAI技術を応用した血液等の超精密検査を中心とする、患者生体情報等に基づくAI技術を応用した診断、モニタリング及び治療(治療薬含む。)選択等支援システム(センサー、検査機器等の開発、活用含む。)の開発

○医療現場におけるAIホスピタル機能の実装に基づく実証試験による研究評価

中村 祐輔(なかむら ゆうすけ)公益財団法人がん研究会 がんプレシジョン医療研究センター所長

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超高齢化における・医療の質の確保・医療費増加の抑制・医療分野での国際的競争力の向上・医療現場での負担軽減画像情報、病理組織診断情報などを含む診療・投薬情報の効率的収集を通じてビックデータベース構築、AIによる診断・診療補助

内閣府作成資料:日医総研により一部改変

大規模医療データベースの構築 AIによる解析

詳細な患者情報に基づく効率的、効率的医療の提供コミュニケーション支援による医療従事者の負担軽減

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日本医師会が推進する健診標準フォーマットについて

各健診データを一元的に管理し、国民のライフステージに応じた適切な保健事業につなげなければならない。

日本医師会が推進する「健診標準フォーマット」の健診機関による運用により、標準化された健診データが蓄積されていく。

①かかりつけ医による閲覧等を通じて、診断補助や保健指導に活用できる。②地域による一元管理により、地域保健と職域保健の連携強化がより図られる。③全国的な健診データ収集により、幼少期から老齢期に至る、国民の健康状態の把握と健康増進対策の検討に寄与する。

1.生涯を通じた健康管理における日本医師会の考え方

乳幼児健診(市町村)

※法定1歳6カ月児、3歳児

学校健診(就学時:市町村

教育委員会就学時以外:

学校)がん検診

健康増進事業(市町村)(胃・大腸・肺・乳)

健康増進事業(市町村)(子宮頸) ※20歳~

職域・人間ドック(事業者・個人)

健康増進事業における各種健診・検診(市町村)

特定健康診査(保険者)後期高齢者

健診(広域連合)

定期健康診断(事業者・学校)

乳幼児期(0~6歳)

就学期(~18歳)

青年期(~39歳)

壮年・中年期(~64歳)

老齢期①(~74歳)

老齢期②(75歳以上)

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2.現在の健診における健診データの取扱いに関する課題と健診標準フォーマット

試料9設定値未公表

10.1%

10.9%

5.3% 6.1%

同じ試料(血液)を測定しても、測定機器や試薬の違いによって異なる検査結果になることがある。

平成29年度「日本医師会臨床検査精度管理調査」の結果より(HbA1cの参加施設数:2,849施設)

個人の健診データを蓄積していくためには、検査部門の「基準範囲」や「測定機器×試薬」等の情報が紐付けされたデータで管理する必要がある。

日本医師会が策定した「健診標準フォーマット」は、特定健診、定期健康診断、がん検診、人間ドック等を含む約800項目を網羅している。

また、臨床検査については、「基準範囲」や「測定機器×試薬」等の情報を紐付けしているため、経年データの蓄積や高い精度の分析が可能になる。

日本医師会が健診標準フォーマットを策定

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試料10設定値未公表

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先進的な予防・健康づくりのための健診データベース構築事業推進に関する協定

わが国においては、 「日本再興戦略」(平成25年6月14日閣議決定)に基づき、すべての健康

保険組合がその保有するデータ(主に健診データとレセプトデータ)を活用して、保険加入者の健康保持増進に向けた保健事業計画(データヘルス計画)を策定し、平成27年度からその実施が始まっている。また、同年7月10日には、経済界 (日本経済団体連合会、日本商工会議所等)・医療関係団体

(日本医師会、日本歯科医師会等)・自治体 (全国知事会、全国市長会等)のリーダーが手を携え、健康寿命の延伸とともに医療費の適正化を図ることを目的として、自治体や企業、保険者における先進的な予防・健康づくりの取組みを全国に広げるため、民間主導の活動体である「日本健康会議」が発足し、自治体や企業・保険者における先進的な取組みを横展開するため、平成32年(2020年)までの数値目標(KPI)を入れた「健康なまち・職場づくり宣言2020」を採択した。そこで、日立健康保険組合、一般社団法人労働保健協会※、及び公益社団法人日本医師会は、

