20
平成 20 年度改正関係参考資料 (法人税関係)

平成20年度改正関係参考資料...公益社団法人・公益財団法人におけるみなし寄附金税制 (注) 民法34条法人における取扱い みなし寄附金:収益事業に属する資産のうち

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Page 1: 平成20年度改正関係参考資料...公益社団法人・公益財団法人におけるみなし寄附金税制 (注) 民法34条法人における取扱い みなし寄附金:収益事業に属する資産のうち

平成 20 年度改正関係参考資料

(法人税関係)

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目 次

1 減価償却制度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 ・ 減価償却制度の見直し 2 公益法人税制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 ・ 公益法人制度改革に対応する税制上の措置の概要(法人税)

(参考1)公益社団法人・公益財団法人の課税対象

(参考2)公益社団法人・公益財団法人におけるみなし寄附金税制

(参考3)非営利型法人の定義

・ 公益法人等に移行する場合等における課税の取扱いの整備

・ 特定普通法人が公益法人等に移行する場合の取扱い

・ 公益法人等が普通法人に移行する場合の取扱い

・ その他の公益法人等に関連する制度の整備

・ 収益事業の範囲

・ 寄附金の損金算入限度額

・ 医療法人に関する税制の整備

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3 組織再編成等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12 ・ 三角合併等により交付される親法人株式に端数がある場合の所得計算

・ 端数に相当する親法人株式の処理

・ 株式継続保有要件の判定の対象となる株式の範囲

・ 全部取得条項付種類株式の取得決議と有価証券の簿価譲渡等

4 政策税制その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16 ・ 研究開発税制

・ 工事収益の計上方法等

(注) 国際課税については、税制ホームページの各種税金の資料中『国際課税に関する資料』の項目にある

「平成 20 年度改正関係参考資料」をご参照ください。

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390区分 → 55区分

○ 法定耐用年数及び資産区分の見直し

・ 法定耐用年数について、減価償却資産の使用実態調査の結果を踏まえた見直し

・ 資産区分について、項目数の多い別表第二(機械・装置)を中心に、資産区分の整理

○ 耐用年数の短縮特例制度の手続簡素化

本特例の適用を受けた減価償却資産について軽微な変更があった場合、本特例の適用を受けた

減価償却資産と同一の他の減価償却資産の取得をした場合等には、改めて承認申請をすることな

く、変更点等の届出により短縮特例の適用を受けることができる(法令 57⑦⑧)

○ その他

減価償却資産の範囲に、キウイフルーツ樹及びブルーベリー樹を追加(法令 13 九ロ) 〔耐用年数表の見直し〕

別表第一( 機 械 及 び 装 置 以 外 の 有 形 減 価 償 却 資 産 の 耐 用 年 数 表 ) 別表第二( 機 械 及 び 装 置 の 耐 用 年 数 表 ) 別表第三( 無 形 減 価 償 却 資 産 の 耐 用 年 数 表 ) 別表第四( 生 物 の 耐 用 年 数 表 ) 別表第五( 汚 水 処 理 用 減 価 償 却 資 産 の 耐 用 年 数 表 ) 別表第六(ば い 煙 処 理 用 減 価 償 却 資 産 の 耐 用 年 数 表) 別表第七( 農 林 業 用 減 価 償 却 資 産 の 耐 用 年 数 表 ) 別表第八( 開 発 研 究 用 減 価 償 却 資 産 の 耐 用 年 数 表 )

(注)既存の資産も含め、平成 20 年4月1日以後開始する事業年度から適用

減価償却制度の見直し

統合

別表第一・二に統合

実態に合わせ見直し

- 1 -

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一般社団法人

一般財団法人

公益法人等

普通法人

社団法人・財団法人

(民法 34 条法人)

<公益法人等>

特例民法法人

公益社団法人

公益財団法人

<公益法人等>

有限責任中間法人

<普通法人>

無限責任中間法人

<普通法人>

公益法人制度改革に対応する税制上の措置の概要(法人税)

特例無限責任中間法人

<普通法人>

公益目的事業:非課税 (参考1)

上記以外の事業

:収益事業課税 ※収益事業から公益目的事業の

実施のために支出した金額(み

なし寄附金)について実質的に

全額損金算入とする措置あり

(参考2)

法人税率

30%

(年 800万円

までは 22%)

