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みる 62 QST seeds 2019 高エネルギX線の透過力を活かし、鉄鋼材料中の局所応力・ひずみ分布を計測 材料強度特性を明らかにすることで新規材料開発、疲労破壊現象解明に貢献 白色X線を利用した鉄鋼材料の 局所応力・ひずみ分布測定 構造材、自動車鋼板 鉄鋼メーカー、自動車メーカー 1) 小島真由美、城鮎美、他、材料 66(6), pp. 420-426 (2017). 応用段階 アウトカム 知財等関連情報 連携希望企業 シーズの特徴(成果含む) アウトカムに至る段階 担当者 量子ビーム科学部門 放射光科学研究センター高圧・応力科学研究グループ 関西光科学研究所 鮎美 100μm 0 1000 2000 3000 4000 5000 40 60 80 100 120 Intensity, /300sec Diffraction energy, keV 200 311 220 400 422 200 211 220 321 50 70 90 110 130 厚い材料の内部を⾼い空間分解能で計 測可能。鉄鋼材料であれば厚さ4mm、 アルミニウムであれば厚さ6mmの材料中 の弾性ひずみを10μm以下の空間分解 能で測定した実績があります。 ●微⼩領域測定モードでは局所ひずみの差 を⾒出すことも可能 Martensite (強度層) Austenite (延性層) ⾼強度-⾼延性を実現する新規材料“複層鋼板引張 負荷 -2000 0 2000 4000 6000 0 100 200 300 400 500 600 700 Center Boundary Difference Applied stress, MPa Strain, x10 -6 Difference (Center-Boundary) 7000 5000 3000 1000 -1000 -3000 層内に極めて均⼀な 変形が導⼊されている ことを⽰唆 ●負荷中など、実使⽤環境を模 擬した状態でのひずみ計測が 可能(⾼温環境は整備中) Austenite (延性層) ●⽩⾊X線を利⽤したエネルギー分散法によ り、⾦属材料内部における複数の回折線 を⼀度に取得可能。複層(複相)材料で も各々の層(相)の結晶⽅位やひずみの 情報を同時に得ることができます桃⾊で⽰した領域を測定 紫⾊で⽰した領域をそれぞれ測定 62 本シーズの問合せ先:量子ビーム科学部門研究企画部([email protected]

2018年版,QSTシーズ集,どんなことができるかな?,未来をひ …Title 2018年版,QSTシーズ集,どんなことができるかな?,未来をひらく科学のタネのご案内

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  • みる62

    QST seeds 2019

    高エネルギX線の透過力を活かし、鉄鋼材料中の局所応力・ひずみ分布を計測材料強度特性を明らかにすることで新規材料開発、疲労破壊現象解明に貢献

    白色X線を利用した鉄鋼材料の局所応力・ひずみ分布測定

    本シーズの問い合わせ先:量子ビーム科学部門研究企画部([email protected]

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    白色X線を利用した鉄鋼材料の局所応力・ひずみ分布測定

    構造材、自動車鋼板

    鉄鋼メーカー、自動車メーカー

    1) 小島真由美、城鮎美、他、材料 66(6), pp. 420-426 (2017).

    応用段階

    高エネルギX線の透過力を活かし、鉄鋼材料中の局所応力・ひずみ分布を計測材料強度特性を明らかにすることで新規材料開発、疲労破壊現象解明に貢献

    アウトカム 知財等関連情報

    連携希望企業

    シーズの特徴(成果含む)

    アウトカムに至る段階

    ●厚い材料の内部を高い空間分解能で計測可能。鉄鋼材料であれば厚さ4mm、アルミニウムであれば厚さ6mmの材料中の弾性ひずみを10μm以下の空間分解能で測定した実績があります。

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    担当者量子ビーム科学部門

    放射光科学研究センター高圧・応力科学研究グループ関西光科学研究所

    城 鮎美

    ●微小領域測定モードでは局所ひずみの差を見出すことも可能

    Martensite(強度層)

    Austenite(延性層)

    高強度-高延性を実現する新規材料“複層鋼板”引張負荷

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    層内に極めて均一な変形が導入されていることを示唆

    ●負荷中など、実使用環境を模擬した状態でのひずみ計測が可能(高温環境は整備中)

    Austenite(延性層)

    ●白色X線を利用したエネルギー分散法により、金属材料内部における複数の回折線を一度に取得可能。複層(複相)材料でも各々の層(相)の結晶方位やひずみの情報を同時に得ることができます。

    桃色で示した領域を測定

    紫色で示した領域をそれぞれ測定

    私たちの生活

    本シーズの問い合わせ先:量⼦ビーム科学研究部⾨研究企画室([email protected]

    100μm

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    ⽩⾊X線を利⽤した鉄鋼材料の局所応⼒・ひずみ分布測定

    構造材、⾃動⾞鋼板

    鉄鋼メーカー、⾃動⾞メーカー

    1) ⼩島真由美、城鮎美、他、材料 66(6), pp. 420-426 (2017).

    応⽤段階

    ⾼エネルギX線の透過⼒を活かし、鉄鋼材料中の局所応⼒・ひずみ分布を計測材料強度特性を明らかにすることで新規材料開発、疲労破壊現象解明に貢献

    アウトカム 知財等関連情報

    連携希望企業

    シーズの特徴(成果含む)

    アウトカムに⾄る段階

    ●厚い材料の内部を⾼い空間分解能で計測可能。鉄鋼材料であれば厚さ4mm、アルミニウムであれば厚さ6mmの材料中の弾性ひずみを10μm以下の空間分解能で測定した実績があります。

    8- 1

    担当者量⼦ビーム科学研究部⾨関⻄研:⾼圧・応⼒科学研究グループ城鮎美([email protected]

    ●微⼩領域測定モードでは局所ひずみの差を⾒出すことも可能

    Martensite(強度層)

    Austenite(延性層)

    ⾼強度-⾼延性を実現する新規材料“複層鋼板”引張負荷

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    CenterBoundaryDifference

    Applied stress, MPa

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    10-6

    Difference(Center-Boundary)

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    層内に極めて均⼀な変形が導⼊されていることを⽰唆

    ●負荷中など、実使⽤環境を模擬した状態でのひずみ計測が可能(⾼温環境は整備中)

    Austenite(延性層)

    ●⽩⾊X線を利⽤したエネルギー分散法により、⾦属材料内部における複数の回折線を⼀度に取得可能。複層(複相)材料でも各々の層(相)の結晶⽅位やひずみの情報を同時に得ることができます。

    桃⾊で⽰した領域を測定

    紫⾊で⽰した領域をそれぞれ測定

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    本シーズの問合せ先:量子ビーム科学部門研究企画部([email protected]

    シーズ62.白色X線を利用した鉄鋼材料の局所応力・ひずみ分布測定