健康情報の活用による健康経営の取組みや国民の生涯を通じた保健事業の推進のため、「先進的な予防・健康づくりのための健診データベース構築事業推進に関する協定」を締結し、協力して取組むこととする。尚、本協定に基づき取り扱う全ての個人情報(匿名化された個人情報を含む)は、予め日立健康

保険組合の許可を得ていない利用目的以外の利用は行わず、日立健康保険組合の保健事業にのみ利用することとする。

企業・保険者による先進的な予防・健康づくりの取組みを推進するため、健診データ仕様の標準化を図り、健康情報の一元管理を目指します。

企業・保険者による先進的な予防・健康づくりの横展開により、国民の生涯を通じた健康増進や健康管理の推進に協力して取組みます。

3.日立健康保険組合と日本医師会による協定の締結

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日本医学健康管理評価協議会設立:平成22年2月22日

-参考-

公社 日本医師会公社 全国労働衛生団体連会公社 全日本病院協会公社 日本人間ドック学会公財 予防医学事業中央会公財 結核予防会公財 日本対がん協会一社 日本病院会一社 日本総合健診医学会一社 健康評価施設査定機構

共同宣言:平成28年10月12日

1.国民の生涯を通じた健康情報の一元管理を目指して、健(検)診実施機関等が有する健(検)診データ仕様の標準化を図ること。

2.医療機関、健(検)診実施機関、健(検)診関係団体等が取組む国民の生涯を通じた健康増進や健康管理に関わる事業活動に資する、健(検)診のデータベース構築に協力して取組むこと。

3.健(検)診データにおける仕様の標準化のために策定された「健診標準フォーマット」の普及を目的とした、仕様の更新や改善の検討について協力して取組むこと。

平成29年度までに健診機関で変換された健診データの件数

約7,000,000件

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2018年度 医師主導による医療機器開発のためのニーズ創出・事業化支援セミナー

平成30年度経済産業省委託事業「地域中核企業創出・支援事業(ニーズプル型)」により日本医師会が実施しています。

後援

事務局

医師・医療関係者、大学・研究機関、製販企業、ものづくり企業、行政・支援機関の方

(公社)日本医師会、経済産業省関東経済産業局

厚生労働省、特許庁、日本弁理士会、(公財)医療機器センター、(研)日本医療機器開発機構(AMED)、(一社)日本医療機器産業連合会(医機連)

(株) 日本医療機器開発機構(株) 新社会システム総合研究所日本医師会総合政策研究機構(日医総研)

詳細・お申込み WEBサイトよりお申し込みください(http://jmamdc.med.or.jp/)

日医総研 医療機器開発支援窓口(Webサイト):http://www.jmamdc.med.or.jpお問い合わせメールアドレス :[email protected]担当:日医総研 吉田・來島(くるしま)

本セミナーに関する窓口

対象

第1回 9月30日(日)東京都文京区 日医会館・大講堂 第2回 10月13日(土)広島県広島市 TKPガーデンシティPREMIUM広島駅前ホール2A

第3回 11月17日(土)福島県郡山市 ふくしま医療機器開発支援センター 第4回 12月1日(土)東京都文京区 日医会館・小講堂/ホール

第5回 1月19日(土)神奈川県川崎市 川崎商工会議所川崎フロンティアビル 第6回 2月16日(土)大阪府吹田市 大阪大学銀杏会館

◆中国・四国地域セミナー(パートナーとのネットワーク構築、医工連携とオープンイノベーションについて)

◆バイオデザイン手法による事業化支援集中ワークショップ(医師が有する潜在ニーズの具体化、日本バイオデザイン協会との連携ワークショップ、他)

◆近未来の医療技術開発と医産学連携による多様な連携に向けて(再生医療、AI、ロボット等開発への展望)

【2018度セミナー日程】 ※各会場とも時間は13時~17時です

◆世界を目指す医療機器開発戦略~IoT、AI、ロボット、予防・健康を中心に~(製販企業の取り組み事例、AI基礎講座、医療機器開発基礎講座、他)

◆日本医師会、日本歯科医師会、日本看護協会、日本臨床工学技士会による医療関連職種合同セミナー(臨床現場から始まる、革新的技術による医療機器の開発・普及と国民への質の高い治療技術の導入に向けて)

◆医療機器開発支援拠点と連携した広域的な医工連携活動の推進(革新的機器を用いた動物実験の体験、医工連携や医師主導による医療機器開発の事例紹介

主催

参加費無料

2019年2019年

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ご清聴ありがとうございました。

日 本 医 師 会

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