全て寄附金

優遇の対象

である特定

公益増進法

人とする

非営利型法人 <公益法人等> ・非営利性が徹底された法人

・共益的活動を目的とする法人

(参考3) 上記以外の法人 <普通法人>

法人税率

30%

(年 800 万円

までは 22%)

寄附金優遇

な し

収益事業課税

普通法人課税

(全所得課税)

収益事業課税

法人税率 22%

一部寄附金優遇あり

現行と同様の課税

(認可取消法人を除く)

- 2 -

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法令5①の収益事業 左の収益事業以外の事業

公益目的事業

収益事業等

収益事業の範囲から除外

(法令5②一)

<課税対象> <課税対象外>

<課税対象外>

<課税対象外>

〔 法 人 税 法 〕

公益社団法人・公益財団法人の課税対象

【参 考】

公益目的事業 ・・・ 学術、技芸、慈善その他の公益に関する別表各号に掲げる種類の事業であって、不特定かつ

多数の者の利益の増進に寄与するもの(公益認定法2四)

収益事業等 ・・・ 公益目的事業以外の事業(公益認定法5七)

-法人税法上の事業区分と公益認定法上の事業区分の関係-

(参考1)

- 3 -

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公益社団法人・公益財団法人におけるみなし寄附金税制

(注) 民法 34 条法人における取扱い

○ みなし寄附金:収益事業に属する資産のうち

から収益事業以外の事業のために支出した金額

を寄附金の額とみなす

○ 寄附金の損金算入限度額:所得の金額の 20%

相当額

収益事業以外の事業

みなし寄附金

(参考2)

収益事業

〔公益認定法〕

公益目的事業

収益事業等

みなし寄附金

収益事業以外の事業

収益事業○ みなし寄附金:公益社団法人・公益財団法人

については、収益事業に属する資産のうちから

公益目的事業のために支出した金額を寄附金の

額とみなす(法法 37⑤、法令 77 の3)

○ 寄附金の損金算入限度額:所得の金額の 50%

相当額(法令 73①三イ)。ただし、公益法人特別限

度額が所得の金額の 50%相当額を超えるとき

は、当該公益法人特別限度額に相当する金額(法

令 73 の2①) 公益法人特別限度額とは、当該事業年度の公

益目的事業の実施に必要な金額をいう(法令 73

の2①) (注)みなし寄附金額を超える場合にはみなし寄附金額

に相当する金額

- 4 -

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非営利型法人の定義

1 非営利性が徹底された法人

その行う事業により利益を得ること又はその得た利益を分配することを目的としない法人であってその事業を運営する

ための組織が適正であるもの(法法2九の二イ、法令3①)

【要件】① 定款に剰余金の分配を行わない旨の定めがあること

② 定款に解散したときは残余財産が国・地方公共団体又は次の法人に帰属する旨の定めがあること

・ 公益社団法人・公益財団法人

・ 公益認定法5条 17 号イからトまで(公益認定の基準)に掲げる法人

③ ①又は②の定款の定めに反する行為を行うことを決定し、又は行ったことがないこと

④ 各理事(清算人を含む)について、理事及びその親族等である理事の合計数が理事の総数の3分の1以下であること

(想定される例)公益認定を受けることを予定している法人、現行の民法 34 条法人から移行する法人等

2 共益的活動を目的とする法人

その会員から受け入れる会費により当該会員に共通する利益を図るための事業を行う法人であってその事業を運営するための組

織が適正であるもの(法法2九の二ロ、法令3②)

【要件】① 会員の相互の支援、交流等の会員に共通する利益を図る活動を行うことを主たる目的としていること

② 定款(定款に基づく約款等を含む)に、会員が会費として負担すべき金銭の額の定め又は当該金銭の額を社員総会等の

決議により定める旨の定めがあること

③ 主たる事業として収益事業を行っていないこと

④ 定款に特定の個人又は団体に剰余金の分配を受ける権利を与える旨の定めがないこと

⑤ 定款に解散したときは残余財産が特定の個人又は団体(国・地方公共団体又は次の法人を除く)に帰属する旨の定めが

ないこと

・ 公益社団法人・公益財団法人

・ 公益認定法5条 17 号イからトまで(公益認定の基準)に掲げる法人

・ 類似の目的を有する他の一般社団法人・一般財団法人

⑥ 特別の利益を与えることを決定し、又は与えたことがないこと

⑦ 各理事(清算人を含む)について、理事及びその親族等である理事の合計数が理事の総数の3分の1以下であること

(想定される例)業界団体、同窓会等

(参考3)

- 5 -

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○ 特定普通法人が公益法人等に該当することとなった場合には、課税所得の範囲が変更することから、それま

での課税を清算するため、次のように、該当日の前日に解散したものとみなし、該当日以後はその該当日に設

立されたものとみなして所要の規定を適用する ① 欠損金の繰戻し還付制度等について、その該当日の前日に特定普通法人が解散したものとみなして適用す

る。また、その該当日の前日の属する事業年度について、貸倒引当金の繰入れは認められない 等(法法10の

3①、52⑪等) ② 青色欠損金の繰越し制度等について、その該当日に公益法人等が設立されたものとみなして適用する(法法

10の3②) (注)1 特定普通法人とは、一般社団法人・一般財団法人又は医療法人のうち、普通法人であるものをいう

2 普通法人・協同組合等が公益法人等に該当することとなった場合又は公益法人等が普通法人・協同組合等に該当することとなった場合等

について、その該当することとなった日等の前後でみなし事業年度が設けられる(法法14)

3 特定普通法人が適格合併により公益法人等に吸収される場合についても、上記と同様に取り扱われる

4 改正法公布日(平20.4.30)後に特定普通法人が公益法人等に該当することとなる場合について適用(改正法附則13等)

特定普通法人が公益法人等に移行する場合の取扱い

全所得課税

特定普通法人

収益事業課税非収益事業

(非課税)

公益法人等

該当日 該当日の前日

解散したものとみなす 設立されたものとみなす

○欠損金の繰戻し還付の、解散の場合の特例の適用

(法法 80④、81 の 31③)

○青色欠損金(法法 57①) ○災害損失金(法法 58①) ○期限切れ欠損金(法法 59)

○圧縮記帳した固定資産の特別勘定(法令 81、90)

繰越し不可

○欠損金の繰戻し還付(法法 80) 不可

○受取配当の益金不算入(法令22)

○貸倒引当金(法令96②)

○返品調整引当金(法令101②)

- 6 -

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〔普通法人に移行するケース〕

○ 特定公益法人等が普通法人に移行することとなった場合には、過去の非収益事業から生じた所得の累積額(次

の算式により計算した金額)を、益金の額に算入する(法法64の4、法令131の4、131の5)

[算式]

資産の帳簿価額-負債の帳簿価額-利益積立金額 (注)1 特定公益法人等とは、公益社団法人・公益財団法人、非営利型の一般社団法人・一般財団法人、特例民法法人又は社会

医療法人をいう

2 上記の算式により計算した金額がマイナスとなる場合には、損金の額に算入する

3 特定公益法人等が普通法人に合併(適格合併)される場合には、被合併法人である特定公益法人等についての上記の算

式により計算した金額を、合併法人の益金の額又は損金の額に算入する

上記の移行が公益社団法人・公益財団法人が公益認定を取り消されたこと等の事由によるものであるときは、

上記の算式の計算により算出した金額から、公益目的のために支出される金額を控除する等の調整を行う (注)改正法公布日(平 20.4.30)以後に特定公益法人等が普通法人に該当することとなる場合等について適用(改正法附則 20) ○ 棚卸資産の評価方法等の提出期限の整備等

公益法人等が普通法人に移行する場合の取扱い

移行前 移行後

公益社団・財団法人

普通法人 一般社団・財団法人

(非営利型)

普通法人

被合併法人 合併法人

認定取消し

公益社団・財団法人

普通法人 一般社団・財団法人

(非営利型)

普通法人

〔益金算入額の計算〕

資 産

負 債

利益積立金額

(課税済部分)純

益金

算入

一定の公益目的

支出の額

益金算入

純資産の

うち課税

されてい

ない部分

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その他の公益法人等に関連する制度の整備

○ 非収益事業に属する資産が収益事業に属する資産となった場合の取扱いの整備

・ 公益法人等が非収益事業に属する資産を収益事業に属する資産とした場合の帳簿価額(法令 131 の6)

・ 適格合併等に係る被合併法人等である公益法人等の非収益事業に属していた資産の受入帳簿価額(法令 123

の3④等) 等

○ その他

・ 一般社団法人・一般財団法人は、清算所得が課税される普通法人であり、持分を有している者がいないが、

残余財産の「分配」に限らず、「引渡し」も清算所得課税の対象となる(法法 103 等)

<参考>1 残余財産の分配・・・・残余財産を株主、社員等にその出資額に応じて分与すること

残余財産の引渡し・・・残余財産を定款又は寄附行為に定められた帰属すべき利用者に移転の手続をとることその

他公益のために財産を処分すること

(出典)国税徴収法精解 財団法人大蔵財務協会

2 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成 18 年法律第 48 号) (清算人の職務)

第二百十二条 清算人は、次に掲げる職務を行う。

一・二 省略

三 残余財産の引渡し

○ 非出資法人に関連する制度の整備

・ 出資法人が非出資法人となった場合の資本金等の額の減算・利益積立金額の加算(法令8①十五、9①五)

・ 適格合併の判定に係る株式継続保有要件(法令4の2④) 等

- 8 -

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収益事業の範囲

(注)1 上記のうち、その業務が法律の規定に基づいて行われる等特に公共・公益的な一定の事業

は収益事業から除外

2 次に掲げる事業は、上記に掲げる種類の事業であっても、その種類を問わず収益事業から

除外(法令5②)

① 身体障害者及び生活保護者等が事業に従事する者の総数の2分の1以上を占め、かつ、

その事業がこれらの者の生活の保護に寄与しているもの

② 母子福祉資金の貸付けの対象となる母子福祉団体が行う事業で、母子福祉資金等の貸付

期間内に行われるもの及び公共的施設内において行われるもの

③ 保険契約者保護機構が、破綻保険会社の保険契約の引受け及びその引受けに係る保険契

約の管理等の業務として行うもの

収益事業の範囲について、次のとおり見直し ・ 医療保健業から社会医療法人が行う医療保健業(医療法上の附帯業務、収益業務として行うものを除く)を

除外(法令5①二十九チ) ・ 技芸の教授業について、①外洋小型船舶の操縦の教習に係る除外措置を廃止(法令5①三十旧ホ)、②国家資格付

与事務として行うもので一定のものを除外(法令5①三十ホ) ・ 収益事業の範囲に労働者派遣業を追加(法令5①三十四)(33 業種 ⇒ 34 業種) ・ 収益事業の範囲から、公益社団法人・公益財団法人が行う公益目的事業を除外(法令5②一)(再掲) ・ その他収益事業に係る除外措置について、公益法人制度改革に伴う所要の整備(法令5①一イほか)

年度 追 加 事 業

32 不動産貸付業、医療保健業、技芸教授業

33 美容業

40 不動産販売業

43 駐車場業

51 信用保証業

59 無体財産権の提供等を行う事業

○ 収益事業の範囲(改正前)

⒈ 物品販売業

⒉ 不動産販売業

⒊ 金銭貸付業

⒋ 物品貸付業

⒌ 不動産貸付業

⒍ 製 造 業

(電気、ガス又は熱の供給業及び

物品の加工修理業を含む。)

⒎ 通 信 業

⒏ 運 送 業

⒐ 倉 庫 業

10. 請 負 業

11. 印 刷 業

12. 出 版 業

13. 写 真 業

14. 席 貸 業

15. 旅 館 業

16. 料理店業その他の飲食店業

17. 周 旋 業

18. 代 理 業

19. 仲 立 業

20. 問 屋 業

21. 鉱 業

22. 土石採取業

23. 浴 場 業

24. 理 容 業

25. 美 容 業

26. 興 行 業

27. 遊 技 所 業

28. 遊 覧 所 業

29. 医療保健業

30. 洋裁、和裁、着物着付け、編物、手芸、料理、理容、美容、茶道、生

花、演劇、演芸、舞踊、舞踏、音楽、絵画、書道、写真、工芸、デザ

イン(レタリングを含む。)、自動車操縦若しくは一定の船舶操縦(技

芸)の教授(技芸に関する免許の付与等を含む。)又は入試、補習のた

めの学力の教授若しくは公開模擬学力試験を行う事業

31. 駐 車 場 業

32. 信用保証業

33. 無体財産権の提供等を行う事業

- 9 -

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寄附金の損金算入限度額

法人の種類 一般寄附金の損金算入限度額

(法令 73)

特定公益増進法人に対する

寄附金の特別損金算入限度額

(法令 77 の2)

普通法人・協同組合等・人格のない社団等(下記を除く)

(資本金等の額の 0.25%+

所得金額の 2.5%)×1/2

改正前:左記と同額

【改正後】

(資本金等の額の 0.25%+

所得金額の5%)×1/2

普通法人・協同組合等・人格のない社団等のうち

・資本又は出資を有しないもの

非営利型の一般社団法人・一般財団法人(非営利型法人)

NPO法人などのみなし公益法人等

所得金額の 2.5%

改正前:左記と同額

【改正後】

所得金額の5%

公益法人等(非営利型法人・みなし公益法人等を除く)のうち

・公益社団法人・公益財団法人

所得金額の 50%

※ 公益法人特別限度額(法令 73

の2①)が上記の額を超えると

きは、当該公益法人特別限度額

に相当する金額

・学校法人(準学校法人のうち一定のものを含む)、

社会福祉法人、更生保護法人、社会医療法人

所得金額の50%と年200万円

のいずれか多い金額 ―

・上記以外の公益法人等 所得金額の 20% ―

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利益積

立金額

医療法人に関する税制の整備

① 財団である医療法人又は社団である医療法人で持分の定めのないものが、その設立に際して贈与・遺贈を受けた場合の受贈益について益金不算入とする(資本金等の額の加算項目から除外し、利益積立金額の加算項目(法令9①

一ヘ)とする) (参考1) (注)改正前は、資本金等の額として扱うことによって(法令8①旧十四)、資本等取引に該当し、益金不算入

② 社団である医療法人で持分の定めのあるものが持分の定めのない医療法人となる場合において、持分の全部又は一部の払戻しをしなかったときは、これに伴う利益(出資払戻債務免除益)について益金不算入とする(利

益積立金額の加算項目(法令9①一ヘ)) (参考2)

贈与を

受けた

資産

資本金

等の額

贈与を

受けた

資産

利益積

立金額

改正前 改正後

資産 資本金

等の額

資産

持分あり医療法人 持分なし医療法人

負債

利益積

立金額

負債

※益金不算入 ※益金不算入

2 医療法人の設立に係る資産の受贈益等

1 社会医療法人に対する税制上の取扱い(再掲あり)① 公益法人等の範囲に、社会医療法人を追加(法法別表第2)

・ 収益事業課税(軽減税率 22%を適用)。収益事業の範囲から社会医療法人が行う医療保健業(附帯業務、収益業務として行うものを除く)を除外(法令5)

・ 寄附金の損金算入限度額は、所得の金額の 50%相当額又は年 200 万円のいずれか多い金額(法令 73)。みなし寄附金制度の適用あり

② 課税所得の範囲の変更に伴う所要の調整

・ 社会医療法人の認定を受けた場合は、法人の解散及び設立があったものとみなす(法法 10 の3)

・ 社会医療法人の認定を取り消された場合は、[資産の帳簿価額-負債の帳簿価額-利益積立金額]により計算した金額を益金の額に算入する(法法 64 の4)

(参考1) (参考2)

- 11 -

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合併法人

(存続会社)

親法人の株主

被合併法人

(消滅会社)資産等

親法人

被合併法人の株主

親法人の株主になる

〔三角合併〕

三角合併等により交付される親法人株式に端数がある場合の所得計算

〔合併等における譲渡損益の繰延べ〕

○ 被合併法人において移転資産等の譲渡損益の計上を繰り延べることとなる要件のうち対価の要件及

び被合併法人の株主において旧株の譲渡損益の計上を繰り延べることとなる要件は、合併法人株式又

は合併親法人株式のいずれか一方の株式以外の資産の交付がされないこと

合併親法人株式等について、一に満たない端数が生ずる場合には、その端数に応じて交付さ

れる金銭は、合併親法人株式等に含まれるものとして対価の要件を判定(法令 139 の3の2)

親法人株式

端数に応じて

交付される金銭

※ 三角分割型分割及び三角株式交換についても、同様の整備

- 12 -

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端数に相当する親法人株式の処理

○ 親法人株式の空売りを行ったものとみなされた場合には、次のとおり取り扱う ① 次のイ(譲渡対価)からロ(譲渡原価)を減算して得た譲渡損益の額を、その合併等の日に計上する(法令 119 の 10②)

親法人株式の合併等の時の帳簿価額と交付する金銭の額に差額が

あれば損益に計上(法令 139 の3の2) (参考1)

親法人株式の合併等の時の価額(適格の場合は帳簿価額)と交付する

金銭の額に差額があれば損益に計上(法令 119 の 10②) (参考2)

交付した親法人株式の数 親法人株式の合併等の直前の帳簿価額 ÷ (※)適格の場合

② 親法人株式の簿価譲渡に係る規定(法法 61 の2⑦⑧⑩)を不適用とする(法令 119 の 10③)

③ 適格合併等の場合には、合併法人等の増加資本金等の額の計算上、移転簿価純資産価額から減算する親法人株式の適格合併等の直

前の帳簿価額に上記イの金額(不保有親法人株式のみなし対価額)が含まれるものとする(法令 119 の 10④)

増加資本金等の額 = 移転簿価純資産価額 -( 交付した親法人株式の帳簿価額 + 不保有親法人株式のみなし対価額 ) (法令8①五・六・十一)

いったん端数に相当する株式が交付され、直ちに交付

する金銭の額により買い取られたものとみる

○ 端数に相当する株式を空売りし、直ちに交付する金銭

の額により買い取ったものとみなす

【 端数に相当する数の株式を保有している場合 】

【 端数に相当する数の株式を保有していない場合 】

親法人株式の一単位当たりの合併等の時の価額(※) × 親法人株式の不保有の数

交付する金銭の額

合併法人

(存続会社)

被合併法人

(消滅会社)資産等

親法人 被合併法人の端株主

親法人株式

端数に応じて

交付される金銭

交付買取り

合併法人

(存続会社)

被合併法人

(消滅会社) 資産等

親法人 被合併法人の端株主 不保有

親法人株式

端数に応じて

交付される金銭

空売り買戻し

(参考1) 端数に相当する数の株式を保有している場合 (参考2) 端数に相当する数の株式を保有していない場合

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株式継続保有要件の判定の対象となる株式の範囲

【改正前の制度の概要】(分割型分割の場合)

共同で事業を行うための分割型分割としての要件のうち、株式継続保有要件とは、次のものをいう

(※1)分割承継法人以外の株主が交付を受けるもので議決権のないものを除く (※2・3)議決権のないものを除く

【改正後】

株式継続保有要件の割合計算上、分割承継法人が分割法人の株主として交付を受ける株式(自己株式又は分

割承継親法人株式)を継続保有する見込みがあるかどうかにかかわらず、分割承継法人が有する分割法人の株

式の数を上記算式の分子の合計数に含めることとする(法令4の2⑧六)

分割法人の発行済株式の総数(※3)

分割型分割により交付を受ける分割承継法人株式又は分割承継親法人株式のいずれか一方の株式(※1)

の全部を継続保有する見込みがある分割法人の株主が有する分割法人の株式(※2)の数の合計数 = 80%以上

その他合併・株式交換における株式継続保有要件の割合計算(法令4の2④五・⑰五)についても、同様の整備

親子間で分割型分

割が行われた場合

の株式継続保有要

件の割合計算

【前提】

交付を受けるA株式(自己株式)の継続保有見込みなし

<改正後>

10 株

0株+10 株 = 100%

<改正前>

10 株

0株 = 0

要件満たさない

分割承継法人A

移転

資産等

分割法人B

A株式

10 株保有 (注)同一者により 100%支配された法人間の分割型分割でも、同一者支配関

係継続要件を満たさないものは、共同事業要件の判定をすることとなる

※発行済株式

10 株

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〔取得決議に係る価格決定の申立てをした株主がいる場合〕 〔全部取得条項付種類株式の取得決議〕

【制度の概要】

○ 株主の有する全部取得条項付種類株式(旧株)が発行法人の取得決議により取得される場合に、旧株を取

得されるすべての株主に対して取得の対価として発行法人の株式(新株)のみが交付されるときは、株主の

旧株の譲渡損益を計上しない(法法 61 の2⑭) (注)全部取得条項付種類株式とは、株主総会の決議によって、発行法人がその全部を取得することができることについての定めがある株式をいう

【改正の内容】

○ 上記の場合で、取得決議に反対する株主の価格決定の申立てがあった場合には、その価格決定の申立てに

基づく金銭を除き対価として新株以外の資産が交付されないときに、新株の交付を受けた株主について旧株

の譲渡損益を計上しない(法法 61 の2⑭)

○ みなし配当の額が生ずる自己株式の取得に該当しないもの(法法 24①四、法令 23③)に、その価格決定の申

立てをした株主(注)からの取得を加える(法令 23③十) (注)対象株主は、価格決定の申立てをしないとしたならば取得の対価として交付されることとなる新株が端数のみとなるものに限る

全部取得条項付種類株式の取得決議と有価証券の簿価譲渡等

発 行 法 人

株主A 株主B

取 得 決 議

発 行 法 人

株主A 株主B

取 得 決 議

決議反対

価格決定

譲渡 旧株の対価:金銭

※ 全株主に対して新株以外の資産が交付されない

場合に、株主(上図においては株主A・B)につい

て旧株の譲渡損益は計上しない。

※ 価格決定の申立てによる金銭を除き、全株主に対して新株以外の資産

が交付されない場合に、その金銭の交付を受けた株主以外の株主(上図

においては株主A)について旧株の譲渡損益は計上しない。

※ ※ ※

譲渡

旧株の対価

旧株の対価

旧株の対価

裁判所に対する

価格決定の申立て

新株 旧株

旧株

新株新株

旧株

旧株

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(試験研究費-平均売上高×10%)×税額控除割合(算式)

※税額控除割合=(試験研究費割合-10%)×0.2

平均売上高の10%を超える試験研究費に係る税額控除

①と②の選択適用

(算式)

試験研究費の増加額に係る税額控除

試験研究費の増加額×5%

売上高×10%

試験当期の

研究費

(基本制度とは別枠で、当期の法人税額の10%を限度)

【改正後】追加的な税額控除制度

比較試験

研究費

増加額×5%試験当期の

研究費

超過額×税額控除割合

(注) 税額控除額は、大法人、中小法人のいずれの制度も当期の法人税額の20%を限度(控除限度超過額については、1年間繰り越して控除することが可能)

当期の試験研究費

大法人:総額×(8~10%)

中小法人:総額×12%

前3期の平均

増加額×5%

比較試験

研究費

研究開発税制 (措法42の4、68の9)

改正前

見直し

〔基本制度〕

当期の法人税額の10%を限度

当期の法人税額の10%を限度

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工事収益の計上方法等

○ 工事進行基準の対象となる工事(製造を含む)の範囲に、ソフトウエアの開発を追加(法法 64①)

○ 長期大規模工事の範囲について、工事期間要件を1年以上(改正前2年以上)、請負金額要件を 10 億円以上 (改正前 50 億円以上)とする(法法 64①、法令 129①)

○ 長期大規模工事以外の工事で損失が生ずると見込まれるものについて、工事進行基準が適用できる(法法 64②) (注) 平成 20 年4月1日以後に開始する事業年度に着手する工事について適用。ただし、経過措置工事については、旧法を適用

(改正法附則 19、改正法令附則 18、経過措置令 16)

○ 工事進行基準に基づき計上した未収入金相当額をその工事に係る売掛債権等の帳簿価額として、貸倒引当金制

度等を適用(法令 130)

(注) 平成 20 年4月1日以後に開始する事業年度から適用(改正法令附則2)

改正前 改正後 黒字 赤字 黒字 赤字

2年・50 億円

1年・10 億円進行基準経理

完成基準経理

進行基準経理

完成基準経理

(参考)企業会計基準

工事進行基準と工事完成基準との選択適用

工事収益総額、工事原価総額、進捗度を信頼性をもって見積れるもの

は工事進行基準を適用し、その他は工事完成基準を適用する (注) 平成 21 年4月1日以後に開始する事業年度から適用。同日前に開始し

た事業年度について先行適用も可能

強制工事進行基準(法法 64①) 選択工事進行基準(法法 64②)

1年

2年

の工事(いわゆる判定対象と

なる工事)のうちいずれかの工事に

ついて、会計上、工事進行基準によ

らない場合には、当期に着手したす

べての工事(経過措置工事)につき

旧法の規定を適用

〔経過措置のイメージ〕

10 億 50 億

旧法長期大規模工事

新法長期大規模工事

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